JP2004294327A - パワートレーン系試験装置及び試験方法 - Google Patents

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一樹 桑原
Tatsuya Sagiyama
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Abstract

【課題】本発明は、パワートレーン系試験装置及び試験方法に関し、様々な路面外乱下で行うパワートレーン系の供試体の試験を簡易に実現することを目的とする。
【解決手段】供試体としてのパワートレーン系のディファレンシャルギヤ22及びドライブシャフト24を、車両のサスペンション特性を模擬するサスアクティブ加振機構26,28及び車両のタイヤ特性を模擬するタイヤアクティブ加振機構30,32に揺動自在に支持する。サスアクティブ加振機構26,28のサスペンション特性およびタイヤアクティブ加振機構30,32のタイヤ特性をそれぞれ、コントローラ50における数式モデルのパラメータの設定変更により可変にする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パワートレーン系試験装置及び試験方法に係り、特に、車両のパワートレーン系を試験するうえで好適なパワートレーン系試験装置及び試験方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車両のエンジンとタイヤとの間のパワートレーン系の試験を行う車両用試験装置及び方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。この試験装置は、車両に実際に搭載されるエンジンを模擬する電動機と、エンジンの軸振動を模擬する加振機構と、を備えている。加振機構によりエンジンの軸振動が模擬されると、エンジン駆動時に生ずる軸振動が再現される。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−87697号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、実車において、パワートレーン系の性能等は、エンジンの振動成分に応じて変動すると共に、サスペンション系やタイヤ等の車両振動系の振動成分に応じても変動する。この点、上記した特許文献1記載の試験装置では、エンジンの軸振動は加振機構により再現されている一方で、サスペンション系やタイヤ側の振動が再現されておらず、車両の振動現象が正確に再現されていない。このため、パワートレーン系の試験が実車からかけ離れた状態で行われており、その性能を適正に評価することができなかった。
【0005】
一方、かかる不都合を回避するために、車両に実際に搭載されるサスペンションやタイヤを試験装置に装着した上でパワートレーン系の試験を行うことが考えられる。しかしながら、このように実部品を装着する手法においては、サスペンション特性やタイヤ特性を変えて試験を行いたい場合にもその都度実部品を交換することが必要となり、手間がかかる。また、所望のサスペンション特性やタイヤ特性を有する実部品が存在すればよいが、その実部品が設計段階にあって未だ現存しない場合には、車両の振動現象が正確に再現されず、試験自体を適切に行うことができなくなる。
【0006】
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、車両振動系の様々な振動特性下で行うパワートレーン系の試験を簡易に実現することが可能なパワートレーン系試験装置及び試験方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、請求項1に記載する如く、車両のパワートレーン系を試験するパワートレーン系試験装置であって、
パワートレーン系の供試体を揺動自在に支持すると共に、車両の有する振動系ユニットの振動特性を模擬するアクティブ加振機構と、
前記アクティブ加振機構による振動特性を可変にするコントローラと、
を備えるパワートレーン系試験装置により達成される。
【0008】
本発明において、パワートレーン系の供試体は、車両の振動系ユニットの振動特性を模擬するアクティブ加振機構により揺動自在に支持されている。この場合には、パワートレーン系に作用する振動が再現される。また、アクティブ加振機構は、コントローラからの指令に従って振動系ユニットの振動特性を模擬する。すなわち、振動系ユニットの振動特性は、コントローラの指令に従ってアクティブ加振機構により可変にされる。このため、パワートレーン系に作用する振動系ユニットの振動特性に応じた振動が様々に再現されるので、パワートレーン系の供試体の試験を車両の様々な振動特性下で行うことができる。また、振動系ユニットの振動特性はコントローラの指令に従って可変にされるので、車両の様々な振動特性下で行う供試体の試験を簡易に実現することができる。
【0009】
この場合、請求項2に記載する如く、請求項1記載のパワートレーン系試験装置において、前記アクティブ加振機構は、車両のサスペンション特性を模擬することとすれば、パワートレーン系に作用するサスペンション特性に応じた振動が様々に再現されるので、様々なサスペンション特性下で行うパワートレーン系の供試体の試験を簡易に実現することができる。
【0010】
また、請求項3に記載する如く、請求項1又は2記載のパワートレーン系試験装置において、前記アクティブ加振機構は、車両タイヤのバネ・ダンピング特性を模擬することとすれば、パワートレーン系に作用する車両タイヤのバネ・ダンピング特性に応じた振動が様々に再現されるので、様々なタイヤ特性下で行うパワートレーン系の供試体の試験を簡易に実現することができる。
【0011】
尚、請求項4に記載する如く、請求項1乃至3の何れか一項記載のパワートレーン系試験装置において、車両に作用する路面外乱を模擬する外乱加振機構と、前記外乱加振機構による前記路面外乱を可変にする外乱コントローラと、を備えることとすれば、路面外乱が様々に再現されるので、様々な路面外乱下で行うパワートレーン系の供試体の試験を簡易に実現することができる。
【0012】
また、上記の目的は、請求項5に記載する如く、車両のパワートレーン系を試験する際、該パワートレーン系の供試体を揺動自在に支持すると共に車両の有する振動系ユニットの振動特性を模擬するアクティブ加振機構による振動特性を、コントローラの指令に従って可変にするパワートレーン系試験方法により達成される。
【0013】
本発明において、パワートレーン系の供試体は、振動特性が可変にされる車両の振動系ユニットにより揺動自在に支持されている。このため、パワートレーン系に作用する振動系ユニットの振動特性に応じた振動が様々に再現されるので、パワートレーン系の供試体の試験を車両の様々な振動特性下で行うことができる。また、振動系ユニットの振動特性はコントローラの指令に従って可変にされるので、車両の様々な振動特性下で行う供試体の試験を簡易に実現することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施例である車両に搭載されるべきパワートレーン系を試験するシステムの構成図を示す。図1に示す如く、本実施例の試験システムは、車両動力を発生するエンジンを模擬するエンジン用モータ10と、車両の走行状態、具体的には車両の駆動タイヤの回転を模擬する右タイヤ用モータ12及び左タイヤ用モータ14と、を備えている。エンジン用モータ10は、支持部材16により地面に設置固定されており、エンジン負荷が実際に生じているように駆動される。また、右タイヤ用モータ12は支持部材18により、また、左タイヤ用モータ14は支持部材20により、それぞれ地面に設置固定されており、車両の走行負荷が実際に生じているように駆動される。
【0015】
エンジン用モータ10とタイヤ用モータ12,14との間には、ディファレンシャルギヤ22が介在されている。ディファレンシャルギヤ22とタイヤ用モータ12,14とは、車幅方向へ向けて延在するドライブシャフト24を介して互いに連結されている。ディファレンシャルギヤ22及びドライブシャフト24は共に、車両のパワートレーン系を構成しており、本実施例の試験システムにおける供試体である。ディファレンシャルギヤ22及びドライブシャフト24は、エンジン用モータ10の駆動及びタイヤ用モータ12,14の駆動に従ってそれぞれ作動する。
【0016】
本実施例の試験システムは、また、車両のサスペンション系のサスペンション特性を模擬する右サスペンション基本ユニット26及び左サスペンション基本ユニット28と、車両の駆動タイヤのバネ特性およびダンピング特性を模擬する右タイヤ特性基本ユニット30及び左タイヤ特性基本ユニット32と、を備えている。サスペンション基本ユニット26,28及びタイヤ特性基本ユニット30,32はそれぞれ、バネ部34及びダンピング部36を有している。
【0017】
サスペンション基本ユニット26,28は、一端がドライブシャフト24に接続され、他端が固定された構成を有している。また、タイヤ特性基本ユニット30,32は、一端がドライブシャフト24に接続され、他端が後述の路面外乱加振機構に接続された構成を有している。上記したドライブシャフト24は、サスペンション基本ユニット26,28及びタイヤ特性基本ユニット30,32により、車体前後方向および上下方向に揺動自在に支持されている。エンジン用モータ10の駆動時及びタイヤ用モータ12,14の駆動時、サスペンション基本ユニット26,28はそれぞれ車両のサスペンション特性が生ずるように、また、タイヤ特性基本ユニット30,32はそれぞれ駆動タイヤの空気圧や偏平率に応じたタイヤ特性が生ずるように、それぞれ作動する。
【0018】
また、サスペンション基本ユニット26,28及びタイヤ特性基本ユニット30,32はそれぞれ、バネ部34のバネ特性を可変にする機能を有すると共に、ダンピング部36のダンピング特性を例えば流体の粘性抵抗や摩擦抵抗の変化により可変にする機能を有している。すなわち、サスペンション基本ユニット26,28及びタイヤ特性基本ユニット30,32はそれぞれ、ドライブシャフト24を揺動自在に支持する受動的な振動吸収機能を有すると共に、バネおよびダンピングの振動特性を変更できる能動的な加振機能を有している。以下、サスペンション基本ユニット26,28をサスアクティブ加振機構26,28と、また、タイヤ特性基本ユニット30,32をタイヤアクティブ加振機構30,32と、それぞれ称す。
【0019】
本実施例の試験システムは、また、車両の走行する路面から車両に作用する路面外乱を模擬する路面外乱加振機構38,40を備えている。路面外乱加振機構38は、一端が右タイヤアクティブ加振機構30に接続され、他端が地面に設置固定された構成を有している。また、路面外乱加振機構40は、一端が左タイヤアクティブ加振機構32に接続され、他端が地面に設置固定された構成を有している。路面外乱加振機構38,40はそれぞれ、車両に路面外乱が作用する際における路面状況が再現されるようにタイヤアクティブ加振機構30,32に対して加振される。各路面外乱加振機構38,40は、発生すべき路面外乱を可変にする機能を有している。
【0020】
本実施例のシステムは、更に、マイクロコンピュータを主体とした電子制御回路により構成された、データベースを内蔵するコントローラ50を備えている。データベースには、予めCAE(computer−aided engineering)等により車体運動を数値化した数式モデル及び路面外乱を数値化した数式モデルが格納されている。これらの各数式モデルには、回転速度やトルク等のエンジン負荷をパラメータとするエンジン負荷モデル、タイヤ回転数等の走行負荷をパラメータとする走行負荷モデル、車両のサスペンション系のバネ特性及びダンピング特性をパラメータとするサスペンションモデル、駆動タイヤのバネ特性及びダンピング特性をパラメータとするタイヤモデル、及び、車両の走行する路面の摩擦係数や登坂路の有無等をパラメータとする路面外乱モデルが存在する。
【0021】
コントローラ50には、上記したエンジン用モータ10、タイヤ用モータ12,14、サスアクティブ加振機構26,28、タイヤアクティブ加振機構30,32、及び、路面外乱加振機構38,40が接続されている。コントローラ50は、数式モデルに基づいて、入力設定された試験条件に従って、エンジン用モータ10を駆動することによりエンジンを模擬させ、タイヤ用モータ12,14を駆動することにより走行状態を模擬させ、路面外乱加振機構38,40を駆動することにより路面外乱を模擬させると共に、サスアクティブ加振機構26,28のバネ特性及びダンピング特性を特定の状態に模擬させる。
【0022】
コントローラ50は、車両の有するパワートレーン系の試験による応答、具体的には、エンジン負荷や走行状態,路面外乱等が模擬された状況下でのドライブシャフト24に生ずる回転速度及びトルク等を計測する計測器を有しており、計測器による計測データを入力データと対応させて記録する。これらのデータは、各エンジン負荷等ごとに、また、サスペンション特性ごと,タイヤ特性ごとに記録される。
【0023】
図2は、本実施例の試験システムの試験手順を示すフローチャートを示す。以下、図2を参照して、本実施例の試験手順について説明する。
【0024】
本実施例の試験システムにおいて、まず試験の前段階として、各部位において実現すべきモデルのパラメータ設定がコントローラ50で行われる(ステップ100)。かかる処理が行われると、コントローラ50は、実現すべきエンジン負荷モデル、走行負荷モデル、サスペンションモデル、タイヤモデル、及び路面外乱モデルを定義する。また、パワートレーン系の供試体であるディファレンシャルギヤ22及びドライブシャフト24を、エンジン用モータ10、タイヤ用モータ12,14、サスアクティブ加振機構26,28、及びタイヤアクティブ加振機構30,32に連結して固定する処理が実行される(ステップ102)。
【0025】
次に、実際の試験段階として、コントローラ50の指令により、エンジン用モータ10、タイヤ用モータ12,14、サスアクティブ加振機構26,28、及びタイヤアクティブ加振機構30,32の各アクチュエータを、上記ステップ100で設定したモデルが実現されるようにリアルタイム制御する処理が実行される(ステップ104)。かかる処理が実行されると、試験システムにおいてエンジン負荷や走行負荷,路面外乱,サスペンション特性及びタイヤ特性が模擬されることとなる。試験中にはディファレンシャルギヤ22及びドライブシャフト24の供試体の応答を計測する処理が実行される。(ステップ106)。
【0026】
そして、モデルごとに供試体の応答計測が繰り返されると、その後、評価結果が解析・分析される(ステップ108)。その後は、試験システムに用いられた供試体を修正又は交換し(ステップ110)、再度、モデルのパラメータを任意調整したうえで、試験を繰り返す処理が実行される。
【0027】
このように、本実施例の試験システムによれば、供試体としてのパワートレーン系の実部品を装着する一方、エンジンやタイヤ,サスペンション等の他の実部品を装着することなく、実車を走行させた場合の試験と同等の試験を実現することができる。このため、サスペンション等の車両の実部品が存在しない場合にもパワートレーン系の性能試験,耐久試験等を行うことができると共に、パワートレーン系の性能や耐久性等の評価を簡易かつ低コストで得ることができる。また、試験における様々な使用条件ないし車体条件は、コントローラ50における数式モデルのパラメータ設定を変更するだけで再現される。このため、様々な使用条件ないし車体条件に対する供試体の試験を簡易に行うことができる。
【0028】
図3は、本実施例のパワートレーン系を模式的に表した図を示す。ところで、パワートレーン系のディファレンシャルギヤ22及びドライブシャフト24の性能や耐久性等は、エンジンの回転速度やトルク及びタイヤの走行状態に応じて変動すると共に、車両の有するサスペンション系の特性およびタイヤの空気圧や偏平率等の特性に応じても変動する。この点、試験システムにおいてサスペンション系及びタイヤ側の振動が再現されないと、車両の振動現象が正確に再現されないため、試験自体が実車からかけ離れた状態で行われることとなり、その性能等を適正に評価することができなくなる。
【0029】
これに対して、本実施例の試験システムにおいて、上記の如く、供試体であるドライブシャフト24は、サスアクティブ加振機構26,28及びタイヤアクティブ加振機構30,32の双方により、車体前後方向および上下方向に揺動自在に支持されている。すなわち、サスアクティブ加振機構26,28及びタイヤアクティブ加振機構30,32はそれぞれ、ドライブシャフト24を揺動自在に支持している。また、サスアクティブ加振機構26,28及びタイヤアクティブ加振機構30,32のバネ特性及びダンピング特性はそれぞれ、コントローラ50の指令に従って自在に変更可能である。
【0030】
従って、本実施例の試験システムにおいては、エンジン負荷や走行負荷,路面外乱が模擬されている状態で、サスペンション系やタイヤに生じ得る振動がサスアクティブ加振機構26,28及びタイヤアクティブ加振機構30,32により再現される。この場合には、サスペンション系の自由度およびタイヤ系の自由度に起因して発生する、ディファレンシャルギヤ22のボックス内部のアライメント変化に起因するかみ合い誤差が正確に再現されると共に、ドライブシャフト24の回転方向へのねじり振動だけでなく、車体前後方向および上下方向への曲げ振動が正確に再現される。
【0031】
このため、本実施例の試験システムによれば、パワートレーン系の試験を車両の振動現象を再現して実車に近い状態で行うことができ、これにより、供試体であるディファレンシャルギヤ22及びドライブシャフト24の性能や耐久性等を適正に評価することが可能となっている。
【0032】
また、本実施例の試験システムは、サスペンション特性を実現するうえで、その特性を有するサスペンションの実部品を装着するものではなく、そのサスペンション特性をコントローラ50の指令に従って模擬するサスアクティブ加振機構26,28を装着するものである。また、タイヤ特性を実現するうえで、その特性を有するタイヤの実部品を装着するものではなく、そのタイヤ特性をコントローラ50の指令に従って模擬するタイヤアクティブ加振機構30,32を装着するものである。また、サスアクティブ加振機構26,28及びタイヤアクティブ加振機構30,32のバネ特性及びダンピング特性はそれぞれ、コントローラ50の指令に従って可変にされる。
【0033】
このため、本実施例の試験システムによれば、車両のサスペンション特性及びタイヤ特性に応じた振動現象を様々に再現することができるので、車両に生じ得る様々な振動特性下において、供試体であるパワートレーン系のディファレンシャルギヤ22及びドライブシャフト24の試験を行うことができ、その評価を得ることができる。また、様々なサスペンション特性及びタイヤ特性を実現するうえで、サスペンション系やタイヤの実部品を特性に合わせてその都度交換することは不要であり、作業工数は削減される。
【0034】
従って、本実施例の試験システムによれば、車両の様々な振動特性(具体的には、サスペンション特性およびタイヤ特性)下で行うパワートレーン系の供試体の試験を簡易に実現することが可能となっている。この点、パワートレーン系の試験が車両のサスペンション特性およびタイヤ特性を考慮することなく行われるものとすると、完成車の段階で不具合が発生することが多く、その不具合を修正するために多大な労力および時間が費やされることとなるが、本実施例においては、その試験がサスペンション特性およびタイヤ特性を考慮して行われるので、完成車の段階でかかるパワートレーン系での不具合が発生することは少なく、車両の開発期間の大幅な短縮を図ることが可能となっている。
【0035】
更に、本実施例の試験システムにおいては、路面外乱加振機構38,40により路面から車両に加わる路面外乱が模擬・再現される。路面外乱加振機構38,40により再現すべき路面外乱は、コントローラ50の指令に従って可変にされる。このため、本実施例の試験システムによれば、路面外乱を様々に再現することができるので、車両に生じ得る様々な路面外乱下で行うパワートレーン系の供試体の試験を簡易に実現することが可能となっている。
【0036】
尚、上記の実施例においては、ディファレンシャルギヤ22及びドライブシャフト24が特許請求の範囲に記載した「供試体」に、車両の有するサスペンションおよびタイヤが特許請求の範囲に記載した「振動系ユニット」に、サスアクティブ加振機構26,28及びタイヤアクティブ加振機構30,32が特許請求の範囲に記載した「アクティブ加振機構」に、コントローラ50が特許請求の範囲に記載した「コントローラ」及び「外乱コントローラ」に、路面外乱加振機構38,40が特許請求の範囲に記載した「外乱加振機構」に、それぞれ相当している。
【0037】
ところで、上記の実施例においては、サスアクティブ加振機構26,28及びタイヤアクティブ加振機構30,32のバネ特性及びダンピング特性を、その特性を変更する機構を設けた上で実際のサスペンションやバネ,ダンパを用いて実現することとしてもよいし、また、モータ等のアクチュエータを用いて変更可能に実現することとしてもよい。
【0038】
【発明の効果】
上述の如く、請求項1及び5記載の発明によれば、車両の様々な振動特性下で行うパワートレーン系の試験を簡易に実現することができる。
【0039】
請求項2記載の発明によれば、様々なサスペンション特性下で行うパワートレーン系の供試体の試験を簡易に実現することができる。
【0040】
請求項3記載の発明によれば、様々なタイヤ特性下で行うパワートレーン系の供試体の試験を簡易に実現することができる。
【0041】
また、請求項4記載の発明によれば、様々な路面外乱下で行うパワートレーン系の供試体の試験を簡易に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である車両に搭載されるべきパワートレーン系を試験するシステムの構成図である。
【図2】本実施例の試験システムの試験手順を示すフローチャートである。
【図3】本実施例のパワートレーン系を模式的に表した図である。
【符号の説明】
22 ディファレンシャルギヤ
24 ドライブシャフト
26,28 サスアクティブ加振機構(サスペンション基本ユニット)
30,32 タイヤアクティブ加振機構(タイヤ特性基本ユニット)
38,40 路面外乱加振機構
50 コントローラ

Claims (5)

  1. 車両のパワートレーン系を試験するパワートレーン系試験装置であって、
    パワートレーン系の供試体を揺動自在に支持すると共に、車両の有する振動系ユニットの振動特性を模擬するアクティブ加振機構と、
    前記アクティブ加振機構による振動特性を可変にするコントローラと、
    を備えることを特徴とするパワートレーン系試験装置。
  2. 前記アクティブ加振機構は、車両のサスペンション特性を模擬することを特徴とする請求項1記載のパワートレーン系試験装置。
  3. 前記アクティブ加振機構は、車両タイヤのバネ・ダンピング特性を模擬することを特徴とする請求項1又は2記載のパワートレーン系試験装置。
  4. 車両に作用する路面外乱を模擬する外乱加振機構と、
    前記外乱加振機構による前記路面外乱を可変にする外乱コントローラと、
    を備えることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項記載のパワートレーン系試験装置。
  5. 車両のパワートレーン系を試験する際、該パワートレーン系の供試体を揺動自在に支持すると共に車両の有する振動系ユニットの振動特性を模擬するアクティブ加振機構による振動特性を、コントローラの指令に従って可変にすることを特徴とするパワートレーン系試験方法。
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