JP2014121822A - ラミネートシュリンクフィルムおよびその製造方法 - Google Patents

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【課題】シュリンク包装に使用でき包装された製品の機能を向上させることができるラミネートシュリンクフィルムおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】
熱収縮性を有する一対のシュリンクフィルム1a,1bと、一対のシュリンクフィルム1a,1b間に設けられた接着剤を含有する連結層CLと、を備えたラミネートシュリンクフィルム1を製造する方法であって、一方のシュリンクフィルム1bの表面に溶媒を含有する接着剤を塗布して接着剤層3を形成し、接着剤層3が形成された一方のシュリンクフィルム1bを、加熱温度を順次上昇させながら加熱し、加熱後の一方のシュリンクフィルム1bと、他方のシュリンクフィルム1aとを貼り合わせる。順次温度を上昇させるようにすれば、接着剤層3の溶媒を適切かつ確実に揮発させて除去できるので、製造されたラミネートシュリンクフィルム1の品質を向上でき、しかも、不良品の発生を抑制することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ラミネートシュリンクフィルムおよびその製造方法に関する。さらに詳しくは、包装フィルムを包装物品に密着させた状態で包装するために使用されるラミネートシュリンクフィルムおよびその製造方法に関する。
食品、菓子、書籍、化粧品、医薬品などの商品を販売する場合、商品の汚れ等を防止するために、プラスチックフィルム等によって包装した状態で商品が提供販売される。かかる包装には種々の包装形態がある、製造ラインで自動包装する場合、例えば、シュリンク包装(熱収縮包装)が挙げられる。
とくに、シュリンク包装(熱収縮包装)は、(1)被包装物品の形状などに係わらずフィルムを被包装物品に密着させた包装が可能である、(2)複数の物品でも一纏めに固定保持して包装することができる、(3)包装の自動化が容易である、等のメリットを有している。このため、シュリンク包装は種々の被包装物品の包装への採用が進んでいる。
ところで、シュリンク包装は単層フィルムによって包装されているが、シュリンク包装された商品でも、見た目の向上や宣伝効果を得るために、包装するフィルム自体にさまざま図柄や文字の印刷が施されている。この印刷は、フィルムが熱収縮した際の外観を考慮してデザインされている。
また、内部の被包装物品が光にあたって劣化することを防止するために、遮光性インキなどが印刷される場合がある。
一方、シュリンク包装する場合、被包装物品をフィルムで密封するために、フィルムが熱融着される。熱融着は、通常、溶断シールや合掌シールなどの公知のシール機によってフィルムの切断と同時に実施されるのであるが、印刷をフィルムで被包装物品を包装した際に外側に位置する面に行った場合、シールの際に印刷インキが溶けてシール機に付着して、シール機を汚してしまう可能性がある。逆に、印刷をフィルムで被包装物品を包装した際に内側に位置する面に行った場合、印刷インキが障害となってフィルム同士の熱融着が阻害される。
このため、シュリンク包装に使用されるフィルムでは、熱融着を行う部分に印刷インキがない状態となるように印刷デザインが調整される。すると、印刷デザインが制限される上、熱融着部分に印刷がないことから、商品の見栄えが良くないという問題がある。
また、フィルムに遮光性を持たせる場合でも、熱融着部分には印刷ができないので、十分な遮光性を付与できないという問題がある。
かかる問題を防ぐ方法として、印刷インキが表面に露出しないようにすることが考えられる。例えば、シュリンクラベルなどでは、シュリンクフィルムと熱収縮シートを重ねて貼りあわせ積層シートとして、シュリンクフィルムの裏面(つまり熱収縮シート側の面)に印刷する技術が開発されている(例えば特許文献1〜5)。
実開昭60−62936号公報 実開昭63−43722号公報 特開平3−219952号公報 特開平4−41233号公報 特開平8−300547号公報
しかるに、特許文献1〜5の技術は、あくまでもシュリンクラベルに使用されるシートに関する技術であり、その厚さが非常に厚い。例えば、熱収縮シートが発砲ウレタンシートの場合であれば、その厚さは数百μm以上になる。かかる厚さのシートでは、熱融着によってシールするシュリンク包装には使用できない。
現状では、シュリンク包装では単層フィルムしか採用されておらず、シュリンク包装に使用可能な厚さに形成された積層フィルムにおいて、熱融着される部分まで印刷されたフィルムは存在しておらず、かかるフィルムを製造する方法も開発されていない。
本発明は上記事情に鑑み、シュリンク包装に使用でき包装された製品の機能を向上させることができるラミネートシュリンクフィルムおよびその製造方法を提供することを目的とする。
第1発明のラミネートシュリンクフィルムの製造方法は、熱収縮性を有する一対のシュリンクフィルムと、該一対のシュリンクフィルム間に設けられた接着剤を含有する連結層と、を備えたラミネートシュリンクフィルムを製造する方法であって、前記一方のシュリンクフィルムの表面に溶媒を含有する接着剤を塗布して接着剤層を形成し、該接着剤層が形成された前記一方のシュリンクフィルムを、加熱温度を順次上昇させながら加熱し、該加熱後の一方のシュリンクフィルムと、他方のシュリンクフィルムを貼り合わせることを特徴とする。
第2発明のラミネートシュリンクフィルムの製造方法は、第1発明において、前記一方のシュリンクフィルムの素材がポリプロピレンであり、前記一方のシュリンクフィルムを加熱する加熱温度を、40℃から50℃まで上昇させることを特徴とする。
第3発明のラミネートシュリンクフィルムの製造方法は、第1または第2発明において、複数の乾燥室を通して乾燥する場合において、各室の温度を段階的に上昇させることを特徴とする。
第4発明のラミネートシュリンクフィルムは、第1、第2または第3記載の製造方法によって製造された積層フィルムであることを特徴とする。
第1発明によれば、順次温度を上昇させるようにすれば、接着剤層の溶媒を適切かつ確実に揮発させて除去できるので、製造されたラミネートシュリンクフィルムの品質を向上でき、しかも、不良品の発生を抑制することができる。
第2発明によれば、シュリンクフィルムの素材や接着剤に適した温度で乾燥させるので、製造されたラミネートシュリンクフィルムの品質を向上でき、しかも、不良品の発生を抑制することができる。
第3発明によれば、段階的に温度を上昇させるので、接着剤層の溶媒を適切かつ確実に揮発させて除去できる。したがって、製造されたラミネートシュリンクフィルムの品質を向上でき、しかも、不良品の発生を抑制することができる。
第4発明によれば、適切な熱収縮性を有し、しかも、包装した際の外観を向上させることができる。
本実施形態のラミネートシュリンクフィルム1の製造方法を実施する製造設備の概略説明図である。 本実施形態のラミネートシュリンクフィルム1の概略断面説明図である。 本実施形態のラミネートシュリンクフィルム1を使用して包装体MPを製造する作業の概略説明図である。
本発明のラミネートシュリンクフィルムの製造方法は、被包装物品をシュリンク包装するために使用されるフィルムの製造方法であって、シュリンク包装された商品の外観や、遮光性等の機能を向上させることができるラミネートシュリンクフィルムを製造することができることに特徴を有している。
本発明のラミネートシュリンクフィルムの製造方法によって製造されたラミネートシュリンクフィルム(以下、単に本発明のラミネートシュリンクフィルムという)によってシュリンク包装される被包装物品はとくに限定されない。例えば、食品、菓子、書籍、化粧品、医薬品等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
なお、本発明のラミネートシュリンクフィルムは、被包装物品と比べて非常に薄く(19.5〜35μm程度)、また、ラミネートシュリンクフィルムを構成するフィルムや各層も非常に薄いので、図面に記載されているフィルムと被包装物品等の相対的な寸法や、ラミネートシュリンクフィルム断面のフィルムの厚さや各層の厚さ等は、実際の相対的な寸法とは必ずしも一致していない。
また、本発明のラミネートシュリンクフィルムは、後述するように、少なくとも一対のシュリンクフィルムを有するものであるが、ラミネートシュリンクフィルムを構成するシュリンクフィルムは2枚に限定されない。例えば、シュリンクフィルムを3枚以上積層したものも本発明のラミネートシュリンクフィルムに含まれる。なお、シュリンクフィルムを3枚以上積層した場合には、全てのシュリンクフィルム間に印刷層と接着剤層が設けられている必要はなく、接着剤層だけが設けられている場合があってもよい。
(ラミネートシュリンクフィルム)
まず、本発明のラミネートシュリンクフィルムの製造方法を説明する前に、この製造方法によって製造されるラミネートシュリンクフィルム1(以下、本実施形態のラミネートシュリンクフィルム1という)を説明する。
図2に示すように、本実施形態のラミネートシュリンクフィルム1は、一対のシュリンクフィルム1a,1bと、この一対のシュリンクフィルム1a,1bの間に形成された印刷層2と接着剤層3とからなる連結層CLを有している。
そして、本実施形態のラミネートシュリンクフィルム1は、一対のシュリンクフィルム1a,1bとしして厚さが9.5〜15μm程度のものを使用している。
すると、本実施形態のラミネートシュリンクフィルム1の厚さを、せいぜい19.5〜35μm程度、つまり、従来のシュリンク包装に使用されている単層フィルムと同等程度の厚さとすることができる。すると、従来の単層フィルムと同様に、オーバーラップ包装にも使用できる。
しかも、シュリンクフィルムが2枚重なっているので、従来のシュリンク包装のフィルムよりも強度が大きくなるため、オーバーラップ包装をした場合に破れにくくなるという利点も得られる。
また、本実施形態のラミネートシュリンクフィルム1では、印刷層2が一対のシュリンクフィルム1a,1bによって挟まれている。
このため、本実施形態のラミネートシュリンクフィルム1の場合、上述したような包装体MPの製造工程において、フィルム同士を重ねて溶断や熱融着するときに、その位置に印刷されている部分、つまり印刷層2が存在しても、印刷層2の印刷インキ等の材料が、直接、シール機に接触しない。つまり、シール機に印刷インキ等の材料が付着しないので、熱融着される部分に印刷があっても、シール機などが汚れることがないのである。
さらに、熱融着される部分に印刷があると、印刷インキ等が熱融着を阻害する可能性がある。
しかし、本実施形態のラミネートシュリンクフィルム1では、印刷層2の材料に塩素化ポリプロピレン樹脂を含有させたことによって、熱融着される部分に印刷層2が存在しても、しっかりと熱融着をさせることができる。
すると、シュリンク包装、例えば、オーバーラップ包装の際に、熱融着する部分を印刷のない領域とする必要がないので、印刷層のデザインの自由度が増し、全面印刷することも可能となる。そして、オーバーラップ包装等された商品の外観や、遮光性等の機能を向上させることができる。
つぎに、本実施形態のラミネートシュリンクフィルム1の各部材を説明する。
なお、以下では、一対のシュリンクフィルム1a,1bのうち、図3に示す包装体MPの外側にシュリンクフィルム1aが配置され、包装体MPの内側、つまり、被包装物品Mに接触する側にシュリンクフィルム1bが配置される場合を説明する。
(シュリンクフィルム)
まず、一対のシュリンクフィルム1a,1bは、熱収縮性を有しかつフィルム同士を重ねた状態で熱融着することができる樹脂で形成されたものである。つまり、一対のシュリンクフィルム1a,1bは、シュリンクフィルム1a同士を重ねた状態、シュリンクフィルム1b同士を重ねた状態、そして、シュリンクフィルム1aとシュリンクフィルム1bとを重ねた状態、のどの状態でも熱融着することができるものである。
なお、一対のシュリンクフィルム1a,1bは、上記のごとき性質を有していればよく、とくに限定されない。例えば、ポリプロピレン(PP)やポリエチレンテレフタレート(PET)などの樹脂製のフィルムを一軸もしくは二軸延伸して得られるフィルムを挙げることができる。
また、一対のシュリンクフィルム1a,1bの厚さはとくに限定されないが、例えば、9.5〜15μm程度のものが好ましい。一対のシュリンクフィルム1a,1bがかかる厚さに形成されていれば、印刷層2と接着剤層3とを合わせても、本実施形態のラミネートシュリンクフィルム1の厚さはせいぜい19.5〜35μm程度となる。すると、従来のシュリンク包装に使用されている単層フィルムと同等程度の厚さとなるので、単層フィルムと同様に、オーバーラップ包装にも使用できる。また、シュリンクフィルムが2枚重なっているので、従来のシュリンク包装のフィルムよりも強度を強くでき包装が破れにくくなるという利点も得られる。
さらに、一対のシュリンクフィルム1a,1bは、同じ樹脂かつ同じ厚さで形成されていれば、熱収縮させた際の収縮割合をほぼ同等とできる。また、カールが発生しないので好ましい。
(連結層CL)
連結層CLは、上述したように、印刷層2と接着剤層3とから構成されているが、印刷層2は設けなくてもよい。
印刷層2を設ける場合には、顔料と溶媒、バインダを含有する印刷インキをグラビア印刷やフレキソ印刷などの方法でシュリンクフィルム1aの裏面に塗布して形成することができる。
(接着剤層3)
接着剤層3は、シュリンクフィルム1bの裏面に形成された層である。この接着剤層3は、例えば、ウレタン系接着剤や塩素化ポリオレフィン系接着剤(例えば、塩素化ポリプロピレン樹脂など)などの接着剤をグラビアコートなどの方法でシュリンクフィルム1bの裏面に塗布して形成されている。
そして、接着剤層3は、その塗布量が1〜4g/mとなるように塗布されている。なお、本明細書における塗布量とは、接着剤中の固形分の量を示す。
また、シュリンクフィルム1bには、接着剤との接着性を向上させるための表面処理を行ってから接着剤を塗布することが好ましい。この表面処理は、例えば、コロナ放電処理やプラズマ処理などを挙げることができ、接着剤の素材とシュリンクフィルム1bの樹脂に合わせて適切な処理を行えばよい。例えば、シュリンクフィルム1bがポリプロピレンフィルムの場合であって、接着剤層3をウレタン系接着剤によって形成する場合には、シュリンクフィルム1bと接着剤との接着性を向上させるために、接着剤を塗布する前に、シュリンクフィルム1bの表面にコロナ放電処理を行うことが好ましい。
(本実施形態のラミネートシュリンクフィルム1の製造方法)
つぎに、本実施形態のラミネートシュリンクフィルム1の製造法を説明する。
図1おいて、符号MR1、MR2は、それぞれ上述したシュリンクフィルム1aおよびシュリンクフィルム1bが巻き取られた原反ロールである。また、符号SRは、製造されたラミネートシュリンクフィルム1が巻き取られた製品ロールである。
なお、シュリンクフィルム1aが印刷層2を有する場合には、原反ロールMR1に巻き取られているシュリンクフィルム1aには事前に印刷層2が形成される。
まず、シュリンクフィルム1aは、原反ロールMR1から繰り出され、ラミネート装置RPに供給される。
一方、シュリンクフィルム1bは、原反ロールMR2から繰り出されると、表面処理装置CPによってその裏面(図1では上面)に表面処理が行われる。
表面処理装置CPによって表面処理されたシュリンクフィルム1bは、接着剤塗布装置GRに供給されて、接着剤が裏面、つまり、表面処理された面に塗布され、接着剤層3が形成される。
なお、接着剤は、シュリンクフィルム1bに均一に塗布するために、溶媒に溶かした状態で塗布される。
接着剤層3が形成されたシュリンクフィルム1bは、乾燥装置DPに供給される。この乾燥装置DPでは、シュリンクフィルム1bが加熱されてシュリンクフィルム1bに形成された接着剤層3に含有されている溶媒が除去される。
なお、乾燥装置DPにおいてシュリンクフィルム1bを加熱する温度は、シュリンクフィルム1bは収縮しないが溶媒は揮発させることができる温度に調整される。例えば、シュリンクフィルム1bの素材がポリプロピレンフィルムであり、乾燥装置DP内を35℃以上となるようにして、シュリンクフィルム1bが乾燥装置DP内を5秒以上かけて通過するようにする。すると、接着剤層3に溶媒が残留しないようにすることができる。
そして、乾燥装置DPを通過したシュリンクフィルム1bは、ラミネート装置RPに供給されて、シュリンクフィルム1aと積層されて接着される。具体的には、ラミネート装置RPでは、シュリンクフィルム1bの接着剤層3が形成された面と、シュリンクフィルム1aの印刷層2が形成された面と、を合わせた状態で加圧される。すると、接着剤層3の接着剤によって両シートが接着されて、ラミネートシュリンクフィルム1が形成される。
(乾燥について)
なお、乾燥装置DPは、一定の温度の空間内にシュリンクフィルム1bを通過させてもよい。
また、乾燥装置DP内で温度勾配を形成させてその空間内にシュリンクフィルム1bを通過させてもよい。具体的には、乾燥装置DPの入口(図1では右端)から出口(図1では左端)に向かって徐々に温度を上昇させるようにしてもよい。この場合、乾燥装置DP内を通過する間に、接着剤層3の溶媒を適切かつ確実に揮発させて除去できる。
また、乾燥装置DP内を複数の室に分割して、各室で温度を変化させてもよい。例えば、乾燥装置DP内を3つの室に分割して、各室内の温度は一定にするが、上流側の室から段階的に温度を上昇させるようにしてもよい。この場合も、乾燥装置DP内を通過する間に、接着剤層3の溶媒を適切かつ確実に揮発させて除去できる。
例えば、シュリンクフィルム1bの素材がポリプロピレンフィルムであり、接着剤がウレタン系接着剤、そして、接着剤層3の塗布量を3g/mとする。そして、乾燥装置DPの3つの室を、シュリンクフィルム1bが供給される側(図1では右側)から、第一室DP1、第二室DP2、第三室DP3とする。そして、第一室を40〜45℃、第二室を40〜50℃、第三室を45〜50℃、として、下流側の室の温度が上流側の室と同じまたは高い温度とすれば、接着剤層3の溶媒を適切かつ確実に揮発させて除去できる。
また、上記温度とした場合でも、加熱時間が長すぎたり短すぎたりすれば、接着剤層3の溶媒を適切な状態とすることができなくなる。加熱が不十分で溶媒が接着剤層3に残留した場合には、製品ロールSRにラミネートシュリンクフィルム1を巻き取った後、気泡が発生してラミネートシュリンクフィルム1の強度が低下する可能性がある。逆に加熱しすぎた場合には、乾燥中にシュリンクフィルムが収縮するという問題が生じる。したがって、接着剤層3の状態を適切な状態とすることができるように、加熱時間を調整する必要がある。
例えば、シュリンクフィルム1bの素材がポリプロピレンフィルムであり、接着剤がウレタン系接着剤、そして、接着剤層3の塗布量が3g/mとする。すると、各室における加熱時間をそれぞれ、3〜5秒(第一室)、3〜5秒(第二室)、3〜5秒(第三室)とすれば、乾燥装置DPを通過した接着剤層3を適切な状態とすることができる。
本発明のラミネートシュリンクフィルムの製造方法によって製造されたラミネートシュリンクフィルムによってオーバーラップ包装が可能であるか否かを、オーバーラップ包装したラミネートシュリンクフィルムを加熱収縮させて確認した。
実験に使用したラミネートシュリンクフィルムは、シュリンクフィルムがポリプロピレンフィルム(厚さ15μm)であり、接着剤(ウレタン系接着剤、塗布量3g/m)を使用して張り合わせたものであり、図1に示すような設備で製造されたものである。
また、接着剤が塗布されたシュリンクフィルムは、図1に示すような3室を有する乾燥装置において乾燥したものである。
乾燥条件は、実施例1では、第一室40℃、第二室45℃、第三室45℃である。また、実施例2では、第一室40℃、第二室45℃、第三室45℃である。さらに、実施例3では、第一室40℃、第二室45℃、第三室50℃である。
そして、各室での乾燥時間は、実施例1では、第一室5秒、第二室5秒、第三室5秒であり、実施例2では、第一室3.3秒、第二室3.3秒、第三室3.3秒であり、実施例3では、第一室3.3秒、第二室3.3秒、第三室3.3秒である。
なお、比較例1では、第一室50℃、第二室50℃、第三室50℃として、各室での乾燥時間を、第一室3.3秒、第二室3.3秒、第三室3.3秒とした。
また、比較例2では、第一室50℃、第二室50℃、第三室50℃として、各室での乾燥時間を、第一室2.5秒、第二室2.5秒、第三室2.5秒とした。
上記のごとき条件で製造したフィルムは、実施例1〜3の場合には、乾燥の際やラミネートする際にしわが発生しなかった、また、熱収縮させた際にも、剥離などが生じず、フィルムの透明性も維持された。
一方、比較例1の場合には、ラミネートする際にしわが発生し、比較例2の場合には、乾燥の際にしわが発生した。
以上のごとく、本発明のラミネートシュリンクフィルムの製造方法によれば、一対のシュリンクフィルムをしわなどを発生させることなく製造することができることが確認された。しかも、製造されたラミネートシュリンクフィルムは、オーバーラップ包装が可能であり、加熱収縮させてもフィルムの損傷や外観の悪化などが生じないことが確認された。
本発明のラミネートシュリンクフィルムの製造方法は、食品、菓子、書籍、薬などの被包装物品をオーバーラップ包装するフィルムの製造に適している。
1 ラミネートシュリンクフィルム
1a シュリンクフィルム
1b シュリンクフィルム
2 印刷層
3 接着剤層
CL 連結層

Claims (4)

  1. 熱収縮性を有する一対のシュリンクフィルムと、該一対のシュリンクフィルム間に設けられた接着剤を含有する連結層と、を備えたラミネートシュリンクフィルムを製造する方法であって、
    前記一方のシュリンクフィルムの表面に溶媒を含有する接着剤を塗布して接着剤層を形成し、
    該接着剤層が形成された前記一方のシュリンクフィルムを、加熱温度を順次上昇させながら加熱し、
    該加熱後の一方のシュリンクフィルムと、他方のシュリンクフィルムを貼り合わせる
    ことを特徴とするラミネートシュリンクフィルムの製造方法。
  2. 前記一方のシュリンクフィルムの素材がポリプロピレンであり、前記接着剤がウレタン系接着剤であり、
    前記一方のシュリンクフィルムを加熱する加熱温度を、40℃から50℃まで上昇させる
    ことを特徴とする請求項1記載のラミネートシュリンクフィルムの製造方法。
  3. 複数の乾燥室を通して乾燥する場合において、各室の温度を段階的に上昇させる
    ことを特徴とする請求項1または2記載のラミネートシュリンクフィルムの製造方法。
  4. 請求項1、2または3記載の製造方法によって製造された積層フィルムである
    ことを特徴とするラミネートシュリンクフィルム。
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