JP2014121704A - 噴霧熱分解処理装置、及び噴霧熱分解処理方法 - Google Patents

噴霧熱分解処理装置、及び噴霧熱分解処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2014121704A
JP2014121704A JP2013244271A JP2013244271A JP2014121704A JP 2014121704 A JP2014121704 A JP 2014121704A JP 2013244271 A JP2013244271 A JP 2013244271A JP 2013244271 A JP2013244271 A JP 2013244271A JP 2014121704 A JP2014121704 A JP 2014121704A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reaction furnace
hot air
raw material
spray pyrolysis
ventilation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013244271A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6440933B2 (ja
Inventor
Shizuo Aijima
静夫 相嶋
Junji Shimada
順司 島田
Tetsuo Yokoyama
哲夫 横山
Gentaro Nemoto
源太郎 根本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
OGAWARA KAKOKI KK
Ohkawara Kokohki Co Ltd
Original Assignee
OGAWARA KAKOKI KK
Ohkawara Kokohki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by OGAWARA KAKOKI KK, Ohkawara Kokohki Co Ltd filed Critical OGAWARA KAKOKI KK
Priority to JP2013244271A priority Critical patent/JP6440933B2/ja
Publication of JP2014121704A publication Critical patent/JP2014121704A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6440933B2 publication Critical patent/JP6440933B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】噴霧熱分解装置の大型化、製品の高品質化、及び製品の大量処理が可能となる噴霧熱分解処理装置を提供する。
【解決手段】原料液滴を噴霧する噴霧器9と、噴霧器9から噴霧された原料液滴を、高温雰囲気下で加熱、分解させる円筒状の反応炉3と、反応炉3の外周3aを、反応炉3の鉛直方向下側から上側に向けて、熱風を通過させる通風部7と、を備える。上記反応炉3は、金属製からなり、通風部7を通過する熱風を反応炉3に当てて、反応炉3内で原料液滴を加熱、分解させる噴霧熱分解処理装置1。
【選択図】図1

Description

本発明は、噴霧熱分解処理装置、及び噴霧熱分解処理方法に関するものである。特に、電池材料、磁性体、各種触媒、超電導材料、セラミックスなどの各種材料を噴霧して熱分解する噴霧熱分解処理装置、及び噴霧熱分解処理方法関するものである。
電池材料、磁性体、各種触媒、超電導材料、セラミックスなどの各種材料を取り扱う分野では、その原料粉末の微細化を図ることで、微細加工、性能の向上などが期待されている。このような、原料粉末の微細化処理を行うものとして、小型の噴霧熱分解装置、直火式噴霧熱分解装置が利用されている。
上記小型の噴霧熱分解装置には、セラミックス製の炉心管と、電気ヒーターとが備えられている。そして、上記噴霧熱分解装置では、炉心管を電気ヒーターにより加熱して、原材料を炉心管内部で熱処理される。
しかし、上記噴霧熱分解装置では、電気ヒーターによる加熱、熱分解処理を行うため、原材料の大量処理が困難である。また、イニシャル・ランニングコストの面においても、スケールアップが困難である。さらに、セラミックス製の炉心管のため、昇温、降温に時間がかかるなど作業性が低減する。
特に、上記噴霧熱分解処理装置の場合には、炉心管としてセラミックスチューブが使用されていることが一般的となっている。この場合には、電気ヒーターで加熱する際に、ヒートショックが起こり、炉心管が割れてしまう等の不具合も生じやすい。更に、セラミックスチューブ製の炉心管の一部が剥離してしまう等の問題もある。炉心管の一部が剥離してしまうと、炉心管の割れた破片が製品へ混入してしまい、製品の品質を著しく低下させてしまう。
また、上記直火式噴霧熱分解装置では、原材料を熱分解処理する熱分解処理部で、加熱の際に、局所的な高温部が生じてしまい、品質低下を生じさせやすい。さらに、局所的な高温部を生じさせないようにするために、温度制御することも難しい。
ここで、上記小型の噴霧熱分解装置として、原料溶液を所定温度の反応室に導入噴霧し、熱分解してセラミックス粉体を製造する装置が下記特許文献1に記載されている。この特許文献1の噴霧熱分解装置では、噴霧器、反応室と、反応室を包囲する加熱手段とを備えており、加熱手段が、検温手段を備えた複数の加熱器を有するものとなっている。そして、特許文献1の噴霧熱分解装置では、粒子の形状、みかけ比重、流動性等が良好なセラミックス粉体を得ることを目的とする。
さらに、上記直火式噴霧熱分解装置として、噴霧手段と、内部に向って火炎を噴射する複数の火炎噴射ノズルとを備える直立筒状の粉体生成塔を有する粉体製造装置が下記特許文献2に記載されている。この特許文献2の直火式噴霧熱分解装置では、複数の火炎噴射ノズルが、粉体生成塔の径方向に対して水平に一定の角度を有し、互いに高さをずらして配置されているものとなっている。そして、特許文献2の直火式噴霧熱分解装置では、火炎式噴霧熱分解法によって粉体を生成する際に、反応温度を適性に保ち、不純物を生じさせないことを目的とする。
特開平05−253469号公報 特開2007−84355号公報
しかし、特許文献1では、加熱手段として電気ヒーターを使用するとともに、セラミックス製の(セラミックス製のチューブからなる)反応室(反応炉)使用している。そのため、ランニングコストが嵩むだけでなく、装置の大型化、及び粉体の大量処理が難しい。
また、特許文献2では、螺旋状にバーナーを配置し旋回流とすることで温度ムラをなくし、均一に加熱、熱分解させることを試みるものであるが、加熱手段が直下式の火炎である場合には、温度制御が難しく、製品の均一化が実現できない。すなわち。火炎付近の温度は高温となり、過剰加熱により製品劣化が生じやすい。
本発明は、上記問題点を解決すべくなされたものであり、噴霧熱分解装置の大型化、製品の高品質化、及び製品の大量処理が可能となる噴霧熱分解処理装置及び噴霧熱分解処理方法を提供する。特に、装置の昇温、降温時間を短くでき、製品の清浄度を保つことができる噴霧熱分解処理装置、及び噴霧熱分解処理方法を提供する。
本発明により、以下の噴霧熱分解処理装置、噴霧熱分解処理方法が提供される。
[1] 原料液滴を噴霧する噴霧器と、前記噴霧器から噴霧された前記原料液滴を、高温雰囲気下で加熱、分解させる円筒状の反応炉と、前記反応炉の外周を、前記反応炉の鉛直方向下側から上側に向けて、熱風を通過させる通風部と、を備え、前記反応炉は、金属製からなり、前記通風部を通過する前記熱風を前記反応炉に当てて、前記反応炉内で前記原料液滴を加熱、分解させる噴霧熱分解処理装置。
[2] 前記熱風が、前記反応炉の外周を、前記反応炉の鉛直方向下側から上側に向けて、螺旋状に通過する[1]に記載の噴霧熱分解処理装置。
[3] 前記通風部の一端には、前記通風部内に前記熱風を流入するための流入端部が設けられ、前記流入端部から流入させる熱風が、前記反応炉の外周に対して接線方向に当たるように、前記流入端部が、前記反応炉の外周に対して接線方向にずれている[2]に記載の噴霧熱分解処理装置。
[4] 前記通風部を通過させる前記熱風を循環させて前記反応炉を加温する[1]〜[3]のいずれかに記載の噴霧熱分解処理装置。
[5] 前記通風部の他端には、前記通風部を通過した前記熱風を前記通風部外に排出するための排出端部が設けられ、前記反応炉の入口と前記排出端部とが前記熱交換器に接続され、前記反応炉に、前記通風部を通過する熱風よりも低い温度の熱風を送り込み可能である[1]〜[4]のいずれかに記載の噴霧熱分解処理装置。
[6] 原料液滴を噴霧させて、前記原料液滴を高温雰囲気下の反応炉内で加熱、分解させる噴霧熱分解処理方法であって、前記反応炉の鉛直方向下側から上側に向けて、前記反応炉の外周に、熱風を通過させて前記反応炉を加熱させた後、前記噴霧させた前記原料液滴を、前記反応炉内で加熱、分解させる噴霧熱分解処理方法。
[7] 前記熱風が、前記反応炉の外周を、前記反応炉の鉛直方向下側から上側に向けて、螺旋状に通過する[6]に記載の噴霧熱分解処理方法。
本発明の噴霧熱分解処理装置、及び噴霧熱分解処理方法では、噴霧熱分解装置の大型化、製品の大量処理が可能となる。特に、反応炉は円筒状の金属製であり、装置の昇温、降温時間を短くでき、製品の清浄度を保つことができる。
本発明の噴霧熱分解処理装置の模式図であって、反応炉と通風部を断面で示した正面図である。 本発明の噴霧熱分解処理装置の模式図であって、斜視図である。 本発明の噴霧熱分解処理装置における反応炉の模式図であって、一部断面を示した、反応炉の斜視図である。 本発明の噴霧熱分解処理装置、粉体捕集装置、及びスクラバーを示す模式図である。 反応炉に、通風部の流入端部から流入する熱風との関係を説明する説明図である。
以下、本発明の噴霧熱分解処理装置について具体的に説明する。但し、本発明はその発明特定事項を備える噴霧熱分解処理装置を広く包含するものであり、以下の実施形態に限定されるものではない。
[1]本発明における噴霧熱分解処理装置:
本発明における噴霧熱分解処理装置は、図1〜4に示されるように、原料液滴を噴霧する噴霧器9と、噴霧器9から噴霧された原料液滴を、高温雰囲気下で加熱、分解させる円筒状の反応炉3と、反応炉3の外周3aを、反応炉3の鉛直方向下側から上側に向けて、熱風を通過させる通風部7と、を備える。上記反応炉3は、金属製からなり、通風部7を通過する熱風を反応炉3に当てて、反応炉3内で原料液滴を加熱、分解させる噴霧熱分解処理装置1である。
[1−1]反応炉:
本発明における反応炉は、図1〜4に示されるように、噴霧器9から噴霧された原料液滴を、高温雰囲気下で加熱、分解させる炉である。ただし、本発明における反応炉において、上記原料液滴を高温雰囲気下で加熱、分解させるのは、電気ヒーター、直火などの加熱手段ではなく、通風部を通過する熱風である。
すなわち、上記反応炉3は、ジャケット式の加熱部5内に配置され、噴霧器9から噴霧された原料液滴を、高温雰囲気下で加熱、分解させる炉ともいえる。ジャケット式の加熱部5内に、上記反応炉3が配置されることで、ジャケット式の加熱部の内壁5aと、上記反応炉外壁3aとの間に、熱風の通り道である通風部7が形成される。そのため、通風部7を通過する熱風が、反応炉の外壁3aを加熱し(加温し)ながら、その熱が反応炉3内部へ伝熱される。このようにして、反応炉内部を昇温させることで、反応炉内で、上記原料液滴が高温雰囲気下で加熱、分解される。なお、上記反応炉は、円筒の軸方向が鉛直方向となるように設置されている。
このように、熱風が所定の通風部を通過する際に、反応炉の外壁を加温(加熱)し、反応炉の外部(外壁)から反応炉内部へ伝熱させて、反応炉内部を加熱する。そのため、反応炉内の温度が不均一となること、すなわち、温度ムラを防ぐことができる。そのため、製品の品質向上を得ることができる。
また、図1〜4に示されるように、上記反応炉3は円筒状に形成されている。反応炉が円筒状に形成されることにより、通風部を通過させる熱風が、ジャケット式の加熱部内にある反応炉の外周に十分に当り、反応炉内の温度ムラを生じ難くさせることができる。さらに、反応炉の外周に沿って螺旋状に熱風が当たりやすくなるため、温度ムラによる品質低下が生じ難く、高品質の製品を得ることができる。
上記反応炉は金属製からなる。金属製の反応炉であると、従来の炉心管に使用されているセラミックス(セラミックスチューブ)に比べて、通風部を通過する熱風の温度を反応炉内部に伝熱しやすくなる。そのため、昇温及び降温の制御を容易にでき、且つ、短時間で処理を行うことができる。さらに、熱効率を向上させることでき、ランニングコストを低減することができる。
さらに、反応炉が金属製であると、従来の炉心管に使用されているセラミックス(セラミックスチューブ)に比べて、ヒートショックが起こり難くなり、反応炉が割れてしまう等の不具合も生じ難くなる。そのため、割れた反応炉の欠片等が製品に混入することもなく、製品の品質管理も容易となる。
上記金属としては、SUS304、SUS316(L)、SUS310S、ハステロイ(登録商標)、インコネル(INCONEL:登録商標)、インコロイ(INCOLOY:登録商標)等を挙げることができる。これらの金属は耐熱性や腐食等に対する耐久性に優れるためである。
上記反応炉としては、上記反応炉内の上記熱風の空塔速度が0.1〜1m/sを挙げることができる。上記空塔速度が0.1〜1m/sであると、十分に熱分解反応が進行し、未反応物の少ない製品が得られる。一方、空塔速度が1m/s超であると、熱分解反応に要する十分な反応時間を確保することができず、回収された製品中に未反応物が混入する可能性がある。空塔速度が0.1m/s未満であると、反応炉内の付着を引き起こす可能性があり、さらに、過剰に加熱され、熱劣化した製品が混入する可能性がある。さらに、反応炉の厚さは3〜10mmであることが好ましい。反応炉の厚さが、3〜10mmであると、装置を稼働するうえで十分な耐久性を確保することができ、反応炉の製作についても加工しやすい。一方、反応炉の厚さが、10mm超であると、反応内部での熱分解反応の熱伝達の抵抗となり、また、反応炉が過剰な重量物となり装置全体のコストアップにつながる。また、反応炉の厚さが、3mm未満であると、反応炉本体の熱による損傷を受けやすく、また反応炉製作時においては溶接のひずみなどの影響を受けやすいため加工が難しい。ただし、この例に限定されるものではない。
上記反応炉の外壁には、螺旋状に溝又は突部が形成されていることも好ましく、更に、反応炉の外周に、螺旋状に形成される溝又は突部が、反応炉の鉛直方向下側から上側に向けて、形成されることもより好ましい。反応炉の外壁に、螺旋状に溝又は突部が形成されると、熱風が通風部を通過する際に、反応炉に形成された螺旋状の溝又は突部に沿って通過する。そのため、反応炉内の温度ムラを生じ難くさせることができる。ただし、溝又は突部を反応炉の外壁に設ける場合には、反応炉の厚さを調整することが好ましい。反応炉の厚さが過度に不均一であると、反応炉の外壁から内部への伝熱にムラが生じる恐れがあり、原料液滴を加熱、分解させた後に、得られる製品の品質にバラツキが生じる恐れがある。
なお、原料液滴を噴霧する前に、上記反応炉内に、原料液滴を加熱、分解可能な温度よりも低い温度の熱風を送り込んで余熱を持たてもよい。さらに、通風部を通過した熱風を再利用して、反応炉に直接熱風を送り込んで反応炉内部に余熱を持たせてもよい。ただし、本発明では、原料液滴を加熱、分解するのは、通風部を通過させる熱風である。
[1−2]通風部:
本発明における通風部7は、図1〜4に示されるように、反応炉3を外部から加熱するための熱風を通過させる通り道である。上記通風部7は、反応炉外周3aを、反応炉の鉛直方向下側から上側に向けて、熱風が通過するように形成されている。すなわち、反応炉外周3aを、通風部の一端7aから通風部の他端7b方向に向けて、熱風が通過するように形成されている。このように形成されることで、反応炉の外部に十分に熱風が当たり、反応炉内に温度ムラが生じ難く、反応炉内に噴霧された原料液滴を、加熱、分解させることができる。
すなわち、上記通風部は、ジャケット式の加熱部内に、上記反応炉が配置された際に、ジャケット式の加熱部の内壁と反応路外壁との間に形成される、熱風の通り道ともいえる。このような通風部を設けることで、通風部を通過する熱風を反応炉外壁に当てて、反応炉外壁を加温(加熱)し、反応炉内で、噴霧器から噴霧された原料液滴を、高温雰囲気下で加熱、分解させる。
さらに、上記通風部が、反応炉の外周を、反応炉の鉛直方向下側から上側に向けて、「螺旋状に通過させる」、熱風の通り道として形成されることが好ましい。このように通風部が形成されることで、反応炉の鉛直方向下側から上側に向けて、反応炉の外周を、螺旋状に熱風が通過する際に、反応炉に十分に熱風を当てることができる。そのため、反応炉内の温度ムラをなくすことができる。
上記通風部が、上記反応炉の外周を、反応炉の鉛直方向下側から上側に向けて、「螺旋状に通過させる」方法としては、以下のものを好適に例示できる。ただし、以下の例に限定されるものではない。
たとえば、図1、図4に示されるように、通風部7の一端には、通風部7内に熱風を流入するための流入端部7aが設けられ、流入端部7aから流入させる熱風が、反応炉の外周に対して接線方向に当たるように、流入端部が、反応炉の外周に対して接線方向にずれていることが好ましい。すなわち、図5に示されるように、流入端部7aの位置をXとした際に、反応炉3の軸心方向Zに直交させずに、反応炉3の外周に対する接線方向Yに向かってずらすように、通風部の一端(流入端部)から、通風部内に熱風を流入させることが好ましい。このようにすることで、反応炉の外周に沿いながら、反応炉の鉛直方向下側から上側に向けて、螺旋状に熱風が通過することになる。そのため、更に、反応炉の外部に十分に熱風が当たり、反応炉内に温度ムラが生じ難く、反応炉内に噴霧された原料液滴を、加熱、分解させることができる。
ここで、「通風部の一端」とは、通風部内に熱風を流入するための流入端部であって、通風部内への熱風の導入口をいう。また、「反応炉の外周」とは、反応炉の外壁の周囲をいう。「反応炉の外周に対して接線方向」とは、反応炉の外壁の周囲に対して、通風部の一端から接線を引いた際の、接線方向をいう。「反応炉の外周に対して接線方向にずれている」とは、反応炉の高さ方向における軸心に対して直交せずに、反応炉の外壁の周囲に対して通風部の一端から接線を引いた際の、接線方向にずれているこという。
また、通風部の一端(流入端部)に、風向板を設けてもよい。風向板を設けることで、反応炉の外周に沿いながら、反応炉の鉛直方向下側から上側に向けて、螺旋状に熱風が通過するように、導入される熱風の通過方向を制御することができる。そのため、更に、反応炉の外部に十分に熱風が当たり、反応炉内に温度ムラが生じ難く、反応炉内に噴霧された原料液滴を、加熱、分解させることができる。
さらに、上記通風部の内壁に、通風部の内周の、通風部の鉛直方向下側から上側に向けて、螺旋状に溝又は突部が形成されていることも好ましい。このようにすることで、通風部を通過する熱風が、螺旋状に形成された通風部の溝又は突部に沿いながら通過する。そのため、熱風が、反応炉の外周を螺旋状に旋回するように、通過するため、反応炉内に温度ムラが生じ難く、反応炉内に噴霧された原料液滴を、加熱、分解させることができる。
さらに、通風部を通過させる熱風を循環させて反応炉を加温することが好ましい。このようにすることで、熱効率を向上させて、ランニングコストを低減させることができる。具体的には、図1、図4に示されるように、通風部の排出端部7bから排出された熱風を、加温して所定温度にした後、再び、通風部の流入端部7aから通風部内に流入させることが好ましい。
さらに、図1、図4に示されるように、通風部7の他端には、通風部を通過した熱風を通風部外に排出するための排出端部7bが設けられ、通風部の排出端部7bから排出された熱風を、再度加温させるために循環ファン13へと向かう流路の途中から一部抜き出して熱交換器11へ導入させ、別途外気より取り込んだ空気と熱交換させて加温し、反応炉3の内部に通風部7を通過させる熱風よりも低い温度の熱風を送り込み可能であることが好ましい。このように通風部7から排出された熱風を一部抜き出して外気と熱交換させて反応炉3の内部に送り込むことで、熱分解反応を効率良く進行させることができる。
たとえば、反応炉に送り込む熱風の温度としては、100〜400℃を例示できる。熱風の温度が100〜400℃であると、十分に熱分解反応が進行し、未反応物の少ない製品が得られる。一方、反応炉に送り込む熱風の温度が、100℃未満であると、熱分解反応に要する十分な温度を確保することができず、回収された製品中に未反応物が混入する可能性がある。また、400℃超であると、過剰に加熱され、熱劣化した製品が混入する可能性がある。また、通風部の流入端部に流入させる熱風の温度は、500〜1000℃を例示できる。熱風の温度が500〜1000℃であると、反応炉の外周を螺旋状に通過させた熱風の熱で内部が加温され、結果として反応炉内部の熱分解反応時における内部温度が300℃〜800℃の雰囲気となり、そのような高温雰囲気下においては、反応炉3の内部に噴霧された原料液滴の熱分解反応が十分に進行し、未反応物の少ない製品が得られる。一方、反応炉に送り込む熱風の温度が、500℃未満であると、熱分解反応に要する十分な温度を確保することができず、回収された製品中に未反応物が混入する可能性がある。また、1000℃超であると、過剰に加熱され、熱劣化した製品が混入する可能性がある。ただし、この例に限定されるものではない。
なお、通風部を通過させる熱風は、LPGなどのガスを燃料として、バーナー等により外気(空気)を加熱したものを、通風部の一端(流入端部)から、所定風速で送り込んだ際の、熱風を使用する例を挙げることができる。所定風速としては、10〜20m/秒であることが好ましい。これは熱分解反応を十分に進行させるため、均一に反応炉外周を加熱することが可能となるためである。風速が速いと圧力損失が大きくなり、運転時の装置の負荷が大きくなる。また、風速が遅いと反応炉内部への加熱ムラが発生し、十分に反応の進行した製品が得られない。ただし、この例に限定されるものではない。
[1−3]噴霧器:
本発明における噴霧器9は、図1、図4に示されるように、反応炉3内に、原料を原料液滴にして噴霧するものである。噴霧器9としては、図1、図4に示されるように、反応炉3の上部に設置されている二流体ノズルの他、加圧ノズル、加圧二流体ノズル等を挙げることができる。
二流体ノズル方式は、図1、図4に示されるように、液体原料Aに圧縮空気Bを衝突させ、微粒化させる方法を採用するものである。設置スペースをとらず、小型の微粒子乾燥装置に適している。また、比較的高粘度の微粒化に適しており、細かい粒子を得ることができる。他方、圧縮空気を使用するため、ランニングコスト面で負担がかかるため、微粒子の大量処理には不向きである。
加圧ノズル方式は、中、高圧ポンプで送液された原料を、コア(旋回室)、オリフィスを内蔵したノズルで微粒化するものである。コア(旋回室)で旋回力を与えられた液状原料は、オリフィスの内壁で旋回し、乾燥室内の空気中、或いは窒素雰囲気中に飛び出すときに、円環状のホロコーンを形成する。このコーンの膜厚が薄いほど微粒化が促進され、細かい液滴径を得ることができる。加圧ノズル方式は単純な構造となるため、設備費、維持費を安くでき、条件が一定となる大量生産用として適している。また、噴霧される微粒子の平均径は、ポンプ吐出圧力で調整しやすいといった利便性を有している。
加圧二流体ノズル方式は、加圧ノズルの先端から高速の空気を噴出させることによって、圧力ノズルで微粒化した液滴をさらに、微粒化可能とする。また、前述の加圧ノズルに比べ、噴霧圧を低くできる。例えば、空気圧を20〜30kPa程度の低い圧力でも微粒化可能であるため、利便性がある。更に、アシスト空気の導入により、運転中の液滴制御も可能となるため、好ましい。
[1−4]原料:
本発明における噴霧熱分解処理装置により、好適に用いることができる原料は、電池材料、磁性体、各種触媒、超電導材料、セラミックスなどの各種材料を挙げることができる。
[1−5]その他の構成:
本発明における噴霧熱分解処理装置1は、図1〜4に示されるように、ジャケット式の加熱部5内に、反応炉3が配置された構造を少なくとも有している。すなわち、本発明における噴霧熱分解処理装置1は、ジャケット式の加熱部5内に、反応炉3が配置され、ジャケット式の加熱部5の内壁5aと反応炉外壁3aとの間に形成される通風部7を、熱風が通過する。このようにして、反応炉の外周を加温(加熱)して、反応炉内部を昇温させる装置である。
上記ジャケット式の加熱部としては、セラミックス、キャスター製であり、円筒状に成型した形状であるものを例示できる。これは耐熱性に優れ、また加熱炉本体の製作時において加工が容易であるためである。
さらに、本発明の噴霧熱分解処理装置で、得られた原料由来の微粒子(粉体)を捕集する製品捕集装置、洗浄装置(スクラバー)を、更に備えることが好ましい。連続的な処理を容易に行うことができるためである。
上記製品捕集装置としては、たとえば、サイクロン、バッグフィルター、または、静電気式捕集装置等を挙げることができる。特に、得られる微粒子の粒径により、工業的にはサイクロンあるいは、バッグフィルターが好ましい。
上記「サイクロン」は、遠心力等により粉体と、粉体を含む気体とを分離し、その粉体製品を捕集する装置である。上記「バッグフィルター」は、耐熱性の布等を用いて、粉体を含む気体から粉体をろ過し、製品を捕集する装置である。上記「静電気式捕集装置」は、粉体を含む気体から、静電気的引力により粉体を分離捕集する装置である。
上記洗浄装置としては、たとえば、スクラバー等を挙げることができる。この「スクラバー」は、水、又は、薬剤を含む水を、気体に接触させることにより、気体中に含まれる成分の中和等の無害化処理を行う装置、或いは、気体中に残存している微粉を捕集し、気体を清浄な状態に処理する装置である。
[2]噴霧熱分解処理方法:
本発明の噴霧熱分解処理方法は、原料液滴を噴霧させて、原料液滴を高温雰囲気下の反応炉内で加熱、分解させる噴霧熱分解処理方法である。反応炉の鉛直方向下側から上側に向けて、反応炉の外周を、螺旋状に熱風を通過させて反応炉を加熱させた後、噴霧させた原料液滴を、反応炉内で加熱、分解させる噴霧熱分解処理方法である。この噴霧熱分解処理方法として、好適に使用できる装置としては、これまで説明した、噴霧熱分解処理装置を挙げることができる。
以下、本発明の噴霧熱分解処理方法について、図を参照しながら説明する。
(余熱処理工程)
本発明の噴霧熱分解処理方法では、図1〜4に示されるように、原料液滴を反応炉3内部に噴霧する前に、反応炉3内部に余熱を持たせる余熱処理工程を有するとよい。反応炉3内部の温度ムラを無くすことができ、初期処理における品質低下を防ぐことができる。
余熱処理工程では、LPGガス等によりバーナー15で、空気を加熱した後、通風部の流入端部7aから反応炉内に100〜400℃の熱風を送り込むとよい。また、原料液滴を反応炉3内部に噴霧する前に、予め通風部7に、500〜1000℃の熱風を通過させて反応炉外部を加熱し、更に、通風部7の排出端部7bから排出した熱風を、熱交換器11で100〜400℃まで下げる。或いは、外気と混合させて100〜400℃まで降温させる。その後、その100〜400℃の熱風を、反応炉内に再び送り込んでもよい。さらに、上記処理工程を同時に行ってもよい。
通風部の一端(流入端部)から通風部内に送り込まれる際の、熱風の温度は、500〜1000℃であることが好ましい。さらに、通風部の他端(排出端部)から排出される際の、熱風の温度は400〜900℃であることが好ましい。
(噴霧処理工程)
噴霧処理工程は、上記のように、余熱処理工程を経た後の処理工程であり、これまで説明した噴霧器9から、原料液滴を反応炉3内に噴霧する処理工程である。この噴霧処理工程では、噴霧器9に液体原料Aを充填した後、圧縮空気Bで、反応炉3内に噴霧する。
(反応炉処理工程)
反応炉処理工程では、図1〜4に示されるように、原料液滴を反応炉3内で加熱、分解させる処理工程である。上述のように、反応炉3の鉛直方向下側から上側に向けて、反応炉外周3aに沿うように、熱風を通過させて、反応炉3を加熱させている。そのため、反応炉3内の温度が高温雰囲気下になっている。これにより、製品を直接処理することができる。さらに、反応炉の鉛直方向下側から上側に向けて、反応炉の外周に沿うように、螺旋状に熱風を通過させて、反応炉を加熱させることが好ましい。反応炉内の温度ムラを無くすことができ、高品質の製品を得ることができる。
その後、サイクロン、バッグフィルター、または、静電気式捕集装置等の製品捕集装置に、製品を移動させて回収することが好ましい。
以下、本発明を実施例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。また、実施例における各種の評価、測定は、下記方法により実施した。
(実施例1)
外径が600mm、高さ3600mm、厚さ6mmの金属製の円筒状の反応炉を用意した。さらに、金属製の円筒形状の構造物を用意し、図1に示されるように、上記反応炉の外周に対して二重管構造となるように設置して、熱風を通過させる通風部を設けた。通風部の構造は、上記反応炉の外周に対して、外径が1412mm、高さ(外寸)3012mm、厚さ6mmの、金属製の円筒形状の構造物である。さらに、図1のジャケット式加熱部5aに示されるように、上記「金属製の円筒形状の構造物」の内部(内壁)に、放熱抑制と、金属面の熱劣化防止および火傷防止を目的としたセラミックス製の断熱材を固定した構成とした。当該「断熱材」は、その内径が1000mmとなるように構成され、反応炉外周との間隙は200mmとなっている。更に、図1に示されるように、円筒形状の構造物の上部と下部にそれぞれ通風部の一端および他端を設置し、通風部の一端から熱風を導入させて反応炉の外周と、円筒形状の構造物内部の断熱材との間を通過させた。このようにして、通風部の一端および他端は反応炉の軸心から接線方向にずれた位置に設置され、通風部の一端より750℃の熱風を鉛直方向下側から上側に向けて、螺旋状に旋回させながら流入させた。なお、流入させた熱風の通風部の他端の温度は600℃であった。通風部の他端より流出した熱風を再度750℃までバーナーで加熱し、図2の符号13に示されるような「循環ファン」を用いて循環させて通風部より流入させ、反応炉内部を外周部より加熱した。循環させた熱風の一部を排出端部より抜き出して、図1の符号11に示されるような「熱交換器」を用いて大気から取り込んだ空気と熱交換させ、250℃まで加熱して反応炉内部に流入させた。反応炉の内部には液体原料として15質量%の硝酸鉄溶液を20kg/hの供給量にて送液し、二流体ノズルより噴霧して加熱および熱分解させ、酸化鉄の粉末を得た。装置稼動時の反応炉内の温度実測値は450℃であった。得られた酸化鉄粉末の熱分解の進行度を確認するために、内部温度500℃に設定した恒温槽にて30分間加熱して加熱前、加熱後の重量を測定し、重量減少の割合を算出した。その結果を表1に示した。
Figure 2014121704
(比較例1)
外径が220mm、高さ1000mm、厚さ7.5mmのセラミックス製の円筒状の反応炉を外部より電気ヒーターで加熱した。電気ヒーターの温度は600℃となるように出力を調整した。反応炉の内部には液体原料として15質量%の硝酸鉄溶液を1kg/hの供給量にて送液し、二流体ノズルより噴霧して加熱および熱分解させ、酸化鉄の粉末を得た。装置稼動時の反応炉内の温度実測値は450℃であった。得られた酸化鉄粉末の熱分解の進行度を確認するために、内部温度500℃に設定した恒温槽にて30分間加熱して、加熱前、加熱後の重量を測定し、重量減少の割合を算出した結果を表1に示した。
(比較例2)
内筒が厚さ2mmで外径350mmと、外筒が厚さ2mmで外径450mmの二重構造で構成され、内筒及び外筒の高さを1500mmとした円筒状の金属製反応炉底部にバーナーを設置し、内部を加熱した。内筒と外筒の間を、バーナーの火炎による熱から装置を保護するために、送風ファンを別途用意して空気を通過させて冷却した。反応炉内部温度は450℃となるように出力を調整し、前記バーナーの近傍から液体原料として15質量%の硝酸鉄溶液を1kg/hの供給量にて送液し、二流体ノズルより噴霧して加熱および熱分解させ、酸化鉄の粉末を得た。得られた酸化鉄粉末の熱分解の進行度を確認するために、内部温度500℃に設定した恒温槽にて30分間加熱して、加熱前、加熱後の重量を測定し、重量減少の割合を算出した結果を表1に示した。
なお、表1における「熱風循環温度(入口)」は、実施例1の反応炉の外周部に、熱風を鉛直方向下側から上側に向けて、螺旋状に旋回させながら流入させた際の、温度を示している。表1における「熱風循環温度(出口)」は、実施例1において、上記「熱風循環温度(入口)」より流入させた熱風の通風部の他端の温度を示している。表1における「電気ヒーター温度」は、比較例1において、反応炉を外部より加熱した際の電気ヒーターの温度を示している。なお、実施例1及び比較例2では、「電気ヒーター」を用いていないため、表1中の「電気ヒーター温度」は「−」と示した。さらに、比較例1では、「電気ヒーター」を用いるため、表1中の「熱風循環温度(入口)」及び「熱風循環温度(出口)」は、「−」と示した。表1における「反応炉内部温度」は、実施例1、比較例1及び2とともに「装置稼動時の反応炉内の温度実測値」である。表1における「原料供給量」は、反応炉の内部に送液する液体原料の供給量を示している。表1における「装置立上げ時間(装置起動から原料液噴霧開始までの時間)」は、装置起動から原料液噴霧開始までの時間を示しており、当該「装置立上げ時間」後に、噴霧処理、反応炉処理が行われる。
さらに、表1における「加熱による重量減少率(500℃、30分)」は、得られた酸化鉄粉末の熱分解の進行度を確認するために、内部温度500℃に設定した恒温槽にて30分間加熱して加熱前、加熱後の重量を測定し、重量減少の割合を算出した。当該「加熱による重量減少率(500℃、30分)」の評価基準として、表1中の「○」は、加熱による重量減少が5%未満であり、十分に熱分解反応が進行したと判断されることを示している。さらに、表1中の「×」は、加熱による重量減少が5%以上であり、十分に熱分解反応が進行していないと判断されることを示している。
(考察)
表1に示されるように、実施例1、比較例1及び2いずれも十分に熱分解反応の進行した酸化鉄の粉末製品が得られた。具体的には、内部温度500℃に設定した恒温槽内部にて30分間加熱して、乾燥前、乾燥後の重量を測定して重量の減少割合を算出したところ、実施例1、比較例1及び2共に5%未満であった。また、「製品性状」は、実施例1、比較例1共に流動性の良好な多孔質であり、局所的な加熱による粉末の熱変性・熱劣化は確認されなかったが、比較例1では、装置組み付け時に剥離したと思われる保温材及びセラミックス製の反応管の一部が異物として混入していることが確認された。また、比較例2においては一部過剰に加熱されたため、製品であるFeが、Feへ熱変性したと思われる製品が混入していた。さらに、比較例2においてはバーナーの近傍から液体原料を供給しているため、急激な加熱により液滴が乾燥・熱分解過程において一部が破砕され、不定形粒子が多く、微粉が混入しているために、得られた製品の流動性は低い結果となった。以上から、実施例1においては、従来では大量処理・大量生産が難しいとされた噴霧熱分解法において、原液供給量を約20倍にまでスケールアップしても、従来の小規模装置と同等の製品が得られていることが確認でき、さらにその性状は従来品と比較しても清浄度が高く、ハンドリング性の良い製品が得られた。
一方、比較例1では、反応炉の材質にセラミックス製のチューブを使用しており、急激に電気ヒーターの温度を上昇させるとヒートショックなどにより反応炉の割れ、亀裂などが生じる恐れがあった。このため電気ヒーターによる装置の昇温は1時間当たり200℃程度までしか上昇させることが出来なかった。この結果として、装置を起動させてから目的とする温度にまで昇温させて、液体原料を噴霧するまでには3時間20分を要した。これに対し、実施例1では金属製の反応炉を使用しているため、ヒートショックによる反応炉の不具合発生の恐れが無いため、装置の起動から1時間程度で液体原料を噴霧することが可能であり、装置立ち上げに要する時間を大幅に短縮できた。
本発明は、電池材料、磁性体、各種触媒、超電導材料、セラミックスなどの各種材料を噴霧して熱分解する処理装置に広く用いることができる。
1:噴霧熱分解処理装置、3:反応炉、3a:反応炉外周(反応炉外壁)、3b:反応炉内壁、5:ジャケット式加熱部、5a:ジャケット式の加熱部の内壁、7:通風部、7a:通風部の一端(流入端部)、7b:通風部の他端(排出端部)、7c:通風部の内壁、9:噴霧器、11:熱交換器、13:循環ファン、15バーナー、19:製品捕集装置、21:スクラバー(洗浄装置)、A:液体原料、B:圧縮空気。

Claims (7)

  1. 原料液滴を噴霧する噴霧器と、
    前記噴霧器から噴霧された前記原料液滴を、高温雰囲気下で加熱、分解させる円筒状の反応炉と、
    前記反応炉の外周を、前記反応炉の鉛直方向下側から上側に向けて、熱風を通過させる通風部と、を備え、
    前記反応炉は、金属製からなり、
    前記通風部を通過する前記熱風を前記反応炉に当てて、前記反応炉内で前記原料液滴を加熱、分解させる噴霧熱分解処理装置。
  2. 前記熱風が、前記反応炉の外周を、前記反応炉の鉛直方向下側から上側に向けて、螺旋状に通過する請求項1に記載の噴霧熱分解処理装置。
  3. 前記通風部の一端には、前記通風部内に前記熱風を流入するための流入端部が設けられ、
    前記流入端部から流入させる熱風が、前記反応炉の外周に対して接線方向に当たるように、前記流入端部が、前記反応炉の外周に対して接線方向にずれている請求項2に記載の噴霧熱分解処理装置。
  4. 前記通風部を通過させる前記熱風を循環させて前記反応炉を加温する請求項1〜3のいずれか1項に記載の噴霧熱分解処理装置。
  5. 前記通風部の他端には、前記通風部を通過した前記熱風を前記通風部外に排出するための排出端部が設けられ、
    前記反応炉の入口と前記排出端部とが前記熱交換器に接続され、
    前記反応炉に、前記通風部を通過する熱風よりも低い温度の熱風を送り込み可能である請求項1〜4のいずれか1項に記載の噴霧熱分解処理装置。
  6. 原料液滴を噴霧させて、前記原料液滴を高温雰囲気下の反応炉内で加熱、分解させる噴霧熱分解処理方法であって、
    前記反応炉の鉛直方向下側から上側に向けて、前記反応炉の外周に、熱風を通過させて前記反応炉を加熱させた後、前記噴霧させた前記原料液滴を、前記反応炉内で加熱、分解させる噴霧熱分解処理方法。
  7. 前記熱風が、前記反応炉の外周を、前記反応炉の鉛直方向下側から上側に向けて、螺旋状に通過する請求項6に記載の噴霧熱分解処理方法。
JP2013244271A 2012-11-26 2013-11-26 噴霧熱分解処理装置、及び噴霧熱分解処理方法 Active JP6440933B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013244271A JP6440933B2 (ja) 2012-11-26 2013-11-26 噴霧熱分解処理装置、及び噴霧熱分解処理方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012257797 2012-11-26
JP2012257797 2012-11-26
JP2013244271A JP6440933B2 (ja) 2012-11-26 2013-11-26 噴霧熱分解処理装置、及び噴霧熱分解処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014121704A true JP2014121704A (ja) 2014-07-03
JP6440933B2 JP6440933B2 (ja) 2018-12-19

Family

ID=51402673

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013244271A Active JP6440933B2 (ja) 2012-11-26 2013-11-26 噴霧熱分解処理装置、及び噴霧熱分解処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6440933B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018065078A (ja) * 2016-10-18 2018-04-26 太平洋セメント株式会社 噴霧熱分解装置
JP2021079360A (ja) * 2019-11-22 2021-05-27 大川原化工機株式会社 噴霧熱分解装置及び噴霧熱分解方法
CN114620770A (zh) * 2022-05-07 2022-06-14 长江师范学院 类球形粉体氧化铁锂离子电池负极材料造粒除杂方法
CN114684862A (zh) * 2022-05-07 2022-07-01 长江师范学院 一种锂离子电池负极材料处理方法

Citations (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57185738U (ja) * 1981-05-22 1982-11-25
JPS63148066U (ja) * 1987-03-18 1988-09-29
JPH05253469A (ja) * 1992-03-10 1993-10-05 Oogawara Kakoki Kk セラミックス粉体の製造方法および装置
JPH0574634U (ja) * 1992-03-10 1993-10-12 大川原化工機株式会社 圧力放散口付き噴霧熱分解装置
JPH06206058A (ja) * 1993-01-11 1994-07-26 Osaka Prefecture 廃プラスチックの溶融分解装置および方法
JPH09229556A (ja) * 1996-02-26 1997-09-05 Sanyo Electric Co Ltd 生ごみ処理装置および生ごみ処理方法
JP2001296085A (ja) * 2000-04-13 2001-10-26 Meidensha Corp 回転加熱処理方法と処理装置
JP2001311082A (ja) * 2000-04-28 2001-11-09 Meidensha Corp 回転加熱処理方法と処理装置
JP2001311584A (ja) * 2000-04-28 2001-11-09 Meidensha Corp 回転加熱処理方法と処理装置
JP2002193868A (ja) * 2000-10-20 2002-07-10 Ube Ind Ltd シクロドデカノン化合物の連続的製造方法
JP2003502264A (ja) * 1999-06-22 2003-01-21 メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフトング 噴霧熱分解または噴霧乾燥プロセスおよびそれを実施するためのプラント
JP2011113924A (ja) * 2009-11-30 2011-06-09 Univ Of Fukui チタン酸リチウム負極物質の製造方法
JP2012154542A (ja) * 2011-01-25 2012-08-16 Haruo Shiraishi 乾溜熱分解装置と、その装置を用いた予熱装置

Patent Citations (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57185738U (ja) * 1981-05-22 1982-11-25
JPS63148066U (ja) * 1987-03-18 1988-09-29
JPH05253469A (ja) * 1992-03-10 1993-10-05 Oogawara Kakoki Kk セラミックス粉体の製造方法および装置
JPH0574634U (ja) * 1992-03-10 1993-10-12 大川原化工機株式会社 圧力放散口付き噴霧熱分解装置
JPH06206058A (ja) * 1993-01-11 1994-07-26 Osaka Prefecture 廃プラスチックの溶融分解装置および方法
JPH09229556A (ja) * 1996-02-26 1997-09-05 Sanyo Electric Co Ltd 生ごみ処理装置および生ごみ処理方法
JP2003502264A (ja) * 1999-06-22 2003-01-21 メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフトング 噴霧熱分解または噴霧乾燥プロセスおよびそれを実施するためのプラント
JP2001296085A (ja) * 2000-04-13 2001-10-26 Meidensha Corp 回転加熱処理方法と処理装置
JP2001311584A (ja) * 2000-04-28 2001-11-09 Meidensha Corp 回転加熱処理方法と処理装置
JP2001311082A (ja) * 2000-04-28 2001-11-09 Meidensha Corp 回転加熱処理方法と処理装置
JP2002193868A (ja) * 2000-10-20 2002-07-10 Ube Ind Ltd シクロドデカノン化合物の連続的製造方法
JP2011113924A (ja) * 2009-11-30 2011-06-09 Univ Of Fukui チタン酸リチウム負極物質の製造方法
JP2012154542A (ja) * 2011-01-25 2012-08-16 Haruo Shiraishi 乾溜熱分解装置と、その装置を用いた予熱装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018065078A (ja) * 2016-10-18 2018-04-26 太平洋セメント株式会社 噴霧熱分解装置
JP2021079360A (ja) * 2019-11-22 2021-05-27 大川原化工機株式会社 噴霧熱分解装置及び噴霧熱分解方法
CN114620770A (zh) * 2022-05-07 2022-06-14 长江师范学院 类球形粉体氧化铁锂离子电池负极材料造粒除杂方法
CN114684862A (zh) * 2022-05-07 2022-07-01 长江师范学院 一种锂离子电池负极材料处理方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6440933B2 (ja) 2018-12-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6386091B2 (ja) プラズマを使用して固体材料および材料の溶液前駆体液滴を高密度化および球状化する方法
JP6440933B2 (ja) 噴霧熱分解処理装置、及び噴霧熱分解処理方法
JP6366570B2 (ja) 圧力調整式の反応器
CN101801524A (zh) 反应喷嘴、气相水解处理装置和气相水解处理方法
IL159950A (en) Process for producing nano-powders and nano-particle loose aggregates powder
TW200418933A (en) Reactor and method to produce a wide range of carbon blacks
CN1244178A (zh) 将六氟化铀直接转化为氧化铀的方法和设备
RU2198349C2 (ru) Способ и реактор для сжигания горючих материалов
CN107186209A (zh) 用于高温金属粉体球化的高频等离子加热器
JP6836426B2 (ja) 噴霧微粒子製造装置
CN1903821B (zh) 甲酸钠连续脱氢生产草酸钠的工艺及设备
CN206457450U (zh) 一种尾气利用系统及炭黑生产系统
CN108246210A (zh) 一种新型高温裂解反应装置
JP5430267B2 (ja) 粉体を同伴する排出ガスの処理装置および処理方法
JP7266358B2 (ja) 噴霧微粒子製造装置
CN1948260B (zh) 甲酸钠喷射脱氢生产草酸钠的工艺及设备
JP6854541B1 (ja) 噴霧熱分解装置及び噴霧熱分解方法
JP7292833B2 (ja) 噴霧熱分解装置
CN111040794B (zh) 一种废塑料连续高效热解制油系统及工艺
JP2004292223A (ja) 粉体製造装置
KR20180083334A (ko) 유출 가스 처리 장치 및 방법
CN106766153A (zh) 一种多喷孔型热风炉
CN1108992A (zh) 一种可调温的燃气流喷塑装置
CN208229409U (zh) 一种喷雾干燥热解焙烧塔
JP7202810B2 (ja) 噴霧熱分解装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160614

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170714

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170725

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170925

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180306

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180427

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180710

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180906

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181030

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181121

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6440933

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250