JP2014121690A - 凝集沈殿活性汚泥処理システム及びその運転方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】凝集剤の投入量を適切に制御する。
【解決手段】本実施形態に係る凝集沈殿活性汚泥処理システム100では、活性汚泥凝集フロックの沈降性向上に伴い、高速凝集沈殿槽3で沈降分離・濃縮された濃縮汚泥の濃度が増加する。また、活性汚泥凝集フロックの凝集性が悪化すると、高速凝集沈殿槽3からの処理水ラインL5における懸濁物質の濃度が増加する。したがって、高速凝集沈殿槽3からの処理水ラインL5における懸濁物質の濃度と、高速凝集沈殿槽3で沈降分離された汚泥の濃度と、に基づいて凝集剤の添加量を制御する構成とすることにより、凝集沈殿活性汚泥処理システム100を好適に運転することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、凝集沈殿活性汚泥処理システム及びその運転方法に関する。
有機性排水を曝気槽で活性汚泥処理し、この曝気槽からの処理水を沈殿槽で固液分離し汚泥を沈降させて上澄水を得ると共に、沈降汚泥の一部を、曝気槽での汚泥濃度を所定に維持すべく返送する活性汚泥処理システムが広く知られているが、このシステムでは汚泥沈降性が悪化する場合がある。
そこで、以下の特許文献1に記載のように、有機性排水を生物処理する工程において活性汚泥に無機凝集剤及び高分子凝集剤を添加することで凝集フロックを生成させ、沈殿槽における汚泥沈降性を高める方法が知られている。
特開平11−156368号公報
しかしながら、上記のような所謂凝集沈殿活性汚泥処理システムにあっては、凝集剤の添加量が適正でない場合には、凝集フロックの凝集性が悪くなるために汚泥の沈降性が悪化し、処理水へのSS(Suspended Solids:懸濁物質)が混入し運転状態が悪くなる可能性がある。
本発明は上記を鑑みてなされたものであり、凝集剤の投入量を適切に制御することができる凝集沈殿活性汚泥処理システム及びその運転方法を提供することを目的とする。
ここで、本発明者は、鋭意検討し以下の考察により本発明に至った。すなわち、凝集沈殿活性汚泥処理システムのメカニズムは以下のように考えられる。曝気槽(生物反応槽)の活性汚泥が、有機性排水中の有機成分(BOD)を分解して増殖し、後段で添加された凝集剤としての無機凝集剤(例えば硫酸バンド等)の金属成分(例えばAl)が、活性汚泥と電気化学的に反応し、具体的には、無機凝集剤の金属成分(+電荷)と活性汚泥(−電荷)とが電気化学的に反応することでフロック(微細フロック)を生成し、このフロックにさらに凝集剤としての高分子凝集剤が添加されることでフロックを粗大化した凝集汚泥(粗大フロック)が生成し、この凝集汚泥は沈殿槽等で沈降し固液分離される。このとき、上澄水は処理水として系外に排出される。また、沈降分離した汚泥の一部は曝気槽の汚泥濃度を維持すべく曝気槽へ返送され、残りの汚泥は余剰汚泥として系外に排出される。添加した無機凝集剤は余剰汚泥含有分だけ系外に排出されるが、新たに無機凝集剤が添加され、汚泥と電気化学的に反応していき、この作用が繰り返されることで、徐々に活性汚泥中の無機凝集剤由来の金属成分が蓄積され金属比率(金属成分濃度)が増加して沈降性が良化していき、やがて金属比率が平衡値に達することで、最も良化し安定した汚泥沈降性となって上澄水へのSSの混入が抑制され処理水質が向上されて、その結果、安定運転状態となる。
ここで、沈殿分離された後の上澄水である処理水のSSの濃度と、汚泥の濃度と、に基づいて凝集剤の添加量を制御することで、安定運転を好適に行うことが確認された。
そこで、本発明に係る凝集沈殿活性汚泥処理システムは、活性汚泥を有し、導入される有機性排水を生物学的処理する生物反応槽と、前記生物反応槽からの処理水に凝集剤を添加する凝集剤添加手段と、前記凝集剤添加手段で前記凝集剤を添加した処理水が導入された汚泥を沈降分離する沈殿槽と、前記沈殿槽で沈降分離した前記汚泥の一部を前記生物反応槽に返送汚泥として返送する返送ラインと、前記沈殿槽において汚泥が分離された処理水を排出する処理水ラインと、を備え、前記凝集剤添加手段は、前記処理水ラインにおける懸濁物質の濃度と、前記沈殿槽で沈降分離された前記汚泥の濃度と、に基づいて前記凝集剤の添加量を制御することを特徴とする。
また、本発明に係る凝集沈殿活性汚泥処理システムの運転方法は、活性汚泥を有し、導入される有機性排水を生物学的処理する生物反応槽と、前記生物反応槽からの処理水に無機凝集剤を添加する無機凝集剤添加手段と、前記無機凝集剤添加手段で前記無機凝集剤を添加した処理水が導入され、汚泥を沈降分離する沈殿槽と、前記沈殿槽で沈降分離した前記汚泥の一部を前記生物反応槽に返送汚泥として返送する返送ラインと、前記沈殿槽において汚泥が分離された処理水を排出する処理水ラインと、を備える凝集沈殿活性汚泥処理システムの運転方法であって、前記処理水ラインにおける懸濁物質の濃度と、前記沈殿槽で沈降分離された前記汚泥の濃度と、に基づいて前記凝集剤添加手段からの前記凝集剤の添加量を制御することを特徴とする。
本発明者らは鋭意研究の結果、沈殿槽において汚泥が分離された処理水に含まれる懸濁物質の濃度が凝集汚泥フロックの凝集状態と関係すること、及び、沈殿槽で沈降分離された汚泥の濃度が、沈殿槽における汚泥沈降性と関係することを見出した。すなわち、処理水に含まれる懸濁物質の濃度及び沈殿槽で沈降された汚泥の濃度に基づいて凝集沈殿活性汚泥処理システムにおける汚泥の凝集性・沈降分離性を把握し、これに基づいて凝集剤の添加量を制御することで、安定運転を好適に行うことができると共に、凝集剤の過剰な添加を抑制することができる。
ここで、上記作用を効果的に奏する構成として、具体的には、前記凝集剤添加手段は、前記生物反応槽からの処理水に無機凝集剤を添加する無機凝集剤添加手段と、前記無機凝集剤添加手段より下流又は前記沈殿槽に設けられて、前記無機凝集剤が添加された処理水に高分子凝集剤を添加する高分子凝集剤添加手段と、を含んで構成される構成が挙げられる。
凝集剤として、無機凝集剤と高分子凝集剤とを添加することにより、活性汚泥の凝集フロックが粗大化され、沈殿槽における沈殿分離を促進することができる。
また、前記無機凝集剤添加手段は、前記処理水ラインにおける懸濁物質の濃度と、前記沈殿槽で沈降分離された前記汚泥の濃度と、に基づいて前記無機凝集剤の添加量を制御し、前記高分子凝集剤添加手段は、前記処理水ラインにおける懸濁物質の濃度、前記沈殿槽で沈降分離された前記汚泥の濃度、及び、前記無機凝集剤添加手段における前記無機凝集剤の添加量に基づいて、前記高分子凝集剤の添加量を制御する態様とすることができる。
上記のように、高分子凝集剤の添加量を処理水ラインにおける懸濁物質の濃度、前記沈殿槽で沈降分離された前記汚泥の濃度、及び、無機凝集剤の添加量に基づいて制御することにより、高分子凝集剤の添加による沈降分離を促進して安定運転を好適に行うことができると共に、無機凝集剤の過剰な添加を抑制することができる。
本発明によれば、凝集剤の投入量を適切に制御することができる凝集沈殿活性汚泥処理システム及びその運転方法が提供される。
本発明の実施形態に係る凝集沈殿活性汚泥処理システムを示す構成図である。 運転開始時からの高分子凝集剤(ポリマー)添加率、無機凝集剤(硫酸バンド)添加率及び高速凝集沈殿槽における汚泥の初期沈降速度の推移を示す図である。 初期沈降速度について説明する図である。 運転開始時からの高速凝集沈殿槽における汚泥の初期沈降速度と濃縮汚泥濃度との推移を示す図である。 凝集剤の添加量の制御方法を説明するフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る凝集沈殿活性汚泥処理方法を採用した凝集沈殿活性汚泥処理システムを示す構成図である。
図1に示すように、凝集沈殿活性汚泥処理システム100は、有機性排水が導入される曝気槽1、反応槽2、高速凝集沈殿槽3をこの順に接続して備えると共に、高速凝集沈殿槽3と曝気槽1とを接続する汚泥返送ラインL1及びこの汚泥返送ラインL1から分岐する余剰汚泥排出ラインL2を備える。
曝気槽1は、有機性排水を導入し曝気による活性汚泥処理(好気性処理)を行うことで有機成分(BOD)を分解するものである。
反応槽2は、曝気槽1からの活性汚泥を含む処理水をラインL3を通して導入すると共に、無機凝集剤添加手段4(凝集剤添加手段)により無機凝集剤が添加され、これらを例えば撹拌等により混合することで、活性汚泥に対して無機凝集剤の金属成分を電気化学的に反応させてフロックを生成する。
ここでは、無機凝集剤としては、硫酸バンドやPAC等のAl系が用いられているが、例えばFe系の無機凝集剤を用いても良く、要は、活性汚泥と電気化学的反応する金属成分(AlやFe)を有していれば良い。
高速凝集沈殿槽3は、反応槽2からのフロックを含む処理水をラインL4を通して導入すると共に高分子凝集剤が添加され、フロックを粗大化した粗大フロックを生成する。
この高速凝集沈殿槽3は、具体的には、槽3a内に直立状態で配設されたミキシングチャンバ3b内に反応槽2からのフロックを含む処理水を導入すると共に、ミキシングチャンバ3b内に高分子凝集剤添加手段5(凝集剤添加手段)により高分子凝集剤が添加され、この状態で、ミキシングチャンバ3b内に配設された回転ミキサ(高分子凝集剤攪拌翼)3cの回転による撹拌を行うことで、高分子凝集剤とフロックとの接触性を高めてフロックを集合させ粗大化した粗大フロックを生成する。また、ミキシングチャンバ3b内の粗大フロックを含む処理水を、水平且つ放射状に延び回転する分配管3dから槽3a内に均等に分散供給し、槽3a内に均等な上昇流を形成することで、粗大フロックを沈降分離させて槽3a内底部に濃縮汚泥層を形成する一方で、この濃縮汚泥層の上に、凝集フロック層、上澄みである清澄層を順に形成する。
汚泥返送ラインL1は、高速凝集沈殿槽3の濃縮汚泥層の凝集汚泥である金属成分含有凝集汚泥の一部を返送汚泥として曝気槽1に返送するためのものであり、余剰汚泥排出ラインL2は、システムで余剰となる余剰汚泥を系外に排出するためのものである。また、処理水ラインL5は、上澄みである清澄層の処理水を系外へ排出するためのものである。
処理水ラインL5には、処理水内へのSS混入量を確認するための、SS濃度計C1が取り付けられている。処理水には汚泥由来のSS成分が出来るだけ混入しないのが好ましいが、高速凝集沈殿槽3における汚泥の凝集状態が悪いと、処理水にSS成分が混入する可能性がある。SS濃度計C1としては、例えば、濁度計等の光学法を用いた方式の測定機器を用いることができる。
また、汚泥返送ラインL1には、濃縮汚泥の濃度を測定する汚泥濃度計C2が取り付けられている。高速凝集沈殿槽3における汚泥の凝集状態に応じて、濃縮汚泥の濃度が変動する。この点については後述する。汚泥濃度計C2としては、例えば、活性汚泥の濃度測定に用いられるMLSS計(Mixed Liquor Suspended Solids)を用いることができる。
このような凝集沈殿活性汚泥処理システム100によれば、有機性排水が曝気槽1に導入されて活性汚泥処理され、この曝気槽1からの活性汚泥を含む処理水が反応槽2に導入され無機凝集剤が添加されることで、活性汚泥と無機凝集剤の金属成分が電気化学的に反応しフロックである金属成分含有一次凝集汚泥が生成され、この反応槽2からの金属成分含有凝集汚泥を含む処理水が高速凝集沈殿槽3に導入され高分子凝集剤が添加されることで、粗大化した金属成分含有凝集汚泥が生成され、この金属成分含有凝集汚泥が槽3a内に均等に分散供給されることで、底部から上部に向かって濃縮汚泥層、凝集フロック層、清澄層が順に形成され、濃縮汚泥層の金属成分含有凝集汚泥の一部は返送汚泥として汚泥返送ラインL1を通して曝気槽1に返送され当該曝気槽1の汚泥濃度が維持される一方で、余剰汚泥は余剰汚泥排出ラインL2を通して系外に排出される。また、処理水ラインL5より、上澄層の処理水を外部に排出する。
ここで、本実施形態に係る凝集沈殿活性汚泥処理システム100においては、高速凝集沈殿槽3における活性汚泥の凝集性及び沈降性を好適に保つために、無機凝集剤添加手段4からの無機凝集剤添加量及び高分子凝集剤添加手段5からの高分子凝集剤添加量を、処理水ラインL5におけるSSの濃度と、高速凝集沈殿槽3で沈降分離された汚泥の濃度と、に基づいて制御することが好ましい。以下、具体的に説明する。
処理水ラインL5におけるSSの濃度は、凝集剤の添加量が不十分である故に汚泥の凝集が不十分であり、凝集状態が悪い場合には、汚泥由来のSS成分が混入する。したがって、高速凝集沈殿槽3における活性汚泥の凝集性及び沈降性を好適に保つために十分な量の凝集剤が添加されているか否かを判断するためには、処理水ラインL5のSS濃度計C1においてSSの濃度を測定し、この結果に基づいて、凝集剤の添加量のうち特に添加量の増量についての制御を行うことが好ましい。
また、高速凝集沈殿槽3で沈降分離された汚泥の濃度、すなわち、返送ラインL1に設けられた汚泥濃度計C2により濃縮汚泥の濃度を測定し、この結果に基づいて、凝集剤の添加量のうち特に添加量の削減についての制御を行うことが好ましい。
高速凝集沈殿槽3で沈降分離された濃縮汚泥の濃度に基づいて、凝集剤の添加量を制御する点について、説明する。
まず、汚泥の濃度無機凝集剤添加手段4からの無機凝集剤添加量及び高分子凝集剤添加手段5からの高分子凝集剤添加量の検討を目的として、凝集沈殿活性汚泥処理システム100を運転開始時からの無機凝集剤添加手段4における無機凝集剤(硫酸バンド)添加率、高分子凝集剤添加手段5における高分子凝集剤(ポリマー)添加率、及び、高速凝集沈殿槽3における初期沈降速度の推移を調査した結果を図2に示す。ここで初期沈降速度とは、汚泥沈降曲線の初期(0〜5min)の沈降速度を示す。具体的には、図3に示すような汚泥沈降曲線の初期の直線部分での沈降速度を示す。この調査を行った際は、日次のジャーテスト(凝集性試験)に基づいて活性汚泥内のフロックの状態を評価した後、その結果に基づいて凝集剤(硫酸バンド及びポリマー)の投入量を調整していて、運転開始からの日数が経過するにつれて、凝集剤の添加率は減少している。一方、活性汚泥の沈降性は、運転開始後徐々に増加し、2週間経過時点で初期沈降速度が約5m/hrに到達し、その後は、凝集剤の添加率が減少しても初期沈降速度の飽和値であると推測される約5m/hrの状態で維持された。上記の結果は、汚泥の初期沈降速度を飽和値に到達した状態、すなわち、高速凝集沈殿槽3における活性汚泥の凝集性及び沈降性が好適な状態を維持したまま、凝集剤の添加率を削減することができることを示している。さらに、初期沈降速度が一定値に達して安定運転となった後は、初期沈降速度を監視しながら凝集剤の添加量を減らすことが可能であることを示唆している。
しかしながら、初期沈降速度は直接監視することが困難である。そこで、発明者らは鋭意検討し、高速凝集沈殿槽3における汚泥の初期沈降速度と、高速凝集沈殿槽3で沈降分離された濃縮汚泥の濃度とに相関関係があることを見出した。
図4は、凝集沈殿活性汚泥処理システム100を運転開始時からの高速凝集沈殿槽3における初期沈降速度と、高速凝集沈殿槽3で沈降分離された濃縮汚泥の濃度(汚泥濃度計C2において測定された汚泥濃度)と、の推移を調査した結果である。図4に示す結果は、図2に示す結果と同一回の運転の際に調査を行ったものである。
図4に示すように、汚泥の初期沈降速度が増加すると、濃縮汚泥の濃度は増加し、初期沈降速度の飽和値である約5m/hrに到達すると濃縮汚泥の濃度は約17,000mg/Lという高濃度になることが確認された。そして、凝集剤の添加率を削減しても初期沈降速度が維持されることは図2に示した通りであるが、濃縮汚泥の濃度も同様に20,000mg/Lを超える状態で維持されることが確認された。また、図4に示す結果から、汚泥の初期沈降速度に代えて濃縮汚泥の濃度を指標として用いて凝集剤の添加率の削減に係る制御を行うことができると考えられる。
そこで、本実施形態に係る凝集沈殿活性汚泥処理システム100における凝集剤の添加量の具体的な制御方法について図5に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、処理水ラインL5における処理水のSS濃度が規制値未満であるか否かを判断する(S01)。ここでいう規制値とは、例えば、水質関連の基準に基づいた規制値が挙げられる。ここで、処理水のSS濃度が規制値以上である(NO)場合には、汚泥の凝集が不十分であるとして、まず、無機凝集剤添加手段4からの無機凝集剤の添加量を増加する(S11)。ここでの無機凝集剤の添加量は段階的に規定比率まで増やしていくことが好ましい。次に、高分子凝集剤添加手段5からの高分子凝集剤の添加量を増加する(S12)。高分子凝集剤の添加量についても、段階的に規定比率まで増やしてくことが好ましい。
なお、高分子凝集剤の添加量は、無機凝集剤の添加量に応じて制御することが好ましい。また、無機凝集剤の添加量のみを増加させることでよい場合には、高分子凝集剤の添加量の増加を行わなくてもよい。上記のように、無機凝集剤及び高分子凝集剤の添加量を増加した後に、再び処理水のSS濃度の評価を行い、これを繰り返す。
処理水のSS濃度が規制値未満である(YES)場合は、返送ラインL1に設けられた汚泥濃度計C2による濃縮汚泥の濃度が規定値以上であるかを判断する(S02)。ここでいう規定値とは、凝集沈殿活性汚泥処理システム100が安定運転している場合の濃縮汚泥の濃度に基づいて定められる。濃縮汚泥の濃度が規定値よりも低い(NO)場合には、凝集剤の添加量を維持する(S21)。また、濃縮汚泥の濃度が規定値以上である(YES)場合には、凝集剤の添加量が十分であるとして、まず、無機凝集剤添加手段4からの無機凝集剤の添加量を削減する(S31)。ここでの無機凝集剤の添加量は段階的に規定比率まで減らしていくことが好ましい。次に、高分子凝集剤添加手段5からの高分子凝集剤の添加量を削減する(S32)。高分子凝集剤の添加量についても、段階的に規定比率まで削減していくことが好ましい。
なお、凝集剤の添加量を削減する際にも、高分子凝集剤の添加量は無機凝集剤の添加量に応じて制御することが好ましい。また、無機凝集剤の添加量のみを削減させることでよい場合には、高分子凝集剤の添加量の削減を行わなくてもよい。上記のように、無機凝集剤及び高分子凝集剤の添加量を削減した後に、再び処理水のSS濃度の評価を行い、これを繰り返すことにより、凝集沈殿活性汚泥処理システム100において、無機凝集剤及び高分子凝集剤の添加によって、凝集フロックの沈降分離を促進して安定運転を好適に行うことができると共に、凝集剤の過剰な添加を抑制することができる。
以上、本発明をその実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
例えば、上記実施形態においては、特に好ましいとして高速凝集沈殿槽3を用いているが、通常の重力沈降による沈殿槽(沈殿池)を用いることもできる。
また、上記実施形態においては、無機凝集剤の添加後に、さらに高分子凝集剤を添加しフロックを粗大化する凝集沈殿活性汚泥処理システムに対する適用を述べているが、少なくとも金属成分含有の無機凝集剤を添加する凝集沈殿活性汚泥処理システムに対して適用できる。
また、上記実施形態においては高分子凝集剤添加手段が高速凝集沈殿槽3に設けられている例を示しているが、高速凝集沈殿槽3よりも上流で無機凝集剤添加手段4よりも下流となる位置に設けることもできる。
また、上記実施形態においては、生物学的処理する生物反応槽を曝気槽1としているが、例えば硝化・脱窒槽とすることもできる。
また、SS濃度計C1及び汚泥濃度計C2を取り付ける位置は、上記実施形態に限定されない。すなわち、SS濃度計C1は、処理水ライン上に取り付けられていればよく、汚泥濃度計C2は、濃縮後の濃縮汚泥を測定可能な位置に取り付けられていればよい。
1…曝気槽(生物反応槽)、2…反応槽、3…高速凝集沈殿槽(沈殿槽)、4…無機凝集剤添加手段、100…凝集沈殿活性汚泥処理システム、L1…返送ライン。

Claims (4)

  1. 活性汚泥を有し、導入される有機性排水を生物学的処理する生物反応槽と、
    前記生物反応槽からの処理水に凝集剤を添加する凝集剤添加手段と、
    前記凝集剤添加手段で前記凝集剤を添加した処理水が導入された汚泥を沈降分離する沈殿槽と、
    前記沈殿槽で沈降分離した前記汚泥の一部を前記生物反応槽に返送汚泥として返送する返送ラインと、
    前記沈殿槽において汚泥が分離された処理水を排出する処理水ラインと、
    を備え、
    前記凝集剤添加手段は、前記処理水ラインにおける懸濁物質の濃度と、前記沈殿槽で沈降分離された前記汚泥の濃度と、に基づいて前記凝集剤の添加量を制御することを特徴とする凝集沈殿活性汚泥処理システム。
  2. 前記凝集剤添加手段は、
    前記生物反応槽からの処理水に無機凝集剤を添加する無機凝集剤添加手段と、
    前記無機凝集剤添加手段より下流又は前記沈殿槽に設けられて、前記無機凝集剤が添加された処理水に高分子凝集剤を添加する高分子凝集剤添加手段と、
    を含んで構成されることを特徴とする請求項1記載の凝集沈殿活性汚泥処理システム。
  3. 前記無機凝集剤添加手段は、前記処理水ラインにおける懸濁物質の濃度と、前記沈殿槽で沈降分離された前記汚泥の濃度と、に基づいて前記無機凝集剤の添加量を制御し、
    前記高分子凝集剤添加手段は、前記処理水ラインにおける懸濁物質の濃度、前記沈殿槽で沈降分離された前記汚泥の濃度、及び、前記無機凝集剤添加手段における前記無機凝集剤の添加量に基づいて、前記高分子凝集剤の添加量を制御することを特徴とする請求項2記載の凝集沈殿活性汚泥処理システム。
  4. 活性汚泥を有し、導入される有機性排水を生物学的処理する生物反応槽と、
    前記生物反応槽からの処理水に無機凝集剤を添加する無機凝集剤添加手段と、
    前記無機凝集剤添加手段で前記無機凝集剤を添加した処理水が導入され、汚泥を沈降分離する沈殿槽と、
    前記沈殿槽で沈降分離した前記汚泥の一部を前記生物反応槽に返送汚泥として返送する返送ラインと、
    前記沈殿槽において汚泥が分離された処理水を排出する処理水ラインと、
    を備える凝集沈殿活性汚泥処理システムの運転方法であって、
    前記処理水ラインにおける懸濁物質の濃度と、前記沈殿槽で沈降分離された前記汚泥の濃度と、に基づいて前記凝集剤添加手段からの前記凝集剤の添加量を制御することを特徴とする運転方法。
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