[第1実施形態]
以下、図1〜図10を参照して本発明をパチンコ遊技機に具体化した第1実施形態について説明する。
図1に示すように、パチンコ遊技機の遊技盤10のほぼ中央には、液晶ディスプレイ型の画像表示部GHを有する報知手段としての演出表示装置11が配設されている。演出表示装置11には、複数の図柄列(本実施形態では3列)を変動表示させて行う普通図柄変動ゲーム(以下、「普図ゲーム」と示す)を含み、該普図ゲームに関連して実行される各種の表示演出が画像表示される。なお、演出表示装置11の変動ゲームは、表示演出を多様化するための飾り図柄(演出図柄、以下、「飾図」と示す)を用いて行われる。
また、演出表示装置11の右下には、14セグメント型の第1特別図柄表示装置12aが、第1特別図柄表示装置12aの右には、14セグメント型の第2特別図柄表示装置12bが、それぞれ配設されている。表示手段としての第1特別図柄表示装置12a又は第2特別図柄表示装置12bでは、特別図柄(以下、「特図」と示す)を変動させて表示する図柄変動ゲーム(以下、「変動ゲーム」と示す)が行われる。特図は、当り(大当り又は小当り)か否かの内部抽選(当り抽選)の結果を示す報知用の図柄である。本実施形態において、変動ゲームは、各表示装置12a,12bにおいて、特図の変動表示が開始されてから確定停止表示される迄が1回として実行される。以下、第1特別図柄表示装置12aで第1特別図柄を変動させて行われる変動ゲームを「第1変動ゲーム(第1図柄変動ゲーム)」と示すことがあり、第2特別図柄表示装置12bで第2特別図柄を変動させて行われる変動ゲームを「第2変動ゲーム(第2図柄変動ゲーム)」と示すことがある。
本実施形態において各表示装置12a,12bには、複数種類の特図の中から、当り抽選の抽選結果に対応する1つの特図が選択され、その選択された特図が変動ゲームの終了によって個別に確定停止表示される。特図は、大当りを認識し得る図柄となる大当り図柄(大当り表示結果)と、小当りを認識し得る図柄となる小当り図柄(小当り表示結果)と、はずれを認識し得る図柄となるはずれ図柄(はずれ表示結果)とに分類される。また、大当り図柄が確定停止表示された場合、遊技者には、大当り遊技が付与され、小当り図柄が確定停止表示された場合、遊技者には、小当り遊技が付与される。
第2特別図柄表示装置12bの右には、複数個(本実施形態では2個)の第1特図保留発光部を有する第1特別図柄保留表示装置13aが配設されている。第1特別図柄保留表示装置13aは、機内部で記憶した第1変動ゲームにおける特図用の始動保留球の記憶数を遊技者に報知する。なお、以下、第1変動ゲームにおける特図用の始動保留球の記憶数を「第1保留記憶数」と示す。第1保留記憶数は、遊技盤10に配設した第1非電動始動入賞口21に遊技球が入賞することで「1」加算される一方で、第1変動ゲームの開始により「1」減算される。したがって、変動ゲーム中に第1非電動始動入賞口21へ遊技球が入賞すると、第1保留記憶数は更に加算されるとともに、所定の上限数(第1上限数、本実施形態では「4」)まで累積される。
第1特別図柄保留表示装置13aの右には、複数個(本実施形態では2個)の第2特図保留発光部を有する第2特別図柄保留表示装置13bが配設されている。第2特別図柄保留表示装置13bは、機内部で記憶した第2変動ゲームにおける特図用の始動保留球の記憶数を遊技者に報知する。なお、以下、第2変動ゲームにおける特図用の始動保留球の記憶数を「第2保留記憶数」と示す。第2保留記憶数は、遊技盤10に配設した第2非電動始動入賞口22に遊技球が入賞することで「1」加算される一方で、第2変動ゲームの開始により「1」減算される。したがって、変動ゲーム中に第2非電動始動入賞口22へ遊技球が入賞すると、第2保留記憶数は更に加算されるとともに、所定の上限数(第2上限数、本実施形態では「4」)まで累積される。
また、第2特別図柄保留表示装置13bの右には、複数個(本実施形態では2個)の普図発光部を有する普通図柄表示装置20が配設されている。普通図柄表示装置20では、複数種類の普通図柄を変動させて表示する普図ゲームが行われる。普通図柄は、普通当りか否かの内部抽選(普通当り抽選)の結果を示す報知用の図柄である。なお、以下、普通図柄を「普図」と示す。
また、本実施形態において演出表示装置11には、複数の図柄列毎に複数種類の数字が飾図として表示されるようになっている。そして、本実施形態において演出表示装置11は、普通図柄表示装置20に比較して大きい表示領域で構成されるとともに、飾図は普図に比較して遥かに大きく表示されるようになっている。このため、遊技者は、演出表示装置11に確定停止表示された図柄から普通当り抽選の結果を認識し得る。
そして、演出表示装置11には、普通図柄表示装置20の表示結果に応じた表示結果が表示される。具体的に言えば、普通図柄表示装置20に普通当り図柄(普通当り表示結果)が確定停止表示される場合には、原則として、演出表示装置11にも普通当り図柄が確定停止表示される。本実施形態において、飾図による普通当り図柄としては、全列の図柄が同一図柄となる図柄組み合わせである。
また、普通図柄表示装置20に普通はずれ図柄(普通はずれ表示結果)が確定停止表示される場合には、演出表示装置11にも普通はずれ図柄が確定停止表示される。なお、本実施形態において、普通図柄表示装置20に普通当り図柄が確定停止表示される場合であっても、演出表示装置11に普通はずれ図柄が確定停止表示される場合もある。本実施形態において、飾図による普通はずれ図柄としては、全列の図柄が異なる図柄となる図柄組み合わせ、又は1列の図柄が他の2列の図柄とは異なる図柄となる図柄組み合わせである。
また、演出表示装置11では、遊技者側から見て左列→右列→中列の順に図柄の変動表示が停止するようになっており、特定の2列(本実施形態では左右の2列)に同一の図柄が一旦停止表示された場合、リーチ状態が形成される。ここで、一旦停止表示とは、画像表示部GHにおいてゆれ変動状態で表示されている状態であり、画像表示部GHにおいて図柄が確定停止している確定停止表示とは区別される。本実施形態では、複数の図柄列のうち左列が第1停止列、右列が第2停止列、中列が第3停止列となり、左列及び右列がリーチ状態を形成するリーチ形成列となる。
また、本実施形態において、普図ゲームにおける普図用の始動保留球の普図保留記憶数が記憶可能である。なお、以下、普図ゲームにおける普図用の始動保留球の記憶数を「普図保留記憶数」と示す。普図保留記憶数は、遊技盤10に配設した作動ゲート19に遊技球が通過することで「1」加算される一方で、普図ゲームの開始により「1」減算される。したがって、普図ゲーム中に遊技球が作動ゲート19を通過すると、普図保留記憶数は更に加算されるとともに、所定の上限数(普図上限数、本実施形態では「4」)まで累積される。
また、本実施形態において、第1変動ゲームと第2変動ゲームとが同時に実行されないように構成されており、変動ゲーム(第1変動ゲーム又は第2変動ゲーム)が終了した場合に第1保留記憶数と第2保留記憶数とが共に「1」以上であるときには、第2保留記憶数に基づく第2変動ゲームが優先して実行される。また、本実施形態において、変動ゲームと普図ゲームとは同時に実行可能である。
演出表示装置11の下方には、作動ゲート19が配設されている。作動ゲート19の奥方には、通過した遊技球を検知するゲートスイッチSW1(図8に示す)が配設されている。作動ゲート19は、通過した遊技球をゲートスイッチSW1で検知することにより、普図ゲームの始動条件を付与し得る。普図ゲームは、普通電動役物としての普通電動入賞口15の開閉羽根16(普通開閉手段)を開放状態とするか否かの抽選結果を導出するために行われる演出である。即ち、普通当り抽選に当選すると、開閉羽根16の開放によって普通電動入賞口15に遊技球を入賞させ易くなる。
また、演出表示装置11の左には、遊技球の普通入賞口15a(普通入球口)を有する普通電動入賞口15(普通入球手段)が配設されている。普通電動入賞口15は普通電動役物とされ、普通電動役物ソレノイドSOL1(図8に示す)の作動により開閉動作を行う開閉羽根16(普通開閉手段)を備えている。普通電動入賞口15は、開閉羽根16の開動作により普通入賞口15aが開放されることで遊技球の入賞が許容される。つまり、普通電動入賞口15は、開閉羽根16の開動作により開放状態とされたときには、閉鎖状態とされたときよりも普通入賞口15aに遊技球が入賞し易くなる。そして、普通電動入賞口15の奥方には入賞した遊技球を検知する普通電動入賞口スイッチSW7(図8に示す)が配設されている。普通電動入賞口15は、入賞した遊技球を普通電動入賞口スイッチSW7で検知することにより、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。
また、図2に示すように、普通電動入賞口15の普通電動入賞口スイッチSW7よりも奥方(下流側)には、誘導流路40が形成されており、誘導流路40の下方には第1作動契機領域15b(第1通過領域)と第2作動契機領域15c(第2通過領域)とが2つの分岐流路として並列に形成されている。各作動契機領域15b,15cは、誘導流路40と連通しており、普通電動入賞口15に入賞した遊技球が誘導流路40を介して通過可能に形成されている。各作動契機領域15b,15cの下流側には、連通口15d,15eが形成されており、各作動契機領域15b,15cを通過した遊技球が連通口15d,15eを介して奥方の図示しない連結桶に誘導される。
また、誘導流路40と各作動契機領域15b,15cとの間には、普通電動入賞口15に入賞した遊技球を振り分けるための振分手段としての振分シャッタ41が配設されている。振分シャッタ41は、振分ソレノイドSOL2(図8参照)の作動により、実線で示す第1位置と破線で示す第2位置との間で変位可能に配設されている。第1位置は、振分シャッタ41が第2作動契機領域15cを遮るが第1作動契機領域15bを遮らない位置である一方で、第2位置は、振分シャッタ41が第1作動契機領域15bを遮るが第2作動契機領域15cを遮らない位置である。振分シャッタ41は、第1位置に配置されている場合には、第2作動契機領域15cへの遊技球の通過を規制するとともに、第1作動契機領域15bへの遊技球の通過を許容し、遊技球を第1作動契機領域15bに誘導する。その一方で、振分シャッタ41は、第2位置に配置されている場合には、第1作動契機領域15bへの遊技球の通過を規制し、第2作動契機領域15cへの遊技球の通過を許容し、遊技球を第2作動契機領域15cに誘導する。つまり、振分シャッタ41は、普通電動入賞口15に入賞した遊技球が第1作動契機領域15bを通過するか第2作動契機領域15cを通過するか(第1作動契機領域15bを通過するか否か)を振り分けることとなる。
また、第1作動契機領域15bには第1可動レバー42が、第2作動契機領域15cには第2可動レバー43がそれぞれ配設されている。この第1可動レバー42は、第1作動契機領域15bを遮る実線で示す第3位置と、第1作動契機領域15bを遮らない破線で示す第4位置との間で変位可能に配設されている。第1可動レバー42は、第1リンク機構44に連結されており、第1可動レバー42が第3位置に配置されると、非電動役物としての第1非電動始動入賞口21が閉鎖状態となり、第1可動レバー42が第4位置に配置されると、第1非電動始動入賞口21が開放状態となる。なお、本実施形態において、非電動役物としては、電気的動力による作動を行う電動役物以外の役物を示す。そして、第1可動レバー42が第3位置に配置された場合に、第1作動契機領域15bを遊技球が通過すると、その遊技球が第1可動レバー42に衝突し、遊技球の重量により第1可動レバー42が第3位置から第4位置に動作することとなる。このように第1可動レバー42が第3位置から第4位置に動作することにより、第1リンク機構44を介して、第1非電動始動入賞口21が閉鎖状態から開放状態に動作することとなる。つまり、第1可動レバー42は、普通電動入賞口15に入賞した遊技球の重量(入賞動作)により連動して作動し、その作動に伴って第1非電動開閉羽根21bを開放状態とする開放機構(第1開放機構)に含まれる。
同じように、第2可動レバー43は、第2作動契機領域15cを遮る実線で示す第5位置と、第2作動契機領域15cを遮らない破線で示す第6位置との間で変位可能に配設されている。第2可動レバー43は、第2リンク機構45に連結されており、第2可動レバー43が第5位置に配置されると、非電動役物としての第2非電動始動入賞口22(可変始動手段、第2可変始動手段)が閉鎖状態となり、第2可動レバー43が第6位置に配置されると、第2非電動始動入賞口22が開放状態となる。そして、第2可動レバー43が第5位置に配置された場合に、第2作動契機領域15cを遊技球が通過すると、その遊技球が第2可動レバー43に衝突し、遊技球の重量により第2可動レバー43が第5位置から第6位置に動作することとなる。このように第2可動レバー43が第5位置から第6位置に動作することにより、第2リンク機構45を介して、第2非電動始動入賞口22が閉鎖状態から開放状態に動作することとなる。つまり、第2可動レバー43は、普通電動入賞口15に入賞した遊技球の重量(入賞動作)により連動して作動し、その作動に伴って第2非電動開閉羽根22bを開放状態とする開放機構(第2開放機構)に含まれる。
また、図1に示すように、演出表示装置11の左下には、遊技球の第1非電動入賞口21a(入球口、第1入球口)を有する第1非電動始動入賞口21(可変始動手段、第1可変始動手段)が配設されている。第1非電動始動入賞口21は非電動役物とされ、普通電動入賞口15における第1可動レバー42の変位により開放状態に動作する第1非電動開閉羽根21b(開閉手段、第1開閉手段)を備えている。第1非電動始動入賞口21は、第1非電動開閉羽根21bの開動作により第1非電動入賞口21aが開放状態にされることで遊技球の入賞が許容される。つまり、第1非電動始動入賞口21は、第1非電動開閉羽根21bの開動作により開放状態とされたときには、閉鎖状態とされたときよりも第1非電動入賞口21aに遊技球が入賞(入球)し易くなる。そして、第1非電動始動入賞口21の奥方には入賞した遊技球を検知する第1非電動始動口スイッチSW2(図8に示す)が配設されている。第1非電動始動入賞口21は、入賞した遊技球を第1非電動始動口スイッチSW2で検知することにより、第1変動ゲームの始動条件と予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。
なお、本実施形態において、第1非電動始動入賞口21の奥方には、遊技球の通過毎に変位する図示しない第1可動体(例えばスプロケット等)が配設されている。この第1可動体は、第1非電動開閉羽根21bを閉鎖状態で保持する機能や、上限個数(第1上限個数)の遊技球の通過により、第1非電動開閉羽根21bを開放状態から閉鎖状態に復帰させる機能を有する。
具体的に、この第1可動体は、第1リンク機構44を介して第1可動レバー42と連動しており、第1可動レバー42が第3位置から第4位置に動作した場合には、第1リンク機構44の変位に応じて変位し、第1非電動開閉羽根21bの保持を解除することで、第1非電動開閉羽根21bが自重により閉鎖状態から開放状態に動作する。つまり、第1非電動開閉羽根21bは、普通電動入賞口15における第1作動契機領域15bを遊技球が通過したことを条件として、該遊技球の通過に応じて機械的に開放状態を取り得るように動作する。
続いて、第1非電動開閉羽根21bが開放状態である場合、第1可動体は、第1非電動始動入賞口21に入賞した遊技球の通過毎に遊技球の重量により変位し、遊技球を下方に誘導する。そして、第1可動体は、上限個数の遊技球の通過毎に、第1可動体における図示しない係合片が第1非電動開閉羽根21bと係合し、第1非電動開閉羽根21bを開放状態から閉鎖状態に動作させ、第1非電動開閉羽根21bを閉鎖状態に維持するように保持する。また、この場合、第1可動体は、第1リンク機構44を介して、第1可動レバー42を第4位置から第3位置に動作させる。つまり、第1非電動開閉羽根21bは、第1作動契機領域15bを遊技球が通過してから予め定められた第1上限個数を上限として第1非電動始動入賞口21に遊技球が入賞すると機械的に閉鎖状態に動作する。また、第1可動体は、第1非電動始動入賞口21に第1上限個数の遊技球の入賞に連動して作動し、その作動に伴って第1非電動開閉羽根21bを開放状態から閉鎖状態とする閉鎖機構(第1閉鎖機構)に含まれる。
また、普通電動入賞口15の下方であり、第1非電動始動入賞口21の上方には、遊技球の第2非電動入賞口22a(入球口、第2入球口)を有する第2非電動始動入賞口22(可変始動手段、第2可変始動手段)が配設されている。第2非電動始動入賞口22は非電動役物とされ、普通電動入賞口15における第2可動レバーの変位により開放状態に動作する第2非電動開閉羽根22b(開閉手段、第2開閉手段)を備えている。第2非電動始動入賞口22は、第2非電動開閉羽根22bの開動作により第2非電動入賞口22aが開放状態にされることで遊技球の入賞が許容される。つまり、第2非電動始動入賞口22は、第2非電動開閉羽根22bの開動作により開放状態とされたときには、閉鎖状態とされたときよりも第2非電動入賞口22aに遊技球が入賞し易くなる。そして、第2非電動始動入賞口22の奥方には入賞した遊技球を検知する第2非電動始動口スイッチSW3(図8に示す)が配設されている。第2非電動始動入賞口22は、入賞した遊技球を第2非電動始動口スイッチSW3で検知することにより、第2変動ゲームの始動条件と予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。
なお、本実施形態において、第2非電動始動入賞口22の奥方には、遊技球の通過毎に変位する図示しない第2可動体(例えばスプロケット等)が配設されている。この第2可動体は、第2非電動開閉羽根22bを閉鎖状態で保持する機能や、上限個数(第2上限個数)の遊技球の通過により、第2非電動開閉羽根22bを開放状態から閉鎖状態に復帰させる機能を有する。
具体的に、この第2可動体は、第2リンク機構45を介して第2可動レバー43と連動しており、第2可動レバー43が第5位置から第6位置に動作した場合には、第2リンク機構45の変位に応じて変位し、第2非電動開閉羽根22bの保持を解除することで、第2非電動開閉羽根22bが自重により閉鎖状態から開放状態に動作する。つまり、第2非電動開閉羽根22bは、普通電動入賞口15における第2作動契機領域15cを遊技球が通過したことを条件として、該遊技球の通過に応じて機械的に開放状態を取り得るように動作する。
続いて、第2非電動開閉羽根22bが開放状態である場合、第2可動体は、第2非電動始動入賞口22に入賞した遊技球の通過毎に遊技球の重量により変位し、遊技球を下方に誘導する。そして、第2可動体は、上限個数の遊技球の通過毎に、第2可動体における図示しない係合片が第2非電動開閉羽根22bと係合し、第2非電動開閉羽根22bを開放状態から閉鎖状態に動作させ、第2非電動開閉羽根22bを閉鎖状態に維持するように保持する。また、この場合、第2可動体は、第2リンク機構45を介して、第2可動レバー43を第6位置から第5位置に動作させる。つまり、第2非電動開閉羽根22bは、第2作動契機領域15cを遊技球が通過してから予め定められた第2上限個数を上限として第2非電動始動入賞口22に遊技球が入賞すると機械的に閉鎖状態に動作する。また、第2可動体は、第2非電動始動入賞口22に第2上限個数の遊技球の入賞に連動して作動し、その作動に伴って第2非電動開閉羽根22bを開放状態から閉鎖状態とする閉鎖機構(第2閉鎖機構)に含まれる。
なお、本実施形態では、遊技盤10において、上から順に、普通電動入賞口15、第2非電動始動入賞口22、第1非電動始動入賞口21が配設されており、遊技球の流路の関係上、上から順に遊技球が入賞し易くなっている。
また、演出表示装置11の左上には、遊技球が入賞可能な特殊入賞口24a(特殊入球口)を有する第1大入賞口24が配設されており、第1大入賞口ソレノイドSOL3(図8に示す)の作動により開閉動作を行う第1大入賞口羽根23を備えている。第1大入賞口24の奥方には、入賞した遊技球を検知する第1カウントスイッチSW4(図8に示す)が配設されている。特殊入球手段としての第1大入賞口24は、入賞した遊技球を検知することにより、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。第1大入賞口24は、変動ゲームにおける小当り遊技中に特殊開閉手段としての第1大入賞口羽根23の開動作によって開放されることで遊技球の入賞が許容される。このため、小当り遊技中、遊技者は、賞球を獲得できる機会を得ることができる。
この小当り遊技は、当り抽選の結果に基づいて小当りに当選し、第1特別図柄表示装置12aの第1変動ゲーム又は第2特別図柄表示装置12bの第2変動ゲームで小当り図柄が確定停止表示されて該ゲームの終了後に開始される。
小当り遊技が開始すると、第1大入賞口24の開閉が所定回数(本実施形態では1回)行われ、第1大入賞口24に規定個数(入賞上限個数)の遊技球が入賞する迄の間、又は規定時間(本実施形態では1.68s)が経過するまでの間、開閉され、小当り遊技は終了される。
また、図3に示すように、第1大入賞口24の奥方には、第1大入賞口24に入賞した遊技球が1球ずつ通過可能な排出流路46が形成されている。この排出流路46は、第1大入賞口24から下方に対して所定角度で傾斜するように形成されている。また、この排出流路46には、1球の遊技球が通過可能な特殊通過領域47と一般通過領域48とが分岐流路として並列に形成されている。特殊通過領域47には、通過した遊技球を検知する特殊通過スイッチSW6(図8に示す)が配設されている。また、特殊通過領域47には、特殊通過振分ソレノイドSOL5(図8に示す)の作動により特殊通過領域47の開閉動作を行う特殊振分手段としての特殊振分シャッタ49が配設されている。この特殊振分シャッタ49は、第1大入賞口24が開放された場合には、図3(a)に示すように、遊技球が通過可能なように特殊通過領域47を開放させる特殊位置に配設されることがある。その一方で、それ以外のときには、図3(b)に示すように、遊技球が通過不可能なように特殊通過領域47を閉鎖させ、遊技球が一般通過領域48に導かれる一般位置に配設される。また、小当り遊技中に第1大入賞口24が開放状態となり、第1大入賞口24に入賞した遊技球が特殊通過領域47を通過すると、小当り遊技の終了後に変動ゲームにおける大当り遊技が付与される。つまり、特殊振分シャッタ49は、第1大入賞口24の特殊入賞口24aから入賞した遊技球が特殊通過領域47を通過するか否かを振り分けることとなる。
また、図1に示すように、作動ゲート19の下には、遊技球が入賞可能な特別入賞口26a(特別入球口)を有する第2大入賞口26が配設されており、第2大入賞口ソレノイドSOL4(図8に示す)の作動により開閉動作を行う第2大入賞口扉25を備えている。第2大入賞口26の奥方には、入賞した遊技球を検知する第2カウントスイッチSW5(図8に示す)が配設されている。特別入球手段としての第2大入賞口26は、入賞した遊技球を検知することにより、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。第2大入賞口26は、変動ゲームにおける大当り遊技中に特別開閉手段としての第2大入賞口扉25の開動作によって開放されることで遊技球の入賞が許容される。このため、大当り遊技中、遊技者は、賞球を獲得できる機会を得ることができる。
この大当り遊技は、当り抽選の結果に基づいて大当りに当選し、第1特別図柄表示装置12aの第1変動ゲーム又は第2特別図柄表示装置12bの第2変動ゲームで大当り図柄が確定停止表示されて該ゲームの終了後に開始される。また、この大当り遊技は、当り抽選に基づいて小当りに当選し、第1大入賞口24に入賞した遊技球が特殊通過領域47を通過すると、小当り遊技の終了後に開始される。
大当り遊技が開始すると、第2大入賞口26が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数(上限ラウンド数)を上限として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、第2大入賞口26の開閉が所定回数(本実施形態では1回)行われる迄であり、1回のラウンド遊技中に第2大入賞口26に、規定個数(入賞上限個数)の遊技球が入賞する迄の間、又は規定時間(ラウンド遊技時間)が経過するまでの間、開放される。そして、規定ラウンド数のラウンド遊技が終了すると、大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われ、大当り遊技は終了される。
また、大当り遊技の終了後には、変動短縮状態(以下、「変短状態」と示す)が付与される場合がある。この変短状態では、開閉羽根16を開動作させるか否かの抽選結果を導出する普図ゲームの変動時間が、非変短状態と比較して短縮される。また、変短状態では、普図ゲームの普通当りにおける普通当りの種類の決定確率が非変短状態とは異なり、普通当り抽選に当選した際に、開閉羽根16を開閉動作させる動作パターンの選択確率が異なるようになっている。なお、本実施形態において、非変短状態で普通当り抽選に当選する場合には、開閉羽根16が長開放態様よりも短開放態様で開放する確率が高く、変短状態で普通当り抽選に当選する場合には、開閉羽根16が短開放態様よりも長開放態様で開放する確率が高い。つまり、開閉羽根16は、変短状態では、非変短状態と比較して、1回の普通当りに対応する合計開放時間が長く、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。このため、変短状態は、開閉羽根16が開放状態に動作し易い入球率向上状態であり、変動ゲームが実行され易くなる傾向がある。なお、本実施形態において、この長開放態様には、複数種類の開放態様が含まれており、遊技球が第1作動契機領域15bを通過し易い第1長開放態様と、遊技球が第2作動契機領域15cを通過し易い第2長開放態様とが含まれている。
また、変短状態は、当り(小当り又は大当り)の種類により、大当り遊技の終了後、予め定めた回数を上限として付与される場合がある。なお、普通当りとなった場合に開閉羽根16が開放されるが、閉鎖する前であっても、入賞上限個数の遊技球が入賞したときには、開閉羽根16は閉鎖するようになっている。
なお、本実施形態におけるパチンコ遊技機での仕様は以下の通りである。飾図としては[1]〜[8]の8種類の数字が採用されており、普通当り図柄としては[111][222][333][444][555][666][777][888]が採用されている。また、当りの当選確率としては、65535/65536が、普通当りの当選確率としては、65535/65536がそれぞれ規定されている。また、遊技球の賞球数としては、第1非電動始動入賞口21及び第2非電動始動入賞口22に対して3個が、第1大入賞口24及び第2大入賞口26に対して15個がそれぞれ規定されている。また、開閉羽根16の短開放態様としては、開閉羽根16が1回開放し、開放してから40ms経過するまで開放状態を維持する態様が規定されている。また、開閉羽根16の第1長開放態様としては、開閉羽根16が1回開放し、開放してから2000ms経過するまで開放状態を維持する態様が規定されている。また、開閉羽根16の第2長開放態様としては、主に、開閉羽根16が3回開放し、開放してから1600ms経過するまで開放状態を維持する態様が規定されている。また、開閉羽根16の閉鎖条件である入賞上限個数としては、「10球」が規定されている。また、各ラウンド遊技では、第1大入賞口24又は第2大入賞口26の開放回数として「1回」が、入賞上限個数として「8球」が、それぞれ設定されている。また、各表示装置12a,12bには、302種類の特図があり、1種類の大当り図柄と、300種類の小当り図柄と、1種類のはずれ図柄とに分類される。
次に、図4に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機に規定する当り遊技について以下に説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機では、当り抽選により当りに当選した場合に、1種類の大当り及び6種類の小当りの中から1つの当りが決定され、その決定された当りに対応する当り遊技が付与されるようになっている。本実施形態において各表示装置12a,12bに確定停止表示される301種類の特図の当り図柄は、当りの種類毎に分類される。なお、図中においては、第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示される図柄を「特図1」、第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示される図柄を「特図2」と示す。
そして、第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示される当り図柄のうち、図柄ZAには1種類の大当り図柄が振分けられている。また、第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示される当り図柄のうち、図柄ZBには3種類の小当り図柄が、図柄ZCには27種類の小当り図柄が、図柄ZDには12種類の小当り図柄が、図柄ZEには108種類の小当り図柄が、図柄ZFには15種類の小当り図柄が、図柄ZGには135種類の小当り図柄がそれぞれ振分けられている。その一方で、第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示される当り図柄のうち、図柄Zaには1種類の当り図柄が、図柄Zbには24種類の小当り図柄が、図柄Zcには216種類の小当り図柄が、図柄Zfには6種類の小当り図柄が、図柄Zgには54種類の小当り図柄が、それぞれ振分けられている。このように、各表示装置12a,12bに確定停止表示される特図の種類から当りの種類が特定可能となる。
なお、本実施形態において、図柄ZB,ZD,ZFに分類される小当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示されたとき、又は図柄Zb,Zfに分類される小当り図柄が第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示されたときの小当りを「第1小当り」と示す。また、図柄ZC,ZE,ZGに分類される小当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示されたとき、又は図柄Zc,Zgに分類される小当り図柄が第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示されたときの小当りを「第2小当り」と示す。
図柄ZAに分類される大当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示されたとき、又は図柄Zaに分類される大当り図柄が第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示されたときには、大当り遊技が生起される。この場合における大当り遊技では、第2大入賞口26を開放させるラウンド遊技が規定されており、ラウンド遊技の規定ラウンド数が「16回」に設定されている。
また、図柄ZB〜ZGに分類される小当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示されたとき、又は図柄Zb,Zc,Zf,Zgに分類される小当り図柄が第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示されたときには、小当り遊技が生起され、小当り遊技においては第1大入賞口24が所定時間開放される。そして、第1大入賞口24に入賞した遊技球が特殊通過領域47を通過したときには、小当り遊技の終了後に、大当り遊技が生起される。この場合における大当り遊技では、第2大入賞口26を開放させるラウンド遊技が規定されており、ラウンド遊技の規定ラウンド数が「15回」に設定されている。このため、小当り遊技を1ラウンドとして、小当り遊技と大当り遊技とを連続させた当り遊技は、ラウンド遊技の規定ラウンド数が実質的に「16回」に設定されているといえる。
各ラウンド遊技の最大時間として各大当り遊技で「25(秒)」が、各ラウンド遊技における第2大入賞口26の開放回数として「1回」が、1回のラウンド遊技の入賞上限個数として「8球」が、それぞれ設定されている。また、各大当り遊技で、オープニング時間として「10(秒)」が、各ラウンド間のインターバル時間(ラウンド間インターバル)として「2(秒)」が、エンディング時間として「15(秒)」が、それぞれ設定されている。
また、本実施形態において、当り抽選の結果に基づいて小当りに当選した場合には、当選した小当りの種類と、当選時における遊技状態とに対応した開放態様で第1大入賞口24が開放される。
具体的に、第1小当りに当選したときには、遊技状態に拘わらず、小当り遊技において特殊開放態様で第1大入賞口24が開放状態となる。この特殊開放態様は、一般開放態様よりも、第1大入賞口24に入賞した遊技球が特殊通過領域47を通過し易い開放態様である。また、一般開放態様は、特殊開放態様と比べて、第1大入賞口24に入賞した遊技球が一般通過領域48を通過し易い開放態様である。
また、変短状態で第2小当りに当選したときには、小当り遊技において特殊開放態様で第1大入賞口24が開放状態となる一方で、非変短状態で第2小当りに当選したときには、小当り遊技において一般開放態様で第1大入賞口24が開放状態となる。
このように、各特別図柄表示装置12a,12bに確定停止表示される小当り図柄の種類に対応する開放態様で第1大入賞口24が開放状態となる。特に、変短状態においては、一般開放態様で第1大入賞口24が開放状態となることがなく、必ず特殊開放態様で第1大入賞口24が開放状態となる。その一方で、非変短状態においては、1/10の確率で、特殊開放態様で第1大入賞口24が開放状態となり、9/10の確率で、一般開放態様で第1大入賞口24が開放状態となる。
また、本実施形態において、当り抽選の結果に基づいて小当りに当選した場合において、第1大入賞口24に入賞した遊技球が特殊通過領域47を通過したときには、小当り遊技の終了後に大当り遊技が付与されるが、その大当り遊技の終了後における遊技状態については、小当り図柄として決定された特図に応じて決定される。また、本実施形態において、当り抽選の結果に基づいて小当りに当選した場合において、第1大入賞口24に入賞した遊技球が特殊通過領域47を通過しなかったときには、小当り遊技の終了後に大当り遊技が付与されず、小当り遊技の終了後における遊技状態も変化しない。
具体的に、図柄ZAに分類される大当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示されたとき、又は図柄Zaに分類される大当り図柄が第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示されたときに付与される大当り遊技は、大当り遊技の終了後に、予め定められた回数を上限として第2変短状態が付与されるようになっている。また、図柄ZB,ZCに分類される小当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示されたときに、特殊通過領域47を遊技球が通過したことを契機として付与される大当り遊技も、大当り遊技の終了後に、予め定められた回数を上限として第2変短状態が付与されるようになっている。また、図柄Zb,Zcに分類される小当り図柄が第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示されたときに、特殊通過領域47を遊技球が通過したことを契機として付与される大当り遊技も、大当り遊技の終了後に、予め定められた回数を上限として第2変短状態が付与されるようになっている。また、図柄ZD,ZEに分類される小当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示されたときに、特殊通過領域47を遊技球が通過したことを契機として付与される大当り遊技は、大当り遊技の終了後に、予め定められた回数を上限として第1変短状態が付与されるようになっている。
その一方で、図柄ZF,ZGに分類される小当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示されたときに、特殊通過領域47を遊技球が通過したことを契機として付与される大当り遊技は、大当り遊技の終了後に、変短状態が付与されないようになっている。また、図柄Zf,Zgに分類される小当り図柄が第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示されたときに、特殊通過領域47を遊技球が通過したことを契機として付与される大当り遊技は、大当り遊技の終了後に、変短状態が付与されないようになっている。
なお、本実施形態において、第1変短状態は、普通電動入賞口15に入賞した遊技球が第1作動契機領域15bを通過し易い変短状態であり、第2変短状態は、普通電動入賞口15に入賞した遊技球が第2作動契機領域15cを通過し易い変短状態である。また、本実施形態において、第1変短状態では第1変動ゲームを実行され易く、第2変短状態では第2変動ゲームを実行され易いが、第1変動ゲームを実行する場合よりも第2変動ゲームを実行するほうが変短状態の付与が継続され易い。このように、本実施形態において、大当り遊技の終了後における遊技状態に関する制御について、第1変動ゲームと第2変動ゲームとで遊技者に対して付与可能な特典量が異なり、第1変動ゲームよりも第2変動ゲームのほうが有利となる。
また、本実施形態において、変短状態に関する遊技状態と普通当りの種類とによって開閉羽根16の開閉態様が異なる場合がある。言い換えると、開閉羽根16の開閉態様を決定するための複数種類の開放態様決定テーブルが規定されており、変短状態に関する遊技状態と、普通当りの種類とによって参照される開放態様決定テーブルが異なる。
なお、本実施形態において、普通当りの種類としては、第1〜第3普通当りから構成されている。具体的には、非変短状態又は第1変短状態であるときに、普通当り抽選に当選した場合には、普通当りの種類として、39/40の確率で第1普通当りが決定され、1/40の確率で第2普通当りが決定され、第3普通当りが決定されることがない。その一方で、第2変短状態であるときに、普通当り抽選に当選した場合には、第1普通当り及び第2普通当りが決定されることがなく、必ず第3普通当りが決定される。
具体的に、第2変短状態において第3普通当りに当選したときには、開放態様決定テーブルTAが参照される。また、非変短状態及び第1変短状態において第1普通当りに当選したときには開放態様決定テーブルTCが、第2普通当りに当選したときには開放態様決定テーブルTBがそれぞれ参照される。
開放態様決定テーブルTAは、開放態様決定テーブルTCよりも普通電動入賞口15に遊技球が入賞し易く、普通電動入賞口15に入賞した遊技球が第2作動契機領域15cを通過し易くなる第2長開放態様を複数種類の開放態様から決定するためのテーブルである。開放態様決定テーブルTBは、開放態様決定テーブルTCよりも普通電動入賞口15に遊技球が入賞し易く、普通電動入賞口15に入賞した遊技球が第1作動契機領域15bを通過し易くなる第1長開放態様を複数種類の開放態様から決定するためのテーブルである。開放態様決定テーブルTCは、開放態様決定テーブルTA,TBよりも普通電動入賞口15に遊技球が入賞し難くなる短開放態様を複数種類の開放態様から決定するテーブルである。なお、本実施形態において、これらのような開放対応決定テーブルは、規定された開放態様が必ず(100%)決定されるように一対一の関係で開放態様と対応付けられている。
このように、変短状態が付与される同じ遊技状態であっても、第1変短状態と第2変短状態とでは参照される開放態様決定テーブルが異なるため、第1変動ゲームが実行され易いか、第2変動ゲームが実行され易いかが異なり、斬新な遊技性を提供することができる。また、非変短状態及び第1変短状態では、第2変短状態とは異なり、第1普通当りに当選することがあるため、開閉羽根16が短開放態様で開放される場合がある。なお、第1変短状態では、非変短状態と同じ確率で普通当りに当選し、同じ確率で普通当りの種類を決定するが、普図ゲームの変動時間が短縮されるため、非変短状態よりも普通電動入賞口15に遊技球が入賞し易い入球率向上状態といえる。
ここで、図5を参照して普通電動入賞口15における開閉羽根16及び振分シャッタ41の制御について以下に説明する。
開閉羽根16は、遊技状態や普通当りの種類に応じた開放態様(開放パターン)で開放状態と閉鎖状態を取り得る動作を行う。具体的に、非変短状態又は第1変短状態において、普図ゲームで第1普通当りとなったときには、開放態様決定テーブルTCが参照され、短開放態様の開放パターンP1で開閉羽根16が動作する。その一方で、非変短状態又は第1変短状態において、普図ゲームで第2普通当りとなったときには、開放態様決定テーブルTBが参照され、第1長開放態様の開放パターンP2で開閉羽根16が動作する。また、第2変短状態において、普図ゲームで普通当り(第3普通当り)となったときには、開放態様決定テーブルTAが参照され、第2長開放態様の開放パターンP3で開閉羽根16が動作する。
その一方で、振分シャッタ41の動作態様としては、遊技状態や参照する開放態様決定テーブルに拘わらず同じように1種類の動作態様(動作パターン)で、第1位置と第2位置とを取り得るように動作する。つまり、普通当り遊技においては、そのときの遊技状態に拘わらず、1種類の動作パターン(振分パターン)に従って振分シャッタ41が作動する。なお、本実施形態において、複数種類の開閉羽根16の開放パターンと1種類の振分シャッタの動作態様とは、同じ時間を上限として制御される。また、本実施形態において、普通電動入賞口15に上限個数の遊技球が入賞すると、開閉制御の途中であってもその開閉制御が終了することとなる。
具体的に、遊技状態や普通当りの種類に拘わらず、振分シャッタ41は、普通当り遊技が開始する符号T0に示すタイミングで、第1位置から第2位置に動作する。そして、振分シャッタ41は、符号T0に示すタイミングから時間Taが経過した符号T1に示すタイミングで第2位置から第1位置に動作し、符号T1に示すタイミングから時間Tbが経過した符号T3に示すタイミングで、第1位置から第2位置に動作する。続いて、振分シャッタ41は、符号T3に示すタイミングから時間Tcが経過した符号T9に示すタイミングで、第2位置から第1位置に動作し、符号T9に示すタイミングから普通当り遊技が終了する符号T10に示すタイミングまで第1位置が維持される。
その一方で、非変短状態及び第1変短状態において第1普通当りに当選したときには、開閉羽根16は、短開放態様の開放パターンP1で動作する。この場合、開閉羽根16は、符号T0に示すタイミングで閉鎖状態から開放状態に動作する。そして、開閉羽根16は、符号T0に示すタイミングから時間Taが経過した符号T1に示すタイミングで開放状態から閉鎖状態に動作し、符号T1に示すタイミングから普通当り遊技が終了する符号T10に示すタイミングまで閉鎖状態が維持される。
このように開閉羽根16が短開放態様で動作すると、符号T0に示すタイミングから符号T1に示すタイミングまでは、普通電動入賞口15に遊技球が入賞可能である一方で、それ以外では普通電動入賞口15に遊技球が入賞しない。なお、本実施形態において、時間Taとして40msが規定されているため、普通電動入賞口15に遊技球が入賞せずに、各作動契機領域15b,15cの何れにも遊技球が通過しない可能性が高い。
また、非変短状態及び第1変短状態において第2普通当りに当選したときには、開閉羽根16は、第1長開放態様の開放パターンP2で動作する。この場合、開閉羽根16は、符号T0に示すタイミングで閉鎖状態から開放状態に動作する。そして、開閉羽根16は、符号T0に示すタイミングから時間Tdが経過した符号T2に示すタイミングで開放状態から閉鎖状態に動作し、符号T2に示すタイミングから符号T10に示すタイミングまで閉鎖状態が維持される。
このように開閉羽根16が第1長開放態様で動作すると、符号T0に示すタイミングから符号T2に示すタイミングまでは、普通電動入賞口15に遊技球が入賞可能である一方で、それ以外では、普通電動入賞口15に遊技球が入賞しない。なお、本実施形態における時間Tdとして2000msが規定されているため、普通電動入賞口15に遊技球が入賞可能である。また、開閉羽根16が開放状態となっている符号T0に示すタイミングから符号T2に示すタイミングまでの期間(第1期間)は、振分シャッタ41が第1位置に配置されるので、普通電動入賞口15に入賞した遊技球が第1作動契機領域15bに通過する可能性が高い。
また、符号T2に示すタイミングで開閉羽根16が閉鎖状態となってから、符号T3に示すタイミングで振分シャッタ41が第2位置に動作するまでの時間Teとして1000msが規定されている。このように、振分シャッタ41による振分の切り替えが行われる符号T3に示すタイミングの前に、予め定められた時間Teだけ普通電動入賞口15の開閉羽根16が閉鎖状態となる。このため、T2に示すタイミングの直前に普通電動入賞口15に遊技球が入賞した場合であっても、その遊技球が第1作動契機領域15bを通過するまでに十分な時間があるので、普通電動入賞口15内で所定時間残存した遊技球が第2作動契機領域15cを通過することを抑制している。なお、他の開放パターンP1,P3でも同じように、符号T2に示すタイミングから符号T3に示すタイミングまでは、普通電動入賞口15に遊技球が入賞しないように開閉羽根16が閉鎖状態となっている。
また、開閉羽根16は、第2変短状態において第3普通当りに当選したときには、第2長開放態様の開放パターンP3で動作する。この場合、開閉羽根16は、符号T0に示すタイミングで閉鎖状態から開放状態に動作する。そして、開閉羽根16は、符号T0に示すタイミングから時間Taが経過した符号T1に示すタイミングで開放状態から閉鎖状態に動作する。続いて、開閉羽根16は、符号T1に示すタイミングから時間Tbが経過した符号T3に示すタイミングで閉鎖状態から開放状態に動作し、符号T3に示すタイミングから時間Tfが経過した符号T4に示すタイミングで開放状態から閉鎖状態に動作する。そして、開閉羽根16は、符号T4に示すタイミングから時間Tgが経過した符号T5に示すタイミングで閉鎖状態から開放状態に動作し、符号T5に示すタイミングから時間Tfが経過した符号T6に示すタイミングで開放状態から閉鎖状態に動作する。続いて、開閉羽根16は、符号T6に示すタイミングから時間Tgが経過した符号T7に示すタイミングで閉鎖状態から開放状態に動作し、符号T7に示すタイミングから時間Tfが経過した符号T8に示すタイミングで開放状態から閉鎖状態に動作し、符号T10に示すタイミングまで閉鎖状態が維持される。
このように開閉羽根16が第2長開放態様で動作すると、主に、符号T3に示すタイミングから符号T8に示すタイミングで普通電動入賞口15に遊技球が入賞可能である一方で、それ以外では、普通電動入賞口15に遊技球が入賞しない。なお、本実施形態における時間Tfとして1800msが規定されているため、普通電動入賞口15に遊技球が入賞可能である。また、開閉羽根16が開放状態となっている可能性がある符号T3に示すタイミングから符号T8に示すタイミングまでの期間(第2期間)は、振分シャッタ41が第2位置となっている。このため、普通電動入賞口15に入賞した遊技球が第2作動契機領域15cに通過する可能性が高い。
このように、非変短状態や第1変短状態で第2普通当りに当選し、普通当り遊技が開始されると、第1期間で開閉羽根16が開放状態に制御されることで、遊技球が第1作動契機領域15bに誘導され、第1非電動始動入賞口21への遊技球の入賞が可能となり、その場合には第1変動ゲームが実行されることとなる。その一方で、第2変短状態で第3普通当りに当選し、普通当り遊技が開始されると、第2期間で開閉羽根16が開放状態に制御されることで、遊技球が第2作動契機領域15cに誘導され、第2非電動始動入賞口22への遊技球の入賞が可能となり、その場合には第2変動ゲームが実行されることとなる。
また、符号T8に示すタイミングで開閉羽根16が閉鎖状態となってから、符号T9に示すタイミングで振分シャッタ41が第2位置に動作するまでの時間として1500msが規定されている。このように、振分シャッタ41による振分の切り替えが行われる符号T9に示すタイミングの前に、予め定められた時間だけ普通電動入賞口15の開閉羽根16が閉鎖状態となる。このため、T8に示すタイミングの直前に普通電動入賞口15に遊技球が入賞した場合であっても、その遊技球が第2作動契機領域15cを通過するまでに十分な時間があるので、普通電動入賞口15内で所定時間残存した遊技球が第1作動契機領域15bを通過することを抑制している。
ここで、図6を参照して第1大入賞口24における第1大入賞口羽根23及び特殊振分シャッタ49の制御について以下に説明する。
第1大入賞口羽根23は、小当りの種類や小当りの当選時における遊技状態に応じた開放態様(開放パターン)で開放状態と閉鎖状態を取り得る動作を行う。具体的に、非変短状態において第2小当りに当選したときには、一般開放態様の開放パターンP11で第1大入賞口羽根23が動作する。その一方で、変短状態において小当りに当選したとき、又は非変短状態において第1小当りに当選したときには、特殊開放態様の開放パターンP12で第1大入賞口羽根23が動作する。
その一方で、特殊振分シャッタ49の動作態様としては、遊技状態や各特別図柄表示装置12a,12bに確定停止表示される小当り図柄に拘わらず同じように1種類の動作態様(動作パターン)で、特殊位置と一般位置とを取り得るように動作する。つまり、小当り遊技においては、そのときの遊技状態や当選した小当りの種類に拘わらず、1種類の動作パターン(振分パターン)に従って特殊振分シャッタ49が作動する。なお、本実施形態において、複数種類の第1大入賞口羽根23の開放パターンと1種類の特殊振分シャッタ49の動作態様とは、同じ時間を上限として制御される。また、本実施形態において、第1大入賞口24に上限個数の遊技球が入賞すると、開閉制御の途中であってもその開閉制御が終了することとなる。
具体的に、遊技状態や小当りの種類に拘わらず、特殊振分シャッタ49は、小当り遊技が開始する符号T11に示すタイミングで、一般位置から特殊位置に動作する。そして、特殊振分シャッタ49は、符号T11に示すタイミングから時間Thが経過した符号T12に示すタイミングで特殊位置から一般位置に動作し、符号T12に示すタイミングから時間Tiが経過した符号T14に示すタイミングで、一般位置から特殊位置に動作する。続いて、特殊振分シャッタ49は、符号T14に示すタイミングから時間Tjが経過した符号T16に示すタイミングで、特殊位置から一般位置に動作し、符号T16に示すタイミングから小当り遊技が終了する符号T17に示すタイミングまで一般位置が維持される。
その一方で、非変短状態において第2小当りに当選したときには、第1大入賞口羽根23は、一般開放態様の開放パターンP11で動作する。この場合、第1大入賞口羽根23は、符号T11に示すタイミングで閉鎖状態から開放状態に動作する。そして、第1大入賞口羽根23は、符号T11に示すタイミングから時間Tkが経過した符号T13に示すタイミングで開放状態から閉鎖状態に動作し、符号T13に示すタイミングから符号T17に示すタイミングまで閉鎖状態が維持される。
このように第1大入賞口羽根23が一般開放態様で動作すると、符号T11に示すタイミングから符号T13に示すタイミングまでは、第1大入賞口24に遊技球が入賞可能である一方で、それ以外では、第1大入賞口24に遊技球が入賞しない。なお、本実施形態における時間Tkとして1700msが規定されているため、第1大入賞口24に遊技球が入賞可能である。また、本実施形態における時間Thとして40msが規定されている。このため、第1大入賞口羽根23が開放状態となっている符号T11に示すタイミングから符号T13に示すタイミングまでの期間(第1特殊期間)は、特殊振分シャッタ49が主に一般位置に配置されるので、第1大入賞口24に入賞した遊技球が一般通過領域48に通過する可能性が高い。
また、符号T13に示すタイミングで第1大入賞口羽根23が閉鎖状態となってから、符号T14に示すタイミングで特殊振分シャッタ49が特殊位置に動作するまでの時間Tlとして1000msが規定されている。このように、特殊振分シャッタ49による振分の切り替えが行われる符号T14に示すタイミングの前に、予め定められた時間Tlだけ第1大入賞口24の第1大入賞口羽根23が閉鎖状態となる。このため、T13に示すタイミングの直前に第1大入賞口24に遊技球が入賞した場合であっても、その遊技球が一般通過領域48を通過するまでに十分な時間があるので、第1大入賞口24内で所定時間残存した遊技球が特殊通過領域47を通過することを抑制している。なお、他の開放パターンP12でも同じように、符号T13に示すタイミングから符号T14に示すタイミングまでは、第1大入賞口24に遊技球が入賞しないように第1大入賞口羽根23が閉鎖状態となっている。
また、非変短状態において第1小当りに当選したとき、又は変短状態において小当りに当選したときには、第1大入賞口羽根23は、特殊開放態様の開放パターンP12で動作する。この場合、第1大入賞口羽根23は、符号T11に示すタイミングで閉鎖状態から開放状態に動作する。そして、第1大入賞口羽根23は、符号T11に示すタイミングから時間Thが経過した符号T12に示すタイミングで開放状態から閉鎖状態に動作する。続いて、第1大入賞口羽根23は、符号T12に示すタイミングから時間Tiが経過した符号T14に示すタイミングで閉鎖状態から開放状態に動作し、符号T14に示すタイミングから時間Tmが経過した符号T15に示すタイミングで開放状態から閉鎖状態に動作し、符号T17に示すタイミングまで閉鎖状態が維持される。
このように第1大入賞口羽根23が特殊開放態様で動作すると、主に符号T14に示すタイミングから符号T15に示すタイミングで第1大入賞口24に遊技球が入賞可能である一方で、それ以外では、第1大入賞口24に遊技球が入賞しない。なお、本実施形態における時間Tmとして1700msが規定されているため、第1大入賞口24に遊技球が入賞可能である。また、第1大入賞口羽根23が開放状態となっている可能性がある符号T14に示すタイミングから符号T15に示すタイミングまでの期間(第2特殊期間)は、特殊振分シャッタ49が特殊位置となっている。このため、第1大入賞口24に入賞した遊技球が特殊通過領域47を通過する可能性が高い。
このように、非変短状態において第2小当りに当選したときには、第1特殊期間で第1大入賞口羽根23が開放状態に制御される。これによって、遊技球が一般通過領域48に誘導され、小当り遊技の終了後に大当り遊技が生起されないこととなる。その一方で、非変短状態において第1小当りに当選したとき、又は変短状態において小当りに当選したときには、第2特殊期間で第1大入賞口羽根23が開放状態に制御される。これによって、遊技球が特殊通過領域47に誘導され、小当り遊技の終了後に大当り遊技が生起されることとなる。
なお、本実施形態において、第1大入賞口24が特殊開放態様で開放状態となる状態を、特殊通過領域47を遊技球が通過し易い第1特殊状態と示し、第1大入賞口24が一般開放態様で開放状態となる状態を、第1特殊状態と比べて特殊通過領域47を遊技球が通過し難い第2特殊状態と示す。
このように、非変短状態においては、当選した小当りの種類によって、1/10の確率で小当り遊技の終了後に大当り遊技が付与され、9/10の確率で第1大入賞口羽根23が第1特殊期間で開放状態に制御され、小当り遊技の終了後に大当り遊技が付与されない。その一方で、変短状態においては、当選した小当りの種類に関わらず、1/1の確率で、小当り遊技の終了後に大当り遊技が付与されることとなる。
また、符号T15に示すタイミングで第1大入賞口羽根23が閉鎖状態となってから、符号T16に示すタイミングで特殊振分シャッタ49が一般位置に動作するまでの時間Tnとして1000msが規定されている。このように、特殊振分シャッタ49による振分の切り替えが行われる符号T16に示すタイミングの前に、予め定められた時間Tnだけ第1大入賞口24の第1大入賞口羽根23が閉鎖状態となる。このため、T15に示すタイミングの直前に第1大入賞口24に遊技球が入賞した場合であっても、その遊技球が特殊通過領域47を通過するまでに十分な時間があるので、第1大入賞口24内で所定時間残存した遊技球が一般通過領域48を通過することを抑制している。
ここで、図7を参照して遊技状態の遷移について以下に説明する。遊技状態としては、大きく非変短状態と第1変短状態と第2変短状態とに分類できる。非変短状態では、普通当りに当選したときに、39/40の確率で第1普通当りとなり、開閉羽根16が短開放態様で開閉制御され、1/40の確率で第2普通当りとなり、開閉羽根16が第1長開放態様で開閉制御され、第2変短状態よりも普通電動入賞口15に遊技球が入賞し難い。また、非変短状態では、普通電動入賞口15に遊技球が入賞した場合であっても、その遊技球が第1作動契機領域15bを通過する可能性が高い。このため、非変短状態では、普通電動入賞口15に遊技球が入賞し難いものの、作動ゲート19に遊技球を通過させ、開閉羽根16を開放状態に動作させ、普通電動入賞口15に遊技球を入賞させる。そして、第1作動契機領域15bに遊技球を通過させることで第1非電動始動入賞口21を開放状態に動作させ、第1非電動始動入賞口21に遊技球を入賞させて、第1変動ゲームにおいて当りに当選するように遊技が行われる。また、非変短状態では、9/10の確率で第1大入賞口24が一般開放態様で開放状態となり、1/10の確率で第1大入賞口24が特殊開放態様で開放状態となる。
このように、非変短状態では、作動ゲート19に遊技球を通過させた場合、約1/1(65535/65536)の確率で普通当りに当選し、1/40の確率で第2普通当りに当選し、第1非電動始動入賞口21に2個を上限として遊技球が入賞可能となる。そして、第1非電動始動入賞口21に1個の遊技球が入賞した場合には、約1/1の確率で小当りに当選するものの、1/10の確率で第1大入賞口羽根23が特殊開放態様で開放状態となる。つまり、非変短状態では、遊技球が作動ゲート19を通過したときには、約1/200の確率で小当り遊技の終了後に大当り遊技が付与されることとなる。
また、第1変短状態では、非変短状態と同じように、普通当りに当選したときに、39/40の確率で第1普通当りとなり、開閉羽根16が短開放態様で開閉制御され、1/40の確率で第2普通当りとなり、開閉羽根16が第1長開放態様で開閉制御され、第2変短状態よりも普通電動入賞口15に遊技球が入賞し難い。また、第1変短状態では、普通電動入賞口15に遊技球が入賞した場合であっても、その遊技球が第1作動契機領域15bを通過する可能性が高い。このため、第1変短状態では、普通電動入賞口15に遊技球が入賞し難いものの、作動ゲート19に遊技球を通過させ、開閉羽根16を開放状態に動作させ、普通電動入賞口15に遊技球を入賞させる。そして、第1作動契機領域15bに遊技球を通過させることで第1非電動始動入賞口21を開放状態に動作させ、第1非電動始動入賞口21に遊技球を入賞させて、第1変動ゲームにおいて当りに当選するように遊技が行われる。なお、実施形態において、第1変短状態では、非変短状態よりも短い普図ゲームが実行され易くなっている。また、第1変短状態では、1/1の確率で、第1大入賞口24が特殊開放態様で開放状態となる。
このように、第1変短状態では、作動ゲート19に遊技球を通過させた場合、約1/1(65535/65536)の確率で普通当りに当選し、1/40の確率で第2普通当りに当選し、第1非電動始動入賞口21に2個を上限として遊技球が入賞可能となる。そして、第1非電動始動入賞口21に1個の遊技球が入賞した場合には、約1/1の確率で小当りに当選し、1/1の確率で第1大入賞口羽根23が特殊開放態様で開放状態となる。つまり、第1変短状態では、遊技球が作動ゲート19を通過したときには、約1/20の確率で小当り遊技の終了後に大当り遊技が付与されることとなる。
また、第2変短状態では、普通当りに当選したときに、40/40(1/1)の確率で第3普通当りとなり、開閉羽根16が第2長開放態様で開閉制御され、非変短状態及び第1変短状態よりも普通電動入賞口15に遊技球が入賞し易い。また、第2変短状態では、普通電動入賞口15に遊技球が入賞した場合であっても、その遊技球が第2作動契機領域15cを通過する可能性が高い。このため、第2変短状態では、非変短状態や第1変短状態と同じように、作動ゲート19に遊技球を通過させ、開閉羽根16を開放状態に動作させ、普通電動入賞口15に遊技球を入賞させる。そして、第2作動契機領域15cに遊技球を通過させることで第2非電動始動入賞口22を開放状態に動作させ、第2非電動始動入賞口22に遊技球を入賞させて、第2変動ゲームにおいて当りに当選するように遊技が行われる。また、第2変短状態では、1/1の確率で、第1大入賞口24が特殊開放態様で開放状態となる。
このように、第2変短状態では、作動ゲート19に遊技球を通過させた場合、約1/1(65535/65536)の確率で普通当りに当選し、1/1の確率で第3普通当りに当選し、第2非電動始動入賞口22に2個を上限として遊技球が入賞可能となる。そして、第2非電動始動入賞口22に1個の遊技球が入賞した場合には、約1/1の確率で小当りに当選し、1/1の確率で第1大入賞口羽根23が特殊開放態様で開放状態となる。つまり、第2変短状態では、遊技球が作動ゲート19を通過したときには、約1/1の確率で、小当り遊技の終了後に大当り遊技が付与されることとなる。
したがって、遊技状態としては、変短状態と非変短状態とがあり、更に同じように変短状態が付与されている場合であっても、普通電動入賞口15に入賞した遊技球が第1作動契機領域15bを通過し易い第1変短状態であるか、第2作動契機領域15cを通過し易い第2変短状態であるかによって、異なる遊技を提供することができる。
また、非変短状態や第1変短状態では、第1変動ゲームが実行されるため、小当りに当選し、遊技球が特殊通過領域47を通過すると、30/300(10%)の確率で第2変短状態に、120/300(40%)の確率で第1変短状態に、150/300(50%)の確率で非変短状態に移行する。その一方で、第2変短状態では、第1変動ゲームが実行されるため、小当りに当選し、遊技球が特殊通過領域47を通過すると、240/300(80%)の確率で第2変短状態に、60/300(20%)の確率で非変短状態に移行する。
このように、非変短状態及び第1変短状態では高い確率で非変短状態又は第1変短状態に移行する一方で、第2変短状態では高い確率で第2変短状態に移行するように規定されている。つまり、第2変短状態では、非変短状態及び第1変短状態から第2変短状態に移行するよりも第2変短状態を維持(所謂、「連荘」)し易くなり、多くの出玉を連続して得られる可能性が高くなる。
したがって、非変短状態で小当りに当選させて遊技球を特殊通過領域47に通過させることで第1変短状態に移行させ、遊技球の減少を抑制させた後に、第1変短状態が付与されている間に、小当りに当選させて遊技球を特殊通過領域47に通過させることで第2変短状態に移行させることが、多くの出玉を得られる現実的な遊技の流れとなる。もちろん、非変短状態から直接的に第2変短状態に移行することもある一方で、第1変短状態や第2変短状態において、大当り遊技の終了後に非変短状態に移行することもある。また、遊技状態に拘わらず大当りに当選することで、第2変短状態に移行することもある。
次に、図8を参照してパチンコ遊技機の制御構成について説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機の機裏側には、パチンコ遊技機全体を制御する主制御基板30が配設されている。主制御手段としての主制御基板30は、パチンコ遊技機全体を制御するための各種処理を実行するとともに、該処理結果に応じた各種の制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、演出制御基板31が配設されている。報知制御手段としての演出制御基板31は、主制御基板30が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいて、演出表示装置11の表示態様(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの表示画像など)を制御する。
主制御基板30には、制御動作を所定の手順で実行する主制御用CPU30aと、主制御用CPU30aのメイン制御プログラムを格納する主制御用ROM30bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM30cが設けられている。そして、主制御用CPU30aには、各種スイッチSW1〜SW7が遊技球を検知して出力する検知信号を入力可能に接続されている。また、主制御用CPU30aには、第1特別図柄表示装置12a、第2特別図柄表示装置12b、第1特別図柄保留表示装置13a、第2特別図柄保留表示装置13b、及び普通図柄表示装置20が接続されている。また、主制御用CPU30aには、普通電動役物ソレノイドSOL1、振分ソレノイドSOL2、第1大入賞口ソレノイドSOL3、第2大入賞口ソレノイドSOL4、及び特殊通過振分ソレノイドSOL5が接続されている。
また、主制御用CPU30aは、当り判定用乱数、及び特図振分乱数の値などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数更新処理(乱数生成処理)を実行する。当り判定用乱数は、当り抽選(当り判定)で用いる乱数である。特図振分乱数は、当り図柄となる特図の決定で用いる乱数である。また、主制御用RAM30cには、パチンコ遊技機の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。例えば、主制御用RAM30cには、普図ゲームにおいて普通当りとなるか否かを判定する場合に用いる普通当り判定用乱数や普図振分乱数が記憶されている。
主制御用ROM30bには、メイン制御プログラム、各種の判定値(当り判定値など)が記憶されている。当り判定値は、当り抽選で用いる判定値であり、当り判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。
また、主制御用ROM30bには、変動ゲームに関する複数種類の変動パターンが記憶されている。これらの変動パターンは、変動ゲームが開始してから変動ゲームが終了するまでの間の演出(遊技演出)のベースとなるパターンであって、変動ゲームの変動内容(演出内容)及び変動時間(演出時間)を特定(指定)し得る。本実施形態において、複数種類の変動パターンは、当り変動用変動パターン、及びはずれ変動用変動パターンに分類できる。当り変動は、当り遊技が付与されると決定された場合に行われる変動である。はずれ変動は、当り遊技が付与されないと決定された場合に行われる変動である。また、変動パターンは、第1変動ゲームにおける変動パターンと、第2変動ゲームにおける変動パターンとが特定可能なように規定されている。
また、主制御用ROM30bには、普図ゲームに関する複数種類の普図変動パターンが記憶されている。これらの普図変動パターンは、普図ゲームが開始してから普図ゲームが終了するまでの間の演出(遊技演出)のベースとなるパターンであって、普図ゲームの変動内容(演出内容)及び変動時間(演出時間)を特定(指定)し得る。本実施形態において、複数種類の普図変動パターンは、普通当り変動用普図変動パターン、リーチ変動用普図変動パターン、及び通常変動用普図変動パターンに分類できる。普通当り変動は、第2普通当り又は第3普通当りに当選した場合に行われる変動であり、演出表示装置11では、リーチ演出を経て、普図ゲームが最終的に普通当り図柄を確定停止表示させるように展開される演出が実行される。リーチ変動は、第1普通当りに当選した場合に行われる変動であり、演出表示装置11では、リーチ演出を経て、普図ゲームが最終的に普通はずれ図柄を確定停止表示させるように展開される演出が実行される。通常変動は、第1普通当りに当選した場合、又は普通当りに当選しなかった場合に行われる変動であり、演出表示装置11では、リーチ演出を経ないで、普図ゲームが最終的にはずれ図柄を確定停止表示させるように展開される演出が実行される。このように、第1普通当りに当選した場合には、リーチ変動又は通常変動が選択され、普通当りに当選しなかった場合には、通常変動が選択される。
演出制御基板31には、制御動作を所定の手順で実行する演出制御用CPU31aと、演出制御用CPU31aの演出制御プログラムを格納する演出制御用ROM31bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる演出制御用RAM31cが設けられている。演出制御用ROM31bには、各種の画像データ(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。演出制御用RAM31cには、パチンコ遊技機の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。また、演出制御用CPU31aには、演出表示装置11が接続されている。演出制御用CPU31aは、各種制御コマンドを入力すると、表示制御プログラムに基づいて各種制御を実行する。
次に、主制御基板30の主制御用CPU30aが、メイン制御プログラムに基づいて実行する普通図柄入力処理、普通図柄開始処理、特別図柄入力処理、特別図柄開始処理などの各種処理について以下に説明する。本実施形態において主制御用CPU30aは、所定の制御周期(本実施形態では、4ms)毎に各種処理を実行する。なお、本実施形態では、以下に説明する各種処理を実行する主制御用CPU30aが当り判定手段、大当り判定手段、小当り判定手段、当り種類決定手段、普通当り判定手段、開閉制御手段、特殊開閉制御手段、特典付与手段として機能する。
まず、普図ゲームに関する普通図柄入力処理について以下に説明する。
普通図柄入力処理において、主制御用CPU30aは、遊技球が作動ゲート19を通過したと判定した場合、主制御用RAM30cに記憶されている普図保留記憶数が上限数の「4」未満であるか否かを判定する。そして、その判定結果が肯定(普図保留記憶数<「4」)の場合、主制御用CPU30aは、普図保留記憶数を「1」加算し、普図保留記憶数を書き換える。続いて、主制御用CPU30aは、普通当り判定用乱数や普図振分乱数の値を主制御用RAM30cから読み出して取得し、該値を普図保留記憶数に対応付けられた主制御用RAM30cの所定の記憶領域に設定し、普通図柄入力処理を終了する。
次に、普図ゲームに関する普通図柄開始処理について以下に説明する。
主制御用CPU30aは、普図が変動表示中又は普通当り遊技中ではない場合において、読み出した普図保留記憶数が「0」よりも大きいときには、普図保留記憶数を「1」減算し、当該普図保留記憶数に対応付けられて主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶されている普通当り判定用乱数や普図振分乱数の値を取得する。そして、主制御用CPU30aは、取得した普通当り判定用乱数や普図振分乱数の値が主制御用ROM30bに記憶されている普通当り判定値と一致するか否かを判定して普通当り判定を行う。つまり、主制御用CPU30aは、遊技球が作動ゲート19を通過し、普図保留記憶数が「4」未満であるというように普通始動条件の成立により、普図ゲームが普通当りとなるか否かを判定することとなる。
普通当り判定の結果が肯定である場合、主制御用CPU30aは、普通当りとなる普図ゲームであることを示す普通当りフラグを主制御用RAM30cに設定する。そして、主制御用CPU30aは、普図保留記憶数に対応付けられた普図振分乱数の値を主制御用RAM30cから読み出し、該普図振分乱数の値に基づいて、普通図柄表示装置20に確定停止表示させる普図(最終停止図柄)として普通当り図柄を決定し、普通当り図柄に対応する普通当りの種類を決定することとなる。
なお、本実施形態において、主制御用CPU30aは、第1変短状態であるか、第2変短状態であるか、非変短状態であるかを示す作動フラグに基づいて、非変短状態及び第1変短状態と第2変短状態とで異なる確率で、普図ゲームの普通当りの種類の決定することとなる。具体的に、主制御用CPU30aは、非変短状態及び第1変短状態において1/40の確率で第2普通当りを決定し、39/40の確率で第1普通当りを決定する。その一方で、主制御用CPU30aは、第2変短状態において1/1の確率で第3普通当りを決定し、第2普通当りを決定しない。
続いて、主制御用CPU30aは、決定した普通当りの種類と作動フラグとに基づいて、普図変動パターンの中から何れかを選択し、決定する。具体的に、主制御用CPU30aは、第2普通当り又は第3普通当りに当選した場合には、普通当り変動用普図変動パターンから何れかを選択し、決定する。その一方で、主制御用CPU30aは、第1普通当りに当選した場合には、リーチ変動用普図変動パターン及び通常変動用普図変動パターンから何れかを選択し、決定する。その後、主制御用CPU30aは、普通図柄開始処理を終了する。
普通当り判定の結果が否定である場合、主制御用CPU30aは、普通図柄表示装置20に確定停止表示させる普図として普通はずれ図柄を決定する。続いて、主制御用CPU30aは、作動フラグに基づいて、通常変動用普図変動パターンの中から何れかを選択し、決定する。その後、主制御用CPU30aは、普通図柄開始処理を終了する。
そして、主制御用CPU30aは、普図の変動表示を開始させるように普通図柄表示装置20の表示内容を制御するなど、普図ゲームに関する各種処理を実行する。
その後、普通図柄開始処理とは別の処理において、主制御用CPU30aは、普通図柄開始処理において決定した決定事項にしたがって生成した制御コマンドを所定のタイミングで演出制御基板31(演出制御用CPU31a)に出力する。具体的に、主制御用CPU30aは、普図ゲームにおける普図変動パターンを指示するとともに普図ゲームの開始を指示する普図変動パターン指定コマンドを普図ゲームの開始に際して最初に出力する。また、主制御用CPU30aは、普図を指定する普図用の普図指定コマンドを普図変動パターン指定コマンドの出力後、次に出力する。また、主制御用CPU30aは、普図の確定停止表示に際して普図停止コマンドを演出制御基板31に出力する。
また、主制御用CPU30aは、普通当りを決定した場合、普図ゲームの終了後、普通当り遊技に関する制御を実行する。主制御用CPU30aは、普図ゲームが開始したときに非変短状態及び第1変短状態である場合に、第1普通当りに当選していると、開放パターンP1(図5参照)に従って開閉羽根16を開放させるよう普通電動役物ソレノイドSOL1を制御する。また、主制御用CPU30aは、普図ゲームが開始したときに非変短状態及び第1変短状態である場合に、第2普通当りに当選していると、開放パターンP2(図5参照)に従って開閉羽根16を開放させるよう普通電動役物ソレノイドSOL1を制御する。その一方で、主制御用CPU30aは、普図ゲームが開始したときに第2変短状態である場合には、開放パターンP3(図5参照)に従って開閉羽根16を開放させるよう普通電動役物ソレノイドSOL1を制御する。
また、主制御用CPU30aは、普図ゲームの終了後、普図ゲームが開始されたときの遊技状態に拘わらず、振分シャッタ41を同じ動作態様で動作させるよう振分ソレノイドSOL2を制御する。
このように、主制御用CPU30aは、普通当りとなる普図ゲームが開始したときにおける遊技状態(第1変短状態、第2変短状態、非変短状態)と普通当りの種類とによって、開閉羽根16と振分シャッタ41とを含む普通電動入賞口15を切り替え可能に制御する。この切り替えは、第1作動契機領域15bを遊技球が通過し易い第1状態と、第2作動契機領域15cを遊技球が通過し易い第2状態とで制御される。そして、普通電動入賞口15に入賞した遊技球が各作動契機領域15b,15cを通過すると、遊技球の重量により連動して、対応する各非電動始動入賞口21,22が開放状態に動作することとなる。なお、本実施形態において、非変短状態及び第1変短状態で第2普通当りに当選したときに開放パターンP2に基づいて開閉羽根16が開閉制御される状態が第1状態に、第2変短状態において開放パターンP3に基づいて開閉羽根16が開閉制御される状態が第2状態にそれぞれ相当する。また、本実施形態において、非変短状態及び第1変短状態において第1普通当りに当選したときに開放パターンP1に基づいて開閉羽根16が開閉制御される状態が第3状態に相当する。
次に、特別図柄入力処理について以下に説明する。
最初に、主制御用CPU30aは、第1非電動始動口スイッチSW2から検知信号を入力しているか否かに基づいて、第1非電動始動入賞口21に遊技球が入賞したか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている第1保留記憶数が上限数の「4」未満であるか否かを判定する。第1保留記憶数が「4」未満である場合、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数を「1」加算する。第1保留記憶数を更新(「1」加算)した主制御用CPU30aは、更新後(加算後)の第1保留記憶数を表示するように第1特別図柄保留表示装置13aの表示内容を制御する。次に、主制御用CPU30aは、各種乱数の値(本実施形態では当り判定用乱数の値など)を主制御用RAM30cから読み出して取得し、該値を第1保留記憶数に対応する主制御用RAM30cの所定の記憶領域に設定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
その一方で、上記判定が否定の場合、主制御用CPU30aは、第2非電動始動口スイッチSW3から検知信号を入力しているか否かに基づいて、第2非電動始動入賞口22に遊技球が入賞したか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている第2保留記憶数が上限数の「4」未満であるか否かを判定する。第2保留記憶数が「4」未満でない場合、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。一方、第2保留記憶数が「4」未満である場合、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数を「1」加算する。第2保留記憶数を更新(「1」加算)した主制御用CPU30aは、更新後(加算後)の第2保留記憶数を表示するように第2特別図柄保留表示装置13bの表示内容を制御する。次に、主制御用CPU30aは、各種乱数の値(本実施形態では当り判定用乱数の値など)を主制御用RAM30cから読み出して取得し、該値を第2保留記憶数に対応する主制御用RAM30cの所定の記憶領域に設定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
次に、特別図柄開始処理について以下に説明する。
最初に、主制御用CPU30aは、変動ゲームの実行中、又は当り遊技中か否かの実行条件を判定する。この判定結果が肯定(変動ゲーム中、又は当り遊技中である)の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
その一方で、この判定結果が否定(変動ゲーム中ではなく、かつ当り遊技中ではない)の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている第2保留記憶数が「0」よりも大きいか否かを判定する第2保留判定処理を実行する。第2保留記憶数が「1」以上の場合、第2保留記憶数を「1」減算し、更新後(減算後)の第2保留記憶数を表示するように第2特別図柄保留表示装置13bの表示内容を制御する。そして、主制御用CPU30aは、第2当り判定処理を実行する。
その一方で、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数が「0」である場合、主制御用RAM30cに記憶されている第1保留記憶数が「0」よりも大きいか否かを判定する第1保留判定処理を実行する。第1保留記憶数が「1」以上の場合、第1保留記憶数を「1」減算し、更新後(減算後)の第1保留記憶数を表示するように第1特別図柄保留表示装置13aの表示内容を制御する。そして、主制御用CPU30aは、第1当り判定処理を実行する。
このように、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数及び第2保留記憶数の両方が「1」以上である場合、第2当り判定処理を優先して行うことによって、第2変動ゲームを優先的に実行させることとなる。
第1当り判定処理において、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数に対応付けられて主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶されている当り判定用乱数の値を読み出す。続いて、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数に対応付けられた当り判定用乱数の値と当り判定値を比較し、両値が一致するか否かの当り判定をする。
この当り判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、当りとなる変動ゲームを実行させるための第1当り時変動処理を実行する。第1当り時変動処理において主制御用CPU30aは、第1保留記憶数に対応付けられた特図振分乱数の値を主制御用RAM30cから読み出し、該特図振分乱数の値に基づいて、第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示させる特図(最終停止図柄)として当り図柄(大当り図柄又は小当り図柄)を決定する。特に、本実施形態において、主制御用CPU30aは、特図振分乱数の値に基づいて、特図を決定することによって、大当りとなるか、小当りとなるか、小当りの種類など、当りの種類を決定することとなる。そして、主制御用CPU30aは、大当りとなる場合には、大当りとなる変動ゲームであることを示す大当りフラグを主制御用RAM30cに設定し、小当りとなる場合には、小当りとなる変動ゲームであることを示す小当りフラグを主制御用RAM30cに設定する。そして、主制御用CPU30aは、作動フラグに基づいて、当り変動用変動パターンの中から何れかを決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
その一方で、上記当り判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、はずれ変動となる変動ゲームを実行させるための第1はずれ時変動処理を実行する。第1はずれ時変動処理において主制御用CPU30aは、第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示させる特図としてはずれ図柄を決定する。続いて、主制御用CPU30aは、作動フラグに基づいて、はずれ変動用変動パターンの中から何れかを決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
その一方で、第2当り判定処理において、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数に対応付けられて主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶されている当り判定用乱数の値を読み出す。続いて、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数に対応付けられた当り判定用乱数の値と当り判定値を比較し、両値が一致するか否かの当り判定をする。
この当り判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、当りとなる変動ゲームを実行させるための第2当り時変動処理を実行する。第2当り時変動処理において主制御用CPU30aは、第2保留記憶数に対応付けられた特図振分乱数の値を主制御用RAM30cから読み出し、該特図振分乱数の値に基づいて、第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示させる特図(最終停止図柄)として当り図柄(大当り図柄又は小当り図柄)を決定する。特に、本実施形態において、主制御用CPU30aは、特図振分乱数の値に基づいて、特図を決定することによって、大当りとなるか、小当りとなるか、小当りの種類など、当りの種類を決定することとなる。そして、主制御用CPU30aは、大当りとなる場合には、大当りとなる変動ゲームであることを示す大当りフラグを主制御用RAM30cに設定し、小当りとなる場合には、小当りとなる変動ゲームであることを示す小当りフラグを主制御用RAM30cに設定する。そして、主制御用CPU30aは、作動フラグに基づいて、当り変動用変動パターンの中から何れかを決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
その一方で、上記当り判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、はずれ変動となる変動ゲームを実行させるための第2はずれ時変動処理を実行する。第2はずれ時変動処理において主制御用CPU30aは、第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示させる特図としてはずれ図柄を決定する。続いて、主制御用CPU30aは、作動フラグに基づいて、はずれ変動用変動パターンの中から何れかを決定する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
その後、特別図柄開始処理とは別の処理において、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理において決定した決定事項にしたがって生成した制御コマンドを所定のタイミングで演出制御基板31(演出制御用CPU31a)に出力する。具体的に、主制御用CPU30aは、変動パターンを指示するとともに変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを変動ゲームの開始に際して最初に出力する。また、主制御用CPU30aは、特図を指定する特図用の特図指定コマンドを変動パターン指定コマンドの出力後、次に出力する。また、主制御用CPU30aは、特図の確定停止表示に際して全図柄停止コマンドを演出制御基板31に出力する。
このように、主制御用CPU30aは、大当り遊技の付与が決定された場合、決定した変動パターンに基づく変動ゲームの終了後、大当りの種類に対応する大当り遊技の制御を開始し、演出制御基板31の演出制御用CPU31aに対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。なお、ここでいう大当りの種類としては、当り判定の結果に基づいて大当りに当選した場合と、当り判定の結果に基づいて小当りに当選し、特殊通過領域47を通過した場合とに分類される。主制御用CPU30aは、変動ゲームが終了すると、オープニングコマンドを出力する。また、主制御用CPU30aは、ラウンドの開始毎にラウンドコマンドを出力する。また、主制御用CPU30aは、最後のラウンドのラウンド遊技が終了すると、インターバル時間の経過後にエンディングコマンドを出力する。そして、主制御用CPU30aは、エンディング時間の経過後、大当りフラグに「0」を設定し(クリアし)、大当り遊技を終了させる。なお、主制御用CPU30aは、大当りに当選した場合、第2大入賞口26を開放させるときに、開放信号を出力し、第2大入賞口26を閉鎖させるときに、閉鎖信号を出力する。
また、主制御用CPU30aは、小当り遊技を決定した場合、大当り遊技を決定した場合におけるオープニングコマンド、ラウンドコマンド、エンディングコマンドと同じようにコマンドを出力する。そして、主制御用CPU30aは、エンディング時間の経過後、小当りフラグに「0」を設定し(クリアし)、小当り遊技を終了させる。
また、主制御用CPU30aは、小当りに当選した場合、第1大入賞口24を開放させるときに、開放信号を出力し、第1大入賞口24を閉鎖させるときに、閉鎖信号を出力する。特に、主制御用CPU30aは、非変短状態で
第2小当りに当選したときには、一般開放態様で第1大入賞口24を開閉制御させることとなる。その一方で、主制御用CPU30aは、変短状態で第2小当りに当選したとき、又は遊技状態に拘わらず第1小当りに当選したときには、特殊開放態様で第1大入賞口24を開閉制御させることとなる。
また、小当り遊技中において、主制御用CPU30aは、特殊通過スイッチSW6からの通過信号に基づいて遊技球が特殊通過領域47を通過したと判定した場合、大当りフラグに「1」を設定し、小当り遊技の終了後、大当り抽選に当選したことに伴う大当り遊技と同じように大当り遊技を行うこととなる。なお、本実施形態において、特殊通過領域47を遊技球が通過した場合に付与される変動ゲームの大当りの種類としては、各非電動始動入賞口21,22に遊技球が入賞したときに抽出された特図振分乱数に基づいて決定され、言い換えると、小当り図柄に基づいて決定される。その一方で、主制御用CPU30aは、特殊通過スイッチSW6からの通過信号に基づいて遊技球が特殊通過領域47を通過した判定していない場合、小当り遊技の終了後、大当り遊技を開始させることなく、遊技状態を維持して次の変動ゲームを行うこととなる。
また、主制御用CPU30aは、作動フラグの制御により、変短状態に関する遊技状態の制御を行うこととなる。具体的には、主制御用CPU30aは、大当り遊技の種類に拘わらず、大当り遊技の開始時に、作動フラグをクリアする(「0」を設定する)。また、主制御用CPU30aは、大当り遊技の終了後に、当選した当りの種類に基づいて、第1変短状態を付与するか、第2変短状態を付与するか、変短状態を付与しないかを決定する。そして、主制御用CPU30aは、第1変短状態を付与する場合には、第1変短状態を付与することを示す値を作動フラグに設定し、第2変短状態を付与する場合には、第2変短状態を付与することを示す値を作動フラグに設定する。その一方で、主制御用CPU30aは、大当り遊技の終了後に、変短状態を付与しない場合には、作動フラグをクリアする。このように制御することによって、主制御用CPU30aは、第1変短状態で制御するか、第2変短状態で制御するか、非変短状態で制御するかを切り替えることとなる。そして、主制御用CPU30aは、作動フラグに対応する変短指定コマンドを演出制御基板31に出力する。変短指定コマンドは、第1変短状態が付与されているか、第2変短状態が付与されているか、変短状態が付与されていないかを示すコマンドである。
次に、各種演出を含む変動ゲームを実行させるために演出制御用CPU31aが実行する制御内容について以下に説明する。
主制御用CPU30aから所定の制御コマンドを所定のタイミングで入力すると、演出制御用CPU31aは、演出制御プログラムに基づいて、入力した制御コマンドに応じた制御を行う。
具体的に、演出制御用CPU31aは、普図変動パターン指定コマンド及び普図指定コマンドを入力すると、当該普図変動パターン指定コマンドにより指定された普図変動パターン及び当該普図指定コマンドにより指定された最終停止図柄に基づいて、演出表示装置11に表示させる飾図を決定する。なお、本実施形態において、演出制御用CPU31aは、リーチ変動用の普図変動パターン指定コマンドを入力した場合、リーチ状態が形成されるはずれ図柄を決定し、通常変動用の普図変動パターン指定コマンドを入力した場合、リーチ状態が形成されないはずれ図柄を決定する。そして、演出制御用CPU31aは、普図変動パターン指定コマンドにて指定された普図変動パターンで飾図を変動表示させて普図ゲームを開始させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。続いて、演出制御用CPU31aは、普図停止コマンドを入力すると、決定した飾図を確定停止表示させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。
また、演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンド、特図指定コマンド及び全図柄停止コマンドを入力すると、それらコマンドに対応するように演出表示装置11の表示内容を制御する。
特に、本実施形態において、演出制御用CPU31aは、飾図とは別に、特図指定コマンドにより指定された特図に基づいて、所定の確率で当り種類示唆画像を演出表示装置11に表示させる。つまり、演出表示装置11には、各特別図柄表示装置12a,12bの表示結果に応じた表示結果が表示される。このため、演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、特図指定コマンドにより指定された特図に対応して複数種類の当り種類示唆画像から何れかを決定し、演出表示装置11において変動ゲーム中に当り種類示唆画像を表示させる。
具体的には、各特別図柄表示装置12a,12bに大当り図柄(大当り表示結果)が確定停止表示される場合には、演出表示装置11には、遊技状態に拘わらず、所定の確率で大当り確定用の当り種類示唆画像(例えば、虎柄の背景)が表示される。
また、各特別図柄表示装置12a,12bに、小当り図柄(小当り表示結果)を示す小当り図柄が確定停止表示される場合には、演出表示装置11には、小当り示唆用の当り種類示唆画像が表示される。小当り示唆用の当り種類示唆画像には、高期待度の当り種類示唆画像(例えば、赤色の背景)と、中期待度の当り種類示唆画像(例えば、緑色の背景)と、低期待度の当り期待示唆画像(例えば、青色の背景)とが含まれている。小当り図柄のうち、遊技状態に拘わらず第1小当りを示す第1小当り図柄が確定停止表示される場合、又は変短状態で第2小当りを示す第2小当り図柄が確定停止表示される場合には、非変短状態で第2小当り図柄が確定停止表示される場合よりも高い確率で、高期待度の小当り示唆用の当り種類示唆画像が表示される。また、非変短状態で第2小当り図柄が確定停止表示される場合には、遊技状態に拘わらず第1小当り図柄が確定停止表示される場合、又は変短状態で第2小当り図柄が確定停止表示される場合よりも高い確率で、低期待度の小当り示唆用の当り種類示唆画像が表示される。
また、各特別図柄表示装置12a,12bに、はずれ図柄が確定停止表示される場合には、演出表示装置11には、遊技状態に拘わらず、所定の確率で低期待度の小当り示唆用の当り種類示唆画像が表示される。
このように、遊技状態に拘わらず第1小当りに当選した場合、又は変短状態において第2小当りに当選した場合には、第1大入賞口羽根23が特殊開放態様で開放され、特殊通過領域を通過し易くなる。そして、第1大入賞口24に遊技球が入賞し、特殊通過領域を通過した場合には、小当り遊技の終了後に大当り遊技が付与される。このため、演出表示装置11に高期待度の小当り示唆用の当り種類示唆画像が表示された場合には、第1大入賞口24に遊技球を入賞させることで、大当り遊技が付与されることが期待できる。
また、演出制御用CPU31aは、オープニングコマンドを入力すると、該コマンドに対応するオープニング演出を実行させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。また、演出制御用CPU31aは、ラウンドコマンドを入力すると、各ラウンド演出を実行させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。また、演出制御用CPU31aは、エンディングコマンドを入力すると、エンディング演出を実行させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。
また、演出制御用CPU31aは、変短指定コマンドを入力すると、当該コマンドに対応する値を演出制御用RAM31cに設定する。特に、演出制御用CPU31aは、当りとなる変動ゲームの開始時に特図指定コマンドを入力すると、特図の種類から当りの種類が特定可能である。また、演出制御用CPU31aは、その当りの種類に基づいて、第1変短状態、第2変短状態が付与されるか否かが特定可能である。
また、本実施形態の上記構成には、エラーに関連する報知が行われる。なお、本実施形態におけるエラーとは、正常な動作が行われていない状態に限らず、正常な動作が行われている状態であっても、パチンコ遊技機のセキュリティに関する脅威が存在するおそれのある状態も含まれる。
特に、本実施形態では、各非電動始動入賞口21,22が配設されているため、各非電動始動入賞口21,22に関する不正行為を抑制するような制御が必要となる。具体的な不正行為としては、例えば、ピアノ線などにより各非電動始動入賞口21,22を物理的に開放させ、遊技球を入賞させるような不正行為が考えられる。また、例えば、各非電動始動入賞口21,22が開放状態であるか閉鎖状態であるかに拘わらず、各非電動始動入賞口21,22内に遊技球を残留させて物理的に動作させること、その状態で電波や磁力を発生させることで高速カウントさせる不正行為が考えられる。
更には、各非電動始動入賞口21,22への遊技球の不正入賞や普通電動入賞口15の振分シャッタ41の破壊等によって、第1変動ゲームの実行が想定される第1変短状態で第2変動ゲームが実行されることや、第2変動ゲームの実行が想定される第2変短状態で第1変動ゲームが実行されることが考えられる。特に、本実施形態のように第1変動ゲームよりも第2変動ゲームが有利である場合には、第1変短状態であっても第2変動ゲームを実行させることで遊技を有利に進めることができるので、このような不正行為も考えられる。このような不正行為を抑制するために、図9に示す入賞監視処理や図10に示す入賞数初期化処理が実行される。なお、本実施形態では、以下に説明する各種処理を実行する主制御用CPU30aが計数制御手段、エラー制御手段として機能する。
図9を参照して各非電動始動入賞口21,22における異常入賞を監視するための入賞監視処理について以下に説明する。なお、本実施形態において主制御用CPU30aは、所定の制御周期(本実施形態では、4ms)毎に入賞監視処理を実行する。
図9に示すように、主制御用CPU30aは、第1非電動始動口スイッチSW2からの検知信号に基づいて、第1非電動始動入賞口21に遊技球が入賞したか否かを判定する(ステップS101)。この処理において、ステップS101の判定結果が否定の場合(第1非電動始動入賞口21に遊技球が入賞していない)、主制御用CPU30aは、ステップS111に移行する。その一方で、ステップS101の判定結果が肯定の場合(第1非電動始動入賞口21に遊技球が入賞した)、主制御用CPU30aは、ステップS102に移行する。
ステップS102において、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに割り当てられた第1非電動入賞カウンタから値を読み出し、「1」を加算した値を第1非電動入賞カウンタに設定する。この第1非電動入賞カウンタは、第1非電動始動入賞口21に入賞した遊技球の個数を計数するためのカウンタである。このため、主制御用CPU30aは、第1非電動入賞カウンタを参照することによって、第1非電動始動入賞口21への遊技球の入賞数が特定可能となる。
そして、ステップS103において、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに割り当てられた第1非電動入賞カウンタから値を読み出し、規定個数以上であるか否かを判定する。この規定個数とは、第1非電動始動入賞口21に入賞する遊技球の上限個数よりも大きい数である。具体的に、本実施形態において、第1非電動始動入賞口21に入賞する遊技球の上限個数として「2」が、規定個数として「4」がそれぞれ規定されている。なお、第1非電動始動入賞口21に上限個数の遊技球が入賞した後、第1非電動開閉羽根21bが開放状態から閉鎖状態に制御される短い期間に遊技球が入賞することなどを考慮して規定個数が「4」として規定されている。ステップS103の判定結果が否定の場合(第1非電動入賞カウンタが規定個数以上ではない)、主制御用CPU30aは、ステップS104を実行することなく、ステップS105に移行する。その一方で、ステップS103の判定結果が肯定の場合(第1非電動入賞カウンタが規定個数以上である)、主制御用CPU30aは、エラー内容が特定可能な第1エラー情報を主制御用RAM30cに設定し(ステップS104)、ステップS105に移行する。この第1エラー情報は、普通電動入賞口15に遊技球が入賞してから第1非電動始動入賞口21に規定個数以上の遊技球が入賞したことを示す情報である。
ステップS105において、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに割り当てられた作動フラグから値を読み出し、その値に基づいて第2変短状態であるか否かを判定する。ステップS105の判定結果が否定の場合(第2変短状態ではない)、主制御用CPU30aは、ステップS106,S107を実行することなく、入賞監視処理を終了する。その一方で、ステップS105の判定結果が肯定の場合(第2変短状態である)、主制御用CPU30aは、ステップS106に移行する。
ステップS106において、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに割り当てられた第1非電動入賞カウンタから値を読み出し、上限個数を越えたか否かを判定する。ステップS106の判定結果が否定の場合(第1非電動入賞カウンタが上限個数を越えていない)、主制御用CPU30aは、ステップS107を実行することなく、入賞監視処理を終了する。その一方で、ステップS106の判定結果が肯定の場合(第1非電動入賞カウンタが上限個数を越えた)、主制御用CPU30aは、エラー内容が特定可能な第3エラー情報を主制御用RAM30cに設定し(ステップS107)、入賞監視処理を終了する。この第3エラー情報は、第2変短状態で第1非電動始動入賞口21に上限個数を越える遊技球が入賞したことを示す情報である。
その一方で、ステップS111において、主制御用CPU30aは、第2非電動始動口スイッチSW3からの検知信号に基づいて、第2非電動始動入賞口22に遊技球が入賞したか否かを判定する。この処理において、ステップS111の判定結果が否定の場合(第2非電動始動入賞口22に遊技球が入賞していない)、主制御用CPU30aは、ステップS112〜S117を実行することなく、入賞監視処理を終了する。その一方で、ステップS111の判定結果が肯定の場合(第2非電動始動入賞口22に遊技球が入賞した)、主制御用CPU30aは、ステップS112に移行する。
ステップS112において、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに割り当てられた第2非電動入賞カウンタから値を読み出し、「1」を加算した値を第2非電動入賞カウンタに設定する。この第2非電動入賞カウンタは、第2非電動始動入賞口22に入賞した遊技球の個数を計数するためのカウンタである。このため、主制御用CPU30aは、第2非電動入賞カウンタを参照することによって、第2非電動始動入賞口22への遊技球の入賞数が特定可能となる。
そして、ステップS113において、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに割り当てられた第2非電動入賞カウンタから値を読み出し、規定個数以上であるか否かを判定する。この規定個数とは、第2非電動始動入賞口22に入賞する遊技球の上限個数よりも大きい数である。具体的に、本実施形態において、第2非電動始動入賞口22に入賞する遊技球の上限個数として「2」が、規定個数として「4」がそれぞれ規定されている。なお、第2非電動始動入賞口22に上限個数の遊技球が入賞した後、第2非電動開閉羽根22bが開放状態から閉鎖状態に制御される短い期間に遊技球が入賞することを考慮して規定個数が「4」として規定されている。また、本実施形態において、規定個数、上限個数ともに、各非電動始動入賞口21,22毎に同じ値が規定されている。ステップS113の判定結果が否定の場合(第2非電動入賞カウンタが規定個数以上ではない)、主制御用CPU30aは、ステップS114を実行することなく、ステップS115に移行する。その一方で、ステップS113の判定結果が肯定の場合(第2非電動入賞カウンタが規定個数以上である)、主制御用CPU30aは、エラー内容が特定可能な第2エラー情報を主制御用RAM30cに設定し(ステップS114)、ステップS115に移行する。この第2エラー情報は、普通電動入賞口15に遊技球が入賞してから第2非電動始動入賞口22に規定個数以上の遊技球が入賞したことを示す情報である。
ステップS115において、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに割り当てられた作動フラグから値を読み出し、その値に基づいて第1変短状態であるか否かを判定する。ステップS115の判定結果が否定の場合(第1変短状態ではない)、主制御用CPU30aは、ステップS116,S117を実行することなく、入賞監視処理を終了する。その一方で、ステップS115の判定結果が肯定の場合(第1変短状態である)、主制御用CPU30aは、ステップS116に移行する。
ステップS116において、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに割り当てられた第2非電動入賞カウンタから値を読み出し、上限個数を越えたか否かを判定する。ステップS116の判定結果が否定の場合(第2非電動入賞カウンタが上限個数を越えていない)、主制御用CPU30aは、ステップS117を実行することなく、入賞監視処理を終了する。その一方で、ステップS116の判定結果が肯定の場合(第2非電動入賞カウンタが上限個数を越えた)、主制御用CPU30aは、エラー内容が特定可能な第4エラー情報を主制御用RAM30cに設定し(ステップS117)、入賞監視処理を終了する。この第4エラー情報は、第1変短状態で第2非電動始動入賞口22に上限個数を越える遊技球が入賞したことを示す情報である。
図10を参照して各非電動始動入賞口21,22への遊技球の入賞数を初期化するための入賞数初期化処理について以下に説明する。なお、本実施形態において主制御用CPU30aは、所定の制御周期(本実施形態では、4ms)毎に入賞数初期化処理を実行する。
図10に示すように、主制御用CPU30aは、普通電動入賞口15に遊技球が入賞したか否かを判定する(ステップS121)。ステップS121の判定結果が否定の場合(普通電動入賞口15に遊技球が入賞していない)、主制御用CPU30aは、ステップS122〜S125を実行させずに、入賞数初期化処理を終了する。その一方で、ステップS121の判定結果が肯定の場合(普通電動入賞口15に遊技球が入賞した)、主制御用CPU30aは、ステップS122に移行する。
ステップS122において、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに割り当てられた作動フラグから値を読み出し、その値に基づいて第1変短状態であるか否かを判定する。ステップS122の判定結果が肯定の場合(第1変短状態である)、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに割り当てられた第1非電動入賞カウンタをクリア(初期化)し(ステップS123)、入賞数初期化処理を終了する。これによって、第1変動ゲームの実行が想定される第1変短状態において、普通電動入賞口15に遊技球が入賞することで、第2非電動始動入賞口22への遊技球の入賞数を初期化することなく、第1非電動始動入賞口21への遊技球の入賞数を初期化することができる。その一方で、ステップS122の判定結果が否定の場合(第1変短状態ではない)、主制御用CPU30aは、ステップS124に移行する。
ステップS124において、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに割り当てられた作動フラグから値を読み出し、その値に基づいて第2変短状態であるか否かを判定する。ステップS124の判定結果が肯定の場合(第2変短状態である)、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに割り当てられた第2非電動入賞カウンタをクリア(初期化)し(ステップS125)、入賞数初期化処理を終了する。これによって、第2変動ゲームの実行が想定される第2変短状態において、普通電動入賞口15に遊技球が入賞することで、第1非電動始動入賞口21への遊技球の入賞数を初期化することなく、第2非電動始動入賞口22への遊技球の入賞数を初期化することができる。その一方で、ステップS124の判定結果が否定の場合(第2変短状態ではない)、主制御用CPU30aは、ステップS125を実行することなく、入賞数初期化処理を終了する。なお、本実施形態において、非変短状態では普通電動入賞口15に遊技球がほとんど入賞しないように構成されているが、主制御用CPU30aは、非変短状態において、普通電動入賞口15に遊技球が入賞した場合、第1非電動入賞カウンタ及び第2非電動入賞カウンタをクリア(初期化)することとなる。
その後、入賞監視処理及び入賞数初期化処理とは別の処理において、主制御用CPU30aは、各種のエラー情報に基づいて、エラー内容を指定するコマンドを所定のタイミングで演出制御基板31(演出制御用CPU31a)に出力する。
演出制御用CPU31aは、このようなコマンドが入力されると、該コマンドに基づいて、演出表示装置11にエラー内容を示すエラー画像を表示させる。これによって、報知手段としての演出表示装置11は、エラー内容を示す情報を報知することとなる。
このように、演出制御用CPU31aは、普通電動入賞口15に遊技球が入賞してから各非電動始動入賞口21,22に入賞した遊技球が予め定められた上限個数よりも大きい規定個数に至ったことを条件として、第1、第3エラー情報に基づくエラー画像を表示させて特別の報知を行わせる制御を行う。特に、演出制御用CPU31aは、第1変短状態において普通電動入賞口15に遊技球が入賞してから第1非電動始動入賞口21に入賞した遊技球が第1上限個数よりも大きい第1規定個数に至ったことを条件として、特別の報知を行わせる制御を行う。その一方で、演出制御用CPU31aは、第2変短状態において普通電動入賞口15に遊技球が入賞してから第2非電動始動入賞口22に入賞した遊技球が第2上限個数よりも大きい第2規定個数に至ったことを条件として、特別の報知を行わせる制御を行う。
また、演出制御用CPU31aは、第1変短状態において、振分シャッタ41により普通電動入賞口15に入賞した遊技球が第1作動契機領域15bを通過する第1状態に制御されているが、第2非電動始動入賞口22に上限個数を越えて遊技球が入賞したときには、第4エラー情報に基づくエラー画像を表示させて特定の報知を行わせる。また、同じように、演出制御用CPU31aは、振分シャッタ41により普通電動入賞口15に入賞した遊技球が第2作動契機領域15cを通過する第2状態に制御されているが、第1非電動始動入賞口21に上限個数を越えて遊技球が入賞したときには、第2エラー情報に基づくエラー画像を表示させて特定の報知を行わせる。
また、主制御用CPU30aは、図示しない外部端子板等を介して、パチンコ遊技機が通信可能に接続される図示しないホールコンピュータ(外部装置)にセキュリティ情報信号を出力する。これによって、ホールコンピュータにおける表示装置には、セキュリティ情報信号に基づく画像が表示されることとなる。なお、本実施形態において、主制御用CPU30aは、第1、第3エラー情報に基づく第1セキュリティ情報信号と、第2、第4エラー情報に基づく第2セキュリティ情報信号とを出力可能である。
このように、主制御用CPU30aは、各非電動始動入賞口21、22に入賞した遊技球を計数する。特に、主制御用CPU30aは、第1変短状態では、普通電動入賞口15への遊技球の入賞毎に、第1非電動始動入賞口21に入賞した遊技球の計数結果を初期化し、第2変短状態では、普通電動入賞口15への遊技球の入賞毎に、第2非電動始動入賞口22に入賞した遊技球の計数結果を初期化する。その一方で、主制御用CPU30aは、第1変短状態では、普通電動入賞口15に遊技球が入賞しても、第2非電動始動入賞口22に入賞した遊技球の計数結果を初期化せず、第2変短状態では、普通電動入賞口15に遊技球が入賞しても、第1非電動始動入賞口21に入賞した遊技球の計数結果を初期化しない。また、この初期化処理は、各非電動始動入賞口21,22が開放状態であるか閉鎖状態であるかに拘わらず行われる。なお、本実施形態においては、普通電動入賞口15の開閉羽根16を無理矢理開放させることも特定可能となっている。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)特図を用いた変動ゲームと、普図を用いた普図ゲームとが実行可能である。また、変動ゲームにおいて小当り表示結果が表示されたことを条件として特殊入賞口24aが開放状態を取り得るように第1大入賞口羽根23が動作し、特殊入賞口24aに入賞した遊技球が特殊通過領域47を通過した場合に、大当り遊技が生起される。普図ゲームにおいて普通当りに当選した場合には、普通電動入賞口15における開閉羽根16が開放状態となる。そして、普通入賞口15aに入賞した遊技球が各作動契機領域15b,15cを通過することによって、各非電動開閉羽根21b,22bが開放状態となる。続いて、各非電動入賞口21a,22aに遊技球が入球することによって、各変動ゲームの始動条件が成立し得る。このように、普通当りに当選した場合に、普通電動入賞口15に遊技球を入賞させ、各作動契機領域15b,15cに遊技球を通過させることで、変動ゲームの始動条件となり得る各非電動開閉羽根21b,22bが開放状態となる。したがって、斬新な遊技性を提供することができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(2)特に、特図や当り種類示唆画像を特定することで小当りの種類が特定可能であり、小当りの種類を特定することで、特殊通過領域47を遊技球が通過し易い第1特殊状態となるか、特殊通過領域47を遊技球が通過し難い第2特殊状態となるかが予測可能となる。このため、単に特殊通過領域47に遊技球が通過するか否かといったことのみならず、特図や当り種類示唆画像から特殊通過領域47への遊技球の通過度合いが予測可能となる。したがって、斬新な遊技性を提供することができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(3)また、小当りの種類に対応して特殊通過領域47への遊技球の通過度合いが決定されるため、その通過度合いを安定して制御することができ、設計者の意図した確率に近づけることができる。
(4)普通電動入賞口15において、同じ普通入賞口15aに遊技球が入賞した場合であっても、その遊技球が第1作動契機領域15bを通過するか第2作動契機領域15cを通過するかによって、第1変動ゲームの始動条件が成立するか、第2変動ゲームの始動条件が成立するかが異なる。このため、実行させる変動ゲームに多様性を持たせることができ、斬新な遊技性を提供することができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。特に、共通した1個の普通電動入賞口15に入賞した遊技球が各作動契機領域15b,15cの何れかを通過することによって、各非電動始動入賞口21,22の何れかが開放状態となるので、普通電動入賞口15への遊技球の入賞に対する期待感を高揚させることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。更にまた、普通電動入賞口15の部材を増加させることを抑制するとともに、消費電力の増加を抑制することができる。
(5)第2変短状態の継続の可能性など、第1変動ゲームと第2変動ゲームとで遊技者に対して付与可能な特典量が異なり、実行させる変動ゲームにより遊技者に有利となるか否かを異ならせることができ、斬新な遊技性を提供することができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(6)第1作動契機領域15bを遊技球が通過し易い第1状態(第1変短状態)と、第2作動契機領域15cを遊技球が通過し易い第2状態(第2変短状態)とで普通電動入賞口15を切り替え可能に制御する。このため、普通電動入賞口15の状態を切り替えることによって実行させる変動ゲームの種類を制御することができ、普通電動入賞口15の状態に応じて遊技を進める斬新な遊技性を提供することができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(7)また、非変短状態よりも普通電動入賞口15に遊技球が入賞し易い同じような変短状態であっても、第1作動契機領域15bを遊技球が通過し易く、第1変動ゲームが実行され易い第1変短状態と、第2作動契機領域15cを遊技球が通過し易く第2変動ゲームが実行され易い第2変短状態とで切り替え可能に制御する。このため、変短状態についての遊技状態を切り替えることによって実行させる変動ゲームの種類を制御することができ、変短状態の種類に応じて遊技を進める斬新な遊技性を提供することができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(8)変動ゲームにおいて当選した当りの種類により、普通電動入賞口15を第1状態で制御するか第2状態で制御するかを決定する。このため、変動ゲームにおける当りの種類により、第1変動ゲームが実行され易いか、第2変動ゲームが実行され易いかが異なり、斬新な遊技性を提供することができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(9)第1状態では第1作動契機領域15bを遊技球が通過可能な第1期間に、第2状態では第2作動契機領域15cを遊技球が通過可能な第2期間に、それぞれ普通電動入賞口15が開放状態に制御される。このように、振分シャッタ41の振分パターンが1種類であっても、普通電動入賞口15の開閉羽根16の開放態様により、第1状態と第2状態とで普通電動入賞口15を切り替えることができる。
(10)振分シャッタ41による振分の切り替え前に、予め定められた時間(例えば、時間Te)だけ普通電動入賞口15の開閉羽根16を閉鎖状態に制御する。このため、振分シャッタ41による振分の切り替え前に、普通電動入賞口15に遊技球が入賞されない。したがって、普通電動入賞口15に入賞した遊技球が残存することにより遊技球が予期せずに各作動契機領域15b,15cを通過することを抑制することができ、各作動契機領域15b,15cへの遊技球の通過度合いに関する制御を正確に行う可能性を高めることができる。
(11)また、第1特殊状態では特殊通過領域47を遊技球が通過可能な第1特殊期間に、第2特殊状態では特殊通過領域47を遊技球が通過困難な第2特殊期間に、それぞれ第1大入賞口羽根23(第1大入賞口24)が開放状態に制御される。このように、特殊振分シャッタ49の振分パターンが1種類であっても、第1大入賞口羽根23の開放態様により、第1特殊状態と第2特殊状態とで第1大入賞口24を切り替えることができる。
(12)特殊振分シャッタ49による振分の切り替え前に、予め定められた時間だけ第1大入賞口羽根23を閉鎖状態に制御する。このため、特殊振分シャッタ49による振分の切り替え前に、第1大入賞口24に遊技球が入賞せずに、第1大入賞口24に入賞した遊技球が残存することにより遊技球が予期せずに特殊通過領域47を通過することを抑制することができ、特殊通過領域47への遊技球の通過度合いに関する制御を正確に行う可能性を高めることができる。
(13)従来において、各種役物を追加することで斬新な遊技性を提供することが考えられるが、消費電流や発熱が増大してしまうおそれがあった。また、消費電流や発熱を抑制するためにも非電動役物を採用することも考えられるが、電動役物よりも不正行為を施されるおそれがあり、非電動役物に関するセキュリティを向上させることが望まれている。また、各非電動開閉羽根21b,22bの開閉状態を特定することは、個体差等により容易ではなかった。そこで、本実施形態のように、各非電動開閉羽根21b,22bは、各作動契機領域15b,15cへの遊技球の通過に応じて機械的に開放状態を取り得るように動作する。このため、電気的な制御を行うことなく各非電動開閉羽根21b,22bを開放状態に動作させることができ、開放状態と閉鎖状態とを取り得るような手段を増加させた場合であっても遊技機の消費電流や発熱を抑制することができるとともに、斬新な遊技性を提供することができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(14)また、各非電動開閉羽根21b,22bは、各非電動入賞口21a,22aに上限個数の遊技球が入賞したことに応じて機械的に閉鎖状態を取り得るように動作する。このため、電気的な制御を行うことなく各非電動開閉羽根21b,22bを閉鎖状態に動作させることができ、開放状態と閉鎖状態とを取り得るような手段を増加させた場合であっても遊技機の消費電流や発熱を抑制することができるとともに、斬新な遊技性を提供することができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(15)通常の制御が行われると、各非電動始動入賞口21,22には、上限個数の遊技球が入賞可能であるものの、短い時間で複数の遊技球が入賞することもあり、上限個数を超えて遊技球が入賞する可能性もある。また、各非電動始動入賞口21,22のように非電動役物を用いることによって、不正行為が行われるおそれがあった。そこで、普通電動入賞口15に遊技球が入賞してから、上限個数よりも大きい規定個数の遊技球が各非電動始動入賞口21,22に入賞したことを条件として、特別の報知が行われる。このため、通常の制御においては成立し難く、例えば閉鎖状態である各非電動始動入賞口21,22を無理矢理に開放状態とさせるなどの不正行為によって各非電動始動入賞口21,22に遊技球が入賞されるおそれがあることが特別の報知により特定可能となり、不正行為を抑制することができる。
(16)普通電動入賞口15に遊技球が入賞してから各非電動始動入賞口21,22に入賞した遊技球を計数し、普通電動入賞口15に遊技球が入賞したときに各非電動始動入賞口21,22に入賞した遊技球の計数を初期化する。このため、各作動契機領域を遊技球が通過することにより許容された各非電動始動入賞口21,22への遊技球の入賞を特定することができ、不正行為を抑制することができる。
(17)各非電動開閉羽根21b,22bが開放状態である場合であっても、普通電動入賞口15に遊技球が入賞したときに、各非電動始動入賞口21,22に入賞した遊技球の計数を初期化する。このため、短い時間で連続して遊技球が普通電動入賞口15に入賞した場合であっても、最後に入賞した遊技球を基準として、各非電動始動入賞口21,22への遊技球の入賞を計数することができる。従って、誤って特定の報知を行うことを抑制するとともに、不正行為を特定する可能性を高めることができる。
(18)また、第1変短状態において普通電動入賞口15に遊技球が入賞してから第1非電動始動入賞口21に入賞した遊技球の個数、第2変短状態において普通電動入賞口15に遊技球が入賞してから第2非電動始動入賞口22に入賞した遊技球の個数を特定することができ、不正行為を抑制することができる。
(19)また、第1変短状態で第2変動ゲームが実行されること、第2変短状態で第1変動ゲームが実行されることは、通常の制御においては頻繁に成立することではない。この場合、例えば閉鎖状態である各非電動始動入賞口21,22を無理矢理に開放状態とさせるなどの不正行為によって各非電動始動入賞口21,22に遊技球が入賞されるおそれがあり、このような不正行為を鑑みることも必要となる。そこで、第1変短状態で第2非電動始動入賞口22に上限個数を越えて遊技球が入賞したこと、又は第2変短状態で第1非電動始動入賞口21に上限個数を越えて遊技球が入賞したことを条件として、特定の報知が行われる。したがって、各変短状態に対応しない非電動始動入賞口21,22に上限個数を越えて遊技球が入賞することが特定の報知により特定可能となり、不正行為を抑制することができる。
(20)また、各非電動始動入賞口21,22に遊技球が入賞可能な上限個数があり、上限個数の遊技球が入賞すると、閉鎖状態に動作される。そして、各非電動始動入賞口21,22に入賞した遊技球がその上限個数を越えたことを条件として特定の報知が行われる。このため、各非電動始動入賞口21,22に入賞した遊技球が上限個数を越えない場合には、特定の報知が行われず、不正行為が行われている可能性の低い時期での特定の報知が行われずに、不正行為が行われている可能性の高い時期での特定の報知が行われる。従って、特定の報知に対する信頼性を高め、不正行為を特定する可能性を高めることができる。
(21)特に、普通電動入賞口15に入賞した遊技球が各作動契機領域15b,15cを通過すると、遊技球の重量に応じて、各非電動開閉羽根21b,22bが機械的に開放状態となる。このため、電気的に開放状態となる構成と比べて不正行為が行われるおそれがあり、このような構成においては、より一層の効果を奏する。
(22)また、第1変動ゲームと第2変動ゲームとで遊技者に対する特典量が異なり、実行させる変動ゲームにより遊技者に有利となるか否かを異ならせることができる。このような構成とすることによって、有利な特典量となる第2変動ゲームを強制的に行わせるような不正行為を抑制することができる。
尚、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
・上記実施形態において、普図ゲームにおける普図に対応する飾図が演出表示装置11に表示されたが、これに限らず、例えば、変動ゲームにおける特図に対応する飾図が演出表示装置11に表示されるように構成してもよく、これらの組み合わせであってもよい。
・上記実施形態において、当り種類示唆画像から、大当りに当選したか、小当りに当選したか、当りに当選しなかったかが予測可能であったが、これに限らない。また、当り種類示唆画像から、遊技状態に拘わらず第1小当りに当選した又は変短状態で第2小当りに当選したか、非変短状態で第2小当りに当選したかが予測可能であったが、これに限らない。例えば、当り種類示唆画像から当りに当選したことが特定できたが、これに限らず、例えば、当り種類示唆画像から、当りに当選したことが確定せずに、予測できるように構成してもよい。また、例えば、当り種類示唆画像から、遊技状態に拘わらず第1小当りに当選した又は変短状態で第2小当りに当選したことや、非変短状態で第2小当りに当選したこと、はずれとなることが確定してもよい。また、当り種類示唆画像を用いて当り抽選の結果や当りの種類を特定、予測させたが、これに限らず、例えば、飾図のように図柄を用いてもよい。また、演出表示装置11により画像を表示させること以外でも、例えば、スピーカからの音声、ランプ等の発光、振動部の振動、可動体の変位、送風装置からの送風などであってもよく、これらの組み合わせであってもよい。また、当り抽選の結果や当り種類を特定、予測できるような演出を行わなくてもよい。
・上記実施形態において、第2変短状態から非変短状態に移行可能なように制御したが、これに限らず、例えば、第2変短状態から直接的に非変短状態に移行せずに、第1変短状態に移行可能なように制御してもよい。具体的に、図11に示すように、第2変短状態において、小当りに当選した後に特殊通過領域47を遊技球が通過した場合、150/300(50%)の確率で、第2変短状態を維持する一方で、150/300(50%)の確率で、第1変短状態に移行可能であり、非変短状態には移行しないように制御してもよい。
・上記実施形態において、非変短状態と第1変短状態とで、普通電動入賞口15の開閉羽根16を短開放態様とさせるか第1長開放態様とさせるかを同じ確率としたが、これに限らない。例えば、図11に示すように、第1変短状態において、開閉羽根16を短開放態様とさせないように制御してもよい。この場合、非変短状態において、19/20の確率で、開閉羽根16が短開放態様で開放状態となり、1/20の確率で、開閉羽根16が第1長開放態様で開放状態となる。また、非変短状態及び第1変短状態においては、同じように、19/20の確率で、第1大入賞口羽根23が一般開放態様で開放状態となり、1/20の確率で、第1大入賞口羽根23が特殊開放態様で開放状態となる。これによって、非変短状態において、1/200の確率で小当りに当選し、変短状態において、1/20の確率で小当りに当選するようになる。もちろん、非変短状態、第1変短状態、第2変短状態で、小当り抽選の当選確率を異ならせてもよい。また、小当りに当選する確率としては、非変短状態で1/200、第1変短状態で1/20、第2変短状態で1/1となるようにそれぞれ規定されたが、これに限らず、例えば、非変短状態で1/300、第1変短状態で1/18、第2変短状態で1/1となるようにそれぞれ規定されてもよい。
・上記実施形態において、小当りに当選した後に特殊通過領域47を遊技球が通過した場合、ラウンド遊技の規定ラウンド数(上限ラウンド数)が実質的に「16回」に設定されるが、これに限らない。例えば、当選した小当りの種類によっては、規定ラウンド数を異ならせてもよく、更には、一部のラウンド遊技において実質的に出玉が得られないように設定してもよい。また、例えば、全てのラウンド遊技において実質的に出玉が得られないように設定してもよい。
・上記実施形態において、各非電動始動入賞口21,22に遊技球が入賞した場合に各変動ゲームの始動条件が成立し得るように構成したが、これに限らず、例えば、各非電動始動入賞口21,22以外に始動入賞口が配設され、その始動入賞口に遊技球が入賞した場合に各変動ゲームの始動条件が成立し得るように構成してもよい。
・上記実施形態において、変動ゲームにおいて、当り抽選の結果により当りに当選した場合に、特図の種類により、当りの種類(大当り及び小当り)を決定したが、これに限らない。例えば、大当り抽選と、小当り抽選とを別々に行うように制御してもよく、その実行順序も問わず、大当り抽選に当選しなかった場合に、小当り抽選を行っても、小当り抽選に当選しなかった場合に、大当り抽選を行ってもよい。
・上記実施形態において、当り抽選の結果に基づいて小当りに当選した後に、特殊通過領域47を遊技球が通過した場合に、大当り遊技が生起される一方で、当り抽選の結果に基づいて大当りに当選した場合に、特殊通過領域47を遊技球が通過したか否かに拘わらず、大当り遊技が生起されたが、これに限らない。例えば、当り抽選の結果に基づいて大当りに当選しないように構成してもよい。また、例えば、当り抽選の結果に基づいて小当りに当選しないように構成してもよい。
・上記実施形態において、変動ゲームにおいて小当りに当選した場合に、第1大入賞口24を開放状態に動作させる小当り遊技を行い、第1大入賞口24に入賞した遊技球が特殊通過領域47を通過したときに、小当り遊技の終了後に大当り遊技が生起されたが、これ限らない。例えば、変動ゲームにおいて大当りに当選した場合に、大当り遊技が生起され、1ラウンド目のラウンド遊技において、第1大入賞口24を開放状態に動作させ、特殊通過領域47を遊技球が通過したときに、大当り遊技が継続され、2ラウンド目のラウンド遊技において、第2大入賞口26を開放状態に動作させるように制御してもよい。つまり、変動ゲームにおいて大当り表示結果が表示された場合に、第1大入賞口羽根23(第1大入賞口24)が開放状態となる大当り遊技が生起され、特殊通過領域47を遊技球が通過したことを条件として大当り遊技が継続されるように構成してもよい。
・上記実施形態において、第1〜第3普通当りの3種類の普通当りが規定されているが、これに限らず、例えば、1種類、2種類又は4種類以上の普通当りの種類が規定されていてもよい。
・上記実施形態において、外部装置としてホールコンピュータを採用したが、これに限らず、例えば、パチンコ遊技機に対して1対1に接続される表示装置が採用されてもよい。つまり、パチンコ遊技機からのセキュリティ情報信号に基づく情報が出力される外部装置であればよく、このような外部装置を備えない構成であっても問題ない。
・上記実施形態において、第1、第3エラー情報に基づく第1セキュリティ情報信号と、第2、第4エラー情報に基づく第2セキュリティ情報信号とを外部装置に出力したが、これに限らず、例えば、1種類又は3種類以上のセキュリティ情報信号を出力してもよい。
・上記実施形態において、演出表示装置11により画像を表示させることによって、特定の報知、特別の報知を行わせたが、これに限らず、例えば、スピーカからの音声、ランプ等の発光、振動部の振動、可動体の変位、送風装置からの送風などであってもよく、これらの組み合わせであってもよい。また、このようにパチンコ遊技機自体で報知しなくてもよい。また、例えば、このような報知以外にも、遊技球の発射を強制的に停止させるように制御してもよく、遊技の進行を強制的に停止させるように制御してもよい。
・上記実施形態において、第1、第3エラー情報に基づく特別の報知、第2、第4エラー情報に基づく特定の報知として、それぞれエラー内容を特定可能な画像が表示されたが、これに限らず、例えば、どのような人でもエラー内容を特定可能なように報知しても、人によってエラー内容を特定可能なように報知してもよい。具体的な一例としては、「非電動始動入賞口エラー」という画像が表示されてもよく、エラーコードが表示されてもよい。また、例えば、エラーの種類が特定できなくても、エラーが発生したことが特定可能なように報知できればよく、このような報知を行わなくてもよい。
・上記実施形態において、第1変短状態で第2非電動始動入賞口22に遊技球が入賞したときや、第2変短状態で第1非電動始動入賞口21に遊技球が入賞したときに、各上限個数を越えて遊技球が入賞しなくても、各上限個数以下の遊技球が入賞することで特定の報知が行われてもよい。
・上記実施形態において、各開放機構、各閉鎖機構としての各可動レバー42,43、各リンク機構44,45、図示しない各可動体を連動させることによって、各非電動開閉羽根21b,22bを開放状態と閉鎖状態とを取り得るように動作させたが、これに限らない。例えば、各可動体として、遊技球の通過毎に変位するスプロケットを用いたが、これに限らず、例えば、上限個数の遊技球を保持し、上限個数の遊技球が保持された場合に、各非電動開閉羽根21b,22bを開放状態から閉鎖状態に動作させるように構成してもよい。また、例えば、これらの構成が、普通電動入賞口15や各非電動始動入賞口21,22に含まれるように構成しても、これらとは別に構成してもよい。つまり、普通電動入賞口15や各非電動始動入賞口21,22に各開放機構や各閉鎖機構が含まれるように構成しても含まれないように構成してもよい。
・上記実施形態において、第1非電動始動入賞口21を閉鎖状態に作動する第1上限個数と、第2非電動始動入賞口22を閉鎖状態に作動する第2上限個数とが同じ個数として規定されたが、これに限らず、例えば、異なる個数として規定されてもよい。また、例えば、2個ではなくても、1個又は3個以上としてもよい。
・上記実施形態において、第1変動ゲームと第2変動ゲームとで、変短状態(第2変短状態)が付与される確率などの遊技者に対する特典量を異ならせたが、これに限らない。例えば、大当り遊技中における規定ラウンド数を異ならせてもよい。また、例えば、同じ規定ラウンド数であっても、大当り遊技において各大入賞口24,26が開放される合計開放時間を異ならせることによって、遊技者に対する特典量を異ならせてもよい。また、例えば、第1変動ゲームにおける大当り遊技と、第2変動ゲームにおける大当り遊技とでの出玉を異ならせて、遊技者に対する特典量を異ならせてもよい。また、出玉に直接的に関連しない特典量であってもよく、例えば、遊技者が所有する端末装置により特別な画像を取得可能となることなど、遊技の進行に直接的には関連しない特典量であってよい。また、第2変動ゲームのほうが第1変動ゲームよりも特典量を多くするように規定したが、これに限らず、例えば、第1変動ゲームのほうが第2変動ゲームよりも特典量を多くするように規定してもよく、同じように規定してもよい。また、上記実施形態において、主制御用CPU30aが特典を付与する特典付与手段として機能したが、これに限らず、例えば、演出制御用CPU31aが特典付与手段として機能してもよく、両方が特典付与手段として機能してもよい。
・上記実施形態において、普通当りの種類及び変短状態に関する遊技状態に対応して、開閉羽根16を開閉動作させる開放パターンが決定されたが、これに限らない。例えば、第2変短状態において第1普通当りに当選した場合に、高い確率で開放パターンP3により開閉羽根16が開閉動作され、低い確率で開放パターンP2により開閉羽根16が開閉動作されてもよい。また、例えば、第1変短状態において第1普通当りに当選した場合に、高い確率で開放パターンP2により開閉羽根16が開閉動作され、低い確率で開放パターンP1,P3により開閉羽根16が開閉動作されてもよい。また、例えば、非変短状態において、第2普通当りに当選した場合に、開放パターンP3により開閉羽根16が開閉動作されることがあってもよい。
・上記実施形態において、1つの動作パターンで振分シャッタ41を動作させたが、これに限らず、例えば、複数の動作パターンで振分シャッタ41を動作させてもよい。また、第1変短状態と第2変短状態とで異なる開放パターンで開閉羽根16を開放させたが、これに限らず、例えば、第1変短状態と第2変短状態とで同じ開放パターンで開閉羽根16を開放させてもよい。
・上記実施形態において、1つの動作パターンで特殊振分シャッタ49を動作させたが、これに限らず、例えば、複数の動作パターンで特殊振分シャッタ49を動作させてもよい。また、第1変短状態と第2変短状態とで同じ開放パターンで第1大入賞口羽根23を開放させたが、これに限らず、例えば、第1変短状態と第2変短状態とで異なる開放パターンで第1大入賞口羽根23を開放させてもよい。
・上記実施形態において、普通電動入賞口15、各非電動始動入賞口21,22において、開閉羽根16、各非電動開閉羽根21b,22bが閉鎖状態となると、遊技球が入賞不可能となったが、これに限らず、例えば、開放状態よりも入賞し難くければ、遊技球が入賞可能であってもよい。
・上記実施形態において、振分シャッタ41による振分の切り替えが行われる前に、予め定められた時間だけ開閉羽根16を閉鎖状態としたが、これに限らず、例えば、予め定められた時間が設定されず、開閉羽根16が開放状態から閉鎖状態となった直後に、振分シャッタ41による振分の切り替えが行われてもよい。
・上記実施形態において、振分シャッタ41が第1位置になると、必ず第1作動契機領域15bに遊技球が誘導され、振分シャッタ41が第2位置になると、必ず第2作動契機領域15cに遊技球が誘導されたが、これに限らない。例えば、振分シャッタ41が第1位置になると、第1作動契機領域15bよりも可能性が低いが、第2作動契機領域15cに遊技球が誘導されるように構成してもよい。また、例えば、振分シャッタ41が第2位置になると、第2作動契機領域15cよりも可能性が低いが、第1作動契機領域15bに遊技球が誘導されるように構成してもよい。
・上記実施形態において、特殊振分シャッタ49による振分の切り替えが行われる前に、予め定められた時間だけ第1大入賞口羽根23を閉鎖状態としたが、これに限らず、例えば、予め定められた時間が設定されず、第1大入賞口羽根23が開放状態から閉鎖状態となった直後に、特殊振分シャッタ49による振分の切り替えが行われてもよい。
・上記実施形態において、特殊振分シャッタ49が特殊位置になると、必ず特殊通過領域47に遊技球が誘導され、特殊振分シャッタ49が一般位置になると、必ず一般通過領域48に遊技球が誘導されたが、これに限らない。例えば、特殊振分シャッタ49が特殊位置になると、特殊通過領域47よりも可能性が低いが、一般通過領域48に遊技球が誘導されるように構成してもよい。また、例えば、特殊振分シャッタ49が一般位置になると、一般通過領域48よりも可能性が低いが、特殊通過領域47に遊技球が誘導されるように構成してもよい。
・上記実施形態において、例えば、普通電動入賞口15、作動ゲート19、各非電動始動入賞口21,22、第1大入賞口24、第2大入賞口26が遊技盤10の右側にそれぞれ配設されてもよい。また、上記実施形態において、上方から順番に、普通電動入賞口15、第2非電動始動入賞口22、第1非電動始動入賞口21が配設されたが、これに限らず、例えば、普通電動入賞口15が下方に配設されていても問題ない。また、例えば、第2非電動始動入賞口22よりも第1非電動始動入賞口21が上方に配設されていても問題ない。
・上記実施形態において、普通図柄表示装置20に普通当り図柄が表示された場合に、普通入賞口15aが開放状態となったが、必ずしも普通当り図柄が表示されることが条件ではなく、普通当り抽選で当選し、普通当り遊技が付与されることで有利な状態となり得る場合に普通入賞口15aが開放状態となるようにすればよい。
・上記実施形態において、特図及び普図の表示態様は問わない。例えば、上記実施形態において、特図としては14セグメント型の表示装置を用いたが、これに限らず、数字を表示するものでなくても、複数のドットを表示する表示装置や、単に複数のLED等を点灯及び消灯を行う表示装置であってもよい。
・上記実施形態において、例えば、第2大入賞口26に入賞した遊技球が通過可能な特定通過領域と一般通過領域とを形成し、ラウンド制御が終了するまでに特定通過領域を遊技球が通過しなかった場合に、それ以降のラウンド制御が実行されないで大当り遊技が終了するように制御してもよい(所謂、「パンク」)。また、例えば、特定ラウンドのラウンド制御に限り、特定通過領域を遊技球が通過しなかった場合に、それ以降のラウンド制御が実行されないで大当り遊技が終了するように制御してもよい。
・上記実施形態において、第1大入賞口24と第2大入賞口26とを別体として構成したが、これに限らず、例えば、1つの大入賞口で構成してもよい。
・上記実施形態において、第2変動ゲームを第1変動ゲームよりも優先的に実行させるように制御したが、これに限らず、例えば、第1変動ゲームと第2変動ゲームとを入賞順序に従って実行させるように制御してもよい。また、例えば、第1変動ゲームと第2変動ゲームとを同時に実行させてもよい。また、2種類の変動ゲームではなく、例えば、1種類又は3種類以上の変動ゲームを実行させてもよい。
・上記実施形態において、複数の非電動始動入賞口21,22が配設されたが、これに限らず、例えば、1つ又は3つ以上の非電動始動入賞口が配設されてもよい。また、複数の非電動始動入賞口21,22がそれぞれ独立して動作しなくても、第1作動契機領域15bを遊技球が通過することにより、複数の非電動始動入賞口21,22が開放状態に動作してもよい。
・上記実施形態において、第1非電動始動入賞口21が開放状態となるように動作させる第1作動契機領域15bと、第2非電動始動入賞口22が開放状態となるように動作させる第2作動契機領域15cとが普通電動入賞口15内における複数の通過領域として構成されたが、これに限らない。例えば、これら各作動契機領域15b,15c以外に、第1非電動始動入賞口21及び第2非電動始動入賞口22とは別に分岐する経路として、第1非電動始動入賞口21及び第2非電動始動入賞口22が開放状態となり得ない非作動領域が普通電動入賞口15内に形成されていてもよい。また、例えば、少なくとも1つの作動契機領域が普通電動入賞口15内に形成されていればよい。また、各作動契機領域15b,15cは、普通電動入賞口15内に形成されなくても、普通電動入賞口15から連通されている連結桶等に形成されていてもよい。つまり、各作動契機領域15b,15cは、普通電動入賞口15以外の各入賞口から入賞された遊技球が通過可能ではなく、普通電動入賞口15から入賞された遊技球が通過可能な領域であればよい。つまり、これらのような各作動契機領域15b,15cは、少なくとも各可動レバー42,43が配設された領域ともいえ、普通電動入賞口15内ではなく、普通電動入賞口15に入賞した遊技球が通過可能に連結された流路(流路が形成された連結装置)に設けられていてもよい。また、例えば、各可動レバー42,43等のような構成ではなくても、各作動契機領域15b,15cへの遊技球の通過に伴い各非電動始動入賞口21,22が開放状態となるように別の構成で実現可能であればよい。
・上記実施形態において、大当り遊技の終了後に、予め定めた回数を上限として変短状態が付与されたが、これに限らず、例えば、次回の大当り遊技が付与されるまでを上限として変短状態が付与されてもよい。また、上記実施形態において、変短状態について、主に非変短状態、第1変短状態、第2変短状態に分類されたが、これに限らず、例えば、何れかの遊技状態がなくてもよい。
・上記実施形態において、各非電動開閉羽根21b,22bの自重により各非電動始動入賞口21,22が開放状態となったが、これに限らず、例えば、各非電動開閉羽根の自重により各非電動始動入賞口21,22が閉鎖状態となってもよい。
・上記実施形態において、各非電動始動入賞口21,22が非電動役物として採用されていたが、これに限らず、例えば、電動役物として採用されていてもよい。また、例えば、各非電動始動入賞口21,22において、閉鎖状態から開放状態、開放状態から閉鎖状態の何れか一方を電気的に作動させ、他方を非電気的に作動させてもよい。つまり、各非電動始動入賞口21,22において、閉鎖状態から開放状態、開放状態から閉鎖状態の少なくとも何れか一方を電気的に作動させてもよい。また、例えば、電気的に作動させる場合であっても、主制御用CPU30aを介して制御しても、主制御用CPU30aを介さずに制御してもよい。
・上記実施形態において、遊技球の通過や入賞を検知するセンサとしては、フォトセンサを用いても、磁界センサであってもよく、これら以外であってもよい。
・上記実施形態において、遊技球が入球することで賞球が得られる「入賞」、遊技球が入球することがない「通過」、遊技球が入球することで賞球が得られない「入球」を用いて記載したが、これらの全ては請求項中の「入球」や「通過」に含まれる概念である。また、請求項中の「入球」と「通過」とを同義としてもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)第1特別図柄を変動させて行う第1図柄変動ゲーム、及び第2特別図柄を変動させて行う第2図柄変動ゲームが大当りとなるか否かを判定する大当り判定手段を備え、前記第1図柄変動ゲーム又は前記第2図柄変動ゲームにおいて予め定めた大当り表示結果が表示された場合には、遊技者に有利となる大当り遊技が生起される遊技機において、遊技球が入球することで第1図柄変動ゲームの始動条件となり得る遊技球が入球可能な第1入球口、及び該第1入球口が開放状態と閉鎖状態を取り得るように動作する第1開閉手段を有する第1可変始動手段と、遊技球が入球することで第2図柄変動ゲームの始動条件となり得る遊技球が入球可能な第2入球口、及び該第2入球口が開放状態と閉鎖状態を取り得るように動作する第2開閉手段を有する第2可変始動手段と、普通始動条件の成立により、普通図柄を変動させて表示する普通図柄変動ゲームが普通当りとなるか否かを判定する普通当り判定手段と、遊技球が入球可能な普通入球口、前記普通図柄変動ゲームにおいて予め定めた普通当り表示結果が表示された場合に該普通入球口が開放状態と閉鎖状態を取り得るように動作する普通開閉手段、及び該普通入球口から入球した遊技球が通過可能な並列に設けられた第1作動契機領域、第2作動契機領域を有する普通入球手段と、前記第2作動契機領域よりも前記第1作動契機領域を遊技球が通過し易い第1状態と、前記第1作動契機領域よりも前記第2作動契機領域を遊技球が通過し難い第2状態とで前記普通入球手段を切り替え可能に制御する開閉制御手段と、を備え、前記第1開閉手段は、前記普通入球手段における前記第1作動契機領域を遊技球が通過したことを条件として、該遊技球の通過に応じて機械的に開放状態を取り得るように動作し、前記第2開閉手段は、前記普通入球手段における前記第2作動契機領域を遊技球が通過したことを条件として、該遊技球の通過に応じて機械的に開放状態を取り得るように動作し、前記開閉制御手段によって前記普通入球手段が前記第1状態に制御されているが前記第2可変始動手段に遊技球が入球したこと、又は前記開閉制御手段によって前記普通入球手段が前記第2状態に制御されているが前記第1可変始動手段に遊技球が入球したことを条件として、特定の報知を報知手段に行わせる制御を行う報知制御手段を備えた。
(ロ)特別図柄を変動させて行う図柄変動ゲームが大当りとなるか否かを判定する大当り判定手段を備え、前記図柄変動ゲームにおいて予め定めた大当り表示結果が表示された場合には、遊技者に有利となる大当り遊技が生起される遊技機において、遊技球が入球することで図柄変動ゲームの始動条件となり得る遊技球が入球可能な入球口、及び該入球口が開放状態と閉鎖状態を取り得るように動作する開閉手段を有する可変始動手段と、普通始動条件の成立により、普通図柄を変動させて表示する普通図柄変動ゲームが普通当りとなるか否かを判定する普通当り判定手段と、遊技球が入球可能な普通入球口、前記普通図柄変動ゲームにおいて予め定めた普通当り表示結果が表示された場合に該普通入球口が開放状態と閉鎖状態を取り得るように動作する普通開閉手段、及び該普通入球口から入球した遊技球が通過可能な作動契機領域を有する普通入球手段と、を備え、前記開閉手段は、前記普通入球手段における前記作動契機領域を遊技球が通過したことを条件として、該遊技球の通過に応じて機械的に開放状態を取り得るように動作し、予め定められた上限個数を上限として前記可変始動手段に遊技球が入球すると機械的に閉鎖状態に動作し、前記普通入球手段に遊技球が入球してから前記可変始動手段に入球した遊技球が、予め定められた前記上限個数よりも大きい規定個数に至ったことを条件として、特別の報知を報知手段に行わせる制御を行う報知制御手段を備えた。
(ハ)前記普通入球手段は、前記普通入球口から入球した遊技球が前記第1作動契機領域を通過するか前記第2作動契機領域を通過するかを振り分ける振分手段を有する遊技機。
(ニ)遊技球が入球可能な特別入球口、及び前記図柄変動ゲームにおいて予め定めた当り表示結果が表示された場合に該特別入球口が開放状態と閉鎖状態を取り得るように動作する特別開閉手段を有する特別入球手段を備え、前記特別開閉手段は、前記特殊通過領域を遊技球が通過したことを条件として開放状態を取り得るように動作する遊技機。
(ホ)前記当り判定手段は、前記図柄変動ゲームが大当りとなるか否かを判定する大当り判定手段であり、前記図柄変動ゲームにおいて大当り表示結果が表示された場合に、前記特殊開閉手段が開放する大当り遊技が生起し、前記特殊通過領域を遊技球が通過したことを条件として大当り遊技が継続される遊技機。
(ヘ)前記普通入球手段が前記第1状態に制御されているときには、前記第2可変始動手段に入球した遊技球を計数し、前記普通入球手段が前記第2状態に制御されているときには、前記第1可変始動手段に入球した遊技球の個数を計数し、前記普通入球手段の状態を切り替えるときに遊技球の計数を初期化する計数制御手段を備えた。
(ト)前記第1開閉手段は、前記第1通過領域への遊技球の通過に応じて機械的に開放状態を取り得るように動作し、前記第2開閉手段は、前記第2通過領域への遊技球の通過に応じて機械的に開放状態を取り得るように動作する。
(チ)前記特殊入球手段は、前記特殊入球口から入球した遊技球が前記特殊通過領域を通過するか否かを振り分ける特殊振分手段を有し、前記図柄変動ゲームにおいて予め定めた当り表示結果が表示された場合、前記第1特殊状態であるか前記第2特殊状態であるかに拘わらず、1種類の特殊振分パターンに従って前記特殊振分手段を作動させるとともに、前記第1特殊状態であるときには、前記特殊振分手段により前記特殊通過領域を遊技球が通過可能な第1特殊期間に前記特殊開閉手段を開放状態に制御する一方で、前記第2特殊状態であるときには、前記特殊振分手段により前記特殊通過領域を遊技球が通過困難な第2特殊期間に前記特殊開閉手段を開放状態に制御する特殊開閉制御手段を備えた遊技機。
(リ)前記特殊開閉制御手段は、前記特殊振分手段による振分の切り替え前に、予め定められた時間だけ前記特殊開閉手段を閉鎖状態に制御する遊技機。