JP2014120742A - 圧粉成形体、及び圧粉成形体の表面加工方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】金属粒子間に絶縁材が介在する粉末圧縮物10を用意し、粉末圧縮物10の表面を研磨する。この研磨は、砥粒を具える帯状の研磨フィルム200をロール300に掛け、研磨フィルム200の表面のうち、この表面に対向する背面がロール300に接触して支持された領域に対して、粉末圧縮物10を動かしながら(例えば、回転させながら)接触させて行う。帯状の研磨フィルム200を利用すると共に、ロール300に支持させた研磨フィルム200に対して、被加工材である粉末圧縮物10を動かしながら接触させることで、研磨フィルム200やロール300を加工抵抗により変形させられる。そのため、表面加工に伴う金属粒子の塑性変形を抑制でき、この塑性変形に起因する損失の増大を抑制できる上に、良好な表面性状が得られる。
【選択図】図1
Description
本発明の圧粉成形体の表面加工方法では、図1に示すように、砥粒を具える薄い帯状の研磨フィルム200と、研磨フィルム200を支持する円柱状のロール300とを具える加工工具を好適に利用することができる。
研磨フィルム200は、砥粒(図示せず)と、砥粒を保持する帯状の基材202とを具える。研磨フィルム200の一面(表面)は、被加工材である粉末圧縮物10に接触して、被加工材の表面を砥粒によって削って平滑にする研磨面として利用され、対向する他面(背面)は、ロール300に接触して支持される支持面として利用される。
ロール300は、薄く変形し易い研磨フィルム200が粉末圧縮物10の表面に十分に接触できるように、研磨フィルム200の他面(背面)を支持する円柱状の部材であり、被加工材である粉末圧縮物10に接触しない。このロール300は、研磨フィルム200を渦巻き状に巻き取ったりせず、上述のように研磨フィルム200の一部のみを接触させて支持する。研磨フィルム200における背面をロール300に接触して支持された領域は、ロール300の支持によって剛性をある程度高められることで、研磨フィルム200の表面のうち、上記領域によって、粉末圧縮物10の表面を十分に研磨できながら、弾性変形を可能とする。
本発明の圧粉成形体の表面加工方法では、ロール300に背面支持された研磨フィルム200に対して、粉末圧縮物10を動かしながら上記研磨フィルム200に接触させて表面加工を行うことを特徴の一つとする。そこで、所望の運動状態が可能なように粉末圧縮物10を支持部材400にて支持する。例えば、粉末圧縮物10が図1(A)に示すような円柱状体であり、この円柱状体の外周面に表面加工を施す場合、粉末圧縮物10の軸を中心として粉末圧縮物10を回転させながら研磨フィルム200に接触させることが挙げられる。この場合、支持部材400によって、粉末圧縮物10を回転可能に支持するとよい。具体的には、図1(A)に示すように、一組の棒状の支持部材400を用意し、各支持部材400の先端部分で柱状の粉末圧縮物10の各端面をそれぞれ支持することが挙げられる。各支持部材400はそれぞれ、図示しない回転機構に取り付けるとよい。そして、粉末圧縮物10は、その軸がロール300の軸と平行になるように配置し、粉末圧縮物10の軸(支持部材400の軸)を中心として粉末圧縮物10を回転することで、例えば、粉末圧縮物10の外周面の全域に亘って研磨を施すことができる。図1(A)に示す矢印は、粉末圧縮物10の回転方向の一例である。
上述の研磨フィルム200とロール300とを用いて、被加工材(粉末圧縮物10)の表面加工を行う手順を説明する。
次に、被加工材である粉末圧縮物10を説明する。粉末圧縮物10は、代表的には、貫通孔を具える環状のダイと、一対の柱状のパンチとを具える成形用金型を用いて、原料粉末を加圧圧縮することで製造できる。即ち、粉末圧縮物10は、公知の圧粉成形体の製造方法に基づいて製造したものが利用できる。
本発明の圧粉成形体は、粉末圧縮物10の表面の少なくとも一部(好ましくはダイとの摺接面の少なくとも一部、より好ましくはダイとの摺接面の全域)に上述の表面加工が施されていることで、表面性状に優れる。例えば、表面粗さRz(十点平均粗さ、JIS B 0601(1994))が10μm以下、更に5μm以下、特に2μm以下を満たす。また、本発明の圧粉成形体は、粉末圧縮物10の表面の少なくとも一部に上述の表面加工が施されていることで、平滑な表面を有するだけでなく、ダイから抜いたときに形成された導通部分が除去されている場合には、低損失な磁心を構築することができる。特に、本発明の圧粉成形体は、上述の熱処理が施された場合には(上述の表面加工の前後のいずれでもよい)、より低損失な磁心を構築することができる。なお、本発明の圧粉成形体の材質、金属粒子の大きさ、絶縁材の厚さ(金属粒子間の間隔)などは、粉末圧縮物10の材質、金属粒子の大きさ、絶縁材の厚さ(金属粒子間の間隔)などを実質的に維持する。
原料粉末を加圧圧縮した粉末圧縮物を用意し、この粉末圧縮物に適宜表面加工を施して、表面性状、及び磁心を構築したときの損失を調べた。
試料No.1では、上述のようにして作製した複数の粉末圧縮物に対して、円柱状の外周面(ダイとの摺動面)が比較的荒れたもの(上述のムシレなどが生じているもの)を対象として、表面加工(湿式)を施した。表面加工は、図1に示すように研磨フィルムをロールに掛け、研磨フィルムの表面のうち、対向する背面がロールに接触して支持された領域に、粉末圧縮物の軸を中心として回転させながら粉末圧縮物を接触させて研磨することで行った。粉末圧縮物は、その軸がロールの軸方向に平行するように支持部材にて回転可能に支持した。また、ここでは、3段階の表面加工を行った。1段階目の表面加工には、粒度番手が#400の酸化アルミニウムからなる砥粒を具える研磨フィルム(厚さ75μm、幅40mm(>30mm)、基材はポリエステル製)を用いて、粗加工を行った。次の2段階目の表面加工には、粒度番手が#1000の酸化アルミニウムからなる砥粒を具える研磨フィルム(厚さ75μm、幅40mm(>30mm)、基材はポリエステル製)を用いた。最後の3段階目の表面加工には、粒度番手が#2000の酸化アルミニウムからなる砥粒を具える研磨フィルム(厚さ75μm、幅40mm(>30mm)、基材はポリエステル製)を用いて、仕上げ加工を行った。そして、3段階の全てを湿式とし、円柱状の外周面の全域に表面加工を施した。
試料No.2は、上述の試料No.1に対して、3段階の表面加工をいずれも乾式とした点を除いて、試料No.1と同様とした。3段階の表面加工(乾式)後、試料No.1と同様にして表面粗さRzを測定した。その結果を表1及び図2に示す。また、表面加工(乾式)を施した加工材(圧粉成形体)を用いて、試料No.1と同様にして、損失測定の部材(磁気部品に相当)を作製し、試料No.1と同様の条件で、渦電流損(W/kg)を測定した。その結果を表1に示す。
比較として、表面加工を施していない試料No.100を用意し、この試料の表面粗さRzを試料No.1,No.2と同様にして測定した。その結果を表1に示す。また、試料No.100を用いて、試料No.1,No.2と同様にして、損失測定の部材(磁気部品に相当)を作製し、試料No.1,No.2と同様の条件で、渦電流損(W/kg)を測定した。その結果を表1に示す。
400 支持部材
Claims (7)
- 金属粒子間に絶縁材が介在する粉末圧縮物を用意する準備工程と、
前記粉末圧縮物の表面を研磨して、圧粉成形体を得る研磨工程とを具え、
前記研磨工程では、
砥粒を具える帯状の研磨フィルムをロールに掛け、前記研磨フィルムの表面のうち、この表面に対向する背面が前記ロールに接触して支持された領域に対して、前記粉末圧縮物を動かしながら接触させて研磨する圧粉成形体の表面加工方法。 - 前記研磨工程では、柱状又は環状の前記粉末圧縮物の軸を前記ロールの軸に平行に配置し、前記粉末圧縮物の軸を中心として前記粉末圧縮物を回転させながら前記研磨フィルムに前記粉末圧縮物を接触させて研磨する請求項1に記載の圧粉成形体の表面加工方法。
- 前記研磨フィルムの基材は、樹脂から構成され、
前記研磨フィルムの基材の厚さは、20μm以上150μm以下である請求項1又は2に記載の圧粉成形体の表面加工方法。 - 前記砥粒は、酸化アルミニウムから構成されており、
前記砥粒の粒度番号は、#320以上#2500以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の圧粉成形体の表面加工方法。 - 前記研磨工程では、前記砥粒の粒度の大きさが異なる研磨フィルムを用いて多段に研磨を行い、各段の研磨は、前記砥粒の粒度番号が小さいものから大きいものに変化させる請求項1〜4のいずれか1項に記載の圧粉成形体の表面加工方法。
- 前記粉末圧縮物は、軟磁性材料からなる金属粒子の表面に絶縁被覆が施された被覆粉末を用いた成形体である請求項1〜5のいずれか1項に記載の圧粉成形体の表面加工方法。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の圧粉成形体の表面加工方法により得られた圧粉成形体。
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