JP2014119797A - モデル予測制御を用いたパワーアシストシステム - Google Patents

モデル予測制御を用いたパワーアシストシステム Download PDF

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Abstract

【課題】入力された現在の操作トルクから未来の状態量を予測可能なパワーアシストシステムを提供することを課題とする。
【解決手段】パワーアシストシステム1は、増幅回路、現在偏差生成回路、設定値軌道生成回路、誤差生成回路、参照軌道生成回路、追従誤差生成回路、変化値生成回路、第一積分回路、内部モデル、全変化値生成回路、第一サンプルホールド回路、全状態量生成回路、及び状態量生成回路を有する第一モデル予測制御系と、制約前制御入力値44を生成する制御器45、制約後制御入力値46を生成するリミッター47、実際の出力値48を生成するスライダ2、及び内部モデル出力値49を生成する制御対象の内部モデル50を有する第二モデル予測制御系Sとを具備する。
【選択図】図3

Description

本発明は、モデル予測制御を用いたパワーアシストシステムに関するものであり、特にモデル予測制御を用いた動作制御に基づいて、操作者の操作トルクに対応して人間機械協調系(操作者及び制御対象)における未来の状態量を予測可能なモデル予測制御を用いたパワーアシストシステムに関するものである。
種々の産業分野(医療・福祉分野等)では、操作者(作業者、介護者、動作者等)の動作負担の軽減を目的として、パワーアシストシステム(パワーアシスト装置)に関する技術開発が進められている。ここで、パワーアシストシステムは、操作者の動きによって発生した力(トルク)を力検知センサ等によって検知し、さらに検知したセンサ信号を増幅することにより、アシスト力を発生させるものである。そして、発生したアシスト力に基づいてロボットアーム等の制御対象を制御することが行われている。これにより、重量物の搬送作業等の大きな力を必要とする作業を、操作者によって加えられる小さな力で実現することが可能となり、操作者の動作負担の軽減を行うことができる。
上記パワーアシストシステムの一例を示すと、例えば、医療工学の分野において、上肢切断者のパワーアシストによる日常生活の動作支援を目的として、筋電位センサと力センサとを併用した上肢動作の人間−筋電義手の協調制御に関する試みがなされている。また、力検知センサに加え、操作者の肘や指等の関節角度や関節可動速度、さらには関節の各部位の移動距離等を精細に計測するための複数のセンサを操作者に装着し、これらの複数のセンサによって得られた信号に基づいて制御するパワーアシストシステムも開発されている。
一般的なパワーアシストシステムにおいて、操作者の加えた力の大きさ(トルク量)に対し、発生させるアシスト力の大きさ(アシスト率)を如何に設定するかが大きな問題となる。すなわち、入力された力に対してアシスト率が低い場合、操作者の動作負担が大きくなり、十分な動作負担の軽減効果を得られないことがあった。一方、アシスト率が大きい場合、ロボットアーム等の制御対象の制御量や移動速度が過剰となり、正確な位置へ物品等を移動させることが困難となったり、周囲に危険を及ぼすことがあった。
上述の人間機械協調系の制御を含むプロセス制御において、制御対象の挙動をモデル化し、その挙動モデルを用いて未来の状態量を予測し、予測された未来の状態量に基づいて目標値に近づけるように操作量を決定する「モデル予測制御」が知られている。これにより、制御偏差値が現れてから修正を行う従来のPID制御方式では困難であった点を解消することができ、長い応答時間や時間遅れを持つシステムに対して適用可能な高い有用性を備えていた。しかしながら、モデル予測制御方式は、演算量がPID制御方式と比べて著しく増大することが知られ、短い演算周期が必要な機械制御系への適用は難しいことが一般に知られている。
これに対し、人−ロボットの協調作業において、可能な限り小さい操作力で、できるだけ目標の最終位置からのずれを小さく抑えることができる上記モデル予測制御を適用したパワーアシスト装置とその適用モデル予測制御方法が提案されている(特許文献1参照)。上記装置及び方法によって、リアルタイムで検出された関節角度ベクトル、手先部位置、及び作業者の力に基づいて、手先粘性係数、その弾性係数、及び作業者の手先自然長位置をリアルタイムに推定し、推定された各値に基づいて、アシスト力を最適化することが可能となり、小さなロボットで位置決め誤差を最小に抑え、ロボットにアシスト力を発生させることができる。
しかしながら、上記パワーアシストシステムは、下記に掲げる問題点を生じることがあった。すなわち、筋電位センサを用いるものは、発生する筋電位信号の大きさにバラツキ等が生じやすく、周囲の環境等の各種要因によって当該信号が大きく影響されることが知られていた。そのため、筋電位センサの信号によって正確な動作制御を行うことが困難なことがあった。また、複数のセンサ等を用いて関節角度や可動速度等を勘案し、パワーアシストを行うものは、予め規定された特定の動きに対しては十分な効果を発揮することが可能であるものの、周囲の条件変化によって特定の動き以外の動作制御が必要となる場合には、臨機応変な対応が困難で、十分な動作支援をすることができないことがあった。
一方、パワーアシスト装置にモデル予測制御を適用したものは、作業者の腕の数学モデルを粘弾性で表すインピーダンスモデルを構築する必要があり、さらにリアルタイムに推定する情報が、作業者の手先粘性係数、弾性係数、手先位置の現在値等の複数の値を必要とするものであり、係る推定のために目標値の最終位置情報を必要とするものであった。そのため、個々の作業者毎に腕の数学モデルを構築する必要があり、作業者が多人数に亘る場合、個々の数学モデルの構築作業に多くの時間を要することがあった。
そこで、本発明は、上記実情に鑑み、人間の動作を支援をすることを目的とし、制御対象をモデル化し、入力された現在の操作トルクから未来の状態量等をリアルタイムで予測し、制御対象の予見制御が可能なモデル予測制御を用いたパワーアシストシステムの提供を課題とするものである。
上記の課題を解決するため、本発明のモデル予測制御を用いたパワーアシストシステム(以下、単に「パワーアシストシステム」と称す)は、「現在の操作トルクから制御対象に対応する内部モデルの未来の制御入力値及び前記内部モデルの未来の状態量を予測する第一モデル予測制御系と、予測された前記未来の状態量から制約された現在の制御入力の最適値に係る制約後制御入力値を演算する第二モデル予測制御系とを具備し、前記第一モデル予測制御系は、入力された前記操作トルクを増幅し、増幅操作トルクを生成する増幅回路と、現在の目標値から前記増幅操作トルクを減算し、現在の偏差を生成する現在偏差生成回路と、前記現在の目標値から未来の操作トルクに係る設定値軌道を生成する設定値軌道生成回路と、前記現在の偏差から前記未来の操作トルクに係る誤差を生成する誤差生成回路と、生成された前記設定値軌道から前記誤差を減算し、前記未来の操作トルクに係る参照軌道を生成する参照軌道生成回路と、生成された前記参照軌道から前記未来の操作トルクに係る追従誤差を生成する追従誤差生成回路と、生成された前記追従誤差から1ステップ未来の入力変化に係る1ステップ変化値を生成する変化値生成回路と、前記1ステップ変化値を積分し、前記内部モデルの制御入力値を生成する第一積分回路と、前記制御対象に対応して構築された2次ローパスフィルタ及び前記制御対象の数学モデルを含み、前記制御入力値からモデル状態量を生成する前記内部モデルと、生成された前記追従誤差から全ステップ未来の入力変化に係る全ステップ変化値を生成する全変化値生成回路と、前記制御入力値から1ステップ過去の制御入力に係る過去制御入力値を生成する第一サンプルホールド回路と、前記全ステップ変化値に未来の全状態量の基礎となる第一基礎係数を積算した第一全状態量、前記過去制御入力値に前記未来の全状態量の基礎となる第二基礎係数を積算した第二全状態量、及び前記モデル状態量に前記未来の全状態量の基礎となる第三基礎係数を積算した第三全状態量をそれぞれ加算し、未来の全状態量を生成する全状態量生成回路と、前記未来の全状態量から変位情報のみを抽出し、前記未来の状態量を生成する状態量生成回路とを具備し、前記追従誤差生成回路は、前記第二全状態量から前記操作トルクのみを抽出する第二トルク係数を積算した値、及び、前記第三全状態量から前記操作トルクのみを抽出する第三トルク係数を積算した値をそれぞれ前記参照軌道から減算することによって前記追従誤差が生成され、前記第二モデル予測制御系は、前記未来の状態量から制約前の現在の制御入力の最適値に係る制約前制御入力値を生成する制御器と、前記制約前制御入力値から上限または下限が制約された制約後制御入力値を生成するリミッターと、前記制約後制御入力値から実際の出力値を生成する前記制御対象と、前記制約後制御入力値から内部モデル出力値を生成する制御対象の内部モデルとを具備し、前記制御器は、前記未来の状態量、前記実際の出力値、及び前記内部モデル出力値に基づいて、前記制約前制御入力値を生成する」ものから構成されている。
したがって、本発明のパワーアシストシステムによれば、現在の操作トルクの入力によって第一モデル予測制御系に基づいて未来の制御入力に係るモデル制御値及び制御対象に対応する内部モデルの未来の状態量の予測が可能となり、得られた未来の状態量を第二モデル予測制御系に適用することで、制御対象を実際に制御する際の最適値が求められる。ここで、第二モデル予測制御系は、いわゆる「PFC(Predictive Functional Control)制御」を行うものである。ここで、PFC制御は、通常のPID制御では非線形性或いは不安定性のために十分な制御性能を発揮することが困難なプロセスに対しても容易に適用可能なものであり、高い制御性能が期待されるものであり、モデル予測制御(MPC:Model Predictive Control)の一種である。さらに、具体的に説明すると、制御入力や制御量の制約条件を数式上で見えるように設定することができ、時間関数(時間領域)で表現された数学モデルを用いることが特徴のGPC(Generalized Predictive Control)の特徴とともに、制御入力の値を求めるためにリアルタイムでコンピュータが計算して解く必要がないものである。そのため、コンピュータの計算負荷を大幅に削減することができる利点を有している。したがって、MPC制御を基本とする第一モデル予測制御系と、PFC制御を基本とする第二モデル予測制御系とを組合わせることにより、計算負荷をかけることなく精度の高い制御対象の予見制御が可能となり、制御対象に入力される制約後制御入力値の最適化を図ることができる。
さらに、本発明のパワーアシストシステムは、上記構成に加え、「前記制御対象の内部モデルは、前記制約後制御入力値を受付け、分解モデル出力値を生成する内部モデルの分解モデルと、前記分解モデルと接続し、前記分解モデル出力値から積分モデル出力値を生成する積分モデルを有する積分器とを具備し、前記制御器は、前記未来の状態量から前記実際の出力値を減算した制御偏差、前記分解モデル出力値、前記積分モデル出力値、及び前記内部モデル出力値の入力をそれぞれ受付ける複数の制御ゲイン」を具備するものであっても構わない。
したがって、本発明のパワーアシストシステムによれば、制御対象の内部モデルを分解モデル及び積分器からなる構成とすることにより、見かけ上は積分器を持たない制御対象の内部モデルを含む第二モデル予測制御系を有することができる。これにより、速度指令型の制御対象について予測制御を行う場合の位置決め制御が可能となる。
さらに、本発明のパワーアシストシステムは、上記構成に加え、「現在の測定外乱の入力を受付け、プロセス内部モデル出力値を生成するプロセスの内部モデルと、前記現在の測定外乱の入力を受付け、プロセス出力値を生成するプロセスと、前記実際の出力値に前記プロセス出力値を加算する加算回路とをさらに具備し、前記制御器は、前記プロセス内部モデル出力値の入力を受付け、前記制約前制御入力値を生成する」ものであっても構わない。
したがって、本発明のパワーアシストシステムによれば、第二モデル予測制御系に、現在の測定外乱(所定の信号系以外から加わる妨害となる信号に相当)を導入することにより、制約前制御入力値は、現在の測定外乱に基づくプロセス内部モデル出力値及びプロセス出力値が加算された実際の出力値を考慮して生成されることになり、係る生成の精度が向上し、最終的に生成される制約後制御入力値をさらに最適化することができる。
本発明の効果として、現在の操作トルクから未来の状態量をリアルタイムで予測することができ、人間の意思よりも先に制御対象の停止位置や操作力等の把握が容易となる。これにより、制御対象の予見制御を行うことができ、安定したパワーアシスト率での制御が可能となる。さらに、未来の状態量をPFC制御を行う第二モデル予測制御系に入力することにより、上限または下限が規定された制約後制御入力値の最適化が図られる。
第一モデル予測制御系の一部の概略構成を示すブロック線図である。 第一モデル予測制御系の概略構成を示すブロック線図である。 第二モデル予測制御系の概略構成を示すブロック線図である。 第二モデル予測制御系の速度指令型の制御対象に適用した場合の詳細構成を示すブロック線図である。 1サンプル毎に予測した25ステップ先の未来(0.5秒先)を(a)縦軸方向に予測した未来の操作トルク、及び(b)縦軸方向に予測した未来の操作トルクを横軸方向に写像した未来の操作トルクのシミュレーション結果をそれぞれ示すグラフである。 1サンプル毎に予測した25ステップ先の未来(0.5秒先)を(a)縦軸方向に予測した未来の変位、及び(b)縦軸方向に予測した未来の変位を横軸に写像した未来の変位のシミュレーション結果をそれぞれ示すグラフである。
以下、本発明の一実施形態であるパワーアシストシステム1について、図1乃至図6に基づいて説明する。ここで、本実施形態のパワーアシストシステム1において、パワーアシストの対象となる動作として、物体を「押す」及び「引く」動作を想定している。具体的には、操作者がグリップを把持し、当該グリップから伝わる力覚を感じながらスライダ2(制御対象に相当)を、当該操作者の操作意思(活動意思)に任せて任意の初期位置から目標値まで直線往復運動を行うものを想定している。また、図1乃至図4は、基本的なブロック線図の記載様式に従って作成されたものであり、(1)加え合わせ点(図中の「○」に相当)、(2)引き出し線(図中の「●」に相当)、及び(3)伝達要素(図中の四角枠部分に相当、ブロック)の三つの要素から構成され、各制御系における信号(情報)等の信号伝達の様子を表したものである。ここで、加え合わせ点において、2つ(またはそれ以上)の信号の和または差が、加え合わせ点に入る信号に「+」或いは「−」を付して示したものである。また、伝達要素は、入力された信号に対しブロック内の関数(配列等)を作用させることで変換された信号が出力されるものである。
本実施形態のパワーアシストシステム1は、図1乃至図6に示すように、現在の操作トルク3から未来の制御入力に係る制御入力値4及び未来の状態量5を予測するものであり、2次ローパスフィルタ6及びスライダ2の数学モデル7に基づく第一モデル予測制御系Fと、予測された未来の状態量5から未来の制御入力に係る最適値に係る制約後制御入力値46を生成するための第二モデル予測制御系Sとの組合わせによって構成されている。ここで、図1は第一モデル予測制御系Fにおいて現在の操作トルク3から未来の制御入力に係る制御入力値4を予測するための構成を抽出したものであり、図2は当該制御入力値4に基づいて未来の状態量5を予測するための第一モデル予測制御系Fの全体を表したものである。
さらに具体的に説明すると、第一モデル予測制御系Fは、図1及び図2に示されるように、入力された操作トルク3を増幅し、増幅操作トルク9を生成する増幅回路10と、現在の目標値11から増幅操作トルク9を減算し、現在の偏差12を生成する現在偏差生成回路13と、現在の目標値11から未来の操作トルクに係る設定値軌道14を生成する設定値軌道生成回路15と、現在の偏差12から未来の操作トルクに係る誤差16を生成する誤差生成回路17と、生成された設定値軌道14から誤差16を減算し、未来の操作トルクに係る参照軌道19を生成する参照軌道生成回路20と、生成された参照軌道19から未来の操作トルクに係る追従誤差21を生成する追従誤差生成回路22と、生成された追従誤差21から予測コントローラのフィードバックゲインに基づいて1ステップ未来の入力変化に係る1ステップ変化値23を生成する変化値生成回路24と、1ステップ変化値23を積分し、内部モデル28の制御入力値4を生成する第一積分回路25と、スライダ2に対応して構築された2次ローパスフィルタ6及びスライダ2の数学モデル7を含み、制御入力値4からモデル状態量26を生成する内部モデル28と、生成された追従誤差21から全予測コントローラのフィードバックゲインに基づいて全ステップ未来の入力変化に係る全ステップ変化値29を生成する全変化値生成回路30と、制御入力値4から1ステップ過去の制御入力に係る過去制御入力値31を生成する第一サンプルホールド回路32と、全ステップ変化値29に未来の全状態量の基礎となる第一基礎係数33を積算した第一全状態量34、過去制御入力値31に未来の全状態量の基礎となる第二基礎係数35を積算した第二全状態量36、及びモデル状態量26に未来の全状態量の基礎となる第三基礎係数37を積算した第三全状態量38をそれぞれ加算し、未来の全状態量39を生成する全状態量生成回路40と、未来の全状態量39から変位情報のみを抽出し、未来の状態量5を生成する状態量生成回路41とを具備し、追従誤差生成回路22は、第二全状態量36から操作トルク3のみを抽出する第二トルク係数42を積算した値、及び、第三全状態量38から操作トルク3のみを抽出する第三トルク係数43を積算した値をそれぞれ参照軌道19から減算することによって追従誤差21が生成されるものである。
ここで、操作トルク3とは、操作者が実際にスライダ2のグリップを把持し、所定方向に加えたトルクの大きさに係る情報(信号)であり、増幅操作トルク9とは、増幅回路10を介して当該操作トルク3の情報を規定の増幅率に基づいて信号増幅したものである。そして、現在の操作トルク3から増幅操作トルク9の値を減算することにより、現時刻における現在の目標値11からの偏り(現在の偏差12)が求められる。さらに、この現在の偏差12に未来の操作トルクに係る誤差16を生成するための配列を積算することにより(誤差生成回路17)により、当該誤差16が求められる。一方、現在の目標値11に未来の操作トルクに係る設定値軌道14を生成するための配列を積算することにより(設定値軌道生成回路15)、当該設定値軌道14が求められる。求められた設定値軌道14から誤差16を減算することにより(参照軌道生成回路20)、未来の操作トルクに係る参照軌道19が生成される。係る参照軌道19が内部モデル28における取り敢えずの目標値となる。
ここで、第一モデル予測制御系Fにおいて構築された内部モデル28は、設計モデルに相当し、スライダ2の数学モデル7と2次ローパスフィルタ6を含んで一体的に構成されている。本実施形態の内部モデル28に2次ローパスフィルタ6を適用することにより、状態空間の拡大が可能となる。その結果、フィードバック情報の中に操作トルク3に関する情報を含めることが可能となり、これに基づいて追従誤差21を計算することが可能となる。2次ローパスフィルタ6は、フィルタ回路の一種として知られ、一般にある遮断周波数より高い周波数の帯域を減衰させるために主に用いられている。したがって、本実施形態に適用することにより、内部モデル28の制御入力値4に含まれるノイズを、2次ローパスフィルタ6の減衰効果によって減衰させる効果も併せて有している。
そして、参照軌道19から追従誤差生成回路22を経て生成された追従誤差21は、予測コントローラのフィードバックゲインに基づいて1ステップ未来の入力変化に係る1ステップ変化値23が生成される。これにより、現時刻よりも1ステップ先(例えば、0.02秒先)の値が予測される。そして、得られた値を第一積分回路25で積分することにより、内部モデル28に対して入力される制御入力値4が求められる。ここで、予測コントローラとはモデル予測制御において使用される周知のモデル予測制御フィーダコントローラが相当し、入力された追従誤差21に係る信号に基づいて、1ステップ変化値23が生成される。
さらに、生成された制御入力値4を第一サンプルホールド回路32に通す。ここで、サンプルホールド回路は、一般に変化している値を、ある時点において一時的に保持するための回路であり、ADコンバータによるアナログ信号をデジタル信号に変換する際に用いるものである。これにより、第一サンプルホールド回路32を経た信号は、現時刻よりも1ステップ過去の制御入力値(過去制御入力値31)となる。係る過去制御入力値31に未来の全状態量の元となる係数(第二基礎係数35)を積算し第二全状態量36を求め、さらに第二全状態量36から操作トルク3に関する情報のみを抽出する第二トルク係数42を積算した値を求める。さらに、制御入力値4が入力された内部モデル28から出力されるモデル状態量26に対し、未来の全状態量の元となる係数(第二基礎係数35)を積算して第三全状態量38を求め、さらに第三全状態量から操作トルク3に係る情報のみを抽出する第三トルク係数43を積算した値を求める。そして、それぞれ求めた2つの値を参照軌道19から減算することにより、フィードバック情報に基づいた追従誤差21が生成される(追従誤差生成回路22)。これにより、内部モデル28の制御入力値4がフィードバック情報を考慮して生成されることになる。
さらに、第一モデル予測制御系Fは、図2に示すように、未来の操作トルクに係る追従誤差に対して全予測コントローラのフィードバックゲインに基づいて全ステップ未来の入力変化に係る全ステップ変化値29を生成し(全変化値生成回路30)、前述した第二基礎係数35を過去制御入力値31に積算した第二全状態量36、及び第三基礎係数37をモデル状態量26に積算した第三全状態量38に加え、生成された全ステップ変化値29に未来の全状態量の元となる第一基礎係数33を積算し得られた第一全状態量34をそれぞれ加算することにより、未来の全状態量39を生成する(全状態量生成回路40)。そして、生成された未来の全状態量39に対し、変位情報のみを抽出する配列を積算することにより、設定値軌道に係る未来の状態量5が求められる(状態量生成回路41)。
これにより、最終的に現在の操作トルク3から、未来の状態量5に関する情報を得ることができる。その結果、2次ローパスフィルタ6及び数学モデル7から一体的に形成された内部モデル28に係る過去、現在、未来に関する情報から、未来の全状態量39(例えば、操作トルク、スライダ2のグリップ位置、或いはグリップの移動速度等)をリアルタイムですべて予測しすることが可能となる。
さらに、本実施形態の第一モデル予測制御系Fは、下記に掲げる特徴を有している。すなわち、通常のフィードバックループ回路の代替として、外部からの情報(操作トルク3)を用い、現在の目標値11との間での現在の偏差12を求めることを行っている。また、2次ローパスフィルタ6及びスライダ2の数学モデル7を一体化した内部モデル28を構築することにより、状態空間の拡大を図ることができ、フィルタ処理された近似的な操作トルク及びその微分値を得ることができる。また、未来の操作トルクに係る追従誤差21に対し、離散モデルに基づく予測モデルを適用することにより、未来の全状態量を得ることができる。
一方、第二モデル予測制御系Sは、第一モデル予測制御系Fによって生成された未来の状態量5から制約前の現在の制御入力の最適値に係る制約前制御入力値44を生成する制御器45と、制約前制御入力値44から上限または下限が制約された制約後制御入力値46を生成するリミッター47と、制約後制御入力値46から実際の出力値48を生成するスライダ2と制約後制御入力値46から内部モデル出力値49を生成する制御対象(スライダ2)の内部モデル50と、現在の測定外乱51の入力を受付け、プロセス内部モデル出力値52を生成するプロセスの内部モデル53と、現在の測定外乱51の入力を受付け、プロセス出力値54を生成するプロセス55と、実際の出力値48にプロセス出力値54を加算する加算回路56とを具備し、制御器45は未来の状態量5、実際の出力値48、内部モデル出力値49、及びプロセス内部モデル出力値52に基づいて、制約前制御入力値44を生成するものである。なお、制御対象の内部モデル50は、第一モデル予測制御系Fにおけるスライダ2の数学モデル7と同一のものであるが、それぞれ入力対象及び出力対象が相違するため、異なる符号を付して示している。
すなわち、第二モデル予測制御系Sは、第一モデル予測制御系Fからの出力結果(未来の状態量5)に基づき、現在の制御入力に係る最適値に相当する制約後制御入力値46を演算することができるものであり、PFC制御を行うものである。具体的に説明すると、未来の状態量5を制御器45に入力し、係る制御器45内で実際の出力値48及び内部モデル出力値49などに基づいて生成された値を結合することにより、上限または下限の制約がない制約前制御入力値44を生成し、その後、所定の条件で上限または下限が設定されたリミッター47を通すことにより制約後制御入力値46を生成するものである。ここで、生成された制約後制御入力値46は、その後、制御対象(スライダ2)の内部モデル50に入力されることにより内部モデル出力値49を生成し、次ステップ以降の制約前制御入力値44の寄与することになる。また、制御対象であるスライダ2に実際に入力し、その出力結果である実際の出力値48を得ることで、内部モデル出力値49と同様に次ステップ以降の制約前制御入力値44の生成に寄与することができる。さらに、本実施形態のパワーアシストシステム1は、現在の測定外乱51(妨害となる信号、ノイズ)の入力を受付け、これに基づいて出力されたプロセス内部モデル出力値52及びプロセス出力値54を制約前制御入力値44の生成に寄与させることができる。このとき、測定外乱51からスライダ2の実際の出力値48の生成までの伝達特性(プロセス)は陽に扱う必要がある。これにより、制約前制御入力値44の生成に係る精度を高めることができる。なお、現在の測定外乱51の影響が大きくない場合には、プロセス内部モデル出力値52及びプロセス出力値54を生成しないものであっても構わない。
第二モデル予測制御系Sについて図4に基づいてさらに詳細に説明すると、本実施形態におけるスライダ2のような“速度指令型制御対象”を扱う場合、そのままで位置決め制御を行うことができない。そこで、制御対象の内部モデル50を、第一分解モデル57a及び第二分解モデル57bからなる分解モデル58と、分解モデル58と接続した、積分モデル59を有する積分器60とによって構成し、見かけ上は積分器を有さないものを構成する。ここで、制御対象の内部モデル50は、(第一分解モデル+第二分解モデル)/(1+積分モデル)で表される。なお、図4において、現在の測定外乱51の影響を考慮しないものを図示している。
制御対象の内部モデル50は、リミッター47によって生成され、出力された制約後制御入力値46の入力をそれぞれの第一分解モデル57a及び第二分解モデル57bで受付けることにより第一分解モデル出力値61a及び第二分解モデル61bを出力する機能、及び、第一分解モデル出力値61a及び第二分解モデル出力値61bを加え合わせた値の入力を受付けるとともに、積分モデル59から出力された積分モデル出力値62を減算することで内部モデル出力値49を出力する機能を備えている。なお、積分モデル出力値62は、1ステップ前の内部モデル出力値49を積分モデル59に入力することによって生成される。
また、制御器45は、第一分解モデル57aから出力される第一分解モデル出力値61a、第二分解モデル57bから出力される第二分解モデル出力値61b、積分モデル59から出力される積分モデル出力値62、及び内部モデル出力値49の入力を受付ける機能を備えている。具体的には、制御器45は、第0制御ゲイン63、第1制御ゲイン64、第2制御ゲイン65、第3制御ゲイン66、及び第4制御ゲイン67を備えている。ここで、第0制御ゲイン63は、未来の状態量5から実際の出力値48を減算した制御偏差68を比例倍する機能を有し、第1制御ゲイン64は第一分解モデル出力値61aを比例倍する機能を有し、第2制御ゲイン65は第二分解モデル出力値61bを比例倍する機能を有し、第3制御ゲイン66は積分モデル出力値62を比例倍する機能を有し、第4制御ゲイン67は内部モデル出力値49を比例倍する機能を有している。そして、それぞれの制御ゲイン63等を経て出力された値が加え合わされることで制約前制御入力値44が生成される。
これにより、制御対象のスライダ2についての制約後制約入力値46(=最適値)を得ることができる。このとき、制約後制約入力値46を算出するためには、非線形最適問題を事前に(オフラインで)1回解くだけでよい。すなわち、リアルタイムで計算を行う必要がなく、コンピュータに過大な計算負荷をかけることがない。また、第二モデル予測制御系Sのリミッター47によって、予め変位量、速度、制御入力値などの物理量に対して直接制約をかけることができ、当該物理量に関して上限または下限が設定された制約後制御入力値46を容易に求めることができる。これにより、パワーアシストシステム1における安全性を向上させることができる。例えば、上述の上肢動作を支援するロボット等の場合、ロボットアームの安全または危険な可動域、或いは安全または危険な速度を予め定義しておくことより、パワーアシストによる制御が制約条件の範囲内に抑えられる。そのため、周囲の人間に対する安全性の確保とともに、パワーアシストシステム1(制御対象)の故障や破損等を防ぐことができる。また、操作ミスにより、過剰な入力があった場合でも当該入力をキャンセルすることができる。また、第一モデル予測制御系F及び第二モデル予測制御系Sにおいて、予測ホライズンは同じ値である必要はない。
本実施形態の各モデル予測制御系F,Sにおいて計算される未来の状態量5は、厳密にプロパーな伝達関数である制御対象の離散モデルに基づく予測モデルを用いて求められるため、一般的に知られているPID制御や状態フィードバック制御と異なり、現在(現時刻)から設定した未来の時刻までの各時刻における全状態量が常にフィルタリングされているものとみなすことができる。その結果、安定的なものとなり、ノイズに対する影響が小さくなる。これにより、高い安定的かつ増幅率の高いパワーアシストシステム1を実現することができる。
次に、本実施形態のパワーアシストシステム1にスライダ2の位置決め動作に係る未来の操作トルク3及び未来の変位に関する数値シミュレーションのシミュレーション結果を図5及び図6に基づいて説明する。ここで、数値シミュレーションの実験を行うための実験装置として、トルクセンサとアナログ速度指令入力型DCサーボモータドライバを介して、DCサーボモータ、プーリ、及びゴムベルトにより直線的に駆動される1自由度のスライダ2を構成さいている。なお、スライダ2のグリップ根本部分に設けられたトルクセンサによって検知された操作トルク3に基づいて、係るスライダ2の駆動が開始され、スライダ2の位置の移動(変位)が生じる。係るスライダ2の移動(変位)を検出するためにポテンショメータが用いられ、さらに各種制御のための制御用コントローラとして市販のパーソナルコンピュータ及びデジタルシグナルプロセッサ(DSP)が用いられている。
上記実験装置を使用し、スライダ2の位置決め動作を「引く」に限定した場合の初期位置から目標位置(ここでは、「200mm」に設定)までの位置決めをするための適当な操作トルク3を与え、数値シミュレーションを行った。その結果、図5(a)に示すように、1サンプル毎の操作トルク3に基づいて、25ステップ先の未来の参照軌道19が生成され、操作トルク3の現在の目標値11に向かうように縦軸方向に向かう予測軌道(図5(a)における下向き矢印参照)として予測されていることが確認される。また、図5(b)は、図5(a)において予測された参照軌道19を横軸方向に写像したものである。これによると、現在の操作トルク3を図5(a)と比較した場合、予測軌道の方向(傾き)が(図5(b)における右斜め下向き矢印参照)、図5(a)の場合と異なっていることが確認される。これは、参照軌道19が、現在の目標値11と、1次遅れの減衰性を持つ配列(誤差生成回路17に相当)によって予測される未来の操作トルクの誤差16の差をとることによって生成されるためである(図1等参照)。
ここで、予測軌道の方向が大きく相違するものの、予測された現在の操作トルク3や2次ローパスフィルタ6によって雑音除去された操作トルク(内部モデル28のモデル状態量26に相当)は、現在の操作トルクより相似形で、かつ少し大きく予測される。一方、実際のスライダ2に対する制約後制御入力値46は、現在の操作トルク3との単純な相似形ではなく、比較することが困難である。そのため、本実施形態におけるモデル予測制御系F,Sをパワーアシストシステム1に適用する場合、操作トルク3のスケーリングファクタを大きく設定する必要があることが示唆される。
また、図6(a)により、未来の設定値軌道(=未来の状態量5)と予測された未来の参照軌道が、未来の設定値軌道に向かうように縦軸予測されていることが確認される。また、図6(b)は、図6(a)において縦軸方向に予測した未来の設定値軌道(未来の状態量5)及び未来の参照軌道をそれぞれ横軸方向に写像したものである。これにより、内部モデル28のモデル状態量26に係る変位(図6における内部モデルの出力)と、実際のスライダ2から出力される実際の出力値48に係る変位(図6における実際の出力)とを比較すると、いずれもそれぞれの予測軌道(未来の状態量5、及び未来の参照軌道)が実際の軌道と近く、ほぼ正しく動作予測が行われているものと判断される。さらに、「内部モデルの出力」と「実際の出力」を比較すると、第一モデル予測制御系F及び第二モデル予測制御系Sのそれぞれにおいて、異なる位置決め動作予測を行っていることが確認される。
以上のシミュレーション結果から、操作トルク3を予測する主に第一モデル予測制御系F及び未来の変位を予測する第二モデル予測制御系Sを組み合わせることにより、現在の操作トルク3に関する情報を入力するだけで、位置決め動作の動作予測が可能であることが確認された。そのため、係る動作予測を採用しパワーアシストシステム1を構築することができる。
その結果、人間の意思よりも先に、制御対象(スライダ2等)の操作トルク3(=操作力)や停止位置(=変位)等を予測することが可能となり、パワーアシストシステム1において制御対象の挙動を予見制御することが可能となる。これにより、ロボットアーム等が周囲の物体に衝突する衝突回避機能、或いは緊急時に行う緊急停止操作等を予め予測し、行うことができる。したがって、人間機械協調系のシステムにおいて、正確な位置決め操作を可能とすることで作業効率の向上を図ることができ、さらに操作性自体の向上も可能となる。例えば、上肢動作を支援する義手等のロボットアームを含むロボットに本実施形態のパワーアシストシステムを適用した場合、ロボットアームの位置制御性や可動性が優れたものとなる。また、下肢動作を支援する義足等を含むロボットに本実施形態のパワーアシストシステムを適用した場合、歩行動作時における転倒防止性の向上や周囲状況の変化に対する即応性の向上を図ることができる。
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
例えば、本実施形態のパワーアシストシステム1として、主にスライダ2を制御対象として想定するものを示したが、これに限定されるものではなく、モータやアクチュエータ等の各種可動機構を備える人間機械協調系の操作制御において適用するものであっても構わない。
1 パワーアシストシステム(モデル予測制御を用いたパワーアシストシステム)
2 スライダ(制御対象)
3 操作トルク
4 制御入力値
5 未来の状態量
6 2次ローパスフィルタ
7 数学モデル
9 増幅操作トルク
10 増幅回路
11 現在の目標値
12 現在の偏差
13 現在偏差生成回路
14 設定値軌道
15 設定値軌道生成回路
16 誤差
17 誤差生成回路
19 参照軌道
20 参照軌道生成回路
21 追従誤差
22 追従誤差生成回路
23 1ステップ変化値
24 変化値生成回路
25 第一積分回路
26 モデル状態量
28 内部モデル
29 全ステップ変化値
30 全変化値生成回路
31 過去制御入力値
32 第一サンプルホールド回路
33 第一基礎係数
34 第一全状態量
35 第二基礎係数
36 第二全状態量
37 第三基礎係数
38 第三全状態量
39 未来の全状態量
40 全状態量生成回路
41 状態量生成回路
42 第二トルク係数
43 第三トルク係数
44 制約前制御入力値
45 制御器
46 制御後制御入力値
47 リミッター
48 実際の出力値
49 内部モデル出力値
50 制御対象の内部モデル
51 現在の測定外乱
52 プロセス内部モデル出力値
53 プロセスの内部モデル
54 プロセス出力値
55 プロセス
56 加算回路
57a 第一分解モデル
57b 第二分解モデル
58 分解モデル
59 積分モデル
60 積分器
61a 第一分解モデル出力値
61b 第二分解モデル出力値
62 積分モデル出力値
63 第0制御ゲイン
64 第1制御ゲイン
65 第2制御ゲイン
66 第3制御ゲイン
67 第4制御ゲイン
68 制御偏差
F 第一モデル予測制御系
S 第二モデル予測制御系
特開2007−76807号公報

Claims (3)

  1. 現在の操作トルクから制御対象に対応する内部モデルの未来の制御入力値及び前記内部モデルの未来の状態量を予測する第一モデル予測制御系と、
    予測された前記未来の状態量から制約された現在の制御入力の最適値に係る制約後制御入力値を演算する第二モデル予測制御系と
    を具備し、
    前記第一モデル予測制御系は、
    入力された前記操作トルクを増幅し、増幅操作トルクを生成する増幅回路と、
    現在の目標値から前記増幅操作トルクを減算し、現在の偏差を生成する現在偏差生成回路と、
    前記現在の目標値から未来の操作トルクに係る設定値軌道を生成する設定値軌道生成回路と、
    前記現在の偏差から前記未来の操作トルクに係る誤差を生成する誤差生成回路と、
    生成された前記設定値軌道から前記誤差を減算し、前記未来の操作トルクに係る参照軌道を生成する参照軌道生成回路と、
    生成された前記参照軌道から前記未来の操作トルクに係る追従誤差を生成する追従誤差生成回路と、
    生成された前記追従誤差から1ステップ未来の入力変化に係る1ステップ変化値を生成する変化値生成回路と、
    前記1ステップ変化値を積分し、前記内部モデルの制御入力値を生成する第一積分回路と、
    前記制御対象に対応して構築された2次ローパスフィルタ及び前記制御対象の数学モデルを含み、前記制御入力値からモデル状態量を生成する前記内部モデルと、
    生成された前記追従誤差から全ステップ未来の入力変化に係る全ステップ変化値を生成する全変化値生成回路と、
    前記制御入力値から1ステップ過去の制御入力に係る過去制御入力値を生成する第一サンプルホールド回路と、
    前記全ステップ変化値に未来の全状態量の基礎となる第一基礎係数を積算した第一全状態量、前記過去制御入力値に前記未来の全状態量の基礎となる第二基礎係数を積算した第二全状態量、及び前記モデル状態量に前記未来の全状態量の基礎となる第三基礎係数を積算した第三全状態量をそれぞれ加算し、未来の全状態量を生成する全状態量生成回路と、
    前記未来の全状態量から変位情報のみを抽出し、前記未来の状態量を生成する状態量生成回路と
    を具備し、
    前記追従誤差生成回路は、
    前記第二全状態量から前記操作トルクのみを抽出する第二トルク係数を積算した値、及び、前記第三全状態量から前記操作トルクのみを抽出する第三トルク係数を積算した値をそれぞれ前記参照軌道から減算することによって前記追従誤差が生成され、
    前記第二モデル予測制御系は、
    前記未来の状態量から制約前の現在の制御入力の最適値に係る制約前制御入力値を生成する制御器と、
    前記制約前制御入力値から上限または下限が制約された制約後制御入力値を生成するリミッターと、
    前記制約後制御入力値から実際の出力値を生成する前記制御対象と、
    前記制約後制御入力値から内部モデル出力値を生成する制御対象の内部モデルと
    を具備し、
    前記制御器は、
    前記未来の状態量、前記実際の出力値、及び前記内部モデル出力値に基づいて、前記制約前制御入力値を生成することを特徴とするモデル予測制御を用いたパワーアシストシステム。
  2. 前記制御対象の内部モデルは、
    前記制約後制御入力値を受付け、分解モデル出力値を生成する内部モデルの分解モデルと、
    前記分解モデルと接続し、前記分解モデル出力値から積分モデル出力値を生成する積分モデルを有する積分器と
    を具備し、
    前記制御器は、
    前記未来の状態量から前記実際の出力値を減算した制御偏差、前記分解モデル出力値、前記積分モデル出力値、及び前記内部モデル出力値の入力をそれぞれ受付ける複数の制御ゲインを具備することを特徴とする請求項1に記載のモデル予測制御を用いたパワーアシストシステム。
  3. 現在の測定外乱の入力を受付け、プロセス内部モデル出力値を生成するプロセスの内部モデルと、
    前記現在の測定外乱の入力を受付け、プロセス出力値を生成するプロセスと、
    前記実際の出力値に前記プロセス出力値を加算する加算回路と
    をさらに具備し、
    前記制御器は、
    前記プロセス内部モデル出力値の入力を受付け、前記制約前制御入力値を生成することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のモデル予測制御を用いたパワーアシストシステム。
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