JP2014117475A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】遊技機の本体に対して移動可能に構成された揺動部材(可動体)と、揺動部材を移動させるべく駆動する揺動用モータと、揺動用モータの駆動を制御するランプ制御部と、を備え、ランプ制御部は、揺動部材を移動開始させるべく揺動用モータの回転子の回転を開始する場合には、回転子の回転に必要な励磁に際して回転子の位置を予め定められた位置に位置決めする励磁を行う。
【選択図】図38
Description
例えば、特許文献1に記載された遊技機は、以下のように構成されている。可動体は非作動時には格納スペースに収容され、特定演出時のみ表示装置(画像表示部)の手前に出てくる。表示装置の表示画面上方であって可動体の移動方向と平行に、螺旋状の溝が横方向に付与されたスパイラル軸が軸回り回転自在に設けられている。スパイラル軸の溝に可動体の端部が嵌合されており、スパイラル軸を回転させると可動体は横方向に移動し表示装置(画像表示部)の手前に出てくる。スパイラル軸はモータにより回転される。
本発明は、可動体をスムーズに動作させることができる遊技機を提供することを目的とする。
〔遊技機の基本構成〕
図1は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100の概略正面図である。
同図に示す遊技機の一例としてのパチンコ遊技機100は、遊技者の指示操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたものである。このパチンコ遊技機100は、遊技球が打ち出される遊技盤110と、遊技盤110を囲む枠部材150とを備えている。遊技盤110は、枠部材150に着脱自在に取り付けられている。
本実施の形態では、遊技者により視認され易い遊技領域111の位置に、演出のための各種の画像を表示する画像表示部114が配設されている。この画像表示部114は、液晶ディスプレイ等による表示画面を備え、遊技者によるゲームの進行に伴い、例えば、図柄抽選結果(図柄変動結果)を遊技者に報知するための装飾図柄を表示したり、キャラクタの登場やアイテムの出現による演出画像を表示したりする。
また、遊技盤110の前面に、各種の演出に用いられる可動役物115および盤ランプ116を備えている。可動役物115は、遊技盤110上で動作することにより各種の演出を行い、また、盤ランプ116は、発光することで各種の演出を行う。
第2始動口122は、チューリップの花の形をした一対の羽根が電動ソレノイドにより開閉すると共に点灯する普通電動役物としての電動チューリップ123を備えている。電動チューリップ123は、羽根が閉じていると、遊技球が第2始動口122へ入り難い一方で、羽根が開くと第2始動口122の入口が拡大して遊技球が第2始動口122へ入り易くなるように構成されている。そして、電動チューリップ123は、普通図柄抽選に当選すると、点灯ないし点滅しながら羽根が規定時間(例えば6秒間)および規定回数(例えば3回)だけ開く。
なお、本実施の形態では、遊技領域111に第1始動口121および第2始動口122が配設されているが、いずれか一方のみを配設する構成例やさらに他の始動口を配設する構成例も考えられる。また、本実施の形態では、遊技領域111に大入賞口125が1つ配設されているが、大入賞口125を複数配設する構成例も考えられる。
本実施の形態では、遊技盤110の右下の位置に、抽選結果や保留数に関する表示を行う表示器130が配設されている。
なお、本実施の形態では、皿153を上下皿一体で構成しているが、上皿と下皿とを分離する構成例も考えられる。また、ハンドル151を所定条件下で発光させる構成例も考えられる。
また、枠部材150は、パチンコ遊技機100の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりするスピーカ156および枠ランプ157を備えている。スピーカ156は、楽曲や音声、効果音による各種の演出を行い、また、枠ランプ157は、点灯点滅によるパターンや発光色の違い等で光による各種の演出を行う。なお、枠ランプ157については、光の照射方向を変更する演出を行うことを可能にする構成例が考えられる。
また、枠部材150は、遊技盤110を遊技者と隔てるための透明板(不図示)を備えている。
パチンコ遊技機100の表示器130は、図2の(a)に示すように、第1始動口121の入賞に対応して作動する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122の入賞に対応して作動する第2特別図柄表示器222と、ゲート124の通過に対応して作動する普通図柄表示器223と、を備えている。第1特別図柄表示器221は、第1始動口121の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。第2特別図柄表示器222は、第2始動口122の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。普通図柄表示器223は、遊技球がゲート124を通過することにより普通図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222および普通図柄表示器223の各々は、LED表示装置で構成され、その点灯態様によって各抽選結果を表す図柄が表示される。
次に、パチンコ遊技機100での動作制御や信号処理を行う制御ユニットについて説明する。
図3は、制御ユニットの内部構成を示すブロック図である。同図に示すように、制御ユニットは、メイン制御手段として、内部抽選および当選の判定等といった払い出す賞球数に関する各種制御を行う遊技制御部200を備えている。また、サブ制御手段として、演出を統括的に制御する演出制御部300と、画像および音響を用いた演出を制御する画像/音響制御部310と、各種のランプおよび可動役物115を用いた演出を制御するランプ制御部320と、払出球の払い出し制御を行う払出制御部400と、を備えている。
遊技制御部200は、内部抽選および当選の判定等といった払い出し賞球数に関連する各種制御を行う際の演算処理を行うCPU201と、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM202と、CPU201の作業用メモリ等として用いられるRAM203と、を備えている。
遊技制御部200は、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞すると特別図柄抽選を行い、特別図柄抽選での当選か否かの判定結果を演出制御部300に送る。また、特別図柄抽選時の当選確率の変動設定(例えば300分の1から30分の1への変動設定)、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間の短縮設定、および普通図柄抽選時の普通図柄変動時間の短縮設定を行い、設定内容を演出制御部300に送る。
さらに、遊技制御部200は、電動チューリップ123の羽根の開時間の延長、および電動チューリップ123の羽根が開く回数の設定、さらには羽根が開く際の開閉動作間隔の設定を制御する。また、遊技球が連続的に第1始動口121または第2始動口122へ入賞したときの未抽選分の限度個数(例えば4個)までの保留や、遊技球が連続的にゲート124を通過したときの未抽選分の限度個数(例えば4個)までの保留を設定する。
また、遊技制御部200は、特別図柄抽選の結果に応じて、大入賞口125が所定条件(例えば30秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態を維持するラウンドを所定回数だけ繰り返すように制御する。さらには、大入賞口125が開く際の開閉動作間隔を制御する。
払出制御部400が遊技制御部200の指示に従って賞球の払い出しを行った場合には、遊技制御部200は、払い出した賞球の個数に関する情報を払出制御部400から取得する。それにより、払い出した賞球の個数を管理する。
さらに、遊技制御部200には、大入賞口125への遊技球の入賞を検出する大入賞口検出部(大入賞口スイッチ(SW))215と、大入賞口125を閉状態と突出傾斜した開状態とに設定する大入賞口開閉部216と、普通入賞口126への遊技球の入賞を検出する普通入賞口検出部(普通入賞口スイッチ(SW))217と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選の結果を表示する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選の結果を表示する第2特別図柄表示器222と、普通図柄抽選の結果を表示する普通図柄表示器223と、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224と、が接続されている。
次に、演出制御部300は、演出を制御する際の演算処理を行うCPU301と、CPU301にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM302と、CPU301の作業用メモリ等として用いられるRAM303と、日時を計測するリアルタイムクロック(RTC)304と、を備えている。
演出制御部300は、例えば遊技制御部200から送られる特別図柄抽選での当選か否かの判定結果に基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン等(演出ボタン161および演出キー162)を用いたユーザからの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出内容を設定する場合もある。この場合、例えば演出ボタン等のコントローラ(不図示)から操作に応じた信号(操作信号)を受け付け、この操作信号により識別される操作内容を演出の設定に反映させる。また、遊技が所定期間中断された場合には、演出の一つとして客待ち用の画面表示の設定を指示する。
さらには、遊技制御部200が特別図柄抽選時の当選確率を変動させた場合、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間を短縮させた場合、および普通図柄抽選時の普通図柄変動時間を短縮させた場合には、演出制御部300は設定された内容に対応させて演出内容を設定する。
また、演出制御部300は、設定した演出内容の実行を指示するコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送る。
画像/音響制御部310は、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処理を行うCPU311と、CPU311にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM312と、CPU311の作業用メモリ等として用いられるRAM313と、を備えている。
そして、画像/音響制御部310は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、画像表示部114に表示する画像およびスピーカ156から出力する音響を制御する。
具体的には、画像/音響制御部310のROM312には、画像表示部114において遊技中に表示する図柄画像や背景画像、遊技者に抽選結果を報知するための装飾図柄、遊技者に予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等といった画像データが記憶されている。さらには、画像データと同期させて、または画像データとは独立にスピーカ156から出力させる楽曲や音声、さらにはジングル等の効果音等といった各種音響データが記憶されている。CPU311は、ROM312に記憶された画像データや音響データの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。さらには、読み出した画像データを用いて背景画像表示、図柄画像表示、図柄画像変動、およびキャラクタ/アイテム表示等のための画像処理と、読み出した音響データを用いた音声処理とを行う。
そして、画像/音響制御部310は、画像処理された画像データにより画像表示部114での画面表示を制御する。また、音声処理された音響データによりスピーカ156から出力される音響を制御する。
ランプ制御部320は、盤ランプ116や枠ランプ157の発光、および可動役物115の動作を制御する際の演算処理を行うCPU321と、CPU321にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM322と、CPU321の作業用メモリ等として用いられるRAM323と、を備えている。
そして、ランプ制御部320は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ116や枠ランプ157の点灯/点滅や発光色等を制御する。また、可動役物115の動作を制御する。
具体的には、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた盤ランプ116や枠ランプ157での点灯/点滅パターンデータおよび発光色パターンデータ(発光パターンデータ)が記憶されている。CPU321は、ROM322に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、ランプ制御部320は、読み出した発光パターンデータにより盤ランプ116や枠ランプ157の発光を制御する。
また、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた可動役物115の動作パターンデータが記憶されている。CPU321は、可動役物115に対しては、読み出した動作パターンデータによりその動作を制御する。
払出制御部400は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行うCPU401と、CPU401にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM402と、CPU401の作業用メモリ等として用いられるRAM403と、を備えている。
そして、払出制御部400は、遊技制御部200から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。
具体的には、払出制御部400は、遊技制御部200から、遊技球が入賞した場所(第1始動口121等)に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部411を制御する。ここでの払出駆動部411は、遊技球の貯留部から遊技球を送り出す駆動モータで構成される。
払出制御部400は、払出球検出部412、球有り検出部413および満タン検出部414にて検出された検出信号を受け取り、これらの検出信号に応じた所定の処理を行う。例えば、払出制御部400は、払出球検出部412から取得した信号を基に払出駆動部411から皿153の方へ供給された、言い換えれば払い出された遊技球の個数を計数する。そして、払出球検出部412が検出した遊技球の数が指定された数となったら払出駆動部411の駆動を停止する。また、払出制御部400は、指定された数の遊技球を払い出し終える前であっても、球有り検出部413が遊技球の貯留が無いことを検出した場合には、払い出すのに十分な遊技球が存在しないと判断し、払出駆動部411の駆動を停止する。また、払出制御部400は、満タン検出部414が予め定められた数の遊技球が皿153に溜められた状態となる満タン状態であることを検出した場合には、払出駆動部411の駆動を停止するとともに、発射制御部に皿満タン信号を出力する。
さらに、払出制御部400には、ホールに設置されたホストコンピュータに対して各種の情報を送信する枠用外部情報端子基板450が接続されている。そして、払出制御部400は、例えば払出駆動部411に対して払い出すように指示した賞球数に関する情報や払出球検出部412にて検出された実際に払い出された賞球数に関する情報等を枠用外部情報端子基板450を介してホストコンピュータに送信する。また、遊技制御部200に対しても、同様の情報を送信する。
続いて、遊技制御部200の機能構成を説明する。
図4は、遊技制御部200の機能構成を示すブロック図である。同図に示すように、遊技制御部200は、各種抽選処理を実行する機能部として、特別図柄抽選部231と、普通図柄抽選部232と、特別図柄変動制御部233と、特別図柄抽選結果判定部234と、普通図柄制御部237と、を備えている。
また、遊技制御部200は、特別図柄変動に伴う処理を実行する機能部として、変動パターン選択部235と、遊技進行制御部236と、を備えている。
さらに、遊技制御部200は、各種役物の動作制御や賞球等に関するデータ処理を実行する機能部として、大入賞口動作制御部238と、電動チューリップ動作制御部239と、賞球処理部240と、出力制御部241と、乱数制御部242と、を備えている。
普通図柄抽選部232は、ゲート124を遊技球が通過した場合に、普通図柄抽選を行う。
特別図柄変動制御部233は、特別図柄の抽選が行われた場合に、その抽選結果に応じて特別図柄の変動を制御する。
ここで、「大当たり」は、大当たり遊技の終了後に発生する遊技状態に応じて複数の種類に分けられる。具体的には、特別図柄の変動時間が短縮される時短遊技状態の有無および大当たりの当選確率が高確率に変動した確変遊技状態の有無の組み合わせによって大当たりの種類が決まる。すなわち、大当たりの種類としては、大当たり遊技の終了後に、時短遊技状態および確変遊技状態の両方が発生する大当たり、時短遊技状態のみが発生する大当たり、確変遊技状態のみが発生する大当たり、時短遊技状態および確変遊技状態のいずれも発生しない大当たりが有り得る。以下、これらの大当たりを区別する場合は、大当たり遊技の終了後に発生する遊技状態に基づき、「時短有り」、「時短無し」、「確変有り」、「確変無し」等と記載して区別する。これらの大当たりは、各々個別の特別図柄に対応付けられており、特別図柄抽選において当選した特別図柄の種類に応じて大当たりの種類が確定する。
また、「はずれ」では、「大当たり」でも「小当たり」でもなく、遊技者に有利となる上記の遊技状態の何れも設定されない。
遊技進行制御部236は、各遊技状態において遊技の進行を制御する。
「当選」と判定された場合には、電動チューリップ123を規定時間および規定回数だけ開放し、第2始動口122への遊技球の入賞確率が高まる状態を発生させる。上記の入賞サポート(電チューサポート)時には、この規定回数や規定時間が増える。また、「はずれ」と判定された場合には、電動チューリップ123のこのような開放状態は発生しない。
電動チューリップ動作制御部239は、電動チューリップ123の開放動作を制御する。
賞球処理部240は、入賞や抽選に関する種々の役物への入賞個数の管理および入賞に応じた賞球の払い出しを制御する。
出力制御部241は、遊技制御部200から演出制御部300および払出制御部400へ制御用コマンドの出力を制御する。
乱数制御部242は、メイン制御手段やサブ制御手段による処理で用いられる各種の乱数値の更新を制御する。
次に、上記のように構成されたパチンコ遊技機100の基本動作を説明する。
パチンコ遊技機100の基本的な動作は、メイン制御手段である遊技制御部200により行われる。そして、この遊技制御部200の制御の下、サブ制御手段である演出制御部300により遊技上の演出の制御が行われ、払出制御部400により賞球の払い出しの制御が行われる。
遊技制御部200は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図5に示す各処理を一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに繰り返し実行する。図5を参照すると、乱数更新処理、スイッチ処理、図柄処理、電動役物処理、賞球処理、出力処理が順次実行される(ステップ501〜506)。
始動口スイッチ処理では、遊技制御部200の特別図柄抽選部231は、図3の第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッチ212の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、特別図柄抽選のための処理を実行する。
ゲートスイッチ処理では、遊技制御部200の普通図柄抽選部232は、図3のゲートスイッチ214の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、普通図柄抽選のための処理を実行する。
これらのスイッチ処理の詳細な内容については後述する。
特別図柄処理では、遊技制御部200の特別図柄変動制御部233、特別図柄抽選結果判定部234、変動パターン選択部235、および遊技進行制御部236により、特別図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理が行われる。
普通図柄処理では、遊技制御部200の普通図柄制御部237により、普通図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理が行われる。
これらの図柄処理の詳細な内容については後述する。
大入賞口処理では、遊技制御部200の大入賞口動作制御部238は、所定の条件に基づいて大入賞口125の開放動作を制御する。
電動チューリップ処理では、遊技制御部200の電動チューリップ動作制御部239は、所定の条件に基づいて電動チューリップ123の開放動作を制御する。
これらの電動役物処理の詳細な内容については後述する。
出力処理(ステップ506)では、遊技制御部200の出力制御部241は、演出制御部300および払出制御部400へ制御用コマンドを出力する。制御用コマンドは、ステップ505までの各処理において生成され、RAM203にセットされており、この出力処理で出力される。
図6は、図5のステップ502に示したスイッチ処理のうちの始動口スイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
この始動口スイッチ処理は、第1始動口121における入賞に対する処理と、第2始動口122における入賞に対する処理とが順次行われる。図6を参照すると、遊技制御部200の特別図柄抽選部231は、まず、第1始動口121に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ211がONとなったか否かを判断する(ステップ601)。第1始動口スイッチ211がONとなったならば、次に特別図柄抽選部231は、第1始動口121の入賞における未抽選分の保留数U1が上限値未満か否かを判断する(ステップ602)。図6に示す例では、上限値を4個としている。保留数U1が上限値に達している場合は(ステップ602でNo)、それ以上未抽選分の入賞を保留することができないので、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。
この後、特別図柄抽選部231は、ステップ603による保留数U1の増加を演出制御部300に通知するための保留数U1増加コマンドをRAM203にセットし(ステップ606)、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。ステップ605の事前判定処理が行われた場合は、保留数U1増加コマンドには、ステップ605で得られた事前判定の判定結果の情報が含まれる。
この後、特別図柄抽選部231は、ステップ609による保留数U2の増加を演出制御部300に通知するための保留数U2増加コマンドをRAM203にセットし(ステップ612)、第2始動口122における入賞に対する処理を終了する。ステップ611の事前判定処理が行われた場合は、保留数U2増加コマンドには、ステップ611で得られた事前判定の判定結果の情報が含まれる。
図7は、図5のステップ502に示したスイッチ処理のうちのゲートスイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
このゲートスイッチ処理において、遊技制御部200の普通図柄抽選部232は、まず、ゲート124を遊技球が通過してゲートスイッチ214がONとなったか否かを判断する(ステップ701)。ゲートスイッチ214がONとなったならば、次に普通図柄抽選部232は、未抽選分の保留数Gが上限値未満か否かを判断する(ステップ702)。図7に示す例では、上限値を4個としている。保留数Gが上限値に達している場合は(ステップ702でNo)、それ以上未抽選分の入賞を保留することができないので、ゲートスイッチ処理を終了する。
図8は、図5のステップ503に示した図柄処理のうちの特別図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この特別図柄処理において、遊技制御部200の特別図柄変動制御部233は、まず、RAM203においてセットされるフラグの設定(以下、フラグ設定)において当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ801)。ここで、当たり遊技フラグは、特別図柄抽選の結果が大当たりまたは小当たりである場合に、これらの当たりに応じた遊技状態であることを識別するためにセットされるフラグである。当たりの種類に応じて、長当たり遊技フラグ、短当たり遊技フラグ、小当たり遊技フラグのいずれかがセットされる。本実施の形態では、これらを総称して当たり遊技フラグと呼ぶ。
図9は、大当たり判定処理(図8のステップ808)の内容を示すフローチャートである。
この大当たり判定処理において、遊技制御部200の特別図柄抽選結果判定部234は、まず、今回の特別図柄抽選における大当たり乱数の判定を行い(ステップ901)、大当たりまたは小当たりしたか否かを判断する(ステップ902、905)。大当たりまたは小当たりしたか否かは、図6のステップ604またはステップ610で取得した大当たり乱数の値が、大当たりの当選値として設定された値または小当たりの当選値として設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される(図17(a)参照)。
以上の判定の後、特別図柄抽選結果判定部234は、大当たり図柄乱数の判定により決定された大当たりの種類を表す図柄(大当たり図柄)を設定情報としてRAM203にセットする(ステップ904)。
図10は、変動パターン選択処理(図8のステップ809)の内容を示すフローチャートである。
この変動パターン選択処理において、遊技制御部200の変動パターン選択部235は、まず、今回の特別図柄抽選で大当たりしたか否かを判断する(ステップ1001)。この判断は、大当たり判定処理(図9)のステップ901、902と同様である(ステップ902の判断結果を用いても良い)。そして、大当たりだった場合(ステップ1001でYes)、変動パターン選択部235は、大当たり用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(ステップ1002)。
乱数を用いた判定の結果、リーチ演出を行う場合(ステップ1004でYes)、変動パターン選択部235は、リーチ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(ステップ1005)。また、リーチ演出を行わない場合(ステップ1004でNo)、変動パターン選択部235は、はずれ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(ステップ1006)。
ここで、変動パターンテーブルとは、予め用意されている複数の変動パターン(変動時間10秒、30秒、60秒、90秒など)と変動パターン乱数の値とを対応付けたテーブルである。
図11は、停止中処理(図8のステップ815)の内容を示すフローチャートである。
この停止中処理において、遊技制御部200の遊技進行制御部236は、まず、RAM203のフラグ設定において時短フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1101)。時短フラグとは、パチンコ遊技機100の遊技状態が時短遊技状態であることを識別するためのフラグである。時短フラグがONである場合(ステップ1101でYes)、遊技進行制御部236は、時短遊技状態での抽選回数(変動回数)Jの値を1減算し(ステップ1102)、抽選回数Jが0になったか否かを調べる(ステップ1103)。そして、抽選回数J=0であれば(ステップ1103でYes)、時短フラグをOFFにする(ステップ1104)。なお、時短フラグをONにする操作と、抽選回数Jの初期値の設定は、後述の大入賞口処理(図14)における遊技状態設定処理(図15)で行われる。
一方、小当たりであった場合(ステップ1115でYes)、遊技進行制御部236は、小当たり遊技フラグをONにする(ステップ1116)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が小当たり遊技状態となる。
この後、遊技進行制御部236は、演出制御部300において当たり遊技フラグに応じたオープニング動作における演出を行うためのオープニングコマンドをRAM203にセットして(ステップ1118)、停止中処理を終了する。このオープニングコマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
図12は、客待ち設定処理(図8のステップ816)の内容を示すフローチャートである。
この客待ち設定処理において、遊技制御部200の遊技進行制御部236は、まず、RAM203のフラグ設定において客待ちフラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1201)。ここで、客待ちフラグは、パチンコ遊技機100が客待ち状態であることを識別するためにセットされるフラグである。
図13は、図5のステップ503に示した図柄処理のうちの普通図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この普通図柄処理において、遊技制御部200の普通図柄制御部237は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1301)。ここで、補助遊技フラグは、普通図柄抽選で当選した場合に、これに応じた遊技状態(補助遊技状態)であることを識別するためにセットされるフラグである。補助遊技状態では、電動チューリップ123が後述の電動チューリップ処理(図16)にしたがって開放され、第2始動口122に入賞し易くなる(補助される)。
図14は、図5のステップ504に示した電動役物処理のうちの大入賞口処理の内容を示すフローチャートである。
この大入賞口処理において、遊技制御部200の大入賞口動作制御部238は、まず、RAM203のフラグ設定において当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1401)。当たり遊技フラグがOFFである場合、大入賞口125への入賞はないので、大入賞口処理を終了する(ステップ1401でNo)。一方、当たり遊技フラグがONである場合(ステップ1401でYes)、次に大入賞口動作制御部238は、パチンコ遊技機100が停止中処理(図11)で開始された大当たり時の動作制御におけるオープニング動作の最中か否かを判断する(ステップ1402)。
この後、大入賞口動作制御部238は、演出制御部300において当たり遊技フラグに応じたエンディング動作における演出を行うためのエンディングコマンドをRAM203にセットする(ステップ1413)。このエンディングコマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
エンディング時間が経過した場合(ステップ1417でYes)に実行される遊技状態設定処理(ステップ1418)の内容を図15に示す。
図15に示すように、大入賞口動作制御部238は、まず、図14のステップ1401で当たり遊技フラグがONとなっているので、その当たりの種類を判断する(ステップ1501、1502、1503、1506)。これらの判断は、例えば大当たり判定処理(図9)でRAM203に設定情報としてセットされた図柄の種類に基づいて判断することができる。なお、これらの判断は大当たり判定処理(図9)のステップ902、903、905と概ね同様であるので、ステップ902、903、905の判断結果を用いても良い。
当たりの種類が確変無し+時短有りの大当たりである場合(ステップ1501でNo、ステップ1502、1503でYes)、大入賞口動作制御部238は、時短フラグをONにする(ステップ1504)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が時短遊技状態となる。また、大入賞口動作制御部238は、抽選回数Jの初期値を設定し(ステップ1505)、遊技状態設定処理を終了する。抽選回数Jの初期値は、図示の例では100回である。したがって、時短遊技状態における抽選が100回行われたならば、時短遊技状態が終了する。
図16は、図5のステップ504に示した電動役物処理のうちの電動チューリップ処理の内容を示すフローチャートである。
電動チューリップ処理において、遊技制御部200の電動チューリップ動作制御部239は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1601)。補助遊技フラグがOFFである場合、電動チューリップ123は開放しないため、電動チューリップ処理を終了する(ステップ1601でNo)。一方、補助遊技フラグがONである場合(ステップ1601でYes)、次に電動チューリップ動作制御部239は、電動チューリップ123が作動中か否かを判断する(ステップ1602)。
ここで、大当たり判定処理(図9)、変動パターン選択処理(図10)、普通図柄処理(図13)等で行われる、乱数による判定の手法について詳細に説明する。
図17は、本実施の形態で用いられる乱数の構成例を示す図である。
図17(a)には大当たり乱数の構成例、図17(b)には大当たり図柄乱数の構成例、図17(c)にはリーチ乱数の構成例、図17(d)には当たり乱数の構成例が、それぞれ示されている。
通常図柄Bでは、第1始動口121および第2始動口122ともに、当選値として15個の値が割り当てられている。したがって、大当たりに当選した場合に通常図柄Bでの当選(確変無し+時短無し)となる確率は、15/250(=3/50)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として175個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に確変図柄Aでの当選(確変有り+時短有り)となる確率は、175/250(=7/10)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として25個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に確変図柄Bでの当選(確変有り+時短無し)となる確率は、25/250(=1/10)である。
一方、第2始動口122には潜確図柄での当選値が割り当てられておらず、第2始動口122に入賞した場合に潜確図柄での当選となることはない。
次に、演出制御部300の動作を説明する。
図18は、遊技制御部200からコマンドを受信した際の演出制御部300の動作を示すフローチャートである。
演出制御部300の動作は、図18(a)に示すメイン処理と、図18(b)に示す割り込み処理とからなる。図18(a)を参照すると、演出制御部300は、まず起動時に初期設定を行い(ステップ1801)、CTC(Counter/Timer Circuit)の周期設定を行った後(ステップ1802)、設定された周期にしたがって、演出制御において用いられる乱数を更新しながら(ステップ1803)、割り込み処理を受け付ける。
図19は、コマンド受信処理(図18(b)のステップ1811)の内容を示すフローチャートである。
このコマンド受信処理において、演出制御部300は、まず、受信したコマンドが保留数を増加するためのコマンド(保留数増加コマンド)か否かを判断する(ステップ1901)。この保留数増加コマンドは、遊技制御部200において、図6に示した始動口スイッチ処理においてセットされ(ステップ606、612)、図5に示した出力処理(ステップ506)で演出制御部300へ送信される。保留数増加コマンドであった場合(ステップ1901でYes)、演出制御部300は、RAM303に保持されている保留数の値を1加算し(ステップ1902)、加算後の保留数の値を示す保留数コマンドをRAM303にセットする(ステップ1903)。
受信したコマンドが変動開始コマンドであった場合(ステップ1904でYes)、演出制御部300は、演出選択処理を実行する(ステップ1905)。演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが変動停止コマンドであった場合(ステップ1906でYes)、演出制御部300は、変動演出終了中処理を実行する(ステップ1907)。変動演出終了中処理の詳細については後述する。
受信したコマンドがオープニングコマンドであった場合(ステップ1908でYes)、演出制御部300は、当たり演出選択処理を実行する(ステップ1909)。当たり演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドがエンディングコマンドであった場合(ステップ1910でYes)、演出制御部300は、エンディング演出選択処理を実行する(ステップ1911)。エンディング演出選択処理の詳細については後述する。
演出制御部300により演出が行われる場合、特別図柄抽選の抽選結果に応じて設定される動作モードに基づき、種々の演出パターンが選択されて実行される。この動作モードは、演出制御部300のRAM303にセットされるモードフラグによって決定される。図20に示す例では、AモードからEモードまでの5種類のモードが設定され、各モードに対してモードフラグの値0〜4が割り当てられている。また、Bモードには確変図柄Aの大当たりが、Cモードには通常図柄Aの大当たりが、Dモードには確変図柄Bおよび通常図柄Bの大当たりが、Eモードには潜確図柄の大当たりおよび小当たりが、それぞれ割り当てられている。ここで、これらの図柄の種類は、図17(b)に示したものと同様である。Aモードには何れの当たりも割り当てられていない。さらに、図20に示す例では、変動演出終了中処理で用いられるパラメータM(M値)が、Aモードを除く各モードに対して個別に設定されている。
この演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信した変動開始コマンドを解析する(ステップ2101)。また、演出制御部300は、RAM303の設定からパチンコ遊技機100の現在のモードフラグを参照し(ステップ2102)、RAM303に保持されている保留数の値を1減算する(ステップ2103)。そして、演出制御部300は、変動開始コマンドの解析結果から得られる各種の設定情報(大当たりの種類、大当たり遊技後の遊技状態、変動パターン等の情報)およびモードフラグにより決定される動作モードに基づき、その動作モードで画像表示部114に表示する画像による図柄変動の演出パターン(変動演出パターン)を選択する(ステップ2104)。最後に、演出制御部300は、選択した演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出の実行開始を指示する変動演出開始コマンドをRAM303にセットして、演出選択処理を終了する(ステップ2105)。
この変動演出終了中処理において、演出制御部300は、まず受信した変動停止コマンドを解析する(ステップ2201)。また、演出制御部300は、RAM303の設定からパチンコ遊技機100の現在のモードフラグを参照する(ステップ2202)。そして、演出制御部300は、変動停止コマンドの解析の結果から得られる特別図柄変動が停止した際の図柄の種類を示す情報に基づいて特別図柄抽選の抽選結果が当たり(大当たりまたは小当たり)か否かを判断する(ステップ2203)。何らかの当たりである場合は(ステップ2203でYes)、その当たりの種類に応じて、図20に示した設定例に基づきRAM303にセットされているモードフラグを変更する(ステップ2204)。
この当たり演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信したオープニングコマンドを解析し(ステップ2301)、解析結果から得られたオープニング動作の内容に応じて演出のパターン(当たり演出パターン)を選択する(ステップ2302)。そして、演出制御部300は、選択した演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出を指示する当たり演出開始コマンドをRAM303にセットして、当たり演出選択処理を終了する(ステップ2303)。この当たり演出を、オープニング演出とも呼ぶ。
このエンディング演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信したエンディングコマンドを解析し(ステップ2401)、RAM303の設定からパチンコ遊技機100の現在のモードフラグを参照する(ステップ2402)。次に、演出制御部300は、エンディングコマンドの解析結果から得られたエンディング動作の内容に応じて演出のパターン(エンディング演出パターン)を選択する(ステップ2403)。そして、演出制御部300は、選択した演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出を指示するエンディング演出開始コマンドをRAM303にセットして、エンディング演出選択処理を終了する(ステップ2404)。
演出制御部300は、客待ち状態に移行するための客待ちコマンドを受信したか否かを判断する(ステップ2501)。客待ちコマンドを受信した場合(ステップ2501でYes)、演出制御部300は、経過時間の計測を開始し(ステップ2502)、RAM303において計測フラグをONにする(ステップ2503)。一方、受信したコマンドが客待ちコマンドでなかった場合(ステップ2501でNo)、RAM303に保持されている計測フラグがONになっているか否かを判断する(ステップ2504)。計測フラグがOFFであれば(ステップ2504でNo)、客待ちコマンド受信処理を終了する。
図26は、演出ボタン処理(図18(b)のステップ1812)の内容を示すフローチャートである。
この演出ボタン処理において、演出制御部300は、まず遊技者による演出ボタン等の操作があったか否かを判断する(ステップ2601)。ここで、演出ボタン等の操作とは、演出ボタン161が押下されてONとなること、演出キー162の中央キーや周囲キーが押下されてONとなることを含む。また、タッチパネル等、演出ボタン161および演出キー162以外の操作用デバイスがパチンコ遊技機100に設けられている場合は、そのデバイスの操作を検知したことを含む。演出制御部300は、これらのデバイスのコントローラから操作信号を受け付けて、操作が行われたことを検知する。
可動役物115は、腕の形状をし、回転することにより、正面から見た場合に画像表示部114の領域外に主に位置する第1の位置と、画像表示部114の領域内に主に位置する第2の位置との間を揺動する揺動部材501を有する。
図27は、揺動部材501が第2の位置に位置しているときの図である。なお、図1は、揺動部材501が第1の位置に位置しているときの図である。
また、可動役物115は、揺動部材501の回転を抑制する係止部材511と、この係止部材511を正面から見た場合の上下方向にスライドさせるスライド機構510と、揺動部材501を回転させる揺動部材回転機構520と、を備えている。これら係止部材511、スライド機構510および揺動部材回転機構520については後で詳述する。
図28は、揺動部材501の構成を示す図であり、揺動部材501が第1の位置に位置するときの、(a)は正面図であり、(b)は裏面図である。
揺動部材501は、裏面側に、人間の腕の一部、つまりひじから手までの形状が平面的に形取られた揺動部材本体502を有している。そして、揺動部材本体502には、その正面側に、ひじから手首までの形状を立体的に形取った前腕装飾部503と、手の指の形状を立体的に形取った指装飾部504とが取り付けられている。
スライド機構510は、スライド用モータ512と、このスライド用モータ512の回転軸に取り付けられたギア512aと噛み合うギア513とを有している。そして、ギア513の回転軸には、カム514が取り付けられており、ギア513とカム514とが同期して回転する。カム514には、半径方向に突出する凸部514aが複数(本実施形態においては、180度間隔で2つ)形成されている。
なお、スライド用モータ512、ギア513、カム514、回転軸507は、本体フレームに取り付けてあり、スライダ515および係止部材511は、本体フレームに対して上下方向にスライドする。
図28の状態から、スライド用モータ512が通電し図28(a)の時計回転方向に回転すると、カム514が反時計回転方向に回転する。これにより、カム514の凸部514aが、バネ516による下向きの力に抗して、スライダ515を押し上げる。つまり、カム514がスライダ515を上方にスライドさせる。これにより、係止部材511が上方にスライドし、係止部材511と揺動部材本体502の突起部502aとが離間する。そして、これにより、揺動部材本体502のひじの部分に設けられた回転軸507を回転中心として図29(a)で見た場合の反時計回転方向に回転する、揺動部材501の回転が許容される。その後、後述するように、揺動部材回転機構520の揺動用モータ521が回転駆動することにより、揺動部材501は、図29(a)で見た場合の反時計回転方向に回転させられて第2の位置に位置することとなる(図29の状態)。一方、揺動用モータ521に故障が生じたとしても、揺動部材本体502の孔502bの端面が、本体フレームの突起部118に突き当たることで、揺動部材501の回転が停止させられる。
図30は、揺動部材回転機構520の概略構成を示す図である。図28から揺動部材回転機構520を抜き出して示す図である。
揺動部材501は、第1の位置から、揺動部材回転機構520により反時計回転方向の回転力が付与されて第2の位置へと移動し、第2の位置から、揺動部材回転機構520により時計回転方向の回転力が付与されて第1の位置へと戻る。
図31は、装飾文字550と装飾文字回転機構530との構成を示す図であり、(a)は正面図、(b)は裏面図である。図32は、図28におけるX−X断面を示す図である。なお、図31においては後述するスライダカバー556(図28参照)を取り外した状態を示している。
装飾文字550は、半球の球面に「肉」文字が形取られたレンズであり、「肉」の部分は透明であり、光を透過可能である。この装飾文字550は、装飾文字550を支持する台座550aに取り付けられている。台座550aの裏面には軸受け550bが形成されており、この軸受け550bに、遊技盤110に垂直な方向に延びる回転軸551が圧入されている。なお、台座550aの、装飾文字550と接触している部位は透明で、光を透過可能であり、それ以外の部位は、光を透過しないように、例えば白色の材料で形成されているか白色に塗られている。
スライダ532には、図31で見た場合に、上下方向に長い長孔532aが形成されており、この長孔532aに上述した突起部552aが嵌合されている。スライダ532の裏側では、突起部552aの先端部にキャップ555が取り付けられており、スライダ532の軸方向の移動が規制される。キャップ555の裏側には、スライダカバー556が回転部材カバー553に取り付けられている(図32参照)。
また、スライダ532とソレノイド531の本体531bとの間にはバネ533が取り付けられている。
上述のように構成された装飾文字回転機構530においては、ソレノイド531が通電すると、シャフト531aが吸引され、スライダ532が図33(b)に示すようにスライドする。それに伴い、スライダ532の長孔532aに嵌合された突起部552a(図32参照)が、長孔532aにより力を受けて、長孔532a内を移動しつつ、回転軸551を回転中心として回転する。これにより、装飾文字550が、図33(a)に示すように回転する。
他方、ソレノイド531の通電が停止されると、バネ533のバネ力により、スライダ532は、元の位置(図31の位置)に戻る。
すなわち、揺動部材501が第1の位置に位置するときにはソレノイド531への通電を行わず、揺動部材501が第2の位置に位置するときにはソレノイド531への通電を行う。
言い換えれば、揺動部材501が第1の位置に位置するときに、装飾文字550を、「肉」文字の傾き角が零となる図31に示す状態で、揺動部材501に保持する。そして、揺動部材501が第2の位置に位置するときに、ソレノイド531への通電を行い、装飾文字550を、揺動部材501に対して回転させる。
これにより、図1および図27に示すように、揺動部材501が第1の位置に位置するときと揺動部材501が第2の位置に位置するときとで同じ向きとなり、正面から見た場合に正立姿勢となる。
図34は、手の平基板505の正面図である。
図34に示すように、手の平基板505には、複数のLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)が設けられている。そして、複数のLEDは、以下に示す4つのグループに分かれている。すなわち、(1)一点鎖線で囲まれた第1のグループのLED541、(2)破線で囲まれた第2のグループのLED542、(3)実線で囲まれた第3のグループのLED543、(4)線で囲まれていない第4のグループのLED544である。
また、各グループには、そのグループのLEDの発光(点灯)・非発光(消灯)を切り替えるスイッチが設けられている。つまり、第1〜第4のグループのLED541〜544の発光・非発光を切り替える第1〜第4のスイッチ(いずれも不図示)が設けられている。
図36は、揺動部材501が第2の位置に位置するときの、手の平基板505と装飾文字550とを示す図である。
揺動部材501が第1の位置に位置するときには、装飾文字550を通して現れる第1および第2のグループのLED541および542を発光(点灯)させ、第3のグループのLED543は発光させないようにする。つまり、第1および第2のスイッチをONにし、第3のスイッチはOFFにする。これにより、図37(a)に示すように「肉」文字が浮き上がり、「肉」文字が強調されるので、演出効果が高まる。また、第1〜第3のグループのLED541〜543を全て発光させるよりは、発光させるLEDの数を少なくすることで省電力化を図っている。
例えば、第1〜3のグループのLED541〜543を発光させずに、第4のグループのLED544のみを発光させることで、揺動部材501の指などが強調されることとなる。
また、装飾文字550の部位のLEDを発光させて、第4のグループのLED544を発光させないことで、装飾文字550が強調されることとなる。
また、装飾文字550の部位のLEDとともに第4のグループのLED544を発光させることで、装飾文字550を含めた手の平全体が強調される。
また、装飾文字550を強調させるためのLEDを複数のグループに分け、装飾文字550を浮き上がらせるのに必要なグループのみ発光(点灯)させるべく、揺動部材501の位置に応じてグループ毎に発光・非発光を切り替えるので、省電力化を図りつつ演出効果を高めることができる。
ランプ制御部320は、揺動部材501を、所定の演出時には第1の位置から第2の位置へ移動させ、所定の演出が終了したら第2の位置から第1の位置へ戻す。
ランプ制御部320は、揺動部材501を第1の位置から第2の位置へ移動させるべき旨の指示を受けたときに、先ず、スライダ515を押し上げるべく、第1センサ517が係止部材511を検出するまでスライド用モータ512を時計回転方向に回転させる。これにより、カム514が反時計回転方向に回転し、カム514の凸部514aがスライダ515を押し上げ、揺動部材501の回転が許容される状態となる。
その後、ランプ制御部320は、予め定められた第1期間、停止励磁を行う。つまり、ランプ制御部320は、揺動用モータ521を所定ステップ数回転駆動させるべく揺動用モータ521の回転子(不図示)の所定ステップ数分の回転に必要な励磁を行い、それを停止した後に回転子の位置を予め定められた停止位置(所定ステップ数回転した後に停止すべき位置)に位置決めする励磁を第1期間行う。第1期間としては、20ms〜100msであることを例示することができる。揺動部材501の重さが重いほど揺動部材501に慣性力が働いて止まり難くなることから、揺動部材501の重さが重いほど第1期間は長い方が好ましい。なお、停止励磁を行うことにより回転子を位置決めする予め定められた停止位置は、揺動部材501を第2の位置に位置決めする位置である。
そして、ランプ制御部320は、第1期間停止励磁を行った後に励磁を停止する。
図38は、ランプ制御部320が行う第2の位置への移動処理の手順を示すフローチャートである。
ランプ制御部320は、先ず、スライド用モータ512を時計回転方向に回転駆動させる(ステップ3801)。その後、第1センサ517が係止部材511を検出したか否かを判別する(ステップ3802)。そして、第1センサ517が検出した場合(ステップ3802でYES)、揺動用モータ521を、図30で見た場合の反時計回転方向に所定ステップ数回転駆動させる(ステップ3803)。つまり、揺動用モータ521の回転子(不図示)の所定ステップ数分の回転に必要な励磁を行う。その後、停止励磁を開始する(ステップ3804)。つまり、揺動用モータ521の回転子の位置を予め定められた停止位置に位置決めする励磁を行う。その後、第1期間が経過したか否かを判別する(ステップ3805)。そして、第1期間が経過した場合(ステップ3805でYES)、励磁を停止する(ステップ3806)。
上述したように、ランプ制御部320が揺動部材501の第2の位置への移動処理を行うことにより、揺動部材501、ひいては装飾文字550をしっかりと位置決めできるので、図39に示した特定の装飾画像を画像表示部114に表示させるとしても、装飾文字550の位置と装飾画像の位置とが精度高く合うので演出効果を高めることができる。
ランプ制御部320は、揺動部材501を第2の位置から第1の位置へ移動させるべき旨の指示を受けたときには、先ず、予め定められた第2期間、停止励磁を行う。つまり、ランプ制御部320は、揺動用モータ521の回転子の位置を予め定められた停止位置に位置決めする励磁を第2期間行う。第2期間としては、20ms〜100msであることを例示することができる。第2期間は、第1期間と同じであってもよい。停止励磁を行うことで、重力の影響で揺動部材501が傾いていたとしても、言い換えれば揺動用モータ521の回転子の位置が正規の停止位置からずれていたとしても、停止励磁により正規の停止位置に位置決めされるので、揺動部材501の姿勢が正されることとなる。揺動部材501の重さが重いほど、揺動部材501の回転中心から重心位置までの距離が長いほど、揺動部材501の重力の影響により揺動部材501の傾き量が大きくなると考えられる。それゆえ、揺動部材501の重さが重いほど、揺動部材501の回転中心から重心位置までの距離が長いほど、第2期間は長い方が好ましい。
図40は、ランプ制御部320が行う第1の位置への移動処理の手順を示すフローチャートである。
ランプ制御部320は、先ず、停止励磁を開始する(ステップ4001)。つまり、揺動用モータ521の回転子の位置を予め定められた停止位置に位置決めする励磁を行う。その後、第2期間が経過したか否かを判別する(ステップ4002)。そして、第2期間が経過した場合(ステップ4002でYES)、揺動用モータ521を、図30で見た場合の時計回転方向に回転させる(ステップ4003)。つまり、揺動用モータ521の回転子を時計回転方向に回転させるのに必要な励磁を行う。その後、第2センサ518が係止部材511を検出したか否かを判別する(ステップ4004)。第2センサ518が係止部材511を検出した場合(ステップ4004でYES)、揺動用モータ521を停止させ(ステップ4005)、図30で見た場合の反時計回転方向に回転させる(ステップ4006)。その後、回転センサ526がギア524あるいはギア524の回転軸に付された印を検出したか否かを判別する(ステップ4007)。そして、回転センサ526が検出した場合(ステップ4007でYES)、揺動用モータ521を停止させる(ステップ4008)。
基本的には、ランプ制御部320は、図38を用いて説明した第2の位置への移動処理と図40を用いて説明した第1の位置への移動処理とを組み合わせる処理である。ただし、ランプ制御部320は、揺動部材501を第1の位置から第2の位置へ移動させるべく揺動用モータ521を図30で見た場合の反時計回転方向に所定ステップ数回転駆動させた後、上述した第1期間停止励磁を行い、揺動部材501を第2の位置から第1の位置へ移動させるべく揺動用モータ521を図30で見た場合の時計回転方向に回転駆動させる。つまり、揺動部材501を第1の位置から第2の位置へ移動させるべく揺動用モータ521を図30で見た場合の反時計回転方向に回転駆動させた後、揺動用モータ521の回転方向を反転させる前に停止励磁を行う。停止励磁を行う期間として第1期間を例示したが、上述した第2期間であってもよい。あるいは、第1期間および第2期間とは異なる第3期間であってもよい。第3期間としては、20ms〜100msであることを例示することができる。
図41は、ランプ制御部320が行う往復動処理の手順を示すフローチャートである。
ランプ制御部320は、先ず、スライド用モータ512を時計回転方向に回転駆動させる(ステップ4101)。その後、第1センサ517が係止部材511を検出したか否かを判別する(ステップ4102)。そして、第1センサ517が検出した場合(ステップ4102でYES)、揺動用モータ521を、図30で見た場合の反時計回転方向に所定ステップ数回転駆動させる(ステップ4103)。つまり、揺動用モータ521の回転子(不図示)の所定ステップ数分の回転に必要な励磁を行う。その後、停止励磁を開始する(ステップ4104)。つまり、揺動用モータ521の回転子の位置を予め定められた停止位置に位置決めする励磁を行う。その後、第1期間が経過したか否かを判別する(ステップ4105)。そして、第1期間が経過した場合(ステップ4105でYES)、揺動用モータ521を、図30で見た場合の時計回転方向に回転させる(ステップ4106)。その後、第2センサ518が係止部材511を検出したか否かを判別する(ステップ4107)。第2センサ518が係止部材511を検出した場合(ステップ4107でYES)、揺動用モータ521を停止させ(ステップ4108)、図30で見た場合の反時計回転方向に回転させる(ステップ4109)。その後、回転センサ526がギア524あるいはギア524の回転軸に付された印を検出したか否かを判別する(ステップ4110)。そして、回転センサ526が検出した場合(ステップ4110でYES)、揺動用モータ521を停止させる(ステップ4111)。
また、前記ランプ制御部320は、前記揺動部材501を第1方向に移動させた後に前記画像表示部114に表示された特定の画像との相対的な位置が予め定められた相対位置となるように当該揺動部材501を停止させ、その後第2方向に移動させる場合には、前記揺動用モータ521の回転子の回転に必要な励磁を停止した後に当該回転子の位置を予め定められた停止位置に位置決めする励磁を行い、その後当該揺動用モータの回転子の回転に必要な励磁を行うとよい。
Claims (2)
- 遊技機の本体に対して移動可能に構成された可動体と、
前記可動体を移動させるべく駆動するモータと、
前記モータの駆動を制御するモータ制御手段と、
を備え、
前記モータ制御手段は、前記可動体を移動開始させるべく前記モータの回転子の回転を開始する場合には、当該回転子の回転に必要な励磁に際して当該回転子の位置を予め定められた位置に位置決めする励磁を行う
ことを特徴とする遊技機。 - 前記モータ制御手段は、前記モータの回転子の位置を予め定められた停止位置に位置決めする励磁を所定期間行った後に当該回転子の回転に必要な励磁を行うことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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