JP2014116413A - 半導体装置の設計方法、設計装置及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】高い精度でシミュレーションを行うことができる半導体装置の設計装置、設計方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】本実施形態に係る設計方法は、ウェル境界が形成された基板10と、基板における拡散領域14上にゲート13が設けられたトランジスタ16とを有する半導体装置の設計方法であって、ウェル境界と拡散領域14との距離に応じて変化する不純物濃度分布を示す関数を、チャネル領域15の幅又は長さを用いて修正した修正関数を用いて、半導体装置の電気特性のシミュレーションを行う。
【選択図】図1
【解決手段】本実施形態に係る設計方法は、ウェル境界が形成された基板10と、基板における拡散領域14上にゲート13が設けられたトランジスタ16とを有する半導体装置の設計方法であって、ウェル境界と拡散領域14との距離に応じて変化する不純物濃度分布を示す関数を、チャネル領域15の幅又は長さを用いて修正した修正関数を用いて、半導体装置の電気特性のシミュレーションを行う。
【選択図】図1
Description
本発明は半導体装置の設計方法、設計装置、及びプログラムに関する。
非特許文献1に示されるように、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)の特性のレイアウト依存性(パターン依存性)の一つに、ウェル近接効果(Well proximity effect、WPE)がある。WPEは、MOSFET形成過程において、ウェル形成のためのイオン注入時にウェルレジストに衝突した不純物イオンが、シリコン表面に注入され、MOSFETの特性に影響を与えるという現象である。
WPEを表現するためのモデル式SCA、SCB、SCCは、SPICE(Simulation Program with Integrated Circuit Emphasis)の回路シミュレーションモデルのBSIM4.5モデル以降に組み込まれている(非特許文献1)。特許文献1には、拡散層のエッジとウェルエッジとの間の距離を規定することにより、ウェル近接効果を緩和する半導体装置が提案されている。
技術文献1:UC Berkeley、"BSIM4.5.0 MOSFET Model -User's Manual"(2005).
本願発明者らが検討した結果、上記の文献によるシミュレーションでは、誤差が発生してしまうことがある。
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
一実施の形態によれば、ウェル境界と拡散領域との距離に応じて変化する不純物濃度分布を示す関数を、チャネル領域の幅又は長さを用いて修正した修正関数を用いて、電気特性のシミュレーションを行っている。
上記一実施形態によれば、高い精度でシミュレーションを行うことができる。
(原理)
MOSFETのレイアウト依存性の中の1つに、ウェル近接効果(Well proximity effect, WPE )がある。このWPEは、図1、及び図2に示すような、ウェルレジストに反射したウェル注入の不純物がチャネル表面に再分布し、トランジスタ16の特性に影響を起こす現象である。なお、図1は、ウェル近接効果を示すための断面図であり、図2は、平面図である。図1、及び図2に示されるように、基板10の上のゲート13の近傍のSTI(Shallow Trench Isolation)11の上には、ウェルレジスト12が設けられている。そして、高エネルギーイオンが注入されることで、拡散領域14が形成される。拡散領域14において、ゲート13の直下がチャネル領域15となる。
MOSFETのレイアウト依存性の中の1つに、ウェル近接効果(Well proximity effect, WPE )がある。このWPEは、図1、及び図2に示すような、ウェルレジストに反射したウェル注入の不純物がチャネル表面に再分布し、トランジスタ16の特性に影響を起こす現象である。なお、図1は、ウェル近接効果を示すための断面図であり、図2は、平面図である。図1、及び図2に示されるように、基板10の上のゲート13の近傍のSTI(Shallow Trench Isolation)11の上には、ウェルレジスト12が設けられている。そして、高エネルギーイオンが注入されることで、拡散領域14が形成される。拡散領域14において、ゲート13の直下がチャネル領域15となる。
最先端プロセスにおいては、ウェルレジスト12端とゲート13端までの距離SC、SCxが極端に狭くなってきている。このため、BSIMモデルなどのSPICEモデル体系等では、このWPE特性を精度良く合わせにくくなってきている。特にWPEのチャネル幅W、チャネル長Lの依存性については、上記のモデルでは高精度に特性を合わせることは困難となってきている。本願発明の発明者らは、この問題を解決するモデル式を考案し、そのモデル式を使用したパラメータの最適化方法とその抽出フローを考案した。
WPEは、図1に示すように、MOSFET形成過程のウェル形成のためのイオン注入時にウェルレジスト12(表面)に衝突した不純物イオンが、シリコン表面に注入され、MOSFETの特性に影響を与えるという現象である。BSIMモデル組み込まれているWPEのモデル式は、図3、図4に示すように、ウェルレジストから反射された不純物の分布関数をウェル境界面からMOSFETのゲート端までの距離SCとMOSFETのチャネル幅Wで表している。
ここでは、不純物濃度の平均値をSCA,SCB,SCCとして関数化している。具体的には、式(1)〜式(3)によって、SCA,SCB,SCCを求めている。
ここでは、距離SC、SCxを変数として、不純物濃度の平均値を関数化している。例えば、SCの位置からMOSFETのチャネル幅Wの範囲(SC〜SC+W)で積分した積分値をWで割ることによって、y方向における不純物濃度の平均値を求めている。同様に、SCxの位置からMOSFETのチャネル長さLの範囲(SCx〜SCx+L)で積分した値をLで割ることによって、x方向における不純物濃度の平均値を求めている。そして、x方向の不純物濃度の平均値とy方向の不純物濃度の平均値を合成することで、不純物濃度の平均値を求めている。このようにすることで、不純物濃度を示す関数SCA,SCB,SCCを求めることができる。
このSCA,SCB,SCCをインスタンスパラメータとし、WPEのモデルパラメータ(KVTH0WE、KU0WE、K2WE、WEB、WEC)と組み合わせることで、MOSFETのDC特性を表現している。BSIMモデルに組み込まれているWPEの定義式は上記の式(1)〜式(7)の通りである。
なお、各式に含まれるパラメータは、UC Berkeley、"BSIM4v5.0 MOSFET Model -User's Manual"(2005)に記載されているものであるため、詳細な説明を省略する。関数SCA、SCB、SCCは、それぞれWPE起因の不純物分布を異なる関数で表した場合に相当する。まず、インスタンスパラメータであるSCA,SCB,SCCについて簡単に特徴を述べる。
SCAは、図3に示すようなSCが小さくなると不純物濃度が無限大に大きくなる関数系である。SCB,SCCは、図4に示すようなSCが小さくなると、不純物濃度がピークを持つ関数系である。SCBの場合、SCREF/10で、SCCの場合、SCREF/20でピークをもつ。
一方、T. B. Hook, et al., IEEE Trans. on Electron Devices, Vol. 50, Sept. 2003, pp. 1946-1951に示されるようにTCADを用いて得られたWPEによって増加するチャネル不純物濃度は、SCAのようにSC,SCxが小さくなると無限に大きくなるのではなく、SCB、SCCのようにSC,SCxが小さくなるとピークを持つ分布であることが分かっている。したがって、SC,SCxが極端に小さい場合には、SCB、SCCを使用する必要がある。
実際の最先端プロセスでのSC,SCxの最小距離は、図4に示した不純物濃度にピークを含む位置まで小さくなってきている。従って、SCAを用いると誤差が非常に大きくなってしまう。このため、SCB、SCCの不純物分布を用いて、電気特性をモデル化する必要がある。
本件出願の発明者らの検討によって新たに明らかになった課題を説明する。図5は、BSIMモデルを使用した結果を示すグラフである。図5では、チャネル長Lを固定し、チャネル幅WをW=W1、W2、W3の3種類とした場合の、実測と、シミュレーションの値を掲載している。図5に示されるように、全てのWサイズにおいて、実測との合わせ込みの精度は不十分である。
この合わせ込み精度が不十分となった原因としては、BSIMモデルのSCA、SCB、SCCを生成する式に課題があると考えられる。第一には、BSIMモデルマニュアル記載のSCA、SCB、SCCを生成する式に、実効不純物濃度のW依存性が考慮されていないことが挙げられる。理想的には、ウェル近接効果によって増加するチャネル不純物濃度の電気特性に対する寄与は、チャネル幅Wによって変化しないと近似することもできる。しかしながら、実際には、チャネル幅Wの小さいトランジスタにおいては、チャージシェアや不純物再分布による実効不純物濃度の変化がある。そのため、チャネル幅Wに応じて、実効的な不純物濃度が変化する効果を取り入れ、ΔIonなどの電気特性をこの実効不純物濃度と対応させる必要がある。
第二には、BSIMモデルマニュアル記載のSCA、SCB、SCCを生成する式に、チャネル長Lの関数が組み込まれていないため、ウェル近接効果のL依存性の合わせ込みの精度の低下も起こっている。第三には、ウェル近接効果のモデル式が仮定する不純物分布の形状が実際の分布から逸脱すること、及びその逸脱をモデルにおいて容易に補正する手段が無いことによる誤差も発生していると考えられる。
上記の結果から、BSIMモデルのWPEモデル式では、チャネル幅W、チャネル長Lに応じた実効不純物濃度の補正が行われていない。このため、実際の合わせ込みをして作成したモデルのWPE計算結果(図5ではSCBを使用した結果)において、モデルに実効不純物濃度のチャネル幅Wの依存効果が考慮されないことによるWPE特性の合わせ込みの精度の低下が起こっている。したがって、実効不純物濃度が、チャネル長Lやチャネル幅Wに応じて変化する効果を扱えるWPEのモデリング方法が望まれる。また、WPEのモデル式が仮定する不純物分布の形状が実際の分布から逸脱している場合、その逸脱に起因する誤差を簡便に補正するできるWPEのモデリング方法が望まれる。
本実施形態では、SCA,SCB,SCCの関数に、チャネル幅W、チャネル長Lに応じた実効的な不純物濃度分布の影響を取り入れている。こうすることで、精度の良いWPE特性を表現できるモデル、抽出フロー及び、モデル抽出装置を実現することができる。また、モデル式が仮定する不純物分布の形状が実際の分布から逸脱した場合、その影響をモデル式において簡便に補正する手段を実現することも可能である。
BSIMモデルでのWPEモデル式のSCA,SCB,SCCインスタンスパラメータ生成式に、チャネル幅W、チャネル長Lに応じた実効的な不純物濃度分布の影響を取り入れることで、精度の良いWPE特性を表現できるモデル、抽出フロー及び、モデル抽出装置を実現する。
BSIMモデルのWPEモデル式のうち、SCA,SCB,SCCインスタンスパラメータ生成式である式(1)〜式(3)を、以下の式(8)〜(10)のように置き換える。
このように、距離SCに応じて変化する不純物濃度分布を示す関数であるSCA、SCB、SCCを、チャネル領域の幅W又は長さLを用いて修正する。すなわち、式(8)〜式(10)が、不純物濃度を示す関数を修正した修正関数を示している。なお、式(4)〜式(7)については、そのまま使用する。ここで、新たに導入したSCA,SCB,SCCインスタンスパラメータ生成式の付属式(fsca(L,W)、fscb(L,W)、fscc(L,W)、gsca(L,W)、gscb(L,W)、gscc(L,W)、fscax(L,W)、fscbx(L,W)、fsccx(L,W)、gscax(L,W)、gscbx(L,W)、gsccx(L,W))を最適化する。こうすることで、図6に示すようにΔIon-SC依存性を精度よく合わせることが可能となる。よって、図5で示した結果に比べて、大きく精度を向上することができる。
なお、新たに導入したfsca(L,W)、fscb(L,W)、fscc(L,W)、fscax(L,W)、fscbx(L,W)、fsccx(L,W)は、BSIMモデル式のSCA、SCB、SCCが仮定する不純物分布の濃度の絶対値をチャネル幅W、及びチャネル長L毎に変化させるための関係式である。また、新たに導入したgsca(L,W)、gscax(L,W)は、SCAが仮定する不純物濃度分布の式の曲率をチャネル幅W、及びチャネル長L毎に変化させるための関係式である。新たに導入したgscb(L,W)、gscc(L,W)、gscbx(L,W)、gsccx(L,W)は、SCB,SCCが仮定する不純物濃度分布の式のピーク位置をチャネル幅W、及びチャネル長L毎に変化させるための関係式である。そして、付属式fsca(L,W)、fscb(L,W)、fscc(L,W)、gsca(L,W)、gscb(L,W)、gscc(L,W)、fscax(L,W)、fscbx(L,W)、fsccx(L,W)、gscax(L,W)、gscbx(L,W)、gsccx(L,W)を用いて、不純物濃度分布が修正される。
なお、fsca(L,W)、fscb(L,W)、fscc(L,W)、fscax(L,W)、fscbx(L,W)、fsccx(L,W)およびgsca(L,W)、gscb(L,W)、gscc(L,W)、gscax(L,W)、gscbx(L,W)、gsccx(L,W)は任意の関数式を使用することが可能である。一例として、fsca(L,W)、fscb(L,W)、fscc(L,W)、gsca(L,W)、gscb(L,W)、gscc(L,W)、fscax(L,W)、fscbx(L,W)、fsccx(L,W)、gscax(L,W)、gscbx(L,W)、gsccx(L,W)が、チャネル幅Wの減少に伴って、減少し、チャネル幅Wが大きくなると1に漸近するような関数とする。この場合のfsca(L,W)、fscb(L,W)、fscc(L,W)、gsca(L,W)、gscb(L,W)、gscc(L,W)、fscax(L,W)、fscbx(L,W)、fsccx(L,W)、gscax(L,W)、gscbx(L,W)、gsccx(L,W)を式(11)〜式(22)示す。
ここで、wfsca、wfscb、wfscc、lfsca、lfscb、lfscc、wgsca、wgscb、wgscc、lgsca、lgscb、lgscc、wfscax、wfscbx、wfsccx、lfscax、lfscbx、lfsccx、wgscax、wgscbx、wgsccx、lgscax、lgscbx、及びlgsccxは、SCA,SCB,SCCインスタンスパラメータ生成式の付属式のパラメータである。
式(11)〜式(22)のSCA,SCB,SCCインスタンスパラメータ生成式の付属式は、図7に示すようにgscb(L,W)のL,W依存性を得ることができる。このSCA,SCB,SCCインスタンスパラメータ生成式の付属式を使用することで、インスタンスパラメータSCA,SCB,SCCにL,W依存性を加えることが可能となる。
他の一例としては、式(11)〜式(22)を使用するのではなく、図8に示すようなL、Wのテーブルデータを使用することである。図8には、gsca(L,W)のテーブルデータが示されている。また、gsca(L,W)だけでなく、fsca(L,W)、fscb(L,W)、fscc(L,W)、gscb(L,W)、gscc(L,W)、fscax(L,W)、fscbx(L,W)、fsccx(L,W)、gscax(L,W)、gscbx(L,W)、及びgsccx(L,W)のそれぞれに対し、L、Wのテーブルデータを使用する。このような手法によっても、SCA,SCB,SCCのL、W依存性を調整することが可能となる。図6で示した結果は、このL、Wのテーブルを使用した場合の結果である。なお、L、Wのテーブル数値の数値間の値は任意の関数で補間する。
図5には、BSIMモデルのSCA,SCB,SCCの式(1)〜式(3)から求めたΔIonが示されている。また、式(8)〜式(10)に基づく結果は図6に示されている。SCxは無限遠の距離として、SCを変化させた場合について、Lを固定し、それぞれ、異なるチャネル幅、W1、W2、W3についての実測値に対してフィッティングした結果である。この場合、式(8)〜式(10)の第2項(すなわちSCxに関係するX方向の関係式)は第1項に比べて無視できる。したがって、fscax(L,W)、fscbx(L,W)、fsccx(L,W)、gscax(L,W)、gscbx(L,W)、及びgsccx(L,W)についての演算は省略することができる。
なお、ΔIonとは、SCが非常に大きい距離でのIonとの差である。また、Ionはトランジスタのオン電流であり、通常はトランジスタがオンする範囲の何らかのバイアス条件を定義し、そのバイアス条件でのドレイン電流として定義される。例えば、SCを非常に大きい距離とすると、WPEの影響を無視できるようになる。よって、WPEの影響を無視できるほど、SCを非常に大きくしたときのオン電流と、SCが小さい時の実測値のオン電流との差がΔIonとなる。
なお、ΔIonではなくΔVthに基づいて、シミュレーションを行ってもよい。ΔVthは、SCが非常に大きい距離でのVthとの差である。例えば、WPEの影響を無視できるほど、SCを非常に大きくしたときのトランジスタのしきい値電圧と、SCが小さい時のしきい値電圧の実測値との差がΔVthとなる。
また、ウェル近接効果の影響を取り込まれたドレイン電流は、例えば、3つのウェル近接効果をモデリングすることにより得られる。1つ目は、式(5)に示すしきい電圧のモデリングパラメータVth0に対するウェル近接効果(KVTH0WE)である。2つ目は、式(7)に示すキャリア移動度のモデリングパラメータU0に対するウェル近接効果(KU0WE)である。3つ目は、式(6)に示す基板バイアス効果のモデルパラメータK2に対するウェル近接効果(K2WE)である。具体的には、式(5)〜式(7)のVth0、U0及びK2の関数として計算するBSIMモデル式を通して、ドレイン電流が表現(シミュレーション)される。
式(1)〜式(3)に基づく結果では、L、W毎の実効不純物濃度の変化や、SCB,SCCの導出式が仮定する不純物濃度分布の式のピーク位置が実効的にL,Wに依存する効果が考慮されていない。このため、図5に示されるように、3種類のチャネル幅W1、W2、W3を持つトランジスタの特性を表現できない。これに対して、式(8)〜式(10)に基づく、図6の結果では、L、W毎の実効不純物濃度の変化やL、Wごとの不純物濃度分布の式のピーク位置の変化が考慮されている。よって、図6に示されるように、3種類のチャネル幅W1、W2、W3を持つトランジスタの特性をそれぞれ精度良く表現できる。
なお、SCA,SCB,SCCは、SCA,SCB,SCCのいずれかを選択する方法、またはSCA,SCB,SCCを組み合わせて使用する方法に選択が可能である。なお、図6に示した評価結果は、式(9)で示されたSCBを選択した場合の結果である。
実施の形態1.
図9は、本実施の形態にかかる方法を用いたWPEパラメータ抽出装置の装置構成図である。本実施形態にかかるモデルパラメータ抽出ツールは、記憶部117のWPEモデルパラメータ、及び第2のSPICEモデルファイル112の他に、ウェル近接効果の表現のために必要となるLPEツール108の入力情報を生成している。例えば、WPEパラメータ抽出装置は記憶部106のパラメータと、記憶部115のパラメータ生成式と、記憶部116の付属式と、を生成して、LPEルールファイルとして記憶部107に入力している。
図9は、本実施の形態にかかる方法を用いたWPEパラメータ抽出装置の装置構成図である。本実施形態にかかるモデルパラメータ抽出ツールは、記憶部117のWPEモデルパラメータ、及び第2のSPICEモデルファイル112の他に、ウェル近接効果の表現のために必要となるLPEツール108の入力情報を生成している。例えば、WPEパラメータ抽出装置は記憶部106のパラメータと、記憶部115のパラメータ生成式と、記憶部116の付属式と、を生成して、LPEルールファイルとして記憶部107に入力している。
記憶部115は、SCA,SCB,SCCインスタンスパラメータ生成式である式(8)〜式(10)を格納している。記憶部106は、SCA,SCB,SCCインスタンスパラメータ生成式のパラメータ(SCREF)、及びSCA,SCB,SCCインスタンスパラメータ生成式の付属式のパラメータを格納している。記憶部106のパラメータに含まれるSCA,SCB,SCCインスタンスパラメータ生成式のパラメータ(SCREF)は式(4)〜式(6)のパラメータ(SCREF)である。
記憶部116は、SCA,SCB,SCCインスタンスパラメータ生成式の付属式を格納している。具体的には、記憶部116に記憶された付属式は、式(11)〜式(22)のfsca(L,W)、fscb(L,W)、fscc(L,W)、gsca(L,W)、gscb(L,W)、gscc(L,W)に相当する。なお、記憶部116は、式(11)〜式(22)に示す付属式の代わりに、図8に示すL、Wのテーブルデータを格納するようにしてもよい。記憶部106のパラメータに含まれるSCA,SCB,SCCインスタンスパラメータ生成式の付属式のパラメータは、記憶部116に記憶された付属式に含まれるパラメータである。具体的には、SCA,SCB,SCCインスタンスパラメータ生成式の付属式のパラメータは、式(11)〜式(22)のパラメータであるwfsca、wfscb、wfscc、lfsca、lfscb、lfscc、wgsca、wgscb、wgscc、lgsca、lgscb、lgscc、wfscax、wfscbx、wfsccx、lfscax、lfscbx、lfsccx、wgscax、wgscbx、wgsccx、lgscax、lgscbx、lgsccxに相当する。
本実施の形態では、上述のWPEのインスタンスパラメータSCA,SCB,SCCの生成式である式(1)〜式(3)を式(8)〜式(10)に置き換える。さらに、MOSFETのチャネル幅W、チャネル長Lに応じたSCA,SCB,SCCのインスタンスパラメータ生成式の付属式を用意する。SCA,SCB,SCCのインスタンスパラメータ生成式の付属式は、fsca(L,W)、fscb(L,W)、fscc(L,W)、gsca(L,W)、gscb(L,W)、gscc(L,W)、fscax(L,W)、fscbx(L,W)、fsccx(L,W)、gscax(L,W)、gscbx(L,W)、及びgsccx(L,W)となる。なお、記憶部116は、付属式の代わりに図8に示したL、Wのテーブルデータを記憶してもよい。
まず、ウエハ101として、チャネル長L,チャネル幅W毎にウェル境界とゲート端との距離SC、SCxを変化させたMOSFETの電気特性を測定できるTEGパターンを用意する。電気特性測定装置102は、ウエハ101の電気特性を測定する。これにより、ウエハ101に設けられたTEGパターンのIon,Vthなどの電気特性を測定することができる。そして、電気特性の測定結果を記憶部103に記憶する。
処理装置104は、記憶部103の測定結果を基に、WPEに関する式、パラメータを得るための処理を実行する。処理装置104は、WPEのモデルパラメータが組み込まれる前の第1のSPICEモデルファイル105を使用する。また、記憶部115は、記憶媒体であり、式(8)〜式(10)に示すSCA,SCB,SCCインスタンスパラメータの生成式を記憶する。
記憶部116は、記憶媒体であり、処理装置104が使用するSCASCB,SCCインスタンスパラメータ生成式の付属式であるfsca(L,W)、fscb(L,W)、fscc(L,W)、gsca(L,W)、gscb(L,W)、gscc(L,W)、fscax(L,W)、fscbx(L,W)、fsccx(L,W)、gscax(L,W)、gscbx(L,W)、及びgsccx(L,W)を記憶する。なお、記憶部116は、付属式の代わりにL、Wのテーブルデータを格納してもよい。
記憶部106は、記憶媒体であり、SCASCB,SCCインスタンスパラメータ生成式の付属式のパラメータを記憶する。さらに、記憶部106は、SCASCB,SCCインスタンスパラメータ生成式パラメータ(SCREF)を記憶する。記憶部117は記憶媒体であり、処理装置104にて得られたWPEのモデルパラメータ(KVTH0WE、KU0WE、K2WE、WBC、WEC、WPEMOD)を記憶する。
記憶部116に記録された付属式は、記憶部107に渡される。記憶部106に記憶されたインスタンスパラメータ生成式の付属式のパラメータ、及びSCASCB,SCCインスタンスパラメータ生成式パラメータ(SCREF)は、記憶部107に渡される。記憶部115に記憶されたSCA,SCB,SCCインスタンスパラメータの生成式の式(4)〜式(6)が記憶部107に渡される。記憶部107は、付属式、付属式のパラメータ、生成式パラメータ(SCREF)、及び生成式をLPEルールファイルとして記憶する。
LPEツール108であり、LPEルールファイル、GDSレイアウトファイル109、及びネットリストファイル110を入力ファイルとして、インスタンスパラメータ付きのネットリストを生成する。記憶部111はLPEツール108で生成されたインスタンスパラメータ付ネットリストを記憶する。
記憶部117に記憶されたWPEモデルパラメータは、第2のSPICEモデルファイル112に組み込まれる。第2のSPICEシミュレータ113は、記憶部111に記憶されたインスタンスパラメータ付きのネットリストと、WPEモデルパラメータを組み込んだ第2のSPICEモデルファイル112とを入力ファイルとして、SPICEシミュレーションを実行する。こうすることで、電気特性のシミュレーション結果を得ることができる。このようにして得られたシミュレーション結果は、記憶部114に格納される。
次に、処理装置104で実行される抽出手順のフローについて、図10を用いて説明する。図10は、抽出手順を示すフローチャートである。ここでは、式(9)のfscb(L,W)、gscb(L,W)を最適化する方法を示しており、SCxを無限遠の距離として、L、W毎にSCを変化させたパターンについて説明する。したがって、式(8)〜式(10)の第2項(すなわちSCxに関係するX方向の関係式)は第1項に比べて無視できる。したがって、fscax(L,W)、fscbx(L,W)、fsccx(L,W)、gscax(L,W)、gscbx(L,W)、及びgsccx(L,W)についての演算は省略することができる。以下、fscax(L,W)、fscbx(L,W)、fsccx(L,W)、gscax(L,W)、gscbx(L,W)、及びgsccx(L,W)についての演算を省略して説明する。
まず、電気特性測定装置102を用いて、WPE測定用パターンが搭載されたウエハ101の電気特性を測定する(ステップS11)。これにより、記憶部103に、Ion、Vth等の電気特性データが格納される。
次に、ステップS11の電気特性の測定結果を用いて、ΔIon-SCeff依存性、ΔVth-SCeff依存性グラフを作成する(ステップS12)。ここでは、処理装置104が式(8)のfsca(L,W)=0、gsca(L,W)=0、式(9)のfscb(L,W)=1、gscb(L,W)=1、式(10)のfscc(L,W)=0、gscc(L,W)=0としている。そして、処理装置104が式(8)〜式(10)のSCREFをデフォルト値とした時の、ΔIon-SCeff依存性、ΔVth-SCeff依存性グラフを作成する。
ステップS12にて作成したグラフを図11に示す。図11はLを固定した場合のグラフを示している。最終的な目的は、このΔIon-SCeffの特性が、一次直線であり、かつ、L、Wによらず、傾きが一定となるSCA,SCB,SCC値を得ることにある。図11では、ΔIon-SCeffの特性が、一次直線でもなく、かつ、Wによらず、傾きが一定でもない。
次に、ステップS12で求めたΔIon-SCeff依存性、ΔVth-SCeff依存性を用いて、L、Wによらず、実測のΔIon-SCeff、ΔVth-SCeffが一次直線となるgscb(L,W)を求める。例えば、ステップS12で求めたΔIon-SCeff依存性、ΔVth-SCeff依存性から、gscb(L,W)を最適化することで、実測のΔIon-SCeff、ΔVth-SCeffが一次直線となる。付属式のパラメータを調整することで、任意のチャネル幅W又はチャネル長Lにおいて、距離SCに対する実測の電気特性の変化の傾きを一定とすることができる。
なお、実測のΔIon-SCeff、ΔVth-SCeffが一次直線か否かの判断は、実測のΔIon-SCeff、ΔVth-SCeffの最小二乗誤差が、ある一定基準を満たしたときに真となり、処理が完了する。例えば、処理装置104が最小二乗誤差をしきい値と比較することで、一次直線であるか否かが判定される。すなわち、最小二乗誤差がしきい値以下となるgscb(L,W)を求めるために、処理装置104が付属式のパラメータをフィッティングしている。すなわち、処理装置104は、電気特性の変化の傾きが一定となるようにフィッティングを行っている。処理装置104は、付属式のパラメータを変化させることで、電気特性の変化が一定にするためのフィッティングを行う。これにより、それぞれのLサイズ、Wサイズにおいて、ΔIon-SCeff、ΔVth-SCeffが一次直線となる。このようにすることで、適切な修正式を簡便に算出することができる。
ステップS13の結果を図12に示す。図11に比べ、図12では、各Wサイズ(W=W1,W2,W3)ともにΔIon- SCeffが1次直線になっている。ただし、傾きについては、W=w1,W=w2はほぼ同じ傾きであるが、W=w3は異なる傾きであることが分かる。そこで、L,Wによらず、実測のΔIon-SCeff、ΔVth-SCeffの傾きが等しくなるfscb(L,W)を求める(ステップS14)。すなわち、ステップS13で得られたΔIon-SCeff、ΔVth-SCeffを用いて、fscb(L,W)を最適化する。付属式のパラメータを調整することで、チャネル幅W又はチャネル長L毎に求められた電気特性の変化の傾きを等しくすることができる。
なお、L,Wによらず実測のΔIon-SCeff、ΔVth-SCeffの傾きが一定か否かの判断は、それぞれのL,WについてのΔIon-SCeff、ΔVth-SCeffの傾きがある一定基準を満たしたときに真となり処理が完了する。例えば、処理装置104がL毎、及びW毎にΔIon-SCeff、ΔVth-SCeffの傾きを求め、傾きの差がしきい値よりも小さくなったときに、傾きが等しくなったと判定する。L,Wの異なるΔIon-SCeff、ΔVth-SCeffの傾きの差がしきい値以下となるfscb(L,W)を求めるために、処理装置104がフィッティングを行っている。処理装置104は、電気特性の変化の傾きが一定となるようにフィッティングを行っている。処理装置104は、付属式のパラ―メータを変化させることで、電気特性の変化が一定にするためのフィッティングを行う。このように、L毎、及びW毎に傾きを求め、傾きの差としきい値とを比較する。その比較結果によって、ΔIon-SCeff、ΔVth-SCeffの傾きが一定か否かの判断が行われる。そして、処理装置104が、傾きの差がしきい値よりも小さくなるfscb(L,W)を求めることで、処理が完了する。ステップS14の結果を図13に示す。図13は、図12に比べ、各Wサイズ(W=w1,w2,w3)が同じ傾きであることが分かる。このステップS13、及びステップS14を各L、及び各Wに対して繰り返す。こうすることで、L,Wによらず、ΔIon-SCeff、ΔVth-SCeffの傾きが等しくなる。このようにすることで、適切な修正式を簡便に算出することができる。なお、ΔIon-SCeff、及びΔVth-SCeffの両方を一次直線としなくてもよい。すなわち、Ion-SCeff、及びΔVth-SCeffのいずれか一方のみを一次直線とするよう、処理装置104がフィッティングしてもよい。
第1のSPICEモデルファイル105の初期モデルとして、ステップS14にて得られたΔIon-SCeff,ΔVth-SCeffの実測と、モデルとの誤差が最小になるKVTH0WE、KU0WE、K2WE(WBC=1、WEC=0、WPEMOD=1)を求める(ステップS15)。ステップS15にて得られた特性を図14に示す。図14では、実測データ(Meas.(W=w1,w2,w3))の特性と同じ傾きを持ったシミュレーションデータ(Sim(W=w1,w2,w3))が得られていることが分かる。
次に、インスタンスパラメータ生成式の付属式、付属式のパラメータ、SCREF、及びWPEのモデルパラメータを記憶部に格納する。すなわち、記憶部116がインスタンスパラメータ生成式の付属式(fsca(L,W)、fscb(L,W)、fscc(L,W)、gsca(L,W)、gscb(L,W)、gscc(L,W))を格納する。記憶部106は、インスタンスパラメータ生成式の付属式のパラメータ、及びSCREFを格納する。記憶部117は、WPEのモデルパラメータであるKVTH0WE、KU0WE、K2WE、WBC、WEC、WPEMODを格納する。これにより、処理が終了する。
このように、本実施の形態では、BSIMモデルのWPEのインスタンスパラメータ(SCA,SCB,SCC)の生成式を、式(8)〜式(10)に置き換えている。これにより、SCA,SCB,SCCにチャネル幅W、チャネル長Lに応じた実効的な不純物濃度分布の影響を取り入れることが出来る。fsca(L,W)、fscb(L,W)、fscc(L,W)では、W、L毎に、SCA,SCB,SCCの関数の絶対値を変化できる。gsca(L,W)ではSCAの不純物濃度分布の曲率をL,W毎に変化できる。gscb(L,W)、gscc(L,W)では、SCB,SCCの不純物濃度分布ピーク位置をL,W毎に変化できる。このfsca(L,W)、fscb(L,W)、fscc(L,W)、gsca(L,W)、gscb(L,W)、gscc(L,W)のインスタンスパラメータ生成式の付属式を導入した抽出フローを用いる。そして、チャネル幅W又はチャネル長Lに応じて不純物濃度分布を変化させる付属式のパラメータを変化させることで、電気特性の変化の傾きが一定となるようフィッティングを行う。こうすることで、電気特性の変化の傾きが一定となる修正関数を適切かつ簡便に算出することができる。
修正関数を用いてシミュレーションを行うことで、図6に示したように実測データを忠実に再現するΔIon-SC依存性を得ることが出来る。よって、より高い精度でWPE効果をモデル化したシミュレーションを行うことができる。回路シミュレーションにおいてトランジスタの特性を表現するために用いられるSPICEモデル、及びレイアウト情報を表現することに用いられるLPEパラメータをそれぞれ高精度化することを目的とする。もちろん、シミュレーションによって、ΔVth-SC依存性を得るようにしてもよく、ΔVth-SC依存性、及びΔIon-SC依存性の両方を得るようにしてもよい。すなわち、不純物濃度の分布を示す関数を、チャネル領域の幅又は長さを用いて修正した修正関数を用いて、前記半導体装置の電気特性のシミュレーションを行う。こうすることで、電気特性のシミュレーションを高い精度で行うことができる。
実施の形態2.
本実施の形態にかかる設計方法について、図15を用いて説明する。図15は、本実施の形態にかかる設計方法を示すフローチャートである。本実施の形態では、図10で示したフローの代わりに、図15に示すフローを用いている。すなわち、図9の処理装置104で実行される抽出手順のフローチャートが図15のようになる。なお、処理装置104にて実行される基本的な処理は実施の形態1と同様である。このため、実施の形態1と重複する内容については適宜説明を省略し、実施の形態1との違いを中心に説明する。
本実施の形態にかかる設計方法について、図15を用いて説明する。図15は、本実施の形態にかかる設計方法を示すフローチャートである。本実施の形態では、図10で示したフローの代わりに、図15に示すフローを用いている。すなわち、図9の処理装置104で実行される抽出手順のフローチャートが図15のようになる。なお、処理装置104にて実行される基本的な処理は実施の形態1と同様である。このため、実施の形態1と重複する内容については適宜説明を省略し、実施の形態1との違いを中心に説明する。
本実施の形態では、実施の形態1のステップS14を省略している。したがって、ステップS21がステップS11に対応し、ステップS22がステップS12に対応して、ステップS23がステップS13に対応している。ステップS24がステップS15に対応し、ステップS25がステップS16に対応している。
ステップS24の処理では、処理装置104がfscb(L,W)=1として、KVTH0WE、KU0WE,K2WE(WBC=1,WEC=0)パラメータを抽出する。すなわち、処理装置104が、fsca(L,W)=0、fscc(L,W)=0,gsca(L,W)=0,gscc(L,W)=0としてモデリングを行う。ステップS24の処理結果は、図16に示すようになる。本実施の形態における設計方法によって求めた、ΔIon-SC特性は、図17に示すようになる。本実施の形態では、抽出を簡素化することができ、パラメータの抽出の時間を短縮することができる。なお、実施の形態1では、抽出を簡素化していないため、ΔIon-SC特性の精度を高くすることができる。
実施の形態3.
本実施の形態にかかる設計方法について、図18を用いて説明する。図18は、本実施の形態にかかる設計方法を示すフローチャートである。本実施の形態では、図10で示したフローの代わりに、図18に示すフローを用いている。すなわち、図9の処理装置104で実行される抽出手順のフローチャートが図18のようになる。なお、処理装置104にて実行される基本的な処理は実施の形態1と同様である。このため、実施の形態1と重複する内容については適宜説明を省略し、実施の形態1との違いを中心に説明する。
本実施の形態にかかる設計方法について、図18を用いて説明する。図18は、本実施の形態にかかる設計方法を示すフローチャートである。本実施の形態では、図10で示したフローの代わりに、図18に示すフローを用いている。すなわち、図9の処理装置104で実行される抽出手順のフローチャートが図18のようになる。なお、処理装置104にて実行される基本的な処理は実施の形態1と同様である。このため、実施の形態1と重複する内容については適宜説明を省略し、実施の形態1との違いを中心に説明する。
図18におけるステップS31とステップS32は、図10に示したフローのステップS11とステップS12に対応している。そして、ステップS32の後に、フローAを選択するかフローBを選択するかの分岐(ステップS33)が設けられている。すなわち、ステップS32で作成したΔIon-SCeff依存性グラフ、及びΔVth-SCeff依存性グラフが1次直線か否かを判定して(ステップS33)、その判定結果に応じてフローを切り替えている。ΔIon-SCeff依存性グラフ、及びΔVth-SCeff依存性グラフが1次直線か否かの判定は、ステップS33と同様である。
ΔIon-SCeff依存性グラフ、及びΔVth-SCeff依存性グラフが1次直線である場合(ステップS33のYes)、フローAを実行する。ΔIon-SCeff依存性グラフ、及びΔVth-SCeff依存性グラフが1次直線でない場合(ステップS33のNo)、フローBを実行する。フローAでは式(4)を用いてフィッティングを行う。また、フローBでは式(5)を用いてフィッティングを行う。なお、フローBでは式(5)の代わりに式(6)を用いてフィッティングを行ってもよい。
次に、フローAの詳細について、図19を用いて説明する。図19は、フローAの詳細を示すフローチャートである。図19では、点線枠の中にフローAを示している。フローAでは、式(4)を用いてフィッティングを行う。
ΔIon-SCeff依存性グラフ、及びΔVth-SCeff依存性グラフが1次直線である場合(ステップS33のYes)、ステップS32で得られたΔIon-SCeff依存性グラフ、及びΔVth-SCeff依存性グラフの傾きがWによらず一定か否かを判定する(ステップS41)。傾きが一定であるか否かの判定は、実施の形態1と同様の方法を用いることができる。ΔIon-SCeff依存性グラフ、及びΔVth-SCeff依存性グラフの傾きがWによらず一定である場合(ステップS41のYes)、実測のΔIon-SCeff,ΔVth-SCeffとモデルとで誤差が最小になるKVTH0WE、KU0WE,K2WE(WBC=0,WEC=0)を求める(ステップS42)。ここでは、fsca(L,W)=1、fscb(L,W)=0、fscc(L,W)=0、gsca(L,W)=1、gscb(L,W)=0、gscc(L,W)=0として、WPEモデルのパラメータを求めている。
次に、記憶部がインスタンスパラメータ生成式の付属式、付属式のパラメータ、SCREF、WPEのモデルパラメータを格納する(ステップS43)。具体的には、記憶部116が、インスタンスパラメータ生成式の付属式(fsca(L,W)、fscb(L,W)、fscc(L,W)、gsca(L,W)、gscb(L,W)、gscc(L,W))を格納する。なお、記憶部116が付属式の代わりにL、Wのテーブルを格納するようにしてもよい。記憶部106が、インスタンスパラメータ生成式の付属式のパラメータおよび、SCREFを格納する。記憶部107がWPEのモデルパラメータ( KVTH0WE、KU0WE、K2WE、WBC、WEC、WPEMOD)を格納する。これにより、処理装置104での処理が終了する。
一方、ΔIon-SCeff依存性グラフ、及びΔVth-SCeff依存性グラフの傾きがWに応じて変化する場合(ステップS41のNo)、実測のΔIon-SCeff、ΔVth-SCeffの傾きが等しくなるfsca(L,W)を求める(ステップS44)。具体的には、ステップS32で得られたΔIon-SCeff、ΔVth-SCeffから、fsca(L,W)を最適化する。こうすることで、L,Wによらず、実測のΔIon-SCeff、ΔVth-SCeffの傾きが等しくなるfsca(L,W)を求めることができる。
次に、処理装置104が、実測のΔIon-SCeff,ΔVth-SCeffとモデルとで誤差が最小になるKVTH0WE、KU0WE,K2WE(WBC=0,WEC=0)を求める(ステップS45)。ここでは、処理装置104が、fscb(L,W)=0、fscc(L,W)=0、gsca(L,W)=1、gscb(L,W)=0、gscc(L,W)=0としている。ステップS44で求めたΔIon-SCeff,ΔVth-SCeffとモデルとで誤差が最小になるKVTH0WE、KU0WE,K2WE(WBC=0,WEC=0)を求める。
次に、記憶部が、インスタンスパラメータ生成式の付属式、付属式のパラメータ、SCREF、WPEのモデルパラメータを格納する。具体的には、記憶部116が、インスタンスパラメータ生成式の付属式(fsca(L,W)、fscb(L,W)、fscc(L,W)、gsca(L,W)、gscb(L,W)、gscc(L,W))を格納する。なお、記憶部116が付属式の代わりにL、Wのテーブルを格納するようにしてもよい。記憶部106がインスタンスパラメータ生成式の付属式のパラメータおよび、SCREFを格納する。記憶部107がWPEのモデルパラメータ(KVTH0WE、KU0WE、K2WE、WBC、WEC、WPEMOD)を格納する。これにより、処理装置104での処理が終了する。
次に、フローBの詳細について、図20、21を用いて説明する。図20は、フローBの詳細を示すフローチャートである。図20、21では、点線枠の中にフローBを示している。以下の説明では、式(9)を用いてフィッティングを行っているが、式(10)を用いてフィッティングを行うようにしてもよい。
ステップS32で得られたΔIon-SCeff依存性グラフ、及びΔVth-SCeff依存性グラフが1次直線でない場合(ステップS33のNo)、SCREFデフォルト値を用いてΔIon-SCeff依存性グラフ、及びΔVth-SCeff依存性グラフを作成する(ステップS51)。ここでは、式(8)のfsca(L,W)=0、gsca(L,W)=0、式(9)のfscb(L,W)=1、gscb(L,W)=1、式(10)のfscc(L,W)=0、gscc(L,W)=0とする。そして、式(8)〜式(10)のSCREFをデフォルト値とした時の、ΔIon-SCeff依存性、ΔVth-SCeff依存性グラフを作成する。
次に、ステップS51で得られたΔIon-SCeff依存性グラフ、及びΔVth-SCeff依存性グラフが1次直線であるか否かを判定する(ステップS52)。一次直線であるか否かの判定は、実施の形態1と同様の方法を用いることができる。ΔIon-SCeff依存性グラフ、及びΔVth-SCeff依存性グラフが1次直線である場合(ステップS52のYes)、ステップS51で得られたΔIon-SCeff依存性グラフ、及びΔVth-SCeff依存性グラフの傾きがWによらず一定か否かを判定する(ステップS53)。傾きが一定であるか否かの判定は、実施の形態1と同様の方法を用いることができる。
ステップS51で得られたΔIon-SCeff依存性グラフ、及びΔVth-SCeff依存性グラフの傾きがWによらず一定である場合(ステップS53のYes)、ステップS51で得られたΔIon-SCeff,ΔVth-SCeffとモデルとで誤差が最小になるKVTH0WE、KU0WE,K2WE(WBC=1,WEC=0)を求める(ステップS54)。
次に、記憶部が、インスタンスパラメータ生成式の付属式、付属式のパラメータ、SCREF、WPEのモデルパラメータを格納する(ステップS55)。具体的には、記憶部116が、インスタンスパラメータ生成式の付属式(fsca(L,W)、fscb(L,W)、fscc(L,W)、gsca(L,W)、gscb(L,W)、gscc(L,W))を格納する。なお、記憶部116が付属式の代わりにL、Wのテーブルを格納するようにしてもよい。記憶部106が、インスタンスパラメータ生成式の付属式のパラメータおよび、SCREFを格納する。記憶部107がWPEのモデルパラメータ( KVTH0WE、KU0WE、K2WE、WBC、WEC、WPEMOD)を格納する。このようにして、処理を終了する。
ΔIon-SCeff依存性グラフ、及びΔVth-SCeff依存性グラフが1次直線でない場合(ステップS52のNo)、ステップS59に移行する。また、ΔIon-SCeff依存性グラフ、及びΔVth-SCeff依存性グラフの傾きがWに応じて変化する場合(ステップS53のNo)、L,Wによらず実測のΔIon-SCeff,ΔVth-SCeffの傾きが等しくなるfscb(L,W)を求める(ステップS56)。ここでは、ステップS51で得られたΔIon-SCeff,ΔVth-SCeffから、処理装置104がfscb(L,W)を最適化している。こうすることで、適切なfscb(L,W)を求めることができる。次に、ステップS56で得られたΔIon-SCeff,ΔVth-SCeffとモデルとで誤差が最小になるKVTH0WE、KU0WE,K2WE(WBC=1,WEC=0)を求める(ステップS57)。
次に、インスタンスパラメータ生成式の付属式、付属式のパラメータ、SCREF、WPEのモデルパラメータが記憶部に格納される(ステップS58)。具体的には、記憶部116が、インスタンスパラメータ生成式の付属式(fsca(L,W)、fscb(L,W)、fscc(L,W)、gsca(L,W)、gscb(L,W)、gscc(L,W))を格納する。なお、記憶部116が付属式の代わりにL、Wのテーブルを格納するようにしてもよい。記憶部106が、インスタンスパラメータ生成式の付属式のパラメータおよび、SCREFを格納する。記憶部107がWPEのモデルパラメータ( KVTH0WE、KU0WE、K2WE、WBC、WEC、WPEMOD)を格納する。
ΔIon-SCeff依存性グラフ、及びΔVth-SCeff依存性グラフが1次直線でない場合(ステップS52のNo)、L,Wによらず、実測のΔIon-SCeff、ΔVth-SCeffの一次直線となるgscb(L,W)を求める(ステップS59)。具体的には、ステップS51で得られたΔIon-SCeff,ΔVth-SCeffからgscb(L,W)を最適化している。こうすることで、適切なgscb(L,W)を求めることができる。
次に、ステップS59で得られたΔIon-SCeff依存性グラフ、及びΔVth-SCeff依存性グラフの傾きがWによらず一定か否かを判定する(ステップS60)。傾きが一定である場合(ステップS60のYes)、処理装置104が、実測のΔIon-SCeff,ΔVth-SCeffとモデルとで誤差が最小になるKVTH0WE、KU0WE,K2WE(WBC=1,WEC=0)を求める(ステップS61)。
記憶部が、インスタンスパラメータ生成式の付属式、付属式のパラメータ、SCREF、WPEのモデルパラメータを格納する(ステップS62)。具体的には、記憶部116が、インスタンスパラメータ生成式の付属式(fsca(L,W)、fscb(L,W)、fscc(L,W)、gsca(L,W)、gscb(L,W)、gscc(L,W))を格納する。なお、記憶部116が付属式の代わりにL、Wのテーブルを格納するようにしてもよい。記憶部106がインスタンスパラメータ生成式の付属式のパラメータおよび、SCREFを格納する。記憶部107がWPEのモデルパラメータ(KVTH0WE、KU0WE、K2WE、WBC、WEC、WPEMOD)を格納する。このようにして処理を終了する。
ステップS59で得られたΔIon-SCeff依存性グラフ、及びΔVth-SCeff依存性グラフの傾きがWに応じて変化する場合(ステップS60のNo)、ステップS59で得られたΔIon-SCeff依存性グラフ、及びΔVth-SCeff依存性グラフから、L,Wによらず、実測のΔIon-SCeff、ΔVth-SCeffの一次直線となるfscb(L,W)を求める(ステップS63)。具体的には、ステップS59で得られたΔIon-SCeff,ΔVth-SCeffからfscb(L,W)を最適化している。こうすることで、適切なfscb(L,W)を求めることができる。
処理装置104が、実測のΔIon-SCeff,ΔVth-SCeffとモデルとで誤差が最小になるKVTH0WE、KU0WE,K2WE(WBC=1,WEC=0)を求める(ステップS64)。
記憶部が、インスタンスパラメータ生成式の付属式、付属式のパラメータ、SCREF、WPEのモデルパラメータを格納する(ステップS65)。具体的には、記憶部116が、インスタンスパラメータ生成式の付属式(fsca(L,W)、fscb(L,W)、fscc(L,W)、gsca(L,W)、gscb(L,W)、gscc(L,W))を格納する。なお、記憶部116が付属式の代わりにL、Wのテーブルを格納するようにしてもよい。記憶部106がインスタンスパラメータ生成式の付属式のパラメータおよび、SCREFを格納する。記憶部107がWPEのモデルパラメータ(KVTH0WE、KU0WE、K2WE、WBC、WEC、WPEMOD)を格納する。このようにして処理を終了する。
このように、本実施の形態では、ステップS41、ステップS52、ステップS53、ステップS59の判定ステップを設けている。このようにすることで、適切にfsca(L,W)、fscb(L,W)、fscc(L,W)、gsca(L,W)、gscb(L,W)、gscc(L,W)を最適化することが可能となる。また、式(8)、式(9)又は式(10)をスムーズに選択することが可能となる。なお、フローBでは、式(10)を使用することが可能である。その場合には、図20,図21に記載のfscb(L,W)をfscc(L,W)とし、gscb(L,W)をgscc(L,W)とする。ステップS55で得られた結果は、実施の形態1で示した図3と同様となる。一方、ステップS65で得られた結果は、実施の形態1で示した図4と同様となる。ステップS62で得られた結果は、実施の形態2と同様となる。
実施の形態1〜3で得られた不純物分布関数の修正関数を用いて、電気特性のシミュレーションを行う。この場合、図22に示すように、設計装置200が記憶部201と、演算処理部202とを備えている。記憶部201はメモリ等であって、修正関数を記憶している。演算処理部202は、プロセッサ等を有しており、記憶部201に記憶された修正関数を用いて電気特性のシミュレーションを行う。なお、設計装置200は、物理的に単一な装置でなくてもよい。また、実施の形態1〜3を適宜組み合わせて用いてもよい。
距離SC,SCxに応じて変化する不純物濃度分布を示す関数を、チャネル幅W又はチャネル長Lを用いて修正した修正関数を用いて、電気特性のシミュレーションを行う。ここで、修正関数は、式(8)〜式(10)を用いることができる。こうすることで、精度の高いシミュレーションが可能となる。さらに、距離SC,SCxに対する電気特性の変化の傾きが一定となるようフィッティングすることで、修正関数を決定するようにしている。こうすることで、適切な修正関数を得ることができ、より精度の高いシミュレーションが可能となる。
チャネル幅W又はチャネル長Lに応じて、不純物濃度分布を変化させる付属式(式(11)〜式(22))が設定されていてもよい。そして、付属式のパラメータを変化させることで、電気特性の変化の傾きが一定となるようフィッティングを行う。こうすることで、
修正関数を示す式(8)〜式(10)には、式(11)〜式(13)及び式(17)〜式(19)が含まれている。そして、式(11)〜式(13)及び式(17)〜式(19)のパラメータを調整することで、チャネル幅W又はチャネル長L毎に求められた電気特性の変化の傾きを等しくするようにしてもよい。このようにすることで、適切な修正式を簡便に算出することができる。
修正関数を示す式(8)〜式(10)には、式(14)〜式(16)及び式(20)〜式(22)が含まれている。そして、式(14)〜式(16)及び式(20)〜式(22)のパラメータを調整することで、任意のチャネル幅W又はチャネル長Lにおいて、前記距離に対する実測の前記電気特性の変化の傾きを一定とするようにしてもよい。このようにすることで、適切な修正式を簡便に算出することができる。
なお、上記した演算処理は、コンピュータプログラムによって実行されても良い。上述した演算処理のためのプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
また、コンピュータが上述の実施の形態の機能を実現するプログラムを実行することにより、上述の実施の形態の機能が実現される場合だけでなく、このプログラムが、コンピュータ上で稼動しているOS(Operating System)もしくはアプリケーションソフトウェアと共同して、上述の実施の形態の機能を実現する場合も、本発明の実施の形態に含まれる。
なお、以上の説明では、SCxは無限遠の距離として、SCを変化させた場合について説明を行ったが、その反対とすることも可能である。すなわち、SCは無限遠の距離として、SCxを変化させた場合についても、同様に演算することができる。さらには、SCx、及びSCの両方を変化させた場合についても演算することができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は既に述べた実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることはいうまでもない。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は既に述べた実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることはいうまでもない。
100 設計装置
101 ウエハ
102 電気特性測定装置
103 記憶部
105 第1のSPICEモデルファイル
106 インスタンスパラメータ
107 記憶部
108 LPEツール
109 GDSレイアウトファイル
110 ネットリストファイル
111 インスタンスパラメータ付きのネットリスト
112 第2のSPICEモデルファイル
113 SPICEシミュレータ
114 記憶部
115 記憶部
116 記憶部
117 記憶部
10 基板
11 STI
12 ウェルレジスト
13 ゲート
14 拡散領域
15 チャネル領域
16 トランジスタ
200 設計装置
201 記憶部
202 演算処理部
101 ウエハ
102 電気特性測定装置
103 記憶部
105 第1のSPICEモデルファイル
106 インスタンスパラメータ
107 記憶部
108 LPEツール
109 GDSレイアウトファイル
110 ネットリストファイル
111 インスタンスパラメータ付きのネットリスト
112 第2のSPICEモデルファイル
113 SPICEシミュレータ
114 記憶部
115 記憶部
116 記憶部
117 記憶部
10 基板
11 STI
12 ウェルレジスト
13 ゲート
14 拡散領域
15 チャネル領域
16 トランジスタ
200 設計装置
201 記憶部
202 演算処理部
Claims (15)
- ウェル境界が形成された基板と、前記基板における拡散領域上にゲートが設けられたトランジスタとを有する半導体装置の設計方法であって、
前記ウェル境界と前記拡散領域との距離に応じて変化する不純物濃度分布を示す関数を、チャネル領域の幅又は長さを用いて修正した修正関数を記憶する記憶部と、
前記修正関数を用いて、前記半導体装置の電気特性のシミュレーションを行う処理部と、を備えた
半導体装置の設計装置。 - 前記ウェル境界と前記拡散領域との距離に対する実測の前記電気特性の変化の傾きが一定となるようフィッティングすることで、前記修正関数を決定する請求項1に記載の設計装置。
- 前記チャネル領域の幅又は長さに応じて、前記不純物濃度分布を変化させる付属式が設定され、
前記付属式のパラメータを変化させることで、前記電気特性の変化の傾きが一定となるようフィッティングを行う請求項2に記載の設計装置。 - 前記付属式には、第1の付属式が含まれ、
前記第1の付属式のパラメータを調整することで、前記チャネル領域の幅又は長さ毎に求められた前記電気特性の変化の傾きを等しくする請求項3に記載の設計装置。 - 前記付属式には、第2の付属式が含まれ、
前記第2の付属式のパラメータを調整することで、前記チャネル領域の任意の幅又は長さにおいて、前記距離に対する実測の前記電気特性の変化の傾きを一定とする請求項3に記載の設計装置。 - ウェル境界が形成された基板と、前記基板における拡散領域上にゲートが設けられたトランジスタとを有する半導体装置の設計方法であって、
前記ウェル境界と前記拡散領域との距離に応じて変化する不純物濃度分布を示す関数を、チャネル領域の幅又は長さを用いて修正した修正関数を用いて、前記半導体装置の電気特性のシミュレーションを行う、
半導体装置の設計方法。 - 前記ウェル境界と前記拡散領域との距離に対する前記電気特性の変化の傾きが一定となるようフィッティングすることで、前記修正関数を決定する請求項6に記載の設計方法。
- 前記チャネル領域の幅又は長さに応じて、前記不純物濃度分布を変化させる付属式が設定され、
前記付属式のパラメータを変化させることで、前記電気特性の変化の傾きが一定となるようフィッティングを行う請求項7に記載の設計方法。 - 前記付属式には、第1の付属式が含まれ、
前記第1の付属式のパラメータを調整することで、前記チャネル領域の幅又は長さ毎に求められた前記電気特性の変化の傾きを等しくする請求項8に記載の設計方法。 - 前記付属式には、第2の付属式が含まれ、
前記第2の付属式のパラメータを調整することで、前記チャネル領域の任意の幅又は長さにおいて、前記距離に対する実測の前記電気特性の変化の傾きを一定とする請求項8に記載の設計方法。 - ウェル境界が形成された基板と、前記基板における拡散領域上にゲートが設けられたトランジスタとを有する半導体装置を設計する方法をコンピュータに対して実行させるプログラムであって、
前記方法は、
前記ウェル境界と前記拡散領域との距離に応じて変化する不純物濃度分布を示す関数を、チャネル領域の幅又は長さを用いて修正した修正関数を用いて、前記半導体装置の電気特性のシミュレーションを行う、
半導体装置のプログラム。 - 前記ウェル境界と前記拡散領域との距離に対する前記電気特性の変化の傾きが一定となるようフィッティングすることで、前記修正関数を決定する請求項11に記載のプログラム。
- 前記チャネル領域の幅又は長さに応じて、前記不純物濃度分布を変化させる付属式が設定され、
前記付属式のパラメータを変化させることで、前記電気特性の変化の傾きが一定となるようフィッティングを行う請求項12に記載のプログラム。 - 前記付属式には、第1の付属式が含まれ、
前記第1の付属式のパラメータを調整することで、前記チャネル領域の幅又は長さ毎に求められた前記電気特性の変化の傾きを等しくする請求項13に記載のプログラム。 - 前記付属式には、第2の付属式が含まれ、
前記第2の付属式のパラメータを調整することで、前記チャネル領域の任意の幅又は長さにおいて、前記距離に対する実測の前記電気特性の変化の傾きを一定とする請求項13に記載のプログラム。
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---|---|---|---|
JP2012268449A JP2014116413A (ja) | 2012-12-07 | 2012-12-07 | 半導体装置の設計方法、設計装置及びプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2012268449A JP2014116413A (ja) | 2012-12-07 | 2012-12-07 | 半導体装置の設計方法、設計装置及びプログラム |
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Family Applications (1)
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2012
- 2012-12-07 JP JP2012268449A patent/JP2014116413A/ja active Pending
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