JP2014116206A - 照明装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】照明装置1は、半導体発光素子を光源とする光出射領域を備えた光源部9と、光源部9の光出射領域を含む領域を覆うカバー11とを備え、カバー11は、光源部9の光出射領域の少なくとも中央部分と対向する中央カバー部111と、中央カバー部111の周辺に位置し且つ光出射領域と対向しない領域を有する周辺カバー部113とを有し、カバー11は、周辺カバー部113が中央カバー部111よりも高い光拡散性を有することで、光源部9からの光を前記対向しない領域から出射させる。
【選択図】図4
Description
このようなペンダントとして、光源部と、光源部全体を下方から覆うカバーとを備えたものがある。光源部は、主に下方を明るく照射するため、光の出射方向が下方となるように構成されている。カバーは、光源部を隠す機能を有するため光源部よりも大きい。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、点灯中のカバー上の明暗差を小さくすることができる照明装置を提供することを目的とする。
「光拡散性」は、カバーに対して同じ角度で入射した光がカバーから出射する際の位置の前記光路からの離れ度合いを示すものであり、光路から離れているほど、光拡散性が高い。
ここでいう「対向する」とは、光源部から出射される光の主出射方向上において、互いに存在する場合をいう。
<本発明の一態様の概要>
本発明の一態様に係る照明器具は、半導体発光素子を光源とする光出射領域を備えた光源部と、前記光源部の前記光出射領域を含む領域を覆うカバーとを備え、前記カバーは、前記光源部の前記光出射領域の少なくとも中央部分と対向する中央カバー部と、前記中央カバー部の周辺に位置し且つ前記光出射領域と対向しない領域を有する周辺カバー部とを有し、前記カバーは、前記周辺カバー部が前記中央カバー部よりも高い光拡散性を有することで、前記光源部からの光を前記対向しない領域から出射させることを特徴としている。
また、前記周辺カバー部の肉厚は、前記中央カバー部側から離れるに従って薄くなっている。これにより、輝度が、周辺カバー部の中央カバー部側から離れるに従って、光拡散性が低くなり、外側に移るに従って輝度が徐々に低下する。なお、ここでの「周辺カバー部の肉厚は、中央カバー部側から離れるに従って薄くなる」とは、離れるに従って直線的に薄くなる場合や、曲線的に薄くなる場合、なめらに徐々に薄くなる場合、段差的に徐々に薄くなる場合等を含んだ概念である。
また、前記光源部は、半導体発光素子と導光部材とを備え、前記導光部材は、前記半導体発光素子から出射された光であって当該導光部材に入射した光を導光しつつ出射する導光部材とを備えることを特徴としている。これにより、面発光型の照明装置を得ることができる。
<第1の実施形態>
1.全体
照明装置1は、天井から吊り下げられて使用する吊り下げタイプ(ペンダントタイプともいう。)である。ここでは、照明装置の構成要素であるコード3を利用して吊り下げられる照明装置1について説明する。
図1は、第1の実施形態に係る照明装置の斜視図であり、(a)は上方から見た照明装置の斜視図であり、(b)は上下反転させて上方から見た照明装置の斜視図である。図2は、第1の実施形態に係る照明装置の正面図である。
コード3は、天井側の接続器具に着脱自在に装着されるアダプタ(図示省略)を上端に有する。コード3は、照明器具5の吊り下げ機能以外に、照明器具5に電力を供給する配線機能も有する。
照明器具5は、盤状、例えば円盤状をし、その上部中央からコード3が引き出されている。ここでの盤状は、正面視したとき、つまり、図2において、左右方向の寸法(幅又は直径)が上下方向の寸法(厚み)に対して大きい形状を言う。大きいとは、具体的には、左右方向の寸法が上下方向の寸法よりも大きければ良く、一般的には2.5倍以上である。
図3は、照明装置の分解斜視図である。図4は、照明装置の断面を正面から見た拡大図である。
ここでは、照明装置1は、さらに、基台7を光出射方向と反対側(上側)から覆う上カバー13、コード3を基台7に固定するための固定具15を備える。なお、照明器具5は、照明装置1からコード3を取り外したものをいう。
2.照明器具の構成
(1)基台
図5は、基台の断面斜視図である。
基台7は、例えば、金属材料、樹脂材料等から構成される。金属材料を用いる場合、発光中の光源部9から伝導してきた熱を高効率で放出できる効果が得られる。樹脂材料を用いる場合、軽量効果が得られる。さらに、基台は、異種材料を組み合わせて構成しても良く、例えば、樹脂材料と金属材料とからで構成しても良い。
基台7は、光源部9の形状に対応した形状を有し、ここでは、円盤状をしている。基台7は、光源部9を収容するための収容空間21を有している。収容空間21は、例えば、下端を基準にして上方へと凹入する凹入部により構成され、この凹入部に光源部9が嵌る。なお、凹入部も、収容空間21と同じ符号である「21」を用いる。
第1底壁27は、最上位に存し、平坦な円盤状をしている。第1筒壁29は第1底壁27の周縁から下方へと延出する円筒状をしている。第2底壁31は、第1筒壁29の下端から第1筒壁29の中心軸と直交する方向であって外方側へと延出する平坦な円環状をしている。第2筒壁33は、第2底壁31の周縁から下方へと延出する円筒状をしている。
固定部用装着部35及び光源部用装着部37が設けられている部分は、円環状に隆起した隆起部分41となっている。
なお、隆起部分41は、図4に示すように、凹入部21側から見ると、第1凹入部23からさらに上方に凹入しており、この凹入した部分を第3凹入部47とする。
(2)光源部
光源部9は、半導体発光素子と、半導体発光素子からの入射光を導光して下方へと出射する導光部材51とを備える。第1の実施形態に係る光源部9は、さらに、半導体発光素子から出射された光を導光部材51の光入射部93に向けて反射させる反射部材53を備える。
(2−1)半導体発光素子(発光モジュール)
半導体発光素子は、ここでは、所謂、SMD(Surface Mount Device)タイプのLEDが利用されている。以下、SMD54として説明する。
なお、LEDから発せられた光の波長を変換する必要がある場合、波長変換材料(例えば、蛍光体粒子)が封止材料に混入されている。また、基板55にSMD54が実装されたものを発光モジュール57とする。
基板55は、板状をした絶縁板59と、絶縁板59の下面に形成され且つ実装されたSMD54を電気的に接続する配線パターンと、配線パターンとコード3とを電気的に接続するための接続端子61とを備える。
絶縁板59は、コード3に含まれる1対の配線を挿通させるための貫通孔63を中央に、基台7の第3凹入部47を挿通させる貫通孔65を第3凹入部47の対応部位にそれぞれ有している。
(2−2)反射部材
図8は、反射部材を上方から見た斜視図であり、図9は、反射部材を反転させて上方から見た斜視図である。
なお、反射部材53として、高反射特性を有しない材料により構成することも可能である。但し、発光モジュール57から発せられた光を導光部材51側に反射する機能が必要な箇所には、反射面を形成する必要がある。
反射部材53は、発光モジュール57の下面(SMD54が実装されている側の面)に対向する状態で配される。なお、反射部材53は、基台7に装着されている。
反射部材53は、図9及び図10の(a)に示すように、肉厚方向に凹入し且つ周方向に延伸する1本の溝部71を下面に有している。溝部71は、底面視したとき、円環状をし、発光モジュール57におけるSMD54が実装されている仮想円周と一致している。この溝部71には、図4に示すように、導光部材51の隆起部91の上部が配される。
貫通孔73は、図11の(c)に示すように、底面視したときに、周方向に長い形状をし、その長手方向(周方向)の中央にSMD54が配される。貫通孔73は、底面視したときに、SMD54が配される部分では開口幅が狭く、SMD54が配される部分から長手方向に離れるに従って、その開口幅が大きくなる形状をしている。なお、開口幅は、貫通孔73の短手方向の寸法である。
つまり、溝部71は、貫通孔73が存する部分では、底面視形状が貫通孔73の平面視形状と相似形となっている。なお、溝幅は、円環状の溝部71の周方向と直交する方向の寸法である。
溝部71及び貫通孔73の表面は反射面75となっている。これにより、SMD54から発せられた光であって直接導光部材51の光入射部93に入射しない光は、反射面75によって光入射部93に向けて反射される。
薄肉部77の上面には、図8に示すように、上方に延出するボス79が発光モジュール57の反射部材53の貫通孔65と嵌合するように設けられている。ボス79には、反射部材53を基台7に装着するために利用されるネジ孔81が上下方向に形成されている。
反射部材53は、発光モジュール57の接続端子(アダプタ)61とコード3の下端側に接続されているソケット(図示省略)とを収容するための収容空間を形成するように構成されている。この収容空間は、貫通孔85を薄肉部77に有することで形成される。
位置決め凹部87,89には、後述の導光部材51の位置決め凸部99,101が嵌合する。なお、凹凸関係は逆であっても良い。
(2−3)導光部材
図11は、導光部材を上方から見た斜視図であり、図12は導光部材を反転させて上方から見た図である。
導光部材51は、図11及び図12に示すように、全体形状として盤状、ここでは、円盤状をしている。導光部材51は、図4に示すように、基台7の第2凹入部25に配される。このため、導光部材51の外周形状は、基台7の第2筒壁33の内周形状に略一致している。なお、第2筒壁33の内周及び導光部材51の外周の底面視形状は、略円形状をしている。
図13は、発光モジュール、反射部材及び導光部材を組み合わせた状態であって、隆起部付近を示す拡大断面図である。
つまり、隆起部91の下部分91aの上面と反射部材53の溝部71の下部分71aの下面とが接触している。なお、これにより、発光モジュール57から出射された光の有効利用が図られる。
隆起部91の上面は、図11に示すように、平坦状をしている。隆起部91の上面は、細かく見ると、図11の拡大図に示すように、山と谷とを周方向に沿って交互に繰り返して構成される、のこぎり刃状をしている。
凹入部95a,97aは、例えば、略円錐状に肉厚方向に凹入する。凹入部95a,97aの大きさ(直径や深さである。)は、照明装置1に要求されている配向特性となるように、設計されている。
導光部材51の上面には、図11に示すように、反射部材53との位置決めに利用される位置決め凸部99,101が、反射部材53の位置決め凹部87,89に対応して中央と隆起部91の近くに設けられている。なお、位置決め凸部99は、周方向に一部分を除いて連続して設けられ、平面視において略環状をしている。
ここでは、位置決め凸部103は、導光部材51の周縁近くに設けられている。凸部103は、周方向に連続して設けられ、平面視において環状をしている。なお、図4に示すように、この位置決め凸部103と当該凸部103に隣接する下面とで形成される段差が、後述の下カバー11の位置決め段差121に嵌合する。
(2−4)全体
光源部9は、上述のように下面の全面が発光し、下面全体が光出射領域となる。ここでは、光出射領域(光源部の下面)の周縁を含み、当該周縁から内方へと入り込んだ部分を、光出射領域の周縁部分とし、この周縁部分の内側に位置する部分を光出射領域の中央部分とする。
(3)下カバー
図14は、下カバーを上方から見た斜視図であり、図15は、下カバーの断面図である。
透光性材料としては、例えばシリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂の樹脂材料がある。拡散材料としては、例えば、乳白色ガラス(オパールガラス)、乳白ガラス等がある。
下カバー11は、図14及び図15に示すように、外観形状として薄型のドーム状をし、基台7に対して装着される。下カバー11は、図4に示すように基台7よりも大きい。換言すると、底面視したときに、下カバー11の周縁は光源部9の周縁よりも大きい。
周辺カバー部113は、中央カバー部111に近い位置に、上方へと突出する突出部分115を有している。突出部分115は、図14に示すように、周方向に連続して形成されおり、平面視において、環状、ここでは、環状をしている。
周辺カバー部113の肉厚は、図15に示すように、中央カバー部111の肉厚よりも厚くなっている。
下カバー11は、基台7への装着に利用される構成を有している。ここでは、下カバー11の基台7への装着手段は、例えば接着剤117が利用され、上記の構成は、接着剤を貯留するための貯留溝119である。
貯留溝119は、図4に示すように、基台7の第2筒壁33に対向しており、第2筒壁33の一部(下端部)が貯留溝119に挿入される。
下カバー11は、上カバー13と結合するための結合手段の一部の構成が設けられている。この構成として、下カバー11の周縁の内鍔部125が用いられる。内鍔部125は、下カバー11の周縁から上方に張り出している。なお、内鍔部125は、下カバー11の周縁に沿うって全周に設けられている。この内鍔部125は、上カバー13の周縁に存する外鍔部135と嵌合する。
(4)上カバー
上カバー13は、図3に示すように、全体形状として扁平な錐状をしている。上カバー13は、中心軸上を下端から上端に移るに従って、直径が徐々に大きくなる形状をしている。
上カバー13は、例えば、樹脂材料から構成されている。ここでは、上カバー13は、1つの部材から構成されている。図1の(a)、図2、図等3で上カバー13の中央部分に見えている円状の線Aは、円の内外での形状変化を示す線である。
(5)固定具
固定具15は、図3及び図4に示すように、全体形状が碗状をした本体部137と、本体部137の下端から径方向の外方へと張り出す鍔部139を有する。本体部137は、コード3を挿通させるための挿通孔141を底に有している。
固定具15の鍔部139は、基台7と反射部材53とを結合するためのネジ部材147が配される部位に切り欠き149を有している。
(6)その他
照明装置1は、発光モジュール57が大気に曝されるのを防止する防止手段を備えている。具体的には、基台7の第1底壁27に形成されている貫通孔153を塞ぐ栓タイプのパッキン155であり、下カバー11の貯留溝119内に配されたリングタイプのパッキン157である。
3.輝度特性
図16は照明装置の点灯中の輝度特性を示す模式図であり、(a)は下カバーの周辺カバー部の肉厚が中央カバー部の肉厚よりも厚い照明装置であり、(b)は下カバーの周辺カバー部と中央カバー部との肉厚が同じ厚みの照明装置である。
発明品の照明装置1を点灯させると、(a)に示すように、下カバー11における中央カバー部111からは、略均一な輝度特性の光が下方へ出射される。一方、下カバー11における周辺カバー部113では、中央カバー部111から下カバー11の周縁に近づくに従って出射される光の輝度が徐々に低くなり、周縁近くで0になっている。
特に、例えば、食卓を部分的に明るく照らす部分照明タイプにおいては、部分的に照射する照射範囲に光が主に出射される。つまり、光源部9は、主に、下カバー11の中央カバー部111に向けて光を出射し、周辺カバー部113の周縁に向けて光を出射していない。
図17は、下カバーにおける光拡散状態を説明する図である。(a)は、照明装置の下カバー周縁付近の断面図であり、(b)は中央カバー部での光の拡散状態を説明する図であり、(c)は周辺カバー部での光の拡散状態を説明する図である。
下カバー11,173の中央カバー部111,175では、(b1)及び(b2)に示すように、拡散材料181の濃度及び存在位置は同じである。下カバー11,173に入射した光は、発明品の照明装置1及び比較品の照明装置171とも、拡散材料181により反射しながら、下カバー11,173の下面から出射する。この光路は、両者とも同じである。
比較品の下カバー173の周辺カバー部177では、(c2)に示すように、中央カバー部175と同じ肉厚であり、拡散材料181の分布は、(c1)に示す発明品における上半分と同じである。
4.その他
(1)照明装置の薄さ感
照明装置1は、正面視において、中央から幅方向の両側(左右両側である。)に移るに従って徐々に薄くなる形状をしている。具体的には、上カバー13の輪郭と下カバー11の輪郭とが、中央から幅方向(正面視においてである。)の両側に移るに従って近づくような形状をしている。
上カバー13の輪郭は、正面視において、下カバー11と反対側の領域に中心が存在する曲線状をしている。特に、中央から周縁に近づくに従って、曲率半径が小さくなるような形状をしている。ここでは、上面の輪郭は、3種類の曲率半径で湾曲する曲線を連結してなる。中間の曲率半径を持った領域と、最も小さな曲率半径を持った領域との境界A(図2参照)は、下カバー11の輪郭が上カバー13に徐々に近づき始める境界位置B(図2参照)に近い。これにより、照明装置1における周縁部分での先細り感が強調され、照明装置1としての薄さ感が増すこととなる。
(2)光源部の光出射領域の周縁部分
光源部9の光出射領域の周縁部分は、下カバー11の内面に設けられた突出部分115の先端と接触させている。すなわち、このような構成により、突出部分115を入射部(光入射領域)とし、光源部9における光出射領域の周縁部分から出射された光を、周辺カバー部113に入射する光として利用している。
光源部9の具体的には、光源部9の周縁部分と突出部分115との間隔は、2[mm]以下が好ましく、さらに好ましいのは1[mm]以下であり、より好ましいのは0.3[mm]以下である。
なお、突出部分115と光出射領域の周縁部分との接触部分の長さ(面積)は、光源部に対する下カバーの大きさや周辺カバー部の輝度特性のグラデーションの度合いによって適宜決定すれば良い。
(3)光入射領域
光入射領域の大きさ及び光入射領域に入射する光量については、光源部に対する下カバーの大きさや周辺カバー部の輝度特性のグラデーションの度合いによって適宜決定すれば良い。
(4)薄さ感と輝度特性
照明装置1は、上記したように、正面視において、周縁に近い部分(周縁部分ともいう。)が薄い形状をしている。一方、光源部9は、発光モジュール57、反射部材53及び導光部材51を有している。特に、光源部9は、導光部材51の隆起部91の上端面と対向するように発光モジュール57のSMD54が配されている。
しかしながら、上記したように、下カバー11の周辺カバー部113の光拡散性を中央カバー部111よりも高めた構成とすることで、下カバー11の周縁近くからも光を出射させることができる。
<第2の実施形態>
第1の実施形態の下カバー11は、光源部9の光出射領域の一部と接触する周辺カバー部113を有している。しかしながら、周辺カバー部は、光源部から出射された光が入射する光入射領域を含んでいれば良く、光源部と必ずしも接触する必要はない。
図18は、第2の実施形態に係る照明装置の断面を正面から見た拡大図である。
第2の実施形態に係る照明装置201は、コード3、基台203、光源部9、下カバー205、上カバー207、固定具15等を備える。なお、第1の実施形態で説明した構成と同じものは、第1の実施形態と同じ符号を付し、その説明は省略する。
周辺カバー部211は、光源部9から出射された光が入射する光入射領域211aを含む。光入射領域211aは、図18において太線で示している領域である。
周辺カバー部211の肉厚は、第1の実施形態と同様に、中央カバー部209の周縁(周辺カバー部211との境界でもある。)から下カバー205の周縁に移るに従って、徐々に薄くなっている。中央カバー部209及び周辺カバー部211は、光源部9と離間している。
具体的には、両者の装着にはネジ部材213が利用され、上カバー207にはネジ部材213用の貫通孔215が、基台203にはネジ部材213用のネジ孔217がそれぞれ設けられている。
下カバー205と上カバー207とは、下カバー205の内鍔部219が、上カバー207の外鍔部221に内嵌する状態で両鍔部219,221間に配された接着剤223で固着されている。
<第3の実施形態>
第1及び第2の実施形態の下カバー11,205は、拡散材料が分散された透光性材料により構成され、中央カバー部111,209と周辺カバー部113,211との光拡散性の違いを肉厚の違いにより実施していたが、他の方法を利用して、周辺カバー部の光拡散性を中央カバー部よりも高くしても良い。他の方法を利用した照明装置を第3の実施形態として以下説明する。
第3の実施形態に係る照明装置301は、コード3、基台203、光源部9、下カバー303、上カバー207、固定具15等を備える。なお、第1及び第2の実施形態で説明した構成と同じものは、第1及び第2の実施形態と同じ符号を付し、その説明は省略する。
下カバー303の下面、つまり、中央カバー部305及び周辺カバー部307の下面には拡散処理が施されている。また、周辺カバー部307の上面にも拡散処理が施されている。なお、図19では、拡散処理がなされている部分を波線で現わしている(光入射領域にも拡散処理はされている。)。
なお、下カバー303と上カバー207とは、第2の実施形態と同様に、下カバー303の内鍔部309と上カバー207の外鍔部221とが接着剤311により固着され、結合している。
<変形例>
1.照明装置
(1)吊り下げ手段
第1から第3の実施形態では、照明装置1,201,301は、天井からの吊り下げ手段としてコード3を利用している。しかしながら、吊り下げ手段は、コード以外に、例えば、チェーン、パイプ等を利用しても良い。
(2)種類
第1から第3の実施形態では、吊り下げ式の照明装置1,201,301について説明している。しかしながら、本発明は、吊り下げ式の照明装置以外の他のタイプの照明装置にも適用できる。他のタイプの照明装置としては、天井に装着されるダウンライトタイプの照明装置、壁に装着されるブラケットタイプの照明装置等がある。
(3)形状
第1から第3の実施形態では、照明装置1,201,301をその光出射方向から見たときに、照明装置1,201,301の形状が円形状をしていたが、他の形状であっても良い。他の形状としては、例えば、三角形及び四角形等の多角形状(正多角形状及び正多角形状でない多角形状を含む。)、楕円形状、長円形状等がある。
しかしながら、照明装置は、錘状以外の他の形状であっても良い。他の形状としては、例えば、主出射方向と直交する方向から見たときに、正方形状、長方形状、円形状、半円形状、ドーム形状等がある。
2.光源部
(1)構成
第1から第3の実施形態では、光源部9を、発光モジュール57、反射部材53及び導光部材51から構成していた。しかしながら、光源部の構成はこれに限定するものでない。
例えば、発光モジュールは、基板と、基板上に均一な分布で実装された複数のLED(SMD等、その形態は特に限定するものでない。)とで構成することで、全面発光型の光源部が得られる(この場合は、光源部が発光モジュールだけで構成される。)。
また、導光部材を利用した光源部の場合、実施形態のように半導体発光素子(SMD54)と導光部材51の主面(上面)とを対向させても良いし、発光素子と導光部材の側面とを対向させても良い。
(2)光源
第1から第3の実施形態では、光源部9の光源として半導体発光素子であるLEDを利用したが、LED等の半導体発光素子やEL素子を利用しても良い。さらに、光源として、電球、蛍光灯等を利用しても良い。また、LEDは、SMDタイプであったが、ベアーチップ等の他の形態のLEDであっても良い。
3.下カバー
(1)形状
第1から第3の実施形態では、下カバー11,205,303は、照明装置1,201,301の光出射方向から見ると、その外周形状が略円形状をし、光源部9を光出射方向から見た形状である円形状(外観形状である。)と略同じである。
(2)材料
下カバー11,205,303の主な材料として、透光性の樹脂材料が利用されている。しかしながら、下カバーの材料は、透光性材料であれば他の材料であっても良い。他の材料としては、ガラス材料、透光性セラミック等がある。
(3)構造
第1から第3の実施形態の下カバー11,205,303は、1つの部材(部品)で構成されていたが、複数の部材を組み合わせ構成しても良い。例えば、中央カバー部と周辺カバー部とで、材料が異なるようにしても良い。また、例えば、周辺カバー部の肉厚が中央カバー部よりも厚い場合、周辺カバー部を2層構造とし、周辺カバー部の1層目と中央カバーとを同じ材料で構成し、周辺カバー部の2層目だけを別の材料で構成しても良い。
(4)拡散性
下カバーに光拡散性を持たせるために、第1及び第2の実施形態では透光性材料183に拡散材料181を分散させ、第3の実施形態では下カバー303の下面・上面に拡散処理を施している。しかしながら、下カバーの光拡散性は、例えば、第1の実施形態で説明した材料で下カバーを構成し、周辺カバー部に拡散処理を施して、光拡散性を高めるようにしても良い。
(5)周辺カバー部の光入射領域
第1の実施形態の下カバー11は、光源部9の光出射領域の一部と周辺カバー部113の光入射領域113aの一部とが接触している。第2及び第3の実施形態の下カバー205,303は、光源部9の光出射領域と周辺カバー部211,307の光入射領域211a,307aとが離間している。
4.上カバー
第1から第3の実施形態における照明装置1,201,301は、上カバー13,207を備えている。これは、装置としての意匠性や安全性を向上させるためである。
従って、照明装置の上部側(光源部の出射領域の裏側でもある。)が、通常の使用状態でユーザによって視認されないような場合、照明装置は上カバーを備えなくても良い。具体例としては、シーリングタイプやダウンライトタイプである。
第1から第3の実施形態の上カバー13,207は、1つの部材(部品)で構成されていたが、複数の部材を組み合わせ構成しても良い。例えば、樹脂材料と金属材料とを組み合わせても良い。
5.光源部と下カバー
(1)光出射領域の形状と周辺カバー部
第1から第3の実施形態の光源部9は、その光の出射方向から当該光源部9を見ると、外観形状が円形状でその内側が略均一に発光するように構成されている。
以下、環状に光を出射する光源部を用いた照明装置を変形例1として以下説明する。
図20の(a)は変形例1に係る照明装置の断面を正面から見た拡大図を示し、(b)は変形例1に係る照明装置と比較するための照明装置であって厚みが均一な下カバーを用いた照明装置の断面を正面から見た拡大図である。なお、図20では、各照明装置の点灯中の輝度特性も併せて示している。
反射部材407は、第1の実施形態の反射部材53に対して、その中央部を除去した構成である。導光部材409は、第1の実施形態の導光部材51に対して、その中央部を除去した構成である。導光部材409は円環状をしている。これにより、光源部403から光が円環状に出射され、光源部403は円環状の光出射領域を有する。
ここでは、周辺カバー部413,415は、中央カバー部411の周辺に2つある。つまり、正面視において、中央カバー部411に対して、下カバー405の中央側に位置するカバー部が周辺カバー部413であり、下カバー405の周縁側に位置するカバー部が周辺カバー部415である。
なお、下カバー405は、第1の実施形態と同様に、拡散材料が混入された透光性樹脂材料から構成されている。
図20の(b)に示す比較のための照明装置451は、変形例1に係る光源部と同じ構成の光源部403と、下カバー453とを備える。下カバー453は、肉厚が一定である。なお、下カバー453は、第1の実施形態と同様に、拡散材料が混入された透光性樹脂材料から構成されている。
(2)光源部の周縁部分と周辺カバー部
第1から第3の実施形態や変形例1では、光源部の光出射領域(の周縁部分)と、周辺カバー部とが光源部の光出射方向に対向している。しかしながら、周辺カバー部の光入射領域に光源部からの光が入射する構成であれば、光出射領域と周辺カバー部とが対向していなくても良い。つまり、周辺カバー部は、光入射領域として光源部から光が出射される範囲内に存在していれば良い。
6.点灯回路
第1から第3の実施形態では、光源部を点灯させる点灯回路について、特に説明していないが、照明装置内に収容されている。しかしながら、点灯回路は、天井裏等に配置されていても良い。さらに、照明装置が天井に設けられた配線ダクトに装着される場合は、配線ダクトに点灯回路を設けても良い。
7.その他
以上、本発明に係る照明装置の構成を、実施の形態および変形例に基づいて説明したが、本発明は上記実施の形態およびその変形例に限られない。例えば、上記実施形態およびその変形例の部分的な構成を、適宜組み合わせてなる構成であっても良い。
9 光源部
11 下カバー(カバー)
111 中央カバー部
113 周辺カバー部
Claims (6)
- 半導体発光素子を光源とする光出射領域を備えた光源部と、
前記光源部の前記光出射領域を含む領域を覆うカバーと
を備え、
前記カバーは、前記光源部の前記光出射領域の少なくとも中央部分と対向する中央カバー部と、前記中央カバー部の周辺に位置し且つ前記光出射領域と対向しない領域を有する周辺カバー部とを有し、
前記カバーは、前記周辺カバー部が前記中央カバー部よりも高い光拡散性を有することで、前記光源部からの光を前記対向しない領域から出射させる
ことを特徴とする照明装置。 - 前記カバーは、透光性材料と、前記透光性材料中に分散された光拡散材料とを含む材料からなり、
前記周辺カバー部は、前記中央カバー部の肉厚よりも厚い肉厚を有することで、前記中央カバー部よりも高い光拡散性を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の照明装置。 - 前記周辺カバー部の肉厚は、前記中央カバー部側から離れるに従って薄くなっている
ことを特徴とする請求項2に記載の照明装置。 - 前記中央カバー部の肉厚は一定である
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の照明装置。 - 前記光源部は、半導体発光素子と導光部材とを備え、
前記導光部材は、前記半導体発光素子から出射された光であって当該導光部材に入射した光を導光しつつ出射する
ことを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の照明装置。 - 前記周辺カバー部は、前記光出射領域の周縁部分と対向する対向領域を有する
ことを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の照明装置。
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