JP2014115095A - 送受信装置、送受信方法及び送受信プログラム - Google Patents

送受信装置、送受信方法及び送受信プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】パルス圧縮方式を用いる送受信装置において、送信部及び受信部の両方で生じる信号歪み量による送受信性能の劣化を防止する。
【解決手段】キャリブレーション・パス部によって送信部から受信部にキャリブレーション・パスされたキャリブレーション信号が、信号抜出部41により歪み補償部42に与えられる。歪み補償部42の歪み量検出部76は、キャリブレーション信号の信号歪み量を検出する。歪み補償部42の補正パルス圧縮フィルタ係数生成部78は、歪み量検出部76が検出した信号歪み量を用いて第1パルス圧縮フィルタ係数格納部37に格納されている第1パルス圧縮フィルタ係数y(t)を補正して第2パルス圧縮フィルタ係数yh(t)を生成する。
【選択図】図2

Description

この発明は、パルス圧縮方式を用いてパルス信号を送受信する送受信装置、送受信方法及び送受信プログラムに関する。
送受信装置の一つであるパルス圧縮レーダ装置は、送信部においてパルス信号に特殊な変調を施した長いパルス信号を送信し、受信部において受信されたパルス信号をパルス圧縮処理により短パルスに変換する。例えば、特許文献1(特開2008−175552号公報)には、パルス圧縮レーダ装置のパルス圧縮フィルタに用いられる圧縮係数(パルス圧縮フィルタ係数)を送信信号から窓関数を使って得ることによりレンジサイドローブを低減する技術が開示されている。
ところで、このようなパルス圧縮方式において用いられるパルス圧縮フィルタ係数は、送信部及び受信部においてパルス信号が歪みなく送受信されることを前提として設定されているのが一般的である。そのため、送信部や受信部でパルス信号が歪むとパルス圧縮フィルタで正確なパルス圧縮ができなくなり、レンジサイドローブの増加など送受信性能の劣化につながる。
この発明の目的は、パルス圧縮方式を用いる送受信装置において、送信部及び受信部で生じる信号歪み量による送受信性能の劣化を低減することである。
上記課題を解決するための送受信装置は、アンテナと、アンテナからパルス信号を送信する送信部と、アンテナで受信されるパルス信号をパルス圧縮処理により復調する受信部とを備える送受信装置であって、送信部は、送信するパルス信号の波形を記憶するパルス信号波形記憶部と、送信するパルス信号の電力を増幅する電力増幅器を有し、受信部は、パルス信号波形記憶部に記憶されたパルス信号に基づいて生成される第1パルス圧縮フィルタ係数を格納している第1パルス圧縮フィルタ係数格納部と、電力増幅器で増幅されたパルス信号をキャリブレーション信号として受信部に入力するキャリブレーション・パス部と、電力増幅器で増幅される前のパルス信号に対するキャリブレーション信号の歪み量を算出し、歪み量を用いて第1パルス圧縮フィルタ係数を補正して第2パルス圧縮フィルタ係数を生成する歪み補償部と、第2パルス圧縮フィルタ係数を用いて受信されたパルス信号をパルス圧縮処理により復調するパルス圧縮フィルタと、を有するものである。
この送受信装置によれば、送信部及び受信部で信号歪みが生じたパルス信号をパルス圧縮フィルタにおいて第2パルス圧縮フィルタ係数を用いてパルス圧縮処理した結果は、送信部及び受信部で信号歪みが生じないと仮定して送受信されたパルス信号をパルス圧縮フィルタにおいて第1パルス圧縮フィルタ係数を用いてパルス圧縮処理した結果に近いものになる。このように送信部及び受信部で生じる信号歪みを考慮して、歪み補償部において補正された第2パルス圧縮フィルタ係数を用いることで、信号歪みによるエコー信号のパルス圧縮波形の劣化を低減することができる。
上記課題を解決するための送受信方法は、アンテナからパルス信号を送信する送信ステップと、アンテナで受信されるパルス信号をパルス圧縮処理により復調する受信ステップと、からなる送受信方法であって、送信ステップは、記憶された送信するパルス信号の波形を読み出すパルス信号読出しステップと、送信するパルス信号の電力を増幅する電力増幅ステップと、を含み、受信ステップは、記憶された送信するパルス信号の波形に基づいて生成される第1パルス圧縮フィルタ係数を読み出す第1パルス圧縮フィルタ係数読出しステップと、電力増幅ステップで増幅されたパルス信号をキャリブレーション信号として取込むキャリブレーション信号取込みステップと、電力増幅ステップで増幅される前のパルス信号に対するキャリブレーション信号の歪み量を算出し、歪み量を用いて第1パルス圧縮フィルタ係数を補正して第2パルス圧縮フィルタ係数を生成する歪み補償ステップと、第2パルス圧縮フィルタ係数を用いて、受信されたパルス信号をパルス圧縮処理により復調するパルス圧縮ステップと、を含むものである。
この送受信方法によれば、送信ステップ及び受信ステップで信号歪みが生じたパルス信号をパルス圧縮ステップにおいて第2パルス圧縮フィルタ係数を用いてパルス圧縮処理した結果は、送信ステップ及び受信ステップで信号歪みが生じないと仮定して送受信されたパルス信号をパルス圧縮ステップにおいて第1パルス圧縮フィルタ係数を用いてパルス圧縮処理した結果に近いものになる。このように送信ステップ及び受信ステップで生じる信号歪みを考慮して、歪み補償ステップにおいて補正された第2パルス圧縮フィルタ係数を用いることで、信号歪みによるエコー信号のパルス圧縮波形の劣化を低減することができる。
本発明によれば、送信部及び受信部で生じる信号歪みを考慮して補正された第2パルス圧縮フィルタ係数を用いることにより、送信部及び受信部の両方で生じる信号歪み量による送受信性能の劣化を防止することができる。
第1実施形態に係る送受信装置の構成の概要を示すブロック図。 第1実施形態の歪み補償部とその周辺の構成を示すブロック図。 図1の送受信装置のパルス圧縮フィルタ係数の補正動作を説明するためのフローチャート。 (a)調整器72aの出力の一例を示すグラフ、(b)調整器72bの出力の一例を示すグラフ、(c)調整器72cの出力の一例を示すグラフ、(d)逆フーリエ変換器の出力の一例を示すグラフ。 (a)補正前のパルス圧縮フィルタ係数を用いたパルス圧縮結果の一例を示すグラフ、(b)補正後のパルス圧縮フィルタ係数を用いたパルス圧縮結果の一例を示すグラフ。 第1実施形態の一変形例の歪み補償部とその周辺の構成を示すブロック図。 第1実施形態の他の変形例の歪み補償部とその周辺の構成を示すブロック図。 第2実施形態の歪み補償部とその周辺の構成を示すブロック図。 第2実施形態の一変形例の歪み補償部とその周辺の構成を示すブロック図。 第3実施形態の歪み補償部とその周辺の構成を示すブロック図。
<第1実施形態>
(1)送受信装置の構成
以下、本発明の第1実施形態に係る送受信装置の全体構成を図に沿って説明する。図1は、本発明が適用される送受信装置の一例であるパルス圧縮レーダ装置の概略構成を示すブロック図である。この送受信装置10は、図1に示されているように、アンテナ11と送受切換器12と送信部20と受信部30と局部発振器13と制御部60とを備えている。送信部20では、直線状の周波数変調が施されたパルス信号(以下、チャープ信号という)を送受切換器12に対して出力する。送受切換器12では、送信部20からアンテナ11を介して送信されるパルス信号とアンテナ11を介して受信部30で受信されるパルス信号とを切り換える。受信部30では、物標で反射されるパルス信号(以下、エコー信号という)をパルス圧縮処理により復調し、エコー信号から得られる情報を表示する。例えばアンテナ11の位置を中心に周囲360度の範囲のレーダ映像が表示され、表示の原点はレーダ装置の位置に対応する。レーダ映像における物標の反射エコーの表示位置から、その物標の方位と距離を認識することが可能になる。
図1の送受信装置10は、アンテナ11の回転角度を変更してパルス信号を送受信する方位を順次変更する。一方位で一送受信を行いつつアンテナ11を1回転(360度回転)させて実施される検出が1スキャンである。そして、1スキャンの間に、各方位に対して例えば1パルスのパルス信号の送信とその受信とが行なわれる。この1パルスの1回の送受信が1スイープである。
〔送信部20の構成〕
送信部20は、アンテナ11が所定の角度だけ回転する毎に、1パルスのパルス信号を生成して出力するよう構成されている。この送信部20は、パルス信号波形記憶部21とデジタルアナログコンバータ(DAC)22とミキサ23と電力増幅器24とを備えている。
パルス信号波形記憶部21には、チャープ信号の元になる変調信号の波形がデジタルデータとして記憶されている。DAC22では、パルス信号波形記憶部21に記憶されているデジタルデータをアナログ信号に変換して中間周波数の信号が生成される。ミキサ23では、DAC22の出力信号が局部発振器13のローカル信号と混合され、パルス信号の周波数が中間周波数IFからラジオ周波数RFに変換される。このパルス信号が電力増幅器24によって増幅されて送受切換器12及びアンテナ11を介して送信される。
この送信部20には、送信部20で発生する信号歪み量を検出するため、電力増幅器24の後段にキャリブレーション・パス部50の方向性結合器51が接続され、パルス信号の送信中に、電力増幅器24の出力がキャリブレーション・パス部50により受信部30にキャリブレーション・パスされる。そのため、パルス信号の送信中には、後述するスイッチ52によって方向性結合器51の出力が後述のミキサ33に与えられる。そして、パルス信号の送信が終了すると同時にスイッチ52の接続が切り換えられ、方向性結合器51の出力によるキャリブレーションが終了するとともに後述の低雑音増幅器32がミキサ33に接続される。なお、ここでは、方向性結合器51を用いているが方向性結合器51に代えて分配器を用いてもよい。
〔受信部30の構成〕
受信部30は、1スイープの送受信において、アンテナ11を介して上述の送信部20から送信されるパルス信号のエコー信号を受信する。受信したエコー信号は、周波数変調されたチャープ信号であるため、受信部30における受信の際にパルス圧縮処理により復調される。この受信部30は、リミッタ31と低雑音増幅器32とミキサ33とアナログデジタルコンバータ(ADC)34と直交検波器35とパルス圧縮フィルタ36と第1パルス圧縮フィルタ係数格納部37と信号処理部38と表示装置39と信号抜出部41と歪み補償部42とを備えている。また、受信部30には、上述のキャリブレーション・パス部50のスイッチ52が低雑音増幅器32の出力とミキサ33の入力との間に挿入されている。
リミッタ31は、入力される信号を所定レベルで制限して所定レベル以上の信号が後段に伝達されないようにする回路であり、送受切換器12などを介して漏れた送信部20の大電力のパルス信号などから受信部30を保護する役割を果たす。低雑音増幅器32は、リミッタ31が出力したパルス信号について、雑音指数(NF)を所定範囲に抑制しながら例えば20〜30dB程度の増幅を行うための回路である。スイッチ52は、入力される低雑音増幅器の出力と方向性結合器51の出力のうちの一方を選択して出力するための素子である。ここでは、スイッチ52を用いているが、送信中、低雑音増幅器32が出力されないような場合には、スイッチ52に代えて分配器や方向性結合器を用いることもできる。スイッチ52の出力はミキサ33に接続されており、ミキサ33は、スイッチ52から出力されるパルス信号と局部発振器13のローカル信号とを混合してパルス信号の周波数をラジオ周波数RFから中間周波数IFに変換する。
ADC34は、ミキサ33が出力する中間周波数IFのパルス信号をデジタル信号に変換する。ADC34は、エコー信号を所定のサンプリング周波数でサンプリングして、デジタル信号に変換する。通常、1スキャンによって得られるエコー信号は、一方位と距離方向の情報を持っている。直交検波器35は、直交検波を行って、受信信号から、I(In-Phase)信号およびこれとπ/2だけ位相の異なるQ(Quadrature)信号を生成する。
パルス圧縮フィルタ36は、第1パルス圧縮フィルタ係数格納部37に予め記憶されている第1パルス圧縮フィルタ係数y(t)を用いて、直交検波された受信信号(I,Q)をパルス圧縮する。パルス圧縮フィルタ36において、受信信号(I,Q)はフーリエ変換されるとともに離散化され、複数区間に分割されて周波数領域でパルス圧縮処理が行なわれる。その後に、パルス圧縮処理が行われた信号が逆フーリエ変換され、重複加算されることでパルス圧縮信号が出力される。この第1パルス圧縮フィルタ係数y(t)は、送信信号を生成するための変調されたパルス信号に基づいて形成されている。そのため、第1パルス圧縮フィルタ係数y(t)は、パルス信号が歪まない理想的な送受信が行われることを前提にして、パルス信号波形記憶部21に記憶されている信号波形に基づいて設定されている。
信号処理部38は、受信されるパルス信号に含まれている情報を鮮明に表示させるための処理を行う。例えば、信号処理部38では、直交検波器35の出力信号(I,Q)から受信機雑音やクラッタが除去されて、雑音などが低減された受信データが表示装置39に出力される。信号処理部38から出力される受信データは、方位と距離とで特定される各位置のレーダ受信信号Sの振幅値である。
表示装置39は、図示しないCPU、メモリ、入力装置及びLCD(Liquid Crystal Display)などのデバイスを備える。この表示装置39では、各スイープで得られた受信データを画像表示用のメモリに記憶するとともに、記憶したデータを所定の順序でこのメモリから読み出し、映像としてLCDなどに表示する。
通常の受信は、上述のリミッタ31と低雑音増幅器32とミキサ33とADC34と直交検波器35とパルス圧縮フィルタ36と第1パルス圧縮フィルタ係数格納部37と信号処理部38と表示装置39とにより行われる。この送受信装置10には、送受信装置10の送信部20及び受信部30の一部で生じる信号歪み量によるパルス圧縮処理の不具合を除くため、第1パルス圧縮フィルタ係数y(t)を補償するための歪み補償部42が設けられている。この歪み補償部42は、予め第1パルス圧縮フィルタ係数格納部37に格納されている第1パルス圧縮フィルタ係数y(t)を送信部20及び受信部30における信号の歪みによる不具合を取り除けるように補正し、補正された第2パルス圧縮フィルタ係数yh(t)を生成して出力できるように構成されている。そのための歪み補償部42の構成と動作については後ほど詳細に説明する。
歪み補償部42における補正した第2パルス圧縮フィルタ係数yh(t)の生成は、送信中に行われる。そのため、直交検波器35とパルス圧縮フィルタ36との間に信号抜出部41が設けられている。信号抜出部41は、例えば切換スイッチで構成され、通常の受信時には直交検波器35の出力をパルス圧縮フィルタ36に与え、送信中に第2パルス圧縮フィルタ係数yh(t)を生成するときは直交検波器35の出力を歪み補償部42に与える。そして、補正後の第2パルス圧縮フィルタ係数yh(t)は、例えば、当該送信の次の送受信時に用いられる。なお、補正した第2パルス圧縮フィルタ係数yh(t)を生成するときの直交検波器35の出力は、キャリブレーションのために、キャリブレーション・パス部50によって送信部20から受信部30に送信されるキャリブレーション信号である。
このような歪み補償部42によって補正した第2パルス圧縮フィルタ係数yh(t)の生成と通常の送受信との切換は、送受信装置10の制御部60が行う。制御部60は、図示しないCPU、メモリおよび入力装置などのデバイスで構成される。制御部60は、送受信装置10を制御するために当然に、送信部20の送信タイミングや受信部30の受信タイミングに関する情報を持っている。
〔歪み補償部42の構成〕
歪み補償部42は、信号データ出力部71と調整器72a,72b,72cとフーリエ変換器74a,74b,74cと逆数演算器76a,乗算器76b,78aと逆フーリエ変換器78bとを備えている。3つの調整器72a,72b,72cによって調整部72が構成され、3つのフーリエ変換器74a,74b,74cによってフーリエ変換部74が構成され、逆数演算器76aと乗算器76bによって信号歪み量検出部76が構成され、乗算器78aと逆フーリエ変換器78bによって補正パルス圧縮フィルタ係数生成部78が構成されている。
信号データ出力部71は、パルス信号波形記憶部21に記憶されている中間周波の信号波形のデータに対応するベースバンドの信号波形を示すデータを出力する。前者の信号波形と後者の信号波形とは、周波数変換によって相互に変換可能な信号波形であり、フーリエ変換して周波数軸上で波形をずらすことによって相互に重ねることができるような信号波形である。換言すれば、前者と後者とは、周波数が中間周波数かベースバンドかの違いを除き、その他パルス長などは同じであり、周波数軸上で信号周波数をシフトする演算によって一方の信号波形から他方の信号波形を生成することができる。信号データ出力部71が出力する信号波形は、パルス信号波形記憶部21に記憶されたパルス信号の波形に基づいて生成される比較信号波形であり、信号歪み量を検出するための比較の基準となる信号波形である。調整器72aは、予め第1パルス圧縮フィルタ係数格納部37に格納されている第1パルス圧縮フィルタ係数y(t)のデータ点数を調整する。調整器72bは、信号データ出力部71が出力する出力信号波形のデータについて、そのデータ点数と信号波形の振幅とを調整する。調整器72cは、信号抜出部41が抜き出したキャリブレーション信号のデータ点数と信号波形の振幅とを調整する。キャリブレーション信号に含まれる信号歪み量を算出できるように、調整器72a、72b,72cは、それぞれの出力のデータ点数を同じにするとともにそれぞれの振幅を最大値でそれぞれ規格化する調整を行う。
信号抜出部41で抜き出したデータから、パルス圧縮波形のピークの位置を探し出す。このピークの位置を基にすると、パルス始めから最後までのデータの区間が判る。そして、調整器72cでは、パルスのデータを調整器72a、調整器72bと同じデータ点数となるように調整する。なお、パルス圧縮波形のピークを探す際、抜き出したデータを全て処理しなくとも、パルスの中央が含まれている区分のみを処理すれば、ピークの位置を特定することができる。また、キャリブレーション信号の位相の変曲点がパルス圧縮波形のピークの位置と一致するので、位相から判断することもできる。
フーリエ変換器74a,74b,74cは、それぞれ調整器72a、72b,72cの出力をフーリエ変換して、パルス圧縮フィルタ係数のフーリエ変換後のスペクトルデータ(ベースバンド)、出力信号波形のフーリエ変換後のスペクトルデータ(ベースバンド)及びキャリブレーション信号のフーリエ変換後のスペクトルデータ(ベースバンド)を生成する。
信号歪み量検出部76は、フーリエ変換器74cによってフーリエ変換されたキャリブレーション信号の逆数を逆数演算器76aにより算出する。また、信号歪み量検出部76は、逆数演算器76aから出力されるキャリブレーション信号の逆数と、フーリエ変換器74bから出力される信号データ出力部71の出力信号波形との乗算を乗算器76bにより行う。そして、この乗算器76bの出力が、キャリブレーション信号に生じている信号歪み量の逆数になる。
補正パルス圧縮フィルタ係数生成部78は、信号歪み量検出部76から出力される信号歪み量の逆数にフーリエ変換器74aでフーリエ変換された第1パルス圧縮フィルタ係数y(t)を乗算器78aにより乗じる。そして、補正パルス圧縮フィルタ係数生成部78は、乗算器78aの出力を逆フーリエ変換器78bで逆フーリエ変換することにより補正された第2パルス圧縮フィルタ係数yh(t)を生成する。補正パルス圧縮フィルタ係数生成部78は、補正された第2パルス圧縮フィルタ係数yh(t)を第2パルス圧縮フィルタ係数格納部79に出力して格納する。第2パルス圧縮フィルタ係数格納部79に格納されている第2パルス圧縮フィルタ係数yh(t)を用いることにより、補正された第2パルス圧縮フィルタ係数yh(t)を用いて受信を行うことができる。つまり、制御部60は、第1パルス圧縮フィルタ係数格納部37の第1パルス圧縮フィルタ係数y(t)と第2パルス圧縮フィルタ係数格納部79の第2パルス圧縮フィルタ係数yh(t)のいずれかを場合に応じて選択して受信部30に受信を行わせることができる。
〔パルス圧縮フィルタ係数の補正〕
パルス圧縮フィルタ係数の補正の動作について図3のフローチャート及び図4の波形図を用いて説明する。制御部60は、レーダ装置10の制御を行っていることから、レーダ装置10の送信タイミングと受信タイミングを検知することができる。送信部20によって送信が行われているときは、受信部30による受信は行われないので、この送信中のタイミングで第1パルス圧縮フィルタ係数y(t)の補正が行われる。そのためにまず、制御部60において、送信中であるか否か(送信タイミングになっているか否か)が判断される(ステップS1)。
送信中には、キャリブレーション・パス部50のスイッチ52により方向性結合器51の出力がミキサ33に接続され、信号抜出部41により直交検波器35の出力が歪み補償部42に接続されている状態になっている。このように接続されることによって、パルス信号波形記憶部21から出力される信号波形がDAC22によりアナログ信号に変換され、ミキサ23によりラジオ周波数にアップコンバートされ、電力増幅器24で増幅されたパルス信号がキャリブレーション信号としてミキサ33に与えられる。キャリブレーション・パス部の50のスイッチ52が低雑音増幅器32の出力の後段に接続することで、従来のアンテナからエコー信号を受信する際、スイッチ52による受信のNFの悪化を低減できる。この受信時のNFの悪化が問題とならない場合、スイッチ52を低雑音増幅器32の前段に置いてもよい。
ミキサ33では、キャリブレーション信号のダウンコンバートが行われ、ADC34では、中間周波数のキャリブレーション信号がデジタル信号に変換され、直交検波器35では、キャリブレーション信号が直交検波される。直交検波されたキャリブレーション信号は、信号抜出部41により歪み補償部42に与えられる(ステップS2)。
歪み補償部42では、キャリブレーション信号を使って信号歪み量の検出が行われる(ステップS3)。調整部72の調整器72aの出力の一例が図4(a)に示され、調整器72bの出力の一例が図4(b)に示され、調整器72cの出力の一例が図4(c)に示されている。なお、図4において、実線が実部を示し、破線が虚部を示している。信号歪み量の検出は、信号歪み量検出部76において、フーリエ変換されたキャリブレーション信号の逆数に、フーリエ変換された信号データ出力部71の出力信号波形が乗算されることによって行われる。つまり、キャリブレーション信号のスペクトル(ベースバンド)を、信号データ出力部71の出力信号波形のスペクトル(ベースバンド)で除することで、信号歪み量検出部76はキャリブレーション信号の信号歪み量を得ている。
信号歪み量検出部76において信号歪み量が検出されると、それを補償するために、補正パルス圧縮フィルタ係数生成部78は、信号歪み量の逆数を、乗算器74aから出力されてフーリエ変換された第1パルス圧縮フィルタ係数y(f)に乗算する。さらに、補正パルス圧縮フィルタ係数生成部78は、乗算器78aの乗算結果を逆フーリエ変換し、補正された第2パルス圧縮フィルタ係数yh(t)を算出し、第2パルス圧縮フィルタ係数格納部79に補正された第2パルス圧縮フィルタ係数yh(t)を格納する(ステップS4)。図4(d)に逆フーリエ変換器78bの出力の一例が示されている。
制御部60は、補正された第2パルス圧縮フィルタ係数yh(t)が格納されたという情報を得る。この係数補正の情報を得ると、制御部60は、現在モニターしているスイープの送受信が終了しているか否かを判断する(ステップS5)。通常は、送信に続いて受信が行われるので、ステップS1を経てステップS6に進む。
送信が行われないときは、受信部30は従来と同様に、レーダ装置10の受信が従来と同様に行える接続になっている。つまり、制御部60の制御の下、スイッチ52によって低雑音増幅器32がミキサ33に接続され、スイッチ41によって直交検波器35がパルス圧縮フィルタ36に接続されている。このような接続によって、受信部30における受信が行われる(ステップS6)。最初のスイープの受信では、パルス圧縮フィルタ係数の補正が行われていないため、予め格納されていた第1パルス圧縮フィルタ係数y(t)を用いて受信が行われる。2回目以降のスイープの受信であって、後述するステップS7が行われた後は、補正された第2パルス圧縮フィルタ係数yh(t)を用いて受信が行われる。
そして、現在モニターしている送受信が終了したときに、新たに補正された第2パルス圧縮フィルタ係数yh(t)への切り換えが行われる(ステップS7)。
パルス圧縮フィルタ係数は、環境(例えば温度)などの時間的に変動する要因によっても変化するため、適当なインターバルで、上述のステップS2からS7が繰り返されてルス圧縮フィルタ係数yh(t)が更新される。
<特徴>
以上説明したように、キャリブレーション・パス部50の方向性結合器51(出力抽出部)により送信部20から抽出されてキャリブレーション・パス部50のスイッチ52(選択部)により受信部30にキャリブレーション・パスされたキャリブレーション信号が、信号抜出部41により歪み補償部42に与えられる。歪み補償部42の歪み量検出部76は、送信部20及び受信部30、特に送信部20の電力増幅器24及び受信部30のミキサ33におけるパルス信号(キャリブレーション信号)の信号歪み量を検出することができる。そして、歪み補償部42の補正パルス圧縮フィルタ係数生成部78は、この信号歪み量を用いて第1パルス圧縮フィルタ係数y(t)を補正して第2パルス圧縮フィルタ係数yh(t)(第2パルス圧縮フィルタ係数)を生成し、第2パルス圧縮フィルタ係数yh(t)を第2パルス圧縮フィルタ係数格納部79に格納する。
送信部20及び受信部30で信号歪みが生じないと仮定して送受信されたパルス信号を第1パルス圧縮フィルタ係数y(t)でパルス圧縮処理した結果は、送信部20及び受信部30で信号歪みが生じたパルス信号を第2パルス圧縮フィルタ係数yh(t)でパルス圧縮処理した結果とほぼ等しくなる。このように送信部20及び受信部30で生じる信号歪みを考慮して補正された第2パルス圧縮フィルタ係数yh(t)を用いることでき、信号歪みによるエコー信号のパルス圧縮波形の劣化を低減することができ、送信部20及び受信部30で生じる信号歪み量による送受信性能の劣化を低減することができる。
例えば、図5(a)には補正前のパルス圧縮フィルタ係数を用いたパルス圧縮結果が示されており、図5(b)には補正後のパルス圧縮フィルタ係数を用いたパルス圧縮結果が示されている。図5(a)と図5(b)とを比較すると、補正後のパルス圧縮フィルタ係数を用いることによりサイドローブが抑制されていることが分かる。
<変形例1−1>
上記第1実施形態では、パルス圧縮フィルタ36において、受信信号(I,Q)がフーリエ変換されるとともに離散化され、複数区間に分割されて周波数領域でパルス圧縮処理が行なわれる場合について説明した。しかし、このパルス圧縮フィルタ係数の補正を行うことができるのは、周波数領域でパルス圧縮処理を行う場合には限られない。例えば、送信パルスと同一の波形をパルス圧縮フィルタ係数とするトランスバーサルフィルタによる時間領域におけるマッチドフィルタ処理(相関処理)を行う場合にも適用することができる。
なお、周波数領域でパルス圧縮を行う場合には、パルス圧縮フィルタ係数を周波数領域のデータとして信号波形のデータを保持しておくことができる。このような場合には、図6に示されている第1パルス圧縮フィルタ係数格納部37A、信号データ出力部71A(信号生成部の一例)には周波数領域のデータが格納されていることから、フーリエ変換の必要がなくなるため、調整器72aA及び調整器72bAで調整した後に直接乗算器76b,78aに出力される。そのため、フーリエ変換部74Aは一つのフーリエ変換器74cAで構成できる。調整器72aA及び調整器72bAが周波数領域のデータの調整を行うため、調整器72cAも同様にフーリエ変換器74cAの出力を調整するように順序が入れ替えられている。また、第2パルス圧縮フィルタ係数格納部79Aに格納されるデータも周波数領域のデータとなるため、補正パルス圧縮フィルタ係数生成部78Aは、補正パルス圧縮フィルタ係数生成部78から逆フーリエ変換器78bが省かれた構成になっている。
<変形例1−2>
上記第1実施形態では、ベースバンドの信号波形を用いてパルス圧縮フィルタ係数を補正する場合について説明したが、中間周波数の信号波形を用いてパルス圧縮フィルタ係数の補正を行うこともできる。その場合には、信号データ出力部71(信号生成部の一例)は、例えば、パルス信号波形記憶部21に記憶されている信号波形のデータを用いるように構成することができる。
<変形例1−3>
上記第1実施形態の送受信装置10では、低雑音増幅器32の後段から直交検波器35までの間をキャリブレーション信号が通過するため、その間の歪み量はパルス圧縮フィルタ係数の補正に反映される。しかし、他の歪み量、例えばアンテナ11、送受分離のサーキュレータ12及び低雑音増幅器32などで生じる歪み量が上記実施形態の構成ではパルス圧縮フィルタ係数の補正に反映されない。
そこで、このような他の歪み量をキャリブレーション信号の処理と同様にパルス圧縮フィルタ係数の補正に反映させたい場合には、例えば図7に示されているような構成を用いる。すなわち、上述のような他の歪み量の逆数を他の歪み量格納部90に記憶しておき、補正パルス圧縮フィルタ係数生成部78Bで乗算器78aの出力に乗算器78cで乗算する。
なお、補正パルス圧縮フィルタ係数生成部78Bで他の歪み量の逆数を乗算する場合を図7に示したが、他の歪み量の逆数を乗算するのは乗算器78aの出力には限られず、乗算器78aの前側や乗算器76bの前後などであってもよい。
<変形例1−4>
上記第1実施形態では、出力抽出部に方向性結合器51を用いる場合について説明したが、出力抽出部は例えば分配器など方向性結合器51以外のデバイスを用いることができる。
<変形例1−5>
上記第1実施形態では、送信部20が、直線状の周波数変調が施されたパルス信号を出力する場合について説明したが、パルス信号の周波数変調は、直線状の周波数変調には限られず、例えば非線形な周波数変調であってもよく、直線状の周波数変調以外の変調方式を送信部20及び受信部30で用いることもできる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る送受信装置について図8を用いて説明する。第2実施形態に係る送受信装置の構成は、歪み補償部42Cの構成が第1実施形態の歪み補償部42の構成と異なる点を除いて、第1実施形態の送受信装置10と同じである。従って、第2実施形態の送受信装置の説明は、歪み補償部42Cの構成を中心に行う。
第2実施形態の歪み補償部42Cが第1実施形態の歪み補償部42と異なる点は、逆数演算器81と信号歪み量判定部82とを備えている点である。逆数演算器81は、歪み量検出部76の乗算器76bの出力の逆数を算出する。この逆数演算器81が算出する乗算器76bの出力の逆数は信号歪み量である。
信号歪み量判定部82は、逆数演算器81の出力である信号歪み量が所定の異常検知閾値を越えるか否かを判定する。この異常検知閾値を超えるほど大きな信号歪み量が発生していることが検知できると、送信部20及び受信部30のキャリブレーション・パスの系内に故障が発生している確率が高いと判断できる。そのため、信号歪み量判定部82は、信号歪み量が異常検知閾値を超えると、異常の発生を通知する信号を制御部60に送信する。この異常発生の通知を受けた制御部60では、異常発生に対する対処を行うことができ、例えば、異常の発生を表示装置39に表示して送受信装置10の動作を停止させることができる。
<特徴>
以上説明したように、信号歪み量判定部82(異常検知部)において信号歪み量が異常検知閾値(第2閾値)を超えるか否かを検知することにより送受信装置10の異常を判定できることから、異常発生の際に速やかに送受信装置10の動作を停止したり、異常発生を表示装置39などでユーザーに通知したりできるので、送受信装置10の故障の悪化や誤った情報の発信を防止することができる。
<変形例2−1>
上記第2実施形態では、信号歪み量判定部82は、全帯域について異常検知閾値を超えるか否かの判定を行ったが、帯域毎に所定の補正停止閾値(第1閾値)を超えるか否かの判定を行うように構成してもよい。そして、補正停止閾値を超える帯域については、信号歪み量判定部82から制御部60に通知を行い、補正停止閾値を超えた帯域については元の第1パルス圧縮フィルタ係数y(f)を用いるようにしてもよい。そのために、例えば図9に示されている歪み補償部42Dのように、スイッチ83をさらに備えるように構成する。図9の信号歪み量判定部82Dは、上述の帯域毎の信号歪み量の判定を行うように構成されている。そして、補正停止閾値を超える帯域については、制御部60がスイッチ83を切り換えて、フーリエ変換器74aの出力を逆フーリエ変換器78bに直接出力するように制御する。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係る送受信装置について図10を用いて説明する。第3実施形態に係る送受信装置の構成は、歪み補償部42Eの構成が第1実施形態の歪み補償部42の構成と異なる点を除いて、第1実施形態の送受信装置10と同じである。従って、第3実施形態の送受信装置の説明は、歪み補償部42Eの構成を中心に行う。
第3実施形態の歪み補償部42Bが第1実施形態の歪み補償部42と異なる点は、重み付け部85を備えている点である。重み付け部85は、歪み量検出部76の乗算器76bの出力に対してウェイトを掛けて乗算器78aに対して出力するように構成されている。この重み付け部85は、フーリエ変換器74bの出力から出力信号波形のスペクトルのレベルが低い帯域を検出し、信号データ出力部71が出力する出力信号波形のスペクトルのレベルが低い帯域の信号歪み量を小さくするように調整する。
<特徴>
以上説明したように、重み付け部85により、出力信号波形のスペクトルのレベルが低い帯域の信号歪み量を小さくするように調整することができ、スペクトルのレベルが小さいために信号歪み量の誤差が大きくなるのを抑制できるので、歪みを改善しようとしているパルス圧縮波形が信号歪み量の算出誤差によって却って歪んでしまうことを防止することができる。
<変形例>
上記各実施形態では、信号データ出力部71、調整部72,72A、フーリエ変換部74,74A、歪み量検出部76、補正パルス圧縮フィルタ係数生成部78、乗算器79a、79b、信号歪み量判定部82,82D、スイッチ83及び重み付け部85の機能が、集積回路であるLSI(集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、又はウルトラLSI等と称される)などのデバイスで実現される。これらは、個別に1チップ化されてもよいし、一部又は全部を含むように1チップ化されてもよい。また、集積回路化の手法は、LSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。また、LSI製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
また、信号データ出力部71、調整部72,72A、フーリエ変換部74,74A、歪み量検出部76、補正パルス圧縮フィルタ係数生成部78、乗算器79a、79b、信号歪み量判定部82,82D、スイッチ83及び重み付け部85の機能は、記憶装置(ROM、RAM、ハードディスク等)に格納された上述した処理手順を実行可能なプログラムデータが、CPUによって解釈実行されることで実現されてもよい。このプログラムデータは、記録媒体を介して記憶装置内に導入されてもよいし、記録媒体上から直接実行されてもよい。なお、記録媒体は、ROMやRAMやフラッシュメモリ等の半導体メモリ、フレキシブルディスクやハードディスク等の磁気ディスクメモリ、CD−ROMやDVDやBD等の光ディスクメモリ、及びメモリカード等をいう。また、記録媒体は、電話回線や搬送路等の通信媒体も含む概念である。
また、上記各実施形態では、第1パルス圧縮フィルタ係数格納部37、信号抜出部41及び歪み補償部42が受信部30に設けられている場合について説明したが、第1パルス圧縮フィルタ係数格納部、信号抜出部及び歪み補償部はそれぞれ受信部30以外の箇所に設けられていてもよく、例えば、送信部20又は制御部60に設けられていてもよい。
10 送受信装置
11 アンテナ
12 送受切換器
20 送信部
24 電力増幅器
30 受信部
32 低雑音増幅器
33 ミキサ
34 ADコンバータ
35 パルス圧縮フィルタ
37 第1パルス圧縮フィルタ係数格納部
41 信号抜出部
42,42A,42B,42C,42D,42E 歪み補償部
50 キャリブレーション・パス部
51 方向性結合器
52 スイッチ
79 第2パルス圧縮フィルタ係数格納部
特開2008−175552号公報

Claims (12)

  1. アンテナと、前記アンテナからパルス信号を送信する送信部と、前記アンテナで受信されるパルス信号をパルス圧縮処理により復調する受信部とを備える送受信装置であって、
    前記送信部は、
    送信するパルス信号の波形を記憶するパルス信号波形記憶部と、
    前記送信するパルス信号の電力を増幅する電力増幅器を有し、
    前記受信部は、
    前記パルス信号波形記憶部に記憶されたパルス信号に基づいて生成される第1パルス圧縮フィルタ係数を格納している第1パルス圧縮フィルタ係数格納部と、
    前記電力増幅器で増幅されたパルス信号をキャリブレーション信号として前記受信部に入力するキャリブレーション・パス部と、
    前記電力増幅器で増幅される前のパルス信号に対する前記キャリブレーション信号の歪み量を算出し、前記歪み量を用いて前記第1パルス圧縮フィルタ係数を補正して第2パルス圧縮フィルタ係数を生成する歪み補償部と、
    前記第2パルス圧縮フィルタ係数を用いて受信されたパルス信号をパルス圧縮処理により復調するパルス圧縮フィルタと、
    を有する、送受信装置。
  2. 前記歪み補償部は、前記歪み量が第1閾値を超えるか否かを判定する信号歪み量判定部を有し、
    前記パルス圧縮フィルタは、前記歪み量が第1閾値を超えるとき、第2パルス圧縮フィルタに代えて第1パルス圧縮フィルタ係数を用いてパルス信号をパルス圧縮処理により復調することを特徴とする、
    請求項1に記載の送受信装置。
  3. 前記歪み補償部は、前記歪み量が第2閾値を超えるときに異常を知らせる異常通知部をさらに備えることを特徴とする、
    請求項1又は2に記載の送受信装置。
  4. 前記歪み補償部は、
    前記パルス信号波形記憶部に記憶されたパルス信号の波形に基づいて生成される比較信号波形を出力するための信号生成部を有し、
    前記信号生成部が出力した前記比較信号波形に対する前記キャリブレーション信号の歪み量を用いて前記第1パルス圧縮フィルタ係数を補正して第2パルス圧縮フィルタ係数を生成することを特徴とする、
    請求項1乃至3のいずれかに記載の送受信装置。
  5. 前記歪み補償部は、
    前記第1パルス圧縮フィルタ係数の信号波形、前記比較信号波形、及び前記キャリブレーション信号をそれぞれフーリエ変換するためのフーリエ変換部と、
    前記フーリエ変換部によりフーリエ変換された前記キャリブレーション信号の逆数と前記フーリエ変換部によりフーリエ変換された前記比較信号波形との乗算結果を前記キャリブレーション信号に生じた信号歪み量の逆数として出力するための信号歪み量検出部と、
    前記信号歪み量検出部から出力される前記信号歪み量の逆数に前記フーリエ変換部でフーリエ変換された前記第1パルス圧縮フィルタ係数を乗じて逆フーリエ変換することにより前記第2パルス圧縮フィルタ係数を生成するための補正パルス圧縮フィルタ係数生成部と、
    前記第2パルス圧縮フィルタ係数を格納する第2パルス圧縮フィルタ係数格納部と、
    を備える
    請求項1に記載の送受信装置。
  6. 前記歪み補償部は、
    前記フーリエ変換部でフーリエ変換される前記第1パルス圧縮フィルタ係数、前記比較信号波形及び前記キャリブレーション信号のデータ点数と信号波形の振幅とをそれぞれ調整するための調整部を備える
    請求項5に記載の送受信装置。
  7. 前記補正パルス圧縮フィルタ係数生成部は、前記第2パルス圧縮フィルタ係数を生成するときに、前記信号歪み量に対して帯域ごとに重み付けを行い得る、
    請求項2から4のいずれか一項に記載の送受信装置。
  8. 前記受信部は、
    前記アンテナで受信されるパルス信号の周波数を変換するための混合器をさらに有し、
    前記キャリブレーション・パス部は、
    前記電力増幅器の後段に設けられる出力抽出部と、
    前記混合器の前段に設けられ、前記出力抽出部の出力と前記アンテナで受信される前記パルス信号とを選択し得る選択部と、
    をさらに有する、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の送受信装置。
  9. 前記受信部は、前記アンテナで受信される前記パルス信号を増幅するための低雑音増幅器を前記混合器の前段にさらに有し、
    前記スイッチ手段は、前記低雑音増幅器の後段に設けられている、
    請求項7に記載の送受信装置。
  10. 前記歪み補償部は、前記キャリブレーション信号に含まれる信号歪み量以外の他の信号歪み量をさらに用いて前記第2パルス圧縮フィルタ係数を生成する、
    請求項1から8のいずれか一項に記載の送受信装置。
  11. アンテナからパルス信号を送信する送信ステップと、前記アンテナで受信されるパルス信号をパルス圧縮処理により復調する受信ステップと、からなる送受信方法であって、
    前記送信ステップは、
    記憶された送信するパルス信号の波形を読み出すパルス信号読出しステップと、
    前記送信するパルス信号の電力を増幅する電力増幅ステップと、を含み、
    前記受信ステップは、
    前記記憶された送信するパルス信号の波形に基づいて生成される第1パルス圧縮フィルタ係数を読み出す第1パルス圧縮フィルタ係数読出しステップと、
    前記電力増幅ステップで増幅されたパルス信号をキャリブレーション信号として取込むキャリブレーション信号取込みステップと、
    前記電力増幅ステップで増幅される前のパルス信号に対する前記キャリブレーション信号の歪み量を算出し、前記歪み量を用いて前記第1パルス圧縮フィルタ係数を補正して第2パルス圧縮フィルタ係数を生成する歪み補償ステップと、
    前記第2パルス圧縮フィルタ係数を用いて、受信されたパルス信号をパルス圧縮処理により復調するパルス圧縮ステップと、
    を含む、送受信方法。
  12. アンテナからパルス信号を送信する送信機能と、前記アンテナで受信されるパルス信号をパルス圧縮処理により復調する受信機能とをコンピュータに実現させるための送受信プログラムであって、
    前記送信機能は、
    記憶された送信するパルス信号の波形を読み出すためのパルス信号読出し機能と、
    前記送信するパルス信号の電力を増幅するための電力増幅機能と、を含み、
    前記受信ステップは、
    前記記憶された送信するパルス信号の波形に基づいて生成される第1パルス圧縮フィルタ係数を読み出すための第1パルス圧縮フィルタ係数読出し機能と、
    前記電力増幅機能で増幅されたパルス信号をキャリブレーション信号として取込むためのキャリブレーション・パス機能と、
    前記電力増幅機能で増幅される前のパルス信号に対する前記キャリブレーション信号の歪み量を算出し、前記歪み量を用いて前記第1パルス圧縮フィルタ係数を補正して第2パルス圧縮フィルタ係数を生成するための歪み補償機能と、
    前記第2パルス圧縮フィルタ係数を用いて、受信されたパルス信号をパルス圧縮処理により復調するパルス圧縮機能と、
    を含む、送受信プログラム。
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