JP2014115045A - 貯湯タンク - Google Patents

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恵英 岡田
Masaru Sasaki
勝 佐々木
Masaaki Saito
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Abstract

【課題】隙間腐食を防止した開口部を備えた貯湯タンクを提供する。
【解決手段】円筒状の胴部と、該胴部の上端を閉塞する上鏡板と、該胴部の下端を閉塞する下鏡板34とから高温水を貯湯する貯湯タンクを構成し、この貯湯タンクの頂部には高温水を出湯する出湯管が接続すると共に、貯湯タンクの底部には給水を補水する給水管7が接続されたもので、前記貯湯タンク底部の給水管7は、下鏡板34の底部中央に形成された開口部33に溶接された蓋体39に設けられたもので、この蓋体39は凹状で先端部に段部40が設けられ、この段部40に開口部33の下方に延ばされた下端部41を載置したことにより、隙間構造となっていない為、下部に堆積物が貯まっても腐食部分がなく漏れの心配もなく、耐食性が向上するものであり、長期に渡って安心して使用出来るものである。
【選択図】図3

Description

この発明は、高温水を貯えるタンクに関し、特に電気温水器やヒートポンプ式給湯機の貯湯タンクに関するものである。
従来よりこの種の貯湯タンクに於いては、円筒状の胴部と、該胴部の上端を閉塞する上鏡板と、該胴部の下端を閉塞する下鏡板とを、少なくとも内側から溶接して接合する関係から、上鏡板の頂部中央部に溶接用のトーチが入る大きさの開口部を形成する必要があり、この開口部は大きな蓋体で閉塞されるものであった。(特許文献1参照。)
特開2008−32239号公報
ところでこの従来のものでは、漏れ防止の為に開口部のフランジ部と蓋体との間に、Oリングを介在させて固定するものであったが、このOリングの介在部分にエアー溜まりやゴミ及びカルキが付着し、又隙間腐食等から漏れが発生する課題を有するものであった。
この発明はこの点に着目し上記課題を解決する為、特にその構成を、円筒状の胴部と、該胴部の上端を閉塞する上鏡板と、該胴部の下端を閉塞する下鏡板とから高温水を貯湯する貯湯タンクを構成し、この貯湯タンクの頂部には高温水を出湯する出湯管が接続すると共に、貯湯タンクの底部には給水を補水する給水管が接続されたものに於いて、前記貯湯タンク底部の給水管は、下鏡板の底部中央に形成された開口部に溶接された蓋体に設けられたもので、この蓋体は凹状で先端部に段部が設けられ、この段部に開口部の下方に延ばされた下端部を載置した状態で溶接したものである。
以上のようにこの発明によれば、内側溶接の為のトーチが入る開口部を、貯湯タンクの底部に形成すると共に、蓋体先端に段部を形成してここに開口部の下端部を載置して溶接部としたことで、隙間構造となっていない為、下部に堆積物が貯まっても腐食部分がなく漏れの心配もなく、耐食性が向上するものであり、長期に渡って安心して使用出来るものである。
この発明の一実施形態の貯湯タンクを使用した給湯装置の概略構成図。 同貯湯タンクの断面図 同貯湯タンクの開口部の説明図。 同段部の溶接部分の説明図。
次にこの発明の一実施形態の貯湯タンクを使用した給湯装置を図1に基づいて説明する。
1はステンレス製で約300L程度の容量を有して温水を貯湯する貯湯タンク、2はこの貯湯タンク1内の温水を循環させて加熱する加熱手段としてのヒートポンプユニット、3は浴槽である。
4は貯湯タンク1とヒートポンプユニット2を循環可能に接続する加熱循環回路で、加熱循環ポンプ5を有し貯湯タンク1の下部に接続されたヒーポン往き管4a及び貯湯タンク1上部に接続されたヒーポン戻り管4bより構成され、貯湯タンク1下部の冷水をヒーポン往き管4aを介してヒートポンプユニット2で加熱し、加熱された高温の温水を貯湯タンク1上部に戻して貯湯タンク1内に上から温水を貯湯していくものである。なお、貯湯タンク1の外周面には縦に複数個の貯湯温度センサ6a、6b、6c、6dを有しており、この貯湯温度センサ6a、6b、6c、6dが所定温度以上を検出することで貯湯量を検知するものである。
7は貯湯タンク1に水を供給する給水管、8は貯湯タンク1内の温水を出湯する出湯管、9は給水管7からの冷水と出湯管8からの温水を設定温度になるように混合する混合弁、10は混合された設定温度の温水を給湯する給湯管、11は給湯管10の端部に設けられる蛇口である。12は混合弁9の下流に設けた給湯温度センサ、13は給湯量をカウントする給湯流量センサである。なお、14は水道圧を所定の圧力に減圧する減圧弁、15は加熱されることによる過圧を逃す圧力逃し弁である。これらによって給湯回路16を構成しているものである。
17は風呂循環回路で、貯湯タンク1内に設けられた間接熱交換器としての蛇管18と浴槽3とを風呂往き管17a及び風呂戻り管17bとで循環可能に接続するものである。 19は風呂循環回路17に設けられた風呂循環ポンプ、20は流水の有無を検出する流水センサ、21は風呂循環回路17を流れる浴槽水の温度を検出する風呂温度センサ、22は浴槽水の水圧から浴槽3内の水位を検出する水位センサである。
23は蛇管18をバイパスして風呂往き管17aと風呂戻り管17bとを接続するバイパス管で、三方弁よりなる流路切換弁24がバイパス管23と風呂戻り管17bの接続部に設けられており、風呂循環回路17を流れる温水を蛇管18に流すか否かを選択的に切り換えるものである。
25は給湯管10途中から分岐されて風呂循環回路17に接続され浴槽3への湯張りを行うための湯張り管、26はこの湯張り管25に設けられ浴槽3への湯張りの開始、停止を行う湯張り弁、27は浴槽3への湯張り量をカウントする風呂流量センサである。なお、28は湯張り管25と水位センサ22との間に設けられる二方弁で、湯張り時に一旦開弁して風呂戻り管16bの湯張り管25の接続位置から浴槽3までの配管のエアパージを行った後、閉弁して水位センサ22で正確な水位を監視しながら湯張りを行えるようにするものである。
29はヒートポンプユニット2の加熱制御を行う加熱制御部、30は給湯及び風呂の制御を行う給湯風呂制御部である。
ここで、前記貯湯タンク1について図2に示した断面図に基づいて詳述すると、ステンレス板を深絞り加工により形成した覆椀状の上鏡板31と、ステンレス板を筒状に形成した胴部32と、ステンレス板を深絞り加工により形成した椀状で底部に開口部33を形成した下鏡板34より構成されているものである。
前記上鏡板31には、その側周面に外側へ向けてバーリング加工された側周面接続穴35と、その上部に外側へ向けてバーリング加工された上面接続穴36とが設けれている。
貯湯タンク1内に設けられる間接熱交換器としての前記蛇管18はステンレス製管材をコイル状に巻いたものであり、その一端側は上鏡板31の側周面に直行する方向に側周面継手37が設けられて前記側周面接続穴35に挿入固定されていると共に、他端側は上鏡板31の上面に直行する方向に上面継手38が設けられて前記上面接続穴36に挿入固定されているものである。
次にこの貯湯タンク1の組み立て方を説明すると、先ず、側周面接続穴35に蛇管18の側周面継手37を差し込み、側周面接続穴35のバーリング端面と側周面継手37を溶接固定する。そして、上鏡板31の上面接続穴36に蛇管18の上面継手38を差し込み、上面接続穴36のバーリング端面と上面継手38とを溶接固定する第1の工程を行う。
そして、第1の工程により蛇管18が内部に接続固定された上鏡板31と胴部32とを横倒しにして、上鏡板31の側周面端部と胴部32の一端部と突合わせ、胴部32の開放端側から入れ込んだ溶接用トーチ(図示せず)により内側から溶接する第2の工程を行う。
更に、下鏡板34の側周面端部と、第2の工程により上鏡板31が接続固定された胴部32の開放端の端部とを突合わせ、下鏡板34の開口部33から溶接用トーチを突合わせ面まで入れ込んで内側から溶接する第3の工程により貯湯タンク1が組み立てられる。
このように、蛇管18を接続固定する工程と、上鏡板31と胴部32とを接続固定する工程とを完全に分離したので、組み立てが容易になり工数が減ると共に蛇管18を接続するのに特殊な治具を必要とせずに製造コストを下げることができ、また、蛇管18の一端は貯湯タンク1の上面に固定されるため、蛇管18を吊る専用の金具が不要となって原価を下げることができる。
また、一端を側周面、他端を上面に接続して蛇管18を上鏡板31内に収めるようにしたので、貯湯タンク1に貯められた温水の最も温度が高い最上部に配設することができ、貯湯タンク1内の熱を有効利用することができるものである。
更に下鏡板34の底部の開口部33には、凹状の蓋体39の先端部に形成した段部40に開口部33から下方に延ばされた下端部41を載置し、内方にバックシールドガスを充満させながら外側から溶接することで、段部40が溶け込み継ぎ目がなくなって良好に溶着するものであり、そしてこの蓋体39には給水管7が接続されて、ここから貯湯タンク1内へ給水されるものである。
次に、この給湯装置の作動について説明する。
前記給湯風呂制御部30に接続された風呂リモコン(図示せず)にて風呂の追焚きあるいは保温が指示されると、給湯風呂制御部30は流路切換弁24を蛇管18側に切り換えて風呂循環ポンプ19を駆動し、浴槽3内の浴槽水を貯湯タンク1内に設けられた間接熱交換器としての蛇管18に流通させ、貯湯タンク1内の貯湯温水の熱を利用して浴槽水を加熱するものである。貯湯タンク1の温水を用いて浴槽3内の温水を追焚きあるいは保温可能にしたため、追焚きあるいは保温専用の電熱ヒーターが不要となり、コストの低減及び電力消費量の低減を計れるものである。
また、給湯を行うと貯湯タンク1内の高温の温水が出湯管8から流出していき、貯湯タンク1の底部から冷たい水道水が流入し、総給湯量が多くなると貯湯タンク1内の残りの高温湯が少なくなる。この時、風呂の追焚きあるいは保温が指示されると、蛇管18内に浴槽水が流入して貯湯タンク1内の残りの高温湯と熱交換して加熱されて流出していくもので、蛇管18の取り付けられた高さ位置が貯湯タンク1内の最上部であるため、給湯により貯湯量が減ったとしても、貯湯タンク1内に残った高温湯を浴槽の追焚きあるいは保温に最後まで利用することが可能となるものである。
更に内側溶接の為のトーチが入る開口部33を、貯湯タンク1の底部に形成し、この開口部33には凹状の蓋体39が、段部40に開口部33の下端部41を載置させて外側から溶接することで固着されているので、従来のように隙間構造がなく下部に堆積物が貯まっても腐食部分がなく漏れの心配もないものであり、耐食性が向上し長期に渡って安心して使用出来るものである。
1 貯湯タンク
7 給水管
8 出湯管
31 上鏡板
32 胴部
33 開口部
34 下鏡板
39 蓋体
40 段部
41 下端部

Claims (1)

  1. 円筒状の胴部と、該胴部の上端を閉塞する上鏡板と、該胴部の下端を閉塞する下鏡板とから高温水を貯湯する貯湯タンクを構成し、この貯湯タンクの頂部には高温水を出湯する出湯管が接続すると共に、貯湯タンクの底部には給水を補水する給水管が接続されたものに於いて、前記貯湯タンク底部の給水管は、下鏡板の底部中央に形成された開口部に溶接された蓋体に設けられたもので、この蓋体は凹状で先端部に段部が設けられ、この段部に開口部の下方に延ばされた下端部を載置した状態で溶接した事を特徴とする貯湯タンク。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101761643B1 (ko) * 2015-09-08 2017-07-27 린나이코리아 주식회사 보일러의 잠열 열교환기 케이스 접합구조

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