JP2014114880A - 締結部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】被締結部材の電食防止および締め付け部材の腐食防止を図り得る締結部材を提供する。
【解決手段】締結部材10は、ワッシャ100と鉄系の材料によって形成された締め付け部材110とを有し、マグネシウム合金によって形成される被締結部材1を、ワッシャを介して締め付け部材によって締め付けて締結する。締め付け部材は、ワッシャに向かって広がるように傾斜したテーパ部112が形成された、ワッシャを押圧するフランジ部111を有するとともに、ワッシャは、フランジ部のまわりを囲む周縁部101を有し、フランジ部とワッシャとが当接する座面113からの周縁部の高さHは、座面からテーパ部までのフランジ部の厚みT以下である。
【選択図】図1(a)
【解決手段】締結部材10は、ワッシャ100と鉄系の材料によって形成された締め付け部材110とを有し、マグネシウム合金によって形成される被締結部材1を、ワッシャを介して締め付け部材によって締め付けて締結する。締め付け部材は、ワッシャに向かって広がるように傾斜したテーパ部112が形成された、ワッシャを押圧するフランジ部111を有するとともに、ワッシャは、フランジ部のまわりを囲む周縁部101を有し、フランジ部とワッシャとが当接する座面113からの周縁部の高さHは、座面からテーパ部までのフランジ部の厚みT以下である。
【選択図】図1(a)
Description
本発明は締結部材に関する。
マグネシウム合金は、軽量で比強度および比剛性に優れる。また、近年、マグネシウム合金を低価格で購入することが可能になっている。これらの理由から車両部品へのマグネシウム合金の採用が進んでいる。
マグネシウム合金はイオン化傾向の大きい金属である。このため、マグネシウム合金によって形成された被締結部材が、イオン化傾向の小さい鉄系の材料によって形成された部材によって締結される場合、部材同士の接触箇所に水等の媒質が付着すると、電気化学的反応による腐食(電食)がイオン化傾向の大きい被締結部材で進行し易い。
例えば特許文献1に記載の発明は、マグネシウム合金によって形成された被締結部材を、鉄系の材料によって形成されたボルトおよびナットによって直接締結するのではなく、カップワッシャを介して締結することによって被締結部材の電食を防止している。カップワッシャのつば状の周縁部が、ボルトの頭部のまわり、およびナットのまわりを囲むことによって、ボルトの頭部と被締結部材との間、およびナットと被締結部材との間が水等の媒質を介してつながることが妨げられるため、被締結部材の電食が防止される。
しかしながら、従来技術では、ボルトの頭部とカップワッシャのつば状の周縁部との間、およびナットとカップワッシャのつば状の周縁部との間に水および錆汁等が溜まり易い。そのため、締め付け部材であるボルトまたはナットが腐食する虞がある。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、被締結部材の電食防止および締め付け部材の腐食防止を図り得る締結部材を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の締結部材は、ワッシャと、締め付け部材と、を有する。本発明の締結部材は、被締結部材を、ワッシャを介して締め付け部材によって締め付けて締結する。締め付け部材は、ワッシャに向かって広がるように傾斜したテーパ部が形成された、ワッシャを押圧するフランジ部を有する。ワッシャは、フランジ部のまわりを囲む周縁部を有する。フランジ部とワッシャとが当接する座面からの周縁部の高さは、前記座面からテーパ部までのフランジ部の厚み以下である。
上記目的を達成するための本発明の他の締結部材は、ワッシャと、締め付け部材と、を有する。本発明の締結部材は、被締結部材を、ワッシャを介して締め付け部材によって締め付けて締結する。締め付け部材は、ワッシャを押圧するフランジ部を有する。ワッシャは、フランジ部のまわりを囲む周縁部を有する。周縁部は、フランジ部を覆うように曲げられている。
上記構成を有する締結部材によれば、締め付け部材と被締結部材との間にワッシャが配置され、またワッシャの周縁部によって締め付け部材のフランジ部が囲まれるため、締め付け部材と被締結部材とが水等の媒質を介してつながり難い。従って、被締結部材の電食が防止される。さらに、上記構成を有する締結部材では、締め付け部材がテーパ部を有するため、水および錆汁等が締め付け部材から流れ落ち易く、またワッシャの周縁部の高さが低く抑えられているため、ワッシャの周縁部と締め付け部材との間に水および錆汁等が溜まり難い。従って、締め付け部材の腐食防止を図り得る。
上記構成を有する他の締結部材によれば、締め付け部材と被締結部材との間にワッシャが配置され、またワッシャの周縁部によって締め付け部材のフランジ部が囲まれるため、締め付け部材と被締結部材とが水等の媒質を介してつながり難い。従って、被締結部材の電食が防止される。さらに、上記構成を有する他の締結部材では、ワッシャの周縁部が締め付け部材のフランジ部を覆うように曲げられているため、ワッシャの周縁部と締め付け部材との間に水および錆汁等が溜まり難い。従って、締結部材の腐食防止を図り得る。
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる。
<第1実施形態>
図1(a)に示すように、第1実施形態の締結部材10は、ワッシャ100と、鉄系の材料によって形成されたボルト110(締め付け部材)と、を有する。締結部材10は、マグネシウム合金によって形成される被締結部材1を、ワッシャ100を介してボルト110によって締め付けて締結する。
図1(a)に示すように、第1実施形態の締結部材10は、ワッシャ100と、鉄系の材料によって形成されたボルト110(締め付け部材)と、を有する。締結部材10は、マグネシウム合金によって形成される被締結部材1を、ワッシャ100を介してボルト110によって締め付けて締結する。
被締結部材1は、例えばオイルパンである。被締結部材1は、マグネシウムを主成分とする材料によって形成される。主成分とは、部材を形成する金属材料に最も多く含まれる成分である。被締結部材1を形成する材料は、例えば、マグネシウム−アルミニウム−カルシウム(Mg−Al−Ca)系、SAE(米国自動車技術協会規格)J465に規定されるAZ91である。
被締結部材1が取り付けられる部材2は、例えばフロントカバー、チェーンケース、ブロック、またはラダーである。部材2を形成する材料は、例えば、マグネシウム−アルミニウム−カルシウム(Mg−Al−Ca)系等のマグネシウム合金、JIS H5302に規定されるADC12(Al−Si−Cu系)等のアルミニウム合金である。被締結部材1および部材2は、ボルト110が螺合するねじ穴を有する。
ボルト110は、ワッシャ100を押圧するフランジ部111を有する。フランジ部111は、ワッシャ100に向かって広がるように傾斜したテーパ部112を有する。ボルト110は、鉄を主成分とする材料によって形成される。ボルト110を形成する材料は、例えば、JISG4053に規定されたSCM435、またはMnB123Hであるが、これに限定されない。
ワッシャ100は、フランジ部111のまわりを囲む周縁部101を有する。周縁部101はフランジ部111に近接している。周縁部101は好ましくはフランジ部111に接しているが、周縁部101とフランジ部111との間に隙間があってもよい。
フランジ部111とワッシャ100とが当接する座面113からの周縁部101の高さHは、座面113からテーパ部112までのフランジ部111の厚みT以下である。ワッシャ100における、被締結部材1に当接する座面103の角部102は、角形状を有する。
ワッシャ100を形成する材料は、例えばJIS H 4000にA6061(Al−Mg−Si系)として規定されるアルミニウム合金であるが、これに限定されない。ワッシャ100を形成する材料として、マグネシウムとの接触電位差が小さい金属が好ましい。また、ワッシャ100は、凹形状を有する基材表面をマグネシウムとの接触電位差が小さい金属によってコーティングしたものでもよい。
本実施形態の締結部材10によれば、ボルト110と被締結部材1との間にワッシャ100が配置され、また、ワッシャ100の周縁部101によって、ボルト110のフランジ部111が囲まれるため、ボルト110と被締結部材1とが水等の媒質を介してつながり難い。従って、被締結部材1の電食を防止できる。
本実施形態と異なり、周縁部101の高さHが、テーパ部112までのフランジ部111の厚みTより大きい場合、テーパ部112と厚みTを越える周縁部101との間に、泥水等の水およびボルト110の頭部から生じる錆汁等が溜まり易く、そのためボルト110が腐食する虞がある。これに対し、本実施形態では周縁部101の高さHが厚みT以下であるため、周縁部101とボルト110の頭部との間に水および錆汁等が溜まり難い。さらに、フランジ部111にテーパ部112が形成されているため、水および錆汁等がボルト110の頭部から流れ落ち易い。従って、ボルト110の腐食を防止できる。
また、本実施形態では、周縁部101がフランジ部111に近接しているため、これらの間に水および錆汁等が入り難い。従って、ボルト110の腐食が効果的に防止される。
また、本実施形態においては角部102が角形状を有し、その結果、角部102でのワッシャ100と被締結部材1との間の隙間が小さく抑えられるため、ワッシャ100と被締結部材1との間に水が溜まり難い。従って、ワッシャ100および被締結部材1の腐食を防止できる。一方で図1(b)に示す実施形態は本実施形態と異なり、ワッシャ100の角部102の形状が角形状でなくR形状を備えている。このようにワッシャ100の角部102の形状が面取りされている場合、またはワッシャ100の角部102が湾曲するように形成されている場合、などではワッシャ100の角部102が被締結部材1と干渉するのを低減可能となる。
<第2実施形態>
図2において概説すると、第2実施形態の締結部材20は、第1実施形態のワッシャ100と異なる構成のワッシャ200を有する点で第1実施形態と異なる。ボルト110、被締結部材1、および部材2は第1実施形態と同様であるため、同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図2において概説すると、第2実施形態の締結部材20は、第1実施形態のワッシャ100と異なる構成のワッシャ200を有する点で第1実施形態と異なる。ボルト110、被締結部材1、および部材2は第1実施形態と同様であるため、同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
ワッシャ200は、フランジ部111のまわりを囲む周縁部201を有する。周縁部201は、フランジ部111を覆うように曲げられている。周縁部201は、テーパ部112に向かって傾斜している。ワッシャ200における、被締結部材1に当接する座面203の角部202は、角形状を有する。ワッシャ200を形成する材料は、第1実施形態のワッシャ100と同様である。
本実施形態では、ワッシャ200の周縁部201がフランジ部111を覆うように曲げられているため、周縁部201とボルト110との間に水および錆汁等が溜まり難い。従って、ボルト110の腐食を防止できる。また、第1実施形態と同様にワッシャ200によって被締結部材1の電食を防止できる。
また、フランジ部111がテーパ部112を有するとともに、周縁部201がテーパ部112に向かって傾斜しているため、水および錆汁等がボルト110の頭部から流れ落ち易い。従って、ボルト110の腐食を効果的に防止できる。ワッシャ200の角部202による作用効果は、第1実施形態のワッシャ100の角部102による作用効果と同様である。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の範囲内で種々改変できる。
例えば図3に示すように、締め付け部材は、上記実施形態のようなテーパ部112のない、円板状のフランジ部311を備えたボルト310であってもよい。この変形例におけるワッシャ300の周縁部301は、フランジ部311を覆うように曲げられている。
また、本発明の締め付け部材は、ボルトに限定されず、例えばナットを含む。この場合、ナットは、例えば上記実施形態および変形例におけるボルト110、310の頭部と略同様の形状を有する。
1 被締結部材、
10、20、30 締結部材、
100、200、300 ワッシャ、
101、201、301 周縁部、
102、202 角部、
103、203 被締結部材に当接するワッシャの座面、
110、310 ボルト(締め付け部材)、
111、311 フランジ部、
112 テーパ部、
113 フランジ部とワッシャとが当接する座面、
H 座面からの周縁部の高さ、
T 座面からテーパ部までのフランジ部の厚み。
10、20、30 締結部材、
100、200、300 ワッシャ、
101、201、301 周縁部、
102、202 角部、
103、203 被締結部材に当接するワッシャの座面、
110、310 ボルト(締め付け部材)、
111、311 フランジ部、
112 テーパ部、
113 フランジ部とワッシャとが当接する座面、
H 座面からの周縁部の高さ、
T 座面からテーパ部までのフランジ部の厚み。
Claims (7)
- ワッシャと締め付け部材とを有し、被締結部材を、前記ワッシャを介して前記締め付け部材によって締め付けて締結する締結部材であって、
前記締め付け部材は、前記ワッシャに向かって広がるように傾斜したテーパ部が形成された、前記ワッシャを押圧するフランジ部を有するとともに、前記ワッシャは、前記フランジ部のまわりを囲む周縁部を有し、
前記フランジ部と前記ワッシャとが当接する座面からの前記周縁部の高さは、前記座面から前記テーパ部までの前記フランジ部の厚み以下である、締結部材。 - ワッシャと締め付け部材とを有し、被締結部材を、前記ワッシャを介して前記締め付け部材によって締め付けて締結する締結部材であって、
前記締め付け部材は、前記ワッシャを押圧するフランジ部を有するとともに、前記ワッシャは、前記フランジ部のまわりを囲む周縁部を有し、
前記周縁部は、前記フランジ部を覆うように曲げられている、締結部材。 - 前記フランジ部は、前記ワッシャに向かって広がるように傾斜したテーパ部を有するとともに、前記ワッシャの前記周縁部は、前記テーパ部に向かって傾斜している、請求項2に記載の締結部材。
- 前記ワッシャにおける前記被締結部材に当接する座面の角部は、角形状を有する、請求項1〜請求項3のうちのいずれか1つに記載の締結部材。
- 前記ワッシャにおける前記被締結部材に当接する座面の角部は、R形状を有する、請求項1〜請求項3のうちのいずれか1つに記載の締結部材。
- 前記締め付け部材は鉄系の材料によって形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項5のうちのいずれか1つに記載の締結部材。
- 前記被締結部材はマグネシウム合金によって形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項6のうちのいずれか1つに記載の締結部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012269381A JP2014114880A (ja) | 2012-12-10 | 2012-12-10 | 締結部材 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018087627A (ja) * | 2016-11-30 | 2018-06-07 | 大豊工業株式会社 | ワッシャの製造方法及びワッシャ |
-
2012
- 2012-12-10 JP JP2012269381A patent/JP2014114880A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018087627A (ja) * | 2016-11-30 | 2018-06-07 | 大豊工業株式会社 | ワッシャの製造方法及びワッシャ |
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