JP2014114693A - 検測枠の製造方法および検測枠ならびに法面保護工法 - Google Patents

検測枠の製造方法および検測枠ならびに法面保護工法 Download PDF

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【課題】必要最小限の材料でコスト安に得ることができるとともに、少ない労力で作業性の良好な検測枠の製造方法および検測枠ならびに法面保護工法を提供する。
【解決手段】法面上で、芯材を固定できるとともに、その芯材を内包した膨出体を形成する際に膨出体の形状寸法を規制するために使用する、線材Rによる検測枠1の製造方法であって、膨出体形状の目安となる第1湾曲部5の形成工程、次の第1略Λ部6への接続部7の形成工程、芯材を浮設保持するための前記第1略Λ部6の形成工程、次の第2略Λ部8への接続部9の形成工程、芯材を浮設保持するための前記第2略Λ部8の形成工程、次の第2湾曲部10への接続部11の形成工程、膨出体形状の目安となる前記第2湾曲部10の形成工程を有している。
【選択図】図2

Description

この発明は、検測枠の製造方法および検測枠ならびに法面保護工法に関するものである。
法面に配置した鉄筋の上に被せるように法面上に配置した検測枠に前記鉄筋を固定し、その鉄筋にモルタルまたはコンクリートを吹き付けて法枠を形成するために使用される、法枠の形状寸法を規制するための検測枠として、下記特許文献1に示すものがある。
これは、所定の高さと幅とを有し、かつ正面視ほぼ弓形状の一対の第1部材(目安部材)と、この第1部材どうしを連結する第2部材を備えるとともに、第1部材の高さ方向中間部において第2部材上に鉄筋を浮設保持する鉄筋保持部材を二本、長さ方向に直角な方向に横設したもので、第1部材は、長さ方向に適宜の間隔をおいて鉄筋を跨いで配置される。これら第1部材、第2部材、鉄筋保持部材は、例えば防錆加工を施した適宜太さの針金を含む鉄線材等の鋼製線材よりなる。そして、第1部材と第2部材とは、溶接またはハンダ付けによって連結(接続)されている。また、二本の鉄筋保持部材は、それぞれ一対の第2部材上に架け渡すように溶接により連結(接続)されている。
また、法枠の形状寸法を規制するとともに、鉄筋を浮設保持する検測枠として、下記特許文献2に示す閉曲線状に形成されたものがある。これは、一本の線材を湾曲または折曲することにより形成されている。
特許第2748262号公報 特許第3689800号公報
特許文献1に記載されている検測枠は、例えば格子状法枠の各辺に一つ設けてあればよく、少ない労力で配置作業を容易に行えるけれども、多数本の鉄線材等の鋼製線材を溶接するなどの連結(接続)手段を用いて所望する形状としており、線材連結(接続)工程が必要な分コストがかかるといった課題がある。すなわち、一対の第1部材(目安部材)と、一対の第2部材と、一対の鉄筋保持部材との計6個の鋼製線材が必要で、かつこれら鋼製線材の溶接等の連結(接続)箇所が8箇所も必要である。また、特許文献2に記載されている検測枠は、特許文献1に記載されている検測枠に比べて長さ方向に極めて短い寸法を有するので、法枠の形状寸法を規制する機能と鉄筋を浮設保持する機能を発揮させるには、すなわち、所定形状寸法および所定強度の法枠を確実に形成するには、例えば格子状法枠の各辺に少なくとも二つ設ける必要があり、配置に関して特許文献1に記載されている検測枠に比べて作業性(施工性)が悪いといった課題がある。また、特許文献2に記載されている検測枠は、所望する形状をうるために一本の線材を閉曲線状に形成する作業は容易な作業ではなく、さらに、閉曲線状に形成するため、最終的には一本の線材の端部同士を連結(接続)する線材連結(接続)工程を施す必要がある。
この発明は、必要最小限の材料でコスト安に得ることができるとともに、少ない労力で作業性の良好な検測枠の製造方法および検測枠ならびに法面保護工法を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明は、法面上で、芯材を固定できるとともに、その芯材を内包した膨出体を形成する際に膨出体の形状寸法を規制するために使用する、線材による検測枠の製造方法であって、膨出体形状の目安となる第1湾曲部の形成工程、次の略Λ部への接続部の形成工程、芯材を浮設保持するための前記略Λ部の形成工程、次の第2湾曲部への接続部の形成工程、膨出体形状の目安となる前記第2湾曲部の形成工程を有する検測枠の製造方法を提供する。(請求項1)。 また、この発明は、別の観点から、法面上で、芯材を固定できるとともに、その芯材を内包した膨出体を形成する際に膨出体の形状寸法を規制するために使用する、線材による検測枠の製造方法であって、膨出体形状の目安となる第1湾曲部の形成工程、次の第1略Λ部への接続部の形成工程、芯材を浮設保持するための前記第1略Λ部の形成工程、次の第2略Λ部への接続部の形成工程、芯材を浮設保持するための前記第2略Λ部の形成工程、次の第2湾曲部への接続部の形成工程、膨出体形状の目安となる前記第2湾曲部の形成工程を有する検測枠の製造方法を提供する(請求項2)。 この発明における芯材は、鉄筋、高張力繊維などを含む。前記高張力繊維として、炭素繊維、ガラス繊維等の無機繊維や、アラミド繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維などの有機繊維を挙げることができる。この発明の検測枠としては、一本の芯材を浮設保持する(固定する)一本配筋用の検測枠を挙げることができる。この発明における膨出体は、縦方向のみ、横方向のみ、斜め方向のみ、格子状、斜め格子状などに例えばモルタルなどの硬化材(後述する)を吹き付けるなどして盛って形成したものを含む。このように前記膨出体は、縦方向のみ、横方向のみ、斜め方向のみ、格子状、斜め格子状など、斜面(法面)の保護形態のニーズに合わせて適宜選択可能であるが、図1,3,5ではそのうち格子状の膨出体を示している。この発明における線材は、金属線材、合成樹脂を線状に成型した線材などを含む。また、この発明では、前記複数の工程において、最初の工程の前、最後の工程の後、または前後する2工程に、記載していない工程を挿入してもよい。
この発明では、前記線材の端部を折曲する折曲工程を有する請求項1または2に記載の検測枠の製造方法を提供する(請求項3)。検測枠は、線材端部を折曲することにより、引っ掛けて仮設置し易くできるとともに、土壌硬度が低い法面では線材端部の沈み込み防止効果が得られる。すなわち、検測枠が動いても法面に展開する例えば金網のような被覆材(後述する)に、折曲工程が施された各線材端部の折曲部分(図3参照)が引っ掛かるので、検測枠を設置し易くできるとともに、法面が盛土であるような場合、検測枠が法面に沈み込むことが防止される。そして、沈み込み防止のため最初の工程(図2,3参照)と最後の工程(図2参照)で線材端部の折曲工程を施すのが好ましい。
また、この発明では、線材折曲げ装置を用いて前記各工程を行う請求項1〜3のいずれか1項に記載の検測枠の製造方法を提供する(請求項4)。また、この発明では、前記線材は、前記第1湾曲部から前記第2湾曲部に至る間の位置で分割された複数の線材部分よりなり、前記各形成工程の後に、前記分割位置で線材部分同士を溶接により連結して一本の線材とする連結工程を有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の検測枠の製造方法を提供する(請求項5)。また、この発明では、請求項1〜3のいずれか1項に記載の各工程の1または複数の工程を、1回または複数回に分けてプレス機を用いて行う検測枠の製造方法を提供する(請求項6)。さらに、この発明では、請求項1〜3のいずれか1項に記載の全工程を同時に合成樹脂成型加工機で行う検測枠の製造方法を提供する(請求項7)。そして、この発明では、加工機械に応じて、線材の断面は円形状、楕円形状、矩形形状、H形、T形、L形、U形など適宜選択可能である。図1〜20においては断面円形状の線材を示している。
また、この発明は別の観点から、請求項1〜7のいずれか1項に記載の製造方法で製造した検測枠を提供する(請求項8)。
また、この発明はさらに別の観点から、法面に芯材を配置する工程、芯材の上から請求項7に記載の検測枠を設置する工程、芯材を検測枠の略Λ部に固定する工程、検測枠の形状を目安にしながら検測枠および芯材を内包するように硬化材を盛って膨出体を形成する工程を有する法面保護工法を提供する(請求項9)。この発明における硬化材とは、モルタル、コンクリート、接着剤を混合した砂などをいう。なお、芯材として鉄筋を用い、モルタルまたはコンクリートによる膨出体を形成する際には、検測枠の線材としては金属製(金属線材)が好ましいが、芯材として軽量な繊維を用い、接着剤を用いてセメントを含まない硬化材を使用する場合は、合成樹脂製の検測枠を用いることが好ましい。そして、検測枠を合成樹脂製とする場合は、ポリプロピレンやポリエチレン等、成形し易い任意の原料を使用可能である。
さらに、この発明は、最初に、法面に被覆材を展開する工程を有する請求項に記載の法面保護工法を提供する(請求項10)。この発明における被覆材とは、金網、樹脂ネット、簾状の高張力繊維など地山を直接被覆するものをいう。法面は平滑ではなく凹凸があることが多く、その場合、図3,5に示すように金網(被覆材の一例)は少し(例えば1〜2cm程度)浮いた状態となる。なお、前記被覆材(被覆体)は法面に当接してもよいし、法面から適当間隔空けて張設されてもよい。また、法面の勾配が緩いなど、法表面が比較的安定している場合等には、前記被覆材(被覆体)を省略することもできる。
また、この発明は、膨出体を形成する工程の後に、膨出体と膨出体の間の法面を、硬化材、間詰材、植生基材から選ばれる1種以上で覆う工程を有する、請求項9または10に記載の法面保護工法を提供する(請求項11)。また、この発明は、検測枠の形状を目安にしながら検測枠および芯材を内包するように硬化材を盛って膨出体を形成する工程の前に、硬化材が付着しないように膨出体と膨出体の間の地山を保護するシートを設置する工程を有する、請求項9〜11のいずれか1項に記載の法面保護工法を提供する(請求項12)。
本発明では、以下の効果を奏する。(1)請求項1の発明では、連続した線材に、第1湾曲部、略Λ部への接続部、前記略Λ部、第2湾曲部への接続部、前記第2湾曲部を形成する工程を有している。また、請求項2の発明では、連続した線材に、第1湾曲部、第1略Λ部への接続部、前記第1略Λ部、第2略Λ部への接続部、前記第2略Λ部、第2湾曲部への接続部、前記第2湾曲部を形成する工程を有している。一方、特許文献1に記載された従来の検測枠(以下、従来技術という)では、1本の芯材を固定(浮設保持)する機能を有する検測枠において、鋼製線材が6本も必要で、しかもこれら鋼製線材の溶接等の線材連結(接続)箇所が8箇所にも及んでおりコスト高となる。一方、本発明では、同じ機能を有するのに前記従来技術のように6本もの多数の鋼製線材を必要とせず、例えば1本の線材から検測枠を製造しており、溶接等線材連結(接続)する必要なしで検測枠を構成できるため、コストダウンが達成できる。また、所定形状寸法および所定強度の膨出体を確実に形成することができる検測枠を得るために必要な線材量が、一例として前記従来技術では245cmの
ところ、本発明で得られる検測枠では195cmと約20%少なく済み、使用材料の面からもコストダウンが達成できる。
(2)例えば図7〜10に示すように、1個の検測枠には、略Λ部の一端側および他端側にそれぞれ形成された接続部、すなわち、略Λ部の前後に形成された接続部を介して膨出体形状の目安となる第1湾曲部と第2湾曲部が形成されている。また、例えば図1,2,4,6に示すように、1個の検測枠には、第1略Λ部と第2略Λ部を接続する(第1略Λ部と第2略Λ部を繋ぐ)接続部を介して膨出体形状の目安となる第1湾曲部と第2湾曲部が形成されている。例えば図1,2,4,6に示すものにおいては、前記接続部の長さに相当する間隔をおいて一対の湾曲部を有するので、芯材が第1略Λ部と第2略Λ部間にわたり浮設保持可能となる。そのため、例えば格子状の膨出体を形成する際、格子状芯材の一辺に検測枠一個の設置で、例えば一本の芯材の二箇所の固定(位置決め)ができる。すなわち、格子状芯材には、前記一対の湾曲部が位置することから、例えば一個の検測枠の設置で例えば一本の芯材の一箇所の固定(位置決め)しかできない検測枠を設置する場合に比べて硬化材の盛りつけ作業をし易くできるとともに、例えば一本の芯材を二箇所で固定(位置決め)することができるので、所定形状寸法および所定強度の膨出体を確実に形成することができる。
(3)そして、格子状芯材の一辺が長くなっても、その長さに応じて、図1,2,4,6に示すものでは第1略Λ部と第2略Λ部を接続する接続部を辺方向に沿って適宜の長さに設定することができることから、また、図7〜10に示すものにおいては、略Λ部の前後に形成された接続部を辺方向に沿って適宜の長さに設定することができることから、格子状芯材の一辺に検測枠を複数個設ける必要はなく、その分経済的である。
(4)また、本発明では、略Λ部の前後に形成された接続部の存在により、あるいは、第1略Λ部と第2略Λ部を接続する接続部の存在により、芯材の結束・固定作業を行う作業空間が開放されており、作業空間を広く確保することができる。この場合、略Λ部の前後に形成された接続部を例えば金網などの被覆材に接するような低い位置に形成することにより、あるいは、第1略Λ部と第2略Λ部を接続する接続部を例えば金網などの被覆材に接するような低い位置に形成することにより、検測枠内の作業空間をさらに広く確保することができる。
(5)また、上記特徴的構成の製造方法によって得られる、例えば一本の芯材を浮設保持する(固定する)一本配筋用の検測枠は、嵩張らないので、収容スペースをとらず、持ち運びや搬送作業も容易で、現地での取り扱い作業性にも優れているという利点を有する。
この発明の第1の実施形態を、一部を拡大して示す斜視図である。 上記実施形態を示す斜視図である。 上記実施形態を示す正面図である。 この発明の第2の実施形態を示す斜視図である。 この発明の第3の実施形態を示す正面図である。 この発明の第4の実施形態を示す斜視図である。 この発明の第5の実施形態を示す斜視図である。 上記第5の実施形態を示す概略平面図である。 この発明の第6の実施形態を示す斜視図である。 上記第6の実施形態を示す概略平面図である。 この発明において、線材の折曲げ方の一例を示す構成説明図である。 この発明において、線材の折曲げ方の異なる例を示す構成説明図である。 この発明の第7の実施形態を用いて得られた検測枠を示す斜視図である。 上記第7の実施形態を示す分解斜視図である。 この発明の第8の実施形態を用いて得られた検測枠を示す斜視図である。 上記第8の実施形態を示す分解斜視図である。 この発明の第9の実施形態を用いて得られた検測枠を示す斜視図である。 上記第9の実施形態を示す分解斜視図である。 この発明の第10の実施形態を用いて得られた検測枠を示す斜視図である。 上記第10の実施形態を示す分解斜視図である。
以下、この発明の実施形態について図面に基づいて説明する。図1〜3は、一本の連続した鋼製線材などの線材による検測枠を得るための最初と最後の工程として、それぞれ線材端部(一本の線材の一方端部と他方端部)の折曲工程を有するように構成し、沈み込み防止効果の機能を線材の前記一方端部と他方端部に持たせた、一本の線材による一本配筋用の検測枠を得るようにしたこの発明の第1の実施形態を示す。この実施形態では、芯材として鉄筋を用い、硬化材としてモルタル又はコンクリートなどを用い、膨出体を格子状法枠とし、線材として一本の金属線材を用い、被覆材として例えば菱形金網を用いている。図1〜3において、検測枠1は、法面2上で、一本の鉄筋(芯材の一例)3を浮設保持(固定)できるとともに、鉄筋3を内包した格子状法枠M(膨出体の一例)を形成する際に格子状法枠Mの形状寸法を規制するために使用するものである。具体的に、検測枠1は、法面2に金網(被覆材の一例)Kを敷設した後、この金網K上に鉄筋3を格子状に配置し、その鉄筋3の上に被せるように法面2上に配置した検測枠1に前記鉄筋3を浮設保持(固定)し、その格子状鉄筋3にモルタルなど4を吹き付けて格子状法枠Mを形成するために使用されるものであって、格子状法枠Mの形状寸法を規制するためのものである。検測枠1は一本の連続した鋼製線材などの金属線材(線材の一例)Rよりなる。そして、一本の金属線材Rに複数の工程を順次施して検測枠1が得られる。検測枠1の製造方法は、格子状法枠M形状の目安となる目安部を構成する第1湾曲部5の形成工程(第一工程)、次の第1略Λ部6への接続部7の形成工程(第二工程)、一本の鉄筋3を浮設保持するための前記第1略Λ部6の形成工程(第三工程)、次の第2略Λ部8への接続部9の形成工程(第四工程)、一本の鉄筋3を浮設保持するための前記第2略Λ部8の形成工程(第五工程)、次の第2湾曲部10への接続部11の形成工程(第六工程)、格子状法枠M形状の目安となる目安部を構成する前記第2湾曲部10の形成工程(第七工程)を主として含むとともに、第一工程、第二工程・・・第六工程および第七工程の順序で行われて検測枠1が製造される。そして、一本の金属線材Rは、例えば防錆加工を施した適宜太さ(例えば直径4mm〜5mm)の針金よりなり、線材折曲げ装置(図示せず)を用いて、第一工程、第二工程・・・第六工程および第七工程が順次行われ、所望形状の検測枠1が形成される。
そして、得られた検測枠1の一方の目安部を構成する第1湾曲部5と他方の目安部を構成する第2湾曲部10は同一形状をなしている。例えば、第1湾曲部5および第2湾曲部10はそれぞれ、所定の高さH(例えば9cm)と幅W(例えば29cm)とを有する縦断面(正面視)上凸形状でほぼ円弧形状(ほぼ弓形状)の線材部分からなる円弧形状部分AおよびA’を有し、両者5,10は検測枠1の長さ方向(両矢印Dで示す方向)において互いに対向配置する状態で形成されている。さらに、円弧形状部分AおよびA’によって形成される仮想の垂直面Fおよび垂直面F’は平行であるのが好ましく、この場合、両垂直面FおよびF’はそれぞれD方向に直交するのが好ましい。さらに、第1湾曲部5と第2湾曲部10は、第1略Λ部6への接続部7、第1略Λ部6、第2略Λ部8への接続部9、第2略Λ部8、第2湾曲部10への接続部11を介して同一水平面上に位置するよう形成されている。そして、第1略Λ部6および第2略Λ部8はそれぞれ、第1湾曲部5および第2湾曲部10のD方向とは直交する方向における中央部に形成されている。また、前記接続部9はD方向に沿う所定長さの水平辺(一本の水平な直線状に形成されている)より構成されている。
また、第1湾曲部5および第2湾曲部10は円弧形状部分AおよびA’以外に、それぞれ金網Kの目合い(例えば、5cm)を通る形状の水平辺(水平片)12および水平辺(水平片)12’を円弧形状部分AおよびA’の一方の下端に有する。すなわち、水平辺12は、金属線材Rの一方端部Sに形成してあり、水平辺12’は、金属線材Rの他方端部S’に形成してある。また、第1湾曲部5および第2湾曲部10はそれぞれ金網Kの目合いが通過可能な形状(金網Kを通過できる大きさ)に形成された脚13および脚13’を円弧形状部分AおよびA’の他方の下端に有する。また、前記水平辺12と水平辺12’は同一形状をなすとともに、前記脚13と脚13’も同一形状をなす。そして、第2略Λ部8への接続部9は、第1略Λ部6への接続部7および第2湾曲部10への接続部11と同一平面に位置させてあり、金網Kの上面iに接する(当接する)ような低い位置に形成してある。そして、好ましくは脚13と脚13’が法面2に接するとともに、金属線材Rの一方端部Sに形成した水平辺12と、金属線材Rの他方端部S’に形成した水平辺12’を法面2に載せた状態で、第1略Λ部6への接続部7、第2略Λ部8への接続部9および第2湾曲部10への接続部11を金網Kの上面iに載せながら検測枠1が配置される。
(水平片12と水平片12’の形成) 検測枠1を得るための最初の工程において、例えば格子状法枠M形状の目安となる第1湾曲部5を形成する前に一本の直線状の金属線材Rの一方端部Sを所定の大きさの曲げ径を有して好ましくは以後に形成される前記垂直面F内に位置可能なように所定長さΔだけ折曲げて水平辺12を形成する。前記所定長さΔは、金網Kの目合いを水平辺12が支障無く通過可能な長さである。一方、検測枠1を得るための最後の工程において、格子状法枠M形状の目安となる第2傾斜部10の形成工程(第七工程)の後、前記金属線材Rの他方端部S’を水平辺12の場合と同じ所定の大きさの曲げ径を有して好ましくは前記垂直面F’内に位置可能なように所定長さΔ’(=Δ)だけ折曲げて、水平辺12と同一水平面に位置するよう水平辺12’を形成する。すなわち、前記水平辺12と前記水平辺12’は平行な方向(D方向に直角な方向)で同一水平面に位置するように折曲して形成されている。得られた検測枠1においては、第1湾曲部5の最上流端および第2湾曲部10の最下流端にそれぞれ前記水平辺12および前記水平辺12’が形成されており、前記水平辺12および前記水平辺12’を法面2に載せることから、その存在により、法面2が盛土であるような場合、検測枠1が法面2に沈み込むことが防止される。
(脚13,13’と接続部7,11の形成) 脚13は正面視上方開放の凹状形状をなし、第1湾曲部5の円弧形状部分Aの下端に形成されている。脚13は、円弧形状部分Aの下端を所定の大きさの曲げ径を有して好ましくは前記垂直面F内に位置するのではなく、前記垂直面F内よりも平面視において所定角度(鋭角)だけ検測枠1の内側に位置するように線材折曲げ装置(図示せず)により形成されている。すなわち、金属線材Rにおける折曲げポイントP1 (図2,3における黒点で示す箇所)で検測枠1の内側に折曲げて脚13は形成されている。ここで、脚13はその曲げ径を調整することにより金網Kを通過できる(金網Kの目合いを通る)大きさに形成される。続いて、脚13の下流端部13aから第1略Λ部6の上流端部6aに至る所定長さの水平辺(一本の水平な直線状に形成されている)から構成された接続部7が線材折曲げ装置(図示せず)により形成される。前記接続部7は、検測枠1の内側に折曲げて形成された脚13の下流端部13aから、その後形成される第1略Λ部6の上流端部6aに水平な状態で至るよう垂直面Fに対し平面視において所定角度(鋭角)だけ傾斜した状態で検測枠1内側に連設されている。これにより、第1湾曲部5の円弧形状部分Aによって形成される前記
垂直面Fと第1略Λ部6(鉄筋3を挿入させこれを結束線rで固縛固定する箇所)とを、検測枠1の内側に前記D方向に沿った状態で適宜長さだけずらせて配置される。すなわち、前記第1略Λ部6は、円弧形状部分A(垂直面F)から検測枠1の内側に適宜間隔だけ遠ざけて配置される。同様に、接続部7と同一形状の接続部11(一本の水平な直線状に形成された所定長さの水平辺)が線材折曲げ装置(図示せず)によって形成されている。すなわち、前記第2略Λ部8を、第2湾曲部10の円弧形状部分A’(垂直面F’)から検測枠1の内側に前記D方向に沿った状態で適宜間隔だけ遠ざけて配置するために、垂直面F’に対し平面視において所定角度(鋭角)だけ傾斜した状態の接続部11が形成される。接続部11は、線材折曲げ装置(図示せず)により、第2略Λ部8の下流端部8aを前記D方向外側に平面視において所定角度(鋭角)だけ折曲げて形成される。例えば図2に示すように、接続部11の延長線11cは接続部9に交差するように平面視において傾斜している。同様に接続部7の延長線7cも接続部9に交差するように平面視において傾斜している。また、脚13’は正面視上方開放の凹状形状をなし、脚13と同一形状に形成されている。すなわち、脚13’は第2湾曲部10の円弧形状部分A’の下端に形成されており、円弧形状部分A’の下端を所定の大きさの曲げ径を有して好ましくは垂直面F’内に位置するのではなく、垂直面F’内よりも平面視において所定角度(鋭角)だけ検測枠1の内側に位置するように線材折曲げ装置(図示せず)により形成される。ここで、脚13’はその曲げ径を調整することにより金網Kの目合いを通る大きさに形成される。なお、脚13,13’を金網Kの目合いを通らない大きさ(金網Kを法面2に抑えつけうる大きさ)に形成してもよい。
(第1略Λ部6、第2略Λ部8の形成) 前記接続部9におけるD方向両端9a,9bにはそれぞれ、鉄筋3を挿入させこれを結束線r(図1参照)で固縛固定(位置決め)する前記第1略Λ部6および第2略Λ部8が一つ形成されている。すなわち、前記接続部9は、第1略Λ部6の下流端側の裾端と、第2略Λ部8の上流端側の裾端を繋いでいる(接続している)。第1略Λ部6は、接続部7の下流端部7aからD方向に垂直な面内において、水平辺12の側に折曲して上方斜めに連設され、接続部7の高さ位置よりも所定長さeだけ高い位置にある頂点Tを経て、さらにD方向に垂直な面内において、前記水平辺12の側に折曲して下方斜めに至るよう連設される。一方、第2略Λ部8は、接続部9の下流端部9bからD方向に垂直な面内において、脚13’の側に折曲して上方斜めに連設され、接続部9の高さ位置よりも所定長さeだけ高い位置にある頂点T’を経て、さらにD方向に垂直な面内において、前記脚13’の側に折曲して下方斜めに至るよう連設される。すなわち、この第1略Λ部6および第2略Λ部8それぞれによって囲まれる仮想の三角形状の面fおよびf’は、円弧形状部分AおよびA’によって囲まれる前記垂直面FおよびF’と平行である。さらに、前記接続部9は、一本の水平な直線状の水平辺に形成されており、これは第1略Λ部6の下流端側の裾端と、第2略Λ部8の上流端側の裾端を繋いでいる(接続している)。そして、上述したように、前記接続部9は、水平辺7,11と同一水平面に位置させてあり、金網Kの上面iに接する(当接する)ような低い位置に形成してある。すなわち、第1略Λ部6と第2略Λ部8を接続する接続部9の存在により、鉄筋3の結束・固定作業を行う作業空間を開放することができて作業空間を広く確保することができる。この場合、第1略Λ部6と第2略Λ部8を接続する接続部9を金網Kの上面iに接する(当接する)ような低い位置に形成しているので、検測枠1内の作業空間をさらに広く確保することができる。
而して、線材折曲げ装置において、一本の線材Rを、水平辺12を形成する工程、前記第一工程、第二工程・・・第六工程および第七工程ならびに水平辺12’を形成する工程の順序で折曲して、所望形状の検測枠1をうる。そして、予め整形された法面2に目合いが例えば5〜6cm程度の菱形金網Kなどの被覆材を敷設し、アンカー(図示せず)を適宜の間隔で法面2に打ち込んで金網Kを法面2に固定する。次に、金網Kの上に、直径が例えば6〜10mm程度の鉄筋3を一辺Lが1〜2m程度の略正方形の格子状に組み合わせて配置する。そして、鉄筋3からなる格子状の各辺のほぼ中央に線材折曲げ装置で得られた検測枠1を、その円弧形状部分A,A’が鉄筋3を跨ぐようにして、金網Kの上に配置する。この実施形態では、脚13,13’、水平辺12,12’は法面2に載った状態で、前記接続部7,9,11が金網Kの上面iに接しながら検測枠1が配置されるが、場合に応じて検測枠1の配置の仕方は適宜変わりうる。この検測枠1は、モルタルなど4の吹き付け幅および吹き付け幅高さの目安となるものであるから、格子枠の各辺に少なくとも一つ設けてあればよく、この実施形態のように、辺の長さL(図1参照)が1〜2m、検測枠1の長さQが40〜50cmのときは、各辺に一つの検測枠1を設けるだけでよい。また、前記辺の長さLがより大きいときは、検測枠1の長さQをより大きくすればよい。すなわち、前記接続部9の長さをより大きくした検測枠1を用いればよい。そして、この実施形態では、前記接続部9を金網Kの上面iに接するような低い位置に形成してあり、結束・固定作業を行う作業空間が開放されているため、検測枠1内に作業者は手を入れやすく鉄筋3の前記第1略Λ部6、第2略Λ部8への挿入および挿入された鉄筋3の第1略Λ部6、第2略Λ部8への固定等の挿入・結束・固定作業が容易になる。以上のように構成した格子状鉄筋3に、例えば含水率が7〜8%程度の低スランプのモルタルなど4をモルタルガン機などの土木用吹付機によって吹き付ける。この場合、鉄筋3によって形成される格子枠の各辺には、モルタルなど4の吹き付け幅および吹き付け高さの目安となる検測枠1を設けてあるので、この検測枠1にしたがってモルタルなど4の吹き付けを行うだけで、所定寸法のモルタルなど4よりなる格子状法枠Mを容易に形成することができる。すなわち、この実施形態においては、下端幅30cm、高さ10cm程度の格子状法枠Mを形成することができ、所定寸法および所定強度の格子状法枠Mを確実に形成することができる。続いて、格子状法枠Mの枠内に植生材料を動力吹付け機などを用いて吹き付けて植生層J(法面2から3〜5cm程度の厚み)を形成することにより、岩盤法面などにも植生を導入することが可能となり、法面2の景観の向上および植生の根や茎などによる法面2の恒久的安定に寄与するところが大きい。この場合、格子状法枠Mを形成するモルタルなど4の吹き付けを行う前に、枠内の地山(法面)2にモルタルなど4が付着しないように保護するシートを設置しておき、格子状法枠Mを形成後、植生材料を吹き付ける前に前記シートを撤去することにより、吹き付け導入した植生の地山(法面)2への活着が良好となる。また、格子状法枠Mの枠内の緑化が必要とされない場合は、枠内にモルタルなど4を吹き付けたり、砕石などの間詰材で覆うことにより、法枠間の地山(法面)2の保護が可能である。
この実施形態では、第1略Λ部6の面fを、前記垂直面Fから検測枠1の内側に適宜間隔だけ遠ざけるために、そして、第2略Λ部8の面f’を、前記垂直面F’から検測枠1の内側に適宜間隔だけ遠ざけるために、接続部7,11のみならず、脚13,13’までも検測枠1の内側に垂直面F,F’に対し平面視において所定角度(鋭角)だけ傾斜させた構成を採用した。
図4は、脚13と接続部7を、第1湾曲部5の円弧形状部分Aによって形成される垂直面F内に位置させた上で、第1略Λ部6の面fを垂直面Fから検測枠1の内側に、前記D方向に沿った状態で適宜長さdだけずらせるために、検測枠1内側で、接続部7の下流端部7aから第1略Λ部6の上流端部6aに至るよう連設された連設部分20を線材折曲げ装置(図示せず)によって形成する一方、第2湾曲部10の側にも、脚13’と接続部11を、第2湾曲部10の円弧形状部分A’によって形成される垂直面F’内に位置させた上で、第2略Λ部10の面f’を垂直面F’から検測枠1の内側に、前記D方向に沿った状態で適宜長さdだけずらせるために、検測枠1内側で、第2略Λ部8の下流端部8aから接続部11の上流端部11aに至るよう連設された連設部分20’を線材折曲げ装置(図示せず)によって形成するようにしたこの発明の第2の実施形態を示す。図4において、図1〜3に示した符号と同一のものは同一または相当物である。この実施形態では、第1略Λ部6の面fおよび第2略Λ部8の面f’をそれぞれ垂直面Fおよび垂直面F’に対して長さdだけずらす方向は、D方向に沿っている。また、前記連設部分20および20’はそれぞれ、接続部7および11ならびに接続部9と同一水平面に位置している。すなわち、この実施形態では、前記接続部9は、接続部7,11、連設部分20,20’と同一水平面に位置させてあり、金網Kの上面iに接する(当接する)ような低い位置に形成してある。
前記連設部分20,20’を備えた上記第2の実施形態では、検測枠1を得るための最初の工程で形成した水平辺12と、最後の工程で形成した水平辺12’を例えば図3に示すように法面2に載せるよう構成するとともに、途中の工程で形成した脚13,13’を例えば図3に示すように法面2に載せるよう構成していた。
図5は、前記13,13’を無くすとともに、図4の接続部7,11の代わりに、垂直面F,F’内に位置して金網Kの上面iに接しうる(当接しうる)水平辺30,30’を設け、検測枠1を得るための最初の工程で形成した水平辺12と、最後の工程で形成した水平辺12’を前記連設部分20,20’および水平辺30,30’と同様に金網Kの上面iに載せて検測枠1自体を金網Kの上面iに配置するように構成したこの発明の第3の実施形態(図4の変形例)を示す。図5において、図1〜4に示した符号と同一のものは同一または相当物である。図5において、得られた検測枠1の一方の目安部を構成する第1湾曲部5および他方の目安部を構成する第2湾曲部10(図4参照)はそれぞれ、所定の高さH(例えば9cm)と幅W(例えば29cm)とを有する縦断面(正面視)上凸形状でほぼ円弧形状(ほぼ弓形状)の線材部分からなる円弧形状部分AおよびA’(図1,4参照)と、各円弧形状部分A,A’の両下端a,b(図5参照)を適宜長さで互いに向き合う方向(D方向に直角な方向)で同一水平面に位置するように折曲して形成され、垂直面F,F’内に位置する左右一対の水平辺(30,12)(30’,12’)を含む。なお、水平辺(30’,12’)は、図示しない第2湾曲部10に形成されている。そして、図5において、第1湾曲部5における紙面向かって左側の水平辺30は、紙面向かって右側の水平辺12よりも長く連設されている。水平辺30,12は第1湾曲部5の底辺を形成する。同様に、水平辺30’,12’は第2湾曲部10の底辺を形成する。図5に示すように、検測枠1は、水平辺(30,12)(30’,12’)を介して金網K上に載置可能である。この実施形態では、水平辺30,30’と、接続部9(図4参照)と、水平辺12,12’および連設部分20,20’(図4参照)が金網Kの上面iに接する状態で検測枠1が金網Kの上面iに配置される。水平辺30および30’は図4の接続部7および接続部11と同様にそれぞれ円弧形状部分AおよびA’(図2参照)によって形成される仮想の垂直面FおよびF’(図4参照)内に位置する。
なお、上記第1の実施形態で用いた前記脚13,13’(図2参照)を無くすとともに、図2の接続部7,11の代わりに、垂直面F,F’内に位置して金網Kの上面iに接しうる(当接しうる)水平辺30,30’を設け、検測枠1を得るための最初の工程で形
成した水平辺12(図2参照)と、最後の工程で形成した水平辺12’(図2参照)と、水平辺30,30’を金網Kの上面iに載せて検測枠1自体を金網Kの上面iに配置するように構成することもこの発明では可能である。この場合、水平辺30および30’は円弧形状部分AおよびA’(図2参照)によって形成される仮想の垂直面FおよびF’(図2参照)内に位置するのではなく、図2の接続部7,11と同様に、検測枠1の内側に垂直面F,F’に対し平面視において所定角度(鋭角)だけ傾斜した状態で位置している。
また、図6は、この発明の第4の実施形態であり、図6に示すように、検測枠1を上面視で点対称の形状としてもよい。なお、図6において、図1〜5に示した符号と同一のものは同一または相当物である。検測枠1の製造方法は、一本の直線状の金属線材Rの一方端部Sを所定の大きさの曲げ径を有して好ましくは後に形成される垂直円弧面F内に位置可能なように所定長さだけ折曲げて水平辺12を形成する工程、格子状法枠M形状(図1,3参照)の目安となる目安部を構成する第1湾曲部5の形成工程、円弧形状部分Aの下流側下端を所定の大きさの曲げ径を有してこの実施形態では前記垂直面F内よりも平面視において所定角度(鋭角)だけ検測枠1の内側に位置するように線材折曲げ装置(図示せず)により折曲げて金網Kを通過できる大きさの脚13を形成する工程、次の第1略Λ部6への接続部7の形成工程、一本の鉄筋3(図1,3参照)を浮設保持するための前記第1略Λ部6の形成工程、次の第2略Λ部8への接続部9の形成工程、一本の鉄筋3を浮設保持するための前記第2略Λ部8の形成工程、次の第2湾曲部10への接続部11の形成工程、円弧形状部分A’の上流側下端を所定の大きさの曲げ径を有してこの実施形態では前記垂直面F’内よりも平面視において所定角度(鋭角)だけ検測枠1の内側に位置するように線材折曲げ装置(図示せず)により折曲げて金網Kを通過できる大きさの脚13’を形成する工程、格子状法枠M形状の目安となる目安部を構成する前記第2湾曲部10の形成工程、前記金属線材Rの他方端部S’を水平辺12の場合と同じ所定の大きさの曲げ径を有して好ましくは前記垂直円弧面F’内に位置可能なように所定長さΔ’(=Δ)だけ折曲げて、水平辺12と同一水平面に位置するよう水平辺12’を形成する工程を含む。なお、検測枠1を上面視で点対称の形状とする図6では、上記第1の実施形態と同様に、第1略Λ部6の仮想の面fを、仮想の垂直面Fから検測枠1の内側に適宜間隔だけ遠ざけるために、そして、第2略Λ部8の仮想の面f’を、仮想の垂直面F’から検測枠1の内側に適宜間隔だけ遠ざけるために、接続部7,11のみならず、脚13,13’までも検測枠1の内側に垂直面F,F’に対し平面視において所定角度(鋭角)だけ傾斜させた構成を採用したが、検測枠1を上面視で点対称の形状とするにあたり、図4に示すような構成を採用してもよい。すなわち、脚13と接続部7を、垂直面F内に位置させた上で、連設部分20(図4参照)に相当するものを形成して面fを垂直面Fから検測枠1の内側に適宜長さだけずらせるとともに、脚13’と接続部11を、垂直面F’内に位置させた上で、連設部分20’(図4参照)に相当するものを形成して面f’を垂直面F’から検測枠1の内側に適宜長さだけずらせるように構成してもよい。
上記各実施形態では、線材折曲げ装置を用いて各工程を行う例を示したが、この発明では、各工程の1または複数の工程を、1回または複数回に分けてプレス機を用いて行うようにしてもよい。
また、この発明の検測枠のさらに別の製造方法として、合成樹脂成型(成形)加工機を用いて行う場合は、例えば図2に示す検測枠1の形状の金型を作成し、ポリプロピレンやポリエチレン等を原料として射出成形にて製造する。この製造方法によると、「格子状法枠M形状の目安となる目安部を構成する第1湾曲部5の形成、次の第1略Λ部6への接続部7の形成、一本の鉄筋3を浮設保持するための前記第1略Λ部6の形成、次の第2略Λ部8への接続部9の形成、一本の鉄筋3を浮設保持するための前記第2略Λ部8の形成、次の第2湾曲部10への接続部11の形成、格子状法枠M形状の目安となる目安部を構成する前記第2湾曲部10の形成」の全工程、または線材端部S,S’の水平辺12,12’及び脚13,13’の形成も含めた全工程を同時に行うことが可能である。
なお、上記各実施形態において、前記接続部9に、鉄筋(芯材)3を浮設保持するための略Λ部を追加して設けてもよい。
また、前記接続部9を上向きに若干山形に屈曲(図示なし)しておく、または検測枠1の設置時に前記接続部9を上向きに若干山形に屈曲することで、法面2の凸部に前記接続部9が位置しても検測枠1の安定した設置が可能となる。また、前記接続部9を逆に曲げた際には法面2の凹部にフィットさせることができる。この場合、前記接続部9を下向きに若干山形に屈曲(図示なし)しておく、または検測枠1の設置時に前記接続部9を下向きに若干山形に屈曲する。すなわち、特許文献1に記載されている検測枠では、上述したように、湾曲部(前記第1部材)の両サイドが2本の線材(2本の前記第2部材)で溶接するなどして強固に連結(接続)されていた。しかし、本発明では湾曲部5,10同士が1本の線材、すなわち、前記接続部9で繋がっているだけなので、施工現場条件(法面2表面の凹凸の状態)によって、検測枠1の設置時に前記接続部9を容易に上向きあるいは下向きに屈曲させることができ、検測枠1をより法面2の凹凸に沿って設置させることができる。
図7,8は、膨出体形状の目安となる第1湾曲部5の形成工程、次の略Λ部6’への接続部9’の形成工程、芯材を浮設保持するための前記略Λ部6’の形成工程、次の第2湾曲部10への接続部9’’の形成工程、膨出体形状の目安となる前記第2湾曲部10の形成工程を主として有し、検測枠1を上面視で点対称の形状としてあるこの発明の第5の実施形態を示す。図7,8において、図1〜6に示した符号と同一のものは同一または相当物である。図7,8に示すように、検測枠1の製造方法は、一本の直線状の金属線材Rの一方端部Sを所定の大きさの曲げ径を有して好ましくは後に形成される垂直面F内に位置可能なように所定長さΔだけ折曲げて水平辺12を形成する工程、格子状法枠M形状(図1,3参照)の目安となる目安部を構成する第1湾曲部5の形成工程、円弧形状部分Aの下流側下端を所定の大きさの曲げ径を有してこの実施形態では前記垂直面F内に位置するように線材折曲げ装置(図示せず)により折曲げて金網Kを通過できる大きさの脚13を形成する工程、次の略Λ部6’への接続部9’の形成工程、一本の鉄筋3(図1,3参照)を浮設保持するための前記略Λ部6’の形成工程、次の第2湾曲部10への接続部9’’の形成工程、円弧形状部分A’の上流側下端を所定の大きさの曲げ径を有してこの実施形態では前記垂直面F’内に位置するように線材折曲げ装置(図示せず)により折曲げて金網Kを通過できる大きさの脚13’を形成する工程、格子状法枠形状の目安となる目安部を構成する前記第2湾曲部10の形成工程、前記金属線材Rの他方端部S’を水平辺12の場合と同じ所定の大きさの曲げ径を有して好ましくは前記垂直面F’内に位置可能なように所定長さΔ’(=Δ)だけ折曲げて、水平辺12と同一水平面に位置するよう水平辺12’を形成する工程を含む。そして、上記各実施形態と同様に、仮想の垂直面F,F’が平行になるよう第1湾曲部5と第2湾曲部10が所定間隔B(図8参照)を有して対向配置されている。そして、前記両接続部9’,9’’は平行な直線に形成されている。
さらに、この実施形態では、図8に示すように、前記略Λ部6’前後の接続部9’,9’’が平行になるように形成するとともに、前記略Λ部6’内に形成される正面視三角形の仮想の面f1 と仮想の垂直面F,F’が平行になるように前記略Λ部6’を形成している。なお、Tは略Λ部6’の頂点を示し、32および33は、略Λ部6’の両端点を示し、便宜上、図7,8には、前記頂点Tと両端点32,33をドットで示している。
図9,10は、上記第5の実施形態と同様、膨出体形状の目安となる第1湾曲部5の形成工程、次の略Λ部6’への接続部9’の形成工程、芯材を浮設保持するための前記略Λ部6’の形成工程、次の第2湾曲部10への接続部9’’の形成工程、膨出体形状の目安となる前記第2湾曲部10の形成工程を主として有し、検測枠1を上面視で点対称の形状としてあるとともに、前記略Λ部6’内に形成される正面視三角形の仮想の面f1 の向きを平行な仮想の垂直面F,F’に対して上記第5の実施形態の場合とは異ならせたこの発明の第6の実施形態を示す。図9,10において、図1〜8に示した符号と同一のものは同一または相当物である。図9,10に示すように、検測枠1の製造方法は、一本の直線状の金属線材Rの一方端部Sを所定の大きさの曲げ径を有して好ましくは後に形成される垂直面F内に位置可能なように所定長さΔだけ折曲げて水平辺12を形成する工程、格子状法枠M形状(図1,3参照)の目安となる目安部を構成する第1湾曲部5の形成工程、円弧形状部分Aの下流側下端を所定の大きさの曲げ径を有してこの実施形態では前記垂直面F内に位置するように線材折曲げ装置(図示せず)により折曲げて金網Kを通過できる大きさの脚13を形成する工程、次の略Λ部6’への接続部9’の形成工程、一本の鉄筋3(図1,3参照)を浮設保持するための前記略Λ部6’の形成工程、次の第2湾曲部10への接続部9’’の形成工程、円弧形状部分A’の上流側下端を所定の大きさの曲げ径を有してこの実施形態では前記垂直面F’内に位置するように線材折曲げ装置(図示せず)により折曲げて金網Kを通過できる大きさの脚13’を形成する工程、格子状法枠形状の目安となる目安部を構成する前記第2湾曲部10の形成工程、前記金属線材Rの他方端部S’を水平辺12の場合と同じ所定の大きさの曲げ径を有して好ましくは前記垂直面F’内に位置可能なように所定長さΔ’(=Δ)だけ折曲げて、水平辺12と同一水平面に位置するよう水平辺12’を形成する工程を含む。そして、上記各実施形態と同様に、仮想の垂直面F,F’が平行になるよう第1湾曲部5と第2湾曲部10が所定間隔B(図10参照)を有して対向配置されている。
そして、この実施形態では、図10に示すように、好ましくは仮想の対角線G上に前記直線状の両接続部9’,9’’と前記略Λ部6’内に形成される正面視三角形の仮想の面f1 が位置するよう形成されている。そして、前記仮想の面f1 と仮想の垂直面F,F’とのなす角度が、鋭角θになるよう前記略Λ部6’を形成してある。
なお、この発明では、例えば金属線材を例えば第1湾曲部5に加工するにあたり、図3に示すような所定の曲率を有する円弧形状(弓形状)の曲線に限りなく近づけて仕上げる工程だけではなく、図11に示すように、金属線材を順次所定の回数だけ折曲げて複数の傾斜した直線部5aおよび水平な直線部5bよりなる前記曲線に近い形状の多角形を形成するような金属線材の折曲げ方をも含む。この際、図11に示すように、第1湾曲部5を形成したときと同様の傾斜した直線部5aおよび水平な直線部5bを用いて例えば脚13、略Λ部6’を加工することができる。図11において、複数のドットは、折曲げポイントを示している。また、図11においては、第1略Λ部6の頂点Tを水平な直線部5bとした例を示しているが、図12に示すように、傾斜した直線部5aと傾斜した直線部5aの交点にしてもよい。
上記各実施形態では、1本の線材で検測枠を構成する場合を示したが、本発明はこれに限られず第1湾曲部5から第2湾曲部10に至る間の位置で分割された複数の線材部分より構成し、前述した各形成工程の後に、前記分割位置で線材部分同士を溶接に
より連結して一本の連続した鋼製線材などの線材とするようにしてもよい。例えば図13〜図16は、そのようにしたこの発明の第7の実施形態、第8の実施形態を示す。図13〜図16において、図1〜12に示した符号と同一のものは同一または相当物である。
まず始めに、図13、図14は、検測枠を構成する線材を、第1湾曲部5から第2湾曲部10に至る間の位置で2分割された二つの線材部分より構成しているこの発明の第7の実施形態を示している。図13において、黒三角Z1 は二つの線材部分R1 ,R2 の溶接ポイント(分割位置)を示しており、1’は、この溶接ポイントZ1 で溶接された後に得られる検測枠である。そして、この実施形態では、図14に示すように、互いに面対称である形状の二つの線材部分R1 ,R2 を用いており、得られた検測枠1’は直線状の接続部9の中央箇所に前記溶接ポイントZ1 を有している。9aおよび9bはそれぞれ線材部分R1 および線材部分R2 の一端であり、これらが溶接箇所である。例えば、前記第2の実施形態では、図4に示すように、一本の金属線材Rに線材折曲げ装置(図示せず)を用いて、所望の形成工程が順次行われ、所望形状の検測枠1を形成していたが、この第7の実施形態では、例えば前記線材折曲げ装置を用いて予め互いに面対称である形状の二つの線材部分R1 ,R2 を形成しておき、その後、前記一端9aおよび9b同士を溶接して線材部分R1 ,R2 を連結し、一本の線材としている。そして、前記第2の実施形態のように、線材折曲げ装置を用いて連続で製造するより、この実施形態のように一つの検測枠1’を得るのに二つの線材部分(2分割した部品)R1 ,R2 を用いる方が線材部分(2分割した部品)R1 ,R2 の製造スピードを上げることができ、また、線材部分(2分割した部品)R1 ,R2 の形状が歪み難いという利点を有する。すなわち、この実施形態では、2分割した部品R1 ,R2 の形成後に、両者R1 ,R2 を溶接して接続し、それによって一つの検測枠1’を得るので、連続して一つの検測枠1を製造するより、製造スピードと形状の安定性を上げることができ、最終的な形状の修正作業が少なく済むといった利点を有する。また、この実施形態では、線材折曲げ装置を用いて互いに面対称である形状の部品R1 ,R2 を製造するので、異なる形状の多数の部品を用いて一つの検測枠1’をうる場合に比べて生産効率を上げることができる。なお、この発明では、溶接ポイントZ1 は接続部9の中央箇所に限定されるものではなく溶接ポイントZ1 は第1湾曲部5から第2湾曲部10に至る間の位置であればよい。
次に、図15、図16は、検測枠を構成する線材を、第1湾曲部5から第2湾曲部10に至る間の位置で3分割された三つの線材部分より構成しているこの発明の第8の実施形態を示している。この実施形態では、図16に示すように、三つの線材部分R1 ’,R2 ’,R3 ’を用いており、得られた検測枠1’は、直線状の接続部7における適宜の箇所と直線状の接続部11における適宜の箇所の二箇所に溶接ポイントZ2 を有している。図16において、9aおよび11aはそれぞれ線材部分R1 ’および線材部分R2 ’の一端であり、7bおよび11bはそれぞれ線材部分R3 ’の一端および他端であり、これらが溶接箇所である。検測枠1’は、前記二つの溶接ポイントZ2 で溶接された後に得られる検測枠である。この実施形態でも、上記第7の実施形態と同様の利点を有する。すなわち、例えば前記線材折曲げ装置を用いて予め三つの線材部分R1 ’,R2 ’,R3 ’を形成しておき、その後、線材部分R3 ’の両端7bおよび11bにそれぞれ線材部分R1 ’の一端7aおよび線材部分R2 ’の一端11aを溶接して三者R1 ’,R2 ’,R3 ’を連結し、一本の線材としている。そして、前記第2の実施形態のように、線材折曲げ装置を用いて連続で製造するより、この実施形態のように一つの検測枠1’を得るのに三つの線材部分(3分割した部品)R1 ’,R2 ’,R3 ’を用いる方が各線材部分(3分割した各部品)R1 ’,R2 ’,R3 ’の製造スピードを上げることができ、また、線材部分(3分割した部品)R1 ’,R2 ’,R3 ’の形状が歪み難いという利点を有する。すなわち、この実施形態では、3分割した部品R1 ’,R2 ’,R3 ’の形成後に、三者R1 ’,R2 ’,R3 ’を溶接して接続し、それによって一つの検測枠1’を得るので、連続して一つの検測枠1を製造する前記第2の実施形態より、製造スピードと形状の安定性を上げることができ、最終的な形状の修正作業が少なく済むといった利点を有する。なお、この発明では、溶接ポイントZ2 は接続部7,11の箇所に限定されるものではなく溶接ポイントZ2 は第1湾曲部5から第2湾曲部10に至る間の位置であればよく、また、溶接ポイントZ2 を3以上に設定してもよい。
図17、図18は、上記第7の実施形態と同様に、検測枠1’を構成する線材を、第1湾曲部5から第2湾曲部10に至る間の位置で2分割された二つの線材部分R1 ’’,R2 ’’より構成しているこの発明の第9の実施形態を示している。図17、図18において、図1〜16に示した符号と同一のものは同一または相当物であり、黒三角Z1 は二つの線材部分R1 ’’,R2 ’’の溶接ポイント(分割位置)を示し、1’は、この溶接ポイントZ1 で溶接された後に得られる検測枠である。そして、この実施形態では、溶接ポイントZ1 の位置からも分かるように、互いに点対称である形状の二つの線材部分R1 ’’,R2 ’’を用いており、得られた検測枠1’は略Λ部6’の頂点Tの位置に前記溶接ポイントZ1 を有している。6’aおよび6’bはそれぞれ、図18に示した線材部分R1 ’’および線材部分R2 ’’の一端であり、これらが溶接箇所である。すなわち、前記第6の実施形態では、図9に示すように、一本の金属線材Rに線材折曲げ装置(図示せず)を用いて、複数の加工工程が順次行われ、所望形状の検測枠1を形成していたが、この第9の実施形態では、一つの検測枠1’を得るにあたり、例えば前記線材折曲げ装置を用いて予め二つの線材部分R1 ’’,R2 ’’を形成しておき、その後、前記一端6’aおよび6’b同士を溶接して線材部分R1 ’’,R2 ’’を連結し、一本の線材としている。そして、前記第6の実施形態のように、線材折曲げ装置を用いて連続で製造するより、この実施形態のように一つの検測枠1’を得るのに二つの線材部分(2分割した部品)R1 ’’,R2 ’’を用いる方が線材部分(2分割した部品)R1 ’’,R2 ’’の製造スピードを上げることができ、また、線材部分(2分割した部品)R1 ’’,R2 ’’の形状が歪み難いという利点を有する。すなわち、この実施形態では、2分割した部品R1 ’’,R2 ’’の形成後に、両者R1 ’’,R2 ’’を溶接して接続し、それによって一つの検測枠1’を得るので、連続して一つの検測枠1を製造するより、製造スピードと形状の安定性を上げることができ、最終的な形状の修正作業が少なく済むといった利点を有する。また、この実施形態では、線材折曲げ装置を用いて互いに点対称である形状の部品R1 ’’,R2 ’’を製造するので、異なる形状の多数の部品を用いて一つの検測枠1’をうる場合に比べて生産効率を上げることができる。なお、この発明では、溶接ポイントZ1 は略Λ部6’の頂点Tの箇所に限定されるものではなく溶接ポイントZ1 は第1湾曲部5から第2湾曲部10に至る間の位置であればよい。
図19、図20は、検測枠を構成する線材を、第1湾曲部5から第2湾曲部10に至る間の位置で3分割された三つの線材部分より構成しているこの発明の第10の実施形態を示している。この実施形態では、三つの線材部分R1 ’’’,R2 ’’’,R3 ’’’を用いており、得られた検測枠1’は、直線状の接続部9’における適宜の箇所と直線状の接続部9’’における適宜の箇所の二箇所に溶接ポイントZ2 を有している。図20において、9’aおよび9’’aはそれぞれ線材部分R1 ’’’および線材部分R2 ’’’の一端であり、9’bおよび9’’bはそれぞれ線材部分R3 ’’’の一端および他端であり、これらが溶接箇所である。1’は、前記二つの溶接ポイントZ2 で溶接された後に得られる検測枠である。この実施形態でも、上記第7〜9の実施形態と同様の利点を有する。すなわち、例えば前記線材折曲げ装置を用いて予め三つの線材部分R1 ’’’,R2 ’’’,R3 ’’’を形成しておき、その後、線材部分R3 ’’’の両端9’bおよび9’’bにそれぞれ線材部分R1 ’’’の一端9’aおよび線材部分R2 ’’’の一端9’’aを溶接して三者R1 ’’’,R2 ’’’,R3 ’’’を連結し、一本の線材としている。そして、前記第6の実施形態のように、線材折曲げ装置を用いて連続で製造するより、この実施形態のように一つの検測枠1’を得るのに三つの線材部分(3分割した部品)R1 ’’’,R2 ’’’,R3 ’’’を用いる方が線材部分(3分割した部品)R1 ’’’,R2 ’’’,R3 ’’’の製造スピードを上げることができ、また、線材部分(3分割した部品)R1 ’’’,R2 ’’’,R3 ’’’の形状が歪み難いという利点を有する。すなわち、この実施形態では、3分割した部品R1 ’’’,R2 ’’’,R3 ’’’の形成後に、三者R1 ’’’,R2 ’’’,R3 ’’’を溶接して接続し、それによって一つの検測枠1’を得るので、連続して一つの検測枠を製造する前記第5の実施形態より、各部品R1 ’’’,R2 ’’’,R3 ’’’の製造スピードと形状の安定性を上げることができ、最終的な形状の修正作業が少なく済むといった利点を有する。なお、この発明では、溶接ポイントZ2 は接続部9’,9’’の適宜の箇所に限定されるものではなく溶接ポイントZ2 は第1湾曲部5から第2湾曲部10に至る間の位置であればよく、また、溶接ポイントZ2 を3以上に設定してもよい。
1 検測枠 2 法面 3 鉄筋(芯材) 5 第1湾曲部 6 第1略Λ部 7,9,11 接続部 8 第2略Λ部 10 第2湾曲部 M 格子状法枠(膨出体形状) R 一本の線材

Claims (12)

  1. 法面上で、芯材を固定できるとともに、その芯材を内包した膨出体を形成す
    る際に膨出体の形状寸法を規制するために使用する、線材による検測枠の製造方法であって、膨出体形状の目安となる第1湾曲部の形成工程、次の略Λ部への接続部の形成工程、芯材を浮設保持するための前記略Λ部の形成工程、次の第2湾曲部への接続部の形成工程、膨出体形状の目安となる前記第2湾曲部の形成工程を有する検測枠の製造方法。
  2. 法面上で、芯材を固定できるとともに、その芯材を内包した膨出体を形成する際に膨出体の形状寸法を規制するために使用する、線材による検測枠の製造方法であって、膨出体形状の目安となる第1湾曲部の形成工程、次の第1略Λ部への接続部の形成工程、芯材を浮設保持するための前記第1略Λ部の形成工程、次の第2略Λ部への接続部の形成工程、芯材を浮設保持するための前記第2略Λ部の形成工程、次の第2湾曲部への接続部の形成工程、膨出体形状の目安となる前記第2湾曲部の形成工程を有する検測枠の製造方法。
  3. 前記線材の端部を折曲する折曲工程を有する請求項1または2に記載の検測枠の製造方法。
  4. 線材折曲げ装置を用いて前記各工程を行う請求項1〜3のいずれか1項に記載の検測枠の製造方法。
  5. 前記線材は、前記第1湾曲部から前記第2湾曲部に至る間の位置で分割された複数の線材部分よりなり、前記各形成工程の後に、前記分割位置で線材部分同士を溶接により連結して一本の線材とする連結工程を有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の検測枠の製造方法。
  6. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の各工程の1または複数の工程を、1回または複数回に分けてプレス機を用いて行う検測枠の製造方法。
  7. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の全工程を同時に合成樹脂成型加工機で行う検測枠の製造方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の製造方法で製造した検測枠。
  9. 法面に芯材を配置する工程、芯材の上から請求項8に記載の検測枠を設置する工程、芯材を検測枠の略Λ部に固定する工程、検測枠の形状を目安にしながら検測枠および芯材を内包するように硬化材を盛って膨出体を形成する工程を有する法面保護工法。
  10. 最初に、法面に被覆材を展開する工程を有する請求項9に記載の法面保護工法。
  11. 膨出体を形成する工程の後に、膨出体と膨出体の間の法面を、硬化材、間詰材、植生基材から選ばれる1種以上で覆う工程を有する、請求項9または10に記載の法面保護工法。
  12. 検測枠の形状を目安にしながら検測枠および芯材を内包するように硬化材を盛って膨出体を形成する工程の前に、硬化材が付着しないように膨出体と膨出体の間の地山を保護するシートを設置する工程を有する、請求項9〜11のいずれか1項に記載の法面保護工法。
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