JP2014114229A - 化合物、太陽電池モジュール及び太陽光発電装置 - Google Patents

化合物、太陽電池モジュール及び太陽光発電装置 Download PDF

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Abstract

【課題】十分に長波長の光を吸収可能で、且つ遷移双極子モーメントが大きい新規の化合物、該化合物を用いた太陽電池モジュール、及び該太陽電池モジュールを備えた太陽光発電装置の提供。
【解決手段】下記一般式(IA)又は(IB)で表される化合物。
Figure 2014114229

【選択図】なし

Description

本発明は、新規の化合物、該化合物を用いた太陽電池モジュール、及び該太陽電池モジュールを備えた太陽光発電装置に関する。
導光体の一部に太陽電池素子を備え、導光体の内部を伝播した光を太陽電池素子に入射させて発電を行う太陽光発電装置として、特許文献1に記載の太陽光発電装置(太陽エネルギー回収窓)が知られている。
この太陽光発電装置は、導光体の一主面から入射した太陽光の一部を導光体の内部に伝播させて、太陽電池素子に導くように構成されている。導光体は蛍光体(蛍光物質)を含有しており、この蛍光体は、導光体に入射した太陽光(入射光)を吸収して励起され、発光する。そして、このときの蛍光体からの放射光(蛍光)は導光体の内部を伝播し、太陽電池素子に入射することにより、発電が行われるようになっている。
このような太陽光発電装置においては、発電量を決定する一つの要因として、蛍光体の発光能が挙げられる。そして、太陽光発電装置の発電量を増大させるためには、蛍光体として、十分に長波長の光を吸収可能で、且つ蛍光量子収率が高いものを用いることが望まれ、蛍光体の選択が重要となる。
一方、蛍光体となる化合物において、蛍光量子収率を高くするためには、蛍光速度定数を大きくする必要があること、また、遷移双極子モーメントを大きくすることで、蛍光速度定数を大きくできることは周知事項であり、蛍光量子収率を高くするためには、遷移双極子モーメントを大きくすることが有効である。
蛍光体としては、これまでに種々のものが探索されてきており、例えば、非特許文献1には、下記式(9)−1で表される化合物(以下、「化合物(9)−1」と略記する)が開示され、非特許文献2には、下記式(9)−2で表される化合物(以下、「化合物(9)−2」と略記する)が開示されている。
Figure 2014114229
特開平3−273686号公報
Michael G.Debije,et al., Appl.Opt.,50(2011)163 Heribert Quante,et.al., Chem.Mater.,1997,9,495
しかし、化合物(9)−1は、吸収可能な光のピーク波長(光の吸収ピーク波長)が630nmであり、光の吸収ピーク波長が十分に長波長ではなく、さらに、遷移双極子モーメントが小さい(遷移双極子モーメントの2乗の値が19.6である)という問題点があった。また、化合物(9)−2は、光の吸収ピーク波長が650nmと十分に長波長であるものの、遷移双極子モーメントが小さい(遷移双極子モーメントの2乗の値が25.0である)という問題点があった。光の吸収ピーク波長と遷移双極子モーメントとの少なくとも一方が十分ではない化合物を、太陽光発電装置用の太陽電池モジュール等の所望の目的物において用いた場合、さらなる性能向上を見込むことが難しく、新規の化合物の適用が望まれていた。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、十分に長波長の光を吸収可能で、且つ遷移双極子モーメントが大きい新規の化合物、該化合物を用いた太陽電池モジュール、及び該太陽電池モジュールを備えた太陽光発電装置を提供することを課題とする。
本発明は、下記一般式(IA)又は(IB)で表される化合物を提供する。
Figure 2014114229
(式中、Rは水素原子又はアルキル基であり、複数個のRは互いに同一でも異なっていてもよく;Ar及びArは、それぞれ独立に下記一般式(I)−11、(I)−12又は(I)−13で表される基であり;符号*を付した結合は、前記基の符号*を付した炭素原子に対して形成され、符号**を付した結合は、前記基の符号**を付した炭素原子に対して形成されている。)
Figure 2014114229
(式中、R11は水素原子、アルキル基又は電子求引性基であり、複数個のR11は互いに同一でも異なっていてもよく、ただし、前記一般式(IA)又は(IB)中の少なくとも1個のR11は電子求引性基である。)
また、本発明は、かかる化合物において、前記Rが水素原子又は炭素数1〜22のアルキル基であり、前記R11が水素原子、炭素数1〜22のアルキル基、又は電子求引性基である化合物を提供する。
また、本発明は、かかる化合物において、前記Rが水素原子又は炭素数6〜18のアルキル基であり、前記R11が水素原子、炭素数6〜18のアルキル基、又は電子求引性基である化合物を提供する。
また、本発明は、かかる化合物において、前記電子求引性基が、ニトロ基、スルホ基、シアノ基、ホルミル基、アルキルカルボニル基、カルボキシ基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルカルボニルアミノ基、ハロゲン原子、エチニル基、又は一般式「−BZ(式中、Zは水素原子、フッ素原子又はシアノ基であり、2個のZは互いに同一でも異なっていてもよい。)」で表される基である化合物を提供する。
また、本発明は、かかる化合物を用いたことを特徴とする太陽電池モジュールを提供する。
また、本発明は、かかる太陽電池モジュールにおいて、光入射面及び該光入射面よりも面積が小さい光射出面を有する導光体、並びに前記光射出面からの射出光を受光して、電力を発生する太陽電池素子を備え、前記導光体は、さらに前記化合物を含み、前記光入射面からの入射光が前記化合物に吸収されて生じた前記化合物からの放射光を、前記射出光とすることを特徴とする太陽電池モジュールを提供する。
また、本発明は、かかる太陽電池モジュールを備えたことを特徴とする太陽光発電装置を提供する。
本発明によれば、十分に長波長の光を吸収可能で、且つ遷移双極子モーメントが大きい新規の化合物、該化合物を用いた太陽電池モジュール、及び該太陽電池モジュールを備えた太陽光発電装置が提供される。
本発明に係る太陽電池モジュールの一実施形態の概略構成を示す模式図である。 本発明に係る太陽電池モジュールの断面図である。 本発明に係る太陽電池モジュールの集光板の変形例を示す側断面図である。 本発明に係る太陽電池モジュールの変形例を示す斜視図である。 本発明に係る太陽電池モジュールの変形例を示す図であり、(a)、(c)及び(d)は斜視図、(b)は(a)の要部拡大図である。 本発明に係る太陽光発電装置の一実施形態の概略構成図である。
<化合物>
本発明に係る化合物は、下記一般式(IA)又は(IB)で表される(以下、これら化合物をまとめて化合物(I)と略記することがある)。化合物(I)は、蛍光性の新規化合物であり、長波長の光に対して吸収係数が高いので、このような光を十分に吸収可能である。また、化合物(I)は、遷移双極子モーメントが大きい。化合物(I)のうち、下記一般式(IA)で表される化合物はsyn体であり、下記一般式(IB)で表される化合物はanti体である。
Figure 2014114229
(式中、Rは水素原子又はアルキル基であり、複数個のRは互いに同一でも異なっていてもよく;Ar及びArは、それぞれ独立に下記一般式(I)−11、(I)−12又は(I)−13で表される基であり;符号*を付した結合は、前記基の符号*を付した炭素原子に対して形成され、符号**を付した結合は、前記基の符号**を付した炭素原子に対して形成されている。)
Figure 2014114229
(式中、R11は水素原子、アルキル基又は電子求引性基であり、複数個のR11は互いに同一でも異なっていてもよく、ただし、前記一般式(IA)又は(IB)中の少なくとも1個のR11は電子求引性基である。)
式中、Rは水素原子又はアルキル基である。
における前記アルキル基は、直鎖状、分岐鎖状及び環状のいずれでもよく、環状である場合、前記アルキル基は、単環状及び多環状のいずれでもよい。そして、前記アルキル基は、炭素数が1〜22であることが好ましく、後述する溶媒への溶解性がより向上する点から、炭素数が6〜18であることがより好ましい。
直鎖状又は分岐鎖状の前記アルキル基は、炭素数が1〜22であることが好ましく、該アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、1−メチルブチル基、n−ヘキシル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、2,2−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、n−ヘプチル基、2−メチルヘキシル基、3−メチルヘキシル基、2,2−ジメチルペンチル基、2,3−ジメチルペンチル基、2,4−ジメチルペンチル基、3,3−ジメチルペンチル基、3−エチルペンチル基、2,2,3−トリメチルブチル基、n−オクチル基、イソオクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基、ヘンイコシル基、ドコシル基が例示できる。
なかでも、直鎖状又は分岐鎖状の前記アルキル基は、炭素数が6〜18であることがより好ましい。
環状の前記アルキル基は、炭素数が3〜22であることが好ましく、該アルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、ノルボルニル基、イソボルニル基、1−アダマンチル基、2−アダマンチル基、トリシクロデシル基が例示でき、さらに、これら環状のアルキル基の1個以上の水素原子が、直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルキル基で置換されたものが例示できる。ここで、水素原子を置換する直鎖状、分岐鎖状及び環状のアルキル基としては、Rにおけるアルキル基として例示した上記のものが挙げられる。
なかでも、環状の前記アルキル基は、炭素数が6〜18であることがより好ましい。
複数個(20個)のRは互いに同一でも異なっていてもよい。すなわち、Rはすべて同一でもよいし、すべて異なっていてもよく、一部のみ異なっていてもよい。
いずれか1個以上のRがアルキル基である場合、化合物(I)中での前記アルキル基の位置及び数は、特に限定されない。なかでも、R及び酸素原子が結合しているベンゼン環骨格において、4位の炭素原子に結合している(前記酸素原子に対してパラ位の)Rがアルキル基であることが好ましい。そして、4個の前記ベンゼン環骨格のうち、4位の炭素原子に結合しているRがアルキル基であるものの数が2個以上であることが好ましく、3個以上であることがより好ましく、4個の前記ベンゼン環骨格すべてにおいて、4位の炭素原子に結合しているRがアルキル基であることが特に好ましい。
なお、化合物(I)においては、Rが結合している4個のベンゼン環骨格は、立体障害が比較的大きいため、隣接する酸素原子との間の結合を軸として回転し難い。例えば、2分子の化合物(I)について、同じ位置のベンゼン環骨格に着目し、このベンゼン環骨格が回転しない場合を考える。一方の化合物(I)は、前記ベンゼン環骨格の2位の炭素原子にRとしてアルキル基が結合し、その他の炭素原子にはRとしてすべて水素原子が結合している。これに対して他方の化合物(I)は、前記ベンゼン環骨格の6位の炭素原子にRとしてアルキル基が結合し、その他の炭素原子にはRとしてすべて水素原子が結合している。これら化合物(I)は、上記のアルキル基がたとえ同一であったとしても、立体異性体として区別され得る。同様に、前記ベンゼン環骨格の3位の炭素原子にRとしてアルキル基が結合し、その他の炭素原子にはRとしてすべて水素原子が結合している化合物(I)と、前記ベンゼン環骨格の5位の炭素原子にRとしてアルキル基が結合し、その他の炭素原子にはRとしてすべて水素原子が結合している化合物(I)とは、上記のアルキル基がたとえ同一であったとしても、立体異性体として区別され得る。なお、ここに挙げたものは一例であり、立体異性体はこれらに限定されない。
は、水素原子又は炭素数1〜22のアルキル基であることが好ましく、水素原子又は炭素数6〜18のアルキル基であることがより好ましい。アルキル基の炭素数が6以上であれば、化合物(I)は溶媒への溶解性がより向上する。
式中、Ar及びArは、それぞれ独立に前記一般式(I)−11、(I)−12又は(I)−13で表される基である。Ar及びArが一般式(I)−11、(I)−12又は(I)−13で表される基であることで、化合物(I)は、光の吸収ピーク波長が長波長となる。また、遷移双極子モーメントが大きく(蛍光量子収率が高く)なる。
なお、本明細書において、「ピーク波長」とは、光スペクトルの主たるピークの波長を意味し、好ましくはスペクトル強度が最大のピークの波長である。
一般式(IA)及び(IB)において、符号*を付した結合は、一般式(I)−11、(I)−12又は(I)−13で表される基の、符号*を付した炭素原子に対して形成されている。すなわち、一般式(IA)を例に挙げると、「−C(=N)−」のN(窒素原子)からArに向けて伸びている結合は、Arである上記のいずれかの基の符号*を付した炭素原子に結びつき、「−C(=N)−」のN(窒素原子)からArに向けて伸びている結合は、Arである上記のいずれかの基の符号*を付した炭素原子に結びついている。
同様に、一般式(IA)及び(IB)において、符号**を付した結合は、一般式(I)−11、(I)−12又は(I)−13で表される基の、符号**を付した炭素原子に対して形成されている。すなわち、一般式(IA)を例に挙げると、「−C−N−C(=O)−」のN(窒素原子)からArに向けて伸びている結合は、Arである上記のいずれかの基の符号**を付した炭素原子に結びつき、「−C−N−C(=O)−」のN(窒素原子)からArに向けて伸びている結合は、Arである上記のいずれかの基の符号**を付した炭素原子に結びついている。
式中、R11は水素原子、アルキル基又は電子求引性基である。
また、複数個のR11は互いに同一でも異なっていてもよい。例えば、一般式(I)−11においては、3個のR11は互いに同一でも異なっていてもよい。
11における前記アルキル基としては、Rにおける前記アルキル基と同様のものが例示でき、同一分子中のRにおける前記アルキル基と同一でもよいし、異なっていてもよい。
11における前記電子求引性基は、当該技術分野で電子求引性基として公知のものであれば、特に限定されないが、好ましいものとしては、以下に示す方法で特定されるものが例示できる。
すなわち、モデル化合物として、安息香酸(C−COOH)と、安息香酸の4位の炭素原子に結合している水素原子が水素原子以外の置換基Gで置換された化合物(G−C−COOH)と、を考える。安息香酸と、置換基Gを有するモデル化合物について、前記カルボキシ基(−COOH)の水素原子のマリケン原子電荷(mulliken atomic charge)を、汎用の量子化学計算ソフトであるGaussian09(Gaussian社製)を用い、計算条件をC及びH原子はb3lyp/6−31g(d)とし、B、N、O、F、Cl、Br及びS原子はb3lyp/6−31+g(d)として、それぞれ計算する。安息香酸における前記計算値は、0.41176となる。
そして、モデル化合物における前記計算値が0.41176よりも大きければ、このときの置換基Gは電子求引性基であると判断でき、前記計算値が大きいほど、置換基Gは電子求引性が強いと判断できる。
化合物(I)においては、R11における前記電子求引性基は、このような置換基Gであることが好ましく、前記計算値が0.415以上となる置換基Gであることがより好ましい。そして、前記計算値の上限値は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されない。
前記電子求引性基は、ニトロ基(−NO)、スルホ基(−SOH)、シアノ基(−CN)、ホルミル基(−CHO)、アルキルカルボニル基、カルボキシ基(−COOH)、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルカルボニルアミノ基、ハロゲン原子、エチニル基(−C≡CH)、又は一般式「−BZ(式中、Zは水素原子、フッ素原子又はシアノ基であり、2個のZは互いに同一でも異なっていてもよい。)」で表される基であることが好ましい。
前記電子求引性基におけるアルキルカルボニル基としては、例えば、メチルカルボニル基(−CO−CH)等、Rにおける前記アルキル基がカルボニル基(−C(=O)−)の炭素原子に結合してなる1価の基が例示できる。ここで、前記アルキル基は、炭素数が1〜22であることが好ましい。
前記電子求引性基におけるアルキルカルボニルオキシ基としては、メチルカルボニルオキシ基(−O−CO−CH)等、Rにおける前記アルキル基がカルボニルオキシ基(−O−C(=O)−)の炭素原子に結合してなる1価の基が例示できる。ここで、前記アルキル基は、炭素数が1〜22であることが好ましい。
前記電子求引性基におけるアルキルカルボニルアミノ基としては、メチルカルボニルアミノ基(−NHCO−CH)等、Rにおける前記アルキル基がカルボニルアミノ基(−NH−C(=O)−)の炭素原子に結合してなる1価の基が例示できる。ここで、前記アルキル基は、炭素数が1〜22であることが好ましい。
前記電子求引性基におけるハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子又は臭素原子であることが好ましい。
前記電子求引性基における、一般式「−BZ」で表される基は、式「−BH」又は「−BF」で表される基であることが好ましい。
いずれか1個以上のR11がアルキル基又は電子求引性基である場合、化合物(I)中での前記アルキル基又は電子求引性基の位置及び数は、特に限定されない。
化合物(I)は、前記一般式(IA)又は(IB)中の少なくとも1個のR11は電子求引性基である。すなわち、Ar及びAr中のすべて(Ar及びArが共に前記一般式(I)−11で表される基である場合には8個、Ar及びArが共に前記一般式(I)−12で表される基である場合には12個、Ar及びArが共に前記一般式(I)−13で表される基である場合には16個、Ar及びArのいずれか一方が前記一般式(I)−11で表される基であり、他方が前記一般式(I)−12で表される基である場合には10個、Ar及びArのいずれか一方が前記一般式(I)−11で表される基であり、他方が前記一般式(I)−13で表される基である場合には12個、Ar及びArのいずれか一方が前記一般式(I)−12で表される基であり、他方が前記一般式(I)−13で表される基である場合には14個)のR11のうち、少なくとも1個は電子求引性基である。例えば、Ar中の少なくとも1個のR11が電子求引性基であり、且つAr中のすべてのR11が電子求引性基ではなくてもよいし、Ar中の少なくとも1個のR11が電子求引性基であり、且つAr中のすべてのR11が電子求引性基ではなくてもよく、Ar中の少なくとも1個のR11が電子求引性基であり、且つAr中の少なくとも1個のR11が電子求引性基であってもよい。
そして、化合物(I)は、Ar中の少なくとも1個のR11が電子求引性基であり、且つAr中の少なくとも1個のR11が電子求引性基であることが好ましい。
11は、水素原子、炭素数1〜22のアルキル基、又は電子求引性基であることが好ましく、水素原子、炭素数6〜18のアルキル基、又は電子求引性基であることがより好ましい。
なお、前記一般式(I)−11、(I)−12及び(I)−13で表される基を、その中の炭素原子の位置を示す番号を付して、以下に示す。
Figure 2014114229
(式中、R11は、前記と同じである。)
化合物(I)は、R又はR11として、アルキル基であるものを分子中に1個以上有する場合、適切な溶媒を選択することで、溶媒への溶解性が向上する。溶媒への溶解性が高い化合物(I)を使用することで、後述する太陽光発電装置として発電量がより多いものが、より容易に得られる。ただし、R又はR11として、アルキル基を全く有しない化合物(I)を使用した場合でも、発電量が十分多い太陽光発電装置が得られる。
化合物(I)は、Ar及びArが、一般式(I)−13で表される基である場合、一般式(I)−12で表される基である場合、一般式(I)−11で表される基である場合の順に、光の吸収ピーク波長がより長波長となる傾向がある。したがって、Ar及びArが、いずれも一般式(I)−13で表される基である場合に、化合物(I)は、光の吸収ピーク波長が特に長波長となり易い。
そして、化合物(I)は、光の吸収ピーク波長が、好ましくは635nm以上、より好ましくは645nm以上となり、Ar及びArの構造を適宜調節することで、700nm以上や、740nm以上とすることもでき、目的に応じて適宜調節できる。
例えば、Ar及びArが、いずれも一般式(I)−11で表される基である場合には、光の吸収ピーク波長が、好ましくは635nm以上、より好ましくは645nm以上となる。また、Ar及びArが、いずれも一般式(I)−12で表される基である場合には、光の吸収ピーク波長が、好ましくは645nm以上、より好ましくは655nm以上となる。また、Ar及びArが、いずれも一般式(I)−13で表される基である場合には、光の吸収ピーク波長が、好ましくは680nm以上、より好ましくは700nm以上となる。
化合物(I)は、後述する太陽電池モジュールへ適用する場合であれば、光の吸収ピーク波長の上限値は、太陽電池モジュールの種類に応じて異なり、特に限定されない。
化合物(I)の光の吸収ピーク波長は、量子化学計算によって求めることもできる。このとき、汎用の量子化学計算ソフトを用いることができ、このようなものとしては、Gaussian09(Gaussian社製)が例示でき、例えば、計算条件をC及びH原子はb3lyp/6−31g(d)とし、B、N、O、F、Cl、Br及びS原子はb3lyp/6−31+g(d)として、光の吸収ピーク波長を求めることができる。また、計算条件をC及びH原子、並びにB、N、O、F、Cl、Br及びS原子でb3lyp/6−31gとして、光の吸収ピーク波長を求めることもできる。
一方、化合物(I)は、遷移双極子モーメントの2乗(μ)の値が、好ましくは25.5以上となり、Ar及びArの構造を適宜調節することで、27以上や、30以上とすることもでき、目的に応じて適宜調節できる。
化合物(I)は、後述する太陽電池モジュールへ適用する場合であれば、遷移双極子モーメントの2乗の値の上限値は特に限定されず、大きいほど好ましい。
化合物(I)の遷移双極子モーメントは、公知の方法で求めることができる。例えば、蛍光速度定数kと、遷移双極子モーメントμとの間には、以下の式(i)で表される関係があることは、広く知られており、この式(i)を利用して、遷移双極子モーメントを求めることができる。
Figure 2014114229
化合物(I)としては、下記一般式(1A)−1〜(1A)−6、及び(1B)−1〜(1B)−6で表される化合物が例示できる。
Figure 2014114229
(式中、R及びR11は、前記と同じである。)
Figure 2014114229
(式中、R及びR11は、前記と同じである。)
Figure 2014114229
(式中、R及びR11は、前記と同じである。)
Figure 2014114229
(式中、R及びR11は、前記と同じである。)
化合物(I)は、製造方法がより簡便となる点から、Ar及びArが、共に同じ基であることが好ましい。
化合物(I)は、十分に長波長の光を吸収可能で、且つ遷移双極子モーメントが大きいので、後述する太陽光発電装置における蛍光体として用いることで、かかる太陽光発電装置は発電量に優れる。
化合物(I)は、例えば、下記一般式(Ie)で表される化合物(以下、「化合物(Ie)」と略記する)と、下記一般式(Id)で表される化合物(以下、「化合物(Id)」と略記する)と、下記一般式(Ic)で表される化合物(以下、「化合物(Ic)」と略記する)とを反応させて、下記一般式(IAb)及び/又は(IBb)で表される化合物(以下、これら化合物をまとめて「化合物(Ib)」と略記する)を得る工程(以下、「化合物(Ib)製造工程」と略記する)、及び化合物(Ib)と、下記一般式(Ia)で表される化合物(以下、「化合物(Ia)」と略記する)とを反応させて、化合物(I)を得る工程(以下、「化合物(I)製造工程」と略記する)を有する製造方法により、製造できる。ただし、ここに挙げた製造方法は一例であり、化合物(I)の製造方法は、これに限定されない。
なお、下記反応式では、化合物(Ib)として、一般式(IAb)及び(IBb)で表される化合物がともに生成する例を示しているが、上記のように、いずれか一方のみが生成することもある。そして、一般式(IAb)で表される化合物(Ib)からは一般式(IA)で表される化合物(I)が生成し、一般式(IBb)で表される化合物(Ib)からは一般式(IB)で表される化合物(I)が生成する。
Figure 2014114229
(式中、R、Ar及びArは、前記と同じであり;Xはハロゲン原子である。)
化合物(Ib)製造工程においては、化合物(Ic)、(Id)及び(Ie)を反応させる。かかる反応は脱水縮合反応である。
化合物(Ic)において、Arは、一般式(IA)及び(IB)におけるArと同じである。また、Arに結合している2個のアミノ基(−NH)のうち、一方とArとの結合は、一般式(IA)及び(IB)において符号*を付した結合となり、他方とArとの結合は、一般式(IA)及び(IB)において符号**を付した結合となる。
化合物(Id)において、Arは、一般式(IA)及び(IB)におけるArと同じである。また、Arに結合している2個のアミノ基(−NH)のうち、一方とArとの結合は、一般式(IA)及び(IB)において符号*を付した結合となり、他方とArとの結合は、一般式(IA)及び(IB)において符号**を付した結合となる。
化合物(Ic)及び(Id)は、互いに同一でも異なっていてもよく、目的物である化合物(I)の構造に応じて、適宜選択すればよい。
化合物(Ie)において、Xはハロゲン原子であり、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子であることが好ましく、複数個(4個)のXは互いに同一でも異なっていてもよいが、すべて同一であることが好ましい。
化合物(Ib)製造工程においては、溶媒を用いて反応を行うことが好ましい。溶媒は、原料となる化合物の溶解性や反応条件等を考慮し、反応を妨げないものから適宜任意に選択でき、具体的な溶媒としては、トルエン、フェノール等の芳香族化合物が例示できる。また、プロピオン酸等の有機酸を用いてもよい。
化合物(Ib)製造工程においては、プロピオン酸等の有機酸を溶媒として用いない場合には、ピリジン、ピラジン等の塩基を用いて反応を行うことが好ましい。
化合物(Ib)製造工程において、化合物(Ic)及び(Id)の総使用量は、化合物(Ie)に対して2倍モル以上であることが好ましく、4〜5倍モルであることがより好ましい。また、塩基の使用量は、化合物(Ie)に対して1倍モル以上であることが好ましく、4〜5倍モルであることがより好ましい。
化合物(Ib)製造工程において、ピリジン、ピラジン等の塩基を用いて反応を行う場合には、反応温度は、120〜150℃であることが好ましく、反応時間は6〜36時間であることが好ましい。一方、プロピオン酸等の有機酸を用いて反応を行う場合には、反応温度は、130〜150℃であることが好ましく、反応時間は5〜8時間であることが好ましい。
反応は、例えば、共沸脱水等により、副生する水を除去しながら行ってもよい。このとき、反応中に適宜溶媒を追加してもよい。
化合物(Ib)製造工程においては、化合物(Ic)及び(Id)として同一の化合物を使用した場合、化合物(Ib)として、Ar及びArについて対称型のものを得ることが容易となる。かかる対称型構造の化合物(Ib)からは、さらにAr及びArについて対称型の化合物(I)が得られる。
一方、化合物(Ic)及び(Id)として異なる化合物を使用した場合、化合物(Ib)として、Ar及びArについて非対称型のものを得ることが容易となり、このような非対称型の化合物(Ib)からは、さらにAr及びArについて非対称型の化合物(I)が得られる。
そして、Ar及びArについて対称型及び非対称型のいずれの場合であっても、化合物(Ic)及び(Id)の化合物(Ie)との反応部位に応じて、化合物(Ib)として、一般式(IAb)及び(IBb)で表される化合物が共に得られる可能性がある。
このように、化合物(Ib)としては複数種のものが生成し得るが、そのうちの一部の種類を使用する場合には、後述する精製方法を適用して、目的物を分離すればよい。また、反応条件を調節することで、目的物の生成率を向上させるようにしてもよい。
化合物(Ib)製造工程において、反応終了後は、公知の手法によって、必要に応じて後処理を行い、化合物(Ib)を取り出せばよい。すなわち、適宜必要に応じて、ろ過、洗浄、抽出、pH調整、脱水、濃縮等の後処理操作をいずれか単独で、又は二種以上組み合わせて行い、濃縮、結晶化、再沈殿、カラムクロマトグラフィー等により、化合物(Ib)を取り出せばよい。また、取り出した化合物(Ib)は、さらに必要に応じて、結晶化、再沈殿、カラムクロマトグラフィー、抽出、溶媒による結晶の撹拌洗浄等の操作をいずれか単独で、又は二種以上組み合わせて一回以上行うことで、精製してもよい。
化合物(Ib)製造工程においては、反応終了後、必要に応じて後処理を行った後、化合物(Ib)を取り出すことなく、引き続き化合物(I)製造工程を行ってもよい。
化合物(I)製造工程においては、化合物(Ia)及び(Ib)を反応させる。
化合物(Ia)において、Rは、一般式(IA)及び(IB)におけるRと同じである。化合物(Ib)の市販品が入手可能な場合には、これを使用することで、化合物(Ib)製造工程を省略できる。
化合物(I)製造工程においては、溶媒を用いて反応を行うことが好ましい。溶媒は、原料となる化合物の溶解性や反応条件等を考慮し、反応を妨げないものから適宜任意に選択でき、具体的な溶媒としては、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド化合物が例示できる。
また、化合物(I)製造工程においては、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等の塩基を用いて反応を行うことが好ましい。
化合物(I)製造工程において、化合物(Ia)の使用量は、化合物(Ib)に対して4倍モル以上であることが好ましく、4〜8倍モルであることがより好ましい。また、塩基の使用量は、化合物(Ia)に対して1倍モル以上であることが好ましく、1〜6倍モルであることがより好ましい。
化合物(I)製造工程における前記反応の反応温度は、130〜150℃であることが好ましく、反応時間は18〜36時間であることが好ましい。
化合物(I)製造工程においては、化合物(Ia)として一種の化合物を使用した場合、一種の化合物(Ib)からは一種の化合物(I)が生成する。
一方、化合物(Ia)として複数種の化合物を使用した場合、一種の化合物(Ib)からでも複数種の化合物(I)が生成する。また、化合物(Ia)として一種の化合物を使用しても、複数種の化合物(Ib)(化合物(Ib)の混合物)を使用した場合、複数種の化合物(I)が生成する。このように、化合物(I)として複数種のものが生成し、そのうちの一部の種類を使用する場合には、上記の化合物(Ib)の場合と同様の方法で、目的物を分離すればよいし、反応条件を調節することで、目的物の生成率を向上させるようにしてもよい。
化合物(I)製造工程において、反応終了後は、化合物(Ib)製造工程の場合と同様の方法で、化合物(I)を取り出せばよく、取り出した化合物(I)をさらに精製してもよい。
化合物(I)、化合物(Ib)等は、例えば、核磁気共鳴(NMR)分光法、質量分析法(MS)、赤外分光法(IR)等、公知の手法で構造を確認できる。
<太陽電池モジュール>
本発明に係る太陽電池モジュールは、前記化合物(I)を用いたことを特徴とし、化合物(I)に太陽光を吸収させ、生じた化合物(I)からの放射光を集光して、これを太陽電池素子に導入する構成のものが例示できる。
このような太陽電池モジュールで好ましいものとしては、光入射面及び該光入射面よりも面積が小さい光射出面を有する導光体、並びに前記光射出面からの射出光を受光して、電力を発生する太陽電池素子を備え、前記導光体は、さらに化合物(I)を含み、前記光入射面からの入射光が化合物(I)に吸収されて生じた化合物(I)からの放射光を、前記射出光とすることを特徴とするものが例示できる。
本発明に係る太陽電池モジュールは、化合物(I)を用いたことで、発電量に優れる。
以下、本発明に係る太陽電池モジュールについて、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の図面においては、各構成要素を認識可能な大きさとするために、各構成要素の縮尺を適宜変更している。
図1は、本発明に係る太陽電池モジュールの一実施形態の概略構成を模式的に示す図であり、図2は、かかる太陽電池モジュールの断面図である。
図1に示す太陽電池モジュール1は、太陽Sに対向して設置された矩形板状の集光板2と、集光板2の端面に設けられた太陽電池素子3と、集光板2の背面側に設けられた反射板(反射体)4と、枠体5とを備えて構成されたものである。
集光板2は、太陽電池素子3に射出光を導入する導光体である。そして、太陽電池素子3は、集光板2の第1端面2cから射出された射出光を受光する。枠体5は、集光板2と太陽電池素子3とを一体に保持する。
集光板2は、図1〜2に示すように光入射面となる主面2aと、主面2aと反対の側の背面2bと、光射出面となる前記第1端面2cと、その他の端面とを備えている。本実施形態では、第1端面2c以外の端面には反射層6が設けられている。
集光板2において、第1端面2cは、主面2aよりも面積が小さく、このようにすることで、太陽電池素子3への集光効率が高まり、太陽電池モジュール1の発電量がより増大する。
集光板2は、図2に示すように、透明基材7中に、蛍光体8が分散されたものである。透明基材7は、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)等のアクリル樹脂や、ポリカーボネート等の透明性が高い有機材料;ガラス等の透明性が高い無機材料等からなる。
透明基材7としては、外光を有効に取り込めるように、360〜800nmの波長領域の光に対して好ましくは90%以上、より好ましくは93%以上の透過率を有するものが例示できる。そして、広い波長領域の光の透過率が高い点から、好ましい透明基材7としては、PMMA等のアクリル樹脂からなる基板、シリコン樹脂基板、石英基板等が例示できる。
本実施形態においては、蛍光体8として、前記化合物(I)を用いる。
蛍光体8は、透明基材7中にほぼ均一に分散している。
化合物(I)は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
蛍光体8としては、化合物(I)以外に、公知のその他の蛍光体を併用してもよい。
化合物(I)以外の蛍光体としては、紫外光又は可視光を吸収して、可視光又は赤外光を発光し、放射する光機能材料が例示できる。なお、可視光とは、380〜750nmの波長領域の光であり、紫外光とは、380nm未満の波長領域の光であり、赤外光とは、750nmよりも大きい波長領域の光である。
化合物(I)以外の蛍光体は、無機蛍光体及び有機蛍光体のいずれでもよい。
前記有機蛍光体としては、クマリン系色素、ペリレン系色素、フタロシアニン系色素、スチルベン系色素、シアニン系色素、ポリフェニレン系色素,キサンテン系色素,ピリジン系色素、オキサジン系色素、クリセン系色素、チオフラビン系色素、ピレン系色素、アントラセン系色素、アクリドン系色素、アクリジン系色素、フルオレン系色素、ターフェニル系色素、エテン系色素、ブタジエン系色素、ヘキサトリエン系色素、オキサゾール系色素、ジフェニルメタン系色素、トリフェニルメタン系色素、チアゾール系色素、チアジン系色素、ナフタルイミド系色素、アントラキノン系色素等が例示できる。
前記有機蛍光体として、より具体的には、3−(2’−ベンゾチアゾリル)−7−ジエチルアミノクマリン(クマリン6)、3−(2’−ベンゾイミダゾリル)−7−N,N−ジエチルアミノクマリン(クマリン7)、3−(2’−N−メチルベンゾイミダゾリル)−7−N,N−ジエチルアミノクマリン(クマリン30)、2,3,5,6−1H,4H−テトラヒドロ−8−トリフルオロメチルキノリジン(9,9a,1−gh)クマリン(クマリン153)等のクマリン系色素;クマリン色素系染料であるベーシックイエロー51;ソルベントイエロー11、ソルベントイエロー116等のナフタルイミド系色素;ローダミンB、ローダミン6G、ローダミン3B、ローダミン101、ローダミン110、スルホローダミン、ベーシックバイオレット11、ベーシックレッド2等のローダミン系色素;1−エチル−2−〔4−(p−ジメチルアミノフェニル)−1,3−ブタジエニル〕ピリジニウム−パークロレート(ピリジン1)等のピリジン系色素;シアニン系色素:オキサジン系色素等が例示できる。
さらに、これら以外でも、直接染料、酸性染料、塩基性染料及び分散染料等の各種染料で、蛍光性を有するものも使用可能である。
前記無機蛍光体としては、GdBO:Eu、Gd:Eu、GdS:Eu、GdAl12:Eu、GdGa12:Eu、GdVO:Eu、GdGa12:Ce,Cr、Y:Eu、YS:Eu、La:Eu、LaS:Eu、InBO:Eu、(Y,In)BO:Eu等の赤色発光の蛍光体;Gd:Tb、GdS:Tb、GdS:Pr、GdAl12:Tb、GdGa12:Tb、Y:Tb、YS:Tb、YS:Tb,Dy、LaS:Tb、ZnS:Cu、ZnS:Cu,Au、ZnSiO:Mn、InBO:Tb、MgGa:Mn等の緑色発光の蛍光体;YAlO:Ce、YSiO:Ce、GdSiO:Ce、YTaO:Nb、BaFCl:Eu、ZnS:Ag、CaWO、CdWO、ZnWO、MgWO、Sr(POCl:Eu、YPO:Cl等の青色発光の蛍光体が例示できる。
化合物(I)以外の蛍光体は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
蛍光体8を二種以上併用する場合、これら蛍光体8の間でフェルスター機構によるエネルギー移動を生じさせ、最も発光スペクトルのピーク波長の大きい蛍光体8から放射された光を、太陽電池素子3への射出光とするように構成してもよい。この場合、併用する複数種の蛍光体8のうちの一種以上として、化合物(I)を用いることができ、いずれを化合物(I)とするかは、任意に選択できる。
フェルスター機構は、光の発生及び吸収のプロセスを経ずに、近接した2つの蛍光体の間で励起エネルギーが電子の共鳴により直接移動するものである。フェルスター機構による蛍光体間のエネルギー移動は、光の発生及び吸収のプロセスを介さずに行われるため、最適条件では、エネルギー移動効率はほぼ100%にすることが可能であり、エネルギーのロスが小さい。よって、太陽電池モジュールの発電効率の向上に寄与する。エネルギーのロスを抑制して効率よく発電を行うためには、例えば、併用する蛍光体8の透明基材7中での密度を高くすればよい。
また、フェルスター機構によるエネルギー移動は、蛍光体のような発光材料だけでなく、外光によって励起されるが、光を発生せずに失活する非発光体においても生じる。したがって、蛍光体8以外に、このような非発光体を光機能性材料として、透明基材7中に分散させてもよい。
透明基材7中の蛍光体8の総量に占める化合物(I)の比率は、太陽電池素子3への集光効率が高まり、太陽電池モジュール1の発電量がより増大することから、5質量%以上であることが好ましく、化合物(I)と併用するその他の蛍光体の数や光の吸収ピーク波長等に応じて、適宜調節することが好ましい。
透明基材7中に蛍光体8が分散されてなる集光板2は、例えば、透明基材7を構成する原料モノマーと、蛍光体8と、を含有する樹脂組成物を調製し、蛍光体8を分散させた状態で、該樹脂組成物を硬化させることで得られる。樹脂組成物の硬化方法は、原料モノマーの種類に応じて選択すればよい。
集光板2において、蛍光体8の含有量は、透明基材7に対して好ましくは0.001〜0.04質量%である。下限値以上であることで、集光板2における太陽光の吸収量が向上し、太陽電池モジュール1の発電量がより増大する。また、上限値以下であることで、太陽電池素子3への集光効率が向上し、太陽電池モジュール1の発電量がより増大する。
集光板2の主面2aと背面2bとは、互いに平行で且つ平坦な面となっている。集光板2の第1端面2c以外の全ての端面には、集光板2の内部から外部に向けて進行する光(蛍光体8から放射された光)を、集光板2の内部に向けて反射する反射層6が、空気層を介して又は空気層を介さずに直接接触して設けられている。
反射層6としては、銀、アルミニウム等の金属の膜からなる反射層;ESR(Enhanced Specular Reflector)反射フィルム(3M社製)等の誘電体多層膜からなる反射層等が例示できる。また、反射層は、入射した光を鏡面反射する鏡面反射層でもよく、入射した光を散乱反射する散乱反射層でもよい。反射層に散乱反射層を用いた場合には、太陽電池素子3の方向に直接向かう光の光量が増えるため、太陽電池素子3への集光効率が高まり、太陽電池モジュール1の発電量がより増大する。また、反射光が散乱されるため、時間や季節による発電量の変化が平均化される。なお、散乱反射層としては、マイクロ発泡PET(ポリエチレンテレフタレート)(古河電工社製)等からなるものが例示できる。
反射板4は、形状が異なる点以外は、反射層6と同様のものとすることができる。
また、反射板4は、太陽Sからの光(太陽光L)のうち、集光板2に入射した入射光L1の一部を、集光板2の主面2aの法線に対して入射光L1(太陽光L)の入射光路側の所定方向に反射光として反射するものとすることもできる。
反射板4を設けることにより、太陽電池素子3への集光効率が高まり、太陽電池モジュール1の発電量がより増大する。
入射光L1の一部を、前記所定方向に反射光として反射する反射板4としては、再帰性反射板、オフアクシス反射板が例示できる。
再帰性反射板としては、樹脂からなる基材の表面上に空気層を介して、3つの平面を形成したプリズム形状を多数有するプリズム層(コーナーキューブアレイ)を有したものが例示でき、市販品としては、ハイ・インテンシティグレードHIP高輝度反射シート、ダイヤモンドグレードDG超高輝度反射シート(以上、3M社製)、プリズム型超高輝度再帰反射シート(日本カーバイド工業社製)等が例示できる。
また、再帰性反射板としては、入射した光をガラスビーズで屈折させ、裏側の反射層にて反射させて再び入射した方向に帰るように構成されたものも例示でき、市販品としては、エンジニアグレードEGP普通反射シート(3M社製)、封入レンズ型再帰反射シート、カプセルレンズ型再帰反射シート(以上、日本カーバイド工業社製)等が例示できる。
オフアクシス反射板としては、例えば、アクリル板等の基板の一方の面にプリズム形状が付与され、このプリズム面にアルミニウム又は銀等の反射性材料が蒸着されて反射面とされ、さらにその表面に透明保護層がコーティングされて形成されたもの、4分の1波長の光学膜厚毎に、高屈折率層と低屈折率層とを交互に積層して誘電体の多層膜とし、この多層膜を所定の角度でスライスして(切り出して)得られた、誘電体多層膜からなるもの、透明基材中にて反射性板状粒子が所定方向に向けて整列配置されたものが例示できる。
太陽電池素子3は、受光面が集光板2の第1端面2cに対向して配置されており、第1端面2cと光学接着されていることが好ましい。
太陽電池素子3は、公知のものでよく、シリコン系太陽電池、化合物系太陽電池、量子ドット太陽電池、有機系太陽電池等が例示できる。これらの中でも、太陽電池素子3は、より高い効率で発電できることから、化合物半導体を用いた化合物系太陽電池又は量子ドット太陽電池であることが好ましい。
前記化合物系太陽電池としては、InGaP、GaAs、InGaAs,AlGaAs、Cu(In,Ga)Se、Cu(In,Ga)(Se,S)、CuInS、CdTe、CdS等を用いたものが例示できる。
前記量子ドット太陽電池としては、Si、InGaAs等を用いたものが例示できる。
ただし、価格や用途によっては、シリコン系太陽電池、有機系太陽電池等の他の種類の太陽電池が好ましい場合もある。
なお、図1〜2では、太陽電池素子3を集光板2の一つの第1端面2cのみに設置した例を示したが、太陽電池素子3は集光板2の複数の端面に設置してもよい。太陽電池素子3を集光板2の一部の端面(1辺、2辺又は3辺)に設置する場合には、太陽電池素子3が設置されていない端面に、反射層6を設置することが好ましい。
図2に示すように枠体5は、アルミニウム等のフレームからなり、集光板2の主面2aを外部に臨ませ、その状態で集光板2の四周を保持するとともに、太陽電池素子3も集光板2とともに保持している。集光板2の主面2aを外部に臨ませる開口部5aには、ガラス等の透明部材が嵌め込まれていてもよい。このような構成のもとに集光板2は、枠体5から外部に臨む主面2aが光入射面となっており、集光板2の第1端面2cが光射出面となっている。また、主面2aから入射した外光(太陽光)の一部は、背面2bを透過して反射板4に入射するようになっている。
太陽電池モジュール1は、図1〜2に示したように、集光板2の主面2aを太陽Sに対向させて設置される。そして、太陽電池モジュール1は、太陽Sからの光(太陽光L)の一部を入射光L1として集光板2の主面2aで受光し、集光板2中の蛍光体8に入射光L1が吸収され、蛍光体8が発光する。このとき生じた蛍光体8からの放射光は、集光板2の透明基材7中を伝播し、第1端面2cから射出され、太陽電池素子3に導入される。このように、前記射出光を受光することで、太陽電池素子3は電力を発生する。
なお、本実施形態では、集光板2として、透明基材7中に蛍光体8が分散されたものを示したが、集光板はこのような構成に限定されず、例えば、図3(a)又は(b)に示す構成のものでもよい。
図3(a)に示す集光板は、アクリル板等からなる板状の透明基材7の表面に、蛍光体(図示せず)を分散させた塗料を塗布し、蛍光体層26を形成したものである。前記塗料は、蛍光体とこれを分散させる透明樹脂とを含有するものである。すなわち、この塗料中の透明樹脂が、蛍光体を均一に分散させる透明基材となる。
図3(b)に示す集光板は、前記蛍光体層26の表面(透明基材7とは反対側の表面)に、さらに透明保護層(透明層)27を設けたものである。
透明保護層27の材質としては、各種の透明樹脂が例示できる。例えば、透明保護層27は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリ塩化ビニリデン又はポリアミド等からなる透明樹脂フィルムを、蛍光体層26上にラミネートすることで形成できる。また、透明保護層27は、酢酸セルロース、エチルセルロース、セルロースアセテートブチレート等のセルロース誘導体や、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、ポリカーボネート、ポリビニルブチラール、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルホルマール、ポリウレタン等の透明樹脂を溶解させた塗布液を調製し、これを蛍光体層26上に塗布した後、乾燥させることによっても形成できる。
また、本実施形態の太陽電池モジュール1は、建物の平面からなる側壁面に設置するものとして、図4(a)に示すような、平板状の集光板2及び平板状の反射板(反射体)4を用い、これによって全体を平板状に構成したものであるが、太陽電池モジュールは、設置面の形状等に応じて、全体形状を調節してもよい。
このような平板状以外の太陽電池モジュールとしては、表面が曲面状である建物の壁面に対応させて、図4(b)に示すように、全体を湾曲させた曲板状のものが例示できる。この場合、集光板2としては、図3(a)、(b)に示したような、透明基材の表面に蛍光体を分散させた塗料を塗布し、蛍光体層を形成したものが好ましい。透明基材を所望の湾曲形状(曲板状)に形成しておくことで、その表面に所望の湾曲形状の蛍光体層を形成できる。また、反射板としては、基板を所望の湾曲形状(曲板状)に形成し、その表面上に再帰性シートを貼設したものが例示できる。
なお、上記の曲板状の集光板を、建物の平板状の壁面に設置してもよい。この場合の反射板は、上記と同様に曲板状でもよいし、平板状でもよい。
また、太陽電池モジュールは、建物の屋根や柱、電柱等にも設置できる。例えば、屋根に設置する場合には、図4(b)に示した曲板状のものと同様の手法で、集光板や反射板を瓦状や波状等に形成し、太陽電池モジュール全体を瓦状や波状等に形成すればよい。
また、電柱等の柱に設置する場合には、図4(c)に示すように中空円柱状(円筒状)の集光板2と、その内周面側に配置された中空円柱状(円筒状)の反射体4と、集光板2の端面に配置された中空円柱状(円筒状)又はリング状の太陽電池素子3とを備えた、全体が中空円柱状(円筒状)の太陽電池モジュールを形成し、これを柱に外挿して設置するのが好ましい。なお、中空部の形状は、ここでは、その軸に対して垂直な方向の形状が円形の場合について例示しているが、外挿する対象物の形状に応じて適宜調節すればよく、円形に限定されるものではない。
また、図4(d)に示すように円柱状の集光部材2eを平面状に並べて見かけ上板状体、すなわち集光板2として設置してもよい。集光部材2eの一方の端面(端部)には、太陽電池素子3が配置されている。さらに、集光部材2eを柔軟に互いに連結させることで、平面でない曲面などに自由に形を変えて設置することもできる。また、すだれのような形状に構成することで、必要なときに展開して集光を行い、必要でないときには巻き取って収納するなどの調整も可能である。
また、本発明における集光板としては、図5(a)に示すようなプリズム形状を有する集光板28を用いてもよい。この集光板28は、光入射面となる主面28aと反対側の背面に、プリズム面29を有するものである。プリズム面29は、図5(b)に示すように一方の端面側に向くスロープ面29aを多数形成したもので、入射した光L1がこのスロープ面29aにて屈折することにより、図5(a)に示すように一方の端面側に配置された太陽電池素子3に射出されるようになっている。また、このような光L1と同様に伝播する蛍光体8からの放射光も、同様に太陽電池素子3に射出されるようになっている。
さらに、本発明における集光板としては、図5(c)に示すように、プリズム面29を有し、且つ厚さが太陽電池素子3から遠ざかるにつれて徐々に薄くなるように形成された、クサビ形状の集光板30を用いてよい。このように形成されることで集光板30は、入射した光L1及び蛍光体8からの放射光が、その内部を全反射する回数が減り、光がスロープ面29aで屈折されることにより生じる光のロスが低減する。したがって、光の取り出し効率が高くなる。
また、本発明における集光板としては、図5(d)に示すように、前記集光板2と、プリズム形状を有する形状集光板28(30)とを積層したタンデム構造としたものも例示できる。この場合、プリズム形状を有する形状集光板28(30)は、化合物(I)を含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい。
<太陽光発電装置>
本発明に係る太陽光発電装置は、上記の本発明に係る太陽電池モジュールを備えたことを特徴とする。
図6は、本発明に係る太陽光発電装置の一実施形態の概略構成図である。
ここに示す太陽光発電装置1000は、太陽Sからの太陽光のエネルギーを電力に変換する太陽電池モジュール1001と、太陽電池モジュール1001から出力された直流電力を交流電力に変換するインバータ(直流/交流変換器)1004と、太陽電池モジュール1001から出力された直流電力を蓄える蓄電池1005と、を備えている。
太陽電池モジュール1001は、上記の本発明に係る太陽電池モジュールであり、太陽光を集光する集光部材(集光板)1002と、集光部材1002によって集光された太陽光によって発電を行う太陽電池素子1003とを備えている。
太陽光発電装置1000は、外部の電子機器1006に対して電力を供給する。電子機器1006には、必要に応じて補助電力源1007から電力が供給される。
このような構成の太陽光発電装置1000は、上記の本発明に係る太陽電池モジュールを備えているため、発電量に優れる。
以下、具体的実施例により、本発明についてより詳細に説明する。ただし、本発明は以下に示す実施例に何ら限定されるものではない。
なお、以下において、化合物(I)の光の吸収ピーク波長は、Gaussian09(Gaussian社製)を用い、実施例1〜14、及び参考例1においては、計算条件をC及びH原子はb3lyp/6−31g(d)とし、B、N、O、F、Cl、Br及びS原子はb3lyp/6−31+g(d)として求めた値である。また、実施例15〜44、参考例2及び比較例1においては、計算条件をC及びH原子、並びにB、N、O、F、Cl、Br及びS原子でb3lyp/6−31gとして求めた値である。
<化合物(I)の製造>
[実施例1]
(化合物(Ib)製造工程)
下記手順に従い、化合物(I)として、下記式(1A)−301で表される化合物(以下、「化合物(1A)−301」と略記する)を製造する。なお、化合物(Ic)及び(Id)として、ここでは同一のものを使用している。
化合物(Ie)として下記式(1)−301eで表される化合物(1,6,7,12−テトラクロロペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸二無水物、以下、「化合物(1)−301e」と略記する)と、化合物(Ic)及び(Id)として下記式(1)−301cで表される化合物(以下、「化合物(1)−301c」と略記する)とを、プロピオン酸と混合する。化合物(1)−301cの使用量は、化合物(1)−301eに対して4倍モルとする。
混合後の反応液を昇温して、140℃で6時間反応させる。
次いで、反応液を室温(25℃)まで冷却した後、析出している結晶をろ過して洗浄した後、乾燥させることで、化合物(Ib)として下記式(1A)−301bで表される化合物(以下、「化合物(1A)−301b」と略記する)を含む混合物を得る。そして、この混合物を精製することにより、化合物(1A)−301bを得る。
(化合物(I)製造工程)
化合物(1A)−301bと、化合物(Ia)として下記式(1)−301aで表される化合物(フェノール、以下、「化合物(1)−301a」と略記する)と、炭酸カリウムとを、N−メチルピロリドンと混合する。化合物(1)−301a及び炭酸カリウムの使用量は、それぞれ化合物(1A)−301bに対して6倍モルとする。N−メチルピロリドンの使用量は、化合物(1)−301eに対して20質量倍とする。
混合後の反応液を昇温して、140℃で24時間反応させる。この反応により、化合物(I)として、化合物(1A)−301を得る。
次いで、反応液を室温(25℃)まで冷却した後、析出している結晶をろ過して洗浄した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーに供し、化合物(1A)−301を含むフラクションを分離して、目的物を分離する操作を行い、得られたフラクションを濃縮し、得られた濃縮物を減圧下で乾燥させることで、化合物(1A)−301を得る。
化合物(1A)−301は、光の吸収ピーク波長が714.0nmであり、長波長の光を吸収可能である。また、遷移双極子モーメントの2乗(μ)が39.2であり、遷移双極子モーメントが十分に大きい。
Figure 2014114229
[実施例2]
化合物(Ic)及び(Id)として化合物(1)−301cに代えて、下記式(1)−302cで表される化合物を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、化合物(I)として下記式(1A)−302で表される化合物(以下、「化合物(1A)−302」と略記する)を製造する。化合物(Ib)としては、下記式(1A)−302bで表される化合物を経由させて、製造する。
化合物(1A)−302は、ピーク波長が713.2nmの光を吸収可能である。また、遷移双極子モーメントの2乗(μ)が37.3である。
Figure 2014114229
[実施例3]
化合物(Ic)及び(Id)として化合物(1)−301cに代えて、下記式(1)−303cで表される化合物を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、化合物(I)として下記式(1A)−303で表される化合物(以下、「化合物(1A)−303」と略記する)を製造する。化合物(Ib)としては、下記式(1A)−303bで表される化合物を経由させて、製造する。
化合物(1A)−303は、ピーク波長が719.2nmの光を吸収可能である。また、遷移双極子モーメントの2乗(μ)が37.7である。
Figure 2014114229
[実施例4]
化合物(Ic)及び(Id)として化合物(1)−301cに代えて、下記式(1)−304cで表される化合物を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、化合物(I)として下記式(1A)−304で表される化合物(以下、「化合物(1A)−304」と略記する)を製造する。化合物(Ib)としては、下記式(1A)−304bで表される化合物を経由させて、製造する。
化合物(1A)−304は、ピーク波長が731.6nmの光を吸収可能である。また、遷移双極子モーメントの2乗(μ)が37.2である。
Figure 2014114229
[実施例5]
化合物(Ic)及び(Id)として化合物(1)−301cに代えて、下記式(1)−305cで表される化合物を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、化合物(I)として下記式(1A)−305で表される化合物(以下、「化合物(1A)−305」と略記する)を製造する。化合物(Ib)としては、下記式(1A)−305bで表される化合物を経由させて、製造する。
化合物(1A)−305は、ピーク波長が743.7nmの光を吸収可能である。また、遷移双極子モーメントの2乗(μ)が36.1である。
Figure 2014114229
[実施例6]
化合物(Ic)及び(Id)として化合物(1)−301cに代えて、下記式(1)−306cで表される化合物を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、化合物(I)として下記式(1A)−306で表される化合物(以下、「化合物(1A)−306」と略記する)を製造する。化合物(Ib)としては、下記式(1A)−306bで表される化合物を経由させて、製造する。
化合物(1A)−306は、ピーク波長が729.1nmの光を吸収可能である。また、遷移双極子モーメントの2乗(μ)が34.9である。
Figure 2014114229
[実施例7]
化合物(Ic)及び(Id)として化合物(1)−301cに代えて、下記式(1)−307cで表される化合物を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、化合物(I)として下記式(1A)−307で表される化合物(以下、「化合物(1A)−307」と略記する)を製造する。化合物(Ib)としては、下記式(1A)−307bで表される化合物を経由させて、製造する。
化合物(1A)−307は、ピーク波長が748.3nmの光を吸収可能である。また、遷移双極子モーメントの2乗(μ)が34.7である。
Figure 2014114229
[実施例8]
化合物(Ic)及び(Id)として化合物(1)−301cに代えて、下記式(1)−308cで表される化合物を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、化合物(I)として下記式(1A)−308で表される化合物(以下、「化合物(1A)−308」と略記する)を製造する。化合物(Ib)としては、下記式(1A)−308bで表される化合物を経由させて、製造する。
化合物(1A)−308は、ピーク波長が735.9nmの光を吸収可能である。また、遷移双極子モーメントの2乗(μ)が34.8である。
Figure 2014114229
[実施例9]
化合物(Ic)及び(Id)として化合物(1)−301cに代えて、下記式(1)−309cで表される化合物を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、化合物(I)として下記式(1A)−309で表される化合物(以下、「化合物(1A)−309」と略記する)を製造する。化合物(Ib)としては、下記式(1A)−309bで表される化合物を経由させて、製造する。
化合物(1A)−309は、ピーク波長が763.7nmの光を吸収可能である。また、遷移双極子モーメントの2乗(μ)が30.8である。
Figure 2014114229
[実施例10]
化合物(Ic)及び(Id)として化合物(1)−301cに代えて、下記式(1)−310cで表される化合物を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、化合物(I)として下記式(1A)−310で表される化合物(以下、「化合物(1A)−310」と略記する)を製造する。化合物(Ib)としては、下記式(1A)−310bで表される化合物を経由させて、製造する。
化合物(1A)−310は、ピーク波長が756.5nmの光を吸収可能である。また、遷移双極子モーメントの2乗(μ)が32.2である。
Figure 2014114229
[実施例11]
化合物(Ic)及び(Id)として化合物(1)−301cに代えて、下記式(1)−311cで表される化合物を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、化合物(I)として下記式(1A)−311で表される化合物(以下、「化合物(1A)−311」と略記する)を製造する。化合物(Ib)としては、下記式(1A)−311bで表される化合物を経由させて、製造する。
化合物(1A)−311は、ピーク波長が754.9nmの光を吸収可能である。また、遷移双極子モーメントの2乗(μ)が31.3である。
Figure 2014114229
[実施例12]
化合物(Ic)及び(Id)として化合物(1)−301cに代えて、下記式(1)−312cで表される化合物を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、化合物(I)として下記式(1A)−312で表される化合物(以下、「化合物(1A)−312」と略記する)を製造する。化合物(Ib)としては、下記式(1A)−312bで表される化合物を経由させて、製造する。
化合物(1A)−312は、ピーク波長が750.7nmの光を吸収可能である。また、遷移双極子モーメントの2乗(μ)が29.0である。
Figure 2014114229
[実施例13]
化合物(Ic)及び(Id)として化合物(1)−301cに代えて、下記式(1)−313cで表される化合物を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、化合物(I)として下記式(1A)−313で表される化合物(以下、「化合物(1A)−313」と略記する)を製造する。化合物(Ib)としては、下記式(1A)−313bで表される化合物を経由させて、製造する。
化合物(1A)−313は、ピーク波長が801.5nmの光を吸収可能である。また、遷移双極子モーメントの2乗(μ)が31.6である。
Figure 2014114229
[実施例14]
化合物(Ic)及び(Id)として化合物(1)−301cに代えて、下記式(1)−314cで表される化合物を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、化合物(I)として下記式(1A)−314で表される化合物(以下、「化合物(1A)−314」と略記する)を製造する。化合物(Ib)としては、下記式(1A)−314bで表される化合物を経由させて、製造する。
化合物(1A)−314は、ピーク波長が791.4nmの光を吸収可能である。また、遷移双極子モーメントの2乗(μ)が31.4である。
Figure 2014114229
[参考例1]
化合物(1)−301cに代えて、下記式(1)−R301cで表される化合物を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、下記式(1A)−R301bで表される化合物を経由させて、下記式(1A)−R301で表される化合物(以下、「化合物(1A)−R301」と略記する)を製造する。
化合物(1A)−R301は、ピーク波長が795.3nmの光を吸収可能である。また、遷移双極子モーメントの2乗(μ)が25.9である。
Figure 2014114229
ここで、実施例1〜14、参考例1の結果を、表1にまとめて示す。
Figure 2014114229
[実施例15]
化合物(Ic)及び(Id)として化合物(1)−301cに代えて、下記式(1)−201cで表される化合物を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、化合物(I)として下記式(1A)−201で表される化合物(以下、「化合物(1A)−201」と略記する)を製造する。化合物(Ib)としては、下記式(1A)−201bで表される化合物を経由させて、製造する。
化合物(1A)−201は、ピーク波長が674.5nmの光を吸収可能である。また、遷移双極子モーメントの2乗(μ)が31.0である。
Figure 2014114229
[実施例16]
化合物(Ic)及び(Id)として化合物(1)−301cに代えて、下記式(1)−202cで表される化合物を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、化合物(I)として下記式(1A)−202で表される化合物(以下、「化合物(1A)−202」と略記する)を製造する。化合物(Ib)としては、下記式(1A)−202bで表される化合物を経由させて、製造する。
化合物(1A)−202は、ピーク波長が671.7nmの光を吸収可能である。また、遷移双極子モーメントの2乗(μ)が29.8である。
Figure 2014114229
[実施例17]
化合物(Ic)及び(Id)として化合物(1)−301cに代えて、下記式(1)−203cで表される化合物を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、化合物(I)として下記式(1A)−203で表される化合物(以下、「化合物(1A)−203」と略記する)を製造する。化合物(Ib)としては、下記式(1A)−203bで表される化合物を経由させて、製造する。
化合物(1A)−203は、ピーク波長が678.4nmの光を吸収可能である。また、遷移双極子モーメントの2乗(μ)が32.4である。
Figure 2014114229
[実施例18]
化合物(Ic)及び(Id)として化合物(1)−301cに代えて、下記式(1)−204cで表される化合物を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、化合物(I)として下記式(1A)−204で表される化合物(以下、「化合物(1A)−204」と略記する)を製造する。化合物(Ib)としては、下記式(1A)−204bで表される化合物を経由させて、製造する。
化合物(1A)−204は、ピーク波長が675.3nmの光を吸収可能である。また、遷移双極子モーメントの2乗(μ)が30.7である。
Figure 2014114229
[実施例19]
化合物(Ic)及び(Id)として化合物(1)−301cに代えて、下記式(1)−205cで表される化合物を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、化合物(I)として下記式(1A)−205で表される化合物(以下、「化合物(1A)−205」と略記する)を製造する。化合物(Ib)としては、下記式(1A)−205bで表される化合物を経由させて、製造する。
化合物(1A)−205は、ピーク波長が678.3nmの光を吸収可能である。また、遷移双極子モーメントの2乗(μ)が32.1である。
Figure 2014114229
[実施例20]
化合物(Ic)及び(Id)として化合物(1)−301cに代えて、下記式(1)−206cで表される化合物を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、化合物(I)として下記式(1A)−206で表される化合物(以下、「化合物(1A)−206」と略記する)を製造する。化合物(Ib)としては、下記式(1A)−206bで表される化合物を経由させて、製造する。
化合物(1A)−206は、ピーク波長が671.4nmの光を吸収可能である。また、遷移双極子モーメントの2乗(μ)が29.7である。
Figure 2014114229
[実施例21]
化合物(Ic)及び(Id)として化合物(1)−301cに代えて、下記式(1)−207cで表される化合物を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、化合物(I)として下記式(1A)−207で表される化合物(以下、「化合物(1A)−207」と略記する)を製造する。化合物(Ib)としては、下記式(1A)−207bで表される化合物を経由させて、製造する。
化合物(1A)−207は、ピーク波長が678.5nmの光を吸収可能である。また、遷移双極子モーメントの2乗(μ)が32.3である。
Figure 2014114229
[実施例22]
化合物(Ic)及び(Id)として化合物(1)−301cに代えて、下記式(1)−208cで表される化合物を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、化合物(I)として下記式(1A)−208で表される化合物(以下、「化合物(1A)−208」と略記する)を製造する。化合物(Ib)としては、下記式(1A)−208bで表される化合物を経由させて、製造する。
化合物(1A)−208は、ピーク波長が672.0nmの光を吸収可能である。また、遷移双極子モーメントの2乗(μ)が30.7である。
Figure 2014114229
[実施例23]
化合物(Ic)及び(Id)として化合物(1)−301cに代えて、下記式(1)−209cで表される化合物を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、化合物(I)として下記式(1A)−209で表される化合物(以下、「化合物(1A)−209」と略記する)を製造する。化合物(Ib)としては、下記式(1A)−209bで表される化合物を経由させて、製造する。
化合物(1A)−209は、ピーク波長が667.6nmの光を吸収可能である。また、遷移双極子モーメントの2乗(μ)が27.2である。
Figure 2014114229
[実施例24]
化合物(Ic)及び(Id)として化合物(1)−301cに代えて、下記式(1)−210cで表される化合物を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、化合物(I)として下記式(1A)−210で表される化合物(以下、「化合物(1A)−210」と略記する)を製造する。化合物(Ib)としては、下記式(1A)−210bで表される化合物を経由させて、製造する。
化合物(1A)−210は、ピーク波長が668.6nmの光を吸収可能である。また、遷移双極子モーメントの2乗(μ)が31.8である。
Figure 2014114229
[実施例25]
化合物(Ic)及び(Id)として化合物(1)−301cに代えて、下記式(1)−211cで表される化合物を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、化合物(I)として下記式(1A)−211で表される化合物(以下、「化合物(1A)−211」と略記する)を製造する。化合物(Ib)としては、下記式(1A)−211bで表される化合物を経由させて、製造する。
化合物(1A)−211は、ピーク波長が685.8nmの光を吸収可能である。また、遷移双極子モーメントの2乗(μ)が33.3である。
Figure 2014114229
[実施例26]
化合物(Ic)及び(Id)として化合物(1)−301cに代えて、下記式(1)−212cで表される化合物を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、化合物(I)として下記式(1A)−212で表される化合物(以下、「化合物(1A)−212」と略記する)を製造する。化合物(Ib)としては、下記式(1A)−212bで表される化合物を経由させて、製造する。
化合物(1A)−212は、ピーク波長が690.8nmの光を吸収可能である。また、遷移双極子モーメントの2乗(μ)が34.0である。
Figure 2014114229
[実施例27]
化合物(Ic)及び(Id)として化合物(1)−301cに代えて、下記式(1)−213cで表される化合物を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、化合物(I)として下記式(1A)−213で表される化合物(以下、「化合物(1A)−213」と略記する)を製造する。化合物(Ib)としては、下記式(1A)−213bで表される化合物を経由させて、製造する。
化合物(1A)−213は、ピーク波長が681.0nmの光を吸収可能である。また、遷移双極子モーメントの2乗(μ)が31.3である。
Figure 2014114229
[実施例28]
化合物(Ic)及び(Id)として化合物(1)−301cに代えて、下記式(1)−214cで表される化合物を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、化合物(I)として下記式(1A)−214で表される化合物(以下、「化合物(1A)−214」と略記する)を製造する。化合物(Ib)としては、下記式(1A)−214bで表される化合物を経由させて、製造する。
化合物(1A)−214は、ピーク波長が677.9nmの光を吸収可能である。また、遷移双極子モーメントの2乗(μ)が32.0である。
Figure 2014114229
[参考例2]
化合物(1)−301cに代えて、下記式(1)−R201cで表される化合物を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、下記式(1A)−R201bで表される化合物を経由させて、下記式(1A)−R201で表される化合物(以下、「化合物(1A)−R201」と略記する)を製造する。
化合物(1A)−R201は、ピーク波長が677.3nmの光を吸収可能である。また、遷移双極子モーメントの2乗(μ)が27.3である。
Figure 2014114229
ここで、実施例15〜26、参考例2の結果を、表2にまとめて示す。
Figure 2014114229
[実施例29]
化合物(Ic)及び(Id)として化合物(1)−301cに代えて、下記式(1)−101cで表される化合物を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、化合物(I)として下記式(1A)−101で表される化合物(以下、「化合物(1A)−101」と略記する)を製造する。化合物(Ib)としては、下記式(1A)−101bで表される化合物を経由させて、製造する。
化合物(1A)−101は、ピーク波長が684.0nmの光を吸収可能である。また、遷移双極子モーメントの2乗(μ)が27.2である。
Figure 2014114229
[実施例30]
化合物(Ic)及び(Id)として化合物(1)−301cに代えて、下記式(1)−102cで表される化合物を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、化合物(I)として下記式(1A)−102で表される化合物(以下、「化合物(1A)−102」と略記する)を製造する。化合物(Ib)としては、下記式(1A)−102bで表される化合物を経由させて、製造する。
化合物(1A)−102は、ピーク波長が666.8nmの光を吸収可能である。また、遷移双極子モーメントの2乗(μ)が26.2である。
Figure 2014114229
[比較例1]
化合物(1)−301cに代えて、下記式(1)−R101cで表される化合物を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、下記式(1A)−R101bで表される化合物を経由させて、下記式(1A)−R101で表される化合物(以下、「化合物(1A)−R101」と略記する)を製造する。
化合物(1A)−R101は、ピーク波長が641.9nmの光を吸収可能である。しかし、遷移双極子モーメントの2乗(μ)が19.6であり、十分に大きいとはいえない。なお、化合物(1A)−R101は、先に述べた化合物(9)−1と同じであり、その吸収可能な光のピーク波長の実測値は630nmであって、上記の計算値(641.9nm)はこれに近い数値であり、計算値の精度が高いことが判る。
Figure 2014114229
Figure 2014114229
[実施例31、32]
化合物(Ic)及び(Id)として化合物(1)−301cに代えて、下記式(1)−315cで表される化合物を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、化合物(I)として下記式(1A)−315で表される化合物(実施例31)(以下、「化合物(1A)−315」と略記する)及び下記式(1A)−316で表される化合物(実施例32)(以下、「化合物(1A)−316」と略記する)を製造する。化合物(Ib)としては、それぞれ下記式(1A)−315b表される化合物及び下記式(1A)−316bで表される化合物を経由させて、製造する。化合物(1A)−315及び(1A)−316は、精製により分離する。
化合物(1A)−315は、ピーク波長が729.3nmの光を吸収可能である。また、遷移双極子モーメントの2乗(μ)が32.4である。
化合物(1A)−316は、ピーク波長が734.1nmの光を吸収可能である。また、遷移双極子モーメントの2乗(μ)が33.4である。
Figure 2014114229
[実施例33、34]
化合物(Ic)及び(Id)として化合物(1)−301cに代えて、下記式(1)−317cで表される化合物を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、化合物(I)として下記式(1A)−317で表される化合物(実施例33)(以下、「化合物(1A)−317」と略記する)及び下記式(1A)−318で表される化合物(実施例34)(以下、「化合物(1A)−318」と略記する)を製造する。化合物(Ib)としては、それぞれ下記式(1A)−317b表される化合物及び下記式(1A)−318bで表される化合物を経由させて、製造する。化合物(1A)−317及び(1A)−318は、精製により分離する。
化合物(1A)−317は、ピーク波長が728.8nmの光を吸収可能である。また、遷移双極子モーメントの2乗(μ)が32.1である。
化合物(1A)−318は、ピーク波長が723.3nmの光を吸収可能である。また、遷移双極子モーメントの2乗(μ)が30.8である。
Figure 2014114229
[実施例35、36]
化合物(Ic)及び(Id)として化合物(1)−301cに代えて、下記式(1)−319cで表される化合物を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、化合物(I)として下記式(1A)−319で表される化合物(実施例35)(以下、「化合物(1A)−319」と略記する)及び下記式(1A)−320で表される化合物(実施例36)(以下、「化合物(1A)−320」と略記する)を製造する。化合物(Ib)としては、それぞれ下記式(1A)−319b表される化合物及び下記式(1A)−320bで表される化合物を経由させて、製造する。化合物(1A)−319及び(1A)−320は、精製により分離する。
化合物(1A)−319は、ピーク波長が729.6nmの光を吸収可能である。また、遷移双極子モーメントの2乗(μ)が31.4である。
化合物(1A)−320は、ピーク波長が717.0nmの光を吸収可能である。また、遷移双極子モーメントの2乗(μ)が30.8である。
Figure 2014114229
[実施例37、38]
化合物(Ic)及び(Id)として化合物(1)−301cに代えて、下記式(1)−321cで表される化合物を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、化合物(I)として下記式(1A)−321で表される化合物(実施例37)(以下、「化合物(1A)−321」と略記する)及び下記式(1A)−322で表される化合物(実施例38)(以下、「化合物(1A)−322」と略記する)を製造する。化合物(Ib)としては、それぞれ下記式(1A)−321b表される化合物及び下記式(1A)−322bで表される化合物を経由させて、製造する。化合物(1A)−321及び(1A)−322は、精製により分離する。
化合物(1A)−321は、ピーク波長が773.3nmの光を吸収可能である。また、遷移双極子モーメントの2乗(μ)が25.9である。
化合物(1A)−322は、ピーク波長が731.9nmの光を吸収可能である。また、遷移双極子モーメントの2乗(μ)が29.1である。
Figure 2014114229
実施例31〜38の結果を表4にまとめて示す。表4中、「電子求引性基の位置」は、電子求引性基が結合している炭素原子の番号(先に説明したもの)で示しており、例えば、「3」とは、電子求引性基が3位の炭素原子に結合していることを意味する。これは、以降の実施例においても同様である。
Figure 2014114229
[実施例39、40]
化合物(Ic)及び(Id)として化合物(1)−301cに代えて、下記式(1)−215cで表される化合物を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、化合物(I)として下記式(1A)−215で表される化合物(実施例39)(以下、「化合物(1A)−215」と略記する)及び下記式(1A)−216で表される化合物(実施例40)(以下、「化合物(1A)−216」と略記する)を製造する。化合物(Ib)としては、それぞれ下記式(1A)−215b表される化合物及び下記式(1A)−216bで表される化合物を経由させて、製造する。化合物(1A)−215及び(1A)−216は、精製により分離する。
化合物(1A)−215は、ピーク波長が683.1nmの光を吸収可能である。また、遷移双極子モーメントの2乗(μ)が28.2である。
化合物(1A)−216は、ピーク波長が664.5nmの光を吸収可能である。また、遷移双極子モーメントの2乗(μ)が26.5である。
Figure 2014114229
[実施例41、42]
化合物(Ic)及び(Id)として化合物(1)−301cに代えて、下記式(1)−217cで表される化合物を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、化合物(I)として下記式(1A)−217で表される化合物(実施例41)(以下、「化合物(1A)−217」と略記する)及び下記式(1A)−218で表される化合物(実施例42)(以下、「化合物(1A)−218」と略記する)を製造する。化合物(Ib)としては、それぞれ下記式(1A)−217b表される化合物及び下記式(1A)−218bで表される化合物を経由させて、製造する。化合物(1A)−217及び(1A)−218は、精製により分離する。
化合物(1A)−217は、ピーク波長が669.1nmの光を吸収可能である。また、遷移双極子モーメントの2乗(μ)が28.0である。
化合物(1A)−218は、ピーク波長が663.3nmの光を吸収可能である。また、遷移双極子モーメントの2乗(μ)が26.7である。
Figure 2014114229
[実施例43、44]
化合物(Ic)及び(Id)として化合物(1)−301cに代えて、下記式(1)−219cで表される化合物を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で、化合物(I)として下記式(1A)−219で表される化合物(実施例43)(以下、「化合物(1A)−219」と略記する)及び下記式(1A)−220で表される化合物(実施例44)(以下、「化合物(1A)−220」と略記する)を製造する。化合物(Ib)としては、それぞれ下記式(1A)−219b表される化合物及び下記式(1A)−220bで表される化合物を経由させて、製造する。化合物(1A)−219及び(1A)−220は、精製により分離する。
化合物(1A)−219は、ピーク波長が667.4nmの光を吸収可能である。また、遷移双極子モーメントの2乗(μ)が28.7である。
化合物(1A)−220は、ピーク波長が674.0nmの光を吸収可能である。また、遷移双極子モーメントの2乗(μ)が30.0である。
Figure 2014114229
実施例39〜44の結果を、参考例2の結果と共に、表5にまとめて示す。
Figure 2014114229
<太陽電池モジュールの製造>
[実施例45]
蛍光体8として、実施例1〜44の化合物(I)をそれぞれ別々に用い、図1〜3に示す太陽電池モジュール1を製造する。
[実施例46]
蛍光体8として、実施例1〜44の化合物(I)をそれぞれ別々に用い、さらに化合物(I)以外のその他の蛍光体も併用して、図1〜3に示す太陽電池モジュール1を製造する。
本発明は、太陽電池モジュール及び太陽光発電装置に利用可能である。
1,1001・・・太陽電池モジュール、2,28,30,1002・・・集光板(導光体)、2a,28a・・・集光板の主面(光入射面)、2b・・・集光板の第1端面(光射出面)、3,1003・・・太陽電池素子、7・・・透明基材、8・・・蛍光体(化合物(I))、26・・・蛍光体層、1000・・・太陽光発電装置、L・・・太陽光、L1・・・入射光

Claims (7)

  1. 下記一般式(IA)又は(IB)で表される化合物。
    Figure 2014114229
    (式中、Rは水素原子又はアルキル基であり、複数個のRは互いに同一でも異なっていてもよく;Ar及びArは、それぞれ独立に下記一般式(I)−11、(I)−12又は(I)−13で表される基であり;符号*を付した結合は、前記基の符号*を付した炭素原子に対して形成され、符号**を付した結合は、前記基の符号**を付した炭素原子に対して形成されている。)
    Figure 2014114229
    (式中、R11は水素原子、アルキル基又は電子求引性基であり、複数個のR11は互いに同一でも異なっていてもよく、ただし、前記一般式(IA)又は(IB)中の少なくとも1個のR11は電子求引性基である。)
  2. 前記Rが水素原子又は炭素数1〜22のアルキル基であり、前記R11が水素原子、炭素数1〜22のアルキル基、又は電子求引性基である請求項1に記載の化合物。
  3. 前記Rが水素原子又は炭素数6〜18のアルキル基であり、前記R11が水素原子、炭素数6〜18のアルキル基、又は電子求引性基である請求項2に記載の化合物。
  4. 前記電子求引性基が、ニトロ基、スルホ基、シアノ基、ホルミル基、アルキルカルボニル基、カルボキシ基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルカルボニルアミノ基、ハロゲン原子、エチニル基、又は一般式「−BZ(式中、Zは水素原子、フッ素原子又はシアノ基であり、2個のZは互いに同一でも異なっていてもよい。)」で表される基である請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物を用いたことを特徴とする太陽電池モジュール。
  6. 光入射面及び該光入射面よりも面積が小さい光射出面を有する導光体、並びに前記光射出面からの射出光を受光して、電力を発生する太陽電池素子を備え、
    前記導光体は、さらに前記化合物を含み、前記光入射面からの入射光が前記化合物に吸収されて生じた前記化合物からの放射光を、前記射出光とすることを特徴とする請求項5に記載の太陽電池モジュール。
  7. 請求項5又は6に記載の太陽電池モジュールを備えたことを特徴とする太陽光発電装置。
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