JP2014113068A - 草刈機 - Google Patents

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Abstract

【課題】油圧クラッチのニュートラル時、ブロワPTO用伝動軸を停止させることができる草刈機を提供すること。
【解決手段】草刈機1は、草を刈り取るモアデッキ10と、モアデッキ10で刈り取った刈草を集草容器20へ搬送するブロワ30と、ブロワ30に接続されるブロワPTO用伝動軸61と、駆動源40からの動力が低速伝達される動力低速伝達経路Lと、駆動源40からの動力が高速伝達される動力高速伝達経路Hと、動力低速伝達経路Lおよび動力高速伝動経路HとブロワPTO用伝動軸61との接続を切り替えるブロワPTO用油圧クラッチ62と、ブロワPTO用油圧クラッチ62のニュートラル時に、非回転部51aに設けられた制動部材53を狭持するブレーキ機構Bと、を備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、草刈機に関する。
草や芝を刈り取る草刈機には、自走しながら草、あるいは芝を刈り取るものがある。このような草刈機として、回転刃を収納したモアデッキと、モアデッキで刈り取った刈草を収容する集草容器と、モアデッキから集草容器へ刈草を空気搬送するブロワと、を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、ブロワの回転の高速と低速とを油圧クラッチで切り替える草刈機が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2008−212008号公報 特開2008−29286号公報
ところで、特許文献2に記載の草刈機は、油圧クラッチのニュートラル時、ブロワPTO用伝動軸が慣性で回転するという課題があった。このため、このブロワPTO用伝動軸の回転が停止するまでは、ブロワPTO用伝動軸に連結されたブロワのメンテナンス等が行えなかった。また、ブロワPTO用伝動軸にPTO軸を連結した場合も、PTO軸が慣性で回転し、オペレータが意図したタイミングでPTO軸を停止させることができなかった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、油圧クラッチのニュートラル時、ブロワPTO用伝動軸を停止させることができる草刈機を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の草刈機は、草を刈り取るモアデッキ(10)と、モアデッキ(10)で刈り取った刈草を集草容器(20)へ搬送するブロワ(30)と、ブロワ(30)に接続されるブロワPTO用伝動軸(61)と、駆動源(40)からの動力が低速伝達される動力低速伝達経路(L)と、駆動源(40)からの動力が高速伝達される動力高速伝達経路(H)と、動力低速伝達経路(L)および動力高速伝動経路(H)とブロワPTO用伝動軸(61)との接続を切り替えるブロワPTO用油圧クラッチ(62)と、ブロワPTO用油圧クラッチ(62)のニュートラル時に、非回転部(51a)に設けられた制動部材(53)を狭持するブレーキ機構(B)と、を備えていることを特徴とする。
また、上記草刈機において、モアデッキ(10)に動力を伝動するモアPTO用伝動軸(71)と、モアPTO用伝動軸(71)とブロワPTO用伝動軸(61)との間に配置され駆動源(40)からの動力が伝達される中間軸(80)と、中間軸(80)からモアPTO用伝動軸(71)への動力の伝達と遮断とを切り替えるモアPTO用油圧クラッチ(72)と、を備え、中間軸(80)は、駆動源(40)からの動力が伝達される伝動ギア(81)と、動力低速伝達経路(L)の低速側中間ギア(82)と、動力高速伝達経路(H)の高速側中間ギア(83)と、を有し、モアPTO用伝動軸(71)は、モアPTO用油圧クラッチ(72)の接続時に伝動ギア(81)を介して駆動源(40)からの動力が伝達されることが好ましい。
また、上記草刈機において、ブロワPTO用油圧クラッチ(62)とモアPTO用油圧クラッチ(72)とは、共通のクラッチケース(51)に収容されていることが好ましい。
本発明の草刈機によれば、ブロワPTO用油圧クラッチがニュートラル時に、非回転部に設けられた制動部材を狭持するブレーキ機構を備えているので、ブロワPTO用伝動軸に制動力を与えることができる。これにより、ブロワPTO用油圧クラッチのニュートラル時、ブロワPTO用伝動軸を停止させることができるという効果を奏する。
図1は、実施形態に係る草刈機の概略構成例を示す側面図である。 図2は、実施形態に係る変速伝動機構の概略構成例を示す断面図である。 図3は、図2に示す変速伝動機構のブロワPTOの概略構成例を示す断面図である。 図4は、実施形態に係る草刈機の制御部分の構成例を示すブロック図である。 図5は、実施形態に係る草刈機のブロワの動作の一例を示す概略フローである。 図6は、実施形態に係る草刈機のモード選択の一例を示す概略フローである。 図7は、実施形態に係る草刈機の集草容器の検出の一例を示す概略フローである。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換または変更を行うことができる。
〔実施形態〕
図1は、実施形態に係る草刈機の概略構成例を示す側面図である。図2は、実施形態に係る変速伝動機構の概略構成例を示す断面図である。図3は、図2に示す変速伝動機構のブロワPTOの概略構成例を示す断面図である。図1に示す本実施形態に係る草刈機1は、車体2と、モアデッキ10と、集草容器20と、ブロワ30と、駆動源40と、変速伝動機構50と、を含んで構成されている。本実施形態において、草刈機1は、車体2が走行しながら草あるいは芝を刈り取る作業用車両である。また、草刈機1は、作業者(オペレータ)が車体2に搭乗して操作しながら草あるいは芝を刈り取る乗用の草刈機である。また、本実施形態において、草刈機1の進行方向とは、車体2の前後方向に沿った方向であり、例えば、草刈機1の直進時、運転席5からステアリングハンドル6に向かう方向である。また、車体2の車幅方向とは、上記進行方向に対して水平に直交する方向である。
車体2は、ステップフロア2aと、前輪3と、後輪4と、運転席5と、ステアリングハンドル6と、を含んで構成されている。本実施形態において、車体2は、運転席5の下方に前輪3が配置され、後方に後輪4が配置されている。前輪3は、運転席5の下方に配置され、車体2の車幅方向の左右に配置されている。後輪4は、車体2の後方に配置され、車体2の車幅方向の左右に配置されている。後輪4は、ステアリングハンドル6により操舵される操舵輪である。ステアリングハンドル6は、ステップフロア2aの前方に配置されている。ステアリングハンドル6は、運転者(作業者)が着座する運転席5と対向配置されている。ステアリングハンドル6は、回動操作によって左右の後輪4を操舵することで、草刈機1の進行方向を変更する。
モアデッキ10は、フロアステップ2aの下部に配置されている。モアデッキ10は、モアリフトシリンダ11と図示しないリフトリンクとによって昇降可能である。モアデッキ10は、例えば、リンク機構に連結されたレバーの操作、油圧シリンダ等のアクチュエータによるリンク機構の操作、または、モータ等を有するリンク機構の操作などによって昇降される。モアデッキ10は、ブレード軸12と連動する図示しない回転刃がハウジング13内に配置されている。ブレード軸12は、モアPTO用伝動軸71により伝動される。ハウジング13は、ゲージホイール14や接地輪15等が配置されている。回転刃は、車体2の車幅方向の左右に1つずつ、合計2つ配置されている。回転刃は、駆動源40が発生する動力の一部がモアPTO用伝動軸71、ブレード軸12に伝達され、回転駆動される。回転刃は、回転しながら草あるいは芝等を刈り取る。
集草容器20は、草刈機1の進行方向の後部に取り付けられている。集草容器20は、蓋21と、コレクタダンプシリンダ22と、案内筒23と、を含んで構成されている。集草容器20は、コレクタリフトシリンダ24と、コレクタリフトリンク25と、により車体2に対して昇降可能に支持されている。集草容器20は、モアデッキ10により刈り取られた草や芝(以下、「刈草」という)を収容する。また、集草容器20は、コレクタリフトシリンダ24を伸ばすことにより車体2から離れる方向に持ち上げられ、コレクタダンプシリンダ22を伸ばすことによりダンプされ、このダンプにより蓋21を開いて刈草が排出される。案内筒23は、モアデッキ10から集草容器20へ刈草を搬送する案内通路である。案内筒23は、ブロワ30と集草容器20とに接続されている。
ブロワ30は、運転席5の下方後側で、運転席5と駆動源40との間に配置されている。ブロワ30は、図2に示すように、ブロワファンケース内にブロワファン31が収容されている。ブロワ30は、モアデッキ10で刈り取られた刈草を空気搬送する。ブロワ30は、ブロワファンケースの前面に吸引口が形成され、ブロワファンケースの上面に排出口が形成されている。ブロワファンケースの吸引口は、蛇腹状の図示しないシュータを介してモアデッキ10と接続されている。ブロワファンケースの排出口は、案内筒23と接続されている。ブロワファン31は、ブロワファンケースの後側に取り付けられるクラッチケース51のベアリング52aでファン軸32が支持されている。ファン軸32は、変速伝動機構50のブロワPTO用伝動軸61に連結されており、このブロワPTO用伝動軸61から駆動源40の駆動力が伝達され、回転駆動する。
駆動源40は、本実施形態において、ガソリンエンジンまたはディーゼルエンジンといった内燃機関である。駆動源40で発生した動力は、エンジン出力軸等の動力伝達機構を介して、動力取り出し軸7から取り出し可能である。なお、駆動源40は、内燃機関とモータとを有し、状況に応じて一方あるいは双方を用いるハイブリッドタイプであってもよい。
変速伝動機構50は、駆動源40で発生した動力を動力取り出し軸7から取り出し、モアデッキ10とブロワ30とに動力を伝達するものである。変速伝動機構50は、ブロワPTO60と、モアPTO70と、中間軸80と、動力低速伝達経路Lと、動力高速伝達経路Hと、ブレーキ機構Bと、を含んで構成されている。また、変速伝動機構50は、各部60,70,80,L,H,Bが共通のクラッチケース51内に配置されている。
ブロワPTO60は、駆動源40で発生した動力をブロワ30の駆動用に取り出す動力取り出し機構である。ブロワPTO60は、ブロワPTO用伝動軸61と、ブロワPTO用油圧クラッチ62と、低速用ギア63と、高速用ギア64と、を含んで構成されている。
ブロワPTO用伝動軸61は、クラッチケース51に設けられたベアリング52b等に支持され、クラッチケース51に対して回転自在である。ブロワPTO用伝動軸61は、ブロワ30のファン軸32と連結されている。ブロワPTO用伝動軸61には、図示しない作動油供給源と接続されクラッチケース51に設けられた第1作動油供給口56aと連通する第1作動油路61aと、図示しない作動油供給源と接続されクラッチケース51に設けられた第2作動油供給口56bと連通する第2作動油路61bと、が形成されている。
ブロワPTO用油圧クラッチ62は、クラッチシリンダ65と、低速側クラッチ66と、高速側クラッチ67と、低速側ピストン68と、高速側ピストン69と、を含んで構成されている。ブロワPTO用油圧クラッチ62は、ブロワPTO用伝動軸61の回転の低速と高速とを切り替える。すなわち、ブロワPTO用油圧クラッチ62は、動力低速伝達経路Lおよび動力高速伝達経路HとブロワPTO用伝動軸61との接続を切り替える。
クラッチシリンダ65は、図2および図3に示すように、ブロワPTO用伝動軸61に外挿され、このブロワPTO用伝動軸61と一体に回転する。クラッチシリンダ65は、筒状部65aと、環状部65bと、第1周壁部65cと、第2周壁部65dと、を有している。
筒状部65aは、ブロワPTO用伝動軸61の外周面に対応した円筒形状に形成されている。筒状部65aには、ブロワPTO用伝動軸61の第1作動油路61aと連通する第1連通路65eと、ブロワPTO用伝動軸61の第2作動油路61bと連通する第2連通路65fと、が形成されている。環状部65bは、円盤形状に形成されている。第1周壁部65cは、環状部65bの外周側の縁からブロワ30側に向かって延在されており、ブロワPTO用伝動軸61の同心円上で筒状に形成されている。第2周壁部65dは、環状部65bの外周側の縁から動力取り出し軸7側に向かって延在されており、ブロワPTO用伝動軸61の同心円上で筒状に形成されている。
低速側クラッチ66は、低速用ギア63に取り付けられた第1駆動側摩擦板66aと、クラッチシリンダ65の第1周壁部65cに取り付けられた第1従動側摩擦板66bと、を含んで構成されている。低速側クラッチ66は、第1駆動側摩擦板66aと第1従動側摩擦板66bとを摩擦係合させることにより、低速用ギア63とクラッチシリンダ65とを連動させる。
高速側クラッチ67は、高速用ギア64に取り付けられた第2駆動側摩擦板67aと、クラッチシリンダ65の第2周壁部65dに取り付けられた第2従動側摩擦板67bと、を含んで構成されている。高速側クラッチ67は、第2駆動側摩擦板67aと第2従動側摩擦板67bとを摩擦係合させることにより、高速用ギア64とクラッチシリンダ65とを連動させる。
低速側ピストン68は、クラッチシリンダ65の筒状部65aに外挿されており、クラッチシリンダ65に対して軸方向に相対移動可能である。低速側ピストン68は、低速側クラッチ66の第1駆動側摩擦板66aと第1従動側摩擦板66bとを押圧可能である。低速側ピストン68は、圧縮コイルばね等の第1付勢手段60eにより、動力取り出し軸7側に付勢されている。低速側ピストン68は、クラッチシリンダ65の筒状部65aと環状部65bと第1周壁部65cとで形成される環状溝に装着されており、低速側ピストン68とクラッチシリンダ65との間には、第1連通路65eと連通する第1油圧室60nが形成されている。第1油圧室60nは、シール部材60g,60iにより液密にシールされている。
低速側ピストン68は、摺動基部68aと、柱部68bと、押圧部68cと、延長部68dと、対向アーム部68eと、ブレーキパッド68fと、を有している。摺動基部68aは、クラッチシリンダ65の筒状部65aに対応する円筒形状であり、筒状部65aに対して摺動可能に外挿されている。柱部68bは、摺動基部68aの動力取り出し軸7側の縁からブロワPTO用伝動軸61の径方向で当該ブロワPTO用伝動軸61から離れる方向に延びている。押圧部68cは、柱部68bの縁からブロワ30側に向かって延びている。延長部68dは、押圧部68cのブロワ30側の縁からブロワPTO用伝動軸61の径方向で当該ブロワPTO用伝動軸61から離れる方向に延びている。対向アーム部68eは、延長部68dの縁から動力取り出し軸7側に向かって延びている。ブレーキパッド68fは、対向アーム部68eの動力取り出し軸7側の縁に設けられている。ブレーキパッド68fは、対向アーム部68eに対して交換可能に取り付けられている。ブレーキパッド68fは、例えば、レジンモールド材や焼結材などが用いられる。
高速側ピストン69は、クラッチシリンダ65の筒状部65aに外挿されており、クラッチシリンダ65に対して軸方向に相対移動可能である。高速側ピストン69は、高速側クラッチ67の第2駆動側摩擦板67aと第2従動側摩擦板67bとを押圧可能である。高速側ピストン69は、圧縮コイルばね等の第2付勢手段60jにより、ブロワ30側に付勢されている。高速側ピストン69は、クラッチシリンダ65の筒状部65aと環状部65bと第2周壁部65dとで形成される環状溝に装着されており、高速側ピストン69とクラッチシリンダ65との間には、第2連通路65fと連通する第2油圧室60oが形成されている。第2油圧室60oは、シール部材60l,60mにより液密にシールされている。
高速側ピストン69は、摺動基部69aと、柱部69bと、押圧部69cと、延長部69dと、対向アーム部69eと、ブレーキパッド69fと、を有している。摺動基部69aは、クラッチシリンダ65の筒状部65aに対応する円筒形状であり、筒状部65aに対して摺動可能に外挿されている。柱部69bは、摺動基部69aのブロワ30側の縁からブロワPTO用伝動軸61の径方向で当該ブロワPTO用伝動軸61から離れる方向に延びている。押圧部69cは、柱部69bの縁から動力取り出し軸7側に向かって延びている。延長部69dは、押圧部69cの動力取り出し軸7側の縁からブロワPTO用伝動軸61の径方向で当該ブロワPTO用伝動軸61から離れる方向に延びている。対向アーム部69eは、延長部69dの縁からブロワ30側に向かって延びている。ブレーキパッド69fは、対向アーム部69eのブロワ30側の縁に設けられている。ブレーキパッド69fは、対向アーム部69eに対して交換可能に取り付けられている。ブレーキパッド69fは、例えば、レジンモールド材や焼結材などが用いられる。
低速用ギア63は、ベアリング60a,60bを介してブロワPTO用伝動軸61の外周に支持され、ブロワPTO用伝動軸61の周方向に回転自在である。低速用ギア63は、ブロワPTO用伝動軸61の軸方向において、ブロワ30側に装着されている。低速用ギア63は、動力取り出し軸7側に延在され、第1駆動側摩擦板66aが取り付けられる係合溝(スプライン)が形成された駆動側摩擦板取付部63aを有する。高速用ギア64は、ベアリング60c,60dを介してブロワPTO用伝動軸61の外周に支持され、ブロワPTO用伝動軸61の周方向に回転自在である。高速用ギア64は、ブロワPTO用伝動軸61の軸方向において、動力取り出し軸7側に装着されている。高速用ギア64は、ブロワ30側に延在され、第2駆動側摩擦板67aが取り付けられる係合溝(スプライン)が形成された駆動側摩擦板取付部64aを有する。低速用ギア63と高速用ギア64とのギア比は、例えば、1/0.9程度である。
モアPTO70は、駆動源40で発生した動力をモアデッキ10の駆動用に取り出す動力取り出し機構である。モアPTO70は、モアPTO用伝動軸71と、モアPTO用油圧クラッチ72と、モア伝動ギア73と、を含んで構成されている。
モアPTO用伝動軸71は、クラッチケース51に設けられたベアリング57等に支持され、クラッチケース51に対して回転自在である。モアPTO用伝動軸71は、モアデッキ10のブレード軸12と連結されている。
モアPTO用油圧クラッチ72は、クラッチシリンダ72aと、ピストン72bと、第3駆動側摩擦板72cと、第3従動側摩擦板72dと、を含んで構成されている。モアPTO用油圧クラッチ72は、第3駆動側摩擦板72cと第3従動側摩擦板72dとを摩擦係合させることにより、モア伝動ギア73とクラッチシリンダ72aとを連動させる。クラッチシリンダ72aは、モアPTO用伝動軸71の外周に対応した環状の凹溝形状である。クラッチシリンダ72aの凹溝形状の溝部分は、図示しない作動油供給源に接続される作動油供給口59と連通する第3作動油路59aと連通している。ピストン72bは、クラッチシリンダ72aの溝部分に装着され、このクラッチシリンダ72aに対して相対移動可能である。ピストン72bは、圧縮コイルばね等の第3付勢手段72eによりブロワ30側に付勢されている。ピストン72bは、クラッチシリンダ72aとの間に第3作動油が供給されると、動力取り出し軸7側に移動し、第3駆動側摩擦板72cと第3従動側摩擦板72dとを押圧する。また、ピストン72bには、モアPTO用油圧クラッチ72のニュートラル時、第3付勢手段72eにより付勢され、ブレーキロータ58と圧接するブレーキパッド72gが交換可能に取り付けられている。
モア伝動ギア73は、ベアリング70aを介してモアPTO用伝動軸71の外周に支持され、モアPTO用伝動軸71の周方向に回転自在である。モア伝動ギア73は、ブロワ30側に延在され、第3駆動側摩擦板72cが取り付けられる係合溝(スプライン)が形成された駆動側摩擦板取付部73aを有する。
中間軸80は、ブロワPTO用伝動軸61とモアPTO用伝動軸71との間に配置されている。中間軸80は、伝動ギア81と、低速側中間ギア82と、高速側中間ギア83と、を有している。伝動ギア81は、動力取り出し軸7に連結された第1中間伝動ギア54と、第1中間伝動ギア54に連動する第2中間伝動ギア55とを介して、駆動源40からの動力が伝動される。伝動ギア81は、モア伝動ギア73と噛み合い、駆動源40からの動力をモア伝動ギア73に伝達する。低速側中間ギア82は、低速用ギア63と噛み合い、駆動源40からの動力を低速用ギア63に伝達する。高速側中間ギア83は、高速用ギア64と噛み合い、駆動源40からの動力を高速用ギア64に伝達する。低速側中間ギア82と高速側中間ギア83とのギア比は、例えば、0.9/1程度である。これにより、ブロワPTO用油圧クラッチ62およびモアPTO用油圧クラッチ72の入り時、ブロワPTO用伝動軸61およびモアPTO用伝動軸71のそれぞれに、中間軸80を介して駆動源40からの動力を伝達することができる。また、各クラッチ62,72の一方のみが入り時には、各伝動軸61,71のうちの一方のみを駆動することができる。
各ピストン68,69,72bの各ブレーキパッド68f,69f,72gと圧接するブレーキロータ53,58は、ブロワPTO用伝動軸61およびモアPTO用伝動軸71に対して非回転部であるクラッチケース51に交換可能に設けられている。ブレーキロータ53,58は、各ブレーキパッド68f,69f,72gと圧接することで、制動力を発生させる制動部材である。ブレーキロータ53,58は、例えば、鉄やアルミニウム等が用いられる。
動力低速伝達経路Lは、駆動源40からの動力がブロワPTO用伝動軸61に低速伝達される経路として、動力取り出し軸7と、第1中間伝動ギア54と、第2中間伝動ギア55と、伝動ギア81と、低速側中間ギア82と、低速用ギア63と、低速側クラッチ66と、クラッチシリンダ65と、を含む。動力高速伝達経路Hは、駆動源40からの動力がブロワPTO用伝動軸61に高速伝達される経路として、動力取り出し軸7と、第1中間伝動ギア54と、第2中間伝動ギア55と、伝動ギア81と、高速側中間ギア83と、高速用ギア64と、高速側クラッチ67と、クラッチシリンダ65と、を含む。ブレーキ機構Bは、第1付勢手段60eと、低速側ピストン68と、第2付勢手段60jと、高速側ピストン69と、ブレーキロータ53と、を含む。
ここで、図4を参照して、実施形態に係る草刈機1の制御部分の構成について説明する。図4は、実施形態に係る草刈機の制御部分の構成例を示すブロック図である。図4に示すように、草刈機1は、制御部分として、制御部90と、モア駆動操作手段91と、モード選択手段92と、入り切り操作手段93と、高速・低速選択手段94と、集草容器検出手段95と、ブロワPTO用高速・低速切替バルブ96と、モアPTO用バルブ97と、コントロールバルブ98と、ステアリングバルブ99と、走行用可変ポンプ100と、冷却ファン用切替バルブ101と、を含んでいる。
制御部90は、CPU(Central Processing Unit)等を有する処理部と、RAM(Random Access Memory)等の記憶部と、入出力部と、を含んで構成されている。制御部90は、処理部と記憶部と入出力部とが互いに接続され、互いに信号の受け渡しが可能である。制御部90は、草刈機1を制御するコンピュータプログラムが記憶部に格納されている。制御部90には、各手段91〜95と、各バルブ96〜99,101と、がそれぞれ電気的に接続されている。また、制御部90には、モアデッキ10の駆動源40(エンジン)と、草刈機1の走行用モータ103と、が電気的に接続されている。また、特に図示はしていないが、制御部90には、草刈機1が有する各電気装備部品に直流電流を供給する電装用バッテリ、草刈機1の電源のONとOFFとを切り替える電源スイッチ、草刈機1を前後進させるための操作ペダル、操作ペダルの操作状態を検出するアクセルセンサ、集草容器20に収容された刈草の集草量を検出する集草量センサ、草刈機1の車速を検出する車速センサ、LCD(Liquid Crystal Display)等に各種の情報を表示して運転者(オペレータ)に報知する表示装置、などが電気的に接続されている。制御部90は、例えば、アクセルセンサ等の検出結果に基づいて、処理部が上記コンピュータプログラムを当該処理部に組み込まれたメモリに読み込んで演算し、演算の結果に応じて走行用モータ103等のアクチュエータ類を制御することにより、草刈機1の運転制御を行う。その際、処理部は、記憶部へ演算途中の数値を適宜格納し、また、格納した数値を適宜取り出して演算を実行する。
モア駆動操作手段91は、モアデッキ10の駆動を入り切りする手段である。モア駆動操作手段91は、変速伝動機構50において、モアPTO用油圧クラッチ72の入りと切りとを切り替える。これにより、モア駆動操作手段91は、モアPTO用伝動軸71に対して、駆動源40で発生した動力の伝達と遮断とを切り替える。モア駆動操作手段91は、例えば、運転席5やステアリングハンドル6の周囲に設けられるレバー、スイッチ、あるいはモアクラッチ等、運転者(オペレータ)が操作可能なものが用いられる。
モード選択手段92は、集草作業モードと作業モードとを選択する手段である。モード選択手段92は、ブロワ30を駆動してモアデッキ10で刈り取った刈草を集草容器20へ空気搬送する場合に、運転者(オペレータ)により集草作業モードが選択され、マルチング作業のようにモアデッキ10で草や芝等を刈り取るだけでブロワ30を駆動する必要がない場合、および、モアデッキ10の代わりに別の作業機をモアPTO用伝動軸71に連結して作業する場合に、運転者(オペレータ)により作業モードが選択される。つまり、モード選択手段92は、ブロワ30を駆動する場合に集草作業モードが選択され、ブロワ30を駆動する必要がない場合に作業モードが選択される。モード選択手段92は、例えば、運転席5やステアリングハンドル6の周囲に設けられるレバー、スイッチ、あるいはダイヤル等、運転者(オペレータ)が操作可能なものが用いられる。
入り切り操作手段93は、ブロワ30の駆動を入り切りする手段である。入り切り操作手段93は、ブロワ30を駆動するか駆動しないかを制御部90に指示するものである。入り切り操作手段93は、例えば、運転席5やステアリングハンドル6の周囲に設けられるレバー、スイッチ等、運転者(オペレータ)が操作可能なものが用いられる。
高速・低速選択手段94は、ブロワ30の高速駆動と低速駆動とを選択する手段である。高速・低速選択手段94は、変速伝動機構50のブロワPTO用油圧クラッチ62において、低速側クラッチ66の入りと切りとを切り替え、高速側クラッチ67の入りと切りとを切り替える。また、高速・低速選択手段94は、低速側クラッチ66の入り時、高速側クラッチ67を切り、低速側クラッチ66の切り時、高速側クラッチ67を入れる。つまり、高速・低速選択手段94は、低速側クラッチ66および高速側クラッチ67の入りと切りとを交互に行う。高速・低速選択手段94は、例えば、運転席5やステアリングハンドル6の周囲に設けられるレバー、スイッチ、あるいはダイヤル等、運転者(オペレータ)が操作可能なものが用いられる。また、高速・低速選択手段94は、運転者(オペレータ)の操作により、ブロワPTO用油圧クラッチ62をニュートラルにするニュートラルポジションと、ブロワPTO用油圧クラッチ62を低速にするローポジションと、ブロワPTO用油圧クラッチ62を高速にするハイポジションと、に切り替え可能である。
集草容器検出手段95は、集草容器20の載置を検出する手段である。集草容器検出手段95は、車体2上の所定の位置に集草容器20が載置されることで、集草容器20を検出する。所定の位置とは、モアデッキ10からブロワ30を介して空気搬送される刈草を集草容器20に集めて収容することができる位置である。集草容器検出手段95は、例えば、集草容器20が車体2に載置された時に作動するリミットスイッチ等、集草容器20の載置を検出することができるセンサや電気スイッチを用いることができる。集草容器検出手段95は、集草容器20の載置を検出した検出信号を制御部90に出力する。
ブロワPTO用高速・低速切替バルブ96は、ブロワPTO用油圧クラッチ62において、低速側クラッチ66が入りで高速側クラッチ67が切りの低速伝達状態と、低速側クラッチ66が切りで高速側クラッチ67が入りの高速伝達状態と、低速側クラッチ66および高速側クラッチ67の双方が切りの動力遮断状態(ニュートラル状態)と、に切り替える切替バルブである。ブロワPTO用高速・低速切替バルブ96は、例えば、直動電磁弁であり、両側単動ソレノイドのスプリングセンタ形で、消磁時に、いわゆるABR接続となることが好ましい。これにより、ブロワPTO用高速・低速切替バルブ96は、図示しない作動油供給源から低速側クラッチ66の第1作動油路61aと第1連通路65e、および、高速側クラッチ67の第2作動油路61bと第2連通路65fに供給される作動油の経路(作動油の流れる方向)を切り替えることで、上記低速伝達状態と上記高速伝達状態とを切り替え、第1作動油路61aおよび第1連通路65eと、第2作動油路61bおよび第2連通路65fとを連通(いわゆるABR接続)させることで、上記動力遮断状態に切り替えることができる。また、ブロワPTO用高速・低速切換バルブ96は、草刈機1の電源が切られた時、ソレノイドが消磁され、いわゆるABR接続となるので、ブロワPTO用油圧クラッチ62を切ることができる。ブロワPTO用高速・低速切替バルブ96は、高速・低速選択手段94で選択されたブロワ30の高速駆動または低速駆動に応じて、制御部90により制御される。
モアPTO用バルブ97は、モアPTO用油圧クラッチ72の入りと切りとを切り替えるバルブである。モアPTO用バルブ97は、例えば、電磁比例流量制御弁であり、図示しない作動油供給源からモアPTO用油圧クラッチ72へ供給される作動油の供給量(圧力)を制御する。モアPTO用バルブ97は、制御部90により制御されており、制御部90からの電流量の増減に応じて作動油の供給量(圧力)が増減する。モアPTO用バルブ97は、作動油の供給量を相対的に増加させることで、モアPTO用バルブ97を入れ、作動油の供給量を相対的に減少させることで、モアPTO用バルブ97を切る。
コントロールバルブ98は、コレクタダンプシリンダ22の動作を制御するコレクタダンプバルブと、コレクタリフトシリンダ24の動作を制御するコレクタリフトバルブと、モアリフトシリンダ11の動作を制御するモアリフトバルブと、を備えている。コントロールバルブ98の各バルブは、例えば、直動ペダルのスプリングリターン形の足踏弁である。コントロールバルブ98は、運転席5に着座する運転者(オペレータ)による足踏み操作で操作される。また、コントロールバルブ98は、運転者(オペレータ)による足踏み操作を検出し、制御部90に操作状態を出力する。
ステアリングバルブ99は、図示しない作動油供給源からステアリングシリンダ102に供給され、ステアリングシリンダ102を駆動する作動油の流れを制御する方向切替弁であり、図示しないステアリングポンプに供給される作動油の流れも制御する。ステアリングバルブ99は、制御部90により制御される。
走行用可変ポンプ100は、走行用モータ103を駆動する可変容量形の油ポンプである。また、走行用可変ポンプ100は、走行用モータ103に供給される作動油の流れを制御し、前輪3および後輪4の前後進を制御する方向切替弁が併設されている。走行用可変ポンプ100は、制御部90により制御される。
冷却ファン用切替バルブ101は、冷却ファン用モータ104に供給され、冷却ファン用モータ104を駆動する作動油の流れを制御する方向切替弁であり、冷却ファン用モータ104の正転駆動、逆転駆動、および、停止を制御する。冷却ファン用切換バルブ101は、制御部90により制御される。
本実施形態に係る草刈機1は、以上のごとき構成であり、以下、その基本的動作について説明する。草刈機1を走行させる場合、図示しない前後進用の操作ペダルを運転者(オペレータ)が操作することにより、前輪3と後輪4とが駆動し、操作ペダルの踏み込み(操作量)に応じた所望の速度で走行する。また、ステアリングハンドル6を回動操作して後輪4を操舵することにより、草刈機1が所望の方向に進行する。
詳しくは、運転者が操作する操作ペダルの踏み込み(操作量)をアクセルセンサで検出し、この検出結果をアクセル情報としてアクセルセンサが制御部90に出力する。制御部90は、入力されたアクセル情報と、車速センサで検出した草刈機1の車速とに基づいて、走行用可変ポンプ100を制御することにより、走行用モータ103で発生するトルクと回転数とを、アクセル情報に応じたトルクと回転数とにする。これにより、草刈機1の速度は、アクセル情報に応じた速度になる。
また、草刈機1を走行させながら草や芝等を刈り取る作業を行う場合、運転者がモア駆動操作手段91を操作してモアデッキ10の駆動を入りにすることで、駆動源40の動力が変速伝動機構50を介してモアデッキ10に伝達され、モアデッキ10が駆動する。
詳しくは、運転者が操作するモア駆動操作手段91の操作情報(入り切り操作情報)を制御部90が検出する。制御部90は、入りの操作情報を検出した場合、モアPTO用バルブ97を制御することにより、図示しない作動油供給源から第3作動油路59aに作動油を供給し、モアPTO用油圧クラッチ72を入りにする。これにより、駆動源40で発生した動力は、エンジン出力軸、動力取り出し軸7、第1中間伝動ギア54、第2中間伝動ギア55、伝動ギア81、モア伝動ギア73、クラッチシリンダ72a、モアPTO用伝動軸71を経て、モアデッキ10に伝達される。動力が伝達されたモアデッキ10は、伝達された動力によって左右の二つの回転刃が回転し、草や芝等を刈り取る。
また、モアデッキ10を駆動させながら刈草を集草する場合、運転者が入り切り操作手段93を入りにすることで、駆動源40の動力が変速伝動機構50を介してブロワ30に伝達され、ブロワ30が駆動する。
詳しくは、運転者が操作する入り切り操作手段93の操作情報(入り切り操作情報)を制御部90が検出する。制御部90は、入りの操作情報を検出した場合、ブロワPTO用高速・低速切替バルブ96を制御することにより、図示しない作動油供給源から第1作動油路61aと第1連通路65eとに作動油を供給し、ブロワPTO用油圧クラッチ62の低速側クラッチ66を入りにする。これにより、駆動源40で発生した動力は、エンジン出力軸、動力取り出し軸7、第1中間伝動ギア54、第2中間伝動ギア55、伝動ギア81、低速側中間ギア82、低速用ギア63、クラッチシリンダ65、ブロワPTO用伝動軸61を経て、ブロワ30に伝達される。動力が伝達されたブロワ30は、伝達された動力によってブロワファン31が回転し、モアデッキ10で刈り取られた刈草を集草容器20へ空気搬送し、集草容器20内に刈草を集草する。
また、集草した刈草を集草容器20から排出する場合、運転者がコントロールバルブ98を足踏み操作することで、コレクタダンプシリンダ22とコレクタリフトシリンダ24とが作動し、集草容器20が車体2の上方に持ち上げられた状態で蓋21が開放され、集草容器20から刈草を排出する。
詳しくは、運転者が足踏み操作するコントロールバルブ98の操作情報(足踏み情報)を制御部90が検出する。制御部90は、足踏み情報を検出した場合、コレクタダンプバルブとコレクタリフトバルブとを制御することにより、図示しない作動油供給源からコレクタダンプシリンダ22とコレクタリフトシリンダ24とに作動油を供給する。これにより、コレクタダンプシリンダ22とコレクタリフトシリンダ24とが伸長し、集草容器20が車体2の上方に持ち上げられ、集草容器20がコレクタダンプシリンダ22を支点としてさらに持ち上げられ、蓋21が開放される。集草容器20内の刈草は、蓋21が開放された集草容器20から外部に排出する。
また、草刈機1の電源を切る場合、運転者が草刈機1の電源スイッチをOFFにすることで、図示しない作動油供給源からの作動油の供給が止まり、各バルブ96,97,98,99,101や各クラッチ62,66,67,72、走行用モータ103等が停止し、モアデッキ10およびブロワ30も停止する。このとき、モアデッキ10は、モアPTO用油圧クラッチ72の制動作用により停止し、ブロワ30は、ブロワPTO用油圧クラッチ62の制動作用により停止する。
詳しくは、モアPTO用油圧クラッチ72が入りであっても、運転者が草刈機1の電源スイッチをOFFにすると、図示しない作動油供給源から第3作動油路59aへの作動油の供給が停止し、第3駆動側摩擦板72cと第3従動側摩擦板72dとを押圧していたピストン72bが第3付勢手段72eによってブロワ30側に変位し、ピストン72bに設けられたブレーキパッド72gがクラッチケース51に設けられたブレーキロータ58と圧接する。これにより、ブレーキロータ58と圧接するピストン72bによって、クラッチシリンダ72aを介してモアPTO用伝動軸71に制動力が与えられ、この制動力によってモアデッキ10を制動する。すなわち、モアPTO用油圧クラッチ72は、モアPTO用油圧クラッチ72が入りで草刈機1の電源スイッチをOFFにした場合、モアPTO用伝動軸71に制動力を与えることができるので、モアデッキ10の二つの回転刃が慣性で回り続けることを抑制し、モアデッキ10を停止させることができる。また、モアPTO用油圧クラッチ72は、モアPTO用油圧クラッチ72を切りにした場合も同様に、モアPTO用伝動軸71に制動力を与え、モアデッキ10を停止させることができる。
また、ブロワPTO用油圧クラッチ62が入りであっても、運転者が草刈機1の電源スイッチをOFFにすると、低速側クラッチ66が入りである場合、図示しない作動油供給源から第1作動油路61aおよび第1連通路65eへの作動油の供給が停止し、第1駆動側摩擦板66aと第1従動側摩擦板66bとを押圧していた低速側ピストン68が第1付勢手段60eによって動力取り出し軸7側に変位し、低速側ピストン68に設けられたブレーキパッド68fがクラッチケース51に設けられたブレーキロータ53と圧接する。また、高速側クラッチ67が入りである場合、図示しない作動油供給源から第2作動油路61bおよび第2連通路65fへの作動油の供給が停止し、第2駆動側摩擦板67aと第2従動側摩擦板67bとを押圧していた高速側ピストン69が第2付勢手段60jによってブロワ30側に変位し、高速側ピストン69に設けられたブレーキパッド69fがクラッチケース51に設けられたブレーキロータ53と圧接する。これにより、低速側ピストン68のブレーキパッド68fと高速側ピストン69のブレーキパッド69fとでブレーキロータ53を挟み込むので、クラッチシリンダ65を介してブロワPTO用伝動軸61に制動力が与えられ、この制動力によってブロワ30を制動する。すなわち、ブロワPTO用油圧クラッチ62のニュートラル時に、ブレーキ機構Bによりブロワ30を制動する。つまり、ブロワPTO用油圧クラッチ62は、ブロワPTO用油圧クラッチ62が入りで草刈機1の電源スイッチをOFFにした場合、ブロワPTO用伝動軸61に制動力を与えることができるので、ブロワ30のブロワファン31が慣性で回り続けることを抑制し、ブロワ30を停止させることができる。また、ブロワPTO用油圧クラッチ62は、通常のニュートラル時も同様に、ブロワPTO用伝動軸61に制動力を与え、ブロワ30を停止させることができる。また、ブロワPTO用油圧クラッチ62は、二つのピストン68,69の各ブレーキパッド68f,69fでブレーキロータ53を挟み込んで制動するので、強い制動力をブロワPTO用伝動軸61に与えることができる。
なお、ブロワPTO用油圧クラッチ62が入り時、低速側クラッチ66および高速側クラッチ67のうちの一方のみが入りになるが、このときに切りとなる他方は、ブレーキパッドとブレーキロータ53とが非接触となり、かつ、駆動側摩擦板および従動側摩擦板を押圧しない位置にピストンを変位させることが好ましい。これにより、ブロワPTO用油圧クラッチ62が入り時において、ブロワPTO用伝動軸61を円滑に回転させることができる。
ここで、図5を参照して、実施形態に係る草刈機1のブロワ30の動作について説明する。図5は、実施形態に係る草刈機のブロワの動作の一例を示す概略フローである。まず、草刈機1の制御部90は、入り切り操作手段93が入りか否かを判断する(ステップST1)。ここで、制御部90は、入り切り操作手段93であるレバーやスイッチ等の入り切り操作を検出することで、入り切り操作手段93が入りか否かを判断する。
次に、制御部90は、入り切り操作手段93が入りであると判断(ステップST1肯定)した場合、高速・低速選択手段94が高速であるか否かを判断する(ステップST2)。ここで、制御部90は、高速・低速選択手段94であるレバーやスイッチ、ダイヤル等の高速への切り替えまたは低速への切り替えといった切替操作を検出することで、高速・低速選択手段94が高速であるか否かを判断する。
次に、制御部90は、高速・低速選択手段94が高速であると判断(ステップST2肯定)した場合、ブロワPTO用油圧クラッチ62の低速側クラッチ66を入れる(ステップST3)。ここで、制御部90は、ブロワPTO用高速・低速切替バルブ96を制御し、図示しない作動油供給源から第1作動油路61aと第1連通路65eとに作動油を供給し、低速側ピストン68を動力取り出し軸7側に変位させ、第1駆動側摩擦板66aと第1従動側摩擦板66bとを摩擦係合させ、低速用ギア63とクラッチシリンダ65とを連動させる。これにより、駆動源40で発生した動力は、エンジン出力軸、動力取り出し軸7、第1中間伝動ギア54、第2中間伝動ギア55、伝動ギア81、低速側中間ギア82、低速用ギア63、クラッチシリンダ65、ブロワPTO用伝動軸61を経て、ブロワ30に伝達される。すなわち、駆動源40で発生した動力は、動力低速伝達経路Lを経てブロワ30に伝達される。動力が伝達されたブロワ30は、相対的に低速でブロワファン31が回転駆動する。
次に、制御部90は、所定時間が経過したか否かを判断する(ステップST4)。ここで、制御部90は、制御部90の記憶部に予め記憶させた設定時間と、ステップST3において低速側クラッチ66を入れてから経過した時間(経過時間)とを比較し、上記経過時間が上記設定時間を超えることで、所定時間が経過したと判断する。また、所定時間、すなわち上記設定時間は、ブロワPTO用伝動軸61の回転数が、高速側クラッチ67を入れる際に当該高速側クラッチ67に高負荷をかけない回転数に達するまでの時間である。所定時間は、例えば、数秒程度である。
次に、制御部90は、所定時間が経過したと判断(ステップST4肯定)した場合、ブロワPTO用油圧クラッチ62の高速側クラッチ67を入れる(ステップST5)。ここで、制御部90は、ブロワPTO用高速・低速切替バルブ96を制御し、図示しない作動油供給源から第1作動油路61aおよび第1連通路65eへの作動油の供給を停止し、作動油供給源から第2作動油路61bと第2連通路65fとに作動油を供給し、低速側ピストン68を動力取り出し軸7側に変位させた後に高速側ピストン69をブロワ30側に変位させ、第2駆動側摩擦板67aと第2従動側摩擦板67bとを摩擦係合させ、高速用ギア64とクラッチシリンダ65とを連動させる。これにより、駆動源40で発生した動力は、エンジン出力軸、動力取り出し軸7、第1中間伝動ギア54、第2中間伝動ギア55、伝動ギア81、高速側中間ギア83、高速用ギア64、クラッチシリンダ65、ブロワPTO用伝動軸61を経て、ブロワ30に伝達される。すなわち、駆動源40で発生した動力は、動力高速伝達経路Hを経てブロワ30に伝達される。動力が伝達されたブロワ30は、相対的に高速でブロワファン31が回転駆動する。
なお、ブロワファン31が相対的に低速で回転駆動するとは、ブロワ30の動作音を抑えることができる回転数でブロワファン31が回転駆動することであり、例えば、市街地等のように低騒音を求められる環境において、草刈機1の動作音を抑えることができる回転数でブロワファン31が回転駆動することである。また、ブロワファン31が相対的に高速で回転駆動するとは、モアデッキ10で刈り取られた刈草を集草容器20へ空気搬送できる回転数でブロワファン31が回転駆動することであり、例えば、案内筒23等に刈草を詰まらせずに集草容器20内に搬送することができる空気量(流速)となる回転数でブロワファン31が回転駆動することである。
本実施形態に係る草刈機1は、停止しているブロワ30を高速で駆動させたい場合、入り切り操作手段93が入りで、高速・低速選択手段94が高速であれば、低速側クラッチ66を入りにしてから所定時間が経過後に、高速側クラッチ67を入りにする(低速側クラッチ66から高速側クラッチ67に切り替える)ので、ブロワ30を低速回転させた後に高速回転させることができる。これにより、ブロワ30の駆動開始時の負荷を低減することができる。また、ブロワ30は高速で駆動されることが多いが、駆動開始時には低速でブロワ30が駆動するので、低速側クラッチ66を作動させるための第1作動油路61aと第1連通路65eとに作動油が供給されるようになる。したがって、図示しない作動油供給源のフィルタで濾過された作動油が頻繁に第1作動油路61aおよび第1連通路65eに供給されるようになることから、第1作動油路61aおよび第1連通路65eに塵埃などのゴミが溜まることを抑えることができ、低速側クラッチ66の正常な動作を維持することができる。
ここで、図6を参照して、実施形態に係る草刈機1のモード選択について説明する。図6は、実施形態に係る草刈機のモード選択の一例を示す概略フローである。まず、草刈機1の制御部90は、モード選択手段92が集草作業モードであるか作業モードであるかを判断する(ステップST11)。ここで、制御部90は、モード選択手段92であるレバーやスイッチ、ダイヤル等の集草作業モードへの切り替えまたは作業モードへの切り替えといった切替操作を検出することで、モード選択手段92が集草作業モードであるか作業モードであるかを判断する。
次に、制御部90は、モード選択手段92が作業モードであると判断(ステップST11作業モード)した場合、モア駆動操作手段91の入り操作が規制されないので、モアPTO用伝動軸71に他の作業機のPTO軸を連結した作業、モアデッキ10で草や芝等を刈り取るだけのマルチング作業、などを行うことができる。すなわち、ブロワ30を利用しない作業を行うことができる。
次に、ステップST11において、制御部90は、モード選択手段92が集草作業モードであると判断(ステップST11集草作業モード)した場合、入り切り操作手段93が入りか否かを判断する(ステップST12)。ここで、制御部90は、入り切り操作手段93であるレバーやスイッチ等の入り切り操作を検出することで、入り切り操作手段93が入りか否かを判断する。
次に、制御部90は、入り切り操作手段93が入りであると判断(ステップST12肯定)した場合、上記ステップST2から上記ステップST5と同様に、高速・低速選択手段94が高速である場合、低速側クラッチ66を入れ、所定時間の経過後に高速側クラッチ67を入れる制御を行うことが好ましい。これにより、通常の集草作業を行うことができる。
次に、ステップST12において、制御部90は、入り切り操作手段93が切りであると判断(ステップST12否定)した場合、モア駆動操作手段91の入り操作を規制するか、ブロワ30を駆動するか、を判断する(ステップST13)。ここで、モア駆動操作手段91の入り操作を規制するのか、あるいはブロワ30を駆動するのかは、例えば、運転者(オペレータ)により予め設定されていることが好ましい。この場合、制御部90は、運転者により予め設定された動作を選択することで、モア駆動操作手段91の入り操作を規制するか、ブロワ30を駆動するか、を判断する。
次に、制御部90は、モア駆動操作手段91の入り操作を規制すると判断(ステップST13規制)した場合、運転者(オペレータ)がモア駆動操作手段91を入りにしても、モアデッキ10を駆動させない。ここで、制御部90は、モア駆動操作手段91であるレバーやスイッチ、モアクラッチ等の入り操作を機械的に規制する。この場合、制御部90は、ブロワ30の入り切り操作手段93が切りであることをLCD等に表示して運転者に報知することが好ましい。なお、モア駆動操作手段91の入り操作を規制する方法として、例えば、モアPTO用油圧クラッチ72が入らないように制御部90がモアPTO用バルブの動作を規制してもよい。
次に、ステップST13において、制御部90は、ブロワ30を駆動すると判断(ステップST13駆動)した場合、ブロワ30を駆動する(ステップST14)。つまり、制御部90は、モード選択手段92が集草作業モードであることから、ブロワ30を自動的に駆動する。ここで、制御部90は、上記ステップST2から上記ステップST5と同様に、高速・低速選択手段94が高速である場合、低速側クラッチ66を入れ、所定時間の経過後に高速側クラッチ67を入れる制御を行うことが好ましい。
次に、草刈機1は、集草作業を開始する(ステップST15)。ここで、草刈機1は、ブロワ30により刈草を集草容器20へ集草する。また、草刈機1は、運転者(オペレータ)によりモア駆動操作手段91が入れられることで、モアデッキ10が駆動し、草や芝等を刈り取りながら集草する。
本実施形態に係る草刈機1は、モード選択手段92を集草作業モードにする集草作業時、入り切り操作手段93が切りであれば、モア駆動操作手段91の入り操作を規制するか、ブロワ30を駆動するか、を制御部90が判断し、入り切り操作手段93が切りの場合には運転者に報知し、ブロワ30を駆動する場合には自動的にブロワ30を駆動するので、入り切り操作手段93を入れ忘れても集草作業を行うことができる。これにより、集草作業時のブロワ30の入れ忘れを防止することができる。
ここで、図7を参照して、実施形態に係る草刈機1の集草作業について説明する。図7は、実施形態に係る草刈機の集草容器の検出の一例を示す概略フローである。まず、草刈機1の制御部90は、集草容器20を検出したか否かを判断する(ステップST21)。ここで、制御部90は、集草容器検出手段95による集草容器20の載置を検出する検出信号で、集草容器20を検出したか否かを判断する。
次に、制御部90は、集草容器20を検出していないと判断(ステップST21否定)した場合、集草容器20が車体2の所定の位置に載置されていないことをLCD等に表示して運転者(オペレータ)に報知することが好ましい。また、制御部90は、集草容器20が車体2の所定の位置に載置され、集草容器20を検出するまでは、モア駆動操作手段91の入り操作を規制したり、入り切り操作手段93の入り操作を規制したりすることが好ましい。なお、制御部90は、集草容器20を検出していなくても、モアPTO用伝動軸71に他の作業機のPTO軸が連結されていることが検出されれば、モア駆動操作手段91の入り操作を可能にしてもよい。
次に、ステップST21において、制御部90は、集草容器20を検出したと判断(ステップST21肯定)した場合、入り切り操作手段93が入りか否かを判断する(ステップST22)。ここで、制御部90は、入り切り操作手段93であるレバーやスイッチ等の入り切り操作を検出することで、入り切り操作手段93が入りか否かを判断する。
次に、制御部90は、入り切り操作手段93が入りであると判断(ステップST22肯定)した場合、上記ステップST2から上記ステップST5と同様に、高速・低速選択手段94が高速である場合、低速側クラッチ66を入れ、所定時間の経過後に高速側クラッチ67を入れる制御を行うことが好ましい。これにより、通常の集草作業を行うことができる。
次に、ステップST22において、制御部90は、入り切り操作手段93が切りであると判断(ステップST22否定)した場合、モア駆動操作手段91の入り操作を規制するか、ブロワ30を駆動するか、を判断する(ステップST23)。ここで、モア駆動操作手段91の入り操作を規制するのか、あるいはブロワ30を駆動するのかは、例えば、運転者(オペレータ)により予め設定されていることが好ましい。この場合、制御部90は、運転者により予め設定された動作を選択することで、モア駆動操作手段91の入り操作を規制するか、ブロワ30を駆動するか、を判断する。
次に、制御部90は、モア駆動操作手段91の入り操作を規制すると判断(ステップST23規制)した場合、運転者(オペレータ)がモア駆動操作手段91を入りにしても、モアデッキ10を駆動させない。ここで、制御部90は、モア駆動操作手段91であるレバーやスイッチ、モアクラッチ等の入り操作を機械的に規制する。この場合、制御部90は、ブロワ30の入り切り操作手段93が切りであることをLCD等に表示して運転者に報知することが好ましい。なお、モア駆動操作手段91の入り操作を規制する方法として、例えば、モアPTO用油圧クラッチ72が入らないように制御部90がモアPTO用バルブの動作を規制してもよい。
次に、ステップST23において、制御部90は、ブロワ30を駆動すると判断(ステップST23駆動)した場合、ブロワ30を駆動する(ステップST24)。つまり、制御部90は、モード選択手段92が集草作業モードであることから、ブロワ30を自動的に駆動する。ここで、制御部90は、上記ステップST2から上記ステップST5と同様に、高速・低速選択手段94が高速である場合、低速側クラッチ66を入れ、所定時間の経過後に高速側クラッチ67を入れる制御を行うことが好ましい。
次に、草刈機1は、集草作業を開始する(ステップST25)。ここで、草刈機1は、ブロワ30により刈草を集草容器20へ集草する。また、草刈機1は、運転者(オペレータ)によりモア駆動操作手段91が入れられることで、モアデッキ10が駆動し、草や芝等を刈り取りながら集草する。
本実施形態に係る草刈機1は、集草容器20に刈草を集草する集草作業時、集草容器20が検出されるまで、ブロワ30が駆動されないので、集草容器20を車体2に載置し忘れた状態で集草作業が行われることを防止することができる。また、入り切り操作手段93が切りであれば、モア駆動操作手段91の入り操作を規制するか、ブロワ30を駆動するか、を制御部90が判断し、入り切り操作手段93が切りの場合には運転者に報知し、ブロワ30を駆動する場合には自動的にブロワ30を駆動するので、入り切り操作手段93を入れ忘れても集草作業を行うことができる。これにより、集草作業時のブロワ30の入れ忘れを防止することができる。
以上のように、実施形態に係る草刈機1によれば、ブロワPTO用油圧クラッチ62のニュートラル時、低速側ピストン68と高速側ピストン69とが制動部材であるブレーキロータ53を挟み込むので、ブロワPTO用伝動軸61に制動力を与えることができる。これにより、ブロワPTO用伝動軸61の慣性による回転を停止させることができるので、ブロワPTO用油圧クラッチ62のニュートラル時、ブロワ30を停止させることができるという効果を奏することができる。したがって、刈草が配管中やブロワ30中に詰まるような不具合が発生した場合、ブロワPTO用油圧クラッチ62を切ることで、ブロワ30を相対的に短時間で停止させることができ、ブロワファンケースをあけるようなメンテナンスを開始することができるようになるまでの時間を短縮させることができる。
また、実施形態に係る草刈機1によれば、他の作業機のPTO軸をブロワPTO用伝動軸61に連結した場合であっても、ブロワPTO用油圧クラッチ62のニュートラル時、低速側ピストン68と高速側ピストン69とが制動部材であるブレーキロータ53を挟み込むので、ブロワPTO用伝動軸61を介してPTO軸に制動力を与えることができる。これにより、PTO軸の慣性による回転を停止させることができるので、ブロワPTO用油圧クラッチ62のニュートラル時、PTO軸を停止させることができるという効果を奏することができる。つまり、オペレータ(作業者)がPTO軸を停止させたいタイミングでブロワPTO用油圧クラッチ62を切ることで、PTO軸を停止させることができるようになるので、オペレータの意図したタイミングでPTO軸を停止させることができる。
また、実施形態に係る草刈機1によれば、中間軸80の低速側中間ギア82と低速用ギア63とが連動し、中間軸80の高速側中間ギア83と高速用ギア64とが連動し、中間軸80の伝動ギア81とモア伝動ギア73とが連動しているので、ブロワPTO用伝動軸61とモアPTO用伝動軸71との間に配置された中間軸80を介して、駆動源40で発生した動力をブロワPTO用伝動軸61とモアPTO用伝動軸71とにそれぞれ伝達することができる。これにより、駆動源40で発生した動力をモアデッキ10とブロワ30とに伝達する変速伝動機構50を、三本の軸61,71,80で構成することができ、変速伝動機構50を簡素化することができる。
また、実施形態に係る草刈機1によれば、ブロワPTO用油圧クラッチ62とモアPTO用油圧クラッチ72とが共通のクラッチケース51に収容されているので、ブロワPTO用油圧クラッチ62とモアPTO用油圧クラッチ72とを一体に取り扱うことができる。これにより、変速伝動機構50をコンパクトにすることができる。また、ブロワPTO用油圧クラッチ62とモアPTO用油圧クラッチ72とが共通のクラッチケース51に収容されているので、刈草や塵埃等の侵入を防止することができる。
なお、本実施形態において、車体2は、走行用モータ103によって左右の前輪3と左右の後輪4とを駆動する全輪駆動方式であるが、例えば、後輪駆動方式または前輪駆動方式であってもよい。これにより、集草作業等が行われる場所に適した走行モードで草刈機1を走行させることができる。
また、走行用モータ103に代えて、油圧式無段変速機(HST:Hydraulic Static Transmission)を介して駆動源40で発生した動力により前輪3あるいは後輪4を駆動してもよく、伝動モータで前輪3あるいは後輪4を駆動してもよい。これにより、種々の動力源により草刈機1を走行させることができる。
1 草刈機
10 モアデッキ
20 集草容器
30 ブロワ
40 駆動源
51 クラッチケース
53 ブレーキロータ(制動部材)
61 ブロワPTO用伝動軸
62 ブロワPTO用油圧クラッチ
63 低速用ギア
64 高速用ギア
65 クラッチシリンダ
71 モアPTO用伝動軸
72 モアPTO用油圧クラッチ
80 中間軸
81 伝動ギア
82 低速側中間ギア
83 高速側中間ギア
B ブレーキ機構
H 動力高速伝達経路
L 動力低速伝達経路

Claims (3)

  1. 草を刈り取るモアデッキと、
    前記モアデッキで刈り取った刈草を集草容器へ搬送するブロワと、
    前記ブロワに接続されるブロワPTO用伝動軸と、
    駆動源からの動力が低速伝達される動力低速伝達経路と、
    駆動源からの動力が高速伝達される動力高速伝達経路と、
    前記動力低速伝達経路および前記動力高速伝動経路と前記ブロワPTO用伝動軸との接続を切り替えるブロワPTO用油圧クラッチと、
    前記ブロワPTO用油圧クラッチのニュートラル時に、非回転部に設けられた制動部材を狭持するブレーキ機構と、を備えていることを特徴とする草刈機。
  2. 前記モアデッキに動力を伝動するモアPTO用伝動軸と、
    前記モアPTO用伝動軸と前記ブロワPTO用伝動軸との間に配置され駆動源からの動力が伝達される中間軸と、
    前記中間軸から前記モアPTO用伝動軸への動力の伝達と遮断とを切り替えるモアPTO用油圧クラッチと、を備え、
    前記中間軸は、駆動源からの動力が伝達される伝動ギアと、前記動力低速伝達経路の低速側中間ギアと、前記動力高速伝達経路の高速側中間ギアと、を有し、
    前記モアPTO用伝動軸は、前記モアPTO用油圧クラッチの接続時に前記伝動ギアを介して前記駆動源からの動力が伝達されることを特徴とする請求項1に記載の草刈機。
  3. 前記ブロワPTO用油圧クラッチと前記モアPTO用油圧クラッチとは、共通のクラッチケースに収容されていることを特徴とする請求項2に記載の草刈機。
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