JP2014111898A - 充填材を注入する装置および方法 - Google Patents

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Tomoyuki Maeda
智之 前田
Masatoshi Fujiwara
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Abstract

【課題】充填材を確実に注入すること。
【解決手段】本発明の充填材注入方法は、第1の注入口(吹上げ口11、第1注入部110)および第2の注入口(配管50、第2注入部120)から充填材(コンクリートC)を注入するステップと、施工対象(トンネル500)の所定位置に設けられたセンサ(センサ60)からの情報に基づいて、前記第2注入口の位置を移動させるステップとを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、コンクリート等の充填材を施工対象の空間に注入する技術に関する。
施工対象の空間の形状に応じて、コンクリートを充填する方法が種々存在する。この際、強度等の観点から、当該空間内に均一にコンクリートが充填されることが好ましい。しかし、当該空間内に障害物などがある場合、当該空間の形状が複雑になっている場合、あるいは重力、注入口の位置までの距離、作業者のいる位置などとの関係上コンクリートが到達または保持されにくい場所が存在する場合は、注入したコンクリートが届かないまま残ってしまう空間(空隙)が生じてしまうことがある。典型的な例として、トンネルの覆工コンクリートがある。
図5〜7を用いて、従来のトンネルのコンクリート覆工の工法を説明する。図5において、(b)は施工対象のトンネル500の側面図、同図(a)は(b)のA−A線における断面図である。トンネルの長さ方向(水平方向)をY、幅方向をX、高さ方向(垂直方向)をZとする。まず、作業空間Q内に工事車両が進入できるように、地面を整地する。続いて、(a)に示すように、掘削後の地山(図示省略)にコンクリートを吹きつけ、支保工(図示せず)を設置するなどの強度を向上させる処理や防水シート(図示せず)を敷設するなどの防止処理等を施すことにより、吹付けコンクリート20を形成する。
続いて、長さ方向に一定の範囲(施工対象区間Sc)にわたって型枠10を設置する。これによって、型枠10と吹付けコンクリート20との間に施工対象空間R(巻厚)が形成され、この空間内にコンクリートを充填する。(b)に示すように、型枠10には、側面および天端部に多数の窓12が設けられる。各窓12までコンクリートの注入管の先端を導き施工対象空間R内に注入する。また、窓12は、作業者が顔を出し、施工対象空間Rに充填されるコンクリートの充填状況や固化状態を確認するためのものでもある。
図6は、従来のコンクリートの打込み過程を示す図である。(b)はトンネル500の側面図、(a)はX−X線(換言すると、ツマ部)におけるトンネル500の断面図である。最初に、窓12のうち地面に近い位置にある複数の窓12を用いてコンクリートを注入する。コンクリートがある程度の高さまで到達したら((1a)および(1b)参照)、完全に固化する前にバイブレータをコンクリート内に挿入し、気泡を除去しコンクリートの密度を均一化する。しばらく時間をおいて、ある程度固化が進んだら、窓12を上方に変更し、再度同様の注入作業を行う((2a)および(2b)を参照)。この作業を繰り返し、充填したコンクリートがトンネル500の天端部付近まで到達すると((3a)および(3b)を参照)、以後の注入は天端部の一箇所のみ(吹上げ口11)から行う。ツマ部までコンクリートが到達すると、充填が完了する((4a)および(4b)を参照)。以上により、図5(b)の施工対象区間Scについての施工が完了すると、型枠10を解体し、Saを対象として型枠10を再度構築し、同様のコンクリートの充填作業を行う。これを繰り返し、トンネル500の入口から出口までを施工する。
天端部の施工の一例について、図7を用いて詳細に説明する。図7は、図5の(a)のB−B線におけるトンネル500の断面図で、吹上げ口11付近を拡大したものである。今、図6の(3b)に示すように、型枠10の側面についてはおおよそ充填が完了し、残りは天端部付近の空間となっているものとする。配管19から圧送されたコンクリートは吹上げ口11から吹上げられ、その一部はX、−X、-Y、Y方向のほか+Z方向にも進み、施工対象空間Rを徐々に後端から前端へと埋めていく。しかし、施工対象空間R内には支保工30や、吹付けコンクリート20が施工された地山とを一体化するために設けられる袋体のブロッキング部材ブロッキング部材31などの、コンクリートの進入の障害となる構造物が存在する。そのため、コンクリートの粘度や圧力にもよるが、どうしても空間V近辺(特にブロッキング部材31と支保工30の隙間など)はコンクリートCが到達しづらく、またそのような空間に一瞬到達したとしても圧力が不十分であるために固化が始まる前に流出してしまうことがある。結果として、空間V近辺にはコンクリート空隙が存在し易くなる。さらに、窓12から作業員は頭を出して天端部のコンクリートの充填状況を逐一目視確認することができるものの、窓12が設けられる位置は限られており、窓12から空間Vの充填状態を確認することが困難な場合も多い。
トンネル覆工に関し、例えば特許文献1には、コンクリートの圧送管の先端を多数分岐させ、複数の注入位置から同時にコンクリートを注入する技術が開示されている。しかし、特許文献1の技術では、圧送管の取り回しが困難である。また、コンクリートが到達し難いと想定される施工領域に分岐管の先端を配置させることはできるが、そもそもそのような領域は作業者から死角になっていることが多く、実際にその領域においてコンクリートの充填がきちんとできているのかを確認することは必ずしも容易でない。このように、コンクリート等の充填材を注入する対象によっては、充填を確実に行うことが困難な場合がある。
特開平10−6325号公報
本発明は、充填材を確実に注入することを目的とする。
本発明は、一の態様において、施工対象に対して充填材を注入する、第1の注入部および第2の注入部と、前記施工対象の所定位置に設けられたセンサと、前記第2の注入部の注入口を移動させる移動機構とを有する充填材注入装置を提供する。
好ましい態様において、前記第1の注入部は、少なくとも前記施工対象の頂上部に配置された注入口を有し、前記第2の注入部は管状であり、前記移動機構は、前記第2の注入部の注入口を、前記頂上部に沿って当該第1の注入部の注入口から離れるような方向に移動させる制御部を有する。
他の好ましい態様において、前記センサは、前記頂上部に配置された複数のセンサを含み、前記制御部は、前記移動機構を、各センサの設置位置に対応する位置において、当該位置における充填材の注入完了が検知されるまで静止させ、当該位置における充填材の注入完了が検知されると隣のセンサに対応する位置まで移動させる。
他の好ましい態様において、前記複数のセンサは前記頂上部に直線状に配置され、前記移動機構は、前記施工対象の外部に設けられ、前記管を前記対象内部において略水平に支持する支持部と、前記管の前記施工対象の内部に差し込まれている部分の長さを調節することによって、前記注入口の位置を変更する。
他の好ましい態様において、前記第2の注入部の注入口付近に設けられた撮像装置を更に有する。
他の好ましい態様において、前記第2の注入部の注入口の向きを変化させる駆動部を更に有する。
他の好ましい態様において、前記第1の注入部の注入口は、前記施工対象を構成する構造体の下方に配置され、前記第2の注入部は前記構造体の上方に配置される。
本発明は、他の観点において、第1の注入口および第2の注入口から充填材を注入するステップと、施工対象の所定位置に設けられたセンサからの情報に基づいて、前記第2の注入口の位置を移動させるステップとを有する充填材注入方法を提供する。
本発明によれば、充填材が確実に注入される。
本発明に係る工法が適用された施工対象のトンネル500の断面図である。 図1に示すトンネル500のA−A線における断面図である。 本発明に係るコンクリート注入装置100の機能図である。 移動機構130にて実行される制御例を示す図である。 従来のコンクリートの打込み方法の概要を示す図である。 従来のコンクリートの打込み過程を示す図である。 従来のコンクリートの打込み方法の詳細を示す図である。
1.実施例
図1〜4を用いて、本発明に係る工法について説明する。なお、同一の構成要素については同一の符号を付してある。
図1は、本発明に係る工法が適用されたトンネル500の断面図である。トンネルの長さ方向をY、幅方向をX、高さ方向をZとする。現在の施工対象区間はSaであるとする。Sbは施工済み区間である。すなわち、−Y方向(奥側)から+Y方向(手前側)に向かって施工対象区間は順次移動される。
なお、図1の+Y方向の作業空間Qまたはトンネル500の外には、コンクリートCの供給源となり配管50に接続されているポンプ車、配管50を同図の位置に設置するためのクレーン、配管50を移動させるための油圧ジャッキ等を備えた移動機構、配管50の移動や配管50および配管19への輸送圧力を制御するための装置、電源等の設備(図示略)が配置される。
本発明に係る工法を実行する前提として、従来と同様の方法で、吹付けコンクリート20の施工、型枠10(セントル)の設置、側面領域へのコンクリートC注入が完了しているものとする。すなわち、充填対象の領域として残っているのは頂上部(天端部、クラウン部ともいう)付近の巻厚内(同図の施工対象空間R)だけとなっている。なお、コンクリートCは、砂や砂利、水などをセメントなどの糊状のもので結合させた広義のコンクリートであり、その材質や物性は問わない。
吹付けコンクリート20の表面には、防水シート21が敷設される。防水シート21には、センサ60(60−1、60−2、60−3、60−4・・・)が等間隔で各空間Vに1つづつ設置される。各センサ60は自装置にかかる圧力を検出し、検出された圧力を有線または無線によって送信する装置である。コンクリートCがセンサ60に接触すると、コンクリートCから受ける圧力がセンサ60にて検出され、検出した圧力の情報は、作業空間Q内に設置された制御装置(図示略)に送信される。センサ60としては、例えば、一般的な圧力センサと送信機とを用いることができる。センサ60は、少なくとも設定した圧力が加えられた場合に所定の信号が出力されればよい。あるいはセンサ60は、随時圧力を監視し、定期的に監視結果の情報を送信してもよい。なお、施工後は、センサ60は内に埋め込まれた状態となる。
支保工30は、例えばH鋼であって、吹付けコンクリート20の内壁面に沿って、Y方向に一定の間隔で、直線状に複数設けられる(同図では1つのみ描画されている)。各支保工30と防水シート21との間には、ブロッキング部材31が設けられる。
型枠10には、窓12がY方向に沿って複数設けられる。窓12は、上述した側面部に設けられたものと同様のものである。作業員は、コンクリートCが奥から手前に到達するのに従って、順に奥から手間の窓12を用いて、施工対象空間R内のコンクリートCの状況を確認することができるようになっている。さらに、型枠10には、奥側の所定位置に1つの吹上げ口11が設けられる。吹上げ口11は配管19と接続されている。配管19はポンプ車と接続されている。コンクリートCは、配管19を介して吹上げ口11まで導かれ、吹上げ口11から施工対象空間R内に上方に向けて排出される。
配管50は、ポンプ車と接続され、内部にコンクリートCを−Y方向に導く区画が形成された管である。配管50の端部が注入口Eとして開放されている。所定の圧力で配管50内部に導かれたコンクリートCは、注入口Eから施工対象空間R内に略水平方向または下方に向かって排出される。また、注入口E付近にはカメラ51が設けられている。カメラ51は、撮像素子や光学系を含むカメラモジュールと、撮影対象を照らす照明装置と、送信モジュールとを備え、静止画または動画を撮影し、撮影した画像データを有線または無線により制御装置に送信する。なお、配管50の管の材質は、固化する前のコンクリートCの内部に埋没した状態から引き抜かれる際に必要な強度を有していればよい。
図2は、図1に示すトンネル500のA−A線における断面図である。図2のB−B線はトンネル500の中心線である。同図に示すように、トンネル500の天端部には、支保工30が形成されているが、支保工30と、ブロッキング部材31が配置されていない空間Tが存在する。この空間T内に、配管50がY軸に平行に−Y方向から+Y方向に初期位置まで挿入される。その後、配管50は、制御装置による制御の下、空間T内において−Y方向(水平方向)に移動する。
図3は、本発明に係るコンクリート注入装置100の機能を表す。コンクリート注入装置100は、第1注入部110、第2注入部120、移動機構130、検出部140、撮像部150、記憶部160、入出力部170および制御部190を含む。
第1注入部110は、ポンプ車、配管19、配管19内のコンクリートCの輸送量や圧力を制御する装置によって実現される。第2注入部120は、当該ポンプ車、配管50、配管19内のコンクリートCの量や圧力を制御する装置によって実現される。
移動機構130は、配管50を少なくとも+Y方向に移動させる機構である。移動機構130は、例えば油圧ジャッキと油圧制御装置と配管50と油圧ジャッキとを接続するアタッチメントとを含む。移動機構130は、制御部190から供給される制御信号に基づいて、移動の実行タイミングや移動速度を決定し、配管50(およびこれに伴う注入口E)の移動や移動の停止を行う。
検出部140は、複数のセンサ60によって実現され、各センサ60の圧力の情報を制御部190に出力する。これにより、制御部190は、施工対象空間R内のコンクリートCの充填状況を把握することができる。
撮像部150は、カメラ51によって実現される。撮像部150は、制御部190の制御の下、撮影を行ってその画像を制御部190に出力する。なお、図1ではカメラ51は配管50の外表面に設けられる例を示しているが、配管50の内部に設けられてもよい。例えば、配管50の内部にコンクリートCの流路とそれ以外の区画とを形成し、当該区画にカメラ51としてファイバースコープを挿入してもよい。要するに、注入口Eの設置位置や方法は任意であるが、注入口Eとともに移動し、注入口Eから注入されるコンクリートCの状況が把握でき、且つ窓12から目視できないまたは目視困難な領域を撮影対象となるように設置することが好ましい。
入出力部170は、液晶ディスプレイ等の表示装置やキーボード等の入力装置を含む。表示装置には、撮像部150にて取得された映像が表示されるほか、配管50を制御するための情報が表示される。入力装置は、コンクリート注入装置100に対して作業者が命令等を入力するためのものである。撮像部150に対する命令には、ズーム等の撮影処理に関する命令や送信のタイミングに関する命令が含まれる。移動機構130に対する命令には、配管50の移動量、移動開始タイミング、移動スピード、待機(静止)に関する情報が含まれる。
記憶部160は半導体メモリやHDD等の記憶手段であって、制御部190の制御プログラムのほか、移動機構130や撮像部150の制御に使用するパラメータが記憶される。これらは、必要に応じて制御部190によって読み出される。
制御部190はプロセッサやメモリによって実現される。制御部190は、検出部140から取得した圧力の情報に基づいて制御信号を生成して130に供給することにより、移動機構130を制御する。また、撮像部150を制御し、入出力部170からの入力された命令に基づいて、撮像部150および移動機構130を制御する。また、検出部140や撮像部150にて取得した情報を入出力部170に出力する。
図4は、制御部190による移動機構130の制御の一例を示す図である。移動機構130は、注入口Eが初期位置(センサ60−1の近傍)に位置するまでコンクリートCを空間T内に挿入する挿入位置の確認や微調整は、カメラ51からの画像によって作業員が行う。なお、この挿入は作業員が行ってもよい。また、配管50の挿入タイミングはコンクリートCの側面への注入の前であってもよいし、側面の注入が完了した後でもよい。要は、天端部への注入作業において、吹上げ口11からの注入と注入口Eからの注入とが同時に行うことができればよい。挿入が完了すると、制御部190は、第1注入部110および第2注入部120を制御して、配管50および配管19を介し吹上げ口11および注入口Eの両方から同時に注入を開始する(S102)。配管50から注入されたコンクリートCは、センサ60−1の下方に支保工30(ブロッキング部材31)と打設済みのコンクリートとの間に区画に主に充填されることになる。その位置での充填はセンサ60−1が所定の圧力を検知するまで続行される。当該区画にコンクリートCが充填され、センサ60−1が所定の圧力を検知すると、制御部190は当該区画についての充填が完了したと判定する(S104、YES)。
続いて、移動機構130によって、配管50が+Y方向に1ステップ分、移動する。移動先は、注入口Eがセンサ60−2の近傍となる位置である(S108)。移動が完了したら、同様に、センサ60−2が所定の圧力を検知するまで移動機構130は配管50の位置を保つ。この区画(隣り合う2つの支保工30(ブロッキング部材31)に挟まれた空間)にコンクリートCが充填されていく。センサ60−2にて所定の圧力が検知されると、移動機構130は更に1ステップ分、配管50をY方向に移動させ、注入口Eが次の位置(センサ60−3の下方)に来るようにし、センサ60−3が所定圧力を検知するまでその位置を保持する。こうして、順次注入口Eは11から遠ざかっていく。換言すると、空間T内に挿入された配管50は、奥から手前側(ツマ部側)に向かって引き抜かれていく。この移動と静止とを繰り返し、施工対象空間Rの上部と下部の両方から同時にコンクリートCを注入していく。この際、吹上げ口11から注入されるコンクリートCの量は一定に保たれている。
配管50がツマ部まで到達したら(S106、YES)、天端部へのコンクリートCの注入が完了する。その後、所定時間待機しコンクリートCを硬化させる。こうしてSaについての施工が完了すると、型枠10を解体して隣の施工区間に設置して同様の施工をトンネル500の出口に到達するまで繰り返す。
上記実施例によれば、吹上げ口11からの注入だけではコンクリートCが到達しにくい空間の近傍まで注入口Eを移動させることができる。この際、カメラ51からの情報を用いて位置を正確に制御することができる。そして、その位置から当該空間を狙ってピンポイントでコンクリートCが注入される。加えて、各区画に圧力センサを設けているので、その区画が目視確認できなくても、その区画における充填完了を確実に検出することができる。
この結果、施工対象空間R内にコンクリートが注入されずに残る領域が生まれることがない。その結果、充填されたコンクリートの密度が均一となる。よって、振動や圧力等の外力が加えられた場合に、特定の場所(典型的にはコンクリートの密度が小さい部分)のみに力が集中するといったことがない。この結果、施工した構造物の強度が向上する。また、腐食の原因となる水分が浸入する空間が存在しない。この結果、施工した構造物の耐久性が向上する。
また、吹上げ口11と注入口Eの2箇所からそれぞれ注入方向が異なる注入が同時に行われるので、狭い隙間にもコンクリートCが到達し易い。加えて、配管50と配管19との併用することで、注入速度が向上する。
2.その他の実施例
制御部190は、配管50からの注入処理と吹上げ口11からの注入処理は、配管50の移動と独立に制御することが可能である。例えば、配管50の移動中は、コンクリートCの一旦配管50からの注入を停止し、または輸送圧力を減らしてもよい。また、配管50の移動中に配管19の圧力を配管50の調整してもよい。あるいは、制御部190は、ポンプ車から配管19および配管50へコンクリートCを分岐させる装置を制御して、吹上げ口11のみからの注入と配管50のみからの注入とが所定の時間間隔で繰り返すように制御する。
配管50の制御方法として、他の方法を用いてもよい。例えば、各移動ステップに係る距離を統一する必要はない。すなわち、センサ60の設ける場所は等間隔である必要はなく、その位置や数は任意である。要するに、配管50から注入したい対象の空間は、施工対象空間R内の構造に応じて自由にユーザが設定することができる。従って、配管50の移動経路を一直線状に設計する必要もない。また、配管50の移動方向については、水平方向である必要はない。配管50を、垂直方向や斜め方向に移動させてもよい。このような場合であっても、当該設定した空間における充填度を検知することができるような位置にセンサ60が取り付けられていればよい。
あるいは、制御部190は、配管50の位置が連続的に変化するように移動機構130を制御してもよい。この場合、複数のセンサ60からの情報を用いて配管50の移動速度を決定するのが好ましい。例えば、センサ60−1とセンサ60−2の間の空間に注入口Eが位置する場合、センサ60−1およびセンサ60−2からそれぞれ圧力値をリアルタイムで取得し、2つの圧力値から、当該空間におけるコンクリートCの充填状態や圧力分布等を推定し、推定した結果に基づいて注入口Eが常な位置に保たれるように移動機構130を制御する。
また、配管50を挿入する位置(高さ)や配管19との相対的位置関係は、図1に示した配置に限られない。ただし、配管19からの単位時間当たりの注入量は配管50からの注入量よりも少ないことが好ましい。この場合、配管19によって大量のコンクリートCを注入して高い注入速度を実現しつつ、配管50によって注入対象の精緻な制御を行うことができるからである。
配管50からの注入の精度を向上させるために、配管50の先端の向きを変化させる首振り機構を設けてもよい。この場合、例えば、作業員は映像を見ながら配管50からの注入方向を制御することができる。
吹上げ口11を省略してもよい。この場合、1つの移動する注入口からのみ注入が行われることになる。逆に、配管50や吹上げ口11を複数設けてもよい。また一の配管50に複数箇所の注入口Eを設けてもよい。
また、移動機構130の制御をセンサ60からの情報に連動させなくてもよい。つまり、制御部190によって配管50の移動を完全に自動化する必要はない。例えば、センサ60に送信機能を設ける代わりに鳴動機能を設ける。そして充填完了を検知するとセンサ60が鳴動し、この音を作業者が聞くと、その都度作業者が制御部190に移動の命令を入力して、移動機構130に1ステップ分の配管50の移動を実現させる。また、挿入位置(ツマ部)から各停止位置(各センサ60が設けられた位置)までの距離を予め記憶部160に記憶しておくことで、画像情報に依存よることなく、制御部190は注入口Eの位置合わせを行うことができる。よって、この場合はカメラ51を省略してもよい。
各センサ60は、コンクリートCの充填状態を把握することができれば、圧力を検出するものである必要はない。例えば、電磁波や音波振動等によって充填状態を判定してもよい。
上記実施例に係る工法の適用対象は、トンネルの覆工に限らない。本発明の提供対象は、充填材を隅々まで、できるだけ均一に行き渡らせることが求められている施工現場であることが好ましい。コンクリートの打ち込み対象の空間に鉄筋が密に配置された場合が、その一例である。また、本発明に係る工法は、打ち込み対象の空間の形状や当該空間内の構造体の配置が時間とともに変化する場合にも有効である。つまり、本発明に係る工法の適用対象は、構造体の頂上部への充填材の注入に限らない。
要するに、一の実施例において、本発明の充填材注入装置は、施工対象に対して充填材を注入する少なくとも1つの注入部と、前記施工対象の所定位置に設けられたセンサと、前記注入部の注入口を移動させる移動機構とを有していればよい。
500・・・トンネル、100・・・コンクリート注入装置、110・・・第1注入部、120・・・第2注入部、130・・・移動機構、140・・・検出部、150・・・撮像部、160・・・記憶部、190・・・制御部、10・・・型枠、11・・・吹上げ口11、12・・・窓、30・・・支保工、31・・・ブロッキング部材、20・・・吹付けコンクリート、21・・・防水シート、22・・・地山、51・・・カメラ、60・・・センサ、50・・・配管、R・・・施工対象空間、C・・・コンクリート、Q・・・作業空間

Claims (8)

  1. 施工対象に対して充填材を注入する、第1の注入部および第2の注入部と、
    前記施工対象の所定位置に設けられたセンサと、
    前記第2の注入部の注入口を移動させる移動機構と
    を有する充填材注入装置。
  2. 前記第1の注入部は、少なくとも前記施工対象の頂上部に配置された注入口を有し、
    前記第2の注入部は管状であり、
    前記移動機構は、前記第2の注入部の注入口を、前記頂上部に沿って当該第1の注入部の注入口から離れるような方向に移動させる制御部を有する
    ことを特徴とする請求項1記載の充填材注入装置。
  3. 前記センサは、前記頂上部に配置された複数のセンサを含み、
    前記制御部は、前記移動機構を、各センサの設置位置に対応する位置において、当該位置における充填材の注入完了が検知されるまで静止させ、当該位置における充填材の注入完了が検知されると隣のセンサに対応する位置まで移動させる
    ことを特徴とする請求項2に記載の充填材注入装置。
  4. 前記複数のセンサは前記頂上部に直線状に配置され、
    前記移動機構は、前記施工対象の外部に設けられ、前記管を前記対象内部において略水平に支持する支持部と、
    前記管の前記施工対象の内部に差し込まれている部分の長さを調節することによって、前記注入口の位置を変更する
    ことを特徴とする請求項3に記載の充填材注入装置。
  5. 前記第2の注入部の注入口付近に設けられた撮像装置を更に有する
    ことを特徴とする請求項2ないし4のいずれか一つに記載の充填材注入装置。
  6. 前記第2の注入部の注入口の向きを変化させる駆動部を更に有する
    ことを特徴とする請求項2ないし4のいずれか一つに記載の充填材注入装置。
  7. 前記第1の注入部の注入口は、前記施工対象を構成する構造体の下方に配置され、
    前記第2の注入部は前記構造体の上方に配置される
    ことを特徴とする請求項2ないし5のいずれか一つに記載の充填材注入装置。
  8. 第1の注入口および第2の注入口から充填材を注入するステップと、
    施工対象の所定位置に設けられたセンサからの情報に基づいて、前記第2の注入口の位置を移動させるステップと
    を有する充填材注入方法。
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