JP2014109495A - 表面性状測定装置、表面性状測定方法およびプログラム - Google Patents

表面性状測定装置、表面性状測定方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】測定作業の効率を向上することができる表面性状測定装置、表面性状測定方法およびプログラムを提供する。
【解決手段】測定により得られた幾何公差がしきい値以上となり、測定結果が不良であるとして「再測定あり」と判定され(ステップ204)、且つ「自動再測定」が設定されている(ステップ206)場合は、現在のリトライ回数のカウント値と、初期設定においてユーザが最大リトライ回数入力ボックスに入力した最大リトライ回数の値とを比較する(ステップ208)。そして、リトライ回数のカウント値が最大リトライ回数未満であれば、再度同じ測定を実行すると共に、リトライ回数のカウント値をインクリメントし(ステップ216)、その後は、再測定により幾何公差がしきい値未満になるか、リトライ回数のカウント値が最大リトライ回数に到達するまで、繰返し再測定を実行する。
【選択図】図4

Description

本発明は、被測定物の表面性状を測定する表面性状測定装置、表面性状測定方法およびプログラムに関するものである。
従来より、真円度測定機、輪郭測定機、粗さ測定機と称される、測定子を被測定物の表面に接触させながら被測定物に対して相対移動させ、当該被測定物の表面性状を測定する表面性状測定装置がある。例えば、特許文献1には、載物台(テーブル)に円柱状又は円筒状のワークを載置し、載物台を回転させるか、又は検出器自体をワークの周りに回転させることで、検出器に設けられた測定子でワークの周面(外面や内面)をトレースして、その真円度を測定する真円度測定装置が開示されている。
このような測定子を被測定物と接触させて測定する表面性状測定装置では、測定子又は被測定物に付着したホコリにより、測定結果にノイズが発生することがある。ホコリが原因のノイズの場合、再測定すればホコリが自然に除去され、ノイズがなくなることもある。
特開2008−286535号公報
しかしながら、再測定するか否かはユーザが測定データをリアルタイムで監視して判断しなければならず、1回測定するたびに測定作業を中断する必要があり、作業効率が悪かった。特に、一連の測定手順を記述したパートプログラムに従って複数の測定を実行する所謂CNC(Computer Numerical Control)タイプの表面性状測定装置の場合、その最大の利点である、複数の測定を自動的に連続して行うことができなくなってしまう。
そこで、本発明は、測定作業の効率を向上することができる表面性状測定装置、表面性状測定方法およびプログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る表面性状測定装置は、測定子を備え、該測定子を被測定物の表面に接触させながら前記被測定物に対して相対移動させて、前記被測定物の表面性状を測定する測定手段と、前記測定手段による測定結果を予め設定されたしきい値と比較して、該測定結果の良否を判定する判定手段と、前記測定手段による測定回数をカウントすると共に、前記判定手段により前記測定結果が不良と判定された場合に、前記測定回数のカウント値が予め定められた最大値に達するまでの期間内で、前記判定手段により良好と判定されるまで前記測定手段に再測定させる測定制御手段と、を備えることを特徴としている。
また、本発明に係る表面性状測定方法は、測定子を被測定物に接触させて被測定物の表面性状を測定する表面性状測定方法であって、測定子を被測定物の表面に接触させながら前記被測定物に対して相対移動させて、前記被測定物の表面性状を測定するステップと、前記表面性状の測定結果を予め設定されたしきい値と比較して、該測定結果の良否を判定するステップと、前記表面性状の測定回数をカウントするステップと、前記測定結果が不良と判定された場合に、前記測定回数のカウント値が予め定められた最大値に達するまでの期間内で、測定結果が良好と判定されるまで再測定するステップと、を備えることを特徴としている。
本発明に係る表面性状測定装置及び方法によれば、測定結果が不良な場合に、予め定めらえた最大回数まで自動的に再測定が繰り返し実行される。これにより、測定子又は被測定物に付着したホコリにより測定結果にノイズが発生して測定結果が不良となった場合でも、自動的に再測定される。そして、ホコリが自然に除去されれば、再測定により良好な測定結果を得ることができ、測定作業を中断しなくて済むため作業効率がよい。上記方法は、例えば、本発明に係るプログラム、すなわち、測定子を被測定物の表面に接触させて、該被測定物の表面性状を測定する表面性状測定装置を制御するコンピュータに、上記方法を実行させるためのプログラムを実行させることで実現できる。
本発明によれば、表面性状の測定において、測定作業の効率を向上することができるという利点がある。
本発明に係る真円度測定機の外観図である。 本発明に係る制御装置本体の構成を示すブロック図である。 本発明に係る設定画面の一例を示す図である。 本発明に係る真円度測定機で実行される測定処理を示すフローチャートである。 本発明に係るパートプログラム実行制御画面の一例を示す図である。
以下、図面を参照して好適な実施形態について説明する。図1には本発明の一実施例にかかる真円度測定装置の外観図が示されている。同図において、真円度測定装置1は、測定手段としての真円度測定機本体10と、制御装置50とから構成されている。
真円度測定機本体10は、基台12と、該基台12上に矢印A方向に回転可能に設置された回転テーブル14と、該回転テーブル14のX方向位置を調整する位置調整手段16及びY方向位置を調整する位置調整手段18と、前記載置面のX方向傾きを調整する傾斜調整手段20及びY方向傾き量を調整する傾斜調整手段22と、該回転テーブル14上に載置された被測定物24の表面位置を接触検出可能な測定子としてのスタイラス26Aを先端に備えた検出器26と、検出器26を保持するホルダ40と、ホルダ40が先端に装着されたアーム42と、アーム42を矢印Bで示す水平(X軸)方向に駆動することでスタイラス26Aを水平方向に移動させるスタイラス移動手段28と、このスタイラス移動手段28を矢印Cで示す上下(Z軸)方向に移動させることでスタイラス26Aを上下方向に移動させるスタイラス移動手段30とを含む。
検出器26では、スタイラス26Aがその軸線方向がZ軸方向に対して被測定物24側に若干傾くように付勢手段(図示省略)によって付勢されている。検出器26は、スタイラス26Aを被測定物24の表面に接触させて該表面に対して相対移動されたときのスタイラス26Aの変位を検出することで測定データを得る。検出器26で得られた測定データは、真円度測定装置1全体の動作を司る制御装置50に送られる。
制御装置50は、各種の演算処理や制御処理を実行する制御装置本体52、操作部54、表示部56から構成されており、制御装置本体52は、図2に示すように、主に、CPU60、RAM62、ROM64、HDD66、表示制御部68を有する。HDD66はI/F70を介してCPU60と接続されている。また、操作部54もI/F72を介してCPU60に接続されており、操作部54から入力されるコード情報及び位置情報は、I/F72を介してCPU60に入力される。CPU60は、表示制御部68を介して表示部36とも接続されており、CPU60からの表示指示に基づき表示制御部68の制御によって表示部56に各種画面や測定結果等が表示される。また、CPU60はI/F74を介して真円度測定機本体10とも接続されており、I/F74を介して回転テーブル14、スタイラス移動手段28、30、及び検出器26等の駆動を制御する制御信号が真円度測定機本体10に送信され、検出器26で得られた測定データがCPU60に入力される。入力された測定データは、RAM62、あるいはI/F70を介してHDD66に格納される。制御装置50では、この測定データを解析して、真円度や真直度等の幾何公差を求める。
RAM62、ROM64、HDD66には、各種のプログラムが格納されている。また、HDD66には、ユーザにより作成された一連の測定手順を指示するパートプログラムPも格納される。本実施形態においては、CPU60がこれらのプログラムやパートプログラムPを適宜読み出して実行することにより、本真円度測定装置1における測定動作を制御する測定制御手段60A、測定結果の良否を判定する判定手段60B、最大リトライ(再測定)回数を超えても良好な測定結果が得られなかった場合の次の動作を設定する設定手段60C、該次の動作を再設定する再設定手段60Dとして機能する。
なお、パートプログラムは、各軸の移動及び測定の操作を制御装置50による数値制御で行うためのプログラムであり、該プログラム中で複数種類の測定を定義することで、複数種類の測定を順番に行って複数の幾何公差を求めることも可能である。本実施形態では、以下に説明するように、回転外面の真円度、回転内面の真円度、回転上面の平面度、回転下面の平面度、直動外面の真直度、直動内面の真直度、直動上面の真直度、直動下面の真直度の8種類の幾何公差の測定が可能である。
すなわち、スタイラス移動手段28によってスタイラス26Aを水平方向に移動させると、回転テーブル14上に載置された被測定物24の外周面に接触する。この状態で回転テーブル14を回転させる、あるいはスタイラス移動手段30によってスタイラス26Aを上下方向に移動させることによって、検出器26では被測定物24の外周面を測定することができる。制御装置50では、このようにスタイラス26Aを被測定物24の外周面に接触させ、回転テーブル14を回転させて得られた測定データから真円度(回転外面の真円度)、スタイラス26Aを上下方向に移動させて得られた測定データから真直度(直動外面の真直度)を求める。
また、スタイラス移動手段28、30によって、スタイラス26Aを水平方向、上下方向に移動させて被測定物24の上面に接触させ、この状態で回転テーブル14を回転させる、あるいはスタイラス移動手段26によってスタイラス26Aを水平方向に移動させることによって、検出器26では被測定物24の上面を測定できる。制御装置50では、このようにスタイラス26Aを被測定物24の上面に接触させ、回転テーブル14を回転させて得られた測定データから平面度(回転上面の平面度)、スタイラス26Aを上下方向に移動させて得られた測定データから真直度(直動上面の真直度)を求める。
また、本実施形態においては、検出器26は回転機構(図示省略)によって矢印Dに示す方向、すなわちZ軸方向を中心に所定角度の範囲(例えば、0度から270度まで1度単位で)回転可能になっている。これにより、円筒状の被測定物24の内周面にもスタイラス26Aを接触させることができ、回転テーブル14を回転させる、あるいはスタイラス移動手段30によってスタイラス26Aを上下方向に移動させることによって、検出器26では被測定物24の内周面の測定も可能である。そして、制御装置50では、このように被測定物24の内周面にスタイラス26Aを接触させ、回転テーブル24を回転させて得られた測定データから真円度(回転内面の真円度)、スタイラス26Aを上下方向に移動させて得られた測定データから真直度(直動内面の真直度)を求める。
さらに、検出器ホルダ40はX軸を中心に90度回転可能にアーム42に装着されており、ホルダ40の姿勢を縦横に変更することもできる。なお、図1はホルダ40の姿勢が縦になっている状態を示している。ホルダ40の姿勢を横にし、且つ検出器26を回転させることで、被測定物24の下面(例えば、円筒または円柱の中央部に下端面よりも大径の大径部を設けたような被測定物24であれば、該大径部の下側の面のことを下面と称す)にもスタイラス26Aを接触させることができ、回転テーブル14を回転させる、あるいはスタイラス移動手段28によってスタイラス26Aを水平方向に移動させることによって、検出器26では被測定物24の下面の測定も可能である。そして、制御装置50では、このように被測定物24の下面にスタイラス26Aを接触させ、回転テーブル24を回転させて得られた測定データから平面度(回転下面の平面度)、スタイラス26Aを上下方向に移動させて得られた測定データから真直度(直動下面の真直度)を求める。
制御装置50では、測定データから幾何公差を求める際、測定した面の種類(外面/内面/上面/下面)と移動の種類(回転/直動)とに応じた幾何公差を上記8種類の幾何公差の中から選択して計算する。
次に、本実施形態に係る真円度測定装置1の動作を説明する。真円度測定器1は、CPU60によって各種プログラムを実行することで、以下のように動作する。
本実施形態においては、ユーザは測定に先立ち、再測定のための初期設定を行う。ユーザが操作部54を操作して初期設定要求を入力すると、CPU60はユーザによる初期設定入力を受け付ける。本実施形態では、一例として図3に示す設定画面100を表示部56に表示させて、初期設定入力を受け付けるようになっている。
この設定画面100には、自動で再測定するか、手動で再測定するかを設定するためのチェックボックス102A、102Bが設けられている。ユーザは、操作部54を操作して、自動で再測定するように設定したい場合はチェックボックス102A、手動で再測定するように設定したい場合はチェックボックス102BのチェックをONにする。そして、チェックボックス102AをチェックONした場合、ユーザは、操作部54を操作して、最大リトライ回数入力ボックス104に所望の最大リトライ回数を示す数字を入力すると共に、最大リトライ回数に達した時の動作を、一時停止、パートプログラム、パートプログラム中断の何れかから1つ選択して、ボタン106A−106Cの中から対応するボタンをONにする。
また、設定画面100には、再測定を許可する測定種類を選択するチェックボックス108A−108Dと、再測定判定に用いるしきい値を入力するためのしきい値入力ボックス110A−110Dとが設けられている。チェックボックス108A及びしきい値入力ボックス110Aは回転外面の真円度及び/又は回転内面の真円度の測定、チェックボックス108B及びしきい値入力ボックス110Bは回転上面の平面度及び/又は回転下面の平面度の測定、チェックボックス108C及びしきい値入力ボックス110Cは直動外面の真直度及び/又は直動内面の真直度の測定、チェックボックス108D及びしきい値入力ボックス110Dは直動上面の真直度及び/又は直動下面の真直度の測定について、再測定を許可するチェックボックスとしきい値を入力するためのしきい値入力ボックスである。ユーザは、操作部54を操作して、チェックボックス108A−108Dの中から再測定を許可する測定の種類に対応するボタンをチェックすると共に、対応するしきい値入力ボックス110A−110Dに所望のしきい値を入力する。
ユーザは上記のようにして設定画面100上での設定作業を行ったら、操作部54を操作してOKボタン112を選択する。OKボタン112が選択されると、ユーザによる該設定画面100上での設定結果を示すデータがCPU60へ送信され、CPU60は該設定結果データをRAM62又はHDD66の所定領域に記憶する。
その後、実際の測定を開始したい場合は、ユーザは操作部54を操作して、所望のパートプログラムの実行を指示する。パートプログラムの実行が指示されると、CPU60によって図4に示すパートプログラム実行処理が実行される。
パートプログラム実行処理では、まず、ステップ200において、実行が指示されたパートプログラムに従って真円度測定機本体10に最初の測定を実行させると共に、リトライ回数のカウント値をリセットして0にする。そして、次のステップ202で、測定により得られたデータ(測定データ)から測定した面の種類と移動の種類とに応じた幾何公差を計算する。続いてステップ204で、再測定実行の可否及び測定結果の良否を判定するしきい値判定を行って、再測定の有無を判定する。
例えば、計算した幾何公差が回転外面又は回転内面の真円度であり、先の初期設定において、ユーザが設定画面100上のチェックボックス108AをチェックONにした場合は、再測定実行可能であるとして、計算により求めた幾何公差(この例では真円度)が設定画面100上の対応するしきい値入力ボックス110Aに入力されたしきい値と比較される。そして、計算により求めた幾何公差がしきい値以上であれば、測定結果が不良であるとして「再測定あり」と判定される。一方、先の初期設定において、ユーザが設定画面100上のチェックボックス108AをチェックONにしなかったならば再測定実行不可として、「再測定なし」と判定される。また、チェックボックス108AのチェックがONであっても、計算により求めた幾何公差がしきい値よりも小さい場合は測定結果が良好であるとして「再測定なし」と判定される。
そして、「再測定あり」と判定された場合は後述するステップ206に進み、「再測定なし」と判定された場合はステップ214に進む。ステップ214では、実行中のパートプログラムに残りの測定があるか否かが判断され、残りの測定がある場合はステップ214で肯定判定されてステップ200に戻り、該パートプログラムに従って次の測定を真円度測定機本体10に実行させると共にリトライ回数のカウント値を0にリセットする。例えば当該パートプログラムが複数種類の測定を定義しており、複数種類の測定を順番に行なって複数の幾何公差を求めるものであり、1つ目の測定を行ったときであった場合には、残りの測定があると判断されてステップ200に戻り、2つ目の測定を行うことになる。残りの測定がない場合は、ステップ214で否定判定されて当該パートプログラムは終了する。
一方、ステップ204で「再測定あり」と判定されてステップ206に進んだ場合は、自動再測定か手動再測定かが判定される。先の初期設定において、ユーザが設定画面100上のチェックボックス102AをチェックONしたならば「自動再測定」と判定され、チェックボックス102BをチェックONしたならば「手動再測定」と判定される。そして、「自動再測定」と判定された場合はステップ208、「手動再測定」と判定された場合は後述するステップ212に進む。
「自動再測定」と判定されてステップ208に進むと、リトライ回数判定が行われる。このリトライ回数判定では、現在のリトライ回数のカウント値と、先の初期設定においてユーザが最大リトライ回数入力ボックス104に入力した最大リトライ回数の値とを比較する。そして、現在のリトライ回数のカウント値が最大リトライ回数未満であれば、ステップ216に進み、再度同じ測定を真円度測定機本体10に実行させると共に、リトライ回数のカウント値をインクリメントする。その後は、前述のステップ202に移行して幾何公差を計算し、以降、前述と同様の処理が行われる。すなわち、再測定により幾何公差がしきい値未満になるか、リトライ回数のカウント値が最大リトライ回数に到達するまで、再測定が繰返し実行されることになる。そして、再測定により幾何公差がしきい値未満になればステップ204からステップ214に移行する。また、再測定によっても幾何公差がしきい値未満にならず、リトライ回数のカウント値が最大リトライ回数に達してしまった場合は、ステップ208からステップ210に進む。
ステップ210では、先の初期設定において、ユーザが設定画面100上でボタン106A−106Cの中から何れをONにしたかに応じて、最大リトライ回数に達した時に一時停止、中断、及び継続の中から何れの動作が次の動作として設定されているかを判定する。具体的には、ユーザがボタン106AをONにした場合は「一時停止」に設定されていると判定して、ユーザからの次の動作の設定(再設定)を受け付けるためにステップ212に進む。ユーザがボタン106BをONにした場合は「中断」に設定されていると判定して、該パートプログラムを終了する。ユーザがボタン106CをONにした場合は「継続」に設定されていると判定して、ステップ214に移行する。
換言すると、ユーザは、最大リトライ回数に達するまで再測定しても幾何公差がしきい値未満にならず測定結果が不良のままである場合に、次の動作を何にするかを状況に応じて選択したければ、ボタン106AをONにしておけばよい。また、最大リトライ回数に達するまで再測定しても幾何公差がしきい値未満にならず測定結果が不良のままである場合に、装置の動作を停止させて点検したければ、ボタン106BをONにしておけばよい。この場合、装置停止させて点検した結果、ホコリが付着していたら該ホコリを除去して、パートプログラムを再実行することができる。また、測定結果の良否に関わらずパートプログラムで指定された一連の測定を全て実行したければ、ボタン106CをONにしておけばよい。この場合、パートプログラムで定義された一連の測定が全て終わってから各測定結果の良否をまとめて確認すればよいので、各測定のたびに作業を中断せずに済む。
ここで、本実施形態では、「一時停止」と判定されてステップ212に移行した場合、一例として図5に示すパートプログラム実行制御画面300を表示部56に表示することで、「再測定」、「継続」、及び「中断」の中から何れかを次の動作として選択するようにユーザに促すようになっている。そして、ユーザが操作部54を操作して、パートプログラム実行制御画面300上の「再測定」ボタン302を選択すると、次の動作として「再測定」が選択されたと判定されてステップ216に移行し、再度同じ測定を実行することになる。ユーザが操作部54を操作して、パートプログラム実行制御画面300上の「START」ボタン304を選択すると、次の動作として「継続」が選択されたと判定されてステップ214に移行し、パートプログラムに残りの測定があれば、次の測定を行うことになる。ユーザが操作部54を操作して、パートプログラム実行制御画面300の「プログラム中断」ボタン306を選択すると、次の動作として「中断」が選択されたと判定して、当該パートプログラムの処理を終了する。
このように本実施形態によれば、測定により得られた幾何公差がしきい値以上となり測定結果が不良な場合は、最大リトライ回数まで自動的に再測定を繰返し実行することができる。これにより、スタイラス26A又は被測定物24に付着したホコリによりノイズが発生して測定結果が不良となった場合に、自動的に再測定される。そして、ホコリが自然に除去されれば、再測定により良好な測定結果を得ることができ、測定作業を中断しなくて済むため作業効率がよい。
また、本実施形態では、最大リトライ回数に達した時の次の動作として、一時停止、パートプログラム中断、パートプログラム継続の中から何れかを選択して予め設定しておくことが可能である。これにより、最大リトライ回数に達するまで再測定しても測定結果がしきい値未満とならず不良のままである場合に、ユーザ所望の次の動作に自動的に移行させることができる。また、最大リトライ回数に達した時の次の動作として一時停止を設定可能としたことで、最大リトライ回数に達した時に、ユーザにとって当該時点で最良の次の動作を選択することも可能である。
なお、上記実施形態では、真円度測定装置に本発明を適用した例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、測定子を被測定物の表面に接触させながら被測定物に対して相対移動させ、当該被測定物の表面性状を測定する表面性状装置であれば適用可能であり、例えば、輪郭測定機や粗さ測定機に適用してもよい。
また、上記実施形態では、測定の種類毎に再測定を許可するか否かとしきい値とを設定可能にしたが、本発明はこれに限定されるものではない。測定の種類に関わらず、一括して再測定を許可するか否かとしきい値を設定されるようにしてもよい。また、1種類の測定のみが可能な装置であれば、当然ながら当該測定についてのみ再測定を許可するか否かとしきい値を設定される。ただし、上記実施形態のようにパートプログラムに従って複数種類の測定を順番に実行することが可能な表面性状装置の場合、測定の種類毎に再測定を許可するか否かとしきい値とを設定可能とするのが好ましい。
また、上記実施形態では、しきい値として幾何公差(真円度、平面度、真直度)を用いる場合を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、測定データのピーク値や、測定データの最大値と最小値との差分を示すピークオーバーレイ値を用いることもできる。また、輪郭、粗さ等の測定する表面性状の種類に応じて適宜選択すればよいことは言うまでもない。
また、上記実施形態では、初回の測定を0回目とし、測定回数としてリトライ回数をカウントするようにした場合を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、初回の測定を1回目として測定回数をカウントするようにしてもよい。
1 真円度測定装置
10 真円度測定装置本体(測定手段)
24 被測定物
26 検出器
26A スタイラス(測定子)
50 制御装置
60 CPU
60A 測定制御手段
60B 判定手段
60C 設定手段
60D 再設定手段
100 設定画面
300 パートプログラム実行制御画面
P パートプログラム

Claims (11)

  1. 測定子を備え、該測定子を被測定物の表面に接触させながら前記被測定物に対して相対移動させて、前記被測定物の表面性状を測定する測定手段と、
    前記測定手段による測定結果を予め設定されたしきい値と比較して、該測定結果の良否を判定する判定手段と、
    前記測定手段による測定回数をカウントすると共に、前記判定手段により前記測定結果が不良と判定された場合に、前記測定回数のカウント値が予め定められた最大値に達するまでの期間内で、前記判定手段により良好と判定されるまで前記測定手段に再測定させる測定制御手段と、
    を備えることを特徴とする表面性状測定装置。
  2. 前記測定手段によって複数の測定を順番に実行するように定義したパートプログラムが記憶される記憶手段を更に備え、
    前記測定制御手段は、前記カウント値が前記最大値に達する前に前記判定手段により良好と判定された場合、前記カウント値をリセットして、前記パートプログラムで定義された順番に従って次の測定を前記測定手段に実行させる、請求項1に記載のことを特徴とする表面測定装置。
  3. 前記測定手段の次の動作として、前記カウント値をリセットして前記パートプログラムで定義された次の測定を前記測定手段に実行させる、前記測定手段による測定を中止させる、及び前記測定手段による測定を一時停止させる、のうちの何れか1つを設定するための設定手段を更に備え、
    前記測定制御手段は、前記カウント値が前記最大値に達しても前記判定手段により良好と判定されなかった場合に、前記設定手段による設定に応じて前記測定手段の動作を制御する、ことを特徴とする請求項2に記載の表面性状測定装置。
  4. 前記測定手段の次の動作として、前記現在測定している断面を前記測定手段に再測定させる、前記カウント値をリセットして前記測定手段に次の断面を測定させる、前記測定手段による測定を中止させる、のうちの何れか1つを再設定する再設定手段を更に備え、
    前記測定制御手段は、前記設定手段により前記一時停止させることが前記次の動作として設定されており、且つ前記カウント値が前記最大値に達しても前記判定手段により良好と判定されなかった場合に、前記測定手段の動作を一時停止して、前記再設定手段によって前記次の動作が再設定されるまで待機する、ことを特徴とする請求項3に記載の表面性状測定装置。
  5. 前記しきい値が、前記測定の種類に応じて設定可能である、ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の表面性状測定装置。
  6. 測定子を被測定物に接触させて被測定物の表面性状を測定する表面性状測定方法であって、
    前記測定子を被測定物の表面に接触させながら前記被測定物に対して相対移動させて、前記被測定物の表面性状を測定するステップと、
    前記表面性状の測定結果を予め設定されたしきい値と比較して、該測定結果の良否を判定するステップと、
    前記表面性状の測定回数をカウントするステップと、
    前記測定結果が不良と判定された場合に、前記測定回数のカウント値が予め定められた最大値に達するまでの期間内で、測定結果が良好と判定されるまで再測定するステップと、
    を備えることを特徴とする表面性状測定方法。
  7. 複数の測定を順番に実行するように定義したパートプログラムを記憶するステップと、
    前記カウント値が前記最大値に達する前に前記測定結果が良好と判定された場合には、前記カウント値をリセットして、記憶した前記パートプログラムで定義された順番に従って次の測定を実行するステップと、
    を更に備えることを特徴とする請求項6に記載の表面性状測定方法。
  8. 次の動作として、前記カウント値をリセットして前記パートプログラムで定義された次の測定を実行する、測定を中止する、及び測定を一時停止する、のうちの何れ1つを設定するステップと、
    前記カウント値が前記最大値に達しても前記測定結果が良好と判定されなかった場合に、設定された前記次の動作に従って動作するステップと、
    を更に備えることを特徴とする請求項7に記載の表面性状測定方法。
  9. 次の動作として、再測定する、前記カウント値をリセットして次の測定を実行する、測定を中止する、のうちの何れか1つを再設定するステップと、
    前記一時停止することが前記次の動作として設定されており、且つ前記カウント値が前記最大値に達しても前記判定手段により良好と判定されなかった場合に、前記測定を一時停止し、前記次の動作が前記再設定されるまで待機するステップと、
    を更に備えることを特徴とする請求項8に記載の表面性状測定方法。
  10. 前記しきい値を、前記測定の種類に応じて設定するステップを更に備えることを特徴とする請求項6乃至請求項9の何れか1項に記載の表面性状測定装置。
  11. 測定子を被測定物の表面に接触させて、該被測定物の表面性状を測定する表面性状測定装置を制御するコンピュータに、請求項6乃至請求項10の何れか1項に記載の表面性状測定方法を実行させるためのプログラム。
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