JP2014109095A - 横取回転システム - Google Patents
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Abstract
【課題】桁架設装置を簡易な構成にて方向転換することができる横取回転装置を提供する。
【解決手段】本実施形態に係る横取回転システム100は、桁架設装置1を横方向側に移動させるように駆動させる横取回転装置40A,40Bを備えている。また、桁架設装置1に対して回転中心CLを設定し、横取回転装置40A,40Bを駆動させることによって、回転中心CL周りに桁架設装置1全体を回転させることができる。従って、桁架設装置1が大きく且つ、長くなった場合でもあっても、横取回転装置40A,40Bを駆動させて回転中心CL周りに回転させることで、桁架設装置1を簡易な構成にて方向転換することができる。
【選択図】図5
【解決手段】本実施形態に係る横取回転システム100は、桁架設装置1を横方向側に移動させるように駆動させる横取回転装置40A,40Bを備えている。また、桁架設装置1に対して回転中心CLを設定し、横取回転装置40A,40Bを駆動させることによって、回転中心CL周りに桁架設装置1全体を回転させることができる。従って、桁架設装置1が大きく且つ、長くなった場合でもあっても、横取回転装置40A,40Bを駆動させて回転中心CL周りに回転させることで、桁架設装置1を簡易な構成にて方向転換することができる。
【選択図】図5
Description
本発明は、桁架設装置の方向転換を行う横取回転システムに関する。
従来より、橋脚に対して桁材を架設する桁架設装置として、特許文献1に示すものが知られている。この桁架設装置は、門型の前部タワーと、門型の後部タワーと、前部タワーと後部タワーとの間に架け渡される吊ガーダーと、手延機と、走行ガーダーと、を備えている。この桁架設装置では、桁材を架設する各橋脚に前部タワーと後部タワーを設置すると共に当該橋脚同士の間に走行ガーダーを設置する。既設の桁材を用いて新設の桁材を移送し、後部タワーの内側領域を通過させながら当該新設の桁材を前部タワーと後部タワーとの間の領域に運ぶと共に走行ガーダー上に仮置きする。その後、新設の桁材を吊ガーダーで吊り上げると共に走行ガーダーを引き抜き、吊ガーダーを降ろして橋脚間に新設の桁材を架設する。当該架設が完了したら、走行ガーダーに沿って前部タワー、後部タワー、吊ガーダー及び手延機を次の設置場所へ移動させる。
上述のような桁架設装置は、前方に直線移動のみが可能であった。一方、桁材を複数架設することによって構成される軌道は、直線的に延びる部分のみならず、水平面内において曲がった部分も有している。従って、桁架設装置の方向転換を行う必要性が生じる場合がある。ここで、方向転換を行うための機構として、桁架設装置の長さ方向における中途位置で折り曲げ変形可能な中折れ装置を設けることが考えられる。しかしながら、桁架設装置は、全長が長く装置全体としての重量も非常に大きい装置である。従って、前述のような中折れ装置を設けた場合、装置が非常に大掛かりになってしまうという問題がある。従って、全長が長く重量が大きい桁架設装置を、簡易な構成にて方向転換することができる横取回転システムが求められていた。
そこで、本発明は、桁架設装置を簡易な構成にて方向転換することができる横取回転システムを提供することを目的とする。
本発明に係る横取回転システムは、橋脚に桁材を架設する桁架設装置の方向転換を行う横取回転システムであって、桁架設装置の前後方向における所定の位置に配置され、桁架設装置を横方向側に移動させるように駆動する駆動部を備え、桁架設装置に対して回転中心を設定し、駆動部を駆動させることによって、回転中心周りに桁架設装置全体を回転させる。
本発明に係る横取回転システムは、桁架設装置を横方向側に移動させるように駆動させる駆動部を備えている。また、桁架設装置に対して回転中心を設定し、駆動部を駆動させることによって、回転中心周りに桁架設装置全体を回転させることができる。従って、桁架設装置が大きく且つ、長くなった場合でもあっても、駆動部を駆動させて回転中心周りに回転させることで、桁架設装置を簡易な構成にて方向転換することができる。
本発明に係る横取回転システムにおいて、駆動部を少なくとも2つ備え、回転中心は、少なくとも2つの駆動部の駆動によって、桁架設装置の任意の位置に設定可能であることが好ましい。少なくとも2つの駆動部を備え、それらの駆動部の横取速度や横取方向を制御することによって、物理的に回転可能な部分(例えば、ヒンジ構造)を回転中心に設定することができるのみならず、仮想的な回転中心を設定することも可能となる。これによって、状況に合わせて好適な位置に回転中心を設定することができる。
本発明に係る横取回転システムにおいて、桁架設装置は、橋脚上に設置される門型の前部タワー及び後部タワーを備え、前部タワー及び後部タワーは、上下方向に延びる一対の脚柱をそれぞれ備え、回転中心は、前部タワーの脚柱及び後部タワーの脚柱の何れか一の脚柱の位置に設定され、回転中心に対応する脚柱には、ヒンジ構造が設けられることが好ましい。前部タワー及び後部タワーは、桁架設装置の中でも重量が大きくなり易い部分であるが、それらの脚柱の何れかの位置にヒンジ構造を設け、当該位置を回転中心とすることにより、桁架設装置の横取回転を行い易くなる。
本発明に係る横取回転システムにおいて、桁架設装置と橋脚との間に設けられ、橋脚側に固定される第1の支持部と、桁架設装置を支持する第2の支持部と、を備える支持構造を更に備え、第2の支持部は、第1の支持部に対して桁架設装置が、前後方向及び横方向に相対的に移動可能となるように、桁架設装置を支持することが好ましい。桁架設装置を回転中心周りに回転させた場合、桁架設装置は橋脚に対して、横方向のみならず前後方向にも移動する。第1の支持部は橋脚側に固定されている一方、第2の支持部は、第1の支持部に対して桁架設装置が、前後方向及び横方向に相対的に移動可能となるように、桁架設装置を支持している。従って、支持構造は、回転中心周りに回転する桁架設装置を、スムーズに移動させながら、確実に支持することができる。
本発明に係る横取回転システムにおいて、駆動部は、桁架設装置と橋脚との間に設けられ、支持構造を有していることが好ましい。これによって、駆動部は、桁架設装置に駆動力を付与させながら、回転中心周りに回転する桁架設装置を、スムーズに移動させながら、確実に支持することができる。
本発明に係る横取回転システムにおいて、駆動部は、橋脚側に固定され、横方向に延びる一対の横取レールと、橋脚側に固定され、横方向に延びる推力レールと、横取レールに沿って横方向に移動可能であると共に、桁架設装置を前後方向に相対的に移動可能に支持する台車と、一端側が台車に連結されると共に、他端側が推力レールにスライド可能に連結され、横方向に伸縮可能なジャッキと、ジャッキの他端側に設けられ、推力レールに沿ってスライド可能であると共に、推力レールを把持可能であるジャッキクランプと、台車側に設けられ、横取レールに沿ってスライド可能であると共に、横取レールを把持可能である惜しみクランプと、を備えることが好ましい。ジャッキクランプで推力レールを把持すると共に、横取レールに対する惜しみクランプの把持を解除した状態で、ジャッキを伸ばすことにより、台車が横取レールに沿って移動する。これによって、台車の横方向への移動に伴って桁架設装置も移動する。このとき、台車は、桁架設装置を前後方向に相対的に移動可能に支持しているため、回転中心周りに回転することによって生じる桁架設装置の前後方向への移動にも対応することができる。次に、惜しみクランプで横取レールの把持を行い、推力レールに対するジャッキクランプの把持を解除すると共に、ジャッキを縮めることで、台車及び桁架設装置は固定された状態で、ジャッキの他端側が推力レールに沿ってスライドする。このようなジャッキクランプ及び惜しみクランプの把持・解除をジャッキの伸縮を繰り返すことによって、シンプルな構成でありながら、確実に桁架設装置を移動させることができる。
本発明に係る横取回転システムにおいて、第1の支持部は、横方向に延びる第1の溝部を上面側に有する第1のスライドプレートを備え、第2の支持部は、第1の溝部内に配置される第1の突出部を下面側に有する第2のスライドプレートを備えることが好ましい。これによって、桁架設装置が横方向側へ移動するとき、当該桁架設装置を支持する第2の支持部の第2のスライドプレートが、第1のスライドプレートの第1の溝部によって、第1の突出部をガイドされることにより、横方向へ移動する。このように、溝部と突出部を有するスライドプレートを用いてスライド移動させることによって、シンプルな構成でありながら、安定した状態で桁架設装置を移動させることができる。
本発明に係る横取回転システムにおいて、第2のスライドプレートは、前後方向に延びる第2の溝部を上面側に有し、第2の支持部は、第2の溝部内に配置される第2の突出部を下面側に有する第3のスライドプレートを更に備えることが好ましい。これによって、桁架設装置が第1の支持部に対して相対的に前後方向に移動しても、当該桁架設装置を支持する第2の支持部の第3のスライドプレートが、第2のスライドプレートの第2の溝部によって、第2の突出部をガイドされることにより、前後方向へ移動する。このように、溝部と突出部を用いたスライドプレートを用いてスライド移動させることによって、シンプルな構成でありながら、安定した状態で桁架設装置を移動させることができる。また、第1〜第3のスライドプレートを組み合わせることによって、回転中心周りに回転することによって生じる桁架設装置の前後方向への移動にも対応することができる。
本発明に係る横取回転システムにおいて、桁架設装置は、橋脚上に設置される門型の前部タワー及び後部タワーを備え、前部タワー及び後部タワーは、上下方向に延びる一対の脚柱をそれぞれ備え、回転中心は、後部タワーの任意の位置に設定され、第2の支持部の第2のスライドプレート及び第3のスライドプレートは、前部タワーの脚柱の下方に配置されることが好ましい。後部タワーの任意の位置に回転中心を設定した場合、前部タワーも一定量回転移動する。このとき、前部タワーはある程度の重量を有するため、前部タワーの脚柱を支持する支持部は大きな重量を支持する必要がある。このような支持部に、スライドプレート構造を採用することによって、前部タワーを安定した状態で移動させることができる。
本発明に係る横取回転システムにおいて、第1の支持部は、第1の低摩擦樹脂板を備え、第2の支持部は、第1の低摩擦樹脂板と面接触する第2の低摩擦樹脂板を備えることが好ましい。滑りやすい第1の低摩擦樹脂板と第2の低摩擦樹脂板とが面接触することによって、シンプルな構成でありながら、第2の支持部は、第1の支持部に対して桁架設装置が、前後方向及び横方向に相対的に移動可能となるように、桁架設装置を支持することができる。
本発明に係る横取回転システムにおいて、桁架設装置は、橋脚上に設置される門型の前部タワー及び後部タワーと、前後方向に延びる部材と、を備え、部材の下面側には、前後方向に延びるレール部が設けられ、第2の支持部の上面側には、レール部を相対的にスライド可能に支持するスライド支持部が設けられていることが好ましい。第2の支持部は、スライド支持部が設けられているため、回転中心周りに回転することによって生じる桁架設装置の前後方向への移動にも対応することができる。
本発明に係る横取回転システムにおいて、駆動部は、桁架設装置の前端側と後端側に少なくとも1つずつ設けられ、駆動部には、当該駆動部を制御する制御部が電気的に接続され、制御部は、それぞれの駆動部と回転中心との位置関係に基づいて、それぞれの駆動部の、一回あたりの駆動における横取速度及び横取距離を制御することが好ましい。これによって、駆動部と回転中心との位置関係に基づいて、各駆動部同士の動作を同期させることができる。これによって、確実且つスムーズに桁架設装置を移動させることができる。
本発明によれば、桁架設装置を簡易な構成にて方向転換することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明では、同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。また、「上」、「下」の語は、鉛直方向の上方、下方にそれぞれ対応するものである。
まず、図1を参照して、桁架設装置1の概略構成について説明する。図1は、本実施形態に係る横取回転システム100によって方向転換が行われる桁架設装置1を横方向から見た概略構成図である。桁架設装置1は、先行して施工された橋脚2に対して、方向Aに向かって順次、桁材3を架設する装置である。以下の説明においては、方向Aにおける前方を「前」とし、後方を「後」として説明する。図1に示すように、桁架設装置1は、前部タワー4、後部タワー6、吊ガーダ―7及び手延機8を含む本体部10と、走行ガーダ―9と、を備えている。桁架設装置1のうち、吊ガーダ―7、手延機8、及び走行ガーダ―9は、前後方向に延びる部材を構成している。なお、本実施形態では、電車が走行するレールを敷設するための桁架設構造を例にして説明する。ただし、桁架設装置1は、電車のための桁架設構造以外にも適用可能である。また、走行ガーダー無しのタイプの桁架設装置に対しても適用可能である。
前部タワー4及び後部タワー6は、門型のフレーム体である。前部タワー4は、桁材3が架設される橋脚2のうち、前方の橋脚2上に設置される。後部タワー6は、前部タワー4と前後方向に対向するように、後方の橋脚2上に設置される。なお、図6に示すように、前部タワー4は、横方向に互いに離間すると共に上下方向に延びる一対の脚柱21A,21Bと、横方向に延在して脚柱21Aの上端と脚柱21Bの上端とを連結する横架材22と、を備える。脚柱21A,21Bの下端が橋脚2の横梁上に載置される。後部タワー6は、横方向に互いに離間すると共に上下方向に延びる一対の脚柱23A,23Bと、横方向に延在して脚柱23Aの上端と脚柱23Bの上端とを連結する横架材24と、を備える。脚柱23A,23Bの下端が橋脚2の横梁上に載置される。
吊ガーダー7は、前後方向に延在すると共に、前部タワー4の内側領域及び後部タワー6の内側領域に配置されて、当該前部タワー4及び後部タワー6に架け渡されている。吊ガーダー7は、前部タワー4に前端側を支持され、後部タワー6に後端側を支持されて、上下方向に移動可能である。吊ガーダー7は、桁材3を吊下げる機能を有している。手延機8は、前部タワー4から前方へ向かって橋脚2上に延在している。走行ガーダー9は、前後方向へ延在すると共に手延機8を介して橋脚2上を前後方向へ移動する。走行ガーダー9は、前部タワー4の内側領域、後部タワー6の内側領域及び手延機8の内側に配置されている。
次に、図2〜図4を参照して、桁架設装置1を用いて橋脚2に桁材3を架設する工程について説明する。図2〜図4は、桁架設装置1を用いて橋脚2に桁材3を架設するときの様子を示す概略構成図である。なお、ここでは、橋脚2Aと橋脚2Bとの間に桁材3Aを架設する場合を例にして説明する。
図2(a)に示すように、橋脚2Aより後方では、既に桁材3Bが架設されている。後部タワー6は橋脚2A上に設置され、前部タワー4は橋脚2B上に設置されている。走行ガーダ―9は、少なくとも橋脚2Aと橋脚2Bとの間に設置されており、橋脚2Bより更に前方に延びている。後部タワー6よりも後方では、既設の桁材3B上で、新設する桁材3Aの運搬準備がなされる。すなわち、桁材3Aの後端は後部親子台車11上に設置され、前端は前部親子台車12上に設置される。後部親子台車11は、上側の子台車11aと下側の親台車11bに切り離し可能である。前部親子台車12は、上側の子台車12aと下側の親台車12bに切り離し可能である。親子台車11,12は、既設の桁材3B上に敷設されたレールに沿って移動することができる。
図2(b)に示すように、走行ガーダー9上に新設の桁材3Aを仮置きするスペースを確保するために、吊ガーダー7を上方へ移動する。親子台車11,12が前方へ移動することによって、新設の桁材3Aが前方へ運搬される。図2(c)に示すように、前部親子台車12が走行ガーダー9の後端まで至ると、子台車12aは、新設の桁材3Aを支持した状態のまま、既設の桁材3B上の親台車12bから離脱し、走行ガーダー9上に移動する。このとき、新設の桁材3Aは、後部タワー6の内側領域を通過して、後部タワー6と前部タワー4との間の領域に入り込む。新設の桁材3Aが更に前方へ移動すると、後部親子台車11が走行ガーダー9の後端まで至り、子台車11aは、新設の桁材3Aを支持した状態のまま、既設の桁材3B上の親台車11bから離脱し、走行ガーダー9上に移動する。これによって、新設の桁材3Aが走行ガーダー9上に仮置きされた状態となる(図3(a)に示す状態)。
図3(a)に示すように、新設の桁材3Aが走行ガーダー9上に仮置きされた状態となった後、当該桁材3Aと吊ガーダー7とが接続され、桁材3Aが吊ガーダー7に吊られた状態となる。当該接続が完了した後、新設の桁材3Aを吊った状態のまま吊ガーダー7を上方へ移動させる。新設の桁材3Aが吊り上げられた後、子台車11a,12aは、後退して走行ガーダー9から親台車11b上,12b上へ移動すると共に当該親台車11b,12bと連結される。
図3(b)に示すように、新設の桁材3Aが吊り上げられると共に子台車11a,12aが走行ガーダー9から降ろされた後、走行ガーダ―9の引き抜きが行われる。走行ガーダー9は手延機8を介して前方へ移動し、橋脚2Aと橋脚2Bとの間の領域から引き抜かれる。図3(c)に示すように、橋脚2Aと橋脚2Bとの間の領域から走行ガーダー9が引き抜かれた後、吊ガーダー7が下方へ移動することによって、新設の桁材3Aが降ろされる。そして、図4(a)に示すように、桁材3Aの後端が橋脚2A上に設置され、前端が橋脚2B上に設置されることにより、橋脚2Aと橋脚2Bとの間に桁材3Aが架設される。桁材3Aの架設が完了すると、当該桁材3Aと吊ガーダー9との接続が解除される。
図4(b)に示すように、吊ガーダー7を上方へ移動し、当該吊ガーダ―7の後端部を後端台車13で支持する。これによって、後部タワー6を吊ガーダー7で仮受けする。図4(c)に示すように、走行ガーダー9をガイドとして手延機8、前部タワー4及び後部タワー6を前方へ移動する。これによって、次の桁材3Aを架設する位置まで移動させる。ここでは、橋脚2Cと橋脚2Bとの間に次の桁材3Aを架設するものとし、前部タワー4を橋脚2C上に設置し、後部タワー6を橋脚2Bに設置する。
次に、本実施形態の横取回転システム100について、図5〜図20を参照して説明する。
横取回転システム100は、桁架設装置1を水平面内において回転移動させることによって、桁架設装置1の方向転換を行うためのシステムである。上述で説明したように、桁架設装置1は、前方への直線移動のみが可能である。一方、図7(a)に示すように、桁材を架設するための軌道RWは、直線部分STのみならず、曲がった部分TPも有している。当該部分TPでは、桁架設装置1を(計画された)軌道RWに沿って方向転換を行う必要がある。そこで、本実施形態に係る横取回転システム100は、桁架設装置1の前後方向における所定の位置に、桁架設装置1を横方向側に移動させるように駆動する横取回転装置40A,40Bを配置し、桁架設装置1に対して回転中心CLを設定し、横取回転装置40A,40Bを駆動させ、回転中心CL周りに桁架設装置1全体を回転させることによって、方向転換を行っている。また、図7(b)に示すように、桁架設装置1を単純に横方向D1のみに移動させる場合、桁架設装置1の所定ポイントSPの位置は、前後方向における位置は一定のまま、横方向へのみ移動する。従って、桁架設装置1を横方向D1へ移動させる場合は、例えば、橋脚2上に横方向D1へ延びるレールを設け、当該レールに沿って移動する台車を桁架設装置1の所定ポイントSPに固定すればよい。しかしながら、本実施形態に係る横取回転システム100では、回転中心CL周りに桁架設装置1を回転させるため、桁架設装置1の所定ポイントSPは、円弧を描くように移動方向D2へ移動する。すなわち、移動方向D2は、横方向成分のみならず、前後方向成分も含む。本実施形態に係る横取回転システム100は、前後方向成分を含む移動方向D2に対応可能な支持構造を有している(詳細な構造は後述)。なお、「横方向」とは桁架設装置1の幅方向を示している。また、「前後方向」とは、桁架設装置1が延びる方向である。
図5及び図6に示すように、本実施形態に係る横取回転システム100は、桁架設装置1の前端側で当該桁架設装置1の駆動及び支持を行う前端側構造30Aと、桁架設装置1の後端側で当該桁架設装置1の駆動及び支持を行う後端側構造30Bと、前部タワー4に対応する位置で桁架設装置1の支持を行う前部タワー側構造30Cと、後部タワー6に対応する位置で桁架設装置1の支持を行う後部タワー側構造30Dと、を有している。このうち、前端側構造30A及び後端側構造30Bは、桁架設装置1を横方向側に移動させるように駆動する横取回転装置40A,40Bをそれぞれ備えている。横取回転装置40A,40Bは、桁架設装置1を移動させるための駆動力を発生させるための構成を有すると共に、桁架設装置1を横方向側に横滑りさせるための構成を有している(横取回転装置40A,40Bの詳細な構成については後述する)。なお、「横方向側へ移動させる」とは、移動方向の方向成分として、横方向が含まれていることを指し、完全に横方向へ移動することだけでなく、前後方向への方向成分も含み、横方向から所定角度傾いている方向へ移動することも含んでいる。また、横取回転システム100は、システム全体の制御を行う制御部101を備えている。
横取回転システム100は、桁架設装置1に対して回転中心CLを設定し、横取回転装置40A,40Bを駆動させることによって、回転中心CL周りに桁架設装置1全体を回転させるシステムである。横取回転システム100では、場所に応じて回転中心CLを任意の位置に設定することができる。具体的には、図5(b)に示すように前部タワー4の一方の脚柱21A(脚柱21Bでもよい)の位置に設定してもよく、及び図5(c)に示すように後部タワー6の一対の脚柱23A,23B同士の間の中央位置に設定してよい。以下の説明では、前部タワー4の脚柱21Aに回転中心CLを設定する場合と、後部タワー6の中央位置に回転中心CLを設定する場合のそれぞれについての横取回転システム100の構成について説明する。なお、図5(b)では、走行ガーダー9が吊ガーダー7と重なっている状態を例にして説明しているが、走行ガーダー9が前方に移動しており、前部タワー4と後部タワー6との間から走行ガーダー9が除かれている状態であってもよい。
(前部タワー回転中心:前端側構造)
まず、前部タワー4に回転中心CLを設定する場合(図5(b)の場合)の横取回転システム100の構成について説明する。図8〜図12を参照して、前端側構造30Aの構成について説明する。図8に示すように、前端側構造30Aは、桁架設装置1の手延機8と橋脚2との間に設けられる横取回転装置40Aを備えている。横取回転装置40Aは、桁架設装置1を横方向側へ移動させるように駆動する機能を有すると共に、桁架設装置1を移動可能とするように支持する支持構造41Aも有している。支持構造41Aは、桁架設装置1と橋脚2との間に設けられており、橋脚2側に固定される第1の支持部42と、桁架設装置1を支持する第2の支持部45と、を備える構造である。第2の支持部45は、第1の支持部42に対して桁架設装置1が、前後方向及び横方向に相対的に移動可能となるように、桁架設装置1を支持する。
まず、前部タワー4に回転中心CLを設定する場合(図5(b)の場合)の横取回転システム100の構成について説明する。図8〜図12を参照して、前端側構造30Aの構成について説明する。図8に示すように、前端側構造30Aは、桁架設装置1の手延機8と橋脚2との間に設けられる横取回転装置40Aを備えている。横取回転装置40Aは、桁架設装置1を横方向側へ移動させるように駆動する機能を有すると共に、桁架設装置1を移動可能とするように支持する支持構造41Aも有している。支持構造41Aは、桁架設装置1と橋脚2との間に設けられており、橋脚2側に固定される第1の支持部42と、桁架設装置1を支持する第2の支持部45と、を備える構造である。第2の支持部45は、第1の支持部42に対して桁架設装置1が、前後方向及び横方向に相対的に移動可能となるように、桁架設装置1を支持する。
具体的には、横取回転装置40Aは、一対の横取レール46A,46Bと、推力レール47と、複数の台車48と、推進ジャッキ49と、ジャッキクランプ51と、惜しみクランプ52と、レールストッパ50と、を備えている。このうち、支持構造41Aの第1の支持部42は、少なくとも横取レール46A,46Bによって構成され、第2の支持部45は、少なくとも台車48によって構成される。
横取レール46A,46Bは、橋脚2側に固定され、横方向に延びている。横取レール46A及び横取レール46Bは、それぞれ前後方向に一定間隔で離間するように互いに平行をなしており、それぞれ支持梁53A,53B上に設けられている(図10参照)。なお、支持梁53A,53Bは、橋脚2の上部に形成される高さ調節部材54上に設けられる。横取レール46A,46Bは、横方向において、少なくとも手延機8よりも広い範囲に亘って設けられる。推力レール47は、橋脚2側に固定され、横方向に延びている。推力レール47は、前後方向において、横取レール46Aと横取レール46Bとの間に配置されておいる。具体的には、推力レール47は、高さ調節部材54上に、支持梁53Aと支持梁53Bとの間に設けられる。これにより、推力レール47の上端の位置は、横取レール46A,46Bの上端よりも低い位置に設定される。推力レール47の横方向における長さは、横取回転装置40Aによる横取距離に基づいて設定され(横取レール46A,46Bより短い)、横方向における位置も、推進ジャッキ49を設ける台車48の位置に基づいて設定される。
台車48は、横取レール46A,46Bに沿って横方向に移動可能であると共に、桁架設装置1を前後方向に相対的に移動可能に支持する。台車48は、横取レール46A,46B上に複数配置されており、それぞれの台車48同士は、連結板56や連結梁57で連結されている。
図9〜図11を参照して、台車48の詳細な構成について説明する。なお、図10は、図9に沿ったX−X線に沿った断面図であるが、ローラ64A,64B付近については、ローラ64A,64Bを通過する線Lに沿って切断された断面を示している。図9〜図10に示すように、台車48は、下部台車61と、下部台車61上に設けられる上部台車62と、を備えている。また、下部台車61と上部台車62とは、上下方向に延びる軸部60で連結されている。上部台車62は、軸部60を中心として、水平面内で回転可能である。
下部台車61は、ベース部63と、ベース部63にベアリング66を介して回転可能に支持されたローラ64A,64Bと、を備えている(図10参照)。ローラ64A,64Bの軸心は、前後方向に水平に延びている。ローラ64Aは、横取レール46A上を走行するように横方向に一対設けられており、ローラ64Bは、横取レール46B上を走行するように横方向に一対設けられている。また、各ローラ64Aは、前後方向から見て(図9に示す方向から見て)、各ローラ64Bと同位置に設けられている。
上部台車62は、ベース部67と、ベース部67に回動可能に支持された逆さローラ部70と、を備えている。なお、上部台車62は、手延機8の姿勢に従って、軸部60周りに回転可能であるが、ここでの説明は、手延機8が前後方向に真っ直ぐ延びている状態であるものとして説明する。ベース部67は、その下面67aが下部台車61のベース部63の上面63aと対向するように、配置されている。ベース部67とベース部63とは軸部60を介して接続されている。ベース部67は、底板68の横方向の両端側に、互いに平行となるように対向する一対の起立板69を有している。逆さローラ部70は、一対の起立板69によって両端を軸支される回転軸71を介して、ベース部67に支持されている。回転軸71の軸心は、横方向に水平に延びている。これによって、逆さローラ部70は、回転軸71周りに回転することができる。逆さローラ部70は、回転軸71に連結される一対の支持部材72と、支持部材72にベアリング(不図示)を介して回転可能に支持された一対のローラ73と、を備えている。ローラ73は、手延機8の下面に設けられた前後方向に延びるレール部8aを支持している(図8参照)。ローラ73の軸心は、それぞれ横方向に水平に延びている。ローラ73は、台車48の上面側に設けられ、レール部8aをスライド可能に支持するスライド支持部として機能する。
推進ジャッキ49は、一端側が台車48に連結されると共に、他端側が推力レール47に対してジャッキクランプ51を介してスライド可能に連結され、横方向側に伸縮可能である。具体的には、推進ジャッキ49は、シリンダ部76と、油圧によってシリンダ部76内をピストン運動可能なロッド部77と、を備えている。ロッド部77の先端の連結部78は、台車48の下部台車61のベース部63に設けられた連結部79と、ピン81を介して回転可能に連結されている。シリンダ部76の先端の連結部82は、ジャッキクランプ51の連結部83と、ピン84を介して回転可能に連結されている。
ジャッキクランプ51は、推進ジャッキ49の他端側に設けられ、推力レール47に沿ってスライド可能であると共に、推力レール47を把持可能なクランプである。図12にジャッキクランプ51の詳細な構造を示す。図12に示すように、ジャッキクランプ51は、推力レール47に取り付けられる溝部86を下端部に有する本体部87と、本体部87に設けられ、推力レール47上を移動する一対のローラ88と、推力レール47を把持するための油圧ジャッキ89と、を備える。図12(b)に示すように、推力レール47は、上下方向に延びるウェブ部47aと、ウェブ部47a上端で幅方向に広がるフランジ部47bと、を有している。本体部87の溝部86は、推力レール47の上端部分を取り囲むような形状に構成されている。具体的に、溝部86は、フランジ部47bの上面と対向する底面86aと、底面86aの両端から下方へ延びてフランジ部47bの幅方向の各側面と対向する一対の側面86bと、各側面86bの下端から内側へ延びてフランジ部47bの下面と対向する一対の把持面86cと、を有している。溝部86の底面86aからは、油圧ジャッキ89の下端部が延びており、当該下端部が上下方向にピストン運動可能である。油圧ジャッキ89の下面89aは、フランジ部47bの上面と接触可能である。
ジャッキクランプ51は、スライド可能な状態では、油圧ジャッキ89の下面89aが離れた状態となっている(図12(a)に示す状態)。これによって、ジャッキクランプ51は、ローラ88が推力レール47上を移動することにより、当該推力レール47に沿ってスライドする。一方、ジャッキクランプ51が推力レール47を把持する場合、油圧ジャッキ89が下降して下面89aがフランジ部47bと当接することによって、ジャッキクランプ51全体が持ち上がる。これによって、フランジ部47bが油圧ジャッキ89の下面89aと把持面86cに把持された状態となる(図12(b)に示す状態)。
図8に戻り、惜しみクランプ52は、台車48側に設けられ、横取レール46A,46Bに沿ってスライド可能であると共に、横取レール46A,46Bを把持可能なクランプである(なお、横取レール46A,46Bの何れか一方のみに設けられていてよく、あるいは両方に設けられていてもよい)。惜しみクランプ52は、ジャッキクランプ51と同様に、油圧ジャッキを用いた把持構造を有しており、同様な原理にて横取レール46A,46Bをスライド及び把持可能である。レールストッパ50は、台車48を横取レール46A,46Bに固定しておくためのストッパ部材であり、横取レール46A,46Bの上端部を取り囲むと共に、ボルトで押圧することによって、台車48の移動を制限することができる。
上述のような構成を有する横取回転装置40Aの動作について説明する。まず、推進ジャッキ49は、縮んだ状態となっているものとする(図9の実線で示した推進ジャッキ49の状態)。また、ジャッキクランプ51で推力レール47を把持し、惜しみクランプ52の把持状態を解除しておく。この状態で推進ジャッキ49を伸ばすことによって、台車48が横取レール46A,46Bに沿って横方向へ移動する。複数の台車48は、互いに連結板56や連結梁57で連結されているため、全ての台車48が横方向へ移動する。これに伴って、桁架設装置1も横方向側へ移動する。推進ジャッキ49が所定長さまで伸びたら、惜しみクランプ52で横取レール46A,46Bを把持し、ジャッキクランプ51の把持状態を解除する。この状態で推進ジャッキ49を縮めることによって、台車48は動くことなく、ジャッキクランプ51が推力レール47をスライドしながら推進ジャッキ49が縮まる。再び、ジャッキクランプ51の把持及び惜しみクランプ52の把持状態解除を行い、推進ジャッキ49を伸ばすことによって、桁架設装置1が台車48と共に横方向側へ移動する。このような動作を繰り返すことによって、横取回転装置40Aは、桁架設装置1を横方向側へ移動させる。
当該移動に伴い、横取回転装置40Aの横取レール46A,46Bに対して桁架設装置1が、前後方向及び横方向側に相対的に移動する。図7(b)に示すように、移動前に所定の台車48が手延機8を支持しているポイントを初期ポイントSPとした場合、移動に従って台車48はD1に示すように横方向のみに移動する。これに対して手延機8の初期ポイントSPはD2に示すように円弧を描きながら、横方向のみならず前後方向にも移動する。従って、台車48が手延機8を支持する箇所(手延機8の下面のレール部8aの何れかの位置である)は移動に伴って変動する。しかし、台車48は、下部台車61のローラ64A,64Bにより横取レール46A,46Bに沿った横方向へ移行可能であることに加え、軸部60によって上部台車62が水平面内で回転可能であると共に、上部台車62のローラ73によってレール部8aをガイドしながら支持位置を移動させることができる。従って、桁架設装置1が円弧を描きながら横方向へ移動しても、当該移動に伴って、上部台車62がレール部8aをローラ73でガイドしながら、レール部8aの角度に合わせて軸部60周りに回転する。また、上部台車62は、回転軸71周りに回転可能な逆さローラ部70を有しているため、桁架設装置1のピッチング方向の動きにも追従することができる。
(前部タワー回転中心:後端側構造)
図13及び図14を参照して、後端側構造30Bの構成について説明する。図13及び図14に示すように、後端側構造30Bは、桁架設装置1の吊ガーダ―7と橋脚2との間に設けられる横取回転装置40Bを備えている。なお、後端側構造30Bでは、既設の桁3上に配置された台車90の上に、高さ調節部材91を介して横取回転装置40Bが配置されている。
図13及び図14を参照して、後端側構造30Bの構成について説明する。図13及び図14に示すように、後端側構造30Bは、桁架設装置1の吊ガーダ―7と橋脚2との間に設けられる横取回転装置40Bを備えている。なお、後端側構造30Bでは、既設の桁3上に配置された台車90の上に、高さ調節部材91を介して横取回転装置40Bが配置されている。
横取回転装置40Bは、桁架設装置1を横方向へ移動させるように駆動する機能を有すると共に、桁架設装置1を移動可能となるように支持する支持構造41Bも有している。支持構造41Aは、桁架設装置1と橋脚2との間に設けられ、橋脚2側に固定される第1の支持部42と、桁架設装置1を支持する第2の支持部45と、を備える構造である。第2の支持部45は、第1の支持部42に対して桁架設装置1が、前後方向及び横方向に相対的に移動可能となるように、桁架設装置1を支持する。
具体的には、横取回転装置40Bは、一対の横取レール46A,46Bと、推力レール47と、複数の台車48と、推進ジャッキ49と、ジャッキクランプ51と、惜しみクランプ52と、レールストッパ50と、を備えている。このうち、支持構造41Aの第1の支持部42は、少なくとも横取レール46A,46Bによって構成され、第2の支持部45は、少なくとも台車48によって構成される。なお、後端側構造30Bに係る横取回転装置40Bは、台車48の数と、台車が吊ガーダ―7の下面のレール部7aを支持している点、桁架設装置1の横方向への移動が横取回転装置40Aと反対である点を除いては、前端側構造30Aに係る横取回転装置40Aと略同様な構造を有しており、略同様な動作を行うため、説明を省略する。
(前部タワー回転中心:前部タワー側構造)
図15を参照して、前部タワー側構造30Cの構成について説明する。図15に示すように、前部タワー側構造30Cは、桁架設装置1の前部タワー4の脚柱21Aと橋脚2との間に設けられるヒンジ構造90Aと、桁架設装置1の前部タワー4の脚柱21Bと橋脚2との間に設けられる支持構造90Bと、桁架設装置1の走行ガーダー9と橋脚2との間に設けられる支持構造90Cと、を備えている。なお、橋脚2上には、高さ調節部材93が設けられ、当該高さ調節部材93には、走行ガーダー9に対応する位置に高さ調節部材94が更に設けられている。
図15を参照して、前部タワー側構造30Cの構成について説明する。図15に示すように、前部タワー側構造30Cは、桁架設装置1の前部タワー4の脚柱21Aと橋脚2との間に設けられるヒンジ構造90Aと、桁架設装置1の前部タワー4の脚柱21Bと橋脚2との間に設けられる支持構造90Bと、桁架設装置1の走行ガーダー9と橋脚2との間に設けられる支持構造90Cと、を備えている。なお、橋脚2上には、高さ調節部材93が設けられ、当該高さ調節部材93には、走行ガーダー9に対応する位置に高さ調節部材94が更に設けられている。
ヒンジ構造90Aは、橋脚2側に固定される固定部96と、前部タワー4の脚柱21A側に形成される受部97と、を備えている。固定部96は、高さ調節部材93上に固定されて重ねられた平板部材95,98と、平板部材98の上面に設けられた突出部99と、を備えている。突出部99は、上端側が球状に形成されている。受部97は、前部タワー4の脚柱21の底面に、突出部99に対応する凹部を形成することによって構成される。受部97の上端面(最も奥の面)は、突出部99の球状の上端と略同径の球面となっている。突出部99を受部97に挿入し、前部タワー4の脚柱21Aを鉛直方向に直立させたとき、突出部99の中心軸線と、受部97の中心軸線が一致するように構成されている。桁架設装置1の回転中心CLは、当該中心軸線上に設定される。これによって、前部タワー4の脚柱21Aは、受部97を突出部99で支持されながら回転可能である。なお、受部97と突出部99の構造は、脚柱21B側にも設けられており、脚柱21Bを回転中心CLに設定することも可能となっている。
前部タワー4の脚柱21Bの支持構造90Bは、橋脚2側に固定される第1の支持部102と、前部タワー4の脚柱21Bを支持する第2の支持部103と、を備えている。第2の支持部103は、第1の支持部102に対して前部タワー4の脚柱21Bが、前後方向及び横方向に相対的に移動可能となるように、前部タワー4の脚柱21Bを支持する。
第1の支持部102は、高さ調節部材93上に固定された平板部材95によって構成されている。第1の支持部102は、平板部材95の上面95aに低摩擦樹脂板104を備えている。また、第2の支持部103は、前部タワー4の脚柱21Bに固定された平板部材98によって構成されている。第2の支持部103は、平板部材98の下面98aに低摩擦樹脂板106を備えている。平板部材95の低摩擦樹脂板104と平板部材98の低摩擦樹脂板106は、互いに面接触する。低摩擦樹脂板106を有する第2の支持部103は、第1の支持部102の低摩擦樹脂板104と面接触することで横方向及び前後方向に滑ることができる。従って、第2の支持部103に固定された前部タワー4の脚柱21Bは、第1の支持部102に対して前後方向及び横方向に相対的に移動可能である。なお、低摩擦樹脂板として、例えばPTFE板のようなフッ素樹脂板を適用してよく、具体的にはテフロン(登録商標)板を適用してよい。
走行ガーダー9の支持構造90Cは、橋脚2側に固定される第1の支持部107と、走行ガーダー9を支持する第2の支持部108と、を備えている。第2の支持部108は、第1の支持部107に対して走行ガーダー9が、前後方向及び横方向に相対的に移動可能となるように、走行ガーダー9を支持する。また、第2の支持部108の上面側には、走行ガーダー9の下面に形成される前後方向に延びるレール部9aを相対的にスライド可能に支持するスライド支持部109が設けられている。なお、支持部107,108は、走行ガーダー9の各レール部9aに対してそれぞれ設けられている。
第1の支持部107は、高さ調節部材94上に固定された平板部材によって構成されており、当該平板部材の上面に低摩擦樹脂板111を備えている。第2の支持部108は、第1の支持部107と走行ガーダー9との間に配置された挟みサンドル(ボギーローラなどに変更してもよい)によって構成されている。第2の支持部108には、レール部9aをスライド可能に支持する溝部を備えたスライド支持部109が形成されている。第2の支持部108は、下面に低摩擦樹脂板112を備えている。第1の支持部107の低摩擦樹脂板111と第2の支持部108の低摩擦樹脂板112は、互いに面接触する。低摩擦樹脂板112を有する第2の支持部108は、第1の支持部107の低摩擦樹脂板111と面接触することで横方向及び前後方向に滑ることができる。従って、第2の支持部108にスライド可能に支持された走行ガーダー9は、第1の支持部107に対して前後方向及び横方向に相対的に移動可能である。
(前部タワー回転中心:後部タワー側構造)
図16を参照して、後部タワー側構造30Dの構成について説明する。図16に示すように、後部タワー側構造30Dは、桁架設装置1の走行ガーダー9と橋脚2との間に設けられる支持構造90Cと、を備えている。この支持構造90Cは、前部タワー側構造30Cにおける支持構造90Cと同趣旨の構造を有しているため、説明を省略する。
図16を参照して、後部タワー側構造30Dの構成について説明する。図16に示すように、後部タワー側構造30Dは、桁架設装置1の走行ガーダー9と橋脚2との間に設けられる支持構造90Cと、を備えている。この支持構造90Cは、前部タワー側構造30Cにおける支持構造90Cと同趣旨の構造を有しているため、説明を省略する。
後部タワー6の脚柱23A,23Bの下端部は、橋脚2側の構造物から離間して、浮いた状態となっている。後部タワー6は、吊ガーダ―7によって吊られた状態となっている。これにより、桁架設装置1が横方向へ移動するのに伴って、後部タワー6も移動する。
(後部タワー回転中心:前部タワー側構造)
次に、後部タワー6に回転中心CLを設定する場合(図5(c)の場合)の横取回転システム100の構成について説明する。後部タワー6を回転中心CLとする場合の横取回転システム100が、前部タワー4を回転中心CLとする場合と主に異なる点は、前部タワー側構造30Cの構造である。図17〜図20を参照して、後部タワー6を回転中心CLとする場合の前部タワー側構造30Cについて説明する。
次に、後部タワー6に回転中心CLを設定する場合(図5(c)の場合)の横取回転システム100の構成について説明する。後部タワー6を回転中心CLとする場合の横取回転システム100が、前部タワー4を回転中心CLとする場合と主に異なる点は、前部タワー側構造30Cの構造である。図17〜図20を参照して、後部タワー6を回転中心CLとする場合の前部タワー側構造30Cについて説明する。
前部タワー側構造30Cは、桁架設装置1の前部タワー4の脚柱21A,21Bと橋脚2との間に設けられる支持構造90Dと、桁架設装置1の走行ガーダー9と橋脚2との間に設けられる支持構造90Eと、前部タワー4を横方向へ引っ張る引張構造120と、を備えている。
前部タワー4の脚柱21A,21Bの支持構造90Dは、橋脚2側に固定される第1の支持部121と、前部タワー4の脚柱21A,21Bを支持する第2の支持部122と、を備えている。第2の支持部122は、第1の支持部121に対して前部タワー4の脚柱21A,21Bが、前後方向及び横方向に相対的に移動可能となるように、前部タワー4の脚柱21A,21Bを支持する。走行ガーダー9の支持構造90Eは、橋脚2側に固定される第1の支持部123と、走行ガーダー9を支持する第2の支持部124と、を備えている。第2の支持部124は、第1の支持部123に対して走行ガーダー9が、前後方向及び横方向に相対的に移動可能となるように、走行ガーダー9を支持する。本実施形態に係る前部タワー側構造30Cでは、支持構造90D,90Eは、スライドプレートを用いた支持構造となっている。
具体的には、支持構造90D,90Eの第1の支持部121,123は、橋脚2側に固定された横方向に延びる第1のスライドプレート126を備えて構成されている。なお、第1のスライドプレート126は前部タワー4の横方向の大きさよりも広い範囲に亘って設けられており、支持構造90D,90Eの支持部として共有で用いられている。
前部タワー4の脚柱21A,21Bを支持する支持構造90Dの第2の支持部122は、脚柱21A,21Bの下端部に固定される支持部材127と、支持部材127の下側に設けられる第2のスライドプレート128及び第3のスライドプレート129と、を備えている。
走行ガーダー9を支持する支持構造90Eの第2の支持部124は、高さ調節部材131と、当該高さ調節部材131の下側に設けられる第2のスライドプレート132と、高さ調節部材131の上側に設けられるボギーローラ133と、を備えている。ボギーローラ133は、第2の支持部124の上面側に設けられて、走行ガーダー9のレール部9aをスライド可能に支持するスライド支持部を構成する。ボギーローラ133は、上部台車62と同趣旨の構成を有しており、レール部9aを前後方向にスライドさせると共にピッチング方向の動きに追従可能に回転可能な逆さローラ構造を有すると共に、水平面内で回転可能な構造も有している。なお、当該部分は、ボギーローラ133に代えて、図15に示す支持構造90Cと同趣旨の挟みサンドルと低摩擦樹脂板を組み合わせた構造を採用してもよい。
図18〜図20を参照して、スライドプレート構造について詳細に説明する。なお、説明のため、図18及び図19には、横方向を「X」で示し、前後方向を「Y」で示す。第1のスライドプレート126は、横方向に延びる複数の第1の溝部141を上面126aに有している。第1の溝部141は、互いに平行となるように、等間隔で前後方向に並設されている。第1の溝部141は、第1のスライドプレート126の横方向の全長に亘って形成されている。第1の溝部141は、上方に開口するような断面コ字状の形状を有している。なお、スライドプレート126を重量や大きさの都合から、横方向における所定の位置で分割してもよい。この場合、鉛直ズレ防止のために、横端面を「L型と逆L型」または「凸型と凹型」の嵌め込み構造とすることが好ましい。「L型と逆L型」の構造とする場合には、引っ掛かり防止のために逆L型の横端面側を、L型の横端面側に移動するようにセットすることが好ましい。
走行ガーダー9を支持する支持構造90Eの第2のスライドプレート132は、第1のスライドプレート126の第1の溝部141内に配置される第1の突出部143を下面132aに有している。第1の突出部143は、第1の溝部141と対応する位置において横方向に延びており、互いに平行となるように、等間隔で前後方向に並設されている。第1の突出部143は、第2のスライドプレート132の下面132aに、長方形状のプレートを取り付けることによって構成される。第2のスライドプレート132の上面132bには、高さ調節部材131の下面が固定される。なお、第1の突出部143の突出量は、当該第1の突出部143の下面が第1の溝部141の底面と接触したときに、第1のスライドプレート126の上面126aと第2のスライドプレート132の下面132aが接触しないように僅かな間隔が形成される程度の突出量に設定される。
このような構成により、図19(a)に示すように、走行ガーダー9を支持する支持構造90Eでは、走行ガーダー9が横方向側へ移動するのに従い、第2のスライドプレート132が、第1の突出部143で第1の溝部141に沿ってガイドされることによって、横方向へ移動する。
前部タワー4の脚柱21A,21Bを支持する支持構造90Dの第2のスライドプレート128は、第1のスライドプレート126の第1の溝部141内に配置される第1の突出部142を下面128aに有している。第1の突出部142は、第1の溝部141と対応する位置において横方向に延びており、互いに平行となるように、等間隔で前後方向に並設されている。第1の突出部142は、第2のスライドプレート128の下面128aに、長方形状のプレートを取り付けることによって構成される。なお、第1の突出部142の突出量は、当該第1の突出部142の下面が第1の溝部141の底面と接触したときに、第1のスライドプレート126の上面126aと第2のスライドプレート128の下面128aが接触しないように僅かな間隔が形成される程度の突出量に設定される。
第2のスライドプレート128は、前後方向に延びる第2の溝部144を上面128bに有している。第2の溝部144は、互いに平行となるように、等間隔で横方向に並設されている。第2の溝部144は、第2のスライドプレート128の前後方向の全長に亘って形成されている。第2の溝部144は、上方に開口するような断面コ字状の形状を有している。
前部タワー4の脚柱21A,21Bを支持する支持構造90Dの第3のスライドプレート129は、第2のスライドプレート128の第2の溝部144内に配置される第2の突出部146を下面129aに有している。第2の突出部146は、第2の溝部144と対応する位置において前後方向に延びており、互いに平行となるように、等間隔で横方向に並設されている。第2の突出部146は、第3のスライドプレート129の下面129aに、長方形状のプレートを取り付けることによって構成される。第3のスライドプレート129の上面129bには、支持部材127の下面が固定される。なお、第2の突出部146の突出量は、当該第2の突出部146の下面が第2の溝部144の底面と接触したときに、第2のスライドプレート128の上面128bと第3のスライドプレート129の下面129aが接触しないように僅かな間隔が形成される程度の突出量に設定される。
このような構成により、図19(b)に示すように、前部タワー4の脚柱21A,21Bを支持する支持構造90Dでは、前部タワー4が横方向側へ移動するのに従い、第2のスライドプレート128が、第1の突出部142で第1の溝部141に沿ってガイドされることによって、横方向へ移動する。また、図19(c)に示すように、前部タワー4が前後方向側へ移動するのに従い、第3のスライドプレート129が、第2の突出部146で第2の溝部144に沿ってガイドされることによって、前後方向へ移動する。
ここで、スライドプレートの嵌合溝の構造については、鋼板を滑らかに仕上げて潤滑剤を塗布する構造、無給油滑り板をボルト固定にて複数並べる構造がある。例えば、無給油滑り板をボルト固定にて複数並べる場合、突出部142,143,146として用いられるプレートとして、図20に示すような無給油滑りプレートを適用することが好ましい。無給油滑りプレートは、例えば、高力黄銅のプレート151に、円筒状の固体潤滑材152を複数カ所に埋設することによって構成される。固体潤滑材152として、例えば黒鉛が用いられる。
また、第1〜第3のスライドプレート126,128,129間(タワー下で3枚セットの場合)、または第1,第2のスライドプレート126,132間(タワー下以外の部分であって2枚セットの場合)はボルト固定できるようにしておくことが好ましい。このような構造により、移動後に速やかにスライドプレート間の固定が可能となり、耐震性(横ズレ防止)を確保できる。具体的には、図21(a)に示すように、第1のスライドプレート126の前後方向における両縁部には、第2のスライドプレート128,132の移動方向(横方向)に沿って所定のピッチでタップ孔161が形成されている。また、第2のスライドプレート128,132の前後方向における両縁部には、所定のピッチで移動方向(横方向)に延びる長孔(もしくは拡大孔)162が形成されている。第2のスライドプレート128の横方向における両縁部には、第3のスライドプレート129の移動方向(前後方向)に沿って所定のピッチでタップ孔163が形成されている。また、第3のスライドプレート129の横方向における両縁部には、所定のピッチで移動方向(前後方向)に延びる長孔(もしくは拡大孔)164が形成されている。このような構成により、横取回転を行っていないときには、図21(b)に示すように、長孔164を介してタップ孔163にボルト166を固定することにより、第3のスライドプレート129が第2のスライドプレート128に対して相対移動することを防止できる。同様に、長孔162を介してタップ孔161にボルト166を固定することにより、第2のスライドプレート128,132が第1のスライドプレート126に対して相対移動することを防止できる。以上により、横取回転が行われていないときに地震などの振動が発生した場合であっても、スライドプレート同士が動くことを防止できる。ここで、タップ孔161,163の上側の貫通孔が当該タップ孔161,163と略同径の円孔であった場合は、当該円孔とタップ孔161,163との位置があうようにスライドプレートの相対位置を調整する必要が生じてしまう。しかしながら、本実施形態のように、長孔(もしくは拡大孔)162,164とすることにより、スライドプレートの相対位置を調整することなく、ボルト166をタップ孔161,163に固定できる。
図17に戻り、前部タワー4を引っ張る引張構造120について説明する。引張構造120は、支持部材127を介して前部タワー4に固定されたワイヤ157と、当該ワイヤ157を引っ張る引張部156と、を備えている。ワイヤ157は、一端側が支持部材127に固定されており、他端側が引張部156の引張用のジャッキ158に接続されている。また、ワイヤ157は、前部タワー4をバランスよく引っ張るため、複数設けられており、例えば一対のワイヤ157で支持部材127を引っ張ってよい。
以上のように、後部タワー6を回転中心CLとした場合、前部タワー4は当該前部タワー4自身に回転中心CLを設定した場合よりも、横方向及び前後方向への移動量が大きくなる。また、前部タワー4が設けられているため、前部タワー側構造30Cでは、他の部分に比して大きな重量を支持・移動させなくてはならない。しかしながら、上述のように、引張構造120を採用することで、前部タワー4をスムーズに横方向へ移動させることができる。また、スライドプレートを用いたスライド構造を採用することで、重量のある前部タワー4をバランスよく、且つある程度の移動距離をスムーズに移動させることができる。
(後部タワー回転中心:前端側構造、後端側構造、後部タワー側構造)
後部タワー6を回転中心CLに設定した場合であっても、前端側構造30A、後端側構造30B、後部タワー側構造30Dの構造は、前部タワー4を回転中心CLに設定したときと、略同様な構造となる。
後部タワー6を回転中心CLに設定した場合であっても、前端側構造30A、後端側構造30B、後部タワー側構造30Dの構造は、前部タワー4を回転中心CLに設定したときと、略同様な構造となる。
(制御部)
次に、図6を参照して、制御部101による横取回転システム100の制御処理の内容について説明する。制御部101は、横取回転装置40A,40Bと回転中心CLとの位置関係に基づいて、それぞれの横取回転装置40A,40Bの一回あたりの駆動における横取速度や横取距離を制御する。
次に、図6を参照して、制御部101による横取回転システム100の制御処理の内容について説明する。制御部101は、横取回転装置40A,40Bと回転中心CLとの位置関係に基づいて、それぞれの横取回転装置40A,40Bの一回あたりの駆動における横取速度や横取距離を制御する。
制御部101は、推進ジャッキ49の油圧を制御する推進ジャッキ用ポンプ、クランプジャッキ51の油圧を制御するクランプジャッキ用ポンプ、惜しみクランプ52の油圧を制御する惜しみクランプ用ポンプ、台車48の位置を検出するためのエンコーダ、及び(後部タワー6を回転中心CLに設定した場合は)引張構造120のジャッキ158の油圧を制御するポンプと、電気的に接続されている。
横取回転装置40Aと横取回転装置40Bを同期させた状態で桁架設装置1の横取回転を行う場合、回転中心CLから遠い場所ほど、1回の駆動(すなわち、推進ジャッキ49が1回伸びることで、台車48が移動すること)中における横取速度及び横取距離が大きくなる。例えば、後部タワー6を回転中心CLとして設定した場合、回転中心CLから近い横取回転装置40Bの台車48が短時間で僅かに移動するだけであっても、その間に、遠い横取回転装置40Aでは、台車48は速い速度で大きく移動しなくてはならない。従って、制御部101は、回転中心CLから横取回転装置40Aまでの距離、回転中心CLから横取回転装置40Bまでの距離、及び回転中心CLから引張構造120までの距離を把握し、それらの距離に応じて、各駆動部の横取速度及び横取距離を制御し、各駆動部での動作が同期するように制御する。
なお、後部タワー6に回転中心CLを設定する場合、前部タワー4の脚柱21Aのように物理的に中心軸となるものがあるわけではなく、制御部101が各駆動部の動作を制御することで、後部タワー6の横方向の中央位置に仮想的な中心軸が設定される。このように、制御部101による制御によって、どの位置にも回転中心CLを設定することができる。
(作用・効果)
連続して複数の桁を順次機械架設する際、一般的な道路や鉄道では直線ではなく平面線形を有している(例えば、図7(a)参照)。すなわち、桁架設装置は、直線移動を行うのみならず、方向転換を行う必要がある。ここで、方向転換をするための機構として、シールドマシンで見られるような中折れ機構を適用することが考えられる。しかしながら、桁架設装置は、全長が非常に長く、装置全体としての重量も非常に大きい装置である。桁架設装置が大型になればなるほど、機械自身の強度・製作コスト・操作手間などの面からシールドマシンのような中折れ機構を適用することが困難となる。そこで、機械の前方移動と桁の降下据え付けを繰り返すために必要なタイミングに、本実施形態に係る横取回転システム100による横取回転移動が有効であることが見出された。
連続して複数の桁を順次機械架設する際、一般的な道路や鉄道では直線ではなく平面線形を有している(例えば、図7(a)参照)。すなわち、桁架設装置は、直線移動を行うのみならず、方向転換を行う必要がある。ここで、方向転換をするための機構として、シールドマシンで見られるような中折れ機構を適用することが考えられる。しかしながら、桁架設装置は、全長が非常に長く、装置全体としての重量も非常に大きい装置である。桁架設装置が大型になればなるほど、機械自身の強度・製作コスト・操作手間などの面からシールドマシンのような中折れ機構を適用することが困難となる。そこで、機械の前方移動と桁の降下据え付けを繰り返すために必要なタイミングに、本実施形態に係る横取回転システム100による横取回転移動が有効であることが見出された。
すなわち、本実施形態に係る横取回転システム100は、桁架設装置1を横方向側に移動させるように駆動させる横取回転装置40A,40Bを備えている。また、桁架設装置1に対して回転中心CLを設定し、横取回転装置40A,40Bを駆動させることによって、回転中心CL周りに桁架設装置1全体を回転させることができる。従って、桁架設装置1が大きく且つ、長くなった場合でもあっても、横取回転装置40A,40Bを駆動させて回転中心CL周りに回転させることで、桁架設装置1を簡易な構成にて方向転換することができる。
回転中心CLが堅固で桁架設装置1の曲げ剛性が大きい場合には駆動部としての横取回転装置は1つでも対応可能だが、横取回転装置は少なくとも2つ備えていることが好ましい。従って、本実施形態に係る横取回転システム100では、2つの横取回転装置40A,40Bを備え、回転中心CLは、2つの横取回転装置40A,40Bの駆動によって、桁架設装置1の任意の位置に設定可能である。2つの横取回転装置40A,40Bを備え、それらの横取回転装置40A,40Bの横取速度や横取方向を制御することによって、物理的に回転可能な部分(例えば、前部タワー4に設けられているようなヒンジ構造90A)を回転中心に設定することができるのみならず、後部タワー6の横方向の中心位置のように、仮想的な回転中心CLを設定することも可能となる。これによって、状況に合わせて好適な位置に回転中心CLを設定することができる。
本実施形態に係る横取回転システム100において、回転中心CLは、前部タワー4の脚柱21A,21Bの何れか一の脚柱の位置に設定され、回転中心CLに対応する脚柱21Aには、ヒンジ構造90Aが設けられる。前部タワー4は、桁架設装置1の中でも重量が大きくなり易い部分であるが、それらの脚柱21A,21Bの何れかの位置にヒンジ構造90Aを設け、当該位置を回転中心CLとすることにより、桁架設装置1の横取回転を行い易くなる。
本実施形態に係る横取回転システム100において、桁架設装置1と橋脚2との間に設けられ、橋脚2側に固定される第1の支持部42,102,107,121,123と、桁架設装置1を支持する第2の支持部45,103,108,122,124と、を備える支持構造41A,41B,90A,90B,90C,90D,90Eを更に備え、第2の支持部45,103,108,122,124は、第1の支持部42,102,107,121,123に対して桁架設装置1が、前後方向及び横方向に相対的に移動可能となるように、桁架設装置1を支持する。桁架設装置1を回転中心CL周りに回転させた場合、桁架設装置1は橋脚2に対して、横方向のみならず前後方向にも移動する。第1の支持部42,102,107,121,123は橋脚2側に固定されている一方、第2の支持部45,103,108,122,124は、第1の支持部42,102,107,121,123に対して桁架設装置1が、前後方向及び横方向に相対的に移動可能となるように、桁架設装置1を支持している。従って、支持構造41A,41B,90A,90B,90C,90D,90Eは、回転中心CL周りに回転する桁架設装置1を、スムーズに移動させながら、確実に支持することができる。
本実施形態に係る横取回転システム100において、横取回転装置40A,40Bは、桁架設装置1と橋脚2との間に設けられ、支持構造41A,41Bを有している。これによって、横取回転装置40A,40Bは、桁架設装置1に駆動力を付与させながら、回転中心CL周りに回転する桁架設装置1を、スムーズに移動させながら、確実に支持することができる。
本実施形態に係る横取回転システム100において、横取回転装置40A,40Bは、橋脚2側に固定され、横方向に延びる一対の横取レール46A,46Bと、橋脚2側に固定され、横方向に延びる推力レール47と、横取レール46A,46Bに沿って横方向に移動可能であると共に、桁架設装置1を前後方向に相対的に移動可能に支持する台車48と、一端側が台車48に連結されると共に、他端側が推力レール47にスライド可能に連結され、横方向に伸縮可能な推進ジャッキ49と、推進ジャッキ49の他端側に設けられ、推力レール47に沿ってスライド可能であると共に、推力レール47を把持可能であるジャッキクランプ51と、台車48側に設けられ、横取レール46A,46Bに沿ってスライド可能であると共に、横取レール46A,46Bを把持可能である惜しみクランプ52と、を備える。ジャッキクランプ51で推力レール47を把持すると共に、横取レール46A,46Bに対する惜しみクランプ52の把持を解除した状態で、推進ジャッキ49を伸ばすことにより、台車48が横取レール46A,46Bに沿って移動する。これによって、台車48の横方向への移動に伴って桁架設装置1も移動する。このとき、台車48は、桁架設装置1を前後方向に相対的に移動可能に支持しているため、回転中心CL周りに回転することによって生じる桁架設装置1の前後方向への移動にも対応することができる。次に、惜しみクランプ52で横取レール46A,46Bの把持を行い、推力レール47に対するジャッキクランプ51の把持を解除すると共に、推進ジャッキ49を縮めることで、台車48及び桁架設装置1は固定された状態で、推進ジャッキ49の他端側が推力レール47に沿ってスライドする。このようなジャッキクランプ51及び惜しみクランプ52の把持・解除を推進ジャッキ49の伸縮を繰り返すことによって、シンプルな構成でありながら、確実に桁架設装置1を移動させることができる。なお、ジャッキ長が短い場合は駆動部である横取回転装置40A,40Bがコンパクトになるが、長い場合は全横取移動距離あたりの盛り替え回数が少なくなる。
本実施形態に係る横取回転システム100において、第1の支持部121,123は、横方向に延びる第1の溝部141を上面126a側に有する第1のスライドプレート126を備えている。第2の支持部122,124は、第1の溝部141内に配置される第1の突出部142,143を下面側に有する第2のスライドプレート128,132を備える。これによって、桁架設装置1が横方向側へ移動するとき、当該桁架設装置1を支持する第2の支持部122,124の第2のスライドプレート128,132が、第1のスライドプレート126の第1の溝部141によって、第1の突出部142,143をガイドされることにより、横方向へ移動する。このように、溝部141と突出部142,143を有するスライドプレート126,128,132を用いてスライド移動させることによって、シンプルな構成でありながら、安定した状態で桁架設装置1を移動させることができる。
本実施形態に係る横取回転システム100において、第2のスライドプレート128は、前後方向に延びる第2の溝部149を上面128b側に有し、第2の支持部122は、第2の溝部149内に配置される第2の突出部146を下面129a側に有する第3のスライドプレート129を更に備える。これによって、桁架設装置1が第1の支持部121に対して相対的に前後方向に移動しても、当該桁架設装置1を支持する第2の支持部122の第3のスライドプレート129が、第2のスライドプレート128の第2の溝部149によって、第2の突出部146をガイドされることにより、前後方向へ移動する。このように、溝部149と突出部146を用いたスライドプレート128,129を用いてスライド移動させることによって、シンプルな構成でありながら、安定した状態で桁架設装置1を移動させることができる。また、第1〜第3のスライドプレート126,128,129,132を組み合わせることによって、回転中心CL周りに回転することによって生じる桁架設装置1の前後方向への移動にも対応することができる。
本実施形態に係る横取回転システム100において、回転中心CLは、後部タワー6の一対の脚柱23A,23B同士の間の中央位置に設定され、第2の支持部122の第2のスライドプレート128及び第3のスライドプレート129は、前部タワー4の脚柱21A,21Bの下方に配置される。後部タワー6の一対の脚柱23A,23B同士の間の中央位置に回転中心CLを設定した場合、前部タワー4も一定量回転移動する。このとき、前部タワー4はある程度の重量を有するため、前部タワー4の脚柱21A,21Bを支持する支持構造90Dは大きな重量を支持する必要がある。このような支持構造90Dに、スライドプレート構造を採用することによって、前部タワー4を安定した状態で移動させることができる。
本実施形態に係る横取回転システム100において、第1の支持部102,107は、第1の低摩擦樹脂板104,111を備え、第2の支持部103,108は、第1の低摩擦樹脂板104,111と面接触する第2の低摩擦樹脂板106,112を備える。滑りやすい第1の低摩擦樹脂板104,111と第2の低摩擦樹脂板106,112とが面接触することによって、シンプルな構成でありながら、第2の支持部103,108は、第1の支持部102,107に対して桁架設装置1が、前後方向及び横方向に相対的に移動可能となるように、桁架設装置1を支持することができる。
本実施形態に係る横取回転システム100において、桁架設装置1は、橋脚2上に設置される門型の前部タワー4及び後部タワー6と、前後方向に延びる吊ガーダー7、手延機8、走行ガーダー9と、を備えている。吊ガーダー7、手延機8、走行ガーダー9の下面側には、前後方向に延びるレール部7a,8a,9aが設けられ、第2の支持部45,103,108,122,124の上面側には、レール部7a,8a,9aを相対的にスライド可能に支持するスライド支持部73,109,133が設けられている。第2の支持部45,103,108,122,124は、スライド支持部73,109,133が設けられているため、回転中心CL周りに回転することによって生じる桁架設装置1の前後方向への移動にも対応することができる。
本実施形態に係る横取回転システム100において、横取回転装置40A,40Bは、桁架設装置1の前端側と後端側に少なくとも1つずつ設けられ、横取回転装置40A,40Bには、当該横取回転装置40A,40Bを制御する制御部101が電気的に接続され、制御部101は、それぞれの横取回転装置40A,40Bと回転中心CLとの位置関係に基づいて、それぞれの横取回転装置40A,40Bの、一回あたりの駆動における横取速度及び横取距離を制御する。これによって、横取回転装置40A,40Bと回転中心CLとの位置関係に基づいて、各横取回転装置40A,40B同士の動作を同期させることができる。これによって、確実且つスムーズに桁架設装置1を移動させることができる。
本発明に係る横取回転システムは、上述の実施形態に限定されるものではない。
例えば、上述の実施形態に係る桁架設装置は走行ガーダー上に桁を一旦仮置きするタイプであった。このようなタイプのものに限定されず、桁を吊り下げるだけのタイプであってもよい。このようなタイプの桁架設装置では走行ガーダーに相当する部材を省略してもよい。
また、回転中心CLを前部タワー4の脚柱21Aに設定したが、脚柱21Bに設定してもよい。または、回転中心CLを後部タワー6の脚柱23A,23Bの何れかに設定してもよい。この場合、脚柱23Aと脚柱23B同士を連結するような構造を設けてよい。また、仮想的な回転中心CLとして、後部タワー6の横方向の中央位置に回転中心CLが設定されたが、仮想的な回転中心CLは、横取回転装置40A,40Bの制御によって、水平面内におけるあらゆる位置に設定可能である。
なお、上述では、前端部及び後端部に横取回転装置40A,40Bが設けられていたが、横取回転装置を設ける場所は特に限定されず、桁架設装置1のあらゆる場所に設けてよい。また、上述の実施形態では、2つの横取回転装置40A,40Bが設けられていたが、3つ以上の横取回転装置を設けてもよい。あるいは、物理的に回転可能な部分を回転中心CLとして設定するならば、一つの横取回転装置のみであってもよい。
また、低摩擦樹脂板を用いた支持構造や、スライドプレートを用いた支持構造や、台車とレールを用いた支持構造などは、上述の実施形態に係る横取回転システム100で示した適用場所に限られない。例えば、上述の実施形態で、低摩擦樹脂板を用いた支持構造が用いられている箇所に、スライドプレートや台車とレールによる支持構造を適用してよく、スライドプレートを用いた支持構造が用いられている箇所に、低摩擦樹脂板や台車とレールによる支持構造を適用してよく、台車とレールによる支持構造が用いられている箇所に、低摩擦樹脂板やスライドプレートを用いた支持構造が用いられてよい。また、支持構造に適用される滑り機構は「低摩擦樹脂板と低摩擦樹脂板の組み合わせの機構」のみならず、「鋼板と鋼板の組み合わせの機構」、「鋼板と低摩擦樹脂板の組み合わせの機構」、「ローラとレールの組み合わせの機構」等があり、他条件により選択することができる。さらに、これらの滑り機構にグリス等の潤滑剤処理を合わせて施すことにより、抵抗が少ない移動性能が確保できる。
1…桁架設装置、2…橋脚、3…桁材、4…前部タワー、6…後部タワー、7…吊ガーダー、8…手延機、9…走行ガーダー、10…本体部、21A,21B…脚柱、23A,23B…脚柱、30A…前端側構造、30B…後端側構造、30C…前部タワー側構造、30D…後部タワー側構造、40A,40B…横取回転装置(駆動部、支持構造)、41A,41B,90B,90C,90D,90E…支持構造、42,102,107,121,123…第1の支持部、45,103,108,122,124…第2の支持部、46A,46B…横取レール、47…推力レール、48…台車、49…推進ジャッキ、51…ジャッキクランプ、52…惜しみクランプ、90A…ヒンジ構造、100…横取回転システム、101…制御部、104,111…低摩擦樹脂板、106,112…低摩擦樹脂板、126…第1のスライドプレート、128,132…第2のスライドプレート、129…第3のスライドプレート、141…第1の溝部、149…第2の溝部、142,143…第1の突出部、146…第2の突出部、CL…回転中心。
Claims (12)
- 橋脚に桁材を架設する桁架設装置の方向転換を行う横取回転システムであって、
前記桁架設装置の前後方向における所定の位置に配置され、前記桁架設装置を横方向側に移動させるように駆動する駆動部を備え、
前記桁架設装置に対して回転中心を設定し、前記駆動部を駆動させることによって、前記回転中心周りに前記桁架設装置全体を回転させる、横取回転システム。 - 前記駆動部を少なくとも2つ備え、
前記回転中心は、少なくとも2つの前記駆動部の駆動によって、前記桁架設装置の任意の位置に設定可能である、請求項1記載の横取回転システム。 - 前記桁架設装置は、前記橋脚上に設置される門型の前部タワー及び後部タワーを備え、
前記前部タワー及び前記後部タワーは、上下方向に延びる一対の脚柱をそれぞれ備え、
前記回転中心は、前記前部タワーの前記脚柱及び前記後部タワーの前記脚柱の何れか一の脚柱の位置に設定され、
前記回転中心に対応する前記脚柱には、ヒンジ構造が設けられる、請求項1又は2に記載の横取回転システム。 - 前記桁架設装置と前記橋脚との間に設けられ、前記橋脚側に固定される第1の支持部と、前記桁架設装置を支持する第2の支持部と、を備える支持構造を更に備え、
前記第2の支持部は、前記第1の支持部に対して前記桁架設装置が、前記前後方向及び前記横方向に相対的に移動可能となるように、前記桁架設装置を支持する、請求項1〜3の何れか一項に記載の横取回転システム。 - 前記駆動部は、前記桁架設装置と前記橋脚との間に設けられ、前記支持構造を有している、請求項4に記載の横取回転システム。
- 前記駆動部は、
前記橋脚側に固定され、前記横方向に延びる一対の横取レールと、
前記橋脚側に固定され、前記横方向に延びる推力レールと、
前記横取レールに沿って前記横方向に移動可能であると共に、前記桁架設装置を前記前後方向に相対的に移動可能に支持する台車と、
一端側が前記台車に連結されると共に、他端側が前記推力レールにスライド可能に連結され、前記横方向に伸縮可能なジャッキと、
前記ジャッキの他端側に設けられ、前記推力レールに沿ってスライド可能であると共に、前記推力レールを把持可能であるジャッキクランプと、
前記台車側に設けられ、前記横取レールに沿ってスライド可能であると共に、前記横取レールを把持可能である惜しみクランプと、を備える、請求項5に記載の横取回転システム。 - 前記第1の支持部は、前記横方向に延びる第1の溝部を上面側に有する第1のスライドプレートを備え、
前記第2の支持部は、前記第1の溝部内に配置される第1の突出部を下面側に有する第2のスライドプレートを備える、請求項4に記載の横取回転システム。 - 第2のスライドプレートは、前記前後方向に延びる第2の溝部を上面側に有し、
前記第2の支持部は、前記第2の溝部内に配置される第2の突出部を下面側に有する第3のスライドプレートを更に備える、請求項7に記載の横取回転システム。 - 前記桁架設装置は、前記橋脚上に設置される門型の前部タワー及び後部タワーを備え、
前記前部タワー及び前記後部タワーは、上下方向に延びる一対の脚柱をそれぞれ備え、
前記回転中心は、前記後部タワーの任意の位置に設定され、
前記第2の支持部の前記第2のスライドプレート及び前記第3のスライドプレートは、前記前部タワーの前記脚柱の下方に配置される、請求項8に記載の横取回転システム。 - 前記第1の支持部は、第1の低摩擦樹脂板を備え、
前記第2の支持部は、前記第1の低摩擦樹脂板と面接触する第2の低摩擦樹脂板を備える、請求項4に記載の横取回転システム。 - 前記桁架設装置は、前記橋脚上に設置される門型の前部タワー及び後部タワーと、前記前後方向に延びる部材と、を備え、
前記部材の下面側には、前記前後方向に延びるレール部が設けられ、
前記第2の支持部の上面側には、前記レール部を相対的にスライド可能に支持するスライド支持部が設けられている、請求項4〜10の何れか一項に記載の横取回転システム。 - 前記駆動部は、前記桁架設装置の前端側と後端側に少なくとも1つずつ設けられ、
前記駆動部には、当該駆動部を制御する制御部が電気的に接続され、
前記制御部は、それぞれの前記駆動部と前記回転中心との位置関係に基づいて、それぞれの前記駆動部の、一回あたりの駆動における横取速度及び横取距離を制御する、請求項1〜11の何れか一項に記載の横取回転システム。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN110607757A (zh) * | 2019-10-16 | 2019-12-24 | 合肥正浩机械科技有限公司 | 一种单导梁架桥机喂梁轨道的对接装置及其对接方法 |
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CN114277688A (zh) * | 2021-12-28 | 2022-04-05 | 中交路桥华南工程有限公司 | 架桥机 |
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2012
- 2012-11-30 JP JP2012262423A patent/JP2014109095A/ja active Pending
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