JP2014108833A - 乗客コンベヤ - Google Patents

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哲也 砂田
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Abstract

【課題】機械室の出入口を塞ぐ位置に蓋が正しく配置されているか否かをより確実に検出することができる乗客コンベヤを得る。
【解決手段】検出器21は、投光部23と、投光部23から出された光を受けたか否かを検出する受光部24とを有している。上部機械室2の出入口を塞ぐ上部蓋6には、投光部23から出された光の光軸を変える光軸調整体22が設けられている。投光部23から出された光は、上部機械室2の出入口を塞ぐ位置に上部蓋6が正しく配置されているときにのみ、光軸調整体22を経由して受光部24で検出される。乗客コンベヤの運転は、受光部24からの情報に基づいて、制御装置16により制御される。
【選択図】図3

Description

この発明は、機械室の出入口を塞ぐ位置に蓋が配置されているか否かを検出する検出器を備えている乗客コンベヤに関するものである。
従来、例えば駆動機等が設置された機械室の出入口を乗降口の床板で塞ぐようにした乗客コンベヤが知られている。従来の乗客コンベヤでは、機械室の出入口が床板で塞がれているか否かを検出するために、機械室の出入口を囲む出入口枠に安全スイッチを設け、床板で安全スイッチを操作させるようにした構造が提案されている。従来の乗客コンベヤでは、例えば機械室内の保守点検作業等を行うために床板が機械室の出入口から外されると、安全スイッチの操作が解除されて乗客コンベヤの運転が停止される(例えば特許文献1参照)。
また、従来、機械室の出入口を囲む出入口枠に安全スイッチを設け、床板を出入口枠に留めるボルトで安全スイッチを操作するようにした乗客コンベヤも知られている(例えば特許文献2参照)。
特開平11−92073号公報 特開平9−77449号公報
しかし、特許文献1及び2に示されている乗客コンベヤでは、安全スイッチが設けられている場所が出入口枠の一部のみであるので、機械室の出入口に対する床板の位置を部分的にしか検出することができない。従って、床板が機械室の出入口を完全に塞いでいなくても、安全スイッチが誤って操作されてしまうおそれがある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、機械室の出入口を塞ぐ位置に蓋が正しく配置されているか否かをより確実に検出することができる乗客コンベヤを得ることを目的とする。
この発明に係る乗客コンベヤは、投光部と、投光部から出された光を受けたか否かを検出する受光部とを有する検出器、機械室の出入口を塞ぐ蓋に設けられ、投光部から出された光の光軸を変える光軸調整体、及び受光部からの情報に基づいて、乗客コンベヤの運転を制御する制御装置を備え、投光部から出された光は、出入口を塞ぐ位置に蓋が正しく配置されているときにのみ、光軸調整体を経由して受光部で検出される。
また、この発明に係る乗客コンベヤは、投光部と、投光部から出された光を受けたか否かを検出する受光部とを有する検出器、機械室の出入口を塞ぐ蓋に設けられ、投光部から出された光の光軸を変える光軸調整体、投光部及び受光部に対する位置が固定され、投光部から出された光を反射する反射体、及び受光部からの情報に基づいて、乗客コンベヤの運転を制御する制御装置を備え、投光部から出された光は、出入口を塞ぐ位置に蓋が正しく配置されているときにのみ、光軸調整体及び反射体を経由して受光部で検出される。
この発明に係る乗客コンベヤによれば、機械室の出入口を塞ぐ位置に蓋が正しく配置されているときにのみ、投光部から出された光を受光部で検出させることができ、機械室の出入口を塞ぐ位置に蓋が正しく配置されているか否かの検出をより確実にすることができる。
この発明の実施の形態1によるエスカレータを示す側面図である。 図1のエスカレータの下部乗降口を示す斜視図である。 図1の上部機械室内から見たときの上部安全装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態2によるエスカレータの上部機械室内から見たときの上部安全装置を示す構成図である。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1によるエスカレータを示す側面図である。また、図2は、図1のエスカレータの下部乗降口を示す斜視図である。図において、エスカレータ(乗客コンベヤ)のトラス1の長手方向上端部(長手方向一端部)内には上部機械室2が設けられ、トラス1の長手方向下端部(長手方向他端部)内には下部機械室3が設けられている。また、トラス1の長手方向上端部上には上部乗降口4が設けられ、トラス1の長手方向下端部上には下部乗降口5が設けられている。
上部機械室2の上部には、上部乗降口4に向けて開放された出入口が設けられている。上部機械室2の出入口は、上部乗降口4の床板としてトラス1の長手方向へ並べられた複数(この例では、2枚)の上部蓋6によって塞がれている。各上部蓋6は、上部機械室2の出入口を囲む出入口枠(トラス1の一部)に嵌められた状態で上部機械室2の出入口を塞いでいる。この例では、上部機械室2の出入口枠に各上部蓋6がボルトによって着脱可能に固定されている。
下部機械室3の上部には、下部乗降口5に向けて開放された出入口が設けられている。下部機械室3の出入口は、下部乗降口5の床板としてトラス1の長手方向へ並べられた複数(この例では、2枚)の下部蓋7によって塞がれている。各下部蓋7は、下部機械室3の出入口を囲む出入口枠(トラス1の一部)に嵌められた状態で下部機械室3の出入口を塞いでいる。この例では、下部機械室3の出入口枠に各下部蓋7がボルトによって着脱可能に固定されている。
上部機械室2の上部には上部安全装置8が設けられ、下部機械室3の上部には下部安全装置9が設けられている。上部安全装置8は、上部機械室2の出入口を塞ぐ位置に上部蓋6のすべてが正しく配置されているか否かを検出する。下部安全装置9は、下部機械室3の出入口を塞ぐ位置に下部蓋7のすべてが正しく配置されているか否かを検出する。
トラス1には、上部乗降口4と下部乗降口5との間で循環移動する複数の踏段10が支持されている。また、トラス1上の幅方向両側部には、一対の欄干11が設けられている。各欄干11の外周部には、踏段10と同期して移動する移動手摺12が設けられている。
上部機械室2内には、各踏段10及び移動手摺12を移動させる駆動力を発生する駆動機13と、駆動機13の駆動力を踏段10及び移動手摺12に伝える動力伝達装置(図示せず)と、上部安全装置8からの情報を受ける上部制御盤14とが設けられている。下部機械室3内には、下部安全装置9からの情報を受ける下部制御盤15が設けられている。
エスカレータの運転を制御する制御装置16は、上部制御盤14及び下部制御盤15を有している。上部制御盤14及び下部制御盤15は例えばケーブル等で互いに電気的に接続されており、上部制御盤14及び下部制御盤15間での情報の送受が可能になっている。制御装置16は、上部安全装置8及び下部安全装置9のそれぞれからの情報に基づいて、エスカレータの運転を制御する。
例えばエスカレータの保守点検作業等を行うときには、上部機械室2内及び下部機械室3内の少なくともいずれかでの作業が生じることがある。上部機械室2内での作業領域は駆動機13、動力伝達装置及び踏段10等の可動物と隣接し、下部機械室3内での作業領域は踏段10等の可動物と隣接している。従って、上部機械室2内及び下部機械室3内の少なくともいずれかでの作業が生じる場合には、通常、乗客コンベヤの運転が停止される。
図3は、図1の上部機械室2内から見たときの上部安全装置8を示す構成図である。なお、図3では、上部蓋6のすべてが正しく配置されているときの状態を示している。上部安全装置8は、トラス1に設けられた光学式の検出器21と、各上部蓋6にそれぞれ設けられた複数(この例では、2つ)の光軸調整体22とを有している。
検出器21は、投光部23と、水平方向について投光部23から離して配置され、投光部23から出された光を受けたか否かを検出する受光部24とを有している。
投光部23及び受光部24のそれぞれの位置は、上部機械室2に対して固定されている。また、投光部23及び受光部24は、上部機械室2の出入口を上部機械室2内から見たときに、上部機械室2の出入口の領域から外れた位置に配置されている。この例では、上部機械室2の出入口よりもトラス1の中間部に近い位置に投光部23が配置され、上部機械室2の出入口よりもトラス1の中間部から離れた位置に受光部24が配置されている。
投光部23は、投光部23に設定された投光軸線上を進む光を出すようになっている。また、投光部23は、上部機械室2内で上部機械室2の出入口を横切る直線に投光軸線を一致させて配置されている。この例では、トラス1の長手方向(複数の上部蓋6が並ぶ方向)に沿った直線に投光軸線を一致させて投光部23が配置されている。
受光部24は、投光部23の投光軸線から外れた位置に配置されている。この例では、投光部23の投光軸線からトラス1の幅方向へ外れた位置に受光部24が配置されている。
各上部蓋6は、上部蓋6の裏面を上部機械室2内に向けて上部機械室2の出入口を塞いでいる。各光軸調整体22は、各上部蓋6の裏面にそれぞれ設けられている。各光軸調整体22は、投光部23から出された光の光軸を変える機能を持っている。投光部23から出された光は、上部機械室2の出入口を塞ぐ位置に各上部蓋6が正しく配置されているときにのみ、各光軸調整体22で光軸を変えられながら複数の光軸調整体22のすべてを経由する。投光部23から出された光は、各上部蓋6にそれぞれ設けられた複数の光軸調整体22のすべてを経由することにより受光部24へ導かれ、受光部24で検出される。
各光軸調整体22は、互いに対向する第1鏡面部25及び第2鏡面部26(一対の鏡面部25,26)を有している。光軸調整体22を経由する光は、第1鏡面部25及び第2鏡面部26で順次反射することにより、その光軸が変わる。
上部蓋6に対する光軸調整体22の位置は、光軸調整体22ごとに異なっている。この例では、上部機械室2の出入口を塞ぐ位置に各上部蓋6が正しく配置されているときに、受光部24に近づくほど投光部23の投光軸線から順次離れるように、上部蓋6に対する光軸調整体22の位置がそれぞれ設定されている。これにより、上部機械室2の出入口を塞ぐ位置に各上部蓋6が正しく配置されているときには、投光部23から出された光が、各光軸調整体22を経由する順に投光部23の投光軸線から離れる方向へ光軸をずらしながら、受光部24へ導かれる。
また、上部蓋6に対する光軸調整体22の位置は、上部蓋6の中心線から外れた位置とされている。これにより、上部蓋6の配置の方向が逆になっているときには、投光部23に対する光軸調整体22の位置が変わる。従って、上部蓋6の配置の方向に誤りがあるときには、投光部23から出された光が受光部24へ導かれず、受光部24による光の検出が停止される。
各上部蓋6のすべてが正しく配置されているときには、受光部24が光を検出することにより上部安全装置8の受光部24から検出信号が上部制御盤14へ出力される。また、各上部蓋6のいずれかの配置に異常があるとき(例えば、上部蓋6が上部機械室2の出入口から外れていたり、上部蓋6の配置の方向が誤っていたりするとき)には、投光部23から出された光が受光部24へ導かれず、受光部24による光の検出が停止される(受光部24が光を検出しなくなる)ことにより、上部安全装置8の受光部24からの検出信号の出力が停止される。
下部安全装置9の構成は、上部安全装置8と同様の構成となっている。下部安全装置9における投光部及び受光部の下部機械室3に対する位置関係、及び下部安全装置9における各光軸調整体の各下部蓋7に対する位置関係も、上部安全装置8と同様となっている。従って、各下部蓋7のすべてが正しく配置されているときには、下部安全装置9の受光部が光を検出して下部安全装置9の受光部から検出信号が下部制御盤15へ出力され、各下部蓋7のいずれかの配置に異常があるときには、下部安全装置9の受光部による光の検出が停止されて(受光部24が光を検出しなくなって)下部安全装置9の受光部からの検出信号の出力が停止される。
制御装置16は、上部安全装置8及び下部安全装置9のそれぞれの受光部24からの情報に基づいて、エスカレータの運転を制御する。具体的には、制御装置16は、上部制御盤14及び下部制御盤15で上部安全装置8及び下部安全装置9からの検出信号をそれぞれ受信しているときにエスカレータを運転可能とし、上部制御盤14及び下部制御盤15の少なくともいずれかでの検出信号の受信が停止されているときにエスカレータの運転を停止する。
次に、エスカレータの動作について説明する。上部機械室2の出入口を塞ぐ位置に各上部蓋6が正しく配置されているときには、上部安全装置8の投光部23から出された光が、各上部蓋6にそれぞれ設けられた光軸調整体22のすべてを経由して受光部24で検出されている。また、下部機械室3の出入口を塞ぐ位置に各下部蓋7が正しく配置されているときには、下部安全装置9の投光部23から出された光が、各下部蓋7にそれぞれ設けられた光軸調整体のすべてを経由して受光部で検出されている。このときには、制御装置16の制御によってエスカレータが運転可能になる。
例えば上部機械室2内及び下部機械室3内の少なくともいずれかの機器類に対する保守点検作業等を行うために、上部機械室2及び下部機械室3のそれぞれの出入口から上部蓋6及び下部蓋7が1つでも外されたときには、光軸調整体22の位置が変わることにより、投光部から出された光が受光部へ導かれなくなる。これにより、上部安全装置8及び下部安全装置9の少なくともいずれかにおいて、受光部による光の検出が停止される。
即ち、上部機械室2の出入口から上部蓋6の少なくともいずれかが外されると、上部機械室2の出入口から外された上部蓋6に設けられた光軸調整体22の位置が変わり、投光部23からの光が受光部24へ導かれなくなる。これにより、上部安全装置8において、受光部24による光の検出が停止される。また、下部機械室3の出入口から下部蓋7の少なくともいずれかが外されると、下部機械室3の出入口から外された下部蓋7に設けられた光軸調整体の位置が変わり、下部安全装置9の投光部からの光が受光部へ導かれなくなる。これにより、下部安全装置9において、受光部による光の検出が停止される。
上部安全装置8及び下部安全装置9の少なくともいずれかにおいて、受光部による光の検出が停止され、受光部からの検出信号の出力が停止されると、エスカレータの運転が制御装置16の制御によって停止される。
このようなエスカレータでは、複数の上部蓋6に光軸調整体22がそれぞれ設けられ、上部機械室2の出入口を塞ぐ位置に複数の上部蓋6が正しく配置されているときにのみ、投光部23から出された光が、複数の光軸調整体22のすべてを経由して受光部24で検出されるので、上部蓋6が上部機械室2の出入口から外されている場合だけでなく、上部蓋6によって上部機械室2の出入口を塞いでいる状態が不完全な場合にも、投光部23から出された光が受光部24で検出されないようにすることができる。これにより、上部機械室2の出入口を塞ぐ位置に各上部蓋6が正しく配置されているか否かの検出をより確実にすることができる。下部安全装置9においても、複数の下部蓋7に光軸調整体がそれぞれ設けられ、下部機械室3の出入口を塞ぐ位置に複数の下部蓋7が正しく配置されているときにのみ、投光部から出された光が、複数の光軸調整体のすべてを経由して受光部で検出されるので、上部安全装置8と同様の効果を得ることができる。
また、配線作業が不要な光軸調整体22が各上部蓋6にそれぞれ設けられているので、上部蓋6の数が増えても、上部安全装置8の配線作業を投光部23及び受光部24の配線作業のみとすることができ、配線作業の増加及び配線の複雑化を防止することができる。これにより、上部安全装置8の設置作業を容易にすることができるとともに、上部安全装置8の配線の簡素化を図ることができる。下部安全装置9についても、上部安全装置8と同様の効果を得ることができる。
また、受光部24が投光部23からの光を検出しないときに、エスカレータの運転が制御装置16の制御により停止されるので、例えば上部機械室2の出入口から上部蓋6を外して上部機械室2内の保守点検作業を行うとき等に、エスカレータの運転をより確実に停止させておくことができる。
また、上部蓋6に対する光軸調整体22の位置が上部蓋6の中心線から外れた位置となっているので、上部蓋6の配置の方向が逆になると、投光部23に対する光軸調整体22の位置も変わるようにすることができる。これにより、上部蓋6の位置だけでなく、上部蓋6の配置の方向についても、異常の有無を検出することができる。これにより、上部機械室2の出入口を塞ぐ位置に各上部蓋6が正しく配置されているか否かの検出をさらに確実にすることができる。従って、例えば上部蓋6に特定の模様を施している場合等、上部蓋6の配置の方向が意匠的に求められる場合であっても、上部蓋6の配置の方向の誤りをより確実に検出することができる。下部安全装置9についても、上部安全装置8と同様の効果を得ることができる。
実施の形態2.
図4は、この発明の実施の形態2によるエスカレータの上部機械室2内から見たときの上部安全装置8を示す構成図である。上部安全装置8は、トラス1に設けられた光学式の検出器21と、各上部蓋6にそれぞれ設けられた複数(この例では、2つ)の光軸調整体22と、トラス1に検出器21から離して設けられた反射体31とを有している。
検出器21及び反射体31は、上部機械室2の出入口を上部機械室2内から見たときに、上部機械室2の出入口の領域から外れた位置にそれぞれ配置されている。この例では、上部機械室2の出入口よりもトラス1の中間部に近い位置に検出器21が配置され、上部機械室2の出入口よりもトラス1の中間部から離れた位置に反射体31が配置されている。
検出器21は、投光部23及び受光部24を有している。投光部23及び受光部24のそれぞれの構成は、実施の形態1と同様である。この例では、投光部23及び受光部24が一体化されている。また、この例では、投光部23及び受光部24がトラス1の幅方向について互いに隣接して設けられている。
投光部23及び受光部24のそれぞれの位置は、上部機械室2に対して固定されている。また、投光部23は、上部機械室2内で上部機械室2の出入口を横切る直線に投光軸線を一致させて配置されている。この例では、トラス1の長手方向(複数の上部蓋6が並ぶ方向)に沿った直線に投光軸線を一致させて投光部23が配置されている。
各光軸調整体22の構成、及び各上部蓋6に対する各光軸調整体22の位置は、実施の形態1と同様である。
検出器21に対する反射体31の位置は、固定されている。反射体31は、投光部23から出された光を反射することにより、投光部23から出された光の光軸を変える機能を持っている。
投光部23から出された光は、上部機械室2の出入口を塞ぐ位置に各上部蓋6が正しく配置されているときにのみ、各光軸調整体22のすべて及び反射体31を経由して受光部24へ導かれる。具体的には、投光部23から出された光は、上部機械室2の出入口を塞ぐ位置に各上部蓋6が正しく配置されているときにのみ、各光軸調整体22で光軸を変えながら複数の光軸調整体22のすべてを経由して反射体31で反射された後、反射体31で反射される前と逆の順で複数の光軸調整体22のすべてを経由することにより受光部24へ導かれる。即ち、投光部23から出された光は、上部機械室2の出入口を塞ぐ位置に各上部蓋6が正しく配置されているときにのみ、反射体31による反射の前後で、共通の光軸調整体22を経由する。
各上部蓋6の少なくともいずれかの配置が異常になっていると、異常の上部蓋6に設けられた光軸調整体22の位置が変わってしまい、投光部23から出された光が受光部24へ導かれなくなる。これにより、受光部24による光の検出が停止される。
下部安全装置9の構成は、上部安全装置8と同様の構成となっている。下部安全装置9における投光部及び受光部の下部機械室3に対する位置関係、及び下部安全装置9における各光軸調整体の各下部蓋7に対する位置関係も、上部安全装置8と同様の構成となっている。他の構成は実施の形態1と同様である。
次に、動作について説明する。上部機械室2及び下部機械室3のそれぞれの出入口を塞ぐ位置に各上部蓋6及び各下部蓋7がそれぞれ正しく配置されているときには、上部安全装置8及び下部安全装置9のそれぞれにおいて、投光部23から出された光が、各光軸調整体22のすべてを経由して反射体31で反射された後、反射体31で反射される前と逆の順で各光軸調整体22のすべてを経由し、受光部24で検出される。このときには、エスカレータの運転が制御装置16の制御によって可能になる。
例えば上部機械室2内及び下部機械室3内の少なくともいずれかの機器類に対する保守点検作業等を行うために、上部機械室2及び下部機械室3のそれぞれの出入口から上部蓋6及び下部蓋7が1つでも外されたときには、光軸調整体22の位置が変わることにより、投光部23から出された光が受光部24へ導かれなくなる。これにより、上部安全装置8及び下部安全装置9の少なくともいずれかにおいて、受光部24による光の検出が停止される。
上部安全装置8及び下部安全装置9の少なくともいずれかにおいて、受光部24による光の検出が停止され、受光部24からの検出信号の出力が停止されると、エスカレータの運転が制御装置16の制御によって停止される。
このように、投光部23から出された光が反射体31で反射されるようにし、投光部23から出された光が、反射体31による反射の前後で、共通の光軸調整体22を経由するようにしても、実施の形態1と同様に、上部機械室2の出入口を塞ぐ位置に各上部蓋6が正しく配置されているか否かをより確実に検出することができる。下部安全装置9についても、上部安全装置8と同様の効果を得ることができる。
また、投光部23及び受光部24が一体化されているので、検出器21の配線をまとめることができ、上部安全装置8及び下部安全装置9の設置作業をさらに容易にすることができる。
なお、上記の例では、投光部23及び受光部24が一体化されているが、投光部23及び受光部24を別体としてもよい。
また、上記の例では、投光部23から出された光が、反射体31による反射の前後で、共通の光軸調整体22を経由するようになっているが、投光部23から出された光が、反射体31による反射の前後のいずれかでのみ、光軸調整体22を経由するようにしてもよい。例えば、投光部23から出された光が、各光軸調整体22のすべてを経由して反射体31で反射した後に、各光軸調整体22をいずれも経由せずに受光部24へ直接導かれるようにしてもよい。また、例えば、投光部23から出された光が、各光軸調整体22をいずれも経由せずに反射体31で反射した後に、各光軸調整体22のすべてを経由して受光部24へ導かれるようにしてもよい。
また、各上記実施の形態では、光軸調整体22が第1鏡面部25及び第2鏡面部26を有し、投光部23から出された光を第1鏡面部25及び第2鏡面部26で反射させることによりその光軸を変えるようになっているが、光軸調整体22の構成はこれに限定されない。例えば、光軸を変更可能なプリズムを光軸調整体22としてもよい。
また、各上記実施の形態では、上部蓋6の数が複数とされているが、上部蓋6の数を1枚としてもよい。このようにしても、上部機械室2の出入口を塞ぐ位置に上部蓋6が正しく配置されているか否かをより確実に検出することができる。さらに、各上記実施の形態では、下部蓋7の数が複数とされているが、下部蓋7の数を1枚としてもよい。このようにしても、下部機械室3の出入口を塞ぐ位置に下部蓋7が正しく配置されているか否かをより確実に検出することができる。
また、各上記実施の形態では、この発明がエスカレータに適用されているが、乗客コンベヤとしての動く歩道にこの発明を適用してもよい。
2 上部機械室、3 下部機械室、6 上部蓋、7 下部蓋、16 制御装置、21 検出器、22 光軸調整体、23 投光部、24 受光部、31 反射体。

Claims (5)

  1. 投光部と、上記投光部から出された光を受けたか否かを検出する受光部とを有する検出器、
    機械室の出入口を塞ぐ蓋に設けられ、上記投光部から出された光の光軸を変える光軸調整体、及び
    上記受光部からの情報に基づいて、乗客コンベヤの運転を制御する制御装置
    を備え、
    上記投光部から出された光は、上記出入口を塞ぐ位置に上記蓋が正しく配置されているときにのみ、上記光軸調整体を経由して上記受光部で検出される乗客コンベヤ。
  2. 投光部と、上記投光部から出された光を受けたか否かを検出する受光部とを有する検出器、
    機械室の出入口を塞ぐ蓋に設けられ、上記投光部から出された光の光軸を変える光軸調整体、
    上記投光部及び上記受光部に対する位置が固定され、上記投光部から出された光を反射する反射体、及び
    上記受光部からの情報に基づいて、乗客コンベヤの運転を制御する制御装置
    を備え、
    上記投光部から出された光は、上記出入口を塞ぐ位置に上記蓋が正しく配置されているときにのみ、上記光軸調整体及び上記反射体を経由して上記受光部で検出される乗客コンベヤ。
  3. 上記投光部及び上記受光部は、一体化されており、
    上記投光部から出された光は、上記出入口を塞ぐ位置に上記蓋が正しく配置されているときにのみ、上記反射体による反射の前後で、共通の上記光軸調整体を経由する請求項2に記載の乗客コンベヤ。
  4. 上記出入口は、複数の上記蓋で塞がれ、
    上記光軸調整体は、各上記蓋にそれぞれ設けられており、
    上記投光部から出された光は、上記出入口を塞ぐ位置に上記蓋のすべてが正しく配置されているときにのみ、各上記光軸調整体のすべてを経由して上記受光部で検出される請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の乗客コンベヤ。
  5. 上記制御装置は、上記投光部から出された光を上記受光部が検出していないときに、乗客コンベヤの運転を停止する請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の乗客コンベヤ。
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