JP2014108694A - 車両用シート装置 - Google Patents
車両用シート装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014108694A JP2014108694A JP2012263396A JP2012263396A JP2014108694A JP 2014108694 A JP2014108694 A JP 2014108694A JP 2012263396 A JP2012263396 A JP 2012263396A JP 2012263396 A JP2012263396 A JP 2012263396A JP 2014108694 A JP2014108694 A JP 2014108694A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- seat
- state
- rail
- slide
- lock mechanism
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Seats For Vehicles (AREA)
Abstract
【課題】僅かな操作で容易にシートを収納してフラットな荷室空間を確保できるようにする。
【解決手段】車両用シート3aと、シートバック9を前方へ傾倒可能に支持するシートバック支持機構と、シート3aを前後方向にスライド可能に支持するレール11と、レール11を前傾可能に支持するレール支持機構12と、シートバック9を起立状態にロック及びアンロックする第1ロック機構と、レール11を水平状態にロック及びアンロックする第2ロック機構と、シート3aの前後方向へのスライドをロック及びアンロックする第3ロック機構と、第1ロック機構をアンロックしてシートバック9を前方へ傾倒させると、第2ロック機構をアンロックしてレール11を自重により前傾させる第1連動機構と、レール11の前傾に連動して第3ロック機構をアンロックしてシート3aを自重により前方へスライドさせる第2連動機構と、を備えるように構成する。
【選択図】図2
【解決手段】車両用シート3aと、シートバック9を前方へ傾倒可能に支持するシートバック支持機構と、シート3aを前後方向にスライド可能に支持するレール11と、レール11を前傾可能に支持するレール支持機構12と、シートバック9を起立状態にロック及びアンロックする第1ロック機構と、レール11を水平状態にロック及びアンロックする第2ロック機構と、シート3aの前後方向へのスライドをロック及びアンロックする第3ロック機構と、第1ロック機構をアンロックしてシートバック9を前方へ傾倒させると、第2ロック機構をアンロックしてレール11を自重により前傾させる第1連動機構と、レール11の前傾に連動して第3ロック機構をアンロックしてシート3aを自重により前方へスライドさせる第2連動機構と、を備えるように構成する。
【選択図】図2
Description
本発明は、自動車のリアシートに用いて好適の車両用シート装置に関するものである。
車両用シートには、例えば、ワンボックスカー等の車両において用いられるリアシートのように、着座可能な使用状態から収納状態へと移動可能に構成され、必要に応じてリアシートを収納状態へと移動させることによって、荷室空間を広く確保できるようにしたものがある。
このような車両用シートとしては種々の構造のものが開発されており、例えば、収納状態に移動する際に、リアシートのシートバックを前方に傾倒させて、シートバックがシートクッションの上に重なって折りたたむ構造のものがある。この構造のものは、荷室空間をある程度は広く確保することはできるものの、傾倒させたシートバックと荷室のフロア(カーゴフロア)との間に段差ができてしまったり、傾倒させたシートバックと荷室のフロアとに角度ができてしまったりして、フラットな荷室を確保することは難しい。
このような車両用シートとしては種々の構造のものが開発されており、例えば、収納状態に移動する際に、リアシートのシートバックを前方に傾倒させて、シートバックがシートクッションの上に重なって折りたたむ構造のものがある。この構造のものは、荷室空間をある程度は広く確保することはできるものの、傾倒させたシートバックと荷室のフロア(カーゴフロア)との間に段差ができてしまったり、傾倒させたシートバックと荷室のフロアとに角度ができてしまったりして、フラットな荷室を確保することは難しい。
また、リアシートのシートバックを前方に傾倒させると同時に、シートクッションが沈み込む構造のものがある。この構造のものは、シートクッションが沈み込む分だけ荷室空間をより広く確保することはできるが、傾倒させたシートバックと荷室のフロアとの間の段差を完全に解消することは困難であり、やはり、フラットな荷室を確保することは難しい。
一方、例えば、特許文献1,2及び3に記載されているように、リアシートのシートバックを前方に傾倒させた後に、リアシートのシートクッションと荷室フロアとの固定を手動で解除し、リアシートのシートバック及びシートクッション(以下、単に「リアシート」とも言う。)を、リンク部材を介してリアシートの足元の空間へと移動させることによって、フラットな荷室を確保できるように構成された、車両用シート装置も開発されている。
このように構成された車両用シート装置は、リアシートが着座可能な状態では、リアシートのシートクッションの底面に設けられたラッチと、荷室のフロアに取付けられたストライカとが係合することによって、シートクッションを着座可能な状態に固定している。また、フロアパネルとシートクッションとを左右一対のリンク部材によってピン連結していて、リアシートの足元の空間にリアシートを移動させるには、ピン連結されたフロアパネルとリンク部材の基端との連結点を支点として、リンク部材とリアシートとを前方へ回転させる操作が行なわれる。
上述したように、特許文献1,2及び3に記載された車両用シート装置では、リアシートを着座可能な使用状態から収納状態へと移動するときに、まず、リアシートのシートバックを前方に傾倒させ、その後、リアシートのシートクッションと荷室フロアとの固定(例えば、ラッチとストライカとの係合)を手動で解除する操作が必要になる。また、ラッチとストライカとの係合を解除した後は、リアシートを前方かつ上方へと持ち上げ、リンク部材の基端を支点として、リンク部材とリアシートとを前方へ回転させる操作も必要になる。
このように、リアシートを収納状態へ移動するまでに必要な操作が多いと、使い勝手が悪く、煩わしい。また、リアシートを持ち上げる動作には大きな力を要するため、操作者には大きな負担となる。さらに、リンク部材を介してリアシートを前方へ回転させると、リアシートがフロントシートのシートバックと干渉してしまう場合がある。この場合には、リアシートを収納状態へ移動する前に、予めフロントシートを前方へ移動させる等の操作をして、リアシートの回転が許容される空間をフロントシート後方に確保しなければならないため、さらに操作数が増えることになる。
本発明はこのような課題に鑑み案出されたもので、僅かな操作で容易にシートを収納してフラットな荷室空間を確保することができるようにした、車両用シート装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の車両用シート装置は、シートクッション及びシートバックを有する車両用シートと、前記シートバックを前方へ傾倒可能に支持するシートバック支持機構と、前記車両用シートを前後方向にスライド可能に支持するスライドレールと、前記スライドレールを前傾可能に支持するレール支持機構と、前記シートバック支持機構に装備され、前記シートバックを起立状態に保持する第1ロック状態と前記シートバックの前方への傾倒を許容する第1ロック解除状態とに切り替え可能な第1ロック機構と、前記レール支持機構に装備され、前記スライドレールを水平状態に保持する第2ロック状態と前記スライドレールの前傾を許容する第2ロック解除状態とに切り替え可能な第2ロック機構と、前記車両用シートの前記前後方向へのスライドを規制する第3ロック状態と前記スライドを許容する第3ロック解除状態とに切り替え可能な第3ロック機構と、前記第1ロック機構を前記第1ロック解除状態に切り替えて前記シートバックを起立状態から前方へ傾倒させると、前記第2ロック機構を前記第2ロック解除状態に切り替えて前記スライドレールを自重により前傾させる第1連動機構と、前記スライドレールの前記前傾に連動して前記第3ロック機構を前記第3ロック解除状態に切り替えて前記車両用シートを自重により前記スライドレールの前方へスライドさせる第2連動機構と、を備えていることを特徴としている。
前記レール支持機構は、前記スライドレールの後部において前記スライドレールを上下方向に回動可能に枢支するヒンジと、基端を車体に回動可能に枢着され、起立時に前記スライドレールの前部を下方から支持すると共に車両の前後方向に傾倒可能な可動支持部材と、を備え、前記第2ロック機構は、前記可動支持部材の起立時に上方となる先端を前記スライドレール側に係止して前記可動支持部材の傾倒を規制する係止機構を備え、前記第1連動機構は、前記シートバックの前記前方への傾倒動作と連動して前記係止機構の係止を解除して前記可動支持部材の傾倒を許容することが好ましい。
また、前記スライドレール側に固定され前記可動支持部材の前記先端と係合する固定支持部材が設けられ、前記可動支持部材の前記先端に前記固定支持部材に対して前後スライド可能に係合する可動部材が設けられ、前記係止機構は、前記可動部材を前記固定支持部材に対して係止する係止位置と、前記係止を解除する解除位置との間で移動可能な係止部材を備え、前記第1連動機構は、前記シートバックの前記前方への傾倒動作と傾倒状態からの起立動作に連動して進退する連動索を備え、前記連動索が、前記係止部材に連結されて前記進退に応じて前記係止部材を前記係止位置と前記解除位置とに移動させることが好ましい。
また、前記第3ロック機構は、前記第3ロック状態と前記第3ロック解除状態とを切り替え操作する操作機構を備え、前記第2連動機構は、前記可動支持部材の傾倒動作と連動して前記操作機構を前記第3ロック解除状態に操作することが好ましい。
また、前記スライドレールは、前記レール支持機構に支持されるロアレールと、前記シートクッションの下部に設けられて前記ロアレール上をスライド可能なアッパレールとで構成され、前記第3ロック機構は、前記アッパレールの前記ロアレールに対するスライドを規制し前記第3ロック状態を達成するスライド規制位置と前記スライドを許容し前記第3ロック解除状態を達成するスライド許容位置とに移動可能なスライド規制部材と、をさらに備え、前記操作機構は、前記スライド規制部材を前記スライド規制位置に付勢する付勢部材と、前記スライド規制部材を前記付勢部材に抗して前記スライド許容位置に移動操作する操作部材と、を備えていることが好ましい。
また、前記スライドレールは、前記レール支持機構に支持されるロアレールと、前記シートクッションの下部に設けられて前記ロアレール上をスライド可能なアッパレールとで構成され、前記第3ロック機構は、前記アッパレールの前記ロアレールに対するスライドを規制し前記第3ロック状態を達成するスライド規制位置と前記スライドを許容し前記第3ロック解除状態を達成するスライド許容位置とに移動可能なスライド規制部材と、をさらに備え、前記操作機構は、前記スライド規制部材を前記スライド規制位置に付勢する付勢部材と、前記スライド規制部材を前記付勢部材に抗して前記スライド許容位置に移動操作する操作部材と、を備えていることが好ましい。
また、前記第1連動機構による前記第2ロック機構を前記第2ロック解除状態に切り替える動作に伴って前記第3ロック機構を前記第3ロック解除状態に切り替える介在部材が装備されていることが好ましい。
本発明の車両用シート装置によれば、シートバックを起立状態から前方へ傾倒させると、これに連動して、第1連動機構がスライドレールを自重により前傾させ、また、第1連動機構の動作に連動して、第2連動機構が車両用シートを自重によりスライドレールの前方へスライドさせるため、僅かな操作で容易にシートを収納状態に移動させてフラットな荷室空間を確保することができるようになる。
また、可動支持部材をスライドレール側に係止することによってスライドレールを水平状態に保持し、第1連動機構が、シートバックの前方への傾倒動作と連動して、この係止を解除するように構成すれば、シートバックの前方への傾倒動作と連動して、スライドレールを水平状態から確実に前傾させることができる。
また、シートバックの前方への傾倒動作と傾倒状態からの起立動作に連動して進退する連動索が、その進退に応じて係止部材を係止位置と解除位置とに移動させるように構成すれば、シートバックの前方への傾倒動作(すなわち、第1ロック機構の第1ロック状態から第1ロック解除状態への切り替え)に連動して、固定支持部材に対する可動部材の係止を円滑に解除することができる。
また、シートバックの前方への傾倒動作と傾倒状態からの起立動作に連動して進退する連動索が、その進退に応じて係止部材を係止位置と解除位置とに移動させるように構成すれば、シートバックの前方への傾倒動作(すなわち、第1ロック機構の第1ロック状態から第1ロック解除状態への切り替え)に連動して、固定支持部材に対する可動部材の係止を円滑に解除することができる。
また、第2連動機構が、可動支持部材の傾倒動作と連動して、操作機構を第3ロック解除状態に操作して車両用シートの前後方向へのスライドを許容するように構成すれば、可動支持部材の傾倒動作(すなわち、第1連動機構の動作)と連動して、車両用シートを確実にスライドレールの前方へスライドさせることができる。
また、付勢部材が、スライド規制部材をスライド規制位置に付勢し、操作部材が、スライド規制部材を付勢部材に抗してスライド許容位置に移動操作するように構成すれば、必要なときのみ、操作部材による操作によって車両用シートのスライドを許容し、それ以外のときは、車両用シートのスライドを確実に規制することができる。
また、付勢部材が、スライド規制部材をスライド規制位置に付勢し、操作部材が、スライド規制部材を付勢部材に抗してスライド許容位置に移動操作するように構成すれば、必要なときのみ、操作部材による操作によって車両用シートのスライドを許容し、それ以外のときは、車両用シートのスライドを確実に規制することができる。
また、介在部材が、第2ロック機構の第2ロック解除状態への切り替え動作に伴って第3ロック機構を第3ロック解除状態に切り替えるように構成すれば、第1連動機構による動作に連動して、第2連動機構を円滑に動作させることができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、図1〜図8を参照して説明するが、以下の説明における前後方向及び左右方向は、特に別段の説明がない限り、本車両用シート装置が設けられた車両の前後方向及び車両の前方を向いたときの左右方向に対応している。また、本実施形態では、車両として、自動車、なかでも、いわゆるワンボックスカーと呼ばれるワゴン車を例示して説明するが、本発明にかかる車両用シート装置は、これに限らず、他のタイプの自動車やその他の車両にも適用可能である。
図1は、本実施形態にかかる車両用シート装置が設けられた車両の模式的な構成図を示している。車両1には、その車室の前部にフロントシート2が装備され、フロントシート2の後方にリアシート3が装備されている。フロントシート2は運転席2a及び助手席2bが左右に対をなして備えられ、また、本実施形態では、リアシート3は、左側リアシート3aと右側リアシート3bとに2分割(ここでは、左右等分に2分割)されている。
なお、本装置の適用対象の自動車用リアシートは、左右に2分割される場合、左右等分でなくても良く、また、左右に分割されないベンチシートであっても良い。また、リアシート3は、左右に独立したシートであっても良い。また、本装置の適用対象の自動車用シートは、助手席等のフロントシートであっても良く、前後三列以上のシートの場合、セカンドシート,サードシート等いずれのシートにも適用できる。
これらのフロントシート2及びリアシート3は、車両1のフロアパネル6に取り付けられている。また、車室のリアシート3よりも後ろ側は荷室4となっていて、荷室4のフロア(カーゴフロア)5は、キックアップ部14を介してフロアパネル6と接続されていて、フロアパネル6よりも高い位置でフラットに形成されている。
本発明の車両用シート装置は、左右に2分割された左右のリアシート3a,3bそれぞれに適用されている。なお、2分割された左右のリアシート3a,3bは互いに左右対称で同様な構造であり、以下の説明では、左側リアシート3aを例に図2を参照しながら説明し、右側リアシート3bの説明は省略する。また、左側リアシート3aを例示するが、単に、リアシート3aと呼んで説明する。なお、図2は、リアシート3aをフロントシート2bと共に示す車室内要部の側面図であり、(a)はリアシート3aの使用状態を示し、(b)はリアシート3aの収納状態を示す。
本発明の車両用シート装置は、左右に2分割された左右のリアシート3a,3bそれぞれに適用されている。なお、2分割された左右のリアシート3a,3bは互いに左右対称で同様な構造であり、以下の説明では、左側リアシート3aを例に図2を参照しながら説明し、右側リアシート3bの説明は省略する。また、左側リアシート3aを例示するが、単に、リアシート3aと呼んで説明する。なお、図2は、リアシート3aをフロントシート2bと共に示す車室内要部の側面図であり、(a)はリアシート3aの使用状態を示し、(b)はリアシート3aの収納状態を示す。
図2に示すように、リアシート3aは、シートクッション8,シートバック9及びヘッドレスト10を有している。シートバック9は、図示しないシートバック支持機構によって前方へ傾倒可能に支持されている。シートクッション8及びシートバック9は、それぞれ内部にフレーム8f,9f(図3参照)が装備され、シートバック9のフレーム9fは、シートクッション8のフレーム8fに対して、シートバック支持機構を介して支持されている。
シートバック支持機構は、シートバック9のフレーム9fがシートクッション8のフレーム8fに対して支軸13を中心に回転できるように両者をヒンジ結合しており、シートバック9を、起立した使用状態と前方へ傾倒させた前倒し状態との間で、揺動可能に支持している。また、シートバック支持機構には、シートバック9を、起立した使用状態に保持する図示しないロック機構(第1ロック機構)が装備されている。
この第1ロック機構は、ロック状態(第1ロック状態)とロック解除状態(第1ロック解除状態)とを切り替え可能に構成され、第1ロック機構をロック解除状態とすることで、シートバック9を前方へ傾倒させることが可能になる。このようにしてシートバック9を前方へ傾倒させてリアシート3aを支持する後述のスライドレール11,11を前傾させると、その背面9aは、カーゴフロア5と平行又は略平行になるように構成されている。なお、このシートバック支持機構及び第1ロック機構には、周知のリクライニング機構などを用いてもよく、本実施形態における第1ロック機構は、例えばレバー又は紐等を操作してロック解除させることができるもので、その詳細な構造については説明を省略する。
シートクッション8の下部には、リアシート3aを前後方向にスライド可能に支持するスライドレール11,11が左右一対で設けられている。これら一対のスライドレール11,11は、下方からレール支持機構12によって前傾可能に支持されている。つまり、シートクッション8がスライドレール11とともに前傾可能に支持されている。レール支持機構12は、いずれも左右の各スライドレール11,11に対応して備えられたヒンジ12aと可動支持部材12bとを有している。
なお、スライドレール11は一対でなくてもよく、3本以上であっても良い。たとえば左右に分割されないベンチシートの場合、シートクッションの左右端部以外に中間部にも1本またはそれ以上のスライドレール11を配備し、荷重分担できるように構成することも好ましい。また、本実施形態では、各スライドレール11には同一のものを適用し、部品コストを抑制しているが、荷重分担等を考慮して、各スライドレール11の大きさや形状や構造を個別に設定しても良い。
そして、リアシート3aは、その使用状態では、図2(a)に示すように、レール支持機構12の可動支持部材12bが起立されてスライドレール11とシートクッション8が水平状態とされるとともに、シートバック9が起立した状態とされる。一方、収納状態では、図2(b)に示すように、シートバック9が前倒し状態とされてシートクッション8に重ねられるとともに、可動支持部材12bが後方側へ傾倒されてスライドレール11とともにシートクッション8が前傾した状態とされる。さらに、シートクッション8が前方側へスライドされ、リアシート3aが足元のスペース36に収納されるとともにシートバック9の背面9aがカーゴフロア5の面と略同じ高さで平行又は略平行に設定される。
次に、本実施形態におけるスライドレール11及びレール支持機構12について、図3を参照しながら詳しく説明する。なお、図3には、左側リアシート3aに設けられた一対のスライドレール11,11及びレール支持機構12,12のうち、片方(左側)のスライドレール11及びレール支持機構12について、左前方から斜視した状態を図示している。
スライドレール11は、アッパレール16とロアレール17とが組み合わされて構成されている。シートクッション8のフレーム8fの下部には、アッパレール16が複数のボルト32によって固定されている。このアッパレール16は、ロアレール17上を前後方向にスライド可能とされている。アッパレール16は、シートバック9を支持するシートクッション8と結合されているので、アッパレール16を通じて、シートクッション8及びシートバック9もロアレール17に対して前後方向にスライド可能となっている。なお、ロアレール17は、レール支持機構12を介してフロアパネル6に支持されている。
このようなロアレール17及びアッパレール16を備えたリアシート3aを前後にスライド可能とするスライド機構には、リアシート3aの前後位置を調整する既存のシートスライド機構を適用することができる。また、アッパレール16のスライドは、後述する第3ロック機構33により規制又は許容されるが、これについても既存のシートスライド機構を適用することができる。
ところで、ロアレール17は、アッパレール16の下方に配設され、アッパレール16をスライド可能に支持するが、このロアレール17を支持するレール支持機構12は、ヒンジ12aと可動支持部材12bとを有しており、次のように構成される。
ロアレール17の後部は、ヒンジ12aにより上下方向に回動可能に枢支されている。なお、このヒンジ12aは、カーゴフロア5の近傍のキックアップ部14(図2参照)に図示しないボルト等によって固定されている。また、ロアレール17の前部は、可動支持部材12bを介してフロアパネル6に支持されている。
ロアレール17の後部は、ヒンジ12aにより上下方向に回動可能に枢支されている。なお、このヒンジ12aは、カーゴフロア5の近傍のキックアップ部14(図2参照)に図示しないボルト等によって固定されている。また、ロアレール17の前部は、可動支持部材12bを介してフロアパネル6に支持されている。
この可動支持部材12bは、長尺な部材で形成され、その基端をフロアパネル6に図示しないボルト等によって固定されたヒンジ15を介して回動可能に枢着されていて、前後方向に傾倒可能に構成されている。また、ロアレール17の前部の下面には支持部材(固定支持部材)20がボルトによる締結又は溶接等によって結合されており、可動支持部材12bは、この支持部材20を介してロアレール17を下方から支持する。
支持部材20は、ロアレール17の下面に結合する水平プレート部20aと水平プレート部20aから下方に突出した鉛直プレート部20bとを有するアングル形状(断面L字型)に形成され、ロアレール17の長手方向に沿って延在する。支持部材20の鉛直プレート部20bには、ロアレール17の長手方向に沿って延びる長穴形状に形成されたガイド孔19が設けられている。
可動支持部材12bには、その起立時に上方となる先端121に、車幅方向に突出した可動ピン(可動部材)18が固定され装備されている。この可動ピン18は、支持部材20の鉛直プレート部20bに備えられた前後方向に延在するガイド孔19に移動可能に挿通されていて、支持部材20に対して前後スライド可能に係合している。可動支持部材12bが起立した状態では、可動ピン18はガイド孔19の前端に位置してロアレール17の前部を支持する。このとき、ロアレール17、すなわちスライドレール11は、水平状態とされてシート使用状態になる。なお、可動支持部材12bは、起立時に鉛直に起立するのではなく、後方にやや傾斜して起立する。
可動支持部材12bが起立状態から後方に傾倒していくと、可動ピン18はガイド孔19内を後方にスライドする。これと共に、支持部材20及びロアレール17(スライドレール11)はヒンジ12a回りに前傾していく。可動ピン18がガイド孔19の後端にスライドするまで可動支持部材12bを後方に傾倒したところで、ロアレール17(スライドレール11)は最も前傾したシート収納状態になる。この可動ピン18のガイド孔19内の移動は、レール支持機構12に装備されたロック機構(第2ロック機構)22によって規制又は許容される。
なお、ロアレール17がシート収納状態となった際には、ロアレール17の前端部等の下面がフロアパネルによって直接または間接的に下方から支持されるように構成することも好ましい。
なお、ロアレール17がシート収納状態となった際には、ロアレール17の前端部等の下面がフロアパネルによって直接または間接的に下方から支持されるように構成することも好ましい。
次に、第2ロック機構22について、主に図6を参照しながら説明する。
第2ロック機構22は、スライドレール11を水平状態に保持するロック状態(第2ロック状態)と、スライドレール11の前傾を許容するロック解除状態(第2ロック解除状態)とを切り替え可能に構成されている。つまり、リアシート3aを着座可能な使用状態にするには、第2ロック機構22をロック状態として、シートクッション8及びスライドレール11を水平状態に保持する。一方、リアシート3aを収納状態へ移動させるとき、第2ロック機構22をロック状態からロック解除状態に切り替え、スライドレール11及びシートクッション8の前傾を許容する。
第2ロック機構22は、スライドレール11を水平状態に保持するロック状態(第2ロック状態)と、スライドレール11の前傾を許容するロック解除状態(第2ロック解除状態)とを切り替え可能に構成されている。つまり、リアシート3aを着座可能な使用状態にするには、第2ロック機構22をロック状態として、シートクッション8及びスライドレール11を水平状態に保持する。一方、リアシート3aを収納状態へ移動させるとき、第2ロック機構22をロック状態からロック解除状態に切り替え、スライドレール11及びシートクッション8の前傾を許容する。
この第2ロック機構22は、可動支持部材12bの先端121をスライドレール11側に係止して、可動支持部材12bの後方への傾倒を規制する係止機構22Mを有し、係止機構22Mにより可動支持部材12bの先端121を係止することでロック状態とされ、係止機構22Mによる係止を解除することでロック解除状態とされる。具体的には、第2ロック機構22は、可動支持部材12bの先端121に備えられる可動ピン18をガイド孔19内の前端位置に係止するロックレバー(係止部材)21を有しており、係止機構22Mは、この可動ピン18とロックレバー21とを備えて構成されている。第2ロック機構22は、ロックレバー21による係止によって、可動ピン18のガイド孔19内でのスライドを阻止することで、可動支持部材12bの後方への傾倒を規制する仕組みとなっている。これによって、可動支持部材12bを起立状態に固定するロック状態を達成し、スライドレール11を水平状態に保持する。また、この係止機構22Mの係止を解除、つまり、可動ピン18のガイド孔19内での係止を解除することによってロック解除状態を達成し、可動支持部材12bの後方への傾倒を許容してスライドレール11の前傾を可能にする。
ロックレバー21は、支持部材20の鉛直プレート部20bに固定されたピン29を介して揺動可能に枢支され、図6(a),(b)に示すように、V字型に配置された2本のアーム部21a,21bを有している。アーム部21aには、ワイヤ(連動索)23の前端23aが連結され、ワイヤ23の進退に応じて、ロックレバー21はピン29回りに揺動するようになっている。そして、ロックレバー21は、アーム部21bが可動支持部材12bの先端121の可動ピン18を係止する係止位置と、係止位置から下方に揺動されて可動ピン18の係止を解除する解除位置とに移動可能とされている。また、ロックレバー21は、図示しないバネ部材を備えており、ワイヤ23が前進された状態において、アーム部21bがバネ部材の付勢力により常に係止位置に維持されるようになっている。また、アーム部21bの先端には、第2ロック機構22のロック状態で可動ピン18の側面に当接しうる当接面27が設けられている。
なお、ロックレバー21の形状は、上述のようなV字型に限定されない。ロックレバー21は、少なくともピン29回りに揺動する回転中心(ピン29の軸心)から離隔した位置でワイヤ23に連結され、このワイヤ23の進退に伴って、可動ピン18に当接して移動を規制する係止位置と、可動ピン18から外れて移動を許容する解除位置との間で移動可能であればいかなる形状や構造でもよい。
また、ワイヤ23については後述するが、ワイヤ23は前端23aと後端23bとを除いて、図示しないガイドチューブ等に案内されていて、図3〜図5に示すように、一定の軌道上を進退するようになっており、ワイヤ23は、シートバック9の傾倒動作に伴って後退(前端23aが車両後方に移動)し、シートバック9の起立動作に伴って前進(前端23aが車両前方に移動)する。ワイヤ23は、一定以上の剛性を有しており、圧縮力を受けても座屈変形し難く、ロックレバー21はワイヤ23の前端23aの位置に応じて揺動する。
リアシート3aが使用状態にあるときは、シートバック9は起立状態になっているので、ワイヤ23は前進状態になって、ロックレバー21は、係止位置に位置される。一方で、可動支持部12bも起立状態とされて、その先端121の可動ピン18は、ガイド孔19の前端に位置されているので、ロックレバー21は、図6(a)に示すように、その当接面27が可動ピン18に当接する姿勢となり、可動ピン18はガイド孔19内の前端位置に係止され、第2ロック機構22のロック状態が達成される。これにより、起立時に、後方にやや傾斜して起立する可動支持部材12bは、その自重により後方へ傾倒しようとするが、ロックレバー21の当接面27が可動ピン18に後方から当接して、可動ピン18をガイド孔19内の前端位置に係止することにより、可動支持部材12bの先端121は後方への移動を阻止される。これにより、可動支持部材12aは後方にやや傾斜して起立した状態に保たれ、可動支持部材12bによって前部を下方から支持されるスライドレール11は、水平状態に保持される。
一方、シートバック9を前傾させると、ワイヤ23は後退して、ロックレバー21は、図6(b)に示すように揺動し、このロックレバー21の揺動に伴って、アーム部21bが解除位置に移動されて当接面27と可動ピン18との当接が解除される。これにより、可動ピン18はガイド孔19内での係止を解除され、第2ロック機構22のロック解除状態が達成される。これによって、可動支持部材12bは後方への傾倒を許容される。
第2ロック機構22のロック状態からロック解除状態への切り替えは、第1連動機構によってシートバック9を前方へ傾倒させる操作と連動して行なわれるようになっている。この第1連動機構は、第1ロック機構のロック解除状態への切り替え操作をして、起立した使用状態のシートバック9を前方へ傾倒させる操作を行なうと、これに連動して、第2ロック機構22をロック状態からロック解除状態へ切り替えるもので、シートバック9のフレーム9fとロックレバー21との間に介装されたワイヤ23によって構成される。
図6(a),(b)に示すように、ワイヤ23の前端23aは、ロックレバー21のアーム部21aに連結されている。また、図3〜図5に示すように、ワイヤ23の後端23bは、シートバック9のフレーム9fに固設されたフック24に連結されている。
図3に示すように、フック24は、起立したシートバック9のフレーム9fの下端に固設されているため、図4に示すように、シートバック9が前方へ傾倒する動作に伴って、フック24はフレーム9fの後端へ移動することになる。これによって、フック24に連結されるワイヤ23は後方へ移動し、ワイヤ23の前端23aが連結されているロックレバー21は、ピン29回りに揺動してアーム部21bを係止位置から解除位置へ移動させ、当接面27と可動ピン18との当接を解除する。これによって、第2ロック機構22がロック解除状態とされ、スライドレール11とシートクッション8の前傾が許容される。
図3に示すように、フック24は、起立したシートバック9のフレーム9fの下端に固設されているため、図4に示すように、シートバック9が前方へ傾倒する動作に伴って、フック24はフレーム9fの後端へ移動することになる。これによって、フック24に連結されるワイヤ23は後方へ移動し、ワイヤ23の前端23aが連結されているロックレバー21は、ピン29回りに揺動してアーム部21bを係止位置から解除位置へ移動させ、当接面27と可動ピン18との当接を解除する。これによって、第2ロック機構22がロック解除状態とされ、スライドレール11とシートクッション8の前傾が許容される。
なお、シートバック9を前倒し状態から起こしてやれば、ワイヤ23が前方へ移動され、同時にロックレバー21のアーム部21bがバネ部材の付勢力により解除位置から係止位置へ移動される。この状態で、シートクッション8と共にスライドレール11の前端部を持ち上げて可動支持部材12bを起立状態にしてやれば、図6(a)に示すように、アーム部21bの当接面27がガイド孔19内の前端に位置する可動ピン18に当接され、可動ピン18はガイド孔19内の前端位置に係止され、第2ロック機構22がロック解除状態からロック状態に回復する。
また、第1連動機構は、ワイヤ23を用いないものに構成しても良く、少なくとも、シートバック9の前方への傾倒動作や前傾からの起立動作と連動して、第2ロック機構22をロック解除状態或いはロック状態に切り替え可能に構成されていれば良い。
次に、第3ロック機構33について、主に図7を参照しながら説明する。
第3ロック機構33は、リアシート3aの前後方向へのスライドを規制するロック状態(第3ロック状態)と、スライドを許容するロック解除状態(第3ロック解除状態)とを切り替え可能に構成されている。つまり、第3ロック機構33は、シートクッション8のフレーム8fに固定されるアッパレール16の、ロアレール17に対するスライドを規制又は許容するものである。
第3ロック機構33は、リアシート3aの前後方向へのスライドを規制するロック状態(第3ロック状態)と、スライドを許容するロック解除状態(第3ロック解除状態)とを切り替え可能に構成されている。つまり、第3ロック機構33は、シートクッション8のフレーム8fに固定されるアッパレール16の、ロアレール17に対するスライドを規制又は許容するものである。
第3ロック機構33は、図3に示すように、ロック状態とロック解除状態とを切り替え操作する操作部材25及びこれを操作するプレート(介在部材)26とを有する操作機構25Mを備えている。操作部材25は、アッパレール16の長手方向に沿って延在する基部25aと、基部25aの前端から直角に屈折して外方(この例では、左方向)に延びるアーム部25bとを有しており、シャフトを屈曲形成して形成しうる。基部25aは、アッパレール16の上面に、アッパレール16に沿ってこれと平行に配置され、長手方向の軸心回りに回転可能に取り付けられていて、アーム部25bは、その先端251がプレート26によって下方から支持されながら、基部25aを軸として回転可能になっている。また、基部25aには、第3ロック機構33がロック状態となるように操作部材25を付勢するバネ(付勢部材)38が備えられている。プレート26は、第1連動機構による第2ロック機構22をロック解除状態に切り替える動作に伴って第3ロック機構33をロック解除状態に切り替えるためのもので、第2ロック機構22と第3ロック機構33との間に介在する介在部材である。
図7(a)は図3のA−A矢視断面図であり、図7(b)は図5のB−B矢視断面図である。図7(a),(b)に示すように、操作部材25の基部25aには、操作部材25と一体になって揺動する規制部材(スライド規制部材)28が取り付けられている。規制部材28は、断面がコの字形状をしている部材であって、断面のコの字を形成する3辺の各要素は、基部25aに固定される固定部28cと、ロアレール17の左側(図7では右側)から右側(図7では左側)へ向かってロアレール17の短手方向に突出する爪部28aと、爪部28a及び固定部28cをロアレール17の左側(図7では右側)で接続する接続部28bとから成る。
爪部28aは、ロアレール17及びアッパレール16の一部を貫通し得るようになっている。本実施形態では、ロアレール17及びアッパレール16を形成する側壁のうち、最も左側(図7では最も右側)にある壁には、爪部28aに対応した大きさの各穴17a,16aが穿設されていて、爪部28aは、操作部材25の揺動に応じて、これらの穴17a,16aを同時に貫通したり、貫通を解除(即ち、各穴17a,16aから離脱)したりする。つまり、爪部28aは、図7(a)に示すように、穴17a,16aを同時に貫通するスライド規制位置において、ロアレール17に対するアッパレール16のスライドを規制し、図7(b)に示すように、穴17a,16aへの貫通を解除するスライド許容位置において、ロアレール17に対するアッパレール16のスライドを許容する。
なお、アッパレール16には穴16aを穿設しなくても良く、この場合、爪部28aは、アッパレール16に接触せずに、且つ、ロアレール17の穴17aを貫通しうる程度で、ロアレール17の短手方向に長さを有するものであれば良い。
なお、本実施形態では、ロアレール17及びアッパレール16からなるスライドレール11を備えるスライド機構に、既存のシート前後スライド機構を用いており、ロアレール17の穴17aは、シート前後スライド段階に応じてロアレール17の長手方向に、所定の間隔で複数設けられている。リアシート3aの使用者は、複数の穴17aのうち一つに、アッパレール16と共にスライドする図示しない係止爪を貫通させることにより、リアシート3aを前後方向の所望位置に固定することができる。本装置専用であれば、穴17aは1つだけでも良い。
なお、本実施形態では、ロアレール17及びアッパレール16からなるスライドレール11を備えるスライド機構に、既存のシート前後スライド機構を用いており、ロアレール17の穴17aは、シート前後スライド段階に応じてロアレール17の長手方向に、所定の間隔で複数設けられている。リアシート3aの使用者は、複数の穴17aのうち一つに、アッパレール16と共にスライドする図示しない係止爪を貫通させることにより、リアシート3aを前後方向の所望位置に固定することができる。本装置専用であれば、穴17aは1つだけでも良い。
また、図7(a),(b)に示すように、操作部材25の基部25aは、ブラケット35を介してアッパレール16の上面に取り付けられている。ブラケット35は、シートクッション8のフレーム8fとアッパレール16との間に挟持される上板部35aと、ロアレール17の左側(図7では右側)でロアレール17の側壁と平行に延びる側板35cと、上板部35aと側板部35cとを接続する接続板部35bと、接続板部35bから上方へ突出して基部25aがその長手方向の軸心回りに回転可能に取り付けられる取付部35dと、を有する部材であり、アッパレール16及びシートクッション8と共に、ロアレール17に対して前後方向にスライドする。また、ブラケット35の側板部35cには、ロアレール17及びアッパレール16の各穴17a,16aと対応する箇所に、規制部材28の爪部28aが貫通しうる穴35eが穿設されている。
図7(a)に示すように、第3ロック機構33は、爪部28aを各穴17a,16aに貫通させることによって、ロアレール17に対するアッパレール16のスライドを規制し、ロック状態を達成する。また、第3ロック機構33は、爪部28aの各穴17a,16aへの貫通を解除させることによって、ロアレール17に対するアッパレール16のスライドを許容し、ロック解除状態を達成する。
第3ロック機構33のロック状態からロック解除状態への切り替えは、第2連動機構によって行なわれる。第2連動機構は、スライドレール11の前傾に連動して、第3ロック機構33をロック状態からロック解除状態へ切り替えるもので、操作部材25のアーム部25bを下方から支持するプレート26によって構成される。
図3に示すように、プレート26は、支持部材20の鉛直プレート部20bの左側に隣接して、ガイド孔19と略同一の高さで鉛直プレート部20bに平行して設けられる部材である。プレート26は、図示しない部材により、支持部材20及びロアレール17に対して、ロアレール17の高さ方向に揺動可能に支持されている。また、プレート26の底面の一部には、プレート26が前方向に先細りとなるように滑らかな斜面31が形成されていて、可動ピン18がガイド孔19内で後方へ移動すると、可動ピン18は斜面31と当接し得るようになっている。
図3に示すように、プレート26は、支持部材20の鉛直プレート部20bの左側に隣接して、ガイド孔19と略同一の高さで鉛直プレート部20bに平行して設けられる部材である。プレート26は、図示しない部材により、支持部材20及びロアレール17に対して、ロアレール17の高さ方向に揺動可能に支持されている。また、プレート26の底面の一部には、プレート26が前方向に先細りとなるように滑らかな斜面31が形成されていて、可動ピン18がガイド孔19内で後方へ移動すると、可動ピン18は斜面31と当接し得るようになっている。
また、プレート26は、その後部で操作部材25のアーム部25bの先端251を下方から支持しているが、この先端251には、バネ38によって、規制部材28をスライド規制位置に付勢する方向の力(図3では下向きの力)が加えられているので、プレート26は先端251から常に下向きの力を受けている。したがって、図3では、プレート26は先端251によって下限位置に押し付けられ、図示しない部材によって、ロアレール17の高さ方向上側へ揺動可能に支持されている。
つまり、図8に実線で示すように、可動ピン18がガイド孔19内の前端位置にあるとき、プレート26は先端251によって下向きの力を加えられて、下限位置に押し付けられているので、プレート26によって下方から支持される操作部材25のアーム部25bの先端251も下限位置(A)に位置している。
一方、図8に二点鎖線で示すように、可動ピン18がガイド孔19内で後方へ移動すると、可動ピン18は斜面31と当接して、斜面31を滑らかに摺動しながらプレート26の下へ潜り込んでプレート26を下方から支持する。つまり、可動ピン18がガイド孔19内である程度後方へ移動すると、プレート26は支持部材20及びロアレール17に対してロアレール17の高さ方向上側へ揺動するので、プレート26に下方から支持される操作部材25のアーム部25bの先端251も、支持部材20及びロアレール17に対してロアレール17の高さ方向上側へ揺動する。これによって、操作部材25のアーム部25bの先端251は、下限位置(A)からその上方のロック解除位置(B)まで揺動するようになっている。
一方、図8に二点鎖線で示すように、可動ピン18がガイド孔19内で後方へ移動すると、可動ピン18は斜面31と当接して、斜面31を滑らかに摺動しながらプレート26の下へ潜り込んでプレート26を下方から支持する。つまり、可動ピン18がガイド孔19内である程度後方へ移動すると、プレート26は支持部材20及びロアレール17に対してロアレール17の高さ方向上側へ揺動するので、プレート26に下方から支持される操作部材25のアーム部25bの先端251も、支持部材20及びロアレール17に対してロアレール17の高さ方向上側へ揺動する。これによって、操作部材25のアーム部25bの先端251は、下限位置(A)からその上方のロック解除位置(B)まで揺動するようになっている。
操作部材25のアーム部25bの先端251がロック解除位置(B)に達すると、第3ロック機構33はロック解除状態を達成する。つまり、アーム部25bの先端251が下限位置(A)からロック解除位置(B)まで揺動すると、基部30aを通じて規制部材28も揺動し、爪部28aは、各穴17a,16aを同時に貫通するスライド規制位置から、貫通を解除するスライド許容位置までバネ38に抗して移動する。これによって、ロアレール17に対するアッパレール16のスライドが許容される。なお、アッパレール16は、前方へ傾倒したシートバック9の背面9aがカーゴフロア5と同程度の高さまでスライドすると、それより前方へのスライドが図示しないストッパ等により規制されるようになっている。
また、図3〜図5に示すように、本実施形態にかかる車両用シート装置には、ロアレール17と支持部材20との間にスライドレバー37が配設されている。このスライドレバー37は、手動の操作で第3ロック機構33をロック状態とロック解除状態とに切り替えるためのものであり、既存のシートスライド機構の部材として設けられている。スライドレバー37は、操作部材25と同様に、アッパレール16の長手方向に沿って延在する基部37aと、基部37aの前端から直角に屈折して左方向に延びるアーム部37bとを有していて、その基部37aは、操作部材25のアーム部25bの下方に位置している。また、基部37aには、第3ロック機構33がロック状態となるようにスライドレバー37を付勢するバネ39が備えられている。このスライドレバー37は、例えば、リアシート3aに着座した者がリアシート3aを前後方向に所望量スライドさせたいときに、第3ロック機構33をロック解除状態に切り替え操作するためのものであり、操作部材25とは別に動作する。
なお、右側リアシート3bも左側リアシート3aと同様に構成される。
なお、右側リアシート3bも左側リアシート3aと同様に構成される。
次に、本実施形態にかかる車両用シート装置の作用を説明する。
図2(a)に示すように、リアシート3a,3bが着座可能な使用状態にあるとき、シートクッション8はレール支持機構12により水平に保持され、シートバック9は図示しないシートバック支持機構により起立した状態に支持されている。リアシート3a,3bを、この着座可能な使用状態から図2(b)に二点鎖線で示す収納状態へと移動するには、まず、シートバック支持機構に装備された第1ロック機構を、ロック状態からロック解除状態に切り替え操作して、シートバック9を起立した状態から前方へ傾倒させて前倒し状態とする。なお、この操作は、周知のリクライニング機構などを用いて、レバー又は紐等を操作することによって行なうことができる。
図2(a)に示すように、リアシート3a,3bが着座可能な使用状態にあるとき、シートクッション8はレール支持機構12により水平に保持され、シートバック9は図示しないシートバック支持機構により起立した状態に支持されている。リアシート3a,3bを、この着座可能な使用状態から図2(b)に二点鎖線で示す収納状態へと移動するには、まず、シートバック支持機構に装備された第1ロック機構を、ロック状態からロック解除状態に切り替え操作して、シートバック9を起立した状態から前方へ傾倒させて前倒し状態とする。なお、この操作は、周知のリクライニング機構などを用いて、レバー又は紐等を操作することによって行なうことができる。
第1ロック機構をロック解除状態に切り替えてシートバック9を前方へ傾倒させると、第1連動機構は、第2ロック機構22をロック解除状態に切り替えてスライドレール11を自重により前倒させる。つまり、シートバック9を前方へ傾倒させる操作に連動して、第2ロック機構22に備えられた係止機構22Mの係止が解除され、スライドレール11の前倒が許容されて、スライドレール11は自重により前倒する。
このスライドレール11の前傾に連動して、第2連動機構は、第3ロック機構33をロック解除状態に切り替えてリアシート3a,3bを自重によりスライドレール11の前方へスライドさせる。つまり、スライドレール11を下方から支持する可動支持部材12bは、スライドレール11の前倒と共に後方へ傾倒するが、これに連動して、第3ロック機構33に備えられた操作部材25がロック解除状態に操作され、リアシート3a,3bの前後方向へのスライドが許容される。これによって、リアシート3a,3bは、前倒したスライドレール11上を自重により前方向へスライドし、リアシート3a,3bの足元のスペース36へ収納される。なお、この収納状態では、図示しないストッパ等によりリアシート3a,3bはスライドを停止すると共に、傾倒したシートバック9の背面9aがほぼ水平の姿勢でカーゴフロア5と同程度の高さまで下降する。
次に、第1連動機構の作用をより詳しく説明する。
図3に示すように、リアシート3a,3bが着座可能な使用状態のとき、ワイヤ23の後端23bが連結されているフック24は、シートバック9のフレーム9fの下端に位置しているが、図4に示すように、第1ロック機構がロック解除状態に切り替え操作され、シートバック9が支軸13を支点として前方へ傾倒すると、フック24はシートバック9のフレーム9fの後端へ移動する。これによって、フック24に連結されているワイヤ23の後端23bは、後退することになり、ワイヤ23の前端23aに連結されているロックレバー21のアーム部21aも、後退する。
図3に示すように、リアシート3a,3bが着座可能な使用状態のとき、ワイヤ23の後端23bが連結されているフック24は、シートバック9のフレーム9fの下端に位置しているが、図4に示すように、第1ロック機構がロック解除状態に切り替え操作され、シートバック9が支軸13を支点として前方へ傾倒すると、フック24はシートバック9のフレーム9fの後端へ移動する。これによって、フック24に連結されているワイヤ23の後端23bは、後退することになり、ワイヤ23の前端23aに連結されているロックレバー21のアーム部21aも、後退する。
このとき、第2ロック機構22は、図6(a)に示すロック状態から、図6(b)に示すロック解除状態へと切り替わる。つまり、ロックレバー21のアーム部21aが後退すると、ロックレバー21は、ピン29を支軸として、第2ロック機構22をロック解除状態に切り替える方向(図6では反時計回り)に回転し、アーム部21bが係止位置から解除位置へ移動され、当接面27と可動ピン18との当接が解除される。これによって、可動支持部材12bは、先端121のスライドレール11側への係止を解除され、可動ピン18は、ガイド孔19内で後方への移動を許容される。
可動支持部材12bは、第2ロック機構22がロック状態のとき、後方にやや傾斜して起立しているので、第2ロック機構22がロック解除状態へ切り替わり、先端121の係止が解除されると、自重により後方へ傾倒する。この可動支持部材12bの自重による傾倒動作に伴って、先端121に形成された可動ピン18はガイド孔19内を後方へと移動する。
これに連動して、可動ピン18(つまり、可動支持部材12bの先端121)を支点として下方から支持されていたスライドレール11の前部は、自重により前傾する。つまり、スライドレール11は、その後部がヒンジ12bにより上下方向に回動可能に枢支され、その前部は、第2ロック機構22がロック状態のとき、起立した可動支持部材12bの先端121によって支えられているが、第2ロック機構22がロック解除状態に切り替わり、可動ピン18がガイド孔19内後方へ移動すると、スライドレール11の前部の支点も後方へ移動することになり、スライドレール11の前部は自重により前傾することになる。これと同時に、可動支持部材12bも、その先端121の可動ピン18をガイド孔19内後方に移動させながら自重により後方へ傾倒し、可動ピン18がガイド孔19の後端まで移動すると、図5に示すように、可動支持部材12bは水平方向に傾倒し、スライドレール11及び支持部材20は前傾した状態となる。
次に、第1連動機構の動作に連動する第2連動機構の作用を説明する。
上述したように、スライドレール11は、第1連動機構により図4に示す水平状態から図5に示す前傾状態になるが、このスライドレール11の前傾に連動して、操作部材25のアーム部25bは、図8に示すように、下限位置(A)からロック解除位置(B)へ移動する。つまり、スライドレール11の前傾と同時に、可動支持部材12bは、その先端121に形成された可動ピン18をガイド孔19内後方へ移動させながら傾倒し、やがて可動ピン18とプレート26の斜面31とが当接すると、可動ピン18は斜面31を滑らかに摺動しながらガイド孔19内後方への移動を続ける。
上述したように、スライドレール11は、第1連動機構により図4に示す水平状態から図5に示す前傾状態になるが、このスライドレール11の前傾に連動して、操作部材25のアーム部25bは、図8に示すように、下限位置(A)からロック解除位置(B)へ移動する。つまり、スライドレール11の前傾と同時に、可動支持部材12bは、その先端121に形成された可動ピン18をガイド孔19内後方へ移動させながら傾倒し、やがて可動ピン18とプレート26の斜面31とが当接すると、可動ピン18は斜面31を滑らかに摺動しながらガイド孔19内後方への移動を続ける。
プレート26は、支持部材20及びロアレール17に対してロアレール17の高さ方向に揺動可能に取り付けられているので、斜面31と当接した可動ピン18から上方向の力を受けて、ロアレール17の高さ方向上側へ揺動する。これに応じて、プレート26の後部で下方から支持されている操作部材25のアーム部25bの先端251も、支持部材20及びロアレール17に対してロアレール17の高さ方向上側へ移動する。可動ピン18がガイド孔19内である程度後方へ移動すると、プレート26は可動ピン18に下方から支持されるようになり、これに応じて、操作部材25のアーム部25bの先端251は、下限位置(A)よりも上方のロック解除位置(B)まで移動する。
操作部材25のアーム部25bの先端251が下限位置(A)からロック解除位置(B)まで移動すると、アーム部25bと直角方向に延在する基部25aには、捩り力が加わる。この捩り力によって、基部25aに取り付けられた規制部材28は、基部25aを軸にして、アッパレール16のスライドの規制を解除する方向(図7では反時計回り)に揺動し、スライド規制位置からスライド許容位置まで移動する。これによって、規制部材28の爪部28aは、第3ロック機構33を図7(a)に示すロック状態から図7(b)に示すロック解除状態に切り替える。
つまり、操作部材25のアーム部25bの先端251が下限位置(A)からロック解除位置(B)まで移動すると、爪部28aは、図7(b)に示すように、ロアレール17から離隔する方向(図7では右方向)へ揺動して、ロアレール17及びアッパレール16の各穴17a,16aへの貫通を解除する。これによって、第3ロック機構33は、アッパレール16(つまり、アッパレール16によって支持されるリアシート3a,3b)のスライドを許容する。
このとき、ロアレール17は、図2(b)に示すように前傾した状態にあるので、ロアレール17の上部で、アッパレール16及びそれに支持されるリアシート3a,3bは、自重によりロアレール17の前方へスライドし、リアシート3a,3bは、その足元のスペース36へと収納される。なお、このリアシート3a,3bの前方へのスライドは、図2(b)に二点鎖線で示すように、前方へ傾倒したシートバック9の背面9aがカーゴフロア5と同程度の高さまで下降すると規制される。したがって、足元のスペース36に収納されたリアシート3a,3bは、傾倒したシートバック9の背面9aとカーゴフロア5とで、フラットな荷室空間を形成する。
本実施形態にかかる車両用シート装置によれば、上述のように、シートバック9を起立した使用状態から前方へ傾倒させる操作に連動して、第1連動機構がスライドレール11を自重により前傾させ、これに連動して、第2連動機構がリアシート3a,3bを自重によりスライドレール11の前方へスライドさせることにより、僅かな操作で容易にリアシート3a,3bを収納状態に移動させてフラットな荷室空間を確保することができる。
つまり、従来の車両用シート装置の場合、操作者はシートを着座可能な使用状態から収納状態へ移動するまでに、シートバックを前方に傾倒させる操作の後、シートクッションと荷室フロアとの固定を手動で解除する操作,シートを持ち上げる操作及びシートを前方へ回転させる操作等を行なう必要があったのに対し、本実施形態にかかる車両用シート装置の場合、操作者はシートバック9を前方へ傾倒させる操作(例えば、レバー又は紐の操作)を行なうだけで、リアシート3a,3bを収納状態へ移動させてフラットな荷室空間を確保することができる。
また、スライドレール11は自重により前傾し、リアシート3a,3bは自重によりスライドレール11の前方へスライドしてリアシート3a,3bの足元のスペース36に収納されるので、操作者はリアシート3a,3bを持ち上げる動作をすることなく、リアシート3a,3bを収納状態へ移動させることができる。したがって、操作者への負担を軽減することができる。
さらに、リアシート3a,3bを回転させることがないため、収納状態へ移動するリアシート3a,3bと、その前方に位置するフロントシート2a,2bのシートバック9とが干渉するおそれがない。したがって、リアシート3a,3bを収納状態へ移動する前に、予めフロントシート2a,2bを前方へ移動させる操作を行なう必要がなく、操作者への負担を軽減することができる。
一方、収納状態のリアシート3a,3bを使用状態にするには、前方に傾倒しているシートバック9を起立させてから、シートクッション8の前部を持ち上げて可動支持部材12bを起立状態としてやれば、第2ロック機構22および第3ロック機構33がロック状態に切り替わりシートクッション8が水平に維持された状態となる。そして、最後にスライドレバー37を操作してリアシート3a,3bを任意の位置にスライド調整してやればよい。
[その他]
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲でかかる実施形態に対して種々の変形を加えて実施することができる。
例えば、上記実施形態では、ワゴン車に装備されるリアシートに本装置を適用したが、本装置を適用する対象はこれに限られない。本装置は、シートクッション及びシートバックを有する様々な車両用シートに対して適用することができる。
また、上記実施形態では、レール支持機構12がヒンジ12aと可動支持部材12bとを備え、第2ロック機構22は係止機構22Mによってロック状態を保持する構成としたが、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば、係止機構22Mを用いない構成で第2ロック機構のロック状態を保持するようにしてもよい。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲でかかる実施形態に対して種々の変形を加えて実施することができる。
例えば、上記実施形態では、ワゴン車に装備されるリアシートに本装置を適用したが、本装置を適用する対象はこれに限られない。本装置は、シートクッション及びシートバックを有する様々な車両用シートに対して適用することができる。
また、上記実施形態では、レール支持機構12がヒンジ12aと可動支持部材12bとを備え、第2ロック機構22は係止機構22Mによってロック状態を保持する構成としたが、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば、係止機構22Mを用いない構成で第2ロック機構のロック状態を保持するようにしてもよい。
また、可動支持部材12bは、前方へ傾倒するように構成してもよい。
また、レール支持機構が、例えば、屈曲可能なリンク部材によってスライドレール11の前部を下方から支持するように構成しても良い。この場合、リンク部材の屈曲を規制することによってスライドレール11を水平に保持し、第1ロック機構のロック解除状態への切り替え操作に連動して、この屈曲を許容することによってスライドレール11を自重により前傾させることができる。
また、レール支持機構が、例えば、屈曲可能なリンク部材によってスライドレール11の前部を下方から支持するように構成しても良い。この場合、リンク部材の屈曲を規制することによってスライドレール11を水平に保持し、第1ロック機構のロック解除状態への切り替え操作に連動して、この屈曲を許容することによってスライドレール11を自重により前傾させることができる。
また、可動ピン18,支持部材20,プレート26及び規制部材28などの形状は、上記の実施形態のものに限定されず、その主旨を逸脱しない範囲であればいかなる形状や構造でもよい。
3a 左側リアシート
4 荷室
5 荷室フロア(カーゴフロア)
6 フロアパネル
8 シートクッション
9 シートバック
11 スライドレール
12 レール支持機構
12a ヒンジ
12b 可動支持部材
16 アッパレール
16a 穴
17 ロアレール
17a 穴
18 可動ピン(可動部材)
19 ガイド孔
20 支持部材(固定支持部材)
21 ロックレバー(係止部材)
22 第2ロック機構
22M 係止機構
23 ワイヤ(連動索)
25 操作部材
25M 操作機構
25a 基部
25b アーム部
251 アーム部の先端
26 プレート(介在部材)
27 当接面
28 規制部材(スライド規制部材)
28a 爪部
31 斜面
33 第3ロック機構
38 バネ(付勢部材)
4 荷室
5 荷室フロア(カーゴフロア)
6 フロアパネル
8 シートクッション
9 シートバック
11 スライドレール
12 レール支持機構
12a ヒンジ
12b 可動支持部材
16 アッパレール
16a 穴
17 ロアレール
17a 穴
18 可動ピン(可動部材)
19 ガイド孔
20 支持部材(固定支持部材)
21 ロックレバー(係止部材)
22 第2ロック機構
22M 係止機構
23 ワイヤ(連動索)
25 操作部材
25M 操作機構
25a 基部
25b アーム部
251 アーム部の先端
26 プレート(介在部材)
27 当接面
28 規制部材(スライド規制部材)
28a 爪部
31 斜面
33 第3ロック機構
38 バネ(付勢部材)
Claims (6)
- シートクッション及びシートバックを有する車両用シートと、
前記シートバックを前方へ傾倒可能に支持するシートバック支持機構と、
前記車両用シートを前後方向にスライド可能に支持するスライドレールと、
前記スライドレールを前傾可能に支持するレール支持機構と、
前記シートバック支持機構に装備され、前記シートバックを起立状態に保持する第1ロック状態と前記シートバックの前方への傾倒を許容する第1ロック解除状態とに切り替え可能な第1ロック機構と、
前記レール支持機構に装備され、前記スライドレールを水平状態に保持する第2ロック状態と前記スライドレールの前傾を許容する第2ロック解除状態とに切り替え可能な第2ロック機構と、
前記車両用シートの前記前後方向へのスライドを規制する第3ロック状態と前記スライドを許容する第3ロック解除状態とに切り替え可能な第3ロック機構と、
前記第1ロック機構を前記第1ロック解除状態に切り替えて前記シートバックを起立状態から前方へ傾倒させると、前記第2ロック機構を前記第2ロック解除状態に切り替えて前記スライドレールを自重により前傾させる第1連動機構と、
前記スライドレールの前記前傾に連動して前記第3ロック機構を前記第3ロック解除状態に切り替えて前記車両用シートを自重により前記スライドレールの前方へスライドさせる第2連動機構と、を備えている
ことを特徴とする、車両用シート装置。 - 前記レール支持機構は、前記スライドレールの後部において前記スライドレールを上下方向に回動可能に枢支するヒンジと、基端を車体に回動可能に枢着され、起立時に前記スライドレールの前部を下方から支持すると共に車両の前後方向に傾倒可能な可動支持部材と、を備え、
前記第2ロック機構は、前記可動支持部材の起立時に上方となる先端を前記スライドレール側に係止して前記可動支持部材の傾倒を規制する係止機構を備え、
前記第1連動機構は、前記シートバックの前記前方への傾倒動作と連動して前記係止機構の係止を解除して前記可動支持部材の傾倒を許容する
ことを特徴とする、請求項1記載の車両用シート装置。 - 前記スライドレール側に固定され前記可動支持部材の前記先端と係合する固定支持部材が設けられ、
前記可動支持部材の前記先端に前記固定支持部材に対して前後スライド可能に係合する可動部材が設けられ、
前記係止機構は、前記可動部材を前記固定支持部材に対して係止する係止位置と、前記係止を解除する解除位置との間で移動可能な係止部材を備え、
前記第1連動機構は、前記シートバックの前記前方への傾倒動作と傾倒状態からの起立動作に連動して進退する連動索を備え、
前記連動索が、前記係止部材に連結されて前記進退に応じて前記係止部材を前記係止位置と前記解除位置とに移動させる
ことを特徴とする、請求項2記載の車両用シート装置。 - 前記第3ロック機構は、前記第3ロック状態と前記第3ロック解除状態とを切り替え操作する操作機構を備え、
前記第2連動機構は、前記可動支持部材の傾倒動作と連動して前記操作機構を前記第3ロック解除状態に操作する
ことを特徴とする、請求項2又は3記載の車両用シート装置。 - 前記スライドレールは、前記レール支持機構に支持されるロアレールと、前記シートクッションの下部に設けられて前記ロアレール上をスライド可能なアッパレールとで構成され、
前記第3ロック機構は、
前記アッパレールの前記ロアレールに対するスライドを規制し前記第3ロック状態を達成するスライド規制位置と前記スライドを許容し前記第3ロック解除状態を達成するスライド許容位置とに移動可能なスライド規制部材と、をさらに備え、
前記操作機構は、
前記スライド規制部材を前記スライド規制位置に付勢する付勢部材と、
前記スライド規制部材を前記付勢部材に抗して前記スライド許容位置に移動操作する操作部材と、を備えている
ことを特徴とする、請求項4記載の車両用シート装置。 - 前記第1連動機構による前記第2ロック機構を前記第2ロック解除状態に切り替える動作に伴って前記第3ロック機構を前記第3ロック解除状態に切り替える介在部材が装備されている
ことを特徴とする、請求項1〜5の何れか1項に記載の車両用シート装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012263396A JP2014108694A (ja) | 2012-11-30 | 2012-11-30 | 車両用シート装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012263396A JP2014108694A (ja) | 2012-11-30 | 2012-11-30 | 車両用シート装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014108694A true JP2014108694A (ja) | 2014-06-12 |
Family
ID=51029589
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012263396A Pending JP2014108694A (ja) | 2012-11-30 | 2012-11-30 | 車両用シート装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014108694A (ja) |
-
2012
- 2012-11-30 JP JP2012263396A patent/JP2014108694A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6609179B2 (ja) | 自動車用シート | |
JP5298457B2 (ja) | 車両用シート装置 | |
JP6230590B2 (ja) | 車両用シート | |
KR20130079403A (ko) | 단일 위치 기억 및 개방 상태 유지 특징부를 갖는 용이한 진입 시트 시스템 | |
KR100999795B1 (ko) | 주 측방향 변위를 갖는 플로우 격납 시트 조립체 | |
US8465096B2 (en) | Stowable vehicle seat | |
KR101305815B1 (ko) | 다목적 차량용 후석 시트의 격납장치 | |
US8297703B2 (en) | Fold-down vehicle seat | |
WO2014192824A1 (ja) | 車両用シート | |
JP5109543B2 (ja) | 乗物用シート | |
JP2019034737A (ja) | 車両用シート | |
JP5910816B2 (ja) | シート装置 | |
JP2017197075A (ja) | 車両用シート | |
JP2013086577A (ja) | シートアレンジ構造 | |
JP4555734B2 (ja) | 車両用シート構造 | |
JP2014108694A (ja) | 車両用シート装置 | |
JP5112729B2 (ja) | チップアップ・スライド式自動車用シート | |
JP5410134B2 (ja) | 乗物用シート | |
JP5217415B2 (ja) | 車両用シート装置 | |
JP5727221B2 (ja) | シートフレーム及び該シートフレームを備えた車両用格納シート | |
JP5727222B2 (ja) | シートフレーム及び該シートフレームを備えた車両用格納シート | |
JP5589368B2 (ja) | 車両のシート装置 | |
JP7515319B2 (ja) | 車両用シート | |
JP5481802B2 (ja) | 車両用シート | |
JP5801050B2 (ja) | クッションフレーム及び車両用シート |