JP2014108593A - インクメディアセットおよびインクジェット記録方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】インク受容層を有する透光性メディアに画像を記録する際に、凝集ムラ(ビーディング)や滲み(ブリーディング)の発生を効果的に低減できるインクメディアセット、および該インクメディアセットを用いたインクジェット記録方法を提供する。
【解決手段】インクメディアセットは、炭素数6〜8のアルキル基を有するアルキレングリコールアルキルエーテル(A)と、炭素数4〜6のアルキル基を有するアルカンジオール(B)と、を含有する記録用インクと、ポリビニルアルコールを含有するインク受容層20を有する透光性記録用メディア100と、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】インクメディアセットは、炭素数6〜8のアルキル基を有するアルキレングリコールアルキルエーテル(A)と、炭素数4〜6のアルキル基を有するアルカンジオール(B)と、を含有する記録用インクと、ポリビニルアルコールを含有するインク受容層20を有する透光性記録用メディア100と、を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、インクメディアセットおよびインクジェット記録方法に関する。
従来、透過光によって画像を観賞もしくは観察するためのバックリット用記録材料が知られている。このような記録材料の基材としては、インク非吸収性もしくは低吸収性の材料が使用されることが多く、したがって基材上には一般にインク受容層が設けられている(特許文献1および特許文献2参照)。
基材上に設けられるインク受容層としては、膨潤型受容層や空隙型受容層が知られている。膨潤型受容層とは、例えば、ゼラチン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンあるいはポリエチレンオキサイド等の親水性ポリマーを主体として構成されるものであり、親水性ポリマーがインクにより膨潤することでインクを受容する。一方、空隙型受容層は、その製法にいくつかの種類があるが、代表的なものは少量の親水性ポリマーと多量の無機粒子からなるものであり、粒子間に形成される空隙部にインクを受容するものである。
近年では、インクジェットヘッド等の発展に伴い、高速印刷が可能となったことから、インク受容性に優れる空隙型受容層が広く採用されている。ところが、空隙型受容層を用いた場合、無機粒子と親水性ポリマーの混合物であることに起因してシートの影が投影されることがあるという問題があった。一方、膨潤型受容層は、光沢性や画像濃度に優れるという利点を有するため用途によっては採用されることがあるのが現状である。例えば、OHPフィルムのような透過タイプの用途では、透明性が高い膨潤型受容層を採用することが好ましい。
しかしながら、膨潤型受容層は水溶性ポリマーが膨潤できる範囲でしかインクを受容できないため、空隙型受容層と比べると凝集ムラ(ビーディング)や滲み(ブリーディング)が起こりやすいという課題があった。前記課題は、インク付着量が大きい場合(例えば、高速印刷や高Duty印刷)やインク受容層が薄い場合(例えば、20μm以下)に生じやすい。なお、インク受容量を大きくするためにインク受容層を厚くすると、透光性が損なわれ、ひび割れが発生するといった別の課題が発生する。
そこで、本発明に係る幾つかの態様は、上述の課題の少なくとも一部を解決することで、インク受容層を有する透光性記録用メディアに画像を記録する際に、凝集ムラ(ビーディング)や滲み(ブリーディング)の発生を効果的に低減できるインクメディアセット、および該インクメディアセットを用いたインクジェット記録方法を提供する。
本発明は、以下の態様または適用例として実現することができる。
[適用例1]
本発明に係るインクメディアセットの一態様は、
炭素数6〜8のアルキル基を有するアルキレングリコールアルキルエーテル(A)と、炭素数4〜6のアルキル基を有するアルカンジオール(B)と、を含有する記録用インクと、
ポリビニルアルコールを含有するインク受容層を有する透光性記録用メディアと、
を備えることを特徴とする。
本発明に係るインクメディアセットの一態様は、
炭素数6〜8のアルキル基を有するアルキレングリコールアルキルエーテル(A)と、炭素数4〜6のアルキル基を有するアルカンジオール(B)と、を含有する記録用インクと、
ポリビニルアルコールを含有するインク受容層を有する透光性記録用メディアと、
を備えることを特徴とする。
適用例1のインクメディアセットによれば、ポリビニルアルコールを含有するインク受容層を有する透光性記録用メディアに画像を記録する際に、凝集ムラ(ビーディング)や滲み(ブリーディング)の発生を効果的に低減でき、良好な印刷結果が得られる。また、印刷階調に伴う透過濃度(すなわち、−log(I[透過光の強度]/I0[入射光の強度]))階調が広くなるため、良好な視認性が得られる。
[適用例2]
適用例1のインクメディアセットにおいて、前記記録用インクが前記成分(A)と前記成分(B)とを質量基準で成分(B)/成分(A)=0.5〜32の割合で含有することができる。
適用例1のインクメディアセットにおいて、前記記録用インクが前記成分(A)と前記成分(B)とを質量基準で成分(B)/成分(A)=0.5〜32の割合で含有することができる。
[適用例3]
適用例1または適用例2のインクメディアセットにおいて、前記インク受容層の厚さが5〜20μmであることができる。
適用例1または適用例2のインクメディアセットにおいて、前記インク受容層の厚さが5〜20μmであることができる。
[適用例4]
適用例1ないし適用例3のいずれか一例のインクメディアセットにおいて、前記ポリビニルアルコールの重量平均分子量が8万〜30万であることができる。
適用例1ないし適用例3のいずれか一例のインクメディアセットにおいて、前記ポリビニルアルコールの重量平均分子量が8万〜30万であることができる。
[適用例5]
適用例1ないし適用例4のいずれか一例のインクメディアセットにおいて、前記記録用インク中における前記成分(A)の含有量が0.25〜4質量%であることができる。
適用例1ないし適用例4のいずれか一例のインクメディアセットにおいて、前記記録用インク中における前記成分(A)の含有量が0.25〜4質量%であることができる。
[適用例6]
適用例1ないし適用例5のいずれか一例のインクメディアセットにおいて、前記記録用インク中における前記成分(B)の含有量が2〜8質量%であることができる。
適用例1ないし適用例5のいずれか一例のインクメディアセットにおいて、前記記録用インク中における前記成分(B)の含有量が2〜8質量%であることができる。
[適用例7]
本発明に係るインクジェット記録方法の一態様は、
ポリビニルアルコールを含有するインク受容層を有する透光性記録用メディアに記録するインクジェット記録方法であって、
炭素数6〜8のアルキル基を有するアルキレングリコールアルキルエーテル(A)と、炭素数4〜6のアルキル基を有するアルカンジオール(B)と、を含有する記録用インクを、前記インク受容層に吐出して記録することを特徴とする。
本発明に係るインクジェット記録方法の一態様は、
ポリビニルアルコールを含有するインク受容層を有する透光性記録用メディアに記録するインクジェット記録方法であって、
炭素数6〜8のアルキル基を有するアルキレングリコールアルキルエーテル(A)と、炭素数4〜6のアルキル基を有するアルカンジオール(B)と、を含有する記録用インクを、前記インク受容層に吐出して記録することを特徴とする。
[適用例8]
適用例7のインクジェット記録方法において、前記記録用インクが前記成分(A)と前記成分(B)とを質量基準で成分(B)/成分(A)=0.5〜32の割合で含有することができる。
適用例7のインクジェット記録方法において、前記記録用インクが前記成分(A)と前記成分(B)とを質量基準で成分(B)/成分(A)=0.5〜32の割合で含有することができる。
[適用例9]
適用例7または適用例8のインクジェット記録方法において、前記インク受容層の厚さが5〜20μmであることができる。
適用例7または適用例8のインクジェット記録方法において、前記インク受容層の厚さが5〜20μmであることができる。
[適用例10]
適用例7ないし適用例9のいずれか一例のインクジェット記録方法において、前記ポリビニルアルコールの重量平均分子量が8万〜30万であることができる。
適用例7ないし適用例9のいずれか一例のインクジェット記録方法において、前記ポリビニルアルコールの重量平均分子量が8万〜30万であることができる。
[適用例11]
適用例7ないし適用例10のいずれか一例のインクジェット記録方法において、前記記録用インク中における前記成分(A)の含有量が0.25〜4質量%であることができる。
適用例7ないし適用例10のいずれか一例のインクジェット記録方法において、前記記録用インク中における前記成分(A)の含有量が0.25〜4質量%であることができる。
[適用例12]
適用例7ないし適用例11のいずれか一例のインクジェット記録方法において、前記記録用インク中における前記成分(B)の含有量が2〜8質量%であることができる。
適用例7ないし適用例11のいずれか一例のインクジェット記録方法において、前記記録用インク中における前記成分(B)の含有量が2〜8質量%であることができる。
以下に本発明の好適な実施の形態について説明する。以下に説明する実施の形態は、本発明の一例を説明するものである。また、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において実施される各種の変形例も含む。
本明細書において、「凝集ムラ(ビーディング)」とは、単色で印刷した際に発生する、局所的な同系色の濃度斑のことを意味し、記録用メディア表面が記録用インクによって被覆されない部分が残存することを意味するものではない。また、「滲み(ブリーディング)」とは、異なる色間において、隣接する一方の色が他方の色側に滲み出し混じり合う結果、不鮮明になる状態をいう。
1.インクメディアセット
本実施の形態に係るインクメディアセットは、記録用インクと記録用メディアとのセットであって、前記記録用インクは、炭素数6〜8のアルキル基を有するアルキレングリコールアルキルエーテル(A)と、炭素数4〜6のアルキル基を有するアルカンジオール(B)と、を含有し、前記記録用メディアは、ポリビニルアルコールを含有するインク受容層を有する透光性メディアであることを特徴とする。以下、本実施の形態に係るインクメディアセットに含まれる、記録用インク、記録用メディアの順に説明する。
本実施の形態に係るインクメディアセットは、記録用インクと記録用メディアとのセットであって、前記記録用インクは、炭素数6〜8のアルキル基を有するアルキレングリコールアルキルエーテル(A)と、炭素数4〜6のアルキル基を有するアルカンジオール(B)と、を含有し、前記記録用メディアは、ポリビニルアルコールを含有するインク受容層を有する透光性メディアであることを特徴とする。以下、本実施の形態に係るインクメディアセットに含まれる、記録用インク、記録用メディアの順に説明する。
1.1.記録用インク
本実施の形態に係るインクメディアセットの一部を構成する記録用インクは、炭素数6〜8のアルキル基を有するアルキレングリコールアルキルエーテル(A)(以下、単に「成分(A)」ともいう。)と、炭素数4〜6のアルキル基を有するアルカンジオール(B)(以下、単に「成分(B)」ともいう。)と、を含有する。成分(A)と成分(B)とを含有する記録用インクを用いることで、凝集ムラ(ビーディング)や滲み(ブリーディング)の発生を効果的に低減することができる。なお、この作用効果は、種々の記録用メディアで発現するが、特に記録用メディアがポリビニルアルコールを含有するインク受容層を有する透光性メディアである場合に効果的に発現することが本発明者らの研究により明らかとなっている。以下、成分(A)、成分(B)、その他の成分の順に説明する。
本実施の形態に係るインクメディアセットの一部を構成する記録用インクは、炭素数6〜8のアルキル基を有するアルキレングリコールアルキルエーテル(A)(以下、単に「成分(A)」ともいう。)と、炭素数4〜6のアルキル基を有するアルカンジオール(B)(以下、単に「成分(B)」ともいう。)と、を含有する。成分(A)と成分(B)とを含有する記録用インクを用いることで、凝集ムラ(ビーディング)や滲み(ブリーディング)の発生を効果的に低減することができる。なお、この作用効果は、種々の記録用メディアで発現するが、特に記録用メディアがポリビニルアルコールを含有するインク受容層を有する透光性メディアである場合に効果的に発現することが本発明者らの研究により明らかとなっている。以下、成分(A)、成分(B)、その他の成分の順に説明する。
1.1.1.成分(A)
上記記録用インクは、炭素数6〜8のアルキル基を有するアルキレングリコールアルキルエーテル(A)を含有する。成分(A)としては、下記一般式(1)で表される化合物が挙げられる。
CnH2n+1−O−(AO)m−H ・・・・・(1)
上記式(1)中、AOはアルキレンオキシ基を表し、mは2〜6の整数を表し、nは6〜8の整数を表す。AOとしては、エチレンオキシ基(CH2CH2O)、プロピレンオキシ基(CH2CH(CH3)O)等が挙げられる。
上記記録用インクは、炭素数6〜8のアルキル基を有するアルキレングリコールアルキルエーテル(A)を含有する。成分(A)としては、下記一般式(1)で表される化合物が挙げられる。
CnH2n+1−O−(AO)m−H ・・・・・(1)
上記式(1)中、AOはアルキレンオキシ基を表し、mは2〜6の整数を表し、nは6〜8の整数を表す。AOとしては、エチレンオキシ基(CH2CH2O)、プロピレンオキシ基(CH2CH(CH3)O)等が挙げられる。
成分(A)の具体例としては、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル、テトラエチレングリコールモノヘキシルエーテル、テトラエチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル、ヘキサエチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル等が挙げられ、これらの1種または2種以上を混合して使用することができる。これらの中でも、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、テトラエチレングリコールモノヘキシルエーテル、テトラエチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル、ヘキサエチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテルがより好ましく、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテルが特に好ましい。
上記記録用インク中における成分(A)の含有量は0.25〜4質量%であることが好ましく、0.5〜1質量%であることがより好ましい。成分(A)の含有量が前記範囲にあると、凝集ムラ(ビーディング)や滲み(ブリーディング)の発生をより効果的に低減できる。
1.1.2.成分(B)
上記記録用インクは、炭素数4〜6のアルキル基を有するアルカンジオール(B)を含有する。成分(B)の具体例としては、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール等が挙げられ、これらの1種または2種以上を混合して使用することができる。これらの中でも、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオールがより好ましく、1,2−ヘキサンジオールが特に好ましい。
上記記録用インクは、炭素数4〜6のアルキル基を有するアルカンジオール(B)を含有する。成分(B)の具体例としては、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール等が挙げられ、これらの1種または2種以上を混合して使用することができる。これらの中でも、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオールがより好ましく、1,2−ヘキサンジオールが特に好ましい。
上記記録用インク中における成分(B)の含有量は2〜8質量%であることが好ましく、4〜6質量%であることがより好ましい。成分(B)の含有量が前記範囲にあると、凝集ムラ(ビーディング)や滲み(ブリーディング)の発生をより効果的に低減できる。
また、上記記録用インク中における成分(A)と成分(B)との含有割合は、質量基準で(成分(B)含有量/成分(A)含有量)=0.5〜32の割合で含有することが好ましく、2〜20の割合で含有することがより好ましく、4〜10の割合で含有することが更に好ましく、6〜8の割合で含有することが特に好ましい。成分(A)と成分(B)との含有割合が前記範囲にあると、凝集ムラ(ビーディング)や滲み(ブリーディング)の発生をより効果的に低減できると共に、印刷階調に伴う透過濃度階調が広くなるため、良好な視認性が得られやすい。
1.1.3.その他の成分
1.1.3.1.水
上記記録用インクは、水を50質量%以上(好ましくは60質量%以上)含有する。すなわち、上記記録用インクは、主溶媒として水を含有する、いわゆる水系インクである。この水としては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、又は超純水が挙げられる。中でも、カビやバクテリアの発生を防止してインク組成物の長期保存が可能となるため、紫外線照射又は過酸化水素の添加などにより滅菌処理した水が好ましい。
1.1.3.1.水
上記記録用インクは、水を50質量%以上(好ましくは60質量%以上)含有する。すなわち、上記記録用インクは、主溶媒として水を含有する、いわゆる水系インクである。この水としては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、又は超純水が挙げられる。中でも、カビやバクテリアの発生を防止してインク組成物の長期保存が可能となるため、紫外線照射又は過酸化水素の添加などにより滅菌処理した水が好ましい。
1.1.3.2.色材
上記記録用インクには、さらに色材を添加してもよい。上記色材は、顔料および染料から選択される。
上記記録用インクには、さらに色材を添加してもよい。上記色材は、顔料および染料から選択される。
(1)顔料
上記色材のうち顔料は、水に不溶又は難溶であるだけでなく光やガス等に対しても退色しにくい性質を有する。そのため、顔料を用いたインクにより記録された記録物は、耐水性、耐ガス性、耐光性、及び保存安定性が良好となる。顔料としては、無機顔料及び有機顔料のいずれも使用可能である。これらの中でも、発色性が良好であって、比重が小さいため分散時に沈降しにくいことから、無機顔料に属するカーボンブラック及び有機顔料のうち少なくともいずれかが好ましい。
上記色材のうち顔料は、水に不溶又は難溶であるだけでなく光やガス等に対しても退色しにくい性質を有する。そのため、顔料を用いたインクにより記録された記録物は、耐水性、耐ガス性、耐光性、及び保存安定性が良好となる。顔料としては、無機顔料及び有機顔料のいずれも使用可能である。これらの中でも、発色性が良好であって、比重が小さいため分散時に沈降しにくいことから、無機顔料に属するカーボンブラック及び有機顔料のうち少なくともいずれかが好ましい。
無機顔料としては、特に限定されないが、例えば、カーボンブラック、酸化鉄、及び酸化チタンが挙げられる。
上記のカーボンブラックとしては、特に限定されないが、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、及びチャンネルブラック(C.I.ピグメントブラック7)が挙げられる。また、カーボンブラックの市販品として、例えば、No.2300、900、MCF88、No.20B、No.33、No.40、No.45、No.52、MA7、MA8、MA100、No.2200B(以上全て商品名、三菱化学社(Mitsubishi Chemical Corporation)製)、カラーブラックFW1、FW2、FW2V、FW18、FW200、S150、S160、S170、プリテックス35、U、V、140U、スペシャルブラック6、5、4A、4、250(以上全て商品名、デグサ社(Degussa AG)製)、コンダクテックスSC、ラーベン1255、5750、5250、5000、3500、1255、700(以上全て商品名、コロンビアカーボン社(Columbian Carbon Japan Ltd)製)、コロンビアンケミカルズ(Columbian Chemicals)製、リガール400R、330R、660R、モグルL、モナーク700、800、880、900、1000、1100、1300、1400、エルフテックス12(以上全て商品名、キャボット社(Cabot Corporation)製)が挙げられる。
有機顔料としては、特に限定されないが、例えば、キナクリドン系顔料、キナクリドンキノン系顔料、ジオキサジン系顔料、フタロシアニン系顔料、アントラピリミジン系顔料、アンサンスロン系顔料、インダンスロン系顔料、フラバンスロン系顔料、ペリレン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、ペリノン系顔料、キノフタロン系顔料、アントラキノン系顔料、チオインジゴ系顔料、ベンツイミダゾロン系顔料、イソインドリノン系顔料、アゾメチン系顔料、及びアゾ系顔料が挙げられる。有機顔料の具体例としては、下記のものが挙げられる。
シアンインクに使用される顔料としては、C.I.ピグメントブルー1、2、3、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、15:34、16、18、22、60、65、66、C.I.バットブルー4、60が挙げられる。
マゼンタインクに使用される顔料としては、C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、40、41、42、48(Ca)、48(Mn)、57(Ca)、57:1、88、112、114、122、123、144、146、149、150、166、168、170、171、175、176、177、178、179、184、185、187、202、209、219、224、245、254、264、C.I.ピグメントバイオレット19、23、32、33、36、38、43、50が挙げられる。
イエローインクに使用される顔料としては、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、16、17、24、34、35、37、53、55、65、73、74、75、81、83、93、94、95、97、98、99、108、109、110、113、114、117、120、124、128、129、133、138、139、147、151、153、154、155、167、172、180、185、213が挙げられる。
なお、グリーンインクやオレンジインク等、上記以外の色のインクに用いられる顔料としては、従来公知のものが挙げられる。
顔料は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(2)染料
上記色材のうち染料としては、以下に限定されないが、例えば、酸性染料、直接染料、反応性染料、及び塩基性染料が挙げられる。染料の具体例として、C.I.アシッドイエロー17,23,42,44,79,142、C.I.アシッドレッド52,80,82,249,254,289、C.I.アシッドブルー9,45,249、C.I.アシッドブラック1,2,24,94、168、C.I.フードブラック1,2、C.I.ダイレクトイエロー1,12,24,33,50,55,58,86,132,138,142,144,173、C.I.ダイレクトレッド1,4,9,80,81,225,227、C.I.ダイレクトブルー1,2,15,71,86,87,98,165,199,202、C.I.ダイレクドブラック19,38,51,71,154,168,171,195、C.I.リアクティブレッド14,32,55,79,249、C.I.リアクティブブラック3,4,35が挙げられる。染料は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記色材のうち染料としては、以下に限定されないが、例えば、酸性染料、直接染料、反応性染料、及び塩基性染料が挙げられる。染料の具体例として、C.I.アシッドイエロー17,23,42,44,79,142、C.I.アシッドレッド52,80,82,249,254,289、C.I.アシッドブルー9,45,249、C.I.アシッドブラック1,2,24,94、168、C.I.フードブラック1,2、C.I.ダイレクトイエロー1,12,24,33,50,55,58,86,132,138,142,144,173、C.I.ダイレクトレッド1,4,9,80,81,225,227、C.I.ダイレクトブルー1,2,15,71,86,87,98,165,199,202、C.I.ダイレクドブラック19,38,51,71,154,168,171,195、C.I.リアクティブレッド14,32,55,79,249、C.I.リアクティブブラック3,4,35が挙げられる。染料は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記記録用インク中、色材の含有量は、1〜7質量%が好ましい。
1.1.3.3.水溶性有機溶剤(湿潤剤)
上記記録用インクには、さらに水溶性有機溶剤(湿潤剤)を添加してもよい。水溶性有機溶剤(湿潤剤)を添加することにより、記録用ヘッドのノズル近傍での目詰まりを防止する効果が得られる。
上記記録用インクには、さらに水溶性有機溶剤(湿潤剤)を添加してもよい。水溶性有機溶剤(湿潤剤)を添加することにより、記録用ヘッドのノズル近傍での目詰まりを防止する効果が得られる。
水溶性有機溶剤(湿潤剤)としては、例えば、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、トリメチロールプロパン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ペンタエチレンフリコール、ジプロピレングリコール、2−ブテン−1,4−ジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール等の多価アルコール類(上記成分(A)および上記成分(B)に該当するものを除く。);グルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノース、ガラクトース、アルドン酸、グルシトール(ソルビット)、マルトース、セロビオース、ラクトース、スクロース、トレハロース、マルトトリオース等の糖類、糖アルコール類、ヒアルロン酸類、尿素類などのいわゆる固体湿潤剤;エタノール、メタノール、ブタノール、プロパノール、イソプロパノール等の炭素数1〜4のアルキルアルコール類が挙げられ、これらの1種または2種以上を混合して使用することができる。
以上述べた水溶性有機溶剤(湿潤剤)は、上記記録用インクに所望の特性を与えられるのに必要なだけ加えることができるが、記録用インク中、5〜50質量%の範囲であることが好ましい。上記範囲内であれば、上述した特性を記録用インクに付与することができ、また記録用インクの粘度をインクジェット記録方式における適正な範囲に調整しやすい。
1.1.3.4.ピロリドン類
上記記録用インクには、さらにピロリドン類を添加してもよい。ピロリドン類を添加することにより、上記記録用インクの液滴を記録用メディアに付着させた際の濡れ拡がりが均一となって、ベタ画像においても濃淡ムラや滲みの少ない、くっきりとした鮮明な画像が得られる。また、ピロリドン類は上記成分(A)や上記成分(B)との相溶性にも優れているため、上記記録用インクは保存安定性および吐出安定性の両立が可能となる。
上記記録用インクには、さらにピロリドン類を添加してもよい。ピロリドン類を添加することにより、上記記録用インクの液滴を記録用メディアに付着させた際の濡れ拡がりが均一となって、ベタ画像においても濃淡ムラや滲みの少ない、くっきりとした鮮明な画像が得られる。また、ピロリドン類は上記成分(A)や上記成分(B)との相溶性にも優れているため、上記記録用インクは保存安定性および吐出安定性の両立が可能となる。
ピロリドン類としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、N−ブチル−2−ピロリドン、5−メチル−2−ピロリドン等が挙げられ、これらの1種または2種以上を混合して使用することができる。これらの中でも、保存安定性確保の点及び臭気が比較的少ない点で、2−ピロリドンが好ましい。
以上述べたピロリドン類は、上記記録用インクに所望の特性を与えられるのに必要なだけ加えることができるが、記録用インク中、0.1質量%〜10質量%の範囲であることが好ましく、1質量%〜8質量%の範囲であることがより好ましい。上記範囲内であれば、上述した特性を記録用インクに付与することができ、また記録用インクの粘度をインクジェット記録方式における適正な範囲に調整しやすい。
1.1.3.5.界面活性剤
上記記録用インクには、さらに界面活性剤を添加してもよい。界面活性剤を添加することにより、記録用メディア上に均一に濡れ拡がる作用が付与される。これにより、濃淡ムラが少ない鮮明な画像を記録することが可能となる。
上記記録用インクには、さらに界面活性剤を添加してもよい。界面活性剤を添加することにより、記録用メディア上に均一に濡れ拡がる作用が付与される。これにより、濃淡ムラが少ない鮮明な画像を記録することが可能となる。
このような効果を有する界面活性剤としては、ノニオン系界面活性剤であることが好ましく、シリコーン系界面活性剤及び/又はアセチレングリコール系界面活性剤がより好ましい。
シリコーン系界面活性剤の中でも、ポリシロキサン系化合物等が好ましく、ポリエーテル変性オルガノシロキサン等がより好ましく用いられる。シリコーン系界面活性剤の具体例としては、BYK−306、BYK−307、BYK−333、BYK−341、BYK−345、BYK−346、BYK−348(以上商品名、ビックケミー・ジャパン株式会社製)、KF−351A、KF−352A、KF−353、KF−354L、KF−355A、KF−615A、KF−945、KF−640、KF−642、KF−643、KF−6020、X−22−4515、KF−6011、KF−6012、KF−6015、KF−6017(以上商品名、信越化学株式会社製)等が挙げられる。シリコーン系界面活性剤の含有量は、記録用インク中、好ましくは1.0質量%以下である。
アセチレングリコール系界面活性剤は、他のノニオン系界面活性剤と比較して、表面張力および界面張力を適正に保つ能力に優れており、かつ起泡性がほとんどないという特性を有する。これにより、アセチレングリコール系界面活性剤を含有する記録用インクは、表面張力およびヘッドノズル面等のインクと接触するプリンター部材との界面張力を適正に保つことができるため、これをインクジェット記録方式に適用した場合、吐出安定性を高めることができる。また、アセチレングリコール系界面活性剤は、記録用メディアに対して良好な濡れ性・浸透剤として作用するため、濃淡ムラや滲みの少ない高精細な画像を得ることができる。アセチレングリコール系界面活性剤の含有量は、記録用インク中、好ましくは1.0質量%以下である。
アセチレングリコール系界面活性剤の具体例としては、サーフィノール104、104E、104H、104A、104BC、104DPM、104PA、104PG−50、104S、420、440、465、485、SE、SE−F、504、61、DF37、CT111、CT121、CT131、CT136、TG、GA、DF110D(以上全て商品名、Air Products and Chemicals. Inc.社製)、オルフィンB、Y、P、A、STG、SPC、E1004、E1010、PD−001、PD−002W、PD−003、PD−004、EXP.4001、EXP.4036、EXP.4051、AF−103、AF−104、AK−02、SK−14、AE−3(以上全て商品名、日信化学工業株式会社製)、アセチレノールE00、E00P、E40、E100(以上全て商品名、川研ファインケミカル株式会社製)等が挙げられる。
1.1.3.6.pH調整剤
上記記録用インクには、さらにpH調整剤を添加してもよい。pH調整剤の具体例としては、水酸化リチウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属の水酸化物、アンモニア、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン等のアミン類が挙げられる。また、必要に応じて、コリジン、イミダゾール、リン酸、3−(N−モルホリノ)プロパンスルホン酸、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、およびホウ酸などをpH緩衝剤として用いてもよい。
上記記録用インクには、さらにpH調整剤を添加してもよい。pH調整剤の具体例としては、水酸化リチウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属の水酸化物、アンモニア、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン等のアミン類が挙げられる。また、必要に応じて、コリジン、イミダゾール、リン酸、3−(N−モルホリノ)プロパンスルホン酸、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、およびホウ酸などをpH緩衝剤として用いてもよい。
pH調整剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。pH調整剤は、記録用インク中、0.01〜2質量%含まれるとよい。
1.1.4.記録用インクの製造方法
上記記録用インクは、上述の成分(材料)を任意の順序で混合し、必要に応じてろ過などを行い、不純物を除去することにより得ることができる。ここで、インクが顔料を含有する場合、当該顔料は、あらかじめ溶媒中に均一に分散させた状態に調製してから混合することが、取り扱いが簡便になるため好ましい。
上記記録用インクは、上述の成分(材料)を任意の順序で混合し、必要に応じてろ過などを行い、不純物を除去することにより得ることができる。ここで、インクが顔料を含有する場合、当該顔料は、あらかじめ溶媒中に均一に分散させた状態に調製してから混合することが、取り扱いが簡便になるため好ましい。
各材料の混合方法としては、メカニカルスターラーやマグネチックスターラー等の撹拌装置を備えた容器に順次材料を添加して撹拌混合する方法が好適に用いられる。ろ過方法として、例えば、遠心ろ過やフィルターろ過などを必要に応じて行うことができる。
1.2.記録用メディア
本実施の形態に係るインクメディアセットの一部を構成する記録用メディアは、ポリビニルアルコールを含有するインク受容層を有する透光性記録用メディアである。以下、図面を参照しながら、記録用メディアについて説明する。
本実施の形態に係るインクメディアセットの一部を構成する記録用メディアは、ポリビニルアルコールを含有するインク受容層を有する透光性記録用メディアである。以下、図面を参照しながら、記録用メディアについて説明する。
図1は、本実施の形態に係るインクメディアセットの一部を構成する記録用メディアを模式的に示す断面図である。図1に示すように、記録用メディア100は、透明基材10上の少なくとも一方の面にインク受容層20が設けられている。
1.2.1.透明基材
透明基材10は、透明であって、インク受容層20を支持でき、記録用メディアとしての強度を有するものであれば特に限定されない。ここで、「透明」とは、無色および有色を含み、全光線分光透過率測定法による可視光(350〜700nm)の透過率が70%以上のものを意味する。
透明基材10は、透明であって、インク受容層20を支持でき、記録用メディアとしての強度を有するものであれば特に限定されない。ここで、「透明」とは、無色および有色を含み、全光線分光透過率測定法による可視光(350〜700nm)の透過率が70%以上のものを意味する。
このような透明基材10としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ジアセテート系樹脂、トリアセテート系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ETFE等のフッ素系樹脂、セロハン、セルロイド等のフィルムもしくは板、およびガラス板等が挙げられる。これらの中でも、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル系樹脂が好ましい。
透明基材10の厚さは適宜決定されてよいが、50〜250μm程度が好ましく、75〜200μm程度がより好ましい。
透明基材10とインク受容層20の密着性を向上させる観点から、透明基材10の片面もしくは両面にコロナ放電処理を行ってもよく、また透明基材10とインク受容層20との間に下引層を設けてもよい。
1.2.2.インク受容層
インク受容層20は、いわゆる膨潤型受容層である。インク受容層20は、ポリビニルアルコール(PVA)を含有する。このPVAがインクを吸収して膨潤することによって、インクを受容することができる。これにより、上記記録用インクの受容性が良好となり、凝集ムラ(ビーディング)や滲み(ブリーディング)の発生を効果的に低減することができる。また、このインク受容層20を設けることによって、破れや折れ等に対する耐性を付与することができ、記録された画像の耐久性を向上でき、また擦り傷から保護することもできる。
インク受容層20は、いわゆる膨潤型受容層である。インク受容層20は、ポリビニルアルコール(PVA)を含有する。このPVAがインクを吸収して膨潤することによって、インクを受容することができる。これにより、上記記録用インクの受容性が良好となり、凝集ムラ(ビーディング)や滲み(ブリーディング)の発生を効果的に低減することができる。また、このインク受容層20を設けることによって、破れや折れ等に対する耐性を付与することができ、記録された画像の耐久性を向上でき、また擦り傷から保護することもできる。
PVAは、透明性が高くかつインクの吸収性に優れているため、インク受容層20の主成分として特に適している。PVAには、完全ケン化、部分ケン化、カチオン変性等の種々のタイプがあるが、いずれも用いることができる。
PVAの重量平均分子量(Mw)は、8万〜30万であることが好ましい。重量平均分子量が上記範囲のPVAを用いることにより、上記記録用インクの受容性がとりわけ良好となり、凝集ムラ(ビーディング)や滲み(ブリーディング)の発生を効果的に低減することができる。また、重量平均分子量の異なるPVAを混合して使用することもできる。なお、PVAの重量平均分子量(Mw)とは、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)法によって測定したポリエチレングリコール換算によって得られる重量平均分子量のことをいう。
また、記録用メディア100をバックリットフィルムとして使用する場合、インク受容層20には、無機フィラーをさらに添加してもよい。バックリットフィルムは、光源越しに画像を観賞もしくは観察するため透明性が要求されるが、ある程度背景が隠蔽されていないと視認性が損なわれてしまうからである。
無機フィラーとしては、例えば、シリカ、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛等の金属酸化物;ベーマイト、ホウ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、塩基性硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、チタン酸カリウム等の金属化合物等が挙げられる。
インク受容層20は、PVAを主成分とするが、PVA以外の高分子化合物を添加してもよい。このような高分子化合物としては、例えば、澱粉、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、スチレン−ブタジエン共重合体等の共役ジエン系共重合体ラテックス、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のビニル系共重合体ラテックス、アクリル酸およびメタクリル酸の重合体等のアクリル系共重合体ラテックス等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。
インク受容層20の厚さは適宜決定されてよいが、5〜20μmであることが好ましい。インク受容層20の厚さが前記範囲であると、透明性に優れ、かつ凝集ムラ(ビーディング)や滲み(ブリーディング)の発生を効果的に低減することができる。インク受容層20の厚さが前記範囲を超えると、透明性が損なわれ、インク受容層にひび割れが発生する場合がある。
1.2.3.記録用メディアの製造方法
上記記録用メディアは、PVAおよび必要に応じて無機フィラーやPVA以外の高分子化合物を含有するインク受容層形成用塗工液を、透明基材上に塗布し、乾燥させることによりインク受容層を有する透光性記録用メディアを製造することができる。なお、上述したように、透明基材とインク受容層との密着性を向上させる観点から、透明基材の片面もしくは両面にコロナ放電処理を行ってもよく、また透明基材とインク受容層との間に下引層を設けてもよい。
上記記録用メディアは、PVAおよび必要に応じて無機フィラーやPVA以外の高分子化合物を含有するインク受容層形成用塗工液を、透明基材上に塗布し、乾燥させることによりインク受容層を有する透光性記録用メディアを製造することができる。なお、上述したように、透明基材とインク受容層との密着性を向上させる観点から、透明基材の片面もしくは両面にコロナ放電処理を行ってもよく、また透明基材とインク受容層との間に下引層を設けてもよい。
上記塗工液には、必要に応じて溶剤を使用してもよい。溶剤としては、PVAやPVA以外の高分子化合物を溶解できるものであれば特に限定されず、例えば、水、アルコール、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、トルエン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等が挙げられ、これらの1種または2種以上を混合して用いてもよい。
上記塗工液には、無機フィラーの分散性を向上させるために、分散剤を添加してもよい。分散剤としては、上述した高分子化合物や界面活性剤が挙げられる。また、塗工液には、必要に応じて着色染料、蛍光染料、増粘剤、レベリング剤等を添加することもできる。
調製した塗工液は、透明基材上に塗工する前にあらかじめ脱泡しておくことが好ましい。塗工液を透明基材上に塗布する方法としては、例えば、リバースコーター、ダムコーター、コンマコーター、ダイコーター、ドクターバーコーター、グラビアコーター、マイクログラビアコーター、ビーターコーター、ロールコーター等のコーターを使用することができる。また、形成するインク受容層の厚さは、塗工した際の塗膜の厚さや、塗工液中の溶剤量により容易に調整することができる。
1.3.インクメディアセットの用途
本実施の形態に係るインクメディアセットは、透光性が要求される種々の用途に用いることができるが、バックリットフィルムが特に好適であると言える。
本実施の形態に係るインクメディアセットは、透光性が要求される種々の用途に用いることができるが、バックリットフィルムが特に好適であると言える。
バックリットフィルムは、記録面側から蛍光灯や太陽光灯を用いて光を照射し、記録面側とは反対側から観察するため、背後にある照明器具等が観察側から見えると鑑賞に耐えなくなり、また優れた色再現性を考慮した場合、隠蔽性の付与が必要となってくる。しかしながら、本実施の形態に係るインクメディアセットによれば、記録用メディアの透光性に優れ、記録用メディアに容易に隠蔽性を付与することができ、かつ凝集ムラ(ビーディング)や滲み(ブリーディング)の発生を効果的に低減することができ、視認性にも優れているため、バックリットフィルムの用途として最適である。
2.インクジェット記録方法
本実施の形態に係るインクジェット記録方法は、上記記録用インクを、上記記録用メディアのインク受容層に吐出して記録することを特徴とする。
本実施の形態に係るインクジェット記録方法は、上記記録用インクを、上記記録用メディアのインク受容層に吐出して記録することを特徴とする。
本実施の形態に係るインクジェット記録方法によれば、ポリビニルアルコールを含有するインク受容層に、上述の記録用インクを用いて画像を記録することで、凝集ムラ(ビーディング)や滲み(ブリーディング)の発生を効果的に低減することができ、良好な印刷物が得られる。また、印刷階調に伴う透過濃度階調が広くなるため、良好な視認性が得られる。
インクジェット記録装置としては、上述の記録用インクを上述の記録用メディアに吐出するための吐出手段を備えたものであれば特に制限されない。
上記の吐出手段は、インクジェット記録方式で、記録用メディアのインク受容層上に上述の記録用インクの液滴を吐出して、記録用メディア上に画像を記録するものである。当該吐出手段としては、従来公知の方式を使用でき、中でも圧電素子の振動を利用して液滴を吐出させる動作、即ち電歪素子の機械的変形によりインク滴を形成するヘッドを用いた記録動作が挙げられる。当該記録動作により、優れた記録を行うことができる。
3.実施例
以下、本発明を実施例および比較例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。以下の実施例および比較例において、「部」および「%」は、特に断らない限り質量基準である。
以下、本発明を実施例および比較例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。以下の実施例および比較例において、「部」および「%」は、特に断らない限り質量基準である。
3.1.インクセットの調製
容器に、表1〜表4に示す成分および配合量となるように加え、マグネチックスターラーで2時間混合撹拌した後、さらに孔径5μmのPTFE製メンブランフィルターを用いてろ過することにより、以下の評価に用いる、ブラックインク(BK1〜16)、シアンインク(C1〜16)、マゼンタインク(M1〜M16)、イエローインク(Y1〜Y16)をそれぞれ得た。これらを組み合わせて、表5に示すインクセット(SET1〜SET16)を得た。
容器に、表1〜表4に示す成分および配合量となるように加え、マグネチックスターラーで2時間混合撹拌した後、さらに孔径5μmのPTFE製メンブランフィルターを用いてろ過することにより、以下の評価に用いる、ブラックインク(BK1〜16)、シアンインク(C1〜16)、マゼンタインク(M1〜M16)、イエローインク(Y1〜Y16)をそれぞれ得た。これらを組み合わせて、表5に示すインクセット(SET1〜SET16)を得た。
なお、表1〜表4に記載されている数値の単位は、いずれも質量%である。表1〜表4に記載されている各材料の分類や商品名は、以下の通りである。
・Food Black 2(ブラック染料、直接染料)
・Acid Black 168(ブラック染料、酸性染料)
・Direct Blue 199(シアン染料、直接染料)
・Acid Blue 9(シアン染料、酸性染料)
・Acid Red 52(マゼンタ染料、酸性染料)
・Acid Red 249(マゼンタ染料、酸性染料)
・Direct Yellow 138(イエロー染料、直接染料)
・Direct Yellow 86(イエロー染料、直接染料)
・グリセリン(水溶性有機溶剤(湿潤剤))
・2−ピロリドン(ピロリドン類)
・ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル(成分(A))
・テトラエチレングリコールモノヘキシルエーテル(成分(A))
・テトラエチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル(成分(A))
・ヘキサエチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル(成分(A))
・トリエチレングリコールモノブチルエーテル(水溶性有機溶剤(湿潤剤))
・1,2−ヘキサンジオール(成分(B))
・1,6−ヘキサンジオール(成分(B))
・1,2−ペンタンジオール(成分(B))
・オルフィンPD002W(アセチレングリコール系界面活性剤、商品名、日信化学工業株式会社製)
・トリエタノールアミン(pH調整剤)
・水(溶媒)
・Acid Black 168(ブラック染料、酸性染料)
・Direct Blue 199(シアン染料、直接染料)
・Acid Blue 9(シアン染料、酸性染料)
・Acid Red 52(マゼンタ染料、酸性染料)
・Acid Red 249(マゼンタ染料、酸性染料)
・Direct Yellow 138(イエロー染料、直接染料)
・Direct Yellow 86(イエロー染料、直接染料)
・グリセリン(水溶性有機溶剤(湿潤剤))
・2−ピロリドン(ピロリドン類)
・ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル(成分(A))
・テトラエチレングリコールモノヘキシルエーテル(成分(A))
・テトラエチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル(成分(A))
・ヘキサエチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル(成分(A))
・トリエチレングリコールモノブチルエーテル(水溶性有機溶剤(湿潤剤))
・1,2−ヘキサンジオール(成分(B))
・1,6−ヘキサンジオール(成分(B))
・1,2−ペンタンジオール(成分(B))
・オルフィンPD002W(アセチレングリコール系界面活性剤、商品名、日信化学工業株式会社製)
・トリエタノールアミン(pH調整剤)
・水(溶媒)
3.2.評価メディアの作製
3.2.1.インク受容層形成用塗工液の作製
重量平均分子量(Mw)8万のPVA(日本酢ビ・ポバール株式会社製)50質量%、重量平均分子量(Mw)30万のPVA(日本酢ビ・ポバール株式会社製)50質量%、
およびイオン交換水50質量%を混合することでPVA水溶液を得た。このPVA水溶液に酸化チタン(SAKAI CHEMICAL INDUSTRY製、商品名「R−650」、平均粒径0.25μm)を混合することで、透過濃度0.25を得られるように調整し、さらに酸化チタンの1/2質量%に相当する量のゼラチンを添加した。なお、ゼラチンは、酸化チタンの分散安定性を確保するために添加した。このようにして、インク受容層形成用塗工液を作製した。
3.2.1.インク受容層形成用塗工液の作製
重量平均分子量(Mw)8万のPVA(日本酢ビ・ポバール株式会社製)50質量%、重量平均分子量(Mw)30万のPVA(日本酢ビ・ポバール株式会社製)50質量%、
およびイオン交換水50質量%を混合することでPVA水溶液を得た。このPVA水溶液に酸化チタン(SAKAI CHEMICAL INDUSTRY製、商品名「R−650」、平均粒径0.25μm)を混合することで、透過濃度0.25を得られるように調整し、さらに酸化チタンの1/2質量%に相当する量のゼラチンを添加した。なお、ゼラチンは、酸化チタンの分散安定性を確保するために添加した。このようにして、インク受容層形成用塗工液を作製した。
3.2.2.評価メディアの作製
厚さ80μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの片面にコロナ放電処理(12W・分/m2)を施し、バーコーターを用いて10μmの下引層(ガンツ化成株式会社製「クロスレンSK−72」50質量%と水50質量%とを混合したもの)を塗布し、60℃で1分間乾燥させた。この乾燥させたPETフィルムに、スライドホッパー式ビーターコーターを用いて、上記インク受容層形成用塗工液を塗布し、塗布後120℃で5分間熱風乾燥した後に、温度25℃、相対湿度55%RHの条件で調湿した。なお、インク受容層の厚さが5μmの評価メディアと、20μmの評価メディアの2種類を作製した。
厚さ80μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの片面にコロナ放電処理(12W・分/m2)を施し、バーコーターを用いて10μmの下引層(ガンツ化成株式会社製「クロスレンSK−72」50質量%と水50質量%とを混合したもの)を塗布し、60℃で1分間乾燥させた。この乾燥させたPETフィルムに、スライドホッパー式ビーターコーターを用いて、上記インク受容層形成用塗工液を塗布し、塗布後120℃で5分間熱風乾燥した後に、温度25℃、相対湿度55%RHの条件で調湿した。なお、インク受容層の厚さが5μmの評価メディアと、20μmの評価メディアの2種類を作製した。
3.3.評価方法
3.3.1.凝集ムラ(ビーディング)
セイコーエプソン株式会社製「PX−G930」を用いて、イエロー列とマゼンタ列にイエローインク、シアン列とマットブラック列にシアンインク、フォトブラック列とレッド列にブラックインク、バイオレット列とグロスオプティマイザ列にマゼンタインクを充填し、4色印刷できるように接続した。これにより、各色を最大200%打ち込めるようにし、10%ずつ3cm×3cm四方のパッチを印刷した。パッチはYとMを等量打ち込んだレッド、MとCを等量打ち込んだブルー、CとYを等量打ち込んだグリーンの3色で構成した。印刷後、12時間以上常温にて乾燥したのち、凝集ムラ(ビーディング)を目視で観察した。評価基準は、凝集ムラ(ビーディング)が強いものを4点、弱いものを1点として4段階で評価した。
3.3.1.凝集ムラ(ビーディング)
セイコーエプソン株式会社製「PX−G930」を用いて、イエロー列とマゼンタ列にイエローインク、シアン列とマットブラック列にシアンインク、フォトブラック列とレッド列にブラックインク、バイオレット列とグロスオプティマイザ列にマゼンタインクを充填し、4色印刷できるように接続した。これにより、各色を最大200%打ち込めるようにし、10%ずつ3cm×3cm四方のパッチを印刷した。パッチはYとMを等量打ち込んだレッド、MとCを等量打ち込んだブルー、CとYを等量打ち込んだグリーンの3色で構成した。印刷後、12時間以上常温にて乾燥したのち、凝集ムラ(ビーディング)を目視で観察した。評価基準は、凝集ムラ(ビーディング)が強いものを4点、弱いものを1点として4段階で評価した。
3.3.2.滲み(ブリーディング)
セイコーエプソン株式会社製「PX−G930」を用いて、イエロー列とマゼンタ列にイエローインク、シアン列とマットブラック列にシアンインク、フォトブラック列とレッド列にブラックインク、バイオレット列とグロスオプティマイザ列にマゼンタインクを充填し、4色印刷できるように接続した。これにより、各色を最大200%打ち込めるようにし、10%ずつ3cm×3cm四方のパッチを印刷した。パッチはYとMを等量打ち込んだレッド、MとCを等量打ち込んだブルー、CとYを等量打ち込んだグリーンの3色で構成した。印刷後、12時間以上常温にて乾燥したのち、滲み(ブリーディング)の発生を最も速く生じた打ち込み濃度を10%刻みで記録した。
セイコーエプソン株式会社製「PX−G930」を用いて、イエロー列とマゼンタ列にイエローインク、シアン列とマットブラック列にシアンインク、フォトブラック列とレッド列にブラックインク、バイオレット列とグロスオプティマイザ列にマゼンタインクを充填し、4色印刷できるように接続した。これにより、各色を最大200%打ち込めるようにし、10%ずつ3cm×3cm四方のパッチを印刷した。パッチはYとMを等量打ち込んだレッド、MとCを等量打ち込んだブルー、CとYを等量打ち込んだグリーンの3色で構成した。印刷後、12時間以上常温にて乾燥したのち、滲み(ブリーディング)の発生を最も速く生じた打ち込み濃度を10%刻みで記録した。
3.3.3.イエロー透過濃度
記録シートの透過濃度(非印字部)0.25およびイエローの滲み許容濃度(10%毎)で印字したときの透過濃度を、サクラデンシトメーターPDA65を用いて測定した。非印字部では、好ましくは0.15〜0.20であり、より好ましくは0.25〜0.30である。印刷部では、適当な色づきと明るさを得るために最濃色部で1.6〜1.8となることが好ましい。
記録シートの透過濃度(非印字部)0.25およびイエローの滲み許容濃度(10%毎)で印字したときの透過濃度を、サクラデンシトメーターPDA65を用いて測定した。非印字部では、好ましくは0.15〜0.20であり、より好ましくは0.25〜0.30である。印刷部では、適当な色づきと明るさを得るために最濃色部で1.6〜1.8となることが好ましい。
3.4.評価結果
上記評価メディアのインク受容層の厚さが5μmの場合の評価結果を表6に示し、上記評価メディアのインク受容層の厚さが20μmの場合の評価結果を表7に示した。
上記評価メディアのインク受容層の厚さが5μmの場合の評価結果を表6に示し、上記評価メディアのインク受容層の厚さが20μmの場合の評価結果を表7に示した。
表6および表7から明らかなように、本発明に係るインクメディアセットによれば、PVAを含有するインク受容層を有する透光性記録用メディアに画像を記録する際に、凝集ムラ(ビーディング)や滲み(ブリーディング)の発生を効果的に低減でき、良好な印刷結果が得られることが判明した。また、想定外の効果として、本発明に係るインクメディアセットによれば、印刷階調に伴う透過濃度階調が広くなるため、良好な視認性が得られることが判明した。
本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的および効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成または同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
10…透明基材、20…インク受容層、100…記録用メディア
Claims (12)
- 炭素数6〜8のアルキル基を有するアルキレングリコールアルキルエーテル(A)と、炭素数4〜6のアルキル基を有するアルカンジオール(B)と、を含有する記録用インクと、
ポリビニルアルコールを含有するインク受容層を有する透光性記録用メディアと、
を備えることを特徴とする、インクメディアセット。 - 前記記録用インクが前記成分(A)と前記成分(B)とを質量基準で成分(B)/成分(A)=0.5〜32の割合で含有する、請求項1に記載のインクメディアセット。
- 前記インク受容層の厚さが5〜20μmである、請求項1または請求項2に記載のインクメディアセット。
- 前記ポリビニルアルコールの重量平均分子量が8万〜30万である、請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のインクメディアセット。
- 前記記録用インク中における前記成分(A)の含有量が0.25〜4質量%である、請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載のインクメディアセット。
- 前記記録用インク中における前記成分(B)の含有量が2〜8質量%である、請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載のインクメディアセット。
- ポリビニルアルコールを含有するインク受容層を有する透光性記録用メディアに記録するインクジェット記録方法であって、
炭素数6〜8のアルキル基を有するアルキレングリコールアルキルエーテル(A)と、炭素数4〜6のアルキル基を有するアルカンジオール(B)と、を含有する記録用インクを、前記インク受容層に吐出して記録することを特徴とする、インクジェット記録方法。 - 前記記録用インクが前記成分(A)と前記成分(B)とを質量基準で成分(B)/成分(A)=0.5〜32の割合で含有する、請求項7に記載のインクジェット記録方法。
- 前記インク受容層の厚さが5〜20μmである、請求項7または請求項8に記載のインクジェット記録方法。
- 前記ポリビニルアルコールの重量平均分子量が8万〜30万である、請求項7ないし請求項9のいずれか一項に記載のインクジェット記録方法。
- 前記記録用インク中における前記成分(A)の含有量が0.25〜4質量%である、請求項7ないし請求項10のいずれか一項に記載のインクジェット記録方法。
- 前記記録用インク中における前記成分(B)の含有量が2〜8質量%である、請求項7ないし請求項11のいずれか一項に記載のインクジェット記録方法。
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-
2012
- 2012-12-04 JP JP2012265014A patent/JP2014108593A/ja active Pending
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