JP2014108006A - 回転子、その回転子を備える誘導電動機、及び回転子の製造方法 - Google Patents

回転子、その回転子を備える誘導電動機、及び回転子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】オープンスロット型の構造によって誘導電動機の性能の向上を図りつつ、高速回転を行った際にも二次導体を安定的に保持することができる回転子を提供する。
【解決手段】回転子20は、スロット32内に設けられる二次導体23がスロット32の開口部32Aから固相状態の金属材料粉末を吹き付けて形成される。二次導体23は、内径側部23Bがスロット32の底部32Bと第1接合部41により接合され強固に固定されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、複数の二次導体を備える回転子、その回転子を備える誘導電動機、及び回転子の製造方法に関する。
従来、ロータコアのスロットに設けられた複数の二次導体がロータコアの端面において端部を短絡環(エンドリング)で連結された回転子(例えば、かご型回転子)を備える誘導電動機がある(例えば、特許文献1など)。この種の誘導電動機では、小型化、高トルク化の要望があり、高効率化に伴って回転子(ロータ)の回転速度が増加する傾向にある。回転速度の増加にともなって二次導体に作用する遠心力が増大し短絡環に変形等が生じる場合があるため、高速回転の際に二次導体を安定的に保持する必要がある。例えば、特許文献1に開示される回転子では、二次導体が設けられるスロットを区画するティースの側壁の各々に凹部を設け、当該凹部内に二次導体を構成する金属(例えば、アルミニウム)が充填されるようにダイカスト成形されている。この回転子では、回転に伴う遠心力が二次導体に対して作用した場合に、凹部に充填された二次導体の凸部が凹部に係合することによって、二次導体の径方向外側に向かう移動が規制される。
特開2005−278372号公報
ところで、上記した回転子のスロットは、二次導体の径方向外側となる部分を覆うようにブリッジが設けられた、所謂、クローズドスロットと称される形状となっている。これに対し、ブリッジに対応するロータコアの外周部分にスロット内と外部とを連通するに開口部が設けられ、二次導体がスロットの開口部から固定子(ステータ)と対向するように構成された、所謂、オープンスロットと称されるスロットの形状がある。オープンスロット型の回転子は、クローズドスロット型のものに比べてロータコアのブリッジでの短絡磁束が少なく、例えば二次導体を鎖交する磁束の量が増加してトルクが向上する等の誘導電動機の性能の向上が期待できる。
しかしながら、特許文献1に開示されるような回転子では、仮にオープンスロット型とした場合には、高速回転の際の二次導体に作用する遠心力に対する保持力として係合部による規制とダイカスト成形による二次導体のロータコアに対する固着効果だけでは十分とは言えず、二次導体を安定的に保持できない虞がある。そのため、誘導電動機のトルクの一部を犠牲にしてでもブリッジ部分を設けて二次導体を径方向外側から保持する必要があり、結果として誘導電動機の性能の向上が十分に図れなかった。
本発明は、複数の二次導体がスロットに設けられた回転子に関し、オープンスロット型の構造によって誘導電動機の性能の向上を図りつつ、回転子が高速回転を行った際にも二次導体を安定的に保持することができる回転子、その回転子を備える誘導電動機、及び回転子の製造方法を提供する。
本発明の一側面に係る回転子は、回転軸に対し一体回転可能に設けられたロータコアと、ロータコアに対し回転軸の軸方向に貫設されロータコアの周方向に分散して設けられ、ロータコアの外周面から外部に連通する開口部が設けられたスロットと、スロット内に形成され径方向外側の外周面が開口部から露出する複数の二次導体と、を有する回転子であって、二次導体は、少なくともその内径側部がスロットに対しロータコアの径方向外側となる開口部から固相状態の金属材料粉末を吹き付けて、あるいは溶融した金属材料を溶射して形成され、二次導体の内径側部が当該内径側部に対応するスロットの底部に対して接合される第1接合部を備えることを特徴とする。
当該回転子は、回転軸と、ロータコアと、複数の二次導体とを有している。ロータコアには、軸方向に貫設され周方向に分散して設けられ、ロータコアの外周面から外部に連通する開口部が設けられた、所謂、オープンスロット型のスロットが設けられる。スロット内には、二次導体が径方向外側の外周面が開口部において露出する態様で設けられる。そして、二次導体は、少なくともその内径側部がスロットの底部に第1接合部にて接合される。このような構成では、内径側部及び底部が接合されることによって、二次導体とスロット(ロータコア)とが互いに強固に接合される。従って、回転子の回転駆動にともなう遠心力に対し、二次導体の径方向外側に向かう移動が規制される。その結果、オープンスロット型としたことで高トルク化等の誘導電動機の性能の向上が図れるとともに、高速回転を行った際にも二次導体を安定的に保持することができる回転子が構成できる。
また、本発明の他の側面に係る回転子は、請求項1に記載の回転子であって、二次導体の内径側部とスロットの底部とは、ロータコアにおける軸方向の全長にわたって互いに第1接合部により接合されることを特徴とする。
当該回転子では、二次導体の内径側部とスロットの底部とがロータコアにおける軸方向の全長にわたって互いに接合されることによって、回転子の回転駆動にともなう遠心力に対し二次導体がより安定的に保持される。
また、本発明の他の側面に係る回転子は、請求項1乃至請求項2に記載の回転子であって、軸方向におけるロータコアの端面において二次導体の端部を相互に連結する短絡環を備え、短絡環は、ロータコアの端面及び二次導体の端部に対し固相状態の金属材料粉末を吹き付けて、あるいは溶融した金属材料を溶射して形成され、ロータコアの端面に対して接合される第2接合部を備えることを特徴とする。
当該回転子では、二次導体の第1接合部に加え、二次導体を連結する短絡環がロータコアの軸方向の端面に対して第2接合部にて接合される。これにより、二次導体は、二次導体の軸方向の端部に連結される短絡環がロータコアの端面に対して強固に接合されることによって、回転子の回転駆動にともなう遠心力に対しより安定的に保持される。また、二次導体は、ロータコアに固定される短絡環により径方向に対する移動だけでなく軸方向に対する移動がより規制され安定的に保持される。
また、本発明の他の側面に係る回転子は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の回転子であって、二次導体は、吹き付けあるいは溶射にて第1接合部を含めて一体的に形成されることを特徴とする。
当該回転子では、二次導体は、第1接合部を含めてスロットの径方向外側となる開口部から固相状態の金属材料粉末を吹き付けて、あるいは溶融した金属材料を溶射して一体的に形成される。ここで、例えば、クローズドスロット型の回転子に対して、上記した2つの方法のいずれかで二次導体を形成する場合には、スロットの軸方向の端部側の開口から金属材料を吹き付け等して二次導体を形成する必要がある。この場合、ロータコアの軸方向の長さ(コアの厚さの幅)が長い場合には、スロット内の二次導体の充填率が低下することで二次導体の軸方向と直交方向の断面積が部分的に小さくなる虞がある。その結果、二次導体の電気的抵抗が増大することで二次導体における損失(銅損)が増大する。これに対し、本発明によれば、スロットに対し径方向外側に設けた開口部から金属材料を吹き付け等して二次導体を形成ことによって、ロータコアの軸方向の長さが比較的長い場合であってもスロット内の二次導体の充填率を向上させ二次導体損失が低減できる。
また、本発明の他の側面に係る回転子は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の回転子であって、二次導体は、同一の金属材料で構成される第1導体部と第2導体部とを有し、第1導体部は、スロットに対し開口部から固相状態の金属材料粉末を吹き付けて、あるいは溶融した金属材料を溶射して形成され、内径側部が底部に対して接合される第1接合部を備え、第2導体部は、第1導体部の径方向の外側部分に対してダイカスト成形にて一体形成されることを特徴とする。
当該回転子では、二次導体が同一の金属材料からなる第1及び第2導体部で構成される。第1導体部は、スロットの底部に対して内径側部が接合される。また、第2導体部は、第1導体部の径方向の外側部分に対してダイカスト成形にて一体形成される。このような構成では、第1及び第2導体部を互いに拡散接合させてスロットの底部に対して強固に固定された二次導体をダイカスト成形にて一体形成することができる。これにより、二次導体が安定的に保持されるとともに、各二次導体に対応する複数の第2導体部をダイカスト成形にてまとめて形成し製造効率の向上が図れる回転子が構成できる。
また、本発明の他の側面に係る回転子は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の回転子であって、二次導体は、第1導体部と、第1導体部と異なる金属材料で形成される第2導体部とを有し、第1導体部は、スロットに対し開口部から固相状態の金属材料粉末を吹き付けて、あるいは溶融した金属材料を溶射して形成され、内径側部が底部に対して接合される第1接合部を備え、第2導体部は、第1導体部の径方向の外側部分に対して吹きつけ、あるいは溶射して形成され接合される第3接合部を備えることを特徴とする。
当該回転子では、二次導体が第1及び第2導体の異なる金属材料にて構成される。第1導体部は、スロットの底部に対して内径側部が接合される。また、第2導体部は、第1導体部の径方向の外側部分に対して第3接合部にて接合される。
好適な例では、例えば、第1導体部の材料が銅であり、第2導体部の材料が第1導体部に比べて電気的抵抗が高いアルミニウムである。この場合、すべりが大きい回転子の回転駆動の始動時では始動トルクの増大が期待でき、すべりが小さくなる定常運転時では二次導体における損失が低減されることが期待できる。
また、別の好適な例では、例えば、第1導体部がアルミニウムであり、第2導体部が銅である。この場合、例えば二次導体の全体をアルミニウムで構成した場合に比べると二次導体の一部(第2導体部)の電気的抵抗を小さくすることができるため、回転トルクの向上を図ることができる。
また、本発明の一側面に係る誘導電動機は、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の回転子を備えることにより、オープンスロット型の回転子を備え高トルク化等が図れるとともに、高速回転を行った際にも二次導体を安定的に保持することができる誘導電動機が構成できる。
また、本発明の一側面に係る回転子の製造方法は、回転軸に対し一体回転可能に設けられるロータコアと、ロータコアに対し回転軸の軸方向に貫設されロータコアの周方向に分散して設けられ、ロータコアの外周面から外部に連通する開口部が設けられたスロットと、スロット内に形成され径方向外側の外周面が開口部において露出する複数の二次導体と、を有し、二次導体の内径側部が当該内径側部に対応するスロットの底部に接合される回転子の製造方法であって、スロット内にロータコアの径方向外側となる開口部から固相状態の金属材料粉末を吹き付けて、あるいは溶融した金属材料を溶射して内径側部を含み底部に対して接合される接合部を形成する工程と、接合部に対し径方向外側となる部分に二次導体を形成する工程と、を含むことを特徴とする。
当該回転子の製造方法では、オープンスロット型として高トルク化等の誘導電動機の性能の向上等が図れるとともに、高速回転を行った際にも二次導体を安定的に保持することができる回転子が製造できる。
また、本発明の一側面に係る回転子の製造方法は、回転軸に対し一体回転可能に設けられるロータコアと、ロータコアに対し回転軸の軸方向に貫設されロータコアの周方向に分散して設けられ、ロータコアの外周面から外部に連通する開口部が設けられたスロットと、スロット内に形成され径方向外側の外周面が開口部において露出する複数の二次導体と、を有し、二次導体は、同一の金属材料で構成される第1導体部と当該第1導体部の径方向外側に配置される第2導体部とを有し、第1導体部の内径側部が当該内径側部に対応するスロットの底部に接合される回転子の製造方法であって、スロット内にロータコアの径方向外側となる開口部から固相状態の金属材料粉末を吹き付けて、あるいは溶融した金属材料を溶射して内径側部を含み底部に対して接合される接合部が形成された第1導体部を形成する工程と、第1導体部に対し径方向外側の面を、第1導体部に用いる金属材料に比べて融点が低い金属材料の金属被膜を形成する工程と、金属被膜で被覆された第1導体部の径方向外側となる部分に対し、金属被膜を溶融して除去するとともに第2導体部を形成するダイカスト成形を行う工程と、を含むことを特徴とする。
当該回転子の製造方法では、スロット内に第1導体部を接合部にて接合させつつ形成した後に、第1導体部の径方向外側の面を金属被膜で被覆する。この金属被膜は、第1導体部に用いる金属材料に比べて融点が低い金属材料を用いる。これにより、第1導体部の酸化の防止が図られる。そして、第2導体部を形成するダイカスト成形では、当該金属被膜が溶融し洗い流されるとともに、金属被膜が除去され酸化の防止が図られた第1導体部に対して第2導体部が一体成形される。これにより、第1及び第2導体部が好適に拡散接合されることによって、スロットの底部に対して強固に固定された二次導体をダイカスト成形にて一体形成することができる。その結果、各二次導体に対応する複数の第2導体部をダイカスト成形にてまとめて製造できるため、スロット内に強固に固定された二次導体の製造効率の向上を図ることができる。
また、本発明の一側面に係る回転子の製造方法は、回転軸に対し一体回転可能に設けられるロータコアと、ロータコアに対し回転軸の軸方向に貫設されロータコアの周方向に分散して設けられ、ロータコアの外周面から外部に連通する開口部が設けられたスロットと、スロット内に形成され径方向外側の外周面が開口部において露出する複数の二次導体と、を有し、二次導体は、第1導体部と、当該第1導体部の径方向外側に配置され第1導体部と異なる金属材料で形成される第2導体部とを有し、第1導体部の内径側部が当該内径側部に対応するスロットの底部に接合される回転子の製造方法であって、スロット内にロータコアの径方向外側となる開口部から固相状態の金属材料粉末を吹き付けて、あるいは溶融した金属材料を溶射して内径側部を含み底部に対して接合される接合部が形成された第1導体部を形成する工程と、第1導体部に対し径方向外側となる部分に第2導体部を、吹きつけあるいは溶射にて積層して形成する工程と、を含むことを特徴とする。
当該回転子の製造方法では、始動トルクの増大や定常運転時の二次導体における損失の低減が期待できる回転子が製造できる。
本発明によれば、オープンスロット型の構造によって誘導電動機の性能の向上を図りつつ、回転子が高速回転を行った際にも二次導体を安定的に保持することができる回転子、その回転子を備える誘導電動機、及び回転子の製造方法を提供できる。
第1実施形態に係る誘導電動機の概略構成図である。 第1実施形態に係る回転子の平断面図及び部分拡大図である。 回転子の二次導体の製造工程を示す部分拡大図である。 回転子の二次導体の製造工程を示す部分拡大図である。 回転子の二次導体の製造工程を示す部分拡大図である。 回転子の二次導体の製造工程を示す部分拡大図である。 第2実施形態に係る誘導電動機の概略構成図である。 回転子の二次導体の製造工程を示す部分拡大図である。 回転子の二次導体の製造工程を示す部分拡大図である。 回転子の二次導体の製造工程を示す部分拡大図である。 回転子の二次導体の製造工程を示す部分拡大図である。 第3実施形態に係る誘導電動機の概略構成図である。 回転子の二次導体の製造工程を示す部分拡大図である。 回転子の二次導体の製造工程を示す部分拡大図である。 回転子の二次導体の製造工程を示す部分拡大図である。 回転子の二次導体の製造工程を示す部分拡大図である。
以下、本発明を具体化した第1実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
(第1実施形態)
先ず、第1実施形態に係る誘導電動機1の構成について、図1及び図2を参照しつつ詳細に説明する。第1実施形態の誘導電動機1は、かご型三相誘導電動機である。誘導電動機1は、固定子10と、回転子20とを有している。なお、後述の第1接合部41及び第2接合部42は図示の都合上、強調して表現している。
固定子10は、図示しないケースの内周面に固設されたステータコア11と、ステータコア11に巻装されたコイル12とを有している。ステータコア11は、複数枚の電磁鋼板を積層して形成され略円筒形状に形成されている。ステータコア11には、周方向に分散して設けられ軸方向に沿って貫設された複数のスロット(図示略)が形成されている。このスロットにはコイル12が巻装されている。コイル12は、三相交流の各相(U相、V相及びW相)に対応したコイルを有し、各相の交流電流が供給されることによって回転磁束が発生する。そして、固定子10の径方向の内側には、回転子20が配置されている。
回転子20は、回転軸21と、ロータコア30と、二次導体(ロータバー)23と、一対の短絡環25,26とを有する、かご型回転子として構成されている。回転軸21は、図示しない軸受けにて回転可能に軸支されている。回転軸21は、円柱状をなし、軸方向の中央部にロータコア30が設けられている。ロータコア30は、複数の電磁鋼板を積層して形成され略円筒形状に形成されている。ロータコア30は、径方向の中央部に設けられ軸方向に貫設された貫通孔31に回転軸21を挿通して固定され、当該回転軸21に対して一体回転可能に設けられている。
図2は、回転子20を軸方向に対して直交する方向に沿った平面で切断した平断面図を示している。ロータコア30は、径方向の中央部の回転軸21が固定されたコア本体部30Aと、コア本体部30Aから径方向の外側に向かって放射状に形成されたティース30Bとを備える。コア本体部30Aは、回転軸21の軸方向に沿った略円筒状に形成されている。ティース30Bは、コア本体部30Aの外周部分から径方向に沿って形成された略直方体状をなす。ティース30Bは、軸方向に対して直交する方向に沿った平面で切断した断面形状が、長手方向が径方向に沿った長方形状をなしている。ティース30Bは、ロータコア30の周方向に沿って複数個(本実施形態では、24個)形成され、互いの間に所定の間隔が設けられている。隣り合うティース30Bに囲まれた領域には、スロット32が形成されている。
スロット32は、回転軸21を取り囲むようにロータコア30の外周部分に形成されている。スロット32は、回転軸21の軸方向に沿ってロータコア30を貫設され、周方向に沿って等間隔に複数(本実施形態では、24個)形成されている。スロット32は、軸方向に対して直交する方向に沿った平面で切断した断面形状が、ロータコア30の径方向内側から外側に向かうに従って周方向の幅が広がる扇状に形成されている。スロット32は、径方向の外側部分のロータコア30の外周面30Cに対応する部分において周方向で隣り合うティース30Bの各々の先端部に挟まれた開口部32Aが形成され、スロット32内の空間と外部とが開口部32Aにより連通されている。開口部32Aは、ロータコア30を径方向外側から見た場合の形状が、長手方向が軸方向に沿った略長方形状となっている。各スロット32には、アルミニウム製の二次導体23が充填されている。二次導体23は、スロット32内に充填され中実の棒状に形成されており、当該二次導体23の外周面23Aが開口部32Aから露出している。即ち、スロット32は、所謂、オープンスロットとして構成されている。二次導体23の外周面23Aは、ロータコア30の外周面30Cに沿って形成されている。
図1に示すように、二次導体23は、外周面23Aが軸方向の全長にわたって開口部32A(図2参照)から露出している。ロータコア30の外周面30C(図2参照)とステータコア11の内周面11A(回転軸21側の面)とは、径方向において所定の間隔を隔てた状態で対向している。また、二次導体23の外周面23Aとステータコア11の内周面11Aとは、径方向において所定の間隔を隔てた状態で対向している。そして、回転子20は、固定子10の径方向内側において、回転軸21の軸芯周りに回転可能に支持されている。
ここで、図2の拡大図で示すように、二次導体23において、径方向内側であって軸方向に沿って形成された部分を内径側部23Bとする。また、スロット32において、径方向の内側部分となる内壁であって二次導体23の内径側部23Bに対向する面を底部32Bとする。二次導体23の内径側部23Bとスロット32の底部32Bとは、その界面の第1接合部41において互いに接合されている。なお、接合としては、例えば機械的接合、固相接合、又は拡散接合が挙げられる。また、図1に示すように、第1接合部41は、ロータコア30における軸方向の全長にわたって形成され、内径側部23Bと底部32Bとが接合されている。内径側部23Bと底部32Bとは、例えば、所謂コールドスプレー法により第1接合部41において接合されている。ここでいうコールドスプレー法とは、例えば、二次導体23を構成する固相状態の金属材料粉末(例えば、アルミニウム)を融点より低い温度で加熱した作動ガスにより対象物(この場合、底部32Bを含むスロット32の内壁)に吹き付けることによって二次導体23を形成する方法をいう。
図1に示すように、二次導体23は、軸方向の一方側(図中において右側)の第1端部23Cがロータコア30の第1端面33側から突出し、他方の第2端部23Dがロータコア30の他方の第2端面34側から突出した態様となっている。ロータコア30の両端には、略円環状の同一形状をなす短絡環25,26が設けられている。短絡環25,26は、端絡環又はエンドリングと呼ばれる部材である。二次導体23の第1端部23Cは、ロータコア30の第1端面33から突出する部分が短絡環25と接合され、第1端部23Cと短絡環25とが一体形成されている。また、二次導体23の第2端部23Dは、ロータコア30の第2端面34から突出する部分が短絡環26と接合され、第2端部23Dと短絡環26とが一体形成されている。従って、各二次導体23は、一対の短絡環25,26に接続されることによって短絡されている。また、短絡環25とロータコア30の第1端面33とは、その界面でコールドスプレー法により形成された第2接合部42において接合されている。同様に、短絡環26とロータコア30の第2端面34とは、第2接合部42においてに接合されている。二次導体23及び短絡環25,26の材料は、例えばアルミニウムである。
このように構成された誘導電動機1は、固定子10のコイル12に対して三相交流電流が供給されることによって発生する回転磁束と、回転子20の二次導体23に発生する誘導電流とが鎖交することにより回転子20が回転駆動を行う。
次に、本実施形態の誘導電動機1が回転駆動を行う場合における回転子20の作用について、以下に説明する。
回転子20のロータコア30には、軸方向に貫設され周方向に分散して設けられ、開口部32Aを介して外部と連通するスロット32が形成されている。スロット32内には、二次導体23が形成され、当該二次導体23の外周面23Aが開口部32Aから露出しステータコア11(固定子10)の内周面11Aと径方向において対向している。そして、二次導体23の内径側部23Bとスロット32の内壁において内径側部23Bに対向する底部32Bとは、ロータコア30における軸方向の全長にわたって第1接合部41により互いに接合されている。このような構成では、内径側部23B及び底部32Bが接合されることによって、二次導体23とスロット32(ロータコア30)とが互いに強固に接合され二次導体23の径方向外側に向かう移動が強固に規制される。その結果、本実施形態の誘導電動機1では、オープンスロット型の回転子20としたことで高トルク化等の性能の向上が図れるとともに、高速回転を行った際にも二次導体23を安定的に保持することができる。
また、短絡環25とロータコア30の第1端面33とは、第2接合部42において接合されている。同様に、短絡環26とロータコア30の第2端面34とは、第2接合部42においてに接合されている。これにより、二次導体23は、二次導体23の軸方向の第1及び第2端部23C,23Dに連結される短絡環25,26がロータコア30の軸方向の第1及び第2端面33,34に対して強固に接合されることによって、回転子20の回転駆動にともなう遠心力に対し二次導体23がより安定的に保持される。
次に、上記した回転子20の二次導体23の製造方法の一例について図3〜図6を用いて説明する。図3〜図6は、回転子20を軸方向に対して直交する方向に沿った平面で切断した断面図の部分拡大図を示している。まず、回転軸21(図1参照)が固定されたロータコア30を準備する。回転軸21は、例えば、複数の電磁鋼板を積層して形成されたロータコア30の貫通孔31(図1参照)に焼き嵌めして固定する。なお、回転軸21をロータコア30に装着する工程は、二次導体23を形成した後に実施してもよい。
次に、図3に示すように、ロータコア30のスロット32内に、例えばコールドスプレー法を用いて二次導体23を形成する。コールドスプレー法による製造工程では、スプレー装置100を用いて固相状態の金属材料粉末(例えば、アルミニウム)をスロット32内に吹き付けて二次導体23を形成する。スプレー装置100は、金属材料粉末と当該金属材料粉末の融点より低い温度で加熱された作動ガスとの各々を供給する装置本体101と、装置本体101から供給された金属材料粉末と作動ガスとを混合して吹き付けるスプレーガン102とを備える。
作動ガスは、例えば、空気、あるいはヘリウムや窒素といった不活性ガス等である。また、作動ガスは、空気やヘリウム等の作動ガスを例えば1MPa(メガパスカル)以上の高圧に圧縮したガスである。作動ガスを加熱する温度は、例えば50〜700℃である。この加熱温度については、金属材料粉末の融点以下に留めるように作動ガスを加熱することで、金属材料粉末の酸化が抑制できる。スプレー装置100を用いて、スプレーガン102のノズル(図示略)において例えば加熱された作動ガス(圧縮ガス)を超音速流とし、固相状態の金属材料粉末と混合しスロット32内に高速で衝突させ皮膜状の第1接合部41を形成する。
なお、スプレー装置100の構成は一例であり、金属材料粉末を対象部位(ここでは、ロータコア30のスロット32内)に固相状態で衝突させて第1接合部41が接合できる装置であれば、他の装置を用いてもよい。また、第1接合部41の製造方法は、コールドスプレー法に限らず、例えば金属材料を加熱し、溶融又は溶融に近い状態とし対象部位に吹き付けて形成する製造方法を用いてもよい。このような金属材料を溶射する製造方法を使用した場合でも、対象物に対して強固に接合された第1接合部41が形成できる。
次に、図4に示すように、第1接合部41に対して二次導体23の残りの部分を積層して第1接合部41と二次導体23とを一体形成する。この積層する工程は、図5に示すように、ティース30B(ロータコア30)の外周面30Cを覆う付着部51が形成されるまで実施する。そして、外周面30Cを覆う付着部51及び二次導体23の外周面23Aの位置より径方向外側となる部分を、切削、研磨等により除去する(図6参照)。このようにして、図1に示す回転子20の二次導体23が形成される。
なお、短絡環25,26の製造方法については、二次導体23と同様に、コールドスプレー法を用いて形成する。例えば、二次導体23が形成されたロータコア30の一方の端部に短絡環25を形成した後に、他方の端部に短絡環26を形成する。短絡環25を形成する場合には、ロータコア30の軸方向の一方側の第1端面33及び二次導体23の第1端部23Cに対し、第1端面33の平面に対して直交する方向からコールドスプレー法を用いて金属材料粉末を吹き付けて形成する。同様に、短絡環26は、ロータコア30の第2端面34及び二次導体23の第2端部23Dに対してコールドスプレー法を用いて金属材料粉末を吹き付けて形成される。この場合、予め回転軸21や貫通孔31をマスク等で被覆し金属材料粉末が直接付着しないように保護して短絡環25,26を形成してもよい。また、例えば、短絡環25,26の形状に応じた環状の金型等をロータコア30に装着し、金型内に金属材料粉末を吹き付けて短絡環25,26を形成した後に金型を除去する方法を用いてもよい。
次に、上記した製造方法の作用について、以下に説明する。
コールドスプレー法を用いて第1接合部41を含めて二次導体23を形成した場合には、使用する金属材料粉末の大気中での酸化や熱変質が極めて少なく、緻密で密着力が高い二次導体23が形成できる。また、コールドスプレー法を用いた場合には、溶接等に比べて冷却等の時間が不要となり製造時間が短縮できる。さらに、金属材料粉末を溶融することなく固相状態で接合するため、比較的融点が高い金属(例えば、銅)を好適に用いることができる。例えば、溶接作業等では、作業中の熱に起因して各部材にひけ(冷却にともなう収縮等による変形)が生じ強度不足や電気的な不具合が発生する虞があるが、コールドスプレー法を用いることでこのような不具合の発生を防止することが可能となる。また、ダイカスト成形等の鋳造する方法において生じる鋳巣(ひけ巣や巻き込み巣)の発生も防止することが可能となる。
また、第1接合部41を含む二次導体23は、スロット32の開口部32Aに対しロータコア30の径方向外側から金属材料粉末を吹き付けて一体形成される。ここで、例えば、クローズドスロット型の回転子20に対して、コールドスプレー法を用いて二次導体23を形成する場合には、ロータコア30の第1及び第2端面33,34におけるスロット32の開口から金属材料粉末を吹き付けて形成する必要がある。この場合、ロータコア30の軸方向の長さ(コアの厚さの幅)が長い場合には、スロット32内における二次導体23の充填率が低下することで二次導体23の軸方向と直交方向の断面積が部分的に小さくなる虞がある。その結果、二次導体23の電気的抵抗が増大することで二次導体23における損失(銅損)が増大する。これに対し、本実施形態の回転子20では、スロット32を所謂オープンスロット型とし、スロット32に対し径方向外側に設けた開口部32Aから金属材料粉末を吹き付けて二次導体23を形成ことによって、ロータコア30の軸方向の長さが比較的長い場合であってもスロット32内における二次導体23の充填率を十分に高めることができ二次導体23における損失が低減できる。
なお、上記した製造工程では、積層工程(図5参照)において、ティース30Bの外周面30C上に付着部51を形成したが、予め外周面30Cをマスク等で被覆し金属材料粉末が直接付着しないように保護して二次導体23を形成してもよい。
上記した第1実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)本実施形態の回転子20は、ロータコア30に設けられたスロット32が開口部32Aを介して外部と連通する、所謂、オープンスロット型の回転子として構成されている。スロット32内の二次導体23は、径方向外側の外周面23Aが開口部32Aにおいて露出しステータコア11の内周面11Aと対向している。そして、二次導体23の内径側部23Bとスロット32の底部32Bとは、その界面の第1接合部41において互いに接合されている。このような構成では、内径側部23B及び底部32Bが第1接合部41にて接合されることによって、二次導体23とスロット32(ロータコア30)とが互いに強固に接合される。従って、回転子20の回転駆動にともなう遠心力に対し、二次導体23の径方向外側に向かう移動が規制される。その結果、本実施形態の誘導電動機1では、オープンスロット型の回転子20としたことで高トルク化等の性能の向上が図れるとともに、高速回転を行った際にも二次導体23を安定的に保持することができる。
(2)回転子20では、内径側部23Bと底部32Bとがロータコア30における軸方向の全長にわたって互いに第1接合部41にて接合されており、回転子20の回転駆動にともなう遠心力に対し二次導体23がより安定的に保持されている。
(3)短絡環25,26とロータコア30の軸方向における第1及び第2端面33,34とは、その界面の第2接合部42においてそれぞれ接合されている。これにより、二次導体23は、二次導体23の軸方向の第1及び第2端部23C,23Dに連結される短絡環25,26がロータコア30に対して強固に接合されることによって、回転子20の回転駆動にともなう遠心力に対し二次導体23がより安定的に保持される。また、二次導体23は、ロータコア30に固定された短絡環25,26により径方向に対する移動だけでなく軸方向に対する移動がより規制され安定的に保持される。
(4)第1接合部41を含む二次導体23は、スロット32の開口部32Aから金属材料粉末を吹き付けてと一体形成されている。このような構成では、例えば、クローズドスロット型の回転子20に対しコールドスプレー法等を用いて二次導体23を形成する場合に比べて、ロータコア30の軸方向の長さが比較的長い場合であってもスロット32内における二次導体23の充填率を十分に高めることができ二次導体23における損失が低減できる。
(第2実施形態)
次に、図7を参照して第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同様の構成のものについては同一符号を付し、その説明を適宜省略する。第2実施形態に係る回転子20Aは、二次導体23の構成が第1実施形態と相違する。図7に示す回転子20Aは、二次導体23が第1導体部61と第2導体部62の2つの異なる金属材料から構成されている。
第1導体部61は、二次導体23の径方向内側部分において軸方向に沿ってコールドスプレー法により形成されている。第1導体部61は、径方向内側部分に形成された内径側部23B(図2拡大図参照)が底部32Bに対しロータコア30における軸方向の全長にわたって互いに第1接合部41にて接合されている。第1導体部61の材料は、例えば、銅である。
また、第2導体部62は、二次導体23における第1導体部61の径方向外側部分に軸方向に沿ってコールドスプレー法により形成されている。第2導体部62は、径方向内側部分が第3接合部64にて第1導体部61と接合されている。第3接合部64は、ロータコア30における軸方向の全長にわたって形成され、第1導体部61と第2導体部62とを互いに接合している。第2導体部62の材料は、例えば、アルミニウムである。つまり、第2実施形態の回転子20Aでは、コールドスプレー法を用いて異なる2種類の金属材料を選択して二次導体23が形成されている。なお、第1及び第2導体部61,62の材料は一例であり、適宜変更してもよい。例えば、第1導体部61をアルミニウム、第2導体部62を銅として二次導体23を形成してもよい。
また、図7に示すように、短絡環25,26は、コールドスプレー法により第2導体部62の軸方向のそれぞれの端部に一体形成されている。短絡環25,26の材料は、第2導体部62と一体形成する場合には、第2導体部62と同一の材料(この場合、アルミニウム)で形成する。短絡環25は、ロータコア30の第1端面33と第1導体部61の軸方向の端部に対して第2接合部42にて接合されている。同様に、短絡環26は、ロータコア30の第2端面34と第1導体部61の軸方向の端部に対して第2接合部42にて接合されている。
次に、上記した回転子20Aの二次導体23の製造方法の一例について図8〜図11を用いて説明する。なお、第1実施形態と同様の工程については、その説明を適宜省略する。
図8に示すように、スロット32内にコールドスプレー法を用いて第1導体部61を形成する。コールドスプレー法による製造工程では、スプレー装置100を用いて固相状態の金属材料粉末(例えば、銅)をスロット32内に吹き付けて第1接合部41を含む第1導体部61を形成する。
次に、図9に示すように、第1導体部61の径方向外側の外周面に対してコールドスプレー法を用いて第2導体部62を形成する。第2導体部62は、第3接合部64にて第1導体部61と接合される。この積層する工程は、図10に示すように、ティース30Bの外周面30Cを覆う付着部51が形成されるまで実施し、付着部51及び二次導体23の外周面23Aの位置より径方向外側となる部分を切削等により除去する(図11参照)。このようにして、図7に示す回転子20Aの第1及び第2導体部61,62からなる二次導体23が形成される。
なお、短絡環25,26の製造方法については、コールドスプレー法を用いて、例えば第1及び第2導体部61,62が形成されたロータコア30の一方の端部に短絡環25を形成した後に、他方の端部に短絡環26を形成する。例えば、短絡環25を形成する場合には、ロータコア30の軸方向の一方側の第1端面33及び第1及び第2導体部61,62の軸方向の端部に対し、第1端面33の平面に対して直交する方向からコールドスプレー法を用いて金属材料粉末を吹き付けて形成する。これにより、短絡環25と同一の金属材料からなる第2導体部62に対しては、当該第2導体部62の軸方向の端部に短絡環25が積層して一体形成される。また、短絡環25と異なる金属材料からなる第1導体部61及びロータコア30に対しては、当該第1導体部61の軸方向の端部及びロータコア30の第1端面33の各々と短絡環25とが第2接合部42にて接合される。
上記した第2実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)第2実施形態の二次導体23は、互いに異なる金属材料からなる第1導体部61と第2導体部62とから構成されている。一般的に、誘導電動機1は、すべりの大きい回転駆動の始動時では、表皮効果により二次導体23の外周面23Aにより近い部分に誘導電流が過剰に流れ易い傾向がある。そこで、本実施形態の二次導体23は、径方向外側となる第2導体部62の材料(例えば、アルミニウム)が、径方向内側の第1導体部61の材料(例えば、銅)に比べて電気的抵抗の高い金属材料で形成されている。つまり、二次導体23は、ロータコア30の中心側に比べて外周側の電気的抵抗が高い。この結果、誘導電動機1の始動時にロータコア30の外周付近で二次導体23を流れる誘導電流が制限されて小さくなり、始動トルクが増大することで定常運転時までの起動時間の短縮を図ることができる。一方では、すべりが小さくなる定常運転時には、電気的抵抗が低い第1導体部61を主として誘導電流が流れることによって、誘導電流に対する二次抵抗を低くし二次導体23における損失の低減を図ることができる。
なお、上記した構成とは逆に、第1導体部61がアルミニウム、第2導体部62が銅として二次導体23を構成した場合には、例えば、二次導体23の全体をアルミニウムで構成した場合に比べると二次導体23の一部(第2導体部62)の電気的抵抗を小さくすることができるため、回転トルクの向上を図ることができる。
(第3実施形態)
次に、図12を参照して第3実施形態について説明する。なお、第2実施形態と同様の構成のものについては同一符号を付し、その説明を適宜省略する。第3実施形態に係る回転子20Bは、第2導体部62がダイカスト成形にて構成されている点が第2実施形態と相違する。
第1導体部61は、二次導体23の径方向内側部分において軸方向に沿ってコールドスプレー法により形成されている。第1導体部61は、径方向内側部分に形成された内径側部23B(図2拡大図参照)が底部32Bに対しロータコア30における軸方向の全長にわたって互いに第1接合部41にて接合されている。第1導体部61の材料は、例えば、アルミニウムである。
また、第2導体部62は、二次導体23における第1導体部61の径方向外側部分にダイカスト成形により一体形成されている。第2導体部62は、ロータコア30の径方向に沿った幅(図12における上下の厚み)が、第1導体部61に比べて大きい。第2導体部62の材料は、第1導体部61と同一材料であり、例えば、アルミニウムである。つまり、第3実施形態の回転子20Bでは、第1導体部61がコールドスプレー法を用いて形成され、第2導体部62が第1導体部61と同一材料にてダイカスト成形されている。
また、第3実施形態に係る回転子20Bは、短絡環25,26が二次導体23と同様に、第1短絡環65と第2短絡環66との2つの部材で構成されている点が第2実施形態と相違する。図12に示すように、第1短絡環65は、短絡環25の軸方向内側部分にコールドスプレー法にて形成され、第1端面33に対して第2接合部42にて接合されている。また、第1短絡環65は、第1及び第2導体部61,62の軸方向の端部に対して一体形成されている。第1短絡環65の材料は、例えばアルミニウムである。
第2短絡環66は、短絡環25における第1短絡環65の軸方向外側部分にダイカスト成形により一体形成されている。第2短絡環66は、軸方向に沿った幅(図12における左右の幅)が、第1短絡環65に比べて大きい。第2短絡環66の材料は、第1短絡環65と同一材料であり、例えば、アルミニウムである。つまり、回転子20Bの短絡環25は、第1短絡環65がコールドスプレー法を用いて形成され、第2短絡環66が第1短絡環65と同一材料にてダイカスト成形されている。なお、短絡環26の構成は、短絡環25と同様であるため、説明を省略する。
次に、上記した回転子20Bの二次導体23の製造方法の一例について図13〜図16を用いて説明する。なお、第2実施形態と同様の工程については、その説明を適宜省略する。図13に示すように、スロット32内にコールドスプレー法を用いて第1導体部61を形成する。コールドスプレー法による製造工程では、スプレー装置100を用いて固相状態の金属材料粉末(例えば、アルミニウム)をスロット32内に吹き付けて第1接合部41を含む第1導体部61を形成する。
次に、図14に示すように、第1導体部61の径方向外側の外周面に対してコールドスプレー法を用いて金属被膜71を形成する。金属被膜71を形成するコールドスプレーでは、作動ガスとしてヘリウムや窒素といった不活性ガスを用いて形成することが好ましい。さらに、金属被膜71の形成では、不活性ガスの雰囲気中にてコールドスプレーで形成することがより好ましい。これにより、第1導体部61は、金属被膜71により被覆され外周部分の酸化の防止が図られる。また、金属被膜71の材料は、第1及び第2導体部61,62の材料(例えば、アルミニウム)に比べて融点が低い金属材料、例えば、錫(Sn)や亜鉛(Zn)である。
次に、図15に示すように、金属被膜71が形成された第1導体部61に対してダイカスト成形により第2導体部62を形成する。ダイカスト成形では、例えば、金型を固定したロータコア30のスロット32内にアルミニウムを導入する。この際に、アルミニウムに比べて融点が低い金属被膜71(図15参照)が溶融し洗い流されるとともに、金属被膜71が除去され酸化の防止が図られた第1導体部61の外周面に対して第2導体部62を一体成形することができる。これにより、第1及び第2導体部61,62が好適に拡散接合されることによって、スロット32の底部32Bに対して強固に固定された二次導体23をダイカスト成形にて一体形成することができる。なお、第1導体部61は、第2導体部62のダイカスト成形の際にその一部が溶融する虞がある。そのため、第1導体部61は、径方向の幅(図12における上下の厚み)を、第2導体部62のダイカスト成形により第1接合部41が溶融等しない程度の厚さとすることが好ましい。
ダイカスト成形の工程において、図15に示すように、ティース30Bの外周面30Cと金型(図示略)との間に付着部51が形成される場合には切削等により除去して、図16に示す二次導体23が形成される。
なお、短絡環25,26は、二次導体23と同様に、第1短絡環65を形成し金属被膜(図示略)で被覆した後に、金属被膜を除去しつつ第2短絡環66をダイカスト成形する。例えば、短絡環25を形成する場合には、ロータコア30の軸方向の一方側の第1端面33及び各導体部61,62の軸方向の端部に対してコールドスプレー法を用いて金属材料粉末を吹き付けて第1短絡環65を形成する。次に、第1短絡環65の軸方向外側の面に対してコールドスプレー法を用いて金属被膜(例えば、錫)を形成する。そして、金属被膜が形成された第1短絡環65に対してダイカスト成形により第2短絡環66を形成する。ダイカスト成形では、金属被膜が溶融し洗い流されるとともに、金属被膜が除去され酸化の防止が図られた第1短絡環65に対して第2短絡環66を一体成形することができる。
上記した第3実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)第3実施形態の回転子20Bでは、二次導体23が同一の金属材料からなる第1及び第2導体部61,62で構成されている。第1導体部61は、スロット32の底部32B(図2拡大図参照)に対して内径側部23Bが接合されている。また、第2導体部62は、第1導体部61の径方向の外側部分に対してダイカスト成形にて一体形成される。二次導体23の製造工程では、スロット32内に第1導体部61を接合させ、第1導体部61を金属被膜71で被覆し酸化の防止が図られる。金属被膜71は、第1及び第2導体部61,62に比べて融点が低い金属材料からなる。そして、第2導体部62を形成するダイカスト成形では、金属被膜71が溶融し洗い流されるとともに、金属被膜71が除去され酸化の防止が図られた第1導体部61に対して第2導体部62を一体成形することができる。これにより、第1及び第2導体部61,62が好適に拡散接合されることによって、スロット32の底部32Bに対して強固に固定された二次導体23をダイカスト成形にて一体形成することができる。その結果、各二次導体23に対応する複数の第2導体部62をダイカスト成形にてまとめて製造できるため、スロット32内に強固に固定された二次導体23の製造効率の向上を図ることができる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能である。
例えば、上記各実施形態の回転子20,20A,20Bでは、第1及び第3接合部41,64や金属被膜71を、ロータコア30における軸方向の全長にわたって形成したが、これに限定されず、軸方向の中央部分や両端部分など軸方向の一部のみに形成する構成としてもよい。同様に、第2接合部42を径方向の一部に形成する構成としてもよい。
また、上記各実施形態では、二次導体23の外周面23Aを、ロータコア30の外周面30Cに沿って形成したがこれに限定されない。例えば、二次導体23を、外周面23Aの位置が開口部32A(ロータコア30の外周面30C)から径方向内側に所定の深さだけ内方となる位置として構成(例えば、図4に示す状態で二次導体23の形成を終了する構成)としてもよい。ここで、固定子10において発生する回転磁束に含まれる高調波の磁束は、表皮効果により主としてロータコア30の外周部分に留まる傾向がある。そして、この高調波の磁束を打ち消すように、二次導体23の外周部分には、高調波の磁束と同じ周波数成分を持った高調波の誘導電流が生じる。この高調波の誘導電流は、回転トルクに寄与せず二次導体23における損失となる可能性が高い。このため、二次導体23を外周面23Aが開口部32Aから所定の深さとなる位置まで形成することによって、二次導体23を鎖交する高周波の磁束量を低減され二次導体23における損失が低減されることが期待できる。
また、二次導体23及び短絡環25,26の材料は、アルミニウムや銅に限らず、アルミニウム系合金でもよく、金、銀、あるいは白金などの導電率の高い他の金属を用いてもよい。
上記各実施形態では、回転軸21をロータコア30に対して焼き嵌めにより固定したが、他の方法、例えば圧入により固定してもよい。
上記各実施形態の構成は一例であり、形状・数等を適宜変更してもよい。例えば、スロット32を、開口部32Aの一部が閉じられた構成(一部がクローズドスロット型となる構成)としてもよい。また、上記各実施形態ではフルオープンスロットであったが、特に第3実施形態のように、二次導体23の外径側がダイカスト等で形成される場合、コールドスプレー装置又は溶射装置が入るのであればセミオープンスロットでもよい。また、固定子10は三相交流で駆動されるものに限らず、単相交流や二相交流あるいは四相以上の多相交流で駆動されるものであってもよい。また、ロータコア30を、電磁鋼板を積層して形成したが、鉄塊や粉末成形磁性体(SMC:Soft Magnetic Composites)で形成してもよい。
誘導電動機1は、誘導電動機の一例として、回転子20,20A,20Bは、回転子の一例として、回転軸21は、回転軸の一例として、二次導体23は、二次導体の一例として、内径側部23Bは、内径側部の一例として、第1及び第2端部23C,23Dは、二次導体の端部の一例として、短絡環25,26は、短絡環の一例として、ロータコア30は、ロータコアの一例として、スロット32は、スロットの一例として、開口部32Aは、開口部の一例として、底部32Bは、底部の一例として、第1及び第2端面33,34は、ロータコアの端面の一例として、第1〜第3接合部41,42,64は、第1〜第3接合部の一例として、第1及び第2導体部61,62は、第1及び第2導体部の一例として挙げることができる。
1・・誘導電動機、20,20A,20B・・回転子、21・・回転軸、23・・二次導体、23A・・二次導体23の外周面、23B・・内径側部、23C・・第1端部、23D・・第2端部、25,26・・短絡環、30・・ロータコア、32・・スロット、32A・・隣り合うティース30Bの各々の先端部に挟まれた開口部、32B・・底部、33・・第1端面、34・・第2端面、41・・第1接合部、42・・第2接合部、64・・第3接合部、61・・第1導体部、62・・第2導体部。

Claims (10)

  1. 回転軸に対し一体回転可能に設けられたロータコアと、
    前記ロータコアに対し前記回転軸の軸方向に貫設され前記ロータコアの周方向に分散して設けられ、前記ロータコアの外周面から外部に連通する開口部が設けられたスロットと、
    前記スロット内に形成され径方向外側の外周面が前記開口部において露出する複数の二次導体と、を有する回転子であって、
    前記二次導体は、少なくともその内径側部が前記スロットに対し前記ロータコアの径方向外側となる前記開口部から固相状態の金属材料粉末を吹き付けて、あるいは溶融した金属材料を溶射して形成され、前記二次導体の内径側部が当該内径側部に対応する前記スロットの底部に対して接合される第1接合部を備えることを特徴とする回転子。
  2. 請求項1に記載の回転子であって、
    前記二次導体の前記内径側部と前記スロットの前記底部とは、前記ロータコアにおける前記軸方向の全長にわたって互いに前記第1接合部により接合されることを特徴とする回転子。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の回転子であって、
    前記軸方向における前記ロータコアの端面において前記二次導体の端部を相互に連結する短絡環を備え、
    前記短絡環は、前記ロータコアの端面及び前記二次導体の端部に対し前記吹き付けあるいは前記溶射にて形成され、前記ロータコアの端面に対して接合される第2接合部を備えることを特徴とする回転子。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の回転子であって、
    前記二次導体は、前記吹き付けあるいは前記溶射にて前記第1接合部を含めて一体的に形成されることを特徴とする回転子。
  5. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の回転子であって、
    前記二次導体は、同一の金属材料で構成される第1導体部と第2導体部とを有し、
    前記第1導体部は、前記スロットに対し前記開口部から固相状態の金属材料粉末を吹き付けて、あるいは溶融した金属材料を溶射して形成され、前記内径側部が前記底部に対して接合される第1接合部を備え、
    前記第2導体部は、前記第1導体部の径方向の外側部分に対してダイカスト成形にて一体形成されることを特徴とする回転子。
  6. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の回転子であって、
    前記二次導体は、第1導体部と、前記第1導体部と異なる金属材料で形成される第2導体部とを有し、
    前記第1導体部は、前記スロットに対し前記開口部から固相状態の金属材料粉末を吹き付けて、あるいは溶融した金属材料を溶射して形成され、前記内径側部が前記底部に対して接合される第1接合部を備え、
    前記第2導体部は、前記第1導体部の径方向の外側部分に対して前記吹きつけ、あるいは前記溶射して形成され接合される第3接合部を備えることを特徴とする回転子。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の回転子を備えることを特徴とする誘導電動機。
  8. 回転軸に対し一体回転可能に設けられるロータコアと、前記ロータコアに対し前記回転軸の軸方向に貫設され前記ロータコアの周方向に分散して設けられ、前記ロータコアの外周面から外部に連通する開口部が設けられたスロットと、前記スロット内に形成され径方向外側の外周面が前記開口部において露出する複数の二次導体と、を有し、前記二次導体の内径側部が当該内径側部に対応する前記スロットの底部に接合される回転子の製造方法であって、
    前記スロット内に前記ロータコアの径方向外側となる前記開口部から固相状態の金属材料粉末を吹き付けて、あるいは溶融した金属材料を溶射して前記内径側部を含み前記底部に対して接合される接合部を形成する工程と、
    前記接合部に対し径方向外側となる部分に前記二次導体を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする回転子の製造方法。
  9. 回転軸に対し一体回転可能に設けられるロータコアと、前記ロータコアに対し前記回転軸の軸方向に貫設され前記ロータコアの周方向に分散して設けられ、前記ロータコアの外周面から外部に連通する開口部が設けられたスロットと、前記スロット内に形成され径方向外側の外周面が前記開口部において露出する複数の二次導体と、を有し、前記二次導体は、同一の金属材料で構成される第1導体部と当該第1導体部の径方向外側に配置される第2導体部とを有し、前記第1導体部の内径側部が当該内径側部に対応する前記スロットの底部に接合される回転子の製造方法であって、
    前記スロット内に前記ロータコアの径方向外側となる前記開口部から固相状態の金属材料粉末を吹き付けて、あるいは溶融した金属材料を溶射して前記内径側部を含み前記底部に対して接合される接合部が形成された前記第1導体部を形成する工程と、
    前記第1導体部に対し径方向外側の面を、前記第1導体部に用いる金属材料に比べて融点が低い金属材料の金属被膜を形成する工程と、
    前記金属被膜で被覆された前記第1導体部の径方向外側となる部分に対し、前記金属被膜を溶融して除去するとともに前記第2導体部を形成するダイカスト成形を行う工程と、
    を含むことを特徴とする回転子の製造方法。
  10. 回転軸に対し一体回転可能に設けられるロータコアと、前記ロータコアに対し前記回転軸の軸方向に貫設され前記ロータコアの周方向に分散して設けられ、前記ロータコアの外周面から外部に連通する開口部が設けられたスロットと、前記スロット内に形成され径方向外側の外周面が前記開口部において露出する複数の二次導体と、を有し、前記二次導体は、第1導体部と、当該第1導体部の径方向外側に配置され前記第1導体部と異なる金属材料で形成される第2導体部とを有し、前記第1導体部の内径側部が当該内径側部に対応する前記スロットの底部に接合される回転子の製造方法であって、
    前記スロット内に前記ロータコアの径方向外側となる前記開口部から固相状態の金属材料粉末を吹き付けて、あるいは溶融した金属材料を溶射して前記内径側部を含み前記底部に対して接合される接合部が形成された前記第1導体部を形成する工程と、
    前記第1導体部に対し径方向外側となる部分に前記第2導体部を、前記吹きつけあるいは前記溶射にて積層して形成する工程と、
    を含むことを特徴とする回転子の製造方法。
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