JP2014106137A - 運転支援装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電動車の電欠状態を確実に防止すること。
【解決手段】運転支援装置10は、電動車の現在位置から所定範囲内にある1つの充電施設を検索し、その充電施設までの距離が電動車の航続可能距離から所定の余裕値を差し引いた航続許可距離以上となった場合には、充電施設での充電を促す情報を出力する。検索される充電施設は、電動車の現在位置から走行距離が最も短い充電施設、電動車の進行方向(または走行予定経路)の道路から所定範囲内に位置し、かつ電動車の現在位置から走行距離が最も短い充電施設などである。
【選択図】図4

Description

本発明は、電力を用いて走行する電動車の運転を支援する運転支援装置に関する。
従来、電力を用いて走行する電気自動車等の電動車が普及している。電動車は、ガソリン車(内燃機関車)と比較して航続可能距離が短いことや、充電インフラ(充電施設)が十分に整備されていないことから、現状ではユーザが航続可能距離や電池残量に常時注意して運転する必要がある。このため、たとえば電動車の航続可能距離や電池残量が閾値以下となると電欠可能性ありとして警告をおこない、電欠状態になる前に充電を促す機能が知られている。
また、たとえば下記特許文献1では、電気自動車のバッテリー残量に基づき現在経路での目的地到達が困難であると判断される場合、目的地まで到達可能な他の経路を検索し、ユーザに対して経路(別経路)の案内をおこなう技術が開示されている。また、たとえば下記特許文献2では、電気自動車に蓄積されている燃料に応じた走行可能距離を算出し、取得した位置を用いて走行可能距離内に存在する電気自動車用の充電スタンドの情報を抽出し電気自動車に情報提供する充電スタンド情報提供サーバが開示されている。
特開2011−232241号公報 特開2007−148590号公報
しかしながら、上述した特許文献1にかかる技術では、走行経路が設定されていないと処理をおこなえないという問題点がある。また、上述した特許文献2にかかる技術では、充電設備の情報が提供されるタイミングはユーザによって任意に設定されているため、電欠によって充電設備にたどり着けない可能性があるという問題点がある。
本発明は、上述した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、電動車の電欠状態を確実に防止することを目的とする。
上述した問題を解決し、目的を達成するため、請求項1の発明にかかる運転支援装置は、電力を用いて走行する電動車の運転支援装置であって、前記電動車の現在位置情報を取得する現在位置情報取得手段と、前記電動車の現在位置から所定範囲内にある1つの充電施設を検索する検索手段と、前記電動車の航続可能距離情報を取得する航続可能距離情報取得手段と、前記検索手段によって検索された充電施設までの距離が、前記電動車の航続可能距離から所定の余裕値を差し引いた航続許可距離以上であるか否かを判断する判断手段と、前記充電施設までの距離が前記航続許可距離以上である場合、前記充電施設での充電を促す情報を出力する出力手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項2の発明にかかる運転支援装置は、前記検索手段は、前記電動車の現在位置から走行距離が最も短い充電施設を検索することを特徴とする。
請求項3の発明にかかる運転支援装置は、前記電動車の進行方向情報を取得する進行方向情報取得手段を備え、前記検索手段は、前記電動車の進行方向の道路から所定範囲内に位置し、かつ前記電動車の現在位置から走行距離が最も短い充電施設を検索することを特徴とする。
請求項4の発明にかかる運転支援装置は、前記電動車の走行予定経路情報を取得する経路情報取得手段を備え、前記検索手段は、前記電動車の走行予定経路の道路から所定範囲内に位置し、かつ前記電動車の現在位置から走行距離が最も短い充電施設を検索することを特徴とする。
請求項5の発明にかかる運転支援装置は、前記電動車の進行方向情報を取得する進行方向情報取得手段を備え、前記検索手段は、前記電動車の進行方向の道路から所定範囲内に位置し、かつ前記航続許可距離以内に位置する第1の充電施設を検索するとともに、前記第1の充電施設がない場合には、前記電動車の現在位置から走行距離が最も短い第2の充電施設を検索し、前記判断手段は、前記第1の充電施設または前記第2のまでの距離が前記航続許可距離以上であるか否かを判断し、前記出力手段は、前記第1の充電施設または前記第2の充電施設までの距離が前記航続許可距離以上である場合、前記第1の充電施設または前記第2の施設での充電を促す情報を出力することを特徴とする。
請求項6の発明にかかる運転支援装置は、前記電動車の走行予定経路情報を取得する経路情報取得手段を備え、前記検索手段は、前記電動車の走行予定経路の道路から所定範囲内に位置し、かつ前記航続許可距離以内に位置する第1の充電施設を検索するとともに、前記第1の充電施設がない場合には、前記電動車の現在位置から走行距離が最も短い第2の充電施設を検索し、前記判断手段は、前記第1の充電施設または前記第2のまでの距離が前記航続許可距離以上であるか否かを判断し、前記出力手段は、前記第1の充電施設または前記第2の充電施設までの距離が前記航続許可距離以上である場合、前記第1の充電施設または前記第2の施設での充電を促す情報を出力することを特徴とする。
請求項1の発明によれば、電動車の現在位置から所定範囲内にある1つの充電施設を検索し、その充電施設までの距離が電動車の航続可能距離から所定の余裕値を差し引いた航続許可距離以上となった場合には、充電施設での充電を促す情報を出力する。あらかじめ電動車の現在位置から所定範囲内にある充電施設を検索しておき、この充電施設までの距離に基づいて充電を促す情報を出力することにより、充電施設に確実に到達できる時点で充電を促すことができ、電動車の電欠を確実に防止することができる。
請求項2の発明によれば、電動車の現在位置から走行距離が最も短い充電施設を検索する。電動車と充電施設との直線距離ではなく、充電施設までの走行距離を基準として充電施設の検索をおこなうことによって、電動車を確実に充電施設まで到達させることができる。
請求項3の発明によれば、電動車の進行方向の道路から所定範囲内に位置し、かつ電動車の現在位置から走行距離が最も短い充電施設を検索する。電動車の進行方向を考慮して充電施設の検索をおこなうことによって、充電施設に立ち寄るために逆戻りするなど、ユーザが煩雑に感じるような支援をおこなう可能性を低減することができる。
請求項4の発明によれば、電動車の走行予定経路の道路から所定範囲内に位置し、かつ電動車の現在位置から走行距離が最も短い充電施設を検索する。電動車の走行予定経路を考慮して充電施設の検索をおこなうことによって、走行予定経路上の充電施設に立ち寄るように案内することができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
請求項5の発明によれば、電動車の進行方向の道路から所定範囲内に位置し、かつ航続許可距離以内に位置する第1の充電施設がない場合には、電動車の現在位置から走行距離が最も短い第2の充電施設を検索する。これにより、逐次変化する進行方向に合わせて電動車が確実に到達できる充電施設を検索することができる。
請求項6の発明によれば、電動車の走行予定経路の道路から所定範囲内に位置し、かつ航続許可距離以内に位置する第1の充電施設がない場合には、電動車の現在位置から走行距離が最も短い第2の充電施設を検索する。これにより、走行中のリルートなどにより走行予定経路が変化した場合でも電動車が確実に到達できる充電施設を検索することができる。
実施の形態にかかる運転支援装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。 運転支援装置10の機能的構成を示すブロック図である。 検索手段208による充電施設の検索方法を模式的に示す説明図である。 運転支援装置10による運転支援処理の手順を示すフローチャートである。 運転支援装置10による運転支援処理の他の手順を示すフローチャートである。
以下に添付図面を参照して、本発明にかかる運転支援装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態)
図1は、実施の形態にかかる運転支援装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。本実施の形態において、運転支援装置10は電動車である車両に内蔵されているものとする。運転支援装置10は、EV−ECU102、BMU104、GPSユニット106、地図データベース108、ディスプレイ110、スピーカ112を含んで構成される。
EV−ECU102は、CPU、制御プログラムなどを格納・記憶するROM、制御プログラムの作動領域としてのRAM、各種データを書き換え可能に保持するEEPROM、周辺回路等とのインターフェースをとるインターフェース部などを含んで構成され、電動車全体の制御をおこなう。
BMU104は、CPU、ROM、RAM、EEPROM、インターフェース部などを含んで構成され、電動車の駆動力となる電力を蓄電するバッテリーを制御する。BMU104は、たとえばバッテリーの残存電力量やバッテリーの異常の有無などの情報をEV−ECU102に出力する。
GPSユニット106は、GPS衛星からの電波を受信し、電動車の現在位置を一意に特定する情報を出力する。電動車の現在位置を一意に特定する情報とは、たとえば緯度経度情報である。
地図データベース108は、道路の形状や車線数等を示す道路データと、道路周辺の施設の名称(属性)や位置等を示す施設データを含んで構成される。本実施の形態では、地図データベース108は、電動車周辺の充電施設の検索に用いられる。すなわち、本実施の形態では、地図データベース108の施設情報として少なくとも充電施設の位置情報を含んでいればよい。なお、地図データベース108は、たとえば、HD(ハードディスク)やDVD、メモリーカードなどの記録メディアと、記録メディアからデータを読み出すメディアドライブによって構成される。
なお、地図データベース108を運転支援装置10内に設けず、代わりにインターネットなどのネットワークに接続する通信インターフェースを設け、地図データ提供サーバなどからネットワークを介して地図データ(電動車周辺の充電施設の情報)を取得してもよい。
ディスプレイ110は、電動車のダッシュボード付近の運転者(ユーザ)が目視可能な位置に設置され、EV−ECU102の制御によって各種の情報を表示する。ディスプレイ110には、たとえば電動車の現在位置周辺の地図データや、電動車の現在地点をあらわすマーク、各種アイコン、カーソル、メニュー、ウインドウ、文字や画像などの各種データが表示される。
スピーカ112は、EV−ECU102の制御によって電動車内に音声を出力する。スピーカ112からは、たとえば電動車の航続可能距離(残存電力量)の情報や経路誘導用音声などが出力される。
図2は、運転支援装置10の機能的構成を示すブロック図である。運転支援装置10のEV−ECU102は、図1に示したハードウェア資源を用いて、現在位置情報取得手段202、進行方向情報取得手段204、経路情報取得手段206、検索手段208、航続可能距離情報取得手段210、判断手段212、出力手段214として機能する。
現在位置情報取得手段202は、電動車の現在位置情報を取得する。現在位置情報取得手段202は、たとえばGPSユニット106によって算出された現在位置情報を取得する。なお、たとえばGPSユニット106ではGPS衛星からの電波を受信するのみとし、EV−ECU102において電動車の現在位置情報を算出するようにしてもよい。なお、電動車の現在位置の算出方法は、従来公知の様々な方法を適用可能である。
進行方向情報取得手段204は、電動車の進行方向情報を取得する。進行方向情報取得手段204は、たとえば所定時間ごとに電動車の現在位置情報を参照し、その変化(差分)に基づいて電動車の進行方向を特定する。また、進行方向情報取得手段204は、たとえば電動車のハンドル操舵角情報を取得して電動車の進行方向を特定してもよい。なお、電動車の進行方向情報の特定方法は、上記した方法に限らず、従来公知の様々な方法を適用可能である。
経路情報取得手段206は、電動車の走行予定経路情報を取得する。経路情報取得手段206は、たとえば電動車に搭載されたナビゲーション装置における経路情報を取得して、電動車の走行予定経路を特定する。
検索手段208は、電動車の現在位置から所定範囲内にある1つの充電施設を検索する。検索手段208は、たとえば地図データベース108から検索設定に適合する1つの充電施設を検索する。ここで、充電施設とは、たとえば充電スタンド、充電装置が設置された駐車場・店舗、ユーザに利用権限がある私設の充電装置(たとえば自宅や勤務先の充電装置)などを含む。また、検索手段208は、電動車の現在位置情報、充電施設の位置情報、および充電施設までの経路情報を用いて、電動車の現在位置から検索した充電施設までの走行距離を算出する。
検索手段208では、たとえば以下の検索設定が設定可能である。
(設定1)電動車の進行方向および走行予定経路を考慮しない。
(設定2)電動車の進行方向を考慮する。
(設定3)電動車の走行予定経路を考慮する。
図3は、検索手段208による充電施設の検索方法を模式的に示す説明図である。図3には、電動車の現在位置Cと、現在位置周辺の道路、および現在位置周辺に位置する充電施設P(P1〜P6)が示されている。また、現在位置周辺の道路上において符号Dで示すのは、後述する電動車の航続可能距離から所定の余裕値を差し引いた航続許可距離の範囲である。また、図3において、電動車は図面右方向に移動しているものとする。
上記「(設定1)電動車の進行方向および走行予定経路を考慮しない」が設定されている場合、検索手段208は、電動車の現在位置から走行距離が最も短い充電施設を検索する。このとき、検索手段208は、電動車の現在位置と充電施設の間の直線距離ではなく、道路を走行して充電施設に到達した場合の走行距離が最も短い充電施設を検索する。
図3において、電動車の現在位置から走行距離が最も短い充電施設は充電施設P1である。このため、検索手段208は、図3Aに網掛けで示すように充電施設P1を検索結果として出力する。
上記「(設定2)電動車の進行方向を考慮する。」が設定されている場合、検索手段208は、電動車の進行方向の道路から所定範囲内に位置し、かつ電動車の現在位置から走行距離が最も短い充電施設を検索する。電動車の進行方向の道路から所定範囲内とは、たとえば電動車の現在位置Cを起点として、電動車の進行方向である図面右方向に対して角度θの広がりを持った範囲Fである。なお、所定範囲の設定方法としては、上記した他、たとえば進行方向の道路から10m以内、などの設定方法が挙げられる。
図3において、範囲Fに位置し、かつ電動車の現在位置から走行距離が最も短い充電施設は充電施設P5である。このため、検索手段208は、図3Bに網掛けで示すように充電施設P5を検索結果として出力する。
上記「(設定3)電動車の走行予定経路を考慮する。」が設定されている場合、検索手段208は、電動車の走行予定経路の道路から所定範囲内に位置し、かつ電動車の現在位置から走行距離が最も短い充電施設を検索する。電動車の走行予定方向の道路から所定範囲内とは、たとえば電動車の走行予定経路の道路から10m以内、などの設定方法が挙げられる。
なお、検索設定として設定2および設定3が設定されている場合、進行方向や走行予定経路の変更により、電動車の進行方向(または走行予定経路)の道路から所定範囲内に位置し、かつ航続許可距離(電動車の航続可能距離から所定の余裕値を差し引いた距離)以内に位置する充電施設が存在しない場合がある。
このような場合に対応するため、検索条件が設定2に設定されている場合、検索手段208は、電動車の進行方向の道路から所定範囲内に位置し、かつ航続許可距離以内に位置する第1の充電施設を検索するとともに、第1の充電施設がない場合には、電動車の現在位置から走行距離が最も短い第2の充電施設を検索するようにしてもよい。
また、検索条件が設定3に設定されている場合、検索手段208は、電動車の走行予定経路の道路から所定範囲内に位置し、かつ航続許可距離以内に位置する第1の充電施設を検索するとともに、第1の充電施設がない場合には、電動車の現在位置から走行距離が最も短い第2の充電施設を検索するようにしてもよい。
図2の説明に戻り、航続可能距離情報取得手段210は、電動車の航続可能距離情報を取得する。航続可能距離情報取得手段210は、たとえば所定時間ごとにBMU104から電動車のバッテリーのSOC(State Of Charge)情報を取得する。また、航続可能距離情報取得手段210は、所定時間ごとに現在位置情報取得手段202から電動車の現在位置情報を取得して、所定時間内における電動車の走行距離を算出する。そして、航続可能距離情報取得手段210は、所定時間内におけるSOCの変動量(減少量)と、所定時間内における電動車の走行距離から電動車の電費(単位電力量あたりの走行距離、または単位距離あたりの必要電力量)を算出する。さらに、航続可能距離情報取得手段210は、現在のSOC情報と電動車の電費情報から、電動車の航続可能距離を算出する。なお、電動車の航続可能距離の算出方法は、上記した方法に限らず、従来公知の様々な方法を適用可能である。
判断手段212は、検索手段208によって検索された充電施設(第1の充電施設または第2の充電施設を含む)までの距離が、電動車の航続可能距離から所定の余裕値を差し引いた航続許可距離以上であるか否かを判断する。ここで、航続許可距離とは、不測の事態などによって航続可能距離が0となり、電動車が走行できなくなるのを防止するために設定した値であり、運転支援装置10では、航続許可距離が0となるまでに充電をおこなうことをユーザに促す。航続許可距離を定義する余裕値はユーザが任意に設定可能である。たとえば余裕値が10kmと設定された場合、航続可能距離が100kmの場合は航続許可距離は90km、航続可能距離が50kmの場合は航続許可距離は40kmとなる。
出力手段214は、充電施設(第1の充電施設または第2の充電施設を含む)までの距離が航続許可距離以上である場合、充電施設での充電を促す情報を出力する。出力手段214は、たとえばディスプレイ110に電動車の航続可能距離が少なくなっている旨のメッセージを表示させたり(電欠情報)、検索された充電施設の位置や充電施設までの経路情報、経路誘導情報などを表示させる。また、出力手段214は、たとえばスピーカ112から電動車の航続可能距離が少なくなっている旨のメッセージや、検索された充電施設での充電を促すメッセージ、充電施設までの経路誘導情報などを音声出力させる。
図4は、運転支援装置10による運転支援処理の手順を示すフローチャートである。図4のフローチャートは、上記設定1(電動車の進行方向および走行予定経路を考慮しない)が設定されている場合の処理を示している。運転支援装置10は、電動車の起動中は、図4のフローチャートを常時継続しておこなっている。
図4のフローチャートにおいて、運転支援装置10は、まず、現在位置情報取得手段202によって電動車の現在位置情報を取得する(ステップS401)。つぎに、運転支援装置10は、検索手段208によって電動車の現在位置から最も走行距離が短い充電施設を検索する(ステップS402)。このとき、検索手段208は、検索した充電施設までの走行距離も検索する。つづいて、運転支援装置10は、航続可能距離情報取得手段210によって電動車の航続可能距離情報を取得する(ステップS403)。
運転支援装置10は、判断手段212によって航続可能距離から余裕値を差し引いて航続許可距離を算出し(航続許可距離=航続可能距離−余裕値:ステップS404)、ステップS402で検索された充電施設までの走行距離が航続許可距離以上であるか否かを判断する(充電施設までの走行距離≧航続許可距離:ステップS405)。充電施設までの走行距離が航続許可距離未満である場合は(ステップS405:No)、ステップS401に戻り、以降の処理をくり返す。これにより、電動車の移動先において、最も走行距離が短い充電施設を常時検索することができる。
一方、充電施設までの走行距離が航続許可距離以上である場合は(ステップS405:Yes)、出力手段214によって、電動車の航続可能距離が少なくなっている旨を示す電欠情報や充電を促す情報、ステップS402で検索した充電施設の位置や経路を示す充電施設情報を出力する(ステップS406)。また、このとき出力手段214は、充電施設への経路案内を開始することを承認するか否かをユーザに確認するダイアログボックスなどを表示させる。
ユーザが充電施設への経路案内を開始することを承認した場合(ステップS407:Yes)、出力手段214は充電施設までの経路誘導情報の出力をおこない(ステップS408)、本フローチャートによる処理を終了する。
一方、ユーザが充電施設への経路案内を開始することを承認しない場合(ステップS407:No)、判断手段212は、ステップS402で検索された充電施設までの走行距離が最終航続許可距離以上であるか否かを判断する(充電施設までの走行距離≧最終航続許可距離:ステップS409)。ここで、最終航続許可距離とは、たとえば航続可能距離−余裕値/2で定義される。たとえば、余裕値が10kmと設定されている場合、余裕値/2は5kmとなる。よって、航続可能距離が20kmの場合は最終航続許可距離は15km、航続可能距離が10kmの場合は航続許可距離は5kmとなる。なお、最終航続可能距離をどのような値にするかは任意である。たとえば最終航続許可距離=航続可能距離−余裕値/3などとしてもよい。
充電施設までの走行距離が最終航続許可距離未満である場合は(ステップS409:No)、ステップS401に戻り、以降の処理をくり返す。一方、充電施設までの走行距離が最終航続許可距離以上となった場合は(ステップS409:Yes)、ユーザに対して電欠状態に陥る可能性が高い旨を最終警告し(ステップS410)、強制的に充電施設までの経路誘導情報の出力をおこない(ステップS408)、本フローチャートによる処理を終了する。これにより、電動車を強制的に充電施設に向かわせて、電欠を防止する。
図5は、運転支援装置10による運転支援処理の他の手順を示すフローチャートである。図5のフローチャートは、上記設定2(電動車の進行方向を考慮する)が設定されている場合の処理を示している。図4の場合と同様に、運転支援装置10は、電動車の起動中は、図5のフローチャートを常時継続しておこなっている。
図5のフローチャートにおいて、運転支援装置10は、まず、現在位置情報取得手段202によって電動車の現在位置情報を取得する(ステップS501)。つぎに、運転支援装置10は、検索手段208によって電動車の現在位置から最も走行距離が短い充電施設を検索する(ステップS502)。このとき、検索手段208は、検索した充電施設までの走行距離も検索する。
つづいて、運転支援装置10は、進行方向情報取得手段204によって電動車の進行方向情報を取得し(ステップS503)、進行方向エリア(図3Bの範囲F)を特定する(ステップS504)。また、運転支援装置10は、航続可能距離情報取得手段210によって電動車の航続可能距離情報を取得する(ステップS505)。
つぎに、運転支援装置10は、検索手段208によって航続可能距離から余裕値を差し引いて航続許可距離を算出するとともに(航続許可距離=航続可能距離−余裕値)、ステップS504で特定した進行方向エリア内かつ航続許可距離内の充電施設を検索する。進行方向エリア内かつ航続許可距離内の充電施設がある場合(ステップS506:Yes)、検索手段208は、進行方向エリア内で最も走行距離が短い充電施設を選択し、その充電施設までの走行距離を検索する(ステップS507)。この場合、検索された充電施設は「第1の充電施設」となる。また、進行方向エリア内かつ航続許可距離内の充電施設がない場合(ステップS506:No)、検索手段208は、ステップS502で検索された充電施設を選択し、その充電施設までの走行距離を検索する(ステップS508)。この場合、検索された充電施設は「第2の充電施設」となる。
運転支援装置10は、判断手段212によってステップS507またはS508で検索された充電施設までの走行距離が航続許可距離以上であるか否かを判断する(充電施設までの走行距離≧航続許可距離:ステップS509)。充電施設までの走行距離が航続許可距離未満である場合は(ステップS509:No)、ステップS501に戻り、以降の処理をくり返す。これにより、電動車の移動先において、最も走行距離が短い充電施設を常時検索することができる。
一方、充電施設までの走行距離が航続許可距離以上である場合は(ステップS509:Yes)、出力手段214によって、電動車の航続可能距離が少なくなっている旨を示す電欠情報や充電を促す情報、ステップS507またはS508で選択された充電施設の位置や経路を示す充電施設情報を出力する(ステップS510)。また、このとき出力手段214は、充電施設への経路案内を開始することを承認するか否かをユーザに確認するダイアログボックスなどを表示させる。
ユーザが充電施設への経路案内を開始することを承認した場合(ステップS511:Yes)、出力手段214は充電施設までの経路誘導情報の出力をおこない(ステップS512)、本フローチャートによる処理を終了する。
一方、ユーザが充電施設への経路案内を開始することを承認しない場合(ステップS511:No)、判断手段212は、ステップS507またはS508で検索された充電施設までの走行距離が最終航続許可距離以上であるか否かを判断する(充電施設までの走行距離≧最終航続許可距離:ステップS513)。
充電施設までの走行距離が最終航続許可距離未満である場合は(ステップS513:No)、ステップS501に戻り、以降の処理をくり返す。一方、充電施設までの走行距離が最終航続許可距離以上となった場合は(ステップS513:Yes)、ユーザに対して電欠状態に陥る可能性が高い旨を最終警告し(ステップS514)、強制的に充電施設までの経路誘導情報の出力をおこない(ステップS512)、本フローチャートによる処理を終了する。これにより、電動車を強制的に充電施設に向かわせて、電欠を防止する。
なお、上記設定3(電動車の走行予定経路を考慮する)が設定されている場合には、図5に示したフローチャートの「進行方向」を「走行予定経路」に、「進行方向情報取得手段204」を「経路情報取得手段206」に読み替えればよい。
以上説明したように、実施の形態にかかる運転支援装置10によれば、電動車の現在位置から所定範囲内にある1つの充電施設を検索し、その充電施設までの距離が電動車の航続可能距離から所定の余裕値を差し引いた航続許可距離以上となった場合には、充電施設での充電を促す情報を出力する。あらかじめ電動車の現在位置から所定範囲内にある充電施設を検索しておき、この充電施設までの距離に基づいて充電を促す情報を出力することにより、充電施設に確実に到達できる時点で充電を促すことができ、電動車の電欠を確実に防止することができる。
また、運転支援装置10において、上記設定1として常時電動車の現在位置から走行距離が最も短い充電施設を検索するようにすれば、電動車と充電施設との直線距離ではなく、充電施設までの走行距離を基準として充電施設の検索をおこなうことによって、電動車を確実に充電施設まで到達させることができる。また、運転支援装置10において、上記設定2として電動車の進行方向の道路から所定範囲内に位置し、かつ電動車の現在位置から走行距離が最も短い充電施設を検索するようにすれば、電動車の進行方向を考慮して充電施設の検索をおこなうことによって、充電施設に立ち寄るために逆戻りするなど、ユーザが煩雑に感じるような支援をおこなう可能性を低減することができる。また、運転支援装置10において、上記設定3として電動車の走行予定経路の道路から所定範囲内に位置し、かつ電動車の現在位置から走行距離が最も短い充電施設を検索するようにすれば、電動車の走行予定経路を考慮して充電施設の検索をおこなうので、走行予定経路上の充電施設に立ち寄るように案内することができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
また、運転支援装置10において、上記設定2とした場合、電動車の進行方向の道路から所定範囲内に位置し、かつ航続許可距離以内に位置する第1の充電施設がない場合には、電動車の現在位置から走行距離が最も短い第2の充電施設を検索する。これにより、逐次変化する進行方向に合わせて電動車が確実に到達できる充電施設を検索することができる。また、運転支援装置10において、上記設定3とした場合、電動車の走行予定経路の道路から所定範囲内に位置し、かつ航続許可距離以内に位置する第1の充電施設がない場合には、電動車の現在位置から走行距離が最も短い第2の充電施設を検索する。これにより、走行中のリルートなどにより走行予定経路が変化した場合でも電動車が確実に到達できる充電施設を検索することができる。
なお、本実施の形態では、運転支援装置10は電動車に内蔵されているものとしたが、これに限らず、たとえば携帯電話やスマートホン、タブレット端末などの可搬型の情報端末を電動車内に持ち込んで運転支援装置10として機能させてもよい。また、たとえば電動車に搭載されたナビゲーション装置を運転支援装置10として機能させてもよい。この場合、情報端末(またはナビゲーション装置)と電動車との間でデータを送受信する無線通信または有線通信のインターフェースをそれぞれに設ける。たとえば、電動車の航続可能距離や現在位置情報は、情報端末(またはナビゲーション装置)で算出してもよいし、無線通信または有線通信によって電動車から取得してもよい。また、地図データについても、情報端末(またはナビゲーション装置)に記録してもよいし、無線通信または有線通信によって地図データサーバなどから取得してもよい。
10……運転支援装置、102……EV−ECU、104……BMU、106……GPSユニット、108……地図データベース、110……ディスプレイ、112……スピーカ、202……現在位置情報取得手段、204……進行方向情報取得手段、206……経路情報取得手段、208……検索手段、210……航続可能距離情報取得手段、212……判断手段、214……出力手段。

Claims (6)

  1. 電力を用いて走行する電動車の運転支援装置であって、
    前記電動車の現在位置情報を取得する現在位置情報取得手段と、
    前記電動車の現在位置から所定範囲内にある1つの充電施設を検索する検索手段と、
    前記電動車の航続可能距離情報を取得する航続可能距離情報取得手段と、
    前記検索手段によって検索された充電施設までの距離が、前記電動車の航続可能距離から所定の余裕値を差し引いた航続許可距離以上であるか否かを判断する判断手段と、
    前記充電施設までの距離が前記航続許可距離以上である場合、前記充電施設での充電を促す情報を出力する出力手段と、
    を備えたことを特徴とする運転支援装置。
  2. 前記検索手段は、前記電動車の現在位置から走行距離が最も短い充電施設を検索することを特徴とする請求項1に記載の運転支援装置。
  3. 前記電動車の進行方向情報を取得する進行方向情報取得手段を備え、
    前記検索手段は、前記電動車の進行方向の道路から所定範囲内に位置し、かつ前記電動車の現在位置から走行距離が最も短い充電施設を検索することを特徴とする請求項1に記載の運転支援装置。
  4. 前記電動車の走行予定経路情報を取得する経路情報取得手段を備え、
    前記検索手段は、前記電動車の走行予定経路の道路から所定範囲内に位置し、かつ前記電動車の現在位置から走行距離が最も短い充電施設を検索することを特徴とする請求項1に記載の運転支援装置。
  5. 前記電動車の進行方向情報を取得する進行方向情報取得手段を備え、
    前記検索手段は、前記電動車の進行方向の道路から所定範囲内に位置し、かつ前記航続許可距離以内に位置する第1の充電施設を検索するとともに、前記第1の充電施設がない場合には、前記電動車の現在位置から走行距離が最も短い第2の充電施設を検索し、
    前記判断手段は、前記第1の充電施設または前記第2のまでの距離が前記航続許可距離以上であるか否かを判断し、
    前記出力手段は、前記第1の充電施設または前記第2の充電施設までの距離が前記航続許可距離以上である場合、前記第1の充電施設または前記第2の施設での充電を促す情報を出力することを特徴とする請求項1に記載の運転支援装置。
  6. 前記電動車の走行予定経路情報を取得する経路情報取得手段を備え、
    前記検索手段は、前記電動車の走行予定経路の道路から所定範囲内に位置し、かつ前記航続許可距離以内に位置する第1の充電施設を検索するとともに、前記第1の充電施設がない場合には、前記電動車の現在位置から走行距離が最も短い第2の充電施設を検索し、
    前記判断手段は、前記第1の充電施設または前記第2のまでの距離が前記航続許可距離以上であるか否かを判断し、
    前記出力手段は、前記第1の充電施設または前記第2の充電施設までの距離が前記航続許可距離以上である場合、前記第1の充電施設または前記第2の施設での充電を促す情報を出力することを特徴とする請求項1に記載の運転支援装置。
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