以下、図1〜図8を参照し、発明の実施形態を通じて本発明を詳説するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明される特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。なお、以下の説明においてパチンコ機の各部の上下左右方向は、そのパチンコ機に対面する遊技者にとっての上下左右方向に一致させて説明する。
図1,図2に示すように、本実施形態に係る遊技機の一例としてのパチンコ機1は、遊技場の島設備に設置される縦長方形状の機枠2と、この機枠2の側部に軸着され、開閉自在に取り付けられた本体枠3と、当該本体枠3の内側に装着された遊技盤30と、本体枠3の前面に軸着されて開閉自在に取り付けられ、中央に大きく設けられたガラス窓4A及び当該ガラス窓4Aの下方に設けられた受皿6を有するパネル扉4と、本体枠3の下部に配設された図外の発射装置と、パネル扉4の下部に取り付けられたハンドル7と、パネル扉4の左右の上部にそれぞれ設けられたスピーカ8、及びパネル扉4の内部に配設された図外の複数の発光部を備える。
受皿6の中央部には、操作部10が配設される。操作部10は、演出表示装置300に表示されるカーソル等を移動するためのダイアル部と、ダイアル部によって移動されるカーソルと対応する項目を選択する際や、演出表示装置300において展開される多様なボタン演出の際に押下されるボタン部とから構成される。
次に、遊技盤30の構成について説明する。図2に示すように遊技盤30は、略正方形状の盤状体であって、例えばアクリル樹脂などの光透過性部材によって形成される。遊技盤30の前面には、図外の発射装置より打ち出された遊技球が流下可能な遊技領域31が形成される。当該遊技領域31は、遊技球を滑走させる外側ガイドレール27と、当該外側ガイドレール27の一部区間において外側ガイドレール27に沿って延在する内側ガイドレール28によって略円形状となるように区画形成されている。
遊技盤30の前面には、遊技領域31を流下する遊技球の流下方向を振り分ける多数の遊技釘や誘導風車等が設けられているほか、第1始動入賞部品60、第2始動入賞部品61、遊技盤30の左側に配設された複数の一般入賞部品64、遊技盤30の右側に配設された一般入賞部品65、第1大入賞装置70、及び第2大入賞装置80等の各種の入賞手段が設けられており、遊技球がこれらの入賞手段に取り込まれることにより、後述する主制御装置100によって所定の抽選処理や賞球払出処理等の多様な処理が実行される。
一方で、これらの入賞部に取り込まれることなく遊技領域31の最下部まで流下した遊技球は、遊技盤30の前面に開設されたアウト口63より回収され、パチンコ機1の外部に排出される。
また、遊技盤30には、主制御装置100による所定の抽選結果を1から9までの複数の数字や所定のキャラクター等からなる演出図柄の停止態様により遊技者に対して表示する演出表示装置300や、主制御装置100による所定の抽選結果を複数のLEDランプの点灯態様や7セグメントランプの点灯態様により表示する図外の第1特別図柄表示装置、及び第2特別図柄表示装置等の各種の表示手段が設けられている。
第1始動入賞部品60は、遊技盤30の左右方向ほぼ中央に位置しており、遊技盤30の前面と平行に止めねじ等の固定手段を介して配設される取り付け基盤58の前面より前方に突出し、上方開口の入賞口60Aを有する突出壁部59Aにより構成される。
入賞口60Aは遊技球の直径よりも僅かに大径に設定されており、上方から流下してきた遊技球を内部に取り込み可能とされている。入賞口60A内に取り込まれた遊技球は、当該入賞口60Aと連通し、遊技盤30を前後方向に貫通するように開設された図外の誘導口を介して遊技盤30の後方に排出される。また、当該誘導口には、後述の主制御装置100と電気的に接続される図外の第1始動口検出センサSS1が配設されており、第1始動入賞部品60への遊技球の入賞が検出される。
第2始動入賞部品61は、第1始動入賞部品60の直下に位置しており、上述の取り付け基盤58の下部前面より前方に突出し、上方開口の入賞口61Aを有する突出壁部59Bと、当該突出壁部59Bの内部において開閉動作する一対の開閉体61Bとから構成される。入賞口61Aは、前述の入賞口60Aと同様に、遊技球の直径よりも大径に設定されており、開閉体61Bの開放動作によって誘導された遊技球を内部に取り込み可能とされている。また、入賞口61A内に取り込まれた遊技球は、当該入賞口61Aと連通し、遊技盤30を前後方向に貫通するように開設された図外の誘導口を介して遊技盤30の後方に排出される。当該誘導口には、前述の誘導口と同様に、後述の主制御装置100と電気的に接続される図外の第2始動口検出センサSS2が配設されており、第2始動入賞部品61への遊技球の入賞が検出される。
開閉体61Bは、主制御装置100から出力される駆動信号に基づいて駆動するソレノイドSOL2等の駆動手段の駆動によって左右方向に回動動作する一対の羽根部材により構成される。当該一対の羽根部材は、突出壁部59Bの内部において回動自在に支持された回転軸を中心として回動し、反端の自由端部が互いに近づいた閉鎖状態、及び自由端部が互いに離間した開放状態の2つの形態をとり得る。開閉体61Bが閉鎖状態にある場合において、一対の羽根部材の自由端部と、その上方に位置する突出壁部59Aとの間隔は遊技球の直径よりも狭くなり、当該状態においては遊技球の入賞口61Aへの入賞が阻止される。
一方、開閉体61Bが開放状態にある場合において、一対の羽根部材の自由端部と、その上方に位置する突出壁部59Aとの間隔は遊技球の直径よりも広くなり、当該状態においては、遊技球の入賞口61Aへの入賞が許容される。また、上述のように開閉体61Bの開閉動作は、主制御装置100からの駆動信号に基づいて実行され、主制御装置100は、後述する所定の抽選結果に基づいて開閉体61Bを開閉動作させる。
複数の一般入賞部品64は、遊技盤30の左側に位置し、遊技盤30の前面と平行に止めねじ等の固定手段を介して配設される左側取り付け基盤63より前方に突出し、上方開口の入賞口64Aを有する円形状の突出壁部64Bにより構成される。各入賞口64Aは、遊技球の直径よりも僅かに大径に設定されており、上方から流下してきた遊技球を内部に取り込み可能とされている。入賞口64A内に取り込まれた遊技球は、当該入賞口64Aと連通し、遊技盤30を前後方向に貫通するように開設された図外の誘導口を介して遊技盤30の後方に排出される。また、当該誘導口には、後述の主制御装置100と電気的に接続される図外の一般入賞口検出センサISが配設されており、各一般入賞部品64への遊技球の入賞が検出される。
遊技盤30の右側部に配設された単一の一般入賞部品65は、後述する飾り盤ユニット90を構成する取り付け基盤91より前方に突出し、上方開口の入賞口65Aを有する突出壁65により構成される。入賞口65Aは、上述の各入賞口64A等と同様に遊技球の直径よりも僅かに大径に設定されており、上方から流下してきた遊技球を内部に取り込み可能とされている。また、入賞口65A内に取り込まれた遊技球は、当該入賞口65Aと連通し、遊技盤30を前後方向に貫通するように設けられた誘導路66を介して遊技盤30の後方に排出される。また、当該誘導路66には、後述の主制御装置100と電気的に接続される図外の一般入賞口検出センサISが配設されており、一般入賞部品65への遊技球の入賞が検出される。
次に、第1大入賞装置70、及び第2大入賞装置80について説明する。第1大入賞装置70、及び第2大入賞装置80は、ともに後述の主制御装置100による所定の抽選の結果が「当り」(大当り)となったことに基づいて実行される特別遊技(大当り遊技)中において動作する入賞装置であって、当該特別遊技においていずれかの入賞装置が動作することにより、遊技者は大量の賞球の払出しを受けることが可能となる。
第1大入賞装置70は、第2始動入賞部品61の直下に位置する入賞装置であって、遊技盤30の前面と平行に止めねじ等の固定手段を介して配設される中央飾り基盤67に開設された横長矩形状の大入賞口70Aと、当該大入賞口70Aを閉鎖状態又は開放状態に維持する大入賞口開閉体70Bとを備える。大入賞口70Aは、遊技盤30前後方向に貫通するように開設された図外の誘導口と連通しており、当該大入賞口70A内に取り込まれた遊技球は、遊技盤30の後方に排出される。また、当該誘導口には、後述の主制御装置100と電気的に接続される図外の第1大入賞口検出センサTS1が配設されており、大入賞口70Aへの遊技球の入賞が検出される。
大入賞口開閉体70Bは、主制御装置100から出力される駆動信号に基づいて駆動するソレノイドSOL1等の駆動手段の駆動によって、大入賞口70Aの下部において遊技盤30の左右方向に延在する回転軸を中心として前後方向に回動白在に設けられた大入賞口70Aの形状とほぼ同じ矩形状の蓋部材である。当該蓋部材が遊技盤30の前面と平行となり、大入賞口70Aの前方を閉塞した状態は、大入賞口70Aの閉鎖状態であり、蓋部材が大入賞口70Aの下部において延在する回転軸を中心として回動し、蓋部材の上縁部が前方に傾動した状態は大入賞口70Aの開放状態である。そして、大入賞口開閉体70Bが閉鎖状態である場合には、遊技球の大入賞口70Aへの入賞が阻止され、大入賞口開閉体70Bが開放状態である場合には、遊技球が開放状態にある蓋部材の上面によって後方に誘導され、大入賞口70Aへの入賞が許容される。
次に、本願の主要な構成に係る第2大入賞装置80について詳説する。図2に示すように、第2大入賞装置80は、遊技盤30の右側の領域に配設されており、遊技者は第2大入賞装置80の動作中において、遊技球を遊技領域31の右側部に向けて打ち出すことが必要となる。同図に示すように、遊技領域31における左右方向中心よりも右側の遊技領域R1は、外側ガイドレール27と中央役物機構55とにより、その流路幅が遊技球の直径よりも僅かに広い程度に限定されており、第2大入賞装置80の動作中において遊技球が遊技領域R1側に打ち出された場合には、極めて高い確率で大入賞口80A内に取り込まれることとなる。
ここで、遊技領域R1を形成する中央役物機構55は、遊技盤30の前面に対して複数の固定手段を介して突設された枠状部材である。中央役物機構55は、演出表示装置300の表示画面300Aの上方、及び左右方向を取り囲むように延在し、その前面に多様な意匠が施されている。中央役物機構55の前面と、ガラス窓4Aが閉じられた場合におけるガラス窓4Aの後面との離間距離は、遊技球の直径よりも狭い間隔で近接しており、中央役物機構55よりも前側において遊技球が流下することはできない。つまり、遊技領域31の上部に到達した遊技球は、中央役物機構55の傾斜に沿って、遊技領域31における左右方向中心よりも右側の遊技領域R1、又は遊技領域31における左右方向中心よりも左側の遊技領域L1の方向に向けて流下することとなる。また、演出表示装置300は、その表示画面300A上において1から9までの数字や所定のキャラクターからなる演出図柄や、その他の画像,動画を表示可能である。
図3は、遊技領域R1側に配設される第2大入賞装置80の組み付け構造を示す全体斜視図である。同図に示すように、第2大入賞装置80は、遊技盤30の前面に突設された上方開放の大入賞口80Aを閉鎖状態又は開放状態とする開閉体800と、遊技盤30の背面側においてケーシング700に収容された状態で固定され、開閉体800を遊技盤30の前後方向に進退自在に移動させる駆動ユニット850とを備える。
同図に示すように、大入賞口80Aは、遊技領域R1側において遊技盤30の前面に配設された飾り盤ユニット90内に設けられる。飾り盤ユニット90は、遊技盤30の前面と平行に止めねじ等の固定手段を介して配設される取り付け基盤91と、当該取り付け基盤91の前方に遊技球の直径以上の間隔を持って対向した状態で組み付けられる前方基盤92を有する。取り付け基盤91及び前方基盤92は、ほぼ三日月状の全体形状を呈する板材であって、取り付け基盤91から前方に突出し、前方の前方基盤92の背面に接続される複数の壁部によって所定の間隔を保って対向する。以下、遊技球の流下方向を左右する複数の主要な壁部について説明する。
取り付け基盤91の右側上方には、遊技領域R1を経て下方に流下した遊技球を遊技盤30の中央方向、換言すれば大入賞口80Aの方向に誘導する誘導壁93が形成される。当該誘導壁93は、遊技盤30の右側から左側に向かって漸次下傾斜し、遊技領域R1を経た遊技球の全てが誘導壁93の壁面の傾斜に沿って遊技盤30の中央方向に誘導される。
また、当該誘導壁93の壁面には、遊技球の落下の衝撃を抑制するゴム等の緩衝部材が設けられている。誘導壁93の左側端部には、遊技盤30の右側に向かって漸次傾斜しつつ下方に延在する傾斜壁94が連接して形成される。当該傾斜壁94は、取り付け基盤91及び前方基盤92の下端部同士を接続する下部壁95に連接する。下部壁95は、誘導壁93の右側端部と連接し、下方に向けて円弧状に延在する壁部であって、取り付け基盤91及び前方基盤92における円弧上の下端部同士を接続する。当該円弧上に延在する下部壁95の表面は、図2に示す外側ガイドレール27の表面と当接しており、下部壁95と外側ガイドレール27との間を遊技球が流下することは不可能とされている。また、円弧上に延在する下部壁95の途中には、遊技盤30の左側に向けて漸次する下傾斜しつつ、ほぼ直線的に延在する排出誘導壁96が形成される。当該排出誘導壁96は、後述するユニット挿入孔900よりも下方において下部壁95より分岐して後述のユニット挿入孔900の下側縁部902とほぼ平行に延在する。また、下部壁95、及び排出誘導壁96の左側端部には、接続壁97が連接される。
下部壁95と、当該下部壁95より分岐する排出誘導壁96は、上方に位置する誘導壁93によって遊技盤30の中央方向に誘導された遊技球の一部をアウト口63の方向に誘導する流路として機能する。具体的には、誘導壁93から傾斜壁94の方向へ流下した遊技球をアウト口63方向に誘導する。
次に、取り付け基盤91に開設されたユニット挿入孔900と、当該ユニット挿入孔900の周囲に突設された複数の壁部について説明する。ユニット挿入孔900は、取り付け基盤91の前後方向に開口するほぼ横長矩形状の孔であって、当該ユニット挿入孔900には、その後方からユニット挿入孔900とほぼ同一の外郭形状を呈する大入賞口形成部品600が挿入される。より詳細には、ユニット挿入孔900は、遊技盤30の右側から左側に向かって漸次下傾斜しつつ直線的に延在する上側縁部901と、当該上側縁部901と平行に延在する縁部902A、当該縁部902Aと連続して遊技盤30の右側から左側に向かって僅かに下傾斜した後に折れ曲がり、上方に傾斜する縁部902B、当該縁部902Bと連続し、遊技盤30の右側から左側に向かって僅かに上傾斜する縁部902Cよりなる下側縁部902と、これら上側縁部901及び下側縁部902とを接続する右側縁部903、及び左側縁部904により形成される。
下側縁部902を構成する縁部902Bと対応する位置には、当該縁部902Bと面一となるように前方に突出する下部位置決め壁910が形成される。下部位置決め壁910は、縁部902Bに沿って延在する領域と、縁部902Bと縁部902Cとが交わる位置において、上方に突出する領域とを有する正面視ほぼL字状を呈する。当該L字状の下部位置決め壁910は、ユニット挿入孔900に後方より大入賞口形成部品600が挿入された場合において、大入賞口形成壁部610に形成された段部615と係合し、取り付け基盤91に対する大入賞口形成部品600の位置が決定される。また、左側縁部904と対応する位置には、当該左側縁部904と面一となるように前方に突出する側部位置決め壁915が形成される。当該側部位置決め壁915は、左側縁部904の形状と対応するようにくの字状に屈曲しており、その上端部が、大入賞口形成壁部610を構成する左側壁610Dの表面と当接し、当該左側壁610Dを取り囲むように保持する。また、取り付け基盤91に設けられたユニット挿入孔900の側部には、一対の係合ボス900A;900Bが突設される。係合ボス900A;900Bは、取り付け基盤91の背面から後方に延在する筒状体であって、当該係合ボス900A;900Bには、後述のケーシング700を構成する上部ケース730の左側壁748及び右側壁744の表面より突設して設けられた一対の係合部730A;730Bがそれぞれ挿通される。また、係合ボス900A;900Bの先端部には、止めねじを螺入可能なネジ穴が設けられており、係合ボス900A;900Bに対して一対の係合部730A;730Bが挿通された状態で止めねじを螺入することにより、取り付け基盤91の前後に亘って大入賞口形成部品600及び駆動ユニット850が収容されたケーシング700が一体的に組み付けられる。
次に、飾り盤ユニット90を構成する取り付け基盤91のユニット挿入孔900を介して遊技盤30に取り付けられる大入賞口形成部品600について説明する。大入賞口形成部品600は、取り付け基盤91のユニット挿入孔900を介して遊技盤30に取り付けられることにより、遊技盤30の右側の遊技領域R1において上方に開口する大入賞口80Aを形成する遊技部品である。
図3,図4に示すとおり、大入賞口形成部品600は、ユニット挿入孔900内に挿入された状態において、取り付け基盤91よりも前方に突出し、その前端縁が前方基盤92の背面と当接する大入賞口形成壁部610と、当該大入賞口形成壁部610から取り付け基盤91よりも後方に突出し、大入賞口形成壁部610により形成される大入賞口80Aを閉鎖状態又は開放状態とする開閉体800の前後方向への進退動作をガイドするガイド部620とを有する。また、当該大入賞口形成部品600は、取り付け基盤91の背面より後方に突出する図外の位置決め突起を挿通可能な係止孔を有する左右の取り付け片905A;905Bにより位置決めされる。取り付け片905A;905Bは、取り付け基盤91の背面と当接する片部であって、当該取り付け片905A;905Bを取り付け基盤91の背面と当接した状態で組み付けることにより、大入賞口形成壁部610が取り付け基盤91よりも前方に突出した状態となる。
次に、大入賞口80Aを形成する大入賞口形成壁部610について説明する。大入賞口形成壁部610は、ユニット挿入孔900の形状とほぼ同様の横長矩形状の背壁610Aと、背壁610Aの下端部より前方に突出し、前述したユニット挿入孔900の下側縁部902の一部を構成する縁部902Aと平行に遊技盤30の右側から左側に向かって漸次下傾斜しつつ直線的に延在する底壁610Bと、背壁610Aの右端部より前方に突出するとともに、ユニット挿入孔900の右側縁部903に対応して底壁610Bの右端部より折曲部を介して上方に立ち上がる右側壁610Cと、背壁610Aの左端部より前方に突出するとともに、ユニット挿入孔900の左側縁部904に対応して底壁610Bの左端部に形成された段部615を介して上方に立ち上がる左側壁610Dとから構成される。
段部615は、底壁610Bの左端部において下方に突出する複数の壁面により構成されており、当該段部615の表面は、前述のL字状の下部位置決め壁910により保持される。
また、右側壁610Cの上端部側には、底壁610Bと平行となるように、底壁610Bの中央方向に僅かに延在する屋根壁610E、及び前方ガイド壁616とが上下に対向して形成される。また、左側壁610Dの上端部には、底壁610Bと平行となるように、底壁610Bの中央方向に僅かに延在する屋根壁610Fが形成される。当該左側壁610Dの上端部に形成された屋根壁610Fと、右側壁610Cに形成された屋根壁610Eとは、同一の高さに形成されており、当該屋根壁610E;610F間に上方に向けて開口する大入賞口80Aが形成される。また、屋根壁610E;610F上には、左右方向に亘って延在する開閉体800が、大入賞口80Aを形成する屋根壁610E;610F間を閉塞するように位置する。開閉体800の右側端部は、屋根壁610Eと前方ガイド壁615とにより上下面が取り囲まれており、開閉体800は、駆動ユニット850の動作に伴う遊技盤30の後方への移動時(開放動作時)に屋根壁610Eと前方ガイド壁616とによりガイドされる。なお、本例においては、開閉体800が左下傾斜の状態であることに起因して生じ得る球詰まりを回避する観点から、右側壁610Cのみにガイド壁616を設けた構成としたが、左側壁610Dの上部にも底壁610Bと平行なガイド壁を設けた構成としてもよい。
以上のとおり、大入賞口形成壁部610は、取り付け基盤91の前面よりも前方、換言すれば遊技領域R1上においてその上方、及び前方が開口した横長矩形の入賞空間P1を形成し、その上方の開口部(大入賞口80A)は、開閉体800の前後方向への進退動作により閉鎖状態又は開放状態に維持される。つまり、開閉体800は、遊技盤30の前後方向への進退動作により、大入賞口80Aへの遊技球の進入を阻止する第1の状態(閉鎖状態)と、大入賞口80Aへの遊技球の進入を許容する第2の状態(開放状態)の2つの状態を取り得る部品であって、当該開閉体800の進退動作は、後述の駆動ユニット850の動作により具現化される。なお、大入賞口形成壁部610の前方の開口部は、その前方に位置する前方基盤92の背面によって閉塞されるため、入賞空間P1への進入経路は、上方の開口部、即ち大入賞口80Aに限定されることとなる。そして、開閉体800の開放動作により大入賞口80Aより入賞空間P1内に進入した遊技球は、底壁610Bの傾斜に沿って遊技盤30の中央方向に誘導され、背壁610Aの左側において遊技球の直径よりも広く開設された排出孔618より後方に排出される。なお、当該排出孔618より排出された遊技球は、主制御装置100と接続され、後述するケーシング700内に収容された第2大入賞口検出センサTS2により検出される。
次に、上記大入賞口80Aを閉鎖状態又は開放状態とする開閉体800、及び当該開閉体800をガイドする大入賞口形成部品600のガイド部620の構造について説明する。
図3に示すように、開閉体800は、大入賞口80Aの左右方向の寸法よりも長い寸法を有し、大入賞口形成壁部610の左右の屋根壁610E;610F上に亘って延在する。また、開閉体800は、底壁610Bと平行となるように、右側から左側に向かって漸次下傾斜(左下傾斜)するように設けられている。また、図4に示すように開閉体800の前後方向の寸法は、閉鎖時に大入賞口80A上を覆うように、左右の屋根壁610E;610Fの前後方向の寸法よりも長く設定される。
図3,図4に示すように、開閉体800の後部下面には、下方に突出するボス部810A;810Bが形成される。ボス部810A;810Bは、開閉体800の左右方向に所定の間隔を隔てて形成される突起であり、当該ボス部810A;810Bは、後述する駆動ユニット850を構成する一対のリンク880A;880Bに形成されたリンク孔884;884内にそれぞれ挿通される。つまり、開閉体800は、ボス部810A;810B及びリンク孔884;884を介して駆動ユニット850側と連結されており、後述のソレノイド860の励磁又は消磁によって一対のリンク880A;880Bが水平方向に回転動作することにより、遊技盤30の前後方向に進退動作する。
また、開閉体800は、取り付け基盤91より後方に突出するガイド部620によりその周囲が取り囲まれている。ガイド部620は、前述の背壁610Aの上端部から後方に突出するガイド底壁620Aと、当該ガイド底壁620Aの両端部から上方に立ち上がる左右のガイド側壁620B;620Cと、当該ガイド側壁620B;620C間に亘って延在するガイド上壁620Dとから構成される。つまり、開閉体800は、取り付け基盤91より後方に突出する断面矩形状のガイド部620内において前後方向に移動可能に設けられている。また、開閉体800の後方への移動限界位置は、ガイド側壁620B;620Cより後方に延在する鉤状の規制部630A;630Bにより規制されている。具体的には、開閉体800が後方へ移動した場合において、規制部630A;630Bの後端部に形成された鉤部635が開閉体800の後端縁と当接することにより、開閉体800がガイド部620から後方に脱落することが阻止される。
次に、大入賞口形成部品600の後方に配設され、ケーシング700内に収容された駆動ユニット850の構造について説明する。図5乃至図7は、ケーシング700と、当該ケーシング700内に収容される駆動ユニット850の構造を示す分解斜視図、背面図、及び部分断面図である。同図に示すとおり、内部に駆動ユニット850を収容可能なケーシング700は、下部ケース710と、上部ケース730とが互いに複数の止めねじを介して上下方向に組み付けられることにより一体化され、一体化された状態において内部に収容された駆動ユニット850を構成するソレノイド860のプランジャ860A及びクランク870の周囲を取り囲み、外部からの不正具などの接触を阻止する。ケーシング700を構成する下部ケース710、及び上部ケース730は、例えば内部を視認可能な透明な樹脂により構成されており、内部に収容される駆動ユニット850のメンテナンスを容易に行うことが可能とされる。
図5に示すように、下部ケース710は、上方及び後方が開口した箱型に形成されており、部品収容室としてのソレノイド収容室711と、当該ソレノイド収容室711の前方に位置するクランク保持室715、及び遊技球を後方に誘導する球誘導室723等の各収容室を有する。ソレノイド収容室711は、遊技盤30の左右方向に亘って直線的に延在する平坦部711A、及び当該平坦部711Aと連続し、その上面側に配置されるソレノイド860のプランジャ860Aが突出する側において上方に向かって湾曲する湾曲面711Bとから形成される底壁712と、当該底壁712の前端縁に沿って上方に立ち上がる前壁713、及び後述する球誘導室723との境界として、ソレノイド収容室711及びクランク保持室715とに亘って延在する仕切り壁714により区画される。
ソレノイド収容室711を形成する底壁712上には、ソレノイド860が横倒しされた状態で配設される。より詳細には、ソレノイド860は、平坦部711Aを上下に貫通する止めねじ等の固定手段により平坦部711A上に固定され、当該ソレノイド860より突出するプランジャ860Aは、湾曲部711B側に向けて突出する。また、底壁712におけるソレノイド860の左端部と仕切り壁714との間の領域には、上方に向けて突出する位置決めボス部712Aが形成される。当該位置決めボス部712Aの先端部は、上部ケース730が下部ケース710に対して被せられた場合に、上部ケース730の上壁731の下面に形成された位置決め部731Aと嵌り合うとともに、上部ケース730の上方から螺入される固定手段としての止めねじを螺入可能なネジ穴を有する。
クランク保持室715は、前記前壁713の上端縁に沿って前方に突出する平坦な底壁716と、当該底壁716の前端縁において上方に立ち上がり、左右方向に延在して形成されたリブ状の係合壁717、及び前述の仕切り壁714の前半部により区画される。
つまり、ソレノイド収容室711とクランク保持室715とは、所定の段差(前壁713の高さ)を介して前後方向に隣接するように設けられている。また、底壁716上には、ソレノイド860のプランジャ860Aの先端部に連結されるクランク870の回転中心部870Aを保持するクランクピン挿入部718と、クランクガイド部720とが設けられる。
クランクピン挿入部718は、底壁716の上面より上方に突出し、中心部にクランクピン875を挿入可能な挿入孔718Aを有する円筒状である。当該挿入孔718Aには、クランク870の回転中心部870Aに挿通されるクランクピン875の下端部が挿入され、当該クランクピン875を回転自在に保持する。クランクガイド部720は、底壁716の上面より上方に突出し、前後方向に亘って湾曲して延在するリブである。当該クランクガイド部720の上面には、クランク870の作用部872の下面に突設された摺動突起872Bが当接し、クランク870の回転動作をガイドする。
上述のクランクピン挿入部718を介してクランク保持室715上に配設されるクランク870は、一端部が前述のプランジャ860Aの先端部に対して回転自在に連結され、他端部が後述のリンク880Bと連結ピン881を介して連結されるL字状部品である。
具体的には、クランク870は、プランジャ860Aの先端部と連結ピン862を介して連結されるとともにソレノイド収容室711及びクランク保持室715間の段差を超えて前方に延在する基部871と、当該基部871に対してほぼ直角に折れ曲がり、下部ケース710の中央側に向かって延在する作用部872とを有する。また、基部871と作用部872との接続部には、円筒状の回転中心部870Aが設けられる。
回転中心部870Aは、棒状のクランクピン875が上下方向に貫通可能な円孔を有しており、当該クランクピン875の下端部は、前述の挿入孔718A内に挿通され、その上端部は、後述する上部ケース730の上壁731の下面に形成されたクランクピン挿入部731B内に挿通される。つまり、クランク870は、ソレノイド860のプランジャ860Aの左右方向への進退動作に連動して回転中心部870Aを回転中心として回転する伝達機構であって、平面視した場合、クランク870の作用部872は、矢印で示す前後方向(X−Y方向)に変位する。
次に、下部ケース710の球誘導室723について説明する。球誘導室723は、ソレノイド収容室711及びクランク保持室715の前後方向に亘って延在する仕切り壁714を境界とする領域であって、仕切り壁714と平行に対向する左側壁725、当該側壁725と仕切り壁714の下端同士を接続する底壁726、及び底壁726の後端縁より立ち上がり、仕切り壁714と左側壁725の後端縁同士を接続する後壁727により区画され、上方及び前方が開口する。
底壁726の前端部において仕切り壁714と左側壁725とにより形成される開口部は、前述の大入賞口形成壁部610に設けられた排出孔618と連通する開口であって、排出孔618及び上記開口部を経て底壁726上に誘導された遊技球は、底壁726上に突設され、後方に向かうに従って下傾斜する誘導リブ726Aによって底壁726の後方に誘導され、第2大入賞口検出センサTS2によって検出された後に遊技球排出孔726Bより排出される。遊技球排出孔726Bは、底壁726の後方において開設された貫通孔であって、遊技球の直径よりも大径に形成される。
また、底壁726における誘導リブ726Aの後方には、上部ケース730に設けられた後述のセンサ収容部760に配設された第2大入賞口検出センサTS2が設けられており、誘導リブ726A上を伝って後方に誘導される遊技球は当該第2大入賞口検出センサTS2の検出孔を通過した後に、遊技球排出孔726Bを経てケーシング700外に排出される。
次に、上記構成からなる下部ケース710に対して被せられる上部ケース730について説明する。上部ケース730は、ケーシング700の下部壁を構成する前述の下部ケース710の底壁712、底壁716及び底壁726と対向し、ケーシング700の上部壁を構成する上壁731と、当該上壁731の前端縁より下方に垂下する前壁734と、当該前壁734の一部区間において対向して上壁731の後端縁より下方に垂下する後部閉塞壁740と、上壁731の右端縁より下方に垂下する右側壁744と、上壁731の左側において下方に垂下する仕切り壁746、及び左側壁748とから構成される。
上壁731は、上方開口の下部ケース710の全体形状と対応する横長矩形状であって、下部ケース710と組み付けられた状態において下部ケース710の上方開口、換言すれば、下部ケース710に形成されたソレノイド収容室711,クランク保持室715、及び球誘導室723の上部を全域に亘って閉塞する。
上壁731には、一対のリンク880A;880Bの回転中心部882A;882Bをそれぞれ回転自在に保持するボス部733A;733Bと、前述の開閉体800に形成されたボス部810A;810Bの下端部の動作を前後方向にガイドするガイド部735A;735Bと、リンク880Bの下面から下方に突出する連結ピン881を挿通可能とする連結ピン貫通孔737と、前記ボス部733A;733Bとの間でリンク880A;880Bの回転中心部882A;882Bを回転自在に挟持支持するリンク固定板890の取り付け台座745、及びセンサ収容部760とが形成される。
ボス部733A;733Bは、上壁731における前後方向の同一位置において左右方向に離間して、上壁731の上面から上方に突設される筒状体であって、その中心部には、リンク880A;880Bの回転中心部882A;882Bに挿通されるリンクピン883の下端部を挿入可能な挿入孔が設けられる。
ガイド部735A;735Bは、ボス部733A;733Bよりも左右方向外側に離間して設けられる。ガイド部735A;735Bは、上壁731の上面から上方に突設される前後方向に長い円環状の壁面により形成され、当該円環状の壁面内には、前述の開閉体800に形成されたボス部810A;810Bの先端部が摺接可能な状態で挿入される。
つまり、開閉体800のボス部810A;810Bが、リンク孔884;884を経て前後方向に長いガイド部735A;735Bに挿入されることにより、ソレノイド860の動作に基づく一対のリンク880A;880Bの回転動作に連動する開閉体800の動作(進退動作)が前後方向に規制されることとなる。なお、ソレノイド860の動作に基づく開閉体800の開閉動作の詳細については後述する。
連結ピン貫通孔737は、上壁731を上下方向に貫通し、前後方向に湾曲した孔であって、その湾曲形状は、リンク880Bの回転軌跡と対応している。図5に示すように、連結ピン貫通孔737内には、上壁731上に位置するリンク880Bの下面から下方に突出する連結ピン881が挿入され、当該連結ピン881の下端部は、前述のクランク870の作用部872の先端部に形成された連結孔872A内に回転自在に挿入される。つまり、連結ピン貫通孔737を貫通する連結ピン881を介して、ケーシング700内に収容されたソレノイド860及びクランク870と、ケーシング700上に配設された一対のリンク880A;880Bの連結が確保される。
取り付け台座745は、上壁731の後方において上壁731の上面から上方に立ち上がる平板状であって、その中央部には上端部に止めねじを螺入可能な係止部741が形成され、左右方向の端部には、リンク固定板890に穿設された位置決め孔891B;891Cに挿入可能な突起を有する位置決め部742A;742Bが形成される。また、当該取り付け台座745上には、係止部741及び位置決め部742A;742Bを介してリンク固定板890が取り付けられる。
リンク固定板890は、取り付け台座745の上端部から前方に向けて延在する板状体であって、左右方向中央部に穿設されたネジ穴891A、左右方向両端部に穿設された位置決め孔891B;891Cを有する取り付け片部891と、当該取り付け片部891と連続し、左右方向に離間して前方に延在する一対のリンク保持片892A;892Bを有する門型状に形成される。
リンク固定板890は、取り付け片部891に形成された位置決め孔891B;891Cを介して前述の位置決め部742A;742Bと位置決めされ、ネジ穴891Aの上方から固定手段としての止めねじが螺入されることにより、取り付け台座745上に固定される。
リンク保持片892A;892Bの先端部には、前述のボス部733A;733Bの位置と上下方向に対応する挿入孔が開設される。当該挿入孔には、前述のボス部733A;733Bに形成された挿入孔によって回転自在に保持されたリンクピン883の上端部が回転自在に挿入される。つまり、リンクピン883を備えた一対のリンク880A;880Bは、上壁731の上方において、ボス部733A;733B、及びこれに対応するリンク保持片892A;892Bによって上下方向から挟持されるように回転自在に支持される。
次に、一対のリンク880A;880Bについて説明する。リンク880A;880Bは、円筒状に形成された回転中心部882A;882Bから左右方向外側に延在するとともに、開閉体800の後方に突設されたボス部810A;810Bを挿入可能なリンク孔884を有する軸部882と、回転中心部882A;882Bから左右方向内側に広がる扇状の噛み合い部885とを有しており、回転中心部882A;882Bに挿入された前述のリンクピン883を中心として、水平面内を矢印方向(X−Y方向)に回転可能である。また、一対のリンク880A;880B同士は、扇状の噛み合い部885に形成された歯部885A;885Bを介して上下方向に重なるように互いに噛み合っており、クランク870と連結ピン881を介して連結された一方のリンク880Bが回転すると、上方に重ね合わされた他方のリンク880Aも連動して回転する。つまり、一対のリンク880A;880Bは、ソレノイド860の動作に連動して互いに同期して回転する伝達機構であって、当該リンク880A;880Bが同期して動作することにより、開閉体800の進退動作が前後方向に直線的に行われる。
図7に示すように、センサ収容部760は、上壁731における前述の球誘導室723と対応する位置に開設された図外の収容孔と、当該収容孔の周囲において上方に突設されたセンサ係止部760Aにより構成される。収容孔は、第2大入賞口検出センサTS2を上下方向に挿通可能な矩形状の貫通孔であって、当該収容孔内に第2大入賞口検出センサTS2がその検出孔が下を向いた状態で挿入されることにより、球誘導室723内に進入した遊技球が検出される。センサ係止部760Aは、第2大入賞口検出センサTS2の上端面の一部と当接する鉤状部を有しており、当該鉤状部が第2大入賞口検出センサTS2の上端面と接触した状態で収容孔に挿入されることにより脱落が防止される。
次に、上壁731から下方に向けて垂下する各壁部(前壁734,後部閉塞壁740,右側壁744,仕切り壁746,左側壁748)について説明する。
前壁734は、上壁731の前端縁から下方に垂下する壁であって、クランク保持室715を区画するリブ状の係合壁717の上端縁と接続するように左右方向に延在する。
即ち、上部ケース730の前壁734と、下部ケースの係合壁717とが接続されることにより、ケーシング700の前壁部が形成され、当該前壁部によりケーシング700の前方は外部前方からの不正具等の進入が不可能なように閉塞される。
図7に示すように、前壁734の一部と対向する後部閉塞壁740は、上壁731の右側の後端縁から下方に垂下する壁であって、その下端縁は、前述のソレノイド収容室711の一部を形成する底壁712の湾曲面711Bの形状と対応するように湾曲状(扇状)に形成される。つまり、後部閉塞壁740が底壁712の湾曲面711B上に接続することにより、ケーシング700の後壁部が形成され、当該後壁部によりケーシング700の後方、換言すればソレノイド860のプランジャ860Aが突出する範囲、より詳細にはプランジャ860Aの左右方向への進退動作範囲の外部後方からの不正具等の進入が不可能なように閉塞される。
なお、本実施形態においては、後部閉塞壁740をプランジャ860Aが突出する範囲の後方に限定して設け、コイル等の電気部品が格納されたソレノイドケースの後方を開放した状態としたが、これに限られるものではなく、プランジャ860Aを含むソレノイド860の全範囲を閉塞するように後部閉塞壁740を設けてもよい。
一方で、後部閉塞壁740は、少なくともソレノイド860の駆動部分となるプランジャ860Aの後方を閉塞しているため、当該プランジャ860Aの進退動作を外部から挿入される不正具等の操作によって意図的に調整するような不正行為の発生を防止することが可能となり、さらに後部閉塞壁740をプランジャ860Aの突出する範囲のみに限定して設け、他の領域を開放することにより材料コストを削減することが可能となる。
図5,図7に示すように、右側壁744は、上壁731の右端縁より下方に垂下する壁であって、その下端縁は、底壁712の右端縁と接続する。つまり、右側壁744が底壁712における湾曲面711B上に接続することにより、ケーシング700の右壁部が形成され、当該右壁部によりケーシング700の側方、換言すればソレノイド860のプランジャ860Aの先端部と対向(面する)する範囲が外部側方からの不正具等の進入が不可能なように閉塞される。
また、図6に示すように、右側壁744における凹状の下端縁と、底壁712における凸状の右端縁(上端縁)との境界部分には、動作調整用の治具が挿入可能な治具挿入孔750が内外に貫通する孔として穿設されている。具体的には、治具挿入孔750は、右側壁744における凹状の下端縁から上方に凸な形状として、前述のソレノイド860のプランジャ860Aの先端部と対向する位置に穿設されている。当該治具挿入孔750は、プランジャ860Aの左右方向への進退動作に連動するクランク870の回転動作、一対のリンク880A;880Bの回転動作を確認するための孔であって、例えば駆動ユニット850(ソレノイド860,クランク870,リンク880A;880B)をケーシング700内に収容した後の検査工程において、検査者が治具挿入孔750を通じて針金状の治具を内部に挿入し、当該治具によってプランジャ860Aの先端部を押し込み、或いは、押し込みを開放することにより、プランジャ860A、クランク870、及びリンク880A;880Bの連動動作を確認(動作確認)することが可能となる。つまり、治具挿入孔750は、ケーシング700におけるソレノイド860のプランジャ860Aの先端部と対向する側に設けられた孔であって、当該治具挿入孔750が設けられたことにより、周囲がケーシング700の各壁部によって取り囲まれた駆動ユニット850の動作確認を容易に行うことが可能となる。
次に、仕切り壁746及び左側壁748について説明する。仕切り壁746及び左側壁748は、前述の下部ケース710の球誘導室723を区画する仕切り壁714及び左側壁725と対応する位置において上壁731から下方に垂下する壁部であって、仕切り壁746の下端縁は、仕切り壁714の上端縁と接続し、左側壁748の下端縁は、左側壁725の上端縁と接続する。これにより、これらの壁部によりケーシング700の側方、換言すればソレノイド860のプランジャ860Aが突出する側とは反対の側方が閉鎖され、不正具等の進入が不可能なように閉塞される。また、当該壁部により球誘導室723は前方の開口部を除いて閉塞される。なお、球誘導室723の後方は、上壁731の左側の後端縁より垂下する後壁749と後壁727により構成される後壁部により閉塞されている。
次に、駆動源としてのソレノイド860と、伝達機構としてのクランク870,一対のリンク880A;880Bの動作について概説する。
図7に示すように、ソレノイド860が主制御装置100からの駆動信号により励磁されると、プランジャ860Aは、当該プランジャ860Aの周囲に介挿されたバネのバネ力に抗して右側壁744から離れる方向(矢印Q方向)に吸引される。当該プランジャ860Aの吸引により、プランジャ860Aの先端部に連結されたクランク870は、回転中心部を回転中心として水平面内において回転する。
具体的には、図5に示すように、クランク870の作用部872側が矢印で示すX方向に変位する。つまり、プランジャ860Aの直動動作が回転動作に変換される。そして、当該クランク870の回転動作と連動して、作用部872の連結ピン881を介して連結され、上壁731上において回転自在に支持された一対のリンク880A;880Bの噛み合い部885側が矢印で示すX方向に変位し、リンク880A;880Bの軸部882の先端部に形成されたリンク孔884側が矢印で示すY方向に変位する。そして、当該リンク880A;880Bの回転動作によって、リンク孔884;884を介して連結された開閉体800が後方に向かって移動する。以上の一連の動作によって、開閉体800によって閉鎖状態とされていた大入賞口80Aが開放状態とされ、遊技領域R1側に打ち出された遊技球の入賞空間P1への進入が許容される。
そして本例においては、駆動源としてのソレノイド860と、当該ソレノイド860の直動動作を回転動作に変換する伝達機構の一部を構成するクランク870の少なくとも後方及び側方がケーシング700内に収容された状態において閉塞されているため、外部から挿入される不正具による不正行為を防止することができる。
より詳細には、ソレノイド860のプランジャ860A及びクランク870の後方は、ケーシング700を構成する下部ケース710の底壁712の湾曲面711Bの形状と対応する上部ケース730の後部閉塞壁740より構成される後壁部により囲まれて閉塞され、プランジャ860A及びクランク870の右側部は、下部ケース710の底壁712における湾曲面711B及び上部ケース730の右側壁744により構成される側壁部により囲まれて閉塞される。そして、これら連動動作を司るソレノイド860のプランジャ860A、及びクランク870への外部からの接触が断絶されることにより、不正具の挿入による開閉体800の不正な開放行為が確実に防止される。
また、本例においては、ソレノイド860を横倒しで配置した状態において、プランジャ860Aが突出する側である右側方の外形形状、具体的には底壁712の右側形状(湾曲面711B)を湾曲状(R形状)としたことにより、直線形状(矩形状)とした場合に比べて、取り付け対象となる遊技盤30に対する取り付けスペースを省スペース化することが可能となり、遊技盤30の後方及び前方における部品取り付けに係るレイアウトの自由度を向上させることが可能となる。なお、底壁712の湾曲面711Bの形状は、遊技盤30の遊技領域31の右下部分の形状(本例では湾曲形状)と同等の形状であれば湾曲形状に限らず、他の形状として形成してもよい。遊技領域31の右下部分の形状と同等、或いは、これに対応する形状に形成することにより、遊技盤30における遊技領域31の裏面のスペースを有効に利用することが可能となる。
また、本例においては、ソレノイド860を横倒しで配置した状態において、プランジャ860Aが突出する側である右側方に治具挿入孔750を設けたことにより、当該治具挿入孔750を経由して、閉塞状態にあるソレノイド860のプランジャ860A、クランク870及びこれに連動する他の部品の動作確認を容易に行うことができる。
なお、本例においては、治具挿入孔750を上部ケース730を構成する右側壁744側に設けたが、当該右側壁744と接続する下部ケース710の底壁712側に設けてもよい。より好適には、軸状に突出するプランジャ860Aの軸心、或いは当該軸心と上下方向に平行な位置に設ければ、治具を挿入した際に治具の先端によりプランジャ860Aを奥側(左側)に不要な応力を加えることなく押し込むことが可能となる。なお、本例においては、プランジャ860Aの先端部とクランク870とを連結する連結ピン862の頭部と対応する位置に治具挿入孔750を設けた構成としている。
次に、図8を参照し、パチンコ機1の遊技の流れについて概説するとともに、前述の第2大入賞装置80が動作する特別遊技について説明する。図8に示すとおり、パチンコ機1は、主制御装置100、副制御装置200、払出制御装置400、及び発射制御装置500を主たる構成として備え、主制御装置100によるメイン処理の実行に基づいて生成された各種のコマンドにより他の制御装置が動作する。上記各制御装置は、何れもCPU(Central Processing Unit)と、遊技処理に必要なプログラム、及び、遊技処理に必要なデータを格納したROM(Read Only Memory)と、CPUがROMに格納されたコンピュータプログラムに従って処理を行うための一時記憶領域であるRAM(Random Access Memory)とを備えるマイクロコンピュータであって、遊技盤30の背面側に図外の取付機構を介して配設されている。以下、主制御装置100による主要な処理について説明する。
主制御装置100は、第1始動入賞部品60又は第2始動入賞部品61への入賞を契機としてそれぞれ出力される第1始動口検出センサSS1及び第2始動口検出センサSS2からの入力を契機として、特別遊技実行の可否に係る当否抽選処理、当否抽選の結果が当りである場合に実行される特図種類(大当り種類)抽選処理、及び変動時間決定処理を実行する。
当否抽選処理は、第1始動口検出センサSS1又は第2始動口検出センサSS2からの入力を契機として取得される(当否抽選用)乱数(0〜65536)と、当該複数の乱数に対して「当り」又は「外れ」が規定された所定の当否抽選用テーブルとを参照し、取得された乱数に対応する当否抽選結果(「当り」又は「外れ」を選出する。ここで、当否抽選の結果が「当り」となる確率は、例えば399分の1に設定されているが、所謂「確変遊技(確率変動遊技)」中である場合には、当該確変遊技中において参照される他の当否抽選用テーブルが参照されることにより、当否抽選の結果が「当り」となる確率が、例えば40分の1まで向上する。また、乱数の最大記憶数(保留数)は、第1始動口検出センサSS1及び第2始動口検出センサSS2からの入力に対してそれぞれ4個まで(最大8個)とされており、当該記憶された乱数は始動条件を満たしたことに基づいて順次読み出され、当否抽選が実行される。ここで、始動条件とは、特別図柄が変動中でないこと、かつ、特別遊技中でないことであり、当該条件を満たす場合に上記当否抽選処理が実行される。
上記当否抽選の結果が「当り」である場合には、主制御装置100による特図種類抽選処理が実行される。特図種類抽選処理は、第1始動口検出センサSS1又は第2始動口検出センサSS2からの入力を契機として取得される(特図種類抽選用)乱数(0〜99)と、当該複数の乱数に対して「特別図柄A」〜「特別図柄D」までの特別図柄の種類が規定された所定の特図種類抽選用テーブルとを参照し、取得された乱数に対応する特別図柄の種類を選出する。
ここで、例えば「特別図柄A」が選出された場合、図外の第1特別図柄表示装置又は、第2特別図柄表示装置上に表示される数字は「1・1」であり、さらに当該「特別図柄A」が停止表示された後に実行される後述の特別遊技(大当り遊技)は、第1大入賞装置70の動作による4R(ラウンド)の特別遊技として規定されている。また、例えば「特別図柄B」が選出された場合、図外の第1特別図柄表示装置又は、第2特別図柄表示装置上に表示される数字は「5・5」であり、さらに当該「特別図柄B」が停止表示された後に実行される後述の特別遊技(大当り遊技)は、第1大入賞装置70の動作による8R(ラウンド)の特別遊技として規定されている。また、例えば「特別図柄C」が選出された場合、図外の第1特別図柄表示装置又は、第2特別図柄表示装置上に表示される数字は「3・3」であり、さらに当該「特別図柄C」が停止表示された後に実行される後述の特別遊技(大当り遊技)は、第2大入賞装置80の動作による10R(ラウンド)の特別遊技として規定されている。また、例えば「特別図柄D」が選出された場合、図外の第1特別図柄表示装置又は、第2特別図柄表示装置上に表示される数字は「7・7」であり、さらに当該「特別図柄D」が停止表示された後に実行される後述の特別遊技(大当り遊技)は、第2大入賞装置80の動作による16R(ラウンド)の特別遊技として規定されている。
以上のとおり、特図種類抽選処理は、特別図柄の態様(本例の場合数字の並び)を決定する処理であると同時に、特別図柄の停止後に実行される特別遊技の態様をも決定する処理であり、特別遊技の態様は当該処理によって選出された特別図柄の種類に応じて決定される。また、詳細については省略するが、上記複数の特別図柄が選択される割合は、特図種類抽選用乱数が、第1始動口検出センサSS1又は第2始動口検出センサSS2のいずれかの入力を契機として取得されたものであるかによって異なるように設定されており、例えば第2始動口検出センサSS2の入力を契機して取得された乱数に基づいて実行される特図種類抽選処理の方が、第1始動口検出センサSS1の入力を契機して取得された乱数に基づいて実行される特図種類抽選処理よりも「特別図柄C」又は「特別図柄D」が選出される割合が高く設定されている。なお、上記特別図柄の種類は例示であって、さらに複数の特別図柄の種類を設け、特別遊技の態様について例えば1R,2R,12Rといったより多彩な態様を設定してもよい。
次に、変動時間決定処理について説明する。変動時間決定処理は、第1始動口検出センサSS1又は第2始動口検出センサSS2からの入力を契機として取得される(変動時間決定用)乱数(0〜99)と、当該複数の乱数に対して特別図柄の複数の変動時間が規定された所定の変動時間決定用テーブルとを参照し、取得された乱数に対応する変動時間を
を選出する。本例において特別図柄の変動時間は、「2秒」,「4秒」,「8秒」,「11秒」,「30秒」,「45秒」,「60秒」等が規定されており、乱数に対応するいずれかの変動時間が選出される。なお、変動時間決定用テーブルは、前述の当否抽選結果、及び現在の遊技状態(例えば「通常状態」又は「確変状態」)に応じて参照される複数のテーブルから構成されている。例えば、当否抽選の結果が「当り」である場合には、変動時間が「45秒」,「60秒」に決定される割合が高く設定されたテーブルが参照されることにより、変動時間が長くなる傾向となる。また、遊技状態が「確変遊技」である場合には、変動時間が「2秒」,「4秒」に決定される割合が高く設定されたテーブルが参照されることにより、変動時間が短くなる傾向となる。また、上記変動時間決定処理によって決定された変動時間は、演出表示装置300上において変動表示される演出図柄Sの変動時間として用いられ、第1特別図柄表示装置又は第2特別図柄表示装置上において変動表示される特別図柄と、演出表示装置300上において変動表示される演出図柄Sの変動時間は、ほぼ同期することとなる。
主制御装置100は、上記当否抽選処理、特別図柄種類抽選処理、及び変動時間決定処理によって選出した結果に基づいて、第1特別図柄表示装置又は第2特別図柄表示装置に
制御信号を出力して特別図柄の変動を開始させるとともに、上記結果情報を含む演出図柄変動コマンドを生成し、副制御装置200に送信する。そして、副制御装置200側では、演出図柄変動コマンドに含まれる各種の情報に応じて予告パターンやリーチパターン、或いはその他の演出上のパターンを決定し、決定されたパターン情報を含む変動開始コマンドを演出表示装置300側に送信する。演出表示装置300側では、変動開始コマンドの受信に基づいて演出図柄Sの変動表示を開始させるとともに、予告パターンやリーチパターンに対応する画像データや動画データを図外のROM等の記憶手段から読み出し、読み出したデータをその表示画面上に出力する。そして、変動表示を開始した演出図柄は、予め決定された変動時間の経過とともに前述の当否抽選の結果を示す態様で停止表示され、遊技者に対して当否抽選の結果を報知する。ここで、例えば当否抽選の結果が「当り」である場合の停止態様は、同一の数字又はキャラクターが予め定められた当りライン上に直線的に停止する態様であり、「外れ」である場合の態様は上記以外の態様である。
次に、前述の特図抽選の結果が「当り」であり、特別図柄及び演出図柄の停止態様が「当り」であることを示す態様で停止した後に実行される特別遊技処理について説明する。特別遊技処理は、主制御装置100の制御によって第1大入賞装置70又は第2大入賞装置80を動作させ、遊技領域31に打ち出された遊技球をそれぞれの大入賞口70A又は80A内に入賞可能とする処理であり、主制御装置100は、特別図柄及び演出図柄の停止後、前述の特別図柄の種類に応じて第1大入賞装置70又は第2大入賞装置80を動作させ、互いに異なる態様の特別遊技を開始させる。
主制御装置100は、特別図柄の種類が「特別図柄A」又は「特別図柄B」である場合には、第1大入賞装置70のソレノイドSOL1に対して駆動信号を出力し、4R又は8Rの特別遊技を実行する。ここで、ここで「1ラウンド」は、ソレノイドSOL1の励磁によって大入賞口開閉体70Bが開放状態とされてから予め設定された上限数の遊技球が第1大入賞口検出センサTS1によって検出されるか、又は、大入賞口開閉体70Bが開放状態となってから所定の時間が経過するまでのうち、何れか早い条件が成立するまで継続し、4Rである場合には当該開閉動作が4回繰り返し実行され、8Rである場合には、当該開閉動作が8回繰り返される。なお、各ラウンド間における大入賞口開閉体70Bの閉鎖時間は例えば2.5秒に設定されている。
つまり、遊技者は第1大入賞装置70が開放動作する特別遊技中において、第1大入賞装置70内に遊技球が取り込まれるように遊技球を打ち出すことにより(遊技領域L1側への打出し)、一時に多くの賞球の払出しを受けることが可能となる。
一方、主制御装置100は、特別図柄の種類が「特別図柄C」又は「特別図柄D」である場合には、第2大入賞装置80のソレノイド860に対して駆動信号を出力し、10R又は16Rの特別遊技を実行する。ここで、ここで「1ラウンド」は、ソレノイド860の励磁によって開閉体800が遊技盤30の後方に移動して大入賞口80Aが開放状態とされてから予め設定された上限数の遊技球が第2大入賞口検出センサTS2によって検出されるか、又は、開閉体800が後方に移動して大入賞口80Aが開放状態となってから所定の時間が経過するまでのうち、何れか早い条件が成立するまで継続し、10Rである場合には当該開閉動作が10回繰り返し実行され、16Rである場合には、当該開閉動作が16回繰り返される。また前記同様に、各ラウンド間における開閉体800の閉鎖時間は例えば2.5秒に設定されている。つまり、遊技者は第2大入賞装置80が開放動作する特別遊技中において、第2大入賞装置80内に遊技球が取り込まれるように遊技球を打ち出すことにより(遊技領域R1側への打出し)、一時に多くの賞球の払出しを受けることが可能となる。
主制御装置100は、上記の主要な処理の他、第1始動口検出センサSS1、第2始動口検出センサSS2、一般入賞口検出センサIS、第1大入賞口検出センサTS1及び第2大入賞口検出センサTS2のいずれかからの入力を契機として賞球払出しコマンドを生成し、払出制御装置400に出力する賞球払出処理を実行する。賞球払出しコマンドには、各センサと予め対応付けられた賞球数情報が含まれており、払出制御装置400は当該賞球数情報に基づいて賞球払出装置450を駆動制御し、遊技者に対して遊技の対価としての賞球を払出す。ここで、例えば第1始動口検出センサSS1、第2始動口検出センサSS2、及び一般入賞口検出センサISからの入力に対する賞球数は3個に設定されており、第1大入賞口検出センサTS1及び第2大入賞口検出センサTS2からの入力に対する賞球数は15個に設定されている。これにより、特別遊技においては、遊技者は一時に大量の賞球を得ることが可能となっている。