JP2014104079A - 超音波探触子 - Google Patents

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浩一 深瀬
Takanori Shiraishi
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Abstract

【課題】圧電素子とフレキシブル基板との接着剥離による断線を防止し、良好な電気信号伝達を行う超音波探触子を提供する。
【解決手段】超音波探触子が、電気信号と超音波とを相互に変換する圧電素子2と、圧電素子2に形成される電極6aと、電極6aに接続するフレキシブル基板3とを備え、フレキシブル基板3は第1の導体7−3bと、第1の導体に積層され前記第1の導体よりもイオン化傾向が小さい第2の導体7−3cを含み、第2の導体7−3cは電極6aに接し、第1の導体7−3bの一部は、第2の導体7−3cを貫通して電極と接している構成を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、超音波診断に用いられる超音波探触子に関する。
従来の超音波探触子として、例えば、特許文献1に記載された構造のものが知られている。
図11に従来の超音波探触子100の概略構造図を示す。
超音波探触子100は、超音波診断装置本体(図示せず)から伝達される電気信号を圧電素子101により超音波に変換し、被検体に対して超音波の送信を行う。また、圧電素子101は被検体から反射する超音波を受信して電気信号に変換し、この電気信号が超音波診断装置本体に伝達され、超音波診断画像が生成される。圧電素子101は、被検体側に位置し超音波放射面となる第1面と、それに対向する第2面にそれぞれ電極を設けている。これらの電極の一方はI/O信号電極、もう一方はアース電極である。
圧電素子101のI/O信号電極側には、圧電素子101へ送信あるいは圧電素子101から受信する電気信号を伝達させるためのI/O信号電極用フレキシブル基板102が接着され、I/O信号電極と電気的に接続され、アース電極側には同様にアース電極用フレキシブル基板103が接着され、アース電極と電気的に接続されている。
また、圧電素子101の超音波放射面と対向する面に背面負荷材104が取りつけられる。
超音波探触子100は探触子ケーブル(図示せず)を介して超音波診断装置本体に接続しており、I/O信号電極用フレキシブル基板102とアース電極用フレキシブル基板103が探触子ケーブルと電気的に接続されている。
このとき、I/O信号電極用フレキシブル基板102とアース電極用フレキシブル基板103は、ポリイミドなどの絶縁体に銅箔などの下地導体が積層され、且つ、この下地導体にはめっきなどの処理により酸化防止用の金が施されている。
特開2005−12426号公報
しかしながら、従来の構成では、圧電素子101とI/O信号電極用フレキシブル基板102との接着面、圧電素子101とアース電極用フレキシブル基板103との接着面において、I/O信号電極用フレキシブル基板102とアース電極用フレキシブル基板103の例えば銅箔などからなる下地導体に、下地導体と比較してイオン化傾向が小さい例えば金などの金属が積層されるが、この下地導体と比較してイオン化傾向が小さい金属は、必要な接着強度が確保されず、I/O信号電極用フレキシブル基板102とアース電極用フレキシブル基板103の下地導体に積層されたイオン化傾向が小さい金属との面を境界に、圧電素子101との接着が剥離して、電気的に断線してしまい、超音波診断装置本体での画像の表示輝度が大きく低下してしまうという問題があった。
本発明は、上記従来の問題を解決するもので、圧電素子とフレキシブル基板との接着剥離による断線を防止し、良好な電気信号伝達を行う超音波探触子を提供することを目的とする。
そしてこの目的を達成するために本発明に係る超音波探触子は、電気信号と超音波とを相互に変換する圧電素子と、圧電素子に形成される電極と、電極に接続するフレキシブル基板とを備え、フレキシブル基板は第1の導体と、第1の導体に積層され第1の導体よりもイオン化傾向が小さい第2の導体を含み、第2の導体は電極に接し、第1の導体の一部は、第2の導体を貫通して電極と接している構成を有する。
また、第1の導体と第2の導体の積層方向にむかって、第1の導体の厚みが段階的に変化していてもよい。
また、フレキシブル基板と電極の接続面において、第2の導体に対する第1の導体の濃度の割合が11%以上21%以下であってもよい。
また、フレキシブル基板のうち、電極と接する部分のみ、第1の導体の一部が第2の導体を貫通していてもよい。
また、フレキシブル基板は絶縁層を含み、第1の導体に対して、第2の導体とは反対側に絶縁層が積層されていてもよい。
また、電極は、圧電素子の第1の面に形成される信号電極と、圧電素子の第1の面と対向する第2の面に形成されるアース電極を含み、フレキシブル基板は、信号電極と接続される信号電極用フレキシブル基板とアース電極と接続されるアース電極用フレキシブル基板を含んでいてもよい。
本発明は、フレキシブル基板の積層される少なくとも2つの導体のうち、圧電素子に形成される電極に接続される1つの導体を、もう一方の導体が貫通し、貫通した導体も電極に接続されることにより、フレキシブル基板と電極との接触面において、1つの導体しか電極に接続されない場合に比べて接着力が増加し、フレキシブル基板と電極が剥離することによる断線を防止し、送受信信号の接続不良を低下させることができる。
本発明の実施の形態における超音波探触子の概略構造図 図1のA部の詳細図 図1のB部の詳細図 I/O信号電極用フレキシブル基板3と電極6aとの接続状態の詳細図 共振特性を示したインピーダンス軌跡を示す図 本発明の超音波探触子の共振特性のバラツキ値を測定した結果を示す図 表面層に対する下地導体の濃度の割合を変化させたときの共振特性のバラツキ値を測定した結果を示す図 下地導体の割合に対する共振特性のバラツキ値を示すグラフ (a)は接着剥離が発生しない場合の受信信号の応答波形を示す図、(b)は接着剥離が発生した場合の受信信号の応答波形を示す図 周波数に対するインピーダンスの軌跡を示す図 従来の超音波探触子の概略構造図
以下に、本発明の超音波探触子の実施の形態を図面とともに説明する。
本発明における超音波探触子の概略構造図を図1に示す。この超音波探触子は超音波診断装置本体(図示せず)に接続可能であり、被検体(図示せず)に対して超音波の送受信を行う。
図1に示すように、超音波の送受信を行う超音波探触子1は、電気信号と超音波信号とを相互に変換する圧電素子2、圧電素子2へ送信あるいは圧電素子2から受信する電気信号を伝達するI/O信号電極用フレキシブル基板3、アース電極用フレキシブル基板4、圧電素子2を機械的に保持し、且つ、不要な超音波信号を減衰させる機能を有する背面負荷材5で構成される。圧電素子2のうち、超音波を送信する被検体側の面にはアース電極用フレキシブル基板4が接続し、被検体側と対向する面にI/O信号電極用フレキシブル基板3及び背面負荷材5が接続する。
圧電素子2は、PZT(Pb(Zr,Ti)O3)系などの圧電セラミックス等が用いられる。また、この圧電素子2は、アレイ方向(図1中のAA方向)に研削などの手段によってスリット(溝、切込みともいう)が形成され、数十から数百のエレメントに分割されている(図示せず)。
このように構成される超音波探触子は、圧電素子2がI/O信号電極用フレキシブル基板3及びアース電極用フレキシブル基板4によって印加される超音波診断装置本体からの起動電圧を、圧電素子2の電気・音響変換効果によって、超音波を発生させ、被検体に照射する。また被検体から反射した超音波は、圧電素子2により受信され圧電素子2の電気・音響変換効果によって、電気信号に変換されI/O信号電極用フレキシブル基板3及びアース電極用フレキシブル基板4によって、受信信号として超音波診断装置本体に入力され、超音波診断装置本体により信号処理される。
次に、I/O信号電極用フレキシブル基板3及びアース電極用フレキシブル基板4と圧電素子2との接続状態の詳細について、図1のA部、B部の詳細図である図2、図3を用いて説明する。
図2に示すとおり、I/O信号電極用フレキシブル基板3は、ポリイミドなどの高分子材料7−3aに、ニッケル、亜鉛、銀、銅、クロム、錫などのうち少なくとも一つを含む下地導体7−3bを極めて薄く(1μmから10μm程度)積層し、下地導体7−3bの表面層7−3cにはめっきなどの処理により酸化防止用の導体として、下地導体7−3bよりもイオン化傾向が小さい導体、例えば金又は白金などのうち少なくとも一つを含む導体が積層されている。圧電素子2には被検体側の表面にめっきあるいはスパッタなどの手段により導体からなる電極6bが設けられており、圧電素子2の被検体側と対向する面にはめっきあるいはスパッタなどの手段により導体からなる電極6aが設けられている。表面層7−3cと電極6aが接触し、電気的に接続している。
また、図3に示すとおり、アース電極用フレキシブル基板4は、ポリイミドなどの高分子材料7−4aにニッケル、亜鉛、銀、銅、クロム、錫などのうち少なくとも一つを含む下地導体7−4bが極めて薄く積層し、下地導体7−4bの表面層7−4cにはめっきなどの処理により酸化防止用の導体として、下地導体7−4bよりもイオン化傾向が小さい導体、例えば金又は白金などのうち少なくとも一つを含む導体が積層している。圧電素子2には被検体側の表面にめっきあるいはスパッタなどの手段により導体からなる電極6bが設けられており、圧電素子2の被検体側と対向する面にはめっきあるいはスパッタなどの手段により導体からなる電極6aが設けられている。表面層7−4cと電極6bが電気的に接続している。
次に、図4を用いてI/O信号電極用フレキシブル基板3と電極6aとの接続状態の詳細について説明する。なお、以降はI/O信号電極用フレキシブル基板3と電極6aとの接続状態について説明するが、アース電極用フレキシブル基板4と電極6bとの接続状態も同様であり、表面層7−3cは表面層7−4cとして読み替え、下地導体7−3bを下地導体7−4b、電極6aを電極6bと読み替えると、アース電極用フレキシブル基板4と電極6bとの接続状態の説明となる。
圧電素子2の被検体側と対向する面の電極6aと、I/O信号電極用フレキシブル基板3は、接着層8を介して接続している。接着層8は導電性の接着剤あるいはエポキシ系接着剤などで極めて薄い接着層として電極6aとI/O信号電極用フレキシブル基板3とを密着させることによって電気的な接続が可能となる。
下地導体7−3bには表面層7−3cが積層され、表面層7−3cが接着層8を介して電極6aに接続しているが、下地導体7−3bの一部は、表面層7−3cを貫通し、この貫通した部分も接着層8を介して電極6aに接続している。更に、下地導体7−3bと表面層7−3cの積層方向に、下地導体7−3bの厚みが段階的に変化し、最も厚みが厚くなっている部分が接着層8を介して電極6aに接続している。ここでは、下地導体7−3bのうち一箇所のみが電極6aに接続している例を図示しているが、下地導体7−3bは複数箇所で表面層7−3cを貫通している。
I/O信号電極用フレキシブル基板3の圧電素子2の電極6aと接している表面層7−3cに、下地導体7−3bを貫通させる手法としては、I/O信号電極用フレキシブル基板3に加熱拡散処理を施す方法がある。I/O信号電極用フレキシブル基板3を圧電素子2の表面上に形成された電極6aと接着する前に100℃前後で1時間から数時間加熱することで、表面層7−3cの導体と下地導体7−3bとが互いに交わるように拡散が発生し、図4のように、下地導体7−3bが表面層7−3cを貫通し、I/O信号電極用フレキシブル基板3のうち電極6aと接続する表面上に、表面層7−3cだけでなく下地導体7−3bを存在させることが可能となる。そして熱拡散によって表面層7−3cを貫通した下地導体7−3bが接着剤と接することによって、I/O信号電極用フレキシブル基板3と電極6bとの接着力が強化され、両者の接着が良好となり、接着剥離を防止できる。下地導体7−3bの酸化を防止するために、下地導体7−3bの上に表面層7−3cを積層し、I/O信号電極用フレキシブル基板3の表面層7−3cと圧電素子2の電極6aとが接しているが、表面層7−3cのみが電極6aに接続する場合、表面層7−3cは下地導体7−3bよりもイオン化傾向が小さく、化学的に安定しているため、接着層8との接着が下地導体7−3bに比べて不十分となり、研削加工などによる機械的な負荷により接着剥離が発生してしまう。I/O信号電極用フレキシブル基板3のうち電極6aと接続する表面上に、表面層7−3cのみでなく、接着力が比較的強い下地導体7−3bが存在することにより、表面層7−3cで下地導体7−3bの表面を保護しながら、接着層8との接着が良好となり、接着剥離を防止できる。
ここで、圧電素子2の電極6aとI/O信号電極用フレキシブル基板3の表面層7−3c及び、圧電素子2の電極6bとアース電極用フレキシブル基板4の表面層7−4cとの接着力を確認する方法として、接着後あるいは、接着後さらに圧電素子2に上記スリットが形成され、分割された後の超音波素子部の共振特性のバラツキを測定する手法がある。
超音波探触子1の共振特性を示したインピーダンス軌跡を図5に示す。図5のインピーダンス軌跡の頂点部が共振点Cとなる。圧電素子2の電極6aと、I/O信号電極用フレキシブル基板3の表面層7−3cあるいは、圧電素子2の電極6bと、アース電極用フレキシブル基板4の表面層7−4cとの接着が剥離すると、例えば図5の太線のように共振点Cが変化する。すなわち、接着が剥離した場合、共振点Cのインピーダンス値が減少する。超音波探触子1の共振特性を幾つか測定し、そのバラツキ(標準偏差)を測定することで、圧電素子2の電極6aと、I/O信号電極用フレキシブル基板3の表面層7−3c及び、圧電素子2の電極6bと、アース電極用フレキシブル基板4の表面層7−4cとの接着剥離の状態が確認できる。このとき、バラツキの値が小さいほど接着力が高く、剥離が生じ難いことを示す。
図6に下地導体7−3bが表面層7−3cを貫通し下地導体7−4bが表面層7−4cを貫通する場合の超音波探触子の共振特性のバラツキの値を測定した結果を示す。図6の実施の形態の超音波探触子は、I/O信号電極用フレキシブル基板3の下地導体7−3b及びアース電極用フレキシブル基板4の下地導体7−4bとして銅、I/O信号電極用フレキシブル基板3の表面層7−3c及びアース電極用フレキシブル基板4の表面層7−4cとして金を用い、加熱拡散によって、下地導体7−3bが表面層7−3cを貫通し下地導体7−4bが表面層7−4cを貫通する構成としている。
なお、I/O信号電極用フレキシブル基板3のうち電極6aに接続する表面における表面層7−3cに対する下地導体7−3bの濃度の割合(Atomic%)及びアース電極用フレキシブル基板4のうち電極6bに接続する表面における表面層7−4cに対する下地導体7−4bの濃度の割合(Atomic%)は、例えばX線光電子分光(XPS;X−ray Photoelectron Spectroscopy)による測定結果から算出することができ、ここではその割合は14%のものを用いた結果である。なお、I/O信号電極用フレキシブル基板3、アース電極用フレキシブル基板4の表面層7−3c、7−4cをX線光電子分光測定することで、物質の濃度比(Atomic%)が測定され、その結果、表面層7−3c、表面層7−4cに下地導体7−3b、下地導体7−4bがどれだけの割合で存在するかどうかがわかる。
図6より、下地導体7−3bが表面層7−3cを貫通せず、下地導体7−4bが表面層7−4cを貫通しない場合の共振特性バラツキの値は39に対して、下地導体7−3bが表面層7−3cを貫通し下地導体7−4bが表面層7−4cを貫通する場合の共振特性バラツキの値は12となりバラツキが小さい、つまり、圧電素子2とI/O信号電極用フレキシブル基板3、及び、圧電素子2とアース電極用フレキシブル基板4との接着剥離の発生は減少することがわかる。
ここで、I/O信号電極用フレキシブル基板3及びアース電極用フレキシブル基板4の全面において下地導体7−3b及び下地導体7−4bが表面層7−3c、表面層7−4cをそれぞれ貫通しているような構成とするのではなく、I/O信号電極用フレキシブル基板3の表面層7−3cの圧電素子2の電極6aと接している部分、アース電極用フレキシブル基板4の表面層7−4cの圧電素子2の電極6bと接している部分のみにおいて、下地導体7−3b及び下地導体7−4bが表面層7−3c、表面層7−4cをそれぞれ貫通しているような構成を有する場合でも、同様な効果が得られる。
また、図1から3では、I/O信号電極用フレキシブル基板3の表面層7−3c、アース電極用フレキシブル基板4の表面層7−4cとは、それぞれ、圧電素子2の電極6a、電極6bの一部と接着しているが、電極6a、電極6bの全面と接着している構成でも同様な効果が得られる。
さらに、I/O信号電極用フレキシブル基板3のうち電極6aに接続する表面における表面層7−3cに対する下地導体7−3bの濃度の割合(Atomic%)及びアース電極用フレキシブル基板4のうち電極6bに接続する表面における表面層7−4cに対する下地導体7−4bの濃度の割合(Atomic%)を変化させたときの剥離の発生のしやすさについて検討する。
図7にI/O信号電極用フレキシブル基板3のうち電極6aに接続する表面における表面層7−3cに対する下地導体7−3bの濃度の割合(Atomic%)及びアース電極用フレキシブル基板4のうち電極6bに接続する表面における表面層7−4cに対する下地導体7−4bの濃度の割合(Atomic%)を変化させたときの共振特性バラツキの値を示す。図7からわかるとおり、I/O信号電極用フレキシブル基板3のうち電極6aに接続する表面における表面層7−3cに対する下地導体7−3bの濃度の割合(Atomic%)及びアース電極用フレキシブル基板4のうち電極6bに接続する表面における表面層7−4cに対する下地導体7−4bの濃度の割合(Atomic%)を18%とした場合、共振特性バラツキの値は7となる。この結果から、表面層7−3cに対する下地導体7−3bの濃度の割合(Atomic%)及び表面層7−4cに対する下地導体7−4bの濃度の割合(Atomic%)と共振特性のバラツキの値との特性グラフを図8に示す。
ここで、接着剥離が全く生じていない場合の超音波探触子からの受信信号に対して20%以上信号値が低下すると、超音波診断装置本体での表示の輝度が大きく変わり、超音波診断装置の画像として大きな支障がでるため、受信信号の信号値の低下は19%以内とすることが望ましい。
図9に例えば、超音波素子部において圧電素子2とI/O信号電極用フレキシブル基板3及びアース電極用フレキシブル基板4との間に接着剥離が全く発生していない場合と、そこから信号値が20%低下した場合の受信信号の応答波形の計算値を示している。図9(a)は接着剥離が発生していない場合(正常)の受信信号の応答波形であり、図9(b)は接着剥離が発生していない場合(正常)と比較して受信信号のピーク電圧Vp−pが20%低下している場合の受信信号の応答波形である。このときの超音波素子部のそれぞれの共振特性を図10に示す。信号値が20%低下した場合の共振特性のバラツキを測定すると、共振特性のバラツキの値は20となった。
以上のことから、超音波探触子の共振特性のバラツキは19以内にすることが望ましい。
図8のグラフより、共振特性バラツキ値が19となる下地導体7−3b、7−4bの表面層7−3c、7−4cに対する濃度の割合(Atomic%)は、11%と読みとることができる。
また、図8のグラフより、共振特性バラツキ値が0となる表面層7−3c又は7−4cにおける下地導体7−3b又は7−4bの濃度割合(Atomic%)は、21%と読みとることができる。つまり、表面層7−3c又は7−4cにおける下地導体7−3b又は7−4bの濃度割合が21%となるときに、共振特性バラツキ値の推測値が0となり、実質的なバラツキを最小限に抑えることができる。
よって、表面層7−3c、7−4cにおける下地導体7−3b、7−4bの濃度の割合(Atomic%)が11%以上21%以下であれば、共振特性バラツキ値が19以下となり、望ましい。
以上に説明したとおり、本実施形態の超音波探触子によれば、圧電素子2とI/O信号電極用フレキシブル基板3及びアース電極用フレキシブル基板4との接着強度を大きくし、圧電素子2とI/O信号電極用フレキシブル基板3及びアース電極用フレキシブル基板4との間の接着剥離による断線を防止し、送受信信号の接続不良を低減した超音波探触子を提供することができる。
本発明にかかる超音波探触子は、フレキシブル基板を圧電素子に接続する超音波探触子において、圧電素子とフレキシブル基板との接着剥離による断線を防止し、送受信信号の接続不良を低減することができる超音波探触子として有用である。
1、100 超音波探触子
2、101 圧電素子
3、102 I/O信号電極用フレキシブル基板
4、103 アース電極用フレキシブル基板
5、104 背面負荷材
6a、6b 電極
7−3a、7−4a 高分子材料
7−3b、7−4b 下地導体
7−3c、7−4c 表面層
8 接着層
A 圧電素子とI/O信号電極用フレキシブル基板との接着部
B 圧電素子とアース電極用フレキシブル基板との接着部
C 共振点

Claims (6)

  1. 電気信号と超音波とを相互に変換する圧電素子と、
    前記圧電素子に形成される電極と、
    前記電極に接続するフレキシブル基板とを備え、
    前記フレキシブル基板は第1の導体と、前記第1の導体に積層され前記第1の導体よりもイオン化傾向が小さい第2の導体を含み、
    前記第2の導体は前記電極に接し、前記第1の導体の一部は、前記第2の導体を貫通して前記電極と接している超音波探触子。
  2. 前記第1の導体と前記第2の導体の積層方向に、前記第1の導体の厚みが段階的に変化している請求項1に記載の超音波探触子。
  3. 前記フレキシブル基板と前記電極の接続面において、前記第2の導体に対する前記第1の導体の濃度の割合が11%以上21%以下である請求項1又は2に記載の超音波探触子。
  4. 前記フレキシブル基板のうち、前記電極と接する部分のみ、前記第1の導体の一部が前記第2の導体を貫通している請求項1から3に記載の超音波探触子。
  5. 前記フレキシブル基板は絶縁層を含み、
    前記第1の導体に対して、前記第2の導体とは反対側に前記絶縁層が積層されている請求項1から4に記載の超音波探触子。
  6. 前記電極は、前記圧電素子の第1の面に形成される信号電極と、前記圧電素子の前記第1の面と対向する第2の面に形成されるアース電極を含み、
    前記フレキシブル基板は、前記信号電極と接続される信号電極用フレキシブル基板と前記アース電極と接続されるアース電極用フレキシブル基板を含む請求項1から5に記載の超音波探触子。
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