JP2014102144A - 糖化ヘモグロビン測定キットおよび糖化ヘモグロビン測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高感度で血中の糖化ヘモグロビン濃度を測定するキットおよび方法を提供する。
【解決手段】糖化ヘモグロビン測定キットは、バイオセンサ11が装置本体に着脱可能に設けられた糖化ヘモグロビン測定装置と、プロテアーゼと、を具備する。バイオセンサ11は、第1電極24と、第2電極26と、検体が導入される試料空間40と、クリプトコッカス・ネオフォーマンス(Cryptococcus neoformans)由来のフルクトシルバリルヒスチジンオキシダーゼおよび電子メディエータを含む試薬と、を備える。装置本体は、バイオセンサの第1電極24及び第2電極26に電圧を印加する電圧印加手段と、第1電極24と第2電極26との間に生じた電流値を測定する電流測定手段と、を備える。プロテアーゼは、オリエンターゼ(エイチビィアイ株式会社商品名)である。
【選択図】図2

Description

本発明は、糖化ヘモグロビン測定キットおよび糖化ヘモグロビン測定方法に関する。
糖化ヘモグロビンは、血中グルコースと共に糖尿病の診断、糖尿病患者の管理の指標として重要とされている。
糖化ヘモグロビン濃度を測定する方法は、光学的に実施されているのが一般的である。この測定系を、簡便な電気化学測定系にする試みがなされている(特許文献1〜4)。
特開2001−264336号公報 WO2007/094354号パンフレット 特開2009−171874号公報 特開2010−057474号公報
しかしながら、前述された各特許文献に開示されている測定方法は、未だ実用的ではない。まず、特許文献1における測定は人工的に調製され、かつヒト血液と比較して極めて高濃度な糖化リジンの溶液で検討しているにすぎない。次に、特許文献2および3における測定は、糖化ヘモグロビンではなく、人工的に調製された糖化ペプチドを含む試料液を用いているだけに過ぎないばかりか、その結果も数十ナノアンペアレベルの電流値しか得られていない。
本発明の課題は、高感度で血中の糖化ヘモグロビン濃度を測定するキットおよび方法を提供することである。
本発明者らは、鋭意研究の結果、特定のタンパク分解酵素とフルクトシルアミノ酸オキシダーゼの組み合わせが、電気化学的な系であっても、極めて高感度(マイクロアンペアレベル)に測定できることを見いだし本発明に至った。
本発明に係る糖化ヘモグロビン測定キットは、バイオセンサが装置本体に着脱可能に設けられた糖化ヘモグロビン測定装置と、プロテアーゼと、を具備する。上記バイオセンサは、第1電極と、第2電極と、検体が該第1電極及び第2電極と接触可能に導入される試料空間と、少なくともクリプトコッカス・ネオフォーマンス(Cryptococcus neoformans)由来のフルクトシルバリルヒスチジンオキシダーゼおよび電子メディエータを含む試薬と、を備える。上記装置本体は、上記バイオセンサが装着された状態において、上記バイオセンサの第1電極及び第2電極に電圧を印加する電圧印加手段と、該第1電極と該第2電極との間に生じた電流値を測定する電流測定手段と、を備える。上記プロテアーゼが、オリエンターゼ90(エイチビィアイ株式会社商品名)である。
上記プロテアーゼは、上記バイオセンサの試料空間に設けられたものであってもよい。これにより、バイオセンサに導入される検体をプロテアーゼによって前処理する工程が省かれる。
本発明は、また、上記糖化ヘモグロビン測定キットを用いて、ヒトから採取した血液をオリエンターゼ90(エイチビィアイ株式会社商品名)で処理をする工程を含む糖化ヘモグロビン測定方法も提供する。
本発明によれば、高感度で血中の糖化ヘモグロビン濃度測定する方法を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るヘモグロビン測定装置10の外観を示す斜視図である。 図2は、バイオセンサ11の分解斜視図である。
[糖化ヘモグロビン測定装置]
図1に示されるように、糖化ヘモグロビン測定装置10は、バイオセンサ11と装置本体12とを有する。バイオセンサ11が装置本体12の接続部13に差し込まれることによって、バイオセンサ11と装置本体12とが電気的に接続される。バイオセンサ11は、1回の測定毎に取り替えられるものである。
[装置本体12]
図1に示されるように、装置本体12は、筐体50に電子部品が収容された電子装置である。筐体50の表側には、液晶ディスプレイ51及び操作キー52,53,54が配置されている。操作キー52,53,54は、ユーザの操作に基づいて対応するコマンドを発生させるためのものである。液晶ディスプレイ51は、装置本体12の状態や測定結果、エラー表示などを行う。各図には現れていないが、筐体50の内部には、電圧印加手段及び電流測定手段としての制御基板が内蔵されている。制御基板は、CPU、ROM、RAMなどを有する演算装置として構成されており、液晶ディスプレイ51及び操作キー52,53,54と電気的に接続されている。操作キー52,53,54からの入力に応じて、制御基板は、予めROMに格納されたプログラムを動作させる。また、筐体50の内部には、バイオセンサ11に電位を印加するための電源が内蔵されている。制御基板は、電源から所定の電位をバイオセンサ11に印加する。この電源及び制御基板によって、電圧印加手段が構成されている。また、制御基板は、所定の電位に応答してバイオセンサ11に流れた電流値から糖化ヘモグロビン濃度を演算する。演算された糖化ヘモグロビン濃度は、液晶ディスプレイ51に表示される。
[バイオセンサ11]
図1に示されるように、バイオセンサ11は、細長なシート形状である。バイオセンサ11の長手方向101の一端が、装置本体12の接続部13に差し込まれることによって、バイオセンサ11が装置本体12に装着される。また、バイオセンサ11が長手方向101に引き抜かれることによって、バイオセンサ11が装置本体10から取り外される。
バイオセンサ11の表裏は相対的な関係なので、いずれが表であっても裏であってもよい。本実施形態においては、図1に現れる側が表と称され、図1に現れない側が裏と称される。
図2に示されるように、バイオセンサ11は、主として、第1基板23、第1電極24、スペーサ25、第2電極26、第3電極27及び第2基板28を有する。図2における上側、つまり表側から順に、第1基板23、スペーサ25、第1電極24、第2電極26及び第3電極27、第2基板28の順に積層されて、シート形状のバイオセンサ11が構成されている。
[第1基板23]
図2に示されるように、第1基板23は、平面視がバイオセンサ11と概ね同じ形状であって、長手方向101において第2基板24より若干短いシートである。第1基板23は、電気絶縁性の材料からなる。この電気絶縁性の材料として、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)等のポリエステルや、フッ素樹脂及びポリカーボネイト、ガラスなどが挙げられる。
第1基板23の一方の面は、表面21を構成する。第1基板23の表面21には、方向102の両端に一対の着色部30,31が形成されている。着色部30,31は、表面21と色分けされたものである。着色部30,31は、後述される試料導入口41の位置の視認を容易にするためのものである。したがって、着色部30,31は、試料導入口41の直上に配置されている。第1基板23において、空間40に対応する領域42には、試薬の各成分が固定されている。試薬の各成分の詳細については、後述される。
[第2基板28]
図2に示されるように、第2基板28は、平面視がバイオセンサ11と概ね同じ形状のシートである。第2基板28は、電気絶縁性の材料からなる。この電気絶縁性の材料として、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)等のポリエステルや、フッ素樹脂及びポリカーボネイト、ガラスなどが挙げられる。
第2基板28の一方の面は、裏面22を構成する。裏面22と反対側の面34には第1電極24,第2電極26及び第3電極27が設けられている。第2基板28において、装置本体12の接続部13に差し込まれる長手方向101の一端側は、第1基板23とは対向されていない。なお、各図には現れていないが、第2基板28の裏面22には、着色部30,31と同様の着色部が形成されている。
[第1電極24]
図2に示されるように、第1電極24は、第2基板28における裏面22と反対側の面34に設けられている。第1電極24は、第2基板28の面34において、長手方向101へ延出されており、方向102において第2基板28の1/3程度の幅を有する。面34において、第1電極24は、後述される第2電極26及び第3電極27と電気的に非接続に配置されている。第1電極24の素材としては、例えば、カーボンが挙げられる。第1電極24にカーボンが用いられることによって、銀/塩化銀、金、パラジウム、白金などが用いられた電極の抵抗値より、カーボン製の第1電極24の抵抗値が低くなるので、比較的弱い電位による小さな応答電流によっても、糖化ヘモグロビン濃度の測定感度が維持され易くなる。第1電極24は、第1基板23に対して、スクリーン印刷法、インクジェット法、スパッタリング、真空蒸着、ゾルゲル法、クラスタビーム蒸着又はPLDなどの手法によって面34に積層されている。第1電極24において、装置本体12の接続部13側に対応する端部は、第1基板23と対向せずに露出されている。この端部が装置本体12と電気的に接続される接続端子33である。
[第2電極26]
図2に示されるように、第2電極26は、第2基板28における裏面22と反対側の面34に設けられている。第2電極26は、第2基板28の面34において、長手方向101へ延出されており、方向102において第2基板28の1/3程度の幅を有する。面34において、第2電極26は、第1電極24及び後述される第3電極27と電気的に非接続に配置されている。第2電極26の素材としては、例えば、カーボン、銀/塩化銀、金、パラジウム、白金などが挙げられる。第2電極26において、装置本体12の接続部13側に対応する端部は、第1基板23と対向せずに露出されている。この端部が装置本体12と電気的に接続される接続端子37である。
[第3電極27]
図2に示されるように、第3電極27は、第2基板28における裏面22と反対側の面34に設けられている。第3電極27は、第2基板28の面34において、長手方向101へ延出されており、方向102において第2基板28の1/3程度の幅を有する。面34において、第3電極27は、第1電極24及び第2電極26と電気的に非接続に配置されている。第3電極27の素材としては、例えば、カーボン、銀/塩化銀、金、パラジウム、白金などが挙げられる。第3電極27は、空間40へ血液が導入されたか否かを検出するための電極である。第3電極27において、装置本体12の接続部13側に対応する端部は、第1基板23と対向せずに露出されている。この端部が装置本体12と電気的に接続される接続端子39である。
[スペーサ25]
図2に示されるように、スペーサ25は、平面視がバイオセンサ11と概ね同じ形状のシートである。スペーサ25としては、電気絶縁性を有する両面テープが好適に用いられる。スペーサ25は、着色部30,31に対応する位置に、方向102へ延びる空間40を有する。つまり、スペーサ25は、長手方向101に対して空間40によって分断された2枚のシートから構成されている。空間40によって、領域38と領域42との間に、スペーサ25の厚み分の試料空間が形成される。つまり、空間40が試料空間となる。空間40には、第1電極24の一部、第2電極26の一部及び第3電極27の一部がそれぞれ露出されている。第1電極24において、空間40に対応する領域38には、試薬の各成分が固定されている。試薬の各成分の詳細については、後述される。
図1に示されるように、空間40は、バイオセンサ11の端に開口されており、この開口が試料導入口41となる。なお、図1には現れていないが、試料導入口41と対向する位置においても空間40が開口されている。試料導入口41が血液に曝されると、毛細管作用によって血液が空間40に流れ込む。
[領域38,42へ固定される試薬の成分]
領域38,42に固定される試薬は、少なくともクリプトコッカス・ネオフォーマンス(Cryptococcus neoformans)由来のフルクトシルバリルヒスチジンオキシダーゼ、電子メディエータ及びプロテアーゼを含む。
クリプトコッカス・ネオフォーマンス(Cryptococcus neoformans)由来のフルクトシルバリルヒスチジンオキシダーゼは、フルクトシルアミノ酸オキシダーゼの1種であり、フルクトシルバリルヒスチジン、フルクトシルバリンおよびフルクトシルリジンに対して基質特異性を有する酵素をいう(特許文献4参照)。なお、クリプトコッカス・ネオフォーマンス(Cryptococcus neoformans)由来のフルクトシルバリルヒスチジンオキシダーゼは、遺伝子組換え体であってもよい。特許文献4は、熱安定性が向上したクリプトコッカス・ネオフォーマンス(Cryptococcus neoformans)由来のフルクトシルバリルヒスチジンオキシダーゼの遺伝子組換え体も開示している。
ヘモグロビンにより還元され得る電子メディエータとしては、例えば、ヘキサシアノルテニウム、フェリシアン化カリウムおよび塩化ヘキサアミンルテニウムなどが挙げられる。
領域38,42に固定される試薬は、プロテアーゼを含む。プロテアーゼは、オリエンターゼ90(エイチビィアイ株式会社商品名)である。オリエンターゼ90は、Bacillus subtilis起源の中性プロテアーゼの1つであり、また、金属プロテアーゼの1つでもある。
これら試薬の各成分は、領域38,42に任意に選択的に固定されてよい。また、試薬の各成分が、領域38,42にそれぞれ塗布される手法は、公知の手法が採用される。このような公知の手法として、例えば、ディッピング法やスクリーン印刷法、オフセット印刷法、インクジェット印刷法などが挙げられる。
なお、プロテアーゼは、領域38,42に固定される試薬に含まれずに、バイオセンサ11や装置本体12とは別に溶液の状態で容器に収容されていてもよい。本実施形態では、バイオセンサ11にプロテアーゼが固定されているので、バイオセンサ11と装置本体12とのみによって構成されることとなるが、このような実施態様も広義のキットとして定義されるものとする。
[糖化ヘモグロビンの測定方法]
以下、糖化ヘモグロビン測定キットを用いた糖化ヘモグロビンの測定方法が説明される。
ユーザは、糖化ヘモグロビンの測定に際して、装置本体12の接続部13にバイオセンサ11を差し込む。ユーザは、指などから採取して血液を、そのまま空間40に導入する。空間40において、領域38,42に固定されたプロテアーゼによって、空間40に導入された血液中の糖化ヘモグロビンが分解される。プロテアーゼにより糖化ヘモグロビンが分解された血液を、以下において「プロテアーゼ処理血液」と称する。
なお、オリエンターゼ90(エイチビィアイ株式会社商品名)が、バイオセンサ11および装置本体12とは別に溶液の状態で容器に収容している場合は、ユーザが、指などから採取した血液を予めオリエンターゼ90(エイチビィアイ株式会社商品名)で処理することにより、血液中の糖化ヘモグロビンが分解される。この処理した血液、すなわちプロテアーゼ処理血液が空間40に導入される。
空間40において、血液が第1電極24及び第3電極27に接触すると、第1電極24と第3電極27との間の導電状態が変化する。制御基板により構成される演算装置は、この導電状態の変化によって、空間40に血液が導入されたと判断する。
空間40に血液が導入されたと判断した後に、制御基板及び電源により構成される電圧印加手段は、第1電極24の接続端子33及び第2電極26の接続端子37に所定の電位を10秒間印加する。この電圧の印加は、領域38,42に固定されたオリエンターゼ90が糖化ヘモグロビンを分解するに十分な時間が経過した後に実施される。これにより、第1電極24が作用極となり、第2電極26が対極となる。空間40においては、血液中の糖化ヘモグロビンのオリエンターゼ90(エイチビィアイ株式会社商品名)による分解産物とフルクトシルアミノ酸オキシダーゼ(フルクトシルペプチド酸オキシダーゼ)が反応することより、電子メディエータが還元される。この還元されたメディエータが第1電極24において酸化されることにより、第1電極24と第2電極26との間に酸化応答電流が流れる。このようにして第1電極24及び第2電極26間に流れた酸化応答電流に基づいて、制御基板により構成される電流測定手段は糖化ヘモグロビン濃度を演算し、その結果を液晶ディスプレイ51に表示する。
[ヘモグロビンの全体量の測定]
前述された糖化ヘモグロビンの測定方法と並行してヘモグロビンの全体量(糖化ヘモグロビンも含む)が測定されることが望ましい。ヘモグロビンの全体量(糖化ヘモグロビンも含む)を測定する方法は、シアンメトヘモグロビン法などの従来公知の方法で測定しても問題ないが、電気化学的に測定する方法が好ましく、1回の血液の採取で済むよう、バイオセンサ11にヘモグロビンの全体量を測定するための電極系を設けることが最も好ましい。ヘモグロビンの全体量(糖化ヘモグロビンも含む)を電気化学的に測定する方法は、例えば、全血をコール酸系界面活性剤で処理することにより、全血を溶血させた後、フェリアシアン化カリウム等のヘモグロビンによって直接還元されるメディエータを用いることができる。この発明について、出願人は本願と同日付けにて特許出願をしている。
[本実施形態の作用効果]
本実施形態によれば、高感度で血中の糖化ヘモグロビン濃度を測定することができる。とりわけ、電気化学糖化ヘモグロビンを分解するプロテアーゼとして、オリエンターゼ90(エイチビィアイ株式会社商品名)を選択し、糖化ヘモグロビンの分解産物におけるフルクトシルバリルヒスチジン、フルクトシルバリンおよびフルクトシルリジンを基質とするフルクトシルアミノ酸オキシダーゼ(フルクトシルペプチド酸オキシダーゼ)として、クリプトコッカス・ネオフォーマンス(Cryptococcus neoformans)由来のフルクトシルバリルヒスチジンオキシダーゼを選択したことにより、驚くべきことに従来のナノアンペアオーダーであった測定感度が、マイクロアンペアオーダーまで向上した。
以下、本発明の実施例が説明される。
[実施例1]
バイオセンサとしては、前述された実施形態と同様の構成のバイオセンサ11を製造した。第1電極24、第2電極26及び第3電極27の素材としてはカーボンを用いた。バイオセンサ11の領域38には、50U/mLクリプトコッカス・ネオフォーマンス(Cryptococcus neoformans)由来のフルクトシルバリルヒスチジンオキシダーゼおよび300mMヘキサシアノルテニウムを含むMES緩衝液の試薬を2μL塗布して乾燥させた。
[実験例1]
ヒトから採取された全血20μLと、オリエンターゼ90水溶液80μLを混合(オリエンターゼ90終濃度5000U/mL)し、42℃に加温してプロテアーゼ処理血液を調製した。なお、ヒトから採取された全血には、少なからず糖化ヘモグロビンは存在する。このプロテアーゼ処理血液3μLを、バイオセンサの試料空間に導入した。検体が検知された後に、第1電極24と第2電極26との間の電位を30秒間、0mVに保持し、その後、第1電極24と第2電極26との間の電位を60秒間、500mVに保持して、60秒後の応答電流を測定した。測定結果を表1に示す。
[参考例1]
実験例1において、全血20μLに代わって生理食塩水20μLを用いたこと以外は、実験例1と同様に行った。その結果を表1に示す。
Figure 2014102144
表1の結果によれば、実施例1では、マイクロアンペアレベルの電流が確認された。これは、特許文献2および3のナノアンペアレベルと比較すると1オーダー高い値であった。なお、参考例1の結果では電流がほとんど測定されないため、実施例1において測定された電流は、全血における糖化ヘモグロビンとオリエンターゼ90の反応によりフルクトシルバリルヒスチジンが生成し、さらにバイオセンサ11におけるクリプトコッカス・ネオフォーマンス(Cryptococcus neoformans)由来のフルクトシルバリルヒスチジンオキシダーゼによる反応により生じたものであるといえる。
10・・・糖化ヘモグロビン測定装置
11・・・バイオセンサ
12・・・装置本体
24・・・第1電極
26・・・第2電極
40・・・空間(試料空間)

Claims (3)

  1. バイオセンサが装置本体に着脱可能に設けられた糖化ヘモグロビン測定装置と、プロテアーゼと、を具備する糖化ヘモグロビン測定キットであって、
    上記バイオセンサは、第1電極と、第2電極と、検体が該第1電極及び第2電極と接触可能に導入される試料空間と、少なくともクリプトコッカス・ネオフォーマンス(Cryptococcus neoformans)由来のフルクトシルバリルヒスチジンオキシダーゼおよび電子メディエータを含む試薬と、を備えており、
    上記装置本体は、上記バイオセンサが装着された状態において、上記バイオセンサの第1電極及び第2電極に電圧を印加する電圧印加手段と、該第1電極と該第2電極との間に生じた電流値を測定する電流測定手段と、を備えてなり、
    上記プロテアーゼが、オリエンターゼ90(エイチビィアイ株式会社商品名)である糖化ヘモグロビン測定キット。
  2. 上記プロテアーゼは、上記バイオセンサの試料空間に設けられたものである請求項1に記載の糖化ヘモグロビン測定キット。
  3. 請求項1に記載の糖化ヘモグロビン測定キットを用いて血液中の糖化ヘモグロビン濃度を測定する方法であって、
    ヒトから採取した血液をオリエンターゼ90(エイチビィアイ株式会社商品名)で処理をする工程を含む糖化ヘモグロビン測定方法。
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