JP2014101553A - 銅または銅合金の表面処理方法およびその利用 - Google Patents

銅または銅合金の表面処理方法およびその利用 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、半田を使用して電子部品等をプリント配線板に接合する際に、プリント配線板の回路部等を構成する銅または銅合金の表面に、耐熱性および半田との濡れ性に優れた化成皮膜を形成させることによって、半田付け性を良好なものとする表面処理方法、プリント配線板ならびに半田付け方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 プリント配線板の銅または銅合金の表面に、第一のイミダゾール化合物を含有する処理液を接触させ、続いて、第二のイミダゾール化合物を含有する処理液を接触させる処理方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、プリント配線板の銅または銅合金の表面処理方法およびその利用に関するものである。
近時プリント配線板の実装方法として、実装密度を向上させた表面実装が広く採用されている。このような表面実装方法は、チップ部品をクリーム半田で接合する両面表面実装、チップ部品のクリーム半田による表面実装とディスクリート部品のスルホール実装を組み合わせた混載実装等に分けられる。いずれの実装方法においても、プリント配線板は複数回の半田付けが行われるので、その度に高温に曝されて厳しい熱履歴を受ける。
その結果、プリント配線板の回路部を構成する銅または銅合金の表面は、加熱されることにより酸化皮膜の形成が促進されるので、該回路部表面の半田付け性を良好に保つことができない。
このようなプリント配線板の銅回路部を空気酸化から保護するために、表面処理液を使用して該回路部表面に化成皮膜を形成させる処理が広く行われているが、銅回路部が複数回の熱履歴を受けた後も化成皮膜が変成(劣化)することなく銅回路部を保護し、これによって半田付け性を良好なものに保つことが要求されている。
一方、従来から電子部品をプリント配線板などに接合する際には、錫−鉛合金の共晶半田が広く使用されていたが、近年その半田合金中に含まれる鉛(Pb)による人体への有害性が懸念され、鉛を含まない半田を使用することが求められている。
そのために種々の無鉛半田が検討されているが、例えば錫(Sn)をベース金属として、銀(Ag)、亜鉛(Zn)、ビスマス(Bi)、インジウム(In)、アンチモン(Sb)、コバルト(Co)、マンガン(Mn)、ニッケル(Ni)や銅(Cu)などの金属を添加した無鉛半田が提案されている。
ところで、従来のSn−Pb系共晶半田は、接合母材に使用される金属、特に銅の表面に対する濡れ性に優れ銅に対して強固に接合するので、銅部材間の接合性については高い信頼性が得られている。
これに対して、無鉛半田は従来のSn−Pb系共晶半田に比べると、銅の表面に対する濡れ性が劣っているので、半田付け性が悪く、ボイド発生などの接合不良が生じ、接合強度も低いものであった。
そのため無鉛半田を使用するに当たっては、より半田付け性の良好な半田合金および無鉛半田に適したフラックスの選定が求められているが、銅表面の酸化防止のために使用される表面処理液に対しても、無鉛半田の濡れ性を改善し半田付け性を良好なものとする機能が求められている。
また、無鉛半田の多くは融点が高く、半田付け温度が従来の錫−鉛系共晶半田に比べて20〜50℃程高くなるため、当該表面処理液に対しては、優れた耐熱性を有する化成皮膜を形成させることも望まれている。
このような表面処理液の有効成分として、種々のイミダゾール化合物が提案されている。例えば、特許文献1には、2−ウンデシルイミダゾールの如き2−アルキルイミダゾール化合物が、特許文献2には、2−フェニルイミダゾールや2−フェニル−4−メチルイミダゾールの如き2−アリールイミダゾール化合物が、特許文献3には、2−ノニルベンズイミダゾールの如き2−アルキルベンズイミダゾール化合物が、特許文献4には、2−(4−クロロフェニルメチル)ベンズイミダゾールの如き2−アラルキルベンズイミダゾール化合物が、特許文献5には、2−(4−クロロフェニルメチル)イミダゾールや2−(2,4−ジクロロフェニルメチル)−4,5−ジフェニルイミダゾールの如き2−アラルキルイミダゾール化合物が開示されている。
しかしながら、これらのイミダゾール化合物を含有する表面処理液を使用した場合には、銅表面に形成される化成皮膜の耐熱性が未だ満足すべきものではなかった。また、半田付けを行う際にも、半田の濡れ性が不十分であり、良好な半田付け性を得ることができない。特に共晶半田に代えて、無鉛半田を使用して半田付けを行う場合には、前記の表面処理液は実用に供し難いものであった。
特公昭46−17046号公報 特開平4−206681号公報 特開平5−25407号公報 特開平5−186888号公報 特開平7−243054号公報
本発明は、半田を使用して電子部品等をプリント配線板に接合する際に、プリント配線板の回路部等を構成する銅または銅合金の表面に、耐熱性および半田との濡れ性に優れた化成皮膜を形成させることによって、半田付け性を良好なものとする表面処理方法、プリント配線板ならびに半田付け方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、化学式(I)〜化学式(IX)で示されるイミダゾール化合物から選択される1種または2種以上を含有する処理液によって、銅回路部を有するプリント配線板を処理した後、化学式(X)で示されるイミダゾール化合物を含有する処理液によって、該プリント配線板を処理することにより、所期の目的を達成し得ることを認め本発明を完成するに至ったものである。
即ち、第1の発明は、銅または銅合金の表面に、化学式(I)〜化学式(IX)で示されるイミダゾール化合物から選択される1種または2種以上を含有する処理液を接触させ、続いて、前記銅または銅合金の表面に化学式(X)で示されるイミダゾール化合物を含有する処理液を接触させることを特徴とする銅または銅合金の表面処理方法である。
第2の発明は、第1の発明の表面処理方法によって銅または銅合金の表面に化成皮膜を形成したことを特徴とするプリント配線板である。
第3の発明は、第1の発明の表面処理方法によってプリント配線板の銅または銅合金の表面を処理した後に半田付けを行うことを特徴とする半田付け方法である。
Figure 2014101553
(式中、Rは水素原子または炭素数が1〜17である直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表す。RおよびRは同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子または炭素数が1〜8である直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表す。)
Figure 2014101553
(式中、Rは水素原子または炭素数が1〜17である直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表す。RおよびRは同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子または炭素数が1〜8である直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表す。)
Figure 2014101553
(式中、Rは水素原子または炭素数が1〜17である直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表す。R、R、RおよびRは同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子または炭素数が1〜8である直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表す。)
Figure 2014101553
(式中、Rは水素原子または炭素数が1〜17である直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表す。R、R、RおよびRは同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子または炭素数が1〜8である直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表す。)
Figure 2014101553
(式中、Rは水素原子または炭素数が1〜17である直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表す。R、R、RおよびRは同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子または炭素数が1〜8である直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表す。)
Figure 2014101553
(式中、R、R、RおよびRは同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子または炭素数が1〜8である直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表す。nは0〜6の整数を表す。)
Figure 2014101553
(式中、R、R、RおよびRは同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子または炭素数が1〜8である直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表す。nは0〜6の整数を表す。)
Figure 2014101553
(式中、RおよびRは同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子または炭素数が1〜8である直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表す。nは0〜6の整数を表す。)
Figure 2014101553
(式中、Rは水素原子または炭素数が1〜8である直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表す。XおよびXは同一または異なって塩素原子もしくは臭素原子を表す。mおよびnは0〜3の整数を表す。)
Figure 2014101553
本発明の表面処理方法は、プリント配線板の回路部等を構成する銅または銅合金の表面に、耐熱性に優れた化成皮膜を形成させることができると共に、該表面に対する半田の濡れ性を飛躍的に向上させ、半田付け性を良好なものとすることができる。
また、本発明の半田付け方法は、有害金属である鉛を含まない半田の使用を可能とするので、環境保護の観点において有用なものである。
本発明の表面処理方法は、銅または銅合金(以下、単に銅と云うことがある)の表面に、前記の化学式(I)〜化学式(IX)で示されるイミダゾール化合物から選択される1種または2種以上を含有する処理液(以下、処理液Aと云う)を接触させ、続いて、前記の化学式(X)で示されるイミダゾール化合物を含有する処理液(以下、処理液Bと云う)を接触させる点を要旨とする。
まず、処理液Aについて説明する。
処理液Aに使用するイミダゾール化合物のうち、化学式(I)で示されるイミダゾール化合物としては、
イミダゾール、
2−メチルイミダゾール、
2−エチルイミダゾール、
2−プロピルイミダゾール、
2−イソプロピルイミダゾール、
2−ブチルイミダゾール、
2−tert−ブチルイミダゾール、
2−ペンチルイミダゾール、
2−ヘキシルイミダゾール、
2−ヘプチルイミダゾール、
2−(1−エチルペンチル)イミダゾール、
2−オクチルイミダゾール、
2−ノニルイミダゾール、
2−デシルイミダゾール、
2−ウンデシルイミダゾール、
2−ドデシルイミダゾール、
2−トリデシルイミダゾール、
2−テトラデシルイミダゾール、
2−ペンタデシルイミダゾール、
2−ヘキサデシルイミダゾール、
2−ヘプタデシルイミダゾール、
2−(1−ヘプチルデシル)イミダゾール、
2−エチル−4−メチルイミダゾール、
2−ウンデシル−4−メチルイミダゾール、
2−ヘプタデシル−4−メチルイミダゾール、
4−メチルイミダゾール、
4−イソプロピルイミダゾール、
4−オクチルイミダゾール、
2,4,5−トリメチルイミダゾール、
4,5−ジメチル−2−オクチルイミダゾール、
2−ウンデシル−4−メチル−5−ブロモイミダゾール、
4,5−ジクロロ−2−エチルイミダゾール等が例示される。これらのイミダゾール化合物は、1種または2種以上を組み合わせて使用することが可能である。
化学式(II)で示されるイミダゾール化合物としては、
ベンズイミダゾール、
2−メチルベンズイミダゾール、
2−エチルベンズイミダゾール、
2−プロピルベンズイミダゾール、
2−イソプロピルベンズイミダゾール、
2−ブチルベンズイミダゾール、
2−tert−ブチルベンズイミダゾール、
2−ペンチルベンズイミダゾール、
2−ヘキシルベンズイミダゾール、
2−ヘプチルベンズイミダゾール、
2−(1−エチルペンチル)ベンズイミダゾール、
2−オクチルベンズイミダゾール、
2−(2,4,4−トリメチルペンチル)ベンズイミダゾール、
2−ノニルベンズイミダゾール、
2−デシルベンズイミダゾール、
2−ウンデシルベンズイミダゾール、
2−ドデシルベンズイミダゾール、
2−トリデシルベンズイミダゾール、
2−テトラデシルベンズイミダゾール、
2−ペンタデシルベンズイミダゾール、
2−ヘキサデシルベンズイミダゾール、
2−ヘプタデシルベンズイミダゾール、
2−(1−ヘプチルデシル)ベンズイミダゾール、
2−ヘキシル−5−メチルベンズイミダゾール、
2−ヘプチル−5,6−ジメチルベンズイミダゾール、
2−オクチル−5−クロロベンズイミダゾール、
2−エチル−5−オクチル−6−ブロモベンズイミダゾール、
2−ペンチル−5,6−ジクロロベンズイミダゾール、
4−フルオロベンズイミダゾール、
2−ペンチル−5−ヨードベンズイミダゾール等が例示される。これらのイミダゾール化合物は、1種または2種以上を組み合わせて使用することが可能である。
化学式(III)で示されるイミダゾール化合物としては、
2,4−ジフェニルイミダゾール、
2−(2−メチルフェニル)−4−フェニルイミダゾール、
2−(3−オクチルフェニル)−4−フェニルイミダゾール、
2−(2,4−ジメチルフェニル)−4−フェニルイミダゾール、
2−フェニル−4−(4−ヘキシルフェニル)イミダゾール、
2−フェニル−4−(2−メチル−5−ブチルフェニル)イミダゾール、
2,4−ジフェニル−5−メチルイミダゾール、
2,4−ジフェニル−5−ヘキシルイミダゾール、
2−(2,4−ジエチルフェニル)−4−(3−プロピル−5−オクチルフェニル)−5−イソブチルイミダゾール、
2−(2−クロロフェニル)−4−フェニルイミダゾール、
2−(3−クロロフェニル)−4−フェニルイミダゾール、
2−(4−クロロフェニル)−4−フェニルイミダゾール、
2−(4−ブロモフェニル)−4−フェニルイミダゾール、
2−(4−ヨードフェニル)−4−フェニルイミダゾール、
2−(4−フルオロフェニル)−4−フェニルイミダゾール、
2−(2,3−ジクロロフェニル)−4−フェニルイミダゾール、
2−(2,4−ジクロロフェニル)−4−フェニルイミダゾール、
2−(2,5−ジクロロフェニル)−4−フェニルイミダゾール、
2−(2,6−ジクロロフェニル)−4−フェニルイミダゾール、
2−(3,4−ジクロロフェニル)−4−フェニルイミダゾール、
2−(3,5−ジクロロフェニル)−4−フェニルイミダゾール、
2−(2,4−ジブロモフェニル)−4−フェニルイミダゾール、
2−(2−メチル−4−クロロフェニル)−4−フェニルイミダゾール、
2−(3−ブロモ−5−オクチルフェニル)−4−フェニルイミダゾール、
2−(4−クロロフェニル)−4−フェニル−5−メチルイミダゾール、
2−(4−ブロモフェニル)−4−フェニル−5−メチルイミダゾール、
2−(4−ヨードフェニル)−4−フェニル−5−メチルイミダゾール、
2−(4−フルオロフェニル)−4−フェニル−5−メチルイミダゾール、
2−(2,3−ジクロロフェニル)−4−フェニル−5−メチルイミダゾール、
2−(2,4−ジクロロフェニル)−4−フェニル−5−メチルイミダゾール、
2−(2,5−ジクロロフェニル)−4−フェニル−5−メチルイミダゾール、
2−(2,6−ジクロロフェニル)−4−フェニル−5−メチルイミダゾール、
2−(3,4−ジクロロフェニル)−4−フェニル−5−メチルイミダゾール、
2−(3,5−ジクロロフェニル)−4−フェニル−5−メチルイミダゾール、
2−(2,4−ジクロロフェニル)−4−フェニル−5−エチルイミダゾール、
2−(2,3−ジクロロフェニル)−4−フェニル−5−デシルイミダゾール、
2−(3,4−ジクロロフェニル)−4−フェニル−5−ヘプタデシルイミダゾール、
2−(2,4−ジブロモフェニル)−4−フェニル−5−イソプロピルイミダゾール、
2−(2−ヘプチル−4−クロロフェニル)−4−フェニル−5−イソブチルイミダゾール、
2−フェニル−4−(2−クロロフェニル)イミダゾール、
2−フェニル−4−(3−クロロフェニル)イミダゾール、
2−フェニル−4−(4−クロロフェニル)イミダゾール、
2−フェニル−4−(4−ブロモフェニル)イミダゾール、
2−フェニル−4−(4−ヨードフェニル)イミダゾール、
2−フェニル−4−(4−フルオロフェニル)イミダゾール、
2−フェニル−4−(2,3−ジクロロフェニル)イミダゾール、
2−フェニル−4−(2,4−ジクロロフェニル)イミダゾール、
2−フェニル−4−(2,5−ジクロロフェニル)イミダゾール、
2−フェニル−4−(2,6−ジクロロフェニル)イミダゾール、
2−フェニル−4−(3,4−ジクロロフェニル)イミダゾール、
2−フェニル−4−(3,5−ジクロロフェニル)イミダゾール、
2−フェニル−4−(2,3−ジブロモフェニル)イミダゾール、
2−フェニル−4−(2−プロピル−3−クロロフェニル)イミダゾール、
2−フェニル−4−(3−ブロモ−4−ヘプチルフェニル)イミダゾール、
2−フェニル−4−(2−クロロフェニル)−5−メチルイミダゾール、
2−フェニル−4−(3−クロロフェニル)−5−メチルイミダゾール、
2−フェニル−4−(4−クロロフェニル)−5−メチルイミダゾール、
2−フェニル−4−(4−ブロモフェニル)−5−メチルイミダゾール、
2−フェニル−4−(4−ヨードフェニル)−5−メチルイミダゾール、
2−フェニル−4−(4−フルオロフェニル)−5−メチルイミダゾール、
2−フェニル−4−(2,3−ジクロロフェニル)−5−メチルイミダゾール、
2−フェニル−4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチルイミダゾール、
2−フェニル−4−(2,5−ジクロロフェニル)−5−メチルイミダゾール、
2−フェニル−4−(2,6−ジクロロフェニル)−5−メチルイミダゾール、
2−フェニル−4−(3,4−ジクロロフェニル)−5−メチルイミダゾール、
2−フェニル−4−(3,5−ジクロロフェニル)−5−メチルイミダゾール、
2−フェニル−4−(2,3−ジクロロフェニル)−5−プロピルイミダゾール、
2−フェニル−4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−ウンデシルイミダゾール、
2−フェニル−4−(2,4−ジブロモフェニル)−5−(1−メチルブチル)イミダゾール、
2−フェニル−4−(2−ヘキシル−4−ヨードフェニル)−5−プロピルイミダゾール、
2,4−ビス(4−クロロフェニル)イミダゾール、
2−(2,4−ジクロロフェニル)−4−(3,4−ジクロロフェニル)−5−メチルイミダゾール、
2−(2−ブロモ−4−オクチルフェニル)−4−(2−メチル−4−ヨードフェニル)−5−オクチルイミダゾール等が例示される。これらのイミダゾール化合物は、1種または2種以上を組み合わせて使用することが可能である。
化学式(IV)で示されるイミダゾール化合物としては、
2−フェニル−4−(1−ナフチル)イミダゾール、
2−フェニル−4−(2−ナフチル)イミダゾール、
2−(4−メチルフェニル)−4−(4−クロロ−6−ブチル−1−ナフチル)イミダゾール、
2−(2−オクチル−4−エチルフェニル)−4−(5−クロロ−7−ヘプチル−1−ナフチル)イミダゾール、
2−(2,4−ジクロロフェニル)−4−(2−イソブチル−6−ブロモ−2−ナフチル)イミダゾール、
2−フェニル−4−(1−ナフチル)−5−メチルイミダゾール、
2−(4−ヨードフェニル)−4−(5,6−ジメチル−1−ナフチル)−5−デシルイミダゾール、
2−フェニル−4−(2−ナフチル)−5−メチルイミダゾール、
2−(2,3−ジフルオロフェニル)−4−(7−オクチル−2−ナフチル)−5−ヘプタデシルイミダゾール等が例示される。これらのイミダゾール化合物は、1種または2種以上を組み合わせて使用することが可能である。
化学式(V)で示されるイミダゾール化合物としては、
2−(1−ナフチル)−4−フェニルイミダゾール、
2−(2−ナフチル)−4−フェニルイミダゾール、
2−(2−メチル−5−クロロ−1−ナフチル)−4−(4−ヘキシルフェニル)イミダゾール、
2−(2−イソブチル−5−ヨード−1−ナフチル)−4−(2−ペンチル−5−フルオロフェニル)イミダゾール、
2−(1−ナフチル)−4−フェニル−5−メチルイミダゾール、
2−(3,6−ジクロロ−2−ナフチル)−4−(2−イソプロピル−5−フルオロフェニル)−5−デシルイミダゾール、
2−(6−プロピル−7−ヨード−1−ナフチル)−4−(3−ヘキシル−6−ブロモフェニル)−5−ヘプタデシルイミダゾール等が例示される。これらのイミダゾール化合物は、1種または2種以上を組み合わせて使用することが可能である。
化学式(VI)で示されるイミダゾール化合物としては、
2−フェニルベンズイミダゾール、
2−(4−メチルフェニル)ベンズイミダゾール、
2−(2,4−ジクロロフェニル)ベンズイミダゾール、
2−(2−ヘキシルフェニル)−5−クロロベンズイミダゾール、
2−(フェニルメチル)ベンズイミダゾール、
2−(4−エチルフェニルメチル)ベンズイミダゾール、
2−(4−クロロフェニルメチル)ベンズイミダゾール、
2−(2,4−ジクロロフェニルメチル)ベンズイミダゾール、
2−(3,4−ジクロロフェニルメチル)ベンズイミダゾール、
2−(4−ブロモフェニルメチル)−5−エチルベンズイミダゾール、
2−(3−ヨードフェニルメチル)−4−クロロベンズイミダゾール、
2−(2−フェニルエチル)ベンズイミダゾール、
2−[2−(3−イソプロピルフェニル)エチル]ベンズイミダゾール、
2−[2−(4−クロロフェニル)エチル]ベンズイミダゾール、
2−[2−(4−クロロフェニル)エチル]−4,5−ジメチルベンズイミダゾール、
2−(3−フェニルプロピル)ベンズイミダゾール、
2−[3−(4−tert−ブチルフェニル)プロピル]ベンズイミダゾール、
2−[3−(2−クロロフェニル)プロピル]ベンズイミダゾール、
2−[3−(4−ブロモフェニル)プロピル]−5−ブチルベンズイミダゾール、
2−(4−フェニルブチル)ベンズイミダゾール、
2−[4−(4−クロロフェニル)ブチル]ベンズイミダゾール、
2−[4−(2,4−ジクロロフェニル)ブチル]−4,7−ジクロロベンズイミダゾール、
2−(5−フェニルペンチル)ベンズイミダゾール、
2−[5−(2−オクチルフェニル)ペンチル]ベンズイミダゾール、
2−[5−(3,4−ジクロロフェニル)ペンチル]−5−ヘプチルベンズイミダゾール、
2−(6−フェニルヘキシル)ベンズイミダゾール、
2−[6−(3−ヘキシルフェニル)ヘキシル]ベンズイミダゾール、
2−[6−(2−エチル−3−フルオロフェニル)ヘキシル]−4−ブチル−5−オクチルベンズイミダゾール等が例示される。これらのイミダゾール化合物は、1種または2種以上を組み合わせて使用することが可能である。
化学式(VII)で示されるイミダゾール化合物としては、
2−(1−ナフチル)ベンズイミダゾール、
2−(1−ナフチル)−4−メチルベンズイミダゾール、
2−(2−ナフチル)ベンズイミダゾール、
2−(1−クロロ−2−ナフチル)−5,6−ジクロロベンズイミダゾール、
2−(1−ナフチルメチル)ベンズイミダゾール、
2−(4,6−ジメチル−1−ナフチルメチル)−5−エチルベンズイミダゾール、
2−(7−ブロモ−1−ナフチルメチル)−5−ブロモベンズイミダゾール、
2−(2−ナフチルメチル)ベンズイミダゾール、
2−(4−イソプロピル−2−ナフチルメチル)−5−tert−ブチルベンズイミダゾール、
2−[2−(1−ナフチル)エチル]ベンズイミダゾール、
2−[2−(5−ペンチル−1−ナフチル)エチル]−5−クロロベンズイミダゾール、
2−[2−(2−ナフチル)エチル]ベンズイミダゾール、
2−[2−(6−ヘプチル−2−ナフチル)エチル]−4−メチル−5−ヘキシルベンズイミダゾール、
2−[3−(1−ナフチル)プロピル]ベンズイミダゾール、
2−[3−(4−ヨード−1−ナフチル)プロピル]−5,6−ジブロモベンズイミダゾール、
2−[3−(2−ナフチル)プロピル]ベンズイミダゾール、
2−[3−(8−イソプロピル−2−ナフチル)プロピル]−5−(2−メチルペンチル)ベンズイミダゾール、
2−[4−(1−ナフチル)ブチル]ベンズイミダゾール、
2−[4−(5−フルオロ−1−ナフチル)ブチル]−4−(2−プロピルブチル)ベンズイミダゾール、
2−[4−(2−ナフチル)ブチル]ベンズイミダゾール、
2−[4−(7−オクチル−2−ナフチル)ブチル]−4,6−ジエチルベンズイミダゾール、
2−[5−(1−ナフチル)ペンチル]ベンズイミダゾール、
2−[5−(6−ペンチル−7−フルオロ−1−ナフチル)ペンチル]−4,7−ジプロピルベンズイミダゾール、
2−[5−(2−ナフチル)ペンチル]ベンズイミダゾール、
2−[5−(6,7−ジメチル−2−ナフチル)ペンチル]−5,6−ジクロロベンズイミダゾール、
2−[6−(6,7−ジエチル−1−ナフチル)ヘキシル]−5−オクチルベンズイミダゾール、
2−[6−(2−ナフチル)ヘキシル]ベンズイミダゾール、
2−[6−(7−エチル−8−ブロモ−2−ナフチル)ヘキシル]−4−ヘキシル−6−フルオロベンズイミダゾール等が例示される。これらのイミダゾール化合物は、1種または2種以上を組み合わせて使用することが可能である。
化学式(VIII)で示されるイミダゾール化合物としては、
2−シクロヘキシルベンズイミダゾール、
2−シクロヘキシル−5,6−ジメチルベンズイミダゾール、
2−シクロヘキシル−5−クロロベンズイミダゾール、
2−シクロヘキシル−4−イソプロピルベンズイミダゾール、
2−(シクロヘキシルメチル)ベンズイミダゾール、
2−(シクロヘキシルメチル)−5−エチルベンズイミダゾール、
2−(シクロヘキシルメチル)−5−ブロモベンズイミダゾール、
2−(2−シクロヘキシルエチル)ベンズイミダゾール、
2−(2−シクロヘキシルエチル)−5−クロロ−6−メチルベンズイミダゾール、
2−(3−シクロヘキシルプロピル)ベンズイミダゾール、
2−(3−シクロヘキシルプロピル)−5−ブチルベンズイミダゾール、
2−(3−シクロヘキシルプロピル)−4,7−ジメチルベンズイミダゾール、
2−(4−シクロヘキシルブチル)ベンズイミダゾール、
2−(4−シクロヘキシルブチル)−5−ヨードベンズイミダゾール、
2−(4−シクロヘキシルブチル)−4−クロロ−5−エチルベンズイミダゾール、
2−(4−シクロヘキシルブチル)−5−オクチルベンズイミダゾール、
2−(5−シクロヘキシルペンチル)ベンズイミダゾール、
2−(5−シクロヘキシルペンチル)−5−ヘキシルベンズイミダゾール、
2−(5−シクロヘキシルペンチル)−5,6−ジブロモベンズイミダゾール、
2−(6−シクロヘキシルヘキシル)ベンズイミダゾール、
2−(6−シクロヘキシルヘキシル)−5−ヘプチルベンズイミダゾール、
2−(6−シクロヘキシルヘキシル)−4−クロロ−5−(2−プロピルブチル)ベンズイミダゾール等が例示される。これらのイミダゾール化合物は、1種または2種以上を組み合わせて使用することが可能である。
化学式(IX)で示されるイミダゾール化合物としては、
2−ベンジル−4−フェニルイミダゾール、
2−ベンジル−4−(2−クロロフェニル)イミダゾール、
2−ベンジル−4−(3−クロロフェニル)イミダゾール、
2−ベンジル−4−(4−クロロフェニル)イミダゾール、
2−ベンジル−4−(4−ブロモフェニル)イミダゾール、
2−ベンジル−4−(2,3−ジクロロフェニル)イミダゾール、
2−ベンジル−4−(2,4−ジクロロフェニル)イミダゾール、
2−ベンジル−4−(2,5−ジクロロフェニル)イミダゾール、
2−ベンジル−4−(2,6−ジクロロフェニル)イミダゾール、
2−ベンジル−4−(3,4−ジクロロフェニル)イミダゾール、
2−ベンジル−4−(3,5−ジクロロフェニル)イミダゾール、
2−ベンジル−4−(2,4−ジブロモフェニル)イミダゾール、
2−ベンジル−4−(2,5−ジブロモフェニル)イミダゾール、
2−ベンジル−4−(2,4,5−トリクロロフェニル)イミダゾール、
2−ベンジル−4−(3,4,5−トリクロロフェニル)イミダゾール、
2−(2−クロロベンジル)−4−フェニルイミダゾール、
2−(3−クロロベンジル)−4−フェニルイミダゾール、
2−(4−クロロベンジル)−4−フェニルイミダゾール、
2−(4−ブロモベンジル)−4−フェニルイミダゾール、
2−(4−クロロベンジル)−4−(4−クロロフェニル)イミダゾール、
4−(4−ブロモフェニル)−2−(4−クロロベンジル)イミダゾール、
2−(4−ブロモベンジル)−4−(4−クロロフェニル)イミダゾール、
2−(4−ブロモベンジル)−4−(4−ブロモフェニル)イミダゾール、
2−(2−クロロベンジル)−4−(2,4−ジクロロフェニル)イミダゾール、
2−(2−クロロベンジル)−4−(3,4−ジクロロフェニル)イミダゾール、
2−(3−クロロベンジル)−4−(2,4−ジクロロフェニル)イミダゾール、
2−(3−クロロベンジル)−4−(3,4−ジクロロフェニル)イミダゾール、
2−(4−クロロベンジル)−4−(2,4−ジクロロフェニル)イミダゾール、
2−(4−クロロベンジル)−4−(3,4−ジクロロフェニル)イミダゾール、
2−(4−クロロベンジル)−4−(2,4−ジブロモフェニル)イミダゾール、
2−(2−ブロモベンジル)−4−(3,4−ジクロロフェニル)イミダゾール、
2−(4−ブロモベンジル)−4−(2,4,5−トリクロロフェニル)イミダゾール、
2−(2,3−ジクロロベンジル)−4−フェニルイミダゾール、
2−(2,4−ジクロロベンジル)−4−フェニルイミダゾール、
2−(2,5−ジクロロベンジル)−4−フェニルイミダゾール、
2−(2,6−ジクロロベンジル)−4−フェニルイミダゾール、
2−(3,4−ジクロロベンジル)−4−フェニルイミダゾール、
2−(3,5−ジクロロベンジル)−4−フェニルイミダゾール、
2−(2,4−ジブロモベンジル)−4−フェニルイミダゾール、
4−(2−クロロフェニル)−2−(2,4−ジクロロベンジル)イミダゾール、
4−(2−クロロフェニル)−2−(3,4−ジクロロベンジル)イミダゾール、
4−(3−クロロフェニル)−2−(2,4−ジクロロベンジル)イミダゾール、
4−(3−クロロフェニル)−2−(3,4−ジクロロベンジル)イミダゾール、
4−(4−クロロフェニル)−2−(2,4−ジクロロベンジル)イミダゾール、
4−(4−クロロフェニル)−2−(3,4−ジクロロベンジル)イミダゾール、
4−(2−ブロモフェニル)−2−(2,4−ジクロロベンジル)イミダゾール、
4−(2−ブロモフェニル)−2−(3,4−ジクロロベンジル)イミダゾール、
4−(4−クロロフェニル)−2−(2,5−ジブロモベンジル)イミダゾール、
2−(2,3−ジクロロベンジル)−4−(2,4−ジクロロフェニル)イミダゾール、
2−(2,4−ジクロロベンジル)−4−(2,4−ジクロロフェニル)イミダゾール、
2−(2,5−ジクロロベンジル)−4−(2,4−ジクロロフェニル)イミダゾール、
2−(2,6−ジクロロベンジル)−4−(2,4−ジクロロフェニル)イミダゾール、
2−(3,4−ジクロロベンジル)−4−(2,4−ジクロロフェニル)イミダゾール、
2−(3,5−ジクロロベンジル)−4−(2,4−ジクロロフェニル)イミダゾール、
2−(2,3−ジクロロベンジル)−4−(3,4−ジクロロフェニル)イミダゾール、
2−(2,4−ジクロロベンジル)−4−(3,4−ジクロロフェニル)イミダゾール、
2−(2,5−ジクロロベンジル)−4−(3,4−ジクロロフェニル)イミダゾール、
2−(2,6−ジクロロベンジル)−4−(3,4−ジクロロフェニル)イミダゾール、
2−(3,4−ジクロロベンジル)−4−(3,4−ジクロロフェニル)イミダゾール、
2−(3,5−ジクロロベンジル)−4−(3,4−ジクロロフェニル)イミダゾール、
2−(2,4−ジブロモベンジル)−4−(3,4−ジブロモフェニル)イミダゾール、
2−(2,4−ジクロロベンジル)−4−(3,4,5−トリクロロフェニル)イミダゾール、
2−(2,4−ジブロモベンジル)−4−(3,4,5−トリクロロフェニル)イミダゾール、
4−フェニル−2−(3,4,5−トリクロロベンジル)イミダゾール、
4−フェニル−2−(2,4,5−トリブロモベンジル)イミダゾール、
4−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(3,4,5−トリクロロベンジル)イミダゾール、
4−(2,4−ジブロモフェニル)−2−(3,4,5−トリクロロベンジル)イミダゾール、
4−(3,4−ジクロロフェニル)−2−(2,4,5−トリブロモベンジル)イミダゾール、
2−(3,4,5−トリクロロベンジル)−4−(2,4,5−トリクロロフェニル)イミダゾール(以上、化学式(IX)において、Rが水素原子であるイミダゾール化合物)、
2−ベンジル−5−メチル−4−フェニルイミダゾール、
2−ベンジル−4−(2−クロロフェニル)−5−メチルイミダゾール、
2−ベンジル−4−(3−クロロフェニル)−5−メチルイミダゾール、
2−ベンジル−4−(4−クロロフェニル)−5−メチルイミダゾール、
2−ベンジル−4−(4−ブロモフェニル)−5−メチルイミダゾール、
2−ベンジル−4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチルイミダゾール、
2−ベンジル−4−(3,4−ジクロロフェニル)−5−メチルイミダゾール、
2−ベンジル−4−(2,4−ジブロモフェニル)−5−メチルイミダゾール、
2−ベンジル−5−メチル−4−(2,4,5−トリクロロフェニル)イミダゾール、
2−(4−クロロベンジル)−5−メチル−4−フェニルイミダゾール、
2−(4−ブロモベンジル)−5−メチル−4−フェニルイミダゾール、
2−(4−クロロベンジル)−4−(4−クロロフェニル)−5−メチルイミダゾール、
4−(4−ブロモフェニル)−2−(2−クロロベンジル)−5−メチルイミダゾール、
2−(4−ブロモベンジル)−4−(4−クロロフェニル)−5−メチルイミダゾール、
2−(4−ブロモベンジル)−4−(4−ブロモフェニル)−5−メチルイミダゾール、
2−(2−クロロベンジル)−4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチルイミダゾール、
2−(2−クロロベンジル)−4−(3,4−ジクロロフェニル)−5−メチルイミダゾール、
2−(3−クロロベンジル)−4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチルイミダゾール、
2−(3−クロロベンジル)−4−(3,4−ジクロロフェニル)−5−メチルイミダゾール、
2−(4−クロロベンジル)−4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチルイミダゾール、
2−(4−クロロベンジル)−4−(3,4−ジクロロフェニル)−5−メチルイミダゾール、
2−(4−クロロベンジル)−4−(2,4−ジブロモフェニル)−5−メチルイミダゾール、
2−(4−ブロモベンジル)−4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチルイミダゾール、
2−(4−ブロモベンジル)−4−(3,4−ジクロロフェニル)−5−メチルイミダゾール、
2−(4−ブロモベンジル)−5−メチル−4−(2,4,5−トリクロロフェニル)イミダゾール、
2−(2,4−ジクロロベンジル)−5−メチル−4−フェニルイミダゾール、
2−(3,4−ジクロロベンジル)−5−メチル−4−フェニルイミダゾール、
2−(2,4−ジブロモベンジル)−5−メチル−4−フェニルイミダゾール、
4−(2−クロロフェニル)−2−(2,4−ジクロロベンジル)−5−メチルイミダゾール、
4−(2−クロロフェニル)−2−(3,4−ジクロロベンジル)−5−メチルイミダゾール、
4−(3−クロロフェニル)−2−(2,4−ジクロロベンジル)−5−メチルイミダゾール、
4−(3−クロロフェニル)−2−(3,4−ジクロロベンジル)−5−メチルイミダゾール、
4−(4−クロロフェニル)−2−(2,4−ジクロロベンジル)−5−メチルイミダゾール、
4−(4−クロロフェニル)−2−(3,4−ジクロロベンジル)−5−メチルイミダゾール、
4−(2−ブロモフェニル)−2−(2,4−ジクロロベンジル)−5−メチルイミダゾール、
4−(4−ブロモフェニル)−2−(3,4−ジクロロベンジル)−5−メチルイミダゾール、
2−(2,4−ジクロロベンジル)−4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチルイミダゾール、
2−(3,4−ジクロロベンジル)−4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチルイミダゾール、
2−(2,4−ジクロロベンジル)−4−(3,4−ジクロロフェニル)−5−メチルイミダゾール、
2−(3,4−ジクロロベンジル)−4−(3,4−ジクロロフェニル)−5−メチルイミダゾール、
2−(2,4−ジブロモベンジル)−4−(3,4−ジブロモフェニル)−5−メチルイミダゾール、
2−(3,4−ジクロロベンジル)−5−メチル−4−(2,4,6−トリブロモフェニル)イミダゾール、
2−(2,4−ジブロモベンジル)−5−メチル−4−(2,4,5−トリブロモフェニル)イミダゾール、
5−メチル−4−フェニル−2−(2,4,5−トリブロモベンジル)イミダゾール、
4−(4−ブロモフェニル)−5−メチル−2−(2,4,6−トリブロモベンジル)イミダゾール(以上、化学式(IX)において、Rがメチル基であるイミダゾール化合物)等が例示される。これらのイミダゾール化合物は、1種または2種以上を組み合わせて使用することが可能である。
本発明に使用する処理液Aは、前記のイミダゾール化合物を、後述する可溶化剤および助剤と共に、水に溶解させることにより調製される。
この処理液中のイミダゾール化合物の含有量は、0.01〜10重量%の割合が好ましく、0.1〜5重量%の割合がより好ましい。イミダゾール化合物の含有量が0.01重量%より少ないと、銅表面に形成される化成皮膜の膜厚が薄くなり、銅表面の酸化を十分に防止することができない虞がある。また、10重量%より多い場合には処理液中にイミダゾール化合物が溶け残ったり、あるいは完溶したとしても再析出する虞があり好ましくない。
これらのイミダゾール化合物のうち、化学式(I)で示されるイミダゾール化合物は、日本化学会誌、第89巻、第9号、868−872頁(1968年).に記載の方法に準拠して合成することができる。
化学式(II)で示されるイミダゾール化合物は、J.Am.Chem.Soc.,59,178(1937).に記載の方法に準拠して合成することができる。
化学式(III)で示されるイミダゾール化合物は、特開2005-104878号公報に記載の方法に準拠して合成することができる。
化学式(IV)で示されるイミダゾール化合物は、特開2006-36683号公報に記載の方法に準拠して合成することができる。
化学式(V)で示されるイミダゾール化合物は、特開2006-36683号公報に記載の方法に準拠して合成することができる。
化学式(VI)で示されるイミダゾール化合物は、Science of
Synthesis,12,529(2002).に記載の方法に準拠して合成することができる。
化学式(VII)で示されるイミダゾール化合物は、Biochemical
Pharmacology,36,463(1987).に記載の方法に準拠して合成することができる。
化学式(VIII)で示されるイミダゾール化合物は、J.Am.Chem.Soc.,59,178(1937).に記載の方法に準拠して合成することができる。
化学式(IX)で示されるイミダゾール化合物は、特開2010-150651号公報に記載の方法に準拠して合成することができる。
続いて、処理液Bについて説明する。
処理液Bに使用するイミダゾール化合物は、前記の化学式(X)で示される
4−フェニル−2−(2−チエニル)イミダゾール、
4−(2−クロロフェニル)−2−(2−チエニル)イミダゾール、
4−(3−クロロフェニル)−2−(2−チエニル)イミダゾール、
4−(4−クロロフェニル)−2−(2−チエニル)イミダゾール、
4−(2,3−ジクロロフェニル)−2−(2−チエニル)イミダゾール、
4−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(2−チエニル)イミダゾール、
4−(2,5−ジクロロフェニル)−2−(2−チエニル)イミダゾール、
4−(2,6−ジクロロフェニル)−2−(2−チエニル)イミダゾール、
4−(3,4−ジクロロフェニル)−2−(2−チエニル)イミダゾール、
4−(3,5−ジクロロフェニル)−2−(2−チエニル)イミダゾール、
4−(1−ナフチル)−2−(2−チエニル)イミダゾール、
4−(2−ナフチル)−2−(2−チエニル)イミダゾール
(以上、化学式(X)において、Rが水素原子であって、Rが2−チエニル基であるイミダゾール化合物)、
5−メチル−4−フェニル−2−(2−チエニル)イミダゾール、
4−(2−クロロフェニル)−5−メチル−2−(2−チエニル)イミダゾール、
4−(3−クロロフェニル)−5−メチル−2−(2−チエニル)イミダゾール、
4−(4−クロロフェニル)−5−メチル−2−(2−チエニル)イミダゾール、
4−(2,3−ジクロロフェニル)−5−メチル−2−(2−チエニル)イミダゾール、
4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−2−(2−チエニル)イミダゾール、
4−(2,5−ジクロロフェニル)−5−メチル−2−(2−チエニル)イミダゾール、
4−(2,6−ジクロロフェニル)−5−メチル−2−(2−チエニル)イミダゾール、
4−(3,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−2−(2−チエニル)イミダゾール、
4−(3,5−ジクロロフェニル)−5−メチル−2−(2−チエニル)イミダゾール、
5−メチル−4−(1−ナフチル)−2−(2−チエニル)イミダゾール、
5−メチル−4−(2−ナフチル)−2−(2−チエニル)イミダゾール
(以上、化学式(X)において、Rがメチル基であって、Rが2−チエニル基であるイミダゾール化合物)、
4,5−ジフェニル−2−(2−チエニル)イミダゾール、
4−(2−クロロフェニル)−5−フェニル−2−(2−チエニル)イミダゾール、
4−(3−クロロフェニル)−5−フェニル−2−(2−チエニル)イミダゾール、
4−(4−クロロフェニル)−5−フェニル−2−(2−チエニル)イミダゾール、
4−(2,3−ジクロロフェニル)−5−フェニル−2−(2−チエニル)イミダゾール、
4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−フェニル−2−(2−チエニル)イミダゾール、
4−(2,5−ジクロロフェニル)−5−フェニル−2−(2−チエニル)イミダゾール、
4−(2,6−ジクロロフェニル)−5−フェニル−2−(2−チエニル)イミダゾール、
4−(3,4−ジクロロフェニル)−5−フェニル−2−(2−チエニル)イミダゾール、
4−(3,5−ジクロロフェニル)−5−フェニル−2−(2−チエニル)イミダゾール、
4−(1−ナフチル)−5−フェニル−2−(2−チエニル)イミダゾール、
4−(2−ナフチル)−5−フェニル−2−(2−チエニル)イミダゾール
(以上、化学式(X)において、Rがフェニル基であって、Rが2−チエニル基であるイミダゾール化合物)、
4−フェニル−2−(3−チエニル)イミダゾール、
4−(2−クロロフェニル)−2−(3−チエニル)イミダゾール、
4−(3−クロロフェニル)−2−(3−チエニル)イミダゾール、
4−(4−クロロフェニル)−2−(3−チエニル)イミダゾール、
4−(2,3−ジクロロフェニル)−2−(3−チエニル)イミダゾール、
4−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(3−チエニル)イミダゾール、
4−(2,5−ジクロロフェニル)−2−(3−チエニル)イミダゾール、
4−(2,6−ジクロロフェニル)−2−(3−チエニル)イミダゾール、
4−(3,4−ジクロロフェニル)−2−(3−チエニル)イミダゾール、
4−(3,5−ジクロロフェニル)−2−(3−チエニル)イミダゾール、
4−(1−ナフチル)−2−(3−チエニル)イミダゾール、
4−(2−ナフチル)−2−(3−チエニル)イミダゾール
(以上、化学式(X)において、Rが水素原子であって、Rが3−チエニル基であるイミダゾール化合物)、
5−メチル−4−フェニル−2−(3−チエニル)イミダゾール、
4−(2−クロロフェニル)−5−メチル−2−(3−チエニル)イミダゾール、
4−(3−クロロフェニル)−5−メチル−2−(3−チエニル)イミダゾール、
4−(4−クロロフェニル)−5−メチル−2−(3−チエニル)イミダゾール、
4−(2,3−ジクロロフェニル)−5−メチル−2−(3−チエニル)イミダゾール、
4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−2−(3−チエニル)イミダゾール、
4−(2,5−ジクロロフェニル)−5−メチル−2−(3−チエニル)イミダゾール、
4−(2,6−ジクロロフェニル)−5−メチル−2−(3−チエニル)イミダゾール、
4−(3,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−2−(3−チエニル)イミダゾール、
4−(3,5−ジクロロフェニル)−5−メチル−2−(3−チエニル)イミダゾール、
5−メチル−4−(1−ナフチル)−2−(3−チエニル)イミダゾール、
5−メチル−4−(2−ナフチル)−2−(3−チエニル)イミダゾール
(以上、化学式(X)において、Rがメチル基であって、Rが3−チエニル基であるイミダゾール化合物)、
4,5−ジフェニル−2−(3−チエニル)イミダゾール、
4−(2−クロロフェニル)−5−フェニル−2−(3−チエニル)イミダゾール、
4−(3−クロロフェニル)−5−フェニル−2−(3−チエニル)イミダゾール、
4−(4−クロロフェニル)−5−フェニル−2−(3−チエニル)イミダゾール、
4−(2,3−ジクロロフェニル)−5−フェニル−2−(3−チエニル)イミダゾール、
4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−フェニル−2−(3−チエニル)イミダゾール、
4−(2,5−ジクロロフェニル)−5−フェニル−2−(3−チエニル)イミダゾール、
4−(2,6−ジクロロフェニル)−5−フェニル−2−(3−チエニル)イミダゾール、
4−(3,4−ジクロロフェニル)−5−フェニル−2−(3−チエニル)イミダゾール、
4−(3,5−ジクロロフェニル)−5−フェニル−2−(3−チエニル)イミダゾール、
4−(1−ナフチル)−5−フェニル−2−(3−チエニル)イミダゾール、
4−(2−ナフチル)−5−フェニル−2−(3−チエニル)イミダゾール
(以上、化学式(X)において、Rがフェニル基であって、Rが3−チエニル基であるイミダゾール化合物)、
4−フェニル−2−(2−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(2−クロロフェニル)−2−(2−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(3−クロロフェニル)−2−(2−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(4−クロロフェニル)−2−(2−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(2,3−ジクロロフェニル)−2−(2−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(2−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(2,5−ジクロロフェニル)−2−(2−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(2,6−ジクロロフェニル)−2−(2−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(3,4−ジクロロフェニル)−2−(2−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(3,5−ジクロロフェニル)−2−(2−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(1−ナフチル)−2−(2−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(2−ナフチル)−2−(2−チエニルメチル)イミダゾール
(以上、化学式(X)において、Rが水素原子であって、Rが2−チエニルメチル基であるイミダゾール化合物)、
5−メチル−4−フェニル−2−(2−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(2−クロロフェニル)−5−メチル−2−(2−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(3−クロロフェニル)−5−メチル−2−(2−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(4−クロロフェニル)−5−メチル−2−(2−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(2,3−ジクロロフェニル)−5−メチル−2−(2−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−2−(2−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(2,5−ジクロロフェニル)−5−メチル−2−(2−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(2,6−ジクロロフェニル)−5−メチル−2−(2−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(3,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−2−(2−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(3,5−ジクロロフェニル)−5−メチル−2−(2−チエニルメチル)イミダゾール、
5−メチル−4−(1−ナフチル)−2−(2−チエニルメチル)イミダゾール、
5−メチル−4−(2−ナフチル)−2−(2−チエニルメチル)イミダゾール
(以上、化学式(X)において、Rがメチル基であって、Rが2−チエニルメチル基であるイミダゾール化合物)、
4,5−ジフェニル−2−(2−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(2−クロロフェニル)−5−フェニル−2−(2−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(3−クロロフェニル)−5−フェニル−2−(2−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(4−クロロフェニル)−5−フェニル−2−(2−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(2,3−ジクロロフェニル)−5−フェニル−2−(2−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−フェニル−2−(2−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(2,5−ジクロロフェニル)−5−フェニル−2−(2−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(2,6−ジクロロフェニル)−5−フェニル−2−(2−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(3,4−ジクロロフェニル)−5−フェニル−2−(2−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(3,5−ジクロロフェニル)−5−フェニル−2−(2−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(1−ナフチル)−5−フェニル−2−(2−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(2−ナフチル)−5−フェニル−2−(2−チエニルメチル)イミダゾール
(以上、化学式(X)において、Rがフェニル基であって、Rが2−チエニルメチル基であるイミダゾール化合物)、
4−フェニル−2−(3−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(2−クロロフェニル)−2−(3−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(3−クロロフェニル)−2−(3−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(4−クロロフェニル)−2−(3−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(2,3−ジクロロフェニル)−2−(3−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(3−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(2,5−ジクロロフェニル)−2−(3−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(2,6−ジクロロフェニル)−2−(3−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(3,4−ジクロロフェニル)−2−(3−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(3,5−ジクロロフェニル)−2−(3−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(1−ナフチル)−2−(3−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(2−ナフチル)−2−(3−チエニルメチル)イミダゾール
(以上、化学式(X)において、Rが水素原子であって、Rが3−チエニルメチル基であるイミダゾール化合物)、
5−メチル−4−フェニル−2−(3−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(2−クロロフェニル)−5−メチル−2−(3−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(3−クロロフェニル)−5−メチル−2−(3−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(4−クロロフェニル)−5−メチル−2−(3−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(2,3−ジクロロフェニル)−5−メチル−2−(3−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−2−(3−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(2,5−ジクロロフェニル)−5−メチル−2−(3−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(2,6−ジクロロフェニル)−5−メチル−2−(3−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(3,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−2−(3−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(3,5−ジクロロフェニル)−5−メチル−2−(3−チエニルメチル)イミダゾール、
5−メチル−4−(1−ナフチル)−2−(3−チエニルメチル)イミダゾール、
5−メチル−4−(2−ナフチル)−2−(3−チエニルメチル)イミダゾール
(以上、化学式(X)において、Rがメチル基であって、Rが3−チエニルメチル基であるイミダゾール化合物)、
4,5−ジフェニル−2−(3−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(2−クロロフェニル)−5−フェニル−2−(3−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(3−クロロフェニル)−5−フェニル−2−(3−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(4−クロロフェニル)−5−フェニル−2−(3−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(2,3−ジクロロフェニル)−5−フェニル−2−(3−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(2,4−ジクロロフェニル)−5−フェニル−2−(3−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(2,5−ジクロロフェニル)−5−フェニル−2−(3−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(2,6−ジクロロフェニル)−5−フェニル−2−(3−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(3,4−ジクロロフェニル)−5−フェニル−2−(3−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(3,5−ジクロロフェニル)−5−フェニル−2−(3−チエニルメチル)イミダゾール、
4−(1−ナフチル)−5−フェニル−2−(3−チエニルメチル)イミダゾール
および、
4−(2−ナフチル)−5−フェニル−2−(3−チエニルメチル)イミダゾール
(以上、化学式(X)において、Rがフェニル基であって、Rが3−チエニルメチル基であるイミダゾール化合物)である。これらのイミダゾール化合物は、1種または2種以上を組み合わせて使用することが可能である。
本発明に使用する処理液Bは、前記のイミダゾール化合物を、後述する可溶化剤および助剤と共に、水に溶解させることにより調製される。
この処理液中のイミダゾール化合物の含有量は、0.01〜10重量%の割合が好ましく、0.1〜5重量%の割合がより好ましい。イミダゾール化合物の含有量が0.01重量%より少ないと、銅表面に形成される化成皮膜の膜厚が薄くなり、銅表面の酸化を十分に防止することができない虞がある。また、10重量%より多い場合には処理液中にイミダゾール化合物が溶け残ったり、あるいは完溶したとしても再析出する虞があり好ましくない。
前記の化学式(X)で示されるイミダゾール化合物は、例えば、反応スキーム(1)で示される合成法を採用することにより合成することができる。なお、アミジン化合物としては、アミジン塩酸塩化合物を好ましく使用することができる。
Figure 2014101553
(但し、式中のR、RおよびRは前記と同様であり、Xは塩素原子、臭素原子または沃素原子を表す。)
前述の処理液Aと処理液B(以下、両者を併せて、単に処理液と云うことがある)に使用する可溶化剤および助剤について説明する。
処理液の調製において、イミダゾール化合物を水に溶解(水溶液化)させるに当たっては、通常、可溶化剤として有機酸または無機酸を使用する。
この際に使用される代表的な有機酸としては、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、グリオキシル酸、ピルビン酸、アセト酢酸、レブリン酸、ヘプタン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、グリコール酸、グリセリン酸、乳酸、グルコン酸、アクリル酸、メトキシ酢酸、エトキシ酢酸、プロポキシ酢酸、ブトキシ酢酸、2−(2−メトキシエトキシ)酢酸、2−[2−(2−エトキシエトキシ)エトキシ]酢酸、2−{2−[2−(2−エトキシエトキシ)エトキシ]エトキシ}酢酸、3−メトキシプロピオン酸、3−エトキシプロピオン酸、3−プロポキシプロピオン酸、3−ブトキシプロピオン酸、安息香酸、パラニトロ安息香酸、パラトルエンスルホン酸、サリチル酸、ピクリン酸、蓚酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、アジピン酸等が挙げられ、無機酸としては、塩酸、リン酸、硝酸等が挙げられる。
これらの酸は、単独または組み合わせて使用することが可能であり、処理液中に好ましくは0.1〜50重量%の割合、より好ましくは1〜30重量%の割合で含有される。
また、前記の可溶化剤と共に、有機溶剤を併用することができる。
この有機溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、2−プロパノール、n−ブタノール、エチレングリコール等のアルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル等のセロソルブ類、あるいはアセトン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセチルアセトン等の水と自由に混和するものが好ましい。
これらの有機溶剤は、単独または組み合わせて使用することが可能であり、処理液中に好ましくは0.1〜50重量%の割合、より好ましくは1〜40重量%の割合で含有される。
本発明に使用する処理液には、銅の表面における化成皮膜の形成速度(造膜性)を速めるために、銅化合物を助剤として使用することができ、また形成された化成皮膜の耐熱性を更に高めるために、亜鉛化合物を助剤として使用することができる。
この銅化合物としては、例えばギ酸銅、酢酸銅、シュウ酸銅、塩化第一銅、塩化第二銅、臭化第一銅、臭化第二銅、ヨウ化銅、水酸化銅、リン酸銅、硫酸銅、硝酸銅等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を併用することができる。
また、この亜鉛化合物としては、例えば酸化亜鉛、ギ酸亜鉛、酢酸亜鉛、シュウ酸亜鉛、乳酸亜鉛、クエン酸亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛、リン酸亜鉛、塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を併用することができる。
前記の銅化合物および亜鉛化合物の何れも、処理液中に好ましくは0.01〜5重量%の割合、より好ましくは0.02〜3重量%の割合で含有される。
本発明に使用する処理液には、化成皮膜の耐熱性を更に高めるために、ハロゲン化合物を助剤として使用することができる。
このハロゲン化合物としては、例えばフッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化アンモニウム、塩化ナトリム、塩化カリウム、塩化アンモニウム、2−クロロプロピオン酸、3−クロロプロピオン酸、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化アンモニウム、2−ブロモプロピオン酸、3−ブロモプロピオン酸、ヨウ化ナトリム、ヨウ化カリウム、ヨウ化アンモニウム、2−ヨードプロピオン酸、3−ヨードプロピオン酸等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を併用することができる。
前記のハロゲン化合物は、処理液中に好ましくは0.001〜1重量%の割合、より好ましくは0.01〜0.1重量%の割合で含有される。
前述の銅化合物および亜鉛化合物やハロゲン化合物以外にも、化成皮膜の特性改善の為の変性を目的として、マンガン化合物、コバルト化合物、ニッケル化合物等の金属化合物やクラウンエーテル、ビピリジン、ポルフィリン、フェナントロリン等の配位化合物を助剤として使用することができる。
なお、マンガン化合物としては、例えばギ酸マンガン、塩化マンガン、シュウ酸マンガン、硫酸マンガン、炭酸マンガン等が挙げられ、コバルト化合物としては、例えば酢酸コバルト、硫酸コバルト、硝酸コバルト等が挙げられ、ニッケル化合物としては、例えば塩化ニッケル、酢酸ニッケル、硝酸ニッケル、炭酸ニッケル、硫酸ニッケル等が挙げられる。
金属化合物については、その1種または2種以上を、処理液中に好ましくは0.01〜10重量%の割合、より好ましくは0.02〜5重量%の割合で含有させれば良く、配位化合物については、その1種または2種以上を、処理液中に好ましくは0.001〜10重量%の割合、より好ましくは0.01〜5重量%の割合で含有させれば良い。
本発明に使用する処理液には、金(Au)の表面への化成皮膜の形成を抑制しつつ、銅の表面への化成皮膜の形成速度を速めるために、キレート剤および鉄化合物を助剤として使用することができる。
キレート剤としては、イミノ二酢酸、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、1,2−ジアミノシクロヘキサン四酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、N,N−ビス(2−ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン二酢酸、エチレンジアミン二プロピオン酸、エチレンジアミン二酢酸、ジアミノプロパノール四酢酸、ヘキサメチレンジアミン四酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、ジアミノプロパン四酢酸、ニトリロ三プロピオン酸、エチレンジアミンテトラキスメチレンホスホン酸、ニトリロトリスメチレンホスホン酸、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸等とこれらの塩類が挙げられる。
鉄化合物としては、塩化鉄(II)、塩化鉄(III)、臭化鉄(II)、臭化鉄(III)、硝酸鉄(II)、硝酸鉄(III)、硫酸鉄(II)、硫酸鉄(III)、過塩素酸鉄(II)、過塩素酸鉄(III)、硫酸アンモニウム鉄(II)、硫酸アンモニウム鉄(III)、クエン酸鉄(III)アンモニウム、蓚酸鉄(III)アンモニウム、クエン酸鉄(III)、2−エチルヘキサン鉄(III)、フマル酸鉄(II)、乳酸鉄(II)、蓚酸鉄(II)等が挙げられる。
処理液を用いて銅の表面を処理する際には、処理液のpHを調整することが好ましい。このpHは、処理液の組成(成分の種類と含有量)や後述する処理温度と処理時間に応じて適宜設定される。
pHを下げる場合には、前述の有機酸または無機酸を使用することができ、pHを上げる場合には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムまたは水酸化バリウムの他、アンモニアもしくはモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアミン類等の緩衝作用を有する物質が好ましく使用できる。
本発明により銅の表面を処理するには、ソフトエッチングや酸洗等の常法に従って前処理を行った後、処理液Aを銅の表面に接触させて、次いで、処理液Bを銅の表面に接触させればよい。このような処理により、銅の表面には、イミダゾール化合物に由来する化成皮膜が形成される。
処理液Aと処理液Bを銅の表面に接触させる方法としては、浸漬、噴霧、塗布等の手段を採用することができる。
処理液Aを銅の表面に接触させる際の液温(処理温度)については、10〜60℃とすることが好ましく、20〜50℃とすることがより好ましい。
また、処理液Aと銅を接触させる時間については、1秒〜10分とすることが好ましいが、処理温度との関係において、銅表面に所望の厚さの化成皮膜が形成されるように、適宜設定すればよい。
なお、銅の表面に形成する化成皮膜の厚さは、0.01〜0.5μmであることが好ましい。
処理液Bを銅の表面に接触させる際の液温(処理温度)については、10〜70℃とすることが好ましい。
また、処理液Bと銅を接触させる時間については、1秒〜10分とすることが好ましいが、処理温度との関係において、銅の表面に所望の厚さの化成皮膜が形成されるように、適宜設定すればよい。
なお、銅の表面に形成する化成皮膜の厚さは、0.1〜0.5μmであることが好ましい。
本発明の実施に適する半田としては、従来知られたSn−Pb系の共晶半田の他、Sn−Ag−Cu系、Sn−Ag−Bi系、Sn−Bi系、Sn−Ag−Bi−In系、Sn−Zn系、Sn−Cu系等の無鉛半田が挙げられる。
また本発明の半田付け方法は、加熱溶融した液体状の半田が入っている半田槽の上を、プリント配線板を流し、電子部品とプリント配線板の接合部に半田付けを行なうフロー法または、予めプリント配線板にペースト状のクリーム半田を回路パターンに合わせて印刷し、そこに電子部品を実装し、プリント配線板を加熱して半田を溶融させ、半田付けを行うリフロー法等に適応し得るものである。
以下、本発明を実施例および比較例によって具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、実施例および比較例の処理液A、Bに使用したイミダゾール化合物ならびに評価試験方法は次のとおりである。
[処理液Aに使用したイミダゾール化合物]
・2,4−ジフェニルイミダゾール(特開平7−243053号公報に記載の方法に準拠して合成した。)
・2−オクチルベンズイミダゾール(J.Am.Chem.Soc.,59,178(1937).に記載の方法に準拠して合成した。)
・2−ペンチルベンズイミダゾール(同上)
・2−(2,4,4−トリメチルペンチル)ベンズイミダゾール(同上)
・2−(4−クロロフェニルメチル)ベンズイミダゾール(Science of
Synthesis,12,529(2002).に記載の方法に準拠して合成した。)
[処理液Bに使用したイミダゾール化合物]
・4−フェニル−2−(2−チエニル)イミダゾール(参考例1参照)
・4−(1−ナフチル)−2−(2−チエニル)イミダゾール(参考例2参照)
・4−(2−ナフチル)−2−(2−チエニル)イミダゾール(参考例3参照)
・4−(3,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−2−(2−チエニル)イミダゾール(参考例4参照)
・4−(3,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−2−(2−チエニルメチル)イミダゾール(参考例5参照)
・2−ウンデシルイミダゾール(四国化成工業社製、商品名「C11Z」)
・2−ベンジル−4−フェニルイミダゾール(特開2010−150651号公報に記載の方法に準拠して合成した。)
・2−フェニルイミダゾール(四国化成工業社製、商品名「2PZ」)
・2−ノニルベンズイミダゾール(SIGMA-ALDRICH社製、試薬)
・2−ベンジルベンズイミダゾール(「Science of Synthesis,12,529(2002)」に記載の方法に準拠して合成した。)
〔参考例1〕
<4−フェニル−2−(2−チエニル)イミダゾールの合成>
2−シアノチオフェン51.0g(0.467mol)および脱水エタノール22.6g(0.491mol)を脱水ジクロロメタン25gに溶解し、氷冷下4〜10℃にて、塩化水素ガス27.4g(0.752mol)を2時間かけて吹き込んだ。同温度にて撹拌を続けると、約2時間後に結晶が析出した。
この反応液を5℃に温調した冷蔵庫内に3日間放置した後、溶媒を減圧留去して、暗赤色結晶性塊状の2−チオフェンイミド酸エチル塩酸塩89.0g(0.464mol、収率99.4%)を得た。
この2−チオフェンイミド酸エチル塩酸塩を粉砕した後、脱水エタノール80gにアンモニア13.6g(0.799mol)を吸収させたエタノール溶液を、氷冷下にて少量ずつ注ぎ加えた後に4時間撹拌し、更に室温に戻して一晩撹拌した。
反応懸濁液から溶媒を減圧留去し、固体濃縮物をヘキサン−ジクロロメタン(2:1体積比)混合液300mlにて洗浄後、減圧下にて乾燥し、微暗桃色粉末状の2−チオフェンカルボキサミジン塩酸塩72.0g(0.443mol、収率94.8%対2−シアノチオフェン)を得た。
この2−チオフェンカルボキサミジン塩酸塩24.4g(0.150mol)、炭酸カリウム54.0g(0.391mol)とN,N−ジメチルアセトアミド81gからなる懸濁液を50℃にて15分間撹拌後、2−ブロモアセトフェノン29.9g(0.150mol)とトルエン75gからなる溶液を、50〜55℃にて40分間かけて滴下し、70℃にて3.5時間撹拌した。
この反応懸濁液を冷却後、水500mlにて2回洗浄し、トルエン層に析出した固形分を濾取した。取り出したケーキをトルエンと水で順次洗浄し、減圧下にて乾燥して黄褐色粉末18.1g(粗収率53.3%)を得た。
この粉末をアセトニトリルより再結晶して、クリーム色結晶状の4−フェニル−2−(2−チエニル)イミダゾール12.8g(0.0566mol、収率37.7%)を得た。
〔参考例2〕
<4−(1−ナフチル)−2−(2−チエニル)イミダゾールの合成>
参考例1の2−ブロモアセトフェノンを2−ブロモ−1′−アセトナフトンに代えて、参考例1の方法に準拠して4−(1−ナフチル)−2−(2−チエニル)イミダゾールを合成した。
〔参考例3〕
<4−(2−ナフチル)−2−(2−チエニル)イミダゾールの合成>
参考例1の2−ブロモアセトフェノンを2−ブロモ−2′−アセトナフトンに代えて、参考例1の方法に準拠して4−(2−ナフチル)−2−(2−チエニル)イミダゾールを合成した。
〔参考例4〕
<4−(3,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−2−(2−チエニル)イミダゾール
の合成>
参考例1の2−ブロモアセトフェノンを2−ブロモ−3′,4′−ジクロロプロピオフェノンに代えて、参考例1の方法に準拠して4−(3,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−2−(2−チエニル)イミダゾールを合成した。
〔参考例5〕
<4−(3,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−2−(2−チエニルメチル)イミダゾールの合成>
まず、参考例1の2−シアノチオフェンを2−チオフェンアセトニトリルに代えて、参考例1の方法に準拠して2−チエニルアセトアミジン塩酸塩を合成した。
次いで、参考例1の2−チオフェンカルボキサミジン塩酸塩を2−チエニルアセトアミジン塩酸塩に代えて、2−ブロモアセトフェノンを2−ブロモ−3′,4′−ジクロロプロピオフェノンに代えて、参考例1の方法に準拠して4−(3,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−2−(2−チエニルメチル)イミダゾールを合成した。
実施例および比較例で採用した評価試験方法は、以下のとおりである。
[半田上がり性の評価試験]
試験片として、内径0.80mmの銅スルホールを300穴有する120mm(縦)×150mm(横)×1.6mm(厚み)のガラスエポキシ樹脂製のプリント配線板を使用した。この試験片を脱脂、ソフトエッチング、水洗および水切りを行った後、所定の液温に保持した処理液Aに所定時間揺動浸漬した後、水洗、水切りして銅表面上に厚さ約0.1〜0.2μmの化成皮膜を形成させた。
続いて、試験片を所定の液温に保持した処理液Bに所定時間揺動浸漬した後、水洗、水切り、乾燥して銅表面上に厚さ約0.1〜0.3μmの化成皮膜を形成させた。
この表面処理を行った試験片について、赤外線リフロー装置(製品名:MSAR−200N2H、弘輝テック社製)を用いて、ピーク温度が245℃であるリフロー加熱を3回行い、次いで、フロー半田付け装置(コンベア速度:1.0m/分)を用いて半田付けを行った。
なお、使用した半田は、96.5Sn-3.0Ag-0.5Cu(重量%)の組成を有する無鉛半田(商品名:M705「エコソルダー」、千住金属工業製)であり、半田付けに際して使用したフラックスはJS−E−09(弘輝製)である。また、半田温度は245℃とした。
半田付けを行った試験片について、銅スルーホールの上部ランド部分まで半田が上がった(半田付けされた)スルーホール数を計測し、全スルーホール数(300穴)に対する割合(%)を算出した。
銅の表面に対して半田の濡れ性が大きい程、溶融した半田が銅スルーホール内を浸透し該スルーホールの上部ランド部分まで上がり易くなる。即ち、全スルーホール数に対する上部ランド部分まで半田が上がったスルーホール数の割合が大きい程、銅に対する半田濡れ性が優れ、半田付け性が良好なものと判定される。
[半田広がり性の評価試験]
試験片として、50mm(縦)×50mm(横)×1.2mm(厚み)のガラスエポキシ樹脂製のプリント配線板(回路パターンとして、銅箔からなる導体幅0.80mm、長さ20mmの回路部を、1.0mmの間隔にて幅方向に10本形成させたもの)を使用した。この試験片を脱脂、ソフトエッチング、水洗および水切りを行った後、所定の液温に保持した処理液Aに所定時間揺動浸漬した後、水洗、水切りして銅表面上に厚さ約0.1〜0.2μmの化成皮膜を形成させた。
続いて、試験片を所定の液温に保持した処理液Bに所定時間揺動浸漬した後、水洗、水切り、乾燥して銅表面上に厚さ約0.1〜0.3μmの化成皮膜を形成させた。
この表面処理を行った試験片について、赤外線リフロー装置(製品名:MSAR−200N2H、弘輝テック社製)を用いて、ピーク温度が245℃であるリフロー加熱を1回行った。その後、開口径1.2mm、厚み150μmのメタルマスクを使用して銅回路部の中央に、96.5Sn-3.0Ag-0.5Cu(重量%)からなる組成の無鉛半田系クリーム半田(商品名:M705−221BM5−42−11、千住金属工業製)を印刷し、前記条件でリフロー加熱を行い、半田付けを行った。
得られた試験片について、銅回路部上に濡れ広がった半田の長さ(mm)を測定した。
この長さが大きい程、半田濡れ性が優れ、半田付け性が良好なものと判定される。
〔実施例1〕
イミダゾール化合物として2,4−ジフェニルイミダゾール、酸として酢酸、金属塩として酢酸銅、ハロゲン化合物として塩化アンモニウムおよびヨウ化カリウムを、表1記載の組成になるようにイオン交換水に溶解させた後、アンモニア水でpH4.2に調整して、処理液Aを調製した。
イミダゾール化合物として4−フェニル−2−(2−チエニル)イミダゾール、酸として酢酸、金属塩として酢酸銅および酢酸亜鉛、ハロゲン化合物として塩化アンモニウムおよびヨウ化アンモニウムを、表2記載の組成になるようにイオン交換水に溶解させた後、アンモニア水でpH3.9に調整して、処理液Bを調製した。
次いで、試験片を40℃に設定した処理液Aに90秒間揺動浸漬したのち、水洗、水切りをした。続いて、試験片を40℃に設定した処理液Bに90秒間揺動浸漬した後、水洗、水切り、乾燥し、半田上がり性および半田広がり性の評価試験を行った。これらの試験結果は表3に示したとおりであった。
〔実施例2〜5〕
実施例1と同様にして、表1記載の組成を有する処理液Aと、表2記載の組成を有する処理液Bを調製した。
次いで、実施例1と同様にして、試験片を表1記載の処理条件にて表面処理を行い、続いて、試験片を表2記載の処理条件にて表面処理を行った。
この表面処理を行った試験片について、半田上がり性および半田広がり性を測定した。これらの試験結果は表3に示したとおりであった。
Figure 2014101553
Figure 2014101553
Figure 2014101553
〔比較例1〜5〕
実施例1と同様にして、表1記載の組成を有する処理液Aと、表2記載の組成を有する処理液Bを調製した。
次いで、実施例1と同様にして、試験片を表1記載の処理条件にて表面処理を行い、続いて、試験片を表2記載の処理条件にて表面処理を行った。
この表面処理を行った試験片について、半田上がり性および半田広がり性を測定した。これらの試験結果は表3に示したとおりであった。
本発明の表面処理方法は、無鉛半田を用いた半田付けに好適に使用し得るものである。
本発明によれば、半田を使用して電子部品等をプリント配線板に接合する際に、プリント配線板の回路部等を構成する銅または銅合金の表面に、耐熱性および半田との濡れ性に優れた化成皮膜を形成させることによって、半田付け性を良好なものとする表面処理方法、プリント配線板ならびに半田付け方法を提供することができる。

Claims (3)

  1. 銅または銅合金の表面に、化学式(I)〜化学式(IX)で示されるイミダゾール化合物から選択される1種または2種以上を含有する処理液を接触させ、続いて、前記銅または銅合金の表面に化学式(X)で示されるイミダゾール化合物を含有する処理液を接触させることを特徴とする銅または銅合金の表面処理方法。
    Figure 2014101553
    (式中、Rは水素原子または炭素数が1〜17である直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表す。RおよびRは同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子または炭素数が1〜8である直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表す。)
    Figure 2014101553
    (式中、Rは水素原子または炭素数が1〜17である直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表す。RおよびRは同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子または炭素数が1〜8である直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表す。)
    Figure 2014101553
    (式中、Rは水素原子または炭素数が1〜17である直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表す。R、R、RおよびRは同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子または炭素数が1〜8である直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表す。)
    Figure 2014101553
    (式中、Rは水素原子または炭素数が1〜17である直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表す。R、R、RおよびRは同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子または炭素数が1〜8である直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表す。)
    Figure 2014101553
    (式中、Rは水素原子または炭素数が1〜17である直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表す。R、R、RおよびRは同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子または炭素数が1〜8である直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表す。)
    Figure 2014101553
    (式中、R、R、RおよびRは同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子または炭素数が1〜8である直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表す。nは0〜6の整数を表す。)
    Figure 2014101553
    (式中、R、R、RおよびRは同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子または炭素数が1〜8である直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表す。nは0〜6の整数を表す。)
    Figure 2014101553
    (式中、RおよびRは同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子または炭素数が1〜8である直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表す。nは0〜6の整数を表す。)
    Figure 2014101553
    (式中、Rは水素原子または炭素数が1〜8である直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表す。XおよびXは同一または異なって塩素原子もしくは臭素原子を表す。mおよびnは0〜3の整数を表す。)
    Figure 2014101553
  2. 請求項1記載の表面処理方法によって銅または銅合金の表面に化成皮膜を形成したことを特徴とするプリント配線板。
  3. 請求項1記載の表面処理方法によってプリント配線板の銅または銅合金の表面を処理した後に半田付けを行うことを特徴とする半田付け方法。
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