JP2014101216A - 加工装置用ロール送り機構及び加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】伸縮しやすい金属製の線材を部分的に大きな張力を発生させることなく搬送できる加工装置用ロール送り機構を提供する。
【解決手段】中継ロールと引上用線材搬送機構との間に加工装置用ロール送り機構を配置し、この加工装置用ロール送り機構を、中継ロールから引上用線材搬送機構に送られる線材Lを巻回するダンサーロール61と、ダンサーロール61で引き取る線材Lの速度とダンサーロール61から送られる線材Lの速度とを調整する調整機構62とを備えて構成した。中継ロールと引上用線材搬送機構との間で線材Lの張力調整が行われるので、中継ロールより上流側での線材Lの伸縮状態にかかわらず、正確な線材Lの張力調整を行うことができる。
【選択図】図3

Description

本発明は加工装置用ロール送り機構及び加工装置に関する。
金属製線材の表面にメッキを被覆することが種々の分野で行われる。例えば、太陽電池モジュールを構成する複数の太陽電池セルの間にはリード線と称される金属製線材が接続されており、この金属製線材の表面には半田メッキが施されている。
金属製線材の表面にメッキを被覆する装置として、銅線の表面に加熱溶融の半田を付着させる半田付着装置を備えた従来例がある(特許文献1)。
特許文献1の従来例では、半田付着装置は、溶融状態の半田が収納されたメッキ材料貯留槽を備えており、線材供給スタンドから送り出される銅線は、メッキ材料貯留槽より上流側にあるローラでメッキ材料貯留槽に支持されたローラに送られ、このローラから半田が付着された銅線がメッキ材料貯留槽より下流側にあるローラを介して巻き取り装置で巻き取られる。
特開2010−95750号公報
特許文献1の従来例では、メッキ材料貯留槽の上流側と下流側とのそれぞれに銅線を搬送する機構として複数のローラが用いられている。
これらのローラは、それぞれその周面に銅線を巻回するものであり、特許文献1には張力調整のための構成の開示がない。張力調整手段のない特許文献1では、搬送される銅線の部分的に過大な張力がかかり、銅線の破損等の問題も生じる。
そこで、本発明者等は、ダンサーロールを張力調整手段として用いることを検討した。ダンサーロールは紙等の原反を送る際に原反の張力調整として利用されているものであるが、これを半田銅線供給装置に用いる。この際、半田銅線供給装置にダンサーロールを利用するために、メッキ材料貯留槽の内部にダンサーロールを設置することが装置全体のスペースの関係から容易に考えられる。
しかし、メッキ材料貯留槽の内部にダンサーロールを設置すると、半田の粘性抵抗により移動が妨げられることになる。さらに、銅線は、メッキ材料貯留槽の中では、溶融状態の半田に浸漬されて加熱されかつ搬送により引張されるので、伸縮することになる。
そのため、メッキ材料貯留槽の内部にダンサーロールを設置するのでは、精度の高い張力調整を行うことができない問題がある。
搬送中の線材が加工等に伴って伸縮しやすくなるということは半田銅線供給装置に限られたものではなく、他の装置にも当てはまる。
本発明の目的は、伸縮しやすい金属製の線材を部分的に大きな張力を発生させることなく搬送できる加工装置用ロール送り機構及び加工装置を提供することにある。
本発明の加工装置用ロール送り機構は、伸縮しやすい金属製の線材を送る中継ロールと前記中継ロールから前記線材を引き上げる引上用線材搬送機構との間に配置される加工装置用ロール送り機構であって、前記中継ロールから前記引上用線材搬送機構に送られる前記線材を巻回するダンサーロールと、前記ダンサーロールで引き取る前記線材の速度と前記ダンサーロールから送られる前記線材の速度とを調整する調整機構とを備えたことを特徴とする。
この構成の本発明では、引上用線材搬送機構に送られる線材の張力が変化すると、線材を巻回するダンサーロールが変位し、調整機構によってダンサーロールの引き取る線材の速度とダンサーロールから送られる線材の速度とが調整される。
本発明では、加工装置用ロール送り機構を、中継ロールと引上用線材搬送機構との間に配置したから、中継ロールと引上用線材搬送機構との間で線材の張力調整が行われるので、中継ロールや中継ロールより上流側での線材の伸縮状態にかかわらず、正確な線材の張力調整を行うことができる。
本発明の加工装置用ロール送り機構では、前記ダンサーロールは前記線材を巻回するロール本体と、前記ロール本体を回動自在に支持する支持部とを有し、前記調整機構は、支持部材と、前記支持部材に回動自在に支持されるバランスロールと、前記バランスロールに巻回され一端が前記支持部に連結されるワイヤー部材と、前記ワイヤー部材の他端部に連結されるバランスウェイトとを有することが好ましい。
この構成では、バランスロールに巻回されるワイヤー部材の一端がダンサーロールの支持部に連結され他端部がバランスウェイトに連結されるから、引上用線材搬送機構に送られる線材の張力が大きくなると、ダンサーロールに下方の力がかかり、ワイヤー部材及びバランスロールを介してバランスウェイトをその荷重に抗して上方に移動させ、線材の張力が小さくなると、バランスウェイトの荷重によってワイヤー部材及びバランスロールを介してダンサーロールが下方に移動する。バランスウェイトとダンサーロールとの上下の移動により、引上用線材搬送機構に送られる線材の張力が一定となる。
本発明では、バランスロールの回動位置にかかわらずダンサーロールとバランスウェイトとに鉛直方向の荷重が働くので、調整機構を精度よく作動させることができる。バランスロール及びワイヤー部材に代えて、アームを用いて調整機構を構成することが考えられる。つまり、中央部分が回動自在に支持されたアームの先端にダンサーロールの支持部を連結し、このアームの他端にバランスウェイトを連結して調整機構を構成することも考えられるが、これでは、アームの回動位置によってバランスウェイトやダンサーロールに働く荷重が相違するので、調整機構の精度が良いとは言えない。
本発明の加工装置用ロール送り機構では、前記バランスロールの回動位置から前記ダンサーロールと前記バランスウェイトとの上下の相対位置を検出するロータリーエンコーダを備えることが好ましい。
この構成では、ロータリーエンコーダによってダンサーロールとバランスウェイトとの上下の相対位置が検出される。この上下の相対位置を検出することで、線材に生じる張力の変化を検出することができる。
本発明の加工装置用ロール送り機構では、前記ロータリーエンコーダで検出された信号に基づいて前記引上用線材搬送機構の前記線材の引き上げ速度を制御する制御部を備えることが好ましい。
この構成では、調整機構でのダンサーロールの制御に併せて、制御部により引上用線材搬送機構を制御するので、より正確な線材の張力調整を行うことができる。
本発明の加工装置は、伸縮しやすい金属製の線材を通電加熱するために電解質液又は液体金属が収納された収納槽と、前記収納槽の内部に固定された中継ロールと、前記中継ロールに前記線材を送り出す送出用線材搬送機構と、前記中継ロールから前記線材を引き上げる引上用線材搬送機構と、前記中継ロールと前記引上用線材搬送機構との間に配置された前述の構成の加工装置用ロール送り機構と、を備えたことを特徴とする。
この構成の本発明では、送出用線材搬送機構から送り出される線材の速度と引上用線材搬送機構で引き上げられる線材の速度とが同じになるように設定しておき、送出用線材搬送機構から金属製の線材を送り出す。送り出される線材は中継ロール及び加工装置用ロール送り機構を経由して引上用線材搬送機構に送られる。中継ロールに送られる線材は収納槽に収納された材料に浸漬されることになる。材料が高温であると、金属製の線材は伸びた状態となって加工装置用ロール送り機構に送られる。加工装置用送り機構に送られる線材が伸びて張力が変化するが、この張力の変化に伴って線材を巻回するダンサーロールが変位し、調整機構によってダンサーロールの引き取る線材の速度とダンサーロールから送られる線材の速度とが調整される。
本発明では、加工装置用ロール送り機構は収納槽ではなく、引上用線材搬送機構の直前、つまり、中継ロールと前記引上用線材搬送機構との間に配置されるため、ダンサーロールが線材の張力の変化に応じて適切に変位する。
そのため、本発明では、金属製の線材が加熱されることで伸びる状態になっても、加工装置用ロール送り機構によって、送出用線材搬送機構から送り出される線材の速度と引上用線材搬送機構で引き上げられる線材の速度とを一致させることができ、その結果、材料が表面に被覆された線材を適正に送ることができる。
本発明の一実施形態にかかるメッキ装置の正面概略図。 加工装置用ロール送り機構の正面図。 加工装置用ロール送り機構の側面図。
本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態では、加工装置としてメッキ装置を一例として説明する。
図1は本実施形態のメッキ装置の全体構成の概略が示されている。
図1において、メッキ装置1は基台1Aを有するフレーム1Bを備えており、フレーム1Bは、その背面及び側面を壁部2で覆われ、かつ、正面には図示しない透明な扉が設けられている。
基台1Aには、液体金属、つまり、メッキの溶融材料Mが収納される収納槽10が配置され、収納槽10の内部には中継ロール20が配置されている。中継ロール20に線材Lを送り出す送出用線材搬送機構30がフレーム1Bに設けられている。
収納槽10と送出用線材搬送機構30との間には加工装置用ガス封入機構40が配置されている。
中継ロール20から線材Lを線材巻取機に送る引上用線材搬送機構50が収納槽10に隣接して配置されており、中継ロール20と引上用線材搬送機構50との間には加工装置用ロール送り機構60が配置され、加工装置用ロール送り機構60と収納槽10との間には冷却パイプ70が配置されている。なお、送出用線材搬送機構30より上流側にはリアクタ80が配置されている。リアクタ80は送出用線材搬送機構30に送る線材Lを調整するものであり、必要に応じて配置される。
収納槽10は、槽本体11と、槽本体11にメッキの溶融材料Mを供給する図示しない溶融材料供給機と、槽本体11に収納されるメッキの溶融材料Mを攪拌する攪拌機構13と、槽本体11の上部を覆う透明な蓋部材14と、槽本体11に収納されたメッキの溶融材料Mを加熱する加熱機構(図示せず)とを備えている。
溶融材料供給機は槽本体11に収納されているメッキの溶融材料Mの深さを検出するセンサと、このセンサからの信号に基づいて槽本体11にメッキの溶融材料Mを供給する供給部(図示せず)とを有する。
攪拌機構13は、噴流プロペラをモータで回転駆動する構成であり、これにより、メッキの溶融材料Mは槽本体11の中で循環される。
蓋部材14には、線材Lを挿通する図示しない孔と、後述する加工装置用ガス封入機構40の内パイプ先端を挿通する図示しない孔と、中継ロール20を挿通する図示しない孔とがそれぞれ形成されている。
中継ロール20は、支柱部材の下部に線材Lを巻回するロールが回動自在に取り付けられた構成である。
送出用線材搬送機構30は、フレーム1Bの上部に取り付けられた取付プレート31と、取付プレート31に設けられたベルト機構32とを備えている。
ベルト機構32は、線材Lを挟んで上方に配置された樹脂製のエンドレスベルト33A及び下方に配置された金属製のエンドレスベルト33Bと、エンドレスベルト33Aを架け渡す一対のローラ34Aと、エンドレスベルト33Bを架け渡す一対のローラ34Bとを備える。上方に配置されるエンドレスベルト33Aは下方に配置されるエンドレスベルト33Bに対して図示しない昇降機構で昇降可能とされる。この昇降機構は、モータ及び歯車機構やシリンダ等から構成される。
一対のローラ34Bのうち線材Lの下流側(収納槽側)に配置されるローラ34Bは駆動プーリであって金属製の通電用として利用される。駆動プーリは図示しないモータ39で回転駆動される。
引上用線材搬送機構50は、基台1Aに立設された支柱1Dの上部に取り付けられた取付プレート51と、取付プレート51に設けられ線材Lを挟持するように上下に対向配置されるベルト機構52とを備えている。
ベルト機構52は、線材Lを挟んで上方に配置された樹脂製のエンドレスベルト33A及び下方に配置された金属製のエンドレスベルト53Bと、エンドレスベルト33Aを架け渡す一対のローラ34Aと、エンドレスベルト53Bを架け渡す一対のローラ54Bとを備える。
一対のローラ34Aのうち一方は駆動用としてモータ39で回転駆動される。
加工装置用ガス封入機構40は線材Lの表面にメッキの溶融材料Mを被覆する前に線材Lに不活性ガスを封止するものであり、線材Lを基端側から先端側に向かって挿入する電気絶縁性材料からなる内パイプ41と、内パイプ41を収納する金属材料からなる外パイプ42と、内パイプ41の内部に不活性ガスを封入するガス封入部400とを備えている。外パイプ42は取付プレート43に取り付けられ、取付プレート43がフレーム1Bに取り付けられている。ガス封入部400は不活性ガスが充填されるガスボンベ等のガス供給源である。
ベルト機構32の下方に位置する一対の金属製のローラ34Bのうち駆動側の軸芯部には金属製ロータ91が連結され、この金属製ロータ91にはクリップ状の接触子92が電気的に接続されている。
接触子92と外パイプ42の上方に設けられた電源端子421とは通電部材93で接続されており、外パイプ42の下方に設けられた電源端子421(図2及び図3参照)は、通電部材94を介して電源95と接続されている。電源95は通電部材96を介して収納槽10に収納されたメッキの溶融材料Mに浸漬された電極97と接続されている。
本実施形態では、電源95、通電部材94、金属製の外パイプ42、通電部材93、接触子92、金属製ロータ91、金属製のローラ34B、線材L、収納槽10に収納されたメッキの溶融材料M、電極97及び通電部材96から回路が構成される。この回路は送出用線材搬送機構30から収納槽10に送られる線材Lを通電加熱する加熱部90を構成する。この加熱部90は、収納槽10に配置された電極97と接触子92との一対の電極を備える。
加工装置用ロール送り機構60は、中継ロール20の上方において、フレーム1Bに取り付けられており、中継ロール20から引上用線材搬送機構50に送られる線材Lを巻回するダンサーロール61と、ダンサーロール61で引き取る線材Lの速度とダンサーロール61から送られる線材Lの速度とを調整する調整機構62とを備えている。
加工装置用ロール送り機構60の詳細な構成が図2及び図3に示されている。図2には加工装置用ロール送り機構60の正面が示され、図3には加工装置用ロール送り機構60の上面が示されている。
図2及び図3において、調整機構62は、フレーム1Bに取り付けられる支持部材63を備えている。支持部材63は水平に配置された板部631に支柱部材632か立設された構造であり、支柱部材632の上端部にはバランスロール64が回動自在に支持されている。
バランスロール64の周面にはワイヤー部材65が巻回され、このワイヤー部材65の一端がダンサーロール61に連結され、ワイヤー部材65の他端部がバランスウェイト66に連結されている。バランスウェイト66は板部631に設けられたガイド部材67に昇降自在に案内される。
ここで、本実施形態では、バランスウェイト66は、引き取る線材Lの速度とダンサーロール61から送られる線材Lの速度とが一致するように重さが設定される。
ダンサーロール61は、線材Lを巻回するロール本体611と、ロール本体611を回動自在に支持する支持部612とを有する。支持部612は、その上端がワイヤー部材65の一端と連結されており、かつ、側部が支柱部材632に取り付けられたガイド部612Aに昇降自在に案内される。
支柱部材632のガイド部612Aの上端部近傍には上限位置ストッパ612Bが設けられ、ガイド部612Aの下端部近傍には下限位置ストッパ612Cが設けられている。これらの上限位置ストッパ612Bと下限位置ストッパ612Cとの間で支持部612の上下方向の移動が規制される。
支柱部材632にはダンサーロール61の上限位置を検出する上限位置センサ69Bとダンサーロール61の下限位置を検出する下限位置センサ69Cとがそれぞれ設けられている。
上限位置センサ69Bはダンサーロール61の支持部612が上限位置ストッパ612Bに当接したことを検出し、制御部620に出力する。下限位置センサ69Cはダンサーロール61の支持部612が下限位置ストッパ612BC当接したことを検出し、制御部620に出力する。
支柱部材632の上端にはバランスロール64の回動位置に基づいてダンサーロール61とバランスウェイト66との上下の相対位置を検出するロータリーエンコーダ68が設けられている。ロータリーエンコーダ68は、例えば、ポテンションメーターから構成されている。ロータリーエンコーダ68で検出された信号は制御部620に送られ、この制御部620によって引上用線材搬送機構50のモータ39の駆動を制御する。
つまり、制御部620は、上限位置センサ69Bからの検出信号を受けると、線材Lの張力を大きくするために回転速度を増加させるように引上用線材搬送機構50のモータ39に信号を送り、下限位置センサ69Cからの検出信号を受けると、線材Lの張力を小さくするために回転速度を減少させるように引上用線材搬送機構50のモータ39に信号を送る。
図1に戻り、中継ロール20と加工装置用ロール送り機構60との間には冷却パイプ70が配置されている。冷却パイプ70はフレーム1Bに取り付けられている。
冷却パイプ70は、内部に線材Lが挿通される空間が形成された筒状体71と、この筒状体71の下端部から空気を内部空間に供給する空気源72とを備えている。
筒状体71は鋼管から構成されており、その軸心に線材Lが通るようになっている。
空気源72から空気供給口を通って筒状体71の内部に空気が送り込まれると、空気の流れによって、下端開口から空気が内部に取り込まれる。この内部に取り込まれた空気が高速で流通することによって、冷却パイプ70の内部を通る線材Lが冷却される。
以上の構成のメッキ装置1の作用について説明する。
まず、線材Lをメッキ装置1にセットする工程を実施する。
送出用線材搬送機構30のエンドレスベルト33Aを上昇させてエンドレスベルト33Bとの間に線材Lを挿通させるスペースを形成し、同様に、引上用線材搬送機構50のエンドレスベルト33Aを上昇させてエンドレスベルト53Bとの間に線材Lを挿通させるスペースを形成し、さらに、ロール23が収納槽10より上方に位置するまで中継ロール20を上昇させる。
そして、線材Lをリアクタ80に通した後、この線材Lを送出用線材搬送機構30のベルト機構32に通す。さらに、加工装置用ガス封入機構40の内パイプ41の内部に線材Lを通し、この線材Lを中継ロール20に巻回した後、冷却パイプ70の内部に通す。さらに、線材Lを加工装置用ロール送り機構60に巻回した後、引上用線材搬送機構50のベルト機構52に線材Lを挿通し、線材巻取機にセットする。
このように、線材Lを各装置に通した後、上方のエンドレスベルト33Aを下降させてエンドレスベルト33Bとの間で線材Lを挟持し、中継ロール20を下降させて線材Lが巻回されたロール23をメッキの溶融材料Mに浸漬させ、さらに、上方のエンドレスベルト33Aを下降させてエンドレスベルト53Bとの間で線材Lを挟持する。
その後、線材Lの表面にメッキを被覆させる工程を実施する。
リアクタ80を経由して送出用線材搬送機構30に線材Lが送られると、この線材Lは上下のエンドレスベルト33A,33Bで挟持されながら加工装置用ガス封入機構40の内パイプ41に送られる。加工装置用ガス封入機構40のガス封入部400から内パイプ41に不活性ガスが送られると、内パイプ41の先端部を構成する小径筒部412の下端が収納槽10に収納されたメッキの溶融材料Mに浸漬されているため、不活性ガスは内パイプ41の下端部から上端にかけて充満することになり、線材Lが長い範囲で不活性ガスに触れることになる。
線材Lは収納槽10に収納されたメッキの溶融材料Mに浸漬され、中継ロール20を経由して冷却パイプ70に送られる。冷却パイプ70の内部を挿通される線材Lはメッキの溶融材料Mが表面に被覆されているため高温であるが、冷却パイプ70を通ることで冷却されて加工装置用ロール送り機構60に送られる。
加工装置用ロール送り機構60では、引上用線材搬送機構50に送られる線材Lの張力が大きくなると、ダンサーロール61に下方の力がかかり、ワイヤー部材65及びバランスロール64を介してバランスウェイト66が上方に移動する。なお、ダンサーロール61が下限位置まで下がると、下限位置センサ69Cから制御部620に検出信号が送られて引上用線材搬送機構50のモータ39が制御される。
引上用線材搬送機構50に送られる線材Lの張力が小さくなると、バランスウェイト66の荷重によってワイヤー部材65及びバランスロール64を介してダンサーロール61が下方に移動する。なお、ダンサーロール61が上限位置まで下がると、上限位置センサ69Bから制御部620に検出信号が送られて引上用線材搬送機構50のモータ39が制御される。
引上用線材搬送機構50に線材Lが送られると、この線材Lは上下のベルト機構52A,52Bのエンドレスベルト33A,53Bで挟持されながら図示しない線材巻取機に送られ、この線材巻取機で線材Lが巻き取られる。
従って、本実施形態では次の作用効果を奏することができる。
(1)中継ロール20と引上用線材搬送機構50との間に加工装置用ロール送り機構60を配置し、この加工装置用ロール送り機構60を、中継ロール20から引上用線材搬送機構50に送られる線材Lを巻回するダンサーロール61と、ダンサーロール61で引き取る線材Lの速度とダンサーロール61から送られる線材Lの速度とを調整する調整機構62とを備えて構成したから、中継ロール20と引上用線材搬送機構50との間で線材Lの張力調整が行われるので、中継ロール20より上流側での線材Lの伸縮状態にかかわらず、正確な線材Lの張力調整を行うことができる。特に、中継ロール20から送られる線材Lは収納槽10に収納されたメッキの溶融材料Mに浸漬されることで伸びることになるが、本実施形態では、メッキが表面に被覆された線材Lを適正に送ることができる。
(2)調整機構62を、フレーム1Bに取り付けられる支柱部材632と、支柱部材632に回動自在に支持されるバランスロール64と、バランスロール64に巻回され一端がダンサーロール61の支持部612に連結されるワイヤー部材65と、ワイヤー部材65の他端部に連結されるバランスウェイト66とを備えて構成したから、ダンサーロール61とバランスウェイト66とに鉛直方向の荷重が働くので、調整機構62を精度よく作動させることができる。
(3)バランスロール64の回動位置からダンサーロール61とバランスウェイト66との上下の相対位置を検出するロータリーエンコーダ68を備えたから、ロータリーエンコーダ68によってダンサーロール61とバランスウェイト66との上下の相対位置を検出することで、線材Lに生じる張力の変化を検出することができる。
(4)ロータリーエンコーダ68で検出された信号に基づいて引上用線材搬送機構50の線材Lの引き上げ速度を制御する制御部620を備えたから、より正確な線材Lの張力調整を行うことができる。
(5)中継ロール20を収納槽10に対して昇降自在としたから、中継ロール20のロール23に線材Lをセットする際に、中継ロール20を上昇させることで、メッキの溶融材料が高温であっても、メッキの溶融材料Mに触れることなく線材Lをロール23にセットすることができるから、メッキを被覆するための準備作業が容易となる。
(6)中継ロール20と加工装置用ロール送り機構60との間に冷却パイプ70を配置したから、高温にある線材Lを冷却することができる。
(7)収納槽10は槽本体11に収納されたメッキの溶融材料Mを攪拌する攪拌機構13を備えたから、メッキの溶融材料Mが槽本体11の内部で循環することになり、メッキの溶融材料Mの濃度が均一となる。そのため、適正なメッキを線材Lに被覆することができる。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で以下に示される変形をも含む。
前記実施形態では、表面にメッキを被覆する線材Lに加工装置用ロール送り機構60を適用したが、本発明の加工装置用ロール送り機構60の用途はこれに限定されるものではない。つまり、本発明は、メッキ処理以外に例えば、アニール処理もできる加工装置、さらには、その他の加工装置に利用することができる。要するに、本発明は、金属製の線材を通電加熱するために電解質液又は液体金属が収納される収納槽を備えた加工装置や、さらには、溶融樹脂が収納される収納槽を備えた加工装置に適用可能であり、材料を表面に被覆しない線材を送るために用いるものでもよい。
さらに、線材Lは銅線等に限定されるものではなく、伸縮しやすい金属製の線材であれば本発明を適用することができる。つまり、加熱されることで伸縮しやすい性質を有する線材だけでなく、弾性を有する線材を送るために本発明を用いることができる。
前記実施形態では、ロータリーエンコーダ68で検出された信号に基づいて引上用線材搬送機構50の線材Lの引き上げ速度を制御する制御部620を設けたが、本発明では、必ずしも制御部620を設けることを要しない。制御部620を設けない場合にあっては、ロータリーエンコーダ68も省略してもよい。
本発明では、必ずしも冷却パイプ70や加熱部90を必ずしも設けることを要しない。
本発明は、伸縮しやすい線材を送るための加工装置用ロール送り機構及びこの加工装置用ロール送り機構を備えた加工装置に利用することができる。
1…メッキ装置(加工装置)、10…収納槽、20…中継ロール、60…加工装置用ロール送り機構、61…ダンサーロール、62…調整機構、63…支持部材、64…バランスロール、65…ワイヤー部材、66…バランスウェイト、68…ロータリーエンコーダ、620…制御部、L…線材、M…メッキの溶融材料

Claims (5)

  1. 伸縮しやすい金属製の線材を送る中継ロールと前記中継ロールから前記線材を引き上げる引上用線材搬送機構との間に配置される加工装置用ロール送り機構であって、
    前記中継ロールから前記引上用線材搬送機構に送られる前記線材を巻回するダンサーロールと、前記ダンサーロールで引き取る前記線材の速度と前記ダンサーロールから送られる前記線材の速度とを調整する調整機構とを備えた
    ことを特徴とする加工装置用ロール送り機構。
  2. 請求項1に記載された加工装置用ロール送り機構において、
    前記ダンサーロールは前記線材を巻回するロール本体と、前記ロール本体を回動自在に支持する支持部とを有し、
    前記調整機構は、支持部材と、前記支持部材に回動自在に支持されるバランスロールと、前記バランスロールに巻回され一端が前記支持部に連結されるワイヤー部材と、前記ワイヤー部材の他端部に連結されるバランスウェイトとを有する
    ことを特徴とする加工装置用ロール送り機構。
  3. 請求項2に記載された加工装置用ロール送り機構において、
    前記バランスロールの回動位置から前記ダンサーロールと前記バランスウェイトとの上下の相対位置を検出するロータリーエンコーダを備える
    ことを特徴とする加工装置用ロール送り機構。
  4. 請求項3に記載された加工装置用ロール送り機構において、
    前記ロータリーエンコーダで検出された信号に基づいて前記引上用線材搬送機構の前記線材の引き上げ速度を制御する制御部を備える
    ことを特徴とする加工装置用ロール送り機構。
  5. 伸縮しやすい金属製の線材を通電加熱するために電解質液又は液体金属が収納された収納槽と、前記収納槽の内部に固定された中継ロールと、前記中継ロールに前記線材を送り出す送出用線材搬送機構と、前記中継ロールから前記線材を引き上げる引上用線材搬送機構と、前記中継ロールと前記引上用線材搬送機構との間に配置され請求項1ないし請求項4のいずれかに記載された加工装置用ロール送り機構と、を備えた
    ことを特徴とする加工装置。
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