JP2014100626A - 半透膜支持体 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の課題は、平滑性と強度物性に優れた半透膜支持体を提供することである。
【解決手段】少なくとも熱融着性短繊維を構成要素に持つ半透膜支持体において、1〜30質量%のアラミド系繊維を含有してなることを特徴とする半透膜支持体。熱融着性短繊維が、ポリエチレンテレフタレート又はポリブチレンテレフタレートの未延伸短繊維であることが好ましい。
【選択図】なし
【解決手段】少なくとも熱融着性短繊維を構成要素に持つ半透膜支持体において、1〜30質量%のアラミド系繊維を含有してなることを特徴とする半透膜支持体。熱融着性短繊維が、ポリエチレンテレフタレート又はポリブチレンテレフタレートの未延伸短繊維であることが好ましい。
【選択図】なし
Description
本発明は、限外濾過膜、精密濾過膜、逆浸透膜等の半透膜の製造において、成膜のための支持体となり、半透膜を補強する半透膜支持体に関する。
海水の淡水化、廃水処理、食品の濃縮、バクテリア、酵母、ウイルスなどの微生物の分離、血液濾過などの医療用、半導体洗浄用の超純水の製造をはじめとして、多くの分野で半透膜が広く用いられている。半透膜は一般に芳香族多価アミンとポリカルボン酸の合成重合体より成るポリアミド等の微多孔質膜層、支持体上で微多孔質膜層を安定化させる半透膜支持層、及び、これらを支持する多孔性の半透膜支持体より構成されている。
特許文献1には、半透膜支持体として、熱可塑性結合短繊維と非結合短繊維を組み合わせる方法が提案されている。未延伸ポリエステル短繊維や未延伸ポリプロピレン短繊維を結合繊維として、非結合繊維として、延伸ポリエステル短繊維、延伸ポリアミドイミド短繊維、芳香族ポリアミド(アラミド)短繊維とを組合せ、半透膜支持体としての多孔性、強度、平滑性を付与する方法は、非常に優れた方法で、これ以降の半透膜の多くは、この方法による半透膜支持体を利用している。しかし、特許文献1には、利用できる繊維長、繊維径や厚みなどが記載されているが、具体性に乏しく、問題を残していた。
また、特許文献1に例示されているアラミド系短繊維は、一般的に、大きな分子量や高い結晶性などから、繊維の剛性、耐熱性などが非常に優れてはいるが、それ故に、熱融着性や熱変形性などの加工性に劣り、半透膜支持体の平滑性を低下させ、更に、コストも高いこともあって、応用範囲が限られている。特許文献2には、延伸ポリエステル短繊維を非結合繊維とした半透膜支持体の多孔性を向上させて、更に強度を向上させるために、フィブリル化アラミド繊維を含有させることが検討されているが、フィブリル化繊維を利用することによって、通水性が阻害される場合があり、半透膜の用途によっては問題となる場合があった。
本発明の目的は、平滑性と強度に優れている半透膜支持体を提供することである。
本発明者らは、鋭意検討をした結果、下記に示す本発明により上記課題を解決できることを見出した。
[1]少なくとも熱融着性短繊維を構成要素に持つ半透膜支持体において、1〜30質量%のアラミド系短繊維を含有してなることを特徴とする半透膜支持体。
[2]熱融着性短繊維が、芳香族ポリエステルの未延伸短繊維である[1]記載の半透膜支持体。
[1]少なくとも熱融着性短繊維を構成要素に持つ半透膜支持体において、1〜30質量%のアラミド系短繊維を含有してなることを特徴とする半透膜支持体。
[2]熱融着性短繊維が、芳香族ポリエステルの未延伸短繊維である[1]記載の半透膜支持体。
本発明によって、平滑性と強度が向上した半透膜支持体を得ることができる。
本発明の半透膜支持体は、アラミド系短繊維を含有してなる。アラミド系短繊維とは、全芳香族ポリアミドの短繊維であって、p−フェニレンジアミンとテレフタル酸の共縮合物(パラ系芳香族ポリアミド)や、その共重合体、及びm−フェニレンジアミンとイソフタル酸の共縮合物(メタ系芳香族ポリアミド)であり、かつ、フィブリルやフィブリッドの状態ではなく、短繊維の状態となった繊維状物である。短繊維とは、繊維長が1〜100mm程度にカットされた状態の繊維であり、湿式抄紙法によってウェッブを作製する場合には、その繊維長は3〜20mm程度が更に好ましい長さである。
本発明の半透膜支持体では、アラミド系短繊維と熱融着性短繊維とが複合化される。熱融着性短繊維としては、芯鞘形(コアシェルタイプ)、並列形(サイドバイサイドタイプ)、放射状分割形等の複合短繊維、未延伸短繊維等が挙げられる。より具体的には、ポリプロピレン(芯)とポリエチレン(鞘)の組合せ、ポリプロピレン(芯)とエチレンビニルアルコール(鞘)の組合せ、高融点ポリエステル(芯)と低融点ポリエステル(鞘)の組合せ、ポリエステル等の未延伸短繊維が挙げられる。また、ポリエチレンやポリプロピレン等の低融点樹脂のみで構成される単短繊維(全融タイプ)や、ポリビニルアルコール系のような熱水可溶性短繊維は、皮膜を形成しやすいが、特性を阻害しない範囲で使用することができる。本発明においては、芳香族ポリエステル繊維として、未延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)短繊維、未延伸ポリブチレンテレフタレート(PBT)短繊維を好ましく使用することができ、特に好ましくは未延伸PET短繊維を使用することができる。
これらの熱融着性短繊維は熱圧処理によって繊維接触点で相互に融着して、ウェッブ強度を向上させる他、ウェッブに平滑性を付与することができる。この過程では、アラミド系短繊維は、未延伸PET短繊維又は未延伸PBT短繊維とは熱融着しにくく、半透膜支持体中に独立して分散している。このために、アラミド系短繊維の含有量を上げてゆくと、剛性や熱収縮性が向上する反面、半透膜支持体の強度低下、平滑性の悪化を招き、半透膜の性能を低下させてしまう。このために、本発明の半透膜支持体において、アラミド系短繊維の含有量は1〜30質量%であり、より好ましくは2〜20質量%である。また、アラミド系短繊維の繊度は、半透膜支持体の厚みに比べて充分に小さい方がよく、1dtex以下であることが好ましい。熱融着性短繊維の含有量は好ましくは20〜80質量%であり、更に好ましくは30〜50質量%である。熱融着性短繊維の繊維長は、好ましくは1〜100mmであり、更に好ましくは3〜20mmである。熱融着性短繊維の繊度は20dtex以下が好ましく、より好ましくは2dtex以下、更に好ましくは1dtex以下である。
本発明の半透膜支持体には、延伸PET短繊維又は延伸PBT短繊維を用いることができる。これらの延伸短繊維は、先に述べた熱融着性短繊維と熱圧処理時に相互作用して、半透膜支持体の強度物性の向上に寄与しながら、多孔性を付与する。特に延伸PET繊維は、その繊度の点において、多岐に渡って容易に入手でき、半透膜支持体の多孔性をコントロールすることができる。本発明において、延伸PET短繊維又は延伸PBT短繊維の含有量は、好ましくは0〜79質量%であり、更に好ましくは30〜60質量%である。また、繊維長は、好ましくは1〜100mmであり、更に好ましくは3〜20mmである。繊度は好ましくは0.01〜40dtexであり、更に好ましくは0.06〜20dtexである。
各種短繊維は、水中で均一に分散され、混合された後、湿式抄紙法でウェッブを形成する。ウェッブの目付量としては、好ましくは30〜150g/m2であり、更に好ましくは40〜100g/m2である。湿式抄紙法では、抄き合わせが可能であるので、ウェッブ中の各短繊維の含有量を表裏で変えることも可能である。抄造されたウェッブは、熱ロールで熱圧処理される。加熱温度は好ましくは180〜250℃、更に好ましくは200〜245℃である。また平滑性を付与するロール間のニップ圧は、好ましくは190〜1800N/cm、更に好ましくは400〜1500N/cmである。得られる半透膜支持体の厚みは、好ましくは50〜150μmであり、更に好ましくは60〜120μmである。
得られる半透膜支持体の密度は、好ましくは0.5〜1.0g/cm3であり、更に好ましくは0.6〜0.9g/cm3である。半透膜支持体の密度が0.5g/cm3未満の場合は、厚みが厚くなりすぎ、実際の水処理ユニットに組み込める単位体積あたりの半透膜の面積が減少する場合がある。密度が1.0g/cm3を超えると、通水抵抗が増加してしまう場合がある。
半透膜は、まず、半透膜支持体上に、半透膜支持層を作製し、この支持層上に半透膜である微多孔質層を構築して作製される。半透膜支持層とは、多孔性を有し、微多孔質膜と支持体の接着層として働く。一般的にこの層はポリサルフォンで構成される。まず、ポリサルフォンをジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶剤に溶解させて、支持体上に流延塗布し、主に水を使ってゲル化させて、作製される。この方法ではポリサルフォンが支持体内部にまで浸透して、支持体との接着性を付与することができる。ゲル化体は乾燥後、多孔性膜となり、半透膜支持体上に半透膜支持層を形成する。次に微多孔質層を得られた半透膜支持層上に形成する。一般的な微多孔質層はトリアミノベンゼン、フェニレンジアミンなどの多価アミンとトリメシン酸クロライド、テレフタル酸クロライド、イソフタル酸クロライド等の多価酸クロライドとの反応によって形成される。得られた半透膜は、プリーツ加工、スパイラル加工等を施して、単位体積あたりの有効面積を増大させて、水処理ユニットに組み込まれて使用される。
次に、本発明を実施例によって、更に詳細に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
(実施例1)
以下の短繊維の構成で、湿式抄紙法により目付量60g/m2のウェッブを作製した。
延伸PET 1.0dtex 5mm 74質量部
未延伸PET 1.0dtex 5mm 25質量部
メタ系アラミド 0.8dtex 5mm 1質量部
この時の乾燥温度は130℃であった。次に、240℃の金属ロール/240℃の金属ロールの熱圧処理装置において、圧力800N/cm、加工速度20m/minで熱圧処理を施し、厚み80μmの半透膜支持体を作製した。
以下の短繊維の構成で、湿式抄紙法により目付量60g/m2のウェッブを作製した。
延伸PET 1.0dtex 5mm 74質量部
未延伸PET 1.0dtex 5mm 25質量部
メタ系アラミド 0.8dtex 5mm 1質量部
この時の乾燥温度は130℃であった。次に、240℃の金属ロール/240℃の金属ロールの熱圧処理装置において、圧力800N/cm、加工速度20m/minで熱圧処理を施し、厚み80μmの半透膜支持体を作製した。
(実施例2)
以下の短繊維の構成で、湿式抄紙法により目付量65g/m2のウェッブを作製した。
延伸PET 1.0dtex 5mm 70質量部
未延伸PET 1.0dtex 5mm 25質量部
メタ系アラミド 0.8dtex 5mm 5質量部
この時の乾燥温度は130℃であった。次に、240℃の金属ロール/240℃の金属ロールの熱圧処理装置において、圧力800N/cm、加工速度20m/minで熱圧処理を施し、厚み80μmの半透膜支持体を作製した。
以下の短繊維の構成で、湿式抄紙法により目付量65g/m2のウェッブを作製した。
延伸PET 1.0dtex 5mm 70質量部
未延伸PET 1.0dtex 5mm 25質量部
メタ系アラミド 0.8dtex 5mm 5質量部
この時の乾燥温度は130℃であった。次に、240℃の金属ロール/240℃の金属ロールの熱圧処理装置において、圧力800N/cm、加工速度20m/minで熱圧処理を施し、厚み80μmの半透膜支持体を作製した。
(実施例3)
以下の短繊維の構成で、湿式抄紙法により目付量65g/m2のウェッブを作製した。
延伸PET 1.0dtex 5mm 30質量部
未延伸PET 1.0dtex 5mm 40質量部
メタ系アラミド 0.8dtex 5mm 30質量部
この時の乾燥温度は130℃であった。次に、240℃の金属ロール/240℃の金属ロールの熱圧処理装置において、圧力800N/cm、加工速度20m/minで熱圧処理を施し、厚み80μmの半透膜支持体を作製した。
以下の短繊維の構成で、湿式抄紙法により目付量65g/m2のウェッブを作製した。
延伸PET 1.0dtex 5mm 30質量部
未延伸PET 1.0dtex 5mm 40質量部
メタ系アラミド 0.8dtex 5mm 30質量部
この時の乾燥温度は130℃であった。次に、240℃の金属ロール/240℃の金属ロールの熱圧処理装置において、圧力800N/cm、加工速度20m/minで熱圧処理を施し、厚み80μmの半透膜支持体を作製した。
(比較例1)
以下の短繊維の構成で、湿式抄紙法により目付量65g/m2のウェッブを作製した。
延伸PET 1.0dtex 5mm 75質量部
未延伸PET 1.0dtex 5mm 25質量部
この時の乾燥温度は130℃であった。次に、240℃の金属ロール/240℃の金属ロールの熱圧処理装置において、圧力800N/cm、加工速度20m/minで熱圧処理を施し、厚み80μmの半透膜支持体を作製した。
以下の短繊維の構成で、湿式抄紙法により目付量65g/m2のウェッブを作製した。
延伸PET 1.0dtex 5mm 75質量部
未延伸PET 1.0dtex 5mm 25質量部
この時の乾燥温度は130℃であった。次に、240℃の金属ロール/240℃の金属ロールの熱圧処理装置において、圧力800N/cm、加工速度20m/minで熱圧処理を施し、厚み80μmの半透膜支持体を作製した。
(比較例2)
以下の短繊維の構成で、湿式抄紙法により目付量65g/m2のウェッブを作製した。
延伸PET 1.0dtex 5mm 20質量部
未延伸PET 1.0dtex 5mm 45質量部
メタ系アラミド 0.8dtex 5mm 35質量部
この時の乾燥温度は130℃であった。次に、240℃の金属ロール/240℃の金属ロールの熱圧処理装置において、圧力800N/cm、加工速度20m/minで熱圧処理を施し、厚み80μmの半透膜支持体を作製した。
以下の短繊維の構成で、湿式抄紙法により目付量65g/m2のウェッブを作製した。
延伸PET 1.0dtex 5mm 20質量部
未延伸PET 1.0dtex 5mm 45質量部
メタ系アラミド 0.8dtex 5mm 35質量部
この時の乾燥温度は130℃であった。次に、240℃の金属ロール/240℃の金属ロールの熱圧処理装置において、圧力800N/cm、加工速度20m/minで熱圧処理を施し、厚み80μmの半透膜支持体を作製した。
(比較例3)
以下の短繊維の構成で、湿式抄紙法により目付量65g/m2のウェッブを作製した。
未延伸PET 1.0dtex 5mm 50質量部
メタ系アラミド 0.8dtex 5mm 50質量部
この時の乾燥温度は130℃であった。次に、240℃の金属ロール/240℃の金属ロールの熱圧処理装置において、圧力800N/cm、加工速度20m/minで熱圧処理を施し、厚み80μmの半透膜支持体を作製した。
以下の短繊維の構成で、湿式抄紙法により目付量65g/m2のウェッブを作製した。
未延伸PET 1.0dtex 5mm 50質量部
メタ系アラミド 0.8dtex 5mm 50質量部
この時の乾燥温度は130℃であった。次に、240℃の金属ロール/240℃の金属ロールの熱圧処理装置において、圧力800N/cm、加工速度20m/minで熱圧処理を施し、厚み80μmの半透膜支持体を作製した。
[平滑度の測定]
次に、JIS P8119に従い、各半透膜支持体の表面平滑度をベック平滑度試験機によって測定した。
次に、JIS P8119に従い、各半透膜支持体の表面平滑度をベック平滑度試験機によって測定した。
[強度物性の測定]
強度物性として、引張試験機(オリエンテック製 STA−1150)にて引張弾性率と引張強度を測定した。試験片を幅50mm、抄紙流れ方向長さ200mmに裁断して、これを引張試験に挟み込んだ。測定機チャック間距離は100mmとして、引張速度は300mm/分とした。引張強度は測定値を幅(5cm)で割った値を、引張弾性率は伸びと応力が線形で変化する部分のシートのヤング率を幅及び厚みの補正を行わない値として、表1に与えた。また、JIS L1913に従い、カンチレバー式剛度試験器によって、剛軟度を測定した。結果を表1に与えた。
強度物性として、引張試験機(オリエンテック製 STA−1150)にて引張弾性率と引張強度を測定した。試験片を幅50mm、抄紙流れ方向長さ200mmに裁断して、これを引張試験に挟み込んだ。測定機チャック間距離は100mmとして、引張速度は300mm/分とした。引張強度は測定値を幅(5cm)で割った値を、引張弾性率は伸びと応力が線形で変化する部分のシートのヤング率を幅及び厚みの補正を行わない値として、表1に与えた。また、JIS L1913に従い、カンチレバー式剛度試験器によって、剛軟度を測定した。結果を表1に与えた。
[半透膜支持層の評価]
ポリサルフォンをジメチルホルムアミドに溶解させて、濃度15質量%で各支持体上に塗布し、水洗後乾燥して半透膜支持層を形成した。この層をテープによって剥離して、接着強度の比較を行った。結果を表1に与えた。「○」は、テープによる半透膜支持層の剥離が観察できないという結果であり、半透膜支持体として用いることができるが、「×」はテープにより半透膜支持層の剥離が認められたことを示し、半透膜支持体としては用いることができないことを示している。
ポリサルフォンをジメチルホルムアミドに溶解させて、濃度15質量%で各支持体上に塗布し、水洗後乾燥して半透膜支持層を形成した。この層をテープによって剥離して、接着強度の比較を行った。結果を表1に与えた。「○」は、テープによる半透膜支持層の剥離が観察できないという結果であり、半透膜支持体として用いることができるが、「×」はテープにより半透膜支持層の剥離が認められたことを示し、半透膜支持体としては用いることができないことを示している。
[微多孔膜層の評価]
半透膜支持層を形成した実施例及び比較例の半透膜支持体を、m−フェニレンジアミン水溶液に浸漬した後、ポリスルフォン膜上にトリメシンクロライドのヘキサン溶液を接触させて、ポリサルフォン膜(半透膜支持層)上にポリアミド層(微多孔質膜層)を形成して、半透膜を作製した。得られた半透膜を操作圧力1.5Mpa、温度25℃で、pH=6.5、濃度0.2質量%の食塩水を1時間透過させ、脱塩率及び、透過流速を測定した。脱塩率は食塩水のイオン電導度を測定することによって求めた。また、透過流速は、24時間(1日)あたりの透過した水量(透過水量)に換算して求めた。結果を表1に与えた。
半透膜支持層を形成した実施例及び比較例の半透膜支持体を、m−フェニレンジアミン水溶液に浸漬した後、ポリスルフォン膜上にトリメシンクロライドのヘキサン溶液を接触させて、ポリサルフォン膜(半透膜支持層)上にポリアミド層(微多孔質膜層)を形成して、半透膜を作製した。得られた半透膜を操作圧力1.5Mpa、温度25℃で、pH=6.5、濃度0.2質量%の食塩水を1時間透過させ、脱塩率及び、透過流速を測定した。脱塩率は食塩水のイオン電導度を測定することによって求めた。また、透過流速は、24時間(1日)あたりの透過した水量(透過水量)に換算して求めた。結果を表1に与えた。
表1から明らかなように、半透膜支持体において、アラミド系短繊維を含有させると、含有量の増加に従って、剛性が向上する。一方、引張弾性率・引張強度と平滑度が低下し、一定の複合量から極端に半透膜特性が低下した。即ち、少なくとも熱融着性短繊維を構成要素に持ち、1〜30質量%のアラミド系短繊維を含有してなる本発明の半透膜支持体によって、平滑性が高く、強度物性の優れた半透膜支持体が得られた。
本発明の半透膜支持体は、限外濾過膜、精密濾過膜、逆浸透膜等の半透膜として利用できる。
Claims (2)
- 少なくとも熱融着性短繊維を構成要素に持つ半透膜支持体において、1〜30質量%のアラミド系繊維を含有してなることを特徴とする半透膜支持体。
- 熱融着性短繊維が、芳香族ポリエステルの未延伸短繊維である請求項1記載の半透膜支持体。
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JP2012252209A JP2014100626A (ja) | 2012-11-16 | 2012-11-16 | 半透膜支持体 |
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