JP2014100375A - 遊技板 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技者の興趣をより向上させることが可能であり、製造コストも低減することが可能な遊技板を提供する。
【解決手段】板状に形成された基材2に、所定の絵柄を形成した絵柄層5を積層した遊技板1であって、外部から入射した光を拡散させるための光拡散層4を前記基材2の下方に積層した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、遊技機に用いられる遊技板に関する。
従来から、パチンコ機やパチスロ等をはじめとする遊技機には、遊技板が取り付けられているものが多く用いられている。遊技板としては、ベニヤ板等の板材に化粧シートを貼り付けたものが従来から多く用いられている。また、近年では、ベニヤ板等に代えて合成樹脂製の板材を使用するものも多くなっている。例えば、特許文献1には、樹脂材料で形成された板状の基材にスリット状の溝部を複数形成した遊技板が開示されている。
特開2008−228947号公報
しかしながら、従来の遊技板は、ベースとなる基材に各種印刷層を形成した絵柄シートを接着剤により接着固定して構成されている。このように構成された遊技板は、遊技機に組み込まれて使用される場合には、遊技板に描かれた各種の絵柄や模様等による絵柄等による演出と、遊技板の後側に設置された各種の光源等によって遊技板を後面から照らすことによる光を用いた演出とが通常行われている。光を用いた演出を行う場合は、単に光を遊技板に照射するだけではなく、光源の発光態様や発光色を変化させたりすることで、遊技者の興趣をより向上させるような演出を行えるようにしている。しかし、従来の遊技板は、平板状の基材に絵柄シートを貼り付けて構成されているものであるから、基材に対して光を透過させることによる演出態様のバリエーションを増加させることが難しいという問題がある。また、従来の遊技板では、演出態様のバリエーションを増加させるためには光源や遊技板以外の別の部材を遊技機に設けることが必要になる。しかし、このように、多くの光源を設けたり、光を用いる演出を行うための部材を別に設けることは、部品点数を大幅に増加させることになり、遊技機の製造コストも増加するという問題も生じる。
本発明は、上記した問題点に鑑みてなされたもので、遊技者の興趣をより向上させることが可能であり、製造コストも低減することが可能な遊技板を提供することを目的とする。
本発明は、
(1)板状に形成された基材に、所定の絵柄を形成した絵柄層を積層した遊技板であって、外部から入射した光を拡散させるための光拡散層を前記基材の下方に積層したことを特徴とする遊技板、
(2)前記光拡散層は、入射した光を拡散する拡散面を有し、前記拡散面は、外部からの光が入射する入射面である上記(1)記載の遊技板、
(3)前記拡散面には、凹部及び凸部が形成されている上記(1)又は(2)記載の遊技板、
(4)前記絵柄層は、前記光拡散層の上方に積層されている上記(1)から(3)のいずれかに記載の遊技板、
(5)前記絵柄層は、前記光拡散層の下方に積層されている上記(1)から(3)のいずれかに記載の遊技板、
(6)前記絵柄層は、前記光拡散層の少なくとも一部に積層されている上記(1)から(5)のいずれかに記載の遊技板、
(7)前記絵柄層は、前記光拡散層の上方に積層された第1絵柄層と前記光拡散層の下方に積層された第2絵柄層とからなる上記(1)、(2)、(3)又は(6)記載の遊技板、
(8)前記遊技板には、該遊技板を平面視した場合に、前記光拡散層及び前記第1絵柄層が積層する第1の領域と、前記光拡散層及び前記第2絵柄層が積層する第2の領域と、前記光拡散層、第1絵柄層及び第2絵柄層が積層する第3の領域と、前記光拡散層が露出する第4の領域とが形成される、上記(7)記載の遊技板、
(9)前記基材は、少なくとも、前記光拡散層の上方に積層される第1の基材と、前記光拡散層の下方に積層される第2の基材とを備え、前記第1の基材と前記第2の基材とで、なくとも前記光拡散層を挟み込むことにより積層するように構成する、上記(1)から(8)のいずれかに記載の遊技板、
を要旨とする。
本発明に係る遊技板は、板状に形成された基材に、所定の絵柄を形成した絵柄層を積層し、外部から入射した光を拡散させるための光拡散層を前記基材の下方に積層したので、光源から照射された光を光拡散層で種々の方向へ拡散させることができ、光を用いた演出をより豊かなものとすることが可能になる。したがって、本発明に係る遊技板によれば、遊技者の興趣を大きく向上させることが可能になる。また、本発明によれば、光拡散層によって光源から照射された光を拡散することができるので、少数の光源を使用して遊技者の興趣を向上させることができる。したがって、本発明によれば、光源の数を減少して消費電力を大幅に減少させた遊技機に使用しても遊技者の興趣を大きく向上させることができる遊技板を提供することが可能になる。
本発明に係る遊技板の第1の実施の形態の例を表す断面図である。 本発明に係る遊技板を構成する絵柄層の構成を表す断面図であり、(a)図は、絵柄層の第1の形態の例を表す断面図、(b)図は、絵柄層の第2の形態の例を表す断面図、(c)図は、絵柄層の第3の形態の例を表す断面図、(d)図は、絵柄層の第4の形態の例を表す断面図である。 絵柄層の構成を表す断面図であり、(a)図は、絵柄層の第5の形態の例を表す断面図、(b)図は、絵柄層の第6の形態の例を表す断面図、(c)図は、絵柄層の第7の形態の例を表す断面図、(d)図は、絵柄層の第8の形態の例を表す断面図である。 本発明に係る遊技板の作用効果を説明するための説明図である。 (a)図は、本発明に係る遊技板の第2の実施の形態の例を表す断面図であり、(b)図は、第2の実施の形態の例に係る遊技板の作用を説明するための説明図である。 本発明に係る遊技板の第3の実施の形態の例を表す断面図である。 本発明に係る遊技板の第4の実施の形態の例を表す断面図である。 本発明に係る遊技板の第5の実施の形態の例を表す断面図である。
[第1の実施の形態]
本発明に係る遊技板の構成について具体的に説明する。図1は、本発明に係る遊技板の第1の実施の形態の例を示す断面図である。なお、本実施の形態では、遊技板の例として、パチンコ機に使用する遊技板を用いて説明するが、これに限定されるものではない。例えば、スロットマシン(パチスロ機)等のような、パチンコ機以外の遊技機にも任意に適用してもよい。
図1に示すように、本実施の形態の遊技板1は、基材2の下に、接着剤層3、光拡散層4及び絵柄層5が順次積層されて形成されている。基材2は、板状に形成されている遊技板1のベースとなる部材であり、図示しない遊技機に組み付けることが可能な大きさに形成されている。基材2は、例えば透光性を有する材料で形成することが好ましく、透光性を有する樹脂材料により形成されることがより好ましい。ここで、「透光性を有する」とは、無色透明であることが好ましいが、薄い色で着色したものであってもよい。この場合には、他の層に影響を与えない程度の着色であることが好ましい。基材2としては、合成樹脂材料又はガラス材料を用いることができ、その中でも、透光性を有する樹脂材料により形成されることがより好ましい。合成樹脂材料としては、例えばポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、セルロース系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ABS樹脂等が例示される。合成樹脂材料として透光性が求められる場合には、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル、アクリル酸メチル・スチレン共重合体、メタアクリル酸メチル・スチレン共重合体等のアクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂等が挙げられる。また、軽量化を求める場合には、合成樹脂発泡体を使用することも可能である。この場合には、機械的強度等の観点から低発泡倍率のものが好ましい。なお、基材2を形成する材料は、上記したものに限定されず、これら以外のものを任意に選択して適宜用いてよい。また、基材2の厚さは、任意に選択して適宜用いることができるが、軽量かつ機械的強度を有するものとする点においては、基材2の厚さは10〜20mmのものを用いることが好ましい。
基材2は、表面が平滑面となるように形成してもよいし、予め開口部等を開口形成してもよい。また、基材2には、段差が表面等にあるように形成してもよい。基材2は、射出成型により成形されるのが好ましい。射出成型で成形することにより、基材2に開口や凹部8及び凸部9を容易に設けることができ、基材22の形状の自由度を大幅に向上させることができる。
接着剤層3は、基材2と、光拡散層4との間に形成されており、基材2と光拡散層4とを貼り付けるために形成された層である。接着剤層3は、接着剤を基材2の裏面又は光拡散層4の表面に積層させることで形成される。積層させる方法としては、シルク印刷、オフセット印刷又はロールコータによる塗布等が挙げられるが、これら以外の方法であってもよい。また、接着剤層3は、厚みが10〜200μmであることが好ましく、15〜30μmであることがより好ましい。また、接着剤層3に用いられる接着剤は、耐熱性を有しているものが用いられており、好ましくは60℃において劣化しないもの、より好ましくは80℃において劣化しないものが用いられる。また、接着剤層3に用いられる接着剤は、透明性及び耐久性に優れているものが用いられ、例えば加熱した場合に黄変等の変色をしたり、遊技板が置かれている場所の湿度が高い場合に反りを発生させたりすることがないものが用いられる。接着剤層3に用いられる接着剤としては、ポリベンズイミダゾール系、ポリアミドイミド系、ポリイミド系、アクリル系、エポキシ系、シリコン系接着剤が挙げられる。また、接着剤層3に使用される接着剤としては、加熱することにより接着するもの、加圧することにより接着するもの、加熱及び加圧することにより接着するものであることが好ましい。
光拡散層4は、外部から入射した光を拡散するためのものである。この光拡散層4は、接着剤層3の下、即ち基材2の下方に位置するように積層されている。光拡散層4は、フィルム部材により形成されている。光拡散層4に用いられるフィルム部材としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル、アクリル酸メチル・スチレン共重合体、メタアクリル酸メチル・スチレン共重合体等のアクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ABS樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET樹脂)、ポリ塩化ビニル(PVC)等が例示される。なお、光拡散層4を形成する材料は、上記したものに限定されず、これら以外のものを任意に選択して適宜用いてよい。図1(a)に示すように、光拡散層4は接着剤層3と絵柄層5との間に形成される。すなわち、光拡散層4は、表面側に接着剤層3が積層され、裏面側に絵柄層5が積層されている。この光拡散層4は、透光性を有するもので形成することが好ましい。
光拡散層4は、一方側の面としての下面6と他方側の面としての上面7の二つの面を備えている。下面6は、入射光が入射する入射面であり、後述する絵柄層5が部分的に積層され、絵柄層5が積層されていない箇所は、入射面が露出する。下面には、凹部8及び凸部9が形成されており、入射光が入射した際に、この凹部8及び凸部9によって光が拡散されるようになっている。この凹部8及び凸部9は、従来から公知の方法を任意に選択して形成することができるものであるが、例えばエンボス加工により施されることが、凹部8及び凸部9を形成する際の形成しやすさの面から、好ましい。なお、この凹部8及び凸部9の大きさ、形状、凹部8及び凸部9の配置は、任意に選択して用いてよい。
上面7は、接着剤層3と接着可能な接着面であり、かつ光拡散層4内を通過した光が出射する出射面でもある。この上面7は、平滑面となるように形成されている。
絵柄層5は、各種の絵柄を描くように形成されている層である。ここで、各種の絵柄としては、絵柄の他に図柄、画像、模様文字等が含まれるものである。この絵柄層5は、遊技板1においては光拡散層4の少なくとも一部に形成されている。また、この絵柄層5は、光拡散層4に対して印刷等をすることにより形成されており、絵柄層5が形成されている箇所においては、光拡散層4の拡散面4aに形成された凹部8及び凸部9を印刷に用いる各種インキ等により埋めるように設けられている。
図1に示すように、本実施の形態の遊技板1における絵柄層5は、光拡散層4の一部に形成されている。光拡散層4の拡散面4aは、絵柄層5が積層されている箇所では該拡散面4aに形成されている凹部8及び凸部9が該絵柄層5を構成する各種インキ等により埋められており、絵柄層5が積層されていない箇所では該拡散面4aに形成されている凹部8及び凸部9が露出する。即ち、遊技板1には、拡散面4aが露出する第1の領域10と、拡散面4aに絵柄層5が積層されている第2の領域11とが形成されている。第1の領域10は、入射光を拡散させる領域、第2の領域11は、入射光を拡散させずに直進させる領域とも言える。
次に、絵柄層5の構成を図2及び図3に基づいて説明する。図2は、本実施の形態に係る絵柄層の構成を表す断面図であり、(a)図は、絵柄層5の第1の形態の例を表す断面図、(b)図は、絵柄層5の第2の形態の例を表す断面図、(c)図は、絵柄層5の第3の形態の例を表す断面図、(d)図は、絵柄層5の第4の形態の例を表す断面図である。また、図3は、本実施の形態に係る絵柄層の構成を表す断面図であり、(a)図は、絵柄層5の第5の形態の例を表す断面図、(b)図は、絵柄層5の第6の形態の例を表す断面図、(c)図は、絵柄層5の第7の形態の例を表す断面図である。(d)図は、絵柄層5の第8の形態の例を表す断面図である。
図2(a)に示すように、絵柄層5の第1の形態の例は、絵柄層5がオフセット印刷絵柄層21から構成されているものである。オフセット印刷絵柄層21は、遊技板11の絵柄となる層であり、オフセットインクを用いてオフセット印刷することにより形成される。オフセット印刷絵柄層21に形成されるオフセット絵柄は、絵柄の他に図柄、画像、模様文字等が含まれる。オフセット印刷絵柄層21は、光拡散層4の拡散面4aに全面にベタ状に設けてもよいし、部分的に設けてもよい。
オフセット印刷絵柄層21に用いるオフセットインクとしては、ベヒクルに顔料、染料等の着色剤、つや消し剤、安定剤、可塑剤、触媒、硬化剤等を必要に応じて添加して用いることができる。ベヒクルとしては、ロジン、セルロース誘導体、塩化ゴム、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、ポリアミド樹脂、乾性油又は半乾性油等の植物油脂、溶剤等が挙げられ、これに着色剤、添加剤等を加えてオフセット印刷絵柄層に用いるオフセットインクが得られる。
インクに用いる着色剤である顔料又は染料としては、有機顔料とカーボンブラックが主に用いられ、無機顔料としては、白色顔料としてチタンホワイト、亜鉛華、三酸化アンチモン等が挙げられる。また、体質顔料として用いられる炭酸カルシウム、カオリン、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム等も用いることができる。また、つや消し剤としては、つや消し塗料として用いられる炭酸マグネシウム、タルク、カオリン、珪酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、1パルミチン酸アルミニウム等が挙げられる。
また、紫外線の照射により硬化する樹脂に各種顔料を加えたUVインクをオフセットインクに用いてもよい。UVインクとして用いることができる樹脂材料としては、重合性不飽和結合やエポキシ基を有する樹脂等が用いられ、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタンアクリレート樹脂及びこれらの樹脂のオリゴマー、プレポリマー又はこれらにモノマーを加えたもの等が挙げられる。樹脂としては、上記オリゴマー、プレポリマーにモノマーを加えたものであってもよい。これらの樹脂には硬化促進する目的で重合開始剤を添加するのが好ましい。該重合開始剤としては、アセチルフェノン類等が挙げられる。また、顔料としては、有機顔料、カーボンブラック、無機顔料(チタンホワイト等)、体質顔料(つや消し顔料、炭酸カルシウム等)等から求める色相に応じて選択し、組み合わせて用いることができる。
この場合、紫外線照射には、高圧水銀灯、メタルハライドランプ等が用いられ、紫外線を0.5〜5秒程度照射して塗工膜を硬化させる。塗工から硬化までの工程は、連続して行われるのが好ましい。
このように、絵柄層5をオフセット印刷絵柄層により形成すると、枚葉に切断したシート状の光拡散層4に対して積層させることができる。そのため、光拡散層4を構成するフィルム部材に対してオフセット印刷絵柄層21を積層するに当たり、長尺体のフィルム部材を使用しなくてもよく、遊技板1全体の製造コストを大幅に低減することができる。特に、上記したような構成にすることで、大量生産及び少量生産のいずれにも低コストで対応することができ、特に少量生産を行う場合には、低コストな遊技板1を提供することが可能になる。また、オフセット印刷絵柄層21を形成して遊技板1の絵柄を形成することにより、印刷された絵柄も、より細かいドットにより、きめ細やかな配色を施すことができ、よりきれいな絵柄を形成することが可能になる。
図2(b)に示すように、絵柄層5の第2の形態の例は、絵柄層5がオフセット印刷絵柄層22と隠蔽層23とからなり、オフセット印刷絵柄層22の下に隠蔽層23が積層されて構成されているものである。なお、オフセット印刷絵柄層22の構成は上記したのと同様であるから、ここでの説明は省略する。
隠蔽層23は、絵柄層5においてオフセット印刷絵柄層22の下に積層されて構成されている。隠蔽層23は、オフセット印刷絵柄層22側から見た場合に、光の透過を遮る箇所に設けられる。隠蔽層23は、オフセット印刷絵柄層22の裏面全面に設けられることは少ない。また、隠蔽層23は、オフセット印刷絵柄層22が形成されていない部分、即ち遊技板1において絵柄の印刷がされていない部分に設けてもよい。
隠蔽層23は、白色色素を含むインクを用いて、シルク印刷、オフセット印刷又はロールコータによる塗布等のような印刷方法によって設けられる。隠蔽層23に用いられるインクとしては、ベヒクルに白色染料又は白色無機顔料、添加剤等を加えたものが挙げられる。なお、白色色素を含むインクには、蛍光性を有する染料、顔料が含まれていてもよい。ベヒクルとしては、ロジン、セルローズ誘導体、塩化ゴム、フェノール樹脂、アルキド樹脂、ポリアミド樹脂、乾性油又は半乾性油等の植物油脂、溶剤等が挙げられる。また、白色無機顔料としては、チタンホワイト、亜鉛華、三酸化アンチモン等が挙げられる。
このように、オフセット印刷絵柄層22に隠蔽層23を積層して形成すると、光の透過を遮る場所を確実に遮光することができる。したがって、本形態のように絵柄層5を形成すると、先に説明した絵柄層5の効果に加え、光が透過することによって変色したり、不自然な色合いになるというようなことを確実に防止することができ、より自然な色合いの絵柄を形成することが可能になる。また、本形態のように絵柄層5を構成すると、オフセット印刷絵柄層22に形成された絵柄自身による演出効果と、光拡散層4及びオフセット印刷絵柄層22を透過する光による演出効果と、隠蔽層23で遮光することによるオフセット印刷絵柄層22に形成された絵柄自身の色合いをより鮮明にすることができるという演出効果を得ることもできる。したがって、絵柄による効果と光による効果とを組み合わせることにより、遊技者の興趣を向上させる演出態様にすることが可能である。
図2(c)に示すように、絵柄層5の第3の形態の例は、絵柄層5がオフセット印刷絵柄層24とシルク印刷絵柄層25とからなり、オフセット印刷絵柄層24の下にシルク印刷絵柄層25が積層されて構成されているものである。なお、オフセット印刷絵柄層24の構成は上記したのと同様であるから、ここでの説明は省略する。
シルク印刷絵柄層25は、遊技板11の絵柄を構成する層で、オフセット印刷絵柄層24の下に積層されている。本実施の形態では、シルク印刷絵柄層25は、インクを用いてオフセット印刷絵柄層24にシルク印刷で印刷することにより形成される。シルク印刷絵柄層25に形成される絵柄には、絵柄の他に図柄、画像、模様文字等が含まれる。シルク印刷絵柄層25は、オフセット印刷絵柄層24の全面にベタ状に設けてもよいし、部分的に設けてもよい。また、シルク印刷絵柄層25を印刷する場合、多色刷りを行うときは、必要な色のインクを重ね刷りすることで設けることができる。シルク印刷絵柄層25に用いるインクとしては、ベヒクルに染料、顔料等の着色剤を加え、必要に応じて安定剤、硬化剤等を適宜混合して得られるインクを用いることができる。ベヒクルとしては、隠蔽層に用いたものと同様のものを用いることができる。シルク印刷絵柄層25は、厚さが5μm〜15μmであることが好ましく、7μm〜10μmであることがより好ましい。
このように、オフセット印刷絵柄層24にシルク印刷絵柄層25を積層して絵柄層5を形成すると、オフセット印刷絵柄層24により形成されたオフセット印刷絵柄とシルク印刷絵柄層25により形成されたシルク印刷絵柄とが重なって見える部分においては、オフセット印刷絵柄と、該オフセット印刷絵柄よりも厚みを持つシルク印刷絵柄とにより、絵柄の色合いに深みを持たせることができ、より鮮明な絵柄にすることができる。また、この場合には、シルク印刷絵柄層25のみが形成されている部分、オフセット印刷絵柄層21のみが形成されている部分、シルク印刷絵柄層25及びオフセット印刷絵柄層24のいずれもが形成されている部分を形成することができ、形成された絵柄の色合いにメリハリを持たせることができ、より鮮明な絵柄を形成することが可能になる。
図2(d)に示すように、絵柄層5の第4の形態の例は、絵柄層5がオフセット印刷絵柄層26とシルク印刷絵柄層27と隠蔽層28とからなり、オフセット印刷絵柄層26の下にシルク印刷絵柄層27が積層され、シルク印刷絵柄層27の下に隠蔽層28が積層されて構成されているものである。なお、オフセット印刷絵柄層26、シルク印刷絵柄層27及び隠蔽層28の構成は上記したのと同様であるから、ここでの説明は省略する。
このように、オフセット印刷絵柄層26にシルク印刷絵柄層27及び隠蔽層28を積層して絵柄層5を形成すると、隠蔽層28により光の透過を遮断することができる部分を形成することができ、光を透過させると不自然な色合いになったりすることを防止することができる。また、隠蔽層28が形成されている部分における絵柄の色合いをより深みのあるものにすることが可能になる。即ち、本形態に係る絵柄層5によれば、オフセット印刷絵柄層26のみが形成されている部分、シルク印刷絵柄層27のみが形成されている部分、オフセット印刷絵柄層26及びシルク印刷絵柄層27が形成されている部分ができ、それに加えて、これらの各層が形成されている部分に対して隠蔽層28が形成されている部分と該隠蔽層28が形成されていない部分と、を組み合わせて絵柄を形成することができる。したがって、本形態に係る絵柄層5は、絵柄の色合いの深みや鮮明さをより細かに調整することができ、また、これら色合いの深みや鮮明さをよりよく向上させることが可能になる。
図3(a)に示すように、絵柄層5の第5の形態の例は、絵柄層5がオフセット印刷絵柄層29と金属薄膜層30とからなり、オフセット印刷絵柄層29の下に金属薄膜層30が積層されて構成されているものである。なお、オフセット印刷絵柄層29の構成は上記したのと同様であるから、ここでの説明は省略する。
金属薄膜層30は、本実施の形態では、オフセット印刷絵柄層29の下側に積層されている。この金属薄膜層30は、粘着性を有する金属薄膜転写用紫外線硬化型接着剤(接着糊)をオフセット印刷した後、金属薄膜を加圧等により該紫外線硬化型接着剤(接着糊)の存在する部分のみ転写し、その後紫外線照射手段により該紫外線硬化型接着剤(接着糊)が硬化して形成される、紫外線硬化型樹脂と金属薄膜からなる層である。
金属薄膜は、光フィルム、金属箔等で形成されている。光フィルムは、ホログラムホイル(ホログラム箔)、ホログラムフィルム、ホログラムシール等のように、金属薄膜の表面に光学的エッチング、腐食又は蒸着等の手段によって、模様や画像を立体的に設けたもの、又は平面的に形成されているもの、若しくは表面が光沢を有する無地状に仕上げたもの等が挙げられる。また、金属薄膜の表面を保護するためのポリエチレン、ポリプロピレン等をコーティングしたものを用いることもできる。
金属箔としては、アルミニウム、金、銀等の箔が挙げられる。これらの金属箔にウレタン樹脂を含む樹脂層をコーティングして金属薄膜層30として用いることもでき、また更に金属箔を紙材やプラスチックフィルムに添付して用いてもよい。金属箔を貼付するプラスチックフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、OPP、CPP等が挙げられる。
金属薄膜としては、該金属薄膜の表面にその光沢や光の反射を阻害しない程度に塗料等を塗布して着色したもの、又は表面にメッキを施して着色したもの等を用いることもできる。着色する色としては、金色及びその他の薄い色を用いることができ、例えば水色、クリーム色、薄紫色、桃色等を用いることができる。金属箔等の表面に塗料を塗布したり、メッキを施したものの更に上にウレタン樹脂を含む樹脂層を設けてもよい。
金属薄膜層30の厚みは0.02μm〜0.04μm程度のものが用いられている。この金属薄膜は、紙材やプラスチックフィルム等に貼付されており、例えば0.15mm程度の厚みの紫外線硬化型接着剤(接着糊)上に、紙材等に添付して用いられる。
紫外線硬化型接着剤(接着糊)用の紫外線硬化型樹脂としては、特に制限はなく、ウレタン系、ポリエステル系、エポキシ系、ポリオール系の(メタ)アクリル酸変性された樹脂の各種オリゴマー、モノマー等に光開始剤が添加されたものを用いることができる。これらの中でもウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタンメタクリレート、ポリエステルメタクリレート、エポキシメタクリレート等の分子末端にアクリル基又はメタクリル基を有しているものが好適に使用できる。
オリゴマーとしては、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、不飽和ポリエステル、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ビニルアクリレートなどが例示でき、モノマーとして、ジシクロペンテニルエチルアクリレート、イソボルニルアクリレート、フェノールエチレンオキサイド変性アクリレート等の単官能アクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、トリメチールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等の多官能アクリレートが挙げられる。
光開始剤としては、ラジカル、カチオン、アニオン生成の量子効率が高いベンゾイン誘導体等の一般に市販されているものが使用でき、熱的安定性が高く暗所で安定で、モノマーやオリゴマーへの溶解性が高いものを適宜選択して使用できる。さらに増感剤としてn−ブチルアミン、トリエチルアミン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル等の脂肪族アミン、芳香族アミンを併用しても良い。光開始剤は一般に紫外線硬化型インク全量に対して1〜20質量%添加される。紫外線硬化の場合の照射量は400〜600mJ/cm程度が良い。通常この処理は50〜150m/minのライン速度で可能であるから極めて生産効率が高い。
紫外線硬化型接着剤(接着糊)には、粘着性付与剤としてアクリル系モノマー・オリゴマー、特殊アクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、キシレン樹脂等を添加することができ、また、必要に応じて、公知の顔料分散剤、酸化防止剤、防腐剤、防黴剤、シリコーンオイル、界面活性剤、表面潤滑剤、消泡剤、光安定剤等の各種添加剤を添加してもよく、さらに、貯蔵時のゲル化防止の目的でハイドロキノン、ニトロソ化合物等の重合禁止剤を添加してもよい。また、粘度調整剤として、有機ベントナイト、各種ワックス、スターチ類、金属石けん等の粉体、市販のゲル化剤等を添加することができる。
金属薄膜層30は、該金属薄膜を転写するための接着糊をオフセット印刷絵柄層29にオフセット印刷した後、該接着糊上に金属薄膜を転写し、紫外線照射手段により、接着糊を硬化して形成される層であれば、オフセット印刷機の型式、金属薄膜の転写方法及び紫外線照射手段は特に限定されるものではない。しかし、複数のUVオフセット印刷ユニット及びコールドフォイル加工をインラインで処理可能な1台のオフセット印刷機を用いて、オフセット印刷絵柄層29の上に金属薄膜層30の形成をワンパスで行うことにより、従来の種々の問題点を解決して、印刷速度及び転写速度を大幅に向上することが可能になる。
ここで、「コールドフォイルシステム」とは、フォイル転写の段階で高温処理を必要とせず、専用の粘着性を有する接着糊(本発明においては、紫外線硬化型接着剤(接着糊))を塗布面の全面又は一部に塗布して該接着糊上にフォイルを転写する方式を意味するものである。
このように、オフセット印刷絵柄層29に金属薄膜層30を積層して絵柄層5を形成すると、絵柄層5を透過する光を反射させてキラキラ輝かせることができ、絵柄の周囲等をきらびやかに見せることができる。したがって、さらによりオフセット印刷絵柄層29の絵柄をきらびやかに見せ、遊技者の興趣を向上させることができる演出を行うことが可能になる。
金属薄膜層30を形成するに当たり、コールドフォイルシステムを採用することにより、金属薄膜を紫外線硬化型接着剤上に転写する際、該紫外線硬化型接着剤上への金属薄膜の転写が一度に限定されないので、デザイン上必要な場合には、ワンパスで2〜5種類の金属薄膜を連続して転写することが可能になり、デザインの幅をより多様化することが可能になる。また、本実施の形態に係る遊技板1によれば、コールドフォイルシステムを採用することで、接着糊を利用して、金属薄膜に多少の凹凸があっても、該金属薄膜を斑なく固着させることができる。これにより、絵柄のデザイン幅を多様化することもできる。
図3(b)に示すように、絵柄層5の第6の形態の例は、絵柄層5がオフセット印刷絵柄層31と、金属薄膜層32と、隠蔽層33とからなり、オフセット印刷絵柄層31の下に金属薄膜層32が積層され、金属薄膜層32の下に隠蔽層33が積層されて構成されているものである。なお、オフセット印刷絵柄層31、金属薄膜層32及び隠蔽層33の構成は上記したのと同様であるから、ここでの説明は省略する。
このように、オフセット印刷絵柄層31に金属薄膜層32及び隠蔽層33を積層して絵柄層5を形成すると、隠蔽層33によって光の透過を遮る部分を形成することができる。したがって、遊技板1の絵柄等において、光が透過することで絵柄が変色したり、不自然な色合いの絵柄になることを確実に防止することができ、より自然な色合いの絵柄を形成することが可能になる。また、隠蔽層33を形成して光の透過を遮る部分を形成することで、オフセット印刷絵柄層31のオフセット印刷絵柄により演出を行う部分、金属薄膜層32により演出を行う部分、オフセット印刷絵柄層31の絵柄と金属薄膜層32により演出を行う部分等を形成することができる。また、隠蔽層33を形成した部分は、光の透過を遮るので、オフセット印刷絵柄層31の絵柄の色合いに深みを持たせ、かつ金属薄膜層32における光の反射によるきらびやかさの演出に変化を持たせることができる。したがって、本形態によれば、遊技者に対する興趣をより向上させる演出を行うことが可能になる。
図3(c)に示すように、絵柄層5の第7の形態の例は、絵柄層5がオフセット印刷絵柄層34と、金属薄膜層35と、シルク印刷絵柄層36と、隠蔽層37とからなり、オフセット印刷絵柄層34の下に金属薄膜層35が積層され、金属薄膜層35の下にシルク印刷絵柄層36が積層され、シルク印刷絵柄層36の下に隠蔽層37が積層されて構成されているものである。なお、オフセット印刷絵柄層34、金属薄膜層35、シルク印刷絵柄層36及び隠蔽層37の構成は上記したのと同様であるから、ここでの説明は省略する。
このように、オフセット印刷絵柄層34に金属薄膜層35、シルク印刷絵柄層36、隠蔽層37を積層して絵柄層5を形成すると、オフセット印刷絵柄層34による演出効果が得られる部分、金属薄膜層35による演出効果が得られる部分、シルク印刷絵柄層36による演出効果が得られる部分に加えて、これらオフセット印刷絵柄層34及び金属薄膜層35を組み合わせることによる演出効果が得られる部分、オフセット印刷絵柄層34及びシルク印刷絵柄層35を組み合わせることによる演出効果が得られる部分、金属薄膜層35及びシルク印刷絵柄層36を組み合わせることによる演出効果が得られる部分、さらにはオフセット印刷絵柄層34、金属薄膜層35及びシルク印刷絵柄層36を組み合わせることによる演出効果が得られる部分を形成することができる。また、それに加えて隠蔽層37が形成されて透過する光を遮る部分をも形成することができるので、それにより、遊技板1に形成された絵柄をより鮮やかにすることができ、かつ絵柄の色合いにより深みを持たせることが可能になる。また、この遊技板1に形成された絵柄による演出に加えて、遊技板1を透過する光による演出を組み合わせて、遊技者に対してさらにより興趣を向上させる演出を行うことが可能になる。
図3(d)に示すように、絵柄層5の第8の形態の例は、絵柄層5がオフセット印刷絵柄層38と、シルク印刷絵柄層39と、金属薄膜層40と、隠蔽層41とからなり、オフセット印刷絵柄層38の下にシルク印刷絵柄層39が積層され、シルク印刷絵柄層39の下に金属薄膜層40が積層され、金属薄膜層40の下に隠蔽層41が積層されて構成されているものである。なお、オフセット印刷絵柄層38、シルク印刷絵柄層39、金属薄膜層40及び隠蔽層41の構成は上記したのと同様であるから、ここでの説明は省略する。
このように、オフセット印刷絵柄層38にシルク印刷絵柄層39、金属薄膜層40、隠蔽層41を積層して絵柄層5を形成しても、オフセット印刷絵柄層38による演出効果が得られる部分、シルク印刷絵柄層39による演出効果が得られる部分、金属薄膜層40による演出効果が得られる部分に加えて、これらオフセット印刷絵柄層38及びシルク印刷絵柄層39を組み合わせることによる演出効果が得られる部分、オフセット印刷絵柄層38及び金属薄膜層40を組み合わせることによる演出効果が得られる部分、金属薄膜層40及びシルク印刷絵柄層39を組み合わせることによる演出効果が得られる部分、さらにオフセット印刷絵柄層38、シルク印刷絵柄層39及び金属薄膜層40を組み合わせることによる演出効果が得られる部分を形成することができる。また、本形態に係る絵柄層5では、隠蔽層41が形成されており、光の透過を遮る部分を形成することができるので、絵柄層5における絵柄をより鮮やかにすることができ、かつ絵柄の色合いに、より深みを持たせることができ、遊技者の興趣をさらにより向上させることができる演出を行うことが可能になる。
[第1の実施の形態に係る遊技板1の製造方法]
次に、本実施の形態に係る遊技板1の製造方法を説明する。本実施の形態に係る遊技板1を製造するには、シート状に形成され、例えばエンボス加工により凹部8及び凸部9が形成された拡散面4aを有する光拡散フィルムを用いる。この光拡散フィルムの拡散面4aに絵柄層5を形成する。絵柄層5を形成する際には、光拡散フィルムの拡散面4aに対してオフセット印刷やシルク印刷等を行って、上に例示した態様の層構成を有する絵柄層5を該拡散面4a上に形成する。そして、光拡散フィルムの平滑面に接着剤を塗布して、接着剤層3を形成する。なお、この場合、接着剤層3を構成する接着剤は、光拡散フィルムの平滑面に対して全体的に塗布してもよいし、光拡散フィルムの平滑面に対して部分的に塗布してもよい。また、光拡散フィルムの平滑面上に接着性を有するフィルム状の部材等を貼り付けることによって、接着剤層3を形成してもよい。次に、基材2の一方側の面である下面に接着剤層3の上面を張り合わせて、基材2に接着剤層3を積層させる。
このようにして、基材2と接着剤層3とを積層させると、図1に示すような遊技板1、即ち、基材2の下に接着剤層3が積層され、接着剤層3の下に光拡散層4が積層され、光拡散層4の下に絵柄層5が積層される、という構成の遊技板1が形成される。なお、絵柄層5は、上記した各種態様のものを任意に選択して用いてよい。また、光拡散層4の下に複数の絵柄層5を形成する際には、それぞれ同じ層構成の絵柄層5を積層させてもよいし、また、遊技板1内における場所によって異なる層構成の絵柄層5を積層させるようにして形成してもよい。
本実施の形態に係る遊技板1の製造方法によれば、光拡散フィルムの拡散面に絵柄層を形成するので、入射光を拡散する部分と、入射光を拡散させない部分とを、印刷層を形成することのみにより容易に形成することが可能になる。したがって、遊技板の絵柄に応じて光を拡散させる部分、させない部分を簡単な方法で容易に形成することが可能になる。また、本実施の形態に係る遊技板の製造方法によれば、光拡散フィルムの拡散面に絵柄層を形成するので、絵柄層を形成する前に光拡散フィルムを送り装置等で送る際に、該光拡散フィルムを送るための機械に貼り付くことなく、確実に分離する。そのため、遊技板を製造する際の作業効率を大幅に向上させることができ、さらには遊技板の生産性も大幅に向上させることが可能になる。
[第1の実施の形態に係る遊技板1の作用効果]
ここで、本実施の形態に係る遊技板1の作用効果を図4に基づいて説明する。図4は、本実施の形態に係る遊技板1の作用効果を説明するための説明図である。なお、図4において、符号A,Bで示すのは、遊技板1に入射し、かつ遊技板1から出射する光線を表している。
図4に示すように、本実施の形態に係る遊技板1は、光線が入射する場所によって、この入射した光線が拡散するか否かが決定する。まず、遊技板1において、光線Aが入射した場合について説明する。図4に示すように、光線Aは、絵柄層5の下端面から入射し、基材2の上端面から出射するように遊技板1を透過する。この場合、光線Aが入射するのは、絵柄層5の下端面である。絵柄層5の下端面は平滑面となるように形成されている。したがって、光線Aが絵柄層5の下端面に入射した際、この下端面において光線Aが拡散することはなく、直進する。また、光線Aが入射している遊技板1の箇所は、拡散層の拡散面4aに絵柄層5が形成されており、拡散面4aに形成された凹部8及び凸部9が絵柄層5を形成する各種インク等によって埋められている。したがって、光線Aは、絵柄層5と光拡散層4との境界においても拡散せず、そのまま直進する。また、光線Aは、平滑面として形成されている光拡散層4と接着剤層3との境界、及び接着剤層3と基材2との境界においても拡散せずに直進する。したがって、本実施の形態に係る遊技板1は、絵柄層5が形成されている部分に入射する光は拡散せず、直進するようにすることができる。
次に、遊技板1において光線Bが入射した場合について説明する。図4に示すように、光線Bは、光拡散層4の入射面から入射し、基材2の上端面から出射するように遊技板1を透過する。この場合、光線Bが入射するのは、光拡散層4の入射面である。入射面は、エンボス加工により凹部8及び凸部9が形成されており、入射面においてはこの凹部8及び凸部9が露出している。したがって、光線Bが光拡散層4の入射面から入射した際、この入射面において、光線Bは所定の角度をもって拡散する。その後、拡散面4aにおいて拡散した光線Bは、拡散層と接着剤層3との境界、接着剤層3と基材2との境界を直進し、基材2の上端面から出射する。なお、図4に示すように、拡散面4aにおいて拡散した光線Bは、光拡散層4と接着剤層3との境界との間に所定の入射角を持って入射する場合がある。また、同様に、拡散面4aにおいて拡散した光線Bは、接着剤層3と基材2との境界に所定の入射角を持って入射する場合がある。この場合、光拡散層4と接着剤層3との屈折率、接着剤層3と基材2との屈折率に差がある場合には、拡散面4aにおいて拡散した光線Bは、これら境界において屈折しながら直進することもある。
このように、本実施の形態に係る遊技板1によれば、光拡散層4を積層することによって、該光拡散層4に入射する入射光を拡散させ、複数の方向に対して光を散乱させることができる。したがって、本実施の形態に係る遊技板1によれば、光による演出を大幅に向上させることができ、遊技者の興趣を大きく向上させることが可能な遊技板1を提供することが可能になる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明に係る遊技板51の第2の実施の形態を図5(a)に基づいて説明する。図5は、本発明に係る遊技板51の第2の実施の形態の例を示す断面図である。なお、第2の実施の形態に係る遊技板51の構成に関して、先に説明したのと同様のものについては、説明を省略する。
本実施の形態に係る遊技板51は、板状に形成された基材52に絵柄層53を積層し、光拡散層57を基材52の下方に積層し、かつ絵柄層53が、光拡散層57の上方に積層された第1絵柄層54と光拡散層57の下方に積層された第2絵柄層55と有するように構成したことを特徴とするものである。即ち、本実施の形態に係る遊技板51は、基材52の下に、接着剤層56、第1絵柄層54、光拡散層57、第2絵柄層55を積層することにより、構成されている。
第1絵柄層54と第2絵柄層55は、上記において例示した態様の種々の構成の絵柄層53を任意に選択して用いることができるものである。この場合、第1絵柄層54及び第2絵柄層55は、同じ層構成を有する絵柄層53を用いてもよいし、異なる層構成を有する絵柄層53を用いてもよい。例えば、第1絵柄層54及び第2絵柄層55のいずれについても上記した第2の態様からなる絵柄層(オフセット印刷絵柄層と隠蔽層を積層したもの)を用いることができるし、第1絵柄層54には上記した第1の態様からなる絵柄層(オフセット印刷絵柄層からなるもの)を用い、第2絵柄層55には上記した第2の態様からなる絵柄層(オフセット印刷絵柄層と隠蔽層を積層したもの)を用いてもよい。なお、これは例示であり、第1絵柄層54と第2絵柄層55は、上記したもの以外の組み合わせであってもよい。
図5(a)に示すように、本実施の形態に係る遊技板51は、光拡散層57の拡散面57aが露出し、該光拡散層57のみで形成される第1の領域58と、光拡散層57及び第1絵柄層54が積層する第2の領域59と、光拡散層57と第2絵柄層55が積層する第3の領域60と、光拡散層57、第1絵柄層54及び第2絵柄層55が積層する第4の領域61とが形成されている。
次に、本実施の形態に係る遊技板51の作用を図5(b)に基づいて説明する。図5(b)は、本実施の形態に係る遊技板51の作用を説明するための説明図である。なお、図5(b)において符号C、D、E、Fで示すのは、遊技板51に入射し、かつ遊技板51から出射する光線を表している。
図5(b)に示すように、本実施の形態に係る遊技板51は、光線が入射する場所によって、この入射した光線が拡散するか否かが決定する。まず、遊技板51において、光線Eが入射した場合について説明する。光線Cは、光拡散層57の拡散面57aから入射し、基材52の上端面から出射するように遊技板51を透過する。この場合、光線Cが入射するのは、光拡散層57の拡散面57aである。拡散面57aには、エンボス加工により形成された凹部62及び凸部63が露出している。したがって、光線Cは、光拡散層57の拡散面57aから入射すると、この拡散面57aにおいて所定の角度をもって拡散する。その後、拡散面57aにおいて拡散した光線Cは、基材52の上端面から出射する。なお、図5(b)に示すように、拡散面57aにおいて拡散した光線Cは、光拡散層57と接着剤層56との間、接着剤層56と基材52との境界に対して所定の入射角を持って入射する場合がある。この場合、光拡散層57と接着剤層56との屈折率、接着剤層56と基材52との屈折率に差がある場合には、入射面において拡散した光線Cは、これらの境界等において屈折しながら直進することもある。したがって、遊技板51において、第1の領域58が形成されている部分における光は拡散することになる。
次に、遊技板51において、光線Dが入射した場合について説明する。図5(b)に示すように、光線Dは、光拡散層57の拡散面57aから入射し、基材52の上端面から出射するように遊技板51を透過する。この場合、光線Dが入射するのは、光拡散層57の拡散面57aである。拡散面57aには、上記した通りエンボス加工により形成された凹部62及び凸部63が露出している。したがって、光線Dは、光拡散層57の拡散面57aから入射すると、この拡散面57aにおいて所定の角度をもって拡散する。その後、拡散面57aにおいて拡散した光線Dは、機材の上端面から出射する。光線Dの場合も、光拡散層57と第1絵柄層54との境界、第1絵柄層54と接着剤層56との境界、接着剤層56と基材52との境界に対して所定の入射角を持って入射する場合がある。この場合にも、光拡散層57と第1絵柄層54との屈折率、第1絵柄層54と接着剤層56との屈折率、接着剤層56と基材52との屈折率に差がある場合には、拡散面57aにおいて拡散した光線Dは、これらの境界において屈折しながら直進することもある。このように、遊技板51において、第2の領域59が形成されている部分における光は拡散することになる。
次に、遊技板51において、光線Eが入射した場合、及び光線Fが入射した場合について説明する。図5(b)に示すように、光線Eは、第2絵柄層55の下端面から入射し、基材52の上端面から出射するように遊技板51を透過する。この場合、光線Eが入射するのは、第2絵柄層55の下端面である。この下端面は、平滑面として形成されている。また、第2絵柄層55は、光拡散層57の拡散面57aに形成されている凹部62及び凸部63を埋めるようにして、該光拡散層57に積層されている。そのため、光線Eは、光拡散層57の拡散面57aにおいて拡散することなく、該光拡散層57をそのまま直進する。そして、光拡散層57、接着剤層56及び基材52を直進するようにして透過し、基材52の上端面から出射する。また、光線Fも、光線Eと同様、第2絵柄層55に入射した後に光拡散層57に入射するので、光拡散層57の拡散面57aにおいて拡散することなく、該光拡散層57をそのまま直進する。そして、光拡散層57、第1絵柄層54、接着剤層56及び基材52を直進するようにして透過し、基材52の上端面から出射する。
このように、本実施の形態に係る遊技板51は、基材52、接着剤層56、第1絵柄層54、光拡散層57及び第2絵柄層55を積層させているので、第1絵柄層54の絵柄と、第2絵柄層55の絵柄とによって、より多様な絵柄による演出を行うことができる。この場合、本実施の形態に係る遊技板51の場合は、光拡散層57の上面側に第1絵柄層54を積層し、光拡散層57の拡散面57a側に第2絵柄層55を積層しており、これら第1絵柄層54と第2絵柄層55との間に光拡散層57が介在している。そのため、第1絵柄層54における絵柄を近く、第2絵柄層55における絵柄を該第1絵柄層54における絵柄よりも遠くに見せることができ、遊技板51に描かれている絵柄に奥行き感を持たせ、より立体感のある絵柄にすることができる。したがって、本実施の形態に係る遊技板51によれば、さらにより遊技者の興趣を向上させることが可能になる。
さらに、本実施の形態に係る遊技板51によれば、第1絵柄層54及び第2絵柄層55の有無によって第1の領域58、第2の領域59、第3の領域60及び第4の領域61に分けることができる。これら各領域での光の拡散の有無や絵柄に対する光の照射のされ方をそれぞれ異ならせることができるので、光を用いた演出態様のバリエーションも大幅に増加することができ、さらにより、遊技者の興趣を向上させることができる演出を行うことも可能になる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明に係る遊技板71の第3の実施の形態を図6に基づいて説明する。図6は、本発明に係る遊技板71の第3の実施の形態の例を示す断面図である。なお、第3の実施の形態に係る遊技板71の構成に関して、先に説明したのと同様のものについては、説明を省略する。
本実施の形態に係る遊技板71は、板状に形成された基材72の下方に接着剤層としての第1接着剤層77を介して光拡散層74を積層し、基材72の上方には接着剤層としての第2接着剤層78を介して絵柄層75を積層し、さらに絵柄層75の上部にはハードコート層76を積層して構成したことを特徴とするものである。即ち、本実施の形態に係る遊技板71は、ハードコート層76の下に絵柄層75を積層し、絵柄層75の下に第2接着剤層78を積層し、第2接着剤層78の下に基材72を積層し、基材72の下に第1接着剤層77を積層し、さらに第1接着剤層77の下に光拡散層74を積層して構成している。
ハードコート層76は、絵柄層75を保護するためのもので、該絵柄層75の上に、少なくとも絵柄層75の全面を覆うように積層されている。すなわち、ハードコート層76は、絵柄層75が設けられている部分及び設けられていない部分の区別なく積層されている。このハードコート層76は、該ハードコート層76として使用することができるインクを印刷等すること、又はハードコート層76として使用することができる保護フィルムを積層することによって形成される。ハードコート層76は、絵柄層75を外部から加わる衝撃等から保護することができる硬度を有することが好ましい。具体的には、ハードコート層76は、HB〜3Hの範囲内の鉛筆硬度であることが好ましく、H〜2Hの範囲内の鉛筆硬度であることがより好ましい。ハードコート層76の硬度を上記した範囲内とすることにより、絵柄層75を外部から加わる衝撃等から確実に保護することができ、かつ、遊技釘が打刻された場合等に、傷や割れの発生を防止することができる。また、ハードコート層76は、厚さが30μm〜200μmとなるように形成することが好ましく、20μm〜100μmとなるように形成することがより好ましい。ハードコート層76を上記した範囲内の厚さにすることで、上記した範囲内の鉛筆硬度を有するハードコート層76を安価に形成しやすくすることができる。
保護フィルムに積層される接着剤は、保護フィルムの一方側の面に積層されている。この接着剤は、加圧により接着するもののほか、加熱により接着するもの、加圧及び加熱により接着するものであることが好ましい。接着剤は、シルク印刷、オフセット印刷又はロールコータによる塗布等が挙げられるが、これら以外の方法であってもよい。この接着剤は、厚みが20μm〜80μmであることが好ましく、20μm〜25μmであることがより好ましい。接着剤としては、ゴム系、アクリル系、シリコン系、ウレタン系接着剤を用いることが好ましい。
第1接着剤層77は、基材72の下に積層されているものであり、基材72と光拡散層74との間に積層するように設けられている。また、第2接着剤層78は、基材72の上に積層されているものであり、基材72と絵柄層75との間に積層されるように設けられている。これら第1接着剤層77及び第2接着剤層78は、シルク印刷、オフセット印刷又はロールコータによる塗布等により積層される。なお、接着剤層73を積層する方法としては、上記した以外の方法であってもよい。また、第1接着剤層77及び第2接着剤層78は、厚みが10〜200μmであることが好ましく、15〜20μmであることがより好ましい。また、第1接着剤層77及び第2接着剤層78に用いられる接着剤は、耐熱性を有しているものが用いられており、好ましくは60℃において劣化しないもの、より好ましくは80℃において劣化しないものが用いられる。例えば、第1接着剤層77及び第2接着剤層78に用いられる接着剤としては、ポリベンズイミダゾール系、ポリアミドイミド系、ポリイミド系、アクリル系、エポキシ系、シリコン系接着剤が挙げられる。また、接着剤層73に使用される接着剤としては、加熱することにより接着するもの、加圧することにより接着するもの、加熱及び加圧することにより接着するものであることが好ましい。なお、第1接着剤層77及び第2接着剤層78に用いる接着剤としては、それぞれ同じものを使用してもよいし、異なるものを使用してもよい。
本実施の形態に係る遊技板71によれば、上記した効果に加えて、第2接着剤層78を介して、絵柄層75が基材72の上方に積層されているので、遊技板71を正面から見た場合に、遊技板71に打ち込まれる多数の遊技釘が基材72に打ち込まれているところを遊技者に見えにくくすることができる。したがって、本実施の形態に係る遊技板71によれば、遊技者が遊技に集中しやすい遊技板71を提供することが可能になる。
[第4の実施の形態]
次に、本発明に係る遊技板の第4の実施の形態を図7に基づいて説明する。図7は、本発明に係る第4の実施の形態の例を示す断面図である。なお、第4の実施の形態に係る遊技板の構成に関して、先に説明したのと同様のものについては、説明を省略する。
本実施の形態に係る遊技板81は、板状に形成された基材82の下方に第1接着剤層87を介して光拡散層84を積層しており、この光拡散層84には、第1絵柄層85が積層されている。また、基材82の上方には、第2接着剤層88を介して第2絵柄層86を積層し、さらに第2絵柄層86の上にハードコート層89を積層して構成したことを特徴とするものである。即ち、本実施の形態に係る遊技板81は、ハードコート層89の下に第2絵柄層86を積層し、第2絵柄層86の下に第2接着剤層88を積層し、この第2接着剤層88の下に基材82を積層し、基材82の下に第1接着剤層87を積層し、第1接着剤層87の下に光拡散層84を積層し、さらに、この光拡散層84の下に第1絵柄層85を積層して構成している。
本実施の形態に係る遊技板81によれば、遊技板81を上記した構成にしており、第2接着剤層88を介して第2絵柄層86を基材82に積層させるので、遊技板81を正面から見た場合に、遊技板81に打ち込まれる多数の遊技釘が基材82に打ち込まれているところを遊技者に見えにくくすることができる。したがって、本実施の形態に係る遊技板81によれば、遊技者が遊技に集中しやすい遊技板81を提供することが可能になる。また、本実施の形態に係る遊技板81によれば、絵柄層を第1絵柄層85と第2絵柄層86とから構成し、これら第1絵柄層85と第2絵柄層86とは、光拡散層84及び基材82を介して、該基材82の上方と下方にそれぞれ積層されている。そのため、本実施の形態に係る遊技板81によれば、これら第1絵柄層85と第2絵柄層86との間に所定の奥行方向の距離感を持たせることで、絵柄に奥行き感を持たせることでき、さらにより遊技者の興趣を向上させるような演出を行うことが可能になる。
[第5の実施の形態]
次に、本発明に係る遊技板の第5の実施の形態を図8に基づいて説明する。図8は、本発明に係る遊技板の第5の実施の形態の例を示す断面図である。なお、第5の実施の形態に係る遊技板の構成に関して、先に説明したのと同様のものについては、説明を省略する。
本実施の形態に係る遊技板91は、基材92を構成する第1の基材93と、光拡散層94と、絵柄層95と、基材92を構成する第2の基材96とを順次積層させて構成されており、絵柄層95を積層した光拡散層94を第1の基材93及び第2の基材96で挟み込んで構成することを特徴とするものである。
第1の基材93及び第2の基材96は、板状に形成されている部材であり、図示しない遊技機に組み付けることが可能な大きさに形成されている。基材92は、例えば透光性を有する材料で形成することが好ましく、透光性を有する樹脂材料により形成されることがより好ましい。第1の基材93及び第2の基材96としては、合成樹脂材料又はガラス材料を用いることができ、その中でも、透光性を有する樹脂材料により形成されることがより好ましい。合成樹脂材料としては、例えばポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、セルロース系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ABS樹脂等が例示される。合成樹脂材料として透光性が求められる場合には、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル、アクリル酸メチル・スチレン共重合体、メタアクリル酸メチル・スチレン共重合体等のアクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂等が挙げられる。また、軽量化を求める場合には、合成樹脂発泡体を使用することも可能である。この場合には、機械的強度等の観点から低発泡倍率のものが好ましい。なお、第1の基材93及び第2の基材96を形成する材料は、上記したものに限定されず、これら以外のものを任意に選択して適宜用いてよい。また、基材92の厚さは、任意に選択して適宜用いることができるが、軽量かつ機械的強度を有するものとする点においては、基材92の厚さは10〜20mmのものを用いることが好ましい。なお、第1の基材93及び第2の基材96は、それぞれ同一の材質のものを用いてもよいし、異なる材質のものを用いてもよい。
基材92は、表面が平滑面となるように形成してもよいし、予め開口部等を開口形成してもよい。また、表面等に段差を設けるように形成してもよい。基材92は、射出成型により成形されるのが好ましい。射出成型で成形することにより、基材92に開口や凹部及び凸部を容易に設けることができ、基材92の形状の自由度を大幅に向上させることができる。
次に、本実施の形態に係る遊技板91の製造方法について説明する。本実施の形態に係る遊技板91を製造するには、先に説明したものと同様、シート状に形成され、エンボス加工により凹部及び凸部が形成された拡散面4aを有する光拡散フィルムを用いる。この光拡散フィルムの拡散面4aに絵柄層95を形成する。絵柄層95を形成する際には、光拡散フィルムの拡散面4aに対してオフセット印刷やシルク印刷を行って、上において例示した態様の層構成を有する絵柄層95を該拡散面4a上に形成する。そして、第1の基材93を光拡散フィルムの平滑面側に位置させ、第2の基材96を光拡散フィルムにおいて絵柄層95が積層されている側に位置させて、これら第1の基材93及び第2の基材96によって光拡散層94及び絵柄層95を挟み込み、図示しない締結手段で、第1の基材93及び第2の基材96を締結固定する。このようにして第1の基材93及び第2の基材96を締結固定すると、図6に示す構成、即ち、第1の基材93、光拡散層94、絵柄層95及び第2の基材96がそれぞれ積層された遊技板91が形成される。
本実施の形態に係る遊技板91によれば、光拡散層94及び絵柄層95を第1の基材93及び第2の基材96で挟み込むことにより、これら第1の基材93、光拡散層94、絵柄層95及び第2の基材96を積層し、遊技板91を形成したので、接着剤層を形成することなく遊技板91を形成することが可能になる。したがって、本実施の形態に係る遊技板91によれば、製造コストを大幅に低減することが可能になると共に、製造効率を大幅に向上させることも可能になる。また、本実施の形態に係る遊技板91によれば、これら接着剤層等のような層を形成しなくてもよいので、より鮮明に遊技板91の絵柄を視認することもできる。したがって、本実施の形態に係る遊技板91によれば、絵柄の視認性を向上させることもでき、より遊技者の興趣を向上させる演出を行うことも可能になる。
なお、本実施の形態では、基材92を第1の基材93と第2の基材96とから構成し、これら第1の基材93と第2の基材96とで光拡散層94及び絵柄層95を挟み込んで固定することにより遊技板91を形成するように構成しているが、第1の基材93と第2の基材96との間に挟み込むものの構成は、これに限定されるものではない。例えば、第1の絵柄層95、光拡散層94及び第2の絵柄層95をそれぞれ積層したものと第1の基材93と第2の基材96とで挟み込んで遊技板91を形成してもよいし、第1の基材93の上に接着剤層、絵柄層95及びハードコート層89をそれぞれ積層させ、この第1の基材93と第2の基材96とにより、光拡散層94を挟み込むように構成してもよい。また、上に接着剤層、第1の絵柄層95及びハードコート層89をそれぞれ積層させた第1の基材93と、第2の基材96とで、第2の絵柄層95を積層した光拡散層94を挟み込み、遊技板91を形成してもよい。また、これら以外の構成のものを第1の基板93と第2の基板96とで挟み込んで遊技板91を形成してもよい。
以上、本発明に係る遊技板の構成について詳細に説明したが、上記説明は本発明に係る遊技板の例示であり、これに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更することが可能である。
1,51,71,81,91 遊技板
2,52,72,82,92 基材
3,56,73,83 接着剤層
4,57,74,84,94 光拡散層
5,53,75,95 絵柄層
8,62 凹部
9,63 凸部
10,58 第1の領域
11,59 第2の領域
54,85 第1絵柄層
55,86 第2絵柄層
60 第3の領域
61 第4の領域
77,87 第1接着剤層
78,88 第2接着剤層
93 第1の基材
96 第2の基材

Claims (9)

  1. 板状に形成された基材に、所定の絵柄を形成した絵柄層を積層した遊技板であって、
    外部から入射した光を拡散させるための光拡散層を前記基材の下方に積層したことを特徴とする遊技板。
  2. 前記光拡散層は、入射した光を拡散する拡散面を有し、前記拡散面は、外部からの光が入射する入射面である請求項1記載の遊技板。
  3. 前記拡散面には、凹部及び凸部が形成されている請求項1又は2記載の遊技板。
  4. 前記絵柄層は、前記光拡散層の上方に積層されている請求項1から3のいずれかに記載の遊技板。
  5. 前記絵柄層は、前記光拡散層の下方に積層されている請求項1から3のいずれかに記載の遊技板。
  6. 前記絵柄層は、前記光拡散層の少なくとも一部に積層されている請求項1から5のいずれかに記載の遊技板。
  7. 前記絵柄層は、前記光拡散層の上方に積層された第1絵柄層と前記光拡散層の下方に積層された第2絵柄層とからなる請求項1、2、3又は6記載の遊技板。
  8. 前記遊技板には、該遊技板を平面視した場合に、前記光拡散層及び前記第1絵柄層が積層する第1の領域と、前記光拡散層及び前記第2絵柄層が積層する第2の領域と、前記光拡散層、第1絵柄層及び第2絵柄層が積層する第3の領域と、前記光拡散層が露出する第4の領域とが形成される、請求項7記載の遊技板。
  9. 前記基材は、少なくとも、前記光拡散層の上方に積層される第1の基材と、前記光拡散層の下方に積層される第2の基材とを備え、前記第1の基材と前記第2の基材とで、少なくとも前記光拡散層を挟み込むことにより積層するように構成する、請求項1から8のいずれかに記載の遊技板。
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