JP2014100139A - 異種細胞移植モデル動物の作製方法 - Google Patents

異種細胞移植モデル動物の作製方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ヒトがん細胞を免疫抑制されることなく異種動物に移植可能なモデル動物の作製方法を提供する。
【解決手段】モデル小型魚類の免疫細胞が未分化な状態にある第1の時期に、異種細胞を移植することを特徴とする異種細胞移植モデル動物の作製方法であって、前記異種細胞がヒトがん細胞で、γ線を照射して作られたもの又はヒトのガン細胞を表面抗原法により分画するか、又は、ヒトがん細胞集団中のAlDH(+)の割合が50%となったものかのいずれかであることが好ましく、また、前記小型魚類がゼブラフィッシュであって、前記第1の時期が受精後30時間〜72時間経過後であることが好ましい。前記第1の時期から所定期間経過後の第2の時期に増殖機能を維持した前記異種細胞を再度移植する異種細胞移植モデル動物の作成方法。前記第2の時期は受精後1ヶ月〜6ヶ月経過後である。
【選択図】図3

Description

本発明は、異種細胞移植モデル動物の作製方法に関する。
悪性腫瘍の治療は、世界における21世紀最大の医療問題であり、特に悪性腫瘍の「治療抵抗性」の克服における中心的課題は癌幹細胞である。
ヒトがん細胞を実験動物に移植する技術は、抗がん剤開発の主に前臨床試験において必要不可欠である。異種間の細胞を移植することは、非常に困難であり、がん細胞であっても他種動物の細胞・組織を移植すると、宿主側の免疫応答により拒絶される。従来はNOD/SCIDマウスのような免疫不全動物や、放射線照射や免疫抑制薬を投与し免疫細胞機能を抑制した動物が用いられていた。しかしながら、従来技術の免疫不活化技術を用いたヒトがん移植動物では、T細胞を含む免疫担当細胞機能が抑制されており、ヒトがん細胞移植動物を用いた研究は非常に困難な状況となっている。
一方、通常の細胞について、幹細胞が存在するように、癌にも幹細胞が存在するのではないかという疑問に対して、癌幹細胞に関する研究が行われている。癌幹細胞研究の歴史は、免疫不全マウス開発史であることは、世界の共通認識である。しかしながら免疫不全マウスによる選択的ヒト癌幹細胞治療薬のin vivo 探索研究は、そのスループットの低さから、多くの困難を抱えている。また、癌細胞に非常に少量しか含有されていない癌幹細胞を用いた動物実験は労力・コスト面で非常に難しい。ヒトがん細胞をゼブラフィッシュに移植する研究報告は複数あるが、腫瘍血管新生や遠隔転移についての報告であり、がん幹細胞を放射線照射後のゼブラフィッシュに移植する報告はあるが(非特許文献2)、ゼブラフィッシュ稚魚における短い免疫不全期間を利用して、ヒト癌幹細胞移植モデルを構築した新規抗がん剤スクリーニング方法は無かった。
また、がん移植では、細胞懸濁液で移植するよりも、腫瘍細胞を3次元培養した後に腫瘍組織として移植した方が悪性度の臨床病態が反映されると考えられる。しかしながら、細胞懸濁液に比べると、腫瘍組織移植は更に困難であった。さらにヒトなど生体内の腫瘍組織をそのまま移植する方法はこれまで存在しなかった。
Southam CM. Immunologic tolerance to human cancer transplants in rats. Cancer Res. 1966 Dec;26(12):2496-502. Marques, IJ., Weiss, FU., Vlecken, DH., Nitsche, C., Bakkers, J., Lagendijk, AK., Partecke, LI., Heidecke, CD., Lerch, MM. and Bagowski, CP. Metastatic behaviour of primary human tumours in a zebrafish xenotransplantatio model. BMC Cancer. 28;9:128. 2009 Jordan CT. The leukemic stem cell. Best Pract Res Clin Haematol. 2007 20 (1):13-8. Review.
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ヒトがん細胞を免疫抑制されることなく異種動物に移植可能なモデル動物の作製方法を提供すること、及びこのモデル動物を用いて、ヒトがん細胞に対する医薬効果評価システムを提供することである。
本発明者は、免疫システムが未分化な小型魚類に対して、特定の処理を経たヒトがん細胞を移植することにより、免疫反応による拒絶を回避できることを見出し、基本的には本発明を完成するに至った。
こうして、本願発明に係る異種細胞移植モデル動物の作製方法は、モデル小型魚類の免疫細胞が未分化な状態にある第1の時期に、異種細胞を移植することを特徴とする。
小型魚類とは、成長が早く、飼育が容易な小型の魚類を意味しており、例えばメダカ、ゼブラフィッシュなどが例示される。小型魚類を用いる場合には、画像処理が容易な透明なものを用いることが好ましい。そのような透明な小型魚類は、市販品を用いることができるし、適当な設備で育種しても良い。小型魚類の受精卵は、透明であり内部を視認できるので、異種細胞を容易に移植できる。小型魚類のうち、ゼブラフィッシュは、受精後3日〜4日程度で孵化する。また、メダカは、受精後約10日程度で孵化する。孵化までの期間が短いことから、小型魚類としてゼブラフィッシュを用いることが好ましい。
小型魚類の免疫系は、受精後直ぐには形成されない。このため、免疫細胞が未分化な状態にある第1の時期に異種細胞を移植された小型魚類は、自己と非自己の認識が十分に行われないために、異種細胞を非自己と認識できず、排除できないことを見出した。こうして、第1の時期に異種細胞の移植を受けると、成熟した後に当該異種細胞を再度移植されると免疫系による排除が行われず、異種細胞移植モデル動物として使用可能な状態となる。そのような第1の時期は、小型魚類によって異なるが、ゼブラフィッシュにおいては、受精後約30時間〜72時間経過後(好ましくは、36時間〜60時間経過後)である。
本発明において、前記異種細胞がヒトがん細胞であることが好ましい。また、異種細胞がヒトがん細胞の腫瘍組織であることが好ましい。異種細胞の移植は難しい技術であるが、その異種細胞が腫瘍組織である場合には、更に難しい技術となる。本発明によれば、異種細胞として、他生体由来の腫瘍組織を直接移植することも可能となる。
なお、ヒトがん幹細胞については、色々と議論があるが、本明細書中において使用される「ヒトがん幹細胞」とは、ヒトがん細胞から表面抗原法により分画されたものであって、ALDH(+)活性を有する細胞(すなわち、ヒトがん細胞から分画された幹細胞様の特徴を有する細胞)のことを意味している。
また、異種細胞がヒトがん細胞であって、(1)ヒトがん細胞にガンマ線を照射して作られたもの、または(2)ヒトがん細胞を表面抗原法により分画し、ヒトがん細胞集団中のALDH(+)の割合が50%以上(好ましくは70%以上)となったもの、のいずれかであることが好ましい。
このとき、異種細胞が、ヒトがん細胞にガンマ線を照射して作られたものである場合には、第1の時期に移植された異種細胞は、動物中からほとんど排除されてしまう。このため、第2の時期に増殖機能を維持した移植細胞を再度移植することにより、異種細胞移植モデル動物を作製できる。このとき、前記第2の時期が受精後1ヶ月〜6ヶ月経過後であることが好ましい。
また、前記表面抗原が、CD44+、CD133+、Sca-1+、CD34+CD38及びCD44+CD24−/LowESA+からなる群から選択される少なくとも一つであることが好ましい。
上記発明により、異種細胞移植モデル動物を提供できる。
また、ヒトがん細胞に対する医薬効果評価システムは、前記異種細胞移植モデル動物において、当該モデル動物が透明ゼブラフィッシュであって、この透明ゼブラフィッシュを予め2群に分類し、一方の群は対照群とし、他方の群は試験化合物を投与する試験群とし、いずれの群のゼブラフィッシュも多穴プレート内で飼育しつつ、所定時間経過後に、各ゼブラフィッシュ体内の前記ヒトがん細胞の分布と濃度を全自動顕微鏡撮影装置で撮像した後に画像データ化し、該画像データを比較して得られる結果に基づいて、前記試験化合物の抗癌作用を評価することを特徴とする。
このとき、前記画像データが標識化合物からの特定波長の輝度画像データであることが好ましい。
このように、本発明によれば、ヒトがん細胞を免疫抑制されることなく異種動物に移植可能なモデル動物の作製方法を提供できる。このモデル動物を用いることにより、ヒト臨床におけるがん周囲組織の機能性解明や癌幹細胞研究への応用が期待できる。さらに、より正常に近い宿主による新規抗悪性腫瘍薬スクリーニングに活用可能となる。
また、ヒト癌幹細胞は癌細胞全体の0.1〜5%しか含まれておらず、既存のマウス・ラットを用いた移植モデルの系では、移植細胞数の確保や微量なサンプルの網羅的遺伝子発現解析など、まだまだ技術的な困難が多い状況である。ゼブラフィッシュを用いることにより、抗がん剤開発におけるボトルネックである動物実験の負荷を軽減させることができると同時に他の脊椎動物では困難なハイスループットスクリーニングシステムが可能となる。
また、がん細胞のみならず、腫瘍組織を移植することもできる。この発明によれば、ゼブラフィッシュ体内でのがんの性質を、更に臨床悪性度に近づけることが可能となる。加えて、がん患者から摘出した腫瘍組織を複数のゼブラフィッシュに移植し、治療に有効な治療薬を早期に(例えば、約1週間程度)選定することも可能になる。この場合に、マウスを用いる場合は約2か月を要し、しかも移植に必要な腫瘍組織量も多くなるので、本発明の効果(すなわち、少量の腫瘍組織で済み、治療薬も早期に選定できる)は非常に有用である。
実施例1において、ヒト慢性骨髄性白血病細胞K562に強度を変化させて放射線を照射したときの細胞増殖能を調べた結果を示すグラフである。 K562に強度を変化させて放射線を照射したときの死細胞数の変化を調べた結果を示すグラフである。 K562及びK-562-Ir細胞をゼブラフィッシュ稚魚の卵黄嚢部位に移植した後、24時間後の様子を確認した写真図である。 K562及びK562-Ir細胞をゼブラフィッシュ稚魚の卵黄嚢部位に移植した後、7日後の様子を確認した写真図である。 K562及びK562-Ir細胞をゼブラフィッシュ稚魚の卵黄嚢部位に移植した後の生存曲線を調べた結果を示すグラフである。 K562-Irを移植したゼブラフィッシュについて、3ヶ月齢になったときに、再度K562細胞を腹腔内に移植した結果を示す写真図である。 図6に示す2回目のK562細胞を移植したゼブラフィッシュについて、再移植後21日目の移植部位と尾びれの様子を観察した写真図である。 K562-Irを移植したゼブラフィッシュについて、3ヶ月齢になったときに、K562細胞またはPC-3細胞を移植したゼブラフィッシュについて、再移植後からの日数とがん細胞の領域との関係を示すグラフである。 K562-Irを移植したゼブラフィッシュについて、3ヶ月齢になったときに、PC-3細胞を腹腔内に移植したときの7日目及び14日目の結果を示す写真図である。 実施例2において、ヒト肝臓がん細胞HepG2に強度を変化させて放射線を照射したときの照射後1日目の細胞数の変化を調べた結果を示すグラフである。 HepG2-Irを移植したゼブラフィッシュについて、3ヶ月齢になったときに、再度HepG2細胞を腹腔内に移植した結果を示す写真図である。 図11のゼブラフィッシュを2回目のHepG2細胞移植後、14日目に解剖して観察したときの写真図である。 実施例3において、K562細胞から分画したALDH(+)細胞を移植したゼブラフィッシュの様子を調べた写真図である。 ALDH(+)及びALDH(-)細胞の増殖能を比較した結果を示すグラフである。 実施例4において、K562細胞から分画したALDH(+)及びALDH(-)細胞をゼブラフィッシュに移植した後のがん細胞の分布の様子を示す写真図である。 ALDH(+)及びALDH(-)細胞を移植した後の(A)遠隔転移、及び(B)腫瘍血管新生の様子を調べたグラフである。図中の「*」は、p<0.05にて有意差が認められたことを示す。 実施例5において、K562細胞から分画したALDH(+)細胞(がん幹細胞)及びALDH(-)細胞(通常がん細胞)をゼブラフィッシュに投与した後、白血病のがん幹細胞に選択的な阻害剤であるTDZD-8(4-benzyl-2-methyl-1,2,4-thiadiazolidine-3,5-dione)を投与したときのがん細胞の分布の様子を示す蛍光顕微鏡写真図である。 K562細胞から分画したALDH(+)及びALDH(-)細胞をゼブラフィッシュに投与した後、TDZD-8を投与したときの腫瘍の大きさを比較したグラフである。左側(A)は、ネガティブコントロール(DMSO)のデータを、右側(B)は、TDZD-8のデータをそれぞれ示す。 実施例6における結果を示す写真図である。MIAPaCa-2に対して免疫寛容を示すゼブラフィッシュについて、再度腫瘍組織としたMIAPaCa-2を腹腔内に移植した結果を示す写真図である。(A)は移植前の腫瘍組織を示す写真図、(B)は腫瘍組織を移植した後の蛍光写真図、(C)は移植から3日後の様子を示す顕微鏡写真図、(D)は(C)の腹部を拡大して示す顕微鏡写真図である。 実施例7における結果を示す写真図である。(A)はヌードマウスに皮下移植から4週間後に摘出したKLM1-KOr腫瘍塊を示す写真図であり、(I)は明視野でのもの、(II)は蛍光下でのもの、(B)は細断後の腫瘍塊を示す写真図、(C)は細断後の腫瘍塊をゼブラフィッシュに移植後、3日後の様子を示す写真図である。(C)中の矢印G(緑色)は、血管組織を示し、矢印Y(黄色)は、移植された腫瘍を示す。
次に、本発明の実施形態について、図表を参照しつつ説明するが、本発明の技術的範囲は、これらの実施形態によって限定されるものではなく、発明の要旨を変更することなく様々な形態で実施することができる。また、本発明の技術的範囲は、均等の範囲にまで及ぶ。
<実施例1>ヒト慢性骨髄性白血病に対する免疫寛容モデル
ヒト慢性骨髄性白血病細胞K562をRPMI1640培地に10%FBSを加えた培地を用いて、25cm2フラスコ内で培養し、4×105細胞数/mlの濃度になった段階で、CAX-150-20放射線照射装置(中部メディカル社製)を用いて0 - 40 Gyのガンマ線照射を行った。照射前後、照射後13日間にわたって、トリパンブルー染色とカウンテス自動細胞数計測装置(ライフテクノロジーズ社製)を用いて生存細胞数と死細胞数を計測した。
結果を図1及び図2に示した。6 Gy以上の照射で細胞増殖能はほぼ消失した(図1)。一方、図2に示すように20 Gy以上のガンマ線照射では、死細胞数が増加することが判明した。細胞増殖能を消失させつつ、細胞を殺さない線量として、6 - 10 Gyが適切と判断した。放射線照射したK562細胞をK562-Irとした。
ゼブラフィッシュ稚魚へのK562-Ir細胞の移殖
K562,K562-Ir細胞をそれぞれ蛍光色素(PKH26あるいはKusabira-Orange蛍光タンパク質の強制発現)でラべルした後に、約200個をMatrigel(日本BD)と混合し、ゼブラフィッシュ稚魚(受精後48時間齢)の卵黄嚢部位に移植した。その後、32℃環境下で飼育を行い、24時間後と7日後にMZ16F蛍光倒立顕微鏡(ライカ社製)を用いて画像取得した。また生存数を解析した。
結果を図3−図5に示した。移植後24時間ではK562・K562-Ir細胞を移植した群間でがんのサイズに差は認められなかったが(図3)、7日目ではK562-Ir細胞を移植した群ではK562細胞を移植した群と比べ、がんが小さくなっていた(図4)。生存曲線解析の結果では(図5)16日以内にほぼ死滅したのに対し、K562-Ir細胞を移植した群では、比較対照コントロール群(Mock、Matrigelのみを移植した群)と同等の生存率が確認できた。
ゼブラフィッシュへの2回目のK562細胞の移殖
上述のK562-Ir移植ゼブラフィッシュを飼育し、3か月齢になった段階で、再度K562細胞約5000個を腹腔内に移植した。比較対照コントロールとして、これまでK562細胞を移植したことがないゼブラフィッシュに、K562細胞を腹腔内移植した。移植後1時間にMZ16F蛍光倒立顕微鏡(ライカ社製)を用いて観察し、移殖が成功したことを確認した(図6)。その後、32℃で飼育し、経時的に画像取得した。
結果を図7及び図8に示した。移植後21日目にはコントロール群のがんはほぼ消失したのに対し、2回目移植群ではがんサイズが増加しており、さらに尾びれの部分にもがんが出現した(図7、矢印)。取得した画像からImage J(NIH)を用いて、がんの大きさを定量化したグラフを図8に示した。
K562-Ir細胞移植ゼブラフィッシュへのPC-3細胞の移殖
上述で使用したK562-Ir細胞移植ゼブラフィッシュが、同系の細胞のみ移植に対する忍容性を保持していることを証明するため、違う系統のがん細胞であるPC-3(ヒト前立腺がん細胞)をK562-Ir細胞移植ゼブラフィッシュに移植した。PC-3細胞を蛍光色素(PKH26あるいはKusabira-Orange蛍光タンパク質の強制発現)でラべルした後に、約5000個を腹腔内に移植した。その後経時的に画像取得し、Image Jを用いてがんの大きさを定量的に解析した。
結果を図9に示した。移植されたPC-3細胞は7日目までは移植部位に存在したが、その後、14日目には消失していた。なお定量化したものは図8に示した。
<実施例2> ヒト肝臓がん細胞に対する免疫寛容モデル
ヒト肝臓がん細胞HepG2をDMEM培地に10%FBSを加えた培地を用いて、25cm2フラスコ内で培養し、4×105細胞数/mlの濃度になった段階で、CAX-150-20放射線照射装置(中部メディカル社製)を用いて0 - 40 Gyのガンマ線照射を行った。CellTiter-Glo Luminescent Cell Viability Assay(プロメガ社製)を用いて、照射前後、照射後1日目と5日目の細胞数を計測した。
結果を図10に示した。10 Gy以上のガンマ線照射でHepG2の細胞増殖能が消失した。この細胞をHepG2-Irとした。
ゼブラフィッシュ稚魚へのHepG2-Ir細胞の移殖
HepG2,HepG2-Ir細胞をそれぞれ蛍光色素(PKH26あるいはKusabira-Orange蛍光タンパク質の強制発現)でラべルした後に、約200個をMatrigel(日本BD)と混合し、ゼブラフィッシュ稚魚(受精後48時間齢)の卵黄嚢部位に移植した。その後、32℃環境下で飼育を行った。
ゼブラフィッシュへの2回目のHepG2細胞の移殖
上述のゼブラフィッシュを受精後3ヶ月齢まで飼育し、再度HepG2細胞約5000個を腹腔内に移植した。比較対照コントロールとして、これまでHepG2細胞を移植したことがないゼブラフィッシュに、HepG2細胞を腹腔内移植した。その後、継続して飼育を行い、MZ16F蛍光倒立顕微鏡(ライカ社製)を用いて観察した。
結果を図11に示した。移植後7日目にはコントロール群のがんはほぼ消失したのに対し、2回目移植群ではがん細胞の存在が持続しており、免疫寛容が成立していると考えられた。
次に、これらの魚を14日目に解剖し、がん組織をMZ16F蛍光倒立顕微鏡(ライカ社製)を用いて観察した。図12に示すように、コントロール群にはがんは認められなかったが、2回目移植群ではがんの存在が確認できた。
このように、最初に、まだ免疫システムが未分化な状態のゼブラフィッシュに増殖機能を消失させた(弱めた)ヒトがん細胞を移植すると、移植されたがん細胞は動物個体の成長とともに消失する。その後、生育した同じ動物に対して、同系統の増殖能を消失させていないヒトがん細胞を移植することにより、免疫抑制をしなくてもヒト癌細胞が生着し、生体内での増殖、遠隔転移を発症することができた。従来、出生直後のラットに対してヒト癌細胞を免疫抑制なしでも移植できるという報告があるが、1か月以内にがんによって死亡してしまい、その後の実験には使用できなかった(非特許文献1)。本発明者は、発生初期の1回目のがん細胞に対して増殖機能を消失させる(弱める)という修飾を加えて移植することにより、成体となったときの2回目の同系統株のがん細胞移植を成功させた。この成体を用いた担がんモデルとして実験に使用することができる。
<実施例3> がん幹細胞の腫瘍原性能の検討
ヒト慢性骨髄性白血病細胞K562をRPMI1640培地に10%FBSを加えた培地で前培養し、ALDEFLUOR試薬(ベリタス社)とFACSAriaフローサイトメトリー(日本ベクトンディッキンソン社)を用いて、ALDEHYDE DEHYDROGENASE高活性とCD44表面抗原(+)細胞群、つまりがん幹細胞を多く含む(80%以上)分画を抽出した。なお、CD44+細胞の抽出には Monoclonal Anti-CD44-PE antibody (SIGMA-ALDRICH社)を使用した。
それぞれを蛍光色素でラべルした後に、ゼブラフィッシュ稚魚(透明で体内が観察可能な系統、受精後2日齢)に1細胞を移植した。移植後1日目より、移殖された細胞の蛍光画像をMZ16F蛍光実体顕微鏡(ライカマイクロシステムズ社)を用いて取得した。
結果を図13及び図14に示した。がん幹細胞分画であるALDH(+) 1細胞を移植した実験群では、ALDH(-) 1細胞を移植した群では確認できなかった腫瘍が形成されており、がん幹細胞移植モデルとして成立していることを確認した。
<実施例4> ゼブラフィッシュへのがん幹細胞の移殖
ヒト慢性骨髄性白血病細胞K562をRPMI1640培地に10%FBSを加えた培地で前培養し、ALDEFLUOR試薬(ベリタス社)とFACSAriaフローサイトメトリー(日本ベクトンディッキンソン社)を用いて、がん幹細胞を多く含む(80%以上)分画を抽出した。それぞれを蛍光色素でラべルした後に、ゼブラフィッシュ稚魚(透明で体内が観察可能な系統、受精後2日齢)に移植した。移植後1日目より、移殖された細胞の蛍光画像をMZ16F蛍光実体顕微鏡(ライカマイクロシステムズ社)を用いて取得した。
結果を図15及び図16に示した。がん幹細胞分画であるALDH(+)細胞を移植した実験群では、ALDH(-)群と比較し、遠隔転移と腫瘍血管新生の発症頻度が高く、がん幹細胞移植モデルとして成立していることを確認した。
<実施例5> がん幹細胞選択的阻害薬の投与実験
ヒト慢性骨髄性白血病細胞K562をRPMI1640培地に10%FBSを加えた培地で前培養し、ALDEFLUOR試薬(ベリタス社)とFACSAriaフローサイトメトリー(日本ベクトンディッキンソン社)を用いて、がん幹細胞を多く含む(80%以上)分画を抽出した。それぞれを蛍光色素でラべルした後に、ゼブラフィッシュ稚魚(透明で体内が観察可能な系統、受精後2日齢)に移植した。移植後1日目より、すでに既知のがん幹細胞選択的阻害薬(TDZD-8 (4-benzyl-2-methyl-1,2,4-thiadiazolidine-3,5-dione):非特許文献3を参照)の投与を行い、移殖された細胞の蛍光画像をMZ16F蛍光実体顕微鏡(ライカマイクロシステムズ社)を用いて継時的に取得した。
結果を図17及び図18に示した。コントロール(DMSO)では、通常がん細胞(ALDH(-))に比べ、がん幹細胞(ALDH(+))が有意に増殖していた。一方、がん幹細胞選択的阻害薬TDZD-8を投与すると、通常がん細胞に比べ、がん幹細胞の増殖を有意に抑制した。こうして、がん幹細胞選択的阻害薬TDZD-8は、移殖されたがん幹細胞を有意に減少させる作用が確認できた。
このように上記実施例によれば、癌細胞集団から癌幹細胞を表面抗原法で抽出し、ゼブラフィッシュに移植する。癌移植ゼブラフィッシュを多穴プレート(96-well plate)内で飼育し、試験化合物を投与する。その後、一定時間後にゼブラフィッシュ体内の癌細胞を全自動顕微鏡撮影装置などを用いて撮影し、試験化合物の抗がん作用を評価できた。すなわち、ゼブラフィッシュ稚魚における短い免疫不全期間を利用して、ヒト癌幹細胞移植モデルを確立し、血管内皮細胞にGFPが発現する魚と種々の色素欠損魚を交配し、透明で体内が観察可能な系統を構築し、KusabiraOrangeを発現させるヒト癌幹細胞を精製し、96穴全自動顕微鏡撮影装置のハイスループットin vivo イメージングによるヒト癌幹細胞増殖、ヒトがん幹細胞による腫瘍血管新生や転移の定量解析法を確立し、抗悪性腫瘍薬スクリーニングシステムとできた。
<実施例6> ゼブラフィッシュへの腫瘍組織移殖(1)
ヒト膵臓がん細胞MIAPaCa-2をDMEM培地に10%FBSを加えた培地を用いて、低吸着プラスチックシャーレUltra−Low Attachmentプレート(コーニング社)内で組織状形態を示すまで三次元培養し、蛍光色素PKH26(シグマアルドリッチ社)やCM-DiL (ライフテクノロジーズ社)でラベルした。なお、この蛍光ラベルにはDsRedやKusabira−Orangeなどの蛍光タンパク質を強制・恒常発現させる方法でも対応可能である。実施例2の方法に従って作成したMIAPaCa-2に対する免疫寛容ゼブラフィッシュに対して、腫瘍組織を移植した。その後、32℃環境下で飼育を行った。移植直後、及び移植から3日後にMZ16F蛍光倒立顕微鏡(ライカ社製)を用いて画像取得した。
結果を図19に示した。移植した腫瘍組織は球形状を示しており(図19(A))、このままの形状でゼブラフィッシュに移植された(図19(B))。移植から3日後には、通常のがん細胞を移植した場合に比べると、著名な転移症状を示しており(図19(C),(D))、よりヒトがん細胞の悪性度評価、および化合物スクリーニングのモデル動物として適切であった。
<実施例7> ゼブラフィッシュへの腫瘍組織移殖(2)
ヒト膵臓がん細胞KLM1-KOrをRPMI1640培地に10%FBSを加えた培地で前培養し、回収した細胞を遠心法によりPBS溶液に濃縮し、免疫抑制マウス(ヌードマウス、BALB/c系統、日本クレア社)に1×107個、26Gの注射針とシリンジを用いて、大腿背側部に皮下移植した。移植4週間後にマウス皮下内で増大した腫瘍を、イソフルレンを用いた全身麻酔下で摘出し、100μg/mlカナマイシン(ナカライテスク社)を含むPBS溶液に10分間浸透した。摘出した腫瘍塊(図20(A)(I)、(II)を参照)をカミソリ刃を用いて100〜200μmサイズに細断し(図20(B)を参照)、得られた腫瘍塊を、セルトラムオイル(エッペンドルフ社製)を用いて受精72時間後のゼブラフィッシュの卵黄嚢に移植した。移植後、32℃環境下でゼブラフィッシュを飼育し、移植直後、及び移植から3日後にMZ16F蛍光倒立顕微鏡(ライカ社製)を用いて画像取得した。
結果を図20に示した。移植したKLM1-KOrは、生体イメージングの目的で、Kusabira-orange蛍光タンパク質を発現している。このため、図20(C)に示すように、KLM1-KOrはゼブラフィッシュの腹部において生着しており、移植時よりも大きい黄色(矢印Y)となって観察された。
本実施例によれば、これらの腫瘍塊をコラゲナーゼ(ライフテクノロジーズ社)を用いて細胞体に分離し、ゼブラフィッシュに移植することも可能である。また、KLM1-KOrは、Kusabira-orange蛍光タンパク質の他に、PKH26(シグマアルドリッチ社)やCM-DiL (ライフテクノロジーズ社)などの細胞染色用蛍光色素を用いて観察することも可能である。
このように、本実施形態のゼブラフィッシュを用いれば、異種動物であるヒトの腫瘍組織を移植できた。このため、実験動物体内でのがんの性質を、更に臨床悪性度に近づけることが可能となった。また、がん患者から摘出した腫瘍組織を複数のゼブラフィッシュに移植し、治療に有効な治療薬を早期に(例えば、約1週間程度)選定することも可能となった。特に、ゼブラフィッシュを用いれば、マウスを用いる場合に比べると、少量の腫瘍組織で済み、治療薬も早期に選定できるので、より有効なモデル動物となる。
このように本実施形態によれば、ヒトがん細胞を免疫抑制されることなく異種動物に移植可能なモデル動物の作製方法を提供できた。このモデル動物を用いることにより、ヒト臨床におけるがん周囲組織の機能性解明や癌幹細胞研究への応用が期待できる。さらに、より正常に近い宿主による新規抗悪性腫瘍薬スクリーニングに活用可能となる。
また、ヒト癌幹細胞は癌細胞全体の0.1〜5%しか含まれておらず、既存のマウス・ラットを用いた移植モデルの系では、移植細胞数の確保や微量なサンプルの網羅的遺伝子発現解析など、まだまだ技術的な困難が多い状況である。ゼブラフィッシュを用いることにより、抗がん剤開発におけるボトルネックである動物実験の負荷を軽減させることができると同時に他の脊椎動物では困難なハイスループットスクリーニングシステムが可能となった。
また、がん細胞のみならず、腫瘍組織を移植することもできた。このため、ゼブラフィッシュ体内でのがんの性質を更に臨床悪性度に近づけることが可能となった。加えて、がん患者から摘出した腫瘍組織を複数のゼブラフィッシュに移植し、治療に有効な治療薬を早期に(例えば、約1週間程度)選定することも可能となった。

Claims (11)

  1. モデル小型魚類の免疫細胞が未分化な状態にある第1の時期に、異種細胞を移植することを特徴とする異種細胞移植モデル動物の作製方法。
  2. 前記異種細胞がヒトがん細胞であることを特徴とする請求項1に記載の異種細胞移植モデル動物の作製方法。
  3. 前記ヒトがん細胞が、腫瘍組織であることを特徴とする請求項2に記載の異種細胞移植モデル動物の作製方法。
  4. 前記小型魚類がゼブラフィッシュであって、前記第1の時期が受精後30時間〜72時間経過後であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の異種細胞移植モデル動物の作製方法。
  5. 前記異種細胞がヒトがん細胞であって、(1)ヒトがん細胞にガンマ線を照射して作られたもの、または(2)ヒトがん細胞を表面抗原法により分画し、ヒトがん細胞集団中のALDH(+)の割合が50%以上となったもの、のいずれかであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の異種細胞移植モデル動物の作製方法。
  6. 前記異種細胞が、ヒトがん細胞にガンマ線を照射して作られたものであり、前記第1の時期から所定期間経過後の第2の時期に増殖機能を維持した前記異種細胞を再度移植することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の異種細胞移植モデル動物の作製方法。
  7. 前記第2の時期が受精後1ヶ月〜6ヶ月経過後であることを特徴とする請求項6に記載の異種細胞移植モデル動物の作製方法。
  8. 前記表面抗原法に使用される表面抗原が、CD44+、CD133+、Sca-1+、CD34+CD38及びCD44+CD24−/LowESA+からなる群から選択される少なくとも一つであることを特徴とする請求項5に記載の異種細胞移植モデル動物の作製方法。
  9. 請求項1〜8に記載のいずれか一つの方法によって作製されたことを特徴とする異種細胞移植モデル動物。
  10. 請求項9に記載の異種細胞移植モデル動物において、当該モデル動物が透明ゼブラフィッシュであって、この透明ゼブラフィッシュを予め2群に分類し、一方の群は対照群とし、他方の群は試験化合物を投与する試験群とし、いずれの群のゼブラフィッシュも多穴プレート内で飼育しつつ、所定時間経過後に、各ゼブラフィッシュ体内の前記ヒトがん細胞の分布と濃度を全自動顕微鏡撮影装置で撮像した後に画像データ化し、該画像データを比較して得られる結果に基づいて、前記試験化合物の抗癌作用を評価することを特徴とするヒトがん細胞に対する医薬効果評価システム。
  11. 前記画像データが標識化合物からの特定波長の輝度画像データであることを特徴とする請求項10に記載のヒトがん細胞に対する医薬効果評価システム。
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