JP2014099271A - 電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】捲回型の発電要素を備え、かつ、筒状に形成されたラミネートフィルムを外装体として備える電池であって、信頼性の高い電池を提供すること。
【解決手段】発電要素120と、外装体102と、リード板150、160とを備え、発電要素120は、正極122、負極123、およびセパレータ124、125が捲回されることで形成されており、外装体102は、筒状のラミネートフィルムの両端部が封止されることで形成されており、リード板150または160は、発電要素120の正極122および負極123のいずれか一方に接続され、外装体102の封止された両端部の一方の端部から外方に突出し、リード板150、160の幅は、発電要素120の幅の3分の1以上であって、かつ、外装体102の端部の幅の4分の3以下である電池100。
【選択図】図5

Description

本発明は、ラミネートフィルムで形成された外装体を備える電池に関する。
従来、ラミネートフィルムで形成された外装体を備える電池が存在する。例えば、特許文献1には、複数の正極体、負極体、およびセパレータを有し、これら正極体と負極体とセパレータとが積層された積層型の発電要素を備えるフィルム外装電池が開示されている。具体的には、このフィルム外装電池では、発電要素の形状に合わせて成型された2枚のラミネートフィルムの周縁部が熱溶着されることで外装体が形成されている。
特許文献1には、このようなフィルム外装電池を、発電要素における活物質領域の幅と、電極端子の幅との比率が所定の条件を満たすように構成することで、発熱の低減を図る技術について開示されている。
特開2003−229117号公報
ここで、ラミネートフィルムの外装体を備える電池の構成としては、上記従来の電池の構成以外の各種の構成が考えられる。例えば、電池に内蔵する発電要素として、正極と負極とをセパレータを介して捲回した捲回型の発電要素を採用することが考えられる。
また、本願発明者らは、捲回型の発電要素を内包する外装体として、ラミネートフィルムの長手方向の両端部を溶着等によって接続することで得られる筒状(チューブ状ともいう)の外装体を採用することを考えた。
このような、捲回型の発電要素と、筒状に形成されたラミネートフィルムである外装体を備える電池の場合、外装体に発電要素等を挿入した後に、発電要素に接続されたリード板が外装体の開口した端部から突出した状態で、当該端部を例えば熱溶着により封止する必要がある。
つまり、この場合、例えば長円形状に開口した端部が扁平状に変形されながら封止されるため、封止された端部の幅が外装体の本体部分の幅よりも大きくなるなど、発電要素の形状に合わせて成型された外装体とは異なる構造上の特徴が生じると考えられる。
また、捲回型の発電要素の場合、正極および負極には湾曲した部分が必ず存在するという、例えば積層型の発電要素とは異なる構造上の特徴が存在する。
したがって、捲回型の発電要素を備え、かつ、筒状に形成されたラミネートフィルムを外装体として備える電池の場合、上記従来の電池とは異なる観点から、安全性の確保および品質の維持等を目的とした設計が必要である。
特に大電流が要求される電池の場合、当該電池の構成に応じて、大電流放電に起因する発熱等の問題に的確に対処する必要がある。
本発明は、上記課題を考慮し、捲回型の発電要素を備え、かつ、筒状に形成されたラミネートフィルムを外装体として備える電池であって、信頼性の高い電池を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る電池は、発電要素と、前記発電要素を内包する外装体と、前記発電要素に接続されたリード板とを備え、前記発電要素は、正極、負極、および前記正極と前記負極との間に配置されたセパレータが捲回されることで形成されており、前記外装体は、筒状のラミネートフィルムの両端部が封止されることで形成されており、前記リード板は、前記発電要素の前記正極および前記負極のいずれか一方に接続され、前記外装体の封止された前記両端部の一方の端部から外方に突出し、前記リード板の幅は、前記発電要素の幅の3分の1以上であって、かつ、前記外装体の前記端部の幅の4分の3以下である。
この構成によれば、リード板の幅が上記範囲内であることで、大電流放電が可能になるとともに、外装体のリード板が突出した辺の封止の信頼性が確保される。
例えば、リード板の幅が小さいために、大電流放電の際のリード板の発熱量が大きくなり、その結果、リード板を挟んで熱溶着された開口部の封止の信頼性が低下するような不具合の発生が抑制される。
また、例えば、リード板の幅が大きいために、外装体の開口部の熱溶着の際の熱がリード板を介して発電要素に伝わり、その結果、当該開口部の封止の信頼性が低下するような不具合の発生が抑制される。
また、本発明の一態様に係る電池において、前記リード板の幅は、前記発電要素の最内周の長径幅以下であるとしてもよい。
この構成によれば、リード板を、捲回型の発電要素の最内周の内側に挿入した状態で、リード板と発電要素とを接続することができる。つまり、平板状のリード板が、発電要素の正極または負極の湾曲した部分を圧迫することのない状態で、リード板と発電要素とを接続することが可能となる。
その結果、例えば、リード板が正極または負極を圧迫することに起因する内部短絡等の不具合の発生が抑制される。
本発明によれば、捲回型の発電要素を備え、かつ、筒状に形成されたラミネートフィルムを外装体として備える電池であって、信頼性の高い電池を提供することができる。
実施の形態における電池の外観を示す斜視図である。 実施の形態における電池の分解斜視図である。 実施の形態における発電要素の構成を示す斜視図である。 両端部が封止される前後の電池の側面図である。 両端部が封止された後の電池の端部の上面図である。 捲回型の発電要素の断面の概要を示す図である。
以下に、本発明の実施形態に係る電池について、図面を参照しながら説明する。なお、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示したものではない。
また、以下で説明する実施の形態は、本発明の一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、生産工程の順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
まず、図1〜図5を用いて、本発明の実施の形態における電池100の全般的な説明を行う。
図1は、実施の形態における電池100の外観を示す斜視図である。
図2は、実施の形態における電池100の分解斜視図である。
図3は、実施の形態における発電要素120の構成を示す斜視図である。
実施の形態における電池100は、充放電することのできる二次電池であり、例えば、非水電解質二次電池である。
非水電解質二次電池としては、例えば、正極活物質がコバルト酸リチウムなどのリチウム遷移金属酸化物であり、負極活物質が炭素材料であるリチウムイオン二次電池を挙げることができる。
なお、電池100の種類は、非水電解質二次電池には限定されず、非水電解質二次電池以外の二次電池であってもよく、また、一次電池であってもよい。
電池100は、図1および図2に示すように、外装体102と、発電要素120と、正極リード板150および負極リード板160とを備える。
外装体102は、複数の層で構成される筒状のラミネートフィルムの両端部が封止されることで形成されている。つまり、外装体102は、両端部が封止される前は、図2に示すように、両端部が開口した筒形状である。
また、電池100の外装体102の内部には電解液などの液体が封入されているが、当該液体の図示および説明は省略する。
発電要素120と接続された正極リード板150および負極リード板160は、外装体102から露出しており、正極リード板150および負極リード板160に電気的に接続された装置に、発電要素120からの電力が供給される。
発電要素120は、図3に示すように、正極122および負極123と、2枚のセパレータ124、125とが交互に積層されるように捲回されることで形成されている。
つまり、発電要素120は、正極122と、セパレータ124と、負極123と、セパレータ125とがこの順に積層され、かつ、断面が長円形状になるように捲回されることで形成されている。
正極122は、アルミニウムからなる長尺帯状の金属箔の表面に、正極活物質を含む合剤層が形成されたものである。
正極122が有する合剤層に含まれる正極活物質としては、例えば、LiMPO、LiMSiO、LiMBO(MはFe、Ni、Mn、Co等から選択される1種または2種以上の遷移金属元素)等のポリアニオン化合物、チタン酸リチウム、マンガン酸リチウム等のスピネル化合物、LiMO(MはFe、Ni、Mn、Co等から選択される1種または2種以上の遷移金属元素)等のリチウム遷移金属酸化物等を用いることができる。
負極123は、銅からなる長尺帯状の金属箔の表面に、負極活物質層を含む合剤層が形成されたものである。
負極123が有する合剤層に含まれる負極活物質としては、例えばリチウムイオンを吸蔵放出可能な負極活物質であれば、適宜公知の材料を使用できる。例えば、リチウム金属、リチウム合金(リチウム−アルミニウム、リチウム−シリコン、リチウム−鉛、リチウム−錫、リチウム−アルミニウム−錫、リチウム−ガリウム、およびウッド合金等のリチウム金属含有合金)の他、リチウムを吸蔵・放出可能な合金、炭素材料(例えば黒鉛、難黒鉛化炭素、易黒鉛化炭素、低温焼成炭素、非晶質カーボン等)、金属酸化物、リチウム金属酸化物(LiTi12等)、ポリリン酸化合物などが挙げられる。
このように構成された発電要素120において、より具体的には、正極122と負極123とは、セパレータ124、125を介し、捲回軸方向(X軸方向)に互いにずらして捲回されている。
そして、正極122および負極123は、それぞれのずらされた方向の端縁部に、活物質を含む合剤層が形成されていない部分(合剤層非形成部)を有する。
具体的には、正極122は、捲回軸方向の一端に、合剤層が形成されていない合剤層非形成部が積層された積層部122aを有している。また、負極123は、捲回軸方向の他端に、合剤層が形成されていない合剤層非形成部が積層された積層部123aを有している。
つまり、正極122の露出した金属箔の層によって積層部122aが形成され、負極123の露出した金属箔の層によって積層部123aが形成されている。
なお、正極122の金属箔および負極123の金属箔の厚みは、ともに、例えば5μm〜20μmのうちのいずれかの値である。また、これら金属箔は、それぞれ、およそ30層重ねられることで、積層部122aおよび積層部123aを形成している。
正極リード板150は、積層部122aに取り付けられることで発電要素120の正極122と接続される。
具体的には、積層部122aにおいてZ軸方向に並ぶ金属箔の層と層のとの間に正極リード板150の端部が差し込まれ、例えば、正極リード板150を挟んで積層部122aの上下から加圧しながら超音波による振動が与えられる。つまり、超音波溶接によって、正極リード板150が発電要素120の正極122と接続される。
また、負極リード板160は、積層部123aに取り付けられることで発電要素120の負極123と接続される。
具体的には、正極リード板150と同様に、積層部123aにおける金属箔の層と層のとの間に負極リード板160の端部が差し込まれ、例えば超音波溶接によって、負極リード板160と発電要素120の負極123とが接続される。
なお、正極リード板150の素材は、例えば正極122の基材の金属箔と同じく、アルミニウムであり、負極リード板160の素材は、例えば負極123の基材の金属箔と同じく、銅である。
また、発電要素120と、正極リード板150および負極リード板160との接続の手法に特に限定はなく、例えば、リベットまたはボルト等を用いて、発電要素120と、正極リード板150および負極リード板160とが締結されてもよい。
このように、溶接または締結等の手法によって、正極リード板150および負極リード板160が取り付けられた発電要素120は、両端部が開口した筒状の外装体102に挿入され、その後、これら両端部が封止される。
図4は、両端部が封止される前後の電池100の側面図である。
図5は、両端部が封止された後の電池100の端部の上面図である。
本実施の形態における外装体102を形成するラミネートフィルムは、例えば、金属層の一方の面にベースフィルム層を積層すると共に他方の面にシーラント層を積層した3層構造の矩形のフレキシブルなラミネートフィルムである。
シーラント層は、ポリエチレンまたはポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂の層である。シーラント層の厚みは、例えば50μm〜400μmまでのいずれかの値であり、より好ましくは100μm〜300μmまでのいずれかの値である。
また、このようなラミネートフィルムの長手方向の両端部を溶着等によって接続することで筒状に形成され、その結果、筒状の外装体102が得られる。
具体的には、外装体102の内部に発電要素120を収容した場合に、発電要素120の捲回軸周りの外周にほぼフィットするように外装体102のサイズが決定される。
また、図4の(a)に示すように、筒状の外装体102の両端部の一方から、正極リード板150および負極リード板160が取り付けられた発電要素120が挿入される。
その後、正極リード板150および負極リード板160のそれぞれを挟み込むようにして、両端部が、熱源を用いた加熱溶着、電磁波を用いた高周波溶着、または超音波振動を用いた超音波溶着等の手法によって溶着される。
その結果、図4の(b)に示すように、リード板(150、160)が両端部から突出した状態で、外装体102の両端部が封止され、外装体102の両端部にシール部103が形成される。
なお、シール部103には、外装体102の端部の内面のシーラント層同士が直接的に重ねられる部分と、金属板であるリード板(150、160)が当該端部の内面の間に介在している部分とが存在する。
また、正極リード板150および負極リード板160のそれぞれには、シール部103に対応する表面領域に、予めポリプロピレン等の樹脂層が形成されている。そのため、シール部103の形成の際の加熱により、当該樹脂層が外装体102の端部の内面のシーラント層と溶着される。
このようにして、外装体102の、正極リード板150が突出した正極側の端部と、負極リード板160が突出した負極側の端部とに、熱溶着によるシール部103が形成される。
また、より具体的には、外装体102の両端部の一方が封止された後に、他方の端部から、真空脱気が行われ、外装体102の内部空間に電解液が充填される。
電解液が外装体102の内部空間に充填された後で、再度真空脱気が行われることで外装体102の内部空間の発電要素120は圧力がかけられた状態となる。
その後、外装体102の、当該他方の端部が熱溶着により封止され、これにより、発電要素120および電解液は外装体102の内部に真空状態で密閉される。
このように、実施の形態の電池100では、筒状に形成されたラミネートフィルムを外装体102として備えるため、略長円形状の開口部(図2参照)を扁平状に変形させながら封止する作業が行われる。
その結果、図5に示すように、外装体102のシール部103の幅bは、発電要素120の外周にほぼフィットするように作成された外装体102の本体部(発電要素120を収容している部分)よりも広くなる。つまり、外装体102のシール部103の幅bは、発電要素120の幅aよりも大きい。
また、正極リード板150および負極リード板160は、上述のように、積層部122aおよび積層部123aのそれぞれに差し込まれて取り付けられる。そのため、正極リード板150および負極リード板160の幅cは、発電要素120の幅a以下である。
なお、図5では、電池100の正極側の図示は省略しているが、本実施の形態では、正極側のシール部103の幅もbであり、正極リード板150の幅もcである。
以上のように、発電要素120の幅aと、シール部103の幅bと、正極リード板150および負極リード板160の幅cとは、c≦a<bの関係にある。
なお、以下では、正極リード板150および負極リード板160それぞれを指す用語として、単に「リード板」と記載する。
このようなサイズ上の制限を有する電池100において、リード板の幅cを決定するに際し、本願発明者らは、リード板の幅cが互いに異なる複数の電池100を用意し、それぞれの電池100について放電による不具合の発生の有無等を調べる実験を行った。
その結果、以下に説明するように、リード板の幅cが、発電要素120の幅aおよびシール部103の幅bとの関係において、所定の範囲であることが望ましいとの結論を得た。
なお、以下に示す実験例のそれぞれに用いた電池100の共通する仕様は以下の通りである。
容量:20Ah
正極活物質:LiFePO
負極活物質:カーボン
外装体102のシーラント層の素材:ポリプロピレン
リード板に形成された溶着のための樹脂層の素材:ポリプロピレン
リード板の厚み:0.5mm
発電要素120の幅a:70mm
シール部103の幅b:80mm
さらに、このような電池100に、20C放電(つまり400Aの放電)を1分間行わせることで、電池100に発生する不具合の有無等を調査した。
[1.リード板の幅と発電要素の幅との関係]
例えば、電池100の生産コストの削減および軽量化等の観点から考えた場合、リード板の幅cを小さくした方が有利である。しかしながら、発電要素120からの大電流をリード板を介して出力するという観点から考えると、リード板の幅cが小さい場合、放電時の発熱量が高くなるため、例えば、シール部103の信頼性の低下という別の問題が発生し得る。
そこで、本願発明者らは、発電要素120の幅a(70mm)とリード板の幅cとの比を変えながら、放電によってシール部103に不具合が生じるか否かについての実験を行った。その結果を下記の表1に示す。
Figure 2014099271
この表1に示されるように、リード板の幅cがa/3以上であれば、シール部103に溶解等の実質的な問題は発生しないことがわかる。
ここで、シール部103において溶着される部分の素材はポリプロピレン(PP)であり、その融点はおよそ150℃である。
つまり、リード板の幅cがa/3より小さい場合、放電によるリード板の発熱が150℃程度にまで上昇し、その結果、シール部103の溶解等の問題が生じたと考えられる。言い換えると、リード板の幅cがa/3以上である場合、表面積が比較的に大きくなることで、放熱性が向上し、シール部103を溶解させるまでの高温に到達しないと考えられる。
以上から、電池100において、リード板の幅cは、a/3以上が適切であると考えられる。
[2.シール部の幅とリード板の幅との関係]
上記のように、放電時の発熱のシール部103に対する影響という観点からは、リード板の幅cを大きくすることで、リード板の放熱性を向上させた方が有利である。
しかし、リード板の幅cを大きくした場合、例えば、シール部103の形成のための、外装体102の端部に加えられる熱が、リード板を介して逃げ易くなるという問題が生じ得る。つまり、シール部103の幅bに対するリード板の幅cの比を大きくすることに起因して、シール部に不具合が生じることが推定される。
そこで、本願発明者らは、シール部103の幅b(80mm)とリード板の幅cとの比を変えながら、放電によってシール部103に不具合が生じるか否かについての実験を行った。その結果を下記の表2に示す。
Figure 2014099271
この表2に示されるように、リード板の幅cが3b/4以下であれば、シール部103に不良は発生しないことがわかる。なお、本実験では、シール部103からの電解液のリークの発生が確認されることにより、シール部103の不良の発生を確認した。
このような、シール部103の幅bに対するリード板の幅cの比と、シール部103の不良発生率との相関性は、以下のように説明される。
シール部103を形成する際、例えば、外装体102の端部を発熱体により一定時間挟んで外装体102におけるシーラント層の素材、およびリード板表面の樹脂層の素材であるPPを溶融させることでシール部103が形成される。
ここで、当該端部(筒状の外装体102の開口部)においてリード板がない部分は、外装体102におけるシーラント層を形成する樹脂フィルムが直接重ねられた状態であるため、熱溶着による封止は比較的に容易である。
一方、当該端部において金属製のリード板が介在する部分は、発熱体から加えられる熱がリード板を介して逃げやすい。そのため、当該部分の溶着を十分に行うためには、リード板の幅cを大きくするのに従って、発熱体の発熱量を増大させる必要がある。
しかしながら、リード板の幅cが上記の閾値(3b/4)を超えた場合においては、シール部103におけるリード板が介在する部分の溶着は良好である一方で、リード板が介在しない部分への加熱が過多となる。その結果、外装体102の端部の溶融が進みすぎてシール部103が薄くなるという問題を生じる。
シール部103の、この薄くなった部分が不良(電解液のリークの発生)の原因であると思われる。
なお、この問題は、例えば、シール部103の形成時における発熱体の発熱量を、熱を与える場所によってきめ細かに変えることによって解決することも可能である。
しかし、この場合、電池100の生産に係る設備の設計が煩雑であり、これに伴って、設備コストおよび管理コストが上がるため、結果として、製品(電池100)のコストの上昇という新たな問題が発生する。すなわち発熱体の発熱量の制御による解決策は、現実的には採用が困難である。
従って、電池100において、リード板の幅cは、3b/4以下が適切であると考えられる。
以上のように、本実施の形態の電池100は、リード板が接続された捲回型の発電要素120と、発電要素120を収容する筒状の外装体102を備える。外装体102は、筒状のラミネートフィルムの両端部が封止されることで形成されており、これら両端部の一方から正極リード板150が突出し、他方から負極リード板160が突出している。
本願発明者らは、このような構成の電池100において、リード板(正極リード板150および負極リード板160のそれぞれ)の幅cの、発電要素120の幅aおよび外装体102の端部(本実施の形態におけるシール部103)の幅bによって規定される範囲であって、電池100の信頼性が向上される範囲を見出した。
具体的には、本願発明者らは、リード板の幅cを、発電要素120の幅aの3分の1以上であって、かつ、シール部103の幅bの4分の3以下とすることで、放電時におけるリード板での放熱性およびシール部103の信頼性が確保された電池100が実現されることを見出した。
[3.発電要素の幅の大きさに起因するその他の不具合について]
本願発明者らは、鋭意検討とさらなる実験の結果、リード板の幅cが大きいことに起因して発生し得る発電要素120の不具合という観点から、リード板の幅cの好ましい上限を見出した。
具体的には、リード板の幅cを変えながら、放電によって発電要素120に内部短絡が生じるか否かについての実験を行った。その結果を下記の表3に示す。
Figure 2014099271
この表3に示されるように、リード板の幅cが、50mm以下である場合、発電要素120に内部短絡は発生しないことが分かる。
なお、本実験では、上述のように20C放電を1分間行った後に、放電によって降下した電池100の電圧が所定の値まで回復しないことを確認することで、発電要素120における内部短絡の発生を確認した。
このような、リード板の幅cと、発電要素120における内部短絡の発生率との相関性は、以下のように説明される。
本実施の形態の電池100が備える発電要素120は捲回型であり、例えば図3からも分かるように、正極122および負極123はともに、幅方向(Y軸方向)の両端に湾曲した部分を有している。
つまり、平板状であるリード板の幅cを大きくした場合に、以下のような不具合が発生し得ると考えられる。すなわち、リード板の幅方向の両端が、正極122または負極123の湾曲した部分を圧迫し、これにより、セパレータ124または125に亀裂が生じ、その結果、正極122と負極123との間で短絡が生じると考えられる。
より具体的には、本実験に用いた発電要素120における、正極122、負極123、セパレータ124および125の捲回中心となる平板状の巻芯(図示せず)の幅は50mmである。つまり、発電要素120の最内周の長径幅は50mmである。
図6は、捲回型の発電要素120の断面の概要を示す図である。
図6に示すように、捲回型の発電要素120の最内周の長径幅wが50mmである場合、正極122および負極123の、湾曲していない平面部分の最大幅は50mmである。
そのため、リード板の幅cが50mm以下であれば、発電要素120の正極122または負極123の湾曲した部分を圧迫することのない状態で、リード板と発電要素120とを接続することができる。
例えば、積層部122aおよび123a(図3参照)のそれぞれの最内周の内側に、リード板を無理なく挿入することができる。なお、この場合、発電要素120の上下方向(Z軸方向)の中央部分にリード板が配置されるため、外装体102の端部を封止する際に(図4参照)、当該端部を均等に上下から押圧しながら加熱することができる。その結果、例えば、シール部103の信頼性が向上する。
一方、リード板の幅cが50mmより大きい場合、積層部122aおよび123aのそれぞれの最内周の内側にリード板を挿入することはできない。
そのため、例えば、幅cが50mmより大きい負極リード板160は、発電要素120の最内周よりも外側であって、積層部123aにおいてZ軸方向に並ぶ金属箔の層と層との間に、その端部が挿入された状態で、発電要素120と接続される。
この場合、平板状の負極リード板160の幅方向の両端が、負極123の湾曲部分を外側に押し広げるように圧迫した状態となるため、セパレータ124または125に応力(例えば引張応力)が生じ得る。
つまり、負極リード板160の幅cが大きいほど、セパレータ124または125に生じる応力が大きくなり、その結果、セパレータ124または125に亀裂が生じ易くなると考えられる。
以上から、リード板の幅cは、発電要素120の最内周の長径幅w以下であることが、より好ましいと考えられる。
なお、発電要素120の最外周に近いほど、正極122および負極123の湾曲部分の曲率半径が大きくなる(湾曲が緩やかになる)。
そのため、リード板の幅cが、発電要素120の最内周の長径幅wよりも大きい場合、発電要素120の内部短絡の発生を防止する観点からは、積層部122aまたは123aにおいて、できるだけ最外周に近い位置にリード板が挿入されることが好ましい。
以上、本発明の実施の形態に係る電池100について説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。
つまり、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
本発明は、捲回型の発電要素を備え、かつ、筒状に形成されたラミネートフィルムを外装体として備える電池であって、信頼性の高い電池を提供することができる。従って、本発明に係る電池は、大電流を長時間必要とする自動車および航空機等に搭載される電池として有用である。
100 電池
102 外装体
103 シール部
120 発電要素
122 正極
122a、123a 積層部
123 負極
124、125 セパレータ
150 正極リード板
160 負極リード板

Claims (2)

  1. 発電要素と、前記発電要素を内包する外装体と、前記発電要素に接続されたリード板とを備え、
    前記発電要素は、正極、負極、および前記正極と前記負極との間に配置されたセパレータが捲回されることで形成されており、
    前記外装体は、筒状のラミネートフィルムの両端部が封止されることで形成されており、
    前記リード板は、前記発電要素の前記正極および前記負極のいずれか一方に接続され、前記外装体の封止された前記両端部の一方の端部から外方に突出し、
    前記リード板の幅は、前記発電要素の幅の3分の1以上であって、かつ、前記外装体の前記端部の幅の4分の3以下である
    電池。
  2. 前記リード板の幅は、前記発電要素の最内周の長径幅以下である
    請求項1記載の電池。
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