本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明を実施するための最良の形態のブロック図である。図2、図3は最良の形態の動作を示す状態遷移図及びフローチャートである。図4は最良の形態に一部を追加した第2の実施形態のブロック図で、図5、図6は第2の実施形態の動作を示す状態遷移図及びフローチャートである。図7、図8は第2の実施形態の動作の一部を変更した第3の実施形態の状態遷移図及びフローチャートである。
図1、図2、図3を用いて、本発明を実施するための最良の形態について説明する。まず初めに、図1を用いて、最良の形態の構成について説明する。最良の形態の電子機器は、表示部1、表示部1の状態を制御する表示モード制御部2、所定のデータ処理を行うデータ処理部3、装置全体の動作を制御する制御部4、制御部4に指示を与える操作部5を備える。
表示部1は、データ処理部3が出力する表示データ6を表示する。制御部4は、操作部5からの動作指示信号7に基づき、データ処理部3の動作の起動、停止を指定する動作制御信号8を送る。データ処理部3は、データ処理部3が動作中であるか停止中であるかを示す動作状態信号9を出力する。
制御部4は、動作状態信号9に基づき、表示モードを設定する。すなわち、制御部4は、動作状態信号9に基づきデータ処理部3が動作中か否かを判断し、動作中のとき表示部1を第1の表示モードに設定し、停止中のとき第2の表示モードに設定する。表示モードの指定は、制御部4が表示モード指定信号10を出力することにより行う。
あるいは、制御部4は、動作指示信号7に基づき、表示モード指定信号10を用いて、表示部1を第1の表示モード又は第2の表示モードに設定してもよい。例えば、制御部4は、動作指示信号7がデータ処理部3の動作の起動を指示しているとき表示部1を第1の表示モードに設定し、動作の停止を指定しているとき第2の表示モードに設定する。
表示モード制御部2は、表示モード指定信号10に従い、表示部1の表示状態を設定するための表示状態制御信号11を出力する。
本発明における「表示状態」とは、表示内容ではなく、表示内容の見易さ、視認性の良否、表示品質等を意味する。例えば、明るさに関係する「輝度(ルミナンス)」、「明度(ブライトネス)」、明瞭度に関係する「コントラスト」、表示内容が変化したときの「応答速度」、動画表示の場合の画面の更新周期(「フレームレート」)等の尺度で規定される状態が表示状態に該当する。本発明の電子機器は、特定の条件下で表示の視認性、品質を犠牲にすることにより、消費電力を削減している。そのため、変化させることにより消費電力の削減が可能な表示状態であれば、その表示状態を規定する尺度はどのようなものでもよい。表示状態は、上記で例示したような尺度により、表示状態値と呼ぶ数値で表現する。表示状態値の単位は任意であり、相対的に表示状態の良否の段階を区別できればよい。
第1の表示モードは、電子機器の使用者が継続して表示を見るような、通常の使用状態のときに設定する表示状態である。そのため、第1の表示モードは視認性を優先した表示状態であり、表示内容が明瞭に表示されるのに十分な明るさ、コントラスト、応答速度等を持って表示されている状態である。
それに対し、第2の表示モードは、消費電力の削減を優先し、視認性を犠牲にした状態である。一般的に、表示部1の輝度を下げると消費電力は低下すると考えられる。従って、表示部1の輝度を低下させれば表示自体は見にくくなるが、消費電力は低減することができる。このような表示状態が第2の表示モードである。第2の表示モードは、使用者が表示内容を詳細に見る必要がなく、ある程度表示内容が判別できればよいときに設定するモードである。
第2の表示モードは、表示部1を完全に停止させ、表示を完全に消した状態であってもよい。このとき、表示部1の消費電力は最小になる。表示部1の表示を再開するには、操作部5がキー入力を検出し動作指示信号7し、制御部4に表示の再開を指示する等の方法を採ればよい。
(最良の形態の動作)
次に、最良の形態の電子機器の状態遷移について図2を用いて説明する。電子機器は、初期状態(S0)において所定の機能が動作状態であることを検出すると、第1の表示モード(S1)に遷移する。本実施形態における第1の表示モードは高輝度のモードで、表示内容の視認性が十分確保されたモードである。所定の機能が動作中のとき、例えば、電卓機能が起動された状態では、S1状態を維持する。そして、機能を終了、あるいは中断したとき、表示を詳細に見る必要はないため、低輝度の第2の表示モード(S2)に遷移する。S2において、所定の機能が起動されると、再びS1に遷移する。
なお、S1からS2に遷移する条件は、必ずしも動作終了、中断のみでなく、使用者が表示内容を見る必要がない状態であれば、機能が動作中であってもよい。例えば、長い処理時間を要する計算では、計算を開始してから計算結果が出るまでは表示を見る必要はない。そのようなときは一旦S2に遷移し、計算結果が出たときにS1に遷移すればよい。この状態遷移の制御は、動作状態信号9を用いることにより実現可能である。すなわち、動作状態信号9が、停止中、処理中、処理完了(次の指示待ち)というデータ処理部3の動作状態区分を表示し、制御部4が動作状態信号9に基づき状態遷移を制御すればよい。
最良の形態の電子機器の動作制御のフローについて図3を用いて説明する。制御部4は、データ処理部3からの動作状態信号9、又は操作部5からの動作指示信号7を監視する(Step1)そして、動作状態であること又は動作指示を検知すると表示部1を第1の表示モードに設定する(Step2)。次に制御部4は、動作状態信号9又は動作指示信号7を監視し(Step3)、動作終了を検知すると表示部1を第2の表示モードに設定し(Step4)、Step1に戻る。これらの制御により、表示部1は、所定の機能の動作開始から終了までは第1の表示モードに、動作終了(停止)から動作開始までは第2の表示モードに設定される。
以上の構成と制御方法により、最良の形態の電子機器は、電子機器が動作状態のときは高輝度で表示し、停止状態のときは低輝度で表示する。これにより、使用者にとって表示の確認が重要なときは高輝度で表示することにより視認性を確保し、表示の確認が重要でないときは低輝度で表示することにより電力消費を節約することができる。
最良の実施形態では、電子機器の動作状態が変化すると同時に表示状態を設定した。本発明の電子機器は、表示状態の制御に時間的要素を取り込むこともできる。
図4は、最良の形態にタイマを追加した第2の実施形態のブロック図である。制御部4はタイマ12を用いて時間を計測し、計測完了信号13により所定の時間の経過を検知し、表示モードの変更の条件として適用する。
第2の実施形態では、最良の形態と同様に、電子機器の所定の機能が動作状態になると第1の表示モードに設定し、所定の機能が停止状態になると第2の表示モードに設定する。さらに本実施形態では、第1の表示モードに設定した後、第1の表示モードの保持時間が経過すると、所定の機能が動作状態であっても、自動的に第2の表示モードに変化する。第1の表示モードの保持時間は予めタイマ12に設定しておく。
図5は、第2の実施形態において、第1の表示モードに保持時間を設けた場合の状態遷移図である。動作状態であるS1において、タイマにより保持時間が計測される。そして、保持時間が経過すると、スタンバイモード(S3)に遷移する。S3では所定の機能は動作状態を保持するが、表示は低輝度の第2の表示モードである。そして、所定のトリガが入力されるとS1に復帰する。なお、本実施形態では、S3で動作の終了指示があった場合は想定していないが、S3において動作の終了指示があったときにS2へ遷移させてもよい。
図6は、第1の表示モードに保持時間を設けた場合の制御フローである。図3と同様に、動作を開始し第1の表示モードに設定すると(Step2)、次に保持時間の経過を監視する(Step5)。そして、保持時間が経過している場合、第2の表示モードに設定する(Step6)。このときの状態が図4の状態遷移図におけるスタンバイモード(S3)に相当する。次に所定のトリガの入力を監視し、トリガを検出すると、再び第1の表示モードに設定する(Step2)。これらのフローにより、動作の終了以外に保持時間の経過によっても、第2の表示モードに設定される。
本制御方法は、例えば携帯電話や携帯端末などにおいて、表示を見るような場面を想定している。保持時間を適当な長さに設定することにより、表示内容を確認した後、これらの電子機器が自動的に表示の輝度を下げ、電力消費を抑えるという効果が最良の形態に対して追加できる。表示輝度を下げるような特別な操作を使用者に対して要求することはない。
なお、機能ごとに処理時間は異なると考えられるので、保持時間は機能ごとに異なる値に設定できるようにしてもよい。
さらに、別の形態で時間的要素を状態遷移に反映させることもできる。第3の実施形態では、最良の形態と同様に、電子機器の所定の機能が動作状態になると第1の表示モードに設定する。ところが、所定の機能が停止状態になると直ちに第2の表示モードに設定するのではなく、所定の遅延時間経過後に第2の表示モードに設定する。この遅延時間は予めタイマ12に設定しておく。
図7は、第2の実施形態において、第2のモードへの変更に遅延時間を追加した第3の実施形態の状態遷移図である。S1において、所定の機能の終了状態あるいは終了の指示を検出すると、タイマ計測モード(S4)に遷移する。S4において、タイマによりこの遅延時間が計測される。そして、遅延時間が経過すると、S2に遷移する。S4において、遅延時間の経過前に機能の動作開始状態又は開始指示を検出した場合は、S1に戻る。
図8は、第2のモードへの変更に遅延時間を追加した場合の制御フローである。図3と同様に、Step3において動作の終了状態又は終了指示を検出すると、次に設定されている遅延時間の経過を待つ(Step8)。そして、遅延時間の経過を確認すると第2の表示モードに設定する(Step4)。遅延時間の経過前に動作の開始状態又は開始指示を検出すると(Step10)、再び第1の表示モードに設定する。これらのフローにより、動作が終了したとき又は終了の指示があったときは、遅延時間の経過後、第2の表示モードに設定される。
本制御方法は、例えば携帯電話を用いて電子メールを送信するような用途を想定している。メールを送信した場合は、送信完了後、一定の時間経過後に自動的に表示の輝度を下げる。メール送信のように、電子機器が処理を完了するタイミングを使用者が知ることはできない用途では、処理完了と同時に表示状態を変更すると実用面で問題となる。送信完了後、通常、携帯電話は送信を完了した旨の表示を行うが、表示モードを変更する時間を遅延させることにより、使用者がその表示を確認する時間を確保できる。そして、その後は電力消費を抑えられるので、実用性と省電力を両立できる。これらの制御は機器が自動的に行うので、使用者は特別な操作をする必要がない。
なお、機能ごとに表示内容は異なると考えられるので、遅延時間は機能ごとに異なる値に設定できるようにしてもよい。
本発明の実施例について図面を参照して詳細に説明する。図9は第1の実施例を示すブロック図である。図10、図11は第1の実施例の動作を示す状態遷移図及びフローチャートである。図12、図13は第1の実施例の動作の一部を変更した実施例の状態遷移図及びフローチャートである。
最良の実施形態では、電子機器の動作状態に基づき、表示状態を設定した。本発明の電子機器は、運動状態に基づき表示状態を設定することもできる。図9、図10、図11を用いて、本発明の第1の実施例の電子機器について説明する。
図9は第1の実施例の電子機器のブロック図である。第1の実施例の電子機器は、最良の形態の電子機器に、タイマ12、運動状態検出部14を追加した構成である。運動状態検出部14は運動状態検出信号15を制御部4に出力する。運動状態検出信号15は、電子機器が第1の運動状態か第2の運動状態かを表す信号である。第1の実施例では、第1の運動状態は電子機器が静止していない状態(以降、振動状態という)、第2の運動状態は電子機器が静止している状態(以降、静止状態という)とする。
第1の運動状態、第2の運動状態は特に限定されるものではなく、電子機器自体の静止状態、運動状態を表す任意の状態である。例えば、電子機器の移動速度により、第1の運動状態、第2の運動状態を規定してもよいし、さらに移動速度により第3、第4の運動状態を追加して規定し、制御に導入してもよい。
制御部4は、運動状態検出信号15に基づき、表示部1を第1の表示モード又は第2の表示モードに設定する。制御部4は、運動状態検出信号15が第1の実施例の電子機器が静止状態であることを示しているとき表示部1を第1の表示モードに設定し、振動状態であることを示しているとき第2の表示モードに設定する。表示モード制御部2は、表示モード指定信号10に従い、表示部1の表示状態を設定するための表示状態制御信号11を出力する。
第1の実施例の電子機器は主に携帯型の電子機器で、使用者が手に持って電子機器を使用することを想定している。電子機器を使用しているときは、電子機器は静止状態にはならず、必ず何らかの振動が発生していると考えられる。そこで、電子機器が振動状態のとき、電子機器は使用中であると判断する。また、電子機器が移動しているときも振動が発生すると考えられるので、電子機器が振動状態のときは、電子機器が移動状態である可能性もある。使用者が移動しながら表示内容を見続けるような用途のとき、振動状態を検出することにより表示状態を制御することができる。以上のように、第1の実施例の電子機器は、電子機器の振動を検出することにより使用状況又は移動状況を判定する。そして、その判定結果に基づき、電子機器が使用中のときのみ表示輝度を高くすることにより、電力消費が必要最小限になるように制御している。
第1の実施例の電子機器が静止状態にあるか振動状態にあるかは、振動センサ、加速度センサなどによって検出することができる。例えば、加速度センサを用いて電子機器の加速度を検出することができる。電子機器が振動状態、すなわち使用中または移動中であることを検出するには、加速度の検出信号である運動状態検出信号15を用いればよい。運動状態検出信号15に基づき、加速度が0ではないこと、あるいは加速度を時間的に積算することにより速度が0ではないこと、つまり振動状態であることを検出することができる。
(実施例1の動作)
次に、第1の実施例の電子機器の状態遷移について図10を用いて説明する。電子機器は、初期状態(S0)において、振動状態のとき第1の表示モード(S1)に遷移し、静止状態のとき第2の表示モード(S2)に遷移する。本実施例においても、最良の実施形態と同様に、第1の表示モードは高輝度のモード、第2の表示モードは低輝度のモードである。そして、S1において静止状態になるとS2に遷移し、S2において振動状態になるとS1に遷移する。
なお、本実施例では、S1、S2に遷移する条件は、本実施例の電子機器が静止状態か振動状態かである。さらに、最良の形態のように、実施例の電子機器の所定の機能の動作状態による状態遷移も併せて行ってもよい。
第1の実施例の電子機器の動作制御のフローについて図11を用いて説明する。制御部4は運動状態検出部14からの運動状態検出信号15を監視している(Step10)。そして、制御部4は、電子機器が振動状態にあると判定すると表示部1を第1の表示モードに設定し(Step2)、静止状態にあると判定すると第2の表示モードに設定する(Step4)。以上の制御により、表示部1は、電子機器が振動状態のとき第1の表示モードに、静止状態のとき第2の表示モードに設定される。
以上の構成と制御方法により、第1の実施例の電子機器は、電子機器が振動状態のときは高輝度で表示し、静止状態のときは低輝度で表示する。これにより、電子機器が使用中や移動中で表示の確認が重要なときに、視認性を確保することができる効果がある。そして、使用状態でないときは低輝度で表示することにより電力消費を節約することができる。
第1の実施例の状態遷移に遅延を追加することにより、実用性を向上させることができる。図12は、図11の第1の実施例の状態遷移に、遅延を追加した状態遷移図である。電子機器は、初期状態(S0)において、振動状態のとき第1の表示モード(S1)に遷移し、静止状態のとき第2の表示モード(S2)に遷移する。S1では、静止状態になるとS2に遷移するのではなく、タイマ計測モード(S4)に遷移する。そして、S4で遅延時間の計測を完了するとS2に遷移する。このように、S1で静止状態になると即座に低輝度表示のS2に遷移するのではなく、遅延時間の経過を待った後、S2に遷移する。
なお、本実施例において、電子機器の所定の機能の動作状態による状態遷移も併せて行ってもよい。また、S4で、振動状態を検出するとS1に復帰するように制御してもよい。
第1の実施例の状態遷移に遅延を追加した場合の動作制御のフローについて図13を用いて説明する。制御部4は運動状態検出部14からの運動状態検出信号15を監視している(Step10)。制御部4は、電子機器が振動状態と判定すると表示部1を第1の表示モードに設定する(Step2)。電子機器が静止状態と判定すると、制御部4は遅延時間の経過を待つ(Step8)。そして、遅延時間の経過を確認すると第2の表示モードに設定する(Step4)。以上の制御により、表示部1は、電子機器が振動状態のとき第1の表示モードに、振動状態から静止状態に変化したとき、遅延時間経過後、第2の表示モードに設定される。
第1の実施例の電子機器では、電子機器が静止状態か振動状態かに従い、表示部1の表示状態制御を行っている。電子機器が振動状態、つまり速度が0ではないときは、使用者が歩行中若しくは走行中である場合、又は使用者が何らかの乗り物に乗っている場合のいずれかである。そこで、これら3つの移動状態に対応させ、表示部の表示状態を制御したり、表示状態の切替えの遅延時間を設定したりしてもよい。3つの状態の判別は、移動速度又は加速度の変化周期などにより行えばよい。例えば、歩行中や自力走行中は加速度は秒単位の周期で変動するので、自力での移動中であるか、あるいは乗り物に乗車中であるかの判別が可能である。
以上の構成と制御方法により、第1の実施例の状態遷移に遅延を追加した電子機器は、電子機器が振動状態のときは高輝度で表示し、静止状態に変化したときは遅延時間の経過後、低輝度表示に変化する。これにより、電子機器が使用中や移動中から不使用状態になったとき、即座に低輝度表示に変化するのでなく、一定時間待った度、低輝度表示に切り替わる。そのため、表示を確認する時間を確保し、かつその後は表示部の消費電力を削減することができる。本制御方法はナビゲーション装置などを想定している。ナビゲーション装置では、装置が停止したときに不使用状態と判断しても、即座に表示輝度を低下させることなく、表示の確認時間を確保することができる効果がある。
最良の実施形態及び第1の実施例では、電子機器の動作状態又は運動状態に基づき、表示状態を設定した。本発明の電子機器は、その他の状態も表示状態の制御に反映することができる。本発明の第2の実施例の電子機器について図面を用いて詳細に説明する。図14は第2の実施例を示すブロック図である。図15、図16は第2の実施例の動作を示す状態遷移図及びフローチャートである。
第2の実施例でも、第1の運動状態はナビゲーション装置が静止していない状態(振動状態)、第2の運動状態は電子機器が静止している状態(静止状態)とする。振動状態は、ナビゲーション装置が使用中か、あるいは移動中かのいずれかであると判断する。また、ナビゲーション機能とは、測位機能、方位検出機能、経路探索機能、経路誘導機能等を指す。
図14は第2の実施例であるナビゲーション装置のブロック図の一例である。第2の実施例のナビゲーション装置の構成は、最良の形態である図1の構成に、タイマ12、GPS部16、方位検出部17及び表示状態値設定部18を追加した構成である。
GPS部16は、所定の人工衛星からの電波をアンテナ19で受信し、電波に含まれる情報を基に位置情報を求め、位置情報信号20をデータ処理部3に出力する。制御部4は、GPS動作指示信号21を用いて、GPS部16の動作の禁止又は許可を制御する。GPS動作指示信号21により動作が禁止されているとき、GPS部16はすべての回路動作を停止する。このときGPS部16の消費電力は最小限になる。
方位検出部17は、ナビゲーション装置が向いている方向を検出し、方位情報信号22を制御部4に出力する。ナビゲーション装置は、装置が向いている方向に従い、表示部1への地図表示を制御する。地図表示の制御とは、例えば、装置の進行方向を地図上の真上に表示する等の制御である。なお、ここでいう「方向」は、真北に対する角度である方位角のみでなく、水平面に対する角度である仰角も含む。
方位検出部17は、ナビゲーション装置が向いている方向を検出するので、地図表示の制御に加え、ナビゲーション装置が振動状態か静止状態かを検出するためにも使用することができる。
方位検出部17の具体例としては地磁気センサがある。地磁気センサはその地点における地磁気の方向を検出する。そこで、地磁気の方向が変化したとき、ナビゲーション装置が振動状態、すなわち、移動中あるいは使用中であると判断できる。地磁気の方向は、方位情報信号22として制御部4に出力する。方位情報信号22に基づく振動状態の検出は制御部4が行う。
地磁気センサには2軸式のものと3軸式のものがある。本発明の電子機器の振動検出にはいずれも使用可能であるが、3軸式はあらゆる方向の角度変化を検出できるので、確実な振動検出が可能である。
制御部4は、方位情報信号22に基づき、ナビゲーション装置の振動状態を検出する。地磁気の方向が変化しないとき、ナビゲーション装置は静止状態であると判断する。静止状態と判断する基準は、例えば、地磁気の方向が5°以上変化しない状態が10秒以上継続した、等に設定すればよい。基準に用いる地磁気の変化角度、角度の変化がない状態の継続時間は適切な値に設定すればよく、特に限定されるものではない。制御部4は、ナビゲーション装置が振動状態であると判断すると、表示部1を高輝度の表示モードに設定する。また、静止状態であると判断すると低輝度の表示モードに設定する。
制御部4は、振動検出とそれに基づく表示モードの設定の他に、ナビゲーション機能の処理のため、GPS部16、データ処理部3への動作指示を行う。データ処理部3は位置情報信号20に基づき、経路探索、経路誘導のためのデータ処理を行う。ナビゲーション機能の詳細は本発明の趣旨にとって重要でないため、説明は省略する。
表示状態値設定部18は制御部4から設定された、各表示モードごとの表示状態値23を保持している。表示状態値23とは、具体的例としては表示部1の輝度を規定する数値である。表示状態値23を用いることで、ナビゲーション機能が動作状態のとき、停止状態のとき、ナビゲーション機能以外の機能が動作しているときなど、状態ごとに表示輝度を設定することができる。
表示モード制御部2は、表示モード指定信号10で指定された表示モードに対応する表示状態値23に基づき、表示状態制御信号11を出力する。
操作部5は、制御部4に対してナビゲーション装置の動作に関する指示、例えば、動作の開始、停止などの指示を行う。タイマ12は、制御部4が時間計測を用いた制御、例えば、時間経過を条件とした表示モードの変化などを行うときに使用する。
(実施例2の動作)
次に、第2の実施例のナビゲーション装置の状態遷移について、図15を用いて説明する。ナビゲーション装置は、初期状態(S0)においてナビゲーション機能が動作を開始すると、ナビゲーションモード(S10)に遷移する。S10での表示状態は高輝度の表示モードである。
ナビゲーションモード(S10)では、目的地の位置情報などが操作部5から入力された後、ナビゲーション装置が静止状態か振動状態かを監視する。そして、装置が静止状態になったことを検出すると、静止モード(S11)に遷移する。
静止モード(S11)では、表示状態を低輝度の表示モードに設定する。そして、ナビゲーション装置の振動状態を検出する機能、すなわち方位検出部17を除き、全機能を停止する。そのため、消費電力は方位検出部17の消費電力のみとなる。S11において、振動状態であることを検出すると、S10状態に遷移する。
ナビゲーションモード(S10)において、操作部5からの指示によりナビゲーション機能を終了又は中断したとき、タイマ計測モード(S12)に遷移する。さらに、位置情報信号20と目的地の位置情報に基づき、目的地に到着したことをデータ処理部3が検出したときも、タイマ計測モード(S12)に遷移する。
タイマ計測モード(S12)は、ナビゲーション機能はすべて停止し、タイマが状態遷移のための遅延時間を計測する状態である。S12では、表示モードは高輝度の表示モードを保持している。S12において、遅延時間の計測が完了すると、ナビ停止モード(S13)に遷移する。なお、S12で、操作部5からの指示によりナビゲーション機能を開始したときは、S10に戻るように制御してもよい。
ナビ停止モード(S13)では、ナビゲーション機能はすべて停止し、表示モードは低輝度の表示モードに設定される。そして、操作部5からのナビゲーション機能の開始指示を待つ。
また、ナビゲーションモード(S10)において、位置情報信号20に基づくデータ処理部3による測位結果に異常があったとき、測位異常モード(S14)に遷移する。測位結果が異常であるとは、測位結果が求まらない、あるいは所定の精度を満たさないことを意味し、動作状態信号9により制御部4に異常であることが通知される。
測位異常モード(S14)では、低輝度の表示モードに設定され、ナビゲーション機能はすべて停止する。そのため、ナビゲーション機能による消費電力は発生しない。S14では、タイマ12により復帰時間を計測し、復帰時間が経過するとS10に遷移する。ここでの復帰時間は測位結果が異常となる環境が回復するのを待つための時間で、適当な長さに設定すればよい。
第2の実施例のナビゲーション装置の動作制御のフローについて図16を用いて説明する。制御部4は操作部5からのナビゲーション機能の起動指示を監視している(Step1)。そして、ナビゲーション機能の起動指示を検知するとナビゲーション機能を起動し、表示部1を高輝度の表示モードに設定する(Step2)。ナビゲーション機能が起動されると、目的地の位置情報などが操作部5から入力される。
次に制御部4は、動作状態信号9に基づき測位結果に異常がないか確認する(Step11)。測位結果に異常がないときは、操作部5からのナビゲーション機能の終了指示を確認する(Step3)。Step3においてナビゲーション機能の終了指示がないときは、位置情報信号20と目的地の位置情報を比較し、目的地に到着したか否かを判断する(Step12)。Step12において目的地に到着していないと判断されたときは、ナビゲーション装置が振動状態にあるか否かを確認する(Step10)。Step10において振動状態と確認したときは、ナビゲーション装置は使用中又は移動中なので、動作を継続するためStep11に戻る。
Step11において測位結果に異常があった場合、ナビゲーション動作は中断する(Step13)。ここでいう中断とは、停止、終了とは異なり、処理中の情報をすべて保持し、再開の指示があったとき、中断直前の状態から動作を継続するのに備えることである。中断状態では低輝度の表示モードに設定し、所定の復帰時間だけ待った後(Step14)、ナビゲーション動作を再開し、高輝度の表示モードに変更する(Step15)。
Step3においてナビゲーション機能の終了指示を確認したとき、又はStep12で目的地に到着したと判断したときは、タイマによる時間計測を行い遅延時間の経過を待つ(Step8)。そして、遅延時間が経過すると、ナビゲーション機能を停止し、表示部1を低輝度の表示モードに設定し(Step4)、Step1へ戻る。Step8で遅延時間の経過を待つ目的は、目的地への到着、又はナビゲーションの終了のとき、その時点の表示内容を確認する時間を確保することにある。ここでの遅延時間は任意である。必要がないときは、Step8を省略してもよい。
Step10においてナビゲーション装置が静止状態と確認したときは、装置は使用が中断され、ある位置に停止していると判断する。そのときは、表示部1を低輝度の表示モードに設定し、方位検出部17を除きナビゲーション動作を中断する(Step6)。そして、振動状態、すなわち使用状態になるまで、制御部4は方位情報信号22の監視を行う(Step7)。
Step7において振動状態になったことを確認すると、表示部1を高輝度表示モードに戻し、ナビゲーション動作を再開する(Step15)。
以上の構成と制御方法により、第2の実施例のナビゲーション装置の表示部1は、ナビゲーション機能が使用中又は移動中は高輝度の表示モードに設定され、測位に異常があるときは一旦表示輝度を下げ電力消費を節約する。このように、表示の確認が必要なときのみ高輝度で表示することにより、視認性の確保と省電力を両立させる効果がある。また、ナビゲーション機能を終了したとき、又は目的地に到着しナビゲーションが不要になったときは、その時点の表示を確認する時間だけ待って低輝度の表示に変更し動作を終了するため、実用性も確保できる。
また、第2の実施例のナビゲーション装置では、一般的なナビゲーション装置が備えている方位検出部17を振動状態の検出に用いている。そのため、振動状態の検出のために振動センサなどの特別な構成を追加する必要がないという効果がある。
さらに、本発明のナビゲーション装置では、測位結果が異常、又は精度が不足しているときも電力削減の制御を行っている。測位結果が異常となる原因としては、捕捉できた衛星数が不足していること、衛星数は足りているが衛星配置に大きな偏りがあること、測位結果に矛盾を生じさせるほど反射波の影響が大きいことなどがある。
測位結果は、通常、位置(緯度、経度、高さ)を示すが、それ以外に 測位計算の途中で得られた情報を基にして、測位結果の精度見込みの値(予測精度値)が出力される。測位結果が求まった場合でも、この予測精度値が所定の値(例えば、500mなど)以上の場合は測位結果は未確定であると扱う。このように、予測精度値が所定の値以上である状態を「精度不足」という。精度不足と判定する基準となる予測精度値は、本発明の趣旨には無関係であり、適切な値に設定すればよい。
以上のように、GPSは衛星からの電波を使用するシステムのため、常に良好な測位環境が保証されているわけではなく、正常な測位結果が得られないときがある。本発明のナビゲーション装置には、そのような場合に、一旦測位機能を停止させ、環境が回復するまで消費電力を低下させることができるという効果がある。
本発明の電子機器は、処理中のデータ量に基づき表示状態の保持時間を設定することもできる。本発明の第3の実施例の電子機器について図面を参照して詳細に説明する。図17は第3の実施例を示すブロック図である。図18、図19は第3の実施例の動作を示す状態遷移図及びフローチャートである。
図17は第3の実施例である携帯電話のブロック図の一例である。第3の実施例の携帯電話の構成は、最良の形態である図1の構成に、タイマ12、表示状態設定部18及び送受信部24を追加した構成である。
送受信部24は、基地局からの電波を受信し、所定の処理により受信した電波から情報を取り出す。そして、電子メールを受信したときは、メール受信完了信号25を制御部4に出力し、受信したメール内容を受信メール信号26としてデータ処理部3に出力する。
データ処理部3は、受信メール信号26に基づき、メールの情報量、例えば文字数、添付されている画像数などを、メール情報27として制御部4に出力する。また、データ処理部3は、表示部1に表示するための表示データ6を出力する。
操作部5は、制御部4に対して携帯電話の動作に関する指示、例えば、動作の開始、停止などの指示を行う。タイマ12は、制御部4が設定した時間を計測する。
表示モード制御部2、表示状態値設定部18の機能は、実施例1と同様なので説明は省略する。
制御部4は、メールの受信を完了したことを受信完了信号25によって通知されると、表示部1を高輝度の情報表示モードに設定する。そして、制御部4は、メール情報27に基づき、タイマに情報表示モードを保持するための保持時間を設定する。保持時間とは受信したメールをすべて読むのに必要な時間であり、所定の規則に従い制御部が値を決定する。例えば、メールの文字数10文字について1秒、静止画の表示を行うときは1つの静止画について10秒というように設定すればよい。制御部4は、保持時間の間、情報表示モードを保持する。タイマ12を用いて保持時間を計測し、保持時間が経過すると、制御部4は表示部1を低輝度の表示オフモードに変更する。
(実施例3の動作)
次に、第3の実施例の携帯電話の、メール受信時の状態遷移について、図18を用いて説明する。携帯電話は、初期状態(S0)において受信完了信号25によりメールの受信を検知すると、情報表示モード(S20)に遷移する。S20での表示状態は高輝度の表示モードである。
情報表示モード(S10)では、まずメール表示モードの保持時間をタイマに設定し、設定した保持時間の経過を監視する。そして、保持時間が経過すると、低輝度の表示オフモード(S21)に遷移する。なお、表示オフモードは、表示を完全に切った状態であってもよい。
表示オフモード(S21)では、メールの受信完了を監視し、メールの受信完了を検知すると、S20に遷移する。
第3の実施例の携帯電話の動作制御のフローについて図19を用いて説明する。まず初めに、制御部4は送受信部24からの受信完了信号25を監視する(Step1)。メールの受信完了を検知すると、制御部4は表示部1を高輝度の情報表示モードに設定し(Step2)、メール情報27に基づき、受信したメールの情報量を取得する(Step16)。次に制御部4は、メールの情報量に基づき保持時間を決定し、タイマに設定する(Step17)。そして、保持時間の経過を監視し(Step5)、保持時間が経過すると、表示オフモードに変更する(Step4)。そして、Step1のメール受信完了の監視状態に戻る。
以上の構成と制御方法により、第3の実施例の携帯電話の表示部1は、表示する情報量に従い、メールの内容を読むのに必要な時間だけ高輝度の情報表示モードを保持する。そして、時間経過後は、表示輝度を下げた表示オフモードに設定し電力消費を節約する。このように、表示の確認が必要なときのみ高輝度で表示することにより、視認性の確保と省電力を両立させる効果がある。
さらに、高輝度の表示モードを保持する時間は、メール文の長さ、画像ファイルの添付など、情報量によって変化させるので、高輝度表示を行う時間を必要最小限にすることができる。
なお、実施例3では電子メールの受信を例として説明したが、インターネット等の所定のネットワーク上のコンテンツをロードし、それを表示する場合でも全く同様の制御が可能である。すなわち、ロードされたコンテンツの情報量に従い、高輝度の表示モードを保持する時間を設定すればよい。また、コンテンツは、ネットワーク上でなく、CD−ROMやフラッシュメモリ等の媒体内にあってもよい。
最良の実施形態及び第1、第2、第3の実施例では、表示部1の表示状態は変更可能であることを前提とし、その表示状態を変更する条件について説明した。表示部1の表示状態そのものを変更する方法も各種用いることができる。図20は表示部の一実施例である第4の実施例を示すブロック図である。図20を用いて、表示部1の表示状態の変更方法の実施例について説明する。
表示部に用いられる表示装置(ディスプレイ)には発光型と非発光型があり、それぞれ種々の方法で表示状態を変化させることができる。本発明は表示部の表示状態を適切に制御することにより電子機器の消費電力を抑制することを目的としている。そのため、表示状態の制御方法は表示状態を変化させるときに同時に消費電力が変化する方法であればどのような方法でもよく、具体的な方法は限定されない。
発光型ディスプレイの表示状態の制御方法としては、表示、非表示の時間比率(デューティー)や駆動電圧、駆動電流などのパラメータを変化させる方法がある。これらのパラメータを変化させることにより輝度が変化し、同時に消費電力も変化する。当然ながら、輝度を下げることにより、消費電力も減少する。
非発光型ディスプレイについては、他の発光素子を併用し表示している場合は、その発光素子の表示状態を制御する。発光素子の表示状態制御方法は、点灯、非点灯の時間比率や発光素子の駆動電圧、駆動電流などのパラメータを変化させる方法がある。あるいは、発光素子を複数個用いているならば、発光させる素子の個数を変えてもよい。発光素子がいくつかのブロックに分かれていて、表示面積を変化させられるときは、表示面積を変えてもよい。
非発光型ディスプレイにおいて、他の発光素子を用いない場合には、表示素子自体の駆動電圧を制御することにより、表示状態を制御してもよい。例えば、フロントライトを用いない反射型液晶ディスプレイについては、駆動電圧を下げることによりコントラスト、表示変化の応答速度は低下するが、消費電力を低減することができる。
表示部の消費電力を変化させる方法は、ディスプレイ自体の消費電力のみでなく、ディスプレイを制御する回路の消費電力も変化させる方法もある。例えば、動画表示の場合には、フレームレートを変化させたり、動画表示を静止画表示に変えたりしてもよい。あるいは、制御回路のクロック周波数を変化させてもよい。
図20は、表示部1の内部構成の実施例を示す第4の実施例である。表示部1は、LCDパネル30、並びにバックライト部31を構成する電源32、LED33、電流制限用抵抗34、35及びスイッチ36から構成されている。LED33が発光する光37はLCDパネル30のバックライトである。表示部1及び表示モード制御部2以外の構成は、前述の実施の形態、実施例と同じなので省略する。
第4の実施例の表示部1の表示状態は、高輝度表示及び低輝度表示の2段階のモードを備えている。表示部1では、スイッチ36によりLED37に流れる電流を大小の2段階に制御し、LCDパネル30の表示輝度を2段階に制御する。すなわち、スイッチ36がオンのときLED33に流れる電流が大きくなり高輝度表示に、スイッチ36がオフのときLED33に流れる電流が小さくなり低輝度表示になる。
表示モード制御部2は、制御部4(図示は省略)が出力する表示モード指定信号10に従い表示状態制御信号11を出力し、スイッチ36を制御する。表示モード指定信号10が高輝度モードを指定するときは表示状態制御信号11によりスイッチ36をオンさせ、低輝度モードを指定するときはスイッチ36をオフさせる。これにより、表示部1の表示状態を制御部4が指定した表示状態に設定することができる。
第4の実施例の表示部1の構成により、高輝度、低輝度の2段階の制御が可能で、低輝度のときは消費電力を低下させることができる。また、回路構成は非常に単純なものであり、小さいコスト負担で実現することができる。
図21は表示部及び表示モード制御部の一実施例である第5の実施例を示すブロック図である。図21を用いて、表示部1の表示状態の変更方法のその他の実施例について説明する。
図21は、表示モード制御部2をPWM(パルス幅変調)出力部2で構成した実施例である。スイッチ36がオンしている期間のみLED33がバックライト光37を発光する。従って、スイッチ36がオンしている時間比率(デューティ)をPWM出力部2の出力信号である表示状態制御信号11で変化させることにより、LCDパネル30の表示輝度を制御することができる。デューティは、パルス幅設定部18の出力であるパルス幅情報23により指定する。表示状態設定部18へのパルス幅設定情報38は制御部4が出力する。パルス幅設定部18は表示状態設定部18に相当し、パルス幅情報38が表示情報値23に相当する。
PWM出力部2の制御方法としては、一定周期で表示状態制御信号11をハイレベルにセットし、パルス幅設定部18の出力で指定されたタイミングでロウレベルにリセットするという方法がある。この方法によると、表示状態制御信号11の周期を一定とし、パルス幅をパルス幅設定部18の出力により制御し、デューティを可変にすることができる。
第5の実施例の表示モード制御部2の構成により、高輝度から低輝度までほぼ無段階の表示輝度制御が可能で、低輝度のときほど消費電力を低下させることができる。表示輝度が無段階なので、動作している機能、表示内容により最適な輝度を設定することができる。