JP2014098249A - 太陽電池パネルを備える建物 - Google Patents

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Abstract

【課題】建坪に対する屋根面積を著しく大きくして、屋根に設置される太陽電池パネルの発電電力を大きくし、さらに大面積屋根の強度を向上して台風などの強風で損傷しないようにする。
【解決手段】太陽電池パネルを備える建物は、屋根1に太陽電池パネル9を固定している。屋根1は片流れ屋根1Xであって、その上下端部と両側に、建物の外壁面18Xから0.7m以上突出する軒部2を設けて、軒部2の上面を含む領域に太陽電池パネル9を固定している。屋根1は、その下面に、屋根1の傾斜方向に延びる大梁13を固定している。大梁13と軒桁12は、交差するように連結されて、その交差部分を隅柱11で支持している。隅柱11は基礎7に固定された土台17の上に垂直に固定されている。建物は、屋根1のコーナー部を、補強ステー3を介して隅柱11の上下の途中、又は土台17に連結している。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池パネルを備える建物に関し、とくに建坪に対する屋根面積を大きくして、発電電力の大きな太陽電池パネルを固定してなる建物に関する。
屋根に太陽電池パネルを固定する建物は、発電電力を大きくするために、太陽光線に照射される屋根の面積を大きくすることが大切である。太陽電池パネルの発電電力が、面積に比例して大きくなるからである。建物は、片流れ屋根として屋根面積を大きくできる。(特許文献1参照)
片流れ屋根は、全面を太陽光線に照射される面にできるので、切り妻屋根や寄せ棟屋根の建物に比較して、太陽電池パネルを設置して発電電力を大きくできる。
特開2005−133666号公報
片流れ屋根の建物は、切り妻屋根などの建物に比較して、太陽光線に照射される屋根面積を広くできる。ただ、従来の片流れ屋根は、外壁からの突出量が少なく、建物の建坪に対して屋根面積が制約されて充分な屋根面積を実現できない。とくに、木造の建物では、屋根を支える骨組みの強度の問題から、片流れ屋根の外周縁を外壁から大きく突出させることができず、建坪に対して大きな面積の屋根を実現することができない。このため、屋根に設置される太陽電池パネルの面積が制約されて、発電電力を大きくするのが難しい欠点があった。
本発明は、この欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、建坪に対する屋根面積を著しく大きくして、屋根に設置される太陽電池パネルの発電電力を大きくでき、さらに大面積屋根の強度を著しく向上できる太陽電池パネルを備える建物を提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
本発明の太陽電池パネルを備える建物は、屋根1に太陽電池パネル9を固定している。太陽電池パネルを備える建物は、屋根1が片流れ屋根1Xであって、上下端部と両側の軒部2が建物の外壁面18Xから0.7m以上突出して、軒部2の上面を含む領域に太陽電池パネル9を固定している。屋根1は、その下面に、屋根1の傾斜方向に延びる大梁13を固定している。大梁13は、軒桁12に交差するように連結されて、大梁13と軒桁12の交差部分を隅柱11で支持している。隅柱11は基礎7に固定された土台17の上に垂直に固定されている。建物は、屋根1のコーナー部を、補強ステー3を介して隅柱11の上下の途中、又は土台17に連結している。
以上の太陽電池パネルを備える建物は、建坪に対する屋根面積を著しく大きくして、屋根に設置される太陽電池パネルの発電電力を大きくしながら、さらに大面積屋根の強度を著しく向上できる特徴がある。以上の特徴は、屋根を片流れ屋根として、その上下端部と両側の軒部を建物の外壁面から0.7m以上突出させて屋根を大きくし、軒部によって相当に大きくなった屋根に太陽電池パネルを固定し、さらに、屋根の下面に、屋根の傾斜方向に延びる大梁を固定して、この大梁と軒桁の交差部分を隅柱で支持し、さらに、屋根のコーナー部を補強ステーでもって隅柱の上下の途中、又は土台に連結しているからである。
本発明の太陽電池パネルを備える建物は、屋根1の上下端部と両側の軒部2を、建物の外壁面18Xから1.5m以上突出させることができる。
この建物は、たとえば、建坪を10m×10mとする建物の屋根を、傾斜角を30度とする片流れ屋根として、その上下端部と両側の軒部を外壁面から1.5m突出させると、屋根の面積は約190平方メートルとなって、建坪の約1.9倍となる。したがって、この建物は屋根に設置できる太陽電池パネルの面積が1.9倍となって、発電電力を2倍近くにも増大できる。さらに、軒部の突出量を2mにすると、屋根の面積は建坪の約2.2倍とさらに大きくなって、発電電力を2倍以上に増大できる。
このように、軒部の突出量を大きくしている屋根は、軒部が強風で損傷しやすいが、以上の建物は、屋根のコーナー部を、補強ステーを介して隅柱又は土台に連結しているので、強風による軒部の損傷を確実に防止できる。
本発明の太陽電池パネルを備える建物は、屋根1のコーナー部に加えて、大梁13及び軒桁12の先端を、補強ステー3を介して隅柱11の上下の途中に連結することができる。
以上の建物は、屋根のコーナー部と、大梁及び軒桁の先端の3カ所を、補強ステーを介して隅柱に連結しているので、強風による軒部の損傷をより確実に防止できる。
本発明の太陽電池パネルを備える建物は、補強ステー3が、隅柱11に固定している柱連結金具4と、屋根1に固定している屋根連結金具5とを介して、隅柱11と屋根1とを連結することができる。
以上の建物は、屋根連結金具と柱連結金具とを介して補強ステーを屋根と隅柱とに強固に連結できる。このため、補強ステーによって、強風による軒部の損傷を確実に防止できる。
本発明の太陽電池パネルを備える建物は、柱連結金具4が、四角形である隅柱11の2面ないし4面に沿う固定プレート41と、この固定プレート41の表面から突出している固定リブ42とを備え、固定プレート41を、隅柱を貫通するボルト43を介して隅柱11に固定し、固定リブ42に補強ステー3を連結することができる。
以上の建物は、柱連結金具を強固に隅柱に固定して、補強ステーをしっかりと隅柱に固定できる。それは、柱連結金具が、隅柱の2面ないし4面に沿う固定プレートを、ボルトを介して隅柱に固定して、固定プレートに固定している固定リブに補強ステーを連結するからである。
本発明の太陽電池パネルを備える建物は、補強ステー3が、隅柱11と土台17の連結部分に固定している隅部補強金具8と、屋根1に固定している屋根連結金具5とを介して、土台17と屋根1とを連結することができる。
以上の建物は、屋根連結金具と隅部補強金具とを介して補強ステーを屋根と土台とに強固に連結できる。このように、隅部補強金具を介して補強ステーを土台に連結する構造は、補強ステーをより強固に、安定して建物に固定できる。このため、補強ステーによって、強風による軒部の損傷を確実に防止できる。
本発明の太陽電池パネルを備える建物は、隅部補強金具8が、土台17の側面に沿う側壁86と、この側壁86の表面から外側に突出している固定リブ82とを備え、側壁86を、土台17を貫通するボルト79を介して土台17に固定し、固定リブ82に補強ステー3を連結することができる。
以上の建物は、隅部補強金具を強固に土台に固定して、補強ステーをしっかりと土台に固定できる。それは、隅部補強金具が、土台の側面に沿う側壁を、ボルトを介して土台に固定して、側壁に固定している固定リブに補強ステーを連結するからである。
本発明の太陽電池パネルを備える建物は、屋根連結金具5が、屋根1の軒先部が挿入される溝形固定部51と、この溝形固定部51の下面から突出してなる固定リブ52とを有し、溝形固定部51を軒先部に挿入して屋根1に固定すると共に、固定リブ52に補強ステー3を連結することができる。
以上の建物は、屋根連結金具を強固に屋根に固定して、補強ステーをしっかりと屋根に固定できる。それは、柱連結金具が、溝形固定部に軒先部を挿入して屋根に固定して、溝形固定部に固定している固定リブに補強ステーを連結するからである。
本発明の太陽電池パネルを備える建物は、屋根1の両側縁の下面に、大梁13と平行に軒先梁15を固定して、この軒先梁15を軒桁12の両端に連結すると共に、軒先梁15の先端部に、屋根連結金具5を固定することができる。
以上の建物は、傾斜する屋根の両側縁に軒先梁を固定しているので、軒部のコーナー部を軒先梁で補強して強風による損傷を防止できる。とくに、軒部の突出量を大きくする建物においても、軒部のコーナー部の損傷をより確実に防止できる。
本発明の太陽電池パネルを備える建物は、屋根1が破風板16を外周面に固定しており、屋根連結金具5が破風板16に固定される破風板固定部51Xと、この破風板固定部51Xから突出してなる固定リブ52とを有し、固定リブ52に補強ステー3を連結することができる。
以上の太陽電池パネルを備える建物は、破風板に補強ステーを連結することで、軒部のコーナー部の風圧による損傷を有効に防止できる。とくに、破風板は、厚さに対して上下幅の大きい板材が使用されるので、垂直面内における曲げ強度が強く、軒部のコーナー部の風圧による上下動を阻止して、効果的に損傷を防止できる。
本発明の太陽電池パネルを備える建物は、軒桁12と大梁13との交差部分に固定してなる十字状補強金具6を備えることができる。十字状補強金具6は、軒桁12の両側面をカバーする第1の対向壁61と、大梁13の両側面をカバーする第2の対向壁62とを十字状に連結しており、第1の対向壁61と軒桁を貫通するボルト70を介して十字状補強金具6を軒桁12に固定し、さらに、第2の対向壁62と大梁13を貫通するボルト70を介して十字状補強金具6を大梁13に固定して、十字状補強金具6で大梁13と軒桁12の交差部分を補強することができる。
以上の太陽電池パネルを備える建物は、大梁と軒桁との交差部分を強固に補強して、屋根の軒部の最も突出するコーナー部を強固にできる特徴がある。軒部のコーナー部が強風で上下方向に風圧を受けると、大梁と軒桁は交差部分で、大きな曲げ応力が作用して破損しやすくなる。以上の建物は、大梁と軒桁の交差部分を十字状補強金具で補強しているので、この部分の損傷を確実に阻止できる特徴がある。
本発明の太陽電池パネルを備える建物は、太陽電池パネル9と屋根1との間に、外気を通過できる第1の空気層35を設けると共に、屋根1が、上下の中間に、外気を通過させる第2の空気層25を設けて、第2の空気層25の上端と下端を開口することができる。
以上の太陽電池パネルを備える建物は、第1の空気層と第2の空気層で太陽電池パネルの温度上昇を少なくして、温度上昇による発電効率の低下を防止できる。とくに、発電電力の大きい夏期において、太陽電池パネルの温度上昇を防止して、発電効率を高く、発電電力を大きくできる。それは、第1の空気層で、太陽電池パネルを下面から冷却し、さらに、第2の空気層で屋根の温度上昇を少なくして、屋根からの輻射熱で太陽電池パネルが温度上昇するのを防止できるからである。
本発明の一実施例に係る太陽電池パネルを備える建物の概略斜視図である。 本発明の一実施例に係る太陽電池パネルを備える建物の側面図である。 図2に示す太陽電池パネルを備える建物の背面図である。 図2に示す建物の屋根の下端部の垂直断面図であって、図1のIV−IV線断面に相当する図である。 図2に示す建物の屋根の上端部の垂直断面図であって、図1のV−V線断面に相当する図である。 図2に示す建物の屋根の側部の垂直断面図であって、図5のVI−VI線断面に相当する図である。 図3に示す建物の屋根のコーナー部を示す断面底面図であって、図1に示す建物の屋根の右上コーナー部を下側から見た図である。 図7に示す屋根のコーナー部において軒部と隅柱を補強ステーで連結する状態を示す概略底面斜視図である。 十字状補強金具で軒桁と大梁を連結する状態を示す分解斜視図である。 土台及び隅柱と隅部補強金具の連結構造を示す分解斜視図である。 太陽電池パネルの一例を示す分解斜視図である。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための太陽電池パネルを備える建物を例示するものであって、本発明は太陽電池パネルを備える建物を以下のものに特定しない。さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲」および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
本発明の太陽電池パネルを備える建物を図1ないし図7に示す。図1は建物の概略斜視図を、図2は建物の側面図を、図3は建物の背面図を、図4は建物の屋根の下端部の垂直断面図であって、図1のIV−IV線断面に相当する図を、図5は建物の屋根の上端部の垂直断面図であって、図1のV−V線断面に相当する図を、図6は建物の屋根の側部の垂直断面図であって、図5のVI−VI線断面に相当する図を、図7は建物の屋根のコーナー部を示す断面底面図であって、図1に示す建物の屋根の右上コーナー部を下側から見た図を、図8は図7に示す屋根のコーナー部において軒部と隅柱を補強ステーで連結する状態を示す概略底面斜視図をそれぞれ示している。以上の図に示す建物は、屋根1に太陽電池パネル9を固定している。図に示す建物の屋根1は、片流れ屋根1Xであって、所定の傾斜姿勢として、多数の太陽電池パネル9を配置できる所定の大きさに構築されている。建物は、片流れ屋根1Xの上面である傾斜面に設置される太陽電池パネル9で太陽光を効率よく受光できるように、屋根1の傾斜面が南向きとなるように構築される。すなわち、片流れ屋根1Xは、南側から北側に向かって上り勾配となるように構築される。片流れ屋根1Xは、図1に示すように、建物本体10の骨組み10Xによって支持されている。
以下、建物本体10の骨組み10Xについて詳述する。
(骨組み10X)
図1に示す建物は、建坪に相当する平面視長方形の建築領域30に建物本体10を構築している。建物本体10の骨組み10Xは、地面に施工された基礎7の上に構築されており、上面に形成される片流れ屋根1Xを、水平面に対して15度〜45度の傾斜姿勢で支持している。建物本体10の骨組み10Xは、図1に示すように、基礎7の上面に水平姿勢で配置される土台17と、平面視において長方形の骨組み10Xの四隅に配置されて、土台17の上面に垂直な姿勢で固定される隅柱11と、建物の前面及び背面に沿って配置されて隅柱11の上端を連結する軒桁12と、この軒桁12に交差するように連結されて、屋根1の傾斜方向に延びる大梁13とを備えている。
なお、本明細書において、前後左右の方向は、図1において決定するものとする。すなわち、傾斜姿勢に構築される片流れ屋根1Xの下端となる側を前面側とし、上端となる側を背面側とする。
以上の骨組み10Xは、木材からなる多数の構造材の接合部分を互いに連結して所定の形状に組み立てられている。これらの構造材は、正角または平角の角材で、主に、すぎ、まつ、ひのき等の針葉樹が用いられる。正角の角材は、たとえば、12cm角とし、平角の角材は、たとえば12cm×24cmの寸法とする。土台17、隅柱11、軒桁12、及び大梁13を構成する構造材は、その接合部分において嵌合構造で連結されている。構造材を連結する嵌合構造として、たとえば、構造材の先端面に設けたホゾと、この先端面が連結される対向面に設けたホゾ穴が使用できる。この嵌合構造は、一方の構造材の先端面に設けたホゾを、他方の構造材の対向面に設けたホゾ穴に嵌入して互いに連結させる。また、互いに交差する構造材の嵌合構造としては、一方または両方の構造材の外周面に設けた嵌合溝を嵌合させる構造で連結できる。さらに、以上の構造材は、連結部に配設される補強金具を介して連結することもできる。補強金具を介して連結される構造材は、構造材の連結部を補強金具のみで連結して固定することもできるが、好ましくは、構造材同士を嵌合構造で連結すると共に、その連結部を補強金具で固定して、より強固に連結できる。とくに、強度が要求される連結部においては、嵌合構造と補強金具を併用することでより強固に連結できる。
(土台17)
土台17は、基礎7の上面にアンカーボルト(図示せず)を介して固定されている。土台17は、木製の角材で、寸法を10〜12cm角としている。土台17は、アンカーボルトを介して基礎7に緊結される。アンカーボルトは、土台17が基礎7から浮き上がるのを防止して、土台17を基礎7に固定する。アンカーボルトは、下端部を基礎7に垂直に埋設され、土台17を貫通して、土台17を基礎7に固定する。
(隅柱11)
隅柱11は、平面視において長方形の骨組み10Xの四隅に配置されている。骨組み10Xの両側に配置される隅柱11は、上端に配置される軒桁12を水平姿勢で支持すると共に、大梁13と軒桁12の交差部分を支持している。図1の骨組み10Xは、屋根1を片流れの傾斜姿勢で支持するので、前面側の隅柱11に対して背面側の隅柱11を高くして、前面側の軒桁12から背面側の軒桁12に向かって上り勾配となるように、大梁13を傾斜姿勢で配置している。
(軒桁12)
軒桁12は、骨組み10Xの両側に対向して配置される隅柱11の上端を水平に連結している。図の軒桁12は、平角の角材としている。軒桁12は、図1、及び図6ないし図8に示すように、両側の先端部を建物の外壁面18Xから外側に突出させており、その先端を軒先まで延長している。この軒桁12は、両側に突出する突出部で、軒部2の下面を支持している。この構造は、建物の両側に突出する軒部2を、外壁面18Xから突出する軒桁12の突出部によって安定して支持できる。
(大梁13)
大梁13は、軒桁12に対して交差する姿勢で連結されている。図の大梁13は、平角の角材としている。大梁13は、図1、図4、図5に示すように、全体を傾斜する姿勢として、隅柱11の上端に配置された前後の軒桁12を連結している。大梁13は、図4、図5、及び図7に示すように、上下の先端部を建物の外壁面18Xから外側に突出させており、その先端を軒先まで延長している。この大梁13は、前後に突出する突出部で、軒部2の下面を支持している。この構造は、建物の前後に突出する軒部2を、外壁面18Xから突出する大梁13の突出部によって安定して支持できる。
以上の軒桁12と大梁13は、図9に示すように、交差部分において嵌合構造で連結されており、この交差部分が隅柱11で支持されている。図9に示す軒桁12と大梁13は、大梁13を軒桁12に対して傾斜姿勢で連結するために、交差部分に、互いに嵌合する嵌合溝12A、13Aを設けている。軒桁12は、交差部分の上面側に、大梁13を案内する嵌合溝12Aを設けている。図の軒桁12は、大梁13との対向部分を垂直方向に切り欠いて嵌合溝12Aを設けている。大梁13は、交差部分の下面側に、軒桁12を案内する嵌合溝13Aを設けている。図の大梁13は、軒桁12に対して傾斜姿勢で連結できるように、軒桁12との対向部分を、大梁13の幅方向に対して傾斜する方向に切り欠いて嵌合溝13Aを設けている。軒桁12の嵌合溝12Aの溝幅は、大梁13の厚さにほぼ等しく、大梁13の嵌合溝13Aの溝幅は、軒桁12の厚さにほぼ等しくしている。以上の軒桁12と大梁13は、対向する嵌合溝12A、13A同士を嵌合させて互いに連結される。
さらに、図9に示す軒桁12は、横断面において上面を斜めにカットしてカット面12aを設けており、このカット面12aを大梁13の上面に沿う傾斜面としている。この構造は、軒桁12と大梁13の交差部分の上面にフラットな部分を設けて、上面に屋根1を構築しやすくできる。図の軒桁12は、上面全体をカット面12aとしている。したがって、大梁13と軒桁12は、傾斜する大梁13の上面が、軒桁12の上面のカット面12aと同一平面となるように、互いの嵌合溝12A、13Aの深さを調整している。ただ、軒桁は、必ずしも上面の全体にカット面を設けることなく、上面の一部にカット面を設けることもできる。また、軒桁は、必ずしも上面にカット面を設けることなく、上面を水平面とすることもできる。以上のようにして、軒桁12と大梁13は、その交差部分において嵌合構造で連結される。
(十字状補強金具6)
図に示す骨組み10Xは、大梁13と軒桁12との交差部分に十字状補強金具6を固定しており、この十字状補強金具6で、大梁13と軒桁12との交差部分を補強している。十字状補強金具6は、図8と図9に示すように、軒部2の両側面をカバーする第1の対向壁61と、大梁13の両側面をカバーする第2の対向壁62とを十字状に連結している。図9に示す十字状補強金具6は、軒桁12の上面に沿う上面プレート部63の両側に第1の対向壁61を設けた溝形の桁連結部6Aと、大梁13の下面に沿う傾斜プレート部64の両側に第2の対向壁62を設けた溝形の梁連結部6Bとを十字状に連結している。十字状に連結される桁連結部6Aと梁連結部6Bの連結部分は、ここに配置される軒桁12と大梁13の連結部を表出させる切欠部65を設けており、この切欠部65において軒桁12と大梁13の接合部分を嵌合させるようにしている。図9に示す十字状補強金具6は、桁連結部6Aに対して梁連結部6Bを所定の傾斜角で連結しており、軒桁12に対して大梁13を所定の傾斜姿勢で固定できるようにしている。さらに、十字状補強金具6は、第1の対向壁61と第2の対向壁62に、ボルト70を挿通するための貫通孔66を開口している。この十字状補強金具6は、第1の対向壁61と軒桁12とを貫通するボルト70と、このボルト70の先端がねじ込まれるナット71を介して桁連結部6Aを軒桁12に固定し、第2の対向壁62と大梁13とを貫通するボルト70と、このボルト70の先端がねじ込まれるナット71を介して梁連結部6Bを大梁13に固定して、軒桁12と大梁13の交差部分を補強している。
さらに、図8と図9に示す十字状補強金具6は、桁連結部6Aと梁連結部6Bの交差部分から下方に突出して、隅柱11を連結する柱連結部68を設けている。柱連結部68は、四角形である隅柱11の対向する2面に沿う2枚の平行な固定プレート69を備えており、垂直姿勢の隅柱11の上端部を両側から挟着する状態で固定できるようにしている。図8と図9に示す柱連結部68は、固定プレート69と隅柱11とを貫通するボルト70と、このボルト70の先端がねじ込まれるナット71を介して隅柱11に固定されている。以上のように、柱連結部68を設けて隅柱11に固定する十字状補強金具6は、より強固に軒桁12と大梁13の交差部分を補強できる。ただ、十字状補強金具は、必ずしも隅柱に固定する必要はなく、柱連結部を省略することもできる。
以上の十字状補強金具6は、桁連結部6Aの上面プレート63を軒桁12の上面に沿って配置し、梁連結部6Bの傾斜プレート64を大梁13の下面に沿って配置している。この十字状補強金具6は、隅柱11の上端に軒桁12が固定された状態であって、大梁13が固定される前工程として交差部分にセットされる。この十字状補強金具6は、桁連結部6Aで軒桁12を上方から被覆し、その後、大梁13を軒桁12に嵌合構造で連結することにより、梁連結部6Bが大梁13を下方から被覆するので、骨組み10Xを構築する工程において簡単に組み立てできる。ただ、十字状補強金具は、桁連結部の上面プレートに代わって、軒桁の下面に沿う下面プレートを設けて、この下面プレートを軒桁の下面に沿って配置する構造とすることもできる。この十字状補強金具は、隅柱の上端に軒桁を連結する前工程として、桁連結部と梁連結部の交差部分に隅柱を挿通した後、隅柱の上端に連結される軒桁を軒連結部に案内し、軒桁に連結される大梁を梁連結部に連結して、桁連結部と梁連結部の交差部分を下側から被覆する。さらにまた、十字状補強金具は、梁連結部の傾斜プレートを大梁の上面に沿って配置することもできる。この十字状補強金具は、隅柱の上端に軒桁と大梁を連結した後、桁連結部と梁連結部の交差部分を上側から被覆する状態で連結される。また、十字状補強金具は、図示しないが、水平プレートや傾斜プレートを省略することもできる。この十字状補強金具は、第1の対向壁と第2の対向壁を切欠部で連結する構造として、軒桁と大梁とを連結できる。
互いに交差する姿勢で連結される軒桁12と大梁13は、交差部分に大きな曲げ応力が作用しやすくなる。とくに、軒桁12と大梁13は、図9に示すように、交差部分に嵌合溝12A、13Aを設けて嵌合構造で連結されるので、嵌合溝12A、13Aによって交差部分の曲げ強度が低下して、風圧で作用する曲げ力で破損しやすくなる。しかしながら、以上の構造では、軒桁12と大梁13の交差部分を十字状補強金具6で補強しているので、この部分の損傷を確実に阻止できる。
(軒先梁15)
さらに、図6と図7に示す建物は、屋根1の両側縁の下面に、大梁13と平行に軒先梁15を固定している。この軒先梁15は、軒桁12の両端に連結している。このように、屋根1の両側縁を軒先梁15で支持する構造は、軒部2を軒先梁15で補強して強風による損傷を防止できる。
(軒先桁19)
さらに、図4、図5、及ぶ図7に示す建物は、屋根1の上下の端縁の下面に、軒桁12と平行に軒先桁19を固定している。この軒先桁19は、大梁13の両端に連結している。このように、屋根1の上下の端縁を軒先桁19で支持する構造は、軒部2を軒先桁19で補強して強風による損傷を防止できる。
さらに、図示しないが、建物本体の骨組みは、隅柱の間にいくつかの柱を配置し、軒桁の間には母屋桁を配置し、大梁の間にはいくつかの大梁もしくは小梁を配置することもできる。この建物本体は、骨組みをさらに強固にして、大きな面積の屋根を安定して支持できる。
(屋根構造)
次に、片流れ屋根1Xの屋根構造について詳述する。
片流れ屋根1Xは、その上下端部と両側部とを建物の外壁面18Xから外側に突出させて軒部2を設けている。本発明の建物は、片流れ屋根1Xの軒部2を大きくすることにより、建坪に対する屋根全体の面積を従来よりも大きくし、軒部2によって広くなった片流れ屋根1Xに太陽電池パネル9を固定して、太陽電池パネル9全体の面積を大きくすることを特徴とする。片流れ屋根1Xは、図1ないし図8に示すように、上下端部と両側部の軒部2を外壁面18Xから0.7m以上、好ましくは1.5m以上、さらに好ましくは2m以上突出させている。この片流れ屋根1Xは、上下と両側の軒部2を建物の外壁面18Xから突出させることで、屋根全体の面積を相当に大きくしている。このように、軒部2の突出量を大きくする屋根1は、軒部2の上面を含む広い領域に太陽電池パネル9を固定して、屋根1に設置される太陽電池パネル9による発電電力を大きくできる。ただ、軒部2の突出量を大きくする屋根1は、軒部2が強風で損傷しやすくなる。太陽電池パネル9は、図2、図4〜図6に示すように、軒部2の上面を含む領域に固定されるが、屋根1Xの外周縁部を除く部分に配置される。太陽電池パネル9は、たとえば屋根1の外周縁1Aから10cm以上、好ましくは20cm以上内側に配置されて、屋根1の外周縁1Aと太陽電池パネル9との間に、太陽電池パネル9が配置されない屋根1の露出部1Bを設けている。
図1ないし図8に示す建物は、軒部2が強風で損傷するのを防止するために、軒桁12と大梁13の両端部を建物本体10の外壁面18Xから外側に突出させており、両側に突出する軒部2を軒桁12で支持して、前後に突出する軒部2を大梁13で支持している。この構造は、外壁面18Xから突出する軒桁12と大梁13の両端部によって、軒部2を下面から安定して支持できる。さらに、図6と図8に示す建物は、屋根1の両側縁の下面に、大梁13と平行に軒先梁15を固定している。この軒先梁15は、軒桁12の両端に連結している。このように、屋根の両側縁を軒先梁で支持する構造は、軒部を軒先梁で補強して強風による損傷を防止できる。さらに、本発明の建物は、詳細には後述するが、屋根1のコーナー部を、補強ステー3を介して隅柱11の上下の途中に連結することにより、強風による軒部2の損傷を防止している。
片流れ屋根1Xは、傾斜姿勢で配置された大梁13の上面に固定されている。図4ないし図6に示す屋根1は、多数の屋根材20が敷設される屋根プレート21を備えている。建物は、大梁の上面に、直接に屋根プレートを固定して屋根を構築することもできるが、図に示す屋根1は、上下の中間に、すなわち上面と下面の間に、外気を通過させる空気層25を設けて、この空気層25の上端と下端を外部に開口している。
この屋根構造は、屋根プレート21から下方に離して区画プレート22を設けており、屋根プレート21と区画プレート22との間に空気層25を設けている。この屋根1は、図4ないし図6に示すように、大梁13の上面に区画プレート22を固定すると共に、区画プレート22と屋根プレート21との間には、複数の垂木23を所定の間隔で上下方向に配設しており、この垂木23によって、屋根プレート21と区画プレート22との間に空気層25を設けている。空気層25は、外気を自然に、あるいは強制的に傾斜方向に流通できるように、屋根1の上下端部において、換気口26で外部に開口している。
さらに、図4ないし図6に示す屋根1は、軒部2の裏面側の外観をよくするために、軒裏を見上板24で閉塞している。さらに、この見上板24は、図4と図5に示すように、上下端部において換気口26に連通する通気部28を設けている。すなわち、この屋根1は、図4と図5に示すように、下端部において通気部28と換気口26を通過した外気を空気層25に流入し、上端部において空気層25を通過した空気を換気口26と通気部28に通過させて外部に排気する。
屋根1の上下端部に設けた換気口26と通気部28で建物外に開口している空気層25は、下方の通気部28及び換気口26から上方の換気口26及び通気部28に外気を通過させて、外気を流通させる。この空気層25に自然に外気が換気されるのは、自然対流の作用と風の作用による。南向きに上り勾配で形成される片流れ屋根1Xは、太陽光による直射日光で加熱され、あるいは、太陽光で加熱される太陽電池パネル9の輻射熱によって加熱される。加熱された屋根プレート21は、その下方の空気層25の空気を加温して軽くする。軽くなった空気は、空気層25の内部を上昇する。このため、太陽光により暖められる空気層25の空気は、空気層25の内部を上昇して、屋根1の上部から建物外に排気される。すなわち、空気層25の空気は、下方から上方に自然に対流しながら流通されて、屋根プレート21を下面から冷却する。
さらに、空気層25には、自然対流の作用のみでなく、風によっても強制的に送風されることがある。それは、一方の通気部28に風が強く吹き付けられると、この風が換気口26から空気層25に案内されて、内部を通過するからである。好都合なことに、日本では夏期の暑いときに主として南風が吹く。南風は、南斜面の下方に開口された通気部28に吹き付けられて、空気層25の空気を下方から上方へ強制的に送風する。このように、空気層25に自然に外気が換気される建物は、空気層25に必ずしも外気を強制送風する必要はない。このため、ランニングコストを皆無にしながら理想的に建物を冷却できる。ただ、本発明の建物は、空気層25に強制送風して屋根プレート21を冷却することもできる。この建物は、空気層25に強制的に外気を送風し、あるいは空気層25から強制的に排気するファンを換気口に設けて、空気層25をより効果的に換気できる。
図4と図5に示す建物は、屋根1の空気層25の下端部と上端部に換気口26を設けている。空気層25の上下端部に設けられる換気口26に連通される通気部28は、雨水が侵入しないように軒下に開口している。さらに、図4ないし図6に示す屋根1は、外周面であって、軒先梁15と軒先桁19の外側に破風板16を固定しており、通気部28の外側を破風板16でカバーして雨水が浸入しないようにしている。図の破風板16は、厚さに対して上下幅の広い板材で、幅広面を大梁13と垂木23の端面に当接させて、軒先梁15と軒先桁19の外側に固定している。破風板16は、屋根1の上面から下方に延長して設けており、通気部28への空気を通過できるが雨水が浸入しないように下方を開口する状態で配設している。さらに、図5に示すように、屋根1の上端側の軒裏に固定される見上板24の内面には水切板29を固定して、通気部28から浸入する雨水が建物の内部に流下して浸入するのを防止している。
屋根プレート21の上面には、多数の屋根材20を縦横に隙間なく並べて敷設している。屋根材20は、瓦やスレートで、互いに隣接する屋根材20同士の境界部分を積層する状態で屋根プレート21の上面を隙間なく被覆している。屋根材20は、境界部分を積層することで、雨水が内側に浸入しないようにしている。図に示す屋根1は、上面に太陽電池パネル9を設置するので、この太陽電池パネル9を設置するための固定金具27を屋根材20の隙間から表出させている。固定金具27は、屋根側の先端部を屋根プレート21に固定し、外側に突出する先端部に、後述する固定フレームを34を固定している。太陽電池パネル9は、この固定フレーム34を介して屋根1の上面に固定される。さらに、屋根1の上端には、化粧屋根材20Aを配置しており、屋根1の上端縁のコーナー部を被覆している。
以上の片流れ屋根1Xは、上面に設置される太陽電池パネル92の設置角度を、片流れ屋根1Xの勾配によって決定している。ここで、太陽電池パネル92の設置角度は、設置される場所の緯度に応じて特定される。それは、太陽の南中角度が、緯度と季節によって変化するからである。また、太陽の高度は一日の間においても時間により変化し、正午近くで最も高くなる。一般に、年間の最大発電量が得られる最適な設置角度は知られている。したがって、片流れ屋根1Xの勾配は、太陽電池パネル9の設置角度が、このような既知の最適角度に近づくのを理想として設計する。
片流れ屋根1Xの勾配は、2寸勾配〜10寸勾配とすることができる。片流れ屋根1Xの勾配は、後述する太陽電池パネル9を設置する際の設置角度を考慮して決定する。ここで、片流れ屋根1Xの勾配を大きくすると、建坪に対する屋根全体の面積を大きくできると共に、雨水の流下をスムーズにして太陽電池パネル9の表面に付着する埃等を流水で綺麗に洗い流すことができるが、外壁面18Xから突出する軒部2が風の影響を受けやすくなる。したがって、片流れ屋根1Xの勾配は、好ましくは、3寸勾配〜6寸勾配とする。
さらに、図1ないし図8、及び図10に示す建物は、外壁面18から外側に突出する屋根1の軒部2、とくにコーナー部を補強するために、屋根1のコーナー部を、補強ステー3を介して隅柱11の上下の途中、または土台17に連結している。さらに、図に示す建物は、屋根1のコーナー部に加えて、大梁13及び軒桁12の先端も、補強ステー3を介して隅柱11の上下の途中、または土台17に連結している。すなわち、図に示す屋根1は、四隅の軒部2において、コーナー部と、大梁13の先端と、軒桁12の先端の3箇所を補強ステー3を介して隅柱11または土台17に連結している。この構造は、屋根1の四隅をより強固に補強して、強風による軒部2の損傷を確実に防止できる。ただ、本発明の建物は、屋根の隅部において、必ずしも、コーナー部と、大梁の先端と、軒桁の先端の3箇所を補強ステーで隅柱に連結する必要はなく、コーナー部のみを補強ステーで隅柱に連結し、あるいは、コーナー部に加えて、大梁または軒桁のいずれかの先端を補強ステーで隅柱に連結することもできる。図に示す建物は、屋根1に固定している屋根連結金具5と、隅柱11の上下の途中に固定している柱連結金具4とを介して屋根1と隅柱11とを補強ステー3で連結し、あるいは、屋根1に固定している屋根連結金具5と、土台17の隅部に固定している隅部補強金具8とを介して屋根1と土台17とを補強ステー3で連結している。図に示す建物は、屋根1の上端側に連結された補強ステー3を隅柱11の上下の途中に連結し、屋根1の下端側に連結された補強ステー3を土台17に連結している。
(補強ステー3)
補強ステー3は、引っ張りと圧縮に対して十分な強度を有するように、板状またはロッド状の金属部材が使用できる。図に示す補強ステー3は、細長い帯状の金属板としている。この補強ステー3は、所定の厚さとすることで、最も簡単な構造としながら、引張強度と圧縮強度の両方を強くできる。ただ、補強ステーは、断面形状をL字状やC字状とする金属鋼として強度を強くすることもできる。補強ステー3は、両端部に、連結部材であるボルト45を挿通する貫通孔を開口している。
(柱連結金具4)
柱連結金具4は、四角形である隅柱11の2面ないし4面に沿う固定プレート41と、この固定プレート41の表面から突出している固定リブ42とを備えている。図に示す柱連結金具4は、隅柱11の3面に沿う固定プレート41を備えている。この固定プレート41は、金属板をコ字状に折曲加工して成形している。断面形状をコ字状とする固定プレート41は、隅柱11の外周面に沿って配置されており、固定プレート41と隅柱11とを貫通するボルト43を介して隅柱11に固定している。図示しないが、隅柱の2面に沿う固定プレートは、金属板をL字状に折曲して成形され、また、隅柱の4面に沿う固定プレートは角筒状に成形される。これらの固定プレートも、固定プレートと隅柱とを貫通するボルトを介して隅柱に固定される。
さらに、柱連結金具4は、補強ステー3を連結するための固定リブ42を備えている。固定リブ42は、固定プレート41の表面から外側に突出する姿勢で固定されている。図に示す柱連結金具4は、屋根1のコーナー方向と、軒桁の先端方向と、大梁の先端方向の3方向に補強ステー3を連結できるように、3方向に突出する固定リブ42を設けている。図の固定プレート41は、第1の固定リブ42Aを屋根1のコーナー方向に突出して設けて、第2の固定リブ42Bを軒桁12の先端方向に突出して設けて、さらに、第3の固定リブ42Cを大梁13の先端方向に突出して設けている。この構造の柱連結金具4は、3方向に突出する固定リブ42に連結される各補強ステー3を、屋根1の隅部において3箇所に連結される屋根連結金具5に各々連結して、屋根1の隅部を強固に補強できる。
ただ、柱連結金具は、必ずしも3方向に突出する固定リブを備える必要はない。たとえば、前述のように、屋根のコーナー部のみを補強ステーで隅柱に連結する構造においては、固定プレートには第1の固定リブのみを設けることができる。また、コーナー部に加えて、大梁または軒桁のいずれかの先端を補強ステーで隅柱に連結する構造においては、固定プレートには第1の固定リブに加えて、第2の固定リブと第3の固定リブのいずれかを設けることができる。さらに、柱連結金具は、いずれかひとつ又は二つの固定リブを固定プレートに設けると共に、複数の柱連結金具を隅柱の上下にずらして固定して、複数の補強ステーを連結することもできる。この構造は、補強ステーの一端が連結される屋根の連結位置に応じて、隅柱に連結される柱連結金具の位置を個々に変更して、補強ステーを最適な位置に連結できる。
以上の固定リブ42は、ボルト45を挿通する貫通孔を開口している。補強ステー3の下端部と固定リブ42とを貫通するボルト45にナット46がねじ込まれて、補強ステー3が柱連結金具4に連結される。
(屋根連結金具5)
屋根連結金具5は、屋根1の軒先部が挿入される溝形固定部51と、この溝形固定部51の下面から突出してなる固定リブ52とを備えている。溝形固定部51は、屋根1の軒先部を挿入できる溝形状であって、金属板を折曲または連結して製造している。図4ないし図8に示す屋根1は、外周面に破風板16を固定しており、屋根連結金具5が、破風板16を固定する破風板固定部51Xを備えている。図に示す屋根連結金具5は、この破風板固定部51Xを、破風板16が挿入される溝形固定部51としている。破風板固定部51Xである溝形固定部51は、厚さに対して上下幅の大きい板材からなる破風板16を挿入できる溝幅を有する溝形に成形している。
屋根1のコーナー部を連結する屋根連結金具5の溝形固定部51Aは、図7と図8に示すように、屋根1の背面側に配置される破風板16に沿う支持プレート部51aと、側面側に配置される破風板16に沿う支持プレート部51bとを直角に連結すると共に、連結された2枚の支持プレート部51a、51bの上下の両端に、保持プレート部51cを連結して屋根1のコーナー部の破風板16を挿入して連結する溝形に成形している。また、軒桁12または大梁13の先端において屋根1に連結される屋根連結金具5の溝形固定部51Bは、軒桁12または大梁13の先端に固定された破風板16を挿入する溝形に成形している。この溝形固定部51Bは、金属板をコ字状に折曲加工して、破風板16に沿う支持プレート部51aの上下の両端に保持プレート部51cを連結してなる形状として、コ字状の溝部に軒先の破風板16を挿入して連結できるようにしている。
以上の屋根連結金具5は、溝形固定部51を破風板固定部51Xとして、破風板16を挿入して固定する構造としているが、屋根連結金具は、図示しないが、溝形固定部を破風板に固定することなく、軒桁の先端部、大梁の先端部、あるいは軒先梁や軒先桁に固定することもできる。この屋根は、軒桁の先端部や大梁の先端部、あるいは軒先梁や軒先桁に固定された溝形固定部の外側に破風板を配置して、屋根の外周面を破風板でカバーできる。
さらに、以上の溝形固定部51は、その下面に、下向きに突出する固定リブ52を設けている。固定リブ52は、柱連結金具4の固定リブ42に固定される補強ステー3をスムーズに連結できるように、図7と図8に示すように、互いに対向して配置される固定リブ42と固定リブ52の向きを等しくしている。屋根1のコーナー部に連結される溝形固定部51Aの固定リブ52は、桁方向及び梁方向に対して斜め方向に固定されており、柱連結金具4に斜め方向に固定された第1の固定リブ42Aに連結される補強ステー3をスムーズに連結できるようにしている。また、軒桁12の先端に連結される溝形固定部51Bの固定リブ52は、底面視において桁方向に沿って固定されており、柱連結金具4に固定された第2の固定リブ42Bに連結される補強ステー3をスムーズに連結できるようにしている。さらにまた、大梁13の先端に連結される溝形固定部51Bの固定リブ52は、底面視において梁方向に沿って固定されており、柱連結金具4に固定された第3の固定リブ42Cに連結される補強ステー3をスムーズに連結できるようにしている。
以上の固定リブ52は、ボルト45を挿通する貫通孔を開口している。補強ステー3の上端部と固定リブ52とを貫通するボルト45にナット46がねじ込まれて、補強ステー3が屋根連結金具5に連結される。
以上の屋根連結金具5は、屋根1の軒先部が挿入される溝形固定部51を備えているが、屋根連結金具は、必ずしも溝形固定部を備える必要はなく、屋根のコーナー部や、軒桁あるいは大梁の先端部に連結されて、補強ステーの上端部を連結できる他のすべての構造とすることができる。
(隅部補強金具8)
隅具補強金具8は、図1、図4、及び図10に示すように、平面視長方形の土台17の角隅において、基礎7と土台17と隅柱11の連結部分に固定されて、この連結部分を補強している。隅部補強金具8は、図10に示すように、隅柱11の表面に接して隅柱11に連結される柱連結部81と、この柱連結部81の直角の2方向に突出するように連結されて、土台17を嵌入する土台連結部83とを備えている。さらに、図の隅部補強金具8は、柱連結部81と土台連結部83に連結されている筋かい連結部84も備えている。
隅部補強金具8の土台連結部83は、土台17の水平面内における対向面に接する一対の側壁86と、一対の側壁86を連結する連結プレート85とを備えている。隅柱11を土台17に連結する隅部補強金具8の土台連結部83は、図10に示すように、側壁86の上面を連結プレート85で連結している。連結プレート85と側壁86とで形成されるコ字状の溝に土台17を嵌入して、土台連結部83は土台17に連結される。
隅部補強金具8の柱連結部81は、隅柱11の外側に接するように、L字状に折曲された形状の外側プレート87で構成される。L字状の柱連結部81は、隅柱11の2面に連結される。ただ、柱連結部は、隅柱の1面に連結することもできる。この柱連結部は、L字状ではなく平面状に形成される。図10の隅部補強金具8は、一方の外側プレート87に直角に対向プレート88を連結している。対向プレート88は、外側プレート87との間を、隅柱11を嵌入して連結する隙間としている。この構造の柱連結部81は、隅柱11を貫通するボルト89の両端を外側プレート87と対向プレート88に連結して、隅柱11を強固に連結できる。ただ、柱連結部は、必ずしも対向プレートを設ける必要はなく、外側プレートを長くして隅柱との連結強度を向上することもできる。長い外側プレートは、多数の挿通孔を設け、ここに挿入するボルトでしっかりと隅柱に連結できる。
隅部補強金具8の筋かい連結部84は、柱連結部81の外側プレート87と土台連結部83の一方の側壁86に連結されている。図の隅部補強金具8は、1枚の金属板を折曲加工して、柱連結部81の外側プレート87と筋かい連結部84と、土台連結部83の一方の側壁86としている。
さらに、図10に示す隅部補強金具8は、土台17に隅柱11を嵌合構造で連結する状態で装着できるように、隅柱11を土台17に連結する状態で隅柱11を通過させる柱通過隙間80を設けている。この隅部補強金具8は、柱連結部81から一方に突出している土台連結部83の下方を開口して上面を連結プレート85で閉塞し、柱連結部81の他方に突出する土台連結部83は上下両面を開口して、土台17に連結している隅柱11を通過できる柱通過隙間80を設けている。この柱通過隙間80に、土台17に固定している隅柱11を通過させて、隅部補強金具8は土台17と隅柱11に嵌入して固定される。
以上の隅部補強金具8は、土台連結部83と柱連結部81に挿通孔89を設けている。土台連結部83は、対向して配設される一対の側壁86の対向する位置に挿通孔89を設けて、土台17を貫通するボルト79を介して側壁86に連結している。柱連結部81は、外側プレート87と対向プレート88とを隅柱11の対向面に配置できる構造にあっては、対向する位置に挿通孔89を設けて、隅柱11を貫通するボルト79を介して外側プレート87や対向プレート88に連結する。隅柱と土台には、ボルトを挿通する位置にあらかじめ貫通孔を設けることができる。この隅柱や土台は、貫通孔にボルトをスムーズに挿通できる。ただ、隅柱や土台には、必ずしも貫通孔を設ける必要はない。隅部補強金具8を定位置にセットする状態で、挿通孔89にドリルを入れて簡単に孔を開けることができるからである。
土台連結部83は、ボルト79を水平方向に貫通させて、土台17を固定できるように、互いに対向する両側の側面に挿通孔89を設けている。挿通孔89に挿入されたボルト79は、土台17を貫通して、土台連結部83を土台17に固定する。土台連結部83は、挿通孔89を複数個設け、各々の挿通孔89にボルト79を挿通して、土台連結部83をしっかりと土台17に固定できる。さらに、土台連結部83には、基礎7に固定しているアンカーボルト78を挿通するための止孔77を連結プレート85に設けて、土台2Aにしっかりと固定できる。
さらに、隅部補強金具8は、図4と図10に示すように、補強ステー3を連結するための固定リブ82を備えている。図1に示す建物は、前面側に配置された隅部補強金具8に補強ステー3の下端を連結するので、前面側に配置される隅部補強金具8にのみ固定リブ82を設けている。固定リブ82は、土台連結部83のコーナー部の外側に連結されて、側壁86の表面から外側に突出する姿勢で固定されている。図10に示す隅部補強金具8は、屋根1のコーナー方向と、軒桁の先端方向と、大梁の先端方向の3方向に補強ステー3を連結できるように、3方向に突出する固定リブ82を設けている。図の隅部補強金具8は、第1の固定リブ82Aを屋根1のコーナー方向に突出して設けて、第2の固定リブ82Bを軒桁12の先端方向に突出して設けて、さらに、第3の固定リブ82Cを大梁13の先端方向に突出して設けている。各々の固定リブ82は、屋根連結金具5の固定リブ52に固定される補強ステー3をスムーズに連結できるように、互いに対向して配置される固定リブ52の向きと等しくしている。この構造の隅部補強金具8は、3方向に突出する固定リブ82に連結される各補強ステー3を、屋根1の隅部において3箇所に連結される屋根連結金具5に各々連結して、屋根1の隅部を強固に補強できる。
ただ、隅部補強金具は、必ずしも3方向に突出する固定リブを備える必要はない。たとえば、前述のように、屋根のコーナー部のみを補強ステーで隅柱に連結する構造においては、第1の固定リブのみを設けることができる。また、コーナー部に加えて、大梁または軒桁のいずれかの先端を補強ステーで隅柱に連結する構造においては、第1の固定リブに加えて、第2の固定リブと第3の固定リブのいずれかを設けることができる。さらに、隅部補強金具には、いずれかひとつ又は二つの固定リブを設けると共に、この隅部補強金具が連結される隅柱に柱連結金具を設けて、隅部補強金具と柱連結金具とに複数の補強ステーを連結することもできる。この構造は、補強ステーの一端が連結される屋根の連結位置に応じて、補強ステーの他端が連結される位置を隅柱または土台に変更して、補強ステーを最適な位置に連結できる。
以上の固定リブ82も、ボルト45を挿通する貫通孔を開口している。補強ステー3の下端部と固定リブ82とを貫通するボルト45にナット46がねじ込まれて、補強ステー3が隅部補強金具8に連結される。
以上のように、基礎7に連結される土台17を補強する隅部補強金具8に補強ステー3を連結する構造は、補強ステー3の下端をより強固に建物に連結して、屋根1のコーナー部を補強できる特徴がある。
(太陽電池パネル9)
太陽電池パネル9は、複数の太陽電池セル90を平面状に配置し、この面を太陽光の受光面として表出させた平板状のパネルである。太陽電池パネル9は、図11に示すように、複数の太陽電池セル90を備える方形状のパネル本体91と、このパネル本体91の下面に積層されて、パネル本体91を支持するベースプレート92とを備えている。パネル本体91は、複数の太陽電池セル90を縦横に並べて配列すると共に、その表面の受光面側に透光性を有する強化ガラス94を配置し、裏面側にはフィルム95を積層して複数の太陽電池セル90をその間に挟む状態で、内部の隙間に透明樹脂(図示せず)を充填している。ベースプレート92は、パネル本体91の外形に沿う方形状の金属製の平板で、上面にパネル本体91を積層している。平板であるベースプレート92は、パネル本体91を搭載できる外形とすると共に、搭載されるパネル本体91を支持できる強度となる厚さとしている。さらに、図11に示すベースプレート92は、太陽電池セル90で発電された電力を外部に出力する出力ラインとなる配線97を外部に引き出すための貫通穴96を中央部に開口している。パネル本体91から引き出された配線97は、この貫通穴96を通過して太陽電池パネル9の外部に引き出されている。以上のパネル本体91とベースプレート92との積層体の外周に金属製の外枠93を取り付けて、全体の形状を板状とする太陽電池パネル9を製造している。
以上の太陽電池パネル9は、図4ないし図6に示すように、複数の固定フレーム34を介して片流れ屋根1Xの上面に、屋根1と平行に、すなわち屋根1の上面との間に一定の隙間を設けて設置される。複数の固定フレーム34は、片流れ屋根1Xの上面に、上下方向に延長して屋根材20の表面に沿う傾斜姿勢で、等間隔に配置されている。固定フレーム34は、前述の固定金具27を介して、すなわち、一端が屋根プレート21に固定されて、他端が屋根材20の隙間から外側に突出する固定金具27を介して屋根1に固定されている。ただ、固定フレームは、屋根を貫通するボルトや、屋根材を貫通する止ネジを介して屋根に固定することもできる。この固定フレーム34によって、太陽電池パネル9と屋根1との間に、外気を通過できる空気層35を設けている。太陽電池パネル9と屋根1との間に形成される空気層35の上下幅は、たとえば3cm〜20cm、好ましくは、5cm〜10cmとする。このように太陽電池パネル9と屋根1との間に空気層35を設ける構造は、空気層35によって太陽電池パネル9を下面から冷却するので、太陽電池パネル9の温度上昇を少なくして、温度上昇による発電効率の低下を防止できる。とくに、発電電力の大きい夏期において、太陽電池パネル9の温度上昇を防止して、発電効率を高く、発電電力を大きくできる。
太陽電池パネル9は、ネジ止め等により固定フレーム34に固定されて片流れ屋根1Xの上面に設置される。複数の太陽電池パネル9は、図1の鎖線で示すように、縦横に隙間なく並べた状態で、片流れ屋根1Xの上面に所定の姿勢で設置される。建物は、多数の太陽電池パネル9を備えており、トータルの定格出力を大きくしている。太陽電池発電装置は、太陽電池パネル9全体の面積を、たとえば100m以上として、トータル定格出力を10KW以上とする。この建物は、たとえば、数十個の太陽電池パネル9を備えている。
1…屋根 1X…片流れ屋根
1A…外周縁
1B…露出部
2…軒部
3…補強ステー
4…柱連結金具
5…屋根連結金具
6…十字状補強金具 6A…桁連結部
6B…梁連結部
7…基礎
8…隅部補強金具
9…太陽電池パネル
10…建物本体 10X…骨組み
11…隅柱
12…軒桁 12A…嵌合溝
12a…カット面
13…大梁 13A…嵌合溝
15…軒先梁
16…破風板
17…土台
18…外壁 18X…外壁面
19…軒先桁
20…屋根材 20A…化粧屋根材
21…屋根プレート
22…区画プレート
23…垂木
24…見上板
25…空気層
26…換気口
27…固定金具
28…通気部
29…水切板
30…建築領域
34…固定フレーム
35…空気層
41…固定プレート
42…固定リブ 42A…第1の固定リブ
42B…第2の固定リブ
42C…第3の固定リブ
43…ボルト
45…ボルト
46…ナット
51…溝形固定部 51X…破風板固定部
51A…溝形固定部
51B…溝形固定部
51a…支持プレート部
51b…支持プレート部
51c…保持プレート部
52…固定リブ
61…第1の対向壁
62…第2の対向壁
63…上面プレート部
64…傾斜プレート部
65…切欠部
66…貫通孔
68…柱連結部
69…固定プレート
70…ボルト
71…ナット
77…止孔
78…アンカーボルト
79…ボルト
80…柱通過隙間
81…柱連結部
82…固定リブ 82A…第1の固定リブ
82B…第2の固定リブ
82C…第3の固定リブ
83…土台連結部
84…筋かい連結部
85…連結プレート
86…側壁
87…外側プレート
88…対向プレート
89…挿通孔
90…太陽電池セル
91…パネル本体
92…ベースプレート
93…外枠
94…強化ガラス
95…フィルム
96…貫通穴
97…配線

Claims (12)

  1. 屋根(1)に太陽電池パネル(9)を固定してなる太陽電池パネルを備える建物であって、
    前記屋根(1)が片流れ屋根(1X)であって、上下端部と両側の軒部(2)が建物の外壁面(18X)から0.7m以上突出して、軒部(2)の上面を含む領域に太陽電池パネル(9)を固定しており、
    前記屋根(1)は、その下面に、屋根(1)の傾斜方向に延びる大梁(13)を固定しており、
    前記大梁(13)は軒桁(12)に交差するように連結されて、該大梁(13)と該軒桁(12)は交差部分を隅柱(11)で支持しており、
    前記隅柱(11)は基礎(7)に固定された土台(17)の上に垂直に固定されており、
    前記屋根(1)のコーナー部が、補強ステー(3)を介して前記隅柱(11)の上下の途中、又は前記土台(17)に連結されてなることを特徴とする太陽電池パネルを備える建物。
  2. 前記屋根(1)の上下端部と両側の軒部(2)が建物の外壁面(18X)から1.5m以上突出してなる請求項1に記載される太陽電池パネルを備える建物。
  3. 前記屋根(1)のコーナー部に加えて、前記大梁(13)及び前記軒桁(12)の先端が、前記補強ステー(3)を介して前記隅柱(11)の上下の途中、又は前記土台(17)に連結されてなることを特徴とする請求項1または2に記載される太陽電池パネルを備える建物。
  4. 前記補強ステー(3)が、前記隅柱(11)に固定している柱連結金具(4)と、前記屋根(1)に固定している屋根連結金具(5)とを介して、前記隅柱(11)と前記屋根(1)とを連結している請求項1ないし3のいずれかに記載される太陽電池パネルを備える建物。
  5. 前記柱連結金具(4)が、四角形である前記隅柱(11)の2面ないし4面に沿う固定プレート(41)と、この固定プレート(41)の表面から突出している固定リブ(42)とを備え、
    前記固定プレート(41)が、前記隅柱(11)を貫通するボルト(43)を介して前記隅柱(11)に固定され、
    前記固定リブ(42)に前記補強ステー(3)が連結されてなる請求項4に記載される太陽電池パネルを備える建物。
  6. 前記補強ステー(3)が、前記隅柱(11)と前記土台の連結部分に固定している隅部補強金具(8)と、前記屋根(1)に固定している屋根連結金具(5)とを介して、前記土台(17)と前記屋根(1)とを連結している請求項1ないし5のいずれかに記載される太陽電池パネルを備える建物。
  7. 前記隅部補強金具(8)が、前記土台(17)の側面に沿う側壁(86)と、この側壁(86)の表面から外側に突出している固定リブ(82)とを備え、
    前記側壁(86)が、前記土台(17)を貫通するボルト(79)を介して前記土台(17)に固定され、
    前記固定リブ(82)に前記補強ステー(3)が連結されてなる請求項6に記載される太陽電池パネルを備える建物。
  8. 前記屋根連結金具(5)が、前記屋根(1)の軒先部が挿入される溝形固定部(51)と、この溝形固定部(51)の下面から突出してなる固定リブ(52)とを有し、
    前記溝形固定部(51)が、軒先部を挿入して前記屋根(1)に固定されると共に、前記固定リブ(52)に前記補強ステー(3)が連結されてなる請求項4ないし7のいずれかに記載される太陽電池パネルを備える建物。
  9. 前記屋根(1)の両側縁の下面に、大梁(13)と平行に軒先梁(15)を固定しており、この軒先梁(15)が前記軒桁(12)の両端に連結されると共に、軒先梁(15)の先端部に、前記屋根連結金具(5)を固定してなる請求項4ないし8のいずれかに記載される太陽電池パネルを備える建物。
  10. 前記屋根(1)が破風板(16)を外周面に固定しており、前記屋根連結金具(5)が前記破風板(16)に固定される破風板固定部(51X)と、この破風板固定部(51X)から突出してなる固定リブ(52)とを有し、
    前記固定リブ(52)に前記補強ステー(3)を連結してなる請求項4ないし9のいずれかに記載される太陽電池パネルを備える建物。
  11. 前記軒桁(12)と前記大梁(13)との交差部分に固定してなる十字状補強金具(6)を備え、
    前記十字状補強金具(6)は、軒部(2)の両側面をカバーする第1の対向壁(61)と、大梁(13)の両側面をカバーする第2の対向壁(62)とを十字状に連結しており、
    前記第1の対向壁(61)と前記軒桁(12)を貫通するボルト(70)を介して前記十字状補強金具(6)が前記軒桁(12)に固定され、さらに、前記第2の対向壁(62)と前記大梁(13)を貫通するボルト(70)を介して前記十字状補強金具(6)が前記大梁(13)に固定されて前記十字状補強金具(6)が前記大梁(13)と前記軒桁(12)の交差部分を補強してなる請求項1ないし10のいずれかに記載される太陽電池パネルを備える建物。
  12. 前記太陽電池パネル(9)と前記屋根(1)との間に、外気を通過できる第1の空気層(35)を設けると共に、前記屋根(1)が、上下の中間に、外気を通過させる第2の空気層(25)を設けており、前記第2の空気層(25)が上端と下端を開口してなる請求項1ないし11のいずれかに記載される太陽電池パネルを備える建物。
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