JP2014097688A - ハイブリッド車の動力伝達装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】変速時のトルク遮断にも対応が可能であり、電動発電機のみの走行時に効率良く走行が行え、搭載性に優れたハイブリッド車の動力伝達装置を提供する。
【解決手段】動力源として内燃機関11及び電動発電機2を有し、入力軸3と第1出力軸4間及び入力軸3と第2出力軸5間のギヤ対で構成される変速段のための変速ギヤ(31、32、44、45、52)と、入力軸3と相対回転可能で電動発電機ギヤ221と常時噛合し同期回転する2つ以上の入力軸共用ギヤ33、34と、第1出力軸4と相対回転可能で入力軸共用ギヤ33,34と常時噛合する2つ以上の第1出力軸共用ギヤ42、43と、入力軸3、第1出力軸4又は第2出力軸5と相対回転する各ギヤを各軸と同期回転可能に接続する接続手段(35、46、47、53)と、を有することを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】動力源として内燃機関11及び電動発電機2を有し、入力軸3と第1出力軸4間及び入力軸3と第2出力軸5間のギヤ対で構成される変速段のための変速ギヤ(31、32、44、45、52)と、入力軸3と相対回転可能で電動発電機ギヤ221と常時噛合し同期回転する2つ以上の入力軸共用ギヤ33、34と、第1出力軸4と相対回転可能で入力軸共用ギヤ33,34と常時噛合する2つ以上の第1出力軸共用ギヤ42、43と、入力軸3、第1出力軸4又は第2出力軸5と相対回転する各ギヤを各軸と同期回転可能に接続する接続手段(35、46、47、53)と、を有することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、動力源として内燃機関及び電動発電機を有するハイブリッド車の動力伝達装置に関する。
現在、内燃機関と電動発電機(以下、「MG」と略称する。)とを動力源とするいわゆるハイブリッド車が様々開発され、開示されている。動力源として内燃機関とは別にMGを設けることのメリットのうち、MGの接続位置によって異なるメリットがある。MGを車輪側、つまり変速機の出力側に接続する配置では、変速機を介さない走行、MGによる発進、制動時のエネルギーをMGによって回収するなどがある。MGを内燃機関側、つまり変速機の入力側に接続する配置では、MGによる内燃機関の始動、内燃機関によるMGを用いた発電などがある。
実際に、変速機の入力側と出力側とのそれぞれにMGを搭載する構成のハイブリッド車がある。しかし、2つのMGを搭載するのは重量、搭載スペース、コストなどが増加する。そこで、MGは1つで、変速機の入力側と出力側とに接続が切り替えられる構成のハイブリッド車が考案されている。例えば、特許文献1である。
特許文献1に開示されているハイブリッド車は、変速段毎に対応する変速比の歯車の組み合わせを選択する変速機を用いており、変速段を切り替える変速時に発生する内燃機関の出力が遮断してしまうトルク遮断を、MGを出力側に接続することでアシストして回避することができる。しかし、特許文献1の装置はMGでアシストする際のギヤが固定されているため、高速走行に対応する高速変速段の変速時、MGの許容回転をオーバーしてしまい、アシストができない場合がある。そこで、アシストするためのギヤを高速変速段に対応できる構成とした場合は、今度は低速変速段の変速時にMGによるアシストのためのトルクが不足し、トルク遮断が発生してしまう。
また、特許文献1に開示されているハイブリッド車では、高速域のMGによる走行時に、MGの過回転を防止するためにMGを入力軸(変速機の入力側)に接続する必要がある。そのために、特許文献1に開示されているハイブリッド車では、MGのみで走行する際、入力軸及び出力軸上の必要のないギヤも回転(連れ回り)し、いわゆる引きずり損失や撹拌損失が大きい。
その他に、特許文献1に開示されているハイブリッド車は、軸方向に長い。そのため、多段化しようとした場合、更に軸方向で延長するのであれば、搭載性が悪化する。
本発明は、上記状況に鑑みてなされたもので、変速時のトルク遮断にも対応が可能であり、電動発電機のみの走行時に効率良く走行が行え、搭載性に優れたハイブリッド車の動力伝達装置を提供することを解決すべき課題とする。
上記課題を解決するための(1)に係る発明の構成上の特徴は、動力源として内燃機関及び電動発電機と、
同期回転する電動発電機ギヤを備え、前記電動発電機の出力又は前記電動発電機への入力のために回転する電動発電機軸と、
前記内燃機関の出力及び前記電動発電機の出力が入力される入力軸と、
前記入力軸に並列に配置される第1出力軸及び第2出力軸と、
を有し、
前記入力軸に、前記入力軸と同期回転する変速のための1以上の入力軸変速ギヤと、前記入力軸と相対回転可能で前記電動発電機ギヤと常時噛合し同期回転する2つ以上の入力軸共用ギヤと、前記入力軸と同期回転し前記入力軸共用ギヤと同期回転可能に接続する入力軸接続手段と、が配置され、
前記第1出力軸に、前記第1出力軸と同期回転し駆動輪へと動力を伝達する最終ギヤに常時噛合する第1出力軸出力ギヤと、前記第1出力軸と相対回転可能で前記入力軸変速ギヤに常時噛合する変速のための1以上の第1出力軸変速ギヤと、前記第1出力軸と相対回転可能で前記入力軸共用ギヤと常時噛合する2つ以上の第1出力軸共用ギヤと、前記第1出力軸変速ギヤ及び前記第1出力軸共用ギヤに同期回転可能に接続し前記第1出力軸と同期回転する第1接続手段と、が配置され、
前記第2出力軸に、前記第2出力軸と同期回転し前記最終ギヤに常時噛合する第2出力軸出力ギヤと、前記第2出力軸と相対回転可能で前記入力軸変速ギヤに常時噛合する変速のための1以上の第2出力軸変速ギヤと、前記第2出力軸変速ギヤと同期回転可能に接続し前記第2出力軸と同期回転する第2接続手段と、が配置されることである。
同期回転する電動発電機ギヤを備え、前記電動発電機の出力又は前記電動発電機への入力のために回転する電動発電機軸と、
前記内燃機関の出力及び前記電動発電機の出力が入力される入力軸と、
前記入力軸に並列に配置される第1出力軸及び第2出力軸と、
を有し、
前記入力軸に、前記入力軸と同期回転する変速のための1以上の入力軸変速ギヤと、前記入力軸と相対回転可能で前記電動発電機ギヤと常時噛合し同期回転する2つ以上の入力軸共用ギヤと、前記入力軸と同期回転し前記入力軸共用ギヤと同期回転可能に接続する入力軸接続手段と、が配置され、
前記第1出力軸に、前記第1出力軸と同期回転し駆動輪へと動力を伝達する最終ギヤに常時噛合する第1出力軸出力ギヤと、前記第1出力軸と相対回転可能で前記入力軸変速ギヤに常時噛合する変速のための1以上の第1出力軸変速ギヤと、前記第1出力軸と相対回転可能で前記入力軸共用ギヤと常時噛合する2つ以上の第1出力軸共用ギヤと、前記第1出力軸変速ギヤ及び前記第1出力軸共用ギヤに同期回転可能に接続し前記第1出力軸と同期回転する第1接続手段と、が配置され、
前記第2出力軸に、前記第2出力軸と同期回転し前記最終ギヤに常時噛合する第2出力軸出力ギヤと、前記第2出力軸と相対回転可能で前記入力軸変速ギヤに常時噛合する変速のための1以上の第2出力軸変速ギヤと、前記第2出力軸変速ギヤと同期回転可能に接続し前記第2出力軸と同期回転する第2接続手段と、が配置されることである。
ここで、噛合は直接的に噛合しているのに加えて、間接的に噛合していることを含む。例えば、あるギヤとあるギヤとの間に別の軸のギヤが常時噛合している構成を含む。
上記(1)の発明は以下に記す(2)〜(4)の構成のうちの1つ以上を任意に加えて採用できる。
(2)に係る発明の構成上の特徴は、少なくとも1つの前記入力軸変速ギヤが前記第1出力軸変速ギヤ及び前記第2出力軸変速ギヤと常時噛合していることである。
(3)に係る発明の構成上の特徴は、前記2つ以上の入力軸共用ギヤが前記入力軸が内部に回転自在に貫通する中空軸で同期回転可能に連結しており、前記入力軸接続手段が1つであることである。
(4)に係る発明の構成上の特徴は、前記入力軸共用ギヤが変速ギヤの1つであることである。
(1)に係る発明は、入力軸に、入力軸と相対回転可能な入力軸共用ギヤと、入力軸と同期回転し入力軸共用ギヤと同期回転可能に接続する入力軸接続手段とが配置されており、入力軸共用ギヤは電動発電機ギヤと常時噛合しているため、入力軸接続手段に接続すると入力軸と電動発電機軸とが同期回転可能に接続する。つまり、電動発電機が出力する回転動力で入力軸を回転させることができるという、電動発電機が入力側に接続した構成になる。そして、第1出力軸に、第1出力軸と同期回転する第1出力ギヤ及び第1接続手段と、第1出力軸と相対回転可能な第1出力軸変速ギヤ及び第1出力軸共用ギヤとが配置されており、第1出力軸共用ギヤは電動発電機ギヤと常時噛合する入力軸共用ギヤと常時噛合しているため、第1接続手段に接続すると第1出力軸と電動発電機軸とが同期回転可能に接続する。第1出力軸と同期回転する第1出力ギヤは最終ギヤに常時噛合しているため、電動発電機が出力する回転動力で第1出力ギヤを回転させることができる。これは、入力軸を介さずに電動発電機の出力が駆動輪へと伝達され、又は制動時のエネルギーを電動発電機へと伝達することができるという、電動発電機が出力側に接続した構成である。よって(1)に係る発明によれば、入力軸接続手段又は第1接続手段がギヤに接続して、電動発電機を入力側又は出力側に接続することができる。なお、第1出力軸と第2出力軸とは最終ギヤ71を介して同期回転するため、第1接続手段が接続されれば第2出力軸も電動発電機と接続される。
そして、(1)に係る発明は、1以上の入力軸変速ギヤが1以上の第1出力軸変速ギヤ及び1以上の第2出力軸変速ギヤに常時噛合しており、第1接続手段又は第2接続手段を選択しようとする変速段に対応した変速比となるギヤ対のギヤに接続する。接続したギヤは第1出力軸第2出力軸と同期回転し、ギヤ対の変速比で入力軸から第1出力軸又は第2出力軸に回転動力を変換して伝達できる。(1)に係る発明によれば、第1接続手段又は第2接続手段によって接続するギヤを切り替える、いわゆる変速時に、内燃機関の出力が遮断される間、電動発電機軸と第1出力軸と(電動発電機と出力側と)を接続して駆動輪へ電動発電機の出力を伝達し、トルク遮断を回避することができる。
更に、第1出力軸共用ギヤは2つ以上配置されており、常時噛合する入力軸共用ギヤとで2つ以上のギヤ対となる。ギヤ対毎に異なる変速比を設定することで、第1選択手段で接続されて選択されたギヤ対の変速比で電動発電機の出力を変速し、最終ギヤへと伝達することができる。よって、(1)に係る発明によれば、入力軸共用ギヤと第1出力軸共用ギヤとによるギヤ対の変速比を適切に設定することで、変速時の変速段に合わせてギヤ対を選択して変速時にアシストとして電動発電機を使用し、トルク遮断を回避することができる。
また、(1)に係る発明は、電動発電機のみで走行する際、第1接続手段を第1出力軸共用ギヤの何れか1つと接続し、その他の接続手段を接続しなければ入力軸は回転しない。入力軸が回転しなければ、入力軸選択ギヤ、第1出力軸選択ギヤ及び第2出力軸変速ギヤは回転しない。よって、(1)に係る発明によれば電動発電機のみで走行する際の引きずり損失(撹拌損失)が抑制される。
そして、(1)に係る発明は、出力軸を2つ配置することで、変速のためのギヤ対を径方向に配置でき、軸方向の延長が抑制されている。多段化する場合も2つの出力軸に配置することで、1つの出力軸に配置する場合に比べて軸方向延長が抑制されるため、搭載性に優れている。
従って、(1)に係る発明によれば、低高速段の変速時のトルク遮断にも対応が可能であり、電動発電機のみの走行時の引き摺り損失も抑制されて効率良く走行が行え、搭載性に優れたハイブリッド車の動力伝達装置を提供することができる。
(2)に係る発明によれば、少なくとも1つの入力軸変速ギヤが第1出力軸変速ギヤ及び第2出力軸変速ギヤに常時噛合することで、1つの入力軸変速ギヤが共用されて2つのギヤ対を構成できるため、更に軸方向への延長が抑制されている。
(3)に係る発明によれば、入力軸の外周に位置する中空軸によって2つ以上の入力軸共用ギヤが同期回転するため、スペースの節約になり、また入力軸共用ギヤが3つ以上となっても1つの入力軸接続手段で入力軸と同期回転でき部品の増加を抑制できる。
(4)に係る発明によれば、電動発電機の出力をトルク遮断のアシストのために使用されるギヤ対である、入力軸共用ギヤと第1出力軸共用ギヤとが少なくとも2つの変速段に対応するため、変速時のアシストができる構成が付加されておりながらも軸方向への延長が抑制されており、非常に搭載性に優れている。
本発明の代表的な実施形態を図1を参照して説明する。本実施形態に係るハイブリッド車の動力伝達装置(以下、「動力伝達装置」と称する。)は、車両に搭載される。
(実施形態1)
実施形態1の動力伝達装置は、図1に示すように内燃機関11と、MG(電動発電機)2と、MG軸(電動発電機軸)22と、入力軸3と、第1出力軸4と、第2出力軸5と、制御手段6とを有する。
実施形態1の動力伝達装置は、図1に示すように内燃機関11と、MG(電動発電機)2と、MG軸(電動発電機軸)22と、入力軸3と、第1出力軸4と、第2出力軸5と、制御手段6とを有する。
内燃機関11及びMG2は異なる動力源として、以下に説明するように配置されている。内燃機関11は、その出力軸111がクラッチ12によって入力軸3と断続可能に配置されている。
MG2は、駆動・発電手段61を介してバッテリー62と接続している。駆動・発電手段61は後述する制御手段6によって制御されてMG2を停止、駆動、又は発電に切り替える。駆動の場合、MG2は駆動・発電手段61を介してバッテリー62から駆動のための電力が供給され、発電の場合、MG2によって発電された電力を駆動・発電手段61を介してバッテリー62に充電する。MG2は、駆動による出力を出力軸に出力し、出力軸から発電のための動力が入力される。MG軸22は、MG2の出力軸と同軸的に配置されて一体回転するため、以下ではMG2の出力軸として扱う。MG軸22には、MG軸22と同期回転するMGギヤ(電動発電機ギヤ)221が配置されている。MGギヤ221は、MG軸22と平行に配置される追加軸8と同期回転する追加軸ギヤ81と常時噛合する。
入力軸3は、MG軸22及び追加軸8と略平行であり、回転可能に一端がクラッチ12に接続している。入力軸3は、クラッチ12が接続状態で内燃機関11の出力軸111と同期回転し、クラッチ12が切断状態で内燃機関11の出力軸111と相対回転する。入力軸3には、2つの入力軸変速ギヤ31、32と、2つの入力軸共用ギヤ33、34と、1つの入力軸接続手段(第3スリーブ35とアクチュエータ13とを備える)とが配置されている。2つの入力軸変速ギヤ31、32は、軸方向に並んで、入力軸3と同期回転するように入力軸3に一体結合している。2つの入力軸共用ギヤ33、34は、軸方向に並んで、中空軸36に同期回転可能に一体結合している。中空軸36は内部を入力軸3が貫通し、入力軸3と相対回転可能に入力軸3の外周に配置されている。2つの入力軸共用ギヤ33、34は2つの入力軸変速ギヤ31、32よりもクラッチ12側に位置する。2つの入力軸共用ギヤ33、34は、そのうちの1つが追加軸8の追加軸ギヤ81と常時噛合する。本実施形態1の動力伝達装置では、入力軸共用ギヤ34が追加軸ギヤ81と常時噛合し、図1では立体的な配置を平面に展開しているスケルトン図のため、直接噛合していることを表すために点線を用いている。
入力軸接続手段は、第3スリーブ35とアクチュエータ13とを有する。第3スリーブ35は、入力軸3と同期回転し、アクチュエータ13によって入力軸3の軸方向に摺動する。第3スリーブ35は、2つの入力軸共用ギヤ33、34の一方に同期回転可能に係合(接続)する係合位置と、係合しない中立位置との間を摺動する。2つの入力軸共用ギヤ33、34は、どちらかが第3スリーブ35に同期回転可能に係合して、2つの入力軸共用ギヤ33、34が第3スリーブ35と同期回転する。そして、入力軸3と2つの入力軸共用ギヤ33、34とが同期回転する。本実施形態1の動力伝達装置では、第3スリーブ35は入力軸共用ギヤ33と係合し、2つの入力軸変速ギヤ31、32と2つの入力軸共用ギヤ33、34との間に位置する。なお、第3スリーブ35と入力軸共用ギヤ33との間には同期手段351が配置されている。同期手段351は、第3スリーブ35と入力軸共用ギヤ33との回転が同期するように、まず互いのコーン面(図示略)を摩擦係合し、同期後にスプライン結合する。上記の中立位置は、スプライン係合及び同期するために摩擦係合していない位置である。
第1出力軸4は、回転可能に、入力軸3と略平行に軸支されている。第1出力軸4には、1つの第1出力軸出力ギヤ41と、2つの第1出力軸共用ギヤ42、43と、2つの第1出力軸変速ギヤ44、45と第1接続手段(第1スリーブ46、47とアクチュエータ14、15とを備える)とが配置されている。第1出力軸出力ギヤ41は、第1出力軸4と同期回転し、駆動輪(図示略)へと動力を伝達する最終ギヤ71と常時噛合する。2つの第1出力軸共用ギヤ42、43は、ベアリング(図示略)を介して第1出力軸4の外周に位置し、第1出力軸4と相対回転可能であり、入力軸3上の対応する2つの入力軸共用ギヤ33、34にそれぞれ常時噛合する。本実施形態1の動力伝達装置では、第1出力軸共用ギヤ42が入力軸共用ギヤ33と、第1入力軸共用ギヤ43が入力軸共用ギヤ34と、それぞれ常時噛合する。2つの第1出力軸変速ギヤ44、45は、ベアリング(図示略)を介して第1出力軸4の外周に位置し、第1出力軸4と相対回転可能であり、入力軸3上の対応する入力軸変速ギヤ31、32にそれぞれ常時噛合する。本実施形態1の動力伝達装置では、第1出力軸変速ギヤ44が入力軸変速ギヤ31と、第1出力軸変速ギヤ45が入力軸変速ギヤ32と、それぞれ常時噛合する。
2つの第1出力軸共用ギヤ42、43及び2つの第1出力軸変速ギヤ44、45は、それぞれ常時噛合する入力軸3上のギヤとによるギヤ対で1つの変速段に対応する。本実施形態1の動力伝達装置では、入力軸変速ギヤ31と第1出力軸変速ギヤ44とで第1速の変速段に、入力軸共用ギヤ33と第1出力軸共用ギヤ42とで第2速の変速段に、入力軸共用ギヤ34と第1出力軸共用ギヤ43とで第4速の変速段に、入力軸変速ギヤ32と第1出力軸変速ギヤ45とで第5速の変速段に対応する。
第1接続手段は、2つの第1スリーブ46、47と2つのアクチュエータ14、15とを有する。2つの第1スリーブ46、47は、第1出力軸4と同期回転し、1つのアクチュエータが1つの第1スリーブを第1出力軸4の軸方向に摺動する。2つの第1スリーブのうち第1スリーブ46は2つの第1出力軸変速ギヤ44、45の間に位置し、もう1つの第1スリーブ47は2つの第1出力軸共用ギヤ42、43の間に位置する。2つの第1スリーブ46、47は、それぞれ両側に位置するギヤとそれぞれ同期回転可能に係合可能である。第1スリーブ46は、第1出力軸変速ギヤ44と係合する係合位置と、第1出力軸変速ギヤ45と係合する係合位置と、の間を摺動し、どちらにも係合しない場合は2つのギヤの間の中立位置に位置するように、アクチュエータ14によって駆動される。2つの第1出力軸共用ギヤ42、43は第1スリーブ47と、2つの第1出力軸変速ギヤ44、45は第1スリーブ46と、係合すると第1出力軸4と同期回転する。第1スリーブ47は、第1出力軸共用ギヤ42と係合する係合位置と、第1出力軸共用ギヤ43と係合する係合位置と、の間を摺動し、どちらにも係合しない場合は2つのギヤの間の中立位置に位置するように、アクチュエータ15によって駆動される。2つの第1出力軸共用ギヤ42、43は第1スリーブ47と、2つの第1出力軸変速ギヤ44、45は第1スリーブ46と、係合すると第1出力軸4と同期回転する。そして、第1スリーブ46、47は、それぞれ対応するギヤとの間にそれぞれ同期手段461、462、471、472が配置されている。これらの同期手段は入力軸3上の同期手段と同様に動作するので説明を省略する。
第2出力軸5は、回転可能に、入力軸3と略平行に軸支されている。第2出力軸5には、1つの第2出力軸出力ギヤ51と1つの第1出力軸変速ギヤ52と1つの第2接続手段(第2スリーブ53とアクチュエータ16とを備える)と1つの後進段ギヤ54とが配置されている。第2出力軸出力ギヤ51は、第2出力軸5と同期回転し、最終ギヤ71と常時噛合する。第2出力軸変速ギヤ52は、ベアリング(図示略)を介して第2出力軸5の外周に位置し、第2出力軸5と相対回転可能であり、入力軸3の入力軸変速ギヤ32と常時噛合する。第2出力軸変速ギヤ52は、常時噛合する入力軸変速ギヤ32とによるギヤ対で、変速段の1つに対応する。本実施形態1の動力伝達装置では、第2出力軸変速ギヤ52と入力軸変速ギヤ32とで第3速の変速段に対応する。後進段ギヤ54は、ベアリング(図示略)を介して第2出力軸5の外周に位置し、第2出力軸5と相対回転可能であり、第1出力軸4上の第1出力軸変速ギヤ44と常時噛合する。
第2接続手段は、1つの第2スリーブ53と1つのアクチュエータ16とを有する。第2スリーブ53は、第2出力軸5と同期回転し、アクチュエータ16によって第2出力軸5の軸方向に摺動する。第2スリーブ53は第2出力軸変速ギヤ52と後進段ギヤ54との間に位置し、第2出力軸変速ギヤ52か後進段ギヤ54と同期回転可能に係合する係合位置の間を摺動し、どちらにも係合しない場合は2つのギヤの間の中立位置に位置するように、アクチュエータ16で駆動される。第2出力軸変速ギヤ52及び後進段ギヤ54は、第2スリーブ53と係合すると、第2出力軸5と同期回転する。本実施形態1の動力伝達装置では、後進ギヤ54が第2出力軸5と同期回転するように第2スリーブ53と係合すると、第1出力軸変速ギヤ44をアイドラギヤとして使用し、後進段を実現する。なお、第2スリーブ53と第2出力軸変速ギヤ52との間、第2スリーブ53と後進段ギヤ54との間には、それぞれ同期手段531、532が配置されている。これらの同期手段は入力軸3上の同期手段と同様に動作するので説明を省略する。そして、第2スリーブ53は第2出力軸変速ギヤ52のみ係合し、同期手段532を配置しない構成が考えられる。通常、車両を後進させる場合、車両が停止状態で後進段を選択するため、同期手段を用いなくても第2出力軸5と同期回転可能に容易に係合できる。
制御手段6は、内燃機関11の駆動及び停止、クラッチ12の接続及び切断、アクチュエータ13〜16の駆動及び停止、駆動・発電手段61を介してMG2を駆動、発電及び停止の制御を行う。制御手段6は、各部材に指示を送信するだけでなく、指示への応答状況(正常や異常)、各種状況(駆動や停止)、各種情報(回転数や押圧力)など、様々な情報を受信することができる。
その他に、本実施形態1の動力伝達装置では、図1に示すように第2出力軸5上の第2出力軸出力ギヤギヤ51と第2出力軸変速ギヤ52との間にパーキングロック用ギヤ55が配置されている。第2出力軸5上には、入力軸共用ギヤ33、34に常時噛合する第1出力軸4上の第1出力軸共用ギヤ42、43に相当するギヤが配置されていない。そこで、第2出力軸4と同期回転するパーキングロック用ギヤ55を第2出力軸出力ギヤ51と第2出力軸変速ギヤ52との間に配置し、パーキングロック用ギヤ55が回転できないように固定されると、第2出力軸5の回転が停止し、第2出力軸出力ギヤ51と常時噛合する最終ギヤ71の回転も停止する。結果、駆動輪が回転できず、車両が停止する。なお、パーキングロック用ギヤ55が回転できないように固定する方法としては、例えば、パーキングロック用ギヤ55の歯(図示略)と歯(図示略)との間に固定用の部材(図示略)を嵌合させるなど、公知技術を採用することができる。
(作用)
次に、本実施形態1の動力伝達装置の作用について、以下に順に説明する。
次に、本実施形態1の動力伝達装置の作用について、以下に順に説明する。
(a)MG2を入力側に接続する(MG2の出力が入力軸3に入力できる)
第3スリーブ35を入力軸共用ギヤ33と係合させ、入力軸共用ギヤ33と入力軸3と同期回転可能な状態にする。MG2の出力は、MG軸22、MGギヤ221、追加軸ギヤ81、入力軸共用ギヤ33に伝達され、入力軸3がMG2の出力で回転するので、MG2が入力軸3側に接続した状態になる。この状態で、クラッチ12を切断すればMG2のみの走行ができ、クラッチ12を接続すれば内燃機関11の出力が入力軸3に入力されて2つの動力源で走行できる。更に、MG2で内燃機関11を始動(駆動)や内燃機関11でMG2を使用して発電することができる。
第3スリーブ35を入力軸共用ギヤ33と係合させ、入力軸共用ギヤ33と入力軸3と同期回転可能な状態にする。MG2の出力は、MG軸22、MGギヤ221、追加軸ギヤ81、入力軸共用ギヤ33に伝達され、入力軸3がMG2の出力で回転するので、MG2が入力軸3側に接続した状態になる。この状態で、クラッチ12を切断すればMG2のみの走行ができ、クラッチ12を接続すれば内燃機関11の出力が入力軸3に入力されて2つの動力源で走行できる。更に、MG2で内燃機関11を始動(駆動)や内燃機関11でMG2を使用して発電することができる。
(b)MG2を出力側に接続する(MG2と最終ギヤ71とが入力軸3を介さず動力伝達可能に接続する)
第1スリーブ47を第1出力軸共用ギヤ42か第1出力軸共用ギヤ43と係合させる。MG2の出力は、MG軸22、MGギヤ221、追加軸ギヤ81、入力軸共用ギヤ33、34、第1出力軸共用ギヤ42、43と伝達され、第1スリーブ7から第1出力軸4、第1出力軸出力ギヤ41、最終ギヤ71と伝達される。このとき、第3スリーブ35を中立位置とし、入力軸共用ギヤ33、44は入力軸3上で遊転し、入力軸3は回転しない。よって、MG2の出力は入力軸3に入力されずに、駆動輪へと伝達できる最終ギヤ71(出力側)へと伝達される。また、MG2を出力側に接続している状態で、制動時にクラッチ12を切断し、この経路でMG軸22を回転させる。MG2を発電機として駆動する際、MG軸22を回転させる回転抵抗を制動力として利用し、MG2で発電されたエネルギーはバッテリー62に回収する。
第1スリーブ47を第1出力軸共用ギヤ42か第1出力軸共用ギヤ43と係合させる。MG2の出力は、MG軸22、MGギヤ221、追加軸ギヤ81、入力軸共用ギヤ33、34、第1出力軸共用ギヤ42、43と伝達され、第1スリーブ7から第1出力軸4、第1出力軸出力ギヤ41、最終ギヤ71と伝達される。このとき、第3スリーブ35を中立位置とし、入力軸共用ギヤ33、44は入力軸3上で遊転し、入力軸3は回転しない。よって、MG2の出力は入力軸3に入力されずに、駆動輪へと伝達できる最終ギヤ71(出力側)へと伝達される。また、MG2を出力側に接続している状態で、制動時にクラッチ12を切断し、この経路でMG軸22を回転させる。MG2を発電機として駆動する際、MG軸22を回転させる回転抵抗を制動力として利用し、MG2で発電されたエネルギーはバッテリー62に回収する。
(c)MG2の出力のみで走行する
車両をMG2の出力のみで走行する場合は、まずクラッチ12を切断し、内燃機関11の出力が入力軸3に伝達されない状態にする。そして、上記(b)の状態にする。この時、車両の走行速度によって、制御手段6は第1スリーブ47を2つの第1出力軸共用ギヤ42、43のどちらかに係合させる。MG2の出力は入力軸共用ギヤ及び第1出力軸共用ギヤによるギヤ対の変速比で変速されるため、2つのギヤ対の変速比を走行速度の低速時と高速時とに対応できるように設定することで、MG2の出力を全速度に対応させることができる。MG2の出力のみで走行はその他にまたは、クラッチ12を切断し、上記(a)の状態で、第1スリーブ46、47、又は第2スリーブ54の何れかと変速ギヤとを係合し、入力軸3上のギヤと第1出力軸4上のギヤ、又は入力軸3上のギヤと第2出力軸5上のギヤとで構成されるギヤ対の変速比で、MG2の出力が変速されて最終ギヤ71へと伝達される。
車両をMG2の出力のみで走行する場合は、まずクラッチ12を切断し、内燃機関11の出力が入力軸3に伝達されない状態にする。そして、上記(b)の状態にする。この時、車両の走行速度によって、制御手段6は第1スリーブ47を2つの第1出力軸共用ギヤ42、43のどちらかに係合させる。MG2の出力は入力軸共用ギヤ及び第1出力軸共用ギヤによるギヤ対の変速比で変速されるため、2つのギヤ対の変速比を走行速度の低速時と高速時とに対応できるように設定することで、MG2の出力を全速度に対応させることができる。MG2の出力のみで走行はその他にまたは、クラッチ12を切断し、上記(a)の状態で、第1スリーブ46、47、又は第2スリーブ54の何れかと変速ギヤとを係合し、入力軸3上のギヤと第1出力軸4上のギヤ、又は入力軸3上のギヤと第2出力軸5上のギヤとで構成されるギヤ対の変速比で、MG2の出力が変速されて最終ギヤ71へと伝達される。
(d)内燃機関11及びMGの出力で走行する
内燃機関11が駆動しており、クラッチ12が接続状態で、MG2を上記(a)の状態にすることで、内燃機関11の出力とMG2の出力とを入力軸3に入力することができる。または、内燃機関11が駆動しており、クラッチ12が接続状態で、第1スリーブ47を係合位置にすることでMG2を出力側に接続する。内燃機関11の出力が入力軸3に入力され、MG2の出力が第1出力軸4及び第2出力軸5に入力される。
内燃機関11が駆動しており、クラッチ12が接続状態で、MG2を上記(a)の状態にすることで、内燃機関11の出力とMG2の出力とを入力軸3に入力することができる。または、内燃機関11が駆動しており、クラッチ12が接続状態で、第1スリーブ47を係合位置にすることでMG2を出力側に接続する。内燃機関11の出力が入力軸3に入力され、MG2の出力が第1出力軸4及び第2出力軸5に入力される。
(e)変速時のMG2によるアシスト
上記(d)のMG2を出力側に接続する場合、特に変速段を変更する変速時の内燃機関11のトルク遮断をMG2でアシストすることができる。第1速から第2速、第2速から第3速の間は第1スリーブ47と第1出力軸共用ギヤ42との係合を維持し、第3速から第4速、第4速から第5速の間は第1スリーブ47と第1出力軸共用ギヤ43との係合を維持する。そして、第3速で走行時に第1スリーブ47の係合を2つの第1出力軸共用ギヤ42、43の間で切り替える。このように制御することで、変速時、クラッチ12の切断によって内燃機関11の出力が遮断されても、MG2の出力は最終ギヤ71に伝達されているため、トルク遮断を抑制するあるいはトルク遮断を回避することができる。
上記(d)のMG2を出力側に接続する場合、特に変速段を変更する変速時の内燃機関11のトルク遮断をMG2でアシストすることができる。第1速から第2速、第2速から第3速の間は第1スリーブ47と第1出力軸共用ギヤ42との係合を維持し、第3速から第4速、第4速から第5速の間は第1スリーブ47と第1出力軸共用ギヤ43との係合を維持する。そして、第3速で走行時に第1スリーブ47の係合を2つの第1出力軸共用ギヤ42、43の間で切り替える。このように制御することで、変速時、クラッチ12の切断によって内燃機関11の出力が遮断されても、MG2の出力は最終ギヤ71に伝達されているため、トルク遮断を抑制するあるいはトルク遮断を回避することができる。
(f)MG2で内燃機関11を始動する
その他に、内燃機関11が停止しているときに、上記(a)の状態でクラッチ12を接続状態とし、MG2を駆動すると内燃機関11を始動することができる。スターターを削減できる。
その他に、内燃機関11が停止しているときに、上記(a)の状態でクラッチ12を接続状態とし、MG2を駆動すると内燃機関11を始動することができる。スターターを削減できる。
(g)MG2で発電する
上記(a)の状態で、内燃機関11の出力によってMG軸22を回転させ、MG2で発電し、発電したエネルギーをバッテリー62に充電する。また、(b)に記載したように、制動時に、MG2が出力側に接続されており、クラッチ12を切断することで、MG2を発電機として使用し、発電したエネルギーはバッテリー62に充電する。
上記(a)の状態で、内燃機関11の出力によってMG軸22を回転させ、MG2で発電し、発電したエネルギーをバッテリー62に充電する。また、(b)に記載したように、制動時に、MG2が出力側に接続されており、クラッチ12を切断することで、MG2を発電機として使用し、発電したエネルギーはバッテリー62に充電する。
(効果)
本実施形態1の動力伝達装置は、MG2を入力軸3側又は出力側(第1出力軸4及び第2出力軸5)に接続することができる。そのため、例えばMG2の出力を入力軸3側及び出力側から入力して内燃機関11の出力をサポートでき、制動時に効率的に発電でき、内燃機関11をMG2で起動(駆動)できる。
本実施形態1の動力伝達装置は、MG2を入力軸3側又は出力側(第1出力軸4及び第2出力軸5)に接続することができる。そのため、例えばMG2の出力を入力軸3側及び出力側から入力して内燃機関11の出力をサポートでき、制動時に効率的に発電でき、内燃機関11をMG2で起動(駆動)できる。
本実施形態1の動力伝達装置は、MG2を出力側に接続する際、第1スリーブ46を2つの第1出力軸共用ギヤ42、43のうちどちらかに係合して、MG2の出力を異なる変速比で第1出力軸4及び第2出力軸5に伝達できる。そのため、2つの変速比を低速時と高速時とに対応できるように設定することで、MG2の出力を全ての変速段に対応させることができる。そして、MG2の出力を異なる変速比に出力できるため、変速時の内燃機関11のトルクが遮断される際、低高速段の何れの場合にもMG2でアシストしてトルク遮断を回避することができる。
また、本実施形態1の動力伝達装置は、MG2を出力側に接続し、MG2のみで走行する場合、2つの入力軸変速ギヤ31、32、2つの第1出力軸変速ギヤ44、45、第2出力軸変速ギヤ52、後進段ギヤ54及びパーキングロック用ギヤ55が静止している。よって、本実施形態1の動力伝達装置によれば、MG2のみで走行する際、引きずり損失が抑制することができる。
そして、本実施形態1の動力伝達装置は、MG2の出力を異なる変速比で変速して、各変速段の走行のサポートや変速時のトルクをアシストするのに使用される入力軸共用ギヤ33と第1出力軸共用ギヤ42とのギヤ対及び入力軸共用ギヤ34と第1出力軸共用ギヤ43とのギヤ対が、変速段のギヤ対も兼ねている。その上、第1出力軸4上の第1出力軸出力ギヤ41と第2出力軸5上の第2出力軸出力ギヤ51とは、それぞれ最終ギヤ71に常時噛合する。つまり、軸方向でほぼ同じ位置に配置される。更に、入力軸3上の入力軸変速ギヤ32は、第1出力軸4上の第1出力軸変速ギヤ45と第2出力軸5上の第2出力軸変速ギヤ52とに常時噛合しており、2つの変速段のギヤ対の一方として共用されている。そして、後進段ギヤ54のためのアイドラギヤは、変速段のギヤ対である入力軸変速ギヤ31と第1出力軸変速ギヤ44の第1出力軸変速ギヤ44であり、第1出力軸変速ギヤ44は共用されている。よって、本実施形態1の動力伝達装置は、軸方向への延長が抑制されている。多段化する場合も上記のようにギヤを共用しやすい構成のため、軸方向の延長も比較的抑制できる。
従って、本実施形態1の動力伝達装置によれば、上記したように低高速段の変速時のトルク遮断にも対応が可能であり、電動発電機のみの走行時の引き摺り損失も抑制されて効率良く走行が行え、その上軸方向の延長が抑制されて搭載性に優れている。
(その他の実施形態)
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されてものではない。例えば、以下のようなものが考えられる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されてものではない。例えば、以下のようなものが考えられる。
(1)各変速段に対応するギヤは軸方向で入れ替え可能である。ただし、トルク遮断のアシストに用いられ、MG2の出力を異なる2つの変速比で変速できる2つのギヤ対は、全変速段のうち連続していない変速段の2つで、最低速段及び最高速段以外から選択されるのが好ましい。
(2)MG2の出力を2つではなく3つ以上の変速比で変速する構成でもよい。その場合、入力軸3上の入力軸共用ギヤは中空軸36によって回転同期するように構成し、第3スリーブ35の増設は必要ない。
11:内燃機関、12:クラッチ、13〜16:アクチュエータ、
2:MG(電動発電機)、22:MG軸(電動発電機軸)、
221:MGギヤ(電動発電機ギヤ)、
3:入力軸、31,32:入力軸変速ギヤ、33,34:入力軸共用ギヤ、
35:第3スリーブ(入力軸接続手段)、36:中空軸、
4:第1出力軸、41:第1出力軸出力ギヤ、42,43:第1出力軸共用ギヤ、
44,45:第1出力軸変速ギヤ、46,47:第1スリーブ(第1接続手段)、
5:第2出力軸、51:第2出力軸出力ギヤ、52:第2出力軸変速ギヤ、
53:第2スリーブ(第2接続手段)、54:後進段ギヤ、
55:パーキングロック用ギヤ、
6:制御手段、61:駆動・発電手段、62:バッテリー、
71:最終ギヤ、
8:追加軸、81:追加軸ギヤ。
2:MG(電動発電機)、22:MG軸(電動発電機軸)、
221:MGギヤ(電動発電機ギヤ)、
3:入力軸、31,32:入力軸変速ギヤ、33,34:入力軸共用ギヤ、
35:第3スリーブ(入力軸接続手段)、36:中空軸、
4:第1出力軸、41:第1出力軸出力ギヤ、42,43:第1出力軸共用ギヤ、
44,45:第1出力軸変速ギヤ、46,47:第1スリーブ(第1接続手段)、
5:第2出力軸、51:第2出力軸出力ギヤ、52:第2出力軸変速ギヤ、
53:第2スリーブ(第2接続手段)、54:後進段ギヤ、
55:パーキングロック用ギヤ、
6:制御手段、61:駆動・発電手段、62:バッテリー、
71:最終ギヤ、
8:追加軸、81:追加軸ギヤ。
Claims (4)
- 動力源として内燃機関及び電動発電機と、
同期回転する電動発電機軸を備え、前記電動発電機の出力又は前記電動発電機への入力のために回転する電動発電機軸と、
前記内燃機関の出力及び前記電動発電機の出力が入力される入力軸と、
前記入力軸に並列に配置される第1出力軸及び第2出力軸と、
を有し、
前記入力軸に、前記入力軸と同期回転する変速のための1以上の入力軸変速ギヤと、前記入力軸と相対回転可能で前記電動発電機ギヤと常時噛合し同期回転する2つ以上の入力軸共用ギヤと、前記入力軸と同期回転し前記入力軸共用ギヤと同期回転可能に接続する入力軸接続手段と、が配置され、
前記第1出力軸に、前記第1出力軸と同期回転し駆動輪へと動力を伝達する最終ギヤに常時噛合する第1出力軸出力ギヤと、前記第1出力軸と相対回転可能で前記入力軸変速ギヤに常時噛合する変速のための1以上の第1出力軸変速ギヤと、前記第1出力軸と相対回転可能で前記入力軸共用ギヤと常時噛合する2つ以上の第1出力軸共用ギヤと、前記第1出力軸変速ギヤ及び前記第1出力軸共用ギヤに同期回転可能に接続し前記第1出力軸と同期回転する第1接続手段と、が配置され、
前記第2出力軸に、前記第2出力軸と同期回転し前記最終ギヤに常時噛合する第2出力軸出力ギヤと、前記第2出力軸と相対回転可能で前記入力軸変速ギヤに常時噛合する変速のための1以上の第2出力軸変速ギヤと、前記第2出力軸変速ギヤと同期回転可能に接続し前記第2出力軸と同期回転する第2接続手段と、が配置されることを特徴とするハイブリッド車の動力伝達装置。 - 少なくとも1つの前記入力軸変速ギヤは前記第1出力軸変速ギヤ及び前記第2出力軸変速ギヤと常時噛合している請求項1に記載のハイブリッド車の動力伝達装置。
- 前記2つ以上の入力軸共用ギヤは前記入力軸が内部に回転自在に貫通する中空軸で同期回転可能に連結しており、前記入力軸接続手段は1つである請求項1又は2に記載のハイブリッド車の動力伝達装置。
- 前記入力軸共用ギヤは変速ギヤの1つである請求項1〜3の何れか1項に記載のハイブリッド車の動力伝達装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012249451A JP2014097688A (ja) | 2012-11-13 | 2012-11-13 | ハイブリッド車の動力伝達装置 |
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ID=50940121
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- 2012-11-13 JP JP2012249451A patent/JP2014097688A/ja active Pending
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