JP2014097376A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】遊技図柄変動表示ゲーム中に現出される、操作手段を利用した遊技者参加型の特別演出を、操作手段の操作前に現出され、操作を促すための操作報知演出を含む前兆演出(S303)と、操作手段が操作された後に現出され、抽選手段による抽選結果を報知するための当否結着演出(S304〜S309)とを含む構成とする。前兆演出中においては、原点位置Aにある可動体役物60に当否結着演出が生起する前触れとなる運動を行わせ、当否結着演出中においては、抽選結果が当りである場合には可動体役物を原点位置Aから表示領域中央に向けて前進させた最終決着演出位置Cに移動させ、また抽選結果が非当選である場合には可動体役物を原点位置Aのままとする。
【選択図】図15
Description
遊技図柄の変動表示動作による図柄変動表示ゲームを実行し、前記抽選手段による抽選結果を反映表示する表示手段(特別図柄表示装置38a、38b、液晶表示装置36)と、
前記図柄変動表示ゲームに関する演出を現出する演出手段(液晶表示装置36、光表示装置45a、音響発生装置46a、可動体役物60、80)と、
前記演出手段による演出を現出制御する演出制御手段(演出制御部24)と、を備え、
前記図柄変動表示ゲームの表示結果として、前記表示手段に特定の図柄表示態様が停止表示された後、前記特別遊技状態を発生可能に構成された遊技機において、
遊技者が操作可能な少なくとも1つの演出用操作手段(枠演出ボタン13)と、
前記遊技図柄変動表示ゲーム中に現出される前記演出として、前記演出用操作手段を利用した遊技者参加型の特別演出(図12)を現出制御する特別演出制御手段(演出実行処理:図11)と、を備え、
前記演出手段には、前記図柄変動表示ゲームの結果が導出される前において、所定の原点位置から前記表示手段の表示領域中央に向かう方向に変化可能に構成され、その動作態様により前記抽選手段による抽選結果を事前報知可能に構成された可動体役物(60)が含まれ、
前記特別演出は、
前記演出用操作手段を操作される前に現出され、前記演出用操作手段の操作を促すための操作報知演出を含む前兆演出(図14のS303、図15(b))と、
前記演出用操作手段が操作された後に現出され、前記抽選手段による抽選結果を報知するための当否結着演出(図14のS304〜S309、図15(d)(e))とを含んで構成され、
前記特別演出制御手段は、
前記前兆演出中において、前記原点位置Aにある前記可動体役物(60)に前記当否結着演出が生起する前触れとなる運動(たとえば小刻みに振動する運動)を行わせる前兆演出中可動体役物制御手段(図14のS303)と、
前記当否結着演出中において、前記抽選手段による抽選結果が当りである場合には前記可動体役物を前記中間演出位置Aから表示領域中央に向けて前進させた最終決着演出位置Cに移動させる当り報知演出(図14のS308)を実行し、また前記抽選手段による抽選結果が非当選である場合には、前記可動体役物を前記原点位置Aのままとするハズレ報知演出(図14のS309)を実行する当否結着演出中可動体役物制御手段(図14のS304〜S309)と、を含む、
ことを特徴とする遊技機。
前記特別演出制御手段は、
前記前兆演出中において、前記原点位置Aにある前記可動体役物(60)に前記当否結着演出が生起する前触れとなる運動(たとえば小刻みに振動する運動)を行わせるとともに、前記第2可動体役物(80)を原点位置aのままとする前兆演出中可動体役物制御手段(図14のS303)と、
前記当否結着演出中において、前記抽選手段による抽選結果が当りである場合には前記第1可動体役物(60)を前記中間演出位置Aから表示領域中央に向けて前進させた最終決着演出位置Cに移動させるとともに、前記第2可動体役物(80)を前記原点位置aから表示領域中央に向けて前進させた最終決着演出位置bに移動させる当り報知演出(図14のS308)を実行し、また前記抽選手段による抽選結果が非当選である場合には、前記第1可動体役物(60)および前記第2可動体役物(80)をそれぞれ前記原点位置A、aのままとするハズレ報知演出(図14のS309)を実行する当否結着演出中可動体役物制御手段(図14のS304〜S309)と、を含む、
ことを特徴とする上記(1)に記載の遊技機。
<1.構成の概要:図1、図2>
図1は、本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機の外観を示す正面側の斜視図を、図2は遊技盤の正面側を示した図である。
次に、センター飾り48に設けた可動体役物について説明する。
第1可動体役物60と第2可動体役物80の構成と配置関係を図5に示す。
第2可動体役物80は、図5の上方に示すように、日本刀を模した立体モデルであって、抜刀した形を現出し得るように左右にスライド可能な左右一対の可動体81、82から構成されている。左可動体81は日本刀の柄81a、鍔81bおよび刀身部材81cを備え、右可動体82は鞘部材82aを備え、刀身部材81cは相手方の鞘部材82a中に部分的に挿抜し得るように差し込まれている。
次に図3を参照して、本実施形態に係るパチンコ遊技機1の遊技動作制御に係る制御装置について説明する。図3は、その制御装置の概要を示す制御ブロック図である。
主制御部20は、CPU201(主制御CPU)を内蔵したマイクロプロセッサを搭載するとともに、ROM202(主制御ROM)と、RAM203(主制御RAM)とを搭載し、全体としてマイクロコンピュータ(Z80システム相当品)を構成している。ROM202は、遊技動作制御に係る遊技データを記憶する記憶手段(主制御側記憶手段)として機能し、遊技動作制御手順を記述した制御プログラムの他、遊技動作制御に必要な種々のデータが格納されている。またRAM203は、ワークエリアやバッファメモリとして機能し、遊技進行の際に必要なデータが処理状態に応じて格納され利用される。また図示はしていないが、主制御部20は、特別図柄変動表示ゲームに係る抽選用乱数を生成するための乱数生成回路、Z80システムに周期的割込みや一定周期のパルス出力作成機能(ビットレートジェネレータ)や時間計測の機能を付与するCTC(Counter Timer Circuit)、CPUに割込み信号を付与するタイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を発揮する割込コントローラ回路なども備えている。また主制御部20は、電源遮断時に、電源遮断前の遊技状態を復帰するのに必要な復帰情報をバックアップする機能部(バックアップ手段)を備えている。
演出制御部24は、CPU241(演出制御CPU)を内蔵したマイクロプロセッサを搭載するとともに、ROM242(演出制御ROM)と、RAM243(演出制御RAM)とを搭載したマイクロコンピュータを中心に構成され、その他、音源IC、CTC、およびタイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備える割込みコントローラ回路などが設けられている。ROM242は、演出動作制御に係る遊技データを記憶する記憶手段(演出制御側記憶手段)として機能し、演出制御手順が記述された演出制御プログラムの他、演出動作制御に必要な種々のデータが格納されている。またRAM243は、ワークエリアやバッファメモリとして機能し、演出を現出する際に必要なデータが処理状態に応じて格納され利用される。この演出制御部24の主な役割は、主制御部20からの演出制御コマンドの受信、演出制御コマンドに基づく演出の選択決定、液晶表示装置36の画像表示制御、スピーカ46の音制御、装飾ランプ45やLEDの発光制御、可動体役物の動作制御などである。
次に、上記制御装置(図3)を用いた本実施形態のパチンコ遊技機1に係る遊技動作について説明する。
(4−1−1.特別図柄変動表示ゲーム、装飾図柄変動表示ゲーム)
本実施形態のパチンコ遊技機1では、所定の始動条件、具体的には、遊技球が上始動口34または下始動口35に遊技球が入球(入賞)したことに基づき、主制御部20において乱数抽選による「大当り抽選」が行なわれる。主制御部20は、その抽選結果に基づき、特別図柄表示装置38a、38bに特別図柄1、2を変動表示して特別図柄変動表示ゲームを開始させ、所定時間経過後に、その結果を特別図柄表示装置に導出表示して、これにより特別図柄変動表示ゲームを終了させる。
またパチンコ遊技機1においては、普通図柄始動口37に遊技球が通過(入賞)したことに基づき、主制御部20において乱数抽選による「補助当り抽選」が行なわれる。この抽選結果に基づき、LEDにより表現される普通図柄を普通図柄表示装置39aに変動表示させて普通図柄変動表示ゲームを開始し、一定時間経過後に、その結果をLEDの点灯と非点灯の組合せにて停止表示するようになっている。たとえば、普通図柄変動表示ゲームの結果が「補助当り」であった場合、普通図柄表示装置39aの表示部を特定の点灯状態(たとえば、2個のLED39が全て点灯状態、または「○」と「×」を表現するLEDのうち「○」側のLEDが点灯状態)にて停止表示させる。
次に、遊技状態について説明する。本実施形態に係るパチンコ遊技機1では、特別遊技状態である上記大当りの他、複数種類の遊技状態を発生可能に構成されている。本発明の理解を容易なものとするために、先ず、種々の遊技状態の発生に関連する機能(手段)について説明する。
本実施形態では、上記の普通図柄に関する機能、すなわち普通図柄確変機能、普通図柄時短機能、および開放延長機能は、特別図柄時短機能の作動開始条件と同じ条件となっているので、これら3つの機能が同じ契機にて動作することになる。しかし、上記の普通図柄確変機能、普通図柄時短機能、および開放延長機能を個々に着目した場合、これらの機能のうち少なくともいずれか1つが作動すると、上記の可動翼片47の作動率が向上する作動率向上状態となり下始動口35への入賞頻度が上昇することから、遊技状態としては、大当りの抽選結果を導出する特別図柄変動表示ゲームの始動条件の成立頻度が通常遊技状態より高まる「高ベース遊技状態(始動条件向上状態)」となる。なお、ここでいう「高ベース遊技状態」とは、普通図柄に関する機能が作動する場合の遊技状態をいい、特別図柄に関する機能、すなわち特別図柄確変機能および特別図柄時短機能の少なくともいずれか一方が作動する場合の遊技状態とは異なる。
次に、本実施形態に係るパチンコ遊技機の「当り」について説明する。
本実施形態に係るパチンコ遊技機1は、複数種類の当りを対象に大当り抽選を行うようになっている。この当り種別には、「16R長開放確変大当り」、「12R長開放確変大当り」、「12R長開放非確変大当り」、「2R短開放潜確大当り」、および「小当り」などの複数種類の当りが含まれる。
次に、上記した各当りによる当り遊技について説明する。
16R長開放確変大当りによる当り遊技(以下、「16R確変大当り遊技」と称する)は、規定ラウンド数を16ラウンドとする大当りであり、本実施形態では、1回のラウンド遊技における大入賞口40の最大開放時間が「長開放時間」の‘29.8秒’に設定される。ここで「長開放時間」とは、その時間内に大入賞口への入賞数が上記最大入賞数(たとえば、9個)に達する可能性がある(最大入賞数に達する可能性が十分ある)時間幅として定めたものである。
12R長開放確変大当りによる当り遊技(以下、「12R確変大当り遊技」と称する)と、12R長開放非確変大当りによる当り遊技(以下、「12R確変大当り遊技」と称する)は、規定ラウンド数を12ラウンドとする以外は、上述した16R確変大当り遊技の内容と同じある。したがって、この12R確変・12R非確変大当り遊技は、上記16R確変大当り遊技よりも相対的に低い利益が付与される大当り遊技となる(本実施形態では、4ラウンド分の賞球数差がある)。
2R短開放潜確大当りによる当り遊技(以下、「2R潜確大当り遊技」と称する)では、規定ラウンド数を2ラウンドとする大当りであり、本実施形態では、1回のラウンド遊技における大入賞口40の最大開放時間は「短開放時間」の0.1秒に設定される。ここで「短開放時間」とは、大入賞口への入賞自体を困難とする時間幅として定めたものである。本実施形態では、遊技球落下方向変換部材(センター飾り48や遊技くぎ)、または発射装置の性能(たとえば単位時間あたりの遊技球の連射速度性能)、あるいは大入賞口の形成位置などにより、上記「短開放時間」内に大入賞口閉鎖条件の一つである「最大入賞数」に達することが不可能なようになっている。2R潜確大当り遊技では、大入賞口40が短開放時間しか開放されずに、そのラウンド遊技数も2ラウンド分と少ないことから、実質的には賞球が殆ど得られない大当り遊技となっている(正確には、大入賞口40の入賞も発生する可能性はあるが、各ラウンド遊技の大入賞口の最大開放時間が短開放時間に設定される関係上、その可能性は極めて低くなり、実質的に、賞球が殆ど得られない)。
小当りによる当り遊技(以下、「小当り遊技」と称する)では、大入賞口40の開放が2回行われ、1回あたりの大入賞口40の最大開放時間が2R潜確大当り遊技の最大開放時間に相当する0.1秒に設定され、1回目の大入賞口40の閉鎖後、2回目の大入賞口40開放までのインターバル時間が2R潜確大当り遊技のラウンド間インターバル時間と同じ時間幅が設定される。また小当り遊技における大入賞口40の閉鎖条件に関しては、最大開放時間が経過した場合か、または大入賞口40に入賞した遊技球数が最大入賞数(たとえば、9個)に達した場合かのいずれか一方の条件が満たされた場合となっている。この点も2R潜確大当り遊技と同じである。つまり、この小当り遊技中において外見から捉えた大入賞口40の開閉動作が、上記2R潜確大当り遊技のものと実質的に同一の動作態様で制御されるようになっている。
次に図4を参照して、上記の各当り遊技後に移行される遊技状態について説明する。図4は、各当り遊技後に移行する遊技状態の説明に供する説明図である。
16R(長開放)確変大当り遊技後は、図4の1行目に図示のように、その当り当選時の遊技状態にかかわらず「確変状態」に移行される。この「確変状態」となった場合には、特別図柄変動表示ゲームの実行回数(特別図柄の変動表示動作回数(以下、「特別図柄の変動回数」と略す)が所定回数(本実施形態では、特別図柄変動表示ゲーム1および2の合計実行回数(特別図柄1および2の合計変動回数)):たとえば10000回)終了するまでの間か、またはその所定回数内で大当り(内部遊技状態の移行がない「小当り」を除く)が確定するまで(「大当りが確定」するまでとは、特別図柄が大当りを示す表示態様で停止表示され、大当り遊技の発生が確定した場合や、大当りに当選した場合であっても良い。以下同様)当該確変状態が継続され、その所定回数内で大当りが確定することなく特別図柄変動表示ゲームが終了したときには当該確変状態が終了して、次ゲームから「通常状態」に移行されるようになっている。本実施形態のパチンコ機1は、大当り抽選確率が少なくとも高確率となる遊技状態に移行された後、大当りに当選することなく特別図柄変動表示ゲームが所定回数終了した場合、当該高確率状態を終了させて大当り抽選確率を低確率に移行させる「回数切りの確変機(回数切り確変機(ST機))」となっている。以下、必要に応じて、この高確率状態が継続される特別図柄変動表示ゲーム(特別図柄の変動回数)の上限回数を「規定ST回数」と称する。なお本発明は「ST機」に限らず、次回大当りが確定するまで確変状態を継続させる構成としても良い。
12R(長開放)確変大当り遊技後は、図4の2行目に図示のように、その当り当選時の遊技状態にかかわらず「確変状態」に移行され、この確変状態となってからの遊技状態遷移は、上述した16R長開放確変大当りの場合と同じである。
12R(長開放)非確変大当り遊技後は、図4の3行目に図示のように、その当り当選時の遊技状態にかかわらず「時短状態」に移行される。この「時短状態」となった場合には、特別図柄変動表示ゲームの実行回数が所定回数(たとえば50回)終了するまでの間か、またはその所定回数内で大当りが確定するまで当該時短状態が継続し、その所定回数内で大当りが確定することなく特別図柄変動表示ゲームが終了したときには当該時短状態が終了して、次ゲームから「通常状態」に移行されるようになっている。
2R(短開放)潜確大当り遊技後は、図4の4行目に図示のように、その当り当選時の遊技状態に応じて、移行先の遊技状態が異なる。具体的には、当選時の遊技状態が「通常状態」であった場合には「潜確状態」に、時短状態であった場合には「確変状態」に、「確変状態」であった場合には「確変状態」に移行されるようになっている。なお潜確状態となった場合は、確変状態と同じく、特別図柄の変動回数がST規定回数終了するまでの間か、またはその回数内で大当りが確定するまで当該潜確状態が継続され、その回数内で大当りが確定することなく特別図柄変動表示ゲームが終了したときには当該潜確状態が終了して、次ゲームから「通常状態」に移行されるようになっている。
次に小当り遊技後の遊技状態(図4の5行目に)について説明する。ここで小当り遊技後に関しては、その小当り当選時の内部遊技状態がそのまま継続されるようになっている。つまり、小当り当選に起因した内部遊技状態の移行制御は行われない。このため、小当り当選時の内部遊技状態とその小当り遊技後の内部遊技状態とは、いずれも同じ内部遊技状態となる。この点、内部遊技状態の移行制御が行われうる「大当り」とは性質を異にする。しかし本実施形態では、小当り当選に起因した内部遊技状態の移行制御は行わない一方、後述の演出モードの移行制御は行うようになっている。これにより、小当り遊技後と2R潜確大当り遊技後とで同じ演出をなす演出モードに移行させた場合、演出上から、2R短開放潜確大当りに当選して「潜確状態」に移行したか否かが秘匿、つまり現在の大当り抽選確率状態が秘匿され、高確率状態への突入期待感を遊技者に与えることができるようになる。
(6−1.演出モード)
次に、演出モード(演出状態)について説明する。本実施形態のパチンコ遊技機1には、遊技状態に関連する演出をなす複数種類の演出モードが設けられており、その演出モード間を行き来可能に構成されている。上記演出モードには、具体的には、「通常状態」滞在中はこれに関連する演出をなす「通常演出モード」、「潜確状態」滞在中はこれに関連する演出をなす「潜確演出モード」、「確変状態」滞在中はこれに関連する演出をなす「確変演出モード」、現在の大当り抽選確率状態(内部遊技状態)を秘匿状態とし、遊技者に高確率状態の期待感を煽る演出をなす「秘匿演出モード」など、各遊技状態に応じた複数種類の演出モードが設けられている。
次に、予告演出について説明する。演出制御部24は、上述した演出モード下において、主制御部20からの演出制御コマンドの内容(変動パターン指定コマンドに含まれる変動パターン情報(たとえば当落抽選結果、リーチ演出の有無、および特別図柄の変動時間など)に基づき、大当り抽選結果に関連した様々な予告演出を現出制御する機能部(予告演出現出制御手段)を備える。斯様な演出態様には、「リーチ演出(リーチ変動パターンに係る演出態様)」に代表される予告演出の他、これらの演出に付随して、または単独的に発生するものが含まれる。これらの演出態様は、当り種別に当選したか否かの信頼度または期待度(以下、「当り当選期待度」と称する)を示唆(予告)し、遊技者の当り種別への当選期待感(当り当選期待感)を煽るための「煽り演出」として機能する。上記当り当選期待度は、演出の出現率(選択率)の高低や遊技状態に応じて変化する。たとえば、リーチ演出における当り当選期待度は、主として、リーチ演出の出現率(選択率)の高低に応じて変化する。具体的には、一のリーチ演出(たとえば、SPリーチ)が出現する場合の当り当選期待度は、大当り時およびハズレ時を含めた当該リーチ演出が実行される割合(当該リーチ演出の全出現率)のうち、大当りの場合に当該リーチ演出が実行される割合(当選時の当該リーチ演出の出現率)で示される。つまり、リーチ演出に対する当り当選期待度は、「当選時の当該リーチ演出の出現率/当該リーチ演出の全出現率」で示され、この期待度が異なるように、大当り抽選結果に関連して各リーチ演出の選択率が定められている。以下に、本実施形態に係る予告演出について説明する。
上記「リーチ演出」とは、リーチ状態を伴う演出態様をいい、具体的には、リーチ状態を経由して最終結果を表示するような演出態様をいう。この「リーチ状態」とは、装飾図柄変動表示ゲームの結果が導出される前段階において、当該装飾図柄変動表示ゲームの途中で導出表示される一部の装飾図柄が、大当り発生(大当り当選)を示す表示態様の一部を構成している状態で、未だ導出表示されていない装飾図柄の変動表示が行われている表示態様であり、換言すれば、大当り発生を示す表示態様が導出され易いことを遊技者に連想させうる変動表示態様をいう。たとえば、大当り発生(大当り当選)を示す装飾図柄の組合せが「7(左図柄)」「7(中図柄)」「7(右図柄)」である場合、所定の当り有効ライン上において、装飾図柄の一部が大当り発生(大当り当選)を示す表示態様の一部を表示しており(たとえば、左図柄と右図柄とが「7」を表示しているといった、いわゆる「聴牌状態(リーチ図柄)」を呈している。但し、最終的に導出される結果が必ずしも大当り発生を示す表示態様、たとえば「7(左図柄)」「7(中図柄)」「7(右図柄)」が導出されるとは限らない)、いまだ導出表示されていない装飾図柄(ここでは、聴牌状態(リーチ図柄)を形成していない中図柄)が、所定時間継続して停止、揺動、拡大縮小、または変形しながら、最終結果が表示される前段階で大当り発生の可能性が継続している状態やその様子をいう。したがって、たとえリーチ状態が形成されたからといって、装飾図柄変動表示ゲームの結果が必ずしも「大当り」になるとは限らず、最終的に導出された結果が大当りを示す停止表示態様(たとえば、「7(左図柄)」「7(中図柄)」「7(右図柄)」)でない場合は、今回のゲーム結果は「ハズレ」となる。
上記「ボタン予告演出」とは、遊技者が枠演出ボタン13を操作したか否かに応じて、演出の内容が変化し得る演出態様をいい、いわゆる、「遊技者参加型」の演出態様をいう。この「ボタン予告演出」では、所定の操作受付期間中、枠演出ボタン13が操作されたか否かに応じてその後の演出が変化するようになっている。たとえば、枠演出ボタン13の操作に起因して、現出中のキャラクター表示が変化したり、特殊な効果音が発生したり、後述の可動体役物に係る動作演出の動作態様が変化したりする。このように、枠演出ボタン13の操作前後で演出を変化させる「ボタン予告演出」を利用し、当り当選期待度または大当りが確定することを示唆することができるようになっている。このような「遊技者参加型」の演出態様は、遊技者があたかも遊技結果に影響を及ぼしているような感覚を与えることができるので、遊技の面白みを増すことができる。
(当否結着用演出について)
上記した特定の変動パターン、たとえばリーチ演出を伴う変動パターンに係る演出シナリオのなかには、複数種類の可動体役物を用いた当否結着用演出を伴うものがある。この当否結着用演出は、リーチ演出を伴わない変動パターン(通常変動パターン)よりも相対的に長い変動時間を持ち、最終的に大当りの当選を報知しうるリーチ変動パターンを利用して、そのリーチ演出中の期間(特にリーチ状態が形成された後)において現出される予告演出であり、最終決着段階中の前半処理において実行される前兆演出と、リーチ演出の最終決着段階中の後半処理において実行される当否結着演出(当り報知演出とハズレ報知演出とが二者択一的に実行される)とを一組とする演出である。
次に、上記した第1可動体役物60および第2可動体役物80の当否結着用演出時における動作について説明する。
図柄変動表示ゲームの演出シナリオが当否結着用演出付のリーチ演出を伴う演出シナリオであって、リーチ演出の最終決着段階に入る前である場合には、第1可動体役物60および第2可動体役物80は、図8(a)に示す原点位置A、aにて、それぞれ待機している状態にある。なお、図柄変動表示ゲームの演出シナリオがリーチ演出を伴わない演出シナリオ(通常変動パターンに係る演出シナリオ)である場合や、リーチ演出を伴う演出シナリオであっても可動体役物演出を実行しないものである場合には、図8(a)に示す原点位置A、aにて待機している。
まず、当否結着用演出付のリーチ演出を伴う演出シナリオがリーチ演出の最終決着段階の前半処理に入ると、第1可動体役物60が図8(a)に示す原点位置Aから液晶表示装置36の表示領域中央に向けて一段前進して、図8(b)に示す中間演出位置Bに移動し、これにより大当りを予感させる前兆演出を現出させる。
その後、当否結着用演出付のリーチ演出を伴う演出シナリオがリーチ演出の最終決着段階の後半処理に入ると、最終決着演出が実行され、当否抽選の抽選結果が大当りであるかハズレであるかに応じて、当り報知演出またはハズレ報知演出が実行される。
すなわち、当否結着用演出付のリーチ演出を伴う演出シナリオがリーチ演出の最終決着段階の後半処理に入ると、当否抽選の抽選結果が大当りと判明している図柄変動表示ゲームの場合には、大当りであることを報知する当り報知演出として、第1可動体役物60が図8(b)に示す中間演出位置(前兆演出位置)Bから表示領域中央に向けて更に一段前進し、図8(c)に示す最終演出位置(当り報知演出位置)Cに移動する。この最終演出位置Cでは、液晶表示装置36の表示領域内かつ表示領域の前方に第1可動体役物60の全体または大部分が入り込む状態となる。このように液晶表示装置36の表示領域に第1可動体役物60の全体または大部分が入り込む状態とすると、第1可動体役物60の外装または内装に設置されたLEDなどの装飾部が液晶表示装置36の表示領域に入り込むため、当該装飾部の発光と画像の相乗効果などにより、前兆演出や当否結着演出の演出効果が一層高められる。第2可動体役物80についても同様である。
また、第2可動体役物80が図8(b)に示す原点位置aから表示領域中央に向けて落下し、図8(c)に示す最終演出位置(当り報知演出位置)bに移動する。この最終演出位置bでは、液晶表示装置36の表示領域内かつ表示領域の前方に第2可動体役物80の全体が入り込む状態となる。さらに、このとき刀身部材81cが鞘部材82aから一部が抜き出された状態となり、抜き出た刀身部が発光する(図8(c)参照)。ここで「最終決着演出」とは、本実施形態の場合、可動体役物60、80が最終演出位置C、bに位置移動し、第2可動体役物80の左右一対の可動体がスライド移動する演出としているが、その他に、可動体役物60、80が振動や揺動運動や回転運動する場合を最終決着演出の内容に含めてもよい。
当否結着用演出付のリーチ演出を伴う演出シナリオがリーチ演出の最終決着段階の後半処理に入った場合であって、当否抽選の抽選結果がハズレと判明している図柄変動表示ゲームのときは、ハズレであることを報知するハズレ報知演出として、図8(b)に示すように中間演出位置(前兆演出位置)Bに来ていた第1可動体役物60を、図8(a)に示す原点位置Aに降下させて戻す。これにより、第1可動体役物60は液晶表示装置36の表示領域外に退去する。第2可動体役物80は原点位置aのままとする。なお、このハズレ報知演出を現出させる際には、ハズレである旨の効果音などの演出が発生するようにしても良い。
次に、図9〜図13を参照して、演出制御部24側における処理内容を詳細に説明する。
コマンド受信処理(ステップS100)では、演出制御CPU241が主制御部20から演出制御コマンドを受信したか否かを監視しており、主制御部20からの演出制御コマンドを受信した場合、その内容に対応する各種の設定処理を行う。また演出実行処理(ステップS200)では、コマンド受信処理(ステップS100)で設定された内容に従った演出を演出装置にて実行する。
図10はコマンド受信処理(ステップS100)において変動パターン指定コマンドを受信した場合に行われる変動パターン指定コマンド受信処理を示す。この処理では、受信した変動パターン指定コマンドに含まれる情報を取得し、その取得した情報に基づいて、現出すべき演出シナリオを構築する。具体的には、受信した変動パターンに対応する演出パターン、つまり装飾図柄の動きや予告演出など、演出シナリオを構成する演出要素を決定し、これらの演出をどのようなタイミングで現出させるかについての演出シナリオを構築し、その演出用シナリオデータをセットする。したがって、変動パターン指定コマンド受信処理は、可動体役物60、80に関し、図柄変動表示ゲーム中に当否結着用演出を発動させる前提となる実行条件が達成されたか否かを監視する実行条件監視手段として働く。なおここでは、本発明との係りの深い当否結着用演出付のリーチ変動パターンに着目して説明し、他の変動パターンについての説明は適宜省略して説明する。
図11は、演出実行処理(ステップS200)の内容を示すフローチャートである。この演出実行処理においては、変動パターン指定コマンド受信処理(図10)で設定された演出別の分岐が行われ(ステップS201)、該当する演出シナリオが実行される。
図12は演出Fのシナリオ実行処理の内容を、また図13はその可動体役物演出と表示画面の内容とが推移して行く様子を模式的に示したものである。
リーチ演出の最終決着段階の前半処理に入り、可動体役物60、80による当否結着用演出の発動条件が成立すると(ステップS301:YES)、枠演出ボタン13の操作を促す報知を行う(ステップS302)と共に、第1可動体役物60を図13(a)に示す原点位置Aから液晶表示装置36の表示領域中央に向けて一段前進させて、中間演出位置Bへ移動させる(ステップS303)。第1可動体役物60はその一部が液晶表示装置36の表示領域内に入りかつ表示領域前方に位置する状態となる。すなわち、この第1可動体役物60の動きによって大当りを予感させる「前兆演出」が現出される。また液晶表示装置36の画面に画像演出も発生し、第1可動体役物60による前兆演出とこの画像演出とが協働して当否結着準備演出を現出させる。なお、この前兆演出の実行段階では、第2可動体役物80は図13(b)に示す原点位置aにて待機している。
枠演出ボタン13を遊技者がON操作した瞬間、または枠演出ボタン13がON操作されることなく枠演出ボタン13の操作有効時間が経過した瞬間、演出シナリオはリーチ演出の最終決着段階の後半処理に入り、最終決着演出(当り報知演出またはハズレ報知演出)を実行する。
まずステップS306、S307に進み、当該図柄変動表示ゲームが大当り抽選で大当りした変動パターンに基づくものであるか否かを判断し、大当りに対応するものである場合は(ステップS306:NO、ステップS307:YES)、当り報知演出として、第1可動体役物60を、図13(b)に示す中間演出位置Bから図13(d)に示す最終演出位置(当り報知演出位置)Cに移動させる(ステップS308)。この最終演出位置Cでは、液晶表示装置36の表示領域内かつ表示領域の前方に第1可動体役物60の全体が入り込む状態となる。また、第2可動体役物80を図13(b)に示す原点位置aから図13(c)に示す最終演出位置(当り報知演出位置)bに移動させ、かつ抜刀状態に変化させ、露出部分を発光させる。この最終演出位置bでは、液晶表示装置36の表示領域内かつ表示領域の前方に第2可動体役物80の全体が入り込む状態となる。
一方、当該図柄変動表示ゲームがハズレの変動パターンに基づくものである場合(ステップS306:YES)、または小当りの変動パターンに基づくものである場合は(ステップS307:NO)、ハズレ報知演出として、中間演出位置(前兆演出位置)Bに来ていた第1可動体役物60を図13(e)に示す原点位置Aに戻す(ステップS309)。これにより、第1可動体役物60は液晶表示装置36の表示領域外に退去する。
前記特別図柄表示手段よりも表示領域が大きく、遊技盤の遊技領域に前側のセンター飾り(48)を通して当該表示領域が視認し得るように配置され、複数種類の図柄を変動させて行う図柄変動表示ゲームを表示する表示手段(液晶表示装置36)と、
前記センター飾りに一部または全部が隠れるようにして前記画像表示手段の表示領域周囲に設けられ、前記画像表示手段の表示領域周囲に原点位置を持つ可動体(61〜63、81〜82)が位置検出センサを備えた駆動機構(70、90)によって前記原点位置から前記画像表示手段の表示領域中央に向かう方向に変化し得るように構成された複数の可動体役物(60、80、51、52)と、
前記図柄変動表示ゲームを含む遊技の動作を統括的に制御する主制御部(20)と、
前記主制御部からの制御コマンドに基づき前記表示手段および前記可動体役物を含む演出手段における演出制御を司る演出制御部(24)と、
遊技者が操作可能な少なくとも1つの演出用操作手段(枠演出ボタン13)とを備え、
前記図柄変動表示ゲームの最終段階において実行される当否結着用演出において前記演出用操作手段を操作することにより、大当りの当否結果が前記可動体役物の動作態様により報知され得るように構成した遊技機において、
前記演出制御部は、
前記複数の可動体役物のうちの第1可動体役物(60)に関し、前記図柄変動表示ゲーム中において前記当否結着用演出の発動条件が達成されたか否かを監視する発動監視手段(演出Fのシナリオ実行処理:図14のS301)と、
前記図柄変動表示ゲーム中に発生させる演出を制御する演出制御手段(演出実行処理:図11)と、を有し、
前記演出制御手段は、
前記発動監視手段において前記当否結着用演出の発動条件が達成されることに基づき、前記図柄変動表示ゲームの最終段階の前半において、前兆演出として、前記原点位置Aにある前記第1可動体役物(60)に小刻みに振動する運動を行わせるとともに、前記演出用操作手段の操作を促す報知演出(ボタン画像130の表示)を行う前半制御手段(演出Fのシナリオ実行処理:図14のS302〜S303)と、
前記前兆演出において前記演出用操作手段の操作がなされたか、または前記演出用操作手段の操作を受け付ける所定の有効時間が経過したことを条件に(図14のS304:YES、S305:YES)、前記図柄変動表示ゲームの最終段階の後半に進み、最終決着演出として、当該図柄変動表示ゲームが大当りの場合には、前記第1可動体役物を前記原点位置Aから表示領域中央に向けて前進させた最終決着演出位置Cに移動させる当り報知演出を実行し、また当該図柄変動表示ゲームがハズレの場合には、前記第1可動体役物を前記原点位置Aのままとするハズレ報知演出を実行する後半制御手段と、を含む、
ことを特徴とする遊技機。
始動条件の成立に基づき、当落抽選と図柄抽選とを含む大当り抽選を行う大当り抽選手段と、
前記大当り抽選に当選したことを条件に遊技者に有利な大当り遊技を発生させる大当り発生手段と、
前記大当り抽選の抽選結果情報に基づき図柄の変動パターンと停止図柄を決定し、制御コマンドとして、図柄の変動パターン情報を含む変動パターン指定コマンドと、特別停止図柄の情報を含む装飾図柄指定コマンドとを演出制御部に送信する手段と、を有し、
前記変動パターン情報は当りの場合とハズレの場合を区別する情報とリーチ演出の発生を指定する情報を含んでおり、
前記演出制御部は、
前記変動パターン指定コマンドがリーチ演出を伴う変動パターン情報を含むことに基づいて、前記当否結着用演出の発動が許されるための実行条件が達成されたか否かを監視する実行監視手段(変動パターン指定コマンド受信処理:図10のS301、S105)を、さらに有し、
前記発動監視手段は、前記実行条件が達成されたことを条件に、前記図柄変動表示ゲーム中において前記当否結着用演出の発動条件が達成されたか否かを監視し、
前記演出制御手段は、前記発動監視手段において前記当否結着用演出の発動条件が達成されることに基づき、多数の演出シナリオのうちから前記当否結着用演出付のリーチ演出を伴う演出シナリオを選択し、当該演出シナリオにしたがって、前記第1可動体役物(60)を動作させて前記前兆演出と前記最終決着演出とを実行する、
ことを特徴とする上記(1)に記載の遊技機。
前記演出制御手段における前半制御手段は、前記図柄変動表示ゲームの最終段階の前半において、前兆演出として、前記第2可動体役物を原点位置aのままとし、
後半制御手段は、前記図柄変動表示ゲームの最終段階の後半において最終決着演出として、当該図柄変動表示ゲームが大当りの場合、当り報知演出の一環として、前記第2可動体役物を前記原点位置aから表示領域中央に向けて更に前進させた最終決着演出位置bに移動させ、また当該図柄変動表示ゲームがハズレの場合には、ハズレ報知演出の一環として、前記第2可動体役物を前記原点位置aのままとする、
ことを特徴とする上記(2)に記載の遊技機。
以上に説明した第1の実施形態では、発動条件が成立すると、前兆演出として第1可動体役物を中間演出位置へ移動させる演出を実行し、その後の最終決着演出において、当該図柄変動表示ゲームがハズレの変動パターンに基づく図柄変動表示ゲームであった場合には、ハズレ報知演出として第1可動体役物を中間演出位置から原点位置へ戻す形態について説明した。しかし本発明はこれに限らず、前兆演出として第1可動体役物を中間演出位置へ移動させる替わりに、原点位置Aにある第1可動体役物60に当否結着演出が生起する前触れとなる運動を行わせる実施形態(第2の実施形態)としてもよい。たとえば、第1可動体役物を小刻みに振動させる(突没方向や横方向や上下方向などに比較的小さい幅で往復動する動き、たとえば連打運動を繰り返す)演出を実行し、その後の最終決着演出において、当該図柄変動表示ゲームがハズレの変動パターンに基づく図柄変動表示ゲームであった場合には、当該小刻み振動を停止する構成とすることができる。
上記実施形態では、第1可動体役物60および第2可動体役物80の移動形態として、液晶表示装置の表示領域の下方から可動体61〜63が競り上がって中間演出位置(前兆演出位置)Bや最終演出位置Cに位置移動する昇降構造の形態と、液晶表示装置の表示領域の上方から可動体81、82が落下して最終演出位置bに位置移動する昇降構造の形態とについて説明したが、本発明はこれに限定されない。
上記第1の実施形態(図8、図16参照)において、第1可動体役物60の原点位置Aから中間演出位置Bまでの距離をL1とし、中間演出位置Bから最終演出位置Cまでの距離をL2としたとき、距離L1とL2については任意の長さに定めることができる。したがって、距離L1とL2を同じ長さに設定することもできるが、距離L1とL2の長さに大小関係を付けると、次のように遊技性を増すことができる。
L2>L1の関係に設定した場合、ハズレ時に第1可動体役物60が中間演出位置Bから原点位置Aに戻る距離L1よりも、当り時に第1可動体役物60が原点位置Aから中間演出位置Bに移動するまでの距離L1の方が長い関係になる。したがって、当り報知演出時の第1可動体役物60によるインパクトのある大きな動き(距離L2)を確保しつつ、ハズレ報知演出時における第1可動体役物60の可動距離(距離L1)も確保することが可能になる。
L1>L2の関係に設定した場合、相対的に長くなった原点位置Aから中間演出位置Bまでの距離L1を有効に活用すべく、距離L1の側で行う第1可動体役物60の動きを取り入れることにより、当り時のインパクトのある当り報知演出を創生することができる。たとえば、当り時に第1可動体役物60を中間演出位置Bから一旦原点位置Aに戻してから最終演出位置Cまで移動させる(中間演出位置B→原点位置A→最終演出位置C)という動きをさせる。このようにすると、当り時に第1可動体役物60の「中間演出位置B→原点位置A」の動きと「原点位置A→最終演出位置C」の動きを伴うので、当り時の第1可動体役物60によるインパクトのある動きを確保することができる。また、ハズレ時には第1可動体役物60が中間演出位置Bから長い距離L1を移動して原点位置Aに戻るので、ハズレ報知演出時における第1可動体役物60の長い可動距離(距離L1)も確保することが可能になるので、ハズレ報知演出の効果を増大させることができる。
また、この場合は、ハズレ時の第1可動体役物60の動き「中間演出位置B→原点位置A」が、当り時における第1可動体役物60の動き「中間演出位置B→原点位置A→最終演出位置C」と途中段階まで重なるため、ハズレ時において第1可動体役物60が原点位置Aに停止するその瞬間まで、第1可動体役物60が当り報知演出動作の前半をなぞるハズレ演出動作を行うことになる。このため、大当りしている遊技ではないかと遊技者に期待を抱かせることが可能となる。よって、ハズレ報知演出の効果を、ハズレ報知演出の効果に負けない実効あるものにすることができる。
<変形例3>
上記実施形態では、第1可動体役物60が中間演出位置Bに移動する場合に、第2可動体役物可動体80は位置移動しないものとして説明した。しかし、第1可動体役物60が中間演出位置Bに移動する場合、第2可動体役物可動体80も独自の中間演出位置b1に移動するように構成し、そして、ハズレ報知演出時においても、当り報知演出時と同じように、これらの複数の可動体役物(60、80)が同時にそれぞれの原点位置に戻るように構成することができる。
すなわち、第1可動体役物60および第2可動体役物可動体80が中間演出位置B、b1から原点位置A、aに戻る移動距離が同じ場合は、第1可動体役物60および第2可動体役物80を同時に中間演出位置B、b1から原点位置A、aに戻す。ただし、移動する速度が可動体役物によって異なっている場合は、その速度の相違を考慮して、第1可動体役物60および第2可動体役物可動体80が同時に原点位置に戻ることができる異なったタイミングに、原点位置に戻す開始タイミングを設定する。
第1可動体役物60および第2可動体役物可動体80が中間演出位置B、b1から原点位置A、aに戻る移動距離が異なる場合は、第1可動体役物60および第2可動体役物可動体80が同時に原点位置に戻ることができる異なったタイミングに、原点位置に戻す開始タイミングを設定するか、または、移動する速度を可動体役物によって異ならせて、第1可動体役物60および第2可動体役物可動体80が同時に原点位置に戻ることができる速度に設定する。
このようにすると、ハズレ報知演出時においても、当り報知演出時と同じように、複数の可動体役物(60、80)が同期して原点位置に戻るという可動体役物演出を実現することができる。
<変形例4>
また、ハズレ時に、二つの可動体役物が押し合いをしている姿を現出させるように構成することもできる。この場合、第1可動体役物60が原点位置A、中間演出位置B、最終演出位置Cに移動しうるのと同様に、第2可動体役物80も原点位置a、独自の中間演出位置b1、最終演出位置bに移動し得るように構成する。そして、ハズレ報知演出時には、一方では、第1可動体役物60が「中間演出位置B→最終演出位置C」という移動を行い、他方では第2可動体役物80が「原点位置a→中間演出位置b1→最終演出位置b→原点位置a」あるいは「原点位置a→中間演出位置b1→原点位置a」という動きをするように制御する。
このようにすると、ハズレ時の可動体役物を用いた演出時間を長く設定し、演出効果を増大させることができる。
<変形例5>
上記実施形態において、枠演出ボタン13は、そのボタン体をボタン配置面から突出可能な立体構造に構成してもよい。この立体構造の枠演出ボタンの場合、上記前兆演出時などの必要時に、ボタン体内部のランプを発光させながら、ボタン配置面からボタン体を突出させることで、遊技者に押すことを促すことになる。この場合は、ボタン配置面から突出したボタン体を、その頂面がボタン配置面のレベルとなるまで押し下げることで、枠演出ボタン13のボタン操作をしたことになる。
また、第1可動体役物60および/または第2可動体役物80にモーションセンサを設け、このモーションセンサに枠演出ボタン13の機能を果たさせるように構成することもできる。
<変形例6>
上記実施形態では、第1可動体役物60と第2可動体役物80はセンター飾り48に設けたが、可動体役物60、80は外枠4や前面枠2などの枠側に設けてもよい。そのように構成した場合、可動体役物60、80は液晶表示装置36の表示領域の前面に入り込まない形態となるが、遊技者に近い位置で可動体役物を可動させることができるので、ハズレ時の演出効果を高めることができる。
また第1可動体役物60と第2可動体役物80は、枠側に枠演出ボタン13として機能するように構成することもできる。
<変形例7>
上記実施形態では、第1可動体役物60と第2可動体役物80とが最終決着演出位置C、bで接近する態様として、接したり重なり合わない態様を説明したが、第1可動体役物60と第2可動体役物80とを、まとまりのある集合体(立体モデル)を形作る組合せ用素体、たとえばロボット模型の上半体と下半体を担うパーツとして構成し、これを最終決着演出位置C、bにおいて互いに接近して合体させ、まとまりのある集合体(ロボットの模型)を形作るように構成することもできる。
上記実施形態では、第1可動体役物60が最終決着演出位置Cに移動する場合に、可動体自体が変動しないものとして説明した。しかし、第1可動体役物60が回転、揺動または開閉などの姿態を変化させる運動を伴いながら最終決着演出位置Cに位置移動するように構成して、当り報知演出を現出させるようにしても良い。第2可動体役物80についても同様に可動体が姿態を変化させる運動を伴いながら位置移動するように構成することができる。
上記実施形態では、第1可動体役物60を液晶表示装置36の表示領域中央に向けて2段階に変化しうる構成としたが、3段階以上の多段階に変化しうる構成とすることができる。かかる構成の下では、以下のような変形例が可能である。
図17、図18に第3の実施形態を示す。
2 前枠、
3 遊技盤、
3a 遊技領域、
4 外枠、
5 球誘導レール、
6 ガラス扉、
7 前面操作パネル、
8 上受け皿ユニット、
9 上受け皿、
11 球貸しボタン、
12 カード返却ボタン、
13 枠演出ボタン、
14 球抜きボタン、
15 発射操作ハンドル、
19 遊技球払出装置、
20 主制御部、
21 枠用外部端子基板、
24 演出制御部、
28 発射制御基板、
29 払出制御基板、
31 電源基板、
32 発射装置、
34 上始動口、
35 下始動口、
36 液晶表示装置、
37 普通図柄始動口、
37a 普通図柄始動口センサ、
38a 第1特別図柄表示装置、
38b 第2特別図柄表示装置、
38c 保留複合表示装置、
39a 普通図柄表示装置、
39b ラウンド数表示装置、
40 大入賞口、
41 普通変動入賞装置、
42、52 特別変動入賞装置、
43 一般入賞口、
44 風車、
45 装飾ランプ、
45a 光表示装置、
46 スピーカ、
46a 音響発生装置、
47 可動翼片、
48 センター飾り、
49 アウト口、
51、52 可動体役物、
60 第1可動体役物、
61〜63 可動体、
64 モータ、
70 昇降機構、
71〜73 力伝達機構、
74 駆動レバー、
75 カムギヤ
76 アイドルギヤ、
77 カム、
78 原点位置検出スイッチ、
80 第2可動体役物、
81、82 左右一対の可動体、
81a 柄、
81b 鍔、
81c 刀身部材、
82a 鞘部材、
90 昇降駆動機構、
91 モータ、
92 ギヤ、
93 ベルト、
94 原点位置検出スイッチ、
95 最終演出位置検出スイッチ、
96 モータ、
97 ピニオン、
98 ラック、
201 主制御CPU、
202 主制御ROM、
203 主制御RAM、
241 演出制御CPU、
242 演出制御ROM、
243 演出制御RAM。
Claims (1)
- 遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるか否かに関する抽選を行う抽選手段と、
前記抽選手段による抽選結果に応じた表示結果を導出可能な表示手段と、
前記表示結果に関連する演出を実行する演出手段と、
前記演出手段による演出を実行制御する演出制御手段と、
遊技者が操作可能な少なくとも1つの操作手段と、
を備える遊技機において、
前記演出手段には、可動体役物が含まれ、
前記演出制御手段は、
前記操作手段を利用する特別演出を実行制御可能な特別演出制御手段と、
前記特別演出において前記操作手段の操作が有効となる所定の操作有効期間中に前記操作手段が操作されたか否かを判定する操作判定手段と、を含み、
前記特別演出制御手段は、
前記操作手段が操作される前に、所定の動作位置において所定の操作前動作態様を前記可動体役物に実行させる操作前可動体役物制御手段と、
前記操作有効期間中に前記操作手段が操作された場合、前記抽選手段による抽選結果に応じて、前記可動体役物を前記所定の動作位置とは異なる位置に制御可能に構成された操作後可動体役物制御手段と、を含む、
ことを特徴とする遊技機。
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