(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「-」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。
このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。
大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。
大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110~S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110~S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170~S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「-」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「-」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部030IWに関する説明)
次に、この実施の形態の特徴部030IWについて説明する。
(大当り判定テーブル)
図8-1は、大当り判定テーブルおよび変動パターンテーブルの一例を示す説明図である。このうち、図8-1(A)は、本特徴部030IWで用いられる大当り判定テーブルの一例である。図8-1(A)に示すように、本例では、当り判定用乱数にもとづいて、低確率状態においては約1/300の確率で大当りとすることに決定され、高確率状態においては約1/30の確率で大当りとすることに決定される。
なお、図8-1(A)に示す構成に限らず、例えば、第1特別図柄の変動表示を実行する場合と第2特別図柄の変動表示を実行する場合とのいずれであるかに応じて、大当り確率が異なるようにしてもよい。
また、例えば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成され、パチンコ遊技機1への電源投入時に設定確認処理や設定変更処理を実行し、現在の設定値を確認したり設定値を変更したりすることが可能とする場合には、いずれの設定値に設定されているかに応じて大当り確率が異なるようにしてもよい。
また、複数の大当り種別を設け、それぞれ有利度が異なるようにしてもよい。具体的には、大当り種別に応じて、大当り遊技におけるラウンド数や大当り遊技後の遊技状態が異なるようにしてもよい。この場合には、当り判定用乱数にもとづいて大当りとすることに決定したときに、種別判定用の乱数にもとづいて大当りの種別を決定する。
(変動パターンテーブル)
図8-1(B),(C)は、特徴部030IWにおける変動パターンテーブルの具体例を示す説明図である。このうち、図8-1(B)は、はずれ用の変動パターンテーブルの具体例を示している。また、図8-1(C)は、大当り用の変動パターンテーブルの具体例を示している。なお、図8-1(B),(C)に示す変動パターンテーブルは、いずれも低確率状態において用いられるものである。高確率状態や高ベース状態においては判定値の割合が異なる変動パターンテーブル(図示略)が用いられるようにしてもよい。
本例では、図8-1(B)に示すように、はずれとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPA1-1(通常変動)、変動パターンPA1-2(短縮変動)、変動パターンPA2-1(ノーマルリーチ)、変動パターンPA2-2(スーパーリーチA)、変動パターンPA2-3(スーパーリーチB)、変動パターンPA2-4(スーパーリーチA(チャンスアップ有))および変動パターンPA2-5(スーパーリーチB(チャンスアップ有))のいずれかに決定される。
また本例では、図8-1(C)に示すように、大当りとなる場合には、変動パターンとして、変動パターンPB2-1(ノーマルリーチ)、変動パターンPB2-2(スーパーリーチA)、変動パターンPB2-3(スーパーリーチB)、変動パターンPB2-4(スーパーリーチA(チャンスアップ有))および変動パターンPB2-5(スーパーリーチB(チャンスアップ有))のいずれかに決定される。
本例では、リーチ成立後のスーパーリーチ中に、アイテム(本例では鍵)をストックするストック演出と、ストックしたアイテム(鍵)を用いて他の演出の演出態様を変化させる(すなわち他の演出により示唆される大当り期待度を高める)チャンスアップ演出とを実行可能に構成されている。このような構成により、スーパーリーチ中の興趣を向上させることができるとともに、ストック演出およびチャンスアップ演出に対する期待感を高めることができる。以下、ストックしたアイテム(鍵)を用いてチャンスアップ演出を実行することを、ストックしたアイテム(鍵)を開放するともいう。
本例では、スーパーリーチは、リーチ成立後に繰り広げられる一連の演出である。チャンスアップ演出(およびストック演出)が実行されない変動パターンPA2-2,PA2-3,PB2-2,PB2-3にもとづいて演出制御が行われる場合には、スーパーリーチ中に、バトル演出の前哨となる前哨演出が実行されるスーパーリーチ前半パートAと、バトル演出が実行されるスーパーリーチ後半パートという2つのパートが存在する。また、チャンスアップ演出(およびストック演出)が実行される変動パターンPA2-4,PA2-5,PB2-4,PB2-5にもとづいて演出制御が行われる場合には、スーパーリーチ中に、ストック演出が実行されるスーパーリーチ導入パートと、前哨演出とともにチャンスアップ演出が実行されるスーパーリーチ前半パートBと、バトル演出が実行されるスーパーリーチ後半パートという3つのパートが存在する。このような構成により、スーパーリーチの盛り上がりが最高潮となるバトル演出が開始される前の期間において、ストック演出およびチャンスアップ演出が実行されるため、演出を徐々に盛り上げて演出効果を高めることができる。
本例では、図8-1(B),(C)に示すように、チャンスアップ演出(およびストック演出)が実行されるスーパーリーチの方が、チャンスアップ演出(およびストック演出)が実行されないスーパーリーチよりも大当り期待度が高く、さらにスーパーリーチBの方がスーパーリーチAよりも大当り期待度が高くなるように構成されている。このような構成により、チャンスアップ演出(およびストック演出)が実行されることや、いずれのスーパーリーチで実行されるかに対して期待を持たせることができる。
なお、図8-1に示す例に限らず、例えば、スーパーリーチの前に擬似連演出が1回または複数回実行される変動パターンを設け、擬似連演出の回数に応じて大当り期待度が異なるようにしてもよい。
次に、各変動パターンの構成について説明する。図8-2は、変動パターンの構成と変動時間の内訳の一例を示す説明図である。本例では、図8-2に示すように、変動パターンを構成する要素(当該変動パターンで実行される演出ともいえる)として、通常の態様で変動表示を行う「通常変動」と、通常変動よりも短縮された態様で変動表示を行う「短縮変動」と、リーチ演出としてノーマルリーチを行う「ノーマルリーチ」と、リーチ演出としてスーパーリーチ導入パートでストック演出を行う「スーパーリーチ導入(ストック演出)」と、スーパーリーチ前半パートAで前哨演出を行う「スーパーリーチ前半A(チャンスアップ演出なし)」と、スーパーリーチ前半パートBで前哨演出とともにチャンスアップ演出を行う「スーパーリーチ前半B(チャンスアップ演出あり)」と、スーパーリーチ後半パートでバトル演出を行う「スーパーリーチ後半(バトル演出)」と、大当りとなったことを祝福する当り時祝福演出を行う「当り時祝福演出」とがある。なお、図8-2に示す例に限らず、例えば、擬似連演出を行う要素など他の要素が設けられていてもよい。
図8-2に示すように、変動パターンPA1-1は、通常変動ではずれとなる変動パターンであり、変動パターンを構成する要素として「通常変動」(15秒)を含み、トータルの変動時間は15秒である。また、変動パターンPA1-2は、短縮変動ではずれとなる変動パターンであり、変動パターンを構成する要素として「短縮変動」(5秒)を含み、トータルの変動時間は5秒である。
また、変動パターンPA2-1は、ノーマルリーチを経てはずれとなる変動パターンであり、変動パターンを構成する要素として「ノーマルリーチ」(20秒)を含み、トータルの変動時間は20秒である。
また、変動パターンPA2-2,PA2-3は、チャンスアップ演出が実行されないスーパーリーチ前半パートAと、スーパーリーチ後半パートとを経て、はずれとなる変動パターンであり、変動パターンを構成する要素として「スーパーリーチ前半A(チャンスアップ演出なし)」(30秒)と、「スーパーリーチ後半(バトル演出)」(40秒)とを含み、トータルの変動時間は70秒である。
また、変動パターンPA2-4,PA2-5は、スーパーリーチ導入パートと、チャンスアップ演出が実行されるスーパーリーチ前半パートBと、スーパーリーチ後半パートとを経て、はずれとなる変動パターンであり、変動パターンを構成する要素として「スーパーリーチ導入(ストック演出)」(30秒)と、「スーパーリーチ前半B(チャンスアップ演出あり)」(40秒)と、「スーパーリーチ後半(バトル演出)」(40秒)とを含み、トータルの変動時間は110秒である。
また、変動パターンPB2-1は、ノーマルリーチから大当りとなる変動パターンであり、変動パターンを構成する要素として「ノーマルリーチ」(20秒)と「当り時祝福演出」(20秒)とを含み、トータルの変動時間は40秒である。
また、変動パターンPB2-2,PB2-3は、チャンスアップ演出が実行されないスーパーリーチ前半パートAと、スーパーリーチ後半パートとを経て、大当りとなる変動パターンであり、変動パターンを構成する要素として「スーパーリーチ前半A(チャンスアップ演出なし)」(30秒)と、「スーパーリーチ後半(バトル演出)」(40秒)と、「当り時祝福演出」(20秒)とを含み、トータルの変動時間は90秒である。
また、変動パターンPB2-4,PB2-5は、スーパーリーチ導入パートと、チャンスアップ演出が実行されるスーパーリーチ前半パートBと、スーパーリーチ後半パートとを経て、大当りとなる変動パターンであり、変動パターンを構成する要素として「スーパーリーチ導入(ストック演出)」(30秒)と、「スーパーリーチ前半B(チャンスアップ演出あり)」(40秒)と、「スーパーリーチ後半(バトル演出)」(40秒)と、「当り時祝福演出」(20秒)とを含み、トータルの変動時間は130秒である。
なお、図8-2に示す例では、スーパーリーチAとスーパーリーチBとで、スーパーリーチ前半パートおよびスーパーリーチ後半パートの演出時間が共通であるが、このような構成に限らず、スーパーリーチの種類に応じて演出時間が異なるようにしてもよい。
(スーパーリーチ中の各演出の実行タイミング)
次に、ストック演出およびチャンスアップ演出の実行タイミングについて説明する。図8-3は、各演出の実行タイミングの一例を示すタイミングチャートである。
本例では、主基板11側で決定される変動パターンにより変動時間(すなわち総演出実行時間ともいえる)が決定され、演出制御基板12側で変動パターンにもとづいてストック演出やチャンスアップ演出の実行タイミングや、演出実行時間が決定される。ただし、詳細については後述するが、演出の種類によっては、変動パターンに対応して実行タイミングが予め定められているものもある。なお、本例の構成に限らず、ストック演出やチャンスアップ演出の実行タイミングや演出実行時間が予め定められた変動パターンを設けておき、主基板11側でいずれかの変動パターンに決定するようにしてもよい。
図8-3(A)には、チャンスアップなしのスーパーリーチが実行される場合が示されている。この場合には、図8-3(A)に示すように、スーパーリーチ前半パートAにおいて前哨演出が実行され、スーパーリーチ後半パートにおいてバトル演出が実行される。
図8-3(B)には、チャンスアップありのスーパーリーチが実行される場合が示されている。この場合には、まずスーパーリーチ導入パートにおいてストック演出が実行される。そして、スーパーリーチ前半パートBにおいて前哨演出とともにチャンスアップ演出が実行される。そして、スーパーリーチ後半パートにおいてバトル演出が実行される。
図8-3(B)に示すように、本例では、ストック演出中のタイミングA~C(図8-3(B)に示す(A)~(C)のタイミング)の最大3つのタイミングにおいてアイテム(鍵)をストックする機会が設けられている。なお本例では、ストック演出においてアイテム(鍵)をストックする機会として、最大3つのタイミングが設けられているが、このような構成に限らず、最大2以下であってもよいし、4以上であってもよい。
また本例では、スーパーリーチ前半パートにおけるタイトル表示(タイトル表示を表示する演出)と、アクティブ表示(アクティブ表示を表示する演出)と、セリフ表示(セリフ表示を表示するセリフ演出)と、飾り図柄(飾り図柄を表示する飾り図柄演出)とは、それぞれ演出態様によって示唆する大当り期待度が異なり、対応するチャンスアップ演出が実行されると演出態様が変化する(すなわち示唆する大当り期待度が高くなる)ように構成されている。
具体的には、ストック演出においてアイテム(鍵)が1つストックされた場合には、タイトル表示(タイトル表示を表示する演出)、アクティブ表示(アクティブ表示を表示する演出)、セリフ表示(セリフ表示を表示するセリフ演出)、飾り図柄(飾り図柄を表示する飾り図柄演出)のいずれかを対象とするチャンスアップ演出が1回実行され、ストック演出においてアイテム(鍵)が2つストックされた場合には、タイトル表示(タイトル表示を表示する演出)、アクティブ表示(アクティブ表示を表示する演出)、セリフ表示(セリフ表示を表示するセリフ演出)、飾り図柄(飾り図柄を表示する飾り図柄演出)のうちの2つを対象としてチャンスアップ演出がそれぞれ1回実行され、ストック演出においてアイテム(鍵)が3つストックされた場合には、タイトル表示(タイトル表示を表示する演出)、アクティブ表示(アクティブ表示を表示する演出)、セリフ表示(セリフ表示を表示するセリフ演出)、飾り図柄(飾り図柄を表示する飾り図柄演出)のうちの3つを対象としてチャンスアップ演出がそれぞれ1回実行される。なお本例の構成に限らず、一の演出を対象としてチャンスアップ演出が複数回実行されるようにしてもよい。この場合には、チャンスアップ演出が実行されるごとに、ストックされたアイテム(鍵)が開放される。
図8-3(B)に示すように、本例では、スーパーリーチ前半パートにおいてチャンスアップ演出を実行可能なタイミングとして、第1~第5タイミング(図8-3(B)に示す(1)~(5)のタイミング)が設けられている。なお本例では、スーパーリーチ前半パートにおける第1~第5タイミングは、変動パターンごと(またはスーパーリーチの種類ごと)にそれぞれ定められているが、いずれの変動パターン(またはスーパーリーチの種類)でも共通のタイミングであってもよい。
また本例では、図8-3(C)に示すように、タイトル表示(タイトル表示を表示する演出)を対象とするチャンスアップ演出は、第1タイミングにおいて実行可能であり、アクティブ表示(アクティブ表示を表示する演出)を対象とするチャンスアップ演出は、第2タイミングまたは第4タイミングにおいて実行可能であり、セリフ表示(セリフ表示を表示するセリフ演出)を対象とするチャンスアップ演出は、第3タイミングにおいて実行可能であり、飾り図柄(飾り図柄を表示する飾り図柄演出)を対象とするチャンスアップ演出は、第5タイミングにおいて実行可能であるように構成されている。
アクティブ表示(アクティブ表示を表示する演出)を対象とするチャンスアップ演出が第2タイミングと第4タイミングとのいずれにおいて実行されるかは、抽選により決定される。一方で、タイトル表示(タイトル表示を表示する演出)、セリフ表示(セリフ表示を表示するセリフ演出)または飾り図柄(飾り図柄を表示する飾り図柄演出)を対象とするチャンスアップ演出が実行されるタイミングは、変動パターンごとに固定的に定められている。なお、このような構成に限らず、アクティブ表示(アクティブ表示を表示する演出)を対象とするチャンスアップ演出が実行されるタイミングが、固定的に定められているようにしてもよいし、タイトル表示(タイトル表示を表示する演出)、セリフ表示(セリフ表示を表示するセリフ演出)または飾り図柄(飾り図柄を表示する飾り図柄演出)を対象とするチャンスアップ演出が実行されるタイミングが、複数のタイミングのうちのいずれかに抽選により決定されるようにしてもよい。
なお、チャンスアップ演出の対象となる演出の実行順序は、図8-3に示す例に限らず、他の順序であってもよい。ただし、チャンスアップ演出の対象となる順序が後になるほど、チャンスアップ演出により大当り期待度が向上しやすい(例えば、大当り期待度が高い演出態様に変化しやすい)ようにすることが望ましい。そのような構成により、いずれのタイミングでチャンスアップ演出が実行されるかに注目させることができるとともに、変化するタイミングに期待を持った(例えば、スーパーリーチ前半パートが進むにつれて期待が高まった)遊技者を落胆させてしまうことを防止することができる。
また本例では、スーパーリーチ中にチャンスアップ演出が実行される場合には、必ずストック演出も実行されるように構成されているが、このような構成に限らず、ストック演出が実行されることなくチャンスアップ演出が実行されるパターンも存在するようにしてもよい。このように構成する場合には、例えば、ストック演出とチャンスアップ演出とを含む変動パターンと、ストック演出を含まずチャンスアップ演出を含む変動パターンとを予め設けておき、主基板11側で前者の変動パターンに決定したときには、決定された変動パターンにもとづいて演出制御基板12側で後述する図8-5~図8-8に示す態様によりストック演出およびチャンスアップ演出の演出内容を決定し、主基板11側で後者の変動パターンに決定したときには、決定された変動パターンにもとづいて演出制御基板12側でチャンスアップ演出の実行の有無と、実行するチャンスアップ演出の種類を決定する。このように、ストック演出が実行されることなくチャンスアップ演出が実行されるパターンも設けることにより、チャンスアップ演出の存在感が増し、チャンスアップ演出が将来的に実行されることが可視化されている状況において遊技者が優越感を持ちながら演出を楽しむことができる。さらにこのような場合に、ストック演出が事前に実行される方が、実行されない場合よりも数多くのチャンスアップ演出が実行される割合が高くなるように構成し(すなわちチャンスアップ演出により大当り期待度が高くなりやすいように構成し)、ストック演出が実行されることを優位に位置づけ、ストック演出が実行されることに期待させることができるようにしてもよい。
また本例では、スーパーリーチにおいて、常にスーパーリーチ前半パートとスーパーリーチ後半パートとが存在するが、このような構成に限らず、例えば、ストック演出が実行される場合には、スーパーリーチ前半パートを省略して、スーパーリーチ導入パートの次はスーパーリーチ後半パートとなるようにし、後半パートの中でチャンスアップ演出を行うようにしてもよい。このような構成により、期待度が高いリーチの総演出実行時間が長くなりすぎないようにすることができる。
なお、スーパーリーチ前半パートが省略される例外パターンを設ける場合には、前提となる省略されない基本パターンでは、スーパーリーチ前半からスーパーリーチ後半へ発展する際に、前半と後半の境目でスーパーリーチに係る演出画像を全て覆う態様で他の演出画像が表示されたり、前半と後半とで演出内容がはっきり分けられたりしていることが望ましい。例えば、前半と後半の境目で、後述する図8-15(13)に示すチャンスアップ演出に係るエフェクト画像やキャラクタ、「保留ランクアップ」の文字表示のような画像を、スーパーリーチに係る演出画像を全て覆う態様で表示するようにしてもよい。また例えば、前半パートでは前哨演出が実行され、後半パートではバトル演出が実行されるようにして演出内容を分けてもよいし、前半パートでは戦闘シーンが表示され、後半パートではキャラクタが必殺技を繰り出すなどの決着シーンが表示されるようにして演出内容を分けてもよい。このようにすることにより、スーパーリーチ前半パートが省略されるときにも、演出の流れに違和感がないようにすることができる。
また、図8-3に示す例では、便宜上ストックするタイミングや、チャンスアップ演出が実行されるタイミングについて、間隔が均一になっているが、均一でなくてもよく、それぞれ期間内の任意のタイミングでよい。
(スーパーリーチにおける各演出の実行時間)
次に、スーパーリーチにおける各演出の実行時間について説明する。図8-4は、スーパーリーチ前半パートおよび後半パートにおける各演出の実行時間を示す説明図である。
図8-4に示す例のうち、図8-4(A)には、スーパーリーチ前半パートの第1タイミング(図8-4に示す(1)のタイミング)でタイトル表示(タイトル表示を表示する演出)を対象とするチャンスアップ演出が実行され、第3タイミング(図8-4に示す(3)のタイミング)でセリフ表示(セリフ表示を表示するセリフ演出)を対象とするチャンスアップ演出が実行され、第5タイミング(図8-4に示す(5)のタイミング)で飾り図柄(飾り図柄を表示する飾り図柄演出)を対象とするチャンスアップ演出が実行される例(後述するチャンスアップ演出の第8演出パターンに相当する)が示されている。
また、図8-4(B)には、スーパーリーチ前半パートの第1タイミングでタイトル表示(タイトル表示を表示する演出)を対象とするチャンスアップ演出が実行され、第5タイミングで飾り図柄(飾り図柄を表示する飾り図柄演出)を対象とするチャンスアップ演出が実行される例(後述するチャンスアップ演出の第7演出パターンに相当する)が示されている。
また、図8-4に示す例では、スーパーリーチ後半パートにおいて、変動終了前に(例えば、大当りに制御されることを報知する際に)可動体32が動作する可動体演出が実行される。
本例では、図8-4(A)に示すチャンスアップ演出を伴わないセリフ演出が実行される場合と、図8-4(B)に示すチャンスアップ演出を伴うセリフ演出が実行される場合とに示されるように、チャンスアップ演出の対象となる演出は、チャンスアップ演出により演出態様が変化するときには、チャンスアップ演出により演出態様が変化しないときよりも、実行時間が長くなるように構成されている。具体的には、図8-4(A)に示すセリフ演出の演出実行時間T11の方が、図8-4(B)に示すセリフ演出の演出実行時間T12よりも長い。このような構成により、チャンスアップ演出が実行されるときに、チャンスアップ演出およびその対象となる演出を実行する期間(例えば、変化したことや、変化後の演出態様を報知する期間)を確保することができる。
なお、演出の演出実行時間がチャンスアップ演出の有無により変化する構成とすると、他の演出の実行タイミングに影響を及ぼすことから、演出制御に係るデータ量が増大したり、処理が複雑化したりするおそれがある。また変動時間(すなわち総演出実行時間)は変動パターンごとに予め固定的に定められていることから、演出が時間内に収まらない、または時間が余ってしまうというおそれがある。そこで本例では、可動体演出の実行期間をチャンスアップ演出の有無に応じて異ならせることで、他の演出への影響を抑えるとともに、全ての演出が違和感なく時間内に収まるようにしている。
すなわち本例では、図8-4(A)に示すセリフ演出の演出実行時間T11の方が、図8-4(B)に示すセリフ演出の演出実行時間T12よりも長い一方で、図8-4(A)に示す可動体演出の演出実行時間T21の方が、図8-4(B)に示す可動体演出の演出実行時間T12よりも短い。そして、飾り図柄(飾り図柄を表示する飾り図柄演出)を対象とするチャンスアップ演出の演出実行時間は共通である。
可動体演出として、例えば、可動体32を初期位置から画像表示装置5の表示領域前面の演出位置に移動させて当該演出位置に所定期間位置するように制御するとともに、当該所定期間に画像表示装置5において可動体演出を強調するようにエフェクト画像などを表示する制御を行い(この際、可動体32自体が演出位置で動作するようにしてもよい)、その後、可動体32が演出位置から初期位置に移動するという制御を行う場合には、可動体32が演出位置に位置する期間を長くする、または短くすることで可動体演出の演出実行時間を調整することができる。このように可動体演出の演出実行時間を調整することで、チャンスアップの有無による演出時間の細かな変化に対応することができる。このような構成により、演出の演出実行時間がチャンスアップ演出の有無により変化する構成としながら、演出制御に係るデータ量が増大したり処理が複雑化したりすることを防ぐとともに、全ての演出を違和感なく時間内に収めることができる。
なお演出時間の調整については、例えば、可動体演出以外の演出で行うようにしてもよい。例えば、可変表示結果がはずれであって変動終了前に可動体演出が実行されない場合には、変動終了前にスーパーリーチに係る演出画像から通常の背景画像に復帰させた後、はずれを示す飾り図柄の仮停止表示を行う時間を長くする、または短くすることで調整するようにしてもよい。
また本例では、チャンスアップ演出を複数回実行可能であり、実行されるチャンスアップ演出に応じて、実行時間を異ならせるように構成されている。具体的には、図8-4(A)に示すように、飾り図柄を対象とするチャンスアップ演出は、タイトル表示やセリフ表示を対象とするチャンスアップ演出よりも演出実行時間が長い。詳細については後述するが、飾り図柄を対象とするチャンスアップ演出は、タイトル表示やセリフ表示を対象とするチャンスアップ演出よりも大当り期待度が高いため、演出実行時間を長くすることで、演出効果を高めることができる。このような構成により、各種のチャンスアップ演出を好適な実行時間で実行することができ、演出効果を高めることができる。
また本例では、一の演出を対象とする一のチャンスアップ演出を実行しているときに、他の演出を対象とする他のチャンスアップ演出を実行しない。例えば、図8-4に示すように、対象が異なるチャンスアップ演出は所定期間経過した後に実行される。このような構成により、実行中のチャンスアップ演出に注目させることができる。
(可変表示開始設定処理)
図8-5は、図7に示された演出制御プロセス処理における可変表示開始設定処理(ステップS171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップ030IWS801)。次いで、演出制御用CPU120は、ステップ030IWS801で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップ030IWS802)。すなわち、演出制御用CPU120によってステップ030IWS802の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の可変表示の表示結果(飾り図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、演出制御用CPU120は、ステップ030IWS802において、擬似連中の仮停止図柄としてチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせや、図柄の組み合わせのうち中図柄が擬似連専用の特殊図柄(「NEXT」などの文字が記載され、数字が記載されておらず大当りの組み合わせを構成し得ないもの)となるもの)も決定する。なお、演出制御用CPU120は、決定した飾り図柄の停止図柄を示すデータを飾り図柄表示結果格納領域に格納する。なお、ステップ030IWS802において、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて大当りであるか否かを判定し、変動パターンコマンドのみにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
そして、「はずれ」の場合には、上記以外の飾り図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った飾り図柄の組み合わせを決定する。
また、はずれであっても、「時短はずれ」である場合には、特殊図柄(例えば、星図柄)を含むはずれ図柄の飾り図柄の組み合わせを決定する。なお、時短種別に応じて異なる特殊図柄(例えば、ハート型図柄や菱形図柄)を含むはずれ図柄の飾り図柄の組み合わせを決定するように構成してもよい。
演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
次いで、演出制御用CPU120は、スーパーリーチ(チャンスアップ有)を含む変動パターンであるか否かを確認する(ステップ030IWS803)。そして、スーパーリーチ(チャンスアップ有)を含む変動パターンではない場合には、ステップ030IWS811に移行する。
スーパーリーチ(チャンスアップ有)を含む変動パターンである場合には、演出制御用CPU120は、ストック演出の演出パターンを決定する(ステップ030IWS804)。次いで、演出制御用CPU120は、チャンスアップ演出の演出パターンを決定する(ステップ030IWS805)。次いで、演出制御用CPU120は、チャンスアップ演出の対象となる演出の変化後の演出態様を決定する(ステップ030IWS806)。
その後、ステップ030IWS811に移行する。なお、ステップ030IWS804,S805,S806の詳細については後述する。
ステップ030IWS811では、演出制御用CPU120は、変動パターンおよび決定した演出の内容に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ030IWS811)。
次いで、演出制御用CPU120は、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップ030IWS812)。
プロセステーブルとは、演出制御用CPU120が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU120は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って画像表示装置5等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、飾り図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、画像表示装置5の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU120は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で飾り図柄を表示させる制御を行う。また、プロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
また、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ8L,8R)の制御を実行する(ステップ030IWS813)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。
また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
ステップ030IWS813の処理が実行されることにより、変動パターンおよび実行決定した内容に応じた演出が実現される。
次いで、演出制御用CPU120は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップ030IWS814)。
そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中演出処理(ステップS172)に対応した値にする(ステップ030IWS815)。
次に、可変表示開始設定処理においてストック演出の演出パターンを決定する処理(ステップ030IWS804)の詳細について説明する。
ステップ030IWS804では、例えば、図8-6(A)~(B)に示すストック演出パターン決定テーブルを参照して、ストック演出の演出パターンを決定する。
具体的には、変動パターンがスーパーリーチA(チャンスアップ有)の変動パターンPA2-4,PB2-4のときには、図8-6(A)示す第1ストック演出パターン決定テーブル(スーパーリーチA)を参照して、演出結果としてアイテム(鍵)を1つストックする第1演出パターン、演出結果としてアイテム(鍵)を2つストックする第2~第3演出パターンのいずれかに決定する。
また、変動パターンがスーパーリーチB(チャンスアップ有)の変動パターンPA2-5,PB2-5のときには、図8-6(B)示す第2ストック演出パターン決定テーブル(スーパーリーチB)を参照して、演出結果としてアイテム(鍵)を1つストックする第1演出パターン、演出結果としてアイテム(鍵)を2つストックする第2~第3演出パターン、演出結果としてアイテム(鍵)を3つストックする第4~第5演出パターンのいずれかに決定する。
本例では、図8-3、図8-6に示すように、ストック演出中のタイミングA、タイミングBおよびタイミングCにおいてアイテム(鍵)をストックする機会があり、例えば、第1演出パターンでは、タイミングAにおいてアイテム(鍵)を1つストックし、タイミングBおよびタイミングCにおいてはアイテム(鍵)をストックしない。また例えば、第5演出パターンでは、タイミングAにおいてアイテム(鍵)を1つストックし、タイミングBにおいてはアイテム(鍵)をストックせず、タイミングCにおいてアイテム(鍵)を2つストックする。このように本例では、各タイミングにおいて1つまたは複数のアイテム(鍵)をストックする機会が設けられている。
また本例では、図8-6(A)~(B)に示すように、ストック演出の各演出パターンは大当り時に決定される割合が異なるように構成されている。すなわち、ストックされるアイテム(鍵)の数、ストックされるタイミングに応じて、大当り期待度が異なるように構成されている。このような構成により、ストック演出の演出パターンに注目させることができる。
また本例では、図8-6(A)~(B)に示すように、スーパーリーチAとスーパーリーチBとで、決定され得るストック演出の演出パターンが異なるように構成されている。
具体的には、スーパーリーチAのときには最大2つのアイテム(鍵)をストック可能であり、スーパーリーチBのときには最大3つのアイテム(鍵)をストック可能である。このような構成により、いずれの種類のスーパーリーチにおいてストック演出が実行されるかに注目させることができる。
また本例では、図8-6(A)~(B)に示すように、いずれの演出パターンであっても、タイミングAでアイテム(鍵)がストックされる(換言すれば、ストック演出が実行されると少なくとも1つアイテム(鍵)がストックされる)ように構成されている。このような構成により、ストック演出が実行されてもアイテムがストックされないケースにより遊技者がストック演出に対して期待感を一切持たなくなってしまうことや、ストック演出に注目しなくなってしまうことを防止することができる。
本例では、ストック演出が実行されたとき方が実行されないときよりも大当り期待度が高くなるため、遊技者としてはストック演出の発生に期待する展開となる。そのため、例えば、スーパーリーチが開始される前のノーマルリーチ(画像表示装置5において左右図柄がテンパイして中図柄が変動している状態)において、ストック演出が実行されることを示唆する演出や、実行されるか否かを煽る演出を実行するようにしてもよい。例えば、ストック演出が実行される場合には、ノーマルリーチ状態において、中図柄として「キーストックタイム図柄」などの特殊図柄を停止させてストック演出に移行させるようにしてもよい。また例えば、ストック演出が実行される場合には、ノーマルリーチ状態において、中図柄の高速変動を開始し、スーパーリーチへの画面転換(ホワイトアウトなどさせて画像表示装置5の表示領域を覆う)後にスーパーリーチ前半パート(前哨演出)ではなく、ストック演出に移行させるようにしてもよい。
次に、可変表示開始設定処理においてチャンスアップ演出の演出パターンを決定する処理(ステップ030IWS805)の詳細について説明する。
ステップ030IWS805では、例えば、図8-7(A)~(E)に示すチャンスアップ演出パターン決定テーブルを参照して、チャンスアップ演出の演出パターンを決定する。
具体的には、変動パターンがスーパーリーチA(チャンスアップ有)の変動パターンPA2-4,PB2-4のいずれかであって、ステップ030IWS804で決定されたアイテムのストック数が1の場合には、図8-7(A)示す第1チャンスアップ演出パターン決定テーブル(スーパーリーチA:チャンスアップ1回)を参照して、チャンスアップ演出を1回行う第1~第3演出パターンのいずれかに決定する。
また、変動パターンがスーパーリーチA(チャンスアップ有)の変動パターンPA2-4,PB2-4のいずれかであって、ステップ030IWS804で決定されたアイテムのストック数が2の場合には、図8-7(B)示す第2チャンスアップ演出パターン決定テーブル(スーパーリーチA:チャンスアップ2回)を参照して、チャンスアップ演出を2回行う第5~第6演出パターンのいずれかに決定する。
また、変動パターンがスーパーリーチB(チャンスアップ有)の変動パターンPA2-5,PB2-5のいずれかであって、ステップ030IWS804で決定されたアイテムのストック数が1の場合には、図8-7(C)示す第3チャンスアップ演出パターン決定テーブル(スーパーリーチB:チャンスアップ1回)を参照して、チャンスアップ演出を1回行う第1~第4演出パターンのいずれかに決定する。
また、変動パターンがスーパーリーチB(チャンスアップ有)の変動パターンPA2-5,PB2-5のいずれかであって、ステップ030IWS804で決定されたアイテムのストック数が2の場合には、図8-7(D)示す第4チャンスアップ演出パターン決定テーブル(スーパーリーチB:チャンスアップ2回)を参照して、チャンスアップ演出を2回行う第5~第7演出パターンのいずれかに決定する。
また、変動パターンがスーパーリーチB(チャンスアップ有)の変動パターンPA2-5,PB2-5のいずれかであって、ステップ030IWS804で決定されたアイテムのストック数が3の場合には、図8-7(E)示す第5チャンスアップ演出パターン決定テーブル(スーパーリーチB:チャンスアップ3回)を参照して、チャンスアップ演出を3回行う第8演出パターンに決定する。
例えば、チャンスアップ演出の第1演出パターンでは、タイトル表示(タイトル表示を表示する演出)の演出態様を変化させるチャンスアップ演出が1回実行される。また例えば、チャンスアップ演出の第8演出パターンでは、タイトル表示(タイトル表示を表示する演出)の演出態様を変化させるチャンスアップ演出と、セリフ表示(セリフ表示を表示するセリフ演出)の演出態様を変化させるチャンスアップ演出と、飾り図柄(飾り図柄を表示する飾り図柄演出)の演出態様を変化させるチャンスアップ演出とがそれぞれ実行される。
なお本例では、チャンスアップ演出が実行される前に、チャンスアップ演出が実行されるか否かを煽るチャンスアップ煽り演出が実行される。チャンスアップ煽り演出には、演出後にチャンスアップ演出が実行されるものと、実行されないものとがあり、両者を区別するときには、前者をチャンスアップ煽り演出(真)、後者をチャンスアップ煽り演出(偽)ともいう。
チャンスアップ煽り演出(真)では、ストックされたアイテム(鍵)に対応する鍵穴を示唆する画像(例えば、鍵穴(示唆)画像030IWG13)が表示された後に、鍵穴を示す画像(例えば、鍵穴(実体)画像030IWG11)が表示される。一方、チャンスアップ煽り演出(偽)では、ストックされたアイテム(鍵)に対応する鍵穴を示唆する画像(例えば、鍵穴(示唆)画像030IWG13)が表示された後に、鍵穴を示す画像(例えば、鍵穴(実体)画像030IWG11)が表示されることなく、鍵穴を示唆する画像(例えば、鍵穴(示唆)画像030IWG13)が消去される。
本例では、チャンスアップ演出が実行される前に必ずチャンスアップ煽り演出(真)が実行される。そして、図8-7に示すように、例えば、チャンスアップ演出の第4演出パターンおよび第7演出パターンでは、セリフ表示(セリフ表示を表示するセリフ演出)を対象とするチャンスアップ演出が実行されるか否かを煽るが、結果的に実行されないチャンスアップ煽り演出(偽)が実行される。このような構成とすることにより、いずれの演出を対象とするチャンスアップ演出が実行されるかに注目させることができる。なお、図8-7に示す例に限らず、チャンスアップ演出が実行されないタイミングであって、ストックされているアイテム(鍵)が残存する状態であるときには、チャンスアップ煽り演出(偽)が実行されるようにしてもよい。
本例では、図8-7(A)~(E)に示すように、チャンスアップ演出の各演出パターンは大当り時に決定される割合が異なる(すなわち大当り期待度が異なる)ように構成されている。このような構成により、チャンスアップ演出の演出パターンに注目させることができる。また特に、チャンスアップ演出の対象となって変化するタイミングが後になるほど(つまり飾り図柄変化>セリフ表示変化>タイトル表示変化の順に)、大当り期待度が高くなるように構成されている。このような構成により、いずれのタイミングでいずれの演出を対象とするチャンスアップ演出が実行されるかに注目させることができる。
また本例では、飾り図柄(飾り図柄を表示する飾り図柄演出)の演出態様を変化させるチャンスアップ演出は、スーパーリーチAのときには実行されず、スーパーリーチBのときにのみ実行可能に構成されている。このような構成により、いずれの種類のスーパーリーチにおいてチャンスアップ演出が実行されるかに注目させることができる。
なお、図8-7に示す例に限らず、いずれの種類のスーパーリーチのときにも飾り図柄(飾り図柄を表示する飾り図柄演出)の演出態様を変化させるチャンスアップ演出が実行可能に構成されていてもよい。また本例では、最大3回のチャンスアップ演出が実行されるように構成されているが、このような構成に限らず、対象となり得る全ての演出に対応して最大4回のチャンスアップ演出が実行されるようにしてもよいし、さらにアクティブ表示を対象とするチャンスアップ演出を第2タイミングと第4タイミングとの両方で実行可能として、最大5回のチャンスアップ演出が実行されるようにしてもよい。
次に、可変表示開始設定処理においてチャンスアップ演出の対象となる演出の変化後の演出態様を決定する処理(ステップ030IWS806)の詳細について説明する。
ステップ030IWS806では、タイトル表示(タイトル表示を表示する演出)の演出態様を変化させるチャンスアップ演出を実行することに決定されている場合には、図8-8(A)に示すタイトル表示変化パターン決定テーブルを参照して、変化パターンを決定する。また、アクティブ表示(アクティブ表示を表示する演出)の演出態様を変化させるチャンスアップ演出を実行することに決定されている場合には、図8-8(B)に示すアクティブ表示変化パターン決定テーブルを参照して、変化パターンを決定する。また、セリフ表示(セリフ表示を表示するセリフ演出)の演出態様を変化させるチャンスアップ演出を実行することに決定されている場合には、図8-8(C)に示すセリフ表示変化パターン決定テーブルを参照して、変化パターンを決定する。また、飾り図柄(飾り図柄を表示する飾り図柄演出)の演出態様を変化させるチャンスアップ演出を実行することに決定されている場合には、図8-8(D)に示す飾り図柄変化パターン決定テーブルを参照して、変化パターンを決定する。
本例では、タイトル表示(タイトル表示を表示する演出)、アクティブ表示(アクティブ表示を表示する演出)、セリフ表示(セリフ表示を表示するセリフ演出)および飾り図柄(飾り図柄を表示する飾り図柄演出)において、演出に係る演出画像の色調により大当り期待度が示唆されるように構成されている。例えば、金色>赤色>緑色>青色>通常色(白色)の順に大当り期待度が高いことが示唆されるように構成されている。
タイトル表示の変化パターンが第1変化パターンに決定された場合には、タイトル表示が通常色(白色)から青色に変化し、第2変化パターンに決定された場合には、タイトル表示が通常色(白色)から緑色に変化する。
また、アクティブ表示の変化パターンが第1変化パターンに決定された場合には、スーパーリーチ前半パートの第1タイミングでアクティブ表示が通常色(白色)から青色に変化し、第2変化パターンに決定された場合には、第1タイミングでアクティブ表示が通常色(白色)から緑色に変化し、第3変化パターンに決定された場合には、第3タイミングでアクティブ表示が通常色(白色)から緑色に変化し、第4変化パターンに決定された場合には、第3タイミングでアクティブ表示が通常色(白色)から赤色に変化する。
なお、保留表示(およびアクティブ表示)を変化させる先読み予告演出を実行可能とする場合には、始動入賞時に先読み予告演出として決定された演出パターン(例えば変化タイミングと変化後の表示態様が定められている)に従って、アクティブ表示を対象とするチャンスアップ演出を実行するようにしてもよい。
セリフ表示の変化パターンが第1変化パターンに決定された場合には、セリフ表示が通常色(白色)から青色に変化し、第2変化パターンに決定された場合には、セリフ表示が通常色(白色)から緑色に変化し、第3変化パターンに決定された場合には、セリフ表示が通常色(白色)から赤色に変化する。
また、飾り図柄の変化パターンが第1変化パターンに決定された場合には、飾り図柄が通常色(白色)から緑色に変化し、第2変化パターンに決定された場合には、飾り図柄が通常色(白色)から赤色に変化し、第3変化パターンに決定された場合には、飾り図柄が通常色(白色)から金色に変化する。
本例では、チャンスアップ演出により対象となる演出の演出態様が変化する場合、変化するタイミングに応じて変化後の演出態様の傾向が異なるように構成されている。具体的には、アクティブ表示を対象とするチャンスアップ演出は、第1タイミングよりも後の第3タイミングの方が、期待度が高い演出態様に変化しやすいように構成されている。また、飾り図柄を対象とするチャンスアップ演出は、タイトル表示やアクティブ表示、セリフ表示を対象とするチャンスアップ演出よりも、実行されるタイミングが遅く、かつ期待度が高い演出態様に変化しやすいように構成されている。このような構成により、いずれのタイミングでチャンスアップ演出が実行されるかに注目させることができるとともに、変化するタイミングに期待を持った(例えば、スーパーリーチ前半パートが進むにつれて期待が高まった)遊技者を落胆させてしまうことを防止することができる。
なお、先のタイミングで変化後に表示される色の方が、後のタイミングで変化後に表示される色よりも期待度が高いことを示唆するものである場合には、後のタイミングで変化後に表示される演出態様(色)を、期待度の成り下がりが発生しないように再決定するようにしてもよい。
(演出例)
次に、ストック演出およびチャンスアップ演出を含むスーパーリーチの演出態様の具体例について説明する。図8-9~図8-10は、ストック演出の具体例を示す説明図である。なお、図8-9~図8-10において、(1)(2)(3)の順に演出画面が遷移する。
(ストック演出(第5演出パターン))
図8-9~図8-10には、タイミングAにおいてアイテム(鍵)を1つストックし、タイミングBにおいてはアイテム(鍵)をストックせず、タイミングCにおいてアイテム(鍵)を2つストックする第5演出パターンのストック演出が示されている。
具体的には、変動表示が開始されてリーチが成立すると、画像表示装置5の左飾り図柄表示エリア5Lと右飾り図柄表示エリア5Rとにおいて、「6」を示す飾り図柄が表示される。そして、ストック演出の開始タイミングになると、図8-9(1)に示すように、画像表示装置5において「キーストック」「TIME」というストック演出のタイトル表示が表示される。なお、タイトル表示の表示態様により、この後に開始されるストック演出においてストックされるアイテム(鍵)の数や、多くのアイテム(鍵)がストックされることが示唆されるようにしてもよい。例えば、タイトル表示は原則として通常色(白)で表示されるが、赤色で表示されるときには通常色(白)で表示されるときよりもストックされるアイテム(鍵)の数が多いことが示唆されるようにしてもよい。
なお本例では、図8-9(1)に示すように、特殊な演出中等を除き、アクティブ表示としてアクティブ表示AHが画像表示装置5の表示領域の下部左側に表示され、特別図柄に対応する小図柄KZと、保留記憶数を示す保留記憶数HSとが画像表示装置5の表示領域の中央右側に表示されている。
次いで、ストック演出が開始されると、図8-9(2)に示すように、ストック演出の残り時間を示すタイマ画像030IWG01と、ストック演出中であることを示す「キーストックTIME」表示030IWG02とが表示される。また、ストック演出のタイミングAとなると、図8-9(2)に示すように、プッシュボタン31Bの押下操作を促すキャラクタAと、操作有効期間およびプッシュボタン31Bを模した画像とが表示される。
第5演出パターンのストック演出では、タイミングAにおいて鍵が1つストックされるため、操作有効期間中にプッシュボタン31Bの押下操作が検出されると(または操作有効期間が経過すると)、図8-9(3)に示すように、アイテムとして鍵を1つストックしたことを示す「ストック×1」の文字表示と、鍵を模した画像と、それらを強調するエフェクト画像とが背景画像を覆う態様で表示される。
次いで、図8-9(4)に示すように、1つの鍵が画像表示装置の画面左上から画面右下に移動してストックされる演出表示(例えば、画面左奥側から鍵が飛んできて画面右手前側でストックされるように見える態様の表示)が行われる。
鍵がストックされる演出表示が終了すると、図8-9(5)に示すように、ストック演出が進行する演出表示が表示される。具体的には、画像表示装置5の表示領域中央でキャラクタAがブランコに乗る演出表示が行われるとともに、タイマ画像030IWG01に示される残り時間が減少していく表示が行われる。またこのとき、現時点でストックされている鍵の数を示すストック鍵画像030G03が表示される。
次いで、ストック演出のタイミングBとなると、図8-9(6)に示すように、プッシュボタン31Bの押下操作を促すキャラクタAと、操作有効期間およびプッシュボタン31Bを模した画像とが表示される。なお本例では、ストック演出のタイミングA、タイミングBおよびタイミングCにおいてプッシュボタン31Bの押下操作を促す演出表示が行われるが、それぞれキャラクタAのポーズが異なるように構成されている。そのため、押下操作を促す演出を複数回行う構成でも、遊技者を飽きさせることなく各タイミングの興趣を向上させることができる。
第5演出パターンのストック演出では、タイミングBにおいて鍵がストックされないため、操作有効期間中にプッシュボタン31Bの押下操作が検出されると(または操作有効期間が経過すると)、図8-9(7)に示すように、キャラクタAの顔がアップされた画像と、「!?」の文字表示と、それらを強調するエフェクト画像とが背景画像を覆う態様で表示され、鍵がストックされることを示す画像は表示されない。
このように、鍵がストックされないときにキャラクタ画像を代わりに表示するといった演出を実行することによって、鍵がストックされなかった残念感を薄れさせることができる。また本例のストック演出では、1つしか鍵がストックされない場合であっても3つ鍵がストックされる場合と同等の演出実行時間である。そのため、ボタンを押しても鍵がストックされない期間が続くと演出が冗長となり、興趣が低下してしまうおそれがある。そこで、このように鍵がストックされないときにキャラクタ画像を代わりに表示して演出を盛り上げることによって、少ないストック数であってもストック演出が盛り下がらないようにしている。なお、ストックされない場合に表示されるキャラクタ画像は1種類ではなく、実行されるスーパーリーチの種類などに応じて異ならせるようにしてもよい。そうすることにより、表示されるキャラクタ画像によって先々の展開を予想することができ、該キャラクタ画像に演出的な意味を持たせることができる。
図8-9(7)に示す演出表示は、鍵がストックされないときに行われる(すなわち鍵がストックされないことを示す)ものであるため、図8-9(7)に示す演出表示で表示された画像が消去された後に、図8-9(8)に示すストック演出が進行する演出表示が表示されるが、ストック鍵画像030G03により示されるストックされている鍵の数は増加していない。なお、図8-9(3)に示すアイテムがストックされる場合の演出表示と、図8-9(7)に示すアイテムがストックされない場合の演出表示とでは、後者の方が前者よりも表示期間が短く設定されている。このような構成により、ストック数が増加するという効果もなく好ましいものではない演出を長く表示することによって遊技者に煩わしく感じさせてしまうことや、興趣を低下させてしまうことを防止することができる。
次いで、図8-10(9)に示すように、ストック演出が進行する演出表示が表示され、ストック演出のタイミングCとなると、図8-10(10)に示すように、プッシュボタン31Bの押下操作を促すキャラクタAと、操作有効期間およびプッシュボタン31Bを模した画像とが表示される。
第5演出パターンのストック演出では、タイミングCにおいて鍵が2つストックされるため、操作有効期間中にプッシュボタン31Bの押下操作が検出されると(または操作有効期間が経過すると)、図8-10(11)に示すように、アイテムとして鍵を2つストックしたことを示す「ストック×2」の文字表示と、鍵を模した画像と、それらを強調するエフェクト画像とが背景画像を覆う態様で表示される。
次いで、図8-10(12)に示すように、2つの鍵が画像表示装置の画面左上から画面右下に移動してストックされる演出表示(例えば、画面左奥側から鍵が飛んできて画面右手前側でストックされるように見える態様の表示)が行われる。
鍵がストックされる演出表示が終了すると、図8-10(13)に示すように、ストック演出が進行する演出表示が表示される。そして、図8-10(14)に示すように、タイマ画像030IWG01に示される残り時間が0になると、図8-10(15)に示すように、プッシュボタン31Bの押下操作を促す表示が行われる。
そして、操作有効期間中にプッシュボタン31Bの押下操作が検出されると(または操作有効期間が経過すると)、図8-10(16)に示すように、バトル演出における対戦カードを示す「キャラクタA VS 敵キャラクタB」の文字表示と、キャラクタAおよび敵キャラクタBとが表示され、ストック演出が終了する。
本例では、チャンスアップ有のスーパーリーチを実行する場合には、まずスーパーリーチ導入パートにおいて、ストック演出が実行される。そして、スーパーリーチ前半パートにおいて、キャラクタAと敵キャラクタBとが対峙して会話するセリフ演出等の前哨演出が主として実行され、チャンスアップ演出が付帯的に実行される。その後、スーパーリーチ後半パートにおいて、キャラクタAと敵キャラクタBとが剣を交えるバトル演出が実行される。なお、チャンスアップなしのスーパーリーチを実行する場合には、スーパーリーチ前半パートにおいて、キャラクタAと敵キャラクタBとが対峙して会話するセリフ演出等の前哨演出が実行され、スーパーリーチ後半パートにおいて、キャラクタAと敵キャラクタBとが剣を交えるバトル演出が実行される。
図8-10(16)に示す例では、バトル演出の対戦カードが「キャラクタA VS 敵キャラクタB」であるが、実際には複数種類の対戦カード(味方側のキャラクタや敵側のキャラクタの種類が異なる)が設けられおり、スーパーリーチの種類に応じて対戦カードが決定される。すなわち、プッシュボタン31Bの押下操作を契機として、バトル演出の対戦カードが表示されることによりスーパーリーチの種類が報知される。このような構成により、図8-10(15)に示すタイミングにおいてプッシュボタン31Bの押下操作を行うときの期待感や緊張感を高めることができる。なお例えば、スーパーリーチの種類に加えて、または代えて大当り期待度に応じて味方側のキャラクタや敵側のキャラクタの種類が異なるようにしてもよい。また例えば、変動回数等の遊技期間や遊技状態に応じて演出ステージが遷移するように構成されている場合には、予め演出ステージに対応付けられたキャラクタが、いずれかの敵キャラクタ(予め演出ステージに対応付けられた複数の敵キャラクタのいずれかであってもよいし、抽選により決定された敵キャラクタであってもよい)と対戦するようにしてもよい。
(ストック演出(第1演出パターン))
次に、タイミングAにおいてアイテム(鍵)を1つストックし、タイミングBおよびタイミングCにおいてはアイテム(鍵)をストックせず、結果的に鍵を1つストックする第1演出パターンのストック演出について説明する。
第1演出パターンのストック演出が実行されるときには、図8-9(1)~(8)の画面遷移の後に、図8-11(9)に示すように、鍵のストック数が1つであることを示すストック鍵画像030G03が表示され、ストック演出が進行する演出表示が表示される。そして、図8-11(10)に示すように、タイマ画像030IWG01に示される残り時間が0になると、図8-11(11)に示すように、プッシュボタン31Bの押下操作を促す表示が行われる。
そして、操作有効期間中にプッシュボタン31Bの押下操作が検出されると(または操作有効期間が経過すると)、図8-11(12)に示すように、バトル演出における対戦カードを示す「キャラクタA VS 敵キャラクタB」の文字表示と、キャラクタAおよび敵キャラクタBとが表示され、ストック演出が終了する。
(スーパーリーチ前半パートおよび後半パートの概要)
次に、スーパーリーチ前半パートおよび後半パートにおける演出の概要について説明する。図8-12~図8-13は、スーパーリーチ前半パートおよび後半パートにおける演出の概要を示す説明図である。なお、図8-12~図8-13において、(1)(2)(3)の順に演出画面が遷移する。
スーパーリーチ導入パート(ストック演出)が終了して、スーパーリーチ前半パートとなると、図8-12(1)に示すように、「二人の死闘」と記されたスーパーリーチBのタイトル表示が表示される。
また、図8-12(1)に示すように、画像表示装置5の表示領域右下において、ミニキャラクタA画像030IWC10と、ストック演出でストックされた数のミニ鍵画像030IWG10とが表示される。本例では、事前にストック演出で3つの鍵がストックされたものとし、その3つの鍵がミニキャラクタAの周囲を回るように移動する態様で表示される。なお本例では、スーパーリーチ導入パートのストック演出でストックされた鍵は、スーパーリーチ前半パートにおいてミニ鍵画像030IWG10または鍵画像030IWG12で表示される。
また、画像表示装置5の左飾り図柄表示エリア5Lと右飾り図柄表示エリア5Rとにおいて「6」を示す飾り図柄が表示され、アクティブ表示としてアクティブ表示AHが画像表示装置5の表示領域の下部左側に表示され、特別図柄に対応する小図柄KZと、保留記憶数を示す保留記憶数HSとが画像表示装置5の表示領域の中央右側に表示されている。
次いで、前哨演出として、図8-12(2)に示すようにキャラクタA画像030IWC01と敵キャラクタA画像030IWC02とが対峙した状態で「勝負だ」のセリフ画像030IWG20が表示された後に、図8-12(3)に示すように「返り討ちにしてやる」のセリフ画像030IWG20が表示される。
次いで、図8-12(4)に示すようにキャラクタA画像030IWC01が単独で表示されるとともに「手加減しないぞ」のセリフ画像030IWG20が表示される。
なお、図8-12(2)~(4)に示すように、前哨演出の実行中、チャンスアップ演出が実行されていないときには、ミニ鍵画像030IWG10およびミニキャラクタA画像030IWC10が画像表示装置5の表示領域端部を移動する演出表示が行われる。またこのとき、ミニ鍵画像030IWG10がミニキャラクタA画像030IWC10の周囲を回るように移動する演出表示が行われる。
ここで、セリフ演出を対象とするチャンスアップ演出が実行されると、図8-12(5)に示すように、鍵穴を模した鍵穴(実体)画像030IWG11が、セリフ画像030IWG20に重なる態様で表示される。またこのとき、鍵穴(実体)画像030IWG11の傍らにおいて、鍵を1つ持ったミニキャラクタA画像030IWC10が表示される。このような演出表示により、チャンスアップ演出の対象がセリフ演出であることが示される。
次いで、鍵が鍵穴に刺さる演出表示として、図8-12(6)に示すように鍵画像030IWG12と鍵穴(実体)画像030IWG11とが表示され、その後、鍵が鍵穴で回る(すなわち鍵が開けられる)演出表示として、図8-12(7)に示すように鍵穴(実体)画像030IWG11で回転した鍵画像030IWG12が表示される。
鍵が鍵穴で回る(すなわち鍵が開けられる)演出表示が行われると、図8-12(8)に示すように、セリフ画像030IWG20が通常色(白)から青色に変化する。このような演出表示により、チャンスアップ演出の結果としてセリフ演出の演出態様が変化する。
その後、スーパーリーチ前半パート(前哨演出およびチャンスアップ演出)が終了して、スーパーリーチ後半パートとなると、図8-13(9)に示すように、キャラクタA画像030IWC01と敵キャラクタA画像030IWC02とが剣を交えるバトル演出が開始される。
そして、キャラクタAが敵キャラクタAに勝利すると、図8-13(10)に示すように「勝利」の文字表示が行われ、その後、図8-13(11)に示すように大当り図柄となる「666」の飾り図柄の組み合わせが表示される。
(チャンスアップ演出)
次に、図8-12において概要を示したチャンスアップ演出について、図8-14~図8-18を参照して詳細に説明する。図8-14~図8-18には、チャンスアップ演出について、図8-12では図示が省略されている部分も示されている。
図8-14~図8-15は、アクティブ表示を対象とするチャンスアップ演出の具体例を示す説明図である。なお、図8-14~図8-15において、(1)(2)(3)の順に演出画面が遷移する。
スーパーリーチ前半パートでは、図8-14(1)に示すように、キャラクタA画像030IWC01と敵キャラクタA画像030IWC02とが対峙する前哨演出が実行される。また、図8-14(1)に示すように、ミニ鍵画像030IWG10およびミニキャラクタA画像030IWC10が画像表示装置5の表示領域端部を移動する演出表示が行われる。またこのとき、ミニ鍵画像030IWG10がミニキャラクタA画像030IWC10の周囲を回るように移動する演出表示が行われる。
なお、前哨演出に係る演出画像(例えば、キャラクタA画像030IWC01や敵キャラクタA画像030IWC02など)は、図8-14(1)以降も表示されるが、簡単のため図示を省略する。本例では、前哨演出に係る演出画像は、チャンスアップ演出に係る演出画像(例えば、鍵画像や鍵穴画像、ミニキャラクタ画像など)や、チャンスアップ演出の対象となる演出に係る演出画像(例えば、タイトル表示やアクティブ表示、セリフ表示、飾り図柄)よりも表示優先度が低く、それらの画像よりも下位レイヤに表示される。
また詳細については後述するが、前哨演出に係る演出画像は、図8-15(13)~(14)のタイミングではチャンスアップ演出に係る演出画像に覆い隠される。
次いで、チャンスアップ煽り演出(真)が実行されると、図8-14(2)に示すように、鍵穴が出現することを示唆する鍵穴(示唆)画像030IWG13が表示領域中央に表示される。このとき、ミニ鍵画像030IWG10およびミニキャラクタA画像030IWC10は画像表示装置5の表示領域端部を移動する動作を停止するとともに、ミニ鍵画像030IWG10はミニキャラクタA画像030IWC10の周囲を回る動作を停止する。またミニ鍵画像030IWG10およびミニキャラクタA画像030IWC10の傍らにおいて、鍵穴(示唆)画像030IWG13の存在を示す「!」表示が行われる。
次いで、図8-14(3)に示すように、鍵穴(示唆)画像030IWG13が徐々に縮小する演出表示が開始される。そして、図8-14(4)に示すように、徐々に縮小する鍵穴(示唆)画像030IWG13がチャンスアップ演出の対象となるアクティブ表示AHに接近し、やがて図8-14(5)に示すように、鍵穴(示唆)画像030IWG13がアクティブ表示AHに重なる演出表示が行われる。このとき、鍵穴(示唆)画像030IWG13の周囲には縮小されていることを示す三角形のマークが表示されている。
また、図8-14(2)~(5)に示すように、ミニ鍵画像030IWG10およびミニキャラクタA画像030IWC10は、アクティブ表示AHに接近する鍵穴(示唆)画像030IWG13に追随するように移動する。このような構成により、チャンスアップ煽り演出と、チャンスアップ演出の対象となる演出とに注目させることができる。
次いで、図8-14(6)に示すように、鍵穴(示唆)画像030IWG13がアクティブ表示AH上でシルエット状態になり、周囲に光るエフェクト画像が表示される演出表示が行われる。またこのとき、ミニ鍵画像030IWG10およびミニキャラクタA画像030IWC10がシルエット状態になり、周囲に光るエフェクト画像が表示される演出表示も行われる。
次いで、図8-14(7)に示すように、アクティブ表示AH上に鍵穴を模した鍵穴(実体)画像030IWG11が表示される。このような演出表示により、実行中のチャンスアップ煽り演出がチャンスアップ煽り演出(真)であることが判明するとともに、チャンスアップ演出の対象がアクティブ表示であることが判明することになる。
次いで、図8-14(8)に示すように、画面手前側に位置するキャラクタAが、画面奥側に位置する鍵穴(実体)画像030IWG11に向かって鍵を投げ込む動作を行う演出表示が行われる。すると、図8-15(9)に示すように、鍵画像030IWG12が、画面手前側から奥側の鍵穴(実体)画像030IWG11に向かって移動するようにみえる演出表示が行われる。そのため、鍵画像030IWG12は、図8-15(9)に示すように当初は鍵穴(実体)画像030IWG11よりも大きい表示サイズにて表示され、その後、図8-15(10)に示すように縮小しながら(遠ざかっていくことの表現として徐々に小さくなりながら)鍵穴(実体)画像030IWG11に向かって移動するように表示される。このような構成により、鍵穴(実体)画像030IWG11に作用する鍵画像030IWG12に注目させることができ、チャンスアップ演出の演出効果を高めることができる。
そして、鍵が鍵穴に刺さる演出表示として、図8-15(11)に示すように鍵画像030IWG12と鍵穴(実体)画像030IWG11とが表示され、鍵が鍵穴で回る(すなわち鍵が開けられる)演出表示として、図8-15(12)に示すように鍵穴(実体)画像030IWG11で回転した鍵画像030IWG12が表示される。
鍵が鍵穴で回る(すなわち鍵が開けられる)演出表示が行われると、図8-15(13)に示すように、前哨演出に係る画像を覆うエフェクト画像とともにキャラクタAと「保留ランクアップ」の文字表示とが表示される。本例では、図8-15(13)に示すように、前哨演出に係る演出画像を覆うエフェクト画像とともにキャラクタAをアップで表示することにより、前哨演出の途中でチャンスアップ演出が実行されることの違和感を低減している。
そして、図8-15(14)に示すように、前哨演出に係る画像を覆うエフェクト画像が表示されたままキャラクタAと「保留ランクアップ」の文字表示とが消去され、アクティブ表示AHがシルエット状態になり、周囲に光るエフェクト画像が表示される演出表示が行われる。またこのとき、ミニ鍵画像030IWG10およびミニキャラクタA画像030IWC10が再び表示されるとともに、周囲に光るエフェクト画像が表示される演出表示も行われる。
本例では、アクティブ表示を対象とするチャンスアップ演出が実行されるときに、図8-15(14)に示すように、画像表示装置5において、飾り図柄>ミニ鍵画像030IWG10およびミニキャラクタA画像030IWC10>前哨演出に係る画像を覆うエフェクト画像>アクティブ表示AH>前哨演出に係る画像の順に、上位のレイヤに表示される。
その後、図8-15(15)に示すように、前哨演出に係る画像を覆うエフェクト画像が消去され、通常色(白)から青色に変化したアクティブ表示AHが表示される。また、アクティブ表示を対象とするチャンスアップ演出によりストックの1つが開放されてアイテム(鍵)が消費されたため、ミニキャラクタA画像030IWC10の周囲を回るように移動するミニ鍵画像030IWG10の数が1つ少なくなっている。
本例では、チャンスアップ演出の対象となる演出が実行されているときに鍵穴(実体)画像030IWG11を表示し、鍵穴(実体)画像030IWG11に対して鍵画像030IWG12が作用する態様にてチャンスアップ演出を実行する。具体的には、図8-14~図8-15に示すように、アクティブ表示AHに対応する鍵穴(実体)画像030IWG11を表示し、鍵穴(実体)画像030IWG11に鍵画像030IWG12が刺さって回る態様にてチャンスアップ演出を実行する。このような構成により、鍵画像030IWG12を用いるチャンスアップ演出が実行される際に、鍵画像030IWG12が鍵穴(実体)画像030IWG11に刺しこまれて回る(すなわち鍵が開けられる)というストーリ性を持たせて演出効果を高めることができ、興趣を向上させることができる。
また本例では、鍵穴(実体)画像030IWG11は、チャンスアップ演出の対象となる演出に係る演出画像の略中央位置に表示され(例えば、図8-14(7)参照)、鍵穴(実体)画像030IWG11が表示されるタイミングでは、他の演出を対象とするチャンスアップ演出が実行されない。例えば、アクティブ表示AHに対応する鍵穴(実体)画像030IWG11が表示されるタイミングでは、セリフ表示を対象とするチャンスアップ演出は実行されない。このような構成により、チャンスアップ演出の対象となる示唆演出を分かりやすくすることができるとともに、どのタイミングで鍵穴(実体)画像030IWG11が表示されるかに注目させることができる。
また本例では、図8-14(1)~(8)に示すように、ストックされた鍵画像とキャラクタ画像(すなわちミニ鍵画像030IWG10とミニキャラクタA画像030IWC10)が移動表示され、チャンスアップ演出が実行されるときには、キャラクタが鍵穴に向かって鍵を投げ込む動作を行う演出表示が行われる。このような構成により、鍵画像に注目させることができるとともに、チャンスアップ演出の演出効果を高めることができる。
また本例では、図8-14(1)~(6)に示すように、ミニ鍵画像030IWG10は、ミニキャラクタA画像030IWC10の周囲を回る態様で動作し、チャンスアップ演出が実行されるときに、その動作を停止する。このような構成により、鍵画像に注目させることができるとともに、チャンスアップ演出の演出効果を高めることができる。
また本例では、鍵がストックされるときと、鍵が用いられるときとで、鍵の見た目が異なるように構成されている。例えば、図8-9(8)に示すように、ストック演出において表示領域右下に鍵画像が表示されるときと、図8-12(1)に示すように、前哨演出においてキャラクタの周りを移動するように鍵画像が表示されるときとでは、後者の方が鍵画像の表示サイズが小さい。このような構成により、鍵がメインとなるストック演出においては鍵画像を視認しやすくし、前哨演出がメインであるときには鍵が目立ちすぎないようにすることができる。なお例えば、ストック演出において鍵をストックしたときと、チャンスアップ演出においてキャラクタが鍵穴に向かって鍵を投げ込むとき(当初の最も拡大された状態)とで、後者の方が鍵画像の表示サイズが大きくなるようにしてもよい。
このような構成により、鍵をストックしたときよりも、ストックを開放する際にインパクトを持たせることができる。またインパクトを持たせることによって、例えばチャンスアップ演出の対象となる演出が期待度の低いものであっても、好ましい演出であると遊技者に印象付けることができる。
次に、飾り図柄を対象とするチャンスアップ演出の具体例について説明する。図8-16~図8-18は、飾り図柄を対象とするチャンスアップ演出の具体例を示す説明図である。なお、図8-16~図8-18において、(1)(2)(3)の順に演出画面が遷移する。
スーパーリーチ前半パートでは、図8-16(1)に示すように、キャラクタA画像030IWC01と敵キャラクタA画像030IWC02とが対峙する前哨演出が実行される。また、図8-16(1)に示すように、ミニ鍵画像030IWG10およびミニキャラクタA画像030IWC10が画像表示装置5の表示領域端部を移動する演出表示が行われる。このとき、ミニ鍵画像030IWG10はミニキャラクタA画像030IWC10の周囲を回るように移動する。
また、図8-16(1)に示すように、可動体32は、画像表示装置5の表示領域上部の一部を覆う初期位置に位置している。
なお、前哨演出に係る演出画像(例えば、キャラクタA画像030IWC01や敵キャラクタA画像030IWC02など)は、図8-16(1)以降も表示されるが、簡単のため図示を省略する。本例では、前哨演出に係る演出画像は、チャンスアップ演出に係る演出画像(例えば、鍵画像や鍵穴画像、ミニキャラクタ画像など)や、チャンスアップ演出の対象となる演出に係る演出画像(例えば、タイトル表示やアクティブ表示、セリフ表示、飾り図柄)よりも表示優先度が低く、それらの画像よりも下位レイヤに表示される。
次いで、チャンスアップ煽り演出(真)が実行されると、図8-16(2)に示すように、鍵穴が出現することを示唆する鍵穴(示唆)画像030IWG13が表示領域中央に表示される。このとき、ミニ鍵画像030IWG10およびミニキャラクタA画像030IWC10は画像表示装置5の表示領域端部を移動する動作を停止するとともに、ミニ鍵画像030IWG10はミニキャラクタA画像030IWC10の周囲を回る動作を停止する。またミニ鍵画像030IWG10およびミニキャラクタA画像030IWC10の傍らにおいて、鍵穴(示唆)画像030IWG13の存在を示す「!」表示が行われる。
なおチャンスアップ煽り演出において表示される鍵穴(示唆)画像030IWG13は、本例では図8-16等に示すように点線で表現されているが、実際には下位レイヤの演出画像(例えば前哨演出に係る演出画像)を視認可能な透過性を有しており、チャンスアップ煽り演出が実行されている間もスーパーリーチの内容(すなわち前哨演出)を極力妨げないようになっている。
次いで、図8-16(3)に示すように、鍵穴(示唆)画像030IWG13が徐々に縮小する演出表示が開始される。そして、図8-16(4)に示すように、徐々に縮小する鍵穴(示唆)画像030IWG13がチャンスアップ演出の対象となる飾り図柄表示エリアに接近し、やがて図8-16(5)に示すように、鍵穴(示唆)画像030IWG13が、左飾り図柄表示エリア5Lと右飾り図柄表示エリア5Rとの中央位置(中飾り図柄表示エリア5Cに相当する位置)付近に到達する演出表示が行われる。このとき、鍵穴(示唆)画像030IWG13の周囲には縮小されていることを示す三角形のマークが表示されている。またミニ鍵画像030IWG10およびミニキャラクタA画像030IWC10は、アクティブ表示AHに接近する鍵穴(示唆)画像030IWG13に追随するように移動する演出表示が行われる。
次いで、図8-16(6)に示すように、鍵穴(示唆)画像030IWG13がシルエット状態になり、周囲に光るエフェクト画像が表示される演出表示が行われる。またこのとき、ミニ鍵画像030IWG10およびミニキャラクタA画像030IWC10がシルエット状態になり、周囲に光るエフェクト画像が表示される演出表示も行われる。本例では、図8-16(5)~図8-16(6)に示すように、ミニキャラクタAのポーズを変化させる際には、一旦シルエット状態の画像を表示して、シルエット状態の画像から変化後のポーズのミニキャラクタA画像を表示している。このように、ミニキャラクタが動作してポーズを変更するような素材データを用いず、シルエット状態の画像を挟んで画像を切り替えることによって、素材データを簡素化して製作にかかる工数やコストを削減することができる。
次いで、図8-16(7)に示すように、左飾り図柄表示エリア5Lと右飾り図柄表示エリア5Rとの中央位置(中飾り図柄表示エリア5Cに相当する位置)付近に鍵穴(実体)画像030IWG11が表示される。このような演出表示により、実行中のチャンスアップ煽り演出がチャンスアップ煽り演出(真)であることが判明するとともに、チャンスアップ演出の対象が飾り図柄であることが判明することになる。
なお本例では、セリフ演出を対象とするチャンスアップ演出を実行するときには、図8-12(5)に示すようにセリフ画像030IWG20の略中央位置に鍵穴(実体)画像030IWG11を表示する一方、飾り図柄を対象とするチャンスアップ演出を実行するときには、図8-16(7)に示すように左飾り図柄表示エリア5Lと、右飾り図柄表示エリア5Rとの中央位置(中飾り図柄表示エリア5Cに相当する位置)から表示領域中央方向にずれた位置に鍵穴(実体)画像030IWG11を表示する。このような構成により、可動体32に覆われて鍵穴(実体)画像030IWG11が視認しづらくなることを避けることができ、対象となる演出の特徴に応じて好適に鍵穴(実体)画像030IWG11を表示することができる。
次いで、図8-16(8)に示すように、画面手前側に位置するキャラクタAが、画面奥側に位置する鍵穴(実体)画像030IWG11に向かって鍵を投げ込む動作を行う演出表示が行われる。すると、図8-17(9)に示すように、鍵画像030IWG12が、画面手前側から奥側の鍵穴(実体)画像030IWG11に向かって移動するように見える演出表示が行われる。このため、鍵画像030IWG12は、図8-17(9)に示すように当初は鍵穴(実体)画像030IWG11よりも大きい表示サイズにて表示され、その後、図8-17(10)に示すように縮小しながら(遠ざかっていくことの表現として徐々に小さくなりながら)鍵穴(実体)画像030IWG11に向かって移動するように表示される。
そして、鍵が鍵穴に刺さる演出表示として、図8-17(11)に示すように鍵画像30IWG12と鍵穴(実体)画像030IWG11とが表示され、鍵が鍵穴で回る(すなわち鍵が開けられる)演出表示として、図8-17(12)に示すように鍵穴(実体)画像030IWG11で回転した鍵画像030IWG12が表示される。
鍵が鍵穴で回る(すなわち鍵が開けられる)演出表示が行われると、図8-17(13)に示すように、キャラクタAと「図柄ランクアップ」の文字表示とが表示される。そして、図8-17(14)に示すように、キャラクタAと「図柄ランクアップ」の文字表示とが表示されたまま、左飾り図柄表示エリア5Lで左飾り図柄が回転を開始し、右飾り図柄表示エリア5Rで右飾り図柄が回転を開始する演出表示が行われる。本例では、図8-17(13)~(14)に示すように、キャラクタAをアップで表示することにより、前哨演出に係る演出画像を覆い隠し、前哨演出の途中でチャンスアップ演出が実行されることの違和感を低減している。
次いで、図8-17(15)に示すように、画像表示装置5の表示領域中央付近でキャラクタAとキャラクタBとが並んで立つ画像が表示され、その画像に重畳する位置に回転する左飾り図柄と右飾り図柄とが移動する演出表示が行われる。そして、図8-17(16)に示すように、回転する左飾り図柄と右飾り図柄との周りに光るエフェクト画像が表示される。
次いで、図8-17(17)に示すように、左飾り図柄と右飾り図柄との周りの光るエフェクト画像が消去されると、通常色(白)から金色に変化するとともに「GOLD」の文字表示が付された左飾り図柄と右飾り図柄とが表示され、左飾り図柄と右飾り図柄との回転が停止する演出表示が行われる。
その後、図8-17(18)に示すように、金色の右飾り図柄と左飾り図柄とが、左飾り図柄表示エリア5Lと右飾り図柄表示エリア5Rとにそれぞれ表示され、残りの前哨演出が実行される。飾り図柄を対象とするチャンスアップ演出が実行されたことにより、ストックされた鍵は全て用いられたため、以降はミニキャラクタA画像030IWC10およびミニ鍵画像030IWG10が表示されないが、表示されないことを示すような特別な演出は実行されない。このような構成により、もはや用いられることのないミニ鍵画像030IWG10が目立ってしまうことを抑制することができる。
本例では、鍵穴(実体)画像030IWG11がいずれの位置に表示されるかに関わらず(すなわちいずれの演出がチャンスアップ演出の対象となるかに関わらず)、チャンスアップ煽り演出の少なくとも一部が共通の態様により実行される。具体的には、図8-14(2)~(5)、図8-16(2)~(5)に示すように、チャンスアップ演出の対象となる演出が異なる場合にも、鍵穴(示唆)画像030IWG13は、当初画面全体にアップで表示され、縮小されていくという共通の態様で表示される。このような構成により、鍵穴(実体)画像030IWG11が表示されるか否か、すなわちチャンスアップ演出が実行されるか否かに注目させることができるとともに、いずれの演出がチャンスアップ演出の対象となるかに注目させることができる。
また本例では、チャンスアップ演出において、鍵穴(実体)画像030IWG11を表示する位置に関わらず(すなわち対象となる演出の種類に関わらず)、共通の表示位置に画像を表示して対象となる演出の演出態様が変化することを報知する。具体的には、図8-15(13)、図8-17(13)に示すように、キャラクタと「保留ランクアップ」や「図柄ランクアップ」の文字表示とを表示して、演出態様が変化することを報知する。
このような構成により、チャンスアップ演出により対象となる演出の演出態様が変化することを認識しやすくすることができる。
また本例では、鍵穴(実体)画像030IWG11は、チャンスアップ演出において対象となる演出の演出態様が変化するタイミングで表示されない。具体的には、図8-15(13)~(15)、図8-17(13)~図8-18(17)に示すように、鍵穴(実体)画像030IWG11は、アクティブ表示や飾り図柄の態様が変化するタイミングでは表示されない。このような構成により、チャンスアップ演出により対象となる演出の演出態様が変化することに注目させることができる。
また本例では、チャンスアップ演出の対象となる複数種類の演出のうちの少なくとも一部の演出に係る演出画像は、鍵画像が鍵穴画像に作用する際においても、鍵画像よりも表示優先度が高い。具体的には、飾り図柄は、鍵画像が鍵穴画像に作用する際においても、鍵画像よりも表示優先度が高い。このような構成により、一部の演出については、どのような状況においても視認性を確保することができる。また、一部以外の演出に係る演出画像(例えば、セリフ表示やタイトル表示のような遊技の進行に係る情報でないもの)については、鍵画像が鍵穴画像に作用する際に鍵画像よりも表示優先度が低くなるようにすることで、リアリティのある演出を実現することができ、演出効果を高めることができる。
また本例では、図8-15(13)、図8-17(13)に示すように、チャンスアップ演出を実行するときに、前哨演出に係る演出画像を覆うエフェクト画像やキャラクタ、「保留ランクアップ」や「図柄ランクアップ」の文字表示などの報知画像を表示可能である。そして、それらの報知画像を表示しているときにチャンスアップ演出の対象となる演出の演出態様を変化させる演出パターン(例えば、図8-17(13)~図8-18(17)に示すように、キャラクタや「図柄ランクアップ」の文字表示が残った状態で飾り図柄の態様が変化するパターン)と、報知画像を表示しているときとは異なるときに対象となる演出の演出態様を変化させる演出パターン(例えば、図8-15(13)~(15)に示すように、エフェクト画像やキャラクタ、「保留ランクアップ」の文字表示が消去された後にアクティブ表示の態様が変化するパターン)と、によりチャンスアップ演出を実行可能である。このような構成により、報知画像を表示することにより対象となる演出の演出態様が変化することを遊技者に認識させることができるとともに、対象となる演出に応じた演出パターンにより好適にチャンスアップ演出を実行することができる。特に前者については、報知画像が表示されているときにシームレスにチャンスアップ(すなわち対象となる演出の演出態様の変化)を行うことで、演出を派手にすることができ、後者については、報知画像が消去された後にチャンスアップ(すなわち対象となる演出の演出態様の変化)を行うことで、演出制御に係るデータ量が増大することを抑止することができる。
また本例では、報知画像を表示しているときにチャンスアップ演出の対象となる演出の演出態様を変化させる演出パターンの方が、報知画像を表示しているときとは異なるときに対象となる演出の演出態様を変化させる演出パターンよりも大当り期待度が高い。具体的には、飾り図柄の態様が変化するチャンスアップ演出は、アクティブ表示の態様が変化するチャンスアップ演出よりも大当り期待度が高い(図8-7参照)。このような構成により、演出パターンの派手さに応じて期待度を異ならせることができ、興趣を向上させることができる。
また本例では、報知画像は、いずれの演出の演出態様が変化したかを特定可能であって、該演出に係る演出画像とは異なる画像が用いられる。例えば、図8-15(13)、図8-17(13)に示すように、「保留ランクアップ」や「図柄ランクアップ」の文字表示が表示される。そのような構成により、いずれの演出の演出態様が変化したかを認識しやすくすることができる。
また本例では、チャンスアップ演出の実行中に表示される報知画像は、スーパーリーチ(前哨演出)に係る演出画像を覆う態様で表示されるが、チャンスアップ演出の対象となる演出は、係る演出画像が報知画像によって覆い隠されるものと、覆い隠されないものとがあり、後者の方が前者よりも大当り期待度が高い。具体的には、図8-15(13)、図8-17(13)に示すように、報知画像として、前哨演出に係る演出画像を覆うエフェクト画像とともにキャラクタと「保留ランクアップ」や「図柄ランクアップ」の文字表示とが表示されるが、この報知画像は、アクティブ表示AHを覆い隠す一方、飾り図柄は覆い隠さない。そして、飾り図柄の態様が変化するチャンスアップ演出は、アクティブ表示の態様が変化するチャンスアップ演出よりも大当り期待度が高い(図8-7参照)。このような構成により、チャンスアップ演出の派手さに応じて期待度を異ならせることができ、興趣を向上させることができる。
また本例では、チャンスアップ演出の対象となる演出は、係る演出画像が報知画像によって覆い隠されるものと、覆い隠されないものとがあり、後者の方が前者よりも一の可変表示期間内の後のタイミングで実行される割合が高い。具体的には、飾り図柄の態様が変化するチャンスアップ演出は、アクティブ表示の態様が変化するチャンスアップ演出よりも実行されるタイミングが遅い(図8-3参照)。このような構成により、遊技者の期待が高まる時期に応じたチャンスアップ演出を実行することができる。
また本例では、チャンスアップ演出の対象となる演出は、係る演出画像が報知画像によって覆い隠されるものと、覆い隠されないものとがあり、後者の場合には、一の報知画像を他の報知画像に切り替えて表示する。具体的には、飾り図柄を対象とするチャンスアップ演出が実行されるときには、図8-17(13)~(14)に示すようにキャラクタA画像が表示された後に、図8-17(15)~図8-18(17)に示すようにキャラクタAとキャラクタBとが並んで立つ画像が表示される。このような構成により、期待度が高いチャンスアップ演出の演出効果を高めることができる。
次に、チャンスアップ煽り演出(偽)の具体例について説明する。図8-19は、チャンスアップ煽り演出(偽)の具体例を示す説明図である。なお、図8-19において、(1)(2)(3)の順に演出画面が遷移する。
図8-19(1)には、スーパーリーチ前半パートにおける前哨演出が開始され、アクティブ表示を対象とするチャンスアップ演出が実行された直後の状態が示されている。本例では、図8-19(1)に示すように、ミニ鍵画像030IWG10およびミニキャラクタA画像030IWC10は、チャンスアップ演出が実行された後に、画像表示装置5の表示領域右下の初期位置に表示しなおされる。
そして、図8-19(2)に示すように、ミニ鍵画像030IWG10およびミニキャラクタA画像030IWC10は、チャンスアップ演出の対象となる演出(例えば、タイトル表示やアクティブ表示、セリフ表示、飾り図柄)の表示位置を通過するように、画像表示装置5の表示領域端部を移動する。例えば、図8-19(1)、(2)に示す例では、セリフ演出が開始される前に、セリフ画像030IWG20の表示される位置(または表示が予定される位置)を通過するように、ミニ鍵画像030IWG10およびミニキャラクタA画像030IWC10が移動するような演出表示が行われている。このような構成により、ミニ鍵画像030IWG10およびミニキャラクタA画像030IWC10が移動する態様にて表示されているときに、表示されている位置の演出を対象とするチャンスアップ演出が実行されて欲しいなどの遊技者の期待感を高めることができ興趣を向上させることができる。
本例では、チャンスアップ演出の対象となる演出は、画像表示装置5の表示領域の上部や下部、右下部など様々な位置で表示され、ミニ鍵画像030IWG10およびミニキャラクタA画像030IWC10は、それらの位置を通過するように移動する。このような構成により、ミニ鍵画像030IWG10およびミニキャラクタA画像030IWC10が移動して表示されている位置や、その位置で表示されている演出がチャンスアップ演出の対象となるかに注目させることができる。
また本例では、一の演出を対象とする一のチャンスアップ演出を実行した後に、他の演出を対象とする他のチャンスアップ演出を実行するときには、一のチャンスアップ演出が実行され所定期間経過した後に他のチャンスアップ演出が実行される(図8-4参照)。
このような構成により、一のチャンスアップ演出と他のチャンスアップ演出との間隔を空けて、各々を際立たせることができるともに、図8-19(1)~(2)に示すように、ミニ鍵画像030IWG10およびミニキャラクタA画像030IWC10が移動する態様の表示を行う期間を確保することができる。
また、図8-19(2)に示すように、ミニ鍵画像030IWG10およびミニキャラクタA画像030IWC10が画像表示装置5の表示領域端部を移動しているときには、ミニ鍵画像030IWG10およびミニキャラクタA画像030IWC10は、チャンスアップ演出の対象となり得る演出に係る演出画像(例えば、アクティブ表示やセリフ表示、飾り図柄など)よりも表示優先度が低く、それらよりも下位レイヤに表示される。このような構成により、チャンスアップ演出の対象となり得る演出に注目させることができる。なお、このような構成に限らず、ミニ鍵画像030IWG10およびミニキャラクタA画像030IWC10は、画像表示装置5の表示領域端部を移動しているときに、チャンスアップ演出の対象となり得る演出のうちの一部の演出に係る演出画像(例えば飾り図柄)よりも下位レイヤに表示され、他の演出の演出に係る演出画像(例えば、アクティブ表示やセリフ表示)よりも上位レイヤに表示されるようにしてもよい。
また、図8-19(2)に示すように、ミニ鍵画像030IWG10およびミニキャラクタA画像030IWC10は、スーパーリーチの実行中に表示され、スーパーリーチに係る演出画像(例えば、前哨演出に係るキャラクタ画像)よりも高い表示優先度にて表示されるが、チャンスアップ演出が実行されていないときには、少なくともスーパーリーチに係る演出画像の中央部分の視認を妨げないように表示される。具体的には、ミニ鍵画像030IWG10およびミニキャラクタA画像030IWC10は、画像表示装置5の表示領域中央を移動せず、表示領域端部を移動するように表示され、前哨演出に係るキャラクタ画像の顔部分等には重畳して表示されない。このような構成により、ミニ鍵画像030IWG10およびミニキャラクタA画像030IWC10を表示しながらも、スーパーリーチ(前哨演出)の妨げとなってしまうことを防止することができる。
次いで、チャンスアップ煽り演出(偽)が実行されると、図8-19(3)に示すように、鍵穴が出現することを示唆する鍵穴(示唆)画像030IWG13が表示領域中央に表示される。このとき、ミニ鍵画像030IWG10およびミニキャラクタA画像030IWC10は画像表示装置5の表示領域端部を移動する動作を停止するとともに、ミニ鍵画像030IWG10はミニキャラクタA画像030IWC10の周囲を回る動作を停止する。またミニ鍵画像030IWG10およびミニキャラクタA画像030IWC10の傍らにおいて、鍵穴(示唆)画像030IWG13の存在を示す「!」表示が行われる。
また、図8-19(3)に示すように、鍵穴(示唆)画像030IWG13が表示されると、ミニ鍵画像030IWG10およびミニキャラクタA画像030IWC10は、鍵穴(示唆)画像030IWG13に接近するように移動する。
本例では、図8-19(2)、(3)に示すように、ミニキャラクタA画像030IWC10およびミニ鍵画像030IWG10の移動速度は、用いられる対象となる演出が特定されていないとき(またはチャンスアップ煽り演出が実行されていないとき)には低速移動であり、特定されているとき(またはチャンスアップ煽り演出が実行されているとき)には高速移動である。このような構成により、チャンスアップ煽り演出やチャンスアップ演出の対象となる演出に注目させることができる。
次いで、鍵穴(示唆)画像030IWG13が徐々に縮小する演出表示が開始されるが、図8-19(4)に示すように、鍵穴(実体)画像030IWG11)が表示されることなく、鍵穴(示唆)画像030IWG13が消去される。またこのとき、ミニ鍵画像030IWG10およびミニキャラクタA画像030IWC10の傍らにおいて、鍵穴(示唆)画像030IWG13が消去されたことを示す「?」表示が行われる。このような構成により、実行されたチャンスアップ煽り演出がチャンスアップ煽り演出(偽)であることが判明することになる。
チャンスアップ煽り演出(偽)が終了すると、図8-19(5)に示すように、ミニ鍵画像030IWG10およびミニキャラクタA画像030IWC10は、画像表示装置5の表示領域右下の初期位置に表示しなおされる。本例では、図8-19(1)に示すようにチャンスアップ演出が実行された後と、図8-19(5)に示すようにチャンスアップ煽り演出(偽)が実行された後とで、共通の初期位置に表示される。このような構成により、チャンスアップ煽り演出(偽)が終了したことを分かりやすくすることができ、仕切り直しの意味合いを表現することができる。また初期位置に表示しなおすようにすることで演出制御に係るデータ量が増大することを抑止することができる。
本例では、鍵穴(示唆)画像030IWG13および鍵穴(実体)画像030IWG11は、同一の演出に対応して一度のみ表示され得る。例えば、セリフ表示を対象とするチャンスアップ演出が実行されるか否かを煽るチャンスアップ煽り演出(またはチャンスアップ煽り演出(偽))が一度実行された場合には、その後にセリフ表示が表示されていても再びセリフ表示を対象とするチャンスアップ煽り演出は実行されない。このような構成により、チャンスアップ演出の対象となる示唆演出を分かりやすくすることができる。
なお、ミニ鍵画像030IWG10およびミニキャラクタA画像030IWC10は、画像表示装置5の表示領域端部を移動しているときに、一部が表示領域外にはみ出る(すなわち一部が表示されない)ようにしてもよい。このような構成により、ミニ鍵画像030IWG10およびミニキャラクタA画像030IWC10を、他の演出に係る演出画像等に応じて柔軟に移動表示させることができる。
また例えば、ミニ鍵画像030IWG10およびミニキャラクタA画像030IWC10は、画像表示装置5の表示領域端部を移動しているときには、チャンスアップ演出の対象とならない演出は実行されないようにしてもよい。このような構成により、ミニ鍵画像030IWG10およびミニキャラクタA画像030IWC10が画像表示装置5の表示領域端部を移動しているときに実行される演出に注目を集めることができる。
また本例では、チャンスアップ演出が複数回実行可能であるため、実行された回数を認識できるようにしてもよい。例えば、1回目のチャンスアップ演出が実行されると、画像表示装置5の表示領域端部において、青色の炎を模したエフェクト画像が表示され、2回目のチャンスアップ演出が実行されると、当該エフェクト画像が緑色に変化し、3回目のチャンスアップ演出が実行されると、当該エフェクト画像が赤色に変化するようにしてもよい。このような構成により、チャンスアップ演出が終了し、係る演出画像が消去された後でも、チャンスアップが行われたことを認識することができる。
次に、チャンスアップ演出の対象となる演出ごとの鍵穴(示唆)画像および鍵穴(実体)画像について説明する。図8-20は、チャンスアップ演出の対象となる演出ごとの鍵穴(実体)画像の具体例を示す説明図である。
図8-20に示すように、本例では、チャンスアップ演出の対象となる演出が複数種類あり、それぞれ演出に係る演出画像の表示サイズが異なる。具体的には、図8-20(1)、(3)に示すように、セリフ表示は、タイトル表示よりも表示サイズが小さい。そして本例では、チャンスアップ演出の対象となる演出が表示される位置に鍵穴(実体)画像を表示する態様にてチャンスアップ演出が実行する。そのため、図8-20に示すように、対象となる演出に応じて鍵穴(実体)画像の表示サイズを異ならせるように構成されている。
例えば、図8-20(3)に示すセリフ画像030IWG20の位置に表示される鍵穴(実体)画像030IWG11は、図8-20(1)に示すタイトル画像030IWG21の位置に表示される鍵穴(実体)画像030IWG11よりも表示サイズが小さい。このような構成により、鍵穴(実体)画像030IWG11が表示される位置からチャンスアップ演出の対象となる演出を遊技者が予測できるようにすることで興趣を向上させることができるとともに、対象となる演出に適した表示サイズにて鍵穴(実体)画像030IWG11を表示することで違和感のない演出とすることができる。
一方で、図8-20に示すように、鍵穴画像が実体化されるときには、チャンスアップ演出の対象となる演出の種類に関わらず共通のサイズで鍵穴(示唆)画像030IWG13のシルエットが表示される。そして、その後にチャンスアップ演出の対象となる演出の種に応じた表示サイズで鍵穴(実体)画像030IWG11が表示される。このような構成にすることにより、鍵穴が実体化されるまでのアニメーションを共通化することができ、演出制御に係るデータ量が増大することを抑制することができる。
以上に説明したように、本特徴部030IWには、以下に示す手段1~手段29に示す遊技機の構成が開示されている。
(手段1)遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、有利状態に制御されることを示唆するとともに、演出態様に応じて期待度が異なる複数種類の示唆演出(例えば、所定の態様によりタイトル表示を表示する演出、所定の態様によりアクティブ表示を表示する演出、所定の態様によりセリフ表示を表示するセリフ演出、所定の態様により飾り図柄を表示する飾り図柄演出など)を実行可能な示唆演出実行手段と、特殊画像(例えば、ミニ鍵画像030IWG10や鍵画像030IWG12)を表示可能な特殊画像表示演出実行手段と、表示されている特殊画像を用いることによって、一の演出態様にて実行されている示唆演出を、該一の演出態様よりも期待度が高い演出態様に変化させる特別演出(例えば、アクティブ表示の表示色を通常色(白)から青色に変化させるチャンスアップ演出)を実行可能な特別演出実行手段と、を備え、特別演出実行手段は、示唆演出が実行されているときに特殊対応画像(例えば、鍵穴(実体)画像030IWG11)を表示し、該特殊対応画像に対して特殊画像が作用する態様にて特別演出を実行する(例えば、アクティブ表示AHや飾り図柄に対応する鍵穴(実体)画像030IWG11を表示し、鍵穴(実体)画像030IWG11に鍵画像030IWG12が刺さって回る態様にてチャンスアップ演出を実行する。図8-15(9)~(15)、図8-17(9)~図8-18(17)等参照)。そのような構成によれば、特殊画像を用いる特別演出が実行される際に、特殊画像に係るストーリ性を持たせて演出効果を高めることができ、興趣を向上させることができる。
(手段2)特殊対応画像は、実行されている示唆演出に係る演出画像の略中央位置に表示され(例えば、図8-12(5)、図8-14(7)参照)、特殊対応画像が表示されるタイミングでは、該特殊対応画像に対応する示唆演出以外の示唆演出を対象とする特別演出が実行されない(例えば、アクティブ表示AHに対応する鍵穴(実体)画像030IWG11が表示されるタイミングでは、セリフ表示を対象とするチャンスアップ演出は実行されない)。そのような構成により、特別演出の対象となる示唆演出を分かりやすくすることができるとともに、どのタイミングで特殊対応画像が表示されるかに注目させることができる。
(手段3)特殊対応画像は、同一の示唆演出に対応して一度のみ表示され得る(例えば、セリフ表示を対象とするチャンスアップ演出が実行されるか否かを煽るチャンスアップ煽り演出(またはチャンスアップ煽り演出(偽))が一度実行された場合には、その後にセリフ表示が表示されていても再びセリフ表示を対象とするチャンスアップ煽り演出は実行されない)。そのような構成により、特別演出の対象となる示唆演出を分かりやすくすることができる。
(手段4)特別演出により示唆演出の演出態様が変化する場合、変化するタイミングに応じて変化後の演出態様が異なる(例えば、チャンスアップ演出が実行されるタイミングが後の方が有利度の高い演出態様に変化しやすい。図8-3、図8-8参照)。そのような構成により、いずれのタイミングで特別演出が実行されるかに注目させることができるとともに、変化するタイミングに期待を持った遊技者を落胆させてしまうことを防止することができる。
(手段5)特殊対応画像が表示されるか否かを煽る表示煽り演出(例えば、チャンスアップ煽り演出)を実行可能な表示煽り演出実行手段を備え、表示煽り演出実行手段は、特殊対応画像がいずれの位置に表示されるかに関わらず、共通の態様により表示煽り演出を実行可能である(例えば、図8-14(2)~(5)、図8-16(2)~(5)に示すように、対象となる演出が異なる場合にも、鍵穴(示唆)画像030IWG13は、当初画面全体にアップで表示され、縮小されていくという共通の態様で表示される)。そのような構成により、特殊対応画像が表示されるか否か、すなわち特別演出が実行されるか否かに注目させることができるとともに、いずれの示唆演出がチャンスアップ演出の対象となるかに注目させることができる。
(手段6)特殊画像は、特別演出において用いられる場合、特殊対応画像よりも大きい表示サイズにて表示された後に縮小しながら該特殊対応画像に作用するように表示される(例えば、図8-15(9)~(12)、図8-17(9)~(12)に示すように、鍵画像030IWG12は、画面手前側から奥側の鍵穴(実体)画像030IWG11に向かって移動するように表示されるため、当初は鍵穴(実体)画像030IWG11よりも大きい表示サイズにて表示され、その後に縮小しながら(遠ざかっていくことの表現として徐々に小さくなりながら)鍵穴(実体)画像030IWG11に刺さって回転するように表示される)。そのような構成により、特殊対応画像に作用する特殊画像に注目させることができ、特別演出の演出効果を高めることができる。
(手段7)特別演出実行手段は、特別演出を複数回実行可能であり、実行される特別演出に応じて、実行時間を異ならせることが可能である(例えば、図8-4(A)に示すように、飾り図柄を対象とするチャンスアップ演出は、セリフ表示やセリフ表示を対象とするチャンスアップ演出よりも演出実行時間が長い。そのような構成により、各種の特別演出を好適な実行時間で実行することができ、演出効果を高めることができる。
(手段8)示唆演出は、特別演出により演出態様が変化するときには、特別演出により演出態様が変化しないときよりも、実行時間が長い(例えば、図8-4(A)、(B)に示すように、チャンスアップ演出により演出態様が変化するセリフ演出の演出実行時間T11は、チャンスアップ演出により演出態様が変化しないセリフ演出の演出実行時間T12よりも長い)。そのような構成により、特別演出が実行されるときに、特別演出およびその対象となる示唆演出を実行する期間を確保することができる。
(手段9)示唆演出実行手段は、第1示唆演出(例えば、タイトル表示を表示する演出)と、該第1示唆演出よりも表示サイズが小さい第2示唆演出(例えば、セリフ表示を表示する演出)と、を実行可能であり、特別演出実行手段は、示唆演出が実行されているときに、該示唆演出に係る演出画像が表示される位置に特殊対応画像を表示する態様にて特別演出を実行可能であり(例えば、タイトル画像030IWG21が表示される位置や、セリフ画像030IWG20が表示される位置に鍵穴(実体)画像030IWG11が表示される)、特別演出の対象となる示唆演出が第1示唆演出であるときは特殊対応画像を第1示唆演出の表示サイズに対応する第1表示サイズにて表示し、第2示唆演出であるときは特殊対応画像を第2示唆演出の表示サイズに対応する第2表示サイズにて表示し、第2表示サイズは、第1表示サイズよりも小さい(例えば、図8-20(3)に示すセリフ画像030IWG20の位置に表示される鍵穴(実体)画像030IWG11は、図8-20(1)に示すタイトル画像030IWG21の位置に表示される鍵穴(実体)画像030IWG11よりも表示サイズが小さい)。そのような構成により、特殊対応画像が表示される位置から対象となる示唆演出を遊技者が予測できるようにすることで興趣を向上させることができるとともに、対象となる演出に適した表示サイズにて特殊対応画像を表示することで違和感のない演出とすることができる。
(手段10)示唆演出実行手段は、第1位置に演出画像を表示する特定示唆演出(例えば、セリフ表示を表示する演出)と、該第1位置よりも表示手段の表示領域端に近い第2位置(例えば、画像表示装置5の表示領域上端に近い位置)に演出画像を表示する特別示唆演出(例えば、飾り図柄を表示する演出)と、を実行可能であり、特別演出実行手段は、特定示唆演出が実行されるときに、第1位置に表示された演出画像の略中央位置に特殊対応画像を表示する一方(例えば、図8-12(5)に示すようにセリフ画像030IWG20の略中央位置に鍵穴(実体)画像030IWG11を表示する)、特別示唆演出が実行されるときに、第2位置に表示された演出画像の中央位置から表示手段の表示領域中央方向にずれた位置に特殊対応画像を表示する(例えば、図8-16(7)に示すように左飾り図柄表示エリア5Lと、右飾り図柄表示エリア5Rとの中央位置(中飾り図柄表示エリア5Cに相当する位置)から表示領域中央方向にずれた位置に鍵穴(実体)画像030IWG11を表示する)。そのような構成により、対象となる示唆演出の特徴に応じて好適に特殊対応画像を表示することができる。
(手段11)特別演出は、特殊対応画像を表示する位置に関わらず共通の表示位置に特別画像を表示して対象となる示唆演出の演出態様が変化することを報知する報知演出を含む(例えば、図8-15(13)、図8-17(13)に示すように、キャラクタと「保留ランクアップ」や「図柄ランクアップ」の文字表示とが表示される)。そのような構成により、特別演出により対象となる示唆演出の演出態様が変化することを認識しやすくすることができる。
(手段12)特殊対応画像は、特別演出において対象となる示唆演出の演出態様が変化するタイミングで表示されない(例えば、図8-15(13)~(15)、図8-17(13)~図8-18(17)に示すように、鍵穴(実体)画像030IWG11は、アクティブ表示や飾り図柄の態様が変化するタイミングでは表示されない)。そのような構成により、示唆演出の演出態様が変化することに注目させることができる。
(手段13)特殊画像表示手段は、特別演出が実行されるよりも前の期間において、該特別演出の対象となる示唆演出の表示位置を通過するように移動する態様にて特殊画像を表示する(例えば、図8-12(1)~(4)、図8-19(1)~(2)に示すように、セリフ演出を対象とするチャンスアップ演出が実行される前に期間において、セリフ演出に係るセリフ画像が表示される位置(または表示が予定されている位置)を通過するようにミニキャラクタA画像030IWC10およびミニ鍵画像030IWG10が移動する)。そのような構成により、特殊画像が移動する態様にて表示されているときに、特殊画像が表示されている位置の示唆演出を対象とする特別演出が実行されて欲しいなどの遊技者の期待感を高めることができ興趣を向上させることができる。
(手段14)特殊画像表示手段は、特殊画像が用いられるときに、対象となる示唆演出の表示位置に該特殊画像を移動表示させる(例えば、図8-14(5)、図8-16(5)に示すように、ミニキャラクタA画像030IWC10およびミニ鍵画像030IWG10がチャンスアップ演出の対象となるアクティブ表示AHの表示位置や飾り図柄表示エリアに移動する)。そのような構成により、特別演出とその対象となる示唆演出とに注目させることができる。
(手段15)特殊画像は、特別演出の対象となる示唆演出に係る演出画像よりも表示優先度が低い(例えば、図8-15(14)、図8-19(2)に示すように、ミニキャラクタA画像030IWC10およびミニ鍵画像030IWG10は、タイトル表示やアクティブ表示、セリフ表示、飾り図柄よりも表示優先度が低く、それらよりも下位レイヤに表示される)。そのような構成により、示唆演出に注目させることができる。
(手段16)特別演出実行手段は、一の示唆演出を対象とする一の特別演出を実行した後に、他の示唆演出を対象とする他の特別演出を実行可能であり、他の特別演出は、一の特別演出が実行され所定期間経過した後に実行される(例えば、図8-4に示すように、対象が異なるチャンスアップ演出は所定期間経過した後に実行される)。そのような構成により、一の特別演出と他の特別演出との間隔を空けて、各々を際立たせることができるともに、特殊画像が移動する態様の表示を行う期間を確保することができる。
(手段17)特殊画像が移動表示される速度は、用いられる対象となる示唆演出が特定されていないときよりも、用いられる対象となる示唆演出が特定されているときの方が早い(例えば、図8-19(2)、(3)に示すように、ミニキャラクタA画像030IWC10およびミニ鍵画像030IWG10の移動速度は、用いられる対象となる演出が特定されていないときには低速移動であり、特定されているときには高速移動である)。そのような構成により、対象となる示唆演出に注目させることができる。
(手段18)特殊画像が移動表示されるときに付加画像が付加されるとともに、該付加画像も移動表示され、特別演出が実行されるときに付加画像が動作する(例えば、図8-14(1)~(8)、図8-16(1)~(8)、図8-19(2)に示すように、ミニ鍵画像030IWG10とともにミニキャラクタA画像030IWC10が移動表示され、チャンスアップ演出が実行されるときには、キャラクタA画像030IWC10が鍵画像030IWG12を鍵穴(実体)画像030IWG11に投げ込む動作を行う)。そのような構成により、特殊画像に注目させることができるとともに、特別演出の演出効果を高めることができる。
(手段19)特殊画像は、付加画像の周囲を動作する態様にて表示され、特別演出が実行されるときに動作が停止される(例えば、図8-14(1)~(6)、図8-16(1)~(6)、図8-19(2)に示すように、ミニ鍵画像030IWG10は、ミニキャラクタA画像030IWC10の周囲を回る態様で動作し、チャンスアップ演出が実行されるときに、その動作を停止する)。そのような構成により、特殊画像に注目させることができるとともに、特別演出の演出効果を高めることができる。
(手段20)特殊画像および付加画像は、有利状態に制御されることを示唆する特定演出(例えば、スーパーリーチ)の実行中に表示され、特定演出に係る演出画像よりも高い表示優先度にて表示され(例えば、図8-12(1)~(4)に示すように、ミニ鍵画像030IWG10およびミニキャラクタA画像030IWC10は、スーパーリーチ前半パートの前哨演出に係るキャラクタ画像よりも高い表示優先度にて表示される)、特定演出の実行中であって特別演出が実行されていないときに、少なくとも特定演出に係る演出画像の中央部分の視認を妨げないように表示される(例えば、図8-12(1)~(4)、図8-19(2)に示すように、ミニ鍵画像030IWG10およびミニキャラクタA画像030IWC10は、画像表示装置5の表示領域中央を移動せず、表示領域端部を移動するように表示され、前哨演出に係るキャラクタ画像の顔部分等には重畳して表示されない)。そのような構成により、特殊画像および付加画像を表示しながらも、特定演出の妨げとなってしまうことを防止することができる。
(手段21)特別演出が実行されることを示唆し、演出後に特別演出が実行される第1特別示唆演出(例えば、チャンスアップ煽り演出(真))と、特別演出が実行されることを示唆し、演出後に特別演出が実行されない第2特別示唆演出(例えば、チャンスアップ煽り演出(偽))とを実行可能な特別示唆演出実行手段を備え、特殊画像は、第2特別示唆演出が実行された後、初期位置に表示しなおされる(例えば、図8-19(1)に示すようにチャンスアップ演出が実行された後と、図8-19(5)に示すようにチャンスアップ煽り演出(偽)が実行された後とで、共通の初期位置に表示される)。そのような構成により、第2特別示唆演出が終了したことを分かりやすくすることができ、仕切り直しの意味合いを表現することができる。また初期位置に表示しなおすようにすることで演出制御に係るデータ量が増大することを抑止することができる。
(手段22)特別演出実行手段は、特別演出を複数回実行可能であり、一の示唆演出を対象とする一の特別演出を実行しているときに、他の示唆演出を対象とする他の特別演出を実行しない(例えば、図8-4に示すように、対象が異なるチャンスアップ演出は所定期間経過した後に実行される)。そのような構成により、実行中の特別演出に注目させることができる。
(手段23)複数種類の示唆演出のうちの少なくとも一部の示唆演出に係る演出画像(例えば、飾り図柄)は、特殊画像が特殊対応画像に作用する際においても、該特殊画像よりも表示優先度が高い(例えば、図8-15(9)参照)。そのような構成により、一部の示唆演出については、どのような状況においても視認性を確保することができる。また、一部以外の示唆演出に係る演出画像(例えば、セリフ表示やタイトル表示のような遊技の進行に係る情報でないもの)については、特殊画像が特殊対応画像に作用する際に該特殊画像よりも表示優先度が低くなるようにすることで、リアリティのある演出を実現することができ、演出効果を高めることができる。
(手段24)特別演出実行手段は、特別演出を実行するときに、特定画像を表示可能であり(例えば、図8-15(13)、図8-17(13)に示すように、前哨演出に係る演出画像を覆うエフェクト画像とともにキャラクタと「保留ランクアップ」や「図柄ランクアップ」の文字表示とが表示される)、特定画像を表示しているときに対象となる示唆演出の演出態様を変化させる第1演出パターン(例えば、図8-17(13)~図8-18(17)に示すように、キャラクタや「図柄ランクアップ」の表示が残った状態で飾り図柄の態様が変化するパターン)と、特定画像を表示しているときとは異なるときに対象となる示唆演出の演出態様を変化させる第2演出パターン(例えば、図8-15(13)~(15)に示すように、キャラクタと「保留ランクアップ」の表示が消去された後にアクティブ表示の態様が変化するパターン)と、により特別演出を実行可能である。そのような構成により、特定画像を表示することにより示唆演出の演出態様が変化することを遊技者に認識させることができるとともに、対象となる示唆演出に応じた演出パターンにより好適に特別演出を実行することができる。
(手段25)第2演出パターンにより特別演出が実行されたときよりも第1演出パターンにより特別演出が実行されたときの方が有利状態に制御される期待度が高い(例えば、飾り図柄の態様が変化するチャンスアップ演出は、アクティブ表示の態様が変化するチャンスアップ演出よりも大当り期待度が高い。図8-7参照)。そのような構成により、演出パターンの派手さに応じて期待度を異ならせることができ、興趣を向上させることができる。
(手段26)特定画像として、いずれの示唆演出の演出態様が変化したかを特定可能であって、該示唆演出に係る演出画像とは異なる画像が表示される(例えば、図8-15(13)、図8-17(13)に示すように、「保留ランクアップ」や「図柄ランクアップ」の文字表示が表示される)。そのような構成により、いずれの示唆演出の演出態様が変化したかを認識しやすくすることができる。
(手段27)特別演出は、有利状態に制御されるか否かを示唆する特定演出(例えば、スーパーリーチ)の実行中に実行され、特別演出の実行中に表示される特定画像は、特定演出に係る演出画像を覆う態様で表示され(例えば、図8-15(13)、図8-17(13)に示すように、前哨演出に係る演出画像を覆うエフェクト画像とともにキャラクタと「保留ランクアップ」や「図柄ランクアップ」の文字表示とが表示される)、示唆演出は、特定画像によって覆い隠される示唆演出と、特定画像によって覆い隠されない示唆演出と、を含み(例えば、図8-15(13)に示すようにアクティブ表示AHは覆い隠される一方、図8-17(13)に示すように飾り図柄は覆い隠されない)、特定画像によって覆い隠されない示唆演出の方が、特定画像によって覆い隠される示唆演出よりも有利状態に制御される期待度が高い(例えば、飾り図柄の態様が変化するチャンスアップ演出は、アクティブ表示の態様が変化するチャンスアップ演出よりも大当り期待度が高い。図8-7参照)。そのような構成により、特別演出の派手さに応じて期待度を異ならせることができ、興趣を向上させることができる。
(手段28)第2演出パターンの特別演出よりも、第1演出パターンの特別演出の方が、一の可変表示期間内の後のタイミングで実行される割合が高い(例えば、飾り図柄の態様が変化するチャンスアップ演出は、アクティブ表示の態様が変化するチャンスアップ演出よりも実行されるタイミングが遅い。図8-3参照)。そのような構成により、遊技者の期待が高まる時期に応じた特別演出を実行することができる。
(手段29)第1演出パターンにより特別演出が実行されているときに、一の特定画像を他の特定画像に切り替えて表示する(例えば、図8-17(13)~(14)に示すようにキャラクタA画像が表示された後に、図8-17(15)~図8-18(17)に示すようにキャラクタAとキャラクタBとが並んで立つ画像が表示される)。そのような構成により、期待度が高い特別演出の演出効果を高めることができる。