JP2014096506A - 半導体装置及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

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剛 木田
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Abstract

【課題】半導体チップを搭載する前に配線体の検査を行うことができるようにする。
【解決手段】第1端子TER1は配線体ITPの第1面SFC1に位置しており、はんだバンプBMPに接続している。第2端子TER2は配線体ITPの第2面SFC2に位置しており、第1接続経路CNC1を介して第1端子TER1に接続している。第1接続経路CNC1は、配線体ITP内に設けられている。第3端子TER3は配線体ITPの第1面SFC1に位置しており、第2端子TER2に電気的に接続している。本図に示す例では、第3端子TER3は、第2接続経路CNC2を介して第2端子TER2に接続している。第2接続経路CNC2は配線体ITP内に設けられている。第3端子TER3は、はんだバンプBMPに接続されていない。第3端子TER3は、アンダーフィル樹脂UFRによって覆われている。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体装置及び半導体装置の製造方法に関し、例えば半導体チップを配線体に搭載した半導体装置に適用可能な技術である。
半導体装置は、半導体チップを配線体に搭載し、さらに半導体チップを封止樹脂で封止することにより、形成される。配線体としては、一般的に、コア層の少なくとも一面上に配線層を形成したものが使用されている。
配線体の検査に関する技術としては、例えば特許文献1に記載の技術がある。この技術は、2つの配線間の静電容量を測定し、測定結果を基準値と比較することにより、配線の短絡や断線の有無を判断するものである。
一方、特許文献2には、半導体チップをプリント配線基板に搭載した後に、半導体装置の検査を行うための技術が記載されている。この技術において、プリント配線基板のうち半導体チップの搭載領域の外側には、検査用のパッドが設けられている。この検査用のパッドは、半導体チップを封止樹脂で封止した後にも、外部に露出している。
特開2008−218441号公報 特開平9−186195号公報
本発明者は、配線体としてコア層を有さないものを検討している。このような配線体を有する半導体装置の製造方法としては、例えば以下の方法がある。まず、支持基板上に導体パターン及び絶縁層を形成することにより、配線体を形成する。次いで、配線体を支持基板上に位置させた状態で、配線体に半導体チップを搭載する。次いで、半導体チップを封止樹脂で封止し、その後、半導体チップ及び配線体を支持基板から取り外す。
一方、配線体は、一面に半導体チップに接続する第1端子を有しており、その反対側の面にハンダボールに接続する第2端子を有している。第1端子と第2端子は、配線体内に設けられた配線を介して接続している。配線体の信頼性を向上させるためには、第1端子と第2端子が互いに導通していることを検査する必要がある。
しかし、上記した半導体装置の製造方法において、第2端子は配線体のうち支持基板に面する側に形成される。このため、第2端子を外部に露出させるためには、配線体を支持基板から取り外す必要がある。しかし配線体が支持基板から取り外されるのは、半導体チップを搭載した後である。このため、半導体チップを搭載した後でなければ、配線体の検査を行うことができなかった。この場合、配線体が不良になると、良品の半導体チップも破棄されるため、半導体装置の製造コストが高くなってしまう。従って、上記した半導体装置の製造方法において、半導体チップを搭載する前に配線体の検査を行えるようにする必要がある。
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
一実施の形態によれば、半導体チップは配線体の第1面に搭載されている。配線体は、第1面とは逆側の面である第2面に、外部電極が設けられている。配線体は、第1端子、第2端子、及び第3端子を有している。第1端子は、配線体の第1面に位置しており、接続部材を介して半導体チップに接続される。第2端子は配線体の第2面に位置しており、外部電極が取り付けられている。第3端子は配線体の第1面に位置しており、第2端子に電気的に接続している。第3端子は、接続部材が取り付けられていない。また、電気的な経路において、第2端子は、第1端子と第3端子の間に位置する。
前記一実施の形態によれば、半導体チップを搭載する前に配線体の検査を行うことができる。
実施形態に係る半導体装置の構成を示す断面図である。 図1の要部を拡大した図である。 図2の配線体のみを示した図である。 図2の変形例を示す断面図である。 半導体装置の製造方法を示す断面図である。 半導体装置の製造方法を示す断面図である。 半導体装置の製造方法を示す断面図である。 半導体装置の製造方法を示す断面図である。 半導体装置の製造方法を示す断面図である。 半導体装置の製造方法を示す断面図である。 変形例1に係る配線体の構成を示す断面図である。 図11における第1端子、第2端子、及び第3端子の相対位置の一例を示す平面図である。 変形例2に係る配線体の構成を示す断面図である。 変形例3に係る配線体の構成を示す断面図である。 変形例4に係る半導体装置の製造方法の要部を示す断面図である。 (a)は変形例5に係る配線体の第2面の平面図であり、(b)は(a)の要部を拡大した図である。 図16に示した配線体の第1面の平面図である。 (a)は第2導体パターンのレイアウトを示す平面図であり、(b)は(a)の要部を拡大した図である。 変形例6に係る配線体の第2面の平面図である。 図19に示した配線体の第1面の平面図である。 変形例7に係る半導体装置の要部の構成を示す断面図である。 図21に示した配線体の製造方法を示す断面図である。 図21に示した配線体の製造方法を示す断面図である。 図21に示した配線体の製造方法を示す断面図である。 図21の変形例を示す断面図である。 図21の変形例を示す断面図である。 変形例8に係る半導体装置の構成を示す断面図である。
以下、実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
(実施形態)
図1は、実施形態に係る半導体装置SDの構成を示す断面図である。半導体装置SDは、配線体ITP、半導体チップSC、外部電極SLB、及びはんだバンプBMP(接続部材)を備えている。配線体ITPは、第1面SFC1及び第2面SFC2を有している。第2面SFC2は、第1面SFC1とは逆側の面である。半導体チップSCは、配線体ITPの第1面SFC1に搭載されている。外部電極SLBは、配線体ITPの第2面SFC2に設けられている。外部電極SLBは、例えばはんだボールである。はんだバンプBMPは、配線体ITPと半導体チップSCとを電気的に接続している。本図に示す例では、半導体チップSCは、配線体ITPにフリップチップ接続されている。すなわち半導体チップSCの電極パッド形成面は、配線体ITPの第1面SFC1に対向している。
半導体チップSC及び配線体ITPの第1面SFC1は、封止樹脂SERによって封止されている。封止樹脂SERは、アンダーフィル樹脂UFR(第1樹脂)及びモールド樹脂MDR(第2樹脂)を有している。アンダーフィル樹脂UFRは、半導体チップSCの電極パッド形成面と配線体ITPの第1面SFC1の間に充填されている。本図に示す例では、アンダーフィル樹脂UFRは、第1面SFC1の全面上に設けられている。モールド樹脂MDRは、アンダーフィル樹脂UFR、並びに半導体チップSCの側面及び電極パッド形成面とは逆側の面を封止している。
モールド樹脂MDR及びアンダーフィル樹脂UFRは、いずれも絶縁物からなるフィラー、例えば酸化シリコンからなるフィラーを複数含有している。アンダーフィル樹脂UFRが含有するフィラーの平均粒径は、モールド樹脂MDRが含有するフィラーの平均粒径よりも小さい。フィラーの平均粒径の大小は、例えば封止樹脂SERを切断し、その切断面における粒径の平均値を比較することにより、判定される。
なお、平面視において、半導体チップSCの側面から配線体ITPの端面までの距離sは、例えば30μm以上500μm以下である。
図2は図1の要部を拡大した図である。図3は、図2の配線体ITPのみを示した図である。配線体ITPは、絶縁層INS、第1端子TER1、第2端子TER2、及び第3端子TER3を有している。絶縁層INSの一面は配線体ITPの第1面SFC1となっており、絶縁層INSの反対側の面は配線体ITPの第2面SFC2となっている。第1端子TER1は配線体ITPの第1面SFC1に位置しており、はんだバンプBMPに接続している。第2端子TER2は配線体ITPの第2面SFC2に位置しており、第1接続経路CNC1を介して第1端子TER1に接続している。第1接続経路CNC1は、配線体ITP内に設けられている。第3端子TER3は配線体ITPの第1面SFC1に位置しており、第2端子TER2に電気的に接続している。本図に示す例では、第3端子TER3は、第2接続経路CNC2を介して第2端子TER2に接続している。第2接続経路CNC2は配線体ITP内に設けられている。第3端子TER3は、はんだバンプBMPに接続されていない。第3端子TER3は、アンダーフィル樹脂UFRによって覆われている。
本実施形態によれば、第2端子TER2は第3端子TER3に接続している。このため、第1端子TER1と第3端子TER3の間の抵抗を測定することにより、第1端子TER1と第2端子TER2の間の導通の有無を確認することができる。ここで、第3端子TER3は、第1端子TER1と同様に第1面SFC1に位置している。このため、配線体ITPの第2面SFC2が支持基板によって覆われている状態においても、第1端子TER1と第2端子TER2の間の導通の有無を確認することができる。また、電気的な接続経路(例えば等価回路上)において、第2端子TER2は、第1端子TER1と第3端子TER3の間に位置している。すなわち第2端子TER2の部分で断線を行うと、第1端子TER1と第3端子TER3は絶縁される。
第2端子TER2は絶縁層INSの第2面SFC2に埋設されている。具体的には、第2端子TER2は、絶縁層INSの第2面SFC2と同一面(さらに具体的には同一平面)を形成している。
本図に示す例では、絶縁層INSは、第1絶縁層INS1及び第2絶縁層INS2を積層することにより形成されている。第1絶縁層INS1及び第2絶縁層INS2は、いずれも感光性の樹脂、例えばポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、BCB(benzocyclobutene)、PBO(polybenzoxazole)、ポリノルボルネン樹脂等によって形成されている。第1絶縁層INS1は、第1面SFC1と、第1面SFC1とは逆側の面である第3面SFC3を有している。第2絶縁層INS2は、第2面SFC2と、第2面SFC2とは逆側の面である第4面SFC4を有している。第1絶縁層INS1及び第2絶縁層INS2は、第3面SFC3及び第4面SFC4が互いに接する方向に積層されている。そして第2端子TER2は、第2絶縁層INS2の第2面SFC2に埋設されている。
詳細には、第1端子TER1及び第3端子TER3は、第2絶縁層INS2の第4面SFC4に形成されている。第1端子TER1は、第1絶縁層INS1を貫通する第3開口OP3を介して第1面SFC1に露出しており、第3端子TER3は、第1絶縁層INS1を貫通する第1開口OP1を介して第1面SFC1に露出している。第3開口OP3の内壁及び第1開口OP1内壁は、いずれも第1絶縁層INS1の第3面SFC3から第1面SFC1に向かうにつれて開口径が広がる方向に傾斜している。なお、本図に示す例では、平面視において第1開口OP1は半導体チップSCとは重なっていない。
第2端子TER2は、第2絶縁層INS2に形成された第2開口OP2内に位置している。第2開口OP2の内壁は、第2面SFC2から第4面SFC4に向かうにつれて開口径が広がる方向に傾斜している。すなわち本実施形態において、第1開口OP1、第2開口OP2、及び第3開口OP3は、同一の方向に傾斜している。
そして、第1導体パターンCNP1は、第2絶縁層INS2の第4面SFC4上から第2開口OP2の内壁を経由して第2開口OP2の内側にわたって連続的に形成されている。第1端子TER1は、第1導体パターンCNP1のうち第4面SFC4上に位置する部分の少なくとも一部である。第2端子TER2は、第1導体パターンCNP1のうち第2開口OP2内に位置する部分の一部である。そして第1接続経路CNC1は、第1導体パターンCNP1のうち第1端子TER1と第2端子TER2の間の部分である。第1接続経路CNC1は、第1導体パターンCNP1のうち第4面SFC4上に位置する部分の一部を含んでいる。
また第3端子TER3も、第1導体パターンCNP1のうち第4面SFC4上に位置する部分の一部によって形成されている。第3端子TER3と第2端子TER2は、第2接続経路CNC2を介して電気的に接続している。第2接続経路CNC2は、第1導体パターンCNP1のうち第2端子TER2と第3端子TER3の間の部分である。すなわち本実施形態では、第3端子TER3は、平面視で第2端子TER2とは異なる場所に位置している。また第3端子TER3は、平面視で半導体チップSCとは重ならない場所に位置している。
なお、第2端子TER2と第3端子TER3の間の抵抗値すなわち第2接続経路CNC2の抵抗値は、第1端子TER1と第2端子TER2の間の抵抗値すなわち第1接続経路CNC1の抵抗値よりも小さい。また、第2接続経路CNC2の長さ(配線長)は、第1接続経路CNC1の配線長(長さ)よりも短い。このようにすると、配線体ITPのうち第2接続経路CNC2が占める面積を小さくすることができる。
図4は、図2の変形例を示す断面図である。図4に示す例において、第3端子TER3は平面視で半導体チップSCと重なる位置に配置されている。図2及び図4に示すように、第3端子TER3のレイアウトに制限はない。なお、本図に示す例においても、第3端子TER3にははんだバンプBMPが接続しておらず、また、第1開口OP1はアンダーフィル樹脂UFRによって覆われている。
図5〜図10は、半導体装置SDの製造方法を示す断面図である。
まず、半導体チップSCを作製する。半導体チップSCは、例えば以下のようにして作製される。まず、半導体基板に素子分離膜を形成する。これにより、素子形成領域が分離される。半導体基板は例えばシリコン基板である。素子分離膜は、例えばSTI法を用いて形成されるが、LOCOS法を用いて形成されても良い。次いで、素子形成領域に位置する半導体基板に、ゲート絶縁膜及びゲート電極を形成する。ゲート絶縁膜は酸化シリコン膜であってもよいし、酸化シリコン膜よりも誘電率が高い高誘電率膜(例えばハフニウムシリケート膜)であってもよい。ゲート絶縁膜が酸化シリコン膜である場合、ゲート電極はポリシリコン膜により形成される。またゲート絶縁膜が高誘電率膜である場合、ゲート電極は、金属膜(例えばTiN)とポリシリコン膜の積層膜により形成される。また、ゲート電極がポリシリコンにより形成される場合、ゲート電極を形成する工程において、素子分離膜上にポリシリコン抵抗を形成しても良い。
次いで、素子形成領域に位置する半導体基板に、ソース及びドレインのエクステンション領域を形成する。次いでゲート電極の側壁にサイドウォールを形成する。次いで、素子形成領域に位置する半導体基板に、ソース及びドレインとなる不純物領域を形成する。このようにして、半導体基板上にMOSトランジスタが形成される。
次いで、素子分離膜上及びMOSトランジスタ上に、多層配線層を形成する。最上層の配線層には、電極パッドが形成される。次いで、多層配線層上に、保護絶縁膜(パッシベーション膜)を形成する。保護絶縁膜には、電極パッド上に位置する開口が形成される。次いで、半導体基板をダイシングし、複数の半導体チップSCを切り出す。
そして図5に示すように、支持基板BSEを準備する、支持基板BSEは、例えばシリコン基板又はガラス基板である。ただし支持基板BSEは、金属板(例えばステンレス板)や、樹脂インターポーザのコアとして使用される部材であっても良い。そして、支持基板BSEに、感光性の樹脂である第2絶縁層INS2を形成する。この状態において、第2絶縁層INS2の第2面SFC2は支持基板BSEに接しており、第2絶縁層INS2の第4面SFC4は外部に露出している。次いで、第2絶縁層INS2を露光及び現像する。これにより、第2絶縁層INS2には第2開口OP2が形成される。このように、第2絶縁層INS2を感光性の絶縁膜で形成すると、第2開口OP2を容易に形成することができる。なお、この工程において、第2開口OP2の内壁は、第2面SFC2から第4面SFC4に向かうにつれて開口径が大きくなる方向に、傾斜する。
次いで、第2開口OP2の内側に位置する支持基板BSE上、第2開口OP2の内壁上、及び第2絶縁層INS2の第4面SFC4上に、無電解めっき法、スパッタ法、CVD(chemical vapor deposition)法等で給電層を形成した後、所望のパターンに開口されたレジストを形成し、レジスト開口部内に電解めっき法により金属、例えばCuを析出させる。その後、レジストを除去した後に給電層を除去する。これにより第1導体パターンCNP1が形成される。第1導体パターンCNP1は、第1端子TER1、第2端子TER2、第3端子TER3、第1接続経路CNC1、及び第2接続経路CNC2を含んでいる。
次いで図6に示すように、絶縁層INS2上及び第1導体パターンCNP1上に、感光性の樹脂である第1絶縁層INS1を形成する。次いで、第1絶縁層INS1を露光及び現像する。これにより第1絶縁層INS1には第1開口OP1及び第3開口OP3が形成される。このように、第1絶縁層INS1を感光性の絶縁膜で形成すると、第1開口OP1及び第3開口OP3を容易に形成することができる。なお、この工程において、第1開口OP1の内壁は、第3面SFC3から第1面SFC1に向かうにつれて開口径が大きくなる方向に、傾斜する。このようにして、配線体ITPが形成される。
なお、上記した工程において、支持基板BSEの上には、複数の配線体ITPが互いに繋がった状態で同時に形成される。このため、配線体ITPの製造コストは低くなる。
次いで図7に示すように、第1端子TER1にプローブPRB1(検査用端子)を接触させ、かつ第3端子TER3にプローブPRB2(検査用端子)を接触させる。そして、プローブPRB1及びプローブPRB2の間に予め定められた電圧を印加し、プローブPRB1及びプローブPRB2の間を流れる電流を測定する。これにより、第1端子TER1と第3端子TER3の間の抵抗値が算出される。算出された抵抗値が基準値以下(又は基準値未満)の場合、検査装置は、第1端子TER1と第2端子TER2の導通は取れていると判断し、この配線体ITPを良品と判断する。一方、算出された抵抗値が基準値超(又は基準値以上)の場合、第1端子TER1と第2端子TER2の間の導通は取れていないと判断し、この配線体ITPを不良品と判断する。
上記したように、第2端子TER2と第3端子TER3の間の抵抗値すなわち第2接続経路CNC2の抵抗値は、第1端子TER1と第2端子TER2の間の抵抗値よりも小さい。このため、第1端子TER1と第3端子TER3の間の抵抗値のうち、第2端子TER2と第3端子TER3の間の成分の割合は小さくなる。従って、第1端子TER1と第2端子TER2の間の導通の有無を高い精度で判断できる。
なお、第3端子TER3が互いに異なる第2端子TER2のそれぞれに対して設けられていた場合、これら第3端子TER3の間の抵抗値を測定することにより、2つの第2端子TER2の間に短絡が生じているか否かも検査することができる。
図7に示した検査工程は、複数の配線体ITPのそれぞれに対して行われる。この検査工程の後、検査装置は、不良と判断された配線体ITPの位置、及び良品と判断された配線体ITPの位置の少なくとも一方を記憶する。
その後、図8に示すように、良品と判断された配線体ITPの上にのみ、半導体チップSCを搭載する。この工程において、半導体チップSCの電極パッドPADと配線体ITPの第1端子TER1は、はんだバンプBMPを介して接続される。なお、本図に示す例では、右から3番目の配線体ITPは不良と判断されている。このため、半導体チップSCは、この配線体ITPの上には搭載されない。
そして、半導体チップSCと配線体ITPの間に、アンダーフィル樹脂UFRを充填し、さらに、アンダーフィル樹脂UFR及び半導体チップSCを、モールド樹脂MDRで封止する。このようにして、封止樹脂SERが形成される。
次いで図9に示すように、配線体ITP、半導体チップSC、及び封止樹脂SERを、支持基板BSEから取り外す。
そして図10に示すように、複数の配線体ITPのそれぞれに、外部電極SLBを取り付ける。あるいは、良品の配線体ITPのみに外部電極SLBを取り付けても良い。このとき、次いで、配線体ITP、半導体チップSC、及び封止樹脂SERをダイシングし、個片化する。このようにして、半導体装置SDが形成される。なお、本図に示す例では、右から3番目の配線体ITP及び封止樹脂SERは、半導体チップSCを含んでいないため、破棄される。なお、外部電極SLBは、配線体ITP、半導体チップSC、及び封止樹脂SERをダイシングした後に、良品の配線体ITPにのみ取り付けられても良い。
以上、本実施形態によれば、図7に示すように、第3端子TER3は第2接続経路CNC2を介して第2端子TER2に接続している。第1端子TER1及び第3端子TER3は、いずれも配線体ITPの第1面SFC1側に位置している。このため、配線体ITPを支持基板BSEから取り外さなくても、第3端子TER3と第1端子TER1の間の抵抗値を測定することにより、第1端子TER1と第2端子TER2の間の導通の有無を検査することができる。従って、不良と予想される配線体ITP上に良品の半導体チップSCが搭載されることを防止できる。この結果、半導体装置の製造コストを抑制できる。
また、第3端子TER3は、検査が行われた後、封止樹脂SERによって覆われる。このため、第3端子TER3に起因して半導体装置SDの信頼性が低下することを抑制できる。
また、配線体ITPは支持基板BSE上に形成される。このため、第2端子TER2は絶縁層INSの第2面SFC2に埋設される。そして配線体ITPが支持基板BSE上に位置した状態で、配線体ITPに半導体チップSCが搭載される。このため、半導体装置SDの製造コストは低くなる。
また、配線体ITPの絶縁層INSは、第1絶縁層INS1及び第2絶縁層INS2を積層した構成を有している。そして第1端子TER1は第1絶縁層INS1に設けられた第3開口OP3によって第1面SFC1側に露出しており、第3端子TER3は第1絶縁層INS1に設けられた第3開口OP3によって第1面SFC1側に露出している。言い換えると、第2絶縁層INS2の第4面SFC4に設けられた第1導体パターンCNP1は、第1絶縁層INS1によって保護されている。このため、配線体ITPの信頼性は高くなる。
また、第1端子TER1及び第3端子TER3は、第2面SFC2を基準にしたときに、ほぼ同一の高さに位置する。このため、画像処理において第1開口OP1及び第3開口OP3の良否を判断するときに、一枚の画像で第1開口OP1及び第3開口OP3の双方の良否をすることができる。
また、第1端子TER1と第2端子TER2は異なる層に形成されている。このため、第1端子TER1と第2端子TER2を異なるピッチで配置することができる。本実施形態では、第1端子TER1は第2端子TER2よりも狭いピッチで配置されている。
また、第1端子TER1、第2端子TER2、及び第1接続経路CNC1は、一つの第1導体パターンCNP1によって形成されている。このため、配線体ITPの製造コストを低くすることができる。
また、第2端子TER2は第2絶縁層INS2の第2開口OP2内に位置しているが、第2開口OP2の内壁は、第2面SFC2から第4面SFC4に向かうにつれて開口径が広がる方向に傾斜している。このため、第1接続経路CNC1及び第2接続経路CNC2が第2開口OP2の内壁において断線することを抑制できる。
また、第3端子TER3も第1接続経路CNC1の一部として形成されている。このため、配線体ITPの製造コストをさらに低くすることができる。また、第3端子TER3を、平面視で第2端子TER2とは異なる場所に位置させることができる。このため、第3端子TER3を、プローブPRB2が接続しやすい場所に配置することができる。
また、第1開口OP1の内壁は、いずれも、第3面SFC3から第1面SFC1に向かうにつれて開口径が広くなる方向に傾斜している。このため、プローブPRB1を第1端子TER1に接触させるとき、プローブPRB1が第1開口OP1の内壁に当たった場合でも、プローブPRB1は第1開口OP1の内壁に沿ってスライドし、第1端子TER1に接触することができる。第3開口OP3の内壁も同様であるため、プローブPRB2に関しても同様の効果を得ることができる。
また、封止樹脂SERは、アンダーフィル樹脂UFR及びモールド樹脂MDRを積層させた構成を有している。これらのうち、第3開口OP3にはアンダーフィル樹脂UFRが充填されている。アンダーフィル樹脂UFR及びモールド樹脂MDRはフィラーを有しているが、アンダーフィル樹脂UFRのフィラーはモールド樹脂MDRのフィラーよりも平均粒径が小さい。このため、第3開口OP3内にもフィラーが充填されやすい。
(変形例1)
図11は、変形例1に係る配線体ITPの構成を示す断面図である。本図に係る配線体ITPは、以下の点を除いて実施形態に係る配線体ITPと同様の構成である。なお、本変形例に係る配線体ITPを用いた半導体装置SDは、配線体ITPの構成を除いて実施形態に係る半導体装置SDと同様の構成である。
まず、第1絶縁層INS1は、第3絶縁層INS3及び第4絶縁層INS4をこの順に積層した構造となっている。第3絶縁層INS3は第3面SFC3を有しており、第4絶縁層INS4は第1面SFC1を有している。第3絶縁層INS3上には第2導体パターンCNP2が形成されている。第1端子TER1は、第2導体パターンCNP2の一部として形成されている。第2導体パターンCNP2は、第3絶縁層INS3に形成された開口を介して第1導体パターンCNP1に接続している。第1端子TER1は、第2導体パターンCNP2の一部及び第1導体パターンCNP1の一部を介して第2端子TER2に接続している。本変形例において第1接続経路CNC1(第1端子TER1と第2端子TER2を接続する経路)は、第2導体パターンCNP2の一部及び第1導体パターンCNP1の一部によって形成されている。
また、第1開口OP1は、第4絶縁層INS4及び第3絶縁層INS3のそれぞれを貫通している。
図12は、本変形例における第1端子TER1、第2端子TER2、及び第3端子TER3の相対位置の一例を示す平面図である。本図に示す例において、第1導体パターンCNP1のうち第1接続経路CNC1を構成する部分と、第1導体パターンCNP1のうち第2接続経路CNC2を構成する部分は、異なる方向の直線を構成している。そして第1導体パターンCNP1のうち第1接続経路CNC1を構成する部分は、第1導体パターンCNP1のうち第2接続経路CNC2を構成する部分よりも長くなっている。
本変形例によっても、実施形態と同様の効果を得ることができる。また、配線体ITPが有する導体パターンは2層になっているため、第1端子TER1と第2端子TER2を接続する接続経路の自由度は向上する。このため、第1端子TER1の配置の自由度及び第2端子TER2の配置の自由度は、いずれも向上する。
(変形例2)
図13は、変形例2に係る配線体ITPの構成を示す断面図である。本変形例に係る配線体ITPは、以下の点を除いて変形例1に係る配線体ITPと同様の構成である。なお、本変形例に係る配線体ITPを用いた半導体装置SDは、配線体ITPの構成を除いて変形例1に係る半導体装置SDと同様の構成である。
まず、第3端子TER3は、第1導体パターンCNP1のうち第2端子TER2となっている部分の少なくとも一部である。本図に示す例では、第3端子TER3は、第2端子TER2のうち第2面SFC2とは逆側の面の一部となっている。そして第1開口OP1は、平面視で第2開口OP2の内側に位置しており、第2端子TER2と重なっている。
また、第1開口OP1の上端の開口径は、第3開口OP3の上端の開口系よりも大きい。このため、第1端子TER1に対してプローブPRB1を位置あわせすると、第1開口OP1と第3開口OP3の相対位置に誤差が発生していても、プローブPRB2を第3端子TER3に接触させることができる。
本変形例によっても、変形例1と同様の効果を得ることができる。また、第2端子TER2を第3端子TER3として使用することができるため、第3端子TER3を設けるためのスペース、及び第2接続経路CNC2が不要になる。従って、配線体ITPが大型化することを抑制できる。
(変形例3)
図14は、変形例3に係る配線体ITPの構成を示す断面図である。本変形例に係る配線体ITPは、第4絶縁層INS4を備えていない点を除いて、変形例2に係る配線体ITPと同様の構成である。すなわち本変形例では、第1絶縁層INS1は第3絶縁層INS3の単層構造である。また、第2導体パターンCNP2は、第1面SFC1に露出している。なお、本変形例に係る配線体ITPを用いた半導体装置SDは、配線体ITPの構成を除いて変形例2に係る半導体装置SDと同様の構成である。
本変形例によっても、変形例2と同様の効果を得ることができる。また第4絶縁層INS4を形成する必要がないため、半導体装置SDの製造コストは低くなる。
(変形例4)
図15は、変形例4に係る半導体装置SDの製造方法の要部を示す断面図である。本変形例に係る半導体装置SDの製造方法は、支持基板BSEの両面に配線体ITPを形成する点を除いて、実施形態に係る半導体装置SDの製造方法と同様である。なお、本図に示す例において配線体ITPの構造は実施形態と同様であるが、変形例1〜3に示した構造を有していても良い。
本変形例においても、実施形態(又は各変形例)と同様の効果を得ることができる。また、支持基板BSEの両面に配線体ITPを形成するため、半導体装置SDの製造効率が高くなる。
(変形例5)
図16(a)は変形例5に係る配線体ITPの第2面SFC2の平面レイアウトを示す模式図であり、図16(b)は図16(a)の要部を拡大した図である。図17は、本変形例に係る配線体ITPの第1面SFC1の平面レイアウトを示す模式図である。図18(a)は第2導体パターンCNP2のレイアウトを示す模式図であり、図18(b)は図18(a)の要部を拡大した図である。なお、図16においては、説明のため第1接続経路CNC1の全体及び第3端子TER3も示しており、図18においては、説明のため第2端子TER2も図示している。本変形例に係る配線体ITPの断面構造は、変形例2又は3と同様である。
詳細には、配線体ITPの平面形状は矩形である。図16に示すように、第2端子TER2は、第2面SFC2にマトリクス状に配置されている。図18に示すように、第2端子TER2の少なくとも一つは、平面視で半導体チップSCと重なっている。このため、第3端子TER3の少なくとも一つも、平面視で半導体チップSCと重なっている。
そして、第2端子TER2と第1端子TER1は、第1接続経路CNC1の一部である配線WIR1及び接続部VA1(共に図16に図示)、並びに第2接続経路CNC2の一部である配線WIR2(図18に図示)を介して互いに接続している。すなわち本図に示す例では、第1接続経路CNC1は、配線WIR1、接続部VA1、及び配線WIR2によって構成されている。
なお、第3端子TER3は第2端子TER2と同数設けられている。一方、本図に示す例では、少なくとも一つの第2端子TER2は、複数(例えば2つ)の第1端子TER1に接続している。このため、第2端子TER2の数は、第1端子TER1の数よりも少なくなっている。
本変形例によれば、配線体ITPの断面構造は、変形例2又は3と同様であるため、第3端子TER3を設けるためのスペース、及び第2接続経路CNC2が不要になる。従って、配線WIR1,WIR2の引き回しの自由度は高くなる。
また、本変形例によれば、第3端子TER3の少なくとも一つは、平面視で半導体チップSCと重なっている。このようにすることで、第2端子TER2の少なくとも一つが、平面視で半導体チップSCと重なっている場合であっても、この第2端子TER2の近傍に、これに接続された第3端子TER3を位置させることができる。これにより、これらの間の抵抗値を小さくできる。
また、本変形例によれば、図17に示すように、複数の第1端子TER1のそれぞれの中心と複数の第3端子TER3のそれぞれの中心との間の距離の最小値を、複数の第1端子TER1の中心間距離の最小値より大きくしている。このようにすることで、第1端子TER1に接触させるプローブPBR1と、第3端子TER3に接触させるプローブPBR2を、それぞれが接触する端子構造に適した構造にすることなどが可能となる。その結果、検査精度の向上や、プローブのコストの低減が可能となる。例えば、本変形例において、端子同士の配置距離が小さな第1端子TER1と接触するプローブPBR1は、複数のプローブPBR1を一体に形成したものにできる。この場合、コスト低減が可能となる。また、端子配置ピッチが一定になっている第2端子TER2と接触するプローブPBR2を、所定の格子点に複数のプローブPBR2が形成されたものとすることができる。この場合プローブPBR2の汎用性をもたせることが可能となる。
(変形例6)
図19は、変形例6に係る配線体ITPの第2面SFC2の平面図であり、図20は本変形例に係る配線体ITPの第1面SFC1の平面図である。本変形例に係る配線体ITPは、少なくとも一部の第3端子TER3が、実施形態又は変形例1と同様の構成を有している。
具体的には、第1端子TER1の配置及び第2端子TER2の配置は、変形例5と同様である。一方、全ての第3端子TER3は、平面視で半導体チップSCと重ならないように配置されている。具体的には、平面視において第1端子TER1で囲まれた領域の内側に位置する第2端子TER2に対応する第3端子TER3は、第2接続経路CNC2を用いることにより、第1端子TER1で囲まれた領域の外側に引き出されている。そして全ての第3端子TER3は、半矩形のいずれかの辺の上に位置するように配置されている。この矩形は、例えば半導体チップSCの外側の位置する第2端子TER2の配列によって定まっている。
本変形例によれば、配線体ITPの断面構造は、実施形態又は変形例1と同様であるため、第3端子TER3を第2端子TER2とは異なる位置に配置することができる。このため、第3端子TER3を、プローブPRB2を接触させやすい位置に配置することができる。
また、本変形例によれば、いずれの第3端子TER3も、複数の第1端子TER1のそれぞれを結ぶことで定義される領域の外側に配置されている。これによっても、配線WIR1,WIR2の引き回しの自由度は高くなる。また、プローブPRB2のコストの低減や汎用性の向上が可能となる。
例えば、以下の方法が挙げられる。複数の第1端子TER1を含む領域に対応する形状の導電性シートなどの弾性体を当接させることで、該領域内の複数の第1端子TER1に同時に接触させた状態とする。この時、該領域内の複数の第1端子TER1が導電性シートにより同電位、つまり電気的に短絡した状態であっても良い。その状態で、複数の第1端子と、それぞれの第1端子TER1に対応する複数の第2端子TER2との間の抵抗値をそれぞれ測定することで、より低いコストで導通の有無を判断することができる。
(変形例7)
図21は、変形例7に係る半導体装置SDの要部の構成を示す断面図であり、実施形態に係る図2に対応している。本実施形態に係る半導体装置SDは、配線体ITPの構成を除いて、実施形態に係る半導体装置SDと同様の構成である。
本変形例において、第2絶縁層INS2の第2面SFC2及び第4面SFC4上には、それぞれ導体パターンが形成されている。第2面SFC2に形成された導体パターンは第2絶縁層INS2に埋設されており、第4面SFC4に形成された導体パターンは第2絶縁層INS2上に位置している。第2端子TER2は、第2面SFC2に形成された導体パターンの少なくとも一部である。第1端子TER1及び第3端子TER3は、いずれも第4面SFC4上に形成された導体パターンの一部である。そして第1接続経路CNC1は、第4面SFC4上に形成された導体パターンの一部からなる配線、及びこの配線と第2面SFC2に形成された導体パターンとを接続するビアを含んでいる。また第2接続経路CNC2は、4面SFC4上に形成された導体パターンの一部からなる配線、及びこの配線と第2面SFC2に形成された導体パターンとを接続するビアを含んでいる。これらのビアは、第2絶縁層INS2を貫通している。
また、第1開口OP1の上端の開口径は、第1開口OP1が形成されている位置における第1絶縁層INS1の厚さよりも大きい。第3開口OP3についても、第1開口OP1と同様である。
本変形例に係る半導体装置SDの製造方法は、配線体ITPの製造方法を除いて実施形態に係る半導体装置SDの製造方法と同様である。
図22〜図24は、本変形例に係る配線体ITPの製造方法を示す断面図である。まず図22に示すように、支持基板BSE上に導体膜を形成し、この導体膜を選択的に除去する。これにより、支持基板BSE上には、第2端子TER2が形成される。この工程において、第2端子TER2の他に、必要に応じて配線も形成される。この配線は、例えば第2端子TER2に接続している。
次いで図23に示すように、第2端子TER2上及び支持基板BSE上に、第2絶縁層INS2を形成する。次いで、第2絶縁層INS2を露光及び現像する。これにより、第2絶縁層INS2には、ビアを形成するための開口が形成される。なお、この開口は、レーザ加工によって形成されても良い。この場合、第2絶縁層INS2は、感光性を有さない絶縁膜によって形成される。
次いで、この開口内および第2絶縁層INS2上に、導電膜を形成する。次いで、この導電膜を選択的に除去する。これにより、第1端子TER1、第3端子TER3、第1接続経路CNC1を構成するビア及び配線、並びに第2接続経路CNC2を構成するビア及び配線が形成される。
次いで図24に示すように、第2絶縁層INS2上、第1端子TER1上、第3端子TER3上、及び第2絶縁層INS2上の配線の上に、第1絶縁層INS1を形成する。次いで、第1絶縁層INS1を露光及び現像する。これにより、第1絶縁層INS1には、第1開口OP1及び第3開口OP3が形成される。なお、第1開口OP1及び第3開口OP3は、レーザ加工によって形成されても良い。この場合、第1絶縁層INS1は、感光性を有さない絶縁膜によって形成される。
なお、図25に示すように、第2端子TER2と、第1端子TER1及び第3端子TER3には、さらに少なくとも一つの配線層が形成されても良い。図25に示す例では、第2絶縁層INS2は、第5絶縁層INS5及び第6絶縁層INS6を積層した構成を有している。そして第1接続経路CNC1及び第2接続経路CNC2は、第5絶縁層INS5上に形成された配線を含んでいる。
また図26に示すように、第1開口OP1を第2端子TER2と重ねて、第2端子TER2に第3端子TER3を兼ねさせてもよい。
本変形例によっても、実施形態と同様の効果を得ることができる。また配線体ITPを図26のような構成にした場合、変形例2と同様の効果を得ることができる。
(変形例8)
図27は、変形例8に係る半導体装置SDの構成を示す断面図であり、実施形態における図2に対応している。本変形例に係る半導体装置SDは、第3端子TER3の上及び第1端子TER1の上に金属層MTLが形成されている点を除いて、変形例7に係る金属層MTLと同様の構成である。
金属層MTLは、はんだバンプBMPと第1端子TER1を接続しやすくするために設けられている。金属層MTLは、例えばNi層とAu層をこの順に積層した膜である。金属層MTLは、Cu層、Sn層をこの順に積層した膜、Cu層、Ni層、Sn層をこの順に積層した膜でも良い。
なお、第1端子TER1上に位置する金属層MTLは、少なくとも一部がはんだバンプBMPと合金化することもある。この場合、第1端子TER1上に位置する金属層MTLと、第3端子TER3上に位置する金属層MTLは、構造が異なる。例えば金属層MTLがNi層とAu層をこの順に積層した膜である場合、第1端子TER1上に位置する金属層MTLはNi層となり、第3端子TER3上に位置する金属層MTLはNi層とAu層とを積層した膜になる。また、第1端子TER1上の金属層MTLの全てがはんだバンプBMPと合金化することもある。
本変形例によっても変形例7と同様の効果を得ることができる。また、金属層MTLが形成されるため、第3端子TER3と第1端子TER1の間の抵抗を測定するとき、第1端子TER1とプローブPRB1の接触抵抗を小さくすることができ、かつ、第3端子TER3とプローブPRB2の接触抵抗を小さくすることができる。
なお、上記実施の形態によれば、以下の発明が開示されている。
(付記1)
第1面及び第2面を有する絶縁層と、
前記第1面に位置し、半導体チップと接続される第1端子と、
前記第2面に位置し、前記第1端子に電気的に接続しており、かつ外部電極と接続される第2端子と、
前記第1面に位置し、前記第2端子に電気的に接続している第3端子と、
を備える配線体。
(付記2)
第1面及び第2面を有する絶縁層と、
前記第1面に位置し、接続部材を介して半導体チップと接続される第1端子と、
前記第2面に位置し、第1接続経路を介して前記第1端子に電気的に接続しており、かつ外部電極と接続される第2端子と、
前記第1面に位置し、前記第2端子に電気的に接続しており、かつ前記接続部材が設けられない第3端子と、
を備える配線体の製造方法であって、
支持基板上に、前記絶縁層を形成する工程と、
前記絶縁層に開口を形成し、前記開口内及び前記絶縁層上に連続的に形成することにより、前記開口内に前記第2端子を形成するとともに、前記第1接続経路の少なくとも一部を形成する工程と、
前記絶縁層が前記支持基板から外される前に前記第3端子と前記第1端子のそれぞれに検査用端子を接続して、前記第3端子と前記第1端子の間の導通検査を行うことにより、前記第1端子と前記第2端子の間の導通の有無を判断する工程と、
を備える配線体の製造方法。
(付記3)
支持基板上に、
前記支持基板とは逆側の面である第1面、及び前記支持基板に接する第2面を有する絶縁層と、
前記第1面に位置し、接続部材が設けられる第1端子と、
前記第2面に位置し、前記第1端子に電気的に接続しており、かつ外部電極が設けられる第2端子と、
前記第1面に位置し、前記第2端子に電気的に接続しており、前記接続部材が設けられていない第3端子と、
を備える配線体を形成する工程と
前記第3端子と前記第1端子のそれぞれに検査用端子を接続して、前記第3端子と前記第1端子の間の導通検査を行う工程と、
前記導通検査において良品と判断された前記配線体の前記第1面に、半導体チップを搭載し、前記半導体チップと前記第1端子とを前記接続部材を介して接続する工程と、
前記配線体及び前記半導体チップを前記支持基板から外す工程と、
前記第2端子に前記外部電極を接続する工程と、
を備える半導体装置の製造方法。
(付記4)
付記3に記載の半導体装置の製造方法において、
前記半導体チップと前記第1端子とを接続する工程の後に、前記第1面、前記半導体チップの少なくとも側面、及び前記第3端子を被覆する封止樹脂を形成する工程を供える半導体装置の製造方法。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
BMP はんだバンプ
BSE 支持基板
CNP1 第1導体パターン
CNP2 第2導体パターン
CNC1 第1接続経路
CNC2 第2接続経路
INS 絶縁層
ITP 配線体
OP1 第1開口
OP2 第2開口
OP3 第3開口
MDR モールド樹脂
MTL 金属層
SFC1 第1面
SFC2 第2面
SFC3 第3面
SFC4 第4面
WIR2 配線
CNP2 第2導体パターン
PAD 電極パッド
PRB1 プローブ
PRB2 プローブ
SC 半導体チップ
SD 半導体装置
SER 封止樹脂
SLB 外部電極
TER1 第1端子
TER2 第2端子
TER3 第3端子
UFR アンダーフィル樹脂
VA1 接続部
WIR1 配線
WIR2 配線

Claims (20)

  1. 第1面、及び前記第1面とは逆側の面である第2面を有する配線体と、
    前記第1面に搭載された半導体チップと、
    前記第2面に設けられた外部電極と、
    前記配線体と前記半導体チップとを電気的に接続する接続部材と、
    を備え、
    前記配線体は、
    前記第1面及び前記第2面を有する絶縁層と、
    前記第1面に位置し、前記接続部材が設けられている第1端子と、
    前記第2面に位置し、前記配線体内に設けられた第1接続経路を介して前記第1端子に電気的に接続しており、かつ前記外部電極が設けられている第2端子と、
    前記第1面に位置し、前記第2端子に電気的に接続しており、前記接続部材が設けられていない第3端子と、
    を有し、
    電気的な経路において、前記第2端子は、前記第1端子と前記第3端子の間に位置し、
    さらに、前記第1面、前記半導体チップの少なくとも側面、及び前記第3端子を被覆する封止樹脂と、
    を備える半導体装置。
  2. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記絶縁層は、
    前記第1面と、前記第1面とは逆側の面である第3面を有する第1絶縁層と、
    前記第1絶縁層の前記第3面に積層されており、前記第2面、及び前記第3面に対向する第4面を含む第2絶縁層と、
    を有し、
    前記第2端子は、前記第2絶縁層の前記第2面に埋設されている半導体装置。
  3. 請求項2に記載の半導体装置において、
    前記第3端子は、前記第1絶縁層を貫通する第1開口を介して前記第1面側に前記第1絶縁層から露出している半導体装置。
  4. 請求項3に記載の半導体装置において、
    前記第3端子は、前記第2絶縁層の前記第4面に形成されている半導体装置。
  5. 請求項3に記載の半導体装置において、
    前記第3端子は、前記第2端子のうち前記第2面とは逆側の面であり、
    前記第1開口は、平面視で前記第2端子と重なる部分に位置している半導体装置。
  6. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記第1接続経路の少なくとも一部、及び前記第2端子は、一つの第1導体パターンにより形成されており、
    前記第1導体パターンは、前記第2絶縁層の前記第4面上から、前記第2絶縁層を貫通する第2開口内にわたって形成されており、
    前記第2端子は、前記第1導体パターンのうち前記第2開口内に位置する部分の少なくとも一部であり、
    前記第1接続経路は、前記第1導体パターンのうち前記第4面上に位置する部分である半導体装置。
  7. 請求項6に記載の半導体装置において、
    前記第3端子は、前記第1導体パターンのうち前記第4面上に位置する部分の少なくとも一部である半導体装置。
  8. 請求項6に記載の半導体装置において、
    前記第2開口の内壁は、前記第2面から前記第4面に向かうにつれて開口径が広がる方向に傾斜している半導体装置。
  9. 請求項3に記載の半導体装置において、
    前記第3端子と前記第2端子は、前記配線体内に設けられた第2接続経路を介して互いに接続しており、
    前記第1接続経路、及び前記第2接続経路は、いずれも前記第2絶縁層を貫通するビアを有している半導体装置。
  10. 請求項3に記載の半導体装置において、
    前記第1開口の内壁は、前記第3面から前記第1面に向かうにつれて開口径が広がる方向に傾斜している半導体装置。
  11. 請求項2に記載の半導体装置において、
    前記第1絶縁層及び前記第2絶縁層は、感光性樹脂である半導体装置。
  12. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記第2端子から前記第3端子までの配線長は、前記第1端子から前記第2端子までの配線長よりも短い半導体装置。
  13. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記第2端子と前記第3端子の間の抵抗値は、前記第2端子と前記第1端子の間の抵抗値よりも小さい半導体装置。
  14. 請求項1に記載の半導体装置において、
    平面視において、前記第3端子は、前記半導体チップと重なっている半導体装置。
  15. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記半導体チップの電極パッド形成面は、前記配線体の前記第1面に対向しており、
    前記封止樹脂は、
    前記電極パッド形成面と前記第1面の間に充填されている第1樹脂と、
    前記半導体チップの側面を封止する第2樹脂と、
    を備え、
    前記第3端子は前記第1樹脂によって被覆されている半導体装置。
  16. 請求項15に記載の半導体装置において、
    前記第1樹脂は第1フィラーを有しており、前記第2樹脂は第2フィラーを有しており、
    前記第1フィラーの平均粒径は、前記第2フィラーの平均粒径よりも小さい半導体装置。
  17. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記接続部材ははんだバンプであり、
    前記第1端子及び前記第3端子は、表層に、金属層を有している半導体装置。
  18. 請求項1に記載の半導体装置において、
    平面視において、前記第3端子は、前記半導体チップと重ならない領域に設けられている半導体装置。
  19. 支持基板上に、
    前記支持基板とは逆側の面である第1面、及び前記支持基板に接する第2面を有する絶縁層と、
    前記第1面に位置し、接続部材が設けられる第1端子と、
    前記第2面に位置し、前記第1端子に電気的に接続しており、かつ外部電極が設けられる第2端子と、
    前記第1面に位置し、前記第2端子に電気的に接続しており、前記接続部材が設けられていない第3端子と、
    を備える配線体を形成する工程と
    前記第3端子と前記第1端子のそれぞれに検査用端子を接続して、前記第3端子と前記第1端子の間の導通検査を行う工程と、
    前記導通検査において良品と判断された前記配線体の前記第1面に、半導体チップを搭載し、前記半導体チップと前記第1端子とを前記接続部材を介して接続する工程と、
    前記配線体及び前記半導体チップを前記支持基板から外す工程と、
    前記第2端子に前記外部電極を接続する工程と、
    を備える半導体装置の製造方法。
  20. 請求項19に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記配線体を形成する工程において、前記支持基板上に複数の前記配線体を互いに繋がった形で形成し、
    前記導通検査を行う工程において、前記複数の配線体それぞれにおいて前記導通検査を行い、
    前記配線体及び前記半導体チップを前記支持基板から外す工程の後に、前記配線体を個片化する工程を備える半導体装置の製造方法。
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JP2021027279A (ja) * 2019-08-08 2021-02-22 新光電気工業株式会社 配線基板の製造方法及び積層構造

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