JP2014095569A - 破損燃料容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】破損燃料同士の臨界安全性を考慮しつつ、燃料プールの冷却水中において破損燃料を極力近づけた状態で配置すること。
【解決手段】破損燃料を収容した状態で燃料プールの冷却水中に配置される破損燃料容器1において、破損燃料が挿入される上部開口が形成された有底筒状の容器本体2と、当該容器本体2の上部開口を閉塞する蓋3とを備え、少なくとも容器本体2を形成する材料に中性子吸収材が添加されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、原子炉から取り出された使用済の燃料、または原子炉に設置される未使用の燃料のうち、欠陥が発見された破損燃料を保管する破損燃料容器に関する。
原子力発電プラントで使用された燃料、または原子力発電プラントで使用される以前の燃料は、原子炉格納容器に隣接した燃料取扱建屋内の検査ピットの中で欠陥の有無が検査される。欠陥が発見された燃料(破損燃料)は、燃料取扱建屋内の燃料貯蔵設備である燃料プールの冷却水中の破損燃料容器に収容され保管される。
従来、破損燃料容器は、有底筒状の容器本体と、当該容器本体の上部開口を閉塞する蓋と、容器内に配置されて燃料を支持するバスケットとで主に構成されている(例えば、特許文献1参照)。この従来の破損燃料容器は、鋼材で形成されている。このため、従来の破損燃料容器は、容器本体および蓋が不透明である。また、従来の破損燃料容器は、バスケットが容器本体内に溶接で固定されている。また、従来の破損燃料容器は、容器本体の上部開口に設けられたフランジに対して蓋が複数のボルトで締結されている。また、破損燃料容器に収容される燃料は、核燃料ペレットが筒状の燃料棒に挿入され、燃料棒が複数束ねられて外形が矩形状とされた燃料集合体として構成されている。破損燃料としては、燃料棒から核燃料ペレットが離脱することがなく燃料集合体の原型を止めているものや、燃料集合体から離脱した核燃料ペレットや、核燃料ペレットが離脱した燃料集合体を含む。
実公平2−22719号公報
上述したように、破損燃料容器は、燃料プールの冷却水中に配置されたラックに挿入される。そして、複数の破損燃料容器が燃料プール内に配置される場合、隣接する破損燃料容器に収容された破損燃料同士の臨界安全性を考慮し、隣接する破損燃料容器の間隔を大きく取る必要がある。この結果、多くの破損燃料が発生した場合、破損燃料容器を配置するスペースが確保できなくなる問題がある。
本発明は上述した課題を解決するものであり、破損燃料同士の臨界安全性を考慮しつつ、燃料プールの冷却水中において破損燃料を極力近づけた状態で配置することのできる破損燃料容器を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、第1の発明の破損燃料容器は、破損燃料を収容した状態で燃料プールの冷却水中に配置される破損燃料容器において、前記破損燃料が挿入される上部開口が形成された有底筒状の容器本体と、当該容器本体の前記上部開口を閉塞する蓋とを備え、少なくとも前記容器本体を形成する材料に中性子吸収材が添加されていることを特徴とする。
この破損燃料容器によれば、容器本体内の破損燃料における中性子を吸収することから、容器本体内に収容された破損燃料の臨界安全性を高めることができる。このため、燃料プールの冷却水中において破損燃料が収容された複数の破損燃料容器を、破損燃料同士の臨界安全性を考慮しつつ、破損燃料を極力近づけた状態で配置することができる。この結果、燃料プールの限られた領域内に、多くの破損燃料を保管することができる。
また、第2の発明の破損燃料容器は、第1の発明において、前記蓋により前記容器本体の上部開口を閉塞した状態で前記容器本体内を除ける覗き窓を前記蓋に設けることを特徴とする。
この破損燃料容器によれば、蓋を外すことなく、覗き窓から容器本体内の破損燃料の所在を確認することができる。この結果、破損燃料の所在の確認時に、容器本体内の汚染された冷却水をその外部に拡散する事態を防ぐことができる。また、破損燃料の所在を確認するたびに蓋を外す必要がないため、蓋の開け閉めに係る作業コストを抑制することができる。
また、第3の発明の破損燃料容器は、第1または第2の発明において、前記容器本体内に前記破損燃料を支持するバスケットが設けられ、当該バスケットを前記容器本体に対して着脱自在に設けることを特徴とする。
この破損燃料容器によれば、様々な形態の破損燃料に対応したバスケットを容器本体に対して着脱自在に設けることで、様々な形態の破損燃料であっても容器本体および蓋を共通化して収容することができる。
また、第4の発明の破損燃料容器は、第3の発明において、前記バスケットが、前記容器本体内を複数に小分けして区画するように、有底で上部が開口する小箱として形成され、前記容器本体内に複数設けられることを特徴とする。
この破損燃料容器によれば、小箱として形成されたバスケットに、破損燃料として燃料棒から離脱した核燃料ペレットや、燃料が溶融した核燃料デブリを適宜収容し支持することができる。
また、第5の発明の破損燃料容器は、第1〜第4の何れか1つの発明において、前記蓋を前記容器本体に固定する固定手段が設けられ、当該固定手段は、前記蓋と前記容器本体との嵌合を1動作により着脱自在に構成されることを特徴とする。
この破損燃料容器によれば、蓋が容器本体に対して1動作で着脱されることから、蓋の開閉の作業が容易となり、当該作業に掛かるコストを低減することができる。
また、第6の発明の破損燃料容器は、第1〜第5の何れか1つの発明において、前記燃料プールの冷却水中に配置されて前記容器本体を支持する容器保管セルが設けられ、前記容器本体の上下方向の軸心を中心とした回転を押さえる態様で前記容器本体と前記容器保管セルとを相互に嵌合する回転止手段を備えることを特徴とする。
この破損燃料容器によれば、回転止手段を有するため、容器保管セルに対して容器本体が上下方向の軸心を中心として回転することはない。この場合、容器本体に収容されている破損燃料も軸心を中心に回転しない。このため、隣接する各容器保管セルに支持される各容器本体の破損燃料は、その最小間隔が、破損燃料同士の臨界安全性を確保できる範囲に維持されることになる。この結果、隣接する容器保管セルの間隔を大きくあける必要がなくなり、隣接する容器保管セルの間隔を極力近づけることができる。このように、この破損燃料容器によれば、燃料プールの限られた領域内に、多くの破損燃料を保管することができる。
また、第7の発明の破損燃料容器は、第1〜第6の何れか1つの発明において、給水管を取り付けた場合に前記容器本体の内外に通じる一方で前記給水管を外した場合に前記容器本体の内外を隔離する給水結合部と、排水管を取り付けた場合に前記容器本体内に通じる一方で前記排水管を外した場合に前記容器本体の内外を隔離する排水結合部とを、前記蓋に配置することを特徴とする。
この破損燃料容器によれば、容器本体の上部開口を蓋により閉塞した状態で、給水結合部に給水管を取り付けるとともに、排水結合部に排水管を取り付けることで、容器本体内の冷却水を外部に取り出したり、容器本体内に冷却水を供給したりすることができる。この結果、容器本体の上部開口を蓋により閉塞した状態で、容器本体内の冷却水をサンプリングしたり、容器本体内の冷却水をきれいな冷却水に置換したり、容器本体内の冷却水を循環させたりすることができる。
また、第8の発明の破損燃料容器は、第1〜第7の何れか1つの発明において、前記蓋により前記容器本体の上部開口を閉塞した状態で前記容器本体内に所定圧力が加わる場合に前記容器本体の内外に通じる安全弁を、前記蓋に配置することを特徴とする。
この破損燃料容器によれば、安全弁は、容器本体の上部開口を蓋により閉塞した状態で、通常時は容器本体の内外を隔離しており、容器本体内に所定圧力が加わる場合に容器本体の内外に通じる。このため、破損燃料の崩壊熱による容器本体内の圧力上昇により容器本体および蓋が破損する事態を防止することができる。
本発明によれば、破損燃料同士の臨界安全性を考慮しつつ、燃料プールの冷却水中において破損燃料を極力近づけた状態で配置することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る破損燃料容器の側断面図である。 図2は、本発明の実施形態に係る破損燃料容器の平面図である。 図3は、本発明の実施形態に係る破損燃料容器の一部拡大側断面図である。 図4は、本発明の実施形態に係る破損燃料容器の他の例の一部平面図である。 図5は、本発明の実施形態に係る破損燃料容器の他の例の一部拡大側断面図である。 図6は、本発明の実施形態に係る破損燃料容器のバスケットの側面図である。 図7は、本発明の実施形態に係る破損燃料容器のバスケットの平面図である。 図8は、本発明の実施形態に係る破損燃料容器のバスケットの底面図である。 図9は、本発明の実施形態に係る破損燃料容器のバスケットの他の例の平断面図である。 図10は、本発明の実施形態に係る破損燃料容器のバスケットの他の例の側断面図である。 図11は、本発明の実施形態に係る破損燃料容器のバスケットの他の例の平断面図である。 図12は、本発明の実施形態に係る破損燃料容器のバスケットの他の例の側断面図である。 図13は、本発明の実施形態に係る破損燃料容器のバスケットの他の例の一部平面図である。 図14は、本発明の実施形態に係る破損燃料容器のバスケットの他の例の斜視図である。 図15は、本発明の実施形態に係る破損燃料容器のバスケットの他の例の側断面図である。 図16は、本発明の実施形態に係る破損燃料容器のバスケットの他の例の側断面図である。 図17は、本発明の実施形態に係る破損燃料容器の蓋の一部側断面図である。 図18は、本発明の実施形態に係る破損燃料容器の容器本体の一部側断面図である。 図19は、本発明の実施形態に係る破損燃料容器の容器本体の一部側面図である。 図20は、本発明の実施形態に係る破損燃料容器の蓋の一部側断面図である。 図21は、本発明の実施形態に係る破損燃料容器の蓋の一部側断面図である。 図22は、本発明の実施形態に係る破損燃料容器の容器本体の一部側面図である。 図23は、本発明の実施形態に係る破損燃料容器の容器本体の底面図である。 図24は、本発明の実施形態に係る破損燃料容器が挿入される容器保管セルの一部側面図である。 図25は、本発明の実施形態に係る破損燃料容器が挿入される容器保管セルの平面図である。 図26は、本発明の実施形態に係る破損燃料容器が挿入される容器保管セルの配置を示す平面図である。 図27は、本発明の実施形態に係る破損燃料容器が挿入される容器保管セルの配置を示す平面図である。 図28は、本発明の実施形態に係る破損燃料容器の他の例の側断面図である。 図29は、本発明の実施形態に係る破損燃料容器の他の例の側断面図である。 図30は、本発明の実施形態に係る破損燃料容器の他の例の蓋の側断面図である。 図31は、本発明の実施形態に係る破損燃料容器の他の例の蓋の平面図である。 図32は、本発明の実施形態に係る破損燃料容器の他の例の蓋の一部拡大側断面図である。 図33は、本発明の実施形態に係る破損燃料容器の他の例の一部拡大側断面図である。 図34は、原子力発電プラントを示す概略構成図である。 図35は、原子炉格納容器を示す概略図である。 図36は、PWR用燃料集合体の概略図である。 図37は、BWR用燃料集合体の概略図である。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
本実施形態の燃料貯蔵設備は、原子力発電プラントにおいて適用される。図34は、原子力発電プラントを示す概略構成図であり、図35は、原子炉格納容器を示す概略図である。また、図36は、PWR用燃料集合体の概略図であり、図37は、BWR用燃料集合体の概略図である。
本実施形態において、原子力発電プラントは、例えば、図34に示すように、加圧水型原子炉(PWR:Pressurized Water Reactor)112が適用される。加圧水型原子炉112は、軽水を原子炉冷却材および中性子減速材として使用し、一次系全体にわたって沸騰しない高温高圧水とし、この高温高圧水を蒸気発生器に送って熱交換により蒸気を発生させ、この蒸気をタービン発電機へ送って発電する。
この加圧水型原子炉112を有する原子力発電プラントにおいて、原子炉格納容器111の内部に、加圧水型原子炉112および蒸気発生器113が格納されている。加圧水型原子炉112と蒸気発生器113とは、冷却水配管114,115を介して連結されている。冷却水配管114は、加圧器116が設けられ、冷却水配管115は、冷却水ポンプ117が設けられている。この場合、減速材および一次冷却水として軽水を用い、炉心部における一次冷却水の沸騰を抑制するために、一次冷却系統は加圧器116により160気圧程度の高圧状態を維持するように制御している。従って、加圧水型原子炉112にて、燃料として低濃縮ウランまたはMOXにより一次冷却水としての軽水が加熱され、高温の一次冷却水が加圧器116により所定の高圧に維持された状態で冷却水配管114を通して蒸気発生器113に送られる。この蒸気発生器113では、高圧高温の一次冷却水と二次冷却水との間で熱交換が行われ、冷やされた一次冷却水は冷却水配管115を通して加圧水型原子炉112に戻される。
蒸気発生器113は、原子炉格納容器111の外部に設けられたタービン118および復水器119と冷却水配管120,121を介して連結されており、冷却水配管121に給水ポンプ122が設けられている。また、タービン118は、発電機123が接続され、復水器119は、冷却水(例えば、海水)を給排する取水管124および排水管125が連結されている。従って、蒸気発生器113にて、高圧高温の一次冷却水と熱交換を行って生成された蒸気は、冷却水配管120を通してタービン118に送られ、この蒸気によりタービン118を駆動して発電機123により発電を行う。タービン118を駆動した蒸気は、復水器119で冷却された後、冷却水配管121を通して蒸気発生器113に戻される。
このように構成された原子力発電プラントにおいて、原子炉格納容器111は、図35に示すように、その内部に、上述した加圧水型原子炉112、蒸気発生器113、加圧器116などが収容されている。また、原子炉格納容器111に隣接して燃料取扱建屋130が設置され、この燃料取扱建屋130に燃料貯蔵設備131が設けられている。
燃料貯蔵設備131は、コンクリート製で床面132aおよび内壁面132bがステンレス製のライニング板で防水被覆された燃料プール132を有している。燃料プール132は、平面視で矩形状の床面132aの4辺に、内壁面132bが垂直に立設するように形成されている。この燃料プール132は、冷却水が満たされ、その中に燃料貯蔵ラック133が設置される。燃料貯蔵ラック133には、加圧水型原子炉112で使用された使用済または未使用の欠陥のない健全な燃料を冷却水中で一時的に貯蔵するものもある。一方、本実施形態における破損燃料容器1は、燃料貯蔵ラック133の容器保管セルに挿入された状態で、欠陥が発見された破損燃料を冷却水中で一時的に貯蔵するものである。
破損燃料容器1は、上述したように、欠陥が発見された破損燃料を冷却水中で一時的に貯蔵する。燃料は、図36に示すように、燃料集合体(PWR用燃料集合体)140として構成されており、複数の燃料棒141が支持格子142により外形が矩形状で格子状に束ねられて構成され、上端部に上部ノズル143が固定される一方、下端部に下部ノズル144が固定されている。また、燃料集合体140は、図示しないが、複数の燃料棒141に対して、制御棒が挿入される複数の制御棒案内シンブルと、炉内計装用検出器が挿入される炉内計装用案内シンブルとが設けられている。そして、複数の制御棒は、上端部がまとめられて制御棒クラスタ145となる。
また、燃料は、図示しない沸騰型原子炉(BWR:Boiling Water Reactor)で使用されるものもあり、破損燃料容器1は、この沸騰型原子炉において、欠陥が発見された破損燃料を冷却水中で一時的に貯蔵することも可能である。沸騰型原子炉で使用される燃料は、図37に示すように、燃料集合体(BWR用燃料集合体)150として構成されており、複数の燃料棒151がスペーサグリッド152により外形が矩形状で格子状に束ねられて構成され、上端部に上部タイプレート153が固定される一方、下端部に下部タイプレート154が固定され、角筒状のチャンネルボックス155内に収容されている。また、燃料集合体150は、燃料棒151の束が中央部に中空管からなる水管156を少数含んでおり、上部タイプレート153にハンドル157が固定され、下部タイプレート154にノーズピース158が固定されている。
これらの燃料140,150は、核燃料ペレットが筒状の燃料棒141,151に挿入されている。そして、破損燃料とは、燃料棒141,151から核燃料ペレットが離脱することがない程度に燃料棒141,151にスルーホールやクラックが生じており燃料集合体の原型を止めているものや、燃料棒141,151から離脱した核燃料ペレットや、炉心溶融により燃料が溶融した核燃料デブリや、核燃料ペレットが離脱した燃料140,150を含む。
そして、健全な燃料140,150は、燃料貯蔵ラック133の容器保管セル(図示せず)に直接挿入されるが、破損燃料は、臨界安全性を考慮しつつ、破損燃料容器1に収容された状態で燃料貯蔵ラック133の容器保管セルに挿入される。
図1は、本実施形態に係る破損燃料容器の側断面図であり、図2は、本実施形態に係る破損燃料容器の平面図であり、図3は、本実施形態に係る破損燃料容器の一部拡大側断面図である。
図1〜図3に示すように、破損燃料容器1は、容器本体2と、蓋3と、バスケット4とを主に備えている。
容器本体2は、筒状の胴21と、胴21の下端を閉止する底フランジ22と、胴21の上端縁に設けられた胴フランジ23とを有して上部に開口するように構成されている。胴21は、本実施形態では円筒状に形成されているが、円筒状に限定されない。胴フランジ23は、胴21の上端縁にて外側に張り出して設けられた円形の胴フランジ部23aと、胴フランジ部23aの外周部から上方に延在して円環状に形成された覆部23bとを有する。また、胴フランジ23は、覆部23bに、後述する固定手段32が嵌合する楔穴23cが設けられている。この容器本体2は、当該容器本体2を形成する材料に中性子吸収材が添加されている。容器本体2を形成する材料としては、中性子吸収能力に優れるボロンおよび/またはガドリニウムを添加したステンレス鋼あるいはアルミニウム合金などがある。
蓋3は、円盤状に形成され、胴フランジ23における胴フランジ部23aの上面であって覆部23b内に配置されることで容器本体2の上部開口を閉塞する。また、蓋3は、胴フランジ部23aの上面に対向する部分の下面にシール部31が設けられている。具体的に、シール部31は、図3に示すように、蓋3の下面に環状の溝31aが形成され、当該溝31a内に環状のシール材31bが配置されている。そして、シール部31は、蓋3が容器本体2の上部開口を閉塞するように胴フランジ部23aの上面に配置された場合に、シール材31bが胴フランジ部23aと蓋3との間のシール性を確保し、容器本体2を密閉する。シール材31bは、メタルオーリング、中空メタルオーリング、ゴムオーリング、グランドパッキンなどのシール性に優れるものを適用する。この蓋3は、当該蓋3を形成する材料に中性子吸収材が添加されていてもよい。蓋3を形成する材料としては、中性子吸収能力に優れるボロンおよび/またはガドリニウムを添加したステンレス鋼あるいはアルミニウム合金などがある。
また、蓋3は、固定手段32を有している。固定手段32は、図1〜図3に示すように、回転支持部材321、回転部材322、移動部材323、嵌合レバー324、回転防止部材325、引張バネ326を備える。なお、図1においては、回転防止部材325を省略して描写したが、図3〜図5に示すように、図1においても回転防止部材325が取り付けられるものである。
回転支持部材321は、蓋3の上面中央に固定されており、回転部材322を回転可能に支持するものである。
回転部材322は、上下に延在された状態で支持された棒状体であって上下方向に延在する軸心S(図3参照)の回りに回転する。回転部材322は、その下端に、円盤状のフランジ322aが外側に膨出して設けられ、このフランジ322aが回転支持部材321に係合することで、回転支持部材321から抜け止めされ、かつ回転を支持される。また、回転部材322は、回転支持部材321から突出する部分の外面に雄ネジ部322bが形成されている。さらに、回転部材322は、その上端に、回転部材322を回転させる回転装置(図示せず)が嵌合する嵌合部322c(図1参照)が形成されている。嵌合部322cは、本実施形態では、6角形のボルト頭部として構成されている。なお、嵌合部322cは、ボルト頭部に限らず、回転装置が嵌合しつつ回転部材322を回転させることができる形状であればよい。
移動部材323は、回転部材322に挿通され、かつ雌ネジ部323aを有して回転部材322の雄ネジ部322bに螺合されている。
嵌合レバー324は、複数設けられ、それぞれの一端が移動部材323に固定されたブラケット323bに対して側方から支持ピン323cにより挿通支持されることで、移動部材323から軸心Sに交差する方向(軸心Sを中心とする放射方向)に延在し、かつ支持ピン323cを支点として上下方向に回転可能に設けられている。また、嵌合レバー324は、その他端が先を細くした楔状に形成されている。
回転防止部材325は、各嵌合レバー324に対応しており、蓋3の上面に固定され、嵌合レバー324を挿通するように設けられている。回転防止部材325は、嵌合レバー324を挿通することで、嵌合レバー324の延在方向への移動を許容しつつ、嵌合レバー324が軸心Sの回りに移動することを防止する。これにより、嵌合レバー324が支持される移動部材323も軸心Sの回りに移動することを防止される。
引張バネ326は、本実施形態では引張コイルバネとして構成され、一端が嵌合レバー324に取り付けられ、他端が蓋3側である回転支持部材321に取り付けられて、嵌合レバー324を常に蓋3側に引っ張るように作用する。
このような固定手段32は、図3に示すように、蓋3を容器本体2に取り付けた状態で、回転部材322の嵌合部322cに回転装置を嵌合させ、回転部材322を軸心Sの回りに回転させる。回転部材322の一方の回転により移動部材323が回転部材322に沿って下方に移動し(図3中に実線で示す)、回転部材322の他方の回転により移動部材323が回転部材322に沿って上方に移動する(図3中に二点鎖線で示す)。
移動部材323が下方に移動する場合、嵌合レバー324の一端が下方に移動し、引張バネ326で下方に引っ張られつつ回転防止部材325で案内されて他端が軸心Sから離れるように外側に移動する。そして、移動した嵌合レバー324の楔状の他端が、容器本体2における胴フランジ23の覆部23bに設けられた楔穴23cに挿通嵌合する。楔穴23cは、その穴内の上面が外側に向かって下方に傾斜して形成されている。このため、嵌合レバー324は、他端が楔穴23cの奥に入りきることになり、その後さらに移動部材323が下方に移動することで、蓋3を下方に押圧する作用が生じる。この結果、蓋3に設けられたシール部31が、容器本体2における胴フランジ23の胴フランジ部23aの上面に押し付けられ、容器本体2が密閉される。これにより、破損燃料容器1内に収容した破損燃料を、燃料プール132の冷却水から隔離して放射性物質の周辺環境への拡散放出を阻止し、燃料プール132の冷却水が放射性物質によって汚染されることを防止する。
また、移動部材323が上方に移動する場合、嵌合レバー324の一端が上方に移動し、引張バネ326で下方に引っ張られつつ回転防止部材325で案内されて他端が軸心Sに近づくように内側に移動する。そして、移動した嵌合レバー324の楔状の他端が、容器本体2における胴フランジ23の覆部23bに設けられた楔穴23cから抜き出される。この結果、蓋3を容器本体2から外すことが可能になる。
このように、固定手段32は、蓋3と容器本体2との嵌合を1動作により着脱自在に構成されている。
なお、嵌合レバー324は、円周4か所に設置した例を図示したが、これに限定されるものではなく、2か所以上、好ましくは3か所以上の適宜な数にすることができる。
図4は、本実施形態に係る破損燃料容器の他の例の一部平面図であり、図5は、本実施形態に係る破損燃料容器の他の例の一部拡大側断面図である。
図4および図5は、上述した固定手段32において、嵌合レバー324の異なる構成を示す。図4および図5に示すように、嵌合レバー324は、その他端に楔部324aが設けられている。楔部324aは、嵌合レバー324の他端の先端となり、先を細くした楔状に形成されている。この楔部324aは、嵌合レバー324の他端に対して側方から支持ピン324bにより挿通支持されることで、支持ピン324bを支点として上下方向に回転可能に設けられている。具体的には、楔部324aは、基端側が支持ピン324bにより支持されていることで、重量バランスの偏った先端側が下方に向いて常に蓋3の上面に沿うように設けられている。
このような固定手段32は、図5に示すように、蓋3を容器本体2に取り付けた状態で、回転部材322の嵌合部322cに回転装置を嵌合させ、回転部材322を軸心Sの回りに回転させる。回転部材322の一方の回転により移動部材323が回転部材322に沿って下方に移動し(図5中に実線で示す)、回転部材322の他方の回転により移動部材323が回転部材322に沿って上方に移動する(図5中に二点鎖線で示す)。
移動部材323が下方に移動する場合、嵌合レバー324の一端が下方に移動し、引張バネ326で下方に引っ張られつつ回転防止部材325で案内されて他端が軸心Sから離れるように外側に移動する。そして、移動した嵌合レバー324の楔部324aの先端が、容器本体2における胴フランジ23の覆部23bに設けられた楔穴23cに挿通嵌合する。楔穴23cは、その穴内の上面が外側に向かって下方に傾斜して形成されている。このため、嵌合レバー324の楔部324aは、他端が楔穴23cの奥に入りきることになり、その後さらに移動部材323が下方に移動することで、蓋3を下方に押圧する作用が生じる。この結果、蓋3に設けられたシール部31が、容器本体2における胴フランジ23の胴フランジ部23aの上面に押し付けられ、容器本体2が密閉される。
また、移動部材323が上方に移動する場合、嵌合レバー324の一端が上方に移動し、引張バネ326で下方に引っ張られつつ回転防止部材325で案内されて他端が軸心Sに近づくように内側に移動する。そして、移動した嵌合レバー324の楔部324aの先端が、容器本体2における胴フランジ23の覆部23bに設けられた楔穴23cから抜き出される。この結果、蓋3を容器本体2から外すことが可能になる。
なお、図1、図3および図5においては、嵌合レバー324を下方に引っ張る手段として、嵌合レバー324と回転支持部材321のあいだに引張バネ326を取り付けた例を示したが、これに替えて支持ピン323cに回転バネ(例えば、ねじりコイルバネ:図は省略)を挿入し、一端をブラケット323bに差し込み、他端を嵌合レバー324に差し込むとするか、もしくは嵌合レバー324の自重により嵌合レバー324を下方に下げてもよい。また、嵌合レバー324の1箇所に替えて、胴フランジ23の覆部23bと、これに対面する蓋3の縁部に蝶番を取り付けることで、蝶番を回転軸とする回転扉型にすることもできる。
図6は、本実施形態に係る破損燃料容器のバスケットの側面図であり、図7は、本実施形態に係る破損燃料容器のバスケットの平面図であり、図8は、本実施形態に係る破損燃料容器のバスケットの底面図である。また、図9は、本実施形態に係る破損燃料容器のバスケットの他の例の平断面図であり、図10は、本実施形態に係る破損燃料容器のバスケットの他の例の側断面図であり、図11は、本実施形態に係る破損燃料容器のバスケットの他の例の平断面図である。また、図12は、本実施形態に係る破損燃料容器のバスケットの他の例の側断面図であり、図13は、本実施形態に係る破損燃料容器のバスケットの他の例の一部平面図である。また、図14は、本実施形態に係る破損燃料容器のバスケットの他の例の斜視図である。また、図15は、本実施形態に係る破損燃料容器のバスケットの他の例の側断面図であり、図16は、本実施形態に係る破損燃料容器のバスケットの他の例の側断面図である。
バスケット4は、破損燃料容器1内で破損燃料を支持するものである。本実施形態において、バスケット4は、上述したPWR用燃料集合体140であって核燃料ペレットが離脱することがない破損燃料を支持するものと(図6〜図8または図15、図16参照)、BWR用燃料集合体150であって核燃料ペレットが離脱することがない破損燃料を支持するものと(図9または図15、図16参照)、離脱した核燃料ペレットや核燃料デブリを支持するものと(図10または図14参照)が用意される。
図6〜図8に示すように、PWR用燃料集合体140であって核燃料ペレットが離脱することがない破損燃料を支持するバスケット4(4A)は、燃料止板41と、ガイド42とを有している。燃料止板41は、破損燃料の下端を受けるもので、PWR用燃料集合体140が燃料棒141を外形矩形状に束ねられているため、その外形に合わせて矩形状に形成されている。燃料止板41は、貫通穴41aが形成されている。
ガイド42は、上下方向に延在するように幅が細い長板状に形成され、その下端が燃料止板41に固定されている。ガイド42は、本実施形態では8本用いられ、2本ずつが燃料止板41の1辺に対応した状態で板状の側端が燃料止板41に固定されている。すなわち、ガイド42は、2本ずつがPWR用燃料集合体140の矩形状の外形の1面に対応して、PWR用燃料集合体140を囲むように配置されている。また、ガイド42は、PWR用燃料集合体140の全体が収まるように、その長さがPWR用燃料集合体140の長さを超える長さとされている。なお、ガイド42の数は、破損燃料が収まる領域を形成すればよく、例えば、燃料止板41の1辺に対して1本であってもよい。
また、バスケット4(4A)は、容器本体2に対して着脱自在となる係止手段5が設けられている。図6〜図8に示す係止手段5は、ガイド42の上端側に形成された係止穴51aとして形成されている。一方の容器本体2は、図1に示すように、係止手段5として、その上端側の内壁に、各ガイド42に対応する取付ラグ52が固定されている。取付ラグ52は、係止穴52aが形成されている。そして、図1に示すように、ガイド42の係止穴51aと、取付ラグ52の係止穴52aとを合わせ、そこにボルト(図示せず)を通して締結することでバスケット4(4A)が容器本体2に取り付けられる。この場合、燃料止板41は、容器本体2の底フランジ22から所定間隔を置いて配置される。また、ボルトを外せば、バスケット4(4A)を容器本体2から取り外すことができる。
そして、バスケット4(4A)が容器本体2に取り付けられた状態で、燃料プール132の冷却水中で容器本体2の上部開口からPWR用燃料集合体140の破損燃料が挿入される。PWR用燃料集合体140の破損燃料は、各ガイド42で囲まれる領域に挿通され、下部ノズル144が燃料止板41の上面に乗って支持される。その後、容器本体2に蓋3を取り付けて容器本体2の上部開口を閉塞する。燃料止板41の貫通穴41aは、PWR用燃料集合体140の破損燃料に対して容器本体2内の冷却水を導く。なお、容器本体2内の冷却水は、燃料プール132の冷却水によって冷却される。
図9に示すように、BWR用燃料集合体150であって核燃料ペレットが離脱することがない破損燃料を支持するバスケット4(4B)は、バスケット4Aと構成は同じであるが、BWR用燃料集合体150はPWR用燃料集合体140よりも外形が小さく、長さが長いため、燃料止板41が小さく形成され、ガイド42が長く形成されている。また、容器本体2は共通であるため、PWR用燃料集合体140の破損燃料が収容できる内径とし、BWR用燃料集合体150の破損燃料が収容できる長さ(高さ)とする。このバスケット4(4B)も、上述した係止手段5により容器本体2に対して着脱自在となる。
そして、バスケット4(4B)が容器本体2に取り付けられた状態で、燃料プール132の冷却水中で容器本体2の上部開口からBWR用燃料集合体150の破損燃料が挿入される。BWR用燃料集合体150の破損燃料は、各ガイド42で囲まれる領域に挿通され、下部タイプレート154が燃料止板41の上面に乗って支持される。その後、容器本体2に蓋3を取り付けて容器本体2の上部開口を閉塞する。燃料止板41の貫通穴41aは、BWR用燃料集合体150の破損燃料におけるノーズピース158が挿入される。
図10および図11に示すように、核燃料ペレットや核燃料デブリを支持するバスケット4(4C)は、ガイド43で構成されている。ガイド43は、上下方向に延在するように幅が広い長板状に形成されている。ガイド43は、本実施形態では4枚用いられ、2枚を平行とし、他の2枚に直交するように格子状に組み立てられている。このバスケット4(4C)も、上述した係止手段5により容器本体2に対して着脱自在となる。また、容器本体2に取り付けられたバスケット4(4C)は、その下端が容器本体2の底フランジ22に当接される。なお、ガイド43の数は、核燃料ペレットや核燃料デブリが収まる領域を形成すればよく、例えば、交差する2枚またはその他の枚数であってもよい。また、ガイド43は、容器本体2の軸心Sから放射状に配置してもよい。
そして、バスケット4(4C)が容器本体2に取り付けられた状態で、燃料プール132の冷却水中で容器本体2の上部開口から核燃料ペレットや核燃料デブリが挿入される。挿入された核燃料ペレットや核燃料デブリは、ガイド43で格子状に仕切られた容器本体2内の領域(本実施形態では9か所の領域)に細分して収容される。その後、容器本体2に蓋3を取り付けて容器本体2の上部開口を閉塞する。核燃料ペレットや核燃料デブリを細分して収容することで、これらが臨界に達する危険性を防ぐことが可能になる。
図12および図13は、係止手段の他の例を示す。この係止手段5は、バスケット4(4A,4B,4C)にフック53が形成され、容器本体2側に当該フック53が掛かるハンガー54が形成される。図12および図13では、バスケット4(4A,4B)にフック53を設けた形態を示している。図には明示しないが、バスケット4(4C)の場合、フック53は、ガイド43に形成される。
また、図14に示すように、核燃料ペレットや核燃料デブリを支持するバスケット4(4D)は、有底で上部が開口する小箱として形成されている。このバスケット4(4D)は、その内部に核燃料ペレットや核燃料デブリが収納された状態で、バスケット4Aを取り外した容器本体2内に重ねて配置される。なお、このバスケット4(4D)の内部は、仕切り板で複数個の空間に仕切ってもよい。また、バスケット4(4D)の1段あたりの数(平面配置数)は1個とするか、もしくは2個以上の複数個を配置することもできる。この場合においては、バスケット4(4D)は、1個あたりの広さを小さくするか、もしくは胴21の中心から放射状に複数分割した扇形、あるいは中心に径の小さな小箱を置き、この周辺に複数の扇形小箱を放射状に組み合わせて用いてもよい。さらに、バスケット4(4D)は、矩形状としたうえでバスケット4(4A)の燃料止板41の上に重ねて配置してもよい。
このように、バスケット4(4D)は、有底で上部が開口する小箱として形成され、容器本体2の内部を小分けにして複数に区画することで、核燃料ペレットや核燃料デブリを適宜収容し支持することができるものである。
また、図15および図16に示すように、PWR用燃料集合体140またはBWR用燃料集合体150であって核燃料ペレットが離脱することがない破損燃料を支持するバスケット4(4E)は、燃料止板41が脚部44で嵩上げされている。脚部44は、筒状または矩形状に形成され、その側部に貫通穴44aが形成されている。また、脚部44は、その下端に、底板45が取り付けられている。
このバスケット4(4E)は、底板45が容器本体2内で底フランジ22に接触して配置される。この状態で、燃料プール132の冷却水中で容器本体2の上部開口からPWR用燃料集合体140の破損燃料が挿入される。PWR用燃料集合体140の破損燃料は、下部ノズル144が燃料止板41の上面に乗って支持される。その後、容器本体2に蓋3を取り付けて容器本体2の上部開口を閉塞する。燃料止板41の貫通穴41a、および脚部44の貫通穴44aは、PWR用燃料集合体140の破損燃料に対して容器本体2内の冷却水を導く。なお、容器本体2内の冷却水は、燃料プール132の冷却水によって冷却される。
一方、バスケット4(4E)が容器本体2内に配置された状態で、燃料プール132の冷却水中で容器本体2の上部開口からBWR用燃料集合体150の破損燃料が挿入される。BWR用燃料集合体150の破損燃料は、下部タイプレート154が燃料止板41の上面に乗って支持される。その後、容器本体2に蓋3を取り付けて容器本体2の上部開口を閉塞する。燃料止板41の貫通穴41aは、BWR用燃料集合体150の破損燃料におけるノーズピース158が挿入される。脚部44の貫通穴44aは、BWR用燃料集合体150の破損燃料に対して容器本体2内の冷却水を導く。なお、容器本体2内の冷却水は、燃料プール132の冷却水によって冷却される。
なお、バスケット4(4A,4B,4C,4D,4E)は、当該バスケット4(4A,4B,4C,4D,4E)を形成する材料に中性子吸収材が添加されていてもよい。バスケット4(4A,4B,4C,4D,4E)を形成する材料としては、中性子吸収能力に優れるボロンおよび/またはガドリニウムを添加したステンレス鋼あるいはアルミニウム合金などがある。
図17は、本実施形態に係る破損燃料容器の蓋の一部側断面図である。図17および図2に示すように、蓋3は、覗き窓6が設けられている。覗き窓6は、蓋3に、上面側が小さく下面側が大きい径の貫通穴6aが形成され、この貫通穴6aの大きい径に透明または投光性を有する窓部6bが配置されている。窓部6bは、鉛ガラスまたは強化ガラスなどの透明ガラス、もしくは透明なポリカーボネートなどの合成樹脂製のものがある。窓部6bは、貫通穴6a内の上面との間に、環状のシールパッキン6cが配置され、下面側から環状の押付具6dがボルト6eで蓋3に締結されることで取り付けられる。シールパッキン6cは、容器本体2内の冷却水を外部に漏出させない。この覗き窓6を介し、燃料プール132の冷却水中に配置されている破損燃料容器1の内部を、ライト付きカメラなどにより燃料プール132の外側から観察することができる。
図18は、本実施形態に係る破損燃料容器の容器本体の一部側断面図であり、図19は、本実施形態に係る破損燃料容器の容器本体の一部側面図である。図18、図19および図2に示すように、容器本体2は、吊ピース7が設けられている。吊ピース7は、容器本体2における胴フランジ23の覆部23bの上端に固定されている。吊ピース7は、吊り下げ装置(図示せず)が挿通される挿通穴7aが形成されている。この吊ピース7は、図2に示すように、容器本体2の軸心Sを挟んだ対向位置に少なくとも1対設けられている。
図20は、本実施形態に係る破損燃料容器の蓋の一部側断面図である。図20および図2に示すように、蓋3は、給水結合部8aと、排水結合部8bとが設けられている。給水結合部8aは、給水管(図示せず)が取り付けられるもので、逆止弁を内蔵している。すなわち、給水結合部8aは、給水管を取り付けた場合に容器本体2の内外に通じる一方、給水管を外した場合に容器本体2の内外を隔離する。排水結合部8bは、排水管(図示せず)が取り付けられるもので、逆止弁を内蔵している。すなわち、排水結合部8bは、排水管を取り付けた場合に容器本体2の内外に通じる一方、排水管を外した場合に容器本体2の内外を隔離する。そして、容器本体2の上部開口を蓋3により閉塞した状態で、給水結合部8aに給水管を取り付けるとともに、排水結合部8bに排水管を取り付けることで、容器本体2内の冷却水を外部に取り出したり、容器本体2内に冷却水を供給したりすることができる。これにより、容器本体2の上部開口を蓋3により閉塞した状態で、容器本体2内の冷却水をサンプリングしたり、容器本体2内の冷却水をきれいな冷却水に置換したり、容器本体2内の冷却水を循環させたりすることが可能になる。
図21は、本実施形態に係る破損燃料容器の蓋の一部側断面図である。図21および図2に示すように、蓋3は、安全弁9が設けられている。安全弁9は、容器本体2の上部開口を蓋3により閉塞した状態で、通常時は容器本体2の内外を隔離するが、容器本体2内に所定圧力が加わる場合に容器本体2の内外に通じる。これにより、破損燃料の崩壊熱による容器本体2内の圧力上昇により容器本体2および蓋3が破損する事態を防止することが可能になる。
図22は、本実施形態に係る破損燃料容器の容器本体の一部側面図であり、図23は、本実施形態に係る破損燃料容器の容器本体の底面図である。また、図24は、本実施形態に係る破損燃料容器が挿入される容器保管セルの一部側面図であり、図25は、本実施形態に係る破損燃料容器が挿入される容器保管セルの平面図である。また、図26および図27は、本実施形態に係る破損燃料容器が挿入される容器保管セルの配置を示す平面図である。
図22および図23に示すように、容器本体2は、回転止手段10が設けられている。回転止手段10は、容器本体2の底フランジ22の底面に形成されたピン10aとして構成されている。
図24および図25に示すように、本実施形態の破損燃料容器1は、燃料プール132の冷却水中にて保管される場合、容器保管セル134に挿入されて支持される。容器保管セル134は、上部が開口した筒状体であり、燃料貯蔵ラック133に立てた状態で燃料プール132の冷却水中に配置される。この容器保管セル134に破損燃料容器1の容器本体2が挿入される。容器保管セル134は、本実施形態の容器本体2が円筒形状であるため、これを挿入するために円筒形状に形成されている。容器保管セル134は、その下端から底上げされた位置に容器止板134aが配置されている。また、容器保管セル134は、容器止板134aの下側となる側部に、冷却水を通す切欠穴134bが形成され、容器止板134aの上側となる側部に、冷却水を通すための切欠穴134cが形成されている。切欠穴134cは、その設置範囲(設置高さ)を容器本体2の底フランジ22の高さ(厚さ)を超えない範囲とし、複数個を有している。この切欠穴134cの設置範囲の規定は、容器保管セル134を形成する材料に中性子吸収材が添加されている場合に起因し、中性子吸収性能を補完する。切欠穴134cは、容器保管セル134と容器本体2との間に冷却水を導くための有効な手段となる。また、容器保管セル134は、容器止板134aの周縁に、冷却水を通すための切欠穴134dが形成されている。
回転止手段10は、この容器保管セル134の容器止板134aに形成されたピン挿入穴10bとして構成されている。
回転止手段10は、容器本体2を容器保管セル134に挿入し、容器本体2の底フランジ22が容器保管セル134の容器止板134aに当接した場合、容器本体2側のピン10aが容器止板134a側のピン挿入穴10bに挿入され、容器保管セル134内で容器本体2が上下方向の軸心Sを中心とした回転を押さえるように配置されている。従って、図22〜図25に示すように、ピン10aおよびピン挿入穴10bは、軸心Sを基準とした対称位置に1対ずつ配置されているが、軸心Sの位置を除いて1つずつであってもよい。
図26に示すように、回転止手段10を有さない場合、容器保管セル134内で容器本体2が上下方向の軸心Sを中心として回転するおそれがある。この場合、容器本体2に収容されている破損燃料(PWR用燃料集合体140またはBWR用燃料集合体150)も容器本体2とともに軸心Sを中心に回転する。すると、隣接する各容器保管セル134に支持される各容器本体2の破損燃料は、その最小間隔P1が狭くなり、破損燃料同士の臨界安全性が低下するおそれがある。このため、隣接する容器保管セル134の間隔を大きくあける必要がある。
これに対し、図27に示すように、回転止手段10を有する場合、容器保管セル134内で容器本体2が上下方向の軸心Sを中心として回転することはない。この場合、容器本体2に収容されている破損燃料(PWR用燃料集合体140またはBWR用燃料集合体150)も軸心Sを中心に回転しない。このため、隣接する各容器保管セル134に支持される各容器本体2の破損燃料は、その最小間隔P2が、破損燃料同士の臨界安全性を確保できる範囲に維持されることになる。この結果、隣接する容器保管セル134の間隔を大きくあける必要がなくなり、隣接する容器保管セル134の間隔を極力近づけることが可能になる。
図28は、本実施形態に係る破損燃料容器の他の例の側断面図である。図28に示す破損燃料容器1は、容器本体2の胴フランジ23の外周面に雄ネジ部23dが形成されている。蓋3は、容器本体2の胴フランジ23の外周を覆うように下方に延在する覆部33を有し、この覆部33の内周面に雌ネジ部33aが形成されている。そして、容器本体2に蓋3を取り付ける場合、雄ネジ部23dと雌ネジ部33aとを螺合させるように蓋3を軸心Sの回りに回転させる。
また、蓋3は、その上面にハンドル34が設けられている。このハンドル34は、蓋3を回転させる際の回転力伝達手段となり、かつ破損燃料容器1を吊り上げる際の吊ピースとなる。また、容器本体2の上端に対向する蓋3の下面の位置にシール部31を設け、さらに容器本体2の胴フランジ23の上面に対向する蓋3の覆部33の下端にシール部31を設けることで、二重の密封構造とし容器本体2の密封性を高める。なお、図28においては、上述したバスケット4(4A,4B,4C,4D,4E)、係止手段5、覗き窓6、給水結合部8a、排水結合部8b、安全弁9、および回転止手段10を省略している。
この破損燃料容器1では、容器本体2は、当該容器本体2を形成する材料に中性子吸収材が添加されている。容器本体2を形成する材料としては、中性子吸収能力に優れるボロンおよび/またはガドリニウムを添加したステンレス鋼あるいはアルミニウム合金などがある。また、蓋3は、当該蓋3を形成する材料に中性子吸収材が添加されていてもよい。蓋3を形成する材料としては、中性子吸収能力に優れるボロンおよび/またはガドリニウムを添加したステンレス鋼あるいはアルミニウム合金などがある。
図29は、本実施形態に係る破損燃料容器の他の例の側断面図であり、図30は、本実施形態に係る破損燃料容器の蓋の他の例の側断面図であり、図31は、本実施形態に係る破損燃料容器の他の例の蓋の平面図であり、図32は、本実施形態に係る破損燃料容器の他の例の蓋の一部拡大側断面図であり、図33は、本実施形態に係る破損燃料容器の他の例の一部拡大側断面図である。
図29に示す破損燃料容器1は、放射性物質が抜けきって、これ以上放出するおそれのない破損燃料を収容するためのものである。このため、この破損燃料容器1は、容器本体2を密封する必要がなく、上述したシール部31を設けなくてもよい。また、図29に示す破損燃料容器1は、容器本体2が有底の矩形筒状に形成されたもので、これに併せて蓋3も平面視矩形状(図31参照)に形成されている。
この場合、容器本体2は、胴21の上端部の少なくとも対向する部分に、吊工具(図示せず)を係合するための側穴21aが形成されている。また、蓋3は、図29〜図31に示すように、容器本体2の上端部の外周を覆うように下方に延在する覆部33を有し、容器本体2に取り付けられた状態で側穴21aと合わさる位置に側穴3aが形成されている。さらに、蓋3は、その上面に、容器本体2および蓋3の側穴21a,3aに吊工具の係合爪を挿通させるためのアクセス穴3bを有する。図には明示しないが、吊工具の係合爪は、アクセス穴3bに挿通され、容器本体2および蓋3の側穴21a,3aに係合される。このアクセス穴3bは、容器本体2内の破損燃料の所在を確認するための覗き窓も兼用する。なお、アクセス穴3bを閉止したい場合、図32に示すように、蓋3の上板に閉止板11を取り付ける。閉止板11は、予め蓋3の下面に固定されているナット11aに対して上方からボルト11bを螺合させることで蓋3に取り付けられる。閉止板11を透明な材料とすることで、容器本体2内の破損燃料の所在を確認するための覗き窓となる。また、蓋3は、その上面にハンドル34が設けられている。このハンドル34は、蓋3を吊り上げる際の吊ピースとなる。なお、蓋3のアクセス穴3bおよび蓋3の側穴3aには、フィルターを取り付けることもできる。この際の構造は、図32に類似の構造とし、図32における閉止板11に替えてフィルターを取り付ける。
なお、図29においては、上述したバスケット4(4A,4B,4C,4D,4E)、係止手段5、給水結合部8a、排水結合部8b、安全弁9、および回転止手段10を省略している。また、破損燃料の崩壊熱が僅少であれば、給水結合部8a、排水結合部8b、および安全弁9を設けず、破損燃料容器1の構造を簡素化することもできる。
この破損燃料容器1では、容器本体2は、当該容器本体2を形成する材料に中性子吸収材が添加されていてもよい。容器本体2を形成する材料としては、中性子吸収能力に優れるボロンおよび/またはガドリニウムを添加したステンレス鋼あるいはアルミニウム合金などがある。また、蓋3は、当該蓋3を形成する材料に中性子吸収材が添加されていてもよい。蓋3を形成する材料としては、中性子吸収能力に優れるボロンおよび/またはガドリニウムを添加したステンレス鋼あるいはアルミニウム合金などがある。
なお、図33に示すように、蓋3の内側に返りのついた係止爪3cを設けるとともに、容器本体2の胴21の上端部に係止爪3cが係止される係止穴21bを設け、容器本体2と蓋3とを係合するように構成してもよい。
このように、本実施形態の破損燃料容器1は、破損燃料を収容した状態で燃料プール132の冷却水中に配置される破損燃料容器1において、破損燃料が挿入される上部開口が形成された有底筒状の容器本体2と、当該容器本体2の上部開口を閉塞する蓋3とを備え、少なくとも容器本体2を形成する材料に中性子吸収材が添加されている。
この破損燃料容器1によれば、容器本体2内の破損燃料における中性子を吸収することから、容器本体2内に収容された破損燃料の臨界安全性を高めることが可能になる。このため、燃料プール132の冷却水中において破損燃料が収容された複数の破損燃料容器1を、破損燃料同士の臨界安全性を考慮しつつ、破損燃料を極力近づけた状態で配置することが可能になる。この結果、燃料プール132の限られた領域内に、多くの破損燃料を保管することが可能になる。
また、本実施形態の破損燃料容器1は、蓋3により容器本体2の上部開口を閉塞した状態で容器本体2内を除ける覗き窓6を蓋3に設けることが好ましい。
この破損燃料容器1によれば、蓋3を外すことなく、覗き窓6から容器本体2内の破損燃料の所在を確認することが可能になる。この結果、破損燃料の所在を確認するたびに蓋3の取り付け取外しを必要としないため、作業コストを抑制することができる。また、蓋3を取り外す際に容器本体2内に生じる乱流によって、容器本体2内に留まっていた汚染水を外部に拡散させる事態を防ぐことができる。従来の破損燃料容器は、鋼材で形成されているため、容器本体および蓋が不透明であり、蓋を外さないと破損燃料の所在の確認ができなかった。
また、本実施形態の破損燃料容器1は、容器本体2内に破損燃料を支持するバスケット4(4A,4B,4C,4D,4E)が設けられ、当該バスケット4(4A,4B,4C,4D,4E)を容器本体2に対して着脱自在に設けることが好ましい。
この破損燃料容器1によれば、様々な形態の破損燃料に対応したバスケット4(4A,4B,4C,4D,4E)を容器本体2に対して着脱自在に設けることで、様々な形態の破損燃料であっても容器本体2および蓋3を共通化して収容することが可能になる。従来の破損燃料容器は、バスケットが容器本体内に溶接で固定されているため、様々な形態の破損燃料に対応した破損燃料容器1を用意しなければならなかった。具体的には、PWR用燃料集合体140専用のものと、BWR用燃料集合体150専用のものとを用意しなければならなかった。しかも、PWR用燃料集合体140やBWR用燃料集合体150専用のものは、バスケットと容器本体2との隙間などに各燃料ペレットが引っ掛かってしまうので、各燃料ペレット専用のものも用意しなければならなかった。
また、本実施形態の破損燃料容器1は、蓋3を容器本体2に固定する固定手段32が設けられ、当該固定手段32は、蓋3と容器本体2との嵌合を1動作により着脱自在に構成されることが好ましい。
この破損燃料容器1によれば、蓋3が容器本体2に対して1動作で着脱されることから、蓋3の開閉の作業が容易となり、当該作業に掛かるコストを低減することが可能になる。従来の破損燃料容器は、容器本体の上部開口に設けられたフランジに対して蓋が複数のボルトで締結されているため、各ボルトを締めたり緩めたりしなければならず、蓋3の開閉の作業に手間がかかっていた。
また、本実施形態の破損燃料容器1は、燃料プール132の冷却水中に配置されて容器本体2を支持する容器保管セル134が設けられ、容器本体2の上下方向の軸心Sを中心とした回転を押さえる態様で容器本体2と容器保管セル134とを相互に嵌合する回転止手段10を備えることが好ましい。
回転止手段10を有さない場合、容器保管セル134に対して容器本体2が上下方向の軸心Sを中心として回転するおそれがある。この場合、容器本体2に収容されている破損燃料も容器本体2とともに軸心Sを中心に回転する。すると、隣接する各容器保管セル134に支持される各容器本体2の破損燃料は、その最小間隔P1が狭くなり、破損燃料同士の臨界安全性が低下するおそれがある。このため、隣接する容器保管セル134の間隔を大きくあける必要があった(図26参照)。これに対し、本実施形態の破損燃料容器1は、回転止手段10を有するため、容器保管セル134に対して容器本体2が上下方向の軸心Sを中心として回転することはない。この場合、容器本体2に収容されている破損燃料も軸心Sを中心に回転しない。このため、隣接する各容器保管セル134に支持される各容器本体2の破損燃料は、その最小間隔P2が、破損燃料同士の臨界安全性を確保できる範囲に維持されることになる。この結果、隣接する容器保管セル134の間隔を大きくあける必要がなくなり、隣接する容器保管セル134の間隔を極力近づけることが可能になる(図27参照)。このように、本実施形態の破損燃料容器によれば、燃料プール132の限られた領域内に、多くの破損燃料を保管することが可能になる。
また、本実施形態の破損燃料容器1は、給水管を取り付けた場合に容器本体2の内外に通じる一方で給水管を外した場合に容器本体2の内外を隔離する給水結合部8aと、排水管を取り付けた場合に容器本体2内に通じる一方で排水管を外した場合に容器本体2の内外を隔離する排水結合部8bとを、蓋3に配置することが好ましい。
この破損燃料容器によれば、容器本体2の上部開口を蓋3により閉塞した状態で、給水結合部8aに給水管を取り付けるとともに、排水結合部8bに排水管を取り付けることで、容器本体2内の冷却水を外部に取り出したり、容器本体2内に冷却水を供給したりすることが可能になる。この結果、容器本体2の上部開口を蓋3により閉塞した状態で、容器本体2内の冷却水をサンプリングしたり、容器本体2内の冷却水をきれいな冷却水に置換したり、容器本体2内の冷却水を循環させたりすることが可能になる。
また、本実施形態の破損燃料容器1は、蓋3により容器本体2の上部開口を閉塞した状態で容器本体2内に所定圧力が加わる場合に容器本体2の内外に通じる安全弁9を、蓋3に配置することが好ましい。
この破損燃料容器1によれば、安全弁9は、容器本体2の上部開口を蓋3により閉塞した状態で、通常時は容器本体2の内外を隔離し、容器本体2内に所定圧力が加わる場合に容器本体2の内外に通じる。このため、破損燃料の崩壊熱による容器本体2内の圧力上昇により容器本体2および蓋3が破損する事態を防止することが可能になる。
ところで、上述した破損燃料容器1は、必ずしもPWR用燃料集合体140とBWR用燃料集合体150の兼用に限定されるものではなく、PWR用燃料集合体140やBWR用燃料集合体150それぞれの専用容器としたうえで、バスケット4(4A)を取外し可能としておき、原型を止めている燃料集合体140,150を収納するためのバスケット4(4A)はもとより、バスケット4(4C)またはバスケット4(4D)に交換することで核燃料ペレットや核燃料デブリをも収納することが可能なものである。
1 破損燃料容器
2 容器本体
3 蓋
4(4A,4B,4C,4D,4E) バスケット
5 係止手段
6 覗き窓
8a 給水結合部
8b 排水結合部
9 安全弁
10 回転止手段
31 シール部
32 固定手段
132 燃料プール
134 容器保管セル
140,150 燃料
S 軸心

Claims (8)

  1. 破損燃料を収容した状態で燃料プールの冷却水中に配置される破損燃料容器において、
    前記破損燃料が挿入される上部開口が形成された有底筒状の容器本体と、当該容器本体の前記上部開口を閉塞する蓋とを備え、少なくとも前記容器本体を形成する材料に中性子吸収材が添加されていることを特徴とする破損燃料容器。
  2. 前記蓋により前記容器本体の上部開口を閉塞した状態で前記容器本体内を除ける覗き窓を前記蓋に設けることを特徴とする請求項1に記載の破損燃料容器。
  3. 前記容器本体内に前記破損燃料を支持するバスケットが設けられ、当該バスケットを前記容器本体に対して着脱自在に設けることを特徴とする請求項1または2に記載の破損燃料容器。
  4. 前記バスケットが、前記容器本体内を複数に小分けして区画するように、有底で上部が開口する小箱として形成され、前記容器本体内に複数設けられることを特徴とする請求項3に記載の破損燃料容器。
  5. 前記蓋を前記容器本体に固定する固定手段が設けられ、当該固定手段は、前記蓋と前記容器本体との嵌合を1動作により着脱自在に構成されることを特徴とする請求項1〜4の何れか1つに記載の破損燃料容器。
  6. 前記燃料プールの冷却水中に配置されて前記容器本体を支持する容器保管セルが設けられ、前記容器本体の上下方向の軸心を中心とした回転を押さえる態様で前記容器本体と前記容器保管セルとを相互に嵌合する回転止手段を備えることを特徴とする請求項1〜5の何れか1つに記載の破損燃料容器。
  7. 給水管を取り付けた場合に前記容器本体の内外に通じる一方で前記給水管を外した場合に前記容器本体の内外を隔離する給水結合部と、排水管を取り付けた場合に前記容器本体内に通じる一方で前記排水管を外した場合に前記容器本体の内外を隔離する排水結合部とを、前記蓋に配置することを特徴とする請求項1〜6の何れか1つに記載の破損燃料容器。
  8. 前記蓋により前記容器本体の上部開口を閉塞した状態で前記容器本体内に所定圧力が加わる場合に前記容器本体の内外に通じる安全弁を、前記蓋に配置することを特徴とする請求項1〜7の何れか1つに記載の破損燃料容器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016180593A (ja) * 2015-03-23 2016-10-13 国立研究開発法人 海上・港湾・航空技術研究所 溶融核燃料収納容器
JP2019508675A (ja) * 2016-03-02 2019-03-28 エヌエーシー インターナショナル インコーポレイテッド 核燃料デブリコンテナ

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