JP2015102394A - 原子炉容器の支持装置 - Google Patents

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Shota Shimazu
翔太 島津
藤本 良
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良 藤本
安田 俊一
Shunichi Yasuda
俊一 安田
一徳 秋吉
Kazunori Akiyoshi
一徳 秋吉
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Abstract

【課題】原子炉容器の支持装置において、原子炉容器の容器を適正に支持することで耐震性の向上を図る。【解決手段】原子炉容器61の上部がコンクリート構造物101に吊下げ支持され、コンクリート構造物101の内壁面101aから原子炉容器61の下部の外壁面61aに向けて延出する第1支持部材111を周方向に所定間隔で複数固定する。【選択図】図1

Description

本発明は、コンクリート構造物に原子炉容器を支持する原子炉容器の支持装置に関するものである。
例えば、加圧水型原子炉(PWR:Pressurized Water Reactor)を備える原子力発電プラントは、軽水を原子炉冷却材及び中性子減速材として使用し、炉心全体にわたって沸騰しない高温高圧水とし、この高温高圧水を蒸気発生器に送って熱交換により蒸気を発生させ、この蒸気をタービン発電機へ送って発電するものである。
このような加圧水型原子炉にて、炉心槽は、原子炉容器の内部に収納され、この炉心槽は、上部がこの原子炉容器本体の上部に吊り下げ支持され、下部が複数のラジアルサポートを介して原子炉容器本体の内面に支持されている。そして、この原子炉容器は、入口管台と出口管台を介してコンクリート構造物に吊り下げ支持されている。
この原子炉容器にて、複数のラジアルサポートは、原子炉容器と炉心槽との間に入口ノズルに連通するダウンカマー部を形成することで、軽水の良好な流入を確保している。しかし、地震などが発生して原子炉容器が揺れると、ラジアルサポートに応力が作用することから、原子炉容器の耐震性をさらに向上することが望まれている。なお、原子炉容器の耐震支持装置としては、例えば、下記特許文献1に記載されたものがある。
特公平03−034834号公報
上述した従来の原子炉容器の耐震支持装置は、原子炉容器の下部外周に複数のオイルダンパを配置しており、構造が複雑で装置が大掛かりなものとなり、施工コストが増加してしまう。また、既設の原子炉容器に対して配置することが困難である。
本発明は、上述した課題を解決するものであり、原子炉容器を適正に支持することで耐震性の向上を図る原子炉容器の支持装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明の原子炉容器の支持装置は、上部がコンクリート構造物に吊下げ支持される原子炉容器の支持装置において、前記コンクリート構造物の内壁面から前記原子炉容器の下部外面に向けて延出するように前記コンクリート構造物の内壁面に周方向に所定間隔で固定される複数の第1支持部材を有する、ことを特徴とするものである。
従って、原子炉容器は、上部がコンクリート構造物に吊下げ支持され、下部の外周面がコンクリート構造物の内壁面から延出する複数の第1支持部材により支持されることで、地震発生時に原子炉容器における水平方向の揺れが抑制されることとなり、原子炉容器を適正に支持することで耐震性を向上することができる。
本発明の原子炉容器の支持装置では、前記コンクリート構造物から前記原子炉容器の管台に連結される配管に向けて延出するように前記コンクリート構造物に固定される第2支持部材を有することを特徴としている。
従って、原子炉容器は、上部がコンクリート構造物に吊下げ支持され、管台に連結される配管がコンクリート構造物から延出する第2支持部材により支持されることで、地震発生時に原子炉容器における鉛直方向の揺れが抑制されることとなり、原子炉容器を適正に支持することで耐震性を向上することができる。
本発明の原子炉容器の支持装置では、前記原子炉容器は、原子炉容器本体の上部に原子炉容器蓋が締結されて構成され、前記コンクリート構造物から前記原子炉容器蓋に向けて延出するように前記コンクリート構造物に周方向に所定間隔で固定される第3支持部材を有することを特徴としている。
従って、原子炉容器は、上部がコンクリート構造物に吊下げ支持され、原子炉容器蓋がコンクリート構造物の内壁面から延出する第3支持部材により支持されることで、地震発生時に原子炉容器における水平方向の揺れが抑制されることとなり、原子炉容器を適正に支持することで耐震性を向上することができる。
本発明の原子炉容器の支持装置では、前記第1支持部材は、前記原子炉容器の下部外面と所定隙間をあけて前記コンクリート構造物の内壁面に固定されることを特徴としている。
従って、原子炉容器は、第1支持部材と所定隙間をあけて支持されることで、原子炉容器の熱膨張が所定隙間により吸収されることとなり、第1支持部材からの応力集中を抑制することができる。
本発明の原子炉容器の支持装置では、前記原子炉容器は、内部に円筒形状をなす炉心槽が吊り下げ支持され、前記原子炉容器と前記炉心槽の下部との間にラジアルサポートが周方向に所定間隔で複数配置され、前記第1支持部材は、前記ラジアルサポートに対向して配置されることを特徴としている。
従って、第1支持部材をラジアルサポートと対向して配置することで、第1支持部材は、原子炉容器及びラジアルサポート介して炉心槽を適正に支持することとなり、炉心槽の揺れを効果的に抑制することができる。
本発明の原子炉容器の支持装置では、前記原子炉容器は、円筒形状をなす胴部の下部に半球形状をなす鏡部が連結されて構成され、前記第1支持部材は、前記胴部と前記鏡部との連結部を支持可能であることを特徴としている。
従って、第1支持部材が胴部と鏡部との連結部を支持しており、既設の原子力容器に対して、コンクリート構造物の内壁面に第1支持部材を容易に固定することができ、施工性を向上することができる。
本発明の原子炉容器の支持装置では、前記第1支持部材は、前記コンクリート構造物の内壁面と前記原子炉容器の外面との間に介装されるブロック部材と、前記ブロック部材の下部に連結される取付部材とを有し、前記取付部材が前記コンクリート構造物の内壁面に固定されることを特徴としている。
従って、取付部材によりブロック部材をコンクリート構造物の内壁面と原子炉容器の外面との間に適正に挿入し、適正位置に固定することができ、施工性を向上することができる。
本発明の原子炉容器の支持装置では、前記ブロック部材は、前記原子炉容器の外面と対向する支持面が前記原子炉容器の外面の曲率に合わせた湾曲形状をなすことを特徴としている。
従って、ブロック部材の支持面と原子炉容器の外面が同じ曲率に合わせた湾曲形状をなすことで、ブロック部材により原子炉容器を適正に支持することができる。
本発明の原子炉容器の支持装置では、前記コンクリート構造物は、水平方向に貫通する貫通孔が形成され、前記貫通孔の上方に第1フランジが設けられて下方に第2フランジが設けられ、前記原子炉容器は、前記管台が前記第2フランジに吊下げ支持され、外部から前記貫通孔を貫通した前記配管が連結され、前記第2支持部材は、基端部が前記第1フランジに固定され、下方に延出する先端部が前記配管を支持可能であることを特徴としている。
従って、第2支持部材の先端部が上方から配管を支持することで、原子炉容器の浮き上がりを防止することができる。
本発明の原子炉容器の支持装置では、前記第2支持部材は、先端部が前記配管の外面と所定隙間をあけて前記第1フランジに固定されることを特徴としている。
従って、原子炉容器の配管は、第2支持部材の先端部と所定隙間をあけて支持されることで、原子炉容器の熱膨張が所定隙間により吸収されることとなり、第2支持部材からの応力集中を抑制することができる。
本発明の原子炉容器の支持装置では、前記第2支持部材の先端部は、前記配管の外面と対向する支持面が前記配管の外面の曲率に合わせた湾曲形状をなすことを特徴としている。
従って、第2支持部材の支持面と配管の外面が同じ曲率に合わせた湾曲形状をなすことで、第2支持部材により配管を適正に支持することができる。
本発明の原子炉容器の支持装置では、前記第2支持部材は、基端部がL字形状をなし、前記第1フランジに対して鉛直方向及び水平方向に沿う複数の締結部材により固定されることを特徴としている。
従って、第2支持部材が第1フランジに鉛直方向及び水平方向に沿う複数の締結部材により固定されることで、配管からの反力を適正に受け止めて原子炉容器の上下動を適正に抑制することができる。
本発明の原子炉容器の支持装置では、前記第3支持部材は、基端部がコンクリート構造物の内壁面に固定され、水平方向に延出する先端部が前記原子炉容器蓋の外周面を支持可能であることを特徴としている。
従って、第3支持部材の先端部が側方から原子炉容器蓋を支持することで、原子炉容器蓋の水平移動を適正に抑制することができる。
本発明の原子炉容器の支持装置では、前記第3支持部材は、先端部が前記原子炉容器蓋の外周面と所定隙間をあけて前記コンクリート構造物の内壁面に固定されることを特徴としている。
従って、原子炉容器蓋は、第3支持部材と所定隙間をあけて支持されることで、原子炉容器蓋の熱膨張が所定隙間により吸収されることとなり、第3支持部材からの応力集中を抑制することができる。
本発明の原子炉容器の支持装置では、前記第3支持部材の先端部は、前記原子炉容器蓋の外周面と対向する支持面が前記原子炉容器蓋の外周面の曲率に合わせた湾曲形状をなすことを特徴としている。
従って、第3支持部材の支持面と原子炉容器蓋の外周面が同じ曲率に合わせた湾曲形状をなすことで、第3支持部材により原子炉容器蓋を適正に支持することができる。
本発明の原子炉容器の支持装置は、上部がコンクリート構造物に吊下げ支持される原子炉容器の支持装置において、前記コンクリート構造物から前記原子炉容器の管台に連結される配管に向けて延出するように前記コンクリート構造物に固定される第2支持部材を有する、ことを特徴とするものである。
従って、原子炉容器は、上部がコンクリート構造物に吊下げ支持され、管台に連結される配管がコンクリート構造物から延出する第2支持部材により支持されることで、地震発生時に原子炉容器における鉛直方向の揺れが抑制されることとなり、原子炉容器を適正に支持することで耐震性を向上することができる。
本発明の原子炉容器の支持装置は、上部がコンクリート構造物に吊下げ支持される原子炉容器の支持装置において、前記原子炉容器は、原子炉容器本体の上部に原子炉容器蓋が締結されて構成され、前記コンクリート構造物から前記原子炉容器蓋に向けて延出するように前記コンクリート構造物に周方向に所定間隔で固定される複数の第3支持部材を有する、ことを特徴とするものである。
従って、原子炉容器は、上部がコンクリート構造物に吊下げ支持され、原子炉容器蓋がコンクリート構造物の内壁面から延出する第3支持部材により支持されることで、地震発生時に原子炉容器における水平方向の揺れが抑制されることとなり、原子炉容器を適正に支持することで耐震性を向上することができる。
本発明の原子炉容器の支持装置によれば、上部がコンクリート構造物に吊下げ支持される原子炉容器にて、コンクリート構造物から原子炉容器に向けて延出する第1支持部材(第2支持部材、第3支持部材)を設けるので、地震発生時に原子炉容器における揺れが抑制されることとなり、原子炉容器を適正に支持することで耐震性を向上することができる。
図1は、第1実施形態の原子炉容器の支持装置における原子炉容器の支持構造を表す縦断面図である。 図2は、原子炉容器の支持装置における原子炉容器の支持構造を表す水平断面図である。 図3は、容器本体支持部材を表す斜視図である。 図4は、原子力発電プラントの概略構成図である。 図5は、加圧水型原子炉を表す縦断面図である。 図6は、図5のVI−VI断面図である。 図7は、第2実施形態の原子炉容器の支持装置における原子炉容器の支持構造を表す縦断面図である。 図8は、図7のVIII−VIII断面図である。 図9は、第3実施形態の原子炉容器の支持装置における原子炉容器の支持構造を表す縦断面図である。 図10は、原子炉容器の支持装置における原子炉容器の支持構造を表す平面図である。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る原子炉容器の支持装置の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含むものである。
[第1実施形態]
図4は、原子力発電プラントの概略構成図、図5は、加圧水型原子炉を表す縦断面図、図6は、図5のVI−VI断面図である。
本実施形態の原子炉は、軽水を原子炉冷却材及び中性子減速材として使用し、炉心全体にわたって沸騰しない高温高圧水とし、この高温高圧水を蒸気発生器に送って熱交換により蒸気を発生させ、この蒸気をタービン発電機へ送って発電する加圧水型原子炉(PWR:Pressurized Water Reactor)である。
本実施形態の加圧水型原子炉を有する原子力発電プラントにおいて、図4に示すように、原子炉格納容器11は、内部に加圧水型原子炉12及び蒸気発生器13が格納されており、この加圧水型原子炉12と蒸気発生器13とは高温側送給配管14と低温側送給配管15を介して連結されており、高温側送給配管14に加圧器16が設けられ、低温側送給配管15に一次冷却水ポンプ17が設けられている。この場合、減速材及び一次冷却水(冷却材)として軽水を用い、炉心部における一次冷却水の沸騰を抑制するために、一次冷却系統は加圧器16により150〜160気圧程度の高圧状態を維持するように制御している。
従って、加圧水型原子炉12にて、燃料(原子燃料)として低濃縮ウランまたはMOXにより一次冷却水として軽水が加熱され、高温の一次冷却水が加圧器16により所定の高圧に維持された状態で、高温側送給配管14を通して蒸気発生器13に送られる。この蒸気発生器13では、高温高圧の一次冷却水と二次冷却水との間で熱交換が行われ、冷やされた一次冷却水は低温側送給配管15を通して加圧水型原子炉12に戻される。
蒸気発生器13は、加熱された二次冷却水、つまり、蒸気を送給する配管31を介して蒸気タービン32と連結されており、この配管31に主蒸気隔離弁33が設けられている。蒸気タービン32は、高圧タービン34と低圧タービン35を有すると共に、発電機(発電装置)36が接続されている。また、高圧タービン34と低圧タービン35は、その間に湿分分離加熱器37が設けられており、配管31から分岐した冷却水分岐配管38が湿分分離加熱器37に連結される一方、高圧タービン34と湿分分離加熱器37は低温再熱管39により連結され、湿分分離加熱器37と低圧タービン35は高温再熱管40により連結されている。
更に、蒸気タービン32の低圧タービン35は、復水器41を有しており、この復水器41は、配管31からバイパス弁42を有するタービンバイパス配管43が接続されると共に、冷却水(例えば、海水)を給排する取水管44及び排水管45が連結されている。この取水管44は、循環水ポンプ46を有し、排水管45と共に他端部が海中に配置されている。
そして、この復水器41は、配管47が接続されており、復水ポンプ48、グランドコンデンサ49、復水脱塩装置50、復水ブースタポンプ51、低圧給水加熱器52が接続されている。また、配管47は、脱気器53が連結されると共に、主給水ポンプ54、高圧給水加熱器55、主給水制御弁56が設けられている。
従って、蒸気発生器13にて、高温高圧の一次冷却水と熱交換を行って生成された蒸気は、配管31を通して蒸気タービン32(高圧タービン34から低圧タービン35)に送られ、この蒸気により蒸気タービン32を駆動して発電機36により発電を行う。このとき、蒸気発生器13からの蒸気は、高圧タービン34を駆動した後、湿分分離加熱器37で蒸気に含まれる湿分が除去されると共に加熱されてから低圧タービン35を駆動する。そして、蒸気タービン32を駆動した蒸気は、復水器41で海水を用いて冷却されて復水となり、グランドコンデンサ49、復水脱塩装置50、低圧給水加熱器52、脱気器53、高圧給水加熱器55などを通して蒸気発生器13に戻される。
このように構成された加圧水型原子炉12において、図5に示すように、原子炉容器61は、その内部に炉内構造物が挿入できるように、原子炉容器本体62とその上部に装着される原子炉容器蓋(上鏡)63により構成されており、この原子炉容器本体62に対して原子炉容器蓋63が複数のスタッドボルト64及びナット65により開閉可能に固定されている。
この原子炉容器本体62は、原子炉容器蓋63を取り外すことで上部が開口可能であり、下部が半球形状をなす下鏡66により閉塞された円筒形状をなしている。そして、原子炉容器本体62は、上部に一次冷却水としての軽水(冷却材)を供給する入口ノズル(入口管台)67と、軽水を排出する出口ノズル(出口管台)68が形成されている。また、原子炉容器本体62は、2ループのプラントの場合、入口ノズル67及び出口ノズル68とは別に、図示しない注水ノズル(注水管台)が形成されている。
原子炉容器本体62は、内部にて、入口ノズル67及び出口ノズル68より上方に上部炉心支持板69が固定される一方、下方の下鏡66の近傍に位置して下部炉心支持板70が支持されている。この上部炉心支持板69及び下部炉心支持板70は、円板形状をなして図示しない多数の連通孔が形成されている。そして、上部炉心支持板69は、複数の炉心支持ロッド71を介して下方に図示しない多数の連通孔が形成された上部炉心板72が連結されている。
原子炉容器本体62は、内部における入口ノズル67及び出口ノズル68より下方に、円筒形状をなす炉心槽73が内壁面と所定の隙間をもって配置されている。この炉心槽73は、上部に円板形状をなして多数の連通孔が形成された上部炉心板72が連結され、下部に円板形状をなして多数の連通孔が形成された下部炉心板74が連結されている。そして、この下部炉心板74は、下部炉心支持板70に支持されている。即ち、炉心槽73は、原子炉容器本体62の上部炉心支持板69に吊り下げ支持されている。
また、炉心槽73は、下部に連結された下部炉心支持板70の外周面にラジアルキー(図示略)が周方向に所定間隔で複数固定される一方、原子炉容器本体62の内壁面にラジアルサポート75が周方向に所定間隔で複数固定されている。そのため、炉心槽73は、ラジアルキーを介して各ラジアルサポート75により原子炉容器本体62に位置決め保持されている。
炉心は、上部炉心板72と炉心槽73と下部炉心板74により区画された領域に多数の燃料集合体76が配置されて構成されている。この燃料集合体76は、図示しないが、多数の燃料棒が支持格子により格子状に束ねられて構成され、上端部に上部ノズルが固定される一方、下端部に下部ノズルが固定されている。また、炉心(燃料集合体76)は、内部に多数の制御棒77が配置されている。この多数の制御棒77は、上端部がまとめられて制御棒クラスタ78となり、燃料集合体76内に挿入可能となっている。上部炉心支持板69は、この上部炉心支持板69を貫通して多数の制御棒クラスタ案内管79が固定されており、各制御棒クラスタ案内管79は、下端部が燃料集合体76内の制御棒クラスタ78まで延出されている。
原子炉容器61を構成する原子炉容器蓋63は、上部が半球形状をなして磁気式ジャッキの制御棒駆動装置80が設けられており、原子炉容器蓋63と一体をなすハウジング81内に収容されている。多数の制御棒クラスタ案内管79は、上端部が制御棒駆動装置80まで延出され、この制御棒駆動装置80から延出されて制御棒クラスタ駆動軸82が、制御棒クラスタ案内管79内を通って燃料集合体76まで延出され、制御棒クラスタ78を把持可能となっている。
この制御棒駆動装置80は、上下方向に延設されて制御棒クラスタ78に連結されると共に、その表面に複数の周溝を長手方向に等ピッチで配設してなる制御棒クラスタ駆動軸82を磁気式ジャッキで上下動させることで、原子炉の出力を制御している。
また、原子炉容器本体62は、下鏡66を貫通する多数の計装管台83が設けられ、この各計装管台83は、炉内側の上端部に炉内計装案内管84が連結される一方、炉外側の下端部にコンジットチューブ85が連結されている。各炉内計装案内管84は、上端部が下部炉心支持板70に連結されており、振動を抑制するための上下の連接板86,87が取付けられている。シンブルチューブ88は、中性子束を計測可能な中性子束検出器(図示略)が装着されており、コンジットチューブ85から計装管台83及び炉内計装案内管84を通り、下部炉心板74を貫通して燃料集合体76まで挿入可能となっている。
従って、制御棒駆動装置80により制御棒クラスタ駆動軸82を移動して燃料集合体76から制御棒77を所定量引き抜くことで、炉心内での核分裂を制御し、発生した熱エネルギにより原子炉容器61内に充填された軽水が加熱され、高温の軽水が出口ノズル68から排出され、上述したように、蒸気発生器13に送られる。即ち、燃料集合体76を構成する原子燃料が核分裂することで中性子を放出し、減速材及び一次冷却水としての軽水が、放出された高速中性子の運動エネルギを低下させて熱中性子とし、新たな核分裂を起こしやすくすると共に、発生した熱を奪って冷却する。一方、制御棒77を燃料集合体76に挿入することで、炉心内で生成される中性子数を調整し、また、制御棒77を燃料集合体76に全て挿入することで、原子炉を緊急に停止することができる。
また、原子炉容器61は、炉心に対して、その上方に出口ノズル68に連通する上部プレナム89が形成されると共に、下方に下部プレナム90が形成されている。そして、原子炉容器61と炉心槽73との間に入口ノズル67及び下部プレナム90に連通するダウンカマー部91が形成されている。従って、軽水は、入口ノズル67から原子炉容器本体62内に流入し、ダウンカマー部91を下向きに流れ落ちて下部プレナム90に至り、この下部プレナム90の球面状の内面により上向きに案内されて上昇し、下部炉心支持板70及び下部炉心板74を通過した後、炉心に流入する。この炉心に流入した軽水は、炉心を構成する燃料集合体76から発生する熱エネルギを吸収することで、この燃料集合体76を冷却する一方、高温となって上部炉心板72を通過して上部プレナム89まで上昇し、出口ノズル68を通って排出される。
ところで、このような加圧水型原子炉12にて、図5及び図6に示すように、炉心槽73は、原子炉容器61の内部に収納され、この炉心槽73は、上部がこの原子炉容器本体62の上部に吊り下げ支持され、下部が複数のラジアルサポート75を介して原子炉容器本体62の内面に支持されている。そして、この原子炉容器61は、上部が入口ノズル(入口管台)67及び出口ノズル(出口管台)68を介してコンクリート構造物101に吊り下げ支持され、下部がコンクリート構造物101に固定された複数の第1支持部材111により支持されている。
即ち、コンクリート構造物101は、原子炉容器61の外径より大きい収容部102が鉛直方向に沿って形成されており、収容部102の内壁面、つまり、コンクリート構造物101の内壁面101aと原子炉容器61の外壁面61aとの間にリング形状をなす空間部103が確保されている。また、コンクリート構造物101は、フランジ部104が形成されており、原子炉容器61は、入口ノズル(入口管台)67及び出口ノズル(出口管台)68がこのフランジ部104に載置されることで、コンクリート構造物101に吊り下げ支持されている。なお、この入口ノズル67と出口ノズル68は、外部からコンクリート構造物101を貫通した給水管105と配水管106がそれぞれ連結されている。
また、原子炉容器61は、下部の外壁面61aがコンクリート構造物101の内壁面101aに固定された複数(本実施形態では、4個)の第1支持部材111により支持されている。原子炉容器61は、複数(本実施形態では、4個)のラジアルサポート75を介して炉心槽73の下部を支持している。このラジアルサポート75は、周方向に所定間隔(好ましくは、等間隔)で配置されている。各第1支持部材111は、各ラジアルサポート75の外側に対向して配置されている。即ち、各第1支持部材111は、各ラジアルサポート75の外側であって、原子炉容器61の周方向及び高さ方向において、このラジアルサポート75とほぼ同位置に配置されている。
具体的に、原子炉容器本体62は、円筒形状をなす胴部の下部に半球形状をなす鏡部(下鏡66)が溶接により連結されて構成されている。コンクリート構造物101に固定された各第1支持部材111は、原子炉容器本体62における胴部と鏡部との連結部(溶接線)61b(図1参照)の周辺を支持している。
以下、第1支持部材ついて詳細に説明する。図1は、第1実施形態の原子炉容器の支持装置における原子炉容器の支持構造を表す縦断面図、図2は、原子炉容器の支持装置における原子炉容器の支持構造を表す水平断面図、図3は、容器本体支持部材を表す斜視図である。
図1から図3に示すように、各第1支持部材111は、コンクリート構造物101の内壁面101aから原子炉容器61における下部の外壁面61aに向けて延出するように、このコンクリート構造物101の内壁面101aに固定されている。そして、各第1支持部材111は、原子炉容器61の下部の外壁面61aと所定隙間S1をあけてコンクリート構造物101の内壁面101aに固定されている。
各第1支持部材111は、コンクリート構造物101の内壁面101aと原子炉容器61の外壁面61aとの間に介装されるブロック部材112と、このブロック部材112の下部に連結される取付部材113とを有している。ブロック部材112は、ほぼ直方体形状をなし、コンクリート構造物101の内壁面101aと原子炉容器61の外壁面61aとの隙間の距離よりも短い厚さに設定され、取付面112aがコンクリート構造物101の内壁面101aの曲率に合わせた湾曲形状をなし、支持面112bが原子炉容器61の外壁面61aの曲率に合わせた湾曲形状をなしており、支持面112bは、原子炉容器61の外壁面61aと対向し、所定隙間S1が確保されている。
取付部材113は、ブロック部材112より薄い板形状をなし、このブロック部材112の下端部に溶接により連結されている。この場合、ブロック部材112と取付部材113は、ブロック部材112の取付面112aと取付部材113の取付面113aが段差なく連結される。そして、ブロック部材112と取付部材113は、複数(本実施形態では、2個)のステイ114により連結されることで、補強されている。また、取付部材113は、複数(本実施形態では、4個)の取付孔113bが形成されている。そのため、取付部材113は、複数の締結ボルト115が各取付孔113bを貫通してコンクリート構造物101の内壁面101aに螺合することで、取付部材113、つまり、ブロック部材112がコンクリート構造物101の内壁面101aに固定されることとなる。
このように構成された第1支持部材111をコンクリート構造物101の内壁面101aに固定する場合、作業者は、原子炉容器61の下方の収容部102に入り、第1支持部材111のブロック部材112を空間部103に挿入し、この状態で、複数の締結ボルト115を用いて取付部材113をコンクリート構造物101の内壁面101aに固定する。
そのため、原子炉容器61は、上部がコンクリート構造物101のフランジ部104に吊下げ支持され、下部の外壁面61aがコンクリート構造物101の内壁面101aから延出する複数の第1支持部材111により支持されることとなる。その結果、地震発生時に原子炉容器61が水平方向に揺れると、原子炉容器61は、外壁面61aが複数の第1支持部材111における各ブロック部材112の支持面112bに接触して支持されることとなり、この水平方向の揺れが抑制される。
このように第1実施形態の原子炉容器の支持装置にあっては、原子炉容器61の上部がコンクリート構造物101に吊下げ支持され、コンクリート構造物101の内壁面101aから原子炉容器61の下部の外壁面61aに向けて延出する第1支持部材111を周方向に所定間隔で複数固定している。
従って、原子炉容器61は、上部がコンクリート構造物101に吊下げ支持され、下部の外壁面61aがコンクリート構造物101の内壁面101aから延出する複数の第1支持部材111により支持されることで、地震発生時に原子炉容器61における水平方向の揺れが抑制されることとなり、原子炉容器61を適正に支持することで耐震性を向上することができる。
第1実施形態の原子炉容器の支持装置では、第1支持部材111を原子炉容器61の下部の外壁面61aと所定隙間S1をあけてコンクリート構造物101の内壁面101aに固定している。従って、原子炉容器61は、第1支持部材111と所定隙間S1をあけて支持されることで、原子炉容器61の熱膨張が所定隙間S1により吸収されることとなり、第1支持部材111からの応力集中を抑制することができる。
第1実施形態の原子炉容器の支持装置では、原子炉容器61の内部に円筒形状をなす炉心槽73を吊り下げ支持し、原子炉容器61と炉心槽73の下部との間にラジアルサポート75を周方向に所定間隔で複数配置し、第1支持部材111をラジアルサポート75に対向して配置している。従って、第1支持部材111をラジアルサポート75と対向して配置することで、第1支持部材111は、原子炉容器61及びラジアルサポート75介して炉心槽73を適正に支持することとなり、炉心槽73の揺れを効果的に抑制することができる。
第1実施形態の原子炉容器の支持装置では、原子炉容器61を、円筒形状をなす胴部の下部に半球形状をなす鏡部を連結して構成し、第1支持部材111が胴部と鏡部との連結部61bを支持可能としている。従って、既設の原子力容器61に対して、コンクリート構造物101の内壁面101aに第1支持部材111を容易に固定することができ、施工性を向上することができる。
第1実施形態の原子炉容器の支持装置では、第1支持部材111として、コンクリート構造物101の内壁面101aと原子炉容器61の外壁面61aとの間に介装されるブロック部材112と、ブロック部材112の下部に連結される取付部材113とを設け、取付部材113をコンクリート構造物101の内壁面101aに固定している。従って、取付部材113によりブロック部材112をコンクリート構造物101の内壁面101aと原子炉容器61の外壁面61aとの間に適正に挿入し、適正位置に固定することができ、施工性を向上することができる。
第1実施形態の原子炉容器の支持装置では、ブロック部材112における原子炉容器61の外壁面61aと対向する支持面112bを原子炉容器61の外壁面61aの曲率に合わせた湾曲形状としている。従って、ブロック部材112の支持面112bと原子炉容器61の外壁面61aを同じ曲率に合わせた湾曲形状とすることで、ブロック部材112により原子炉容器61を適正に支持することができる。
[第2実施形態]
図7は、第2実施形態の原子炉容器の支持装置における原子炉容器の支持構造を表す縦断面図、図8は、図7のVIII−VIII断面図である。なお、上述した実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
第2実施形態にて、図7及び図8に示すように、原子炉容器61は、上部が入口ノズル(入口管台)67及び出口ノズル(出口管台/図示略)を介してコンクリート構造物101に吊り下げ支持されると共に、入口ノズル67に連結される給水管(配管)105がコンクリート構造物101に固定された第2支持部材131により支持されている。なお、図示しないが、出口ノズルに連結される配管もコンクリート構造物101に固定された第2持部材131により支持されている。
即ち、コンクリート構造物101は、水平方向に貫通する貫通孔121が形成され、この貫通孔121の上方に第1フランジ122が設けられ、下方に第2フランジ123が設けられている。原子炉容器61は、入口ノズル(入口管台)67が第2フランジ123に載置されることで、コンクリート構造物101に吊下げ支持されている。そして、原子炉容器61は、入口ノズル(入口管台)67に外部から貫通孔121を貫通した給水管105の端部が溶接により連結されている。
第2支持部材131は、コンクリート構造物101から原子炉容器61の入口ノズル(入口管台)67に連結された給水管105に向けて延出している。この第2支持部材131は、取付部132と支持ロッド133とがL字形状をなすように一体に連結されて固定されている。そして、取付部(基端部)132は、水平方向に沿った状態で第1フランジ122の上面に密着し、複数の締結ボルト(締結部材)134により固定されている。支持ロッド133は、第1フランジ122の貫通孔124を挿通して下方に延出し、下端部(先端部)が給水管105を支持可能であり、鉛直方向に沿った状態で貫通孔124の内面に密着し、複数の締結ボルト(締結部材)135により固定されている。この場合、第2支持部材131は、L字形状をなし、第1フランジ122に対して鉛直方向に沿う複数の締結ボルト134により固定されると共に、第1フランジ122の貫通孔124に対して水平方向に沿う複数の締結ボルト135により固定されている。
また、第2支持部材131は、支持ロッド133の下端部にU字形状をなす支持部136が一体に固定されている。この支持部136は、給水管105の上方側の外周面105aと対向する支持面136aが給水管105の外周面105aの曲率に合わせた湾曲形状をなしている。そして、第2支持部材131は、支持部136の支持面136aが給水管105の外周面105aと所定隙間S2をあけて第1フランジ122に固定されている。
このように構成された第2支持部材131をコンクリート構造物101の第1フランジ122に固定する場合、作業者は、原子炉容器本体62の上方に入り、第2支持部材131の支持ロッド133を第1フランジ122の貫通孔124に挿入し、この状態で、複数の締結ボルト134,135を用いて取付部132と支持ロッド133をコンクリート構造物101の第1フランジ122に固定する。
そのため、原子炉容器61は、上部がコンクリート構造物101の第2フランジ123に吊下げ支持され、給水管105の外周面105aがコンクリート構造物101の第1フランジ122から延出する第2支持部材131により支持されることとなる。その結果、地震発生時に原子炉容器61が鉛直方向に揺れると、原子炉容器61は、給水管105(排水管)の外周面105aが複数の第2支持部材131における各支持部136の支持面136aに接触して支持されることとなり、この鉛直方向の揺れが抑制される。
このように第2実施形態の原子炉容器の支持装置にあっては、原子炉容器61の上部がコンクリート構造物101に吊下げ支持され、コンクリート構造物101から原子炉容器61の入口ノズル(入口管台)67に連結される給水管105に向けて延出する第2支持部材131を固定している。
従って、原子炉容器61は、上部がコンクリート構造物101に吊下げ支持され、入口ノズル(入口管台)67に連結される給水管105がコンクリート構造物101から延出する第2支持部材131により支持されることで、地震発生時に原子炉容器61における鉛直方向の揺れが抑制されることとなり、原子炉容器61を適正に支持することで耐震性を向上することができる。
第2実施形態の原子炉容器の支持装置では、コンクリート構造物101に水平方向に貫通する貫通孔121を形成し、貫通孔121の上方に第1フランジ122が設けられて下方に第2フランジ123が設けられ、原子炉容器61は、入口ノズル(入口管台)67が第2フランジ123に吊下げ支持され、給水管105が連結されており、第2支持部材131は、基端部が第1フランジ122に固定され、下方に延出する先端部が給水管105を支持可能としている。従って、第2支持部材131の先端部が上方から給水管105を支持することで、原子炉容器61の浮き上がりを防止することができる。
第2実施形態の原子炉容器の支持装置では、第2支持部材131は、支持部136が給水管105の外周面105aと所定隙間S2をあけて第1フランジ122に固定されている。従って、原子炉容器61の給水管105は、第2支持部材131の支持部136と所定隙間S2をあけて支持されることで、原子炉容器61の熱膨張が所定隙間S2により吸収されることとなり、第2支持部材131からの応力集中を抑制することができる。
第2実施形態の原子炉容器の支持装置では、第2支持部材131における給水管105の外周面105aと対向する支持部136の支持面136aを給水管105の外周面105aの曲率に合わせた湾曲形状としている。従って、第2支持部材131の支持面136aと給水管105の外周面105aが同じ曲率に合わせた湾曲形状をなすことで、第2支持部材131により給水管105を適正に支持することができる。
第2実施形態の原子炉容器の支持装置では、第2支持部材131をL字形状とし、第1フランジ122に対して鉛直方向及び水平方向に沿う複数の締結ボルト134,135により固定している。従って、第2支持部材131が第1フランジ122に鉛直方向及び水平方向に沿う複数の締結ボルト134,135により固定されることで、給水管105からの反力を適正に受け止めて原子炉容器61の上下動を適正に抑制することができる。
[第3実施形態]
図9は、第3実施形態の原子炉容器の支持装置における原子炉容器の支持構造を表す縦断面図、図10は、原子炉容器の支持装置における原子炉容器の支持構造を表す平面図である。なお、上述した実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
第3実施形態にて、図9及び図10に示すように、原子炉容器61は、上部が入口ノズル(入口管台)67及び出口ノズル(出口管台)68を介してコンクリート構造物101に吊り下げ支持されると共に、原子炉容器本体62の上部に原子炉容器蓋63が締結されて構成され、コンクリート構造物101から原子炉容器蓋63に向けて延出する第3支持部材141(141a,141b,141c,141d,141e,141f,141g)が周方向に所定間隔で複数固定されている。
即ち、原子炉容器61にて、原子炉容器本体62は、上部に原子炉容器蓋63が載置され、複数のスタッドボルト64にナット65が螺合することで固定されている。第3支持部材141は、基端部がコンクリート構造物101の内壁面101aに固定され、水平方向に延出する先端部が原子炉容器蓋63の外周面63aを支持可能となっている。この第3支持部材141は、取付部142と支持ロッド143とがL字形状をなすように一体に連結されて固定されている。そして、取付部(基端部)142は、鉛直方向に沿った状態でコンクリート構造物101の内壁面101aに密着し、複数の締結ボルト(締結部材)144により固定されている。支持ロッド143は、水平方向に延出し、先端部が原子炉容器蓋63の外周面63aを支持可能である。
また、第3支持部材141にて、支持ロッド143の先端部は、原子炉容器蓋63の外周面63aと対向する支持面143aが原子炉容器蓋63の外周面63aの曲率に合わせた湾曲形状をなしている。そして、第3支持部材141は、ロッド143の支持面143aが原子炉容器蓋63の外周面63aと所定隙間S3をあけてコンクリート構造物101の内壁面101aに固定されている。
このように構成された第3支持部材141をコンクリート構造物101の内壁面101aに固定する場合、作業者は、原子炉容器61の上方に入り、第3支持部材141の取付部142をコンクリート構造物101の内壁面101aに密着し、この状態で、複数の締結ボルト144を用いてコンクリート構造物101の内壁面101aに固定する。
そのため、原子炉容器61は、上部がコンクリート構造物101に吊下げ支持され、原子炉容器蓋63の外周面63aがコンクリート構造物101の内壁面101aから延出する第3支持部材141により支持されることとなる。その結果、地震発生時に原子炉容器61が水平方向に揺れると、原子炉容器61は、原子炉容器蓋63の外周面63aが複数の第3支持部材141における各支持ロッド143の支持面143aに接触して支持されることとなり、この水平方向の揺れが抑制される。
このように第3実施形態の原子炉容器の支持装置にあっては、原子炉容器61の上部がコンクリート構造物101に吊下げ支持され、コンクリート構造物101から原子炉容器蓋63に向けて延出する第3支持部材141が周方向に所定間隔で複数固定されている。
従って、原子炉容器61は、上部がコンクリート構造物101に吊下げ支持され、原子炉容器蓋63がコンクリート構造物101から延出する第3支持部材141により支持されることで、地震発生時に原子炉容器61における水平方向の揺れが抑制されることとなり、原子炉容器61を適正に支持することで耐震性を向上することができる。
第3実施形態の原子炉容器の支持装置では、第3支持部材141の取付部142がコンクリート構造物101の内壁面101aに固定され、水平方向に延出する支持ロッド143が原子炉容器蓋63の外周面63aを支持可能としている。従って、第3支持部材141の支持ロッド143の先端部が側方から原子炉容器蓋63を支持することで、原子炉容器61の水平移動を適正に抑制することができる。
第3実施形態の原子炉容器の支持装置では、第3支持部材141の先端部が原子炉容器蓋63の外周面63aと所定隙間S3をあけてコンクリート構造物101の内壁面101aに固定されている。従って、原子炉容器蓋63は、第3支持部材141と所定隙間S3をあけて支持されることで、原子炉容器蓋63の熱膨張が所定隙間S3により吸収されることとなり、第3支持部材141からの応力集中を抑制することができる。
第3実施形態の原子炉容器の支持装置では、第3支持部材141における原子炉容器蓋63の外周面63aと対向する支持面143aを原子炉容器蓋63の外周面63aの曲率に合わせた湾曲形状としている。従って、第3支持部材141の支持面143aと原子炉容器蓋63の外周面63aが同じ曲率に合わせた湾曲形状をなすことで、第3支持部材141により原子炉容器蓋63を適正に支持することができる。
なお、本発明の原子炉容器の支持装置を、加圧水型原子炉12の原子炉容器61に適用して説明したが、沸騰水型原子炉に適用してもよい。
61 原子炉容器
61a 外壁面
62 原子炉容器本体
63 原子炉容器蓋
63a 外周面
67 入口ノズル(入口管台)
68 出口ノズル(出口管台)
73 炉心槽
75 ラジアルサポート
101 コンクリート構造物
101a 内壁面
102 収容部
105 給水管
105a 外周面
106 排水管
111 第1支持部材
112 ブロック部材
112b 支持面
113 取付部材
115 締結ボルト(締結部材)
131 第2支持部材
132 取付部
133 支持ロッド
134,135 締結ボルト(締結部材)
136 支持部
136a 支持面
141 第3支持部材
142 取付部
143 支持ロッド
143a 支持面
S1,S2,S3 所定隙間

Claims (17)

  1. 上部がコンクリート構造物に吊下げ支持される原子炉容器の支持装置において、
    前記コンクリート構造物の内壁面から前記原子炉容器の下部外面に向けて延出するように前記コンクリート構造物の内壁面に周方向に所定間隔で固定される複数の第1支持部材を有する、
    ことを特徴とする原子炉容器の支持装置。
  2. 前記コンクリート構造物から前記原子炉容器の管台に連結される配管に向けて延出するように前記コンクリート構造物に固定される第2支持部材を有することを特徴とする請求項1に記載の原子炉容器の支持装置。
  3. 前記原子炉容器は、原子炉容器本体の上部に原子炉容器蓋が締結されて構成され、前記コンクリート構造物から前記原子炉容器蓋に向けて延出するように前記コンクリート構造物に周方向に所定間隔で固定される複数の第3支持部材を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の原子炉容器の支持装置。
  4. 前記第1支持部材は、前記原子炉容器の下部外面と所定隙間をあけて前記コンクリート構造物の内壁面に固定されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の原子炉容器の支持装置。
  5. 前記原子炉容器は、内部に円筒形状をなす炉心槽が吊り下げ支持され、前記原子炉容器と前記炉心槽の下部との間にラジアルサポートが周方向に所定間隔で複数配置され、前記第1支持部材は、前記ラジアルサポートに対向して配置されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の原子炉容器の支持装置。
  6. 前記原子炉容器は、円筒形状をなす胴部の下部に半球形状をなす鏡部が連結されて構成され、前記第1支持部材は、前記胴部と前記鏡部との連結部を支持可能であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の原子炉容器の支持装置。
  7. 前記第1支持部材は、前記コンクリート構造物の内壁面と前記原子炉容器の外面との間に介装されるブロック部材と、前記ブロック部材の下部に連結される取付部材とを有し、前記取付部材が前記コンクリート構造物の内壁面に固定されることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の原子炉容器の支持装置。
  8. 前記ブロック部材は、前記原子炉容器の外面と対向する支持面が前記原子炉容器の外面の曲率に合わせた湾曲形状をなすことを特徴とする請求項7に記載の原子炉容器の支持装置。
  9. 前記コンクリート構造物は、水平方向に貫通する貫通孔が形成され、前記貫通孔の上方に第1フランジが設けられて下方に第2フランジが設けられ、前記原子炉容器は、前記管台が前記第2フランジに吊下げ支持され、外部から前記貫通孔を貫通した前記配管が連結され、前記第2支持部材は、基端部が前記第1フランジに固定され、下方に延出する先端部が前記配管を支持可能であることを特徴とする請求項2から請求項8のいずれか一項に記載の原子炉容器の支持装置。
  10. 前記第2支持部材は、先端部が前記配管の外面と所定隙間をあけて前記第1フランジに固定されることを特徴とする請求項9に記載の原子炉容器の支持装置。
  11. 前記第2支持部材の先端部は、前記配管の外面と対向する支持面が前記配管の外面の曲率に合わせた湾曲形状をなすことを特徴とする請求項9または請求項10に記載の原子炉容器の支持装置。
  12. 前記第2支持部材は、基端部がL字形状をなし、前記第1フランジに対して鉛直方向及び水平方向に沿う複数の締結部材により固定されることを特徴とする請求項9から請求項11のいずれか一項に記載の原子炉容器の支持装置。
  13. 前記第3支持部材は、基端部がコンクリート構造物の内壁面に固定され、水平方向に延出する先端部が前記原子炉容器蓋の外周面を支持可能であることを特徴とする請求項3から請求項11のいずれか一項に記載の原子炉容器の支持装置。
  14. 前記第3支持部材は、先端部が前記原子炉容器蓋の外周面と所定隙間をあけて前記コンクリート構造物の内壁面に固定されることを特徴とする請求項13に記載の原子炉容器の支持装置。
  15. 前記第3支持部材の先端部は、前記原子炉容器蓋の外周面と対向する支持面が前記原子炉容器蓋の外周面の曲率に合わせた湾曲形状をなすことを特徴とする請求項13または請求項14に記載の原子炉容器の支持装置。
  16. 上部がコンクリート構造物に吊下げ支持される原子炉容器の支持装置において、
    前記コンクリート構造物から前記原子炉容器の管台に連結される配管に向けて延出するように前記コンクリート構造物に固定される第2支持部材を有する、
    ことを特徴とする原子炉容器の支持装置。
  17. 上部がコンクリート構造物に吊下げ支持される原子炉容器の支持装置において、
    前記原子炉容器は、原子炉容器本体の上部に原子炉容器蓋が締結されて構成され、前記コンクリート構造物から前記原子炉容器蓋に向けて延出するように前記コンクリート構造物に周方向に所定間隔で複数固定される第3支持部材を有する、
    ことを特徴とする原子炉容器の支持装置。
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