JP2014094338A - バラスト水処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】フィルタが早期に目詰まりするのを防止しながら、逆洗排水を効率よく処理することができるバラスト水処理装置を得る。
【解決手段】バラスト水を処理するバラスト水処理ライン1に、バラスト水に含まれる微生物をろ過して除去するフィルタろ過手段3を備え、フィルタろ過手段3に接続された逆洗排水処理ライン12に、逆洗排水を連続的に所定温度まで加熱する加熱手段13と、加熱手段13により加熱された逆洗排水を所定温度で所定時間保持しながら連続的に排出する保持手段14とを備えることにより、フィルタの逆洗浄によって生成される逆洗排水を短時間で効率よく処理できるようにした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、船舶に積載されるバラスト水の処理装置に関し、特に、フィルタの逆洗浄によって生成される逆洗排水を処理するバラスト水処理装置に関するものである。
タンカー等の船舶において、積み荷の原油等を降ろした後、再度目的地に向けて航行する際、航行中の船舶のバランスを取るため、船舶に設けられたバラストタンク内にバラスト水と呼ばれる水を貯留する。バラスト水は基本的に荷上港で取水されて、荷積港で排出されるため、それらの場所が異なっていれば、バラスト水中に含まれるプランクトンや細菌類の微生物が世界中を移動することになる。従って、荷上港と異なる海域の荷積港でバラスト水を排出すると、その港に別の海域の微生物を放出することになり、その海域の生態系を破壊するおそれがある。このバラスト水による海洋環境の破壊を防止するために、国際海事機関(IMO)においては、バラスト水管理条約を締結するとともに、バラスト水排出基準(以下、「D−2基準」という。)として船外に排出されるバラスト水中に含まれる微生物の含有量を規制している。
D−2基準では、プランクトンのサイズにより、50μm以上(Lサイズ)のプランクトンは10個/m以下、10〜50μm(Sサイズ)のプランクトンは10個/ml以下、とそれぞれ定められており、また、細菌類についてはコレラ菌1cfu/100ml以下、大腸菌250cfu/100ml以下、腸球菌100cfu/ml以下と定められている。
例えば、バラスト水中に含まれる微生物を除去する方法として、バラスト水中の微生物をフィルタで捕捉し、フィルタを通過した残余の微生物を紫外線照射により殺滅するバラスト水処理方法が知られている。
このようなフィルタでのろ過処理と紫外線照射による殺滅処理では、フィルタで捕捉できなかった微生物を紫外線照射により死滅させるが、フィルタを通過した微生物のうち50μm以上のプランクトンなど比較的大きな微生物は、紫外線照射の効果が低く死滅させるのが難しいため、バラストタンクへ注水するバラスト水に微生物が残存し、バラスト水がD−2基準を満たさない場合がある。特に、フィルタが短期間で目詰まりするのを防止するため、目開きが大きいフィルタを用いるとこうした問題が起こりやすい。そのため、バラスト水の排出時にもフィルタでのろ過処理と紫外線照射による殺滅処理を行うことが必要になってくる。
フィルタで微生物を捕捉する場合、捕捉した微生物がフィルタに付着し、徐々にフィルタの細孔が閉塞して目詰まりを起こしてしまうため、このようなフィルタでは、目詰まりを取り除くために、ろ過水の一部をろ過時とは逆方向に流してフィルタを洗浄する逆洗浄が行われている。
バラストタンクからの排水時にもフィルタによるろ過を行うが、このフィルタの逆洗排水には、フィルタに捕捉された微生物(バラストタンク内に残存していた微生物)が含まれているため、そのまま船外へ排出してしまうと上記したバラスト水の排出と同様の問題が生じてしまう。そこで、逆洗浄によって生成される逆洗排水を加熱処理することにより、逆洗排水中の微生物を死滅させるバラスト水処理装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2006−729号公報
ところで、逆洗排水を加熱処理することにより逆洗排水中の微生物を死滅させるには、逆洗排水を微生物が死滅する所定温度に加熱し、この加熱した状態で所定時間保持する必要があるが、特許文献1に記載のバラスト水処理装置においては、殺菌装置により所定温度に加熱した逆洗排水をどのようにして所定時間保持するのか明示されていない。
例えば、加熱した逆洗排水を所定時間保持する手段として、殺菌装置に貯留槽を設け、その貯留槽において加熱した逆洗排水を貯留して所定時間保持する方法が考えられる。この場合、加熱した逆洗排水を貯留槽で所定時間保持した後に排出することになるが、排出が終了する前に加熱しただけの未処理の逆洗排水を貯留槽に流入させてしまうと、加熱状態を所定時間保持した処理済みの逆洗排水と、未処理の逆洗排水とが混じり合ってしまうため、貯留槽に貯留されている処理済みの逆洗排水の排出が終了するまでは、貯留槽に未処理の逆洗排水を流入することができない。即ち、貯留槽において加熱した逆洗排水を所定時間保持する方法では、加熱状態を所定時間保持した処理済みの逆洗排水を貯留槽から排出し、貯留槽が空になってから、次ぎに処理する逆洗排水を貯留槽に貯留するといった間欠的な処理になるため、逆洗排水の処理に長時間を要することになる。タンカー等の船舶においては、荷上げ、荷積みの際には、できる限り停泊時間を短くすることが求められるため、逆洗排水の処理は短時間で行うことが求められている。
本発明の目的は、フィルタが早期に目詰まりするのを防止しながら、逆洗排水を効率よく処理することができるバラスト水処理装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、バラスト水を処理するバラスト水処理ラインに、バラスト水に含まれる微生物をろ過して除去するフィルタろ過手段を備え、前記フィルタろ過手段に接続された逆洗排水処理ラインに、逆洗排水を加熱する加熱手段と、前記加熱手段で加熱された逆洗排水を所定温度で所定時間保持する保持手段とを備え、前記加熱手段は、逆洗排水を連続的に所定温度まで加熱し、前記保持手段は、加熱された逆洗排水を所定温度で保持しながら連続的に排出することを特徴とする。
請求項1に記載の発明よれば、加熱手段で逆洗排水を連続的に所定温度まで加熱し、保持手段において加熱された逆洗排水を所定温度で保持しながら連続的に排出することにより、短時間で効率よく逆洗排水中の微生物を死滅させることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1の記載において、前記保持手段は、加熱された逆洗排水を所定温度で保持しながら連続的に排出する逆洗排水収容槽からなることを特徴としている。
請求項2に記載の発明によれば、逆洗排水収容槽において加熱された逆洗排水を所定温度で保持しながら連続的に排出するので、逆洗排水を短時間で効率よく処理することができる。また、加熱した逆洗排水を逆洗排水収容槽で所定時間確実に保持するため、逆洗排水中の微生物を確実に死滅させることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2の記載において、前記加熱手段の上流側の前記逆洗排水処理ラインに、前記保持手段から排出される加熱された逆洗排水と前記フィルタろ過手段から排出される逆洗排水とを熱交換する熱交換器が設けられていることを特徴としている。
請求項3に記載の発明よれば、保持手段から排出される加熱された逆洗排水とフィルタろ過手段から排出される逆洗排水との熱交換により、フィルタろ過手段から排出される逆洗排水は昇温されて加熱手段へ送られるので、加熱手段での加熱量を減らすことができ、加熱手段において逆洗排水を効率よく所定温度まで加熱することができる。また、従来、加熱処理された高温の逆洗排水として廃棄されていた熱を回収することができ、エネルギーの有効利用を図ることができる。一方、保持手段から排出される加熱された逆洗排水は、フィルタろ過手段から排出される逆洗排水との熱交換により降温されるため、温度が低下した状態で船外へ排出することができ、高温の逆洗排水が排出されることによって生じる海洋生物への悪影響を防止することができる。
本発明に係るバラスト水処理装置によれば、逆洗浄によって生成される逆洗排水を加熱手段と保持手段において連続的に処理することにより、逆洗排水を短時間で効率よく処理することができる。また、保持手段から排出される加熱された逆洗排水とフィルタろ過手段から排出される逆洗排水とを熱交換することにより、フィルタろ過手段から排出される逆洗排水は昇温されて加熱手段へ送られるので、加熱手段での加熱量を減らすことができ、加熱手段において逆洗排水を効率よく所定温度まで加熱することができる。
本発明に係るバラスト水処理装置の実施の形態の第1例を示す概略構成図である。 本例で使用される保持手段の一例を示す説明図である。 本例の保持手段の他例を示す説明図である。 本発明に係るバラスト水処理装置の実施の形態の第2例を示す概略構成図である。
以下、本発明に係るバラスト水処理装置を実施するための形態の一例を、図面に示す実施例を参照して詳細に説明する。
まず、本発明に係るバラスト水処理装置の実施の形態の第1例を説明する。図1は本例の概略構成図、図2は本例で使用される保持手段の一例を示す説明図、図3は本例の保持手段の他例を示す説明図である。
本例におけるバラスト水処理装置は、被処理水をバラスト水処理ライン1に圧送するバラストポンプ2と、被処理水に含まれる微生物をろ過して除去するフィルタろ過手段3と、フィルタろ過手段3を通過した残余の微生物を紫外線照射により殺滅する紫外線照射手段4と、紫外線を照射して処理した処理水を貯留するバラストタンク5とを備えている。
フィルタろ過手段3は、バラストタンク5への注水時とバラストタンク5からの排水時において、被処理水に含まれる微生物をフィルタでろ過して除去するものであり、具体的には、バラストタンク5への注水時、シーチェスト(図示省略)から汲み上げられる被処理水に含まれる微生物をろ過して除去し、また、バラストタンク5からの排水時、バラストタンク5に貯留されたバラスト水に残存している微生物をろ過して除去するものである。本例のフィルタろ過手段3で用いられるフィルタは、50μm以上のプランクトンが99%以上の捕捉率である目開きのものが用いられる。
紫外線照射手段4は、紫外線、すなわち比較的短波長(100〜400nm)領域の電磁波を照射することにより、フィルタろ過手段3を通過した残余の微生物を死滅させるものであり、この場合の紫外線照射用の光源としては、好ましくは、中圧水銀ランプが用いられる。
紫外線照射手段4の下流側のバラスト水処理ライン1は、バラスト水をバラストタンク5へ注入するバラスト水注入ライン6と、バラスト水を船外へ排出する船外排出ライン7とに分岐しており、バラスト水注入ライン6には、注水バルブ8が設けられ、船外排出ライン7には、排水バルブ9が設けられている。
バラストタンク5とバラストポンプ2の上流側のバラスト水処理ライン1とは、バラスト水排出ライン10で接続されており、バラスト水の排出時に、バラストタンク5に貯留されたバラスト水がバラスト水処理ライン1へ流入するようになっている。バラスト水排出ライン10には、デバラストバルブ11が設けられている。
また、フィルタろ過手段3は、フィルタでろ過した水の一部をろ過時とは逆方向に流してフィルタを洗浄する逆洗機構(図示省略)を有しており、逆洗機構による逆洗浄によって生成される逆洗排水を処理する逆洗排水処理ライン12が接続されている。
逆洗排水処理ライン12は、逆洗排水を加熱する加熱手段13と、加熱手段13で加熱された逆洗排水を所定温度で所定時間保持する保持手段14とを備えている。また、フィルタろ過手段3と加熱手段13の間の逆洗排水処理ライン12には、流路切替バルブ15が設けられており、流路切替バルブ15には、加熱処理を行う必要のない逆洗排水を船外へ排出する第1逆洗排水排出ライン16が接続されている。流路切替バルブ15は、具体的には三方弁であり、加熱手段13への通水と第1逆洗排水排出ライン16への通水とが切り替えられるようになっている。
加熱手段13は、逆洗浄によって生成される逆洗排水を所定温度に加熱するものであり、逆洗排水を連続的に所定温度まで加熱するようになっている。加熱手段13において逆洗排水を加熱する所定温度とは、逆洗排水中に存在する微生物を死滅させることが可能な温度であり、例えば60℃から90℃である。
本例では、加熱手段13は、蒸気を利用した蒸気熱交換器17が用いられる。本例の蒸気熱交換器17には、蒸気発生源(図示省略)と接続される給蒸ライン18と、排蒸ライン19とが接続されており、蒸気発生源から供給される蒸気と、フィルタろ過手段3から排出される逆洗排水とを熱交換することにより、蒸気熱交換器17内を通過する逆洗排水を連続的に所定温度まで加熱するようなっている。なお、本例では、逆洗排水の加熱に蒸気熱交換器17を用いているが、逆洗排水を所定温度まで加熱することができるものであればこれに限定されず、例えば、ヒートポンプや電熱ヒータにより逆洗排水を加熱するようにしてもよい。また、逆洗排水の加熱の熱源は蒸気に限定されず、温水や排ガスであってもよい。
保持手段14は、加熱手段13で加熱された逆洗排水を所定時間保持するものであり、加熱された逆洗排水を所定温度で保持しながら連続的に排出するように構成されている。保持手段14において保持する所定時間とは、所定温度条件下で逆洗排水中に存在する微生物をD−2基準を満たすレベルまで死滅させるために必要な時間をいい、微生物を死滅させるために必要な時間は温度によって異なることから、保持手段14において加熱状態を保持する時間は、加熱手段13において加熱された逆洗排水の温度によって異なる。例えば、逆洗排水を70℃に加熱した場合には、保持手段14で保持する時間(所定時間)は5分に設定される。
保持手段14の上流側の逆洗排水処理ライン12には、保持手段14に流入する逆洗排水の流量を調整する流量調整バルブ20が設けられている。また、本例の保持手段14には、加熱処理された逆洗排水を船外へ排出する第2逆洗排水排出ライン21が接続されている。
図2に示すように、本例の保持手段14は、加熱された逆洗排水を所定温度で保持しながら連続的に排出する逆洗排水収容槽22で構成されており、逆洗排水収容槽22の下部には、加熱された逆洗排水が流入する収容槽入口23が設けられ、逆洗排水収容槽22の上部には、所定温度で所定時間保持された加熱処理済みの逆洗排水が流出する収容槽出口24が設けられている。そして、逆洗排水収容槽22において、加熱された逆洗排水が収容槽入口23から逆洗排水収容槽22内に流入し、収容槽出口24から流出するまでに要する時間、逆洗排水は逆洗排水収容槽22内で所定時間保持されるようになっている。また、逆洗排水収容槽22は、加熱した逆洗排水の温度を維持するために断熱ジャケット25により被覆されており、必要に応じて補助ヒータを設けてもよい。
逆洗排水収容槽22は、収容槽入口23から逆洗排水収容槽22内に流入した逆洗排水が所定時間で収容槽出口24から流出するように設計されている。例えば、加熱手段13での加熱温度が70℃であり、保持手段14での保持時間が5分である場合には、収容槽入口23から逆洗排水収容槽22内に流入し、収容槽出口24から流出するまでの時間が5分となるように設計される。
このように構成される逆洗排水収容槽22の容量は、逆洗排水収容槽22に流入する逆洗排水の流量と、逆洗排水収容槽22内で逆洗排水を保持する保持時間とで決定される。例えば、逆洗排水流量が9m/h、保持時間が5分の場合には、9×5/60=750l、つまり、この場合の逆洗排水収容槽22は、収容槽入口23から収容槽出口24までの容量が750l以上あればよい。
また、図2に示す保持手段14の他例として、図3に示す保持手段14は、逆洗排水収容槽22内に堰板26が設けられ、該堰板26により、加熱手段13で加熱された逆洗排水を所定時間保持する保持収容部27と、所定時間保持した後の逆洗排水を排出する排出部28とに画成されている。逆洗排水収容槽22の下部には、保持収容部27と連通し、加熱された逆洗排水が流入する収容槽入口23が設けられ、逆洗排水収容槽22の底部には、排出部28と連通し、所定温度で所定時間保持された加熱処理済みの逆洗排水が流出する収容槽出口24が設けられている。また、逆洗排水収容槽22は、加熱した逆洗排水の温度を維持するために断熱ジャケット25により被覆されており、必要に応じて補助ヒータを設けてもよい。
図3に示す逆洗排水収容槽22は、収容槽入口23から保持収容部27に流入した逆洗排水が所定時間で堰板26をオーバーフローして排出部28に流れ込むように設計されている。例えば、70℃に加熱した逆洗排水を5分間保持する場合には、保持収容部27に流入してから堰板26をオーバーフローするまでの時間が5分となるように設計される。
次に、本例に係るバラスト水処理装置によるバラスト水の処理について、バラストタンク5へ注水する場合とバラストタンク5から排出する場合について説明する。
バラストタンク5へ注水する場合には、まず、バラストポンプ2を駆動するとともに、注水バルブ8を開とし、排水バルブ9を閉とし、デバラストバルブ11を閉とする。また、流路切替バルブ15を操作して、逆洗排水処理ライン12と第1逆洗排水排出ライン16とを連通させるとともに、蒸気熱交換器17への流路を遮断する。
バラストポンプ2の駆動によって、シーチェストから被処理水がバラスト水処理ライン1に取り込まれ、フィルタろ過手段3へ送られる。フィルタろ過手段3へ送られた被処理水は、フィルタによって50μm以上のプランクトンが除去され、紫外線照射手段4へ送られる。そして、紫外線照射手段4へ送られた被処理水は、紫外線照射手段4において、フィルタを通過した残余の微生物が紫外線照射によって殺滅処理された後、バラスト水注入ライン6からバラストタンク5へ送られ、バラストタンク5に貯留される。
一方、フィルタろ過手段3におけるろ過処理が進行すると、プランクトンを捕捉したフィルタは徐々にフィルタの細孔が閉塞して目詰まりを起こすため、逆洗機構によりフィルタを洗浄する逆洗浄を行う。この逆洗浄によって生成される逆洗排水は、逆洗排水処理ライン12、流路切替バルブ15を介して第1逆洗排水排出ライン16からそのまま船外へ排出される。なお、このとき船外へ排出される逆洗排水にはプランクトンが存在するが、バラストタンク5へ注水する際の処理であれば、取水した水と同一の水域への排出であるため、そのまま船外へ排出しても生態系への影響はない。
次ぎに、バラスト水をバラストタンク5から排出する場合する場合について説明する。
まず、バラストポンプ2を駆動するとともに、デバラストバルブ11、排水バルブ9を開とし、注水バルブ8を閉とする。また、流路切替バルブ15を操作して、蒸気熱交換器17へ通水可能な状態とし、第1逆洗排水排出ライン16への流路を遮断する。
バラストポンプ2の駆動によって、バラストタンク5に貯留されたバラスト水がバラスト水排出ライン10からバラスト水処理ライン1を介してフィルタろ過手段3へ送られ、フィルタろ過手段3のフィルタによって50μm以上のプランクトンが除去される。このとき、バラスト水は、バラストタンク5に注水する際とバラストタンク5から排水する際の2度フィルタろ過手段3でろ過されることにより、フィルタろ過手段3において99%以上の捕捉率のフィルタを用いた場合であっても、D−2基準を満たす99.99%(=1−0.1)以上の捕捉率でプランクトンを除去することができる。
そして、紫外線照射手段4へ送られたバラスト水は、紫外線照射手段4において、フィルタを通過した残余の微生物が紫外線照射によって殺滅処理された後、船外排出ライン7から船外へ排出される。このとき、バラスト水は、バラストタンク5に注水する際とバラストタンク5から排水する際の2度紫外線照射手段4において殺滅処理されることにより、確実にD−2基準を満たすレベルとなる。
一方、フィルタろ過手段3におけるろ過処理が進行すると、プランクトンを捕捉したフィルタは徐々にフィルタの細孔が閉塞して目詰まりを起こすため、逆洗機構によりフィルタを洗浄する逆洗浄を行う。この逆洗浄によって生成される逆洗排水は、フィルタろ過手段3から蒸気熱交換器17へ送られる。
蒸気熱交換器17へ送られた逆洗排水は、蒸気熱交換器17内を通過する間に所定温度まで加熱され、逆洗排水収容槽22へ送られる。このとき、蒸気熱交換器17における逆洗排水の加熱は連続的に行われる。即ち、フィルタろ過手段3から送られた逆洗排水は、蒸気熱交換器17へ連続して流入し、蒸気熱交換器17の出口で所定温度になるように加熱された後に、蒸気熱交換器17から連続して流出する。
逆洗排水収容槽22へ送られた逆洗排水は、逆洗排水収容槽22において所定時間の間所定温度を保持しながら連続的に排出される。具体的には、逆洗排水収容槽22の下部に設けられた収容槽入口23から逆洗排水収容槽22内に流入した逆洗排水は、連続的に流入する逆洗排水に押し上げられるようにして逆洗排水収容槽22内を上昇していき、加熱温度に応じた必要時間逆洗排水収容槽22に滞留した後、逆洗排水収容槽22の上部に設けられた収容槽出口24から連続的に排出される。そして、逆洗排水収容槽22において所定温度で所定時間保持された加熱処理済みの逆洗排水は、第2逆洗排水排出ライン21から船外へ排出される。
以上のように、本例のバラスト処理装置によれば、フィルタの逆洗浄によって生成される逆洗排水を蒸気熱交換器17と逆洗排水収容槽22において連続的に処理するので、逆洗排水を短時間で効率よく処理することができる。また、逆洗排水収容槽22において加熱した逆洗排水を所定時間確実に保持することにより、逆洗排水中の微生物を確実に死滅させることができる。
また、本例では、バラスト水をバラストタンク5に注水する際とバラストタンク5から排水する際の2度フィルタろ過手段3でろ過するので、フィルタろ過手段3において99%の捕捉率のフィルタを用いた場合であっても、D−2基準を満たす99.99%(=1−0.1)以上の捕捉率でプランクトンを捕捉することができる。
これにより、99%の捕捉率という比較的目開きの大きいフィルタを用いた場合でも、D−2基準を満たすことができるとともに、フィルタの目開きが大きいため、フィルタの目詰まりの頻度が少なくなり、目詰まりによってフィルタが早期に劣化するのを防止することができる。また、目詰まりの頻度が少なくなるため、フィルタろ過手段3において、バラスト水のろ過を連続的に行うことができ、バラスト水の処理時間を短縮することができる。
さらに、バラスト水をバラストタンク5に注水する際とバラストタンク5から排水する際の2度紫外線照射手段4において殺滅処理するので、バラスト水を確実にD−2基準を満たすレベルにすることができる。
次ぎに、本発明に係るバラスト水処理装置の実施の形態の第2例を説明する。図4は本発明に係るバラスト水処理装置の実施の形態の第2例を示す概略構成図である。
本例のバラスト水処理装置について、第1例と同一の構成については同一の符号を付しその説明を省略し、第1例と異なる構成についてのみ説明する。
本例のバラスト水処理装置は、加熱手段13の上流側の逆洗排水処理ライン12に、保持手段14から排出される加熱された逆洗排水とフィルタろ過手段3から排出される逆洗排水とを熱交換する熱交換器29が設けられている。
本例では、保持手段14は、熱交換器29と逆洗排水供給ライン30で接続されており、保持手段14において所定温度で所定時間保持された加熱処理済みの逆洗排水を熱交換器29へ供給するようになっている。また、熱交換器29には、フィルタろ過手段3から排出される逆洗排水と熱交換された加熱処理済みの逆洗排水を船外へ排出する第2逆洗排水排出ライン31が接続されている。
本例では、第1例と同様に、加熱手段13は、蒸気を利用した蒸気熱交換器17が用いられ、保持手段14は、加熱された逆洗排水を所定温度で保持しながら連続的に排出する逆洗排水収容槽22で構成されている。
このような構成からなる本例のバラスト水処理装置によれば、逆洗排水収容槽22から排出される加熱処理済みの逆洗排水は、加熱された高温の状態で逆洗排水供給ライン30から熱交換器29へ送られ、熱交換器29において、フィルタろ過手段3から排出される逆洗排水との熱交換により降温されて、第2逆洗排水排出ライン31から船外へ排出される。一方、フィルタろ過手段3から排出される逆洗排水は、熱交換器29において、加熱された高温の逆洗排水との熱交換により昇温されて、蒸気熱交換器17へ送られる。
このように、本例では、逆洗排水収容槽22から排出される加熱された高温の処理済み逆洗排水とフィルタろ過手段3から排出される逆洗排水との熱交換により、フィルタろ過手段3から排出される逆洗排水は昇温されて加熱手段13へ送られるので、加熱手段13での加熱量を減らすことができ、加熱手段13において逆洗排水を効率よく所定温度まで加熱することができる。また、従来、加熱処理された高温の逆洗排水として廃棄されていた熱を回収することができ、エネルギーの有効利用を図ることができる。一方、逆洗排水収容槽22から排出される加熱された高温の処理済み逆洗排水は、フィルタろ過手段3から排出される逆洗排水との熱交換により降温されるため、温度が低下した状態で船外へ排出することができ、高温の逆洗排水が排出されることによって生じる海洋生物への悪影響を防止することができる。
1 バラスト水処理ライン
2 バラストポンプ
3 フィルタろ過手段
4 紫外線照射手段
5 バラストタンク
6 バラスト水注入ライン
7 船外排出ライン
8 注水バルブ
9 排水バルブ
10 バラスト水排出ライン
11 デバラストバルブ
12 逆洗排水処理ライン
13 加熱手段
14 保持手段
15 流路切替バルブ
16 第1逆洗排水排出ライン
17 蒸気熱交換器
18 給蒸ライン
19 排蒸ライン
20 流量調整バルブ
21 第2逆洗排水排出ライン
22 逆洗排水収容槽
23 収容槽入口
24 収容槽出口
25 断熱ジャケット
26 堰板
27 保持収容部
28 排出部
29 熱交換器
30 逆洗排水供給ライン
31 第2逆洗排水排出ライン

Claims (3)

  1. バラスト水を処理するバラスト水処理ラインに、バラスト水に含まれる微生物をろ過して除去するフィルタろ過手段を備え、前記フィルタろ過手段に接続された逆洗排水処理ラインに、逆洗排水を加熱する加熱手段と、前記加熱手段で加熱された逆洗排水を所定温度で所定時間保持する保持手段とを備え、前記加熱手段は、逆洗排水を連続的に所定温度まで加熱し、前記保持手段は、加熱された逆洗排水を所定温度で保持しながら連続的に排出することを特徴とするバラスト水処理装置。
  2. 前記保持手段は、加熱された逆洗排水を所定温度で保持しながら連続的に排出する逆洗排水収容槽からなることを特徴とする請求項1に記載のバラスト水処理装置。
  3. 前記加熱手段の上流側の前記逆洗排水処理ラインに、前記保持手段から排出される加熱された逆洗排水と前記フィルタろ過手段から排出される逆洗排水とを熱交換する熱交換器が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のバラスト水処理装置。
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