JP2014094314A - 長尺可撓部材の三次元形状検出方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】検出精度と応答性とを両立させた長尺可撓部材の三次元形状検出方法を提供すること。
【解決手段】長尺可撓部材に設けられた複数のファイバブラッググレーティングからの信号を取得する取得ステップと、この取得ステップにおいて取得した信号に基づいて長尺可撓部材の三次元形状を算出する三次元形状算出ステップとを有し、上記取得ステップでは、ファイバブラッググレーティングによりスキャンする波長帯域を制限することにより、長尺可撓部材の所定部位について時間的に間引いて信号を取得する、又は上記三次元形状演算ステップでは、複数のセンサのうち長尺可撓部材の所定部位に設けられたセンサにより取得した信号について時間的な間引き処理を行う長尺可撓部材の三次元形状検出方法である。
【選択図】図1
Description
一方、内視鏡は工業分野においても多く用いられており、例えばボイラ、タービン、エンジン、及び化学プラント等の内部に存在する傷や腐蝕等の観察・検査に用いられている。
ところで、内視鏡は、挿入部の先端側に湾曲自在な部位である湾曲部を備えている。この湾曲部は、湾曲操作ノブが操作されることにより、該操作に従って上下方向または左右方向に湾曲動作される。
このような操作は、経験の浅い術者にとっては非常に困難である。すなわち、例えば大腸のような複雑に入り組んだ構造の管腔内における深部まで、内視鏡の挿入部を短時間でスムーズに挿入することは、熟練された術者の技術が要求される。従って、経験の浅い術者による場合、内視鏡の挿入部を大腸内における深部まで挿入していく過程で、挿入方向の見失いや、大腸の走行状態を大きく変化させてしまったりする等の虞がある。
この特許文献1に開示されている技術によれば、2本の光ファイバを対として、これら2本の光ファイバの端面を斜めに切断して、相互に所定の開き角となるように接続したものを用い、この光ファイバ端面の開き角を演算することによって曲がり状態を検出することを可能としている。
すなわち、この特許文献2に開示されている技術では、2本のファイバブラッググレーティング(Fiber Bragg Grating)を対として、このファイバブラッググレーティング対を2組、センサケーブルに設け、光源部からセンサケーブルのファイバブラッググレーティングに信号光が出射された場合に、信号処理部によって、各ファイバブラッググレーティングからの反射回析光を受光し、この反射回析光の波長と、基準となる反射回析光の波長と、を比較してファイバブラッググレーティングの歪み測定を行う。この測定により、長尺可撓部材の三次元形状を検出する。
さらに、内視鏡の場合、その挿入経路や観察対象は各検査毎に異なり、特に人体等の生体内に内視鏡を挿入する場合には、当該内視鏡は、各器官の蠕動運動、鼓動、拍動、及び呼吸等の影響を受けて形状変形し得る。
ここで、電気信号を利用して三次元形状の検出をする方法としては、例えばA/Dコンバータを測定点数分用い、デジタルデータを検出信号として伝送する方法を挙げることができる。しかしながら、測定点数が多くなる程、データの読み込みに要する時間は増大し、データ処理量も多くなってしまう。
他方、電気信号の代わりに光信号を用いる場合であっても、コンピュータに取り込むために電気信号に変換すれば、上述の問題と同様の問題が生じる。さらには、ファイバブラッググレーティングを用いる場合には、測定点に応じた帯域をスキャンする必要がある為、多点測定ではスキャン時間が長くなる。この点は、微細な処置をおこなう際には、特に大きなデメリットなる。
ところで、特許文献2〜特許文献4に開示されている技術では、長尺可撓部材の三次元的形状を検出する為の手段としてファイバブラッググレーティングを利用するものの、検出処理の高精度化にのみ着目しており、応答性を向上させる為の具体的な構成及び方法については、開示は勿論、示唆すらされていない。
本発明は、前記の事情に鑑みてなされたものであり、検出精度と応答性とを両立させた長尺可撓部材の三次元形状検出方法を提供することを目的とする。
図1は、本発明の一実施形態に係る長尺可撓部材の三次元形状検出方法を適用した内視鏡システムの一構成例を示す図である。同図に示すように、内視鏡システムは、内視鏡7と、処理部3と、検出部5と、間引き判定手段3aと、操作手段71と、駆動手段73と、制御手段75と、表示手段77と、を具備する。
前記間引き判定手段3aは、処理部3或いは検出部5による間引き処理(詳細は後述する)の対象となるデータを決定する手段である。この間引き判定手段3aによる処理の詳細は後述する。
前記操作手段71は、当該内視鏡システムの操作インターフェイスである。
前記駆動手段73は、制御手段75の指示に基づいて内視鏡7を駆動する。
前記制御手段75は、当該内視鏡システム全体を統括的に制御する。
前記表示手段77は、内視鏡7の先端部7cに設けられた撮像手段による撮像で取得した画像や、処理部3により算出された内視鏡7の三次元形状等を表示する。
前記処理部3は、光源11と、光源制御部12と、アイソレータ13と、光カプラ14と、受光器16と、信号処理部17と、多分岐光カプラ18と、を備える。
前記光源11は、例えば、レーザダイオード(LD)であり、光源制御部12による制御の下で所定波長の測定光を発光して、アイソレータ13に出射する。
前記検出部5は、複数の多点検出部20を有する。この多点検出部20は、それぞれ、伝送用光ファイバ22と、全反射端24と、光センサSと、を備える。
前記全反射端24は、各伝送用光ファイバ22の先端に配設され、光を全反射する反射鏡である。処理部3から出射され、伝送用光ファイバ22を通じて到達した測定光を全反射して出力光として処理部3に対して射出させる。
従って、光センサS1〜Snによる測定光の光損失量Liは、当該光センサS1〜Snの形状変化の度合いにより損失量を異ならせる為に、上述した(式1)に示すように離散的に設定される。
そこで、複数の光センサSによる光損失量の和が、他の光センサSによる光損失量(または、他の複数の光センサSによる光損失量の和)と略同一とならないように、各光センサSの光損失量を、前記(式1)に示すように、離散的に設定する。
なお、図2に示す例では、検出部5に設けられた多点検出部20はm個であり、各光センサSには、対応する多点検出部20に付された番号1〜mと、当該光センサ自身に付されたセンサ番号1〜nと、が付記されて“光センサSmn”と表記されている。
図3Aは、FBG100の構造を模式的に示す図である。図3Aにおいて、符号100aが付されているのはクラッド部であり、符号100bが付されているのはコア部である。同図に示すように、光ファイバは、クラッド部100a内にコア部100bが挿通されて構成されている。
FBG100は、コア部100bにおいて、屈折率が変化する部位、即ち屈折率変化部200が形成されている。ここで、屈折率変化部200は、所定の長さにわたって屈折率が周期的に変化することになり、その全長がセンサ長となる。
ここで、説明の便宜上、次のような構成を想定する。すなわち、上述した構成のFBG100を4本用いて、この4本のFBG100を、図5及び図6に示すように、例えばゴム、軟性樹脂等の円柱状または円筒状の可撓性キャリア40の外周部またはその近傍位置に、それぞれ90°の角度をもって配置する。
まず、受光器16は、光カプラ14から出射された出力光を受光して電圧信号(検出信号)を生成する(ステップS1)。このステップS1では、例えばスイッチング手段によって、複数の多点検出部20からの出力光を時分割処理により切り替えて順次時系列的に取り込む。
詳細には、光源11からはλ1〜λnの波長範囲を含む測定光(直線偏向の光)が出射される。この測定光は光カプラ14・多分岐光カプラ18を介して、本例においてはそれぞれ4本設けられた各FBG1a〜1dの入射端面に分割入射される。
この受光器16は、例えばスイッチング手段によって、FBG1aにおける各屈折率変化部2a〜2n、FBG1bの各屈折率変化部2a〜2nというように、FBG1a〜1dからの反射回折光を順次時系列的に取り込む。
すなわち、前記ステップS1における処理を完了した後、信号処理部17は、図8に示すタイミングチャートに従って、内視鏡7の先端部7cに設けられた光センサSに対応する電圧信号(検出信号)については間引き処理をせず、且つ、内視鏡7の挿入部7aに設けられた光センサSに対応する電圧信号(検出信号)については間引き処理する(ステップS2)。
なお、図8において時間軸の下部には、“従来技術”における検出処理のタイミングが示されている。従来技術では、同図に示すように、内視鏡7の先端部7cと挿入部7aとで重み付けをせずに、単純に順次検出処理を行っている。
具体的には、間引き処理を行う対象の部位としては、内視鏡7の場合には先端部7cよりも動きが少ない挿入部7aを挙げることができる。
この間引き処理を行う部位については、前記間引き判定手段3aが判定する(詳細は後述する)。そして、この間引き判定手段3aの判定結果に基づいて、処理部3(信号処理部17)がデータの間引き処理を実行する。
まず、間引き判定手段3aは、操作手段71における操作入力が存在するか否かを判定する(ステップS100)。このステップS110をNOに分岐する場合、内視鏡7は操作されていない状態であるので、間引き判定手段3aは、処理部3に間引き処理を行わせる制御信号を出力する(ステップS101)。
・少なくとも内視鏡7のうち先端部7c(三次元形状検出処理において重要な部位)が操作されていない場合には、内視鏡7の挿入部7aについては間引き処理を行う。
・内視鏡7の先端部7cが操作されている場合には、間引き処理を行なわずに、内視鏡7の動きを明確に把握可能に三次元形状検出を行う。
・上述の処理により、検出精度と応答性とを両立させることが可能となる。
なお、内視鏡以外の処置具に、本一実施形態に係る三次元形状検出装置を適用した場合も、同様の原理で処理を行うことで、同様の効果を得ることができる。
《光学的な間引き処理》
本処理方式では、FBGによりスキャンする帯域自体を狭くすることで、処理を高速化する。
ここで、1520〜1570nmの波長を利用してFBGを動作させるとし、測定箇所としては(部位A)及び(部位B)の2部位を想定し、(部位A)については1520〜1540nmの波長を利用し、(部位B)については1550〜1570nmの波長を利用するとする。
このとき、変形頻度がより高い(部位B)に対応する波長について、高頻度にサンプリングし、変形頻度が低い(部位A)に対応する波長について、低頻度にサンプリングする。
具体的には、処理部3内に波長可変の分光器を設け、該分光器によって入射光或いは出射光を、次のように分光処理する。すなわち、前記分光器によって、所定の頻度で、分光処理の波長を(部位B)に対応する波長の範囲に狭めて分光処理を行う。換言すれば、変形頻度が低い(部位A)については、サンプリング頻度を間引く。これにより、変形頻度が高い(部位B)については高い検出精度を維持し、処理に掛かる時間の短縮(高速サンプリング)も実現することができる。
<例1>
(部位A)+(部位B)、(部位B)、(部位B)、(部位A)+(部位B)、(部位B)、・・・
<例2>
(部位A)、(部位B)、(部位B)、(部位B)、(部位A)、(部位B)、(部位B)、・・・
但し、上述の各<例>において、(部位○)との表記は、それぞれの部位に対応する波長についてのサンプリング処理を示している。
なお、前記分光器としては、例えばファブリーペロー干渉計の面間を可変にしたもの等を用いればよい。また、分光処理は、入射光に対して行っても、出射光に対して行っても何れでもよい。
《演算による間引き処理》
本処理方式では、スキャンする波長帯域自体は変更せず、スキャンにより取得した検出信号について間引き処理を行う。すなわち、信号処理の際に(部位B)に対応する波長についてのみの処理も行う。
例えば、ピーク波長を検出して利用する際には、ピーク波長を検出する処理が必要になるが、この処理の際に帯域を絞る。つまり、センサ方式としてFBGを利用する場合には波長による間引き処理となり、センサ方式としてポテンショメータとA/D変換器を利用する場合にはA/D変換器の信号を読む処理を省くことで、同様の間引き処理を行う。
<例1>
(部位A)+(部位B)、(部位B)、(部位B)、(部位A)+(部位B)、(部位B)・・・
<例2>
(部位A)、(部位B)、(部位B)、(部位B)、(部位A)、(部位B)、(部位B)・・・
但し、上述の各<例>において、(部位○)との表記は、それぞれの部位に対応する波長についてのサンプリング処理を示している。
本処理方式は、上述の《光学的な間引き処理》のように分光器を用いてスキャンする帯域を変更することが困難な場合には、非常に有効な手段となる。また、検出信号自体は間引き処理されていないので、間引きパターン(検出パターン)の変更を必要に応じて容易に行うことができる。
例えば、操作手段71における操作入力や内視鏡7の動きに応じて、間引きパターン(検出パターン)を容易に変更することができる。例えばセンサ方式としてFBGを利用する場合には、スキャンする全帯域についてのデータを取得し、演算時において必要なデータのみを、所望の間引きパターンで処理することが容易である。また、A/Dコンバータを用いる場合には、サンプリングタイムごとのデータを取得する。
さらに、間引き処理において、間引き率を漸次調節して段階的な間引き処理を行っても勿論よい。
詳細には、信号処理部17は、上述の処理によって取得したFBG1a〜1dからの反射回折光のスペクトル分布を得る。ここで、基準となる屈折率変化部からの反射回折光のスペクトル分布(つまり屈折率変化部に曲げや歪み等がない場合のスペクトル分布)は、図10において実線で示すように表される。一方、屈折率変化部が曲げられると、図10において点線・一点鎖線で示すスペクトル分布となる。
ここで、反射回折光の波長にシフトがない場合(基準となる反射回折光と実質的に同じである場合)、FBG1a〜1dは真直ぐな状態となっている。一方、波長のシフトがある場合、センサケーブル50は屈曲している。
なお、屈曲部位の曲率半径は、波長のシフト量に応じて変化する。すなわち、波長のシフト量が大きくなればなるほど、屈曲部位の曲率半径は小さくなる。
まず、信号処理部17は、次のような曲率演算を行う(ステップS5)。すなわち、信号処理部17は、FBG1a及びFBG1bの各屈折率変化部2a〜2nにおける基準波長に対する波長シフト量をそれぞれ検出することで、それぞれの屈折率変化部2a〜2nの曲率を算出する。同様に、FBG1c及びFBG1dの屈折率変化部2a〜2nの曲率も算出する。ここで、センサケーブル50における前後の屈折率変化部間の間隔はPである。
そして、信号処理部17は、上述の処理で算出したY軸湾曲形状及びX軸湾曲形状に基づいて、センサケーブル50の三次元形状を示すデータを算出する(ステップS8)。このデータは、センサケーブル50の三次元形状を示すデータであるが、このセンサケーブル50は内視鏡7に設けられた処置具挿通チャンネル内に挿入されている。従って、このステップS8で算出した三次元形状を示すデータは、実質的に内視鏡7の三次元形状を示すデータである。
具体的には、内視鏡7の三次元形状の検出においては、内視鏡7の部位によって、三次元形状の検出の際に必要な応答性に差異が存在することを利用して、効率的な検出を行う。
このような事情を鑑みて、応答性が低くても構わない部位については、データ(検出信号)を時間的に間引いて演算する。これにより、演算処理量を全体として軽減させることができる。つまり、検出対象の部位毎に、検出精度及び応答性を別個に設定することで、三次元形状の計測処理を最適化することができる。
[変形例A]
以下、前記一実施形態の変形例Aに係る三次元形状検出装置、及び、挿入部材の三次元形状を検出する方法について説明する。なお、説明の重複を避ける為、前記一実施形態との相違点を説明する。
換言すれば、処理部3による三次元形状検出結果を、間引き判定手段3aにフィードバックし、間引き判定手段3aは、この三次元形状検出結果に基づいて、間引き処理の対象部位を決定する。
まず、間引き判定手段3aは、前回の三次元形状検出結果と今回の三次元形状検出結果とを比較し、三次元形状検出の対象物(例えば内視鏡7)が静止状態であるか否かを判定する(ステップS110)。
より具体的には、このステップS110においては、間引き判定手段3aは、前回の三次元形状検出結果と今回の三次元形状検出結果との差分をとる処理や微分演算等を行い、その結果に基づいて前記判定を行う。なお、速度センサや加速度センサ等を別途設けて、それらにより取得される速度情報や加速度情報に基づいて前記判定を行ってもよい。
このステップS111をYESに分岐する場合、三次元形状検出対象物(例えば内視鏡7)に実質的には形状変形が生じているので、前記ステップS113に移行する。他方、前記ステップS111をNOに分岐する場合、三次元形状検出対象物(例えば内視鏡7)に実質的に形状変形が生じていないので、処理部3に所定の間引き処理を行わせる制御信号を出力する(ステップS112)。
例えば消化管内に挿入されている内視鏡7が、消化管の動きや、患者の動きによって受動的に形状変形を起こした場合、この形状変化を検出した時点で間引き処理を中止する。なお、間引き処理を完全に中止せずに、間引き処理における間引き率を減少させるように構成しても勿論よい。一方、内視鏡7の形状変形を検出していない場合(内視鏡7に実質的に動きが無い場合)には、所定の間引き処理を行う。
なお、一旦動きが生じた部位は、その後も再び動きが生じる可能性が高いので、動きが止まった後も一定時間は静止状態と見做さず、間引き処理を行わないようにしても良い。さらには、間引き処理を行う場合であっても、間引き率を低い値から徐々に高めていくような間引き処理をしてもよい。
[変形例B]
以下、前記一実施形態の変形例Bに係る三次元形状検出装置、及び、挿入部材の三次元形状を検出する方法について説明する。なお、説明の重複を避ける為、前記一実施形態との相違点を説明する。
図14は、本変形例Bに係る三次元形状検出装置の一構成例を示す図である。同図に示すように、本変形例Bにおいては光センサSの代わりに、ポテンショメータPを用いる。すなわち、ポテンショメータPが設けられた部位における回転角度や移動量を、ポテンショメータPにより電圧信号(検出信号)に変換し、該電圧信号(検出信号)に基づいて以降の処理を行う。
以上説明したように、本変形例Bによれば、前記一実施形態に係る三次元形状検出装置及び挿入部材の三次元形状を検出する方法と同様の効果を奏する上に、ポテンショメータやエンコーダのように電気信号を用いるセンサを採用することで、光信号を用いる場合と比較して、構成を簡略化可能な三次元形状検出装置、及び、挿入部材の三次元形状を検出する方法を提供することができる。
[変形例C]
以下、前記一実施形態の変形例Cに係る三次元形状検出装置、及び、挿入部材の三次元形状を検出する方法について説明する。なお、説明の重複を避ける為、前記一実施形態との相違点を説明する。
図15は、本変形例Cに係る三次元形状検出装置の一構成例を示す図である。同図に示すように本変形例Cにおいては、検出部5は、内視鏡の先端部に対応する光センサSのみを備える多点検出部20と、挿入部に対応する光センサSのみを備える多点検出部20と、を有する
すなわち、前記一実施形態においては一つの多点検出部20は、先端部に対応する光センサSと挿入部に対応する光センサSとの両者を備えるが、本変形例Cにおいては一つの多点検出部20は、先端部に対応する光センサSのみ或いは挿入部に対応する光センサSのみを備える。
以上説明したように、本変形例Bによれば、前記一実施形態に係る三次元形状検出装置及び挿入部材の三次元形状を検出する方法と同様の効果を奏する三次元形状検出装置、及び、挿入部材の三次元形状を検出する方法を提供することができる。
[変形例D]
以下、前記一実施形態の変形例Dに係る三次元形状検出装置、及び、挿入部材の三次元形状を検出する方法について説明する。なお、説明の重複を避ける為、前記一実施形態との相違点を説明する。
図16は、本変形例Dに係る三次元形状検出装置を適用したマニピュレータシステムの一構成例を示す図である。本変形例Dに係る三次元形状検出装置では、複数の異種センサを複合的に用いて検出部を構成する。
なお、前記把持部8cに設けるエンコーダとして光エンコーダを採用することで、電気信号を用いないノイズ耐性の高いシステムを構築することができる。
(付記)
なお、上述の具体的態様から、以下のような構成の発明を抽出することができる。
(1)検査対象空間内に挿入される挿入部と、
前記挿入部内に挿通され、複数のブラッグ格子部が形成されると共に前記複数のブラッグ格子部の温度を検出する温度検出部を有するファイバブラッググレーティングと、
前記ファイバブラッググレーティングの一端に入射光を入射させる光源部と、
前記光源部から入射され、前記ファイバブラッググレーティング内で伝送されて前記ブラッグ格子部を透過し、前記ファイバブラッググレーティングの他端から出射された透過光を受光する受光部と、
前記受光部により受光された透過光におけるブラック波長欠陥情報及びそのブラック波長の偏移量を算出し、前記ファイバブラッググレーティングの歪み量を検出する歪み量検出部と、
前記ファイバブラッググレーティングの温度検出部による温度検出結果を参照して温度変化量を算出し、該温度変化量に基づいて、前記歪み量検出部により検出されたファイバブラッググレーティングに加わる歪み量を補正する補正部と、
前記補正部により補正された前記歪み量に基づいて、前記挿入部の三次元形状を算出する三次元形状算出部と、
前記受光部による受光処理、または、前記三次元形状算出部による算出処理において、処理対象の信号を時間的に間引く処理を行う間引き処理部と、
を具備することを特徴とする三次元形状検出装置。
(対応する実施形態)
この(1)に記載の三次元形状検出装置に関する実施形態は、前記一実施形態が対応する。
(作用効果)
この(1)に記載の三次元形状検出装置によれば、検出精度と応答性とを両立させた三次元形状検出装置、及び、挿入部材の三次元形状を検出する方法を提供することができる。
Claims (2)
- 長尺可撓部材の三次元形状検出方法において、
前記長尺可撓部材に設けられた複数のファイバブラッググレーティングからの信号を取得する取得ステップと、
前記取得ステップにおいて取得した前記信号に基づいて前記長尺可撓部材の三次元形状を算出する三次元形状算出ステップと、
を有し、
前記取得ステップでは、前記ファイバブラッググレーティングによりスキャンする波長帯域を制限することにより、前記長尺可撓部材の所定部位について時間的に間引いて前記信号を取得する、
ことを特徴とする長尺可撓部材の三次元形状検出方法。 - 長尺可撓部材の三次元形状検出方法において、
前記長尺可撓部材に設けられた複数のセンサからの信号を取得する取得ステップと、
前記取得ステップにおいて取得した前記信号に基づいて前記長尺可撓部材の三次元形状を算出する三次元形状算出ステップと、
を有し、
前記三次元形状演算ステップでは、前記複数のセンサのうち前記長尺可撓部材の所定部位に設けられた前記センサにより取得した前記信号について時間的な間引き処理を行う、ことを特徴とする長尺可撓部材の三次元形状検出方法。
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