JP2014093362A - 基板処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板周辺の雰囲気の置換効率および処理液の捕獲効率を高めることできる基板処理装置を提供すること。
【解決手段】基板処理装置1は、スピンチャック3と、スピンチャック3を取り囲む筒状の処理カップ11とを含む。処理カップ11は、基板Wの周囲に飛散した処理
液を受け止めるための複数のガード54〜56と、個々のガード54〜56を独立して支持する支持ブラケット64〜66とを含む。支持ブラケット66は、ガード56を接触支持する支持板部73と、支持板部73の内周縁部から、外側回収溝95に向かって鉛直に垂下する板状のブラケット庇74とを含む。ブラケット庇74は、第3ガード56の下端に至った処理液を、ブラケット庇74の内壁を伝って下方に移動させ、かつブラケット庇74の下端部75から外側回収溝95に向けて落液させる。
【選択図】図1

Description

この発明は、基板処理装置に関する。処理対象となる基板
には、たとえば、半導体ウエハ、液晶表示装置用基板、プラズマディスプレイ用基板、FED(Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、セラミック基板、太陽電池用基板などが含まれる。
半導体装置や液晶表示装置の製造工程では、半導体ウエハや液晶表示パネル用ガラス基板などの基板の表面に処理液を供給して、その基板の表面が処理液を用いて処理される。
たとえば、下記特許文献1記載の基板処理装置は、基板を水平に保持して回転させるスピンチャックと、スピンチャックに保持された基板の上面に処理液を供給する処理液ノズルと、スピンチャックを収容する有底筒状の処理カップと、スピンチャックおよび処理カップを収容する処理チャンバとを備えている。
処理カップは、処理チャンバ内に収容された有底円筒状の排気桶と、排気桶内に固定的に収容されたカップと、排気桶内に収容されて昇降可能なガードとを備えている。ガードの下端の下方には、上向きに開いた溝を有するカップが配置されている。基板に対する処理液を用いた処理時には、ガードの下端がカップの溝に入り込んだ状態とされる。この状態でガードの下端とカップとの間の隙間は狭通路とされる。また、基板に対する処理液を用いた処理時には、ガードの下端とカップの溝との間が外側に向けて吸引され、ガードとカップの下端との間の隙間が排気経路とされている。一方、ガードによって受け止められた処理液は、ガードを伝ってガードの下端へと案内される。このとき、処理液の排液の経路が、ガードの下端において下向きから上向きへと折り返すから、ガードを伝って移動する処理液が、ガードの下端においてカップに回収される。
特開2010−192686号公報
特許文献1の構成では、基板から排出された処理液とガード内の雰囲気とを同じ経路を通って移動させ、ガードとカップの下端との間の隙間を流通させる過程で気液分離させている。換言すると、ガードの下端とカップとの間において処理液経路と排気経路とが重複している。
また、ガードの下端とカップとの間の隙間はラビリンス構造である。
しかしながら、特許文献1の構成では、ラビリンス構造を用いて気液分離するために、ガードの下端とカップとの間における圧力損失が大きくなるおそれがある。この場合、十分大きな排気能力で排気口から排気しても、ガードの下端とカップとの間における圧力損失のために、ガード内から排気される排気流量が小さくなり、その結果、ガード内の雰囲気の置換効率が低下するおそれがある。
また、排気風量を大きくする目的でカップ内外の圧力差を大きくすると、処理液経路中の処理液が排気に流入し、その結果、処理液の捕獲効率が低下するおそれがある。
そこで、この発明の目的は、基板周辺の雰囲気の置換効率および処理液の捕獲効率を高めることできる基板処理装置を提供することである。
前記の目的を達成するための請求項1に記載の発明は、基板(W)を保持する基板保持手段(3)と、前記基板保持手段に保持された基板を、所定の回転軸線(A1)まわりに回転させる基板回転手段(18)と、前記基板回転手段により回転されている基板に処理液を供給する処理液供給手段(6,7,8)と、前記基板保持手段に保持されている基板の周囲に位置するように、前記基板保持手段の周囲を取り囲んでおり、基板の周囲に排出された処理液を、下方に案内する筒状のガード(54,55,56)と、前記ガードの下端の下方に位置する上向きに開いた液受け溝(88,95)を有し、前記ガードによって案内された処理液を受け止める液受け部材(51,82)と、前記ガードの下端と前記液受け部材との間を、外方に向けて流れる気流を形成することにより、前記ガードの内部を排気する排気手段(16)と、全体が前記液受け溝よりも上方に配置されており、前記ガードによって案内された処理液を前記液受け溝内に向けて下方に案内するガイド(74,124;74A;74B,124A)とを含む、基板処理装置(1)である。
なお、この項において、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素の参照符合を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を実施形態に限定する趣旨ではない。
この構成によれば、基板に供給され、基板からその周囲に排出された処理液は、筒状のガードに受け止められ、ガードによって下方に向けて案内される。ガードによって案内された処理液の液滴は、次に、ガイドを移動するようになる。ガイドは、当該ガイドを流下する処理液の液滴を、ガードの下方で上向きに開いた液受け溝に向けて下方に案内する。これにより、ガードで受け止めた処理液を良好に液受け溝に案内することができる。
また、処理液がガードを伝って下方に移動し、ガイドの下端から液受け溝に向けて落下して液受け溝に溜められる。一方、排気機構により形成される排気流は、ガイドの下端と液受け溝との間を外方に流れる。すなわち、排気経路と液回収経路とは分離されている。そのため、ガイドの内壁に付着している処理液が、排気流にほとんど流入しない。これらにより、液受け溝の捕獲効率を向上させることができる。
さらに、ガイドの全体が液受け溝よりも上方に配置されている。換言すると、ガイドが液受け溝内に入り込んでいない。そのため、液受け溝とガイドとによってラビリンス部は形成されておらず、これにより、ラビリンス部を設ける場合と比較して、液受け溝とガイドとの間に生じる圧力損失を大幅に低減させることができるから、ガード内に生じる排気流の流量を増加させることができ、これにより、基板周辺雰囲気の置換効率を高めることできる。
請求項2に記載の発明は、前記ガードの下端に取り付けられ、当該下端を支持する支持部材(64,65,66)をさらに含み、前記ガイド(74;74A;74B)は、前記支持部材から前記液受け溝に向かって垂下している、請求項1に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、ガイドが、ガードの下端に取り付けられた支持部材から液受け溝に向かって垂下している。そして、ガイドの壁面を処理液が伝って下方に移動し、かつガイドの下端部から液受け部材の液受け溝に向けて落液させることにより、ガードの下端に至った処理液を、液受け部材の液受け溝に向けてスムーズに導くことができる。
請求項3に記載の発明は、前記ガイド(124;124A)は、前記ガードの下端から前記液受け溝に向かって下方に延びている、請求項1に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、支持部材から液受け溝に向かってガイドが垂下している。そのため、ガードの下端に至った処理液を、液受け部材の液受け溝に向けてスムーズに導くことができる。
請求項4に記載の発明は、前記ガイドは、下方に突出する凸部と前記ガイドの下端から上方に延びる凹部とが前記回転軸線まわりの方向に交互に配置された凹凸状の下端部(125A)を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、ガイドが凹凸状の下端部を含んでいるので、ガイドの下端における液切れがよい。すなわち、ガイドの下端部に移動された処理液をスムーズに液受け溝に案内することができる。これにより、処理液の捕獲効率を高めることができる。したがって、処理液の捕獲効率を低下させることなく、ガード内部の雰囲気の置換効率を高めることできる。
本発明の一実施形態に係る基板処理装置を水平な方向から見た模式図である。 図1に示す処理カップの平面図である。 図1に示す処理カップにおける支持ブラケットの周辺の構成を示す斜視図である。 図2Bを矢印Cから見た図である。 図1に示す切断面線D−Dから見た図である。 第3ガードおよび支持ブラケットの構成を説明するための拡大図である。 ブラケット庇を設けない構成を参考として示す図である。 図1に示す基板処理装置で行われる処理を説明するための図である。 変形例に係るブラケット庇の下端部の構成を示す図である。 変形例に係るガード庇の下端部の構成を示す図である。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る基板処理装置1の構成を模式的に示す断面図である。
この基板処理装置1は、円形の半導体基板W(以下、単に「基板W」という)におけるデバイス形成領域側の表面に対して、薬液による処理を施すための枚葉型の装置である。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る基板処理装置1の構成を模式的に示す断面図である。
基板処理装置1は、処理室2内に、基板Wを保持して回転させるスピンチャック(基板保持手段)3と、スピンチャック3に保持されている基板Wの表面(上面)に薬液を供給するための薬液ノズル(処理液供給手段)7と、スピンチャック3に保持されている基板Wの表面(上面)に、低表面張力を有する有機溶媒の一例としてのイソプロピルアルコール(isopropyl alcohol:IPA液)を供給するための有機溶媒ノズル(処理液供給手段)6と、スピンチャック3に保持されている基板Wの表面(上面)にリンス液を供給するためのリンス液ノズル(処理液供給手段)8と、スピンチャック3を取り囲む筒状の処理カップ11と、基板処理装置1に備えられた装置の動作やバルブの開閉を制御する制御装置12とを含む。
処理室2は、シャッタ13によって開閉される箱状の隔壁14と、隔壁14の上部から隔壁14内(処理室2内に相当)に清浄空気を送る送風ユニットとしてのFFU(ファン・フィルタ・ユニット)15と、隔壁14の下部から処理室2内の気体を排出する排気装置(排気手段)16とを含む。スピンチャック3、薬液ノズル7、有機溶媒ノズル6およびリンス液ノズル8は、隔壁14内に収容配置されている。
FFU15は隔壁14の上方に配置されており、隔壁14の天井に取り付けられている。FFUは、隔壁14の天井から処理室2内に清浄空気を送る。排気装置16は、処理カップ11の底部に接続されており、処理カップ11の底部から処理カップ11の内部を吸引する。FFU15および排気装置16により、処理室2内にダウンフロー(下降流)が形成される。
スピンチャック3は、FFU15の下方に配置されている。スピンチャック3は、基板Wを水平に保持する円盤状のスピンベース17と、スピンベース17を中心軸線(基板Wの回転軸線)A1まわりに回転させるスピンモータ(基板回転手段)18とを含む。スピンチャック3は、基板Wに非接触の状態で基板Wを水平に保持する。スピンチャック3は、基板Wを水平方向に挟んで基板Wを水平に保持する挟持式のチャックであってもよいし、非デバイス形成面である基板Wの裏面(下面)を吸着することにより基板Wを水平に保持するバキューム式のチャックであってもよい。図1では、スピンチャック3が挟持式のチャックである場合を示している。
薬液ノズル7は、薬液バルブ37が介装された薬液配管38に接続されている。薬液バルブ37が開かれると、薬液配管38から薬液ノズル7に供給された薬液が薬液ノズル7から下方に向けて吐出される。
薬液ノズル7に供給される薬液としては、硫酸、酢酸、硝酸、塩酸、フッ酸、BHF(Buffered Hydrogen Fluoride:バッファード薬液)、アンモニア水、過酸化水素水、有機酸(たとえばクエン酸、蓚酸など)、有機アルカリ(たとえば、TMAH:テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドなど)、界面活性剤、腐食防止剤のうちの少なくとも1つを含む液を例示することができる。
薬液ノズル7は、第1ノズルアーム40に保持されている。第1ノズルアーム40は、第1ノズル移動ユニット42に接続されている。第1ノズル移動ユニット42は、薬液ノズル7とともに第1ノズルアーム40を移動させる。
有機溶媒ノズル6は、有機溶媒バルブ35が介装された有機溶媒配管36に接続されている。有機溶媒ノズル6に供給される有機溶媒としてIPA液を例に挙げて説明するが、IPA液以外に、たとえば、メタノール、エタノール、アセトン、およびHFE(ハイドロフルオロエーテル)などを有機溶媒として採用することができる。有機溶媒バルブ35が開かれると、有機溶媒配管36から有機溶媒ノズル6に供給されたIPA液が有機溶媒ノズル6から下方に向けて吐出される。
有機溶媒ノズル6は、第2ノズルアーム39に保持されている。第2ノズルアーム39は、第2ノズル移動ユニット41に接続されている。第2ノズル移動ユニット41は、有機溶媒ノズル6とともに第2ノズルアーム39を移動させる。
処理カップ11は、スピンチャック3に保持されている基板Wよりも外方(回転軸線A1から離れる方向)に配置されている。処理カップ11は、スピンチャック3を取り囲む円筒部材50と、スピンチャック3と円筒部材50との間に固定的に配置されたカップ(液受け部材)51と、基板Wの周囲に飛散した処理液(薬液、IPA液およびリンス液)を受け止めるための複数のガード54〜56(第1〜第3ガード54〜56)と、個々のガード54〜56を独立して支持する支持ブラケット(支持部材)64〜66(図1には、回転軸線A1を挟んで左側の支持ブラケット66のみ図示。図2Aも併せて参照)と、個々の支持ブラケット64〜66を昇降させるガード昇降ユニット58とを含む。ガード昇降ユニット58の駆動により、個々のガード54〜56が独立して昇降させられる。なお、ガード昇降ユニット58は、たとえはボールねじ機構を含む構成である。
また、図1では、回転軸線A1を挟んで右側と左側とで、第2ガード55が異なる高さに配置された状態が示されている。処理カップ11は折り畳み可能であり、ガード昇降ユニット58が3つのガード54〜56のうちの少なくとも一つを昇降させることにより、処理カップ11の展開および折り畳みが行われる。
カップ51は円筒状であり、スピンチャック3と円筒部材50との間でスピンチャック3を取り囲んでいる。カップ51は、基板Wの回転軸線A1に対してほぼ回転対称な形状を有している。カップ51は、平面視円環状の底部76と、この底部76の内周縁部から上方に立ち上がる円筒状の内壁部77と、底部76の外周縁部から上方に立ち上がる円筒状の外壁部78とを一体的に備えている。そして、底部76、内壁部77および外壁部78は、断面U字状をなしており、これらの底部76、内壁部77および外壁部78によって、基板Wの処理に使用された処理液を回収または排液するための排液溝79が区画されている。排液溝79の底部の最も低い箇所には、この排液溝79に集められた処理液を排液設備に導くための図示しない排液ラインが接続されている。
最も内側の第1ガード54は、スピンチャック3の周囲を取り囲み、スピンチャック3による基板Wの回転軸線A1に対してほぼ回転対称な形状を有している。この第1ガード54は、案内部81と、カップ部(液受け部材)82とを一体的に備えている。
案内部81は、スピンチャック3の周囲を取り囲む円筒部83と、この円筒部83の上端から中心側(基板Wの回転軸線A1に近づく方向)に斜め上方に延びる上端部84とを有している。円筒部83は、排液溝79上に位置し、第1ガード54とカップ51とが最も近接した状態で、排液溝79の内部に収容される。上端部84の内周端は、平面視で、スピンチャック3に保持される基板Wよりも大径の円形をなしている。なお、上端部84は、図1に示すようにその断面形状が直線状であってもよいし、また、たとえば滑らかな円弧を描きつつ延びていてもよい。
カップ部82は、平面視円環状の底部85と、この底部85の内周縁部から上方に立ち上がり、案内部81に連結された円筒状の内壁部86と、底部85の外周縁部から上方に立ち上がる円筒状の外壁部87とを備えている。底部85、内壁部86および外壁部87は断面U字状をなしており、これら底部85、内壁部86および外壁部87によって、基板Wの処理に使用された処理液を集めて回収するための内側回収溝(液受け溝)88が区画されている。内側回収溝88の底部の最も低い箇所には、この内側回収溝88に集められた処理液を図示しない回収設備に導くための図示しない回収ラインが接続されている。
カップ部82の内壁部86の上端が、第1ガード54の案内部81の上端部84の外周縁部に連結されている。
内側から2番目の第2ガード55は、第1ガード54の円筒部83の外側において、円筒部83と同軸円筒状をなす円筒部91と、この円筒部91の上端から中心側(基板Wの回転軸線A1に近づく方向)に斜め上方に延びる上端部92とを備えている。上端部92の内周端は、平面視で、スピンチャック3に保持される基板Wよりも大径の円形をなしている。なお、上端部92は、図1に示すようにその断面形状が直線状であってもよいし、また、たとえば滑らかな円弧を描きつつ延びていてもよい。
第2ガード55の円筒部91は、内側回収溝88上に位置し、第2ガード55と第1ガード54とが最も近接した状態で、内側回収溝88の内部に収容される。
一方、上端部92は、第1ガード54の案内部81の上端部84と上下方向に重なるように設けられ、第1ガード54と第2ガード55とが最も近接した状態で、案内部81の上端部84に対してごく微小な隙間を保って近接する。
第2ガード55の円筒部91の下端91Aから、径方向外方に向けて平面視円環状の底部93が水平に延びている。底部93の外周縁部から、外壁部94が短く上方に立ち上がっている。底部93、外壁部94、および円筒部91における外壁部94と対向する部分は、断面U字状をなしており、これら底部93、外壁部94、および円筒部91における外壁部94と対向する部分によって、基板Wの処理に使用された処理液を集めて回収するための外側回収溝(液受け溝)95が区画されている。また、後述するように、第2ガード55の円筒部91の下端91Aには、当該下端91Aから内側回収溝88に向かって垂下するガード庇(ガイド)124が形成されている。換言すると、ガード庇124は、底部93と、外壁部94と、円筒部91における外壁部94に対向する部分とによって構成されるカップ部の下端から垂下している。
最も外側の第3ガード56は、第2ガード55の外側において、スピンチャック3の周囲を取り囲み、スピンチャック3による基板Wの回転軸線A1に対してほぼ回転対称な形状を有している。この第3ガード56は、第2ガード55の円筒部91と同軸円筒状をなす円筒部101と、円筒部101の上端から中心側(基板Wの回転軸線A1に近づく方向)斜め上方に延びる上端部102とを有している。円筒部101は、外側回収溝95上に位置し、第2ガード55と第3ガード56とが最も近接した状態で、外側回収溝95に収容される。上端部102の内周端は、平面視で、スピンチャック3に保持される基板Wよりも大径の円形をなしている。なお、上端部102は、図1に示すようにその断面形状が直線状であってもよいし、また、たとえば滑らかな円弧を描きつつ延びていてもよい。
上端部102は、第2ガード55の上端部92と上下方向に重なるように設けられ、第2ガード55と第3ガード56とが最も近接した状態で、第2ガード55の上端部92に対してごく微小な隙間を保って近接するように形成されている。
各ガード54〜56は、対応する各一対の支持ブラケット64〜66(支持ブラケット64,65は図2A参照)によって支持されている。各支持ブラケット64〜66は、対応するガード54〜56の下端に取り付けられ、当該下端を支持する。具体的には、各ガード54〜56の下端には、支持ブラケット64〜66を取り付けるための脚部57が形成されている。
図1では、回転軸線A1を挟んで左側が、支持ブラケット66を通り、かつスピンチャック3に保持される基板Wの半径方向に沿う切断面線から見た状態を示している。また、図1では、回転軸線A1を挟んで右側が、支持ブラケット66を通らずに、かつスピンチャック3に保持される基板Wの半径方向に沿う切断面線から見た状態を示している。
第3ガード56の円筒部101は、支持ブラケット66の周辺部分と、それ以外の部分とで、形状が若干異なっている。具体的には、支持ブラケット66の周辺部分における円筒部101の下端101Aには、支持ブラケット66を取り付けるための脚部57が設けられている。これに対し、支持ブラケット66の周辺部分以外の円筒部101の下端101Aには、脚部57は設けられていない。
図1では、第3ガード56の脚部57のみを示し、第1ガード54の脚部および第2ガード55の脚部の図示を省略している。
図2Aは処理カップ11の平面図である。図2Aに示すように、支持ブラケット64は、たとえば、スピンチャック3を挟んで互いに対向する位置(回転軸線A1に対して互いに対称をなす位置)にそれぞれ設けられている。支持ブラケット65は、たとえば、スピンチャック3を挟んで互いに対向する位置(回転軸線A1に対して互いに対称をなす位置)にそれぞれ設けられている。支持ブラケット66は、たとえば、スピンチャック3を挟んで互いに対向する位置(回転軸線A1に対して互いに対称をなす位置)にそれぞれ設けられている。
図2Bは、処理カップ11における支持ブラケット66の周辺の要部構成を示す分解斜視図である。図2Cは、図2Bを矢印Cから見た図である。
図1、図2Bおよび図2Cを参照しつつ、各支持ブラケット66の構成について説明する。支持ブラケット66は、ベース板71と、鉛直支持板72と、支持板部73とを有し、その全体形状がコ字状(上向きに開放するように90°コの字状)をなしている。ベース板71にはガード昇降ユニット58が固定連結されており、ベース板71はガード昇降ユニット58によって下方から水平姿勢に支持されている。ベース板71は平面視長方形状をなし、その長手方向が第3ガード56の径方向に沿うように配置されている。
鉛直支持板72は、鉛直方向に長い板材であり、ベース板71の上面の外周端部に固定されている。鉛直支持板72は、その幅方向が第3ガード56の径方向に直交するように配置されており、第3ガード56の径方向から見て長方形をなしている。鉛直支持板72は、ベース板71や支持板部73よりも幅狭に形成されている。
支持板部73は、鉛直支持板72の上端に、水平姿勢で固定支持されている。支持板部73は平面視長方形状をなし、その長手方向が第3ガード56の径方向に沿うように配置されている。換言すると、支持板部73は、鉛直支持板72の上端部から径方向内方(回転軸線A1側)に向けて水平に延びている。
支持板部73は、水平平坦な上面を有し、この上面で当該脚部57および第3ガード56の円筒部101の下端101Aを下方から接触支持している。支持板部73には1または複数のねじ孔99が形成されている。図2Bでは、2つのねじ孔99が、第3ガード56の周方向に間隔を空けて形成されている場合を例に挙げて説明している。支持板部73の内周縁部には、鉛直に垂下する板状のブラケット庇(ガイド)74が設けられている。
ブラケット庇74は、周方向に関し支持板部73の一端から他端の全域に亘って形成されている。支持板部73およびブラケット庇74は、たとえばフッ素樹脂等を用いて一体に形成されている。
前述のように、支持ブラケット66は、第3ガード56の下端に固定的に取り付けられている。具体的には、支持ブラケット66の支持板部73の上面に、第3ガード56の脚部57が載置されるとともに、この載置状態で、脚部57と支持板部73とがボルト90を介して固定されている。以下、第3ガード56の下端と支持ブラケット66との間の固定構造について、図2Bおよび図2Cを参照して説明する。
前述のように、脚部57は、支持ブラケット66の周辺部分において第3ガード56の下端に形成されている。支持ブラケット66の周辺部分以外の第3ガード56には、脚部57は形成されていない。
脚部57は、第3ガード56の周方向に沿って水平に延びる平面視円弧状の部材である。脚部57の周方向長さは、支持板部73の周方向幅よりも大きく設定されている。脚部57は、円筒部101における下端よりもやや上方よりの位置から水平方向に突出する水平板部57Aと、水平板部57Aの外周端から鉛直下方に向けて垂下する垂下板部57Bとを有する断面L字状の部材である。
脚部57の水平板部57Aは、その長さ方向の全域に亘って等しい幅を有している。水平板部57Aには、その周方向の途中部において支持板部73の各ねじ孔99と上下方向に対向する位置に、1または複数(図2B参照)のねじ挿通孔98が形成されている。垂下板部57Bは、その長さ方向の全域に亘って等しい幅(高さ方向の幅)を有している。脚部57の垂下板部57Bの下端の上下方向高さが、円筒部101の下端101Aと揃っている。
脚部57に対し支持板部73を位置決めした後に、ねじ挿通孔98にボルト90(図2C参照)を上方から挿通し、かつそのボルト90をねじ孔99にねじ締結することにより、脚部57と支持板部73とが固定される。これにより、第3ガード56の下端と支持ブラケット66との固定が達成される。
なお、図2Bおよび図2Cでは、脚部57の垂下板部57Bと円筒部101との間に空間が形成されているが、脚部57と円筒部101との間に空間が形成されない構成、すなわち脚部57が周方向に延びる中実の角柱状をなし、その内周面の全域で円筒部101に接する構成を採用することができる。この場合、ボルト90を挿通するための挿通孔が、ねじ挿通孔98よりも深溝を有するものになる。そのため、ボルト90の締結状態において、ボルト90の露出を抑制または防止することができる。
なお、脚部57における支持板部73に接触する部分のみ角柱状をなしており、支持板部73に接触する部分を除く脚部57が断面L字状をなしていてもよい。
支持ブラケット64(図2A参照)および支持ブラケット65(図2A参照)は、支持ブラケット66と同等の構成を採用しているので、支持ブラケット64,65についての説明を省略する。
図1に示すように、ガード昇降ユニット58は、ガードの上端部が基板Wより上方に位置する上位置と、ガードの上端部が基板Wより下方に位置する下位置との間で、各ガード54〜56を昇降させる。
ガード昇降ユニット58は、上位置と下位置との間の任意の位置で各ガード54〜56を保持可能である。基板Wへの処理液の供給や基板Wの乾燥は、いずれかのガード54〜56が基板Wの周端面に対向している状態で行われる。
最も外側の第3ガード56を基板Wの周端面に対向させる場合には、第1ガード54および第2ガード55が下位置(図1の左側に示す位置)に配置されて、第3ガード56が上位置(図1の左側に示す位置)に配置される。この状態では、第3ガード56の円筒部101が、外側回収溝95内に入り込んでいない。すなわち、第3ガード56の円筒部101の下端101Aが、外側回収溝95の上端よりも上方に位置している。
また、図1の右側に示すように、内側から2番目の第2ガード55を基板Wの周端面に対向させる場合には、第2ガード55および第3ガード56が上位置(図1の右側に示す位置)に配置され、第1ガード54が下位置(図1の右側に示す位置)に配置される。この状態では、第2ガード55の円筒部91の下端91Aが、内側回収溝88の上端よりも上方に位置しており、換言すると、第2ガード55の円筒部91が、内側回収溝88内に入り込んでいない。しかも、ブラケット庇124の下端が、内側回収溝88の上端よりも上方に位置しており、換言すると、ブラケット庇124が、内側回収溝88内に入り込んでいない。
図2Dは、図1に示す切断面線D−Dから見た図である。
第2ガード55の外壁部94には、第3ガード56を支持する支持ブラケット66の配置位置に対応して、内側(回転軸線A1側)に凹む平面視矩形の切り欠き111が形成されている。この切り欠き111によって区画される空間に、第3ガード56を支持する支持ブラケット66の鉛直支持板72の一部(内周側部分)が収容される。そのため、図2Cに示すように、外側回収溝95は、支持ブラケット66の配置位置に対応する部分の溝幅W1が、その他の部分の溝幅W0よりも狭くされている(たとえば、溝幅W1は溝幅W0の半分程度の大きさ)。
図2Eは、第3ガード56および支持ブラケット66の構成を説明するための拡大図である。
前述のように、支持ブラケット66には、鉛直に垂下する板状のブラケット庇74が設けられている。ブラケット庇74は、処理カップ11の径方向に関して、外壁部94よりも内側で円筒部91よりも外側に配置されている。第3ガード56が上位置にあり、第1ガード54および第2ガード55が下位置にある状態(図1の左側に示す状態)で、ブラケット庇74の全体が外側回収溝95の上端よりも上方に配置されている。換言すると、ブラケット庇74が外側回収溝95内に入り込んでいない。また、図2Eに示すように、ブラケット庇74の下端部75は、厚み方向の外側に段部110を設けることにより、細幅に形成されている。
本実施形態の特徴の一つは、ブラケット庇74を設けた点にある。ブラケット庇74を設けた場合の効果を説明するために、図2Fを参照して、ブラケット庇74を設けない構成の支持ブラケット66を採用した場合を検討する。第3ガード56によって受け止められた処理液の液滴は、第3ガード56の円筒部101の内壁を伝って下方に移動し、第3ガード56の下端に達する。
この場合において、図2Fに示すように、第3ガード56の円筒部101の下端101Aに達した処理液が、第3ガード56の下端を接触支持する支持板部73を、下面を伝って移動し易い。その結果、外側回収溝95に案内される処理液の量が減少するおそれがある。
また、前述のように、外側回収溝95における支持ブラケット66の配置位置に対応する部分はその溝幅W1(図2D参照)が狭くされており、他の領域の外側回収溝95と比較して、上方から落液する処理液を捕獲し難いことが考えられる。以上により、図2Fに示す構成では、外側回収溝95における支持ブラケット66の配置位置に対応する部分において、処理液の回収漏れが生じ易いとの懸念がある。
これに対し、図1および図2Eに示す構成では、ブラケット庇74が、第3ガード56の下端に取り付けられた支持ブラケット66から外側回収溝95に向かって垂下している。そのため、第3ガード56の下端(円筒部101の下端101A)に至った処理液を、ブラケット庇74の内壁を伝って下方に移動させ、かつブラケット庇74の下端部75から外側回収溝95に向けて落液させることにより、外側回収溝95に向けてスムーズに導くことができる。外側回収溝95において処理液が落液するラインを、図2Dに破線で示している。これにより、第3ガード56の円筒部101に受けられた処理液を外側回収溝95に向けて良好に案内することができる。
また、ブラケット庇74の下端部75の厚みが細幅に形成されているので、ブラケット庇74の下端において処理液の液切れがよい。これにより、第3ガード56に受けられた処理液を、良好に外側回収溝95へと案内することができる。これにより、処理液の回収効率を向上させることができる。
一方、図1および図2Eに示すように、第2ガード55の円筒部91の下端91Aには、その全周に渡って、鉛直に垂下する円筒状のガード庇124が配設されている。ガード庇124は、処理カップ11の径方向に関して、外壁部87よりも内側で内壁部86よりも外側に配置されている。第2ガード55および第3ガード56が上位置にあり、第1ガード54が下位置にある状態(図1の右側に示す状態)で、ガード庇124の全体が内側回収溝88の上端よりも上方に配置されている。換言すると、ガード庇124が内側回収溝88内に入り込んでいない。
また、ガード庇124には、ブラケット庇74と同様、その下端部125の厚み方向の外側に図示しない段部が設けられており、これにより、ガード庇124の下端部125の厚みが細幅に形成されている。なお、この段部は、ガード庇124の全周に渡って形成されている。
本願発明の他の特徴は、ガード庇124を設けた点にある。ガード庇124が、第2ガード55の円筒部91の下端91Aから内側回収溝88に向かって垂下している。そのため、第2ガード55の円筒部91を伝って下端91Aに達した処理液を、ガード庇124の内壁を伝って下方に移動させ、かつガード庇124の下端から内側回収溝88に向けて落液させることにより、内側回収溝88に向けてスムーズに導くことができる。これにより、第2ガード55に受けられた処理液を内側回収溝88に向けて良好に案内することができる。
また、ガード庇124の下端部125の厚みが細幅に形成されているので、ガード庇124の下端において処理液の液切れがよい。これにより、第2ガード55に受けられた処理液を、より効率よく内側回収溝88により捕獲することができる。
図3A〜図3Cは、基板処理装置1で行われる処理を説明するための図である。
図1、図2Eおよび図3A〜図3Cを参照して、基板処理装置1で行われる処理について説明する。
基板Wに対する処理が行われている間、排気装置16の駆動により、円筒部材50内が強制的に排気されている。また、FFU15から処理室2内に清浄空気が供給される。このため、処理室2内に、上方から下方に向けて流れる清浄空気のダウンフローが形成されている。
基板Wに対する処理の実行に際しては、シャッタ13が開かれ、図示しない搬送ロボットによって未処理状態の基板Wが処理室2内に搬入され、その表面を上方に向けた状態でスピンチャック3に保持される。なお、この基板Wの搬入前は、その搬入の妨げにならないように、第1〜第3ガード54,55,56がそれぞれ下位置に下げられており、また、薬液ノズル7および有機溶媒ノズル6がスピンチャック3の側方の退避位置に退避させられている。
基板Wがスピンチャック3に保持されると、制御装置12はスピンモータ18を制御して、基板Wを回転開始させる。また、制御装置12がガード昇降ユニット58を制御して、第2ガード55および第3ガード56を上位置まで上昇させる。これにより、第1ガード54の上端部82と第2ガード55の上端部92との間に、基板Wの周端面に対向する開口が形成される(図3A参照)。
前述のようにこの状態では、ガード庇124の全体が内側回収溝88の上端よりも上方に配置されている。換言すると、ガード庇124が内側回収溝88内に入り込んでいない。
円筒部材50内が強制的に排気されているので、処理室2内をスピンチャック3付近まで下降してきた清浄空気は、この開口から処理カップ11内に取り込まれ、これにより、第1ガード54と第2ガード55との間を流れる排気流が形成される。ガード庇124が内側回収溝88内に入り込んでいないので、この排気流は、第1ガード54と第2ガード55との間を流れた後、ガード庇124の下端と内側回収溝88との間を水平横方向(外方)に向けて流れ、その後、排気装置16によって排気される。
さらに、第1ノズル移動ユニット42が制御されて第1ノズルアーム40が移動し、薬液ノズル7が、スピンチャック3の側方の退避位置から基板Wの回転中心上(回転軸線A1上)へと移動される。
基板Wの回転速度が予め定める液処理速度に達すると、制御装置12が薬液バルブ37を開くことにより、薬液ノズル7から回転中の基板Wの表面の中心部に向けて薬液が供給される。また、基板Wの表面に供給された薬液は、基板Wの回転による遠心力を受けて、基板Wの表面の全域に拡がり、これにより基板Wの表面の全域が薬液により処理される。また、基板Wの表面に供給された薬液は、基板Wの周縁部から基板Wの側方に向けて飛散する。
基板Wの周縁部から振り切られて側方に飛散する薬液は、第2ガード55の円筒部91に受け止められ、その内壁を伝って流下する。この場合、第2ガード55によって円筒部91の下端91Aまで至った薬液が、ガード庇124の内壁を伝って下方に移動し、かつガード庇124の下端から内側回収溝88に向けて落液する。内側回収溝88に集められた薬液は、図示しない回収ラインを介して図示しない回収設備に導かれる。
ガード庇124の先端部の厚みが細幅に形成されているので、ガード庇124の下端において薬液の液切れがよい。これらにより、第2ガード55に受けられた薬液を、より効率よく内側回収溝88により捕獲することができる。
図3Aに示す状態では、内側回収溝88とガード庇124とによってラビリンス部は形成されておらず、これにより、ラビリンス部を設ける場合と比較して、内側回収溝88とガード庇124との間に生じる圧力損失を大幅に低減させることができるから、第2ガード55内に生じる排気流の流量を増加させることができる。これにより、処理カップ11内の雰囲気の置換効率を高めることできる。
また、薬液が第2ガード55の円筒部91を伝って下方に移動し、ガード庇124の下端から内側回収溝88に向けて落下して内側回収溝88に溜められる。一方、排気装置16により形成される排気流は、ガード庇124の下端と内側回収溝88との間を水平横方向(外方)に向けて流れ、その後、排気装置16によって排気される。すなわち、排気流の流れる経路と薬液が流れる経路とが分離されている。そのため、ガード庇124の内壁に付着している薬液は、排気流にほとんど流入しない。これらにより、内側回収溝88による薬液の回収効率を向上させることができる。
基板Wへの薬液の供給開始から所定の薬液処理時間が経過すると、制御装置12が薬液バルブ37を閉じることにより、薬液ノズル7からの薬液の供給が停止される。また、第1ノズル移動ユニット42が制御されて、薬液ノズル7がスピンチャック3の側方の退避位置に戻される。また、制御装置12は、ガード昇降ユニット58を制御して、第2ガード55および第3ガード56はそのままで、第1ガード54を上位置まで上昇させて、第1〜第3ガード54〜56の全てを上位置に配置する。これにより、第1ガード54の上端部82の下方に、基板Wの周端面に対向する開口が形成される(図3B参照)。
制御装置12がリンス液バルブ43を開くことにより、リンス液ノズル8から回転中の基板Wの表面の中心部に向けてリンス液が供給される。また、基板Wの表面に供給されたリンス液は、基板Wの回転による遠心力を受けて、基板Wの表面の全域に拡がり、基板Wの表面の全域に付着した薬液が洗い流される。また、基板Wの表面に供給されたリンス液は、基板Wの周縁部から基板Wの側方に向けて飛散する。
基板Wの周縁部から振り切られて側方に飛散するリンス液は、第1ガード54の案内部81の円筒部83に受け止められ、その内壁を伝って流下し、排液溝79に案内される。排液溝79に集められたリンス液は、図示しない排液ラインを介して図示しない排液設備に導かれる。
基板Wへのリンス処理の開始から所定のリンス時間が経過すると、制御装置12がリンス液バルブ43を閉じることにより、リンス液ノズル8からのリンス液の供給が停止される。
また、制御装置12がガード昇降ユニット58を制御して、第3ガード56はそのままで、第1ガード54および第2ガード55を下位置まで下降させて、第1ガード54および第2ガード55を下位置に、第3ガード56を上位置に配置する。
これにより、第2ガード55の上端部92と第3ガード56の上端部102との間に、基板Wの周端面に対向する開口が形成される(図3C参照)。
前述のようにこの状態では、第3ガード56の円筒部101が、外側回収溝95内に入り込んでいない。また、このときの処理カップ11は図1の左側に示す状態であるが、図1の左側に示すように、ブラケット庇74の全体が外側回収溝95の上端よりも上方に配置されており、ブラケット庇74も外側回収溝95内に入り込んでいない。
円筒部材50内が強制的に排気されているので、処理室2内をスピンチャック3付近まで下降してきた清浄空気は、この開口から処理カップ11内に取り込まれ、これにより、第2ガード55と第3ガード56との間を流れる排気流が形成される。第3ガード56の円筒部101が外側回収溝95内に入り込んでいないので、この排気流は、第2ガード55と第3ガード56との間を流れた後、第3ガード56の円筒部101の下端101Aと外側回収溝95との間を水平横方向(外方)に向けて流れ、その後、排気装置16によって排気される。
また、外側回収溝95における支持ブラケット66の配置位置に対応する部分においても、ブラケット庇74が外側回収溝95内に入り込んでいないので、排気流は、第3ガード56のブラケット庇74の下端と外側回収溝95との間を水平横方向(外方)に向けて流れる。
さらに、第2ノズル移動ユニット41が制御されて第2ノズルアーム39が移動し、有機溶媒ノズル6が、スピンチャック3の側方の退避位置から基板Wの回転中心上(回転軸線A1上)へと移動される。
有機溶媒ノズル6が基板Wの回転中心上に移動されると、制御装置12が有機溶媒バルブ35を開くことにより、有機溶媒ノズル6から回転中の基板Wの表面の中心部に向けてIPA液が供給される。また、基板Wの表面に供給されたIPA液は、基板Wの回転による遠心力を受けて、基板Wの表面の全域に拡がり、これにより基板W表面の全域のリンス液がIPA液に置換される。また、基板Wの表面に供給されたIPA液は、基板Wの周縁部から基板Wの側方に向けて飛散する。
基板Wの周縁部から振り切られて側方に飛散するIPA液は、第3ガード56の円筒部101に受け止められ、その内壁を伝って流下する。そして、第3ガード56の円筒部101の下端101Aから、外側回収溝95に向けて落液し、外側回収溝95にIPA液が集められる。
また、外側回収溝95における支持ブラケット66の配置位置に対応する部分においても、第3ガード56によって円筒部101の下端101Aまで至ったIPA液が、ブラケット庇74の内壁を伝って下方に移動し、かつブラケット庇74の下端から外側回収溝95に向けて落液する。外側回収溝95に集められたIPA液は、図示しない回収ラインを介して図示しない回収設備に導かれる。
この場合、ブラケット庇74の下端部75の厚みが細幅に形成されているので、ブラケット庇74の下端においてIPA液の液切れがよい。これらにより、第3ガード56に受けられたIPA液を、より効率よく外側回収溝95により捕獲することができる。
図3Cに示す状態(図1の左側に示す状態)では、外側回収溝95とブラケット庇74とによってラビリンス部は形成されておらず、これにより、ラビリンス部を設ける場合と比較して、外側回収溝95とブラケット庇74との間に生じる圧力損失を大幅に低減させることができるから、第3ガード56内に生じる排気流の流量を増加させることができる。これにより、処理カップ11内の雰囲気の置換効率を高めることできる。
また、IPA液が第3ガード56の円筒部101を伝って下方に移動し、ブラケット庇74の下端から外側回収溝95に向けて落下して外側回収溝95に溜められる。一方、排気装置16により形成される排気流は、ブラケット庇74の下端と外側回収溝95との間を外方に流れる。すなわち、排気流の流れる経路とIPA液が流れる経路とが分離されている。そのため、ブラケット庇74の内壁に付着しているIPA液は、排気流にほとんど流入しない。これらにより、外側回収溝95によるIPA液の回収効率を向上させることができる。
基板WへのIPA液の供給開始から所定のIPA置換時間が経過すると、制御装置12が有機溶媒バルブ35を閉じることにより、有機溶媒ノズル6からのIPA液の供給が停止される。また、第2ノズル移動ユニット41が制御されて、有機溶媒ノズル6がスピンチャック3の側方の退避位置に戻される。
また制御装置12は、各ガード54〜56の位置をそのままの高さに維持しつつ、スピンモータ18を駆動して、所定の高回転速度(たとえば1500〜2500rpm)まで基板Wの回転速度を加速させる。これにより、基板Wに付着しているIPA液を振り切って乾燥されるスピンドライが行われる。このスピンドライによって、基板Wに付着しているIPA液は、基板Wの側方に振り切られる。この場合、図3Cに示すIPA液の供給時と同様、第3ガード56の円筒部101に受け止められて外側回収溝95に案内される。この場合、処理カップ11内の排気流やIPA液の流れは、図3Cに示すIPA液の供給時と同様であるので、詳細な説明は省略する。
スピンドライが予め定めるスピンドライ時間にわたって行われると、制御装置12はスピンモータ18を駆動してスピンチャック3の回転を停止させる。これにより、基板Wに対する一連の処理が終了し、シャッタ13が開かれ、処理済みの基板Wが搬送ロボットによって処理室2から搬出される。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、本発明は他の形態で実施することもできる。
たとえば、図4Aに示すように、ブラケット庇(ガイド)74Aの下端部75Aが、側面視で先尖状をなしていてもよい。この場合も、ブラケット庇74Aの下端部75Aを細幅に設けることができ、ブラケット庇74Aの下端において処理液を良好に液切れさせることができる。
また、図4Bに示すように、ブラケット庇(ガイド)74Bの下端部75Bが、厚み方向の外側に段部110が形成されているとともに、内側(回転軸線A1(図1参照)側)に向けて傾斜するように設けられていてもよい。
また、図5に示すように、ガード庇(ガイド)124Aとして、その下端部125Aが、下方に突出する凸部と上方に延びる凹部とが周方向に交互に配置された凹凸状に形成されたものを、採用することがきる。具体的には、ガード庇124Aの下端部125Aは図5に示すような鋸歯状に形成されていてもよい。ガード庇124Aの下端部が鋸歯状であれば、ガード庇124Aの下端において処理液を良好に液切れさせることができる。また、ガード庇124Aの下端部125Aが、たとえば矩形波状に形成されていてもよい。
なお、ガード庇124,124Aの下端部125,125Aが、図4Aや図4Bに示すような断面形状を有していてもよい。
また、ブラケット庇74,74Aの下端部75,75Aが、図5に示すような凹凸状をなしていてもよい。
また、第1ガード54を支持する支持ブラケット64や、第2ガード55を支持する支持ブラケット65に、ブラケット庇74,74A,74Bと同等の構成のブラケット庇を設けることもできる。すなわち、支持ブラケット64に設けられるブラケット庇は、支持ブラケット64から排液溝79(図1等参照)へ向けて鉛直に垂下し、また、支持ブラケット65に設けられるブラケット庇は、支持ブラケット65から内側回収溝88(図1等参照)に向けて鉛直に垂下する。
また、第1ガード54や第3ガード56の下端にガード庇124,124Aと同等の構成を採用することができる。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1 基板処理装置
3 スピンチャック(基板保持手段)
6 有機溶媒ノズル(処理液供給手段)
7 薬液ノズル(処理液供給手段)
8 リンス液ノズル(処理液供給手段)
16 排気装置(排気手段)
18 スピンモータ(基板回転手段)
51 カップ(液受け部材)
54 第1ガード
55 第2ガード
56 第3ガード
64 支持ブラケット(支持部材)
65 支持ブラケット(支持部材)
66 支持ブラケット(支持部材)
82 カップ部(液受け部材)
88 内側回収溝(液受け溝)
95 外側回収溝(液受け溝)
74 ブラケット庇(ガイド)
74A ブラケット庇(ガイド)
74B ブラケット庇(ガイド)
124 ガード庇(ガイド)
124A ガード庇(ガイド)
A1 回転軸線
W 基板

Claims (4)

  1. 基板を保持する基板保持手段と、
    前記基板保持手段に保持された基板を、所定の回転軸線まわりに回転させる基板回転手段と、
    前記基板回転手段により回転されている基板に処理液を供給する処理液供給手段と、
    前記基板保持手段に保持されている基板の周囲に位置するように、前記基板保持手段の周囲を取り囲んでおり、基板の周囲に排出された処理液を、下方に案内する筒状のガードと、
    前記ガードの下端の下方に位置する上向きに開いた液受け溝を有し、前記ガードによって案内された処理液を受け止める液受け部材と、
    前記ガードの下端と前記液受け部材との間を、外方に向けて流れる気流を形成することにより、前記ガードの内部を排気する排気手段と、
    全体が前記液受け溝よりも上方に配置されており、前記ガードによって案内された処理液を前記液受け溝内に向けて下方に案内するガイドとを含む、基板処理装置。
  2. 前記ガードの下端に取り付けられ、当該下端を支持する支持部材をさらに含み、
    前記ガイドは、前記支持部材から前記液受け溝に向かって垂下している、請求項1に記載の基板処理装置。
  3. 前記ガイドは、前記ガードの下端から前記液受け溝に向かって下方に延びている、請求項1に記載の基板処理装置。
  4. 前記ガイドは、下方に突出する凸部と前記ガイドの下端から上方に延びる凹部とが前記回転軸線まわりの方向に交互に配置された凹凸状の下端部を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の基板処理装置。
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