JP2014092091A - イオン電流検出装置 - Google Patents

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光宏 泉
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Abstract

【課題】点火プラグの電極に燃え残ったガソリンが付着し、次の燃焼時にその点火プラグに付着したガソリンが燃えると、1回の燃焼毎に点火プラグの状態が変化し、燻ぶり抵抗も変化する。このような燻ぶり抵抗と燻ぶり閾値とを比較することで点火プラグの燻ぶり判定を行うと、内燃機関の燃焼毎に燻ぶりと判定されたりされなかったりを繰り返す。点火プラグが燻ぶりと判定されると燻ぶりを抑制する制御を行うため、このような状態では不安定に燻ぶり抑制制御を行ってしまう。
【解決手段】イオン電流検出回路90が検出するイオン電流に基づく検出信号及びコンデンサ94の両端電圧から点火プラグ50の燻ぶり抵抗を算出し、気筒毎の複数区間に亘る燃焼サイクルにおける燻ぶり抵抗の移動平均を算出し、燻ぶり抵抗の移動平均の値と燻ぶり閾値とを比較し、燻ぶり抵抗の移動平均の値が燻ぶり閾値より大きいと内燃機関に燻ぶりが発生していると判定する。
【選択図】図7

Description

本発明は、自動車等の内燃機関用の点火装置に関し、特に、内燃機関の燃焼により発生するイオン電流を検出するイオン電流検出装置に関するものである。
従来より、1次コイルと2次コイルが電磁結合されてなる内燃機関用の点火装置において、内燃機関のシリンダ内に供給した空気及び燃料の混合気を、点火プラグの放電により燃焼させ、燃焼時のシリンダ内のイオン化した分子を点火プラグに高電圧を印加することでイオン電流を検出するイオン電流検出回路を備えたものがあり、検出したイオン電流から内燃機関の燃焼状態を判定している。
ところが、内燃機関の空燃比が低いと不完全燃焼によって点火プラグの電極にガソリンが付着する。また、冬季は外気温が低いので、ガソリンが細かい霧状にならず、空気と上手く混ざらないため不完全燃焼が発生し易くなる。即ち、燻ぶりという現象を起こしてしまう。このため、中心電極と側方電極間で漏洩電流も検出してしまうため、実際のイオン電流に漏洩電流が合成されたイオン電流に基づいた燃焼状態の判定が行われるため、誤判定を招く恐れが生じる。
このようなイオン電流検出装置としては、例えば、特開2003−083222号公報(特許文献1)では、燻ぶり抵抗を予め算出しておき、漏洩電流iが次の式から求められている。
i=Vo/(Rn+Ro)・EXP{−t/Co・(Rn+Ro)}
この漏洩電流iは、サンプルしたイオン電流から漏洩電流の成分をキャンセルさせる際に用いられる。
また、燻ぶり抵抗Rnについては、吸気工程近傍でサンプルされたイオン電流が漏洩電流を表
しているところ、特許文献1では、吸気工程近傍の2点のイオン電流i1,i2をサンプ
ルし、次の式を用いて燻ぶり抵抗Rnが求められている。
Rn=〔Δt/{Co・ln(i1/i2)}〕−Ro
また、他の例としては本出願人による特開2012−117420号公報(以下「特許文献2」)が知られている。当該特許文献2では、一次コイル及び二次コイルによって高電圧を生成するものであって内燃機関の点火プラグへ前記高電圧を印加させる点火コイルと、前記一次コイルの通電を断続制御するスイッチング素子と、前記スイッチング素子へ点火信号を与えて当該スイッチング素子を制御させる制御装置と、コンデンサへチャージされた電荷の放電によって前記点火プラグでイオン電流を生じさせ且つ前記イオン電流に比例するイオン電流検出信号を出力させるイオン電流検出回路とを備えている。
また、前記制御装置は、前記イオン電流が流れ始めてから吸気工程又は圧縮工程の漏洩電流測定時刻に至るまでの所定期間について前記イオン電流検出信号をサンプリングする処理と、前記所定期間における前記コンデンサの放電電荷量に基づいて前記漏洩電流検出時刻における前記コンデンサの両端電圧をVnとし、前記コンデンサの両端電圧の初期値をVzとし、前記コンデンサの電気容量をCとし、前記イオン電流検出信号を検出する時間間隔をdtとし、前記所定期間における前記イオン電流検出信号のサンプル値を積算させた値をΣIcとすると、前記コンデンサの両端電圧Vnは、Vn={C・Vz−(ΣIc)・dt}/C,によって算出する処理と、前記イオン電流検出信号のうち前記漏洩電流測定時刻におけるサンプル値及び前記漏洩電流測定時刻における前記コンデンサの両端電圧に基づいて前記点火プラグの前記燻ぶり抵抗をR(leak)とし、前記イオン電流検出信号のうち前記漏洩電流測定時刻におけるサンプル値をIcnとし、前記コンデンサの両端電圧の初期値をVzとし、前記コンデンサの電気容量をCとし、前記イオン電流検出信号を検出する時間間隔をdtとし、前記所定期間における前記イオン電流検出信号のサンプル値を積算させた値をΣIcとすると、当該燻ぶり抵抗R(leak)は、R(leak)={C・Vz−(ΣIc)・dt}/(C・Icn),によって算出する処理と、を機能させる。
また、点火プラグでの漏洩電流を前記サンプル値からキャンセルさせた値を真イオン電流値Iiとし、前記所定時刻における前記イオン電流検出信号のサンプル値をIcとし、前記燻ぶり抵抗をR(leak)とすると、当該真イオン電流値Iiは、Ii=Ic−{Vc/R(leak)},によって算出されることとするイオン電流検出処理装置が記載されている。
特開2003−083222号公報 特開2012−117420号公報
しかしながら、上記従来のイオン電流検出装置では次のような問題が発生している。即ち、特許文献1では、燻ぶり抵抗Rnは、検出抵抗Roが正確に把握されていないと漏洩電流iの算出結果に誤差が生じる。ところが、検出抵抗Roは各素子によって公証値に対する若干の誤差が生じていること、実際のイオン電流の検出回路では検出抵抗Roの他に種々の抵抗・インピーダンスが含まれ設計誤差が生じてしまうこと等から、燻ぶり抵抗Rnの算出結果が不正確な値となる事態が起こり得る。
また、特許文献2では、正確に算出された燻ぶり抵抗に基づいて真イオン電流値(燃焼状態の解析を行なうパラメータの一形態)を算出処理させているので、この真イオン電流値についても正確な値が得られるため、誤診断・誤判定されることなく、燃焼状態の解析が好適に実施される。しかし、内燃機関の不完全燃焼による燃え残ったガソリンが点火プラグの電極に付着すると燻ぶり抵抗が変化する。このため、点火プラグの電極に燃え残ったガソリンが付着し、次の燃焼時にその点火プラグに付着したガソリンが燃えると、1回の燃焼毎に点火プラグの状態が変化し、燻ぶり抵抗も変化する。このような燻ぶり抵抗と燻ぶり閾値とを比較することで点火プラグの燻ぶり判定を行うと、内燃機関の燃焼毎に燻ぶりと判定されたりされなかったりを繰り返す。点火プラグが燻ぶりと判定されると燻ぶりを抑制する制御を行うため、このような状態では不安定に燻ぶり抑制制御を行ってしまう問題が生じる。
本発明は上記課題に鑑みなされたもので、点火プラグの電極に燃え残ったガソリンが付着し、次の燃焼時にその点火プラグに付着したガソリンが燃え、1回の燃焼毎に点火プラグの状態が変化しても、内燃機関の燃焼毎に燻ぶりと判定されたりされなかったりを繰り返すことがなく、安定した燻ぶり抑制制御を行うことができるイオン電流検出装置を提供することを目標とする。
上記課題を解決するために本発明は次のような構成とする。即ち、請求項1の発明においては、1次コイルと2次コイルが電磁結合されて点火プラグに高電圧を印加するコイル部と、当該1次コイルへの通電のON・OFFを切り替えるイグナイタと、当該イグナイタに点火信号を供給するECUと、コンデンサをバイアス電源として前記点火プラグに発生するイオン電流を検出するイオン電流検出回路と、を備え、前記ECUは、前記イオン電流検出回路が検出するイオン電流に基づく検出信号及び前記コンデンサの両端電圧から前記点火プラグの燻ぶり抵抗を算出し、気筒毎の複数区間に亘る燃焼サイクルにおける当該燻ぶり抵抗の移動平均を算出することを特徴とするイオン電流検出装置とする。
上記構成においては、前記ECUは、複数区間に亘る燃焼サイクルにおける前記燻ぶり抵抗の移動平均の値と燻ぶり閾値とを比較し、前記燻ぶり抵抗の移動平均の値が当該燻ぶり閾値より大きいと内燃機関に燻ぶりが発生していると判定してもよい。
上記の通り、1次コイルと2次コイルが電磁結合されて点火プラグに高電圧を印加するコイル部と、1次コイルへの通電のON・OFFを切り替えるイグナイタと、イグナイタに点火信号を供給するECUと、コンデンサをバイアス電源として点火プラグに発生するイオン電流を検出するイオン電流検出回路と、を備え、ECUは、イオン電流検出回路が検出するイオン電流に基づく検出信号及びコンデンサの両端電圧から点火プラグの燻ぶり抵抗を算出し、気筒毎の複数区間に亘る燃焼サイクルにおける燻ぶり抵抗の移動平均を算出することで、点火プラグの電極に燃え残ったガソリンが付着し、次の燃焼時にその点火プラグに付着したガソリンが燃え、1回の燃焼毎に点火プラグの状態が変化しても、内燃機関の燃焼毎に燻ぶりと判定されたりされなかったりを繰り返すことがなく、安定した燻ぶり抑制制御を行うことができるイオン電流検出装置が実現できる。
本発明の第1の実施例とするイオン電流検出装置の回路図を示す図である。 第1の実施例とするイオン電流検出装置の1次コイルへの充電時の動作を示す図である。 第1の実施例とするイオン電流検出装置の2次コイルからの放電時の動作を示す図である。 第1の実施例とするイオン電流検出装置のイオン電流検出時の動作を示す図である。 内燃機関の動作を現す点火信号、2次電圧、及び、イオン電流を示すタイムチャートである。 (a)は漏洩電流が重畳したイオン電流波形を示し、(b)は漏洩電流波形を示し、(c)は漏洩電流が重畳していないイオン電流波形を示すタイムチャートである。 第1の実施例とするイオン電流検出装置の制御を示すフローチャートである。 燃焼回数における燻ぶり抵抗の移動平均を示す図である。 (a)は複数区間の燃焼に亘る燻ぶり抵抗の移動平均を示し、(b)は燃焼毎の燻ぶり抵抗を示す図である。
以下に、本発明の実施の形態を示す実施例を図1乃至図9に基づいて説明する。
本発明の第1の実施例とするイオン電流検出装置の回路図を示す図を図1に、イオン電流検出装置の1次コイルへの充電時の動作を示す図を図2に、イオン電流検出装置の2次コイルからの放電時の動作を示す図を図3に、イオン電流検出装置のイオン電流検出時の動作を示す図を図4に、内燃機関の動作を現す点火信号、2次電圧、及び、イオン電流を示すタイムチャートを図5に、(a)は漏洩電流が重畳したイオン電流波形を示し、(b)は漏洩電流波形を示し、(c)は漏洩電流が重畳していないイオン電流波形を示すタイムチャートを図6に、イオン電流検出装置の制御を示すフローチャートを図7に、燃焼回数における燻ぶり抵抗の移動平均を示す図を図8に、(a)は複数区間の燃焼に亘る燻ぶり抵抗の移動平均を示し、(b)は燃焼毎の燻ぶり抵抗を示す図を図9に、それぞれ示す。
図1において、内燃機関用の点火装置100は、コイル部、イグナイタ60、及び、イオン電流検出回路90から構成されている。当該コイル部は1次巻線を巻き回した1次コイル10と、2次巻線を巻き回した2次コイル20と、珪素鋼板からなる鉄芯30と、を電磁結合して構成されている。また、当該イグナイタ60はIGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)から構成されている。さらに、当該イオン電流検出回路90は、ツェナーダイオード92a、第1のダイオード92b、第2のダイオード92c、コンデンサ94、オペアンプ96、第1の抵抗98a、及び、第2の抵抗98bと、から構成されている。
また、前記2次コイル20の高圧側は、内燃機関のシリンダ内に放電を行うと共に、内燃機関の燃焼によって電極間に発生するイオン電流を検出する点火プラグ50の中心電極と接続し、当該点火プラグ50の側方電極は、車体側に配備されるグランドに接続されている。さらに、当該点火プラグ50は、当該中心電極と当該側方電極の間に燻ぶり抵抗を示す如く、燻ぶり抵抗Rが並列に接続されているものと見なしている。
また、前記2次コイル20の低圧側は、前記イオン電流検出回路90と接続され、前記ツェナーダイオード92aのカソード端子と接続されている。さらに、前記ツェナーダイオード92aのアノード端子は、前記第1のダイオード92bのアノード端子と接続され、前記第1のダイオード92bのカソード端子はグランドと接続されている。
また、前記コンデンサ94は、前記ツェナーダイオード92aと並列に接続される。さらに、前記コンデンサ94のプラス端子は、前記ツェナーダイオード92bのカソード端子と接続され、マイナス端子は、前記ツェナーダイオード92aのアノード端子と接続される。
また、前記第1の抵抗98aは、前記コンデンサ94のマイナス端子と接続され、前記第1の抵抗98aの前記コンデンサ94と接続される反対側は、前記オペアンプ96の反転入力端子と接続されている。さらに、前記オペアンプ96の反転入力端子と前記第1の抵抗98aとの接続部は、前記第2のダイオード92cのカソード端子と接続され、前記第2のダイオード92cのアノード端子は、グランドと接続されている。
また、検出抵抗と呼ばれる前記第2の抵抗98bは、前記オペアンプ96の反転入力端子と出力端子と並列に接続される。さらに、前記オペアンプ96の正電源端子は、電源と接続されることで電力の供給を受け、前記オペアンプ96の非反転入力端子及び負電源端子は、グランドと接続される。
また、前記ツェナーダイオード92aは、ブレークダウン電圧が270Vのツェナーダイオードとなっており、前記ツェナーダイオード92aのブレークダウン電圧の値によって前記コンデンサ94に充電される電圧が270Vに制限されている。
また、前記1次コイルの高圧側は、前記イグナイタ60のコレクタ端子と接続され、前記イグナイタ60のエミッタ端子は、グランドと接続されている。さらに、前記イグナイタ60のゲート端子は、自動車のエンジンECU80と接続され、当該エンジンECU80は、前記イグナイタ60のゲート端子へ点火信号を供給している。
次に、図2から、点火装置の1次コイルへの充電時の動作説明をする。
図2において、前記エンジンECU80から前記イグナイタ60のゲート端子に対して点火信号SGが入力されると、前記イグナイタ60のゲート・コレクタ間に矢印に示すようにゲート電流が流れる。すると、前記イグナイタ60のコレクタ・エミッタ間が通電される。その結果、図2の矢印に示すように、前記電源40→前記1次コイル10→前記イグナイタ60の経路で1次電流Iが流れる。
次に、図3から点火装置の2次コイルからの放電時の動作説明をする。
図3において、前記ECU80から前記イグナイタ60のゲート端子に対する点火信号SGが遮断されると、前記1次コイル10に流れていた1次電流Iが電磁誘導によって前記2次コイル20に逆起電力を発生させる。その結果、図3の矢印に示すように、前記点火プラグ50→前記2次コイル20→前記ツェナーダイオード92a→前記第1のダイオード92bの経路で2次電流Iが流れる。また、前記コンデンサ94は、前記ツェナーダイオード92aのブレークダウン電圧と対応して充電される。
次に、図4から点火装置のイオン電流検出時の動作説明をする。
図4において、前記点火プラグ50からの放電が収束していくと、上記図3の2次コイルからの放電時に充電された前記コンデンサ94の両端電圧をバイアス電源として、図4の矢印に示すように、前記第2の抵抗98b→前記第1の抵抗98a→前記コンデンサ94→前記2次コイル20→前記点火プラグ50の経路でイオン電流Iionが流れる。その結果、前記オペアンプ96からイオン電流Iionに対応する検出信号が出力される。また、前記エンジンECU80は、前記オペアンプ96から出力された検出信号を基に、前記内燃機関の燃焼状態の判定を行っている。
図5において、前記内燃機関の動作を現す点火信号、2次電圧、及び、イオン電流を示すタイムチャートが示されている。前記内燃機関は、吸気工程→圧縮工程→燃焼行程→排気工程の4つの燃焼サイクルからなる4サイクルエンジンである。また、図5(a)より、前記ECU80から前記イグナイタ60へ供給される点火信号SGであり、圧縮工程毎に前記ECU80からパルス波が出力される。さらに、図5(b)より、点火信号SGの立下りに対応して前記2次コイル20から30kV前後の高電圧が発生する。
また、図5(c)より、イオン電流Iionは、前記点火プラグ50の放電動作が収束すると形成される。さらに、イオン電流Iionは前記内燃機関の燃焼後、ピーク位置に向かって上昇し、ピーク位置から徐々に下降し収束していく波形を描く。前記ECU80は、このイオン電流Iionの入力から前記オペアンプ96が返還する検出信号を基に前記内燃機関の燃焼状態を判定している。例えば、イオン電流Iionがピーク位置まで上昇しないような波形となれば前記内燃機関の燃焼状態が失火していると判定する。
図6において、図6(a)は、漏洩電流Iが重畳したイオン電流Iion波形が示されている。また、図6(b)は、漏洩電流Iが示されている。漏洩電流Iは、前記点火プラグ50の電極にカーボンが堆積すると発生し、イオン電流Iionの収束に伴って漏洩電流Iも収束していく。さらに、図6(c)は、漏洩電流Iが重畳しないイオン電流波形が示されている。図6(a)と図6(c)を比較すると、漏洩電流Iが重畳したイオン電流Iion波形では、ピーク位置は漏洩電流Iが重畳していないイオン電流波形より高く、波形の降下もイオン電流収束までの漏洩電流Iが重畳している。
次に、内燃機関のイオン電流検出装置の動作を図7に基づいて説明する。
図7において、前記イオン電流検出装置90は、前記内燃機関のN回目の燃焼において前記点火プラグ50の電極間に発生するイオン電流Iionを検出し、前記ECU80は、イオン電流Iionに対応する検出信号が入力される(S1)。また、前記ECU80は、前記内燃機関のN回目の燃焼における前記コンデンサ94の放電電荷量を算出する(S2)。具体的には、イオン電流Iionの時間t〜tの面積値S(図6aに記載)によって放電電荷量を算出する。さらに、前記ECU80は、S2で算出した放電電荷量に基づいて、漏洩電流測定時間t(図6aに記載)での前記コンデンサ94の両端電圧Vを算出する(S3)。具体的には、前記コンデンサ94の両端電圧をV、前記コンデンサ94の電気容量をC、前記ツェナーダイオード92aのブレークダウン電圧をV、時刻tにおけるイオン電流Iionの積算値をΣIionとすると、
={C・V−(ΣIion)・dt}/C
によって算出される。
また、前記ECU80は、S3で算出した漏洩電流測定時刻t(図6aに記載)での前記コンデンサ94の両端電圧Vから燻ぶり抵抗Rが算出される(S4)。具体的には、燻ぶり抵抗Rは、
=V/Iion・p
によって算出される。
また、前記ECU80は、前記内燃機関のN−3回目、N−2回目、N−1回目、及び、S4で算出したN回目の燃焼における燻ぶり抵抗の4区間での移動平均を算出する(S5)。さらに、前記ECU80は、S5で算出した前記内燃機関のN−3回目、N−2回目、N−1回目、及び、N回目の燃焼における燻ぶり抵抗の4区間での移動平均と燻ぶり閾値とを比較して前記内燃機関の燻ぶりを判定する(S6)。
また、図7に基づく前記イオン電流検出装置90の動作を前記内燃機関の気筒毎に行う。
図8において、上記に示した図7のフローチャートを具体的に説明すると、前記内燃機関の燃焼回数が1,2,3,4,5,6,…,N回目における燻ぶり抵抗は、R,R,R,R,R,R,…,Rとなる。また、4回目の燃焼時以降に算出される燻ぶり抵抗の4区間での移動平均は、R´,R´,R´,…,R´とすると、
´=(R+R+R+R)/4,
´=(R+R+R+R)/4,
´=(R+R+R+R)/4,
・,
・,
・,
´=(RN−3+RN−2+RN−1+R)/4
によって算出される。
図9において、図9(a)は本実施例1とする4区間の燃焼における燻ぶり抵抗の移動平均と燻ぶり閾値との推移を示している。図9(a)における前記内燃機関は4回目の燃焼時以降から4区間における燻ぶり抵抗の移動平均が算出されており、4回目〜7回目の燃焼では、燻ぶり閾値以下で燻ぶりと判定されず、8回目〜10回目の燃焼では、燻ぶり閾値以上で燻ぶりと判定される。また、8回目〜10回目の燃焼後には、燻ぶりを抑制するための制御が行われる。
また、図9(b)は従来までの実施とする1回毎の燃焼における燻ぶり抵抗と燻ぶり閾値との推移を示している。図9(b)における前記内燃機関は1回目の燃焼以降燻ぶり抵抗が算出されており、1回目,3回目,5回目,7回目の燃焼では、燻ぶり閾値以下となり燻ぶりと判定されず、2回目,4回目,6回目,8日目,9回目,10回目の燃焼では、燻ぶり閾値以上となり燻ぶりと判定される。さらに、前記内燃機関の2回目,4回目,6回目,8日目,9回目,10回目の燃焼後には、燻ぶりを抑制するための制御が行われる。
上記構成により、前記内燃機関のN−3回目、N−2回目、N−1回目、及び、N回目の燃焼における燻ぶり抵抗の4区間での移動平均を算出し、燻ぶり閾値を比較して前記内燃機関の燻ぶりを判定する。これにより、点火プラグの電極に燃え残ったガソリンが付着し、次の燃焼時にその点火プラグに付着したガソリンが燃え、1回の燃焼毎に点火プラグの状態が変化しても、内燃機関の燃焼毎に燻ぶりと判定されたりされなかったりを繰り返すことがなく、安定した燻ぶり抑制制御を行うことができる。
具体的には、図9(b)に示した前記内燃機関の2回目,4回目,6回目,8日目,9回目,10回目の燃焼では、燻ぶり閾値以上となり燻ぶりと判定される。このため、1回目,3回目,5回目,7回目の燃焼後には、燻ぶりを抑制するための制御が行われず、2回目,4回目,6回目,8日目,9回目,10回目の燃焼後には、燻ぶりを抑制するための制御が行われるので、制御したりしなかったりと安定しなかったが、本実施例1である図9(a)に示した前記内燃機関の4回目〜7回目の燃焼では、燻ぶり閾値以下で燻ぶりと判定されず、8回目〜10回目の燃焼では、燻ぶり閾値以上で燻ぶりと判定され、燻ぶりを抑制するための制御が行われるので、安定した燻ぶり抑制制御を行うことができる。
また、前記ECU80は、前記内燃機関の気筒毎に燻ぶり抵抗の移動平均を算出することで、前記内燃機関に備えられる前記点火プラグ50毎に燻ぶり判定を行うことができる。
なお、上記実施例1の変形例として、前記イオン電流検出回路90は、設計事情によって任意の回路構成に変更してもよい。また、前記ECU80は、前記内燃機関の4区間に亘る燃焼サイクルにおける前記燻ぶり抵抗から移動平均を算出したが、この移動平均は、4区間以外でも例えば、8区間又は16区間など複数区間に亘る燃焼サイクルから燻ぶり抵抗の移動平均を算出してもよい。
10:1次コイル
20:2次コイル
30:鉄芯
40:電源
50:点火プラグ
52:中心電極
54:側方電極
60:イグナイタ(IGBT)
80:ECU
90:イオン電流検出回路
92a:ツェナーダイオード
92b:第1のダイオード
92c:第2のダイオード
94:コンデンサ
96:オペアンプ
98a:第1の抵抗
98b:第2の抵抗(検出抵抗)
100:イオン電流検出装置

Claims (2)

  1. 1次コイルと2次コイルが電磁結合されて点火プラグに高電圧を印加するコイル部と、当該1次コイルへの通電のON・OFFを切り替えるイグナイタと、当該イグナイタに点火信号を供給するECUと、コンデンサをバイアス電源として前記点火プラグに発生するイオン電流を検出するイオン電流検出回路と、を備え、
    前記ECUは、前記イオン電流検出回路が検出するイオン電流に基づく検出信号及び前記コンデンサの両端電圧から前記点火プラグの燻ぶり抵抗を算出し、気筒毎の複数区間に亘る燃焼サイクルにおける当該燻ぶり抵抗の移動平均を算出することを特徴とするイオン電流検出装置。
  2. 前記ECUは、複数区間に亘る燃焼サイクルにおける前記燻ぶり抵抗の移動平均の値と燻ぶり閾値とを比較し、前記燻ぶり抵抗の移動平均の値が当該燻ぶり閾値より大きいと内燃機関に燻ぶりが発生していると判定することを特徴とする請求項1に記載のイオン電流検出装置。
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