JP2014091854A - 記録層用の合金ターゲット、記録層、光記録媒体、およびそれを含むブルーレイディスク - Google Patents

記録層用の合金ターゲット、記録層、光記録媒体、およびそれを含むブルーレイディスク Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、(CuSi1−X合金を含む合金ターゲット、記録層、光記録媒体およびそれを含むブルーレイディスクを提供する。
【解決手段】
本発明は、(CuSi1−X合金を含む合金ターゲット、記録層、光記録媒体およびそれを含むブルーレイディスクを提供することにより、従来の二重記録層の相変化温度が高過ぎるために光記録媒体の焼き込み速度が制限されたり、その記録品質が劣化したりするなどの問題を解決する。前述した抗腐食性元素(M)は、銅金属の酸化作用が起こるのを防止することができる。さらに(CuSi1−X合金の相変化温度を150℃から425℃にすることにより、光記録媒体の記録層に適合する合金材料とされる。したがって、本発明は、(CuSi1−X合金のブルーレイディスクが高い安定性を有し、高倍速焼き込みが可能である利点を同時に兼ね備えることを含む。
【選択図】図4

Description

本発明は、記録層用の合金ターゲット、記録層および光記録媒体に関し、特に抗腐食性元素を含有する合金ターゲット、記録層および光記録媒体に関する。このほか、本発明は、前記記録層を含む1回書き込み型のブルーレイディスクにも関する。
ブルーレイディスク(Blu−ray Disc)は、波長が405nmの青色レーザー光を使用してデータの読み書き動作を行うために命名され、データ記憶媒体の次世代レーザーディスク規格である。現在、すでに大容量のデータまたは高画質の映像ファイルの記憶に幅広く応用されている。
ブルーレイディスクのうち、Cu/Si系の1回書き込み型のブルーレイディスクは、金属誘起結晶化の相変化機構(metal induced crystallization phase change mechanism)を利用しており、比較的低い相変化温度において、銅金属の誘起により、非晶質シリカが結晶を形成する。それにより、記録層の青色レーザー光に対するその場反射率(in−situ reflectivity)が上昇し、データ記録の動作が完了する。
既存技術におけるCu/Si系の1回書き込み型の光記録媒体でよく見られる層状構造は、順番に基板、反射層、第1誘電体層、二重記録層、第2誘導体層および保護層を含む。このうち、当該二重記録層は、銅層および非晶質シリカ層からなる。既存技術における二重記録層の相変化温度は高すぎる(約500℃)ため、ブルーレイディスクの書き込み効率を向上させる必要がある(少なくとも8mW)。二重記録層表面で比較的高い温度を生じさせると、相変化を順調に起こすことができ、データの記録動作が完了する。さらに、ブルーレイディスクの書き込み効率を向上させると、光記録媒体の焼き込みコストが上昇する。
前記問題を克服するため、現在、すでに多くの人々が既存技術における光記録媒体の二重記録層の材料を改良しようとしており、銅シリコン合金を元々の銅層の代わりに利用している。銅シリコン合金を非晶質シリカ層にスパッタリングし、非晶質シリカ層と反応させることにより、CuSiの結晶相が生成されるため、比較的低い温度で結晶を形成することができる。しかしながら、銅シリコン合金の相変化温度が低いと、銅金属の自発的反応および酸化反応が起こりやすく、逆に光記録媒体の記録品質が劣化することがある。
既存技術が直面する問題を克服するため、本発明の主要な目的は、光記録媒体の記録層として適合する合金材料を設計することである。これは適当な相変化温度を有することができ、これにより、光記録媒体の焼き込み速度および記録品質を向上させる。
前記目的を達成するため、本発明は(CuSi1−X合金からなる、記録層用の合金ターゲットを提供する。式中、Mはニッケル、クロム、モリブデンまたはチタンであり、aは0.65から0.75であり、bは0.25から0.35であり、さらにXは0.9から0.99である。
好ましくは、当該合金ターゲットの基相(base phase)は銅シリコン合金であり、当該合金ターゲットの化合物相(compound phase)はシリコンニッケル合金、シリコンクロム合金、シリコンモリブデン合金またはシリコンチタン合金である。
好ましくは、当該合金ターゲットは、粉末冶金法または製錬法を使用して作製される。
前記目的を達成するため、本発明は、他に(CuSi1−X合金からなる、光記録媒体用の記録層を提供する。式中、Mはニッケル、クロム、モリブデンまたはチタンであり、aは0.65から0.75であり、bは0.25から0.35であり、さらにXは0.9から0.99である。
本発明の光記録媒体用の記録層では、銅シリコン共晶点の成分(CuSi)を利用し、記録層がレーザー光照射を受け、相変化が生じる速度を高めることができる。さらに、同時に記録層が非晶質相から結晶相に変化する相変化温度を低下させる。
ここで、前述したMは抗腐食性元素であり、銅金属に酸化作用が生じるのを防止することができる。さらに、(CuSi1−X合金の相変化温度を150℃から425℃にすることにより、高倍速の光記録媒体における記録層の合金材料として適合させる。
好ましくは、前述した記録層は、前記合金ターゲットをスパッタリングすることにより形成することができる。
前記目的を達成するため、本発明は光記録媒体も提供する。これは、基板、当該基板上に設けられる反射層、当該反射層上に設けられる第1誘電体層、当該第1誘電体層上に設けられる二重記録層、当該二重記録層上に設けられる第2誘電体層、および当該第2誘電体層上に設けられる保護層を含む。このうち、当該二重記録層は非晶質シリカ層および合金材料層を含み、当該合金材料層は(CuSi1−X合金からなる。式中、Mはニッケル、クロム、モリブデンまたはチタンであり、aは0.65から0.75であり、bは0.25から0.35であり、さらにXは0.9から0.99である。
ここで、前述した二重記録層における非晶質シリカ層および合金材料層は、上下に置換することができる。
本発明の光記録媒体の実施態様において、当該非晶質シリカ層は当該第1誘電体上に設けることができ、さらに当該合金材料層は、当該非晶質シリカ層および第2誘電体層の間に設けることができる。あるいは、本発明の光記録媒体の別の実施態様において、当該合金材料層は当該第1誘電体層上に設けることができ、さらに当該非晶質シリカ層は、当該合金材料層および当該第2誘電体層の間に設けることができる。
好ましくは、前述した基板はPC基板でよい。
好ましくは、前述した反射層は、純粋な銀金属、銀合金、純粋な金金属、金合金、アルミニウム合金または銅合金でよい。
好ましくは、前述した第1誘電体層および第2誘電体層は、硫化亜鉛(ZnS)、硫化亜鉛−二酸化ケイ素(ZnS−SiO)、五酸化二タンタル(Ta)、酸化インジウムスズ(Indium Tin Oxide、ITO)、窒化ケイ素(Si)、酸化ケイ素(SiO)、三酸化二アルミニウム(Al)、窒化アルミニウム(AlN)、炭化ケイ素(SiC)、窒化ゲルマニウム(Ge)、窒化チタン(Ti)または酸化イットリウム(Y)でよい。
好ましくは、当該保護層は二酸化セリウム−三酸化二アルミニウム(CeO−Al)、ゲルマニウムクロム合金(GeCr)、二酸化チタン(TiO)または酸化インジウムスズ(Indium Tin Oxide、ITO)でよい。
好ましくは、前述した二重記録層の厚さは、5nmから30nmでよい。
好ましくは、当該合金材料層の厚さは、2nmから30nmでよい。
好ましくは、当該反射層の厚さは、80nmから120nmである。
好ましくは、当該反射層、第1誘電体層、二重記録層、第2誘電体層および保護層の厚さは、総合すると10nmから220nmである。
前記目的を達成するため、本発明はさらに、前述したような記録媒体用の記録層を含むブルーレイディスクを提供する。
好ましくは、前述したブルーレイディスクは、前記光記録媒体と同じ層状構造を有することができる。
好ましくは、前述したブルーレイディスクは、1回書き込み型のブルーレイディスクである。
好ましくは、前述したブルーレイディスクの焼き込み速度は、6X(216Mbit/s)以上に達することができる。
上記をまとめると、本発明は相変化温度が150℃から425℃である(CuSi1−X合金材料を設計し、この(CuSi1−X合金材料を光記録媒体の記録層の材料とし、光記録媒体が低温下で自発的反応および酸化反応を起こさないようにすることができる。また、高倍速の焼き込み(接触時間が短い)下において、青色レーザー光により相変化を迅速に生じさせることができ、高い安定性を有し、高倍速の焼き込みが可能な光記録媒体の記録層の材料となる。
図1は、本発明の実施例2における(Cu0.7Si0.30.95Ni0.05合金ターゲットの金属組織図である。 図2は、本発明の実施例6における(Cu0.7Si0.30.98Cr0.02合金ターゲットの金属組織図である。 図3は、本発明の実施態様における、光記録媒体の層状構造の概要図である。 図4は、本発明の別の実施態様における、光記録媒体の層状構造の概要図である。 図5は、実施例2、4、6および比較例2の光記録媒体の、異なる温度下におけるその場反射率の結果図である。
以下に、具体的実施例により本発明の実施方式を説明する。当業者は、本明細書の内容を通して、本発明で達成しうる長所および効果を容易に理解することができる。さらに本発明の精神から逸脱しない範囲で行われる各種の修飾および変更は、本発明を実施または応用した内容である。
まず、本発明の作製工程を説明する。
1.記録層用の合金ターゲットの作製
a.実施例1:(Cu0.65Si0.350.95Ni0.05合金ターゲット
848.5gの銅粉末、201.9gのケイ素粉末および63.5gのニッケル粉末を均等に混合し、温度が600〜800℃、圧力が約500barの条件下において、加熱プレスを3時間行い、(Cu0.65Si0.350.95Ni0.05合金ターゲットを作製した。
このうち、銅含量は(Cu0.65Si0.350.95Ni0.05合金全体の61.75at%を占め、ケイ素含量は(Cu0.65Si0.350.95Ni0.05合金全体の33.25at%を占め、ニッケル含量は(Cu0.65Si0.350.95Ni0.05合金全体の5at%を占めた。
b.実施例2:(Cu0.7Si0.30.95Ni0.05合金ターゲット
939.2gの銅粉末、177.9gのケイ素粉末および65.2gのニッケル粉末を均等に混合し、温度が600〜800℃、圧力が約500barの条件下において、加圧プレスを3時間行い、(Cu0.7Si0.30.95Ni0.05合金ターゲットを作製した。
このうち、銅含量は(Cu0.7Si0.30.95Ni0.05合金全体の66.5at%を占め、ケイ素含量は(Cu0.7Si0.30.95Ni0.05合金全体の28.5at%を占め、ニッケル含量は(Cu0.7Si0.30.95Ni0.05合金全体の5at%を占めた。
図1に示すように、当該灰色相は合金ターゲットの基相であり、主に銅シリコン合金からなる。当該黒色相は合金ターゲットの化合物相であり、主にシリコンニッケル合金からなる。
c.実施例3:(Cu0.75Si0.250.95Ni0.05合金ターゲット
1035gの銅粉末、152.5gのケイ素粉末および67.1gのニッケル粉末を均等に混合し、温度が600〜800℃、圧力が約500barの条件下において、加圧プレスを3時間行い、(Cu0.75Si0.250.95Ni0.05合金ターゲットを作製した。
このうち、銅含量は(Cu0.75Si0.250.95Ni0.05合金全体の71.25at%を占め、ケイ素含量は(Cu0.75Si0.250.95Ni0.05合金全体の23.75at%を占め、ニッケル含量は(Cu0.75Si0.250.95Ni0.05合金全体の5at%を占めた。
d.実施例4:(Cu0.7Si0.30.98Ni0.02合金ターゲット
962.1gの銅粉末、182.2gのケイ素粉末および25.9gのニッケル粉末を均等に混合し、温度が600〜800℃、圧力が約500barの条件下において、加熱プレスを3時間行い、(Cu0.7Si0.30.98Ni0.02合金ターゲットを作製した。
このうち、銅含量は(Cu0.7Si0.30.98Ni0.02合金全体の68.6at%を占め、ケイ素含量は(Cu0.7Si0.30.98Ni0.02合金全体の29.4at%を占め、ニッケル含量は(Cu0.7Si0.30.98Ni0.02合金全体の2at%を占めた。
e.実施例5:(Cu0.65Si0.350.95Cr0.05合金ターゲット
845.4gの銅粉末、201.2gのケイ素粉末および56gのクロム粉末を均等に混合し、温度が600〜800℃、圧力が約500barの条件下において、加熱プレスを3時間行い、(Cu0.65Si0.350.95Cr0.05合金ターゲットを作製した。
このうち、銅含量は(Cu0.65Si0.350.95Cr0.05合金全体の61.75at%を占め、ケイ素含量は(Cu0.65Si0.350.95Cr0.05合金全体の33.25at%を占め、クロム含量は(Cu0.65Si0.350.95Cr0.05合金全体の5at%を占めた。
f.実施例6:(Cu0.7Si0.30.98Cr0.02合金ターゲット
960.6gの銅粉末、182gのケイ素粉末および22.9gのクロム粉末を均等に混合し、温度が600〜800℃、圧力が約500barの条件下において、加熱プレスを3時間行い、(Cu0.7Si0.30.98Cr0.02合金ターゲットを作製した。
このうち、銅含量は(Cu0.7Si0.30.98Cr0.02合金全体の68.6at%を占め、ケイ素含量は(Cu0.7Si0.30.98Cr0.02合金全体の29.4at%を占め、クロム含量は(Cu0.7Si0.30.98Cr0.02合金全体の2at%を占めた。
図2に示すように、当該淡灰色相は合金ターゲットの基相であり、主に銅シリコン合金からなる。当該濃灰色相は合金ターゲットの化合物相であり、主にシリコンクロム合金からなる。
g.実施例7:(Cu0.75Si0.250.95Cr0.05合金ターゲット
1031gの銅粉末、151.9gのケイ素粉末および59.2gのクロム粉末を均等に混合し、温度が600〜800℃、圧力が約500barの条件下において、加熱プレスを3時間行い、(Cu0.75Si0.250.95Cr0.05合金ターゲットを作製した。
このうち、銅含量は(Cu0.75Si0.250.95Cr0.05合金全体の71.25%を占め、ケイ素含量は(Cu0.75Si0.250.95Cr0.05合金全体の23.75%を占め、ニッケル含量は(Cu0.75Si0.250.95Cr0.05合金全体の5%を占めた。
h.実施例8:(Cu0.7Si0.30.98Mo0.02合金ターゲット
955.8gの銅粉末、181gのケイ素粉末および42.1gのモリブデン粉末を均等に混合し、温度が600〜800℃、圧力が約500barの条件下において、加熱プレスを3時間行い、(Cu0.7Si0.30.98Mo0.02合金ターゲットを作製した。
このうち、銅含量は(Cu0.7Si0.30.98Mo0.02合金全体の68.6at%を占め、ケイ素含量は(Cu0.7Si0.30.98Mo0.02合金全体の29.4at%を占め、モリブデン含量は(Cu0.7Si0.30.98Mo0.02合金全体の2at%を占めた。
i.実施例9:(Cu0.7Si0.30.98Ti0.02合金ターゲット
953.1gの銅粉末、180.5gのケイ素粉末および20.9gのチタン粉末を均等に混合し、温度が600〜800℃、圧力が約500barの条件下において、加熱プレスを3時間行い、(Cu0.7Si0.30.98Ti0.02合金ターゲットを作製した。
このうち、銅含量は(Cu0.7Si0.30.98Ti0.02合金全体の68.6at%を占め、ケイ素含量は(Cu0.7Si0.30.98Ti0.02合金全体の29.4at%を占め、チタン含量は(Cu0.7Si0.30.98Ti0.02合金全体の2at%を占めた。
j.比較例1:(Cu0.7Si0.30.89Ni0.11合金ターゲット
892.4gの銅粉末、169.0gのケイ素粉末および145.6gのニッケル粉末を均等に混合し、温度が600〜800℃、圧力が約500barの条件下において、加熱プレスを3時間行い、(Cu0.7Si0.30.98Ti0.02合金ターゲットを作製した。
このうち、銅含量は(Cu0.7Si0.30.89Ni0.11合金全体の62.3at%を占め、ケイ素含量は(Cu0.7Si0.30.89Ni0.11合金全体の26.7at%を占め、チタン含量は(Cu0.7Si0.30.89Ni0.11合金全体の11at%を占めた。
2.光記録媒体の作製
図3を参照されたい。まず、PC基板1を提供する。続いて、当該PC基板1上に、順番に純銀の反射層2およびZnS−SiOの第1誘電体層3が形成される。ここで、PC基板1の厚さは約1.1mmであり、当該反射層2の厚さは100nmであり、当該第1誘電体層3の厚さは15から50nmである。
続いて、前記作製方法で得られた(CuSi1−X合金ターゲットを使用し、圧力が3mトルの真空空洞において、当該第1誘電体層3上に、厚さが約2nmから30nmの(CuSi1−Xの合金材料層41をスパッタリング形成する。その後、さらに(CuSi1−Xの合金材料層41上に非晶質シリカ層42を堆積させ、二重記録層4の厚さは約5nmから50nmとなる。
その後、二重記録層4上に、順番にZnS−SiOの第2誘電体層5、CeO−Alの保護層6が形成され、光記録媒体の作製が完了する。このうち、第2誘電体層5の厚さは約15nmから50nmであり、保護層6の厚さは約2nmから10nmである。
このほか、本発明の別の実施態様の光記録媒体においては、当該非晶質シリカ層42を第1誘電体層3上に設けてもよく、さらに当該非晶質シリカ層42上に(CuSi1−Xの合金材料層41が形成される。詳細な光記録媒体の層状構造を図4に示す。
次に、各実施例および比較例における、光記録媒体用の記録層の相変化温度は、下表に示す通りである。
上の表を参照されたい。上の表に示すように、比較例1の二重記録層の相変化温度は243℃および441℃である。この種の合金材料を使用して、光記録媒体の二重記録層の材料とするとき、光記録媒体の高倍速記録では、比較的短い時間内で相変化を生じさせる必要があるため、相変化温度が高すぎると完全な結晶化反応が起こらず、光記録媒体の記録動作が不完全となり、電気信号に影響を及ぼす。したがって、比較例1の合金スパッタリングターゲットを使用して形成された合金材料層は、高倍速記録の1回書き込み型ブルーレイディスクの作製に適さない。
比較例2の二重記録層の第1相変化温度が150℃より低く、銅金属の自発的反応および酸化反応が起こりやすく、光記録媒体のその場反射率の強度が比較的低くなる。これは、比較例2の記録層の材料が高倍速光記録媒体の記録層の材料として適さないことを示す。
上の表を参照されたい。比較例3の二重記録層の相変化温度は高過ぎであり、記録層を非晶質相から結晶相に迅速に変化させることができず、したがって、高倍速光記録媒体の記録層の材料として適さない。
このほか、上の表および図5を併せて参照されたい。実施例2、実施例4および実施例6の二重記録層は、その第1相変化温度および第2相変化温度がともに150℃から425℃の間にあるため、高い安定性を有し、高倍速焼き込みが可能な光記録媒体の記録層の材料とすることができる。図5に示すように、比較例2のその場反射率の強度と比較して、実施例2、実施例4および実施例6の二重記録層は300℃から425℃の間で、比較的強い強度のその場反射率を有することができる。実験結果により、本発明の(CuSi1−X合金は、確実に光記録媒体の二重記録層の材料とすることができ、さらに光記録媒体(例えばブルーレイディスク)の焼き込み速度が大幅に上昇することが証明された。
上記実施例は、説明しやすいように例を挙げたにすぎない。本発明で主張する権利の範囲は、出願する特許請求の範囲を基準とするべきであり、上記実施例に制限されない。
1 基板
2 反射層
3 第1誘電体層
4 二重記録層
41 合金材料層
42 非晶質シリカ層
5 第2誘電体層
6 保護層

Claims (7)

  1. (CuSi1−X合金からなる記録層用の合金ターゲットであって、式中、Mはニッケル、クロム、モリブデンまたはチタンであり、Xは0.9から0.99であり、aは0.65から0.75であり、bは0.25から0.35である、記録層用の合金ターゲット。
  2. (CuSi1−X合金からなる光記録媒体用の記録層であって、式中、Mはニッケル、クロム、モリブデンまたはチタンであり、Xは0.9から0.99であり、aは0.65から0.75であり、bは0.25から0.35である、光記録媒体用の記録層。
  3. 基板と
    当該基板上に設けられる反射層と、
    当該反射層上に設けられる第1誘電体層と、
    当該第1誘導体層上に設けられる二重記録層と、
    当該二重記録層上に設けられる第2誘電体層と、
    当該第2誘電体層上に設けられる保護層と、
    を含み、このうち当該二重記録層が非晶質シリカ層および合金材料層を含み、当該合金材料層が(CuSi1−X合金からなり、式中、Mはニッケル、クロム、モリブデンまたはチタンであり、Xは0.9から0.99であり、aは0.65から0.75であり、bは0.25から0.35である、光記録媒体。
  4. 当該非晶質シリカ層が当該反射層上に設けられ、当該合金材料層が当該非晶質シリカ層および当該第2誘電体層の間に設けられる、請求項3に記載の光記録媒体。
  5. 当該合金材料層が当該反射層上に設けられ、当該非晶質シリカ層が当該合金材料層および当該第2誘電体層の間に設けられる、請求項3に記載の光記録媒体。
  6. 当該二重記録層の厚さが5nmから30nmである、請求項3に記載の光記録媒体。
  7. 請求項2に記載の光記録媒体用の記録層を含む、ブルーレイディスク。
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