JP2014091246A - 射出成形機並びに可塑化スクリュ - Google Patents

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Abstract

【課題】可塑化スクリュの短縮化による成形機全体の小型化が、有利に実現可能な射出成形機を提供する。
【解決手段】可塑化スクリュ88を、先端に向かって次第に小径化するスクリュ軸94のテーパ状外周面にフライト95を設けて構成する一方、可塑化スクリュ88のスクリュ軸94のテーパ状外周面に対応したテーパ状内周面を有するテーパ部70を含んで、可塑化シリンダ66を構成し、そして、かかる可塑化シリンダ66のテーパ部70内に、可塑化スクリュ88を挿入配置して、構成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、射出成形機と可塑化スクリュとに係り、特に、可塑化シリンダ内で可塑化溶融された樹脂材料を、射出シリンダ内に送り出して、射出シリンダ内に挿入配置された射出プランジャの前進移動により、射出シリンダ内の溶融樹脂材料を射出ノズルを通じて射出するように構成した射出成形機の新規な構造と、そのような射出成形機の可塑化シリンダ内に挿入配置される可塑化スクリュの改良とに関するものである。
従来から、射出成形機の一種として、樹脂材料を可塑化溶融する可塑化部と、かかる可塑化部にて可塑化溶融された樹脂材料を成形型のキャビティ内に射出する、可塑化部とは別個の部材からなる射出部とが、連結部にて互い連結されてなる構造のものが知られている。この射出成形機は、例えば、特開2009−6525号公報(特許文献1)等に明らかにされるように、吐出口が先端部に設けられると共に、可塑化スクリュが内部に回転可能に挿入配置された、可塑化部としての可塑化シリンダと、射出ノズルが先端部に設けられると共に、射出プランジャが内部に軸方向に進退可能に挿入配置された、射出部としての射出シリンダと、可塑化シリンダの吐出口と射出シリンダとを連通する、連結部としての連通路とを有して、構成されている。そして、かかる射出成形機においては、可塑化シリンダ内に供給された樹脂材料が、可塑化スクリュの回転によって可塑化溶融されると共に、かかる溶融樹脂材料が、吐出口から連通路を通じて射出シリンダ内に送り出されて、射出シリンダ内で、一旦、貯留され、その後、この射出シリンダ内に貯留された溶融樹脂材料が、射出プランジャの前進によって、射出ノズルから射出されるようになっている。
ところで、そのような射出成形機の可塑化シリンダ内に挿入配置される可塑化スクリュは、一般に、外径が、軸方向において部分的に異なる丸棒状のスクリュ軸の外周面にフライトが一体形成されて構成されており、また、かかる可塑化スクリュには、供給部と圧縮部と計量部の三つの部分が設けられている。供給部は、スクリュ軸の基端側に位置する小径の円筒状外周面部分にフライトが設けられた、可塑化スクリュの基端側部分からなり、ホッパを通じて可塑化シリンダ内に供給された樹脂材料を予熱しつつ、圧縮部側に移送する役割を有している。また、圧縮部は、スクリュ軸の軸方向中間部に位置する、先端側に向かって次第に大径化するテーパ状外周面部分にフライトが設けられた、可塑化スクリュの軸方向中間部分からなっている。そして、この圧縮部は、供給部から移送された樹脂材料を、可塑化シリンダの内周面とスクリュ軸の外周面との間で、先端側にいくに従って徐々に圧縮しつつ、かかる樹脂材料に対して、可塑化スクリュの回転による剪断作用と、可塑化シリンダに外装されたヒータによる外部加熱とを加えて、樹脂材料を可塑化溶融する役割を有している。更に、計量部は、スクリュ軸の先端側に位置する大径の円筒状外周面部分にフライトが設けられた、可塑化スクリュの先端側部分からなり、圧縮部で可塑化溶融された樹脂材料を混練して、均質化する役割を有している。
かくして、射出成形機においては、上記の如き役割を有する供給部と圧縮部と計量部とが可塑化スクリュに設けられていることにより、樹脂材料が、可塑化シリンダ内で、より確実に且つ効率的に可塑化溶融されるようになっている。しかしながら、その反面、可塑化スクリュが供給部と圧縮部と計量部の三つの部分からなっていることが、可塑化スクリュ、ひいては射出成形機全体の小型化の妨げともなっている。
すなわち、従来の可塑化スクリュに設けられる供給部と圧縮部と計量部は、スクリュ軸方向に並んで配置されている。しかも、樹脂材料が可塑化シリンダ内を可塑化スクリュの回転によって流動していく間に、可塑化スクリュの供給部と圧縮部と計量部とが、それぞれの役割を確実に果たすには、可塑化シリンダ内における可塑化スクリュの供給部と圧縮部と計量部のそれぞれでの樹脂材料の流路長さが十分に確保されている必要がある。そこで、従来の可塑化スクリュでは、供給部と圧縮部と計量部の軸方向長さが、上記の要求を満足し得る程度において、それぞれ十分に長くされている。
このため、可塑化シリンダと射出シリンダとを有する従来の射出成形機にあっては、可塑化スクリュ全体の軸方向長さが必然的に長くされており、また、そのような可塑化スクリュが内部に挿入配置される可塑化シリンダも長尺なものとなっていた。そして、それによって、射出成形機全体も大型化してしまうことが避けられなかったのである。
なお、可塑化シリンダ内における可塑化スクリュの供給部と圧縮部と計量部のそれぞれでの樹脂材料の流路長さを十分に確保しつつ、可塑化スクリュの軸方向長さを短縮化するには、可塑化スクリュのスクリュ軸の外径:Dを大きくして、スクリュ軸の外径:Dに対する軸方向長さ:Lの比:L/Dを小さくすることが考えられる。しかしながら、そうした場合には、以下の如き問題が生ずる可能性がある。
すなわち、従来の可塑化スクリュのスクリュ軸の外径:Dを大きくした場合、可塑化シリンダ内を可塑化スクリュの計量部の先端にまで移送された溶融樹脂材料は、計量部の先端のスクリュ溝内から、可塑化スクリュのスクリュ軸の先端面と可塑化シリンダの先端部の内面との間の隙間にて形成される先端側樹脂流路内を流動して、可塑化シリンダの吐出口に到達するようになる。しかしながら、スクリュ軸の先端面にはフライトが設けられておらず、また、可塑化シリンダの先端面にはヒータが外装されていない。それ故、先端側樹脂流路内を流動する溶融樹脂材料に対しては、可塑化スクリュの回転による剪断作用が何等加えられることがなく、また、ヒータによる外部加熱も十分に加えられない。しかも、先端側樹脂流路は、スクリュ軸の外径:Dが大きくなればなる程、その流路長さが必然的に長くなる。従って、従来の可塑化スクリュを、単に大径化しただけの場合には、溶融樹脂材料が、可塑化スクリュの計量部から、可塑化スクリュの先端面と可塑化シリンダの先端部の内面との間に形成される先端側樹脂流路内を通って、可塑化シリンダの吐出口に到達するまでの間に、先端側樹脂流路内で冷えてしまって、溶融樹脂材料の流動性が低下し、その結果、可塑化シリンダの吐出口から射出シリンダへの連通路を通じてのスムーズな送出しが困難となる事態が生ずる恐れがあるのである。
特開2009−6525号公報
ここにおいて、本発明は、上記した事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、可塑化シリンダと射出シリンダとそれらを相互に連通する連通路とを備えた射出成形機において、可塑化シリンダ内で可塑化溶融された樹脂材料の吐出口から射出シリンダへの連通路を通じてのスムーズな送出しを何等損なうことなく、可塑化スクリュの軸方向長さの短縮化を有利に図ることができ、以て、射出成形機全体の小型化を効果的に達成し得るように改良された構造を提供することにある。また、本発明は、可塑化シリンダ内で可塑化溶融された樹脂材料の吐出口から射出シリンダへの連通路を通じてのスムーズな送出しを何等損なうことなく、軸方向長さの短縮化が有利に図られ得る可塑化スクリュを提供することをも、その解決課題とするものである。
そして、本発明にあっては、かかる課題の解決のために、吐出口が先端部に設けられると共に、可塑化スクリュが内部に回転可能に挿入配置された可塑化シリンダと、射出ノズルが先端部に設けられると共に、射出プランジャが内部に軸方向に進退可能に挿入配置された射出シリンダと、該可塑化シリンダの該吐出口と該射出シリンダとを連通する連通路とを備え、該可塑化シリンダ内に供給された樹脂材料を、該可塑化スクリュの回転によって可塑化溶融すると共に、かかる溶融樹脂材料を、該吐出口から該連通路を通じて、該射出シリンダ内に送り出して、該射出シリンダ内に貯留する一方、該射出シリンダ内に貯留された該溶融樹脂材料を、該射出プランジャの前進により、該射出ノズルから射出するように構成された射出成形機において、前記可塑化スクリュのスクリュ軸が、先端に向かって次第に小径化するテーパ状の外周面を有し、該スクリュ軸の該テーパ状外周面にフライトが設けられて、該可塑化スクリュが構成されている一方、前記可塑化シリンダが、該スクリュ軸のテーパ状外周面に対応したテーパ状の内周面を有するテーパ部を備えてなり、そして、該可塑化スクリュが、該可塑化シリンダの該テーパ部内に挿入配置されていることを特徴とする射出成形機を、その要旨とするものである。
なお、本発明の有利な態様の一つによれば、前記可塑化スクリュのスクリュ軸の外周面のうち、該可塑化スクリュの先端側に位置する外周面部分のテーパ角度と、基端側に位置する外周面部分のテーパ角度とが互いに同一の大きさとされる一方、それら先端側外周面部分と基端側外周面部分の間の軸方向中間に位置する外周面部分のテーパ角度が、該先端側外周面部分と該基端側外周面部分のテーパ角度よりも小さくされ、更に、前記可塑化シリンダの前記テーパ部の内周面のテーパ角度が、該可塑化スクリュのスクリュ軸の該先端側外周面部分と該基端側外周面部分のテーパ角度と同一の大きさとされる。
また、本発明の好ましい態様の一つによれば、前記可塑化スクリュの先端部に、スクリュヘッドが設けられる一方、該スクリュヘッドよりも前記吐出口側に位置する前記可塑化シリンダ部分と、該スクリュヘッドよりも該吐出口側とは反対側に位置する該可塑化シリンダ部分とを相互に連通する樹脂流路が、該スクリュヘッドの先端側において開口する先端側開口部と、該スクリュヘッドの基端側において開口する基端側開口部とを有して、該可塑化シリンダ内に設けられ、更に、前記連通路内から該吐出口に向かって前記溶融樹脂材料が逆流したときに、該溶融樹脂材料の流動圧により、前記樹脂流路内を前記基端側開口部に向かって移動して、該基端側開口部を閉塞することにより、該樹脂流路内での該溶融樹脂材料の流通を遮断して、前記可塑化シリンダ内への該溶融樹脂材料の逆流を防止する逆止弁が、該スクリュヘッドに設けられることとなる。
そして、本発明にあっては、可塑化シリンダと射出シリンダとを備え、該可塑化シリンダ内で可塑化溶融された溶融樹脂材料を、該可塑化シリンダと該射出シリンダとを連通する連通路を通じて、該射出シリンダ内に送り出して、該射出シリンダ内に貯留する一方、該射出シリンダ内に貯留された該溶融樹脂材料を、該射出シリンダ内に挿入配置された射出プランジャの前進により、該射出シリンダの先端部に設けられた射出ノズルから射出するように構成された射出成形機における前記可塑化シリンダ内に、回転可能に挿入配置される可塑化スクリュであって、先端に向かって次第に小径化するテーパ状の外周面を備えたスクリュ軸を有すると共に、該スクリュ軸の該テーパ状外周面にフライトが設けられて構成されていることを特徴とする可塑化スクリュをも、また、その要旨とするものである。
なお、本発明の望ましい態様の一つによれば、前記スクリュ軸のテーパ状外周面のうち、先端側に位置する外周面部分のテーパ角度と、基端側に位置する外周面部分のテーパ角度とが互いに同一の大きさとされる一方、それら先端側外周面部分と基端側外周面部分の間の軸方向中間に位置する外周面部分のテーパ角度が、該先端側外周面部分と該基端側外周面部分のテーパ角度よりも小さくされる。
また、本発明の好適な態様の一つによれば、前記スクリュ軸の先端部にスクリュヘッドが設けられる一方、該スクリュヘッドに逆止弁が設けられる。
すなわち、本発明に従う射出成形機においては、可塑化スクリュのスクリュ軸の外周面がテーパ形状とされている。それ故、そのような可塑化スクリュのスクリュ軸における供給部の最大外径と圧縮部の最大外径と計量部の最大外径とを、従来の可塑化スクリュのスクリュ軸における供給部の外径と圧縮部の外径と計量部の外径よりも、それぞれ、十分に大きく為すことができる。そして、それによって、可塑化シリンダ内における可塑化スクリュの供給部と圧縮部と計量部のそれぞれでの樹脂材料の流路長さを必要な大きさに維持しつつ、可塑化スクリュの供給部と圧縮部と計量部のそれぞれの軸方向長さを、有利に短くすることができる。
また、かかる射出成形機では、スクリュ軸のテーパ状外周面が、先端に向かって次第に小径化するテーパ形状を呈しており、そして、そのような可塑化スクリュが、スクリュ軸のテーパ状外周面に対応したテーパ状内周面を有する可塑化シリンダのテーパ部内に挿入配置されている。それ故、可塑化スクリュの計量部の先端に到達した溶融樹脂材料が、計量部の先端のスクリュ溝内から、可塑化シリンダの先端に設けられた吐出口に対して、特別な樹脂流路を経ることなく、直接に導かれるようになる。そして、それにより、従来の可塑化スクリュのスクリュ軸の外径:Dを、単に大きくしただけの場合とは異なって、溶融樹脂材料が、計量部を経て、吐出口に到達するまでの間、かかる溶融樹脂材料に対して、可塑化スクリュの回転による剪断作用が十分に加えられる。また、可塑化シリンダにヒータ等が外装されている場合には、溶融樹脂材料が、計量部を経て、吐出口に到達すまでの間、かかる溶融樹脂材料に対して、ヒータ等により効率的に且つ確実に加熱される。その結果、溶融樹脂材料が計量部の先端のスクリュ溝内から吐出口に導かれるまでの間に、溶融樹脂材料の温度が低下して、溶融樹脂材料の流動性が低下するようなことが、効果的に回避され得る。
従って、本発明に従う射出成形機にあっては、可塑化シリンダ内で可塑化溶融された樹脂材料の吐出口から射出シリンダへの連通路を通じてのスムーズな送出しを安定的に確保しつつ、可塑化スクリュの軸方向長さの短縮化が有利に図れ得る。そして、それによって、可塑化シリンダ、更には射出成形機全体の小型化が効果的に達成され得ることとなるのである。
そして、本発明に従う可塑化スクリュにあっては、可塑化シリンダ内で可塑化溶融された樹脂材料の吐出口から射出シリンダへの連通路を通じてのスムーズな送出しを何等妨げることなく、軸方向長さの短縮化が有利に図られ得る。そして、その結果として、可塑化シリンダ、更には射出成形機の小型化を有利に実現することが可能となる。
本発明に従う構造を有する射出成形機の一実施形態の要部を示す断面説明図である。 図1に示された射出成形機の一部を拡大して示す説明図である。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
先ず、図1には、本発明に従う構造を有する射出成形機の一実施形態の一部が、その断面形態において示されている。かかる図1から明らかなように、本実施形態の射出成形機は、型締装置10と、成形型12と、射出装置14と、それらを支持乃至は固定する基台16とを有して、構成されている。
より具体的には、型締装置10は、固定盤18と、固定盤18から延び出した複数(図1には2本のみを示す)のタイバー20,20と、固定盤18と対向する可動盤22とを有している。固定盤18は、基台16上に固定されている。可動盤22は、タイバー20,20に案内されつつ、固定盤18に対して、固定盤18との対向方向(図1の左右方向)において接近乃至離隔し得るように、基台16上に配置されている。また、そのような可動盤22の固定盤18との対向側とは反対側の面には、ラム24が取り付けられている。このラム24は、図示しない型締シリンダによって、可動盤22と固定盤18との対向方向において突出乃至引込作動させられるようになっている。そして、かかるラム24の突出作動に伴って、可動盤22が、固定盤18に接近移動する一方、ラム24の引込作動に伴って、可動盤22が、固定盤18から離隔移動するようになっている。
成形型12は、互いに対向配置された固定型26と可動型28とを有している。そして、固定型26が、固定盤18の可動盤22との対向面に取り付けられている一方、可動型28が、可動盤22の固定盤18との対向面に取り付けられている。かくして、前記ラム24の突出作動に伴う可動盤22の固定盤18への接近移動により、可動型28が、固定型26に対して、固定盤26との対向方向(図1の左右方向)において接近移動して、それら可動型28と固定型26との型締め(型閉じ)が行われるようになっている。また、前記ラム24の引込作動に伴う可動盤22の固定盤18からの離隔移動により、可動型28が固定型26から離隔移動して、可動型28と固定型26との型開きが行われるようになっている。
さらに、可動型28の固定型26との型合せ面(対向面)には、キャビティ形成凹所30が設けられている。そして、可動型28と固定型26との型締めにより、キャビティ形成凹所30が、固定型26の可動型28との型合せ面(対向面)にて閉塞されて、それら固定型26と可動型28との間に、成形キャビティ31が形成されるようになっている。
また、固定型26の可動型28との型合せ面とは反対側の面(固定盤18への取付面)には、後述する射出シリンダ38の先端部に設けられる射出ノズル62の先端面が当接するノズルタッチ面32が設けられている。更に、かかる固定型26には、スプルー33が形成されている。このスプルー33は、固定型26を貫通して設けられ、ノズルタッチ面32において開口する開口部を通じて、成形キャビティ31内を外部に連通させている。
一方、射出装置14は、樹脂材料を可塑化溶融する可塑化部34と、この可塑化部34で可塑化溶融された樹脂材料を、成形型12内に形成された成形キャビティ32に射出する射出部36とを有している。そして、本実施形態では、かかる射出装置14のうち、特に、可塑化部34が、従来には見られない特別な構造をもって構成されているのである。
すなわち、射出部36は、射出シリンダ38を有している。この射出シリンダ38は、全体として、両側有底の円筒形状を呈している。そして、基台16上において、型締装置10の固定盤18を間に挟んで可動盤22側とは反対側に配置されて、取付ステー40を介して、基台16に固定されている。
より具体的には、かかる射出シリンダ38は、固定盤18に向かって水平に延びる円筒部42と、この円筒部42の両側開口部のうち、固定盤18側に向かって開口する開口部を閉塞する先端側底壁部44と、固定盤18側とは反対側に向かって開口する開口部を閉塞する基端側底壁部46とを有している。また、そのような射出シリンダ38にあっては、先端側底壁部44が、基端側底壁部46よりも厚肉とされて、この先端側底壁部44に対して、射出孔48が設けられている。かかる射出孔48は、円筒部42の内孔に連通して、先端側底壁部44の外面において開口しており、円筒部42の内孔よりも十分に小さな径を有している。
そして、射出シリンダ38の円筒部42の内孔内には、射出プランジャ50が挿入配置されている。この射出プランジャ50は、円筒部42の内孔の先端側に、円筒部42の内周面に対して摺動可能に配置されたプランジャヘッド52と、かかるプランジャヘッド52から基端側底壁部46に向かって水平に延びるプランジャロッド54とを有している。プランジャロッド54は、射出シリンダ38の基端側底壁部46の外面に固設されたプランジャ作動装置56に取り付けられている。このプランジャ作動装置56は、射出プランジャ50を、射出シリンダ38の円筒部42の内孔内において、その軸方向に移動させ得る、例えば、油圧シリンダ等からなっている。
かくして、かかる射出シリンダ38においては、射出プランジャ50が、プランジャヘッド52と先端側底壁部44との間に所定の空間を形成する、予め設定された基準位置(図1に示された位置)と、プランジャヘッド52の先端面を先端側底壁部44に当接させる位置との間で、プランジャ作動装置56にて前進乃至後退移動するようになっている。そして、射出プランジャ50が、基準位置に配置されているときに、プランジャヘッド52と先端側底壁部44との間に形成される空間が、貯留スペース58とされている。
また、射出シリンダ38の円筒部42の先端側部分には、貯留スペース58に連通する貫通孔60が形成されている。この貫通孔60は、後述するように、可塑化部34(可塑化シリンダ66)から送り出された溶融樹脂材料の流路となる連通路62に連通している。これにより、連通路62を流通する溶融樹脂材料が、貫通孔60を通じて、貯留スペース58内に導入されるようになっている。
そして、そのような射出シリンダ38の先端側底壁部44の外面、つまり射出シリンダ38の先端面には、射出ノズル62が固定されている。この射出ノズル62には、それを貫通して延びるノズル孔64が設けられている。そして、かかる射出ノズル62が、ノズル孔64を、射出シリンダ38の先端側底壁部44に設けられた射出孔48に連通させた状態で、先端側底壁部44に対して、例えば、図示しない取付ボルト等にて固定されている。
また、射出シリンダ38の先端部に固定された射出ノズル62は、その先端部において、型締装置10の固定盤18を貫通し、固定型26の可動型28との型合せ面とは反対側に設けられたノズルタッチ面32に当接配置されている。そして、射出ノズル38のノズル孔64が、固定型26のノズルタッチ面32において開口するスプルー33を通じて、固定型26と可動型28との間に形成される前記成形キャビティ31に連通するようになっている。
かくして、射出シリンダ38にあっては、貫通孔60を通じて、貯留スペース58内に導入されて、貯留された溶融樹脂材料が、プランジャ作動装置56による射出プランジャ50の前進移動により、射出孔48とノズル孔64から射出されるようになっている。また、ノズル孔64から射出された溶融樹脂材料は、固定型26のスプルー33を通じて、成形キャビティ31内に充填されるようになっているのである。
一方、可塑化部34は、可塑化シリンダ66を有している。この可塑化シリンダ66は、射出シリンダ38の上方において、射出シリンダ38と並列した状態で、下傾して延びるようにされ、支持ステー68を介して、射出シリンダ38に支持されている。
そして、かかる可塑化シリンダ66は、型締装置10の固定盤18側に向かって下傾して延びる、テーパ部としてのテーパ筒部70と、このテーパ筒部70の先端(図1の左端)から固定盤18側に向かって一体的に延び出す先端円筒部72と、テーパ筒部70の先端円筒部72側とは反対の基端(図1の右端)において開口する開口部を閉塞する基端側底壁部74とを有している。
可塑化シリンダ66のテーパ筒部70は、先端に向かって次第に小径化するテーパ筒状の内周面を有するテーパ筒形状を呈している。また、このテーパ筒部70の大径側の端部(基端部)の外周面上には、ホッパ75が固設されている。更に、かかるテーパ筒部70のホッパ75の固設部位には、ホッパ75の下側開口部を通じて、ホッパ75内に連通する樹脂材料導入口76が、テーパ筒部70を貫通して形成されている。これにより、ホッパ75内に投入された樹脂材料が、樹脂材料導入口76を通じて、可塑化シリンダ66内に導入されるようになっている。また、テーパ筒部70の樹脂材料導入口76よりも小径側の部分には、バンドヒータ78,78が、テーパ筒部70の外周面に巻き付けられるようにして、外装されている。
先端円筒部72は、軸方向中間部よりもテーパ筒部70側に位置する基端側内周面部分が、テーパ筒部70内に連通する基端側開口部の径と同一内径をもって延びる円筒面とされている一方、軸方向中間部よりもテーパ筒部70側とは反対側に位置する先端側内周面部分が、先端に向かって次第に小径化するテーパ面とされている。これにより、先端円筒部72の先端側開口部の径が、テーパ筒部70内に開口する基端側開口部の径よりも十分に小さくされている。そして、そのような小径の先端側開口部が、吐出口80とされている。
また、基端側底壁部74は、テーパ筒部70の大径の基端側開口部を流体密に閉塞しており、その外面に、スクリュ駆動装置82が固設されている。ここでは、このスクリュ駆動装置82が、電動モータにて構成されている。
そして、かくの如き構造とされた可塑化シリンダ66と前記射出シリンダ38との間には、連通部材84が、介装されており、この連通部材84によって、可塑化シリンダ66と射出シリンダ38とが、相互に連結されている。
連通部材84は、所定長さを有する金属製のブロック体からなり、長さ方向の一端部において、射出シリンダ38の円筒部42の先端側部位に固定されている一方、長さ方向の他端部において、可塑化シリンダ66の先端円筒部72の先端面に固定されている。また、かかる連通部材84の内部には、細長い通孔からなる連通路86が、長さ方向に延びるように形成されている。そして、この連通路86の長さ方向一端側開口部が、可塑化シリンダ38の円筒部42の先端側部位に設けられた貫通孔60に連通している。また、かかる連通路86の長さ方向他端側開口部が、可塑化シリンダ66の先端円筒部72に形成された吐出口80に連通している。かくして、可塑化シリンダ66の吐出口80と射出シリンダ38の円筒部42の貫通孔60とが、連通部材84の連通路86を介して、相互に連通しているのである。
そして、可塑化シリンダ66内には、可塑化スクリュ88が中心軸回りに回転可能に挿入配置されている。この可塑化スクリュ88は、テーパ状スクリュ部90と、このテーパ状スクリュ部90の先端部に一体形成されたスクリュヘッド92とを有して構成されている。
より詳細には、図2に示されるように、可塑化スクリュ88のテーパ状スクリュ部90は、先端に向かって次第に小径化するテーパ状の外周面を有するスクリュ軸94を有しており、このスクリュ軸94のテーパ状外周面にフライト95が一体形成されて、構成されている。そうして、テーパ状スクリュ部90に対して、スクリュ軸94のテーパ状外周面を底面とするスクリュ溝96a,96b,96cが、螺旋状に延びるように形成されている。
そして、そのようなテーパ状スクリュ部90が、可塑化シリンダ66のテーパ筒部70内に挿入配置されている。これにより、テーパ状スクリュ部90のテーパ筒部70内への挿入下において、テーパ状スクリュ部90のスクリュ軸94の外周面と、テーパ筒部70のテーパ状の内周面との間に、テーパ筒部側樹脂流路97が、スクリュ溝96a,96b,96cに沿って螺旋状に延びるように形成されている。
また、テーパ状スクリュ部90のスクリュ軸94の大径側端面の中心部には、連結軸98が突設されている。そして、この連結軸98が、可塑化シリンダ66の基端側底壁部74に固設された、電動モータ等からなるスクリュ駆動装置82の駆動軸(図示せず)に連結されている。かくして、可塑化スクリュ88が、テーパ筒部70内において、軸方向に移動不能な状態で、スクリュ駆動装置82の駆動に基づいて回転駆動するようになっている。
また、テーパ状スクリュ部90は、軸方向の基端側部分が、供給部100とされている一方、軸方向中間部分が、圧縮部102とされ、更に、軸方向先端側部分が、計量部104とされている。そして、そのようなテーパ状スクリュ部90の供給部100が、可塑化シリンダ66のテーパ筒部70のうち、ホッパ75と樹脂材料導入口76が形成される基端側部分内に配置されている。また、圧縮部102と計量部104とが、テーパ筒部70のうち、バンドヒータ78が外装される軸方向中間部分内と先端側部分内とに、それぞれ配置されている。
さらに、テーパ状スクリュ部90においては、供給部100と計量部104のテーパ状の外周面部分のテーパ角度:θ1 が、可塑化シリンダ66におけるテーパ筒部70のテーパ状内周面のテーパ角度:θ2 と同一の大きさとされている。また、圧縮部102のテーパ状の外周面部分のテーパ角度:θ3 が、テーパ筒部70のテーパ状内周面のテーパ角度:θ2 (供給部100と計量部104のテーパ状外周面部分のテーパ角度:θ1 )よりも所定の大きさだけ小さくされている。
これによって、可塑化シリンダ66のテーパ筒部70内へのテーパ状スクリュ部90の挿入下で、テーパ状スクリュ部90における供給部100の外周面部分と、供給部100が挿入配置されるテーパ筒部70の基端側部分の内周面との間の距離、即ち、供給部100におけるスクリュ溝96aの深さ:T1 が、軸方向において一定の大きさとされている。また、圧縮部102の外周面部分と、圧縮部102が挿入配置されるテーパ筒部70の軸方向中間部分の内周面との間の距離、つまり、圧縮部102におけるスクリュ溝96bの深さ:T2 が、計量部104側に向かうに従って次第に小さくなるように構成されている。更に、計量部104の外周面部分と、テーパ筒部70の先端側部分の内周面との間の距離、つまり、計量部104におけるスクリュ溝96cの深さ:T3 が、供給部100におけるスクリュ溝96a:T1 の深さよりも小さな、一定の大きさとされている。また、テーパ状スクリュ部90のフライト95のピッチ:Pは、供給部100と圧縮部102と計量部104の何れにおいても全て同一の大きさとされている。
そして、ここでは、テーパ状スクリュ部90の軸方向長さ:S(L1+L2+L3 )が、丸棒状のスクリュ軸の外周面にフライトが一体形成された従来の可塑化スクリュの軸方向長さよりも十分に小さくされている。
また、その一方で、テーパ状スクリュ部90における供給部100の最大外径:D1 及び最小外径:D2 と、圧縮部102の最大外径:D2 及び最小外径:D3 と、計量部104の最大外径:D3 及び最小外径:D4 のうち、計量部104の最小外径:D4 を除く全てが、丸棒状のスクリュ軸の外周面にフライトが一体形成された従来の可塑化スクリュにおける供給部と圧縮部と計量部の外径よりも大なる大きさに設定されている。計量部104の最小外径:D4 、即ち、テーパ状スクリュ部90におけるスクリュ軸94の最小外径:D4 は、従来の可塑化スクリュにおける計量部の外径と同程度の大きさとされ、また、可塑化シリンダ66の先端円筒部72の内径と同程度の大きさとされている。
そして、本実施形態においては、供給部100のスクリュ溝96aと、圧縮部102のスクリュ溝96bと、計量部104のスクリュ溝96cのそれぞれの総延長長さ、換言すれば、供給部100と圧縮部102と計量部104における各テーパ筒部側樹脂流路97部分のスクリュ溝96a,96b,96cに沿った長さが、従来の可塑化スクリュの供給部と圧縮部と計量部における各樹脂流路部分長さと、それぞれ、同程度の大きさとなる条件を満たすように、供給部100における最大外径:D1 、最小外径:D2 、及び軸方向長さ:L1 と、圧縮部102における最大外径:D2 、最小外径:D3 、及び軸方向長さ:L2 と、計量部104における最大外径:D3 、最小外径:D4 、及び軸方向長さ:L3 とが、それぞれ、設定されている。
また、ここでは、上記の条件に加えて、テーパ状スクリュ部90の供給部100の最大外径:D1 に対する供給部100の軸方向長さ:L1 の比:L1 /D1 が、望ましくは0.26〜0.56程度の範囲内で、且つ供給部100の最小外径:D2 に対する供給部100の軸方向長さ:L1 の比:L1 /D2 が、好適には0.32〜0.62程度の範囲内となる条件を満たすように、供給部100の軸方向長さ:L1 と供給部100の最大外径:D1 及び最小外径:D2 とが、それぞれ、具体的に設定されている。
何故なら、上記L1 /D1 が0.26未満の値であったり、上記L1 /D2 が0.32未満の値となるように、供給部100の軸方向長さ:L1 と供給部100の最大外径:D1 及び最小外径:D2 とが設定された場合には、バンドヒータ78,78にて加熱された可塑化シリンダ66から、供給部100内の樹脂材料に対して熱が十分に伝わらず、供給部100内での樹脂材料の予熱が不充分となる恐れがあるからである。また、L1 /D1 が0.56を超える値であったり、L1 /D2 が0.62を超える値となるように、供給部100の軸方向長さ:L1 と供給部100の最大外径:D1 及び最小外径:D2 とが設定された場合には、供給部100内で、樹脂材料が過剰に予熱されて、溶融劣化してしまう可能性があるからである。
さらに、圧縮部102軸方向長さ:L2 と圧縮部102の最大外径:D2 及び最小外径:D3 も、前記した条件に加えて、テーパ状スクリュ部90の圧縮部102の最大外径:D2 に対する圧縮部102の軸方向長さ:L2 の比:L2 /D2 が、望ましくは0.27〜0.30程度の範囲内で、且つ圧縮部102の最小外径:D3 に対する圧縮部102軸方向長さ:L2 の比:L2 /D3 が、好適には0.38〜0.43程度の範囲内となる条件を満たすように、それぞれ、具体的に設定されている。
何故なら、上記L2 /D2 が0.27未満の値であったり、上記L2 /D3 が0.38未満の値となるように、圧縮部102の軸方向長さ:L2 と圧縮部102の最大外径:D2 及び最小外径:D3 とが設定された場合には、圧縮部102内での樹脂材料の溶融が不十分となる恐れがあるからである。また、L2 /D2 が0.30を超える値であったり、L2 /D3 が0.43を超える値となるように、圧縮部102の軸方向長さ:L2 と圧縮部102の最大外径:D2 及び最小外径:D3 とが設定された場合には、圧縮部102内で樹脂材料が過度に溶融して、樹脂材料の溶融劣化が生ずる可能性があるからである。
また、計量部104の軸方向長さ:L3 と計量部104の最大外径:D3 及び最小外径:D4 も、前記した条件に加えて、テーパ状スクリュ部90の計量部104の最大外径:D3 に対する計量部104の軸方向長さ:L3 の比:L3 /D3 が、望ましくは0.49〜0.53程度の範囲内で、且つ計量部104の最小外径:D4 に対する計量部104の軸方向長さ:L3 の比:L3 /D4 が、好適には1.6〜1.75程度の範囲内となる条件を満たすように、それぞれ、具体的に設定されている。
何故なら、上記L3 /D3 が0.49未満の値であったり、上記L3 /D4 が1.6未満の値となるように、計量部104の軸方向長さ:L3 と供給部100の最大外径:D3 及び最小外径:D4 とが設定された場合には、計量部104内での溶融した樹脂材料の均一化が不十分となる恐れがあるからである。また、L3 /D3 が0.53を超える値であったり、L3 /D4 が1.75を超える値となるように、計量部104の軸方向長さ:L3 と供給部100の最大外径:D3 及び最小外径:D4 とが設定された場合には、計量部104内で樹脂材料が過度に溶融されて、溶融劣化を起こす可能性があるからである。
一方、テーパ状スクリュ部90の先端部に一体形成されたスクリュヘッド92は、ヘッド本体部106と取付軸部108とからなっている。このスクリュヘッド92のヘッド本体部106は、先端に向かうに従って次第に小径化するテーパ状外周面を有している。かかるヘッド本体部106のテーパ状外周面は、可塑化シリンダ66の先端円筒部72におけるテーパ状の先端側内周面に対応したテーパ形状とされている。そして、そのようなヘッド本体106のテーパ状外周面の周方向に等間隔を隔てた複数箇所(図2には2箇所のみを示す)には、凹溝110が、ヘッド本体部106の全長に亘って、軸方向に延びるように、それぞれ形成されている。
取付軸部108は、ヘッド本体部106の大径部の径や、テーパ状スクリュ部90のスクリュ軸94の小径側端面の径よりも小径の円柱形状を呈している。そして、この取付軸部108が、ヘッド本体部106の大径側端面の中心部に対して、同軸上に延びるように一体的に突設されている。また、図示されてはいないものの、取付軸部108の先端側外周面には、雄ねじ部が形成されている。そして、かかる取付軸部108が、雄ねじ部が形成された先端部において、テーパ状スクリュ部90のスクリュ軸94の小径側端面部の中心部に設けられた、図示しない雌ねじ穴内に螺入されている。
かくして、スクリュヘッド92が、テーパ状スクリュ部90の先端部に対して、かかる先端部から突出するように、一体的に取り付けられている。そして、そのようなテーパ状スクリュ部90の先端部へのスクリュヘッド92の取付状態下において、スクリュヘッド92の取付軸部108が、スクリュ軸94の小径側端面の中心部から同軸的に延び出している。また、スクリュヘッド92のヘッド本体部106が、その大径側端面を、スクリュ軸94の小径側端面から、取付軸部108の延出長さ分だけ離間させた位置で、かかる小径側端面に対向させつつ、テーパ状スクリュ部90と同軸的に配置されている。
そして、テーパ状スクリュ部90の先端部に取り付けられたスクリュヘッド92の取付軸部108には、逆止弁としての逆止リング112が外挿されている。この逆止リング112は、円筒状の金属部材からなり、スクリュヘッド92の取付軸部108の外径よりも十分に大きな内径と、テーパ状スクリュ部90の先端面(小径側端面)からの取付軸部108の延出長さよりも所定寸法だけ短い軸方向長さとを有している。また、逆止リング112は、その外径が、可塑化シリンダ66の先端円筒部72の基端側(テーパ筒部70側)に位置する円筒状内周面部分の内径よりも僅かに小さな寸法とされている。
これにより、逆止リング112の取付軸部108への外挿状態下で、逆止リング112の内周面と取付軸部108の外周面との間に空間(隙間)が形成されるようになっていると共に、逆止リング112が、取付軸部108の軸方向に移動可能とされている。また、この逆止リング112の可動範囲は、軸方向一端面をヘッド本体部106の大径側端面(基端側端面)に当接させた位置と、軸方向他端面をテーパ状スクリュ部90の小径側端面(先端側端面)に当接させた位置との間とされている。即ち、逆止リング112の軸方向一方側の端面がヘッド本体部106の大径側端面に当接した、図2に実線で示される逆止リング112の移動位置が、取付軸部108の先端側への移動限度位置とされている。一方、逆止リング112の軸方向他方側の端面がテーパ状スクリュ部90の小径側端面に当接した、図2に二点鎖線で示される逆止リング112の移動位置が、取付軸部108の基端側への移動限度位置とされている。
そして、そのようなスクリュヘッド92が、取付軸部108に逆止リング112が外挿された状態で、可塑化シリンダ66の先端円筒部72内に、軸心回り回転可能に挿入されている。また、かかる挿入下において、スクリュヘッド92のヘッド本体部106が、そのテーパ状外周面を、先端円筒部72の吐出口80が設けられる先端側に位置するテーパ状の内周面部分に対して、軸方向に所定の距離だけ離間させて、先端円筒部72内に配置されている。更に、取付軸部108に外挿された逆止リング112が、その外周面の全周において、先端円筒部72の基端側に位置する円筒状の内周面部分に摺接しつつ、軸方向に移動可能な状態で、先端円筒部72内に配置されている。
かくして、可塑化シリンダ66の先端円筒部72内に挿入されたスクリュヘッド92におけるヘッド本体部106のテーパ状外周面と、先端円筒部72のテーパ状の先端側内周面部分との間に、吐出口80に連通するテーパ筒状空間114が形成されている。また、逆止リング112の内周面と取付軸部108の外周面との間に、取付軸部108の全周を取り囲んで、軸方向に延びる円筒状空間116が形成されている。
これにより、先端円筒部72内に、スクリュヘッド92の先端側に位置するテーパ状空間114を通じて、吐出口80に連通する先端円筒部側樹脂流路118が、ヘッド本体部106に設けられた複数の凹溝110と、取付軸部108の外周面と逆止リング112の内周面との間に形成される円筒状空間116とにて、軸方向に延びるように形成されている。また、先端円筒部側樹脂流路118のテーパ状スクリュ部90側には、先端円筒部側樹脂流路118とテーパ筒部側樹脂流路97とにそれぞれ連通する連通口120が形成されている。この連通口120は、テーパ筒部70の内周面乃至は先端円筒部72の内周面と、スクリュヘッド92の取付軸部108の外周面との間に形成される隙間(空間)、換言すれば、テーパ状スクリュ部90の小径側端面と、逆止リング112のテーパ状スクリュ部90側の端面との間に形成される空間にて、形成されている。このことから明らかなように、ここでは、先端円筒部側樹脂流路118にて、スクリュヘッドよりも吐出側に位置する可塑化シリンダ部分と、スクリュヘッドよりも吐出口側とは反対側に位置する可塑化シリンダ部分とを相互に連通する樹脂流路が構成されている。また、そのような樹脂流路の先端側開口部と、基端側開口部とが、凹溝110のテーパ筒状空間114内に向かって開口する開口部と、連通口120とにて、それぞれ構成されている。
そして、ここでは、図2に実線で示されるように、逆止リング112が、軸方向一方側の端面をヘッド本体部106の基端側端面に当接させた先端側移動限度位置に配置されているときに、先端円筒部側樹脂流路118が、連通口120を通じて、テーパ筒部側樹脂流路97に連通するようになっている。また、図2に二点鎖線で示されるように、逆止リング112が、軸方向他方側の端面をテーパ状スクリュ部90の小径側端面に当接させた基端側移動限度位置に配置されているときには、連通口120が、逆止リング112にて閉塞されて、先端円筒部側樹脂流路118とテーパ筒部側樹脂流路97との連通が遮断されるようになっている。
そして、かくの如き構造とされた本実施形態の射出成形機を用いて射出成形を実施する場合には、以下の如き工程が、順番に実施される。この射出成形の実施工程は、図1及び図2を参照しつつ、説明する。
すなわち、先ず、スクリュ駆動装置82による可塑化スクリュ88の回転駆動状態下で、所定の樹脂材料が、ホッパ75内に投入される。そして、ホッパ75内の樹脂材料が樹脂材料導入口76から、可塑化シリンダ66内に挿入配置された可塑化スクリュ88の供給部100におけるテーパ筒部側樹脂流路97部分に導入される。その後、可塑化シリンダ66内に投入された樹脂材料は、バンドヒータ78,78にて加熱された可塑化シリンダ66にて予熱されながら、可塑化スクリュ88の回転駆動により、圧縮部102のテーパ筒部側樹脂流路97部分に移送される。
次に、圧縮部102のテーパ筒部側樹脂流路97部分で、樹脂材料に対して、可塑化スクリュ88の回転による圧縮作用及び剪断作用と、バンドヒータ78による外部加熱とが加えられる。これにより、樹脂材料が、圧縮部102のテーパ筒部側樹脂流路97部分内で、可塑化溶融されて、溶融樹脂材料となる。そして、この溶融樹脂材料が、可塑化スクリュ88の回転に伴って、可塑化スクリュ88の計量部104におけるテーパ筒部側樹脂流路97部分に移送される。
その後、溶融樹脂材料が、計量部104のテーパ筒部側樹脂流路97部分で、可塑化スクリュ88の回転により、混練されて、均質化される。そして、そのような溶融樹脂材料が、可塑化スクリュ88の回転に伴って、計量部104におけるテーパ筒部側樹脂流路97部分の先端部に位置するスクリュ溝96cから、連通口120を通じて、先端円筒部72内に設けられた先端円筒部側樹脂流路118内に、直接に移送される。
このとき、テーパ筒部70内から先端円筒部72内に移送される溶融樹脂材料の流動圧により、逆止リング112が、スクリュヘッド92のヘッド本体部106側に押圧されて、移動する。これによって、連通口120によるテーパ筒部側樹脂流路97と先端円筒部側樹脂流路118との連通状態が維持される。そうして、テーパ筒部側樹脂流路97から先端円筒部側樹脂流路118内への溶融樹脂材料のスムーズな流動が、安定的に確保されるようになる。
また、ここでは、本実施形態の射出成形機が有する可塑化スクリュ88のテーパ状スクリュ部90の軸方向長さ:Sが、従来の射出成形機が有する可塑化スクリュの軸方向長さに比して、十分に小さくされているものの、可塑化スクリュ88の、少なくとも、供給部100と圧縮部102の最大外径及び最小外径と計量部104の最大外径とが、従来の可塑化スクリュよりも大きくされ、それによって、可塑化スクリュ88の外周面と可塑化シリンダ66の内周面との間に形成されるテーパ筒部側樹脂流路97のうち、供給部100と圧縮部102と計量部104のそれぞれにおけるテーパ筒部側樹脂流路97部分の各流路長さが、従来の射出成形機と略同程度の長さとされている。それ故、本工程では、可塑化スクリュ88の供給部100と圧縮部102と計量部104のそれぞれの、可塑化シリンダ88内に導入された樹脂材料に対する役割が確実に果たされて、十分に溶融し、均質化された溶融樹脂材料が、テーパ筒部70のテーパ筒部側樹脂流路97内から、先端側円筒部72の先端円筒部側樹脂流路118内に導かれるようになる。
さらに、本工程では、溶融樹脂材料が、先端円筒部72の内径と同程度の径を有するテーパ状スクリュ部90の小径側端面と、先端円筒部72の内径よりも僅かに小さな外径を有する逆止リング112の端面との間に形成される連通口120を通じて、テーパ筒部側樹脂流路97内から先端円筒部側樹脂流路118内に導かれる。そのため、溶融樹脂材料が、テーパ筒部側樹脂流路97内から、長い流路を経て、先端円筒部側樹脂流路118内に流動することがない。そして、それ故に、溶融樹脂材料が、テーパ筒部側樹脂流路97内から先端側円筒部側樹脂流路118内に流入するまでの間に冷えて、流動性が低下するようなこともない。
その後、先端円筒部側樹脂流路118内に導入された溶融樹脂材料が、先端円筒部側樹脂流路118から、先端側円筒部72内の先端側に設けられたテーパ筒状空間114と吐出口80を通じて、連通部材84内の連通路86に導かれる。このときも、先端円筒部72の軸方向長さが十分に小さくされていると共に、先端円筒部72の外周面にバンドヒータ78が装着されているため、溶融樹脂材料が、先端円筒部72内を流動する間に冷えて、流動性が低下するようなことがない。
そして、連通路86内に導かれた溶融樹脂材料は、連通路86内から、射出シリンダ38の貫通孔60を通じて、射出シリンダ38の貯留スペース58内に貯留されて、かかる貯留スペース58内が、溶融樹脂材料にて満たされる。
このとき、例えば、射出シリンダ38の貯留スペース58内への溶融樹脂材料の過剰供給等により、溶融樹脂材料が、連通路86内から先端円筒部72内に逆流した場合には、そのような溶融樹脂材料の流動圧に基づいて、逆止リング112が、テーパ状スクリュ部90側に移動し、逆止リング112のテーパ状スクリュ部90側の端面が、テーパ状スクリュ部90の小径側端面に当接して、連通口120が閉鎖される。これによって、先端円筒部側樹脂流路118からテーパ筒部側樹脂流路97内への溶融樹脂材料の逆流が防止されるようになる。
そして、射出シリンダ38の貯留スペース58内が溶融樹脂材料で満たされると、射出プランジャ50が、プランジャ作動装置56にて前進移動させられる。これにより、貯留スペース58内の溶融樹脂材料が、射出ノズル62のノズル孔64から射出される。そして、射出された溶融樹脂材料が、成形型12のスプルー33を通じて、成形キャビティ31内に充填される。かくして、射出成形が実施されるのである。
以上の説明から明らかなように、本実施形態の射出成形機にあっては、可塑化スクリュ88が、供給部100と圧縮部102と計量部104とを備えたテーパ状スクリュ部90を有して、可塑化スクリュ88全体の軸方向長さが、従来品に比して、十分に短くされている。これにより、そのような可塑化スクリュ88が挿入配置される可塑化シリンダ66の軸方向長さが、有利に短くされ得る。
また、本実施形態の射出成形機では、テーパ状スクリュ部90(スクリュ軸94)が、先端に向かって次第に小径化するテーパ形状を呈し、しかも、かかるテーパ状スクリュ部90の先端側部分からなる計量部104の最小外径:D4 が、従来の可塑化スクリュの先端側部分からなる計量部の外径と同程度の大きさとされている。そのため、かかる射出成形機においては、テーパ状スクリュ部90の計量部104の先端から可塑化シリンダ66の吐出口80まで溶融樹脂材料を導く流路が、従来の射出成形機における可塑化スクリュの計量部の先端から可塑化シリンダの吐出口まで溶融樹脂材料を導く流路と同様な構造と同程度の流路長さをもって形成され得る。
それ故、本実施形態の射出成形機においては、可塑化スクリュ88が、テーパ状スクリュ部90を有する、従来とは異なる構造とされていても、従来の射出成形機と同様に、溶融樹脂材料が、計量部104の先端から吐出口80に至るまでの間に冷えて、流動性の低下が惹起されるようなことが、効果的に回避され得る。
従って、かくの如き本実施形態に係る射出成形機にあっては、可塑化シリンダ66内で可塑化溶融された樹脂材料の吐出口80から連通路86を通じての射出シリンダ38内へのスムーズな送出しを、何等損なうことなく、可塑化シリンダ66、更には射出成形機全体の小型化が、効果的に達成され得ることとなるのである。
また、かかる射出成形機においては、可塑化スクリュ88のスクリュ軸94の基端側及び先端側の外周面部分のそれぞれのテーパ角度:θ1 が、可塑化シリンダ66のテーパ筒部70の内周面のテーパ角度:θ2 と同一の大きさとされている。また、スクリュ軸94の軸方向中間の外周面部分のテーパ角度:θ3 が、テーパ筒部70の内周面のテーパ角度:θ2 よりも小さくされている。これによって、可塑化スクリュ88の基端側に、スクリュ溝96aの深さ:T1 が一定の大きさとされた供給部100が、また、可塑化スクリュ88の先端側に、スクリュ溝96cの深さ:T3 が、供給部100におけるスクリュ溝96aの深さ:T1 よりも小さい、一定の大きさとされた計量部104とが、それぞれ、確実に且つ容易に形成され得る。更に、可塑化スクリュ88の軸方向中間部に、スクリュ溝96bの深さ:T2 が、先端に向かうに従って徐々に小さくなる大きさとされた圧縮部102が、確実に且つ容易に形成され得るのである。
加えて、本実施形態の射出成形機では、可塑化スクリュ88の先端部に設けられたスクリュヘッド92に逆止リング112が装着され、この逆止リング112の軸方向への移動に基づいて、可塑化シリンダ66の先端円筒部72内からテーパ筒部70内への溶融樹脂材料の逆流が防止されるようになっている。それ故、本実施形態の射出成形においては、可塑化スクリュ88を軸方向に移動させて、可塑化スクリュ88の先端部にて吐出口80を閉塞させることにより、溶融樹脂材料の逆流防止を図る構造が採用不可能であるにも拘わらず、単に、逆止リングをスクリュヘッド92に装着するだけの簡略な構造を採用することによって、溶融樹脂材料の逆流に起因した、可塑化シリンダ66から射出シリンダ38への溶融樹脂材料の供給不良の発生が、極めて効果的に防止され得るのである。
以上、本発明の具体的な構成について詳述してきたが、これはあくまでも例示に過ぎないのであって、本発明は、上記の記載によって、何等の制約をも受けるものではない。
例えば、可塑化スクリュ88におけるテーパ状スクリュ部90(スクリュ軸94)の外周面のテーパ角度は、例示されたものに、何等限定されるものではなく、適宜に変更可能である。
また、テーパ状スクリュ部90のフライト95のピッチ:Pも、必ずしも一定とされている必要はなく、例えば、テーパ状スクリュ部90の軸方向の異なる部分において、互いに異なる大きさとすることも可能である。そして、それによって、可塑化スクリュ88に、フライト95のピッチ:Pが互いに異なる供給部100と圧縮部102と計量部104とを形成しても良い。
さらに、テーパ状スクリュ部90の軸方向長さや外径も、例示されたものに、特に限定されるものではなく、適宜に変更可能である。
更にまた、本発明において、逆止弁は、必須のものではないが、逆止弁を可塑化スクリュ88に設ける場合には、例えば、例示されたリングバルブタイプに代えて、ボールチェックタイプの逆止弁を採用することも可能である。このボールチェックタイプの逆止弁は、例えば、スクリュヘッド92の内部に形成された、スクリュヘッド92の軸方向に貫通して延びる樹脂流路内に、ボール部材が、樹脂流路内を流通する溶融樹脂材料の流動圧によって、軸方向両側に移動可能に設けられている。そして、吐出口80から連通路86内に向かって溶融樹脂材料が流動する際には、ボール部材が、樹脂流路の中間部に位置させられて、スクリュヘッド92の軸方向において、吐出口80側に位置する、樹脂流路の先端開口部と、吐出口80側とは反対側に位置する、樹脂流路の基端側開口部の連通状態が維持されるものの、溶融樹脂材料が連通路86から吐出口80に向かって逆流したときには、ボール部材が、溶融樹脂材料の流動圧に基づいて、樹脂流路の基端側に移動し、その基端側開口部を閉塞することにより、溶融樹脂材料の逆流を防止するように構成されたものである。
また、射出シリンダ38と可塑化シリンダ66の配置形態は、従来装置において採用される配置形態が、何れも採用可能である。
さらに、先端側円筒部72を省略して、可塑化シリンダ66の全体が、テーパ筒部70にて構成されていても、何等差し支えない。
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもないところである。
10 型締装置 12 成形型
14 射出装置 34 可塑化部
36 射出部 38 射出シリンダ
50 射出プランジャ 62 射出ノズル
64 ノズル孔 66 可塑化シリンダ
70 テーパ筒部 72 先端円筒部
80 吐出口 84 連通部材
86 連通路 88 可塑化スクリュ
90 テーパ状スクリュ部 92 スクリュヘッド
94 スクリュ軸 95 フライト
97 テーパ筒部側樹脂流路 110 凹溝
112 逆止リング 116 円筒状空間
118 先端円筒部側樹脂流路 120 連通口

Claims (4)

  1. 吐出口が先端部に設けられると共に、可塑化スクリュが内部に回転可能に挿入配置された可塑化シリンダと、射出ノズルが先端部に設けられると共に、射出プランジャが内部に軸方向に進退可能に挿入配置された射出シリンダと、該可塑化シリンダの該吐出口と該射出シリンダとを連通する連通路とを備え、該可塑化シリンダ内に供給された樹脂材料を、該可塑化スクリュの回転によって可塑化溶融すると共に、かかる溶融樹脂材料を、該吐出口から該連通路を通じて、該射出シリンダ内に送り出して、該射出シリンダ内に貯留する一方、該射出シリンダ内に貯留された該溶融樹脂材料を、該射出プランジャの前進により、該射出ノズルから射出するように構成された射出成形機において、
    前記可塑化スクリュのスクリュ軸が、先端に向かって次第に小径化するテーパ状の外周面を有し、該スクリュ軸の該テーパ状外周面にフライトが設けられて、該可塑化スクリュが構成されている一方、前記可塑化シリンダが、該スクリュ軸のテーパ状外周面に対応したテーパ状の内周面を有するテーパ部を備えてなり、そして、該可塑化スクリュが、該可塑化シリンダの該テーパ部内に挿入配置されていることを特徴とする射出成形機。
  2. 前記可塑化スクリュのスクリュ軸の外周面のうち、該可塑化スクリュの先端側に位置する外周面部分のテーパ角度と、基端側に位置する外周面部分のテーパ角度とが互いに同一の大きさとされている一方、それら先端側外周面部分と基端側外周面部分の間の軸方向中間に位置する外周面部分のテーパ角度が、該先端側外周面部分と該基端側外周面部分のテーパ角度よりも小さくされており、更に、前記可塑化シリンダの前記テーパ部の内周面のテーパ角度が、該可塑化スクリュのスクリュ軸の該先端側外周面部分と該基端側外周面部分のテーパ角度と同一の大きさとされている請求項1に記載の射出成形機。
  3. 前記可塑化スクリュの先端部に、スクリュヘッドが設けられている一方、該スクリュヘッドよりも前記吐出口側に位置する前記可塑化シリンダ部分と、該スクリュヘッドよりも該吐出口側とは反対側に位置する該可塑化シリンダ部分とを相互に連通する樹脂流路が、該スクリュヘッドの先端側において開口する先端側開口部と、該スクリュヘッドの基端側において開口する基端側開口部とを有して、該可塑化シリンダ内に設けられ、更に、前記連通路内から該吐出口に向かって前記溶融樹脂材料が逆流したときに、該溶融樹脂材料の流動圧により、前記樹脂流路内を前記基端側開口部に向かって移動して、該基端側開口部を閉塞することにより、該樹脂流路内での該溶融樹脂材料の流通を遮断して、前記可塑化シリンダ内への該溶融樹脂材料の逆流を防止する逆止弁が、該スクリュヘッドに設けられている請求項1に記載の射出成形機。
  4. 可塑化シリンダと射出シリンダとを備え、該可塑化シリンダ内で可塑化溶融された溶融樹脂材料を、該可塑化シリンダと該射出シリンダとを連通する連通路を通じて該射出シリンダ内に送り出して、該射出シリンダ内に貯留する一方、該射出シリンダ内に貯留された該溶融樹脂材料を、該射出シリンダ内に挿入配置された射出プランジャの前進により、該射出シリンダの先端部に設けられた射出ノズルから射出するように構成された射出成形機における前記可塑化シリンダ内に、回転可能に挿入配置される可塑化スクリュであって、
    先端に向かって次第に小径化するテーパ状の外周面を備えたスクリュ軸を有すると共に、該スクリュ軸の該テーパ状外周面にフライトが設けられて構成されていることを特徴とする可塑化スクリュ。
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