JP2014089916A - リチウムイオン二次電池用集電体、およびそれを用いたリチウムイオン二次電池 - Google Patents

リチウムイオン二次電池用集電体、およびそれを用いたリチウムイオン二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、上記問題に対応するべく、電極の剥離や破れを防止し、ひいてはリチウムイオン二次電池としたときのサイクル特性の向上を目的とする。
【解決手段】
内部に複数の空孔を有するリチウムイオン二次電池用の集電体であって、集電体の主面と交差する方向の断面において、前記集電体の主面側の表層部における空孔数比率は、前記集電体の中央部における空孔数比率よりも高い構成とすることで、電極の剥離や破れを防止し、ひいてはリチウムイオン二次電池としたときに優れたサイクル特性が得られる。
【選択図】図5

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池に用いる集電体、およびそれを用いたリチウムイオン二次電池に関するものである。
現在、リチウムイオン二次電池は、ニッケル電池、水素蓄電池などと比較して、軽量、高電圧、高容量であるため携帯電話、スマートフォン、モバイル用ノートパソコンなどの小型電子機器の電池として広く使用されている。
上記リチウムイオン二次電池は、正極、負極、正極と負極とを絶縁するセパレーター、及び正極と負極との間でイオンの移動を可能にするための電解液から構成されている。正極及び負極は、金属箔からなる集電体の両面に各種の活物質が塗布されてなるものである。例えば、正極として、コバルト酸リチウム等を含む活物質がアルミニウム箔よりなる集電体に塗布されてなるものが用いられ、一方、負極としては、黒鉛等を含む活物質が銅箔よりなる集電体に塗布されてなるものが用いられている。
近年、小型電子機器の消費電力の上昇により、更なる電池の高容量化が望まれており、負極活物質としても、上記黒鉛よりも多くのリチウムイオンを収容できる材料が注目されている。
このような材料として、例えばケイ素やスズなどが一例として挙げられ、特にケイ素は現在実用化されている黒鉛の理論容量372mAh/gよりも遙かに高い理論容量4200mAh/gを示すことから、電池の小型化と高容量化において、最も期待される材料であり、近年多くの研究がなされている。
しかし、特に負極活物質としてケイ素を使用した場合、充放電によるリチウムイオンの吸蔵と放出に伴った電極の膨張と収縮の挙動が、黒鉛よりも顕著に大きくなる。したがって、ケイ素を負極活物質に用いたリチウムイオン二次電池では、充電と放電の繰り返しによって、負極が膨張と収縮を繰り返すため、負極に多大な応力が加わる。この応力により、負極は負極活物質層と集電体の間で剥離を生じたり、または図1に示す様な負極外周部の破れが生じ、最終的には電池容量の低下、およびサイクル特性の劣化が生じる恐れがある。
このような問題に対し、特許文献1では、負極の集電体である銅箔の銅の粒子径を大きくし、かつ所定の空孔密度を有した銅箔を用いることで、電池のサイクル特性を改善させる手法が開示されている。
具体的には、集電体である銅箔断面全体にわたって、断面の面積が20μm以上の結晶子が含まれ、さらに、上記断面全体に占める空孔は、0.001〜1.00個/μmの空孔密度とした集電体を用いてリチウムイオン二次電池を作製することで、充放電時の膨張収縮による結晶子間に生じる歪みが減少し、サイクル特性が向上するとしている。
しかし、本発明者等の検討では、上記範囲の空孔密度を実際に銅箔に形成させた負極を電池に用いた場合、負極に破れや剥離が生じてしまい、最終的な電池として、良好なサイクル特性を得ることができなかった。
例えば集電体の空孔密度が0.01個/μmの負極を用いた電池では、充放電後の電池を分析したところ、負極に剥離が生じていた。これは集電体内の空孔が少ないため、集電体の柔軟性が乏しく、負極活物質が充放電によって膨張収縮した際に負極活物質と集電体の膨張収縮差を緩和できず、負極表面に大きな皺が多数形成されてしまい、最終的に剥離につながったものと考えられる。
一方、集電体の空孔密度が0.35個/μmの負極を用いた電池では、充放電後の負極において、一部で破れが生じていた。これは空孔密度が高い場合、負極活物質の膨張収縮に対して柔軟になったものの、その一方で空孔が多いことにより、負極そのものの抗張力が低下し、負極活物質層の膨張収縮による体積変動に耐えきれず、端部に破れが生じてしまったものと考えられる。
さらに集電体の空孔密度が0.01〜0.35個/μmの範囲内の任意の空孔を有する負極を複数検討した結果においても、負極の剥離と破れを同時に改善することはできなかった。
特開2008−4462号公報
本発明は、上記問題に対応するべく、電極の剥離や破れを防止し、ひいてはリチウムイオン二次電池としたときのサイクル特性の向上を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る集電体は、内部に複数の空孔を有するリチウムイオン二次電池用の集電体であって、集電体の主面と交差する断面(以下、集電体断面ともいう。)において、前記集電体の主面側の表層部における空孔数比率は、前記集電体の中央部における空孔数比率よりも高いことを特徴とする。
上記集電体の構造により、電極の剥離や破れを防止し、ひいてはリチウムイオン二次電池としたときのサイクル特性の向上に寄与できる集電体となる。
これは、集電体の断面において、比較的高い空孔数比率を持つ表層部が、充放電による活物質の膨張収縮変形に対して柔軟性を示し、これにより集電体に加わる応力を緩和し、さらに比較的低い空孔数比率を持つ中央部の抗張力により、活物質の収縮挙動にも対応することで、剥離や破れを防止するものと考えられる。
なお、集電体の主面とは、シート状の集電体における対向する広い面のことをいう。
また、本発明に係る集電体は、上記複数の空孔のうち、最大の空孔径となる空孔は、上記集電体厚みの1/4以下の空孔径で構成されていることが好ましい。さらに、上記空孔径は集電体を構成する金属の結晶粒子径よりも小さいことが好ましい。なお、上記空孔径は、集電体断面において空孔を円として規格化したときの円の直径を意味する。
また、上記複数の空孔は、集電体を構成する金属の複数の結晶粒子の粒子間に局所的に配置されていることが好ましい。この様な構成により、より充放電後の電極における剥離や破れをより抑制することができる。
本発明に係る上記集電体は、上記複数の結晶粒子を含み、上記集電体断面において、上記集電体の主面側における結晶粒子径が、上記集電体の中央部における結晶粒子径よりも小さいことが好ましい。つまり、主面側よりも中央部に比較的大きい粒子径が分布していることが好ましい。この様な構成により、充放電後の電極における剥離や破れを更に効果的に抑制することができる。
なお、上記結晶粒子径とは、集電体断面において結晶粒子を円として規格化したときの円の直径を意味する。
また、上記集電体は複数の結晶粒子を含み、上記複数の結晶粒子は、上記断面において、集電体内部の上記結晶粒子径が、上記中央部から上記表層部にかけ、徐々に小さくなっていることが好ましい。この様な構成により、さらに充放電後の電極における剥離や破れを抑制することができる。
特に、上記集電体は複数の結晶粒子を含み、上記表層部の上記結晶粒子の平均粒子径をXとし、上記中央部の結晶粒子の平均粒子径をYとするとき、X≦0.9Yの関係式を満たすことが好ましい。さらに、上記関係式において、より好ましくは0.6Y≦X≦0.8Yの関係式を満たすことが好ましい。
本発明に係る集電体は、集電体内の空孔の配置を制御することにより、電極の剥離や破れを防止し、ひいてはリチウムイオン二次電池としたときのサイクル特性の向上が可能となる。
充放電によって生じる負極の破れを示した従来技術の模式図である。 本実施形態の集電体断面における主面側表層部(上部)、主面側表層部(下部)、および中央部を説明した概略図である。 本実施形態における集電体の熱処理状態を示す概略図である。 実施例1に示す集電体断面の反射電子像である。 図4の像を二値化処理した像である。 本実施形態におけるリチウムイオン二次電池の電池要素を示す概略図である。 図6に示す電池要素の断面概略図である。
以下、本実施形態として、集電体、およびそれを用いたリチウムイオン二次電池について、具体例を挙げ説明する。なお、本発明は下記実施形態に示したものに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施できるものとする。
本実施形態に係る集電体は、内部に複数の空孔を有するリチウムイオン二次電池用の集電体であって、集電体の主面と交差する断面において、前記集電体の主面側の表層部における空孔数比率は、前記集電体の中央部における空孔数比率よりも高いことを特徴としている。
このような内部構造により、充放電による膨張収縮時の電極の剥離や破れが効果的に改善され、膨張収縮が大きい負極活物質、例えばケイ素を使用した場合においても、剥離や破れの不具合が効果的に改善される。これにより、ひいてはリチウムイオン二次電池のサイクル特性が向上することになる。つまり充放電によるサイクル寿命が向上することになる。
なお、集電体の主面とは、シート状の集電体における、対向する広い面のことをいい、一方の主面のみを対象とする場合も、一方の主面及び他方の主面を対象とする場合も広く含む表現である。
本実施形態に係る集電体において、上記複数の空孔のうち、最大の空孔径となる空孔は、上記集電体厚みの1/4以下の空孔径で構成されていることが好ましい。この様な構成により、より充放電後の電極における剥離や破れを抑制することができる。
このときの破れの原因として、詳細な理由は分かっていないが、上記空孔径が集電体厚みの1/4よりも大きい空孔径が存在すると、金属結晶粒子と金属結晶粒子との結合力が低下し、それが破れ等の起点となる可能性が生じるためと考えている。
さらに、上記空孔径は、上記結晶粒子径よりも小さいことが好ましい。
また、本実施形態に係る集電体において、前記複数の空孔は、集電体を構成する金属の複数の結晶粒子の粒子間に局所的に配置されていることが好ましい。この様な構成により、より充放電後の電極における剥離や破れを抑制することができる。
なお言うまでもないが、上記複数の空孔は、上記集電体断面において、上記表層部の空孔と上記中央部の空孔との相対的な関係が成り立てば十分であるが、全体として、上記空孔は集電体の断面積全体に対する比率において0.2%以上の空孔面積比率であることが好ましい。もちろんこの数値に限定されるわけではない。
また、集電体内部の空孔数比率を求めるに際し、上記表層部の範囲は、例えば、集電体断面を厚み方向に略3等分し、集電体の主面側に位置する3分の1の厚みの断面領域を表層部として上記空孔数比率を算出すればよい。したがって、集電体の一方の主面と他方の主面によって挟まれた領域は中央部となる。
さらに本実施形態の集電体は、複数の結晶粒子を持ち、上記複数の結晶粒子は、集電体断面において、その集電体の主面側の表層部における結晶粒子径が、集電体の中央部における結晶粒子径よりも小さいことが好ましい。この様な構成により、充放電後の電極における剥離や破れをさらに抑制することができる。
また、上記集電体は複数の結晶粒子を含み、上記断面において、集電体内部の上記結晶粒子径が、上記中央部から上記表層部にかけ、徐々に小さくなっていることが好ましい。この様な構成により、さらに充放電後の電極における剥離や破れを抑制することができる。
特に、上記集電体は複数の結晶粒子を含み、上記表層部の結晶粒子の平均粒子径をXとし、上記中央部の結晶粒子の平均粒子径をYとするとき、X≦0.9Yの関係式を満たすことが好ましい。
さらに、上記関係式において、より好ましくは0.6Y≦X≦0.8Yの関係式を満たすことが好ましい。
本実施形態における集電体の抗張力は、200N/mm以上のものを用いればよく、特に後述する実施例の集電体は熱処理工程を含むため、熱処理後の集電体の抗張力が、200N/mm以上を有する集電体が望ましい。
抗張力に関しては、上記に限定するものではないが、我々のこれまでの種々の研究成果において、抗張力が200N/mmよりも小さい集電体を電極に用いた場合、充放電時の負極活物質(特にケイ素)の膨張収縮によって、破れが発生しやすくなる傾向にあったためである。つまり、本実施形態の集電体構造によって充放電後の負極の破れや負極活物質層の剥離、つまり脱落をより効果的に抑制するためには、少なからず所定の抗張力を有する集電体を用いることが望ましく、それによって本実施形態の効果がより好適に発揮されると考えられる。
本実施形態における上記集電体として、銅箔のような金属箔を用いた場合、その銅箔の厚みは、特に限定するものではないが、さらに例えばケイ素を含有する材料を負極活物質層として用いたとき、4〜100μmの銅箔を好適に用いることができる。より好ましくは4〜20μmの銅箔を好適に用いることができる。
銅箔厚みが4μmよりも薄い集電体になると、銅箔の相対的な抗張力が弱くなる傾向にあり、負極活物質の充放電による膨張収縮応力によって、銅箔の破れや変形等が生じやすくなる可能性があるためである。
また、上記銅箔の表面粗さRaについても特に限定するものではないが、表面粗さが大きな集電体が好ましい。銅箔の表面粗さRaとしては、0.1μm以上の銅箔を用いればよい。
上述の集電体は、以下の製造方法により作製することができる。
例えば、あらかじめ用意した金属箔からなる集電体を、その集電体よりも熱伝導性の低い基板にて集電体を挟みながら、所定温度の熱処理工程を経て作製する。この様な工程により、集電体を構成する金属の結晶粒子が粒成長し、上記熱処理によって、集電体内部に空孔が複数形成される。
上記熱処理の際には、アルゴン、窒素雰囲気、または真空中での雰囲気において、集電体が酸化しない温度で処理することが好適である。
これは集電体表面が酸化してしまうと表面抵抗が上昇し、導電性の低下によって所望の電気容量よりも特性が低下してしまうためである。
また、上記熱処理工程は、集電体をそのまま熱処理してもよく、もしくは集電体の主面上に負極活物質層を塗布してから熱処理をしてもよい。
もし、集電体の主面上に負極活物質層を塗布してから熱処理を実施する場合では、上記負極活物質層に含まれているバインダーが完全に分解しない温度で熱処理することが望ましい。熱処理によって上記バインダーが過度に分解してしまうと、負極活物質同士の結着性が弱くなり、その結果、充放電による膨張収縮の際に、負極活物質が集電体から剥離しやすくなるためである。
上記集電体よりも熱伝導性の低い基板は、平滑な基板で対向して挟み込みながら熱処理をするのがよい。上記平滑な基板の材料は、セラミックス、金属、耐熱性ポリマーなどが挙げられ、特にセラミックスなどの熱伝導性が小さいものが好適に用いることができる。上記理由については、完全には解明できていないが、以下のように考察している。
集電体よりも熱伝導性の低い上記セラミックス基板を、対向させた状態で集電体を挟み込みながら熱処理することで、セラミックス基板と接する上記集電体表面近傍の熱伝導性が低下し、上記集電体表面の金属粒子の成長が、集電体中央近傍の金属粒子の成長よりも遅延される。つまり、中央近傍での金属粒子は、上記セラミックス基板に接していないため、表面近傍の金属粒子よりも粒成長が進行しやすいため、上記表面と中央における金属の結晶粒子径に差が生じやすくなる。この結晶粒子径の差、およびまたは粒成長速度の差によって、粒子と粒子との隙間に空孔が形成されやすくなり、本実施形態に係る集電体構造が得られていると考えている。
さらに上述したとおり集電体の粒成長速度の差を利用することから、熱処理を行う際の昇温速度および降温速度も重要であり、急昇温、急降温の温度プロセスにて熱処理するものである。具体的には、15〜40℃/minの昇温および降温速度であることが好ましい。
また、上述したような平滑な基板で挟みながら熱処理をすることにより、集電体の熱伝導性の低い基板に接している面は、その面内で熱量を均一にすることができることから、集電体の表面を構成する金属粒子の粒子径を面内で略均一にすることができるため更に好ましい。
また、上記熱処理において、集電体よりも熱伝導性の低いセラミックス基板として、材質は、ジルコニア、アルミナ、ムライト、またはそれらの2種類以上からなる複合材、などを用いればよい。上記形状としては、緻密で空孔の少ない形状が好ましいが、多孔質な形状でも構わない。
また、上記基板は、集電体と同等、またはそれ以上のサイズであることが望ましく、さらに、集電体表面との接触を高めるために、上記基板の平滑度としては、反りの少ない、または無いものが好適であり、例えば100μm以下の反りであることが好ましい。
以下、上述の集電体を用いてリチウムイオン二次電池を作製する際の好適な構成例を図面を用い詳細に説明する。ただし、以下の実施形態に限定されるものではない。なお、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
〈本実施形態におけるリチウムイオン二次電池の構成〉
図6に、本実施形態のリチウムイオン二次電池を構成する電池要素の模式的に示す。図7は、図6の断面を模式図である。図6及び図7のリチウムイオン二次電池は、リチウムイオンを吸蔵、放出する材料(正極活物質、負極活物質)を含む正極及び負極と、正極と負極との間にあってリチウムイオン伝導性を有する電解質が保持されたセパレーターから構成されている。その正極は、正極集電体の両面に正極活物質層を備えて構成されており、負極は、負極集電体の両面に負極活物質層を備えて構成されている。また正極集電体から正極タブが負極集電体から負極タブが引き出し電極として引き出されている。
図6に示しような電池要素は、図示されていないが、最終的に電解液と共に外装体に収納されリチウムイオン二次電池となる。
〈集電体〉
本実施形態の集電体は、上述したとおりであるが、材料として好適には、正極集電体としてはアルミニウム、ステンレス鋼、ニッケル、チタンまたはこれらの合金などの金属箔を用いることができ、負極集電体としては銅、ステンレス鋼、ニッケル、チタン、またはこれらの合金などの金属箔を用いることができる。特に、正極集電体としては、アルミニウム箔が好ましく、負極集電体としては、銅箔が好ましい。上記銅箔としては、銅であっても銅合金であってもよく、電解銅箔および圧延銅箔によって製造された箔が好適に用いられる。
〈正極活物質〉
本実施形態におけるリチウムイオン二次電池用正極活物質としては、リチウム含有複合酸化物が用いられ、具体的には、以下に示す各材料、及びその材料を構成する各元素の組成比が異なる類似の材料が使用でき、コバルト酸リチウム(LiCoO)、マンガン酸リチウム(LiMn)、ニッケルコバルト酸リチウム(LiNiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、リン酸鉄リチウム(LiFePO)、LiNiMnCoO、LiFeMnO、LiPtO、LiMnNiO、LiNiMnO、LiNiVO、LiCrMnO、LiFe(SO、LiCoVO、LiCoPO、などが挙げられる。また、この材料に限定することはなく、他にも、リチウムイオンを電気化学的に挿入および脱離する正極活物質材料であれば、特に制限はされない。
〈負極活物質〉
本実施形態におけるリチウムイオン二次電池用負極活物質としては、高容量が期待できる金属系材料が望ましく、具体的には、ケイ素、ケイ素化合物、金属スズ、スズ化合物、などが挙げられ、さらに上記活物質を2種類以上の混合物から構成されてもよい。特にケイ素と酸素からなるケイ素化合物が好ましい。また、負極活物質として、上記に挙げた材料に限定することはなく、他にも、リチウムイオンを電気化学的に挿入、脱離する材料であれば特に制限はされない。ただし、本実施形態の銅箔は、負極活物質の膨張、収縮に対して有効であるため、膨張収縮が大きい負極活物質に使用することで、その有効性が好適に発揮される。
また、本実施形態のリチウムイオン二次電池の正極活物質層、及び負極活物質層は、活物質材料(正極活物質材料、負極活物質材料)と、バインダーと、導電助剤とを含む塗料を集電体に塗布することによって形成することができる。
〈導電助剤〉
正極活物質層および負極活物質層を構成する材料において、導電助剤として導電性材料を添加してもよい。このような導電性材料としては、リチウムイオン二次電池内において化学変化を起こさなければ特に限定されない。通常、黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、炭素繊維、金属粉などの材料を、1種または2種以上用いることができる。
〈バインダー〉
バインダーは、正極用バインダーとして、ポリフッ化ビリニデン(PVDF)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、カルボキシメチルセルロース(CMC)などを用いることができる。一方、負極用バインダーとしては、機械的強度に優れたポリイミドやポリアミドイミドが好適に使用できる。ポリイミドをバインダーに選定した場合は、前駆体であるポリアミド酸を熱処理することにより、脱水縮合することで、ポリイミドを得ることができる。さらに上記ポリアミドイミドを用いる場合には、イミド化率が高いものが好ましい。
上記負極用バインダーとしては、上述したポリイミド、ポリアミドイミドを1種類のみ、またはそれらを併用してもよい。さらに、上記負極用バインダーの1種、または2種と、これ以外のバインダーとを組み合わせて併用してもよい。
〈セパレーター〉
本実施形態のセパレーターとしては、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン、フッ素樹脂、などの多孔性フィルムが用いられる。ただし、これらに限定されることはなく、適宜最良なセパレーターを用いればよい。
〈電解質〉
本実施形態の電解質としては、下記の非水溶媒中に下記の無機イオン塩を溶解させることによって調製した電解液が挙げられる。
上記非水溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルエチルカーボネート(MEC)、γ−ブチロラクトン、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルフォキシド、1,3−ジオキソラン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジオキソラン、アセトニトリル、ニトロメタン、ギ酸メチル、酢酸メチル、リン酸トリエステル、トリメトキシメタン、ジオキソラン誘導体、スルホラン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、プロピレンカーボネート誘導体、テトラヒドロフラン誘導体、ジエチルエーテル、1,3−プロパンサルトンなどの非プロトン性有機溶媒を、1種または2種以上を混合して用いることができる。
無機イオン塩としては、Li塩、例えば、LiClO、LiBF、LiPF、LiCFSO、LiCFCO、LiAsF、LiSbF、LiB10Cl10、低級脂肪族カルボン酸Li、LiAlCl、LiCl、LiBr、LiI、クロロボランLi、四フェニルホウ酸Liなどを、1種または2種以上用いることができる。
上記溶媒中に上記無機イオン塩が溶解された電解液の中でも、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルカーボネートおよびメチルエチルカーボネートよりなる群から選ばれる少なくとも1種と、エチレンカーボネートまたはプロピレンカーボネートとを含む溶媒に、LiClO、LiBF、LiPF、およびLiCFSOよりなる群から選ばれる少なくとも1種の無機イオン塩を溶解した電解液が好ましい。電解液中の無機イオン塩の濃度は、例えば、0.2〜3.0mol/dmが適当である。
さらに、電解液添加剤として一般的な、例えば、ビニレンカーボネート(VC)などを用いることも可能である。
〈リチウムイオン二次電池〉
作製した正極と負極は、セパレーターを介して積層又は巻回され、電池要素として外装体の中に挿入される。
正極、負極、セパレーターを積層した電池要素を封入する外装体は、特に制限はなく、アルミニウムやステンレス製の缶、アルミニウムラミネート製のフィルムを外装体として適宜選択することができる。
この外装体の中に電池要素を挿入した後、所定の電解質が加えられる。
この後、外装体を真空密封しリチウムイオン二次電池を得ることができる。
なお本発明に係るリチウムイオン二次電池の形状としては、特に制限はなく、例えば、円筒型、角型、コイン型、ラミネート型など、いずれであってもよい。
〈リチウムイオン二次電池の作製方法〉
次に本実施形態のリチウムイオン二次電池の作製方法について説明する。
本実施形態の集電体は、図3に示す様に集電体よりも熱伝導性の低い基板にて集電体を挟みながら、所定温度の熱処理工程を経て作製する。この様な工程により、集電体を構成する金属粒子が粒成長し、上記熱処理によって、集電体に空孔が複数形成される。
〈集電体の準備〉
集電体として、例えば銅箔を、集電体よりも熱伝導率の低いセラミックス基板で挟み込み、550℃以下の温度において負極を熱処理する。上記の熱処理条件としては、200〜500℃の温度によって、真空中、窒素雰囲気中もしくはアルゴン雰囲気中で実施することが好ましい。
上記熱処理によれば、集電体銅箔表面の粒成長が、集電体銅箔中央の粒成長よりも抑制され、粒成長速度の違いによって、粒界に空孔を形成しやすくなる。この理由としては明らかではないが、その理由の1つとして、セラミックス基板に接している銅箔表層部では、熱容量がセラミックス基板に奪われるため、銅箔表層部から中央部にかけて、熱分布の傾斜が生じることにより、銅箔の中央部よりも表層部の粒成長が抑制されるものと考えている。しかし、550℃よりも高い温度で熱処理した場合、上記熱分布の傾斜が小さくなり、集電体銅箔の表層部の粒成長速度と、中央部における粒成長速度に差ができにくくなるため、空孔数の差が比較的小さくなる傾向にある。したがって、集電体内の空孔数比率および表面部における空孔数比率が低下してしまい、その結果、負極活物質の膨張収縮が緩和されにくくなる可能性がある。
〈負極の作製方法〉
より具体的な例として、負極活物質にケイ素を用いた負極の作製工程について、以下に説明する。まず塗料の重量比率において、負極活物質としてケイ素70wt%(固形分全量中の含有量)と、上記導電助剤としてアセチレンブラック5wt%と、バインダーとしてポリイミド15wt%をN−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPという。)に溶解したラッカーと、溶剤としてNMPとを混練して塗料を調製し、熱処理を行い準備した厚みが10μmの電解銅箔からなる負極集電体の両面に、例えばコンマロールコーターを用いて、所定の厚みを有する負極活物質層となる塗膜を形成し、乾燥炉内で110℃の大気雰囲気下でNMP溶媒を乾燥させた。なお、上記集電体の両面に塗布された負極活物質層となる塗膜の厚みは、両面とも同じ膜厚であることが望ましい。また上記負極集電体には、表面粗さRaが0.1μm以上、抗張力が200N/mm以上、破断伸び率が15%以下の電解銅箔を好適な条件として使用すればよい。なお、上記の負極集電体の抗張力および破断伸び率は、熱処理後の抗張力および破断伸び率を意味する。
上記負極活物質が形成された負極は、ローラープレスすることで、電解銅箔の両面に負極活物質層となる塗膜を圧着させ、負極活物質層と電解銅箔との密着性を高めると同時に、所定の密度を有する負極シートを得ることができる。
上記プロセスにより作製した負極シートは、電極金型によって、所定の電極サイズに打ち抜き、本実施形態のリチウムイオン二次電池用の負極を得ることができる。このときの負極の面積は、正極の面積よりも大きいサイズであることが好ましい。負極の面積を、対向する正極の面積よりも大きくすることで、リチウムの析出による内部短絡の発生を防止することができる。
さらに上記負極は、集電体銅箔を熱処理した温度以下の温度で熱処理し、活物質の粒子と集電体間および活物質の粒子間での密着性の向上に加え、バインダーによる結着力も加わり、密着性をさらに高めることができる。また、集電体の表面に一定の表面粗さを有していれば、その表面の凹凸部分にバインダーが入り込むことにより、バインダーと集電体の間にアンカー効果が働き、さらに密着性が向上する。そのため、リチウムの吸蔵、放出の際の活物質の体積の膨張収縮による集電体からの活物質層の剥離を抑制することができる。
〈正極の作製〉
塗料の重量比率において、上記正極活物質のコバルト酸リチウム(LiCoO)を96wt%と、上記導電助剤としてケッチェンブラックを2wt%と、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン(以下、PVDFという。)を2wt%と、NMPとを混練して正極活物質層用の塗料を調製し、厚みが20μmのアルミニウム箔からなる集電体の両面に、コンマロールコーターを用いて、所定の厚みを有する正極活物質層の塗膜を塗布し、乾燥炉内で110℃の雰囲気下でNMP溶媒を乾燥させた。なお、上記集電体の両面に塗布された正極活物質の塗膜は同じ膜厚であることが望ましい。
上記プロセスにより作製した正極をローラープレスすることで集電体の両面に圧縮成形し、集電体と正極活物質層との密着性を高めると同時に、所定の塗膜密度を有する正極シートを得た。
さらに正極シートは、金型によって、所定のサイズに打ち抜き、本実施形態のリチウムイオン二次電池用の正極を得た。
〈電池の組立て〉
上述した通りのプロセスにて作製した正極および負極を、セパレーターを介して、対向するように挟み込み、電池要素を作製した。これを電極体1層とし、同様の作製方法にて、3層積層された電池要素を作製した。
そして、この電池要素を、アルミニウムラミネートフィルムの外装体内に挿入して周囲の1箇所を除いてヒートシールすることにより閉口部を形成し、外装体内に所定量の電解液を注入した後に、残りの1箇所を減圧しながらヒートシールすることにより密封し、リチウムイオン二次電池を作製した。
さらに後述する実施例にて本発明をさらに詳細に述べる。ただし、下記実施例は、本発明を制限するものではない。
(実施例1)
〈負極の作製〉
負極用の集電体として、厚さ10μm、表面粗さRaが0.1μm、抗張力400N/mm、破断伸び率が10%の電解銅箔を、対向する2枚のジルコニアセラミックス基板で挟み込み、加熱炉内にて各所定の温度まで30℃/minで高速昇温して負極を熱処理した。熱処理温度は、150、200、300、400、500、550℃とし、この設定した熱処理温度に到達した後は保持させずに室温まで高速で急冷させた。各温度で熱処理した負極をそれぞれ得た。また、上記の熱処理は窒素雰囲気中で実施した。
塗料の重量比率において、負極活物質のケイ素粉末70wt%(固形分全量中の含有量)と、上記導電助剤としてアセチレンブラック粉末5wt%と、バインダーとしてポリイミド15wt%をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に溶解したラッカーを混錬し、次いで溶剤としてNMPを加えて所定の粘性に調整した塗料を作製した。
次に上記塗料を、上記種々の熱処理条件で処理した電解銅箔の両主面上に、コンマロールコーターを用いて厚み5μmの負極活物質層となる塗膜を塗布し、乾燥炉内で110℃の大気雰囲気下で塗膜中のNMP溶媒を乾燥させた。なお、上記集電体の両面に塗布された負極活物質層の塗膜の厚みは同じ膜厚に調整されている。
上記負極活物質層が塗布された負極をローラープレスすることで、電解銅箔の両面主面に負極活物質層を圧着させ、集電体の負極活物質層と電解銅箔との密着性を高めると同時に、所定の密度を有する負極シートを得た。
上記負極シートを、電極金型によって、21×31mmの電極サイズに打ち抜き、リチウムイオン二次電池用の負極を得た。
得られた各負極は、活物質の粒子と集電体間および活物質の粒子間での密着性の向上と、バインダーによる結着性と機械的強度の向上を付与するために、集電体銅箔の熱処理温度以下の温度より低い温度50、100、150、200、300、350℃で熱処理した。
(比較例1)
〈負極の作製〉
負極の比較例として、ジルコニアセラミックス基板に挟み込まずに、昇温降温速度5℃/minを300℃、400℃で熱処理した集電体を作製し、それ以外は実施例1と同様の方法によって負極を作製した。
〈正極の作製〉
次に、正極活物質層となる塗料の重量比率において、正極活物質のコバルト酸リチウム(LiCoO)を96wt%と、導電助剤としてケッチェンブラックを2wt%と、バインダーとしてPVDFを2wt%と、塗料中の粉末の分散および塗料の粘土調剤としてNMPを混練し、正極活物質用塗料を調整した。
厚みが20μmのアルミニウム箔からなる集電体の両面に、コンマロールコーターを用いて、所定の厚みを有する正極活物質層となる塗料を塗布し、乾燥炉内で110℃の雰囲気下で塗膜中のNMP溶媒を乾燥させた。なお、上記集電体の両面に塗布された正極活物質層の塗膜は同じ膜厚とした。
そして上記正極活物質層をローラープレスすることで集電体の両面に圧縮成形し、集電体と正極活物質との密着性を高めると同時に、所定の塗膜密度を有する正極シートを得た。
上記の正極シートは、電極金型によって、20×30mmの電極サイズに打ち抜き、リチウムイオン二次電池用の正極を得た。
〈電池の作製〉
上述の通り作製した各熱処理温度の負極および正極を、23×33mmのサイズに金型で打抜いたポリオレフィン系の多孔質セパレーターを介して、対向するように挟み込み、電池要素を作製した。これを電極体1層とし、これを3層積層させた電池要素をそれぞれ作製した。
そして、上記電極体の正極のアルミニウム箔の活物質が設けられていない端部に、アルミニウム製の正極タブを取り付け、また負極の電解銅箔に活物質が設けられていない端部に、ニッケル製の負極タブを取り付け、この電極体を、アルミニウムラミネートフィルムの外装体内に挿入して周囲の1箇所を除いてヒートシールすることにより閉口部を形成し、外装体内にEC/DECが3:7の割合で配合された溶媒中に無機イオン塩として1M(mol/L)のLiPFが添加された電解液を注入した後に、残りの1箇所を真空中でヒートシールすることにより密封し、リチウムイオン二次電池を作製した。
〈集電体断面における空孔径および金属粒子径の評価〉
上記の実施例1において、各温度で熱処理した集電体銅箔は、熱硬化性樹脂によって包埋し、60℃の乾燥機で1時間乾燥させた。この樹脂埋めされた負極を、自動回転研磨機によってメッシュナンバーを1000、1500、2000番の耐水研磨紙で研磨して負極断面を露出させた。その後、アルミナ粉末φ0.3μmを用いてバフ研磨することで鏡面に仕上げた。
上記研磨によって断面出しした各負極サンプルは、フラットミリング(HM−3000:日立ハイテクノロジー社)を用いて、研磨面をエッチングした。条件としては、加速電圧6V、Arガスフロー:0.07cm/min、傾斜角85°、偏心量4mm、処理時間10分にて、サンプルを回転させながらArイオンビームを照射させ、微小な研磨傷を除去した。
これらのサンプルは、Auスパッタを2min実施し、FE−SEM(S−4700;日立製作所社製)を用いて、集電体である電解銅箔断面の空孔および銅の結晶粒子を観察した。観察条件としては、加速電圧=5.0kVにて反射電子像にて、500倍〜10000倍の視野で観察を行った。また、電解銅箔断面の観察位置は任意5箇所を撮影し、集電体断面における空孔面積比率をそれぞれ算出し、その平均値を空孔面積比率とした。なお、上記空孔面積比率は下記の式によって算出し、集電体断面の反射電子像をモノクロに画像処理し、空孔部と銅箔部に二値化することで、空孔断面積を数値化した。
また、この画像処理によって、個々の空孔の空孔径の算出も行うことができる。空孔径は、個々の空孔の空孔断面積を用い、この断面積を真円として計算した直径を用いることとした。
この画像処理は結晶粒子径の算出も行うことができる。
結晶粒子は、集電体断面の反射電子像から確認できるので、上述の様な二値化処理を行わないで、画像処理にて、個々の結晶粒子の粒子断面積を算出し、この断面積を真円として計算したときの直径を結晶粒子径とした。
〈空孔面積比率〉
空孔面積比率は下記式により求められる。
空孔面積比率(%)= (任意の銅箔断面における全空孔の断面積の合計(μm))/(任意の銅箔断面積(μm)) × 100
〈空孔数比率〉
さらに、各熱処理温度の銅箔断面において、上部と下部の表面層更にそれに挟まれた中央部の領域内にある空孔数をそれぞれカウントし、集電体断面内の全空孔数に対する各領域の空孔数比率を以下の式によって算出した。
空孔数比率(%)= (任意の銅箔断面における上部または下部、またはそれら上部と下部に挟まれた中央部における空孔数)/(任意の銅箔断面に存在する全空孔数) × 100
〈結晶粒子の平均粒子径〉
また、集電体断面の上部と下部における表層部の結晶粒子の平均粒子径(X)と、集電体断面の中央の結晶粒子の平均粒子径(Y)は以下の方法によって算出した。
集電体表層部の結晶粒子の平均粒子径(X)(単位はμm)は、上記集電体断面の任意の反射電子像の視野を5箇所用いて、それぞれの集電体断面における表層部を構成する結晶粒子を概ね横切る直線を引き、直線に横切る結晶粒子の幅:m(単位はμm)をカウントし、測定長さ当たりの幅mから粒子径を求め、同様に測定する合計5つの視野の平均値から平均粒子径(X)を求めた。同様に集電体断面の中央に位置する金属粒子の平均粒子径(Y)(単位はμm)も、上記集電体断面の任意の反射電子像の視野を5箇所用いて、集電体断面の主面と平行な直線を、集電体中央に引き、直線を横切る結晶粒子の幅:n(単位はμm)をカウントし、測定長さ当たりの結晶粒子の幅nから粒子径を求め、同様に測定する合計5つ視野の平均値から平均粒子径(Y)を求めた。
なお、上記集電体断面の上部、下部、中央部とは、上述したとおり厚み方向に3等分した図2に示す領域である。
〈サイクル特性、および電極変形の評価〉
〈50サイクル後の放電容量維持率〉
上記作製したリチウムイオン二次電池は、下記に示す充放電試験条件によって充放電によるサイクル特性について評価した。充放電は25℃にて実施した。充放電試験条件は、1.0Cの定電流で4.2Vになるまで定電流充電を行い、その後は1.0Cの定電流で電池電圧が2.5Vとなるまで放電し、上記を1サイクルとし、50サイクル後の放電容量維持率を算出した。その結果をサイクル特性として評価した。
なお、言うまでもないが1Cとは公称容量値の容量を有する電池セルを定電流充電、または低電流放電して、ちょうど1時間で充放電が終了となる電流値のことであり、したがって、上記電流値は、電池の公称容量値で決定される。一例として、2.2Ahの公称容量値のセルでは 1C=2.2Aとなる。
また、50サイクル後の放電容量維持率は、下記式によって定義される。
50サイクル後の放電容量維持率(%)=(50サイクル後の放電容量)/(1サイクル後の放電容量)×100(%)
さらに50サイクル終了した上記電池は、グローブボックス内で解体し、負極を取り出し、取り出した負極は、ジメチルカーボネート(DMC)で洗浄し、60℃で乾燥した後に負極の変形状態を判定した。なお、上記変形は、上記負極の皺、負極活物質の剥がれ、負極の破れを目視によって評価した。
〈実施例1の結果〉
実施例1の検討結果を表1に示す。50サイクル後の放電容量維持率が、75%以上の良好なサイクルを示したサンプルは、ジルコニアセラミックス基板で負極を挟み込みながら、150℃から550℃の範囲で熱処理したものであった。
上記負極サンプルを構成する集電体の構造形態を確認すると、銅箔断面の空孔面積比率が0.2%以上であり、また表層部の上部と下部の空孔数比率が、中央部の空孔面積比率以上であり、かつ上部および下部の少なくともどちらか一方の空孔数比率が、中央部の空孔数比率よりも大きい負極であることが分かった。さらに上記熱処理した集電体断面において、集電体の表層部の結晶粒子径X(単位はμm)は、中央部の結晶粒子径Y(単位はμm)のよりも小さく、0.6Y≦X≦0.9Yの関係式を満たしていた。そして、複数の空孔は結晶粒子間に存在していることも確認した。
また、比較例としてジルコニアセラミックス基板で挟み込まず300℃と400℃で熱処理した各サンプルでは、集電体断面の上部または下部のどちらか一方の空孔数比率が中央部のそれよりも同等以下となり、50サイクル後の負極において、破れが多数みられた。また、皺が原因と思われる塗膜(負極活物質層)剥がれも見受けられた。
上記本実施形態の集電体構造を成す代表形態として、表1に示した300℃で熱処理した集電体断面(実施例1−3)の反射電子像を図4に示す。また、図4を画像処理して二値化した画像を図5に示す。
(実施例2)
〈負極および電池の作製〉
実施例1で使用した電解銅箔のうち、厚さが8μmのものを用意し、その厚さ8μmの銅箔を、ジルコニアセラミックス基板で挟み込みながら、熱処理温度、昇温、降温速度、熱処理保持時間を様々に変更し、負極集電体断面内の空孔面積比率が0.2%以上、かつ上記集電体断面における上部、または下部の空孔数と、中央の空孔数の比率が種々に異なった集電体銅箔を作製した。
上記得られた種々の集電体銅箔における空孔面積比率は1.0%以上であり、上部(下部)と中央部との空孔数相対比(集電体断面における上部、または下部の空孔数 ÷ 集電体断面における中央の空孔数)は、1.2〜1.6の範囲内であった。そして、上記集電体銅箔を負極集電体として用いた以外は、実施例1と同様に負極および電池を作製した。
なお、上記の相対比の算出式において、集電体断面における上部、または下部における空孔数は、空孔数の多い方を評価対象とした。
〈サイクル特性、および電極変形の評価〉
実施例2で作製した集電体銅箔を負極集電体として、実施例1と同様の工程を経て電池を作製し、50サイクル後の放電容量維持率と50サイクル後の負極の変形状態を実施例1と同様に評価した。
〈実施例2の結果〉
実施例2の結果を表2に示す。銅箔断面の上部(または下部)の空孔数と中央部の空孔数の相対比とサイクル放電容量維持率との関係を調べた結果、相対比が1.2〜1.6において、50サイクル後の放電容量維持率は良好であることが分かった。
(実施例3)
〈負極および電池の作製〉
実施例1と同様の厚さ10μmの集電体銅箔を、ジルコニアセラミックス基板で挟み込みながら、熱処理温度、昇温、降温速度、熱処理保持時間を様々に変更し、負極集電体断面内の空孔面積比率が0.2%以上、かつ上記集電体断面における上部と下部の空孔数比率が、中央部の空孔数比率のそれ以上を有し、さらに上記集電体の最大空孔径(μm)が種々に異なった集電体銅箔を作製した。種々の熱処理条件で実施した結果、上記集電体内の最大空孔径は、0.1〜3.3μmであった。これらの最大空孔径は、集電体厚みに対して、1/100〜1/3の範囲内であった。
なお、上記集電体銅箔を負極集電体として用いた以外は、実施例1と同様の工程にて負極および電池を作製した。
〈負極の集電体銅箔断面における空孔径の評価〉
上記熱処理した実施例3の負極集電体は、実施例1と同様に集電体断面を鏡面処理し、FE−SEM(電界放射型走査型電子顕微鏡)により任意の集電体断面5箇所を反射電子像によって観察し、集電体断面内における各空孔の断面積を算出した。各空孔の断面積は、実施例1と同様に、集電体断面の反射電子像をモノクロに画像処理(二値化)することによって、各空孔の断面積を数値化した。このとき空孔は円と仮定し、円の直径を空孔径と定義し、算出した。
〈サイクル特性、および電極変形の評価〉
実施例3で作製した集電体銅箔を負極集電体として、実施例1と同様の工程を経て電池を作製し、50サイクル後の放電容量維持率と50サイクル後の負極の変形状態を実施例1と同様に評価した。
〈実施例3の結果〉
実施例3の結果を表3に示す。まず集電体厚みの、1/100〜1/3までの全ての実施例は50サイクル後の負極に破れはなかった。さらに50サイクル後における放電容量維持率は、集電体銅箔断面内における最大空孔径が、集電体厚みの、1/100〜1/3までの全ての実施例が75%以上の高い維持率を示し、1/100〜1/4までの実施例は、80%以上の更に高い維持率を示していることが確認された。よって、集電体内における最大空孔径は、集電体厚みの1/4以下が好ましいことが分かった。なお、実施例内で観察されたすべての空孔径は、集電体の金属結晶粒子径よりも小さいことを確認した。
本発明に係るリチウムイオン二次電池は、ケイ素およびスズなどの高容量な負極活物質であっても、電極の破れ等を生じることなく、さらに良好なサイクル特性を示すことから、電池サイズの小型化、軽量化、薄層化に貢献することができ、主に小型電子機器の電池として広く利用することができる。
1 セラミックス基板
2 集電体

Claims (7)

  1. 内部に複数の空孔を有するリチウムイオン二次電池用の集電体であって、
    集電体の主面と交差する方向の断面において、
    前記集電体の主面側の表層部における空孔数比率は、
    前記集電体の中央部における空孔数比率よりも高いことを特徴とする集電体。
  2. 前記複数の空孔のうち、最大の空孔径となる空孔は、前記集電体の厚みの1/4以下の空孔径で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の集電体。
  3. 前記複数の空孔は、前記集電体を構成する複数の結晶粒子の粒子間に局所的に配置されていることを特徴とする請求項1または2のいずれか一項に記載の集電体。
  4. 前記集電体は、複数の結晶粒子を含み、前記断面において、
    前記表層部における結晶粒子径が、前記中央部における結晶粒子径よりも小さいことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の集電体。
  5. 前記集電体は、複数の結晶粒子を含み、前記断面において、
    前記集電体内部の前記結晶粒子径が、前記集電体の厚み方向において、前記中央部から前記表層部にかけ、徐々に小さくなっていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の集電体。
  6. 前記集電体は、複数の結晶粒子を含み、前記表層部の前記結晶粒子の平均結晶粒子径をXとし、前記中央部の平均結晶粒子径をYとしたとき、X≦0.9Yの関係式を満たすことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の集電体。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の集電体を備えるリチウムイオン二次電池。

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