JP2014088943A - スプロケット、チェーン伝動装置 - Google Patents

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Akihiko Utaki
昭彦 宇瀧
Tadashi Morita
忠 森田
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Abstract

【課題】チェーンとスプロケットとの噛み合う際および噛み外れる際の摩擦抵抗を低減するスプロケットを提供すること。
【解決手段】内リンクプレート121と外リンクプレート122とを連結ピン123でチェーン長手方向Yに多数連結してなるチェーン120に対して噛み合う複数の歯部111をスプロケット周方向Vに配設したスプロケット110において、前記複数の歯部111が、前記一対配設した内リンクプレート121間および一対配設した外リンクプレート122間にそれぞれ入り込んでチェーン120と噛み合い、前記複数の歯部111のうちの少なくとも一部の歯部(111A)のチェーン長手方向Yに対する側面111aが、凹凸状に形成されていることを特徴とするスプロケット110。
【選択図】図1

Description

本発明は、内リンクプレートと外リンクプレートとを連結ピンでチェーン長手方向に多数連結してなるチェーンと噛み合うスプロケットおよびこのスプロケットを有するチェーン伝動装置に関する。
従来、内リンクプレートと外リンクプレートとを連結ピンでチェーン長手方向に多数連結してなるチェーンと噛み合うスプロケットが知られている(例えば、特許文献1および2)。
このような従来のスプロケットを有するチェーン伝動装置として、例えば、図6に示すようなチェーン伝動装置700がある。
ここで、図6(A)は、従来技術のスプロケット710を有するチェーン伝動装置700を示す正面図であり、図6(B)は、図6(A)に示す符号6B−6Bで視た断面図である。
従来のチェーン伝動装置700は、チェーン720と、このチェーン720と噛み合うスプロケット710とを備えていた。
このうち、チェーン720は、チェーン幅方向に一対配設された内リンクプレート721と、内リンクプレート721よりチェーン幅方向両外側に一対配設された外リンクプレート722と、内リンクプレート721のブシュ孔に圧入されるブシュ(図示せず)と、ブシュに回動自在に挿通されて外リンクプレート722のピン孔に圧入される連結ピン723と、ブシュの外周に回動自在に配設されるローラ724とを備えていた。
他方、スプロケット710は、チェーン720の一対の内リンクプレート721の間および一対の外リンクプレート722の間であって、ローラ724とローラ724との間に入り込む歯部711をスプロケット周方向に複数有していた。
実登2507161号公報 実公平7−49101号公報
しかしながら、上述した従来のスプロケット710は、歯部711のスプロケット周方向に対する側面が平坦な構造であったため、チェーン720とスプロケット710との噛み合う際および噛み外れる際の歯部711の側面と内リンクプレート721の内側面との接触面積が比較的大きくて摩擦抵抗が大きいという問題があった。
そこで、本発明は、前述したような従来技術の問題を解決するものであって、すなわち、本発明の目的は、チェーンとスプロケットとの噛み合う際および噛み外れる際の摩擦抵抗を低減するスプロケットを提供することである。
本請求項1に係る発明は、チェーン幅方向に一対配設した内リンクプレートと該内リンクプレートのチェーン幅方向両外側に一対配設した外リンクプレートとを連結ピンでチェーン長手方向に多数連結してなるチェーンに対して噛み合う複数の歯部をスプロケット周方向に配設したスプロケットにおいて、前記複数の歯部が、前記一対配設した内リンクプレートのチェーン長手方向両側とそれぞれ係合する2つの連結ピン間および一対配設した外リンクプレートのチェーン長手方向両側とそれぞれ係合する2つの連結ピン間にそれぞれ入り込んでチェーンと噛み合い、前記複数の歯部のうちの前記内リンクプレートのチェーン長手方向両側とそれぞれ係合する2つの連結ピン間に入り込む少なくとも一部の歯部のチェーン長手方向に対する側面が、凹凸状に形成されていることにより、前述した課題を解決するものである。
本請求項2に係る発明は、請求項1に記載されたスプロケットの構成に加えて、前記スプロケット周方向に配設された歯部の数が、偶数であり、前記複数の歯部が、前記凹凸状の側面を有して一対の内リンクプレートのチェーン長手方向両側とそれぞれ係合する2つの連結ピン間に入り込む第1歯部と、該第1歯部よりチェーン幅方向に肉薄に形成されて一対の外リンクプレートのチェーン長手方向両側とそれぞれ係合する2つの連結ピン間に入り込む第2歯部とをスプロケット周方向に交互に配設してなるとともに、前記第1歯部よりもチェーン幅方向に肉薄な肉薄部分が、前記第1歯部と第2歯部との間の歯底部のスプロケット径方向で最も低い箇所よりもスプロケット周方向で第1歯部側から第2歯部まで形成されていることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本請求項3に係る発明は、請求項2に記載されたスプロケットの構成に加えて、前記肉薄部分でのスプロケット径方向のスプロケット中心側縁の位置が、前記チェーンとスプロケットとの噛み合った状態の内リンクプレートでのスプロケット中心側縁の位置よりもスプロケット中心側に配設されていることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本請求項4に係る発明は、チェーン幅方向に一対配設した内リンクプレートと該内リンクプレートのチェーン幅方向両外側に一対配設した外リンクプレートとを連結ピンでチェーン長手方向に多数連結してなるチェーンと、該チェーンに対して噛み合う複数の歯部をスプロケット周方向に配設したスプロケットとを備えてスプロケットからチェーンに動力を伝達するチェーン伝動装置において、前記スプロケットが、前記請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載されたスプロケットであることにより、前述した課題を解決するものである。
本発明のスプロケットは、チェーン幅方向に一対配設した内リンクプレートとこの内リンクプレートのチェーン幅方向両外側に一対配設した外リンクプレートとを連結ピンでチェーン長手方向に多数連結してなるチェーンに対して噛み合う複数の歯部をスプロケット周方向に配設したことにより、チェーンと噛み合って動力を伝達することができるばかりでなく、以下のような特有の効果を奏することができる。
本請求項1に係る発明のスプロケットによれば、複数の歯部が、一対配設した内リンクプレートのチェーン長手方向両側とそれぞれ係合する2つの連結ピン間および一対配設した外リンクプレートのチェーン長手方向両側とそれぞれ係合する2つの連結ピン間にそれぞれ入り込んでチェーンと噛み合い、複数の歯部のうちの内リンクプレートのチェーン長手方向両側とそれぞれ係合する2つの連結ピン間に入り込む少なくとも一部の歯部のチェーン長手方向に対する側面が、凹凸状に形成されていることにより、従来技術の歯部の側面が平坦である構成と比べて、チェーンの内リンクプレートの内側面とスプロケットの歯部の凹凸状の側面との接触面積が小さくなるため、チェーンとスプロケットとの噛み合う際および噛み外れる際の摩擦抵抗を低減できる。
本請求項2に係る発明のスプロケットによれば、請求項1に係る発明が奏する効果に加えて、スプロケット周方向に配設された歯部の数が、偶数であり、複数の歯部が、凹凸状の側面を有して一対の内リンクプレートのチェーン長手方向両側とそれぞれ係合する2つの連結ピン間に入り込む第1歯部と、この第1歯部よりチェーン幅方向に肉薄に形成されて一対の外リンクプレートのチェーン長手方向両側とそれぞれ係合する2つの連結ピン間に入り込む第2歯部とをスプロケット周方向に交互に配設してなるとともに、第1歯部よりもチェーン幅方向に肉薄な肉薄部分が、第1歯部と第2歯部との間の歯底部のスプロケット径方向で最も低い箇所よりもスプロケット周方向で第1歯部側から第2歯部まで形成されていることにより、内リンクプレートのブシュ孔周辺が第1歯部よりチェーン幅方向に肉薄な肉薄部分と非接触状態で対向するため、チェーンとスプロケットとの噛み合う際および噛み外れる際の摩擦抵抗をより低減できるともに内リンクプレートでの他より応力が集中して破断しやすい部分であるブシュ孔周辺チェーン長手方向外側部分の摩耗による強度低下を防止できる。
ここで、ブシュ孔周辺チェーン長手方向外側部分の「チェーン長手方向外側」とは、1枚の内リンクプレートの2つのブシュ孔のそれぞれの中心を基準としてこれら2つのブシュ孔のそれぞれの中心の間を内側としたときの反対側をいう。
さらに、肉薄部分および第2歯部は外リンクプレートの内側面と接触しないが、第1歯部が内リンクプレートの内側面と接触するため、チェーンとスプロケットとの噛み合いが不安定になることを防止できる。
また、スプロケット側面では第1歯部がチェーンと接触するが第2歯部がチェーンと接触しないため、騒音の中の次数音を低減できる。
ここで、「次数音」とは、回転数に対応した周波数(1次成分)の歯数倍の周波数を持つ音をいう。
次数音は、チェーンとスプロケットとの噛み合いおよび噛み外れの際に発生する騒音の中で支配的な騒音である。
本請求項3に係る発明のスプロケットによれば、請求項2に係る発明が奏する効果に加えて、肉薄部分でのスプロケット径方向のスプロケット中心側縁の位置が、チェーンとスプロケットとの噛み合った状態の内リンクプレートでのスプロケット中心側縁の位置よりもスプロケット中心側に配設されていることにより、より確実に内リンクプレートのブシュ孔周辺が第1歯部よりチェーン幅方向に肉薄な肉薄部分と非接触状態で対向するため、チェーンとスプロケットとの噛み合う際および噛み外れる際の摩擦抵抗をより一層低減できるともに内リンクプレートでの他より応力が集中して破断しやすい部分であるブシュ孔周辺チェーン長手方向外側部分の摩耗による強度低下をより確実に防止できる。
本発明のチェーン伝動装置は、チェーン幅方向に一対配設した内リンクプレートとこの内リンクプレートのチェーン幅方向両外側に一対配設した外リンクプレートとを連結ピンでチェーン長手方向に多数連結してなるチェーンと、このチェーンに対して噛み合う複数の歯部をスプロケット周方向に配設したスプロケットとを備えていることにより、スプロケットからチェーンに動力を伝達することができるばかりでなく、以下のような特有の効果を奏することができる。
本請求項4に係る発明のチェーン伝動装置によれば、スプロケットが、請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載されたスプロケットであることにより、チェーン伝動装置において、請求項1乃至請求項3のいずれか1つに係る発明が奏する効果と同様の効果を得ることができる。
本発明の第1実施例のスプロケットを有するチェーン伝動装置の概略斜視図。 本発明の第1実施例のスプロケットとチェーンとの噛み合いを示す図。 本発明の第1実施例のスプロケットの要部を示す要部拡大正面図および断面図。 本発明の第2実施例のスプロケットの要部を示す要部拡大正面図および断面図。 本発明の他の実施例のスプロケットの歯部を示す正面図。 従来技術のスプロケットとチェーンとの噛み合いを示す図。
本発明のスプロケットは、複数の歯部が、一対配設した内リンクプレートのチェーン長手方向両側とそれぞれ係合する2つの連結ピン間および一対配設した外リンクプレートのチェーン長手方向両側とそれぞれ係合する2つの連結ピン間にそれぞれ入り込んでチェーンと噛み合い、複数の歯部のうちの内リンクプレートのチェーン長手方向両側とそれぞれ係合する2つの連結ピン間に入り込む少なくとも一部の歯部のチェーン長手方向に対する側面が、凹凸状に形成されていることにより、従来技術の歯部の側面が平坦である構成と比べて、チェーンとスプロケットとの噛み合う際および噛み外れる際の摩擦抵抗を低減するものであれば、その具体的な実施態様は、如何なるものであっても構わない。
例えば、スプロケットの材質は、ステンレス等の鋼材や工業用プラスチック等の樹脂であっても構わない。
また、本発明のチェーン伝動装置は、チェーン幅方向に一対配設した内リンクプレートとこの内リンクプレートのチェーン幅方向両外側に一対配設した外リンクプレートとを連結ピンでチェーン長手方向に多数連結してなるチェーンと、このチェーンに対して噛み合う複数の歯部をスプロケット周方向に配設した上述のスプロケットとを備えていることにより、従来技術である歯部の側面が平坦である構成と比べて、チェーンとスプロケットとの噛み合う際および噛み外れる際の摩擦抵抗を低減するものであれば、その具体的な実施態様は、如何なるものであっても構わない。
例えば、チェーンは、ローラを有するものでもよく、有しないものでもよい。
また、チェーンは、ブシュを有するものでもよく、有しないものでもよい。
以下に、本発明の第1実施例であるチェーン伝動装置100およびチェーン伝動装置100のスプロケット110について、図1乃至図3に基づいて説明する。
ここで、図1は、本発明の第1実施例のスプロケット110を有するチェーン伝動装置100の概略斜視図であり、図2(A)は、図1に示す符号2Aから視たチェーン伝動装置100の正面図であり、図2(B)は、図2(A)に示す符号2B−2Bで視た断面図であり、図2(C)は、図2(A)に示す符号2C−2Cで視た断面図であり、図3(A)は、本発明の第1実施例のスプロケット110の要部を示す要部拡大正面図であり、図3(B)は、図3(A)に示す符号3B−3Bで視た断面図である。
本発明の第1実施例であるチェーン伝動装置100は、図1乃至図3に示すように、チェーン幅方向Xに一対配設した内リンクプレート121とこの内リンクプレート121のチェーン幅方向両外側に一対配設した外リンクプレート122とを連結ピン123でチェーン長手方向Yに多数連結してなるチェーン120と、このチェーン120に対して噛み合う複数の歯部111をスプロケット周方向Vに配設したスプロケット110とを備えている。
具体的に本実施例のチェーン120は、一例として、内リンクプレート121と、外リンクプレート122と、連結ピン123と、ブシュ124と、ローラ125とから構成されている。
このうち、内リンクプレート121は、チェーン幅方向Xに一対で離間配置され、チェーン長手方向両側に配設されたブシュ孔121bを有している。
同様に、外リンクプレート122は、一対の内リンクプレート121の外側に一対配設され、チェーン長手方向両側に配設されたピン孔122aを有している。
そして、ローラ125に回動自在に挿通されたブシュ124の両端が一対の内リンクプレート121のブシュ孔121bに圧入されるとともに、連結ピン123をブシュ124に回動自在に挿通してこの連結ピン123が一対の外リンクプレート122のピン孔122aに圧入されることにより、内リンクプレート121と外リンクプレート122とがチェーン長手方向Yに連結されている。
他方、本実施例のスプロケット110は、複数の歯部111が、一対配設した内リンクプレート121のチェーン長手方向両側とそれぞれ係合する2つの連結ピン123間および一対配設した外リンクプレート122のチェーン長手方向両側とそれぞれ係合する2つの連結ピン123間にそれぞれ入り込んでチェーン120と噛み合うように構成されている。
さらに、複数の歯部111のうちの内リンクプレート121のチェーン長手方向両側とそれぞれ係合する2つの連結ピン123間に入り込む少なくとも一部の歯部である第1歯部111Aのチェーン長手方向Yに対する側面111aが、凹凸状に形成されている。
これにより、従来技術の歯部の側面が平坦である構成(図6参照)と比べて、チェーン120の内リンクプレート121の内側面とスプロケット110の歯部の凹凸状の側面111aとの接触面積が小さくなる。
具体的に、第1歯部111Aの側面111aには、一例として、スプロケット径方向Wに延びた溝111aaが配設されている。
そして、スプロケット110の第1歯部111Aの側面111aがチェーン120の内リンクプレート121の内側面と接触する際、第1歯部111Aの側面111aの溝111aaにより、第1歯部111Aの側面111aと内リンクプレート121の内側面との接触面積が、従来技術の歯部の側面が平坦である構成(図6参照)と比べて、小さくなる。
さらに、本実施例では、スプロケット周方向Vに配設された複数の歯部111の数が、偶数である。
そして、複数の歯部111が、凹凸状の側面111aを有して一対の内リンクプレート121のチェーン長手方向両側とそれぞれ係合する2つの連結ピン123間に入り込む第1歯部111Aと、この第1歯部111Aよりチェーン幅方向Xに肉薄に形成されて一対の外リンクプレート122のチェーン長手方向両側とそれぞれ係合する2つの連結ピン123間に入り込む第2歯部111Bとをスプロケット周方向Vに交互に配設して構成されている。
また、第1歯部111Aよりもチェーン幅方向Xに肉薄な肉薄部分112が、第1歯部111Aと第2歯部111Bとの間の歯底部113のスプロケット径方向Wで最も低い箇所113aよりもスプロケット周方向Vで第1歯部111A側から第2歯部111Bまで形成されている。
これにより、内リンクプレート121のブシュ孔周辺チェーン長手方向外側部分121cが、第1歯部111Aよりチェーン幅方向Xに肉薄な肉薄部分112と非接触状態で対向する。
ここで、ブシュ孔周辺チェーン長手方向外側部分121cは、内リンクプレート121での他より応力が集中して破断しやすい部分である。
つまり、ブシュ孔周辺チェーン長手方向外側部分121cの摩耗による強度低下を防止できる。
さらに、肉薄部分112および第2歯部111Bは外リンクプレート122の内側面と接触しないが、第1歯部111Aが内リンクプレート121の内側面と接触する。
つまり、チェーン120とスプロケット110との噛み合いが不安定になる虞がない。
また、スプロケット側面では第1歯部111Aがチェーン120と接触するが第2歯部111Bがチェーン120と接触しない。
言い換えると、第1歯部111Aの側面111aがチェーン120と接触するが第2歯部111Bの側面はチェーン120と接触しない。
そして、第2歯部111Bの側面がチェーン120と接触しない分、従来技術の全ての歯部の側面がチェーン120と接触する構成と比べて、騒音の中の次数音を低減できる。
さらに、肉薄部分112でのスプロケット径方向Wのスプロケット中心側縁112aの位置が、チェーン120とスプロケット110との噛み合った状態の内リンクプレート121でのスプロケット中心側縁121aの位置よりもスプロケット中心側に配設されている。
これにより、より確実に内リンクプレート121のブシュ孔周辺チェーン長手方向外側部分121cが第1歯部111Aよりチェーン幅方向Xに肉薄な肉薄部分112と非接触状態で対向する。
なお、本実施例では、スプロケット周方向Vに配設された複数の歯部111の数を偶数としたが、仮に奇数とする場合は、全ての歯部111の側面(111a)を凹凸状に形成するのが望ましい。
ここで、歯部111の数が偶数であるか奇数であるかに関わらず、一部の歯部111の側面(111a)だけ凹凸状に形成した場合であっても凹凸状にした歯部において上述の作用を得られるのは言うまでもない。
また、歯部の両方の側面を凹凸状に形成することが望ましいが、歯部の一方の側面だけを凹凸状に形成してもよい。
このようにして得られた本発明の第1実施例であるスプロケット110は、複数の歯部111が、一対配設した内リンクプレート121のチェーン長手方向両側とそれぞれ係合する2つの連結ピン123間および一対配設した外リンクプレート122のチェーン長手方向両側とそれぞれ係合する2つの連結ピン123間にそれぞれ入り込んでチェーン120と噛み合い、複数の歯部111のうちの内リンクプレート121のチェーン長手方向両側とそれぞれ係合する2つの連結ピン123間に入り込む少なくとも一部の歯部である第1歯部111Aのチェーン長手方向Yに対する側面111aが、凹凸状に形成されていることにより、従来技術の歯部の側面が平坦である構成(図6参照)と比べて、チェーン120とスプロケット110との噛み合う際および噛み外れる際の摩擦抵抗を低減できる。
さらに、スプロケット周方向Vに配設された歯部111の数が、偶数であり、複数の歯部111が、凹凸状の側面111aを有して一対の内リンクプレート121のチェーン長手方向両側とそれぞれ係合する2つの連結ピン123間に入り込む第1歯部111Aと、この第1歯部111Aよりチェーン幅方向Xに肉薄に形成されて一対の外リンクプレート122のチェーン長手方向両側とそれぞれ係合する2つの連結ピン123間に入り込む第2歯部111Bとをスプロケット周方向Vに交互に配設してなるとともに、第1歯部111Aよりもチェーン幅方向Xに肉薄な肉薄部分112が、第1歯部111Aと第2歯部111Bとの間の歯底部113のスプロケット径方向Wで最も低い箇所113aよりもスプロケット周方向Vで第1歯部111A側から第2歯部111Bまで形成されていることにより、チェーン120とスプロケット110との噛み合う際および噛み外れる際の摩擦抵抗をより低減できるともに、内リンクプレート121での他より応力が集中して破断しやすい部分であるブシュ孔周辺チェーン長手方向外側部分121cの摩耗による強度低下を防止でき、チェーン120とスプロケット110との噛み合いが不安定になることを防止でき、騒音の中の次数音を低減できる。
また、肉薄部分112でのスプロケット径方向Wのスプロケット中心側縁112aの位置が、チェーン120とスプロケット110との噛み合った状態の内リンクプレート121でのスプロケット中心側縁121aの位置よりもスプロケット中心側に配設されていることにより、チェーン120とスプロケット110との噛み合う際および噛み外れる際の摩擦抵抗をより一層低減できるともに、内リンクプレート121での他より応力が集中して破断しやすい部分であるブシュ孔周辺チェーン長手方向外側部分121cの摩耗による強度低下をより確実に防止できる。
また、このようにして得られた本発明の第1実施例であるチェーン伝動装置100は、チェーン幅方向Xに一対配設した内リンクプレート121とこの内リンクプレート121のチェーン幅方向両外側に一対配設した外リンクプレート122とを連結ピン123でチェーン長手方向Yに多数連結してなるチェーン120と、このチェーン120に対して噛み合う複数の歯部111をスプロケット周方向Vに配設した上述のスプロケット110とを備えていることにより、従来技術の歯部の側面が平坦である構成(図6参照)と比べて、チェーン120とスプロケット110との噛み合う際および噛み外れる際の摩擦抵抗を低減できるなど、その効果は甚大である。
続いて、本発明の第2実施例であるスプロケット210について、図4に基づいて説明する。
ここで、図4(A)は、本発明の第2実施例のスプロケット210の要部を示す要部拡大正面図であり、図4(B)は、図4(A)に示す符号4B−4Bで視た断面図である。
第2実施例のスプロケット210は、第1実施例のスプロケット110の第1歯部111Aの側面111aの溝111aaを円形のくぼみ(ディンプル)211abとしたものであり、多くの要素について第1実施例のスプロケット110と共通するので、共通する事項については詳しい説明を省略し、下2桁が共通する200番台の符号を付すのみとする。
なお、第2実施例で図示しないチェーンなどについては、第1実施例と同じであるので同じ符号を用いることとする。
本発明の第2実施例であるスプロケット210は、図4(A)および図4(B)に示すように、複数の歯部211が、一対配設した内リンクプレート(121)のチェーン長手方向両側とそれぞれ係合する2つの連結ピン(123)間および一対配設した外リンクプレート(122)のチェーン長手方向両側とそれぞれ係合する2つの連結ピン(123)間にそれぞれ入り込んでチェーン(120)と噛み合い、複数の歯部211のうちの内リンクプレート(121)のチェーン長手方向両側とそれぞれ係合する2つの連結ピン(123)間に入り込む少なくとも一部の歯部である第1歯部211Aのチェーン長手方向Yに対する側面211aが、凹凸状に形成されている。
具体的に、第1歯部211Aの側面211aには、一例として、円形のくぼみ211abが複数配設されている。
そして、スプロケット210の第1歯部211Aの側面211aがチェーン(120)の内リンクプレート(121)の内側面と接触する際、第1歯部211Aの側面211aのくぼみ211abにより、第1歯部211Aの側面211aと内リンクプレート(121)の内側面との接触面積が、従来技術の歯部の側面が平坦である構成(図6参照)と比べて、小さくなる。
その結果、上述の第1実施例と同様の効果を得ることができる。
その他の実施例
続いて、本発明のその他の実施例であるスプロケットの第1歯部311Aについて、図5に基づいて説明する。
ここで、図5(A)は、本発明のその他の実施例の第1の態様の第1歯部311Aのチェーン長手方向Yに対する側面311aを示す要部拡大図であり、図5(B)は、本発明のその他の実施例の第2の態様の第1歯部311Aのチェーン長手方向Yに対する側面311aを示す要部拡大図であり、図5(A)は、本発明のその他の実施例の第3の態様の第1歯部311Aのチェーン長手方向Yに対する側面311aを示す要部拡大図であり、図5(A)は、本発明のその他の実施例の第4の態様の第1歯部311Aのチェーン長手方向Yに対する側面311aを示す要部拡大図である。
その他の実施例の第1歯部311Aは、第1実施例の第1歯部111Aの側面111aの溝111aaの向きや形状を変更したものであり、多くの要素について第1実施例の第1歯部111Aと共通するので、共通する事項については詳しい説明を省略し、下2桁が共通する300番台の符号を付すのみとする。
なお、その他の実施例で図示しないチェーンなどについては、第1実施例と同じであるので同じ符号を用いることとする。
図5(A)に示すように、第1の態様では、第1歯部311Aの側面311aの溝311aaが、スプロケット周方向Vに延びているとともに、スプロケット径方向Wに複数配設されている。
これにより、第1歯部311Aの側面311aと内リンクプレート(121)の内側面との接触面積が、従来技術の歯部の側面が平坦である構成(図6参照)と比べて、小さくなるため、上述の第1実施例と同様の効果を得ることができる。
図5(B)に示すように、第2の態様では、第1歯部311Aの側面311aの溝311aaが、スプロケット周方向Vおよびスプロケット径方向Wに延びて格子状に形成されている。
これにより、第1歯部311Aの側面311aと内リンクプレート(121)の内側面との接触面積が、従来技術の歯部の側面が平坦である構成(図6参照)と比べて、小さくなるため、上述の第1実施例と同様の効果を得ることができる。
図5(C)に示すように、第3の態様では、第1歯部311Aの側面311aの溝311aaが、スプロケット径方向Wに変位するように湾曲しながらスプロケット周方向Vに延びているとともに、スプロケット径方向Wに複数配設されている。
これにより、第1歯部311Aの側面311aと内リンクプレート(121)の内側面との接触面積が、従来技術の歯部の側面が平坦である構成(図6参照)と比べて、小さくなるため、上述の第1実施例と同様の効果を得ることができる。
図5(D)に示すように、第4の態様では、第1歯部311Aの側面311aの溝311aaが、スプロケット径方向Wを基準線とした線対称でV字状に形成されるとともに、スプロケット径方向Wに複数配設されている。
これにより、第1歯部311Aの側面311aと内リンクプレート(121)の内側面との接触面積が、従来技術の歯部の側面が平坦である構成(図6参照)と比べて、小さくなるため、上述の第1実施例と同様の効果を得ることができる。
さらに、チェーン(120)がスプロケット(110)と噛み合う際、V字状の溝311aaにより内リンクプレート(121)がスプロケット径方向中心側へ案内されてチェーン(120)のローラ(125)が歯底部(113)のスプロケット周方向Vでの中心に案内されるため、より精度よくチェーン(120)とスプロケット(110)とを噛み合わせて騒音を低減できるなど、その効果は甚大である。
100 ・・・ チェーン伝動装置
110、 210 ・・・ スプロケット
111、 211 ・・・ 歯部
111A、 211A、 311A ・・・ 第1歯部
111a、 211a、 311a ・・・ 側面
111aa、 311aa・・・ 溝
211ab ・・・ くぼみ(ディンプル)
111B、 211B ・・・ 第2歯部
112、 212 ・・・ 肉薄部分
112a ・・・ スプロケット中心側縁
113、 213 ・・・ 歯底部
113a、 213a ・・・ (歯底部の)最も低い箇所
120 ・・・ チェーン
121 ・・・ 内リンクプレート
121a ・・・ スプロケット中心側縁
121b ・・・ ブシュ孔
121c ・・・ ブシュ孔周辺チェーン長手方向外側部分
122 ・・・ 外リンクプレート
122a ・・・ ピン孔
123 ・・・ 連結ピン
124 ・・・ ブシュ
125 ・・・ ローラ
700 ・・・ (従来技術の)チェーン伝動装置
710 ・・・ スプロケット
711 ・・・ 歯部
720 ・・・ チェーン
721 ・・・ 内リンクプレート
722 ・・・ 外リンクプレート
723 ・・・ 連結ピン
724 ・・・ ローラ
V ・・・ スプロケット周方向
W ・・・ スプロケット径方向
X ・・・ チェーン幅方向
Y ・・・ チェーン長手方向

Claims (4)

  1. チェーン幅方向に一対配設した内リンクプレートと該内リンクプレートのチェーン幅方向両外側に一対配設した外リンクプレートとを連結ピンでチェーン長手方向に多数連結してなるチェーンに対して噛み合う複数の歯部をスプロケット周方向に配設したスプロケットにおいて、
    前記複数の歯部が、前記一対配設した内リンクプレートのチェーン長手方向両側とそれぞれ係合する2つの連結ピン間および一対配設した外リンクプレートのチェーン長手方向両側とそれぞれ係合する2つの連結ピン間にそれぞれ入り込んでチェーンと噛み合い、
    前記複数の歯部のうちの前記内リンクプレートのチェーン長手方向両側とそれぞれ係合する2つの連結ピン間に入り込む少なくとも一部の歯部のチェーン長手方向に対する側面が、凹凸状に形成されていることを特徴とするスプロケット。
  2. 前記スプロケット周方向に配設された歯部の数が、偶数であり、前記複数の歯部が、前記凹凸状の側面を有して一対の内リンクプレートのチェーン長手方向両側とそれぞれ係合する2つの連結ピン間に入り込む第1歯部と、該第1歯部よりチェーン幅方向に肉薄に形成されて一対の外リンクプレートのチェーン長手方向両側とそれぞれ係合する2つの連結ピン間に入り込む第2歯部とをスプロケット周方向に交互に配設してなるとともに、
    前記第1歯部よりもチェーン幅方向に肉薄な肉薄部分が、前記第1歯部と第2歯部との間の歯底部のスプロケット径方向で最も低い箇所よりもスプロケット周方向で第1歯部側から第2歯部まで形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスプロケット。
  3. 前記肉薄部分でのスプロケット径方向のスプロケット中心側縁の位置が、前記チェーンとスプロケットとの噛み合った状態の内リンクプレートでのスプロケット中心側縁の位置よりもスプロケット中心側に配設されていることを特徴とする請求項2に記載のスプロケット。
  4. チェーン幅方向に一対配設した内リンクプレートと該内リンクプレートのチェーン幅方向両外側に一対配設した外リンクプレートとを連結ピンでチェーン長手方向に多数連結してなるチェーンと、該チェーンに対して噛み合う複数の歯部をスプロケット周方向に配設したスプロケットとを備えてスプロケットからチェーンに動力を伝達するチェーン伝動装置において、
    前記スプロケットが、前記請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載されたスプロケットであることを特徴とするチェーン伝動装置。
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