JP2014088311A - ポリシリコン金属汚染防止方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ポリシリコンと接触する金属部材の表面に樹脂製カバーを設けることによりポリシリコンの金属汚染を防止する方法において、該カバーの摩耗による金属の表面露出を確実に防止することができる方法を提供する。
【解決手段】ポリシリコンが接触する金属部材の表面に樹脂製カバーを設けることにより、ポリシリコンと金属部材との接触によるポリシリコンの金属汚染を防止する方法において、樹脂製カバー3として、2枚の樹脂シート3a,3bを重ねて設け、前記2枚の樹脂シートとして、互いに色調の異なるものを使用することを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、ポリシリコンの金属汚染を防止する方法に関するものであり、より詳細には、ポリシリコンと金属基板との接触によって生じるポリシリコンの金属汚染を防止する方法に関するものである。
ポリシリコンは、半導体あるいは太陽光発電用ウェハーの原料として使用されているが、高純度であることが要求されており、特に、抵抗値などの電気的特性の低下を回避するという観点から、金属不純物の混入を極力防止することが必要である。
ところで、ポリシリコンは、一般に、トリクロロシランなどのケイ素化合物を水素等により還元することにより製造され、ロッド状或いは大きな塊状物の形で得られる。このような形態で得られたポリシリコンは破砕され、次いでエッチングによって破砕時に付着した汚染物を除去し、水洗及び乾燥工程を経て、シリコン単結晶製造工程へと搬送される。このような過程では、例えば種々の金属製部材(例えば、シュータ、ホッパー、破砕台、エッチング槽、水洗槽、乾燥機など)が使用されているため、これら金属製部材との接触によるポリシリコンの金属汚染を防止することが必要である。
ポリシリコンの金属汚染を回避するためには、金属製部材の代わりに、樹脂製部材を用いることが最も簡単な手段であり、例えば特許文献1の段落[0003]には、ポリシリコンの金属汚染が問題となることに加えて、ポリシリコンが金属と接触する部分に樹脂製部材を使用することが教示されている。
特開平11−169795号公報
しかるに、樹脂製部材は、金属製部材に比して強度や耐久性の問題があるため、金属製部材そのものを樹脂製部材に置き換えることができない場合が殆どであり、例えば、上記で例示したホッパーなどの金属製部材では、その表面に樹脂製のカバーを設けることで対処されているのが実情である。
しかしながら、樹脂製のカバーを設けた場合においても、未だ課題が残されている。即ち、樹脂製品は、金属製品に比して摩耗等による消耗が激しい。このため、樹脂製カバーを設けた場合には、樹脂製カバーの摩耗によって金属表面が露出してしまい、このために、ポリシリコンの金属汚染が生じてしまうという問題がある。また、このような問題を確実に回避するためには、頻繁に品質管理を行わなければならないばかりか、樹脂製カバーが摩耗して金属表面が露出している部分を見つけるために、部材の全体にわたって詳細にチェックしなければならないという問題もあり、特に金属製部材が大きく、大面積の部分に樹脂製カバーが設けられているようなときには、品質管理作業にかかる負担が極めて大きい。
従って、本発明の目的は、ポリシリコンと接触する金属部材の表面に樹脂製カバーを設けることによりポリシリコンの金属汚染を防止する方法において、該カバーの摩耗による金属の表面露出を確実に防止し、更に、樹脂製カバーの摩耗を速やかに知見することができ、品質管理作業の負担を軽減することが可能なポリシリコンの金属汚染防止方法を提供することにある。
本発明によれば、ポリシリコンが接触する金属部材の表面に樹脂製カバーを設けることにより、ポリシリコンと金属部材との接触によるポリシリコンの金属汚染を防止する方法において、
前記樹脂製カバーとして、2枚の樹脂シートを重ねて設け、
前記2枚の樹脂シートとして、互いに色調の異なるものを使用することを特徴とするポリシリコン金属汚染防止方法が提供される。
本発明の方法においては、樹脂製カバーが2枚の樹脂シートを重ねて金属部材の表面に設けるため、ポリシリコンと接触する上側に配置される樹脂シート(上側樹脂シート)が摩耗し、該上側樹脂シートの下の面が露出してしまったとしても、その露出面は下側に配置されている樹脂シート(下側樹脂シート)の面であるため、ポリシリコンと金属部材との接触が防止され、ポリシリコンの金属汚染を確実に防止することができる。また、上側樹脂シートが摩耗してしまった場合には、この樹脂シートのみを交換すればよく、樹脂シートの交換によるコストを低減することができる。
また、本発明においては、前記樹脂製カバーを、樹脂製ボルトを用いて、2枚の樹脂製基板を脱着自在に金属部材の表面に取り付けることが好適である。これにより、各樹脂製基板の取り付け作業及び交換作業を容易に行うことができ、勿論、ボルトとの接触によるポリシリコンの金属汚染も回避することができる。
しかも、上記のようにボルト固定により樹脂製カバーを設けた場合には、取り付け作業や取り外し作業が容易であるため、摩耗等による交換作業の頻度が極めて少ない下側樹脂シートを大面積とし、摩耗等による交換頻度の高い上側樹脂シートは、これを小面積とし、多数の上側樹脂シートを、隙間無く、下側樹脂シート上に敷き詰めて取り付けておくことにより、摩耗箇所のみを取り外して交換するようにすることもでき、これにより、コストの軽減を図ることができる。
さらに、本発明方法では、2枚の樹脂シートを重ねて設けることにより樹脂製カバーを設けているため、上側樹脂シートと下側樹脂シートとで特性の異なるものを使用することにより、種々の利点が発生する。
例えば、本発明においては、前記2枚の樹脂シートとして、互いに柔軟性の異なるものを使用し、柔軟性の高い樹脂シートを下側に配置することができる。この態様によれば、下側樹脂シートと下地の金属部材表面との密着性が高く、金属部材に対しての保護効果が高くなるばかりか、上側樹脂シートとポリシリコンとの接触などにより面方向に応力が発生した場合、この下側樹脂シートの表面が上側樹脂シートに追随して変位し易く、この結果、上側樹脂シートと下側樹脂シートとの擦れによる摩耗を効果的に低減することができる。しかも、上側樹脂シートの硬度を高くすることによって、ポリシリコンとの接触による摩耗を低減し、その寿命を向上させることができる。
また、前記2枚の樹脂シートとして、互いに色調の異なるものを使用することにより、上側の樹脂シートの摩耗を容易且つ迅速に発見することができる。即ち、色調が異なるため、上側樹脂シートが摩耗して下側樹脂シートの表面が露出したときには、下側樹脂シートの色調を目視によって簡単に認識することができる。従って、この態様によれば、品質管理作業の負担を著しく軽減することができるばかりか、上側樹脂シートの摩耗を迅速に発見できるため、下側の樹脂シートの摩耗による金属部材表面の露出を確実に防止することができ、ポリシリコンの金属汚染を一層確実に防止することができる。
さらに、上記のように上側樹脂シートと下側樹脂シートとの色調を異なるものとしたとき、下側樹脂シートとは色調の異なる上側樹脂シートとして、半透明のものを使用することが好適である。この場合には、上側樹脂シートの摩耗にしたがって、下側樹脂シートの色調が徐々に外部から観察されるようになるため、下側樹脂シートの表面が完全に露出する前の段階で上側樹脂シートを交換することも可能となり、上側樹脂シートの摩耗の程度に応じて、適宜、上側樹脂シートを交換することができる。
本発明方法が適用されたホッパーの構造を示す断面図。 図1のホッパーの壁面構造を示す部分拡大断面図。
本発明のポリシリコンの金属汚染防止方法は、ポリシリコンと接触する部位に配置される種々の金属製部材に適用することができるが、特に大型であり、しかも、強度や耐久性が要求され、これを樹脂製部材に置き換えることができない金属製部材に適用される。例えば、ポリシリコンの搬送、供給、排出などが行われる部位に使用されるシュータやホッパー、或いはポリシリコンの破砕に際して、ポリシリコンの保持のために使用される破砕台、その他、ポリシリコンのエッチング処理を行うためのエッチング槽、その他、ポリシリコンの水洗や乾燥に際して、ポリシリコンを保持するための部材などに適用される。
図1には、本発明方法が適用された金属部材であるホッパーを示したものであり、図2には、その壁面の部分拡大断面図が示されている。
図1及び図2を参照して、この金属製ホッパーは、金属基板1から形成されており、この金属基板1は、直胴部1aとテーパー部1bとからなっており、直胴部1aの上部開口からポリシリコンの塊状物、粒状物等が投入され、テーパー部1bの下端に形成されている開口から下方に排出され、例えば所定の樹脂製容器等にポリシリコンが供給されるようになっている。
この金属基板1の内面(このホッパーに投入されるポリシリコンが接触する側の面)には、本発明にしたがい、その全体にわたって樹脂製カバー3が敷き詰められており、樹脂製カバー3によってポリシリコンと金属基板1との接触が防止され、ポリシリコンの金属汚染が回避される構造となっている。このような樹脂製カバー3は、例えば、ナイロン等のポリアミド等で形成された樹脂製ボルト5によって金属基板1に固定されている。即ち、ボルト5も樹脂製であるため、ポリシリコンの金属汚染が確実に回避される。
金属基板1の材質は、通常、耐久性などの観点から、ステンレススチール製であり、ホッパー以外の金属製部材においても、通常、ステンレススチール製が採用される。勿論、金属部材の用途などにしたがって要求される特性に応じて、各種表面処理鋼板やアルミニウム等の軽金属板であってもよい。
本発明においては、この樹脂製カバー3が、金属基板1と上側樹脂シート3aと下側樹脂シート3bとが重ね合わされて形成されており、互いに分離して取り外し可能となっている。即ち、これらの樹脂シート3a,3bには、樹脂製ボルト5を貫通するための孔が形成されており、上側樹脂シート3aと下側樹脂シート3bとを重ね合わせた状態で、樹脂製ボルト5により金属基板1の内面に固定されている。即ち、上側樹脂シート3aにポリシリコンが接触するため、この上側樹脂シート3aが次第に摩耗していくが、この摩耗によって下側樹脂シート3bの表面が露出したときには、ボルト5を外し、上側樹脂シート3aのみが交換されることとなる。従って、このような交換作業を容易に行うという観点から、ボルト5は、上側樹脂シート3a側から挿入して固定することが好適である。この場合、ボルト5の頭部は上側樹脂シート3a側に位置することとなるが、この頭部が突出しないように、ボルト5が締結される部分(即ち、ボルト5を貫通する孔が設けられている部分では、上側樹脂シート3aの上面に適当な凹部を設けておくのがよい。
上述した上側樹脂シート3a及び下側樹脂シート3bの厚みは、特に制限されず、ポリシリコンによる摩耗の度合いに応じて適宜の厚みとすればよいが、一般的には、摩耗による消耗が大きい上側樹脂シート3aの厚みを厚くし、下側樹脂シート3bの厚みは、さほど厚くなくてもよく、上側シート3aの摩耗により、その表面が露出してしまったとき、ある程度の時間、金属基板1の表面が露出しないように設定されていればよい。
また、上側樹脂シート3a及び下側樹脂シート3bは、金属基板1の内面全体にわたって重ねられた状態で敷き詰められている限り、その大きさは任意であり、例えば、大面積に形成された下側樹脂シート3bの複数枚を金属基板1の内面全体に敷き詰め、一方、上側樹脂シート3aを小面積とし、下側樹脂シート3bのそれぞれに、複数枚の上側樹脂シート3aを敷き詰めるようにすることもできる。さらに、摩耗し易い部分には、他の部分に比して多数の上側樹脂シート3aが存在するようにすることもできる。例えば、図1のテーパー部1bに配置されている上側樹脂シート3aは、直胴部1aに配置されているものに比して摩耗による消耗が大きく、交換の頻度が高くなるため、テーパー部1bに配置される上側樹脂シート3aの枚数を多くすることにより、摩耗した部分についてのみ、その交換を行えばよく、コストダウンや交換作業が容易となるなどの点で有利である。
このように、本発明の方法によれば、ポリシリコンと接触する上側樹脂シート3aが摩耗した場合にも、金属基板1の表面には、下側樹脂シート3bが存在しているため、上側樹脂シート3aのみを交換することにより、金属基板1の表面とポリシリコンとの接触を常時防止することができ、ポリシリコンの金属汚染を確実に防止することができる。
また、本発明においては、上側樹脂シート3a及び下側樹脂シート3bを形成する樹脂は、シート状に成形される限り、特に制限されるものではなく、例えば熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性エラストマー等の何れにより形成されていてもよいが、通常は、ポリシリコンの金属汚染を防止するという観点から、アイオノマーのように、金属元素を含むような樹脂は避けるのがよい。また、上側樹脂シート3aと下側樹脂シート3bとは、両者を異なる樹脂で形成し或いは同種の樹脂であっても、特性の異なるものを使用し、上側樹脂シート3a及び下側樹脂シート3bの位置に応じた特性を持たせることが重要である。
例えば、上側樹脂シート3a及び下側樹脂シート3bとしては、互いに柔軟性の異なるものを使用することができる。具体的には、下側樹脂シート3bとして柔軟性の高いもの[例えばゴム硬度(JIS K6253 ショアA)がA90未満]を使用し、上側樹脂シート3aとしては、耐摩耗性が要求されるため、ゴム硬度がA90以上の硬質のものが好適である。このような場合には、下側樹脂シート3bと金属基板1の表面と間に高い密着性を確保することができ、金属基板1に対しての保護効果が高められるばかりか、上側樹脂シート3aとポリシリコンとの接触などにより面方向に応力が発生した場合、下側樹脂シート3bの表面が上側樹脂シート3aに追随して変位するため、これにより、上側樹脂シート3aと下側樹脂シート3bとの擦れによる摩耗を効果的に低減し、上側樹脂シート3aの硬度が高いこともあって、上側樹脂シート3aの耐久性を向上させ、その交換頻度を少なくすることができる。
また、上側樹脂シート3aと下側樹脂シート3bとの色調を異なるものとすることにより、上側樹脂シート3aの摩耗を容易且つ迅速に知見でき、品質管理作業の負担を軽減することができる。即ち、色調が異なるため、上側樹脂シート3aが摩耗して下側樹脂シート3bの表面が露出したときには、下側樹脂シート3bの色調を目視によって簡単に認識することができ、品質管理作業の負担を著しく軽減することができる。また、上側樹脂シート3aの摩耗を迅速に発見し、その交換時期を確実に判定でき、下側樹脂シート3bの摩耗による金属素材1表面の露出を確実に防止し、ポリシリコンの金属汚染を一層確実に防止することができる。
さらに、上側樹脂シート3aと下側樹脂シート3bとの色調を異なるものとする場合において、下側樹脂シート3aの色調を有色、特に黒、赤、青、緑などの色とし、その表面が露出したときに一目で認識できるようなものとし、同時に、上側樹脂シート3aを半透明、特に白等の無彩色の半透明とすることが最も好適である。かかる態様によれば、上側樹脂シート3aが摩耗して厚みが薄くなるにしたがって、下側樹脂シート3bの色調が徐々に外部から観察されるようになり、上側樹脂シート3aの摩耗の程度を把握することができる。
色調の調整に際しては、ポリシリコンの金属汚染を防止するという観点から、無機顔料を使用せず、有機顔料乃至染料或いはカーボンブラックなどにより色調調整することが好ましく、特に上側樹脂シート3aは、常時ポリシリコンと接触するため、その色調は、顔料等を添加しない状態の色であることが好ましい。
尚、上側樹脂シート3aの半透明の程度は、一般に、曇り度(ヘイズ)が20乃至90程度の範囲とすることが、上側樹脂シートの摩耗を、下側樹脂シートの色調が透過する度合いにより明瞭に確認することができ、交換時期を認識し易いため好ましい。即ち、上側樹脂シートの透明性が高く、下側樹脂シート3bの色調を始めから認識できる場合には、摩耗の進行度合いを認識することができないし、その不透明の度合いが高すぎる場合には、上側樹脂シート3aが摩耗し、下側樹脂シート3bの表面が露出するまで、上側樹脂シート3aの交換時期を認識することができないからである。
また、本発明においては、金属基板1が形成する金属部材が配置される位置などに応じて、樹脂シート3a,3bの樹脂素材の種類を適宜変更することができる。
例えば、破砕台のような硬度が要求される金属部材に本発明を適用する場合には、上側樹脂シート3aは特に硬質のものが好適であると同時に、後段のエッチング工程や水洗工程で、ポリシリコンに混入した樹脂の摩耗粉を除去できるという観点から、ナイロン等のポリアミドや、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン(硬度の観点から特にポリプロピレン)などにより樹脂シート3a,3b、特に上側樹脂シート3aが形成されていることが好適である。即ち、ポリアミドは、エッチングに際して使用される薬液に溶解するため、この工程で、その摩耗粉をポリシリコンから除去することができる。また、ポリオレフィンは、水に浮遊するため、水洗工程でその摩耗粉をポリシリコンから除去することができる。
さらに、下側樹脂シート3bを、微量のコモノマーを含むポリテトラフルオロエチレン等の含フッ素樹脂で形成するときには、高い耐薬品性と柔軟性とにより、樹脂シート3a,3bの摩耗を効果的に抑制でき、且つ金属基板1を薬液から保護することができる。
上述したように、本発明方法によれば、ホッパーを始め、その他の金属部材を構成する金属基板の表面に、2枚の樹脂シート3a,3bを重ねて設けることにより、ポリシリコンの金属汚染を、確実に防止することができ、その品質管理作業も極めて容易となる。
1:金属基板
3:樹脂製カバー
3a:上側樹脂シート
3b:下側樹脂シート
5:樹脂製ボルト
図1及び図2を参照して、この金属製ホッパーは、金属部材1から形成されており、この金属部材1は、直胴部1aとテーパー部1bとからなっており、直胴部1aの上部開口からポリシリコンの塊状物、粒状物等が投入され、テーパー部1bの下端に形成されている開口から下方に排出され、例えば所定の樹脂製容器等にポリシリコンが供給されるようになっている。
この金属部材1の内面(このホッパーに投入されるポリシリコンが接触する側の面)には、本発明にしたがい、その全体にわたって樹脂製カバー3が敷き詰められており、樹脂製カバー3によってポリシリコンと金属部材1との接触が防止され、ポリシリコンの金属汚染が回避される構造となっている。このような樹脂製カバー3は、例えば、ナイロン等のポリアミド等で形成された樹脂製ボルト5によって金属部材1に固定されている。即ち、ボルト5も樹脂製であるため、ポリシリコンの金属汚染が確実に回避される。
金属部材1の材質は、通常、耐久性などの観点から、ステンレススチール製であり、ホッパー以外の金属製部材においても、通常、ステンレススチール製が採用される。勿論、金属部材の用途などにしたがって要求される特性に応じて、各種表面処理鋼板やアルミニウム等の軽金属板であってもよい。
本発明においては、この樹脂製カバー3が、金属部材1と上側樹脂シート3aと下側樹脂シート3bとが重ね合わされて形成されており、互いに分離して取り外し可能となっている。即ち、これらの樹脂シート3a,3bには、樹脂製ボルト5を貫通するための孔が形成されており、上側樹脂シート3aと下側樹脂シート3bとを重ね合わせた状態で、樹脂製ボルト5により金属部材1の内面に固定されている。即ち、上側樹脂シート3aにポリシリコンが接触するため、この上側樹脂シート3aが次第に摩耗していくが、この摩耗によって下側樹脂シート3bの表面が露出したときには、ボルト5を外し、上側樹脂シート3aのみが交換されることとなる。従って、このような交換作業を容易に行うという観点から、ボルト5は、上側樹脂シート3a側から挿入して固定することが好適である。この場合、ボルト5の頭部は上側樹脂シート3a側に位置することとなるが、この頭部が突出しないように、ボルト5が締結される部分(即ち、ボルト5を貫通する孔が設けられている部分では、上側樹脂シート3aの上面に適当な凹部を設けておくのがよい。
上述した上側樹脂シート3a及び下側樹脂シート3bの厚みは、特に制限されず、ポリシリコンによる摩耗の度合いに応じて適宜の厚みとすればよいが、一般的には、摩耗による消耗が大きい上側樹脂シート3aの厚みを厚くし、下側樹脂シート3bの厚みは、さほど厚くなくてもよく、上側シート3aの摩耗により、その表面が露出してしまったとき、ある程度の時間、金属部材1の表面が露出しないように設定されていればよい。
また、上側樹脂シート3a及び下側樹脂シート3bは、金属部材1の内面全体にわたって重ねられた状態で敷き詰められている限り、その大きさは任意であり、例えば、大面積に形成された下側樹脂シート3bの複数枚を金属部材1の内面全体に敷き詰め、一方、上側樹脂シート3aを小面積とし、下側樹脂シート3bのそれぞれに、複数枚の上側樹脂シート3aを敷き詰めるようにすることもできる。さらに、摩耗し易い部分には、他の部分に比して多数の上側樹脂シート3aが存在するようにすることもできる。例えば、図1のテーパー部1bに配置されている上側樹脂シート3aは、直胴部1aに配置されているものに比して摩耗による消耗が大きく、交換の頻度が高くなるため、テーパー部1bに配置される上側樹脂シート3aの枚数を多くすることにより、摩耗した部分についてのみ、その交換を行えばよく、コストダウンや交換作業が容易となるなどの点で有利である。
このように、本発明の方法によれば、ポリシリコンと接触する上側樹脂シート3aが摩耗した場合にも、金属部材1の表面には、下側樹脂シート3bが存在しているため、上側樹脂シート3aのみを交換することにより、金属部材1の表面とポリシリコンとの接触を常時防止することができ、ポリシリコンの金属汚染を確実に防止することができる。
また、上側樹脂シート3aと下側樹脂シート3bとの色調を異なるものとすることにより、上側樹脂シート3aの摩耗を容易且つ迅速に知見でき、品質管理作業の負担を軽減することができる。即ち、色調が異なるため、上側樹脂シート3aが摩耗して下側樹脂シート3bの表面が露出したときには、下側樹脂シート3bの色調を目視によって簡単に認識することができ、品質管理作業の負担を著しく軽減することができる。また、上側樹脂シート3aの摩耗を迅速に発見し、その交換時期を確実に判定でき、下側樹脂シート3bの摩耗による金属部材1表面の露出を確実に防止し、ポリシリコンの金属汚染を一層確実に防止することができる。
さらに、下側樹脂シート3bを、微量のコモノマーを含むポリテトラフルオロエチレン等の含フッ素樹脂で形成するときには、高い耐薬品性と柔軟性とにより、樹脂シート3a,3bの摩耗を効果的に抑制でき、且つ金属部材1を薬液から保護することができる。
上述したように、本発明方法によれば、ホッパーを始め、その他の金属部材を構成する金属部材の表面に、2枚の樹脂シート3a,3bを重ねて設けることにより、ポリシリコンの金属汚染を、確実に防止することができ、その品質管理作業も極めて容易となる。
1:金属部材
3:樹脂製カバー
3a:上側樹脂シート
3b:下側樹脂シート
5:樹脂製ボルト

Claims (3)

  1. ポリシリコンが接触する金属部材の表面に樹脂製カバーを設けることにより、ポリシリコンと金属部材との接触によるポリシリコンの金属汚染を防止する方法において、
    前記樹脂製カバーとして、2枚の樹脂シートを重ねて設け、
    前記2枚の樹脂シートとして、互いに色調の異なるものを使用することを特徴とするポリシリコン金属汚染防止方法。
  2. 前記樹脂製カバーを、樹脂製ボルトを用いて、2枚の樹脂シートを脱着自在に金属部材表面に取り付ける請求項1に記載のポリシリコン金属汚染防止方法。
  3. 前記2枚の樹脂シートにおいて、下側樹脂シートとは色調の異なる上側樹脂シートとして、半透明のものを使用する請求項1に記載のポリシリコン金属汚染防止方法。
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